JPH11349533A - 2,3,5―トリメチルヒドロキノンジエステル類の新規な製造方法 - Google Patents
2,3,5―トリメチルヒドロキノンジエステル類の新規な製造方法Info
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- JPH11349533A JPH11349533A JP11112475A JP11247599A JPH11349533A JP H11349533 A JPH11349533 A JP H11349533A JP 11112475 A JP11112475 A JP 11112475A JP 11247599 A JP11247599 A JP 11247599A JP H11349533 A JPH11349533 A JP H11349533A
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07C—ACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
- C07C37/00—Preparation of compounds having hydroxy or O-metal groups bound to a carbon atom of a six-membered aromatic ring
- C07C37/01—Preparation of compounds having hydroxy or O-metal groups bound to a carbon atom of a six-membered aromatic ring by replacing functional groups bound to a six-membered aromatic ring by hydroxy groups, e.g. by hydrolysis
- C07C37/055—Preparation of compounds having hydroxy or O-metal groups bound to a carbon atom of a six-membered aromatic ring by replacing functional groups bound to a six-membered aromatic ring by hydroxy groups, e.g. by hydrolysis the substituted group being bound to oxygen, e.g. ether group
- C07C37/0555—Preparation of compounds having hydroxy or O-metal groups bound to a carbon atom of a six-membered aromatic ring by replacing functional groups bound to a six-membered aromatic ring by hydroxy groups, e.g. by hydrolysis the substituted group being bound to oxygen, e.g. ether group being esterified hydroxy groups
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07C—ACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
- C07C67/00—Preparation of carboxylic acid esters
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- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 2,6,6−トリメチルシクロヘキセ−2−エ
ン−1,4−ジオンジエステル類の新規な製造方法。 【解決手段】 2,6,6−トリメチルシクロヘキセ−2
−エン−1,4−ジオンを固体の酸の存在下でアシル化
剤を用いて変換させてトリメチルヒドロキノンジエステ
ル類を生成させる。
ン−1,4−ジオンジエステル類の新規な製造方法。 【解決手段】 2,6,6−トリメチルシクロヘキセ−2
−エン−1,4−ジオンを固体の酸の存在下でアシル化
剤を用いて変換させてトリメチルヒドロキノンジエステ
ル類を生成させる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、固体の酸触媒およびア
シル化剤、例えばカルボン酸無水物、カルボン酸ハロゲ
ン化物、の存在下における2,6,6−トリメチルシクロ
ヘキセ−2−エン−1,4−ジオン(4−オキソ−イソ
ホロン、ケトイソホロン)の転位による2,3,5−トリ
メチルヒドロキノンジエステル類の新規な製造方法に関
する。2,3,5−トリメチルヒドロキノンジエステルを
場合により次に鹸化して遊離2,3,5−トリメチルヒド
ロキノンにしてもよく、それはビタミンEの合成におけ
る価値ある製造用成分である。
シル化剤、例えばカルボン酸無水物、カルボン酸ハロゲ
ン化物、の存在下における2,6,6−トリメチルシクロ
ヘキセ−2−エン−1,4−ジオン(4−オキソ−イソ
ホロン、ケトイソホロン)の転位による2,3,5−トリ
メチルヒドロキノンジエステル類の新規な製造方法に関
する。2,3,5−トリメチルヒドロキノンジエステルを
場合により次に鹸化して遊離2,3,5−トリメチルヒド
ロキノンにしてもよく、それはビタミンEの合成におけ
る価値ある製造用成分である。
【0002】
【化3】
【0003】
【従来の技術】2,3,5−トリメチルヒドロキノン(T
MHQ)はビタミンEおよびビタミンEアセテートの製
造において使用される重要な中間体である。芳香族出発
物質からの公知の製造方法の他に、2,3,5−トリメチ
ルヒドロキノンは、非芳香族化合物、すなわち2,6,6
−トリメチルシクロヘキセ−2−エン−1,4−ジオン
からアシル化条件下での転位およびその後の加水分解に
より製造することができる。
MHQ)はビタミンEおよびビタミンEアセテートの製
造において使用される重要な中間体である。芳香族出発
物質からの公知の製造方法の他に、2,3,5−トリメチ
ルヒドロキノンは、非芳香族化合物、すなわち2,6,6
−トリメチルシクロヘキセ−2−エン−1,4−ジオン
からアシル化条件下での転位およびその後の加水分解に
より製造することができる。
【0004】ドイツ連邦共和国特許第26 46 172
号明細書には、2,6,6−トリメチルシクロヘキセ−2
−エン−1,4−ジオンを気相で高められた温度におい
て酸触媒と接触させて直接転位してトリメチルヒドロキ
ノンを製造する方法が記載されている。しかしながら、
この方法における収率は低い(30%変換率において5
0%)。2,6,6−トリメチルシクロヘキセ−2−エン
−1,4−ジオンの芳香族化をアシル化剤の存在下で行
う場合には、トリメチルヒドロキノンジエステル類が得
られ、それらがその後の加水分解でトリメチルヒドロキ
ノンを生成する。
号明細書には、2,6,6−トリメチルシクロヘキセ−2
−エン−1,4−ジオンを気相で高められた温度におい
て酸触媒と接触させて直接転位してトリメチルヒドロキ
ノンを製造する方法が記載されている。しかしながら、
この方法における収率は低い(30%変換率において5
0%)。2,6,6−トリメチルシクロヘキセ−2−エン
−1,4−ジオンの芳香族化をアシル化剤の存在下で行
う場合には、トリメチルヒドロキノンジエステル類が得
られ、それらがその後の加水分解でトリメチルヒドロキ
ノンを生成する。
【0005】Bull. Korean Chem. Soc. 1991, 12, 253
によると、例えば転位は5%無水酢酸溶液中で5当量の
濃硫酸を加えることにより行われる。この場合トリメチ
ルヒドロキノンジエステルは30%だけの収率で得られ
る。
によると、例えば転位は5%無水酢酸溶液中で5当量の
濃硫酸を加えることにより行われる。この場合トリメチ
ルヒドロキノンジエステルは30%だけの収率で得られ
る。
【0006】ドイツ連邦共和国特許出願公開第2 14
9 159号明細書に従う別の方法では、2,6,6−ト
リメチルシクロヘキセ−2−エン−1,4−ジオンを、
無水酢酸の存在下でプロトンで触媒作用を受けるかまた
はルイス酸で触媒作用を受ける転位において変換させて
トリメチルヒドロキノンジアセテートを製造することが
でき、それを次に鹸化してトリメチルヒドロキノンにす
る。中程度ないし良好な収率がこの方法で得られると言
われている。
9 159号明細書に従う別の方法では、2,6,6−ト
リメチルシクロヘキセ−2−エン−1,4−ジオンを、
無水酢酸の存在下でプロトンで触媒作用を受けるかまた
はルイス酸で触媒作用を受ける転位において変換させて
トリメチルヒドロキノンジアセテートを製造することが
でき、それを次に鹸化してトリメチルヒドロキノンにす
る。中程度ないし良好な収率がこの方法で得られると言
われている。
【0007】ドイツ連邦共和国特許出願公開第196
27977号明細書からは、ケトイソホロンを非常に強
い酸、例えばフルオロスルホン酸または発煙硫酸、の存
在下でアシル化剤と反応させることによりTMHQを製
造することが公知である。この方法では、最初に生成し
た対応するエステルを次に鹸化する。
27977号明細書からは、ケトイソホロンを非常に強
い酸、例えばフルオロスルホン酸または発煙硫酸、の存
在下でアシル化剤と反応させることによりTMHQを製
造することが公知である。この方法では、最初に生成し
た対応するエステルを次に鹸化する。
【0008】公知の方法は、収率が低いか、または溶解
した強酸の使用により腐食問題が同時に起きるために高
品質の物質を使用する必要があるという欠点を有する。
溶解した触媒の分離および再循環も実施が難しい。
した強酸の使用により腐食問題が同時に起きるために高
品質の物質を使用する必要があるという欠点を有する。
溶解した触媒の分離および再循環も実施が難しい。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は公知の
方法の欠点を回避する2,6,6−トリメチルシクロヘキ
セ−2−エン−1,4−ジオンジエステル類の製造方法
を提供することである。対応するヒドロキノン類はこれ
らのエステル類から加水分解により随意に得られる。
方法の欠点を回避する2,6,6−トリメチルシクロヘキ
セ−2−エン−1,4−ジオンジエステル類の製造方法
を提供することである。対応するヒドロキノン類はこれ
らのエステル類から加水分解により随意に得られる。
【0010】
【課題を解決するための手段】2,6,6−トリメチルシ
クロヘキセ−2−エン−1,4−ジオンを固体の酸の存
在下でアシル化剤を用いて変換させてトリメチルヒドロ
キノンジエステル類を生成できることが見出された。そ
の後の随意の鹸化により2,3,6−トリメチルヒドロキ
ノンが得られる。
クロヘキセ−2−エン−1,4−ジオンを固体の酸の存
在下でアシル化剤を用いて変換させてトリメチルヒドロ
キノンジエステル類を生成できることが見出された。そ
の後の随意の鹸化により2,3,6−トリメチルヒドロキ
ノンが得られる。
【0011】反応条件下で安定な全ての酸−作用性固体
を本発明に従う方法のために原則的に使用できる。その
ような物質の例は、各場合ともH形で使用される結晶性
および/または非晶質アルミノ珪酸塩類、粘土鉱物また
はピラード粘土(Pillard clay);適当な担体上の鉱酸、
例えばZrO2もしくはSnO2上の硫酸またはSiO
2上の燐酸;酸性基を有するイオン交換樹脂、特に弗素
化された樹脂を基礎とするもの、例えばナフィオン(Naf
ion)-H(登録商標)(デュポン(Du Pont))もしくはアン
バーリスト(Amberlyst)(登録商標)(ローム・アンド・
ハース(Rohm andHaas))、並びに酸性基を有するポリシ
ロキサン、例えばデロキサン(Deloxan)ASP(登録商
標)(デグッサ(Degussa))である。SO3基が特に酸性
基として作用する。
を本発明に従う方法のために原則的に使用できる。その
ような物質の例は、各場合ともH形で使用される結晶性
および/または非晶質アルミノ珪酸塩類、粘土鉱物また
はピラード粘土(Pillard clay);適当な担体上の鉱酸、
例えばZrO2もしくはSnO2上の硫酸またはSiO
2上の燐酸;酸性基を有するイオン交換樹脂、特に弗素
化された樹脂を基礎とするもの、例えばナフィオン(Naf
ion)-H(登録商標)(デュポン(Du Pont))もしくはアン
バーリスト(Amberlyst)(登録商標)(ローム・アンド・
ハース(Rohm andHaas))、並びに酸性基を有するポリシ
ロキサン、例えばデロキサン(Deloxan)ASP(登録商
標)(デグッサ(Degussa))である。SO3基が特に酸性
基として作用する。
【0012】特に適するものは0.5〜0.8nmの細孔
直径を有する酸性の大きい細孔性の(12個の環状の細
孔を有する)ゼオライト類である。例としてはY−ゼオ
ライト類、β−ゼオライト類、脱アルミニウム化された
ゼオライト類またはモルデナイト類がある。これらは特
に"Atlas of Zeolite Structure Types" (W. M. Meier
et al., 4th Revised Edition, Elsevier, 1996)に記載
されている。原則的には上記のまたはそれより大きい細
孔直径を有する酸性ゼオライトタイプが適する。中間細
孔(10個の環状細孔を有する)ゼオライト類、例えば
ZSM−5タイプ、も適する。
直径を有する酸性の大きい細孔性の(12個の環状の細
孔を有する)ゼオライト類である。例としてはY−ゼオ
ライト類、β−ゼオライト類、脱アルミニウム化された
ゼオライト類またはモルデナイト類がある。これらは特
に"Atlas of Zeolite Structure Types" (W. M. Meier
et al., 4th Revised Edition, Elsevier, 1996)に記載
されている。原則的には上記のまたはそれより大きい細
孔直径を有する酸性ゼオライトタイプが適する。中間細
孔(10個の環状細孔を有する)ゼオライト類、例えば
ZSM−5タイプ、も適する。
【0013】その酸能力の重要な測定値である係数、す
なわちゼオライトのSiO2/Al 2O3モル比、は広
い範囲で変動してよい。特定のゼオライトタイプの係数
は基本的には、その中からゼオライトが結晶化する合成
ゲルの組成により決められる。Y−ゼオライト類の場合
には、これをその後の例えば水蒸気またはSiCl4と
の反応による脱アルミニウム化により広い範囲で調節す
ることもできる。例えば"Handbook of Molecular Sieve
s" (R. Szostak, Van Nastrand Renhold, 1992)および
その中に引用された文献に記載されているような一般的
なゼオライト合成は、ゼオライトを一般的には触媒的に
不活性なNa形で生成する。それらを触媒的に活性なH
形に変換させるためには、酸類、例えば塩酸もしくは硫
酸、を用いて、またはアンモニウム塩類、例えばNH4
Cl、(NH4)2SO4もしくはNH4−アセテー
ト、を用いてイオン交換を行い、その後にか焼してもよ
い。
なわちゼオライトのSiO2/Al 2O3モル比、は広
い範囲で変動してよい。特定のゼオライトタイプの係数
は基本的には、その中からゼオライトが結晶化する合成
ゲルの組成により決められる。Y−ゼオライト類の場合
には、これをその後の例えば水蒸気またはSiCl4と
の反応による脱アルミニウム化により広い範囲で調節す
ることもできる。例えば"Handbook of Molecular Sieve
s" (R. Szostak, Van Nastrand Renhold, 1992)および
その中に引用された文献に記載されているような一般的
なゼオライト合成は、ゼオライトを一般的には触媒的に
不活性なNa形で生成する。それらを触媒的に活性なH
形に変換させるためには、酸類、例えば塩酸もしくは硫
酸、を用いて、またはアンモニウム塩類、例えばNH4
Cl、(NH4)2SO4もしくはNH4−アセテー
ト、を用いてイオン交換を行い、その後にか焼してもよ
い。
【0014】本発明に従う方法にとりわけ適するもの
は、比が7.5〜200の間の、特に25〜120の間
のHY−ゼオライト類、13〜60の間の、特に18〜
30の間のH−β−ゼオライト類、および5〜100の
間の、特に10〜30の間のH−モルデナイト類であ
る。
は、比が7.5〜200の間の、特に25〜120の間
のHY−ゼオライト類、13〜60の間の、特に18〜
30の間のH−β−ゼオライト類、および5〜100の
間の、特に10〜30の間のH−モルデナイト類であ
る。
【0015】最近発見された、規則的な中間細孔構造を
有するアルミノ珪酸塩、例えば、MCM−41またはM
CM−48も本発明に従う方法に適する物質である。
2.0〜10.0nmの間の細孔直径を有する中間細孔は
触媒的に活性な中心への反応物の急速な拡散を可能にす
る。
有するアルミノ珪酸塩、例えば、MCM−41またはM
CM−48も本発明に従う方法に適する物質である。
2.0〜10.0nmの間の細孔直径を有する中間細孔は
触媒的に活性な中心への反応物の急速な拡散を可能にす
る。
【0016】規則的な中間細孔構造を有するゼオライト
類またはアルミノ珪酸塩は成形または未成形の形態で本
発明に従う方法において使用できる。未成形物質は合成
および実施してもよいイオン交換後に直接得られる。成
形は合成後に直接、公知方法により、例えば造粒、流動
床−噴霧造粒乾燥、またはプレート造粒、押出し並びに
錠剤成形により、実施できる。成形段階で加えてもよい
使用できる結合剤の例は二酸化珪素、酸化アルミニウ
ム、二酸化チタンおよび粘土鉱物である。本発明に従う
方法では、固定床法においては成形品または懸濁法にお
いては顆粒が特に使用される。
類またはアルミノ珪酸塩は成形または未成形の形態で本
発明に従う方法において使用できる。未成形物質は合成
および実施してもよいイオン交換後に直接得られる。成
形は合成後に直接、公知方法により、例えば造粒、流動
床−噴霧造粒乾燥、またはプレート造粒、押出し並びに
錠剤成形により、実施できる。成形段階で加えてもよい
使用できる結合剤の例は二酸化珪素、酸化アルミニウ
ム、二酸化チタンおよび粘土鉱物である。本発明に従う
方法では、固定床法においては成形品または懸濁法にお
いては顆粒が特に使用される。
【0017】触媒として使用される物質は一般的に反応
中にそれらの触媒活性を失う。この理由は特に、細孔系
中への高分子量二次生成物または副生物の沈着である。
最初の活性を保有するためには、これらの生成物を適当
な方法により除去しなければならない。これは無機物質
の場合には例えばマッフル炉、回転シリンダーまたは他
の適当な装置の中で250°〜800℃の間の、好まし
くは400°〜650℃の間の、温度においてか焼する
ことにより達成できる。か焼は一般的には空気または不
活性気体雰囲気中で実施される。か焼を最初は窒素雰囲
気中でそしてその後に空気中で実施することが特に有利
である。か焼期間は特定の条件に容易に合わせることが
でき、一般的には2時間の期間で充分である。加熱速度
は広い範囲内で変えることができる。高分子量生成物が
全く形成されないかほんの微量である場合には、適当な
溶媒を使用する抽出により再生を行ってもよい。この目
的に適する溶媒は例えばエステル類、例えば酢酸エチ
ル;ケトン類、例えばアセトン;有機酸類、例えば酢
酸;酸無水物、例えば無水酢酸;またはアルコール類で
ある。この場合には、再生しようとする触媒を室温また
は高められた温度において対応する溶媒と共に攪拌す
る。固体を次に例えば濾過または遠心により分離し、必
要なら乾燥し、か焼し、そして工程に戻す。
中にそれらの触媒活性を失う。この理由は特に、細孔系
中への高分子量二次生成物または副生物の沈着である。
最初の活性を保有するためには、これらの生成物を適当
な方法により除去しなければならない。これは無機物質
の場合には例えばマッフル炉、回転シリンダーまたは他
の適当な装置の中で250°〜800℃の間の、好まし
くは400°〜650℃の間の、温度においてか焼する
ことにより達成できる。か焼は一般的には空気または不
活性気体雰囲気中で実施される。か焼を最初は窒素雰囲
気中でそしてその後に空気中で実施することが特に有利
である。か焼期間は特定の条件に容易に合わせることが
でき、一般的には2時間の期間で充分である。加熱速度
は広い範囲内で変えることができる。高分子量生成物が
全く形成されないかほんの微量である場合には、適当な
溶媒を使用する抽出により再生を行ってもよい。この目
的に適する溶媒は例えばエステル類、例えば酢酸エチ
ル;ケトン類、例えばアセトン;有機酸類、例えば酢
酸;酸無水物、例えば無水酢酸;またはアルコール類で
ある。この場合には、再生しようとする触媒を室温また
は高められた温度において対応する溶媒と共に攪拌す
る。固体を次に例えば濾過または遠心により分離し、必
要なら乾燥し、か焼し、そして工程に戻す。
【0018】ゼオライト類およびアルミノ珪酸塩類の他
に、アシル化条件下で安定な他の固体の酸類も適する。
そのような酸類の例としては適当な担体上の鉱酸類があ
るが、強い酸性基を含有する重合体も挙げられる。この
群の中では、特に熱的および化学的に耐性のある過弗素
化スルホン酸基を含有する重合体であるデュポン(DuPon
t)のナフィオン(Nafion)-H(登録商標)が好ましい。これ
に関して特に好ましいものはシリコーン架橋結合により
得られる大きな表面を有する変態である(M.A. Harmer,
J. Am. Chem. Soc., 118, 1996, 7709)。
に、アシル化条件下で安定な他の固体の酸類も適する。
そのような酸類の例としては適当な担体上の鉱酸類があ
るが、強い酸性基を含有する重合体も挙げられる。この
群の中では、特に熱的および化学的に耐性のある過弗素
化スルホン酸基を含有する重合体であるデュポン(DuPon
t)のナフィオン(Nafion)-H(登録商標)が好ましい。これ
に関して特に好ましいものはシリコーン架橋結合により
得られる大きな表面を有する変態である(M.A. Harmer,
J. Am. Chem. Soc., 118, 1996, 7709)。
【0019】触媒の使用量は2,6,6−トリメチルシク
ロヘキセ−2−エン−1,4−ジオンに関して5〜15
0重量%の間であり、好ましくは2,6,6−トリメチル
シクロヘキセ−2−エン−1,4−ジオンに関して20
〜60重量%の間である。
ロヘキセ−2−エン−1,4−ジオンに関して5〜15
0重量%の間であり、好ましくは2,6,6−トリメチル
シクロヘキセ−2−エン−1,4−ジオンに関して20
〜60重量%の間である。
【0020】転位は一般的には約0°〜140℃の間
の、好ましくは約20°〜100℃の間の、温度におい
て起きる。
の、好ましくは約20°〜100℃の間の、温度におい
て起きる。
【0021】本発明に従い使用されるアシル化剤は好ま
しくはカルボン酸無水物、エノールエステルまたはカル
ボン酸塩化物である。特に、一般式I
しくはカルボン酸無水物、エノールエステルまたはカル
ボン酸塩化物である。特に、一般式I
【0022】
【化4】
【0023】[式中、Rは場合により1〜3個のハロゲ
ン原子を含有してもよい、場合により置換されていても
よい、炭素数が1〜8の脂肪族、脂環式または芳香族の
基を示す]のカルボン酸無水物が使用される。特に、酢
酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、シクロヘキサンカ
ルボン酸、安息香酸およびクロロ安息香酸の無水物が適
する。無水酢酸が特に適する。酸無水物の代わりに、他
のアシル化剤、例えばエノールエステル類またはアシル
ハロゲン化物、を使用してもよい。
ン原子を含有してもよい、場合により置換されていても
よい、炭素数が1〜8の脂肪族、脂環式または芳香族の
基を示す]のカルボン酸無水物が使用される。特に、酢
酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、シクロヘキサンカ
ルボン酸、安息香酸およびクロロ安息香酸の無水物が適
する。無水酢酸が特に適する。酸無水物の代わりに、他
のアシル化剤、例えばエノールエステル類またはアシル
ハロゲン化物、を使用してもよい。
【0024】適するアシルハロゲン化物の例としては塩
化アセチル、塩化プロピオニルおよび塩化ブチリルがあ
る。酢酸ビニル、酢酸イソプロペニルおよびイソ酪酸イ
ソプロペニルの如きエノールエステル類は触媒の存在下
でアシル化剤として作用し、特許の保護が請求されてい
る方法を実施するために特に適している。アシル化剤と
して適するエノールエステル類は一般式
化アセチル、塩化プロピオニルおよび塩化ブチリルがあ
る。酢酸ビニル、酢酸イソプロペニルおよびイソ酪酸イ
ソプロペニルの如きエノールエステル類は触媒の存在下
でアシル化剤として作用し、特許の保護が請求されてい
る方法を実施するために特に適している。アシル化剤と
して適するエノールエステル類は一般式
【0025】
【化5】
【0026】[式中、R1およびR2は水素原子、また
は炭素原子数1〜8のアルキル基、または炭素数1〜5
のアルキレン基を示し、それらは一緒になって5−また
は6−員環を形成し、R3は水素原子または炭素原子数
1〜8のアルキル基を示し、R 4は炭素数1〜8の脂肪
族または芳香族炭化水素基を示す]に相当する。
は炭素原子数1〜8のアルキル基、または炭素数1〜5
のアルキレン基を示し、それらは一緒になって5−また
は6−員環を形成し、R3は水素原子または炭素原子数
1〜8のアルキル基を示し、R 4は炭素数1〜8の脂肪
族または芳香族炭化水素基を示す]に相当する。
【0027】アシル化剤対2,6,6−トリメチルシクロ
ヘキセ−2−エン−1,4−ジオンのモル比は変動して
よい。追加の溶媒なしでの反応では、アシル化剤対2,
6,6−トリメチルシクロヘキセ−2−エン−1,4−ジ
オンのモル比は3:1〜10:1の間、好ましくは3:
1〜5:1の間であるべきである。過剰のアシル化剤は
溶媒として作用し、それは固体触媒を分離した後に蒸留
により回収することができる。
ヘキセ−2−エン−1,4−ジオンのモル比は変動して
よい。追加の溶媒なしでの反応では、アシル化剤対2,
6,6−トリメチルシクロヘキセ−2−エン−1,4−ジ
オンのモル比は3:1〜10:1の間、好ましくは3:
1〜5:1の間であるべきである。過剰のアシル化剤は
溶媒として作用し、それは固体触媒を分離した後に蒸留
により回収することができる。
【0028】転位は有機溶媒の存在下で行ってもよい。
適する有機溶媒は脂肪族および環式のエステル類、例え
ば酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸
イソブチルおよびγ−ブチロラクトン;炭化水素類、例
えばヘキサン、ヘプタン、トルエン、およびキシレン;
並びにケトン類、例えばイソブチルメチルケトン、ジエ
チルケトンおよびイソホロンである。
適する有機溶媒は脂肪族および環式のエステル類、例え
ば酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸
イソブチルおよびγ−ブチロラクトン;炭化水素類、例
えばヘキサン、ヘプタン、トルエン、およびキシレン;
並びにケトン類、例えばイソブチルメチルケトン、ジエ
チルケトンおよびイソホロンである。
【0029】上記の溶媒の1種を加えることにより、ア
シル化剤の量を減じることができる。その場合には、本
発明に従い使用されるアシル化剤およびエンジオンの間
のモル比は好ましくは2:1〜3:1である。
シル化剤の量を減じることができる。その場合には、本
発明に従い使用されるアシル化剤およびエンジオンの間
のモル比は好ましくは2:1〜3:1である。
【0030】
【実施例】実施例1:15.2g(0.1モル)の2,6,
6−トリメチルシクロヘキセ−2−エン−1,4−ジオ
ンを30°〜40℃で51.1g(0.5モル)の無水酢
酸および6.2gのH−Y−ゼオライト(SiO2/A
l2O3係数=25±5、400℃で2時間にわたり活
性化された)の懸濁液に加えた。この混合物を60°〜
100℃で5時間にわたり攪拌し、反応の進行をHPL
Cにより追跡した。反応の完了後に、反応混合物を室温
に冷却し、触媒を濾過により除去した。回転蒸発器中
で、酢酸、未反応の無水酢酸並びに溶解したトリメチル
ヒドロキノンジアセテートからなる濾液を減圧下で60
℃で蒸発乾固した。残渣を150mlの水中に加え、乳
鉢の中で均質化し、そして懸濁液のpHを苛性ソーダを
用いて5〜6に調節した。それにより得られたトリメチ
ルヒドロキノンジアセテートを吸引濾過し、水で洗浄
し、そして真空中で乾燥した。収量は22.5gであ
り、理論値の95%に相当していた。
6−トリメチルシクロヘキセ−2−エン−1,4−ジオ
ンを30°〜40℃で51.1g(0.5モル)の無水酢
酸および6.2gのH−Y−ゼオライト(SiO2/A
l2O3係数=25±5、400℃で2時間にわたり活
性化された)の懸濁液に加えた。この混合物を60°〜
100℃で5時間にわたり攪拌し、反応の進行をHPL
Cにより追跡した。反応の完了後に、反応混合物を室温
に冷却し、触媒を濾過により除去した。回転蒸発器中
で、酢酸、未反応の無水酢酸並びに溶解したトリメチル
ヒドロキノンジアセテートからなる濾液を減圧下で60
℃で蒸発乾固した。残渣を150mlの水中に加え、乳
鉢の中で均質化し、そして懸濁液のpHを苛性ソーダを
用いて5〜6に調節した。それにより得られたトリメチ
ルヒドロキノンジアセテートを吸引濾過し、水で洗浄
し、そして真空中で乾燥した。収量は22.5gであ
り、理論値の95%に相当していた。
【0031】実施例2:7.7gのH−Y−ゼオライト
(SiO2/Al2O3係数=25±5、450℃で
2.5時間にわたり活性化された)を50mlのトルエ
ン中に攪拌しながら懸濁させ、そして30.6g(0.3
モル)の無水酢酸および15.2g(0.1モル)の2,
6,6−トリメチルシクロヘキセ−2−エン−1,4−ジ
オンと共に90°〜110℃で7時間にわたり攪拌し
た。反応の完了後に、触媒を濾別しそしてトルエンで洗
浄した。回転蒸発器中で、濾液を減圧下で60℃で蒸発
乾固した。残渣を20mlの酢酸中に溶解させ、そして
100mlの水に加えた。懸濁液のpHを苛性ソーダを
用いて6に調節した。沈殿したトリメチルヒドロキノン
ジアセテートを吸引濾過し、水で洗浄し、そして真空中
で乾燥した。収量は22.4gであり、理論値の95%
に相当していた。
(SiO2/Al2O3係数=25±5、450℃で
2.5時間にわたり活性化された)を50mlのトルエ
ン中に攪拌しながら懸濁させ、そして30.6g(0.3
モル)の無水酢酸および15.2g(0.1モル)の2,
6,6−トリメチルシクロヘキセ−2−エン−1,4−ジ
オンと共に90°〜110℃で7時間にわたり攪拌し
た。反応の完了後に、触媒を濾別しそしてトルエンで洗
浄した。回転蒸発器中で、濾液を減圧下で60℃で蒸発
乾固した。残渣を20mlの酢酸中に溶解させ、そして
100mlの水に加えた。懸濁液のpHを苛性ソーダを
用いて6に調節した。沈殿したトリメチルヒドロキノン
ジアセテートを吸引濾過し、水で洗浄し、そして真空中
で乾燥した。収量は22.4gであり、理論値の95%
に相当していた。
【0032】実施例3:溶媒としてトルエンの代わりに
酢酸n−プロピルを使用したこと以外は、工程は実施例
2と同じであった。収量は22.3gであり、理論値の
95%に相当していた。
酢酸n−プロピルを使用したこと以外は、工程は実施例
2と同じであった。収量は22.3gであり、理論値の
95%に相当していた。
【0033】実施例4:15.2g(0.1モル)の2,
6,6−トリメチルシクロヘキセ−2−エン−1,4−ジ
オンを7.8gのH−Y−ゼオライト(SiO2/Al
2O3係数=120±20、450℃で1時間にわたり
活性化された)および76.6g(0.75モル)の無水
酢酸の懸濁液に急速添加した。混合物を95℃に加熱
し、3時間にわたり攪拌した。混合物を次に室温に冷却
し、そして実施例1と同様な方法で処理した。収量は2
3.0gであり、理論値の97%に相当していた。
6,6−トリメチルシクロヘキセ−2−エン−1,4−ジ
オンを7.8gのH−Y−ゼオライト(SiO2/Al
2O3係数=120±20、450℃で1時間にわたり
活性化された)および76.6g(0.75モル)の無水
酢酸の懸濁液に急速添加した。混合物を95℃に加熱
し、3時間にわたり攪拌した。混合物を次に室温に冷却
し、そして実施例1と同様な方法で処理した。収量は2
3.0gであり、理論値の97%に相当していた。
【0034】実施例5:実施例4と同様な方法で、7.
4gのH−Y−ゼオライト(SiO2/Al2O3係数
=55±10、450℃で1時間にわたり活性化され
た)を76.6g(0.75モル)の無水酢酸中に懸濁さ
せ、そして15.2g(0.1モル)の2,6,6−トリメ
チルシクロヘキセ−2−エン−1,4−ジオンを急速添
加した。30℃〜90℃における3時間にわたる反応お
よび実施例1に記載されている通りの処理後に、収量は
23.0gであり、理論値の97%に相当していた。
4gのH−Y−ゼオライト(SiO2/Al2O3係数
=55±10、450℃で1時間にわたり活性化され
た)を76.6g(0.75モル)の無水酢酸中に懸濁さ
せ、そして15.2g(0.1モル)の2,6,6−トリメ
チルシクロヘキセ−2−エン−1,4−ジオンを急速添
加した。30℃〜90℃における3時間にわたる反応お
よび実施例1に記載されている通りの処理後に、収量は
23.0gであり、理論値の97%に相当していた。
【0035】実施例6:10.0gのH−β−ゼオライ
ト(SiO2/Al2O3係数=27、150℃で2時
間にわたり活性化された)を30.7g(0.3モル)の
無水酢酸中に懸濁させ、15.3g(0.1モル)の2,
6,6−トリメチルシクロヘキセ−2−エン−1,4−ジ
オンを加えた。混合物を140℃で48時間攪拌し、次
に実施例1の通りにして処理した。収量は22.1gで
あり、理論値の94%に相当していた。
ト(SiO2/Al2O3係数=27、150℃で2時
間にわたり活性化された)を30.7g(0.3モル)の
無水酢酸中に懸濁させ、15.3g(0.1モル)の2,
6,6−トリメチルシクロヘキセ−2−エン−1,4−ジ
オンを加えた。混合物を140℃で48時間攪拌し、次
に実施例1の通りにして処理した。収量は22.1gで
あり、理論値の94%に相当していた。
【0036】実施例7:15.5gのMCM−41(S
iO2/Al2O3係数=25、150℃で1時間にわ
たり活性化された)を76.6g(0.75モル)の無水
酢酸中に懸濁させ、15.3g(0.1モル)の2,6,6
−トリメチルシクロヘキセ−2−エン−1,4−ジオン
を加えた。混合物を140℃で21時間攪拌し、次に実
施例1の通りにして処理した。収量は20.4gであ
り、理論値の86%に相当していた。
iO2/Al2O3係数=25、150℃で1時間にわ
たり活性化された)を76.6g(0.75モル)の無水
酢酸中に懸濁させ、15.3g(0.1モル)の2,6,6
−トリメチルシクロヘキセ−2−エン−1,4−ジオン
を加えた。混合物を140℃で21時間攪拌し、次に実
施例1の通りにして処理した。収量は20.4gであ
り、理論値の86%に相当していた。
【0037】実施例8:15.2g(0.1モル)の2,
6,6−トリメチルシクロヘキセ−2−エン−1,4−ジ
オンを50℃で15分以内に30.6g(0.30モル)
の無水酢酸および1.52gのナフィオン(Nafion)(登録
商標)NR50(10〜35メッシュ)の攪拌されてい
る懸濁液に滴加した。懸濁液を50℃で2時間、そして
80℃で3時間攪拌した。触媒を濾過により除去し、そ
して濾液中の2,6,6−トリメチルシクロヘキセ−2−
エン−1,4−ジオンおよびトリメチルヒドロキノンジ
アセテートをHPLCにより測定した。結果から93.
1%の変換率および理論値の85.1%の収率が判明し
た。
6,6−トリメチルシクロヘキセ−2−エン−1,4−ジ
オンを50℃で15分以内に30.6g(0.30モル)
の無水酢酸および1.52gのナフィオン(Nafion)(登録
商標)NR50(10〜35メッシュ)の攪拌されてい
る懸濁液に滴加した。懸濁液を50℃で2時間、そして
80℃で3時間攪拌した。触媒を濾過により除去し、そ
して濾液中の2,6,6−トリメチルシクロヘキセ−2−
エン−1,4−ジオンおよびトリメチルヒドロキノンジ
アセテートをHPLCにより測定した。結果から93.
1%の変換率および理論値の85.1%の収率が判明し
た。
【0038】実施例9:シリコーン−架橋結合されたナ
フィオン(Nafion)(登録商標)を触媒として使用したが、
それはMark A. Harmer によるJ. Am. Chem. Soc., 118,
1996, 7709の論文に示されている指示に従い製造され
た。15.2g(0.10モル)の2,6,6−トリメチル
シクロヘキセ−2−エン−1,4−ジオンを40℃で1
5分以内に3.1gのこの触媒および30.6g(0.3
0モル)の無水酢酸の懸濁液の中で攪拌すると、温度が
51℃に上昇した。50℃における5時間後に、変換率
は96%であった。実施例1に記載されているのと同じ
方法で処理した後に、22.1gの生成物が得られ、そ
れは理論値の92.2%の収率に相当していた。
フィオン(Nafion)(登録商標)を触媒として使用したが、
それはMark A. Harmer によるJ. Am. Chem. Soc., 118,
1996, 7709の論文に示されている指示に従い製造され
た。15.2g(0.10モル)の2,6,6−トリメチル
シクロヘキセ−2−エン−1,4−ジオンを40℃で1
5分以内に3.1gのこの触媒および30.6g(0.3
0モル)の無水酢酸の懸濁液の中で攪拌すると、温度が
51℃に上昇した。50℃における5時間後に、変換率
は96%であった。実施例1に記載されているのと同じ
方法で処理した後に、22.1gの生成物が得られ、そ
れは理論値の92.2%の収率に相当していた。
【0039】実施例10:触媒量を4.5gに増加させ
て実施例9を繰り返した。50℃における3時間の反応
時間後に、2,6,6−トリメチルシクロヘキセ−2−エ
ン−1,4−ジオンの変換率は96.1%であった。触媒
を濾別し、10mlの酢酸で洗浄し、そして0.5gの
新しい触媒と一緒に転位において再使用した。3.5時
間の反応時間後に、変換率は95.8%であった。
て実施例9を繰り返した。50℃における3時間の反応
時間後に、2,6,6−トリメチルシクロヘキセ−2−エ
ン−1,4−ジオンの変換率は96.1%であった。触媒
を濾別し、10mlの酢酸で洗浄し、そして0.5gの
新しい触媒と一緒に転位において再使用した。3.5時
間の反応時間後に、変換率は95.8%であった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 シュテフェン ハーゼンツァール ドイツ連邦共和国 マインタール フロア シャイトシュトラーセ 23 (72)発明者 ホルスト ヴァイゲル ドイツ連邦共和国 ローデンバッハ アー ホルンヴェーク 11 (72)発明者 ベルント ドラパル ドイツ連邦共和国 アルツェナウ ダンツ ィガー プラッツ 1 (72)発明者 ラルフ マッキントッシュ ドイツ連邦共和国 ハーナウ フォルスト ハウスシュトラーセ 9 (72)発明者 ハンス ヨアヒム ハッセルバッハ ドイツ連邦共和国 ゲルンハウゼン ドイ チュオルデンシュトラーセ 6 (72)発明者 クラウス フートマッハー ドイツ連邦共和国 ゲルンハウゼン レル ヒェンヴェーク 18
Claims (17)
- 【請求項1】 アシル化剤および酸の存在下における
2,6,6−トリメチルシクロヘキセ−2−エン−1,4
−ジオンの転位による2,3,5−トリメチルヒドロキノ
ンジエステル類の製造方法において、固体の酸触媒を使
用し、変換を液相中で行い、次に固体触媒を分離するこ
とを特徴とする2,3,5−トリメチルヒドロキノンジエ
ステル類の製造方法。 - 【請求項2】 触媒として、結晶性および/または非晶
質アルミノ珪酸塩類、粘土鉱物、ピラード粘土を、各場
合ともH−形で使用する、請求項1に記載の方法。 - 【請求項3】 触媒として、0.5〜0.8nmの細孔直
径を有する酸ゼオライトを使用する、請求項2に記載の
方法。 - 【請求項4】 タイプY、βもしくはZSM5のゼオラ
イト類、脱アルミニウム化ゼオライト類またはモルデナ
イト類を個別にまたは互いに混合して使用する、請求項
3に記載の方法。 - 【請求項5】 特にMCM−41またはMCM−48構
造を有する中間細孔性分子ふるいを使用する、請求項3
に記載の方法。 - 【請求項6】 触媒として、酸性基を有するイオン交換
樹脂またはポリシロキサン化合物を使用する、請求項1
に記載の方法。 - 【請求項7】 触媒として、無機担体上の鉱酸を使用す
る、請求項1に記載の方法。 - 【請求項8】 触媒を2,6,6−トリメチルシクロヘキ
セ−2−エン−1,4−ジオンに関して5〜150重量
%の量で、特に20〜60%の量で使用する、請求項1
から7までのいずれか1項に記載の方法。 - 【請求項9】 アシル化剤として一般式 【化1】 [式中、Rは場合により置換されていてもよい炭素原子
数1〜8の脂肪族、脂環式または芳香族の基を表す]の
カルボン酸無水物を使用する、請求項1から8までのい
ずれか1項に記載の方法。 - 【請求項10】 カルボン酸無水物として、無水酢酸を
使用する、請求項1から9までのいずれか1項に記載の
方法。 - 【請求項11】 アシル化剤として、カルボン酸ハロゲ
ン化物を使用する、請求項1から10までのいずれか1
項に記載の方法。 - 【請求項12】 アシル化剤として一般式 【化2】 [式中、R1およびR2は水素原子、炭素原子数1〜8
のアルキル基、または炭素原子数1〜5のアルキレン基
を示し、それらは一緒になって5−または6−員環を形
成し、R3は水素原子または炭素原子数1〜8のアルキ
ル基を示し、R4は炭素原子数1〜8の脂肪族、脂環式
または芳香族の基を示す]のエノールエステルを使用す
る、請求項1から11までのいずれか1項に記載の方
法。 - 【請求項13】 アシル化剤および2,6,6−トリメチ
ルシクロヘキセ−2−エン−1,4−ジオンを2:1〜
20:1、好ましくは2:1〜5:1、のモル比で使用
する、請求項1から12までのいずれか1項に記載の方
法。 - 【請求項14】 反応を0°〜150℃、特に20°〜
100℃、の温度で実施する、請求項1から13までの
いずれか1項に記載の方法。 - 【請求項15】 反応を有機溶媒の存在下で実施する、
請求項1から14までのいずれか1項に記載の方法。 - 【請求項16】 反応を有機溶媒の存在下で実施し、ア
シル化剤および2,6,6−トリメチルシクロヘキセ−2
−エン−1,4−ジオンを2:1〜3:1のモル比で使
用する、請求項1から15までのいずれか1項に記載の
方法。 - 【請求項17】 各場合において得られる2,3,5−ト
リメチルヒドロキノンジエステルを公知方法により鹸化
して2,3,5−トリメチルヒドロキノンを生成させる、
請求項1から16までのいずれか1項に記載の方法。
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DE19817644A DE19817644A1 (de) | 1998-04-21 | 1998-04-21 | Neues Verfahren zur Herstellung von 2,3,5-Trimethylhydrochinondiestern |
DE19817644.9 | 1998-04-21 |
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