JPH11344481A - クロマト分離方法 - Google Patents

クロマト分離方法

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JPH11344481A
JPH11344481A JP10150220A JP15022098A JPH11344481A JP H11344481 A JPH11344481 A JP H11344481A JP 10150220 A JP10150220 A JP 10150220A JP 15022098 A JP15022098 A JP 15022098A JP H11344481 A JPH11344481 A JP H11344481A
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隆之 増田
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菊造 金子
Kohei Sato
康平 佐藤
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    • B01DSEPARATION
    • B01D15/00Separating processes involving the treatment of liquids with solid sorbents; Apparatus therefor
    • B01D15/08Selective adsorption, e.g. chromatography
    • B01D15/10Selective adsorption, e.g. chromatography characterised by constructional or operational features
    • B01D15/18Selective adsorption, e.g. chromatography characterised by constructional or operational features relating to flow patterns
    • B01D15/1814Selective adsorption, e.g. chromatography characterised by constructional or operational features relating to flow patterns recycling of the fraction to be distributed
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    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 分離性能の高い擬似移動層式の運転ができる
クロマト分離方法を提供する。 【解決手段】 単位充填層1〜4を無端直列に連結した
クロマト分離装置の循環系に親和力がC>B>Aの成分
を含む原液fと溶離液Dを供給し、各成分に富む画分を
抜出す操作を、工程(1:A抜き()−循環()−
原液供給及びB抜き()−循環()−C抜き
())、及びこれに続く3回の工程(2:A抜き
()−循環()−C抜き())を繰り返し、各工
程終了毎に液の供給,抜き出し位置を循環系下流側に切
り換える。:循環系を遮断し、該遮断位置の下流単位
充填層に原液fを供給しかつ循環系に溶離液Dを供給し
ながら、遮断位置の上流からB成分画分を全量抜き出す :循環系に溶離液Dを供給しながら、A画分を含む液
の一部を抜き出す :循環系に溶離液Dを供給しながら、C画分を含む液
の一部を抜き出す :循環系に液の供給,抜き出しをせずに系内で流体を
循環させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、3成分以上を含む
原料流体から各成分をクロマト分離する場合の分離方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えばA,B,Cとして区別され
る3成分を含む原料流体からこれらの各成分を他の成分
からクロマト分離する方法には種々の方法があるが、代
表的には大略して次のような六つの方法が知られてい
る。
【0003】その第一は、分析の高速液体クロマトグラ
フィーをスケールアップした回分法であり、これは「分
取クロマト」と呼ばれる。ただしこれは擬似移動層方式
の操作を行う方法ではない。
【0004】第二は、特開平2−124895号公報に
示される2成分を分離する擬似移動層装置を2回使う方
法である。すなわち、クロマト分離に用いられる充填剤
に対する分配係数がA<B<Cである各成分について、
まず成分Aを成分B,Cの混合物から前工程で分離し、
次ぎに回収した混合成分B,Cを後工程で分離する方法
である。なお、分配係数が中間の成分Bを前工程で成分
Cと混合回収して成分Aと分離することに代え、前工程
で成分Bを成分Aと混合回収して成分Cと分離し、後工
程で成分A,Bを分離することもできる。つまり通常の
擬似移動層装置は2成分分離しかできないため、2成分
分離用の擬似移動層装置を2系列用意するか、あるいは
1系列の装置を2回使うことで3成分分離を行うのであ
る。なおこの方法に用いる2成分分離の擬似移動層方式
のクロマト分離装置としては周知の種々の方式のものを
用いることができる。
【0005】第三としては、特開平4−227804号
公報(特公平7−24724号公報)に記載の方法が知
られている。これは、1系列の改良された擬似移動層装
置に、溶離流体と原料流体を供給しながら充填剤との親
和力が中間の成分を抜き出す工程と、溶離流体を供給し
ながら充填剤との親和力が小さい成分と大きい成分の抜
き出しを行う工程を繰り返すことによって、親和力が異
なる3つ以上の画分を一連の操作で連続的に分離する方
法である。
【0006】第四としては特開昭63−158105号
公報に記載の方法が知られており、これは、固定床式の
クロマト分離装置を利用した方法である。
【0007】第五としては、特開平7−232003号
公報に記載の方法が知られており、これは、4つの単位
充填層からなる擬似移動層装置に、溶離液と原料液を供
給しながら充填剤との親和力が小さい成分と親和力が中
間の成分を抜き出す工程と、液の供給と抜き出しを行う
ことなく擬似移動層内の液を循環させる工程、及び溶離
液を供給しながら充填剤との親和力が大きい成分の抜き
出しを行う工程を繰り返すことにより3つ以上の画分に
分離する方法である。
【0008】第六としては、特開昭64−80409号
公報に記載の方法が知られている。この方法は、各成分
に対する分配係数がA成分<B成分<C成分である第1
充填剤を充填した分離塔と、分配係数がA成分<C成分
<B成分である第2充填剤を充填した分離塔を、無端に
連結された複数の分離塔として交互に並べて使用する方
式のものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記の第一法は、回分
式であるため分離性能が悪いので高性能で高価格の分離
用充填剤を大量に必要とし、また溶離剤の使用量が多く
なるため工業的分離には不向きである。
【0010】第二法は、擬似移動層装置を2系列必要と
するか同じ装置を2度使う必要があるため、擬似移動層
装置を2系列設置する場合は装置コストが高くなり、同
じ装置を2度使う場合は連続生産ができないという問題
がある。
【0011】第三法は、分離性のよくない成分の場合に
は、十分な分離を得るために単位充填層の数を増やす必
要があり、層数を増やした場合は装置コストが上がると
いう問題がある。すなわち、如何に少ない層数で十分な
分離性能を得るのかという工夫が課題となっている。
【0012】第四法は、充填床への流体の供給および充
填床からの流体の抜き出しを行わずに床内の流体を循環
させる工程はあるが、常に循環流を維持して親和力が弱
い成分と親和力が強い成分を抜き出すという擬似移動層
運転がないため、常に床内の循環流速が一定であり、充
填剤に対する親和力が弱い成分が速く移動しすぎて親和
力が強い成分に追いついてしまい易く、制御性が悪いと
いう問題があり、また高純度回収が難しい。
【0013】第五法は、単位充填層の数が4と少ないた
めに分離性能が不足しやすいこと、B画分の抜き出しが
流出液の一部であるためにB成分が系内全体に広がりや
すいこと、A画分の抜き出しとC画分の抜き出しが単位
充填層からの流出液の全量であるために濃度が薄くなり
やすいこと、分離に使われていない充填層があることな
どの問題がある。
【0014】第六法は、充填剤の選定と組み合わせが極
めて難しく、工業的な規模で実施することは困難という
問題がある。
【0015】以上のように、3以上の成分を分離するた
めの従来のクロマト分離方法には、固定床式、2成分分
離を利用した擬似移動層式、3成分分離の擬似移動層式
等の種々のものが知られているが、分離効率を向上させ
て高純度、高回収率の分離を実現したり、装置を簡易化
したり小型化して低コストなものとするためには未だ改
善すべき課題がある。
【0016】本発明は上述のような問題に鑑みてなされ
たものであり、その目的の一つは、3以上の成分を含む
原料流体から各成分をクロマト分離するにあたり、従来
と同じ数の単位充填層を用いながら、高い分離性能を発
揮することができる擬似移動層式の運転を行うことを可
能とし、これによって、溶離流体の使用量の低減、目的
物質の高純度の回収、及び高回収率を実現するところに
ある。
【0017】また本発明の別の目的は、高い分離性能を
発揮できる擬似移動層式の運転を可能とすることで、3
以上の成分の分離をする従来の凝似移動層装置に比べ
て、同等の純度、回収率を得ながら単位充填層の総数を
少なくできるクロマト分離方法を提供するところにあ
る。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、以上のよ
うな従来技術の方法について種々検討した結果、従来の
クロマト分離法の問題点を解決し本発明に至ったもので
ある。上記した目的を達成する本願請求項1のクロマト
分離方法の発明は、内部に充填剤が充填された複数の単
位充填層を直列に連結しさらに前端と後端を液通路で連
結して液が流れる循環系の液通路を形成したクロマト分
離装置を用い、充填剤に対する親和力が弱いA成分、親
和力が中位のB成分及び親和力が強いC成分に分類され
る少なくとも3成分を含む原料液fを所定の位置から上
記循環系に供給する原料液供給操作、溶離液を所定の位
置から上記循環系に供給する溶離液供給操作、上記循環
系内の液の流れで親和力の差により流れ方向に分かれる
A成分に富む液画分、B成分に富む液画分及びC成分に
富む液画分を各所定の流体抜出位置から該循環系外に抜
き出す各画分の液抜出操作、のそれぞれの各単位操作を
下記工程(1)及び工程(2)のように含み、かつ下記
工程(1)及び複数回繰返される工程(2)の各工程終
了毎に上記液の供給,抜き出しの位置を循環系下流側の
単位充填層に切り換えることを特徴とする。
【0019】(1)少なくとも下記の操作を含むと共
に下記及び/又はを含み、かつ必要に応じて下記
の操作を含む工程。
【0020】(2) 少なくとも下記及びの操作を
含み、かつ必要に応じて下記の操作を含む工程。
【0021】: 循環系の液通路を所定位置で遮断す
ると共に、この遮断位置の下流に隣接した単位充填層に
原料液fを供給しかつ他の所定位置の単位充填層に溶離
液Dを供給しながら、上記遮断位置の上流に隣接ないし
複数個上流位置の単位充填層からB成分に富む液画分を
全量抜き出す操作(これらの各単位の操作を、以下「原
料液供給」、「溶離液供給」、「B抜き」という)。
【0022】: 所定位置の単位充填層に溶離液Dを
供給しながら、他の所定位置の単位充填層から循環系内
で循環する液中のA成分に富む画分の一部を抜き出す操
作(上記と同様に、以下「A抜き」という)。
【0023】: 所定位置の単位充填層に溶離液Dを
供給しながら、同じ又は他の所定位置の単位充填層から
循環系内で循環する液中のC成分に富む画分の一部を抜
き出す操作(上記と同様に、以下「C抜き」という)。
【0024】: 循環系に対して液の供給と抜き出し
を行うことなく、循環系内で液を循環させる操作(以下
「完全循環」という)。
【0025】上記において、の操作で行うB抜きの操
作において「全量抜き出し」というのは、抜出し位置の
単位充填層に流れてくる液の全部を循環系外に抜出すこ
とをいい、循環する液の一部を抜出すA抜きやC抜きの
操作とは区別される。また上記の操作におけるC成分
の画分の抜出しは、一般的には溶離液Dを供給する単位
充填層とは異なる単位充填層から行われるが、単位充填
層の数が少ないクロマト分離装置の場合にあっては、溶
離液供給と同じ単位充填層から抜出すこともできる。
【0026】この発明によれば、A抜きの操作とC抜き
の操作を各工程内の任意の時間に行うことによりこれら
の各画分の分離目的に応じた最適条件での抜出しを可能
とし、これを通じて、擬似移動層運転の自由度が向上す
る。
【0027】本発明の方法は、代表的には液体中に含ま
れる3以上の成分を分離する方法として適用することが
でき、特に大量の流体を処理する工業的な対象として、
充填剤としてアルカリ金属型またアルカリ土類金属型の
強酸性カチオン交換樹脂を使用して種々の糖類あるいは
糖アルコール混合物の分離精製を行なう糖精製の工業的
設備としての有用性は極めて大きい。このような糖精製
の具体例としては、糖蜜から蔗糖とその他の有用物質の
分離、異性化糖からのぶどう糖,果糖,オリゴ糖の分
離、乳糖,ラクツロース,ガラクトースを含む混合液か
ら各成分の分離、ぶどう糖,蔗糖,フラクトオリゴ糖を
含む混合液からの各成分の分離、ぶどう糖,イソマルト
ース,イソマルトデキストリンを含む混合液からの各成
分の分離、ぶどう糖,マルトース,マルトデキストリン
を含む混合液からの各成分の分離、ソルビトール,マル
チトールなどの糖アルコールを含む混合液からの各成分
の分離などの場合を例示することができる。
【0028】なお、上記においては説明を簡易化するた
めに各流体を液体として記載(以下も同じ)したが、3
成分以上を含む気体や超臨界流体を対象として本発明の
方法を用いることもできる。
【0029】請求項2の発明は、上記発明において、工
程(1)が上記〜の操作を含む工程であり、工程
(2)が上記〜の操作を含む工程であることを特徴
とし、完全循環の操作を取り入れることで所定成分を
抜出しに適した位置に移動させるようにして、操作,
の操作時間を更に短くすることを可能とし、これによ
って単位充填層数を少なくしても各画分を適切に抜出す
ことができるようにしたものである。
【0030】すなわち、一般に、擬似移動層装置の工程
数は単位充填層の総数に等しく設定され、各成分の分離
を良好に行わせて純度、回収率を高く得るには単位充填
層数を多くするのが普通であるが、この発明において
は、各工程内の操作を細分化することによって十分分離
された部分だけを幅狭く取ることを可能とし、これによ
って、単位充填層数を増やすのと同等の効果が得られる
という利点がある。
【0031】請求項3の発明は、上記の各発明におい
て、1回の工程(1)と複数回の工程(2)の組合せで
一サイクルのクロマト分離を行い、これを複数サイクル
に渡り連続して行うことを特徴とし、請求項4の発明
は、1回の工程(1)と複数回の工程(2)の組合せか
らなる一サイクルの工程数を、循環系を構成する単位充
填層の設置数と同じとしたことを特徴とする。
【0032】請求項3の発明によれば、単位充填層の総
数と、工程(1),(2)の組合せからなる一サイクル
の工程数は必ずしも同じ場合に限定されるものではな
い。例えば、多数設置された単位充填層の1/2周を一
サイクルとして装置を運転することもできる。また請求
項4の発明によれば、多数の単位充填層を一周する一サ
イクルを繰り返して擬似移動層式の運転を行うので循環
系の遮断を一カ所とでき、例えば遮断弁を用いる場合に
はその設置が一つだけとすることができる。
【0033】請求項5の発明は、上記の各発明におい
て、工程(1)が、上記,,の各操作をこの順又
はこの逆の順(つまり,,)に行いかつ必要に応
じて該各操作の前に上記の循環操作を行う工程であ
り、工程(2)が、,の各操作をこの順又はこの逆
の順(つまり,)に行いかつ必要に応じて該各操作
の前に上記の循環操作を行う工程であることを特徴と
し、請求項6の発明は、請求項5の発明における各工程
(1),(2)の各操作の間に完全循環操作の操作を
行うことを特徴とする。
【0034】これらの発明によれば、工程(1),
(2)の中でA抜きを先にし、C抜きを後にした順で抜
出す場合には,A成分の濃度分布を移動の先端側に広
げ、C成分の濃度分布を移動の後端側に広げたことにな
り、実質的な分離に関与する充填層の量を増やすことが
できる。
【0035】特に、工程(1),(2)の各操作の間に
おいて完全循環の操作を行う場合には、各画分の抜出し
位置を更に細かく調整でき、これによって各画分を最適
な条件下で抜出しできる。すなわち、各工程中でA抜き
を最大限まで速くしC抜きを最大限まで遅くすることに
より、A成分の濃度分布を移動の最先端まで広げ、C成
分の濃度分布を移動の最後端まで広げたことになり、実
質的な分離に関与する充填層の量をより一層増やすこと
ができる。
【0036】他方、上記とは逆に、C抜きを先にしA抜
きを後にして各画分の抜き出しを行う場合には、層内で
のA成分の濃度分布の広がりを抑え、またC成分の濃度
分布の広がりも抑えることができ、実質的なA成分,C
成分を濃縮・回収する充填層の量をより一層増すことが
できるという利点が得られる。なお、A抜き−C抜きの
順をC抜き−A抜きの逆の順にした場合の作用は、以下
においても実質的に同様である。
【0037】請求項7の発明は、上記の各発明におい
て、工程(1)が,,,の各操作をこの順又は
,を逆にした順に行いかつ必要に応じて該各操作の
前にの循環操作を行う工程であり、工程(2)が,
,の各操作をこの順又は,を逆にした順に行い
かつ必要に応じて該各操作の前にの循環操作を行う工
程であることを特徴とし、請求項8の発明は、請求項7
の発明における各工程(1),(2)の各操作の間に完
全循環操作の操作を行うことを特徴とする。
【0038】これらの発明によれば、各工程(1),
(2)中においてA抜き,C抜きの操作の両方を遅く行
うことにより、A成分については該A成分を濃縮・回収
する充填層を増し、かつA成分がC成分に追いつくこと
を防止でき、B,C成分の分離については分離に関与す
る充填層の量を増やすことができるという利点が得られ
る。
【0039】また、各工程の各操作の間において完全循
環の操作を行う場合には、A抜き,C抜きの両方を最
大限遅くすることができ、A成分については該A成分を
濃縮・回収する充填層を増し、かつA成分がC成分に追
いつくことをより強力に防止でき、B,C成分の分離に
ついては分離に関与する充填層の量を一層増やすことが
できる。
【0040】請求項9の発明は、上記の各発明におい
て、工程(1)が,,,の各操作をこの順又は
,を逆にした順に行いかつ必要に応じて該各操作の
前にの循環操作を行う工程であり、工程(2)が,
,の各操作をこの順又は,を逆にした順に行い
かつ必要に応じて該各操作の前にの循環操作を実施す
る工程であることを特徴とし、請求項10の発明は、請
求項9における工程(1)を,,,,の各操
作をこの順又は,を逆にした順に行うようにしたこ
とを特徴とする。
【0041】これらの発明によれば、各工程(1),
(2)中においてA抜き・C抜きの両方を速く行うこと
により、A,B成分については分離に関与する充填層の
量を増やすことができ、C成分については該C成分を濃
縮・回収する充填層の量を増すことができ、C成分が次
のA成分に追い越されることを防止できる。
【0042】また、請求項10の発明のように、各工程
におけるA抜き,C抜きの両方を最大限速くするように
した場合には、A,B成分については分離に関与する充
填層の量を一層増やすことができ、C成分については該
C成分を濃縮・回収する充填層の量を増すことができ、
C成分が次のA成分に追い越されることをより強力に防
止できる。
【0043】請求項11の発明は、上記の各発明におい
て、一工程内で行うとの操作を、時間的に互いに独
立して行うか、時間的に一部重複して行うか、あるいは
時間的に一致して同時に行うかのいずれかから選択され
ることを特徴とする。
【0044】上記において、との操作を「時間的に
互いに独立して行う」というのは、の操作との操作
を重複することなく連続して行う場合、間に完全循環の
操作を挟んで行う場合のいずれをも含み、これらの前
後は問わない。との操作を「時間的に一部重複して
行う」というのは、,の操作が互いにこれらの一部
が重複する場合、一方が他方に重なりかついずれか一方
が他方よりも時間的に長く行われる場合のいずれも含
む。,の操作を「時間的に一致して同時に行う」と
いうのは、これらの操作が同時に開始されて同時に終了
する場合をいう。この発明において上記構成を採用した
理由は次のことによる。すなわち、凝似移動層式のクロ
マト分離において良好な分離を達成するためには、循環
層内での各物質の移動量を各工程毎に最適にすることが
好ましく、また上記の操作,を行っている間も層内
では濃度分布が分離されつつ下流方向に移動しているか
ら、最適な移動量を確保するためには両方(及び)
の操作はある一定時間内に納まることがよい。一方、操
作,を行う時間は、それぞれの成分(A成分及びC
成分)を抜出すことができる流速により変化し、また流
速はポンプ、流量計、配管などの要因により決定され
る。一方、工業的な装置では低流量域で用いられる安価
な機器を使用することが望まれるが、この場合、単純に
これらの操作,の時間を按分するとその合計時間
は、上述した種々の条件から決まる一工程での最適時間
を越えることも考えられる。そこで、この発明のよう
に、これらの操作をそれぞれ独立して行わせるだけでな
く、同時あるいは一部重複して行うことができるように
すれば、運転制御の自由度が増し、安価な機器を使用し
ながら最適な分離条件を満足することが可能とできる。
【0045】またこのこととは別に、上述した請求項7
〜10の発明においては、操作あるいは操作を各工
程の初段、あるいは最後段において行うことでそれぞれ
分離目的を好ましく実現できる利点があるが、これらの
操作,を、各工程の初段あるいは最後段において同
時又は重複して行うようにすれば、それぞれの操作につ
いてのかかる目的を同時に満足できるという利点も得ら
れる。
【0046】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しつつ説明するが、本発明はその要旨を逸脱しな
い限り、下記の実施の形態に限定されないことは当然で
ある。
【0047】実施形態1 図1は、本例に用いられる擬似移動層式クロマト分離装
置の構成の一例の概要を示す図である。
【0048】図1において、1〜8は単位充填層、1a
〜8aはA画分の抜き出し弁、3bと4bはB画分抜出
し弁、1c〜8cはC画分の抜出し弁、1d〜8dは溶
離液供給弁、5fは原料液供給弁、Aは成分Aの画分で
あるA画分液、Bは成分Bの画分であるB画分液、Cは
成分Cの画分であるC画分液、Dは溶離液、fは原料
液、12aはA画分抜出し配管、12bはB画分抜出し
配管、12cはC画分抜出し配管、10は循環ポンプ、
11は連結配管、12fは原料液供給配管、12dは溶
離液供給配管を表す。
【0049】単位充填層1〜8はそれぞれその末端が次
の単位充填層の頂部に連結配管11で無端連結され、各
単位充填層の下流側の連結配管にはA画分抜出し弁1a
〜8a及びC画分抜出し弁1c〜8cを有する配管が夫
々連結されると共に、B画分抜出し弁3bと4bが単位
充填層3と4の下流側の連結配管に連結される。各単位
充填層の上流側の連結配管には、溶離液供給配管12d
から分岐した溶離液供給弁1d〜8d付きの分岐配管が
連結される。
【0050】原料液供給弁5f付きの原料液供給配管1
2fは、単位充填層5の上流側の連結配管に連結され、
単位充填層8の末端から単位充填層1の頂部への連結配
管の途中には、循環ポンプ10が連結される。
【0051】B画分抜出し弁3bと4bを有する配管
は、B画分抜出し配管12bに接続され、各A画分抜出
し弁1a〜8aを有する配管は、A画分抜出し配管12
aに接続され、各C画分抜出し弁1c〜8cを有する配
管は、C画分抜出し配管12cに接続される。更に、単
位充填層4と5の間の連結配管には、遮断弁9が介設さ
れる。
【0052】以上によって、本例の擬似移動層式の運転
を行うクロマト分離装置が構成される。なお、図1で示
した本例では、遮断弁9の上流で単位充填層を介するこ
となくB画分抜出し弁4bを単位充填塔4の下流側の連
結配管に連結してB画分抜出し配管12bに接続し、ま
た単位充填層3,4の間の連結配管にB画分抜出し弁3
bを連結してこれをB画分抜出し配管12bに接続する
構成しているが、これは運転方法により両方を使用する
こともできるし、いずれか一方を使用して他方は使用し
ないこともできる。
【0053】本例における循環ポンプ10は、単位充填
層8と単位充填層1の間の連結配管の途中に設置され
て、常に連続作動しながら、図示しない制御装置により
流量を流量シーケンスプログラムに従って設定値に制御
できるようになっている。この循環ポンプ10は隣接す
る単位充填層間の何処に設置してもよいし、必要に応じ
何台設けてもよい。また、各供給弁及び抜出し弁も図示
しない制御装置により所定の弁開閉シーケンスプログラ
ムに従って開閉が制御され、単位充填層4と単位充填層
5の間の連結配管に介設された遮断弁9も図示しない制
御装置により所定の弁開閉シーケンスプログラムに従っ
て開閉が制御される。なお、本例における単位充填層の
数は8であるが本発明がこれに限定されるものではな
い。
【0054】次に図1の構成の装置を用いて、3成分
(A成分、B成分、C成分)を含む原料液を、各成分が
富化された3画分に分離する場合の本例方式のクロマト
分離の一例を以下説明する。なお、本例における充填剤
に対する各成分の親和力の強さは、C成分>B成分>A
成分の順であるとする。
【0055】本例は、第一番目の工程として工程(1)
を行い、第二番目〜第八番目の工程までは工程(2)を
繰り返し、これを一サイクルとして第一番目の工程に戻
るように運転される。
【0056】本例の第一番目の工程(1)においては、
A抜き()−完全循環()−原料液供給,溶離液供
給,B抜き()−完全循環()−C抜き()の各
操作がこの順で行われるようになっている。
【0057】すなわち、まず溶離液供給弁1dを介して
溶離液Dを供給しながら単位充填層6からの流出液の一
部を該単位充填層6の下流側のA画分抜出し弁6aを介
してA画分を抜出す操作が行われる(操作のA抜
き)。
【0058】次に、溶離液D供給を停止し、すべての供
給弁と抜出し弁を閉じて、循環ポンプ10により循環系
を構成する全単位充填層内の流体を一定量循環させる
(操作の完全循環)。
【0059】次に、遮断弁9を閉じ、原料液供給弁5f
から原料液fを供給し、溶離液供給弁1dから溶離液D
を供給しながら、B画分抜出し弁4bよりB画分を抜出
す(操作の原料液f供給,B抜き等)。
【0060】次に、再び原料液供給と溶離液供給を停止
し、すべての供給弁と抜出し弁を閉じて、循環ポンプ1
0により循環系を構成する全単位充填層内の流体を一定
量循環させる(操作の完全循環)。
【0061】最後に、溶離液供給弁1dを介して溶離液
Dを供給しながら、単位充填層2からの流出液の一部を
該単位充填層2の下流側のC画分抜出し弁2cを介して
C画分を抜出す(操作のC抜き)。
【0062】この工程(1)終了後に液の供給、抜出し
位置を一単位充填層分だけ下流に移動させて、第二番目
の工程に移行する。
【0063】この第二番目の工程は、上述した工程
(2)の操作を行うものであり、ここではA抜き()
−完全循環()−C抜き()の各操作がこの順で行
われるようになっている。
【0064】すなわち、はじめに、溶離液供給弁2dを
介して溶離液Dを供給しながら、単位充填層7からの流
出液の一部を該単位充填層7の下流側のA画分抜出し弁
7aを介してA画分を抜出す(操作のA抜き)。
【0065】次に、溶離液Dの供給を停止し、すべての
供給弁と抜出し弁を閉として、循環ポンプ10により循
環系の全単位充填層内の流体を一定量循環させる(操作
の完全循環)。
【0066】最後に、溶離液供給弁2dを介して溶離液
Dを供給しながら、単位充填層3からの流出液の一部を
該単位充填塔3の下流側のC画分抜出し弁3cを介して
C画分を抜出す(操作のC抜き)。
【0067】第二番目の工程終了後、液の供給、抜出し
位置を一単位充填層分だけ下流に移動させて、第三番目
の工程に移行する。
【0068】この第三番目の工程では、液の供給位置及
び抜出し位置が一単位充填層分だけ下流側に移動してい
る点を除いて、第二番目の工程と同じ工程(2)の操作
が行われる。すなわち、はじめに溶離液供給弁3dを介
して溶離液Dを供給しながら単位充填層8からの流出液
の一部を該単位充填層8の下流側のA画分抜出し弁8a
を介してA画分を抜出す(操作のA抜き)。次いで、
溶離液Dの供給を停止し、すべての供給弁と抜出し弁を
閉じて、循環ポンプ10により全単位充填層内の流体を
一定量循環させる(操作の完全循環)。そして最後
に、溶離液供給弁3dを介して溶離液Dを供給しながら
単位充填層4からの流出液の一部を該単位充填塔4の下
流側のC画分抜出し弁4cを介してC画分を抜出す(操
作のC抜き)。
【0069】以後、工程終了毎に液の供給、抜出し位置
を一単位充填層分だけ循環系の下流側に移動させ、工程
(2)の操作を第八番目の工程まで行い、この第八番目
の工程終了後、同様に液の供給、抜出し位置を一単位充
填層分だけ循環系の下流側に移動させて一サイクルの初
めである第一番目の工程の操作に移行する。
【0070】図1の装置を用いて本例のように行われる
擬似移動層式のクロマト分離によれば、各工程中でA抜
きを最大限まで速くしC抜きを最大限まで遅くすること
により、A成分の濃度分布を移動の最先端まで広げ、C
成分の濃度分布を移動の最後端まで広げたことになり、
実質的な分離に関与する充填層の量をより一層増やすこ
とができる。また循環操作を含むことによって全ての
工程において各物質の最適な移動量を確保でき、従来法
に比べて高純度、高回収率が得られるという効果が奏さ
れる。
【0071】実施形態2 図2は、本例に用いられる擬似移動層式クロマト分離装
置の構成の一例の概要を示す図である。
【0072】図2において、1〜4は単位充填層、1a
〜4aはA画分の抜出し弁、2bはB画分抜出し弁、1
c〜4cはC画分の抜出し弁、1d〜4dは溶離液供給
弁、3fは原料液供給弁、Aは成分Aの画分であるA画
分液、Bは成分Bの画分であるB画分液、Cは成分Cの
画分であるC画分液、Dは溶離液、fは原料液、12a
はA画分抜出し配管、12bはB画分抜出し配管、12
cはC画分抜出し配管、10は循環ポンプ、11は連結
配管、12fは原料液供給配管、12dは溶離液供給配
管を表す。
【0073】本例の装置の構成は、単位充填層1〜4が
実施形態1に比べて半数になっていることを除けば、基
本的に実施形態1と同じ構成の装置であり、単位充填層
1〜4のそれぞれの末端は、次の単位充填層の頂部に連
結配管11で無端連結され、各単位充填層の下流側の連
結配管にはA画分抜出し弁1a〜4a及びC画分抜出し
弁1c〜4cを有する配管が夫々を連結されていると共
に、B画分抜出し弁2bは単位充填層2の下流側の連結
配管に連結されている。また、各単位充填層の上流側の
連結配管には溶離液供給配管12dから分岐した溶離液
供給弁1d〜4d付きの分岐配管が連結され、単位充填
層3の上流側の連結配管には、原料液供給弁f付き原料
液供給配管12fが連結されている。
【0074】また、単位充填層4の末端から単位充填層
1の頂部への連結配管の途中に、循環ポンプ10が連結
され、単位充填層2末端の連結配管には、B画分抜出し
弁2bを有するB画分抜出し配管12bが接続されてい
る。
【0075】更に、各A画分抜出し弁1a〜4aを有す
る配管が、A画分抜出し配管12aに接続され、各C画
分抜出し弁1c〜4cを有する配管が、C画分抜出し配
管12cに接続され、更に、単位充填層2と単位充填層
3の間の連結配管に、遮断弁9が介設されて、本例の擬
似移動層式クロマト分離装置が構成されている。
【0076】なお、循環ポンプ10は、単位充填層4と
単位充填層1の間の連結配管の途中に設置されていて、
図示しない制御装置により流量を流量シーケンスプログ
ラムに従って設定値に制御できるようになっている。ま
た、各供給弁及び抜出し弁も図示しない制御装置により
所定の弁開閉シーケンスプログラムに従って開閉が制御
され、単位充填層2と単位充填層3の間の連結配管に設
けられた遮断弁9も図示しない制御装置により所定の弁
開閉シーケンスプログラムに従って開閉が制御される。
【0077】次に図2の構成の装置を用いて、3成分
(A成分、B成分、C成分)を含む原料液を、各成分が
富化された3画分に分離する場合の擬似移動層式のクロ
マト分離の一例を以下説明する。なお、本例における充
填剤に対する各成分の親和力の強さは上記実施形態1と
同じC成分>B成分>A成分の順である。
【0078】本例は、第一番目の工程として工程(1)
を行い、第二番目〜第四番目の工程までは工程(2)を
繰り返し、これを一サイクルとして第一番目の工程に戻
るように運転される。
【0079】本例の第一番目の工程(1)においては、
A抜き()−完全循環()−原料液供給,溶離液供
給,B抜き()−完全循環()−C抜き()の各
操作がこの順で行われるようになっている。
【0080】すなわち、第一番目の工程(1)では、溶
離液供給弁1dを介して溶離液Dを供給しながら単位充
填層3からの流出液の一部を該単位充填層3の下流側の
A画分抜出し弁3aを介してA画分を抜出す(操作の
A抜き)。
【0081】次に、溶離液Dの供給を停止し、すべての
供給弁と抜出し弁を閉じて、循環ポンプ10により循環
系の全単位充填層内の流体を一定量循環させる(操作
の完全循環)。
【0082】次に、遮断弁9を閉じ、原料液供給弁3f
から原料液fを供給し、溶離液供給弁1dから溶離液D
を供給することにより、B画分抜出し弁2bからB画分
を抜出す(操作の原料液f供給,B抜き等)。
【0083】次に、再び原料液fの供給と溶離液Dの供
給を停止し、すべての供給弁と抜出し弁を閉じて、循環
ポンプ10により循環系の全単位充填層内の流体を一定
量循環させる(操作の完全循環)。
【0084】最後に、溶離液供給弁1dを介して溶離液
Dを供給しながら、単位充填層1からの流出液の一部を
該単位充填層1の下流側のC画分抜出し弁1cを介して
C画分を抜出す(操作のC抜き)。
【0085】この工程(1)終了後に液の供給、抜出し
位置を一単位充填層分だけ下流に移動させて、第二番目
の工程に移行する。
【0086】この第二番目の工程は、上述した工程
(2)の操作を行うものであり、ここではA抜き()
−完全循環()−C抜き()の各操作がこの順で行
われるようになっている。
【0087】すなわち、はじめに、溶離液供給弁2dを
介して溶離液Dを供給しながら、単位充填層4からの流
出液の一部を該単位充填層4の下流側のA画分抜出し弁
4aを介してA画分を抜出す(操作のA抜き)。
【0088】次に、溶離液Dの供給を停止し、すべての
供給弁と抜出し弁を閉じて、循環ポンプ10により循環
系の全単位充填層内の流体を一定量循環させる(操作
の完全循環)。
【0089】最後に、溶離液供給弁2dを介して溶離液
Dを供給しながら、単位充填層2からの流出液の一部を
該単位充填塔2の下流側のC画分抜出し弁2cを介して
C画分を抜出す(操作のC抜き)。
【0090】第二番目の工程終了後、液の供給、抜出し
位置を一単位充填層分だけ下流に移動させて、第三番目
の工程に移行する。
【0091】この第三番目の工程では、液の供給位置及
び抜出し位置が一単位充填層分だけ下流側に移動してい
る点を除いて、第二番目の工程と同じ工程(2)の操作
が行われる。すなわち、はじめに溶離液供給弁3dを介
して溶離液Dを供給しながら単位充填層1からの流出液
の一部を該単位充填層1の下流側のA画分抜出し弁1a
を介してA画分を抜出す(操作のA抜き)。次いで、
溶離液Dの供給を停止し、すべての供給弁と抜出し弁を
閉じて、循環ポンプ10により全単位充填層内の流体を
一定量循環させる(操作の完全循環)。そして最後
に、溶離液供給弁3dを介して溶離液Dを供給しながら
単位充填層3からの流出液の一部を該単位充填塔3の下
流側のC画分抜出し弁3cを介してC画分を抜出す(操
作のC抜き)。
【0092】第三番目の工程終了後、液の供給、抜出し
位置を一単位充填層分だけ下流に移動させて、第四番目
の工程に移行する。
【0093】この第四番目の工程では、液の供給位置及
び抜出し位置が更に一単位充填層分だけ下流側に移動し
ている点を除いて、第二番目,第三番目の工程と同じ工
程(2)の操作が行われる。すなわち、はじめに溶離液
供給弁4dを介して溶離液Dを供給しながら単位充填層
2からの流出液の一部を該単位充填層2の下流側のA画
分抜出し弁2aを介してA画分を抜出す(操作のA抜
き)。次いで、溶離液Dの供給を停止し、すべての供給
弁と抜出し弁を閉じて、循環ポンプ10により全単位充
填層内の流体を一定量循環させる(操作の完全循
環)。そして最後に、溶離液供給弁4dを介して溶離液
Dを供給しながら単位充填層4からの流出液の一部を該
単位充填塔4の下流側のC画分抜出し弁4cを介してC
画分を抜出す(操作のC抜き)。
【0094】この第四番目の工程終了後、同様に液の供
給、抜出し位置を一単位充填層分だけ循環系の下流側に
移動させて一サイクルの初めである第一番目の工程の操
作に移行する。
【0095】図2の装置を用いて本例のように行われる
擬似移動層式のクロマト分離によれば、各工程中でA抜
きを最大限まで速くしC抜きを最大限まで遅くすること
により、A成分の濃度分布を移動の最先端まで広げ、C
成分の濃度分布を移動の最後端まで広げたことになり、
実質的な分離に関与する充填層の量をより一層増やすこ
とができる。また、従来法では4本より多い数の充填層
(カラム)数が必要であった分離も、本例の方式によれ
ば、4本という従来法よりも少ない数の充填層を用いて
同等程度の分離を得ることができる。すなわち、同等の
性能を確保しつつ、充填層数を減らすことができ、装置
として簡易なものを用いることができるという効果が奏
される。
【0096】
【実施例】実施例1 図2の3成分分離装置により、精製ブドウ糖と精製マル
トースを等量混合して調整した水溶液(固形分濃度5
9.5wt%、3糖類以上のオリゴ糖類2.6%、マル
トース49.7%、グルコース47.7%)を原料液、
脱塩水を溶離液として3成分分離を行った。
【0097】運転条件は次の通りとした。
【0098】充填剤:ロームアンドハース社製アンバー
ライトCR−1320(クロマト分離用ゲル型強酸性カ
チオン交換樹脂ナトリウム形)、充填量は4本全量で2
261mLであった。
【0099】 分離カラム:内径20mm、層高1800mm、カラム
本数4本 操作温度:65℃ 一サイクル時間: 40.3 min 第一番目の工程(工程(1)) 時間 工程時間合計: 11.2 min A抜出し: 2.9 min 完全循環: 1.0 min B抜出し: 5.4 min 完全循環: 0.4 min C抜出し: 1.5 min 流速 A抜出し: 22.0 ml/min A抜出し及びC抜出し時の各抜出し口間での充填層内流
速:26.0 ml/min 完全循環流速:39.0 ml/min 原料液供給: 13.0 ml/min B抜出し: 39.0 ml/min C抜出し: 26.0 ml/min 第二番目〜第四番目の工程(工程(2)) 時間 工程時間合計: 9.7 min A抜出し: 2.9 min 完全循環: 3.9 min C抜出し: 2.9 min 流速 A抜出し: 22.0 ml/min A抜出し及びC抜出し時の各抜出し口間での充填層内流
速:26.0 ml/min 完全循環流速:39.0 ml/min C抜出し: 26.0 ml/min 一サイクル合計での溶離液と原料液との容量比:9.4
0 各工程で開となる弁は次の通りとした。
【0100】 運転の結果、次の組成のA画分、B画分及びC画分とが
得られた。
【0101】
【表1】
【0102】なお、A画分の3糖類以上のオリゴ糖の回
収率は63.0%、B画分のマルトース回収率は97.
1%、C画分のグルコース回収率は95.2%であっ
た。
【0103】以上の結果から、B成分がA画分及びC画
分から抜出されず、B成分の回収率がよく、またA,C
成分の純度が高く得られることが分かる。
【0104】実施例2 実施例1で用いたのと同じ装置、同じ原料液、同じ充填
剤を用いてA、C抜出しを工程の後半にまとめて行う分
離実験を行った。
【0105】運転条件は次の通りとした。
【0106】 一サイクル時間: 36.8 min 第一番目の工程(工程(1)) 時間 工程時間合計: 10.7 min 完全循環: 2.0 min B抜出し: 5.4 min 完全循環: 0.4 min A抜出し: 1.4 min A・C抜出し: 1.5 min 流速 完全循環流速: 39.0 ml/min 原料液供給: 13.0 ml/min B抜出し: 39.0 ml/min A抜出し: 21.2 ml/min A抜出し及びA・C抜出し時の各抜出し口間での充填層
内流速:26.0 ml/min C抜出し: 26.0 ml/min 第二番目〜第四番目の工程(工程(2)) 時間 工程時間合計: 8.7 min 完全循環: 5.8 min A・C抜出し: 2.9 min 流速 完全循環流速: 39.0 ml/min A抜出し: 21.2 ml/min C抜出し: 26.0 ml/min A・C抜出し時の各抜出し口間での充填層内流速:2
6.0 ml/min 一サイクル合計での溶離液と原料液との容量比:9.2
7 各工程で開となる弁は次の通りとした。
【0107】 運転の結果、次の組成のA画分、B画分及びC画分とが
得られた。
【0108】
【表2】
【0109】なお、A画分の3糖類以上のオリゴ糖の回
収率は65.6%、B画分のマルトース回収率は96.
2%、C画分のグルコース回収率は95.2%であっ
た。
【0110】実施例3 実施例1で用いたのと同じ装置、同じ原料液、同じ充填
剤を用いてACの抜出しを工程の前半に行う分離実験を
行った。
【0111】運転条件は次の通りとした。
【0112】 一サイクル時間: 36.8 min 第一番目の工程(工程(1)) 時間 工程時間合計:10.7 min A抜出し: 1.4 min A・C抜出し: 1.5 min 完全循環: 1.0 min B抜出し: 5.4 min 完全循環 : 1.4 min 流速 A抜出し: 22.0 ml/min A抜出し及びA・C抜出し時の各抜出し口間での充填層
内流速:26.0 ml/min C抜出し: 19.6 ml/min 原料液供給: 13.0 ml/min B抜出し : 39.0 ml/min 完全循環流速:39.0 ml/min 第二番目〜第四番目の工程(工程(2)) 時間 工程時間合計: 8.7 min A・C抜出し: 2.9 min 完全循環: 5.8 min 流速 A抜出し: 22.0 ml/min C抜出し: 19.6 ml/min A・C抜出し時の各抜出し口間での充填層内流速:2
6.0 ml/min 完全循環流速: 39.0 ml/min 一サイクル合計での溶離液と原料液との容量比:9.2
7 各工程で開となる弁は次の通りとした。
【0113】 運転の結果、次の組成のA画分、B画分及びC画分とが
得られた。
【0114】
【表3】
【0115】なお、A画分の3糖類以上のオリゴ糖の回
収率は63.0%、B画分のマルトース回収率は95.
2%、C画分のグルコース回収率は 95.9%であっ
た。 比較例1 実施例1で用いたのと同じ装置、同じ原料液、同じ充填
剤を用いて従来法(特公平7−24724号公報に記載
された方法)による分離実験を行った。
【0116】運転条件は次の通りとした。
【0117】 一サイクル時間: 46.8min 第一番目の工程 工程時間: 5.4 min 流速 原料液供給: 13.0 ml/min A抜出し: 5.6 ml/min B抜出し: 39.0 ml/min 第二〜第四番目の工程 工程時間: 13.8 min 流速 A抜出し: 5.6 ml/min C抜出し: 7.0 ml/min A抜出し口とC抜出し口間にある充填層内流速:26.
0 ml/min 一サイクル合計での溶離液と原料液との容量比:9.8
5 各工程で開となる弁は次の通りとした。
【0118】 第一番目の工程 3f、1d、3a、2b 第二番目の工程 9、2d、4a、2c 第三番目の工程 9、3d、1a、3c 第四番目の工程 9、4d、2a、4c 運転の結果、次の組成のA画分、B画分及びC画分とが
得られた。
【0119】
【表4】
【0120】なお、A画分の3糖類以上のオリゴ糖の回
収率は61.3%、B画分のマルトース回収率は90.
5%、C画分のグルコース回収率は95.0%であっ
た。
【0121】以上の結果から分かるように、この比較例
1の方法では、本発明の実施例に比べてB成分がA画分
及びC画分からかなり抜出され、B成分の回収率が悪く
なり、A,C成分の純度が低くなる。また充填層の数が
少ないために、層内におけるA成分とC成分の分離もあ
まりよくない。
【0122】比較例2 図1に例示される単位充填層が8個の装置を用い、原料
液と充填剤は実施例1と同じものを用いて従来法(特公
平7−24724号公報に記載された方法)による分離
実験を行った。
【0123】運転条件は次の通りとした。
【0124】 分離カラム:内径20mm、層高900mm、カラム本
数8本 一サイクル時間: 46.7min 第一番目の第1工程 工程時間: 5.4 min 流速 原料液供給: 13.0 ml/min A抜出し: 5.6 ml/min B抜出し: 39.0 ml/min 第二番目〜第八番目の工程 工程時間: 5.9 min 流速 A抜出し: 5.6 ml/min C抜出し: 6.3 ml/min A抜出し口とC抜出し口間にある充填層内流速:26.
0 ml/min 一サイクル合計での溶離液と原料液との容量比:9.4
3 各工程で開となる弁は次の通りとした。
【0125】 第一番目の工程 5f、1d、6a、4b 第二番目の工程 9、2d、7a、3c 第三番目の工程 9、3d、8a、4c 第四番目の工程 9、4d、1a、5c 第五番目の工程 9、5d、2a、6c 第六番目の工程 9、6d、3a、7c 第七番目の工程 9、7d、4a、8c 第八番目の工程 9、8d、5a、1c 運転の結果、次の組成のA画分、B画分及びC画分とが
得られた。
【0126】
【表5】
【0127】なお、A画分の3糖類以上のオリゴ糖の回
収率は61.7%、B画分のマルトース回収率は96.
9%、C画分のグルコース回収率は 95.2%であっ
た。実施例1を比較例1と比べると、本発明の運転をす
ることにより、1サイクルの時間が短いので単位時間当
たりの原料液供給量が多く、原料液に対する溶離液の使
用量が4.6%少ないにも拘わらず、各画分の主成分を
純度として1.9〜5.0%も高純度で分離でき、また
B画分のマルトースについては回収率の値を6.6%高
く分離でき、大幅な分離性能の向上を達成できた。すな
わち、同じ充填層の分割数であれば、本発明の運転方法
が優れている。
【0128】実施例1を比較例2と比べると、1サイク
ルの時間が短いので単位時間当たりの原料液供給量が多
いにもかかわらず、各画分の純度回収率をほぼ同等に保
つことができた。すなわち、分離性能を下げることなく
クロマト分離装置の充填層の分割数を半分にすることが
できた。
【0129】実施例2を実施例1と比べると、1サイク
ル当たりの時間が実施例1よりさらに短いために単位時
間当たりの原料液供給量が実施例1よりさらに多く、か
つ、原料液に対する溶離液の使用量が1.4%少ないに
も拘わらず、B画分とC画分の純度を実施例1の水準に
保ちながら、A成分である3糖類以上のオリゴ糖がC画
分に追いつくことを防止でき、C画分の3糖類以上のオ
リゴ糖含有率を0.1%未満にすることができた。
【0130】実施例3を実施例1と比べると、1サイク
ル当たりの時間が実施例1よりさらに短いために単位時
間当たりの原料液供給量が実施例1よりさらに多く、か
つ、原料液に対する溶離液の使用量が10.9%少ない
にも拘わらず、B画分の純度を実施例1の水準に保ちな
がら、C成分であるグルコースが遅れてA画分に入り込
む量を大幅に減らすことができ、A画分の3糖類以上の
オリゴ糖の純度を上げることができた。
【0131】
【発明の効果】本発明によれば、3成分以上を含む原料
を3つ以上の画分に分離するクロマト分離を、同じ単位
充填層数でありながら従来の3成分分離装置よりも分離
性能を向上させることができる。すなわち、溶離水の使
用量を低減することで目的物質を高純度に回収でき、ま
た、目的物質を高回収率で得ることができるという効果
が奏される。
【0132】また、従来の擬似移動層式の運転方法に比
べて、同程度の分離性能を得るのに必要な単位充填層の
数を低減することができるという効果が奏される。
【0133】更に、各請求項の発明においては以下の効
果が奏される。
【0134】請求項1の発明によれば、各画分を最適な
条件で循環系から抜き出すことができ、このための擬似
移動層式の運転制御の自由度が向上する。
【0135】請求項2の発明によれば、各工程内の操作
を細分化することによって十分分離された画分を幅狭く
取ることを可能とし、これによって、単位充填層数を増
やすのと同等の効果が得られる。
【0136】請求項3及び4の発明によれば、多数の単
位充填層を一周する一サイクルを繰り返して擬似移動層
式の運転を行うので、循環系の遮断を一カ所とでき、例
えば遮断弁を用いる場合にはその設置が一つだけとする
ことができる。
【0137】また請求項5の発明によれば、A抜きを先
にし、C抜きを後にした順で抜出する場合には,A成分
の濃度分布を移動の先端側に広げ、C成分の濃度分布を
移動の後端側に広げたことになり、実質的な分離に関与
する充填層の量を増やすことができ、充填剤の使用量、
溶離液の使用量を削減でき、請求項6の発明によれば、
この効果をより一層向上させることができる。またC抜
きを先にし、A抜きを後にした順で抜出す場合には、層
内でのA成分の濃度分布の広がりを抑え、またC成分の
濃度分布の広がりも抑えることができ、実質的なA成
分,C成分を濃縮・回収する充填層の量をより一層増す
ことができるという利点が得られ、また溶離液の使用量
を低減できるという効果が奏され、請求項6の発明によ
れば、この効果をより一層向上させることができる。
【0138】請求項7の発明によれば、A抜き,C抜き
の操作の両方を遅く行うことにより、A成分については
A成分が充填層内を速く進みすぎてC成分に追いつくこ
とを防止でき、C成分については分離に関与する充填層
の量を増やすことができるという効果があり、請求項8
の発明によれば、完全循環の操作を行うことによっ
て、A抜き,C抜きの両方を最大限遅くすることがで
き、A成分についてはA成分が充填層内を速く進みすぎ
てC成分に追いつくことをより強力に防止でき、C成分
については分離に関与する充填層の量を一層増すことが
できる。
【0139】請求項9の発明によれば、A抜き・C抜き
の両方を速く行うことにより、A成分についてはA成分
とB成分の分離に関与する充填層の量を増やすことがで
き、C成分についてはC成分が充填層内を進むのが遅す
ぎて次のA成分に追い越されることを防止できる。ま
た、請求項10の発明によれば、A抜き,C抜きの両方
を最大限速くするので、A成分についてはA成分とB成
分の分離に関与する充填層の量を一層増やすことがで
き、C成分についてはC成分が充填層内を進むのが遅す
ぎて次のA成分に追い越されることをより強力に防止で
きる。
【0140】請求項11の発明によれば、A抜き,C抜
きのための最適な移動量を確保するための操作を所定時
間に納めることが望まれる一方、これらの操作時間は循
環系を流れる流体の流速や抜出し速度により変化するた
めその影響を受ける。そして特に、工業的な装置におい
て低流量域の安価な機器を使用する際には、この影響は
無視できないが、この発明のようにこれらの操作をそれ
ぞれ独立して行わせるだけでなく、同時あるいは一部重
複して行う状態を適宜選択できるように設けることで運
転制御の自由度が増し、安価な機器を使用しながら最適
な分離条件を満足することができるという効果が奏され
る。
【0141】また、操作あるいは操作を各工程の初
段、あるいは最後段において行うことで、分離回収目的
の物質に応じた分離を好ましく実現する条件を得ること
が可能となるが、かかる条件を得るためにも、これらの
操作,を各工程の初段あるいは最後段において同時
又は重複して行うことが選択できることでそれぞれの分
離に適した目的を満足できるという効果も奏される。
【図面の簡単な説明】
【図1】3成分を分離する実施形態1の擬似移動層式ク
ロマト分離装置の構成概要一例を示した図。
【図2】3成分を分離する実施形態2の擬似移動層式ク
ロマト分離装置の構成概要一例を示した図。
【図3】実施例1の操作−−の順で操作を行う工
程(2)における循環系内のA,B,Cの各成分の分布
状態を示した図であり、(a)は第二番目の工程におけ
るA抜き開始時の状態、(b)は同完全循環時の状態、
(c)はA抜き開始時の状態、(d)は第三番目の工程
に移行した後の工程(2)のA抜き開始時の状態をそれ
ぞれ示している。
【図4】比較例1における循環系内のA,B,Cの各成
分の分布状態を示した図であり、(a)は第二番目の工
程の開始時における状態、(b)は第三番目の工程の開
始時における状態をそれぞれ示している。
【符号の説明】
1〜8:単位充填塔 1a〜8a:A画分の抜出し弁 2b,3b,4b:B画分の抜出し弁 9:遮断弁 10:ポンプ 1c〜8c:C画分の抜出し弁 1d〜8d:溶離液供給弁 3f,5f:原料液供給弁 12a:A画分抜出し配管 12b:B画分抜出し配管 12c:C画分抜出し配管 12d:溶離液供給配管 12f:原料液供給配管 A:A画分の液(1番目に流出する成分の含有率が高い
液) B:B画分の液(2番目に流出する成分の含有率が高い
液) C:C画分の液(最後に流出する成分の含有率が高い
液) D:溶離液 f:原料液
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松田 文彦 東京都江東区新砂1丁目2番8号 オルガ ノ株式会社内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に充填剤が充填された複数の単位充
    填層を直列に連結しさらに前端と後端を流体通路で連結
    して流体が流れる循環系の流体通路を形成したクロマト
    分離装置を用い、 充填剤に対する親和力が弱いA成分、親和力が中位のB
    成分及び親和力が強いC成分に分類される少なくとも3
    成分を含む原料流体fを所定の位置から上記循環系に供
    給する原料流体供給操作、溶離流体を所定の位置から上
    記循環系に供給する溶離流体供給操作、上記循環系内の
    流体の流れで親和力の差により流れ方向に分かれるA成
    分に富む流体画分、B成分に富む流体画分及びC成分に
    富む流体画分を各所定の流体抜出位置から該循環系外に
    抜き出す各画分の流体抜出操作、のそれぞれの各単位操
    作を下記工程(1)及び工程(2)のように含み、かつ
    下記工程(1)及び複数回繰返される工程(2)の各工
    程終了毎に上記流体の供給,抜き出しの位置を循環系下
    流側の単位充填層に切り換えることを特徴とするクロマ
    ト分離方法 (1)少なくとも下記の操作を含むと共に下記及び
    /又はの操作を含み、かつ必要に応じて下記の操作
    を含む工程 (2) 少なくとも下記及びの操作を含み、かつ必
    要に応じて下記の操作を含む工程 : 循環系の流体通路を所定位置で遮断すると共に、
    この遮断位置の下流に隣接した単位充填層に原料流体f
    を供給しかつ他の所定位置の単位充填層に溶離流体Dを
    供給しながら、上記遮断位置の上流に隣接ないし複数個
    上流位置の単位充填層からB成分に富む流体画分を全量
    抜き出す操作 : 所定位置の単位充填層に溶離流体Dを供給しなが
    ら、他の所定位置の単位充填層から循環系内で循環する
    流体中のA成分に富む画分の一部を抜き出す操作 : 所定位置の単位充填層に溶離流体Dを供給しなが
    ら、所定位置の単位充填層から循環系内で循環する流体
    中のC成分に富む画分の一部を抜き出す操作 : 循環系に対して流体の供給と抜き出しを行うこと
    なく、循環系内で流体を循環させる操作。
  2. 【請求項2】 請求項1において、工程(1)は、上記
    〜の操作を含む工程であり、工程(2)は、上記
    〜の操作を含む工程であることを特徴とするクロマト
    分離方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において、1回の工程
    (1)と複数回の工程(2)の組合せで一サイクルのク
    ロマト分離を行い、これを複数サイクルに渡り連続して
    行うことを特徴とするクロマト分離方法。
  4. 【請求項4】 請求項3において、1回の工程(1)と
    複数回の工程(2)の組合せからなる一サイクルの工程
    数が、循環系を構成する単位充填層の設置数と同じであ
    ることを特徴とするクロマト分離方法。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれかにおいて、
    工程(1)は、上記,,の各操作をこの順又はこ
    の逆の順に行いかつ必要に応じて該各操作の前に上記
    の循環操作を行う工程であり、工程(2)は、,の
    各操作をこの順又はこの逆の順に行いかつ必要に応じて
    該各操作の前に上記の循環操作を行う工程であること
    を特徴とするクロマト分離方法。
  6. 【請求項6】 請求項5において、工程(1)は、上記
    ,,,,の各操作をこの順又はこの逆の順に
    行う工程であり、工程(2)は、,,の各操作を
    この順又はこの逆の順に行う工程であることを特徴とす
    るクロマト分離方法。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし4のいずれかにおいて、
    工程(1)は、,,,の各操作をこの順又は
    ,を逆にした順に行いかつ必要に応じて該各操作の
    前にの循環操作を行う工程であり、工程(2)は、
    ,,の各操作をこの順又は,を逆にした順に
    行いかつ必要に応じて該各操作の前にの循環操作を行
    う工程であることを特徴とするクロマト分離方法。
  8. 【請求項8】 請求項7において、工程(1)が,
    ,,,の各操作をこの順又は,を逆にした
    順に行う工程であることを特徴とするクロマト分離方
    法。
  9. 【請求項9】 請求項1ないし4のいずれかにおいて、
    工程(1)は、,,,の各操作をこの順又は
    ,を逆にした順に行いかつ必要に応じて該各操作の
    前にの循環操作を行う工程であり、工程(2)は、
    ,,の各操作をこの順又は,を逆にした順に
    行いかつ必要に応じて該各操作の前にの循環操作を行
    う工程であることを特徴とするクロマト分離方法。
  10. 【請求項10】 請求項9において、工程(1)が,
    ,,,の各操作をこの順又は,を逆にした
    順に行う工程であることを特徴とするクロマト分離方
    法。
  11. 【請求項11】 請求項1ないし10のいずれかにおい
    て、一工程内で行うとの操作は、時間的に互いに独
    立して行うか、時間的に一部重複して行うか、あるいは
    時間的に一致して同時に行うかのいずれかから選択され
    ることを特徴とするクロマト分離方法。
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