JPH1134132A - シリンダ装置 - Google Patents

シリンダ装置

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Publication number
JPH1134132A
JPH1134132A JP19725297A JP19725297A JPH1134132A JP H1134132 A JPH1134132 A JP H1134132A JP 19725297 A JP19725297 A JP 19725297A JP 19725297 A JP19725297 A JP 19725297A JP H1134132 A JPH1134132 A JP H1134132A
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JP
Japan
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cylinder
oil chamber
oil
rod
mold clamping
Prior art date
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Pending
Application number
JP19725297A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Mizuno
貴司 水野
Ryoichi Inoue
良一 井上
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Filing date
Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 例えば射出成形機において、成形品を形成す
るために必要な型締力及び離型力を発生するシリンダ装
置において、シリンダ内におけるキャビテーション現象
の発生を防止できるようにする。 【解決手段】 ロッド1b付きピストン1aと、ヘッド
側流体室1c及びロッド側流体室1dを有するシリンダ
部1eとからなる主シリンダ1と、主シリンダ1に連結
された補助シリンダ2と、主シリンダ1におけるヘッド
側流体室1cとロッド側流体室1dとを連通する配管回
路27,31,25と、配管回路中にカートリッジ弁4
とをそなえ、補助シリンダ2の後退作動時に、カートリ
ッジ弁4を開弁することにより、配管回路27,31,
25を通じてヘッド側流体室1cの作動油をロッド側流
体室1dへ送り込むように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば射出成形機
において、成形品を形成するために必要な型締力及び離
型力を発生する際に用いて好適な、シリンダ装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、射出成形機においては、金型内
に出射された溶融樹脂を圧縮して成形品を形成するため
に、型締めシリンダ及びこの型締めシリンダを作動させ
るための油圧回路からなるシリンダ装置が設けられてい
る。ここで、従来よりのシリンダ装置は、図2に示すよ
うに、型締めシリンダ1,引戻しシリンダ2,電磁パイ
ロット切換弁3,7,8,9,カートリッジ弁5,6及
びパイロットチェックバルブ10をそなえて構成されて
おり、これらの部材は、配管回路(以下、単に「管路」
という)を介して接続されている。
【0003】型締めシリンダ(大型シリンダ)1は、成
形品を形成するために必要な型締力及び離型力を発生す
るものであり、ロッド1b付きピストン1aと、このピ
ストン1aによって画成されたヘッド側油室1c及びロ
ッド側油室1dを有するシリンダ部1eとからなる。引
戻しシリンダ2は、型締めシリンダ1を後退作動させる
ものであり、型締めシリンダ1と同様に、ロッド2b付
きピストン2aと、このピストン2aによって画成され
たヘッド側油室2c及びロッド側油室2dを有するシリ
ンダ部2eとからなる。
【0004】そして、図2に示すように、型締めシリン
ダ1のシリンダ部1eには引戻しシリンダ2のシリンダ
部2eが固着され、引戻しシリンダ2のロッド2bは型
締めシリンダ1のピストン1aに連結されている。電磁
パイロット切換弁3は、引戻しシリンダ2の油室2c,
2dへの作動油の導入/排出の切り換えを行なうもので
あり、管路21により引戻しシリンダ2の油室2cと接
続されるとともに、管路22により引戻しシリンダ2の
油室2dと接続され、また、管路23により図示しない
補助油圧ポンプBと接続されるとともに、管路24によ
りタンクTと接続されている。
【0005】カートリッジ弁5は、型締めシリンダ1の
油室1cに作動油(圧油)を導入するためのもので、管
路27により型締めシリンダ1の油室1cと接続される
とともに、管路28により図示しない主油圧ポンプAと
接続されている。また、このカートリッジ弁5は、パイ
ロット管路48により電磁パイロット切換弁8と接続さ
れている。
【0006】電磁パイロット切換弁8は、パイロット作
動圧によりカートリッジ弁5を開閉させるために、パイ
ロット管路44によりパイロット管路42に接続される
とともに、管路45によりタンクTに接続されている。
カートリッジ弁6は、型締めシリンダ1の油室1cから
作動油を排出させるためのもので、管路29を管路27
に接続することにより型締めシリンダ1の油室1cと接
続されるとともに、管路30によりタンクTと接続され
ている。さらに、このカートリッジ弁6は、パイロット
管路49により電磁パイロット切換弁9と接続されてい
る。
【0007】電磁パイロット切換弁9は、パイロット作
動圧によりカートリッジ弁6を開閉させるために、パイ
ロット管路46によりパイロット管路42に接続される
とともに、管路47によりタンクTに接続されている。
パイロットチェックバルブ10は、型締めシリンダ1の
油室1dへの作動油の導入/排出を行なうためのもので
あり、その出口側が管路25により型締めシリンダ1の
油室1dと接続されるとともに、その入口側が管路26
によりタンクTと接続されている。そして、このパイロ
ットチェックバルブ10は、パイロット管路41により
電磁パイロット切換弁7と接続されている。
【0008】電磁パイロット切換弁7は、パイロット作
動圧によりパイロットチェックバルブ10を開弁可能と
すべく、パイロット管路42に接続されるとともに、管
路43によりタンクTに接続されている。なお、パイロ
ット管路42は、ポンプCに接続されるパイロット油圧
回路(ポンプC,パイロット油圧回路ともに図示せず)
に接続されている。
【0009】上述の構成により、図2に示すシリンダ装
置においては、以下で説明するように型締めシリンダ1
の前進後退作動を行なうことにより、金型内に出射され
た溶融樹脂を圧縮して成形品を形成する際に必要な型締
力及び離型力を発生する。まず、型締めシリンダ1の前
進工程について説明すると、型締めシリンダ1の前進作
動の際には、電磁パイロット切換弁7が位置“d”から
位置“c”に切り換えられ、電磁パイロット切換弁7か
らのパイロット作動圧によりパイロットチェックバルブ
10が開弁される。
【0010】また、電磁パイロット切換弁8が位置
“c”から位置“d”に切り換えられ、パイロット作動
圧がタンクT側に落ちることによりカートリッジ弁5が
開弁可能とされ、電磁パイロット切換弁9が位置“d”
から位置“c”に切り換えられ、電磁パイロット切換弁
9からのパイロット作動圧によりカートリッジ弁6が閉
弁される。
【0011】さらに、電磁パイロット切換弁3が位置
“ab”から位置“cd”に切り換えられることによ
り、管路21,22がともに管路24を介してタンクT
に連通される。そして、主油圧ポンプAからの圧油が管
路28を介してカートリッジ弁5に導入されると、カー
トリッジ弁5は開弁されるため、主油圧ポンプAからの
圧油が管路27を介して型締めシリンダ1の油室1cに
導入される。これにより、型締めシリンダ1の油室1c
が加圧され、ロッド1b付きピストン1aが前進する。
【0012】このとき、型締めシリンダ1の油室1dか
らの排出油は、管路25及びパイロットチェックバルブ
10を介してタンクTに戻される。なお、型締めシリン
ダ1のピストン1aの前進に伴って、このピストン1a
と連結された引戻しシリンダ2のロッド2b付きピスト
ン2aも前進する。このとき、引戻しシリンダ2の油室
2dの作動油は管路22を介して排出されるが、この排
出油は、タンクTから管路24を介して吸い上げられた
作動油とともに、管路21を介して引戻しシリンダ2の
油室2cに導入され、これにより、型締めシリンダ1の
前進の一工程が完了する。
【0013】続いて、型締めシリンダ1の後退工程につ
いて説明すると、型締めシリンダ1の後退作動の際に
は、電磁パイロット切換弁7を位置“d”から位置
“c”に切り換えられたままの状態にしておく。これに
より、電磁パイロット切換弁7からのパイロット作動圧
によりパイロットチェックバルブ10が引続き開弁状態
にされる。
【0014】また、電磁パイロット切換弁8が位置
“d”から位置“c”に切り換えられ、電磁パイロット
切換弁8からのパイロット作動圧によりカートリッジ弁
5が閉弁され、電磁パイロット切換弁9が位置“c”か
ら位置“d”に切り換えられ、パイロット作動圧がタン
クT側に落ちることによりカートリッジ弁6が開弁可能
とされる。
【0015】さらに、電磁パイロット切換弁3が位置
“cd”から位置“ab”に切り換えられることによ
り、管路21が管路24を介してタンクTに接続される
とともに、管路22が管路23を介して図示しない補助
油圧ポンプBに接続される。ここで、従来よりのシリン
ダ装置には、図2に示すように、型締めシリンダ1のロ
ッド側油室1dに作動油(圧油)を導入するための作動
油加圧回路が設けられていないため、型締めシリンダ1
自身を後退させることはできない。
【0016】そこで、このシリンダ装置においては、引
戻しシリンダ2のロッド側油室2dに圧油を導入するこ
とにより、引戻しシリンダ2を後退させ、これに伴って
この引戻しシリンダ2と連結される型締めシリンダ1を
後退させる。即ち、補助油圧ポンプBからの作動油(圧
油)が、管路23,電磁パイロット切換弁3及び管路2
2を介して引戻しシリンダ2の油室2dに導入される
と、引戻しシリンダ2の油室2dが加圧され、引戻しシ
リンダ2のピストン2aが後退する。なお、引戻しシリ
ンダ2の油室2cからの排出油は、管路21,電磁パイ
ロット切換弁3及び管路24を介してタンクTに戻され
る。
【0017】そして、引戻しシリンダ2のピストン2a
の後退に伴って、このピストン2aと連結された型締め
シリンダ1のロッド1b付きピストン1aも後退する。
このとき、型締めシリンダ1の油室1cからの排出油が
管路27,29を介してカートリッジ弁6に導入される
と、カートリッジ弁6は開弁されるため、型締めシリン
ダ1の油室1cからの排出油は、管路30を介してタン
クTに戻される。
【0018】また、型締めシリンダ1の油室1dには、
管路25,パイロットチェックバルブ10及び管路26
を介して、タンクTから吸い上げられた作動油が導入さ
れ、これにより、型締めシリンダ1の後退の一工程が完
了する。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来よ
りのシリンダ装置においては、前述したように、引戻し
シリンダ2を後退させることにより型締めシリンダ1を
後退させているため、引戻しシリンダ2の後退に伴っ
て、型締めシリンダ1のロッド側油室1dにパイロット
チェックバルブ10を介して作動油を導入する必要があ
る。
【0020】このとき、油室1dに導入する作動油量が
少ないと、油室1d内にピストン1aの後退による負圧
が発生するため、油室1d内にキャビテーション現象が
発生する恐れがある。このため、図2に示すシリンダ装
置においては、油室1dに必要量の作動油を導入してキ
ャビテーション現象の発生を防止すべく、口径が非常に
大きいパイロットチェックバルブ10を用いる必要があ
る。
【0021】ところが、実際には、図2に示すシリンダ
装置において用いることのできるパイロットチェックバ
ルブは、製品として市場性の高い標準サイズを外れた特
殊サイズのものとなる(場合によっては市販されていな
い特注品となる)ため、大幅なコストアップにつながる
ばかりでなく、技術的にも対応が困難となるという課題
がある。
【0022】本発明は、このような課題に鑑み創案され
たもので、例えば射出成形機において、特殊サイズのパ
イロットチェックバルブを用いなくても、シリンダ内に
おけるキャビテーション現象の発生を防止できるように
した、シリンダ装置を提供することを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のシリンダ装置(請求項1)は、前進後退作
動しうるロッド付きピストンと、ピストンによって画成
されたヘッド側流体室及びロッド側流体室を有するシリ
ンダ部とからなる主シリンダと、主シリンダに連結され
た補助シリンダと、主シリンダにおける上記のヘッド側
流体室とロッド側流体室とを連通する配管回路と、配管
回路中にパイロット切換弁を介してパイロット油圧で開
閉可能とされるカートリッジ弁とをそなえ、補助シリン
ダの後退作動時に、カートリッジ弁を開弁することによ
り、配管回路を通じてヘッド側流体室の作動油をロッド
側流体室へ送り込むように構成されていることを特徴と
している。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。 (a)本発明の一実施形態の説明 図1は本発明の一実施形態にかかるシリンダ装置の油圧
回路図であり、この図1に示すシリンダ装置は、例えば
射出成形機において、金型内に出射された溶融樹脂を圧
縮して成形品を形成する際に、必要となる型締力及び離
型力を発生するものである。
【0025】ここで、本発明の一実施形態にかかるシリ
ンダ装置は、図1に示すように、主シリンダとしての型
締めシリンダ1,補助シリンダとしての引戻しシリンダ
2,電磁パイロット切換弁3,7,8,9及びカートリ
ッジ弁4,5,6をそなえて構成されており、これらの
部材は、配管回路(以下、単に「管路」という)を介し
て接続されている。
【0026】この図1において、図2に示す従来よりの
シリンダ装置におけるものと同様の符号を付したもの
は、図2におけるものと同様の構成及び機能を有するも
のであるが、本実施形態にかかるシリンダ装置において
は、図2に示すパイロットチェックバルブ10の代わり
に、カートリッジ弁4が設けられている。ここで、型締
めシリンダ(大型シリンダ)1は、成形品を形成するた
めに必要な型締力及び離型力を発生させるものであり、
前進後退作動しうるロッド1b付きピストン1aと、こ
のピストン1aによって画成されたヘッド側油室1c及
びロッド側油室1dを有するシリンダ部1eとからな
る。なお、ロッド側油室1dにはロッド1bが挿通され
ている。
【0027】引戻しシリンダ2は、型締めシリンダ1を
後退作動させるものであり、型締めシリンダ1と同様
に、前進後退作動しうるロッド2b付きピストン2a
と、このピストン2aによって画成されたヘッド側油室
2c及びロッド側油室2dを有するシリンダ部2eとか
らなる。また、ロッド側油室2dにもロッド2bが挿通
されている。
【0028】そして、型締めシリンダ1のシリンダ部1
eの油室1c側の外壁には、引戻しシリンダ2のシリン
ダ部2eが固着されるとともに、引戻しシリンダ2のロ
ッド2bは、上記シリンダ部1e,2eに設けられた穴
部を挿通して、型締めシリンダ1のピストン1aに連結
されている。電磁パイロット切換弁3は、4ポート3位
置の電磁パイロット切換弁であり、引戻しシリンダ2の
前進後退作動時における油室2c,2dへの作動油の導
入/排出の切り換えを行なうものである。この電磁パイ
ロット切換弁3は、管路21により引戻しシリンダ2の
油室2cと接続されるとともに、管路22により引戻し
シリンダ2の油室2dと接続され、また、管路23によ
り図示しない補助油圧ポンプBと接続されるとともに、
管路24によりタンクTと接続されている。
【0029】カートリッジ弁5は、型締めシリンダ1の
前進作動時に型締めシリンダ1の油室1cに作動油(圧
油)を導入するためのもので、管路27により型締めシ
リンダ1の油室1cと接続されるとともに、管路28に
より図示しない主油圧ポンプAと接続されている。ま
た、このカートリッジ弁5は、パイロット管路48によ
り電磁パイロット切換弁8と接続されている。
【0030】電磁パイロット切換弁8は、3ポート2位
置の電磁パイロット切換弁であり、パイロット作動圧に
よりカートリッジ弁5を開閉すべく、パイロット管路4
4によりパイロット管路42に接続されるとともに、管
路45によりタンクTに接続されている。カートリッジ
弁4は、型締めシリンダ1の前進後退作動時に型締めシ
リンダ1の油室1dへの作動油の排出/導入を行なうた
めのもので、管路31を管路27に接続することにより
型締めシリンダ1の油室1cと接続されるとともに、管
路25により型締めシリンダ1の油室1dと接続されて
いる。
【0031】ここで、本実施形態にかかるシリンダ装置
においては、管路27,31,カートリッジ弁4及び管
路25により、油圧差動回路が形成されている。なお、
一般的には、油圧差動回路は、断面積が小さいロッド側
油室の作動油を断面積が大きいヘッド側油室へ導入する
ことにより、シリンダの前進作動を増速させるための回
路であるが、本実施形態においてはこれとは逆方向へ
(即ち、ヘッド側油室1cからロッド側油室1dへ)作
動油を流しているのである。
【0032】また、このカートリッジ弁4は、パイロッ
ト管路41により電磁パイロット切換弁7と接続されて
いる。電磁パイロット切換弁7は、3ポート2位置の電
磁パイロット切換弁であり、パイロット作動圧によりカ
ートリッジ弁4を開閉すべく、パイロット管路42に接
続されるとともに、管路43によりタンクTに接続され
ている。
【0033】即ち、本実施形態にかかるシリンダ装置
は、型締めシリンダ1の油室1c,1dを管路27,3
1,25により接続するとともに、管路31と管路25
との間にカートリッジ弁4を介装し、引戻しシリンダ2
の後退作動時(即ち、型締めシリンダ1の後退作動時)
にカートリッジ弁4を開弁することにより、管路27,
31,25を通じてヘッド側油室1cの作動油をロッド
側油室1dへ送り込むように構成されているのである。
【0034】カートリッジ弁6は、型締めシリンダ1の
後退作動時に型締めシリンダ1の油室1cから作動油を
排出させるためのもので、管路29を管路27に接続す
ることにより型締めシリンダ1の油室1cと接続される
とともに、管路30によりタンクTと接続されている。
ここで、前述したように、型締めシリンダ1の油室1c
にはロッド1bが挿通されているため、ヘッド側油室1
cとロッド側油室1dとの間には油室断面積差に起因す
る体積差がある。従って、型締めシリンダ1の後退作動
時に、油室1cからの作動油により油室1dが充満して
も、油室1c内には油室1cと油室1dとの体積差によ
る余剰作動油が残存することになる。
【0035】そこで、本実施形態においては、油室1c
と油室1dとの体積差による余剰作動油を油室1cから
排出すべく、管路27,29,カートリッジ弁6及び管
路30を介して油室1cとタンクTとを接続しているの
である。また、カートリッジ弁6においては、カートリ
ッジ弁6に内蔵されるバネのスプリング力(クラッチン
グ圧力)を調整することにより、開弁状態時の背圧(圧
損)が設定されている。
【0036】一般的に、カートリッジ弁6の背圧(クラ
ッチング圧力)が小さいときには、型締めシリンダ1の
ピストン1aの移動速度(後退速度)は速くなる一方、
型締めシリンダ1のロッド側油室1d内の圧力は負圧と
なる。そして、カートリッジ弁6の背圧が大きくなるに
伴って、ピストン1aの移動速度は徐々に遅くなる一
方、油室1d内の圧力は負圧から正圧となる。
【0037】従って、本実施形態においては、油室1d
内の圧力が正圧となる範囲で、ピストン1aの移動速度
が速くなるようにカートリッジ弁6の背圧が調整されて
おり、これにより、型締めシリンダ1の油室1cから油
室1dへの作動油導入の最適条件(即ち、型締めシリン
ダ1の油室1d内にピストン1aの後退による負圧が発
生せず、油室1d内が正圧であるように油室1cから油
室1dへ作動油を導入できるような条件)が設定されて
いる。
【0038】なお、型締めシリンダ1の油室1cから油
室1dへの作動油導入の最適条件の設定は、タンクTに
連結されているカートリッジ弁6の背圧を調整すること
によってのみ行なうことができる。また、カートリッジ
弁6に内蔵されるバネのスプリング力は約2.5Kgf
程度であり、カートリッジ弁4に内蔵されるバネのスプ
リング力は約0.5Kgf程度である。
【0039】さらに、このカートリッジ弁6は、パイロ
ット管路49により電磁パイロット切換弁9と接続され
ている。電磁パイロット切換弁9は、3ポート2位置の
電磁パイロット切換弁であり、パイロット作動圧により
カートリッジ弁6を開閉すべく、パイロット管路46に
よりパイロット管路42に接続されるとともに、管路4
7によりタンクTに接続されている。
【0040】なお、パイロット管路42は、ポンプCに
接続されるパイロット油圧回路(ポンプC,パイロット
油圧回路ともに図示せず)に接続されている。上述の構
成により、本発明の一実施形態にかかるシリンダ装置に
おいては、以下で説明するように型締めシリンダ1の前
進後退作動を行なうことにより、金型内に出射された溶
融樹脂を圧縮して成形品を形成する際に必要な型締力及
び離型力を発生する。
【0041】まず、型締めシリンダ1の前進工程につい
て説明すると、型締めシリンダ1の前進作動の際には、
電磁パイロット切換弁7が位置“c”から位置“d”に
切り換えられ、パイロット作動圧をタンクT側に落とす
ことによりカートリッジ弁4が開弁可能とされる。ま
た、電磁パイロット切換弁8が位置“c”から位置
“d”に切り換えられ、パイロット作動圧がタンクT側
に落ちることによりカートリッジ弁5が開弁可能とさ
れ、電磁パイロット切換弁9が位置“d”から位置
“c”に切り換えられ、電磁パイロット切換弁9からの
パイロット作動圧によりカートリッジ弁6が閉弁され
る。
【0042】さらに、電磁パイロット切換弁3が位置
“ab”から位置“cd”に切り換えられることによ
り、管路21,22がともに管路24を介してタンクT
に連通される。そして、主油圧ポンプAからの圧油が管
路28を介してカートリッジ弁5に導入されると、カー
トリッジ弁5は開弁されるため、主油圧ポンプAからの
圧油が管路27を介して型締めシリンダ1の油室1cに
導入される。同時に、主油圧ポンプAからの圧油がカー
トリッジ弁5及び管路27,31を介してカートリッジ
弁4に導入されると、カートリッジ弁4は開弁されるた
め、主油圧ポンプAからの圧油が管路25を介して型締
めシリンダ1の油室1dにも導入される。これにより、
型締めシリンダ1の油室1cが油室1dと同圧に加圧さ
れ、油室1cと油室1dとの断面積差によりロッド1b
付きピストン1aが前進する。
【0043】このとき、型締めシリンダ1の油室1dか
らの排出油は、管路25,カートリッジ弁4及び管路3
1,27を介して型締めシリンダ1の油室1cに導入さ
れる。なお、型締めシリンダ1のピストン1aの前進に
伴って、このピストン1aと連結された引戻しシリンダ
2のロッド2b付きピストン2aも前進する。
【0044】このとき、引戻しシリンダ2の油室2dの
作動油は管路22を介して排出されるが、この排出油
は、タンクTから管路24を介して吸い上げられた作動
油とともに、管路21を介して引戻しシリンダ2の油室
2cに導入され、これにより、型締めシリンダ1の前進
の一工程が完了する。続いて、型締めシリンダ1の後退
工程について説明すると、型締めシリンダ1の後退作動
の際には、電磁パイロット切換弁7を位置“c”から位
置“d”に切り換えられたままの状態にしておく。これ
により、カートリッジ弁4が引続き開弁可能とされる。
【0045】また、電磁パイロット切換弁8が位置
“d”から位置“c”に切り換えられ、電磁パイロット
切換弁8からのパイロット作動圧によりカートリッジ弁
5が閉弁され、電磁パイロット切換弁9が位置“c”か
ら位置“d”に切り換えられ、パイロット作動圧がタン
クT側へ落ちることによりカートリッジ弁6が開弁可能
とされる。
【0046】さらに、電磁パイロット切換弁3が位置
“cd”から位置“ab”に切り換えられることによ
り、管路21が管路24を介してタンクTに接続される
とともに、管路22が管路23を介して図示しない補助
油圧ポンプBに接続される。ここで、図1に示すシリン
ダ装置にも、図2に示す従来よりのシリンダ装置と同様
に、型締めシリンダ1のロッド側油室1dに作動油(圧
油)を導入するための作動油加圧回路が設けられていな
いため、型締めシリンダ1自身を後退させることはでき
ない。
【0047】そこで、このシリンダ装置においても、引
戻しシリンダ2のロッド側油室2dに圧油を導入するこ
とにより、引戻しシリンダ2を後退させ、これに伴って
この引戻しシリンダ2と連結される型締めシリンダ1を
後退させる。即ち、補助油圧ポンプBからの圧油が、管
路23,電磁パイロット切換弁3及び管路22を介して
引戻しシリンダ2の油室2dに導入されると、引戻しシ
リンダ2の油室2dが加圧され、引戻しシリンダ2のピ
ストン2aが後退する。なお、引戻しシリンダ2の油室
2cからの排出油は、管路21,電磁パイロット切換弁
3及び管路24を介してタンクTに戻される。
【0048】そして、引戻しシリンダ2のピストン2a
の後退に伴って、このピストン2aと連結された型締め
シリンダ1のロッド1b付きピストン1aも後退する。
このとき、型締めシリンダ1の油室1cからの排出油
は、管路27,31を介してカートリッジ弁4に導入さ
れる一方、管路27,29を介してカートリッジ弁6に
導入される。
【0049】ここで、型締めシリンダ1の油室1cから
の排出油がカートリッジ弁4に導入されると、カートリ
ッジ弁4は開弁され、油室1cからの排出油は、カート
リッジ弁4及び管路25を介して型締めシリンダ1の油
室1dに導入される。一方で、型締めシリンダ1の油室
1cからの排出油がカートリッジ弁6に導入されると、
カートリッジ弁6には前述のごとく所定の背圧が付与さ
れているため、カートリッジ弁6は油室1dが油室1c
からの排出油により充満するまでは開弁されない。そし
て、油室1dが油室1cからの排出油により充満する
と、カートリッジ弁6は開弁され、油室1cからの排出
油は、余剰作動油としてカートリッジ弁6及び管路30
を介してタンクTに戻され、これにより、型締めシリン
ダ1の後退の一工程が完了する。
【0050】このように、本発明の一実施形態にかかる
シリンダ装置によれば、型締めシリンダ1におけるヘッ
ド側油室1cとロッド側油室1dとを連通する管路2
7,31,25と、管路27,31,25中にパイロッ
ト切換弁7を介してパイロット油圧で開閉可能とされる
カートリッジ弁4とをそなえて構成されることにより、
引戻しシリンダ2の後退作動時(即ち、型締めシリンダ
1の後退作動時)に、カートリッジ弁4を開弁して管路
27,31,25を通じてヘッド側油室1cの作動油を
ロッド側油室1dへ送り込むことができるので、ロッド
側油室1dに接続される管路25及びバルブの口径を小
さくすることができ、標準サイズのバルブ(カートリッ
ジ弁4)を用いることができる。
【0051】また、引戻しシリンダ2の後退作動時に、
ヘッド側油室1cとロッド側油室1dとの体積差による
余剰作動油を、カートリッジ弁6に適当な背圧を加えな
がらタンクTに戻すことにより、管路31,27,カー
トリッジ弁4及び管路25により形成された油圧差動回
路における油圧を必要最小限に確保することができるた
め、ロッド側油室1dが負圧となるのを防ぐことができ
る。
【0052】従って、本実施形態にかかるシリンダ装置
によれば、従来よりのシリンダ装置のように特殊サイズ
のパイロットチェックバルブを用いなくても、型締めシ
リンダ1の油室1d内におけるキャビテーション現象の
発生を防止することができる。このように、本実施形態
にかかるシリンダ装置によれば、標準サイズのバルブ
(カートリッジ弁4)を用いることができるため、従来
よりのシリンダ装置のように特殊サイズのバルブ(パイ
ロットチェックバルブ10)を用いる必要がなくなり、
大幅にコストダウンすることができるとともに、技術的
な対応を容易なものとしてシリンダ装置の機能を向上さ
せることが可能となる。
【0053】さらに、本実施形態にかかるシリンダ装置
によれば、カートリッジ弁6の背圧を調整することによ
り、型締めシリンダ1の油室1cから油室1dへの作動
油導入の最適条件を容易に設定することができる。 (b)その他 なお、本実施形態においては、図1に示すシリンダ装置
を、例えば射出成形機において用いた場合について説明
したが、これに限定されず、他の機械等においても用い
ることができる。
【0054】即ち、例えば射出成形機に類似するプレス
機等において用いられるシリンダであって、ヘッド側油
室の断面積がロッド側油室の断面積より大きいピストン
(ラム)を有し、このピストンをヘッド側へ移動させる
際にピストンのロッド側油室に直接多量の作動油を導入
することができないときに、例えばこのシリンダに付設
された他のシリンダ等によりこのシリンダを移動させる
ようなシリンダとして、図1に示すシリンダ装置を用い
ることができる。
【0055】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明のシリンダ
装置によれば、主シリンダにおけるヘッド側流体室とロ
ッド側流体室とを連通する配管回路と、配管回路中にパ
イロット切換弁を介してパイロット油圧で開閉可能とさ
れるカートリッジ弁とをそなえて構成されることによ
り、補助シリンダの後退作動時(即ち、主シリンダの後
退作動時)に、カートリッジ弁を開弁して配管回路を通
じてヘッド側流体室の作動油をロッド側流体室へ送り込
むことができるので、従来よりのシリンダ装置のように
特殊サイズのパイロットチェックバルブを用いなくて
も、主シリンダ内におけるキャビテーション現象の発生
を防止できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかるシリンダ装置の油
圧回路図である。
【図2】従来よりのシリンダ装置の油圧回路図である。
【符号の説明】
1 型締めシリンダ(主シリンダ) 1a ピストン 1b ロッド 1c,1d 油室 1e シリンダ部 2 引戻しシリンダ(補助シリンダ) 2a ピストン 2b ロッド 2c,2d 油室 2e シリンダ部 3,7,8,9 電磁パイロット切換弁 4,5,6 カートリッジ弁 10 パイロットチェックバルブ 21〜31,41〜49 配管回路(管路)
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年7月27日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0003
【補正方法】変更
【補正内容】
【0003】型締めシリンダ(大型シリンダ)1は、成
形品を形成するために必要な型締力及び離型力を発生す
るものであり、ロッド1b付きピストン1aと、このピ
ストン1aによって画成されたヘッド側油室1c及び
ロッド側油室1dを有するシリンダ部1eとからな
る。引戻しシリンダ2は、型締めシリンダ1を後退作動
させるものであり、型締めシリンダ1と同様に、ロッド
2b付きピストン2aと、このピストン2aによって画
成されたヘッド側油室2c及びロッド側油室2dを
有するシリンダ部2eとからなる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正内容】
【0015】さらに、電磁パイロット切換弁3が位置
“cd”から位置“ab”に切り換えられることによ
り、管路21が管路24を介してタンクTに接続される
とともに、管路22が管路23を介して図示しない補助
油圧ポンプBに接続される。ここで、従来よりのシリン
ダ装置には、図2に示すように、型締めシリンダ1のロ
ッド側油室1dに作動油(圧油)を導入するための作
動油加圧回路が設けられていないため、型締めシリンダ
1自身を後退させることはできない。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正内容】
【0016】そこで、このシリンダ装置においては、引
戻しシリンダ2のロッド側油室2dに圧油を導入する
ことにより、引戻しシリンダ2を後退させ、これに伴っ
てこの引戻しシリンダ2と連結される型締めシリンダ1
を後退させる。即ち、補助油圧ポンプBからの作動油
(圧油)が、管路23,電磁パイロット切換弁3及び管
路22を介して引戻しシリンダ2の油室2dに導入され
ると、引戻しシリンダ2の油室2dが加圧され、引戻し
シリンダ2のピストン2aが後退する。なお、引戻しシ
リンダ2の油室2cからの排出油は、管路21,電磁パ
イロット切換弁3及び管路24を介してタンクTに戻さ
れる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正内容】
【0019】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来よ
りのシリンダ装置においては、前述したように、引戻し
シリンダ2を後退させることにより型締めシリンダ1を
後退させているため、引戻しシリンダ2の後退に伴っ
て、型締めシリンダ1のロッド側油室1dにパイロッ
トチェックバルブ10を介して作動油を導入する必要が
ある。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正内容】
【0024】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。 (a)本発明の一実施形態の説明 図1は本発明の一実施形態にかかるシリンダ装置の油圧
回路図であり、この図1に示すシリンダ装置は、例えば
射出成形機において、金型内に射出された溶融樹脂を圧
縮して成形品を形成する際に、必要となる型締力及び離
型力を発生するものである。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0026
【補正方法】変更
【補正内容】
【0026】この図1において、図2に示す従来よりの
シリンダ装置におけるものと同様の符号を付したもの
は、図2におけるものと同様の構成及び機能を有するも
のであるが、本実施形態にかかるシリンダ装置において
は、図2に示すパイロットチェックバルブ10の代わり
に、カートリッジ弁4が設けられている。ここで、型締
めシリンダ(大型シリンダ)1は、成形品を形成するた
めに必要な型締力及び離型力を発生させるものであり、
前進後退作動しうるロッド1b付きピストン1aと、こ
のピストン1aによって画成されたヘッド側油室1c
及びロッド側油室1dを有するシリンダ部1eとから
なる。なお、ロッド側油室1dにはロッド1bが挿通
されている。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】変更
【補正内容】
【0027】引戻しシリンダ2は、型締めシリンダ1を
後退作動させるものであり、型締めシリンダ1と同様
に、前進後退作動しうるロッド2b付きピストン2a
と、このピストン2aによって画成されたヘッド側
室2c及びロッド側油室2dを有するシリンダ部2e
とからなる。また、ロッド側油室2dにもロッド2b
が挿通されている。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0031
【補正方法】変更
【補正内容】
【0031】ここで、本実施形態にかかるシリンダ装置
においては、管路27,31,カートリッジ弁4及び管
路25により、油圧差動回路が形成されている。なお、
一般的には、油圧差動回路は、断面積が小さいロッド側
油室の作動油を断面積が大きいヘッド側油室へ導入
することにより、シリンダの前進作動を増速させるため
の回路であるが、本実施形態においてはこれとは逆方向
へ(即ち、ヘッド側油室1cからロッド側油室1d
へ)作動油を流しているのである。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0033
【補正方法】変更
【補正内容】
【0033】即ち、本実施形態にかかるシリンダ装置
は、型締めシリンダ1の油室1c,1dを管路27,3
1,25により接続するとともに、管路31と管路25
との間にカートリッジ弁4を介装し、引戻しシリンダ2
の後退作動させると(即ち、型締めシリンダ1後退作
すると)カートリッジ弁4開弁、管路27,3
1,25を通じてヘッド側油室1cの作動油ロッド
油室1dへ送り込まれるように構成されている。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0034
【補正方法】変更
【補正内容】
【0034】カートリッジ弁6は、型締めシリンダ1の
後退作動時に型締めシリンダ1の油室1cから作動油を
排出させるためのもので、管路29を管路27に接続す
ることにより型締めシリンダ1の油室1cと接続される
とともに、管路30によりタンクTと接続されている。
ここで、前述したように、型締めシリンダ1の油室1c
にはロッド1bが挿通されているため、ヘッド側油室
1cとロッド側油室1dとの間には油室断面積差に起
因する体積差がある。従って、型締めシリンダ1の後退
作動時に、油室1cからの作動油により油室1dが充満
しても、油室1c内には油室1cと油室1dとの体積差
による余剰作動油が残存することになる。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0036
【補正方法】変更
【補正内容】
【0036】一般的に、カートリッジ弁6の背圧(クラ
ッチング圧力)が小さいときには、型締めシリンダ1の
ピストン1aの移動速度(後退速度)は速くなる一方、
型締めシリンダ1のロッド側油室1d内の圧力は負圧
となる。そして、カートリッジ弁6の背圧が大きくなる
に伴って、ピストン1aの移動速度は徐々に遅くなる一
方、油室1d内の圧力は負圧から正圧となる。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0038
【補正方法】変更
【補正内容】
【0038】なお、型締めシリンダ1の油室1cから油
室1dへの作動油導入の最適条件の設定は、タンクTに
連結されているカートリッジ弁6の背圧を調整すること
によってのみ行なうことができる。また、カートリッジ
弁6に内蔵されるバネのスプリング力は、カートリッジ
弁4に内蔵されるバネのスプリング力より大きくするこ
とが必要である。
【手続補正13】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0046
【補正方法】変更
【補正内容】
【0046】さらに、電磁パイロット切換弁3が位置
“cd”から位置“ab”に切り換えられることによ
り、管路21が管路24を介してタンクTに接続される
とともに、管路22が管路23を介して図示しない補助
油圧ポンプBに接続される。ここで、図1に示すシリン
ダ装置にも、図2に示す従来よりのシリンダ装置と同様
に、型締めシリンダ1のロッド側油室1dに作動油
(圧油)を導入するための作動油加圧回路が設けられて
いないため、型締めシリンダ1自身を後退させることは
できない。
【手続補正14】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0047
【補正方法】変更
【補正内容】
【0047】そこで、このシリンダ装置においても、引
戻しシリンダ2のロッド側油室2dに圧油を導入する
ことにより、引戻しシリンダ2を後退させ、これに伴っ
てこの引戻しシリンダ2と連結される型締めシリンダ1
を後退させる。即ち、補助油圧ポンプBからの圧油が、
管路23,電磁パイロット切換弁3及び管路22を介し
て引戻しシリンダ2の油室2dに導入されると、引戻し
シリンダ2の油室2dが加圧され、引戻しシリンダ2の
ピストン2aが後退する。なお、引戻しシリンダ2の油
室2cからの排出油は、管路21,電磁パイロット切換
弁3及び管路24を介してタンクTに戻される。
【手続補正15】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0050
【補正方法】変更
【補正内容】
【0050】このように、本発明の一実施形態にかかる
シリンダ装置によれば、型締めシリンダ1におけるヘッ
ド側油室1cとロッド側油室1dとを連通する管路
27,31,25と、管路27,31,25中にパイロ
ット切換弁7を介してパイロット油圧で開閉可能とされ
るカートリッジ弁4とをそなえて構成されることによ
り、引戻しシリンダ2の後退作動時(即ち、型締めシリ
ンダ1の後退作動時)に、カートリッジ弁4を開弁して
管路27,31,25を通じてヘッド側油室1cの作
動油をロッド側油室1dへ送り込むことができるの
で、ロッド側油室1dに接続される管路25及びバル
ブの口径を小さくすることができ、標準サイズのバルブ
(カートリッジ弁4)を用いることができる。
【手続補正16】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0051
【補正方法】変更
【補正内容】
【0051】また、引戻しシリンダ2の後退作動時に、
ヘッド側油室1cとロッド側油室1dとの体積差に
よる余剰作動油を、カートリッジ弁6に適当な背圧を加
えながらタンクTに戻すことにより、管路31,27,
カートリッジ弁4及び管路25により形成された油圧差
動回路における油圧を必要最小限に確保することができ
るため、ロッド側油室1dが負圧となるのを防ぐこと
ができる。
【手続補正17】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0054
【補正方法】変更
【補正内容】
【0054】即ち、例えば射出成形機に類似するプレス
機等において用いられるシリンダであって、ヘッド側
油室の断面積がロッド側油室の断面積より大きいピス
トン(ラム)を有し、このピストンをヘッド側へ移動さ
せる際にピストンのロッド側油室に直接多量の作動油
を導入することができないときに、例えばこのシリンダ
に付設された他のシリンダ等によりこのシリンダを移動
させるようなシリンダとして、図1に示すシリンダ装置
を用いることができる。
【手続補正18】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前進後退作動しうるロッド付きピストン
    と、該ピストンによって画成されたヘッド側流体室及び
    ロッド側流体室を有するシリンダ部とからなる主シリン
    ダと、 該主シリンダに連結された補助シリンダと、 該主シリンダにおける上記のヘッド側流体室とロッド側
    流体室とを連通する配管回路と、 該配管回路中にパイロット切換弁を介してパイロット油
    圧で開閉可能とされるカートリッジ弁とをそなえ、 該補助シリンダの後退作動時に、該カートリッジ弁を開
    弁することにより、該配管回路を通じて該ヘッド側流体
    室の作動油を該ロッド側流体室へ送り込むように構成さ
    れていることを特徴とする、シリンダ装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102518624A (zh) * 2011-12-29 2012-06-27 天水锻压机床(集团)有限公司 钢管精整校直机大吨位油缸的保压及卸压控制系统
CN102700100A (zh) * 2012-06-20 2012-10-03 无锡天惠塑机有限公司 一种用于注塑机的液压系统开合模油缸处结构
KR101648462B1 (ko) * 2015-08-17 2016-08-17 주식회사 우진플라임 사출성형기의 사출실린더 장치

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WO2017030358A1 (ko) * 2015-08-17 2017-02-23 주식회사 우진플라임 사출성형기의 사출실린더 장치

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