JPH11340182A - 半導体表面洗浄剤及び洗浄方法 - Google Patents

半導体表面洗浄剤及び洗浄方法

Info

Publication number
JPH11340182A
JPH11340182A JP15989398A JP15989398A JPH11340182A JP H11340182 A JPH11340182 A JP H11340182A JP 15989398 A JP15989398 A JP 15989398A JP 15989398 A JP15989398 A JP 15989398A JP H11340182 A JPH11340182 A JP H11340182A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cleaning
wafer
ozone
phosphonic acid
chelating agent
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP15989398A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahiko Kakizawa
政彦 柿沢
Kazuyoshi Hayashida
一良 林田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Wako Pure Chemical Corp
Original Assignee
Wako Pure Chemical Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Wako Pure Chemical Industries Ltd filed Critical Wako Pure Chemical Industries Ltd
Priority to JP15989398A priority Critical patent/JPH11340182A/ja
Publication of JPH11340182A publication Critical patent/JPH11340182A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Detergent Compositions (AREA)
  • Cleaning Or Drying Semiconductors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】半導体表面に存在する不純物金属と有機物やパ
ーティクル等を同時に除去することができる表面洗浄剤
及びこれを用いた洗浄方法の提供。 【解決手段】ホスホン酸系キレート剤1種以上と、オゾ
ン又は/及びフッ素イオンを含んでなる、半導体表面洗
浄剤及びこれを用いた洗浄方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体やLCDの表
面の清浄化を向上させる表面処理剤に関する。詳しく
は、半導体や集積回路,LCD等の製造において商用され
るシリコン、ゲルマニウムあるいはGa−As,Ga−P等の
化合物半導体の表面及び半導体に接する膜表面或はガラ
ス基板の中の少なくとも一面の表面に付着している不純
物金属の除去と他の不純物、例えば有機不純物やパーテ
ィクルとを同時に除去することができ、従って、簡略化
された工程で半導体表面の清浄化を可能とし製品歩留ま
りの改善、さらには廃液処理費等の低減を実現すること
ができる表面洗浄剤及び洗浄方法に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、LSI,IC、ダイオード、整流
素子等の半導体デバイスは、ほとんどがシリコンデバイ
スでありこれらはシリコンウェーハに気相成長、酸化膜
形成、不純物拡散、電極金属膜蒸着等の処理を施し製造
されている。
【0003】デバイス製造工程でシリコンウェーハ表面
に不純物金属、パーティクル及び有機物などの不純物が
吸着すると半導体に著しい悪影響を与えるため、前記各
工程の前にシリコンウェーハを十分に洗浄し、汚染を除
去する必要がある。
【0004】これまでに各種の洗浄剤が開発され、使用
に供されているが、未だ充分満足し得る洗浄剤は見出さ
れていない。それら各種洗浄剤の中で、廃棄処理や作業
時の安全性等の面からオゾンを使用する方法が近時注目
を集めている。
【0005】例えば、特開昭61-4232号公報には有機酸
とオゾンを加えた水で半導体表面を洗浄することで、処
理後のウェーハの電気特性が改善できる方法が提案され
ている。しかしながら、有機酸では金属の洗浄効果が低
く、少量の添加では効果を示さないため、所望の洗浄効
果を実現するためには、有機酸を多量に添加する必要が
あり、使用後の廃液処理に経費がかかる。また、オゾン
は添加した有機酸をも分解して消費されるため、オゾン
を常に高濃度で供給しなくてはならないのでコストの低
減につながらない。
【0006】また、特開平8-45886号公報には300〜600p
pm程度の微量のフッ酸とオゾンを添加した純水でウェー
ハ表面を洗浄する方法が提案されている。即ち、この液
を用いることで、ウェーハ表面に吸着している有機物が
オゾンの酸化力によって除去され、更にフッ酸による酸
化膜エッチング速度とオゾンによる表面の酸化をコント
ロールすることによって表面に吸着している不純物金属
とパーティクルの除去効果もあると述べられている。
【0007】しかしながら、酸化膜の成長速度とエッチ
ング速度をコントロールすることが難しく、ウェーハの
状態によって、オゾンおよびフッ酸の濃度の比率を厳密
に調整しなければならない。 $ 以上のように半導体表面に残存する不純物金属と有機不
純物及びパーティクルを同時にかつ簡単な操作で低コス
トで除去できる有効な手段は未だ見出されていない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記した如き状況に鑑
み本発明が解決しようとする課題は、半導体表面に存在
する不純物金属と有機物やパーティクル等を同時に除去
することができる表面洗浄剤及びこれを用いた洗浄方法
を提供することにある。
【0009】
【発明を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
する目的でなされたものであり、ホスホン酸系キレート
剤1種以上と、オゾン又は/及びフッ素イオンを含んで
なる、半導体表面洗浄剤に関する。
【0010】また、本発明はホスホン酸系キレート剤1
種以上と、オゾン又は/及びフッ素イオンを含んでな
る、半導体表面洗浄剤を用いる、半導体表面の洗浄方法
に関する。
【0011】本発明者らは上記目的を達成すべく鋭意研
究を重ねた結果、ホスホン酸系キレート剤と、オゾンを
含んで成る半導体表面洗浄剤を用いて半導体表面を洗浄
することにより、ウェーハ表面の不純物金属と有機物及
びパーティクルの除去を行うことができ、更にこの洗浄
剤にフッ素イオンを添加することにより、酸化ケイ素等
からなる無機物のパーティクルをも溶解除去できること
を見出し、本発明を完成させるに至った。
【0012】本発明のホスホン酸系キレート剤として
は、分子中に−P(=O)(OR)2(但し、Rは水素
原子、アルカリ金属イオン又はアンモニウムイオンを表
す。)なる基を1以上有するものが挙げられ、これらキ
レート剤の代表例としては、例えば下記一般式〔1〕又
は一般式〔2〕で示される化合物が挙げられる。
【0013】
【化4】
【0014】[式中、Xは水素原子又は水酸基を表し、
1は水素原子又はアルキル基を表す。]、又は下記一
般式〔2〕
【0015】
【化5】
【0016】[式中、Qは水素原子又は−R3−PO3
2で示される基を表し、R2及びR3は夫々独立してアル
キレン基を表し、Yは水素原子、−PO32で示される
基又は下記一般式〔3〕
【0017】
【化6】
【0018】(式中、Q及びR3は前記と同じ。)で示
される基を表す。]
【0019】一般式〔1〕に於て、R1で示されるアル
キル基としては、直鎖状又は分枝状の何れでもよく、な
かでも炭素数が1〜10のものが好ましく、例えばメチル
基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブ
チル基、イソブチル基、tert-ブチル基、sec-ブチル
基、n-ペンチル基、イソペンチル基、tert-ペンチル
基、1-メチルペンチル基、n-ヘキシル基、イソヘキシ
ル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等
が挙げられる。
【0020】一般式〔2〕及び一般式〔3〕に於て、R
2及びR3で示されるアルキレン基としては、直鎖状又は
分枝状の何れでもよく、なかでも炭素数1〜10のものが
好ましく、例えばメチレン基、エチレン基、プロピレン
基、ブチレン基、2-メチルプロピレン基、ペンチレン
基、2,2-ジメチルプロピレン基、2-エチルプロピレン
基、ヘキシレン基、ヘプチレン基、オクチレン基、2-エ
チルヘキシレン基、ノニレン基、デシレン基等が挙げら
れる。
【0021】本発明に於て用いられる好ましいホスホン
酸系キレート剤の具体例としては、例えばジエチレント
リアミンペンタ(メチレンホスホン酸)、例えばフェニ
ルホスホン酸等のアリールホスホン酸、例えばメチレン
ジホスホン酸等のアルキレンジホスホン酸、例えばエチ
リデンジホスホン酸等のアルキリデンジホスホン酸、例
えば1-ヒドロキシエチリデン-1,1-ジホスホン酸、1-ヒ
ドロキシプロピリデン-1,1-ジホスホン酸、1-ヒドロキ
シブチリデン-1,1-ジホスホン酸等のヒドロキシアルキ
リデンジホスホン酸、例えばエチルアミノビス(メチレ
ンホスホン酸)、ドデシルアミノビス(メチレンホスホ
ン酸)等のアルキルアミノビス(メチレンホスホン
酸)、例えばエチレンジアミンビス(メチレンホスホン
酸)、エチレンジアミンテトラキス(メチレンホスホン
酸)、ヘキサメチレンジアミンテトラキス(メチレンホ
スホン酸)、イソプロピレンジアミンビス(メチレンホ
スホン酸)、イソプロピレンジアミンテトラ(メチレン
ホスホン酸)等のアルキレンジアミンポリ(メチレンホ
スホン酸)、ニトリロトリス(メチレンホスホン酸)、
およびこれらの酸化体、またはこれらのアンモニウム
塩、アルカリ金属塩等が挙げられる。これらの中でも、
1-ヒドロキシエチリデン-1,1-ジホスホン酸、イソプロ
ピリデンテトラ(メチレンホスホン酸)、エチレンジア
ミンテトラキス(メチレンホスホン酸)、ジエチレント
リアミンペンタ(メチレンホスホン酸)、及びこれらの
酸化体が特に好ましいものとして挙げられる。
【0022】本発明のホスホン酸系キレート剤は、単独
で使用しても2種類以上併用しても良い。
【0023】本発明のホスホン酸系キレート剤の添加量
は洗浄剤全量の通常10-7〜10-2重量%の範囲であり、好
ましくは10-6〜10-4重量%である。
【0024】本発明に於て使用されるオゾンの使用濃度
としては洗浄剤全量の10-5重量%以上であれば良い。
尚、高濃度の方が有機物の分解速度が速く良好である
が、水に対する溶解度や経済性を考慮すると10-4〜10-3
重量%が好ましい。
【0025】本発明に於て使用されるフッ素イオンとし
ては、例えばフッ化水素酸、フッ化アンモニウム、フッ
化テトラヒドロアンモニウム等に由来するものが好まし
く、なかでもフッ化水素酸がより好ましい。
【0026】本発明のフッ素イオンの添加量としては洗
浄剤全量の通常10-5〜10-2重量%であり、好ましくは10
-4〜10-3重量%である。
【0027】本発明の洗浄剤は通常水溶液の状態であ
り、上記各成分を水に添加溶解させることにより、調製
される。より具体的にはオゾンを添加する方法としては
例えば、本発明に係るキレート剤を添加した或は添加し
ていない水の入った洗浄槽の底からオゾンを酸素と一緒
にバブリングする方法や、本発明に係るホスホン酸系キ
レート剤等を添加した水とオゾンとを接触させて洗浄槽
などに送り込む方法等が挙げれる。
【0028】ホスホン酸系キレート剤やフッ素イオンを
添加する方法としては例えば、オゾンを添加した水の中
に別途溶解した本発明に係るホスホン酸系キレート剤や
フッ化水素酸等を添加する方法や、結晶または液体状の
本発明に係るホスホン酸系キレート剤やフッ化水素酸等
を直接洗浄槽に添加し、オゾンをバブリングさせること
によって溶解、撹拌する方法等が挙げられる。
【0029】ここで用いる水は、蒸留、イオン交換処理
等によりある程度精製されたものであればよいが、この
分野で用いられるいわゆる超純水がより好ましい。
【0030】尚、本発明の洗浄剤中に高純度過酸化水素
水を添加してもよい。
【0031】一般に従来の洗浄剤でウェーハ表面を洗浄
した場合には超純水によってリンスを行う必要がある
が、本発明の洗浄剤を使用した場合には特にリンス行う
必要はない。
【0032】本発明の洗浄方法においては、常温におい
ても優れた有機物除去効果と不純物金属の除去効果を示
すため、洗浄剤を加熱して使用する必要はない。適度の
加熱下においてその効果が向上する場合があるが、高温
になるほどオゾンの水に対する溶解度が低下するため、
40℃以下で処理することが望ましい。
【0033】本発明の洗浄方法の具体的手法としては、
単にシリコンウェーハを処理液中に浸漬するディップ処
理、シリコンウェーハに処理液をシャワー状に振り掛け
る枚葉式処理等の方法が挙げられる。
【0034】更に洗浄時に超音波洗浄器を用いたり、ブ
ラシによる物理洗浄を併用すると、その効果を向上させ
ることができる。
【0035】また、本発明の洗浄剤はその効果を阻害し
ない範囲でウェーハ表面に形成した金属配線の腐食防止
剤や表面張力を改善する目的でフッ素系界面活性剤など
の補助成分が含まれていても良い。
【0036】以下に実施例及び比較例を挙げるが、本発
明はこれらの実施例により何等限定されるものではな
い。
【0037】本実施例におけるウェーハはレジスト中に
Fe及びCuをそれぞれ100ppbになるように添加し、レジス
トをスピンコート法にて1μmの厚さになるように塗布
した。これを100℃で1分間ベークした後、冷却し、こ
れを汚染ウェーハとした。
【0038】尚、本実施例におけるウェーハ表面の金属
吸着量は清浄化したテフロンシートとウェーハ表面でサ
ンドイッチした微量の超高純度希フッ酸に該金属を溶出
させ、これをフレームレス原子吸光分析法にて定量し
た。
【0039】また、本実施例におけるウェーハ表面に吸
着した有機物の分析は昇温脱離質量分析法で分析した。
即ち、処理後のウェーハを真空中で室温から900℃まで
1分間100℃の割合で昇温し、ウェーハ表面から脱離し
たガスを質量分析計に導き、ウェーハ表面に残存する有
機物の有無を確認した。
【0040】オゾン濃度については、試験溶液をKOH又
はH3PO4にて中和し、そこにKIを加え(pH6.8〜7.2)、
更にデンプン指示薬を加えてオゾンによって遊離したI
2をチオ硫酸ナトリウム標準液で滴定することにより測
定した。
【0041】特に断りのない限り濃度を表す%、ppm、p
pbは全て重量比を示すものとする。使用する水は全て超
純水であり、FeおよびCuが0.01ppb以下であることを確
認してから使用した。
【0042】
【実施例】実施例1 超純水中に本発明のホスホン酸系キレート剤であるニト
リロトリス(メチレンホスホン酸)を10-4%溶解したも
のを洗浄槽に入れ、そこにオゾン濃度が5×10-4%とな
るようにオゾンガスをバブリングさせながら、上記方法
で作製した汚染ウェーハを室温下、10分間浸漬した。そ
の後、ウェーハを洗浄槽から取り出し、超純水で10分間
リンスし、スピン乾燥させた。この様に処理したウェー
ハ表面について、Fe及びCu濃度を測定した。結果を表1
に示す。
【0043】実施例2 ニトリロトリス(メチレンホスホン酸)の代りに本発明
のホスホン酸系キレート剤であるイソプロピリデンビス
(メチレンホスホン酸)を所定の濃度(10-2%及び10-6
%)に溶解した溶液を用いた以外は、実施例1と同様の
方法で汚染ウェーハを処理した後、当該ウェーハ表面の
Fe及びCu濃度を測定した。結果を表1に併せて示す。
【0044】実施例3 ニトリロトリス(メチレンホスホン酸)の代りに本発明
のホスホン酸系キレート剤であるエチレンジアミンテト
ラキス(メチレンホスホン酸)のN-オキシドを10-4%に
溶解した溶液を用いた以外は、実施例1と同様の方法で
汚染ウェーハを処理した後、当該ウェーハ表面のFeおよ
びCu濃度を測定した。結果を表1に併せて示す。
【0045】実施例4 ニトリロトリス(メチレンホスホン酸)の代りに本発明
のホスホン酸系キレート剤である1−ヒドロキシエチリ
デン-1,1-ジホスホン酸を10-4%溶解し、更にフッ化水
素酸を10-3%添加した溶液を用いた以外は、実施例1と
同様の方法で汚染ウェーハを処理した後、当該ウェーハ
表面のFe及びCu濃度を測定した。結果を表1に併せて示
す。
【0046】比較例1 超純水中にニトリロトリス(メチレンホスホン酸)の代
わりにFeに対する錯形成能力が高いとされるEDTA(エチ
レンジアミン四酢酸)、またはトリエタノールアミンを
10-2%溶解した溶液を用いた以外は、実施例1と同様な
方法で汚染ウェーハを処理した後、当該ウェーハ表面の
Fe及びCu濃度を測定した。結果を表1に併せて示す。
【0047】比較例2 超純水中にニトリロトリス(メチレンホスホン酸)の代
わりに有機酸である酢酸を10-2%溶解した溶液を用いた
以外は、実施例1と同様な方法で汚染ウェーハを処理し
た後、当該ウェーハ表面のFe及びCu濃度を測定した。結
果を表1に併せて示す。
【0048】比較例3 超純水に本発明に係るホスホン酸系キレート剤を添加せ
ずにフッ化水素酸を10-3%添加した溶液を用いた以外
は、実施例1と同様な方法で汚染ウェーハを処理した
後、当該ウェーハ表面のFe及びCu濃度を測定した。結果
を表1に併せて示す。
【0049】比較例4 超純水中に本発明に係るホスホン酸系キレート剤や有機
酸を添加せずにオゾンバブリングだけで実施例1と同様
な方法で汚染ウェーハを処理した後、当該ウェーハ表面
のFe及びCu濃度を測定した。結果を表1に併せて示す。
【0050】
【0051】表1から明らかなように本発明に係るホス
ホン酸系キレート剤を添加したものはウェーハ表面のFe
及びCuの残存量(原子/cm2)を1010のオーダー以下に
抑制できることが判った。
【0052】EDTA及びトリエタノールアミンの場合はF
e、Cuの残存量が本発明に比べて、ひと桁以上多い。ま
た、フッ化水素酸単独ではほとんど効果が認められなか
った。また、酢酸の場合には全く効果が認められなかっ
た。
【0053】実施例5 超純水中に本発明に係るホスホン酸系キレート剤である
ヘキセンジアミンテトラキス(メチレンホスホン酸)を
10-4%溶解したものを洗浄槽に入れ、そこにオゾン濃度
が5×10-4%となるようにオゾンガスをバブリングさせ
た。オゾン濃度を一定に保ち室温下、24時間バブリング
を行った後、更に、オゾンガスのバブリングを継続しな
がら、上記方法で作製した汚染ウェーハを室温下、10分
間浸漬処理した。その後、ウェーハを洗浄槽から取り出
し、超純水で10分リンスし、スピン乾燥した。この様に
処理したウェーハ表面について、Fe及びCu濃度を測定し
た。結果を表2に示す。
【0054】比較例5 超純水中にEDTA又はトリエタノールアミンを10-2%添加
し、実施例5と同様な条件で24時間オゾンガスをバブリ
ング後、夫々の溶液で汚染ウェーハを処理した。その
後、ウェーハ表面のFe及びCu濃度を測定した。結果を表
2に併せて示す。
【0055】
【0056】表2から明らかなように、本発明に係るホ
スホン酸系キレート剤を用いた場合には、ウェーハ表面
のFeおよびCu濃度(原子/cm2)は1010のオーダー以下
に制御できることが判った。一方、比較例5では比較例
1と比べてFe及びCuの除去効果が劣化したが、これは、
EDTA及びトリエタノールアミン添加後24時間オゾンガス
をバブリングしたためオゾンの酸化力でEDTA及びトリエ
タノールアミンが酸化分解されたためであると考えられ
る。
【0057】実施例6 超純水中に本発明に係るホスホン酸系キレート剤である
エチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)を10
-4%溶解し、更にフッ化アンモニウムを10-3%溶解して
オゾンをバブリングすることなしに上記方法で作製した
汚染ウェーハを室温下、10分間浸漬処理した。その後、
ウェーハを洗浄槽から取り出し、超純水で10分間リンス
し、スピン乾燥した。この様に処理したウェーハ表面に
ついて、FeおよびCu濃度を測定した。結果を表3に示
す。
【0058】比較例6 超純水中に本発明に係るホスホン酸系キレート剤を添加
せずにフッ化アンモニウムを10-3%溶解してオゾンをバ
ブリングすることなしに上記方法で作成した汚染ウェー
ハを室温下、10分間浸漬処理した。その後、ウェーハを
洗浄槽から取り出し、超純水で10分間リンスし、スピン
乾燥した。この様に処理したウェーハ表面について、Fe
およびCu濃度を定量した。結果を表3に併せて示す。
【0059】
【0060】表3から明らかなように、エチレントリア
ミンペンタ(メチレンホスホン酸)とフッ化アンモニウ
ムを添加したものは、オゾンなしでもFe及びCuの除去効
果が認められた。一方、フッ化アンモニウム単独でもFe
に関しては、除去効果が認められるが、Cuに関してはほ
とんど除去効果が認められなかった。
【0061】比較例7 超純水中に本発明に係るホスホン酸系キレート剤である
ニトリロトリス(メチレンホスホン酸)を10-5%溶解し
たものを洗浄槽に入れ、オゾンガスをバブリングせず
に、上記方法で作製した汚染ウェーハを10分間浸漬し
た。その後、実施例1と同様の処理をした。この様に処
理したウェーハ表面について、有機物の分析を行った。
汚染ウェーハ(未洗浄のウェーハ)と比較例7で得られ
たウェーハの表面を昇温脱離質量分析法にて分析した結
果、両方のウェーハとも400℃まで昇温したところで有
機物の脱離が認められた。即ち、400℃においてウェー
ハ表面から有機物が脱離したことから、汚染ウェーハお
よび比較例7にて洗浄したウェーハ表面には有機不純物
が残存していたことが確認できた。
【0062】実施例7 実施例1と同様にして得られた本発明の洗浄剤で処理し
たウェハーを検査した結果、900℃まで昇温しても有機
物の脱離はなかった。即ち、本発明の洗浄剤でウェーハ
を洗浄することで、ホスホン酸系キレート剤の吸着残存
も起こらずに、レジストなどのウェーハ表面に吸着して
いる有機不純物の除去ができるため洗浄後のウェーハは
清潔な状態であることが確認できた。
【0063】実施例8 〔パーティクル汚染ウェーハの作製〕6インチのシリコ
ンウェーハをそれぞれ平均粒径約0.3μmの球状ポリスチ
レンラテックス(PSL)または平均粒径0.5μmの酸化ケ
イ素の粉末と接触させ汚染させた。ウェーハ表面に吸着
しているパーティクルを表面異物検査装置(パーティク
ルカウンター)にて計測したところ、ウェーハ表面に吸
着しているパーティクルはPSLを用いて汚染させたウェ
ーハでは約800個/枚、酸化ケイ素粉末を用いて汚染させ
たウェーハでは約4500個/枚であった。
【0064】超純水中に本発明に係るホスホン酸系キレ
ート剤である1−ヒドロキシプロピリデンビス-1,1-ジ
ホスホン酸を10-4%添加し、オゾン濃度5×10-4%とな
るようにオゾンガスをバブリングさせた洗浄槽に上で作
製したパーティクル汚染ウェーハを浸漬し、室温下で10
分間洗浄した。洗浄後、0.05μmのフィルターでろ過し
た超純水で10分間リンスし、スピン乾燥した。その後、
パーティクルカウンターによってウェーハ表面に残存す
るパーティクル数を計測し、パーティクル除去率を求め
た。結果を表4に示す。
【0065】実施例9 超純水中に本発明に係るホスホン酸系キレート剤である
1-ヒドロキシプロピリデンビス-1,1-ジホスホン酸を10
-4%添加し、更にフッ化水素酸を10-3%添加したもの
で、オゾンのバブリングなしの洗浄槽に実施例8と同様
の方法で作製したパーティクル汚染ウェーハを浸漬洗浄
した。その後、実施例8と同様にウェーハに残存するパ
ーティクルを計測し、パーティクル除去率を求めた。結
果を表4に併せて示す。
【0066】実施例10 超純水中に本発明のホスホン酸系キレート剤である1-ヒ
ドロキシプロピリデンビス-1,1-ジホスホン酸を10-4
とフッ化水素酸を10-3%添加したもので、オゾン濃度5
×10-4%となるようにオゾンガスをバブリングした洗浄
槽に実施例8と同様の方法で作製したパーティクル汚染
ウェーハを浸漬し、実施例8と同様な処理を行った。そ
の後、実施例8と同様にウェーハに残存するパーティク
ルを計測し、パーティクル除去率を求めた。結果を表4
に併せて示す。
【0067】比較例8 実施例8と同様の方法で作製したパーティクル汚染ウェ
ーハをアンモニア−過酸化水素溶液(NH4OH:H2O2:H2O
=1:1:5容,70℃,10分間)で洗浄した。その後、
0.05μmのフィルターでろ過した超純水で10分間リンス
し、スピン乾燥した。その後、パーティクルカウンター
によってウェーハ表面に残存するパーティクル数を計測
し、パーティクル除去率を求めた。結果を表4に併せて
示す。
【0068】表4から明らかなように、比較例8のアン
モニア−過酸化水素溶液に比べ、本発明の表面洗浄剤は
PSL又は酸化ケイ素で汚染したウェーハ表面のパーティ
クルの除去能力にも優れていることが判った。
【0069】
【発明の効果】半導体表面に吸着された有害な金属と有
機物およびパーティクルとを同時にかつ低コストに除去
できる技術はいままでなかった。しかしながら、本発明
のホスホン酸系キレート剤とオゾン又は/及びフッ素イ
オンとを添加した洗浄剤を用いることにより、不純物金
属と有機物およびパーティクルとが同時に除去すること
が可能となり、その後の工程で酸洗浄を用いなくても、
デバイスの電気特性不良や結晶欠陥などの不都合を生じ
ることなくデバイスを製造することができ、歩留まりが
向上できる。また、本発明の洗浄剤を用いることによ
り、高温の硫酸−過酸化水素溶液などの高濃度溶液を使
用する必要がなくなり、作業時の安全性が増し、更に廃
液処理コストを大幅に低減できるため、本発明は高集積
半導体回路の工業的で極めて有用である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ホスホン酸系キレート剤1種以上と、オ
    ゾン又は/及びフッ素イオンを含んでなる、半導体表面
    洗浄剤。
  2. 【請求項2】 水溶液である請求項1に記載の洗浄剤。
  3. 【請求項3】 ホスホン酸系キレート剤が分子中に−P
    (=O)(OR)2(但し、Rは水素原子、アルカリ金
    属イオン又はアンモニウムイオンを表す。)なる基を1
    以上有する化合物である請求項1又は2に記載の洗浄
    剤。
  4. 【請求項4】 ホスホン酸系キレート剤が、下記一般式
    〔1〕 【化1】 [式中、Xは水素原子又は水酸基を表し、R1は水素原
    子又はアルキル基を表す。]、又は下記一般式〔2〕 【化2】 [式中、Qは水素原子又は−R3−PO32で示される
    基を表し、R2及びR3は夫々独立してアルキレン基を表
    し、Yは水素原子、−PO32で示される基又は下記一
    般式〔3〕 【化3】 (式中、Q及びR3は前記と同じ。)で示される基を表
    す。]で示される化合物である、請求項3に記載の半導
    体表面洗浄剤。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4の何れかに記載の半導体表
    面洗浄剤を用いることを特徴とする、半導体表面洗浄方
    法。 【0001】
JP15989398A 1998-05-25 1998-05-25 半導体表面洗浄剤及び洗浄方法 Pending JPH11340182A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15989398A JPH11340182A (ja) 1998-05-25 1998-05-25 半導体表面洗浄剤及び洗浄方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15989398A JPH11340182A (ja) 1998-05-25 1998-05-25 半導体表面洗浄剤及び洗浄方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11340182A true JPH11340182A (ja) 1999-12-10

Family

ID=15703486

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP15989398A Pending JPH11340182A (ja) 1998-05-25 1998-05-25 半導体表面洗浄剤及び洗浄方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11340182A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1035446A3 (en) * 1999-03-08 2001-04-18 Mitsubishi Gas Chemical Company, Inc. Resist stripping composition and process for stripping resist
JP2002113431A (ja) * 2000-10-10 2002-04-16 Tokyo Electron Ltd 洗浄方法
EP1245665A1 (de) * 2001-03-27 2002-10-02 Henkel Kommanditgesellschaft auf Aktien Reiniger für Magnesium, Aluminium und deren Legierungen
JP2003077899A (ja) * 2001-09-04 2003-03-14 Sharp Corp 半導体基板の洗浄方法
WO2004016723A1 (ja) * 2002-08-13 2004-02-26 Sumitomo Mitsubishi Silicon Corporation 半導体基板洗浄用オゾン水技術
JPWO2004042812A1 (ja) * 2002-11-08 2006-03-09 株式会社フジミインコーポレーテッド 研磨用組成物及びリンス用組成物
JP2006191002A (ja) * 2004-12-07 2006-07-20 Kao Corp 剥離剤組成物

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1035446A3 (en) * 1999-03-08 2001-04-18 Mitsubishi Gas Chemical Company, Inc. Resist stripping composition and process for stripping resist
JP2002113431A (ja) * 2000-10-10 2002-04-16 Tokyo Electron Ltd 洗浄方法
EP1245665A1 (de) * 2001-03-27 2002-10-02 Henkel Kommanditgesellschaft auf Aktien Reiniger für Magnesium, Aluminium und deren Legierungen
JP2003077899A (ja) * 2001-09-04 2003-03-14 Sharp Corp 半導体基板の洗浄方法
WO2004016723A1 (ja) * 2002-08-13 2004-02-26 Sumitomo Mitsubishi Silicon Corporation 半導体基板洗浄用オゾン水技術
KR100737877B1 (ko) * 2002-08-13 2007-07-10 주식회사 사무코 반도체기판 세정용 오존수 기술
US7678200B2 (en) 2002-08-13 2010-03-16 Sumitomo Mitsubishi Silicon Corporation Technique on ozone water for use in cleaning semiconductor substrate
JPWO2004042812A1 (ja) * 2002-11-08 2006-03-09 株式会社フジミインコーポレーテッド 研磨用組成物及びリンス用組成物
JP4912592B2 (ja) * 2002-11-08 2012-04-11 株式会社フジミインコーポレーテッド 研磨用組成物及びその使用方法
JP2006191002A (ja) * 2004-12-07 2006-07-20 Kao Corp 剥離剤組成物

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100278210B1 (ko) 반도체표면처리제및처리방법
JP3061470B2 (ja) 表面処理方法及び処理剤
US7621281B2 (en) Cleaning solution for cleaning substrate for semiconductor devices and cleaning method using the same
KR100748410B1 (ko) 기판표면 세정액 및 세정방법
TWI518178B (zh) Substrate processing Alkaline aqueous solution composition and substrate etching or cleaning method
US6513538B2 (en) Method of removing contaminants from integrated circuit substrates using cleaning solutions
EP1345848B1 (en) Composition comprising an oxidizing and complexing compound
EP0805484A1 (en) Method of cleaning substrates
WO1997018582A1 (fr) Solution de nettoyage de plaquettes et son procede de production
KR20020028835A (ko) 세정방법
KR20100100841A (ko) 반도체 디바이스용 기판의 세정 방법 및 세정액
JP2006080501A (ja) 半導体基板洗浄液及び半導体基板洗浄方法
JP3624809B2 (ja) 洗浄剤組成物、洗浄方法及びその用途
JP2005154558A (ja) 洗浄剤
RU2329298C2 (ru) Обработка поверхности полупроводников и используемая при этом смесь
JPH11340182A (ja) 半導体表面洗浄剤及び洗浄方法
KR100784938B1 (ko) 반도체소자 세정용 조성물
JP2007214412A (ja) 半導体基板洗浄方法
JP3503326B2 (ja) 半導体表面処理溶液
RU2319252C2 (ru) Способ очистки поверхности кремниевых подложек
JP2569574B2 (ja) 半導体処理剤
JP3274834B2 (ja) 表面処理方法及び処理剤
JPH0750281A (ja) シリコンウェハーの洗浄方法
JPH09298180A (ja) シリコンウエハーの洗浄方法
JP3749567B2 (ja) 半導体基板の洗浄方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Effective date: 20050415

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050415

A977 Report on retrieval

Effective date: 20070627

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070724

A521 Written amendment

Effective date: 20070903

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20071113

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A521 Written amendment

Effective date: 20080109

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080219