JP3503326B2 - 半導体表面処理溶液 - Google Patents

半導体表面処理溶液

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Description

【発明の詳細な説明】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体やLCDの表面
の洗浄処理に用いられる多数回或は長時間に渉っての繰
返し使用が可能な処理溶液に関する。詳しくは半導体や
LCDの製造工程等に使用する過酸化水素とアンモニアと
を含んでなる、多数回或は長時間に渉っての繰返し使用
が可能な半導体表面処理溶液に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、LSI、IC、ダイオード、整流素子
等の半導体デバイスは主にシリコンデバイスであり、こ
れらはシリコンウェハーに気相成長、酸化膜形成、不純
物拡散、電極金属膜蒸着等の工程を経て製造されてい
る。
【0003】シリコンウェハーの不純物による汚染は半
導体の電気特性に著しい影響を与える為、前記各工程の
前にシリコンウェハー表面を充分に洗浄し、汚染を除去
する必要がある。
【0004】その工業的手法は使用する薬液の種類、処
理温度等により多岐にわたっている。例えば、金属除去
を目的とした塩酸(又は硫酸)−過酸化水素や、微粒子
除去を目的としたアルカリ−過酸化水素等、過酸化水素
を含んでなる半導体表面処理溶液が広く使用されてい
る。
【0005】過酸化水素は光や熱或は重金属との接触等
により分解する性質があり、特にFeやCuなどの重金属汚
染に対して、顕著に分解が起こる。過酸化水素と重金属
との接触による分解は触媒反応であり、極微量の重金属
汚染に対しても過酸化水素は経時的に分解する。更に、
加熱によって分解速度は顕著に増加し、温度が10℃上昇
すると分解速度は2倍以上となる。また、過酸化水素を
アニモニア等のアルカリ性物質と混合した場合には過酸
化水素は著しく不安定になり、極々微量の重金属汚染に
対しても分解が促進される。
【0006】過酸化水素の安定化方法としては、過酸化
水素を含む溶液中の汚染金属等を除去して高純度にする
方法や過酸化水素に安定化剤を添加する方法等がある。
【0007】過酸化水素中の不純物金属を除去し高純度
にすれば、過酸化水素は安定となり外部からの汚染がな
い限り長期間保存できる。しかし、外部から金属による
汚染を受けた場合には過酸化水素は非常に不安定となり
経時的に過酸化水素の分解が起こる。
【0008】また、過酸化水素にリン酸、スズ酸、有機
カルボン酸、有機ホスホン酸等の安定化剤を添加すると
外部からの汚染にも強く、多少の金属汚染があっても過
酸化水素の分解を抑制することができる。しかし、これ
らの安定化剤を用いた場合、酸性状態では過酸化水素は
非常に安定で金属汚染に耐えることができるが、アルカ
リ性状態にした場合には、それら安定化剤のほとんどが
その効力を失い、その結果、過酸化水素は金属汚染によ
り安定化剤を加えていない場合と同様に分解してしま
う。
【0009】一方、過酸化水素とアンモニアとを含んで
成る半導体表面処理溶液は微粒子汚染や有機物汚染の洗
浄に効果的である。また、アンモニアが弱アルカリであ
ることに起因して、シリコンウェハーやLCD硝子をほと
んどエッチングすることなしに洗浄することが可能であ
る。そこで、LCD及びLSI製造工程に於てLCD硝子及びシ
リコン半導体表面に残存する汚染物の除去には過酸化水
素、アンモニア及び水から成る半導体表面処理溶液が一
般に広く用いられている。
【0010】上記半導体表面処理溶液は、洗浄時にLCD
硝子及びシリコン半導体表面に残存する重金属などの汚
染物によって該溶液中に含まれる過酸化水素の分解が進
み、短時間の内に過酸化水素含量が減少する。そうする
と必然的に洗浄効果が低下するので、該溶液は短時間で
交換するか、新たに過酸化水素を追加しなければならな
い。
【0011】一般に、EDTA(エチレンジアミン四酢酸)
等のキレート剤は水溶液中で金属と錯体形成することが
知られている。これらEDTA等を半導体表面処理溶液中の
過酸化水素の安定化剤として用いようとすると、EDTA等
は過酸化水素により酸化されN-オキシドに変化して金属
に対するキレート効果が減少してしまう為、多量(例え
ば100ppm以上)に添加する必要がある。しかしながら、
半導体表面処理溶液中にEDTA等を100ppmも添加すると半
導体表面に有害な炭素汚染が生じて電気的特性に問題が
起ってしまうので、EDTA等のキレート剤は半導体表面処
理溶液中の過酸化水素の安定化剤としては不適当であ
る。
【0012】また、本発明に係るキレート剤の内の一部
は、これまでに過酸化水素の安定化剤として使用された
例は多数あるが(特公昭43-11656号公報、特公昭55ー454
84号公報、特公昭59ー45601号公報、特開昭60-239305号
公報、特公平62ー57566号公報、特公平62ー57567号公報
等)、過酸化水素とアンモニアとを含んで成る半導体表
面処理溶液の繰返し使用を可能とする目的でこれらキレ
ート剤が使用された例はこれまでに全くない。即ち、多
数回或は長時間に渉っての繰返し使用が可能な半導体表
面処理溶液は未だ見出されておらず、コスト面、作業性
等の面からその出現が渇望されている状況にある。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上記した如き状況に鑑
み本発明が解決しようとする課題は、繰返し使用が可能
な、過酸化水素とアンモニアとを含んで成る半導体表面
処理溶液を提供することにある。
【0014】
【発明を解決するための手段】本発明は、過酸化水素0.
01〜30重量%、アンモニア0.01〜30重量%、及び分子中
にホスホン酸基を1以上有するキレート剤0.0001重量%
以上を含んでなる、繰返し使用が可能な半導体表面処理
溶液の発明である。
【0015】また、本発明は過酸化水素とアンモニアと
を含んで成る半導体表面処理溶液に、分子中にホスホン
酸基を1以上有するキレート剤を0.0001重量%以上存在
されることを特徴とする、繰返し使用が可能な半導体表
面処理溶液の調製法の発明である。
【0016】本発明者らは上記目的を達成すべく鋭意研
究を重ねた結果、過酸化水素とアンモニアとを含んで成
る水溶液にアルカリ溶液中でも汚染金属に対して封止能
力のある、分子中にホスホン酸基を1以上有するキレー
ト剤を一定量以上存在させることにより該目的を達成し
得る事を見出し、本発明を完成するに至った。
【0017】即ち、本発明者らは各種キレート剤の中
で、分子中にホスホン酸基を1以上有するキレート剤の
みが過酸化水素をアンモニアと混合してアルカリ性にし
ても過酸化水素の安定化剤として機能すること、即ち、
過酸化水素とアンモニアとを含んで成る溶液に分子中に
ホスホン酸基を1以上有するキレート剤を存在させた場
合には、これらのキレート剤が重金属と錯体形成して、
重金属による過酸化水素の分解を抑え、アンモニア共存
下でも過酸化水素を安定化させ得ることを見出した。
【0018】本発明の半導体表面処理溶液は通常、過酸
化水素、アンモニア及び本発明に係るキレート剤を主な
構成成分とするが、これらの構成成分に水を加えた状態
で使用されるのが一般的である。
【0019】本発明に係るキレート剤としては、分子中
にホスホン酸基を1以上有するものが挙げられ、好まし
くは分子中にホスホン酸基を1〜6有するもの、より好
ましくは分子中にホスホン酸基を2〜4有するものが挙
げられる。
【0020】本発明に係る分子中にホスホン酸基を1以
上有するキレート剤(以下、本発明に係るキレート剤と
略記する。)としては、例えばメチルジホスホン酸、ア
ミノトリス(メチレンホスホン酸)、エチリデンジホス
ホン酸、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホ
ン酸、1−ヒドロキシプロピリデン−1,1−ジホスホ
ン酸、1−ヒドロキシブチリデン−1,1−ジホスホン
酸、エチルアミノビス(メチレンホスホン酸)、1,2
−プロピレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)、
ドデシルアミノビス(メチレンホスホン酸)、ニトリロ
トリス(メチレンホスホン酸)、エチレンジアミンビス
(メチレンホスホン酸)、エチレンジアミンテトラキス
(メチレンホスホン酸)、ヘキセンジアミンテトラキス
(メチレンホスホン酸)、ジエチレントリアミンペンタ
(メチレンホスホン酸)、或はこれらのアンモニウム
塩、アルカリ金属塩等が挙げられる。また、これらホス
ホン酸系キレート剤の内、分子中に窒素原子を有するも
のについては、これが酸化されてN−オキシド体となっ
ているものも本発明に係るキレート剤として使用可能で
ある。
【0021】本発明に係るキレート剤は、単独で使用し
てもまた2種以上適宜組合せて用いてもよい。
【0022】本発明に係るキレート剤の添加量として
は、少なすぎると重金属に対する錯体形成能力が充分で
なく、予想以上の汚染があった場合などには効果が薄れ
てしまうので、半導体表面処理溶液として繰返し使用が
可能であるためには、0.0001重量%以上添加する
ことが望ましい。
【0023】また、本発明に係るキレート剤の添加量は
多すぎても安定効果に関しては特に不都合はないが、有
機物を多量に添加することは半導体表面に有害な炭素汚
染を生ぜしめ電気的特性に問題が起こるし、また、コス
トの面からも好ましくないので、通常は0.0001〜0.1重
量%の範囲から選択される。
【0024】本発明で用いられるアンモニアは、通常、
20〜30%の水溶液として使用に供され、通常、半導体表
面処理全溶液中の濃度が0.01〜30重量%、好ましくは0.
01〜20重量%の濃度範囲になるように用いられるが、そ
の範囲から多少外れても洗浄効果に影響を与えない。
【0025】本発明で用いられる過酸化水素は通常、20
〜40%の水溶液として使用に供され、通常、半導体表面
処理全溶液中の濃度が0.01〜30重量%の濃度範囲になる
ように用いられるが、その範囲から多少外れても洗浄効
果に影響を与えない。
【0026】本発明の半導体表面処理溶液を調製するに
際しては、本発明に係るキレート剤を、過酸化水素とア
ンモニアとを含んで成る半導体表面処理溶液に直接添加
しても、また、過酸化水素、アンモニア又は水等のいず
れかに本発明に係るキレート剤を添加したのちこれらを
混合することによって調製してもよい。
【0027】本発明の半導体表面処理溶液は過酸化水素
とアンモニアとを含んで成る溶液に分子中にホスホン酸
基を1以上有するキレート剤を一定量以上存在させたこ
とにより、これらのキレート剤が重金属と錯体形成し
て、重金属による過酸化水素の分解を抑え、アンモニア
共存下にも拘わらず過酸化水素を安定化せしめ、繰返し
使用を可能ならしめたものである。
【0028】本発明の半導体表面処理溶液を用いて半導
体表面の洗浄を行う場合、通常の汚染状態であれば、例
えば、1回の半導体表面の洗浄時間を10分間としても少
なくとも20回以上の繰返し使用、即ち200分間以上の連
続使用が可能である。
【0029】また、多量の金属により半導体表面上が汚
染されている場合で、例えば、1回の半導体表面の洗浄
時間を10分間としても通常10回以上、少なくとも5回以
上の繰返し使用、即ち、100分間以上、少なくとも50分
間以上の連続使用が可能である。
【0030】本発明の半導体表面処理溶液は常温におい
ても洗浄効果を示すが、高温の方が微粒子の除去効率が
高いため一般的には該溶液を適度に加熱して使用する。
【0031】尚、本発明の半導体表面処理溶液は上記構
成成分の他に本発明の効果を阻害しない範囲で各種補助
成分(例えば界面活性剤等)が含まれていても一向に差
し支えない。
【0032】以下に、実施例、比較例を挙げて本発明を
更に詳細に説明するが、本発明はこれらにより何ら限定
されるものではない。
【0033】以下濃度を表す%やppb は重量比を示すも
のとする。使用する薬液及び水は超高純度なもの、即ち
Fe等の金属が0.1ppb以下であることをフレームレス原子
吸光法にて確認後使用した。
【0034】過酸化水素の含量は蒸発による液量減少量
を加味した後、過マンガン酸カリウム溶液による酸化還
元滴定法にて求めた。
【0035】
【実施例】
実施例1 28%アンモニア水1容、35%過酸化水素水1容及び超純
水5容から成る半導体表面処理溶液を調製し、これにニ
トリロトリス(メチレンホスホン酸)〔NTPO〕を10ー3
添加した。続いてこの溶液にFe 10ppbを添加し、70℃に
加熱した後、過酸化水素含量を時間毎に測定した。過酸
化水素含量の変化を図1に示す。
【0036】比較例1 実施例1と同様にしてアンモニア、過酸化水素及び水か
ら成る半導体表面処理溶液を調製し、NTPO無添加の状態
で、Fe 10ppbを添加した。この溶液を70℃に加熱し、過
酸化水素含量を時間毎に測定した。過酸化水素含量の変
化を図1に併せて示す。
【0037】図1の結果から、NTPO無添加の場合は半導
体表面処理溶液の過酸化水素含量は短時間で減少する
が、本発明に係るキレート剤であるNTPOを添加した場合
には過酸化水素含量の変化が見られないことが判る。
【0038】実施例2 実施例1と同様にしてアンモニア、過酸化水素及び水か
ら成る半導体表面処理溶液を調製し、これにエチレンジ
アミンテトラキス(メチレンホスホン酸)〔EDTPO〕を
5×10-4%添加し、続いてFe 50ppbを添加した。この溶
液を80℃に加熱し、1時間後の過酸化水素含量を測定し
て残存率を求めた。結果を表1に示す。
【0039】比較例2 実施例2と同様にしてアンモニア、過酸化水素及び水か
ら成る半導体表面処理溶液を調製し、これにFeに対して
マスク効果の高いとされるトリエタノールアミンを5×
10-4%添加したもの、また、EDTAを5×10-4%添加した
もの、更に、キレート剤無添加の3種類の溶液を調製し
た。。続いてこれら3種類の溶液を夫々80℃に加熱し、
1時間後の過酸化水素含量を測定して残存率を求めた。
結果を表1に併せて示す。
【0040】
【表1】
【0041】表1の結果から、本発明に係るキレート剤
であるEDTPOを添加した場合は、過酸化水素の分解が抑
制されているが、Feに対してマスク効果の高いとされる
トリエタノールアミン、EDTAでは過酸化水素の分解はほ
とんど抑制されていないことが判る。
【0042】実施例3 実施例1と同様にしてアンモニア、過酸化水素及び水か
ら成る半導体表面処理溶液を調製し、これにEDTPOを10
ー3%添加した。この溶液を70℃に加熱し、これに、カセ
ットに装着した4インチウェハー25枚を10分間浸漬処理
した。該ウェハー25枚を1組とし連続して20組の処理を
実施し、処理前後で、ウェハー表面に吸着している 0.2
μm以上の微粒子数を計測し、ウェハー25枚に吸着して
いる微粒子数の平均値を求め、ウェハー1枚あたりに吸
着した微粒子数を求めた。結果を表2に示す。
【0043】比較例3 実施例3に於てEDTPO無添加の半導体表面処理溶液を調
製し、実施例3と同様にして、ウェハーの処理を行い、
ウェハー1枚あたりに吸着した微粒子数を求めた。結果
を表2に併せて示す。
【0044】
【表2】
【0045】表2の結果から、本発明に係るキレート剤
であるEDTPOを添加した場合は、ウェハー上の微粒子の
除去効果が持続するが、EDTPO無添加の場合には半導体
表面処理溶液は繰返し使用の回数が増すに従って微粒子
の除去効果が減少し、微粒子の逆吸着が起こる。
【0046】実施例4 実施例1と同様にしてアンモニア、過酸化水素及び水か
ら成る半導体表面処理溶液を調製し、これに過酸化水素
の補助安定化剤として用いられているスズ酸ナトリウム
を10-3%添加し、続いてEDTPOを5×10-4%添加した。
この溶液に更にFe 50ppbを添加し、80℃で1時間加熱し
た。1時間後の過酸化水素含量を測定し、残存率を求め
た。結果を表3に示す。
【0047】比較例4 実施例4と同様にしてアンモニア、過酸化水素及び水か
ら成る半導体表面処理溶液を調製し、これに過酸化水素
の補助安定化剤として用いられているスズ酸ナトリウム
を10-3%添加し、続いてFe 50ppbを添加した、この溶液
を80℃で1時間加熱した。1時間後の過酸化水素含量を
測定し、残存率を求めた。結果を表3に併せて示す。
【0048】
【表3】
【0049】表3の結果から、過酸化水素水の補助安定
化剤として使用されるスズ酸ナトリウムは、アルカリ性
溶液では殆ど効果を示さないことが判る。
【0050】実施例5 本発明に係るキレート剤であるメチルジホスホン酸(MD
P)を10-2%溶解させた28%アンモニア水1容と35%過
酸化水素水1容及び超純水5容とを混合し半導体表面処
理溶液を調製した。また、別にMDPを10-2%溶解させた3
5%過酸化水素水1容と28%アンモニア水1容と超純水
5容とを混合して半導体表面処理溶液を調製した。その
後、それぞれの溶液にFeを100ppb添加して、50℃に加熱
し、1時間後の過酸化水素含量を測定して、残存率を求
めた。結果を表4に示す。
【0051】
【表4】
【0052】表4の結果から、本発明の半導体表面処理
溶液を調製するに当っては、本発明に係るキレート剤を
アンモニア水に添加して調製しても、過酸化水素水に添
加して調製しても、全く同様の効果が得られることが判
る。
【0053】実施例6 実施例1と同様にして半導体表面処理溶液を調製し、こ
れに界面活性剤としてアルキルベンゼンスルホン酸ナト
リウムを10-2%添加した後、NTPOを10-4%添加し、続い
てFeを10ppb添加した。この溶液を70℃に加熱し、1時
間後の過酸化水素含量を測定して、残存率を求めたとこ
ろ、残存率は98%であった。このことから界面活性剤の
添加は本発明に係るキレート剤の効果には影響がないこ
とが判った。
【0054】
【発明の効果】過酸化水素とアンモニアとを含んで成る
半導体表面処理溶液はLCDや半導体表面の洗浄など多分
野で用いられてきたが、これまで該溶液の安定化方法は
確立されておらず、多数回或は長時間に渉っての繰返し
使用は難しかった。本発明の半導体表面処理溶液は過酸
化水素とアンモニアとを含んで成る半導体表面処理溶液
に、分子中にホスホン酸基を1以上有するキレート剤を
一定量以上加えたことにより、該溶液が著しく安定化さ
れ、これまで頻繁に行っていた溶液交換の回数が大幅に
削減され、操作が簡略化されると共に、半導体やLCDの
製造工程に於けるコストダウンが可能となった点に顕著
な効果を奏するものである。
【0055】
【図面の簡単な説明】
図1は実施例1及び比較例1で得られた半導体表面処理
溶液中の過酸化水素含量(%)と経過時間(分)との関
係を示す。但し、実線は実施例1、破線は比較例1を夫
々示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−116770(JP,A) 特開 平5−275405(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/304

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体基板表面の処理方法であって、過酸
    化水素0.01〜30重量%、アンモニア0.01〜30重量%、及
    び分子中にホスホン酸基を1以上有するキレート剤0.00
    01重量%以上を含んでなる半導体基板表面処理溶液を用
    いて半導体基板表面を処理する操作を、同一処理溶液を
    用い且つ半導体基板を別の半導体基板に交換して繰り返
    し行うことを特徴とする半導体基板表面処理方法。
  2. 【請求項2】半導体基板表面処理溶液が分子中にホスホ
    ン酸基を1以上有するキレート剤0.0001〜0.01重量%を
    含んでなるものである、請求項1に記載の半導体基板表
    面処理方法。
  3. 【請求項3】同一半導体基板表面処理溶液を用い且つ半
    導体基板を別の半導体基板に交換して行う半導体基板表
    面の処理操作を、少なくとも5回以上繰り返して行うこ
    とを特徴とする、請求項1又は2に記載の半導体基板表
    面処理方法。
  4. 【請求項4】半導体基板表面を処理する操作を、同一処
    理溶液を用い且つ半導体基板を別の半導体基板に交換し
    て繰り返し行うために用いられる、過酸化水素0.01〜30
    重量%、アンモニア0.01〜30重量%、及び分子中にホス
    ホン酸基を1以上有するキレート剤0.0001重量%以上を
    含んでなる半導体基板表面処理溶液。 【0001】
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