JPH11339520A - 灯具およびランプカバー - Google Patents

灯具およびランプカバー

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JPH11339520A
JPH11339520A JP10166331A JP16633198A JPH11339520A JP H11339520 A JPH11339520 A JP H11339520A JP 10166331 A JP10166331 A JP 10166331A JP 16633198 A JP16633198 A JP 16633198A JP H11339520 A JPH11339520 A JP H11339520A
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JP
Japan
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lamp
resin
lamp cover
alicyclic structure
light
Prior art date
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Pending
Application number
JP10166331A
Other languages
English (en)
Inventor
Yuichiro Konishi
裕一郎 小西
Teiji Obara
禎二 小原
Junko Maruyama
淳子 丸山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Zeon Corp
Original Assignee
Nippon Zeon Co Ltd
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Publication date
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Priority to US09/622,694 priority patent/US6883938B1/en
Priority to EP19990905267 priority patent/EP1055863B1/en
Priority to KR1020007009068A priority patent/KR100540770B1/ko
Priority to PCT/JP1999/000779 priority patent/WO1999042758A1/ja
Publication of JPH11339520A publication Critical patent/JPH11339520A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F21LIGHTING
    • F21SNON-PORTABLE LIGHTING DEVICES; SYSTEMS THEREOF; VEHICLE LIGHTING DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR VEHICLE EXTERIORS
    • F21S41/00Illuminating devices specially adapted for vehicle exteriors, e.g. headlamps
    • F21S41/30Illuminating devices specially adapted for vehicle exteriors, e.g. headlamps characterised by reflectors
    • F21S41/37Illuminating devices specially adapted for vehicle exteriors, e.g. headlamps characterised by reflectors characterised by their material, surface treatment or coatings

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Polyoxymethylene Polymers And Polymers With Carbon-To-Carbon Bonds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 光源として低消費電力で高照度の光を照射す
るランプを用いた場合でも、灯具を構成する樹脂部材の
劣化が少ない灯具およびランプカバーを提供すること。 【解決手段】 光源8とランプカバー6を有する灯具で
あって、ランプカバー6が脂環式構造含有重合体樹脂で
構成してある灯具。脂環式構造含有重合体樹脂には、紫
外線吸収剤が含有してあることが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用灯具、スタ
ジオランプ、懐中電灯、その他の用途に用いられる灯具
と、それに用いられるランプカバーに係り、さらに詳し
くは、光源として低消費電力で高照度の光を照射するラ
ンプを用いた場合でも、ランプカバーを構成する樹脂部
材の劣化が少ないランプカバーおよび灯具に関する。
【0002】
【従来の技術】ランプなどの光源から発する光を拡散、
散乱または集光させるため、またはランプのデザインを
向上させるために、ランプの前面にランプカバーが設け
られることがある。
【0003】従来のランプカバーを構成する材料として
は、ポリカーボネート(PC)などの合成樹脂を用いて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなPCなどのようなポリエステル系合成樹脂は、紫外
線(特に350nm付近の光線)の透過率が60%以下
と低く、吸収するため、樹脂が劣化する。このため、紫
外線を含む光線透過を前提とするランプカバーなどに用
いる場合には、樹脂の劣化により光線透過率が低下する
という問題がった。
【0005】一方、最近では、たとえば自動車などに用
いられる灯具用光源として、HID(High intensity d
ischarge)ランプを用いることが検討されている。この
HIDランプを光源として用いる灯具は、消費電力が少
なく、高照度の光を照射することができることから、様
々な用途の灯具に用いることが検討されている。
【0006】ところが、このようなHIDランプは、通
常のランプよりも紫外線を多く照射するため、通常のラ
ンプに比較して、灯具のランプカバーを構成する合成樹
脂を劣化させる傾向が強く、光線透過率、耐衝撃性など
を低下させる。
【0007】本発明は、このような実状に鑑みてなさ
れ、光源として低消費電力で高照度の光を照射するラン
プを用いた場合でも、灯具を構成する樹脂部材の劣化が
少ない灯具およびランプカバーを提供することを目的と
する。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る灯具は、光源とランプカバーを有する
灯具であって、ランプカバーが脂環式構造含有重合体樹
脂で構成してあることを特徴とする。
【0009】脂環式構造含有重合体樹脂には、紫外線吸
収剤が含有してあることが好ましい。
【0010】本発明において、光源としては、特に限定
されないが、低消費電力で高照度のランプが好ましく、
たとえばHIDランプなどが用いられる。
【0011】本発明に係るランプカバーは、脂環式構造
含有重合体樹脂で形成されているので、光透過性に優
れ、光源からの光がランプカバーを通過する際に、照度
の低下が少ない。したがって、灯具用ランプカバーとし
て特に適している。しかも、ランプカバーを構成する脂
環式構造含有重合体樹脂は、赤外線を透過し易いので、
ランプカバーの温度上昇が少ない。しかも、ランプカバ
ーを構成する脂環式構造含有重合体樹脂自体が耐熱性に
優れているので、熱変形することも少ない。
【0012】また、本発明に係るランプカバーは、脂環
式構造含有重合体樹脂で形成されているので、耐熱性に
優れ、高温環境下でも、熱変形、反り、外観変化などが
発生しない。
【0013】特に、本発明に係るランプカバーを構成す
る脂環式構造含有重合体樹脂の特性として、紫外線の透
過率が高いという特性を持つので、光源として、たとえ
ばHIDランプのように、低消費電力で高照度な光を照
射するが紫外線も多めに含まれる光を照射するランプを
用いたとしても、樹脂の劣化が少なく、耐衝撃性、光反
射率および光透過率の低下が少ない。
【0014】本発明に係るランプカバーにおいて、脂環
式構造含有重合体樹脂に、紫外線吸収剤を含有させるこ
とで、紫外線に対する耐性がさらに向上する。
【0015】また、本発明に係る脂環式構造含有重合体
樹脂は、耐熱性に優れ高温でも分解せずに成形可能で、
溶融時の流動性にも優れているので、薄肉で、しかも大
型かつ複雑な形状のランプカバーであっても成形不良を
引き起こすことなく容易に成形することができる。した
がって、複雑で大型、かつ軽量化が望まれる灯具用ラン
プカバーに適用して好ましいものである。
【0016】灯具 本発明において灯具とは、光源とランプカバーとを少な
くとも有するものであり、その具体的な用途は特に限定
されず、車両用灯具、スタジオランプ、懐中電灯、その
他の用途に用いられる。
【0017】本発明において、ランプカバーとは、光源
を保護すると共に、光源からの光を透過して外部に照射
するためのものを広く意味する。
【0018】「車両」とは、二輪自動車、三輪自動車、
四輪自動車その他の自動車、鉄道車両、フォークリフト
その他の産業用車両等々、広義の車両を意味する。ま
た、「車両用灯具」とは、こうした各種車両に装着され
た照明用もしくは識別用、標識用の灯具を意味し、特に
限定はされないが、前照灯(ヘッドランプ)、尾灯(テ
ールランプ)、制動灯(ストップランプ)、方向指示灯
(いわゆるウインカー)、車幅灯、後退灯などが該当す
る。
【0019】脂環式構造含有重合体樹脂 本発明で使用される脂環式構造含有重合体樹脂は、主鎖
および/または側鎖に脂環式構造を有するものであり、
機械的強度、耐熱性などの観点から、主鎖に脂環式構造
を含有するものが好ましい。
【0020】重合体の脂環式構造としては、飽和環状炭
化水素(シクロアルカン)構造、不飽和環状炭化水素
(シクロアルケン)構造などが挙げられるが、機械的強
度、耐熱性などの観点から、シクロアルカン構造やシク
ロアルケン構造が好ましく、中でもシクロアルカン構造
を有するものが最も好ましい。
【0021】脂環式構造を構成する炭素原子数は、格別
な制限はないが、通常4〜30個、好ましくは5〜20
個、より好ましくは5〜15個の範囲であるときに、機
械的強度、耐熱性、および成形性の特性が高度にバラン
スされ、好適である。
【0022】本発明に使用される脂環式構造含有重合体
樹脂中の脂環式構造を有する繰り返し単位の割合は、使
用目的に応じて適宜選択されればよいが、通常30重量
%以上、好ましくは50重量%以上、より好ましくは7
0重量%である。脂環式構造含有重合体樹脂中の脂環式
構造を有する繰り返し単位の割合が過度に少ないと耐熱
性に劣り好ましくない。脂環式構造含有重合体樹脂中の
脂環式構造を有する繰り返し単位以外の残部は、格別な
限定はなく、使用目的に応じて適宜選択される。
【0023】こうした脂環式構造を含有する重合体樹脂
の具体例としては、例えば、(1)ノルボルネン系重合
体、(2)単環の環状オレフィン系重合体、(3)環状
共役系ジエン系重合体、(4)ビニル脂環式炭化水素重
合体、およびこれらの水素添加物などが挙げられる。
【0024】これらの中でも、耐熱性および耐光性の観
点から、ノルボルネン系重合体およびその水素添加物、
環状共役ジエン系重合体およびその水素添加物などが好
ましく、ノルボルネン系重合体およびその水素添加物が
より好ましい。
【0025】(1)ノルボルネン系重合体 ノルボルネン系重合体としては、格別な制限はなく、例
えば、特開平3−14882号公報や特開平3−122
137号公報などで開示される重合体が用いられる。
【0026】具体的には、ノルボルネン系モノマーの開
環重合体およびその水素添加物、ノルボルネン系モノマ
ーの付加重合体、ノルボルネン系モノマーとビニル化合
物の付加型重合体などが挙げられる。
【0027】これらの中でも、耐熱性、耐光性および機
械的強度を高度にバランスさせる上で、ノルボルネン系
モノマーの開環重合体水素添加物、ノルボルネン系モノ
マーの付加型重合体、ノルボルネン系モノマーと共重合
体可能なビニル化合物の付加型重合体などが好ましく、
ノルボルネン系モノマーの開重合体水素添加物が特に好
ましい。
【0028】ノルボルネン系単量体としては、ビシクロ
[2.2.1]ヘプタ−2−エン(慣用名:ノルボルネ
ン)、5−メチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2
−エン、5,5−ジメチル−ビシクロ[2.2.1]ヘ
プタ−2−エン、5−エチル−ビシクロ[2.2.1]
ヘプタ−2−エン、5−ブチル−ビシクロ[2.2.
1]ヘプタ−2−エン、5−エチリデン−ビシクロ
[2.2.1]−ヘプタ2−エン、5−ヘキシル−ビシ
クロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−オクチル−
ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−オクタ
デシル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5
−エチリデン−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エ
ン、5−メチリデン−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−
2−エン、5−ビニル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ
−2−エン、5−プロペニル−ビシクロ[2.2.1]
ヘプタ−2−エン、5−メトキシ−カルボニル−ビシク
ロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−シアノ−ビシ
クロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−メチル−5
−メトキシカルボニル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ
−2−エン; 5−メトキシカルボニルビシクロ[2.
2.1]ヘプト−2−エン、5−エトキシカルボニルビ
シクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−メチル−
5−メトキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト
−2−エン、5−メチル−5−エトキシカルボニルビシ
クロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、ビシクロ[2.
2.1]ヘプト−5−エニル−2−メチルプロピオネイ
ト、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エニル−2−
メチルオクタネイト、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−
2−エン−5,6−ジカルボン酸無水物、5−ヒドロキ
シメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,6−ジ(ヒドロキシメチル)ビシクロ[2.2.
1]ヘプト−2−エン、5−ヒドロキシ−i−プロピル
ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジ
カルボキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン;
5−シアノビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エ
ン、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン−5,6
−ジカルボン酸イミド;トリシクロ[4.3.12,5
1,6 ]デカ−3,7−ジエン(慣用名:ジシクロペン
タジエン)、トリシクロ[4.3.12,5 .01,6 ]デ
カ−3−エン;トリシクロ[4.4.12,5 .01,6
ウンデカ−3,7−ジエン若しくはトリシクロ[4.
4.12,5 .01,6 ]ウンデカ−3,8−ジエンまたは
これらの部分水素添加物(またはシクロペンタジエンと
シクロヘキセンの付加物)であるトリシクロ[4.4.
2,5 .01,6 ]ウンデカ−3−エン; 5−シクロペ
ンチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5
−シクロヘキシル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2
−エン、5−シクロヘキセニルビシクロ[2.2.1]
ヘプト−2−エン、5−フェニル−ビシクロ[2.2.
1]ヘプト−2−エン; テトラシクロ[4.4.1
2,5 .17,10.0]−ドデカ−3−エン(単にテトラシ
クロドデセンともいう)、8−メチルテトラシクロ
[4.4.12,5 .17,10.0]−ドデカ−3−エン、
8−エチルテトラシクロ[4.4.12,5 .17,10
0]−ドデカ−3−エン、8−メチリデンテトラシクロ
[4.4.12,5 .17,10.0]−ドデカ−3−エン、
8−エチリデンテトラシクロ[4.4.12,5
7, 10.0]−ドデカ−3−エン、8−ビニルテトラシ
クロ[[4.4.12,5 .17,10.0]−ドデカ−3−
エン、8−プロペニル−テトラシクロ[4.4.
2, 5 .17,10.0]−ドデカ−3−エン、8−メトキ
シカルボニルテトラシクロ[4.4.12,5 .17,10
0]−ドデカ−3−エン、8−メチル−8−メトキシカ
ルボニルテトラシクロ[4.4.12,5 .17,10.0]
−ドデカ−3−エン、8−ヒドロキシメチルテトラシク
ロ[4.4.12,5 .17,10.0]−ドデカ−3−エ
ン、8−カルボキシテトラシクロ[4.4.12,5 .1
7,10.0]−ドデカ−3−エン; 8−シクロペンチル
−テトラシクロ[4.4.12,5 .17,10.0]−ドデ
カ−3−エン、8−シクロヘキシル−テトラシクロ
[4.4.12,5 .17,10.0]−ドデカ−3−エン、
8−シクロヘキセニル−テトラシクロ[4.4.
2,5 .17,10.0]−ドデカ−3−エン、8−フェニ
ル−シクロペンチル−テトラシクロ[4.4.12,5
7,10.0]−ドデカ−3−エン; テトラシクロ
[7.4.110,13 .01,9 .02,7 ]トリデカ−2,
4,6,11−テトラエン(1,4−メタノ−1,4,
4a,9a−テトラヒドロフルオレンともいう)、テト
ラシクロ[8.4.111,14 .01,10.03,8 ]テトラ
デカ−3,5,7,12−テトラエン(1,4−メタノ
−1,4,4a,5,10,10a−ヘキサヒドロアン
トラセンともいう)、ペンタシクロ[6.5.11,8
3, 6 .02,7 .09,13]ペンタデカ−3,10−ジエ
ン、ペンタシクロ[7.4.13,6 .110,13
1,9 .02,7 ]ペンタデカ−4,11−ジエン; シ
クロペンタジエンの4量体; などのノルボルネン系単
量体などが挙げられる。これらのノルボルネン系単量体
は、それぞれ単独であるいは2種以上組合わせて用いら
れる。
【0029】ノルボルネン系モノマーまたはノルボルネ
ン系モノマーと共重合可能なビニル系化合物との重合方
法および水素添加方法は、格別な制限はなく公知の方法
に従って行うことができる。
【0030】共重合可能なビニル化合物としては、例え
ば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテ
ン、1−ヘキセン、3−メチル−1−ブテン、3−メチ
ル−1−ペンテン、3−エチル−1−ペンテン、4−メ
チル−1−ペンテン、4−メチル−1−ヘキセン、4,
4−ジメチル−1−ヘキセン、4,4−ジメチル−1−
ペンテン、4−エチル−1−ヘキセン、3−エチル−1
−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセ
ン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタ
デセン、1−エイコセンなどの炭素数2〜20のエチレ
ンまたはα−オレフィン;シクロブテン、シクロペンテ
ン、シクロヘキセン、3,4−ジメチルシクロペンテ
ン、3−メチルシクロヘキセン、2−(2−メチルブチ
ル)−1−シクロヘキセン、シクロオクテン、3a,
5,6,7a−テトラヒドロ−4,7−メタノ−1H−
インデンなどのシクロオレフィン;1,4−ヘキサジエ
ン、4−メチル−1,4−ヘキサジエン、5−メチル−
1,4−ヘキサジエン、1,7−オクタジエンなどの非
共役ジエン;などが挙げられる。これらのビニル系化合
物は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせ
て使用することができる。
【0031】ノルボルネン系モノマーの開環(共)重合
体は、ノルボルネン系モノマーを、開環重合触媒とし
て、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、
イリジウム、白金などの金属のハロゲン化物、硝酸塩ま
たはアセチルアセトン化合物と、還元剤とからなる触媒
系、あるいは、チタン、バナジウム、ジルコニウム、タ
ングステン、モリブデンなどの金属のハロゲン化物また
はアセチルアセトン化合物と、有機アルミニウム化合物
とからなる触媒系を用いて、溶媒中または無溶媒で、通
常、−50℃〜100℃の重合温度、0〜50kg/c
2 の重合圧力で開環(共)重合させることにより得る
ことができる。
【0032】水素添加ノルボルネン系重合体は、常法に
従って、開環(共)重合体を水素添加触媒の存在下に水
素により水素化する方法により得ることができる。
【0033】触媒系に、分子状酸素、アルコール、エー
テル、過酸化物、カルボン酸、酸無水物、酸クロリド、
エステル、ケトン、含窒素化合物、含硫黄化合物、含ハ
ロゲン化合物、分子状ヨウ素、その他のルイス酸などの
第三成分を加えて、重合活性や開環重合の選択性を高め
ることができる。
【0034】ノルボルネン系モノマーとビニル系化合物
との付加共重合体は、例えば、モノマー成分を、溶媒中
または無溶媒で、チタン、ジルコニウム、またはバナジ
ウム化合物と有機アルミニウム化合物とからなる触媒系
の存在下で、通常、−50℃〜100℃の重合温度、0
〜50kg/cm2 の重合圧力で共重合させる方法によ
り得ることができる。
【0035】(2)単環の環状オレフィン系重合体 単環の環状オレフィン系重合体としては、例えば、特開
昭64−66216号公報に開示されているシクロロヘ
キセン、シクロヘプテン、シクロオクテンなどの単環の
環状オレフィン系単量体の付加重合体を用いることがで
きる。
【0036】(3)環状共役ジエン系重合体 環状共役ジエン系重合体としては、例えば、特開平6−
136057号公報や特開平7−258318号公報に
開示されているシクロペンタジエン、シクロヘキサジエ
ンなどの環状共役ジエン系単量体を1,2−または1,
4−付加重合した重合体およびその水素添加物などを用
いることができる。
【0037】(4)ビニル脂環式炭化水素系重合体 ビニル脂環式炭化水素系重合体としては、例えば、特開
昭51−59,989号公報に開示されているビニルシ
クロヘキセンやビニルシクロヘキサンなどのビニル脂環
式炭化水素単量体の重合体およびその水素添加物、特開
昭63−43,910号公報、特開昭64−1,706
号公報などに開示されているスチレンやα−メチルスチ
レンなどのビニル芳香族系単量体の重合体の芳香環部分
の水素添加物などを用いることができる。
【0038】本発明で使用される脂環式構造含有重合体
樹脂の分子量は、使用目的に応じて適宜選択されるが、
シクロヘキサン溶液(重合体樹脂が溶解しない場合はト
ルエン溶液)のゲル・パーミエーション・クロマトグラ
フ法で測定したポリスチレン換算の重量平均分子量で、
5,000以上、好ましくは5,000〜500,00
0、より好ましくは8,000〜200,000、特に
好ましくは10,000〜100,000の範囲である
ときに、機械的強度と成形加工性とが高度にバランス
し、好適である。
【0039】本発明で使用される脂環式構造含有重合体
樹脂のガラス転移温度(Tg)は、使用目的に応じて適
宜選択されればよいが、灯具用ランプカバーの使用環境
からは高い方が好ましく、通常50〜300℃、好まし
くは100〜280℃、さらに好ましくは150〜25
0℃であるときに、耐熱性と成形加工性とが高度にバラ
ンスし、好適である。
【0040】本発明で使用される脂環式構造含有重合体
樹脂の、280℃、荷重2.16kgfにおけるJIS
K6719により測定したメルトフローレートは、使
用目的に応じて適宜選択すれば良いが、通常4〜100
g/10min.、好ましくは10〜50g/10mi
n.の範囲が好適である。メルトフローレートが低すぎ
ると成形時に成形材料を加温する温度がより高温となる
ため加工しにくい場合が生じ、高すぎると成形時にバリ
などの成形不良の発生する場合が生じる。
【0041】ちなみに、これらの脂環式構造含有重合体
樹脂は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わ
せて用いることができる。
【0042】紫外線吸収剤 本発明においては、脂環状構造含有重合体樹脂の紫外線
透過率が高いために、樹脂の紫外線吸収による耐劣化性
に優れるが、耐劣化性をさらに向上させるためには、紫
外線吸収剤を含有するものが好ましい。
【0043】紫外線吸収剤の種類としては、樹脂工業で
一般的に使用されるものであれば格別な限定がなく用い
ることができ、具体的には、金属錯塩系、ベンゾフェノ
ン系、サリチルサン系、ベンゾトリアゾール系およびア
クリレート系の紫外線吸収剤の中から選ばれる。これら
の中でも、金属錯塩系、ベンゾフェノン系およびベンゾ
トリアゾール系の紫外線吸収剤の中から選ぶことが好ま
しく、金属錯塩系紫外線吸収剤を単独で、または、金属
錯塩系紫外線吸収剤と他の紫外線吸収剤とを組合せ用い
ることが好ましい。
【0044】このような紫外線吸収剤の具体例として
は、例えば、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニ
ル)2H−ベンゾトリアゾール、2−(3−t−ブチル
−2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)−5−クロロ
−2H−ベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−t−
ブチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロ−2H
−ベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−t−ブチル
−2−ヒドロキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾー
ル、5−クロロ−2−(3,5−ジ−t−ブチル−2−
ヒドロキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2
−(3,5−ジ−t−アミル−2−ヒドロキシフェニ
ル)−2H−ベンゾトリアゾールなどのベンゾトリアゾ
ール系紫外線吸収剤;4−t−ブチルフェニル−2−ヒ
ドロキシベンゾエート、フェニル−2−ヒドロキシベン
ゾエート、2,4−ジ−t−ブチルフェニル−3,5−
ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、ヘキサ
デシル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベン
ゾエート、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イ
ル)−4−メチル−6−(3,4,5,6−テトラヒド
ロフタリミジルメチル)フェノール、2−(2−ヒドロ
キシ−5−t−オクチルフェニル)−2H−ベンゾトリ
アゾール、2−(2−ヒドロキシ−4−オクチルフェニ
ル)−2H−ベンゾトリアゾールなどのベンゾエート系
紫外線吸収剤;2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、
2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒ
ドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン
酸3水和物、2−ヒドロキシ−4−オクチロキシベンゾ
フェノン、4−ドデカロキシ−2−ホドロキシベンゾフ
ェノン、4−ベンジルオキシ−2−ヒドロキシベンゾフ
ェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾ
フェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメト
キシベンゾフェノンなどのベンゾフェノン系紫外線吸収
剤;エチル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレ
ート、2’−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3−ジ
フェニルアクリレートなどのアクリレート系紫外線吸収
剤;[2,2’−チオビス(4−t−オクチルフェノレ
ート)]−2−エチルヘキシルアミンニッケルなどの金
属錯体系紫外線吸収剤などが挙げられる。
【0045】これらの紫外線吸収剤は、単独で、あるい
は2種以上を組み合わせて用いることができる。これら
の紫外線吸収剤の配合量は、特に限定されないが、脂環
式構造含有重合体樹脂100重量部に対して、通常0.
0001〜5.0重量部、好ましくは0.001〜1.
0重量部、より好ましくは0.01〜0.5重量部の範
囲であるときに、脂環式構造含有重合体樹脂の耐紫外線
特性、透明性、耐熱性が高度にバランスされて好適であ
る。
【0046】本発明においては、より耐紫外線特性を向
上させるため、上記紫外線吸収剤に加えて、光安定剤を
含有してもよい、光安定剤としては、樹脂工業で一般的
に使用されるものであれば格別な限定がなく用いること
ができるが、ヒンダードアミン系光安定剤が特に好まし
く用いられる。
【0047】具体的には例えば、2,2,6,6−テト
ラメチル−4−ピペリジル ベンゾエート、ビス(2,
2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル) セバケ
ート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−
ピペリジル)−2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒ
ドロキシベンジル)−2−n−ブチルマロネート、4−
(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェ
ニル)プロピオニルオキシ)−1−(2−(3−(3,
5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピ
オニルオキシ)エチル)−2,2,6,6−テトラメチ
ルピペリジンなどのヒンダードアミン系光安定剤を挙げ
ることができる。
【0048】これらのヒンダードアミン系光安定剤は、
それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用い
ることができる。これらの光安定剤の配合量は、脂環式
構造含有重合体樹脂100重量部当たり、通常0.00
01〜5.0重量部、好ましくは0.001〜1.0重
量部、より好ましくは0.01〜0.5重量部の範囲で
ある。
【0049】その他の成分 本発明の灯具用ランプカバーを構成する脂環式構造含有
重合体樹脂には、必要に応じて、その他のポリマー、各
種配合剤、充填剤を単独で、あるいは2種以上混合して
用いることができる。
【0050】(1)その他のポリマー 本発明では、上記の脂環式構造含有重合体樹脂に、必要
に応じて、ポリブタジエン、ポリイソプレン、SBS、
SIS、SEBSなどのゴム;ポリスチレン、ポリ(メ
タ)アクリレート、ポリカーボネート、ポリエステル、
ポリエーテル、ポリアミド、ポリイミド、ポリスルホン
などの樹脂;などのその他のポリマーを配合することが
できる。また、これらのその他のポリマーはそれぞれ単
独で、あるいは2種以上混合して用いることができる。
また、その割合は、本発明の目的を損なわれない範囲で
適宜選択される。
【0051】(2)配合剤 本発明では、上記の脂環式構造含有重合体樹脂に、必要
に応じて、配合剤を添加することができる。配合剤とし
ては、熱可塑性樹脂材料で通常用いられているものであ
れば格別な制限はなく、例えば、酸化防止剤、光安定
剤、近赤外線吸収剤、染料や顔料などの着色剤、滑剤、
可塑剤、帯電防止剤、蛍光増白剤などの配合剤が挙げら
れる。
【0052】老化防止剤としては、フェノール系酸化防
止剤、リン系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤などが挙
げられるが、これらの中でも、フェノール系酸化防止剤
が好ましく、アルキル置換フェノール系酸化防止剤が特
に好ましい。
【0053】フェノール系酸化防止剤としては、従来公
知のものが使用でき、例えば、2−t−ブチル−6−
(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジ
ル)−4−メチルフェニルアクリレート、2,4−ジ−
t−アミル−6−(1−(3,5−ジ−t−アミル−2
−ヒドロキシフェニル)エチル)フェニルアクリレート
などの特開昭63−179953号公報や特開平1−1
68643号公報に記載されるアクリレート系化合物;
オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒ
ドロキシフェニル)プロピオネート、2,2’−メチレ
ン−ビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、
1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5
−t−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチ
ル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4
−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス(メチレ
ン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロ
キシフェニルプロピオネート)メタン[すなわち、ペン
タエリスリメチル−テトラキス(3−(3,5−ジ−t
−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオネー
ト)]、トリエチレングリコール ビス(3−(3−t
−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロ
ピオネート)などのアルキル置換フェノール系化合物;
6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリ
ノ)−2,4−ビスオクチルチオ−1,3,5−トリア
ジン、4−ビスオクチルチオ−1,3,5−トリアジ
ン、2−オクチルチオ−4,6−ビス−(3,5−ジ−
t−ブチル−4−オキシアニリノ)−1,3,5−トリ
アジンなどのトリアジン基含有フェノール系化合物;な
どが挙げられる。
【0054】リン系酸化防止剤としては、一般の樹脂工
業で通常使用される物であれば格別な限定はなく、例え
ば、トリフェニルホスファイト、ジフェニルイソデシル
ホスファイト、フェニルジイソデシルホスファイト、ト
リス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス(ジノニ
ルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−
ブチルフェニル)ホスファイト、10−(3,5−ジ−
t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−9,10−ジ
ヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−
10−オキサイドなどのモノホスファイト系化合物;
4,4’−ブチリデン−ビス(3−メチル−6−t−ブ
チルフェニル−ジ−トリデシルホスファイト)、4,
4’イソプロピリデン−ビス(フェニル−ジ−アルキル
(C12〜C15)ホスファイト)などのジホスファイ
ト系化合物などが挙げられる。これらの中でも、モノホ
スファイト系化合物が好ましく、トリス(ノニルフェニ
ル)ホスファイト、トリス(ジノニルフェニル)ホスフ
ァイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホ
スファイトなどが特に好ましい。
【0055】イオウ系酸化防止剤としては、例えば、ジ
ラウリル3,3−チオジプロピオネート、ジミリスチル
3,3’−チオジプロピピオネート、ジステアリル
3,3−チオジプロピオネート、ラウリルステアリル
3,3−チオジプロピオネート、ペンタエリスリトール
−テトラキス−(β−ラウリル−チオ−プロピオネー
ト、3,9−ビス(2−ドデシルチオエチル)−2,
4,8,10−テトラオキサスピロ [5,5] ウン
デカンなどが挙げられる。
【0056】これらの酸化防止剤は、それぞれ単独で、
あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
酸化防止剤の配合量は、本発明の目的を損なわれない範
囲で適宜選択されるが、ポリマー成分100重量部に対
して通常0.001〜5重量部、好ましくは0.01〜
1重量部の範囲である。
【0057】光安定剤としては、例えば、2,2,6,
6−テトラメチル−4−ピペリジルベンゾエート、ビス
(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)
セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル
−4−ピペリジル)−2−(3,5−ジ−t−ブチル−
4−ヒドロキシベンジル)−2−n−ブチルマロネー
ト、4−(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロ
キシフェニル)プロピオニルオキシ)−1−(2−(3
−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロピオニルオキシ)エチル)−2,2,6,6−
テトラメチルピペリジンなどのヒンダードアミン系光安
定剤を挙げることができる。
【0058】近赤外線吸収剤は、例えば、シアニン系近
赤外線吸収剤;ピリリウム系赤外線吸収剤;スクワリリ
ウム系近赤外線吸収剤;クロコニウム系赤外線吸収剤;
アズレニウム系近赤外線吸収剤;フタロシアニン系近赤
外線吸収剤; ジチオール金属錯体系近赤外線吸収剤;
ナフトキノン系近赤外線吸収剤;アントラキノン系近赤
外線吸収剤;インドフェノール系近赤外線吸収剤;アジ
系近赤外線吸収剤;等が挙げられる。また、市販品の近
赤外線吸収剤SIR−103,SIR−114,SIR
−128,SIR−130,SIR−132,SIR−
152,SIR−159,SIR−162(以上、三井
東圧染料製)、Kayasorb IR−750,Ka
yasorb IRG−002,Kayasorb I
RG−003,IR−820B,Kayasorb I
RG−022,KayasorbIRG−023,Ka
yasorb CY−2,Kayasorb CY−
4,Kayasorb CY−9(以上、日本化薬製)
等を挙げることできる。
【0059】染料としては、脂環式構造含有重合体に均
一に分散・溶解するものであれば特に限定されないが、
本発明で用いられる脂環式構造含有重合体との相溶性が
優るので油溶性染料(各種C.I.ソルベント染料)が
広く用いられる。油溶性染料の具体例としてはThe
Society of Diyes and Colo
urists社刊Color Index vol.3
に記載される各種のC.I.ソルベント染料が挙げられ
る。
【0060】顔料としては、例えば、ピグメントレッド
38等のジアリリド系顔料;ピグメントレッド48:
2、ピグメントレッド53、ピグメントレッド57:1
等のアゾレーキ系顔料;ピグメントレッド144、ピグ
メントレッド166、ピグメントレッド220、ピグメ
ントレッド221、ピグメントレッド248等の縮合ア
ゾ系顔料;ピグメントレッド171、ピグメントレッド
175、ピグメントレッド176、ピグメントレッド1
85、ピグメントレッド208等のペンズイミダゾロン
系顔料;ピグメントレッド122等のキナクリドン系顔
料;ピグメントレッド149、ピグメントレッド17
8、ピグメントレッド179等のペリレン系顔料;ピグ
メントレッド177等のアントラキノン系顔料が挙げら
れる。
【0061】本発明のランプカバーの着色を必要とする
ときは、染料と顔料の何れでも、本発明の目的の範囲で
使用でき、限定されるものではない。
【0062】滑剤としては、脂肪族アルコールのエステ
ル、多価アルコールのエステルあるいは部分エステル等
の有機化合物や無機微粒子等を用いることができる。有
機化合物としては、例えば、グリセリンモノステアレー
ト、グリセリンモノラウレート、グリセリンジステアレ
ート、ペンタエリスリトールモノステアレート、ペンタ
エリスリトールジステアレート、ペンタエリスリトール
トリステアレート等が挙げられる。
【0063】他の滑剤としては、一般に無機粒子を用い
ることができる。ここで無機微粒子としては、周期律表
の1族、2族、4族、6〜14族元素の酸化物、硫化
物、水酸化物、窒素化物、ハロゲン化物、炭酸塩、硫酸
塩、酢酸塩、燐酸塩、亜燐酸塩、有機カルボン酸塩、珪
酸塩、チタン酸塩、硼酸塩およびそれらの含水化物、そ
れらを中心とする複合化合物、天然化合物などの粒子が
挙げられる。
【0064】可塑剤としては、例えば、トリクレジルフ
ォスフェート、トリキシリルフォスフェート、トリフェ
ニルフォスフェート、トリエチルフェニルフォスフェー
ト、ジフェニルクレジルフォスフェート、モノフェニル
ジクレジルフォスフェート、ジフェニルモノキシレニル
フォスフェート、モノフェニルジキシレニルフォスフェ
ート、トリブチルフォスフェート、トリエチルフォスフ
ェートなどの燐酸トリエステル系可塑剤;フタル酸ジメ
チル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジヘプチル、フタル
酸ジ−n−オクチル、フタル酸ジ−2−エチルヘキシ
ル、フタル酸ジイソノニル、フタル酸オクチルデシル、
フタル酸ブチルベンジル等のフタル酸エステル系可塑
剤;オレイン酸ブチル、グリセリンモノオレイン酸エス
テルなどの脂肪酸一塩基酸エステル系可塑剤;二価アル
コールエステル系可塑剤;オキシ酸エステル系可塑剤;
などが使用できるが、これらの中でも燐酸トリエステル
系可塑剤が好ましく、トリクレジルフォスフェート、ト
リキシリルフォスフェートが特に好ましい。
【0065】さらに、柔軟化剤ないし可塑剤として、主
骨格が主にC−CまたはC=C構造である常温で液状の
炭化水素ポリマーが好ましく用いられる。液状炭化水素
ポリマーの中でも、主鎖の中に炭化水素環を持たない直
鎖状または分岐鎖状の液状炭化水素ポリマーが好まし
い。また、得られる成形品(ランプカバー)の耐候性に
優れることから、C=C構造を実質的に持たないものが
好ましい。この液状炭化水素ポリマーの重量平均分子量
は、好ましくは10,000以下、より好ましくは20
0〜8,000、特に好ましくは300〜4,000の
範囲である。液状炭化水素ポリマーの具体例としては、
スクアラン(C30H62、Mw=422.8)、流動
パラフィン(ホワイトオイル、JIS K2231に規
定されるISO VG10、ISO VG15、ISO
VG32、ISO VG68、ISO VG100、
VG8およびVG21など)、ポリイソブテン、水添ポ
リブタジエン、水添ポリイソプレン等が挙げられる。こ
れらの中でもスクアラン、流動パラフィンおよびポリイ
ソブテンが好ましい。
【0066】帯電防止剤としては、ステアリルアルコー
ル、ベヘニルアルコールなどの長鎖アルキルアルコー
ル、グリセリンモノステアレート、ペンタエリスリトー
ルモノステアレートなどの多価アルコールの脂肪酸エス
テルなどが挙げられるが、ステアリルアルコール、ベヘ
ニルアルコールが特に好ましい。これらの配合剤は単
独、2種以上混合して用いることができ、その割合は、
本発明の目的を損なわれない範囲で適宜選択される。配
合量は、本発明の目的を損なわれない範囲で適宜選択さ
れるが、ポリマー成分100重量部に対して通常0.0
01〜5重量部、好ましくは0.01〜1重量部の範囲
である。
【0067】(3)充填剤 有機または無機の充填剤としては、例えば、シリカ、ケ
イ藻土、アルミナ、酸化チタン、酸化マグネシウム、軽
石粉、軽石バルーン、塩基性炭酸マグネシウム、ドワマ
イト、酸化カルシウム、炭酸カルシウム、硫酸カルシウ
ム、チタン酸カリウム、硫酸バリウム、亜硫酸カルシウ
ム、タルク、クレー、マイカ、アスベストなどの鉱物;
ガラス繊維、ボロン繊維、炭化ケイ素繊維、ポリエチ
レン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリエステル繊維、ポ
リアミド繊維などの繊維;ガラスフレーク、ガラスビー
ズ、ケイ酸カルシウム、モンモリロナイト、ベントナイ
ト、グラファイト、アルミニウム粉、硫化モリブデン、
などを例示できる。これらの充填剤は、それぞれ単独
で、あるいは2種以上を組み合わせて添加することがで
きる。充填剤の配合割合は、本発明の目的を損ねない範
囲で、それぞれの機能及び使用目的に応じて適宜定める
ことができる。
【0068】(4)成形材料および成形方法 本発明では、脂環式構造含有重合体は、上記成分を必要
に応じて混合して使用される。混合方法は、脂環式構造
含有重合体中に、これらの配合剤が十分に分散する方法
であれば、特に限定されない。例えば、ミキサー、一軸
混練機、二軸混練機、ロール、ブラベンダー、押出機な
どで樹脂を溶融状態で混練する方法、適当な溶剤に溶解
して分散させて凝固法、キャスト法、または直接乾燥法
により溶剤を除去する方法などがある。
【0069】二軸混練機を用いる場合、混練後は、通常
は溶融状態で棒状に押出し、ストランドカッターで適当
な長さに切り、ペレット化して用いられることが多い。
本発明に係る灯具のランプカバーは、上記の成形材料を
成形して得られるものである。成形方法は、従来公知の
成形方法に従えば良く、射出成形、プレス成形、押出ブ
ロー成形、射出ブロー成形、多層ブロー成形、コネクシ
ョンブロー成形、二重壁ブロー成形、延伸ブロー成形、
真空成形、回転成形などが挙げられる。成形精度から
は、射出成形、プレス成形が好ましい。成形時の樹脂の
溶融温度は脂環式構造含有重合体の種類によっても異な
るが、通常100〜400℃、好ましくは200〜35
0℃である。
【0070】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を、図面
に基づいて説明する。図1は本発明の1実施形態に係る
車両用灯具の要部断面図である。本実施形態の車両用灯
具1は、乗用車用ヘッドランプであって、ランプユニッ
ト2、エクステンションリフレクタ4およびランプカバ
ー(アウターレンズ)6を有している。
【0071】ランプユニット2は、HIDランプ8を有
する。HIDランプ8は、低消費電力で高照度の光の照
射が可能である。HIDランプ8は、たとえば楕円球状
の主リフレクタ10の底にコネクタソケット12で支持
されている。この主リフレクタ10の前部には、集光レ
ンズ14が接着またはビス止めなどの手段で保持してあ
る。
【0072】ランプユニット2は、主リフレクタ10の
反射特性および集光レンズ14の集光特性によって、ラ
ンプユニット単独で所要の配光特性を得ることができ
る。ランプユニット2の前方に配置してあるエクステン
ションリフレクタ4は、灯具1を前方外部から観察した
ときに後ろに位置する灯具ボディの内面が透けて見える
のを防止し、灯室16内の全体を単一の鏡面色に見せる
ことで見栄えを良くして商品性を高める機能を有する。
【0073】本実施形態では、ランプカバー6が、好ま
しくは紫外線吸収剤を含有する脂環式構造含有重合体樹
脂で成形してあり、透明性に優れている。ランプカバー
6の厚みは、特に限定されないが、1.0〜5.0mm
程度が好ましい。
【0074】重合体の脂環式構造としては、飽和環状炭
化水素(シクロアルカン)構造、不飽和環状炭化水素
(シクロアルケン)構造などが挙げられるが、機械的強
度、耐熱性などの観点から、シクロアルカン構造やシク
ロアルケン構造が好ましく、中でもシクロアルカン構造
を有するものが最も好ましい。
【0075】本実施形態のランプカバー6は、脂環式構
造含有重合体樹脂で形成されているので、光透過性に優
れ、HIDランプ8からの光がランプカバー6を通過す
る際に、照度の低下が少ない。したがって、灯具用ラン
プカバーとして特に適している。しかも、ランプカバー
6を構成する脂環式構造含有重合体樹脂は、赤外線を透
過し易いので、ランプカバー6の温度上昇が少ない。し
かも、ランプカバー6を構成する脂環式構造含有重合体
樹脂自体が耐熱性に優れているので、熱変形することも
少ない。
【0076】特に本実施形態に係るランプカバー6は、
脂環式構造含有重合体樹脂で構成してあるので、光源と
してHIDランプ8のように、低消費電力で高照度な光
を照射するが紫外線も多めに含まれる光を照射するラン
プを用いたとしても、樹脂の劣化が少なく、耐衝撃性お
よび光透過率の低下が少ない。なぜなら、脂環式構造含
有重合体樹脂の特性として、紫外線の透過率が高いとい
う特性を持つからである。
【0077】また、本実施形態に係る脂環式構造含有重
合体樹脂は、耐熱性に優れ高温でも分解せずに成形可能
で、溶融時の流動性にも優れているので、薄肉で、しか
も大型かつ複雑な形状のランプカバー6であっても成形
不良を引き起こすことなく容易に成形することができ
る。したがって、複雑で大型、かつ軽量化が望まれる灯
具用部品に適用して好ましい。
【0078】なお、本発明は、上述した実施形態に限定
されるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変する
ことができる。たとえば、集光レンズ14をも上述した
脂環式構造含有重合体樹脂で成形することもできる。脂
環式構造含有重合体樹脂から成るレンズは、通常の樹脂
レンズに比較して、複屈折が小さく、環境変化に対する
変形も小さいという効果が期待できる。しかも成形性が
良好で面精度にも優れたものとなる。
【0079】また、主リフレクタ10および/またはエ
クステンションリフレクタ4も、上述した脂環式構造含
有重合体樹脂で構成することもできる。これらのリフレ
クタを合成樹脂で構成した場合、その表面に形成する反
射膜の種類(たとえば金属酸化膜からなる多層膜)によ
っては、紫外線が透過して合成樹脂を劣化させるおそれ
がある。しかし、本発明に従い、これらのリフレクタを
上述した脂環式構造含有重合体樹脂で構成した場合に
は、樹脂の劣化が少なく、強度低下も少ない。
【0080】さらにまた、本発明に係るランプカバーが
適用される車両用灯具の具体的構造は、図1に示すもの
に限定されず、種々に改変することができる。また、本
発明のランプカバーは、ヘッドランプ以外にも、リアラ
ンプその他の車両用灯具に適用することができると共
に、車両用の用途以外にも用いることができる。
【0081】
【実施例】以下、本発明について、実施例および比較例
を挙げて、より具体的に説明する。ただし本発明は、こ
れらの実施例のみに限定されるものではない。以下の実
施例および比較例において、部または%は、特に断りが
ない限り、重量基準である。
【0082】以下の実施例および比較例において、各種
物性の測定法は次のとおりである。 (1)水素添加率は、 1H−NMRにより測定した。 (2)ガラス転移温度は、JIS K7121に基づい
て測定した値とする。 (3)試験片表面の精度は、最大高さRmax値が10
μm以下のものを「○」、10μm以上のものを「×」
と判断した。 (4)試験片の外観は、ひけ、反り、シルバー、ヤケお
よび着色の有無を目視で観察し、これらの不良の無い物
を「○」、不良の発生したものを「×」と判断した。
【0083】(5)耐熱性試験は、試験片を水平な板上
に置き、120℃のギヤーオーブン中で48時間加熱保
持した後、試験片の反り、外観変化について試験した。
(A)反りは、加熱前に比べて加熱後の試験片の反りが
0.3mm以下のものを「○」、0.3mm以上のもの
を「×」とした。(B)外観変化は、耐熱性試験前に比
べて蒸着膜の外観に変化の無かったものを「○」、鏡面
の曇り、反射不良、膜フクレ、変色などの生じたものを
「×」とした。
【0084】(6)紫外線照射試験は、試験片に、39
0nmにピークを有するの紫外線カーボンアーク光を、
アーク電圧135Vおよびアーク電流16Aの出力で5
00時間照射し、その前後において、試験片の耐衝撃性
の変化、光透過率の変化について試験した。(A)耐衝
撃性変化は、試験片に3/4インチ半径のミサイル型の
重り(重さ100g)を1mの高さより自然落下させ、
割れや亀裂の無いものを「○」、割れや亀裂の生じたも
のを「×」とした。(B)光透過率変化は、分光光度計
(日本分光社製の製品番号U−30)により、波長40
0〜900nmの範囲について波長を連続的に変化させ
て全光線透過率(%)を測定し、(紫外線照射試験後の
光透過率/試験前の光透過率)×100(%)の値が9
5%以上のものを「○」、95%未満のものを「×」と
した。
【0085】[参考例1] 窒素雰囲気下、8−エチルテ
トラシクロ[4.4.12,5 .17,10.0]−ドデカ
−3−エン(以下、ETCDと略す)100重量部を公
知のメタセシス開環重合触媒系で重合し、次いで公知の
方法で水素添加しETCD開環重合体水素添加物を得
た。このETCD開環重合体水素添加物は、シクロヘキ
サンを溶媒としたGPC(ゲル・パーミエーション・ク
ロマトグラフ)でポリイソプレン換算で測定される数平
均分子量Mnは、28,000であった。このETCD
開環重合体水素添加物を公知の方法で乾燥した。プロト
ンNMR法により水素添加反応の前後で比較して水素添
加率が99.8%以上、DSCにより測定したTgは1
40°C、25°Cにおける屈折率1.53(ASTM
D542準拠)であった。
【0086】[参考例2]ETCD100重量部の代わり
に、ETCD15重量部、トリシクロ[4.3.12,5
.01,6 ]デカ−3,7−ジエン(ジシクロペンタ
ジエン、以下、DCPという)85重量部に代え(計1
00重量部)、水添スチレン・ブタジエン・スチレン・
ブロック共重合体を用いなかった以外は、参考例1と同
様にしてETCD/DCP開環共重合体水素添加物を得
た。重合体中の各ノルボルネン類の共重合比率を、重合
後の溶液中の残留ノルボルネン類組成(ガスクロマトグ
ラフィー法による)から計算したところ、ETCD/D
CP=15/85でほぼ仕込組成に等しかった。このE
TCD/DCP開環重合体水素添加物は、Mnは、2
7,000であり、水素添加率が99.8%以上、Tg
は、104°C、屈折率は1.53であった。
【0087】[参考例3]ETCDの代わりに、テトラシ
クロ[4.4.12,5 .17,10.0]−ドデカ−3−
エン(1,4:5,8−ジメタノ−1,4,4a,5,
6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレンともいう。
以下、TCDと略す)50重量部、テトラシクロ[7.
4.110,13 .01,9 .02,7 ]トリデカ−2,
4,6,11−テトラエン(1,4−メタノ−1,4,
4a,9a−テトラヒドロフルオレンともいう。以下、
MTFという)50重量部(計100重量部)に代えた
以外は、参考例1と同様にしてTCD/MTF開環共重
合体水素添加物を得た。重合体中の各ノルボルネン類の
共重合比率を、重合後の溶液中の残留ノルボルネン類組
成(ガスクロマトグラフィー法による)から計算したと
ころ、TCD/MTF=50/50でほぼ仕込組成に等
しかった。このTCD/MTF開環重合体水素添加物
は、Mnが31,000であり、水素添加率が99.9
%以上、Tgは、155°C、屈折率は1.53であっ
た。
【0088】[参考例4]撹拌翼を備えた1m3 重合器上
部からテトラシクロドデセン(TCD)のシクロヘキサ
ン溶液を、重合器内におけるTCDの供給濃度が60k
g/ m3 となるように、連続的に供給した。また重合
器上部から触媒として、VO(O・C25 )Cl 2
シクロヘキサン系溶液を、重合器内のバナジウム濃度が
0.9mol/ m3 となるように、エチルアルミニウ
ムセキスクロリド(Al(C25 1.5 Cl1.5 )の
シクロヘキサン溶液を重合器内のアルミニウム濃度が
7.2mol/ m3 となるようにそれぞれ重合器内に
連続的に供給した。また重合系にバブリング管を用いて
エチレンを85 m3 /時間、窒素を45 m3 /時間、
水素を6m3 /時間の量で供給した。
【0089】重合器外部に取り付けられたジャケットに
熱媒体を循環させた重合系を10℃に保持しながら共重
合反応を行った。上記共重合反応によって生成する共重
合体の重合溶液を重合器上部から、重合器内の重合液が
常に1m3 になるように(すなわち平均滞留時間が0.
5時間となるように)連続的に抜き出した。この抜き出
した重合液に、シクロヘキサン/イソプロピルアルコー
ル(1:1)混合液を添加して重合反応を停止させた。
その後、水1 m3 に対し濃塩酸5リットルを添加した
水溶液と1:1の割合で強撹拌下に接触させ、触媒残渣
を水相へ移行させた。この接触混合液を静置したのち、
水相を分離除去し、さらに水洗を2回行い、重合液相を
精製分離した。
【0090】次いで精製分離された重合液を3倍量のア
セトンと強撹拌下で接触させ、共重合体を析出させた
後、固体部(共重合体)を濾過により採取し、アセトン
で十分洗浄した。さらに、ポリマー中に存在する未反応
のモノマーを抽出するため、この固体部を40kg/m
3 となるようにアセトン中に投入した後、60℃で2時
間の条件で抽出操作を行った。抽出処理後、固体部を濾
過により採取し、窒素流通下、130℃、350mmH
gで12時間乾燥した。
【0091】以上のようにして、得られたエチレン・T
CD共重合体は、130℃、デカリン溶液での極限粘度
[η];0.42dl/g、Tg;140℃であり、T
CD含量は31モル%であった。
【0092】[実施例1]参考例1で作成したETCD開
環重合体水素添加物100重量部に対して0.2重量部
のフェノール系老化防止剤ペンタエリスリチル−テトラ
キス(3−(3,5−ジ−ターシャリーブチル−4−ヒ
ドロキシフェニル)プロピオネート)と0.4重量部の
水添スチレン・ブタジエン・スチレン・ブロック共重合
体(旭化成工業株式会社製タフテックH1051、クラ
ム状、30°Cにおける屈折率1.52)を混合し、二
軸混練機で混練し、ストランド(棒状の溶融樹脂)をス
トランドカッターを通してペレット(粒状)状の成形材
料を得た。このペレットを、熱プレス(樹脂温度200
°C、300kgf/cm2 、3分)で20mm×15
mm、厚さ3.0mmの板を成形した。この板は透明
で、400〜700nmでの光線透過率は最小で90.
0%であった。
【0093】また、同じペレットを用い、片面を鏡面加
工した厚さ1mm×長さ200mm×幅100mmのキ
ャビティを持つ金型により、樹脂温度320℃、型温度
120℃で射出成形し、試験片A,B,Cを作成した。
【0094】[実施例2]参考例2で作製したETCD/
DCP開環重合体水素添加物を実施例1と同様にしてペ
レット化して射出成形し、試験片A,B,Cを作成し
た。
【0095】[実施例3]参考例3で作製したTCD/M
TF開環重合体水素添加物を実施例1と同様にしてペレ
ット化して射出成形を行い、試験片A,B,Cを作成し
た。
【0096】[実施例4]参考例3で製造したエチレン・
TCD共重合体を実施例1と同様にしてペレット化して
射出成形を行い、試験片A,B,Cを作成した。
【0097】[実施例5]参考例1で作成したETCD開
環重合体水素添加物100重量部に対して、0.2重量
部のベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤;2−(2’−
ヒドロキシ−t−ブチル−5’−メチルフェニル)−5
−クロロ・ベンゾトリアゾール(SEESORB 70
3、白石カルシウム社製)を添加した以外は、実施例1
と同様にして、ペレット化して射出成形し、試験片A,
B,Cを作成した。
【0098】[比較例1]ポリカ−ボネ−ト(帝人化成製
パンライト−122)を用いて、射出成形時の樹脂温
度を320℃、型温度を110℃に変更した以外は実施
例1と同様に射出成形を行い、試験片A,B,Cを作成
した。
【0099】試験 実施例1〜5および比較例1で成形した試験片Aを用
い、試験片表面の平滑性および外観を測定した結果と、
試験片Bを用いて測定した耐熱性試験の結果を表1に示
す。
【0100】
【表1】
【0101】実施例1〜5および比較例1で成形した試
験片Cを用いて測定した紫外線(UV)照射前後の耐衝
撃性変化および反射率変化の試験結果を表2に示す。ま
た、試験片Cを用いて、測定したUV照射前後の透過率
変化の試験結果も表2に示す。
【0102】
【表2】
【0103】表1に示した成形性の評価で、実施例1〜
5および比較例1では成形性、耐熱性に差がないことが
確認された。表2に示したUV照射後の耐衝撃性、反射
率および透過率の評価で、比較例1に比べて、実施例1
〜5では、UV照射試験後の耐衝撃性変化、反射率変化
および透過率変化が少ないことが確認された。
【0104】すなわち、本実施例1〜5のように脂環式
構造含有重合体樹脂からなるランプカバーは、ポリカー
ボネートから成るランプカバーと同等の成形性、成形品
の表面精度を有する上に、耐熱性に優れ、また、UV照
射後の耐衝撃性および透過率の低下がみられず、優れた
性能を有することが確認された。
【0105】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、光源
として低消費電力で高照度の光を照射するランプを用い
た場合でも、灯具を構成する樹脂部材の劣化が少ない灯
具およびランプカバーを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の1実施形態に係る車両用灯具
の要部断面図である。
【符号の説明】
1… 車両用灯具 2… ランプユニット 4… エクステンションリフレクタ 6… ランプカバー 8… ランプ 10… 主リフレクタ 12… コネクタソケット 14… 集光レンズ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源とランプカバーを有する灯具であっ
    て、ランプカバーが脂環式構造含有重合体樹脂で構成し
    てある灯具。
  2. 【請求項2】 脂環式構造含有重合体樹脂で構成してあ
    るランプカバー。
  3. 【請求項3】 紫外線吸収剤を含有する脂環式構造含有
    重合体樹脂で構成してある請求項2に記載のランプカバ
    ー。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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