JP4114283B2 - 導光板及びその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、長期耐熱性、耐光性及び透明性に優れ、しかも車両搭載用の表示装置に好適な導光板及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
導光板は、液晶表示素子(LCD)等のバックライト装置(面状光源装置)に使用される光学部品の一つであり、例えば、エッジライト方式においては、導光板の側面から入射した光源の光を、LCDに対して垂直方向に出射させる役割を有する。このような導光板は、パーソナルコンピュータの液晶表示装置のバックライトに組み込まれて室内で使用される場合や、カーナビゲーション液晶表示装置のバックライトに組み込まれて自動車等の車両内で使用される場合があるが、特に車両内で使用される場合には、太陽光に暴露され易く、さらに高温で使用されることとなるため、耐光性および長期耐熱性が要求される。
【0003】
近年、車両搭載用導光板の材料として、脂環構造含有重合体に酸化防止剤を0.1重量部配合した樹脂組成物を使用できることが提案されている(特開平8−94,852号公報)。しかしながら、本発明者らの検討によると、該樹脂組成物を用いた導光板を車両搭載用に使用しても、長期耐熱性、耐光性が不十分であるため、導光板の着色等により輝度や色温度が低下してしまうことが判明した。また、この問題を解決するために酸化防止剤の配合量を増やしても、均一に混合するのが困難であり、ヘイズによる透明性の低下が生じるため輝度が低下するといった問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、長期耐熱性、耐光性、透明性に優れた車両搭載用に好適な導光板及びその製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、脂環式構造含有重合体に特定範囲の量の酸化防止剤を添加した樹脂組成物を成形材料に使用することで車両搭載用として十分な長期耐熱性及び耐光性を有し、酸化防止剤を均一に分散させ、成形体としたときのヘイズを小さくすることで、透明性に優れた導光板が得られることを見出した。本発明はこれらの知見に基づいて完成させるに至ったものである。
【0006】
かくして本発明よれば、脂環式構造含有重合体100重量部に対し、酸化防止剤を0.3〜3重量部配合した樹脂組成物であって、厚みが3mmの成形体としたときの厚み方向におけるヘイズ値が1%以下となるような樹脂組成物からなる導光板が提供される。
【0007】
また、本発明によれば、脂環式構造含有重合体100重量部に対し、酸化防止剤を0.05〜0.2重量部の添加量で配合した成形材料(A)と、
脂環式構造含有重合体100重量部に対し、酸化防止剤を1.5〜30重量部の添加量で配合した成形材料(B)とを、
重量比率で、(A):(B)=4:1〜99:1の範囲内で混合した成形材料(C)を用いて溶融成形することにより導光板を製造する方法が提供される。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について説明する。
【0009】
脂環構造含有重合体
本発明で使用される脂環構造含有重合体は、主鎖及び/または側鎖に脂環式構造を有するものであり、機械的強度、耐熱性などの観点から、主鎖に脂環式構造を含有するものが好ましい。
【0010】
重合体の脂環式構造としては、シクロアルカン構造、不飽和環状炭化水素シクロアルケン構造などが挙げられるが、機械的強度、耐熱性などの観点から、シクロアルカン構造が最も好ましい。
【0011】
脂環式構造を構成する炭素原子数は、格別な制限はないが、通常4〜30個、好ましくは5〜20個、より好ましくは5〜15個の範囲であるときに、機械的強度、耐熱性、及び成形性の特性が高度にバランスされ、好適である。
【0012】
本発明に使用される脂環構造含有重合体中の脂環式構造からなる繰り返し単位の含有割合は、通常50重量%以上、好ましくは70重量%以上、より好ましくは90重量%以上である。脂環式構造からなる繰り返し単位の含有割合を上記範囲にすることで導光板の耐光性及び強度が向上するので好ましい。
【0013】
また、本発明に使用される脂環構造含有重合体は、その繰り返し単位中に、ノルボルナン環以外の脂環式構造からなる繰り返し単位を含むことが、耐光性、耐熱性の点で好ましい。その含有割合は、前記脂環式構造からなる繰り返し単位に対して10重量%以上が好ましく、より好ましくは15重量%以上であり、特に好ましくは20重量%以上である。ノルボルナン環を有さない脂環式構造からなる繰り返し単位の含有割合を上記範囲とすることで、導光板の耐光性及び強度が向上していくので好ましい。
【0014】
また、上記ノルボルナン環を有さない脂環式構造からなる繰り返し単位は、2環の脂環式構造からなる繰り返し単位を含むものであることが、導光板の強度向上を図る観点から好ましい。その含有割合は、前記ノルボルナン環を有さない脂環式構造からなる繰り返し単位に対して40重量%以上、より好ましくは50重量%以上、特に好ましくは60重量%以上である。
【0015】
脂環構造含有重合体中の脂環式構造からなる繰り返し単位以外の残部は格別な限定はなく、使用目的に応じて適宜選択される。
【0016】
脂環構造含有重合体の具体例としては、例えば、(1)ノルボルネン系重合体、(2)単環の環状オレフィン系重合体、(3)環状共役ジエン系重合体、(4)ビニル脂環式炭化水素系重合体、及びこれらの水素添加物などが挙げられる。これらの中でも、ノルボルネン系重合体や環状共役ジエン系重合体の水素添加物などが好ましい。
【0017】
(1)ノルボルネン系重合体
本発明に使用されるノルボルネン系重合体は、格別な制限はなく、具体的には、ノルボルネン系単量体の開環重合体及びその水素添加物、ノルボルネン系単量体の付加重合体、ノルボルネン系単量体と共重合可能なビニル系単量体との付加型共重合体などが挙げられる。
【0018】
ノルボルネン系単量体としては、ビシクロ〔2,2,1〕−ヘプト−2−エン(慣用名:ノルボルネン)、5−メチル−ビシクロ〔2,2,1〕−ヘプト−2−エン、5,5−ジメチル−ビシクロ〔2,2,1〕−ヘプト−2−エン、5−エチル−ビシクロ〔2,2,1〕−ヘプト−2−エン、5−ブチル−ビシクロ〔2,2,1〕−ヘプト−2−エン、5−ヘキシル−ビシクロ〔2,2,1〕−ヘプト−2−エン、5−オクチル−ビシクロ〔2,2,1〕−ヘプト−2−エン、5−オクタデシル−ビシクロ〔2,2,1〕−ヘプト−2−エン、5−エチリデン−ビシクロ〔2,2,1〕−ヘプト−2−エン、5−メチリデン−ビシクロ〔2,2,1〕−ヘプト−2−エン、5−ビニル−ビシクロ〔2,2,1〕−ヘプト−2−エン、5−プロペニル−ビシクロ〔2,2,1〕−ヘプト−2−エン、5−メトキシ−カルボニル−ビシクロ〔2,2,1〕−ヘプト−2−エン、5−シアノ−ビシクロ〔2,2,1〕−ヘプト−2−エン、5−メチル−5−メトキシカルボニル−ビシクロ〔2,2,1〕−ヘプト−2−エン、5−メトキシカルボニル−ビシクロ〔2,2,1〕−ヘプト−2−エン、5−エトキシカルボニル−ビシクロ〔2,2,1〕−ヘプト−2−エン、5−メチル−5−エトキシカルボニル−ビシクロ〔2,2,1〕−ヘプト−2−エン、ビシクロ〔2,2,1〕−ヘプト−5−エニル−2−メチルプロピオネイト、ビシクロ〔2,2,1〕−ヘプト−5−エニル−2−メチルオクタネイト、ビシクロ〔2,2,1〕−ヘプト−2−エン−5,6−ジカルボン酸無水物、5−ヒドロキシメチル−ビシクロ〔2,2,1〕−ヘプト−2−エン、5,6−ジ(ヒドロキシメチル)−ビシクロ〔2,2,1〕−ヘプト−2−エン、5−ヒドロキシ−i−プロピル−ビシクロ〔2,2,1〕−ヘプト−2−エン、ビシクロ〔2,2,1〕−ヘプト−2−エン、5,6−ジカルボキシ−ビシクロ〔2,2,1〕−ヘプト−2−エン、ビシクロ〔2,2,1〕−ヘプト−2−エン−5,6−ジカルボン酸イミド、5−シクロペンチル−ビシクロ〔2,2,1〕−ヘプト−2−エン、5−シクロヘキシル−ビシクロ〔2,2,1〕−ヘプト−2−エン、5−シクロヘキセニル−ビシクロ〔2,2,1〕−ヘプト−2−エン、5−フェニル−ビシクロ〔2,2,1〕−ヘプト−2−エン、
トリシクロ〔4,3,12,5,01,6〕−デカ−3,7−ジエン(慣用名ジシクロペンタジエン)、トリシクロ〔4,3,12,5,01,6〕−デカ−3−エン、トリシクロ〔4,4,12,5,01,6〕−ウンデカ−3,7−ジエン、トリシクロ〔4,4,12,5,01,6〕−ウンデカ−3,8−ジエン、トリシクロ〔4,4,12,5,01,6〕−ウンデカ−3−エン、テトラシクロ〔7,4,110,13,01,9,02,7〕−トリデカ−2,4,6−11−テトラエン(1,4−メタノ−1,4,4a,9a−テトラヒドロフルオレンともいう)、テトラシクロ〔8,4,111,14,01,10,03,8〕−テトラデカ−3,5,7,12−11−テトラエン(1,4−メタノ−1,4,4a,5,10,10a−ヘキサヒドロアントラセンともいう)、
テトラシクロ〔4,4,12,5,17,10,0〕−ドデカ−3−エン(単にテトラシクロドデセンともいう)、8−メチル−テトラシクロ〔4,4,12,5,17,10,0〕−ドデカ−3−エン、8−メチル−テトラシクロ〔4,4,12,5,17,10,0〕−ドデカ−3−エン、8−エチル−テトラシクロ〔4,4,12,5,17,10,0〕−ドデカ−3−エン、8−メチリデン−テトラシクロ〔4,4,12,5,17,10,0〕−ドデカ−3−エン、8−エチリデン−テトラシクロ〔4,4,12,5,17,10,0〕−ドデカ−3−エン、8−ビニル−テトラシクロ〔4,4,12,5,17,10,0〕−ドデカ−3−エン、8−プロペニル−テトラシクロ〔4,4,12,5,17,10,0〕−ドデカ−3−エン、
8−メトキシカルボニル−テトラシクロ〔4,4,12,5,17,10,0〕−ドデカ−3−エン、8−メチル−8−メトキシカルボニル−テトラシクロ〔4,4,12,5,17,10,0〕−ドデカ−3−エン、8−ヒドロキシメチル−テトラシクロ〔4,4,12,5,17,10,0〕−ドデカ−3−エン、8−カルボキシ−テトラシクロ〔4,4,12,5,17,10,0〕−ドデカ−3−エン、8−シクロペンチル−テトラシクロ〔4,4,12,5,17,10,0〕−ドデカ−3−エン、8−シクロヘキシル−テトラシクロ〔4,4,12,5,17,10,0〕−ドデカ−3−エン、8−シクロヘキセニル−テトラシクロ〔4,4,12,5,17,10,0〕−ドデカ−3−エン、8−フェニル−テトラシクロ〔4,4,12,5,17,10,0〕−ドデカ−3−エン、ペンタシクロ〔6,5,11,8,13,6,02,7,09,13〕−ペンタデカ−3,10−ジエン、ペンタシクロ〔7,4,13,6,110,13,01,9,02,7〕−ペンタデカ−4,11−ジエンなどのノルボルネン系単量体などが挙げられる。これらのノルボルネン系単量体は、それぞれ単独であるいは2種以上組み合わせて用いられる。
【0019】
これらノルボルネン系単量体の開環重合体は、上記ノルボルネン系単量体を、開環重合体触媒の存在下で重合して得ることができる。開環重合触媒としては、例えば、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム、白金などの金属のハロゲン化物、硝酸塩またはアセチルアセトン化合物と、還元剤とからなる触媒系、あるいは、チタン、バナジウム、ジルコニウム、タングステン、モリブデンなどの金属のハロゲン化物またはアセチルアセトン化合物と、有機アルミニウム化合物とからなる触媒系を用いられる。重合反応は溶媒中または無溶媒で、通常、−50℃〜100℃の重合温度、0〜50kg/cmの重合圧力で行われる。
【0020】
ノルボルネン系モノマーの開環重合体水素添加物は、通常、上記開環重合体の重合溶液に、水素添加触媒を添加し、水素添加することにより得ることができる。水素添加触媒としては、特に限定されないが、通常不均一系触媒や均一系触媒が用いられる。
【0021】
ノルボルネン系単量体、またはノルボルネン系単量体と共重合可能なその他の単量体との付加(共)重合体は、例えば、単量体成分を、溶媒中または無溶媒で、チタン、ジルコニウム、又はバナジウム化合物と有機アルミニウム化合物とからなる触媒系の存在下で、通常、−50℃〜100℃の重合温度、0〜50kg/cmの重合圧力で(共)重合させる方法により得ることができる。
【0022】
共重合可能なその他の単量体としては、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、3−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、3−エチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ヘキセン、4,4−ジメチル−1−ヘキセン、4,4−ジメチル−1−ペンテン、4−エチル−1−ヘキセン、3−エチル−1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイコセンなどの炭素数2〜20のα−オレフィン;シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘキセン、3,4−ジメチルシクロペンテン、3−メチルシクロヘキセン、2−(2−メチルブチル)−1−シクロヘキセン、シクロオクテン、3a,5,6,7a−テトラヒドロ−4,7−メタノ−1H−インデンなどのシクロオレフィン;1,4−ヘキサジエン、4−メチル−1,4−ヘキサジエン、5−メチル−1,4−ヘキサジエン、1,7−オクタジエンなどの非共役ジエン;などが用いられる。これらの中でも、α−オレフィン、特にエチレンが好ましい。これらの共重合可能なその他のモノマーは、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。ノルボルネン系モノマーと共重合可能なその他のモノマーとを付加共重合される場合は、付加共重合体中のノルボルネン系モノマー由来の結合単位と共重合可能なその他のモノマー由来の結合単位との割合が、重量比で通常30:70〜99:1、好ましくは50:50〜97:3、より好ましくは70:30〜95:5の範囲となるように適宜選択される。
【0023】
(2)単環の環状オレフィン系重合体
単環の環状オレフィン系重合体としては、例えば、特開昭64−66216号公報に開示されているシクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロオクテンなどの単環の環状オレフィン系単量体の付加重合体を用いることができる。
【0024】
(3)環状共役ジエン系重合体
環状共役ジエン系重合体としては、例えば、特開平6−136057号公報や特開平7−258318号公報に開示されているシクロペンタジエン、シクロヘキサジエンなどの環状共役ジエン系単量体を1,2−または1,4−付加重合した重合体及びその水素添加物などを用いることができる。
【0025】
(4)ビニル脂環式炭化水素系重合体
ビニル脂環式炭化水素系重合体としては、例えば、特開昭51−59989号公報に開示されているビニルシクロヘキセン、ビニルシクロヘキサンなどのビニル脂環式炭化水素系単量体の重合体及びその水素添加物、特開昭63−43910号公報、特開昭64−1706号公報などに開示されているスチレン、α−メチルスチレンなどのビニル芳香族系単量体の重合体の芳香環部分の水素添加物などを用いることができる。
【0026】
本発明で使用される脂環構造含有重合体の分子量は、使用目的に応じて適宜選択されるが、シクロヘキサン溶液(重合体樹脂が溶解しない場合はトルエン溶液)のゲル・パーミエーション・クロマトグラフ法で測定したポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)で、通常5,000以上、好ましくは5,000〜500,000、より好ましくは8,000〜200,000、特に好ましくは10,000〜100,000の範囲であるときに、機械的強度と成形加工性とが高度にバランスし、好適である。
【0027】
本発明で使用される脂環構造含有重合体のガラス転移温度(Tg)は、使用目的に応じて適宜選択されればよいが、導光板の長期耐熱性を向上させる点からは高い方が好ましく、通常70〜300℃、好ましくは80〜250℃、より好ましくは90〜200℃であるときに、耐熱性と成形加工性とが高度にバランスし、好適である。
【0028】
本発明で使用される脂環構造含有重合体の、280℃、荷重2.16kgfにおけるJIS−K6719により測定したメルトフローレート(MFR)は、使用目的に応じて適宜選択すれば良いが、通常1〜200g/10min.、好ましくは10〜150g/10min.の範囲が好適である。メルトフローレートが低すぎると成形時に成形材料を加温する温度がより高温となるため加工しにくい場合が生じ、高すぎると成形後の導光板にバリなどの成形不良の発生する場合が生じる。
【0029】
なお、これらの脂環構造含有重合体は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0030】
酸化防止剤
本発明においては、上記脂環式構造含有重合体に対して酸化防止剤を特定の割合で配合した樹脂組成物が用いられる。
【0031】
酸化防止剤の配合量は、脂環式構造含有重合体100重量部に対して通常0.3〜3重量部、好ましくは0.3〜2重量部、より好ましくは0.4〜1重量部である。酸化防止剤の配合量を上記範囲にすることで、導光板を車両搭載用途に使用する場合でも、長期耐熱性、耐光性が向上し、透明性も維持できて好ましい。酸化防止剤の配合量が少なすぎると、導光板としての十分な長期耐熱性、耐光性を得ることができず、また配合量が多すぎると導光板にヘイズ(濁り)が生じたり、酸化防止剤自体の吸収により、導光板の透明性が低下してしまう。
【0032】
酸化防止剤としては、上記特性を満足するものであれば特に限定されず、例えば、フェノール系酸化防止剤、フォスファイト系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤などを使用することができる。
【0033】
フェノール系酸化防止剤としては、従来公知のものが使用でき、その具体例としては例えば、2−t−ブチル−6−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート、2,4−ジ−t−アミル−6−(1−(3,5−ジ−t−アミル−2−ヒドロキシフェニル)エチル)フェニルアクリレートなどの特開昭63−179,953号公報や特開平1−168,643号公報に記載されるアクリレート系化合物;
オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2,2’−メチレン−ビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−エチレン−ビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス(メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニルプロピオネート)メタン[すなわち、ペンタエリスリメチル−テトラキス(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオネート)]、ステアリル−β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、3,9−ビス[1,1−ジメチル−2−[β−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ]エチル]2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカンなどのアルキル置換フェノール系化合物;
6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−2,4−ビスオクチルチオ−1,3,5−トリアジン、4−ビスオクチルチオ−1,3,5−トリアジン、2−オクチルチオ−4,6−ビス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−オキシアニリノ)−1,3,5−トリアジンなどのトリアジン基含有フェノール系化合物; などが挙げられる。
【0034】
フォスファイト系酸化防止剤としては、一般の樹脂工業で通常使用される物であれば格別な限定はなく、例えば、トリフェニルホスファイト、ジフェニルイソデシルホスファイト、フェニルジイソデシルホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス(ジノニルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、10−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキサイドなどのモノホスファイト系化合物;
4,4’−ブチリデン−ビス(3−メチル−6−t−ブチルフェニル−ジ−トリデシルホスファイト)、4,4’イソプロピリデン−ビス(フェニル−ジ−アルキル(C12〜C15)ホスファイト)などのジホスファイト系化合物; などが挙げられる。これらのフォスファイト系酸化防止剤の中では、モノホスファイト系化合物が好ましく、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス(ジノニルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイトなどが特に好ましい。
【0035】
イオウ系酸化防止剤としては、例えば、ジラウリル3,3−チオジプロピオネート、ジミリスチル3,3’−チオジプロピピオネート、ジステアリル 3,3−チオジプロピオネート、ラウリルステアリル3,3−チオジプロピオネート、ペンタエリスリトール−テトラキス−(β−ラウリル−チオ−プロピオネート、3,9−ビス(2−ドデシルチオエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ [5,5] ウンデカンなどが挙げられる。
【0036】
これらの酸化防止剤の中でも、フェノール系酸化防止剤が好ましく、特に芳香環上の水酸基の両側の炭素上の水素がアルキル置換されたフェノール系酸化防止剤である、アルキル置換フェノール系酸化防止剤が長期耐熱性を得る上でより好ましい。
【0037】
これら酸化防止剤はそれぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。組み合わせて使用する場合にはフェノール系酸化防止剤とフォスファイト系酸化防止剤との併用が、長期耐熱性をより向上できるので好ましい。また、上記酸化防止剤と、後述の光安定剤とを組み合わせて使用してもよい。光安定剤と組み合わせることにより、得られる導光板の耐光性がより向上できるので好ましい。
【0038】
白濁防止剤
本発明においては、上記脂環式構造含有重合体に対して白濁防止剤を配合した場合に、脂環式構造含有重合体の透明性、低吸湿性、耐熱性、機械的強度などの諸特性を損なうことなく、高温高湿度環境下における導光板の白濁を防止できるので好適である。白濁防止剤としては、(1)軟質重合体、(2)有機または無機のフィラー、(3)アルコール性化合物、が挙げられ、これらの中でも、透明性、耐熱性、成形加工性、及び高温高湿度環境下における白濁防止性を高度にバランスさせるには、アルコール性化合物及び軟質重合体が好ましく、軟質重合体が特に好ましい。
【0039】
(1)軟質重合体
軟質重合体は、通常40℃以下のガラス転移温度(Tg)を有する重合体のことをいい、Tgが複数存在する重合体やTgと融点(Tm)の両方を有する重合体の場合にも、最も低いTgが40℃以下であれば該軟質重合体に含まれる。
【0040】
このような軟質重合体としては、(a)エチレンや、プロピレンなどのα−オレフィンから主としてなるオレフィン系軟質重合体、(b)イソブチレンから主としてなるイソブチレン系軟質重合体、(c)ブタジエン、イソプレンなどの共役ジエンから主としてなるジエン系軟質重合体、(d)けい素−酸素結合を骨格とする軟質重合体(有機ポリシロキサン)、(e)α,β−不飽和酸とその誘導体から主としてなる軟質重合体、(f)不飽和アルコールおよびアミンまたはそのアシル誘導体またはアセタールから主としてなる軟質重合体、(g)エポキシ化合物の重合体、(h)フッ素系ゴム、(i)その他の軟質重合体、などが挙げられる。
【0041】
これらの軟質重合体の具体例としては、例えば、(a)としては、液状ポリエチレン、アタクチックポリプロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテンおよび1−デセンなどの単独重合体; エチレン・α−オレフィン共重合体、プロピレン・α−オレフィン共重合体、エチレン・プロピレン・ジエン共重合体(EPDM)、エチレン・環状オレフィン共重合体およびエチレン・プロピレン・スチレン共重合体などの共重合体が挙げられる。(b)としては、ポリイソブチレン、イソブチレン・イソプレンゴム、イソブチレン・スチレン共重合体などが挙げられる。(c)としては、ポリブタジエン、ポリイソプレンなどの共役ジエンの単独重合体; ブタジエン・スチレンランダム共重合体、イソプレン・スチレンランダム共重合体、アクリロニトリル・ブタジエン共重合体、アクリロニトリル・ブタジエン共重合体の水素添加物、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体などの共役ジエンのランダム共重合体; ブタジエン・スチレン・ブロック共重合体、スチレン・ブタジエン・スチレン・ブロック共重合体、イソプレン・スチレン・ブロック共重合体、スチレン・イソプレン・スチレン・ブロック共重合体などの共役ジエンと芳香族ビニル系炭化水素のブロック共重合体、およびこれらの水素添加物などが挙げられる。(d)としては、ジメチルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン、ジヒドロキシポリシロキサン、などのシリコーンゴムなどが挙げられる。
【0042】
(e)としては、ポリブチルアクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリヒドロキシエチルメタクリレート、ポリアクリルアミド、ポリアクリロニトリルなどのアクリルモノマーの単独重合体; ブチルアクリレート・スチレン共重合体などのアクリルモノマーとその他のモノマーとの共重合体が挙げられる。(f)としては、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリステアリン酸ビニル、ポリ安息香酸ビニル、ポリマレイン酸ビニルなどの(エステル化)不飽和アルコールの単独重合体; 酢酸ビニル・スチレン共重合体などの(エステル化)不飽和アルコールとその他のモノマーとの共重合体などが挙げられる。(g)としては、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、エピクロルヒドリンゴム、などが挙げられる。(h)としては、フッ化ビニリデン系ゴム、四フッ化エチレン−プロピレンゴム、などが挙げられる。(i)としては、天然ゴム、ポリペプチド、蛋白質、及び特開平8−73709号公報記載のポリエステル系熱可塑性エラストマー、塩化ビニル系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマーなどが挙げられる。これらの軟質重合体は、架橋構造を有したものであってもよく、また、変性により官能基を導入したものであってもよい。
【0043】
上記軟質重合体の中でも(a)、(b)、(c)の軟質重合体、より好ましくは(c)のジエン系軟質重合体、さらに好ましくは共役ジエン結合単位の炭素−炭素不飽和結合が水素添加されたジエン系軟質重合体の水素添加物が、耐熱性、分散性に優れ、白濁防止効果も大きく好ましい。
【0044】
ジエン系重合体の好ましい例としては、ポリブタジエンなどの単独重合体の水素添加物、ブタジエン・スチレン共重合体などのランダム共重合体の水素添加物; ブタジエン・スチレン・ブロック共重合体、スチレン・ブタジエン・スチレン・ブロック共重合、イソプレン・スチレン・ブロック共重合体、スチレン・イソプレン・スチレン・ブロック共重合体などのブロック共重合体の水素添加物;
などが挙げられる。
【0045】
(2)有機または無機のフィラー
有機または無機のフィラーとしては、高分子工業分野で一般に使用されているものであれば、特に限定はされない。
【0046】
有機フィラーとしては、通常の有機重合体粒子を用いることができ、該重合体粒子は架橋構造を有していてもよい。具体的には、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ4−メチル−1−ペンテンなどのポリオレフィン; ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデンなどのハロゲン含有ビニル重合体; ポリアリレート、ポリメタクリレート、ポリアクリルアミド、ポリアクリロニトリル、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体などのα,β−不飽和酸またはその誘導体の重合体; ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリステアリン酸ビニルなどの不飽和アルコール等の重合体;
ポリフェニレンオキシド;ポリカーボネート;ポリスルフォン;ポリウレタン;尿素樹脂;ナイロン6、ナイロン66などのポリアミド; ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル; フェノール・ホルムアルデヒド樹脂、尿素・ホルムアルデヒド樹脂、メラミン・ホルムアルデヒド樹脂など; 酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース、セルロースエーテルなどの天然高分子化合物;などの粒子または架橋粒子を挙げることができる。
【0047】
無機フィラーとしては、具体的には、フッ化リチウム、硼砂(硼酸ナトリウム含水塩)などの1族元素化合物; 炭酸マグネシウム、燐酸マグネシウム、炭酸カルシウム、燐酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、炭酸バリウム、燐酸バリウム、硫酸バリウムなどの2族元素化合物;
二酸化チタン(チタニア)、一酸化チタン、窒化チタン、二酸化ジルコニウム(ジルコニア)、一酸化ジルコニウムなどの4族元素化合物; 二酸化モリブデン、三酸化モリブデンなどの6族元素化合物; 塩化マンガン、酢酸マンガンなどの7族元素化合物; 塩化コバルト、酢酸コバルトなどの8〜10族元素化合物; 沃化第一銅などの11族元素化合物; 酸化亜鉛、酢酸亜鉛などの12族元素化合物; 酸化アルミニウム(アルミナ)、フッ化アルミニウム、アルミノシリケート(珪酸アルミナ、カオリン、カオリナイト)などの13族元素化合物; 酸化珪素(シリカ、シリカゲル)、石墨、カーボン、グラファイト、ガラスなどの14族元素化合物; カーナル石、カイナイト、雲母(マイカ、キンウンモ)、バイロース鉱などの天然鉱物の粒子が挙げられる。
【0048】
(3)アルコール性化合物
白濁防止剤に好適なアルコール性化合物としては、少なくとも1個のアルコール性水酸基と少なくとも1個のエーテル結合とを有する部分エーテル化合物、あるいは少なくとも1個のアルコール性水酸基と少なくとも1個のエステル結合を有する部分エステル化合物などが挙げられる。
【0049】
このような部分エーテル化物または部分エステル化物として、具体的には、例えばグリセリンモノステアレート、グリセリンモノラウレート、グリセリンモノベヘネート、ジグリセリンモノステアレート、グリセリンジステアレート、グリセリンジラウレート、ペンタエリスリトールモノステアレート、ペンタエリスリトールモノラウレート、ペンタエリスリトールベヘレート、ペンタエリスリロールジラウレート、ペンタエリスリトールトリステアレート、ジペンタエリスリトールジステアレートなどの多価アルコールのエステル化物、及び対応するエーテル化物;3−(オクチルオキシ)−1,2−プロパンジオール、3−(ラウリルオキシ)−1,2−プロパンジオール、3−(4−ノニルフェニルオキシ)−1,2−プロパンジオール、1,6−ジヒドロキシ−2,2−ジ(ヒドロキシメチル)−7−(4−ノニルフェニルオキシ)−4−オキソヘプタン、p−ノニルフェニルエーテルとアルデヒドの縮合体とグリシドールの反応により得られるエーテル化物、p−オクチルフェニルエーテルとジシクロペンタジエンの縮合体とグリシドールの反応により得られるエーテル化物などが挙げられる。
【0050】
これらの白濁防止剤は、それぞれ単独で、或いは2種以上を組み合わせて用いることができる。白濁防止剤の配合割合は、白濁防止効果が発揮されうる範囲で適宜選択すればよいが、脂環式構造含有重合体100重量部に対して、通常、0.01〜10重量部、好ましくは0.03〜5重量部、より好ましくは0.05〜2重量部の割合で配合する場合に、耐熱性、透明性、及び高温高湿度環境下における白濁防止効果が高度にバランスされ好適である。
【0051】
配合剤
本発明においては、脂環構造含有重合体に、必要に応じて、上記酸化防止剤、白濁防止剤以外の配合剤を配合することができる。配合剤としては、樹脂工業で通常用いられているものであれば格別な制限はなく使用できる。具体的には、紫外線吸収剤、光安定剤、熱安定剤、近赤外線吸収剤、染料や顔料などの着色剤、可塑剤、滑剤、帯電防止剤、難燃剤などが挙げられる。
【0052】
導光板の製造方法
本発明の導光板は、上記の如く脂環式構造含有重合体及び酸化防止剤と、必要に応じて白濁防止剤等を含有する樹脂組成物をペレットなどの成形材料に加工した後、例えば、射出成形等の溶融成形をすることにより製造することができる。
【0053】
特に、透明性に優れた導光板を製造するためには、脂環式構造含有重合体100重量部に対して、配合すべき0.3〜3重量部の酸化防止剤を予め全量配合した樹脂組成物からなる成形材料を用いるよりも、脂環式構造含有重合体に対して、配合すべき所定量以下の酸化防止剤を配合した成形材料(A)と、脂環式構造含有重合体に対して、配合すべき所定量以上の酸化防止剤を配合した成形材料(B)とを、特定割合で混合して得られる成形材料(C)を用いて溶融成形することが好ましい。
【0054】
上記方法のより具体的な内容は、脂環式構造含有重合体100重量部に対し、酸化防止剤を0.05〜0.2重量部配合した成形材料(A)と、脂環式構造含有重合体100重量部に対して酸化防止剤が0.3〜30重量部を溶融混練により配合した成形材料(B)(すなわちマスターペレットである。)とを、酸化防止剤の平均含有量が0.3〜3重量部となるような適当な重量比で混合した成形材料(C)を用いて溶融成形して製造する。成形材料(A)と成形材料(B)との重量比は、酸化防止剤の平均含有量が上記範囲となる範囲で、(A)が(B)の通常4〜99倍、好ましくは7〜59倍、より好ましくは9〜49倍であるときに、酸化防止剤の均一分散性が向上して導光板のヘイズを小さくでき、成形材料の熱履歴を低減させることができるので導光板の着色が低減され、透明性に優れるので好ましい。
【0055】
0.3重量部以上の多量の酸化防止剤が配合された成形材料を溶融成形する場合、酸化防止剤が脂環式構造含有重合体中に均一分散していないと、得られる導光板の透明性(ヘイズ)が低下するが、多量の酸化防止剤を予め全量脂環式構造含有重合体に対して配合した成形材料は酸化防止剤が均一分散していない場合があるためにヘイズが発生して透明性が低下する。よって、該成形材料を繰り返し溶融混練することにより酸化防止剤を均一分散させてヘイズの発生を抑制する必要があるが、繰り返し溶融混練した場合には熱履歴が増加して導光板に焼けや着色が発生する。そこで、上記(C)の成形材料を溶融成形することにより着色やヘイズのない透明性に優れた導光板を得ることができる。
【0056】
成形材料(A)の製造方法としては、1脂環式構造含有重合体100重量部と、酸化防止剤を0.05〜0.2重量部、好ましくは0.08〜0.15重量部、より好ましくは0.1〜0.15重量部とを溶媒に均一溶解した後に、乾燥設備により脱溶媒した溶融樹脂を押出機で押出して得る方法、2脂環式構造含有重合体100重量部と上記1の方法と同量の酸化防止剤とを二軸混練機等で溶融混練させて配合する方法、等が挙げられるが、着色を防止するためには、1による方法が好ましい。(A)の酸化防止剤の添加量が0.05重量部未満であると、成形材料(B)と混合して溶融成形する際に得られる導光板が着色するおそれがあり、酸化防止剤の添加量が0.2重量部を超えると酸化防止剤が均一分散できなくなり、いずれも好ましくない。
【0057】
成形材料(B)の製造方法としては、脂環式構造含有重合体100重量部と、酸化防止剤1.5〜30重量部、好ましくは2〜20重量部、より好ましくは3〜15重量部とを二軸混練機等を用いて溶融混練させて配合する。成形材料(B)の酸化防止剤の添加量が1.5重量部未満であると溶融成形時の着色が発生し、酸化防止剤の添加量が300重量部を超えると、酸化防止剤の均一分散ができずに好ましくない。
【0058】
成形材料(A)、(B)はいずれも、溶融押出し及び溶融混練した後に、押出機等から押出されたストランド(棒状の溶融樹脂)をストランドカッター等で細かく切断してペレット状態にして使用するのが好ましい。
【0059】
また、成形品の色調低下や炭化物及びボイドの発生を極力低減させる目的で、成形材料の予備乾燥を行ってもよい。乾燥温度は、通常50〜200℃、好ましくは80〜150℃、より好ましくは100〜110℃、乾燥時間は通常1〜100時間、好ましくは2〜50時間、より好ましくは4〜12時間である。予備乾燥は真空中で行ってもよい。また、射出成形機のホッパー部からシリンダー内に窒素などを流入し、窒素置換を行うことが好ましい。
【0060】
導光板の溶融成形方法としては、特に限定されず、例えば熱プレス成形や射出成形などが挙げられるが、射出成形を用いた場合に、複雑形状の導光板が成形でき、機械強度も大きくなり好ましい。
【0061】
成形条件は、使用目的、又は成形方法により適宜選択されるが、例えば射出成形方法においては、「樹脂温度」は、通常150〜400℃、好ましくは180〜360℃、より好ましくは190〜330℃の範囲である。樹脂温度が過度に低いと流動性が悪化し、成形品にヒケやひずみを生じ、樹脂温度が過度に高いと樹脂の熱分解によるシルバーストリークが発生したり、成形品が黄変するので、上記範囲が好ましい。「射出速度」は、通常10〜1,000cm/secであるときに、導光板の面精度が向上するので好ましい。
【0062】
「射出圧」は、金型の設計、使用される脂環構造含有重合体の流動性等の条件を考慮して適宜選択して設定すればよいが、通常500〜1,500kgf/cmの範囲で行われる。「保圧」の上限値は、通常2,000kgf/cm、好ましくは1,700kgf/cm、より好ましくは1,500kgf/cmの範囲において設定される。保圧の上限値をこのような範囲とすることで、成形品歪みなどが低減される。保圧の下限値は、通常100kgf/cm、好ましくは120kgf/cm、より好ましくは150kgf/cmの範囲において設定される。保圧の下限値をこのような範囲とすることで、導光板のひけ、成形収縮率を小さくすることができ、寸法精度の優れた導光板が得られる。
【0063】
「金型温度」は、通常は脂環式構造含有重合体のガラス転移温度(Tg)よりも低い温度で設定され、好ましくは脂環式構造含有熱可塑性樹脂のTgよりも(0〜100)℃以下の温度であり、より好ましくはTgよりも(20〜60)℃以下の温度で設定される。このような範囲において金型温度を設定することにより、成形品のひずみが低減される。
【0064】
【実施例】
以下、本発明を詳細な実施例に基づき、比較例との対比において説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。また、以下の例において特に断りのない限り、「部」および「%」は重量基準である。以下の製造例、実施例および比較例において行った各種物性の測定及び評価は、次の通りである。
【0065】
各種物性の測定及び評価
(1)脂環式構造含有重合体の、「数平均分子量(Mn)」、「重量平均分子量(Mw)」及び「分子量分布(Mw/Mn)」は、シクロヘキサン(樹脂が溶解しない場合にはトルエン)を溶媒とするゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によるポリイソプレン換算(トルエンではポリスチレン換算)値として算出した。
(2)脂環式構造含有重合体の「主鎖又は側鎖(芳香環含む)の水素添加率」は、H−NMRで測定した。
(3)脂環式構造含有重合体の「ガラス転移温度(Tg)」は、JIS−K7121に基づく示差走査熱量計(DSC)により測定した。
(4)脂環式構造含有重合体の「メルトフローレート(MFR)」は、JIS−K6719に基づいて、280℃、荷重2.16kgfで測定した。なお、MFR測定におけるダイの穴径Φは、2.095±0.03mm、ピストン移動距離は、25±0.25mmで規定している。
(5)導光板の「透明性(%)」は、分光光度計(日本分光社製の製品番号U−30)により、波長400〜900nmの範囲について波長を連続的に変化させて光線透過率(%)を測定し、最小の透過率(%)を、その成形体の光線透過率(%)として測定した。測定のポイントは導光板の最も肉厚部において行なった。
(6)導光板の「平均正面輝度(cd/m)」は、導光板の光出射面側において、その面を形成する辺より1.5cm内側に形成される面を、縦方向、横方向にそれぞれ等間隔に分割された時に決定される9点(3点×3点)についての正面輝度測定し、その平均値を算出した。測定に際しては輝度計(BM−7:トプコン株式会社製)を使用した。
(7)導光板の「耐熱性」は、ギアオーブン中で100℃、1000hr保持した後の寸法変化(反り)を測定し、以下の判定基準で評価した。ギアオーブン試験の前後での、寸法変化がない場合を「◎」、寸法変化が0%を越え0.3%以内である場合を「○」、寸法変化が0.3%を越え1%以内である場合を「△」、寸法変化が1%を越える場合を「×」とした。また、耐熱性の評価として、ギアオーブン試験後の導光板の光線透過率を前記(5)に従って測定した。更に、耐熱性の評価として、ギアオーブン試験後の導光板の平均正面輝度(cd/m)を前記(6)に従って測定した。
(8)導光板の「耐光性」は、射出成形して得られた導光板をフェードメーター(ブラックパネル温度63℃、1000hr)で保持した後の以下の物性を測定し評価した。導光板の光線透過率を前記(5)に従って測定した。導光板の平均正面輝度(cd/m)を前記(6)に従って測定した。
(9)導光板の「強度(デュポン強度)」は、射出成形して得られた10枚の導光板に対して、落錘試験による耐衝撃性により評価した。用意した導光板の最も肉厚部分に対し、3/4インチ半径のミサイル型おもり(重量100g)を1mの高さより自然落下させ、割れや亀裂が生じるかを観察し、以下の評価基準で判定評価した。割れや亀裂の生じたものが10枚中、0枚の場合を「◎」、1枚〜3枚の場合を「○」、4枚〜6枚の場合を「△」、7枚以上の場合を「×」とした。
(10)導光板の「ヘイズ値(%)」は、射出成形で得られた導光板を適当な大きさに粉砕して、6cm×6cm×3mmの成形板として、金型内で溶融プレスして再成形する。その際に、熱履歴の影響をなくすために、プレス成形は真空プレスを使用するか窒素雰囲気下で成形する。得られた成形板を用い、ASTM−D1003に準拠してヘイズ値を測定した。
【0066】
脂環式構造含有重合体の製造例
[製造例1]
窒素雰囲気下、8−エチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−ドデカ−3−エン(以下、ETCDと略す)15部と、トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3,7−ジエン(ジシクロペンタジエン、以下、DCPという)85部とを含むノルボルネン系単量体100部を、公知のメタセシス開環重合触媒系で重合し、次いで公知の方法で水素添加しETCD/DCP開環共重合体水素添加物を得た。重合体中の各ノルボルネン類の共重合比率を、重合後の溶液中の残留ノルボルネン類組成(ガスクロマトグラフィー法による)から計算したところ、ETCD/DCP=15/85でほぼ仕込組成に等しかった。この開環共重合体水素添加物の、Mwは38,000、水素添加率は99.9%、Tgは104℃、屈折率は1.53、MFRは25g/10min.であった。また、全脂環式構造からなる繰り返し単位中の、ノルボルナン環以外の脂環式構造からなる繰り返し単位の含有量は85%であり、ノルボルナン環以外の脂環式構造からなる繰り返し単位中の2環成分の含有量は100%であった。
【0067】
[製造例2]
窒素雰囲気下、単量体の組成比をテトラシクロ[7.4.0.110,13.02,7]−トリデカ−2,4,6−11−テトラエン(以下、MTFと略す)25部とETCD30部とDCP45部とに代えた以外は、製造例1と同様の操作でMTF/ETCD/DCP開環共重合体水素添加物を得た。重合体中の各ノルボルネン類の共重合比率を、重合後の溶液中の残留ノルボルネン類組成(ガスクロマトグラフィー法による)から計算したところ、MTF/ETCD/DCP=25/30/45でほぼ仕込組成に等しかった。この開環共重合体水素添加物の、Mwは35,500、水素添加率は99.9%、Tgは127℃、屈折率は1.53、MFRは24g/10min.であった。また、全脂環式構造からなる繰り返し単位中の、ノルボルナン環以外の脂環式構造からなる繰り返し単位の含有量は70%であり、ノルボルナン環以外の脂環式構造からなる繰り返し単位中の2環成分の含有量は64%であった。
【0068】
[製造例3]
窒素雰囲気下、単量体の組成比をMTF70部とDCP30部とに代えた以外は、製造例1と同様の操作でMTF/DCP開環共重合体水素添加物を得た。重合体中の各ノルボルネン類の共重合比率を、重合後の溶液中の残留ノルボルネン類組成(ガスクロマトグラフィー法による)から計算したところ、MTF/DCP=70/30でほぼ仕込組成に等しかった。この開環共重合体水素添加物の、Mwは37,500、水素添加率は99.9%、Tgは141℃、屈折率は1.53、メルトフローレート(MFR)は26g/10min.であった。また、全脂環式構造からなる繰り返し単位中の、ノルボルナン環以外の脂環式構造からなる繰り返し単位の含有量は70%であり、ノルボルナン環以外の脂環式構造からなる繰り返し単位中の2環成分の含有量は30%であった。
【0069】
[製造例4]
窒素雰囲気下、単量体の組成比をETCD75部とDCP25部とに代えた以外は、製造例1と同様の操作でETCD/DCP開環共重合体水素添加物を得た。重合体中の各ノルボルネン類の共重合比率を、重合後の溶液中の残留ノルボルネン類組成(ガスクロマトグラフィー法による)から計算したところ、ETCD/DCP=75/25でほぼ仕込組成に等しかった。この開環共重合体水素添加物の、Mwは39,000、水素添加率は99.9%、Tgは140℃、屈折率は1.53、MFRは28g/10min.であった。また、全脂環式構造からなる繰り返し単位中の、ノルボルナン環以外の脂環式構造からなる繰り返し単位の含有量は20%であり、ノルボルナン環以外の脂環式構造からなる繰り返し単位中の2環成分の含有量は100%であった。
【0070】
[製造例5]
窒素雰囲気下、単量体の組成比をETCD95部とDCP5部とに代えた以外は、製造例1と同様の操作でETCD/DCP開環共重合体水素添加物を得た。重合体中の各ノルボルネン類の共重合比率を、重合後の溶液中の残留ノルボルネン類組成(ガスクロマトグラフィー法による)から計算したところ、ETCD/DCP=95/5でほぼ仕込組成に等しかった。この開環共重合体水素添加物の、Mwは37,800、水素添加率は99.9%、Tgは137℃、屈折率は1.53、MFRは25g/10min.であった。また、全脂環式構造からなる繰り返し単位中の、ノルボルナン環以外の繰り返し単位の含有量は5%であり、ノルボルナン環以外の脂環式構造からなる繰り返し単位中の、2環成分の含有量は100%であった。
【0071】
実施例1
製造例1の重合体水素添加物を100部と、酸化防止剤としてヒンダードフェノール系酸化防止剤ペンタエリスリチル−テトラキス(3−(3,5−ジ−ターシャリ−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)を0.1部と水添スチレン・ブタジエン・スチレン・ブロック共重合体(SEBS:旭化成工業株式会社製、タフテックH1051)を0.1部とを、シクロヘキサン900部中に均一溶解した後に、温度280℃、乾燥時間4時間の条件で脱溶媒し、押出機で押出しながらストランドカッターでペレット化して得られたペレット状の成形材料(A)と、製造例1の重合体水素添加物100部に対し、上記同様の酸化防止剤を2.1部、上記同様のSEBSを0.1部、それぞれ配合して二軸混練機用いてバレル温度280℃で溶融混練した後、上記同様にペレット化して得られたペレット状の成形材料(B)とを、重量比率で(A):(B)=5:1となるようにペレット同士を混合して成形材料(C)を得た。成形材料(C)の酸化防止剤の平均配合量は0.5部であった。
【0072】
成形材料(C)を用いて厚み3mmの板を成形してヘイズを測定したところ、1以下であった。
【0073】
このペレット状の成形材料(C)を射出成形して導光板を作製した。なお、射出成形の成形条件は、東芝機械株式会社製の製品番号IS450の射出成形機を用い、金型温度110℃、シリンダー温度(樹脂温度に対応する)290℃、ノズル温度260℃、射出圧1,000kgf/cm、保圧800kgf/cm、型締め圧1,200kgf/cm、射出速度(スクリュー前進速度に対応する)40cm/s、スクリュー背圧70kgf/cm、スクリュー回転数30rpmであり、金型内への充填開始から充填終了までの時間は1秒であった。得られた導光板は、図1(A)および(B)に示すように、一端側(100a側)の厚みが3mm、末端側(100d側)の厚み1.5mm、一端側から末端側までの長さが7.7mm、直線状光源の軸方向に沿った長さが10.1mmであり、一端側から末端側へ遠ざかる方向(直線状光源の軸芯と略垂直方向)につれて厚みが漸次薄くなるようなくさび型であった。また導光板の光反射面側には、導光板の一端側から末端側へ遠ざかるにつれて光反射機能を有する漸次密になるようなV溝が形成されていた。得られた導光板を用いて各物性値を評価した。結果を表1に示す。
【0074】
なお、初期評価、耐熱性評価および耐光性評価の総ての平均正面輝度の評価は次に示すユニットを用いて行った。
【0075】
得られた導光板の光入射端面以外の側端面に反射テープを貼り、短辺側光入射端部に管径2.4mmの冷陰極ランプを設置し、ランプと導光板光入射部の周囲をリフレクターで被い、さらに導光板の光出射面側に光拡散性シートを、導光板の光出射面とは反対面に反射シートを配置してエッジライト方式面状光源ユニットを作成して評価した。
【0076】
実施例2
成形材料(A)の酸化防止剤の添加量を0.2部、成形材料(B)の酸化防止剤の添加量を13.2部、(A)と(B)との配合比を9:1に変えたこと以外は、実施例1と同様にして成形材料(C)を得た。成形材料(C)に対する酸化防止剤の平均配合量は1.5部であった。また成形材料(C)を用いて厚さ3mmの板を成形してヘイズを測定したところ1以下であった。
成形材料(C)を用いて導光板を成形し、各物性値を評価した。結果を表1に示す。
【0077】
実施例3
成形材料(A)の酸化防止剤の添加量を0.5部、成形材料(B)の酸化防止剤の添加量を22.5部、(A)と(B)との配合比を10:1に変えたこと以外は、実施例1と同様にして成形材料(C)を得た。成形材料(C)に対する酸化防止剤の平均配合量は2.5部であった。また成形材料(C)を用いて厚さ3mmの板を成形してヘイズを測定したところ1以下であった。
成形材料(C)を用いて導光板を成形し、各物性値を評価した。結果を表1に示す。
【0078】
実施例4〜7
製造例2〜5の重合体水素添加物のそれぞれを用いた以外は、実施例1と同様にして成形材料を得た。該成形材料を用いて厚さ3mmの板を成形してヘイズを測定した結果、1以下であった。成形材料で実施例1同様に導光板を成形して各物性値を評価した。結果を表1に示す。
【0079】
実施例8
脂環構造含有重合体100部に対し、酸化防止剤0.5部を全量二軸混練機で溶融混練した以外は実施例1と同様の方法により厚み3mmの板および導光板を得た。得られた板を成形してヘイズを測定したところ、1以下であった。また、得られた導光板を用いて、各物性値を評価した。結果を表1に示す。
【0080】
比較例1
酸化防止剤の添加量を0.1部とした以外は、実施例8と同様にして成形材料を得た。該成形材料を用いて厚さ3mmの板を成形してヘイズを測定した結果、1以下であった。成形材料で実施例1同様に導光板を成形して各物性値を評価した。結果を表1に示す。
【0081】
比較例2
酸化防止剤の添加量を3.5部とした以外は、実施例8と同様にして成形材料を得た。該成形材料を用いて厚さ3mmの板を成形してヘイズを測定した結果、1以上であった。成形材料で実施例1同様に導光板を成形して各物性値を評価した。結果を表1に示す。
【0082】
【表1】
Figure 0004114283
【0083】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明によれば、長期耐熱性および耐光性に優れ、しかも車両搭載用に好適に使用しうる導光板及びその製造に適した製造方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(A)は本実施形態に係る導光板を組み込んだ面状光源装置の概要を示す概略斜視図、図1(B)は図1(A)の断面図、図1(C)は図1(B)の要部拡大図、図1(D)は図1(C)の反射面についての部分拡大図である。
【符号の説明】
10…面状光源装置
100…導光板
100a…光入射面
1001…V溝
100b…光出射面
100c…光反射面
100d…端部光反射面
200…光源
300…ランプリフレクター
400…光拡散シート
500…光反射シート

Claims (7)

  1. 脂環式構造含有重合体100重量部に対し、酸化防止剤を0.05〜0.2重量部の添加量で配合した成形材料(A)と、
    脂環式構造含有重合体100重量部に対し、酸化防止剤を1.5〜30重量部の添加量で配合した成形材料(B)とを、
    重量比率で、(A):(B)=4:1〜99:1の範囲内で混合した成形材料(C)を用いて溶融成形することにより得られ、
    脂環式構造含有重合体100重量部に対し、酸化防止剤を0.3〜3重量部配合した樹脂組成物であって、厚みが3mmの成形体としたときの厚み方向におけるヘイズ値が1%以下となるような樹脂組成物からなる導光板。
  2. 樹脂組成物が白濁防止剤を更に含有するものである請求項1記載の導光板。
  3. 脂環式構造含有重合体が、その繰り返し単位中にノルボルナン環以外の脂環式構造からなる繰り返し単位を少なくとも10重量%以上含む請求項1又は2記載の導光板。
  4. 導光板が車両搭載用である請求項1〜3の何れかに記載の導光板。
  5. 脂環式構造含有重合体100重量部に対し、酸化防止剤を0.05〜0.2重量部の添加量で配合した成形材料(A)と、
    脂環式構造含有重合体100重量部に対し、酸化防止剤を1.5〜30重量部の添加量で配合した成形材料(B)とを、
    重量比率で、(A):(B)=4:1〜99:1の範囲内で混合した成形材料(C)を用いて溶融成形することにより請求項1〜4の何れかに記載の導光板を製造する方法。
  6. 成形材料(A)が、脂環式構造含有重合体100重量部と酸化防止剤0.05〜0.2重量部とを溶媒中に均一に溶解した後に、溶媒を除去して得たものである請求項5記載の導光板の製造方法。
  7. 溶融成形が射出成形である請求項5または6何れかに記載の導光板の製造方法。
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