JPH11316377A - 導光板 - Google Patents

導光板

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Publication number
JPH11316377A
JPH11316377A JP10135982A JP13598298A JPH11316377A JP H11316377 A JPH11316377 A JP H11316377A JP 10135982 A JP10135982 A JP 10135982A JP 13598298 A JP13598298 A JP 13598298A JP H11316377 A JPH11316377 A JP H11316377A
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JP
Japan
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light
guide plate
light guide
transmission plate
light source
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Pending
Application number
JP10135982A
Other languages
English (en)
Inventor
Yuichiro Konishi
裕一郎 小西
Teiji Obara
禎二 小原
Junko Maruyama
淳子 丸山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Zeon Corp
Original Assignee
Nippon Zeon Co Ltd
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Publication date
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Priority to US09/674,156 priority patent/US6633722B1/en
Priority to PCT/JP1999/002325 priority patent/WO1999057602A1/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】透明性に優れ、耐熱性があり、輝度斑が少な
く、しかも部品点数を省略してバックライトユニットの
組立工程を簡略化できる導光板を提供する。 【解決手段】脂環式構造含有重合体樹脂で構成してあ
り、集光用凹凸が光出射面側に一体成形された導光板で
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、面状光源装置など
に用いられる導光板に係わり、さらに詳しくは、部品点
数を省略してバックライトユニットの組立工程を簡略化
できる導光板に関する。
【0002】
【従来の技術】導光板は、各種表示装置に装着されるバ
ックライトに使用される部材の一つであり、たとえば、
エッジライト方式面状光源装置においては、導光板側端
面から入射した光源の光を、光源に対して垂直方向に導
きながら出射させる役目を果たすものである。こうした
導光板は、従来からポリメチルメタクリレート(PMM
A)やポリカーボネート(PC)を射出成形したもの一
般的であった。
【0003】また、導光板から出射される光は、必ずし
も正面方向(0°)を向いているわけではなく、出射光
の大半は正面方向から60°程度斜めの方向に向いてい
る。したがって、導光板を正面方向から見た場合には暗
く感じられ、正面方向から60°程度斜めの方向から見
た場合には明るく感じられる。そこで、従来は正面方向
の輝度を高めるために、導光板の上面に、シート上に
硬化型樹脂からなる凹凸形状を有する集光シート、もし
くは、プレス成形により表面に凹凸形状が賦型された
集光シート、などの集光シートを別途配置することで、
導光板から出射される光を正面方向に集光させて正面輝
度の向上を図っていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記P
Cは、透明性が悪く、光学特性の点で難点を有し、導光
板として用いた場合には、光のロスが多いなどの課題を
有していた。またPMMAは、射出成形時の溶融粘度が
高く、流動性が劣り、特に薄肉で10インチ以上といっ
た大画面サイズの成形ができないという問題があった。
一方、流動性を高めるために樹脂温度を上げると、シリ
ンダー内で樹脂が熱分解して樹脂が発泡するおそれがあ
り、成形品である導光板にボイドが発生して、透明性が
低下する原因となり、外観上良好な成形品を得ることが
困難であった。またPCは、熱分解温度はPMMAより
も高いが、熱変形温度もPMMAに比較して高いため、
薄肉成形のために十分な流動性を得るためには成形温度
をより高めなければならず、その結果、吸湿の影響によ
り成形機内で樹脂が加水分解して発泡するおそれがあ
り、PMMAの場合と同様の問題が生ずる。このため、
射出成形により透明で、薄肉であり、10インチ以上と
いった大画面サイズの導光板を製造することが求められ
ている。さらに導光板は長時間の点灯に付されるため、
耐熱性を備えている必要があり、温度変化による変形に
も耐えうる必要がある。
【0005】また、近年、バックライトユニットの小型
化、軽量化、低コスト化が増々進み、部品点数の省略化
が検討されており、こうした要請に応えるため、従来の
白色塗料をベースにした反射パターンの印刷に変えて、
導光板の成形と同時に、導光板の反射面に反射用凹凸パ
ターンを一体成形する技術は既に検討されているが、近
年では更に、導光板の表面に集光用凹凸を一体成形する
技術が開発されている(特開平8−179322号公報
参照)。これにより、バックライトユニットにおける部
品点数の省略化が期待される。
【0006】しかしながら、この技術では、導光板の材
質として、PMMAやPCを使用することを前提として
いるため、PMMAでは射出成形時の溶融粘度が高く流
動性が劣り、PCでは流動性を高める目的で樹脂温度を
上げると樹脂が加水分解して発泡するおそれがあり、実
際には導光板の表面に対して良好な形状の集光用凹凸を
形成できるものではなかった。集光用凹凸が精度よく転
写されないと輝度斑が発生したり正面輝度が低下すると
いった種々の弊害が生じる。
【0007】本発明は、こうした実状に鑑みてなされ、
透明性に優れ、耐熱性があり、輝度斑が少なく、しかも
部品点数を省略してバックライトユニットの組立工程を
簡略化できる導光板を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る導光板は、脂環式構造含有重合体樹脂
で構成してあり、集光用凹凸が光出射面側に一体成形し
てあることを特徴とする。
【0009】本発明に係る導光板は、脂環式構造含有重
合体樹脂で構成してあることから、透明性に優れるなど
の光学特性に優れる。また、脂環式構造含有重合体樹脂
で構成してあることから、耐熱性に優れ、長時間、導光
板を使用した場合であっても、温度変化による変形を生
じるおそれが少なくなる。さらに、脂環式構造含有重合
体樹脂で構成してあることから、高温でも熱分解や加水
分解せずに成形可能であり、溶融時の流動性に優れる。
したがって、薄くて、大画面サイズ(たとえば10イン
チ以上)であっても、輝度斑の少ない良好な導光板を得
ることができる。また流動性に優れるので、集光用凹凸
を一体成形する際に、転写不良を生じることなく、良好
な形状の集光用凹凸を導光板の光出射面側に成形するこ
とができる。集光用凹凸が一体成形してあることから、
導光板とは別に集光シートを成形する必要がなくなり、
バックライトユニットの組立工程を簡略化することがで
きる。
【0010】集光用凹凸は、導光板の出射面側から出射
する光を、可能な限り正面方向(0°)に向ける役割を
果たすものであれば、特に限定されないが、好ましくは
プリズム形状を繰り返し単位とすることが好ましく、隣
接するプリズム形状間のピッチは、20〜200μm、
好ましくは40〜150μm、より好ましくは50〜1
20μmであることが望ましい。ピッチを20〜200
μmに調整することで、集光機能が向上する。各プリズ
ム形状の高さは、20〜100μm、好ましくは40〜
80μm、より好ましくは50〜70μmであることが
望ましい。高さを20〜100μmに調整することで、
集光機能が向上する。各プリズム形状の頂角は、好まし
くは60〜140°、より好ましくは70〜120°、
さらに好ましくは80〜110°であることが望まし
い。頂角を好ましくは60〜140°に調整すること
で、集光機能が向上する。なお各プリズム形状の傾斜表
面は、集光性能の観点から、より鏡面状態に近い形状で
あることが望ましい。
【0011】導光板 本発明において、「導光板」とは、特に用途は限定され
ないが、たとえばラップトップ型、ノート型、ブック
型、パームトップ型などのパーソナルコンピューター、
ワードプロセッサーといったOA機器、壁掛け用などの
液晶テレビといった家電製品、電飾看板、ライトテーブ
ル、ビュワーその他の表示装置にバックライトとして使
用される面状光源装置に用いられる導光板を意味する。
【0012】脂環式構造含有重合体樹脂 本発明に用いられる脂環式構造含有重合体樹脂は、主鎖
及び/または側鎖に脂環式構造を有するものであり、機
械的強度、耐熱性などの観点から、主鎖に脂環式構造を
含有するものが好ましい。重合体の脂環式構造として
は、飽和環状炭化水素(シクロアルカン)構造、不飽和
環状炭化水素(シクロアルケン)構造などが挙げられる
が、機械的強度、耐熱性などの観点から、シクロアルカ
ン構造やシクロアルケン構造が好ましく、中でもシクロ
アルカン構造を有するものが最も好ましい。脂環式構造
を構成する炭素原子数は、格別な制限はないが、通常4
〜30個、好ましくは5〜20個、より好ましくは5〜
15個の範囲であるときに、機械的強度、耐熱性、及び
成形性の特性が高度にバランスされ好適である。
【0013】本発明に用いられる脂環式構造含有重合体
樹脂中の脂環式構造を有する繰り返し単位の割合は、使
用目的に応じて適宜選択されればよいが、通常30〜1
00重量%、好ましくは50〜100重量%、より好ま
しくは70〜100重量%である。脂環式構造含有重合
体樹脂中の脂環式構造を有する繰り返し単位の割合が過
度に少ないと耐熱性に劣り好ましくなく、30〜100
重量%の範囲とすることで、機械的強度、耐熱性などが
高度にバランスされ、好適である。脂環式構造含有重合
体樹脂中の脂環式構造を有する繰り返し単位以外の残部
は、格別な限定はなく、使用目的に応じて適宜選択され
る。
【0014】かかる脂環式構造を有する重合体樹脂の具
体例としては、例えば、(1)ノルボルネン系重合体、
(2)単環の環状オレフィン系重合体、(3)環状共役
系ジエン系重合体、(4)ビニル脂環式炭化水素重合
体、及びこれらの水素添加物などが挙げられる。これら
の中でも、ノルボルネン系重合体及びその水素添加物、
環状共役ジエン系重合体及びその水素添加物などが好ま
しく、ノルボルネン系重合体及びその水素添加物がより
好ましい。
【0015】(1)ノルボルネン系重合体 ノルボルネン系重合体としては、格別な制限はなく、例
えば、特開平3−14882号公報や特開平3−122
137号公報などで開示される方法によってノルボルネ
ン系モノマーを重合したものが用いられる。具体的に
は、ノルボルネン系モノマーの開環重合体及びその水素
添加物、ノルボルネン系モノマーの付加重合体、ノルボ
ルネン系モノマーとビニル化合物の付加型重合体などが
挙げられる。これらの中でも、耐熱性や誘電特性を高度
にバランスさせる上で、ノルボルネン系モノマーの開環
重合体水素添加物、ノルボルネン系モノマーの付加型重
合体、ノルボルネン系モノマーと共重合体可能なビニル
化合物の付加型重合体などが好ましく、ノルボルネン系
モノマーの開環重合体水素添加物が特に好ましい。
【0016】ノルボルネン系モノマーとしては、ビシク
ロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン(慣用名ノルボルネ
ン)、5−メチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2
−エン、5,5−ジメチル−ビシクロ[2.2.1]ヘ
プタ−2−エン、5−エチル−ビシクロ[2.2.1]
ヘプタ−2−エン、5−ブチル−ビシクロ[2.2.
1]ヘプタ−2−エン、5−エチリデン−ビシクロ
[2.2.1]−ヘプタ2−エン、5−ヘキシル−ビシ
クロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−オクチル−
ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−オクタ
デシル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5
−エチリデン−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エ
ン、5−メチリデン−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−
2−エン、5−ビニル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ
−2−エン、5−プロペニル−ビシクロ[2.2.1]
ヘプタ−2−エン、5−メトキシ−カルボニル−ビシク
ロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−シアノ−ビシ
クロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−メチル−5
−メトキシカルボニル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ
−2−エン; 5−メトキシカルボニルビシクロ[2.
2.1]ヘプト−2−エン、5−エトキシカルボニルビ
シクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−メチル−
5−メトキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト
−2−エン、5−メチル−5−エトキシカルボニルビシ
クロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、ビシクロ[2.
2.1]ヘプト−5−エニル−2−メチルプロピオネイ
ト、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エニル−2−
メチルオクタネイト、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−
2−エン−5,6−ジカルボン酸無水物、5−ヒドロキ
シメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,6−ジ(ヒドロキシメチル)ビシクロ[2.2.
1]ヘプト−2−エン、5−ヒドロキシ−i−プロピル
ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジ
カルボキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン;
5−シアノビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エ
ン、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン−5,6
−ジカルボン酸イミド;トリシクロ[4.3.12,5
1,6 ]デカ−3,7−ジエン(慣用名ジシクロペンタ
ジエン)、トリシクロ[4.3.12,5 .01,6 ]デカ
−3−エン;トリシクロ[4.4.12,5 .01,6 ]ウ
ンデカ−3,7−ジエン若しくはトリシクロ[4.4.
2,5 .01,6 ]ウンデカ−3,8−ジエンまたはこれ
らの部分水素添加物(またはシクロペンタジエンとシク
ロヘキセンの付加物)であるトリシクロ[4.4.1
2,5 .01,6 ]ウンデカ−3−エン; 5−シクロペン
チル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−
シクロヘキシル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−
エン、5−シクロヘキセニルビシクロ[2.2.1]ヘ
プト−2−エン、5−フェニル−ビシクロ[2.2.
1]ヘプト−2−エン; テトラシクロ[4.4.1
2,5 .17,10.0]−ドデカ−3−エン(単にテトラシ
クロドデセンともいう)、8−メチルテトラシクロ
[4.4.12,5 .17,10.0]−ドデカ−3−エン、
8−エチルテトラシクロ[4.4.12,5 .17,10
0]−ドデカ−3−エン、8−メチリデンテトラシクロ
[4.4.12,5.17,10.0]−ドデカ−3−エン、
8−エチリデンテトラシクロ[4.4.12,5
7,10.0]−ドデカ−3−エン、8−ビニルテトラシ
クロ[[4.4.12,5 .17,10.0]−ドデカ−3−
エン、8−プロペニル−テトラシクロ[4.4.
2,5 .17,10.0]−ドデカ−3−エン、8−メトキ
シカルボニルテトラシクロ[4.4.12,5 .17,10
0]−ドデカ−3−エン、8−メチル−8−メトキシカ
ルボニルテトラシクロ[4.4.12,5 .17,10.0]
−ドデカ−3−エン、8−ヒドロキシメチルテトラシク
ロ[4.4.12,5 .17,10.0]−ドデカ−3−エ
ン、8−カルボキシテトラシクロ[4.4.12,5 .1
7,10.0]−ドデカ−3−エン; 8−シクロペンチル
−テトラシクロ[4.4.12,5 .17,10.0]−ドデ
カ−3−エン、8−シクロヘキシル−テトラシクロ
[4.4.12,5 .17,10.0]−ドデカ−3−エン、
8−シクロヘキセニル−テトラシクロ[4.4.
2, 5 .17,10.0]−ドデカ−3−エン、8−フェニ
ル−シクロペンチル−テトラシクロ[4.4.12,5
7,10.0]−ドデカ−3−エン; テトラシクロ
[7.4.110,13 .01,9 .02,7 ]トリデカ−2,
4,6,11−テトラエン(1,4−メタノ−1,4,
4a,9a−テトラヒドロフルオレンともいう)、テト
ラシクロ[8.4.111,14 .01,10.03,8 ]テトラ
デカ−3,5,7,12−テトラエン(1,4−メタノ
−1,4,4a,5,10,10a−ヘキサヒドロアン
トラセンともいう)、ペンタシクロ[6.5.11,8
3,6 .02, 7 .09,13]ペンタデカ−3,10−ジエ
ン、ペンタシクロ[7.4.13,6 .110,13
1,9 .02,7 ]ペンタデカ−4,11−ジエン; シ
クロペンタジエンの4量体; などのノルボルネン系モ
ノマーなどが挙げられる。これらのノルボルネン系モノ
マーは、それぞれ単独であるいは2種以上組合わせて用
いられる。
【0017】共重合可能なビニル化合物としては、例え
ば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテ
ン、1−ヘキセン、3−メチル−1−ブテン、3−メチ
ル−1−ペンテン、3−エチル−1−ペンテン、4−メ
チル−1−ペンテン、4−メチル−1−ヘキセン、4,
4−ジメチル−1−ヘキセン、4,4−ジメチル−1−
ペンテン、4−エチル−1−ヘキセン、3−エチル−1
−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセ
ン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタ
デセン、1−エイコセンなどの炭素数2〜20のエチレ
ンまたはα−オレフィン;シクロブテン、シクロペンテ
ン、シクロヘキセン、3,4−ジメチルシクロペンテ
ン、3−メチルシクロヘキセン、2−(2−メチルブチ
ル)−1−シクロヘキセン、シクロオクテン、3a,
5,6,7a−テトラヒドロ−4,7−メタノ−1H−
インデンなどのシクロオレフィン;1,4−ヘキサジエ
ン、4−メチル−1,4−ヘキサジエン、5−メチル−
1,4−ヘキサジエン、1,7−オクタジエンなどの非
共役ジエン;などが挙げられる。これらのビニル系化合
物は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせ
て使用することができる。
【0018】ノルボルネン系モノマーまたはノルボルネ
ン系モノマーと共重合可能なビニル系化合物との重合方
法及び水素添加方法は、格別な制限はなく公知の方法に
従って行うことができる。
【0019】ノルボルネン系モノマーの開環(共)重合
体は、ノルボルネン系モノマーを、開環重合触媒とし
て、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、
イリジウム、白金などの金属のハロゲン化物、硝酸塩ま
たはアセチルアセトン化合物と、還元剤とからなる触媒
系、あるいは、チタン、バナジウム、ジルコニウム、タ
ングステン、モリブデンなどの金属のハロゲン化物また
はアセチルアセトン化合物と、有機アルミニウム化合物
とからなる触媒系を用いて、溶媒中または無溶媒で、通
常、−50°C〜100°Cの重合温度、0〜50kg
/cm2 の重合圧力で開環(共)重合させることにより
得ることができる。触媒系に、分子状酸素、アルコー
ル、エーテル、過酸化物、カルボン酸、酸無水物、酸ク
ロリド、エステル、ケトン、含窒素化合物、含硫黄化合
物、含ハロゲン化合物、分子状ヨウ素、その他のルイス
酸などの第三成分を加えて、重合活性や開環重合の選択
性を高めることができる。
【0020】ノルボルネン系モノマーとビニル系化合物
との付加共重合体は、例えば、モノマー成分を、溶媒中
または無溶媒で、チタン、ジルコニウム、又はバナジウ
ム化合物と有機アルミニウム化合物とからなる触媒系の
存在下で、通常、−50°C〜100°Cの重合温度、
0〜50kg/cm2 の重合圧力で共重合させる方法に
より得ることができる。
【0021】水素添加ノルボルネン系重合体は、常法に
従って、開環(共)重合体を水素添加触媒の存在下に水
素により水素化する方法により得ることができる。水素
添加触媒としては、特に限定されないが、通常不均一系
触媒や均一系触媒が用いられる。不均一系触媒として
は、例えば、ニッケル、パラジウム、白金、またはこれ
らの金属をカーボン、シリカ、ケイソウ土、アルミナ、
酸化チタン等の担体に担持させた固体触媒:ニッケル/
シリカ、ニッケル/ケイソウ土、ニッケル/アルミナ、
パラジウム/カーボン、パラジウム/シリカ、パラジウ
ム/ケイソウ土、パラジウム/アルミナなどが挙げられ
る。均一系触媒としては、例えば、遷移金属化合物とア
ルキルアルミ金属化合物またはアルキルリチウムの組み
合わせからなる触媒、例えば、酢酸コバルト/トリエチ
ルアルミニウム、酢酸コバルト/トリイソブチルアルミ
ニウム、酢酸ニッケル/トリエチルアルミニウム、酢酸
ニッケル/トリイソブチルアルミニウム、ニッケルアセ
チルアセトナート/トリエチルアルミニウム、ニッケル
アセチルアセトナート/トリイソブチルアルミニウイ
ム、チタノセンクロリド/n−ブチルリチウム、ジルコ
ノセンクロリド/n−ブチルリチウムなどの組み合わせ
からなる触媒が挙げられる。
【0022】これらの水素化触媒は、それぞれ単独でま
たは2種以上組み合わせて用いることができる。水素化
触媒の使用量は、重合体100重量部当たり、通常0.
01〜100重量部、好ましくは0.1〜50重量部、
より好ましくは1〜30重量部の範囲である。水素化反
応は、通常1〜150kg/cm2 の水素圧下、0〜2
50°Cの温度範囲、1時間〜20時間の反応時間で行
われる。
【0023】本発明での脂環式構造含有重合体樹脂は、
上記水素化反応後に、ろ過して水素化触媒を除去し、続
いて凝固乾燥して得ることができる。水素化触媒として
均一系触媒を用いた場合は、水素化反応後に、アルコー
ルや水を添加して触媒を失活させ、溶剤に不溶化させた
後にろ過、凝固、乾燥することにより得ることができ
る。
【0024】(2)単環の環状オレフィン系重合体 単環の環状オレフィン系重合体としては、例えば、特開
昭64−66216号公報に開示されているシクロロヘ
キセン、シクロヘプテン、シクロオクテンなどの単環の
環状オレフィン系単量体の付加重合体を用いることがで
きる。
【0025】(3)環状共役ジエン系重合体 環状共役ジエン系重合体としては、例えば、特開平6−
136057号公報や特開平7−258318号公報に
開示されているシクロペンタジエン、シクロヘキサジエ
ンなどの環状共役ジエン系単量体を1,2−または1,
4−付加重合した重合体及びその水素添加物などを用い
ることができる。
【0026】(4)ビニル脂環式炭化水素系重合体 ビニル脂環式炭化水素系重合体としては、例えば、特開
昭51−59989号公報に開示されているビニルシク
ロヘキセン、ビニルシクロヘキサンなどのビニル脂環式
炭化水素系単量体の重合体及びその水素添加物、特開昭
63−43910号公報、特開昭64−1706号公報
などに開示されているシチレン、α−メチルスチレンな
どのビニル芳香族系単量体の重合体の芳香環部分の水素
添加物などを用いることができる。
【0027】本発明で使用される脂環式構造含有重合体
樹脂の分子量は、使用目的に応じて適宜選択されるが、
シクロヘキサン溶液(重合体樹脂が溶解しない場合はト
ルエン溶液)のゲル・パーミエーション・クロマトグラ
フ法で測定したポリスチレン換算の数平均分子量で、
5,000以上、好ましくは5,000〜500,00
0、より好ましくは8,000〜200,000、特に
好ましくは10,000〜100,000の範囲である
ときに、透明性などの光学特性に優れ、好適である。
【0028】本発明で用いられる脂環式構造含有重合体
樹脂のガラス転移温度(Tg)は、使用目的に応じて適
宜選択されればよいが、各種表示装置のバックライトと
しての導光板の用途に使用される環境からは高い方が好
ましく、通常50°C以上、より好ましくは70°C以
上、さらに好ましくは100°C以上である。ガラス転
移温度(Tg)が少なくとも50°C以上であれば、通
常の使用環境下でも透明性などの光学特性に優れ、好適
である。
【0029】本発明に使用される脂環式構造含有重合体
樹脂の、280°C、荷重2.16kgfにおけるJI
S−K−6719により測定したメルトフローレート
は、使用目的に応じて適宜選択すれば良いが、通常1〜
100g/10min.、好ましくは2〜50g/10
min.、より好ましくは3〜40g/10min.の
範囲が好適である。メルトフローレートが低すぎると成
形時に成形材料を加温する温度がより高温となるため加
工しにくい場合が生じ、高すぎるとシート成形時に厚み
変動などの成形不良の発生する場合が生じる傾向にあ
る。
【0030】ちなみに、これらの脂環式構造含有重合体
樹脂は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わ
せて用いることができる。
【0031】その他の成分 上記脂環式構造含有重合体樹脂には、必要に応じて、そ
の他のポリマー、各種配合剤、充填剤を単独であるいは
2種以上混合して用いることができる。
【0032】(1)その他のポリマー 本発明により得られる導光板には、上記脂環式構造含有
重合体樹脂に必要に応じて、ポリブタジエン、ポリイソ
プレン、SBS、SIS、SEBSなどのゴム;ポリス
チレン、ポリ(メタ)アクリレート、ポリカーボネー
ト、ポリエステル、ポリエーテル、ポリアミド、ポリイ
ミド、ポリスルホンなどの樹脂;などのその他のポリマ
ーを配合することができる。また、これらのその他のポ
リマーはそれぞれ単独で、あるいは2種以上混合して用
いることができる。また、その割合は、本発明の目的を
損なわれない範囲で適宜選択される。
【0033】(2)配合剤 本発明により得られる導光板には、上記の脂環式構造含
有重合体樹脂に必要に応じて配合剤を添加することがで
きる。配合剤としては、熱可塑性樹脂材料で通常用いら
れているものであれば格別な制限はなく、例えば、酸化
防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、近赤外線吸収剤、染
料や顔料などの着色剤、滑剤、可塑剤、帯電防止剤、蛍
光増白剤などの配合剤が挙げられる。
【0034】老化防止剤としては、フェノール系酸化防
止剤、リン系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤などが挙
げられるが、これらの中でも、フェノール系酸化防止剤
が好ましく、アルキル置換フェノール系酸化防止剤が特
に好ましい。
【0035】フェノール系酸化防止剤としては、従来公
知のものが使用でき、例えば、2−t−ブチル−6−
(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジ
ル)−4−メチルフェニルアクリレート、2,4−ジ−
t−アミル−6−(1−(3,5−ジ−t−アミル−2
−ヒドロキシフェニル)エチル)フェニルアクリレート
などの特開昭63−179953号公報や特開平1−1
68643号公報に記載されるアクリレート系化合物;
オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒ
ドロキシフェニル)プロピオネート、2,2’−メチレ
ン−ビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、
1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5
−t−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチ
ル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4
−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス(メチレ
ン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロ
キシフェニルプロピオネート)メタン[すなわち、ペン
タエリスリメチル−テトラキス(3−(3,5−ジ−t
−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオネー
ト)]、トリエチレングリコール ビス(3−(3−t
−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロ
ピオネート)などのアルキル置換フェノール系化合物;
6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリ
ノ)−2,4−ビスオクチルチオ−1,3,5−トリア
ジン、4−ビスオクチルチオ−1,3,5−トリアジ
ン、2−オクチルチオ−4,6−ビス−(3,5−ジ−
t−ブチル−4−オキシアニリノ)−1,3,5−トリ
アジンなどのトリアジン基含有フェノール系化合物;な
どが挙げられる。
【0036】リン系酸化防止剤としては、一般の樹脂工
業で通常使用される物であれば格別な限定はなく、例え
ば、トリフェニルホスファイト、ジフェニルイソデシル
ホスファイト、フェニルジイソデシルホスファイト、ト
リス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス(ジノニ
ルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−
ブチルフェニル)ホスファイト、10−(3,5−ジ−
t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−9,10−ジ
ヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−
10−オキサイドなどのモノホスファイト系化合物;
4,4’−ブチリデン−ビス(3−メチル−6−t−ブ
チルフェニル−ジ−トリデシルホスファイト)、4,
4’イソプロピリデン−ビス(フェニル−ジ−アルキル
(C12〜C15)ホスファイト)などのジホスファイ
ト系化合物などが挙げられる。これらの中でも、モノホ
スファイト系化合物が好ましく、トリス(ノニルフェニ
ル)ホスファイト、トリス(ジノニルフェニル)ホスフ
ァイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホ
スファイトなどが特に好ましい。
【0037】イオウ系酸化防止剤としては、例えば、ジ
ラウリル3,3−チオジプロピオネート、ジミリスチル
3,3’−チオジプロピピオネート、ジステアリル
3,3−チオジプロピオネート、ラウリルステアリル
3,3−チオジプロピオネート、ペンタエリスリトール
−テトラキス−(β−ラウリル−チオ−プロピオネー
ト、3,9−ビス(2−ドデシルチオエチル)−2,
4,8,10−テトラオキサスピロ [5,5] ウン
デカンなどが挙げられる。
【0038】これらの酸化防止剤は、それぞれ単独で、
あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
酸化防止剤の配合量は、本発明の目的を損なわれない範
囲で適宜選択されるが、ポリマー成分100重量部に対
して通常0.001〜5重量部、好ましくは0.01〜
1重量部の範囲である。
【0039】紫外線吸収剤としては、例えば、2−(2
−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)2H−ベンゾトリ
アゾール、2−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5
−メチルフェニル)−5−クロロ−2H−ベンゾトリア
ゾール、2−(3,5−ジ−t−ブチル−2−ヒドロキ
シフェニル)−5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾー
ル、2−(3,5−ジ−t−ブチル−2−ヒドロキシフ
ェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、5−クロロ−2
−(3,5−ジ−t−ブチル−2−ヒドロキシフェニ
ル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−
t−アミル−2−ヒドロキシフェニル)−2H−ベンゾ
トリアゾールなどのベンゾトリアゾール系紫外線吸収
剤;4−t−ブチルフェニル−2−ヒドロキシベンゾエ
ート、フェニル−2−ヒドロキシベンゾエート、2,4
−ジ−t−ブチルフェニル−3,5−ジ−t−ブチル−
4−ヒドロキシベンゾエート、ヘキサデシル−3,5−
ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、2−
(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−メチル
−6−(3,4,5,6−テトラヒドロフタリミジルメ
チル)フェノール、2−(2−ヒドロキシ−5−t−オ
クチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−
(2−ヒドロキシ−4−オクチルフェニル)−2H−ベ
ンゾトリアゾールなどのベゾエート系紫外線吸収剤;
2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ
−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−
メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸3水和物、2
−ヒドロキシ−4−オクチロキシベンゾフェノン、4−
ドデカロキシ−2−ホドロキシベンゾフェノン、4−ベ
ンジルオキシ−2−ヒドロキシベンゾフェノン、2,
2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、
2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾ
フェノンなどのベンゾフェノン系紫外線吸収剤;エチル
−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、2’
−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3−ジフェニルア
クリレートなどのアクリレート系紫外線吸収剤;[2,
2’−チオビス(4−t−オクチルフェノレート)]−
2−エチルヘキシルアミンニッケルなどの金属錯体系紫
外線吸収剤などが挙げられる。
【0040】光安定剤としては、例えば、2,2,6,
6−テトラメチル−4−ピペリジルベンゾエート、ビス
(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)
セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル
−4−ピペリジル)−2−(3,5−ジ−t−ブチル−
4−ヒドロキシベンジル)−2−n−ブチルマロネー
ト、4−(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロ
キシフェニル)プロピオニルオキシ)−1−(2−(3
−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロピオニルオキシ)エチル)−2,2,6,6−
テトラメチルピペリジンなどのヒンダードアミン系光安
定剤を挙げることができる。
【0041】近赤外線吸収剤は、例えば、シアニン系近
赤外線吸収剤;ピリリウム系赤外線吸収剤;スクワリリ
ウム系近赤外線吸収剤;クロコニウム系赤外線吸収剤;
アズレニウム系近赤外線吸収剤;フタロシアニン系近赤
外線吸収剤; ジチオール金属錯体系近赤外線吸収剤;
ナフトキノン系近赤外線吸収剤;アントラキノン系近赤
外線吸収剤;インドフェノール系近赤外線吸収剤;アジ
系近赤外線吸収剤;等が挙げられる。また、市販品の近
赤外線吸収剤SIR−103,SIR−114,SIR
−128,SIR−130,SIR−132,SIR−
152,SIR−159,SIR−162(以上、三井
東圧染料製)、Kayasorb IR−750,Ka
yasorb IRG−002,Kayasorb I
RG−003,IR−820B,Kayasorb I
RG−022,KayasorbIRG−023,Ka
yasorb CY−2,Kayasorb CY−
4,Kayasorb CY−9(以上、日本化薬製)
等を挙げることできる。
【0042】染料としては、脂環構造を有する熱可塑性
重合体に均一に分散・溶解するものであれば特に限定さ
れないが、本発明で用いられる熱可塑性炭化水素系重合
体との相溶性が優るので油溶性染料(各種C.I.ソル
ベント染料)が広く用いられる。油溶性染料の具体例と
してはThe Society of Diyesan
d Colourists社刊Color Index
vol.3に記載される各種のC.I.ソルベント染
料が挙げられる。
【0043】顔料としては、例えば、ピグメントレッド
38等のジアリリド系顔料;ピグメントレッド48:
2、ピグメントレッド53、ピグメントレッド57:1
等のアゾレーキ系顔料;ピグメントレッド144、ピグ
メントレッド166、ピグメントレッド220、ピグメ
ントレッド221、ピグメントレッド248等の縮合ア
ゾ系顔料;ピグメントレッド171、ピグメントレッド
175、ピグメントレッド176、ピグメントレッド1
85、ピグメントレッド208等のペンズイミダゾロン
系顔料;ピグメントレッド122等のキナクリドン系顔
料;ピグメントレッド149、ピグメントレッド17
8、ピグメントレッド179等のペリレン系顔料;ピグ
メントレッド177等のアントラキノン系顔料が挙げら
れる。
【0044】本発明方法により製造される導光板に着色
を必要とするときは、染料と顔料の何れでも、本発明の
目的の範囲で使用でき、限定されるものではないが、ミ
クロな光学特性が問題となるような導光板の場合には染
料による着色が好ましい。また、紫外線吸収剤が目視で
は黄色〜赤色の色を示すこともあり、近赤外線吸収剤が
目視では黒色の色を示すこともあるため、これらと染料
を厳密に区別して使用する必要は無く、また、組合わせ
て使用しても良い。
【0045】滑剤としては、脂肪族アルコールのエステ
ル、多価アルコールのエステルあるいは部分エステル等
の有機化合物や無機微粒子等を用いることができる。有
機化合物としては、例えば、グリセリンモノステアレー
ト、グリセリンモノラウレート、グリセリンジステアレ
ート、ペンタエリスリトールモノステアレート、ペンタ
エリスリトールジステアレート、ペンタエリスリトール
トリステアレート等が挙げられる。
【0046】他の滑剤としては、一般に無機粒子を用い
ることができる。ここで無機微粒子としては、周期律表
の1族、2族、4族、6〜14族元素の酸化物、硫化
物、水酸化物、窒素化物、ハロゲン化物、炭酸塩、硫酸
塩、酢酸塩、燐酸塩、亜燐酸塩、有機カルボン酸塩、珪
酸塩、チタン酸塩、硼酸塩およびそれらの含水化物、そ
れらを中心とする複合化合物、天然化合物などの粒子が
挙げられる。
【0047】可塑剤としては、例えば、トリクレジルフ
ォスフェート、トリキシリルフォスフェート、トリフェ
ニルフォスフェート、トリエチルフェニルフォスフェー
ト、ジフェニルクレジルフォスフェート、モノフェニル
ジクレジルフォスフェート、ジフェニルモノキシレニル
フォスフェート、モノフェニルジキシレニルフォスフェ
ート、トリブチルフォスフェート、トリエチルフォスフ
ェートなどの燐酸トリエステル系可塑剤;フタル酸ジメ
チル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジヘプチル、フタル
酸ジ−n−オクチル、フタル酸ジ−2−エチルヘキシ
ル、フタル酸ジイソノニル、フタル酸オクチルデシル、
フタル酸ブチルベンジル等のフタル酸エステル系可塑
剤;オレイン酸ブチル、グリセリンモノオレイン酸エス
テルなどの脂肪酸一塩基酸エステル系可塑剤;二価アル
コールエステル系可塑剤;オキシ酸エステル系可塑剤;
などが使用できるが、これらの中でも燐酸トリエステル
系可塑剤が好ましく、トリクレジルフォスフェート、ト
リキシリルフォスフェートが特に好ましい。
【0048】さらに、柔軟化剤ないし可塑剤として、主
骨格が主にC−CまたはC=C構造である常温で液状の
炭化水素ポリマーが好ましく用いられる。液状炭化水素
ポリマーの中でも、主鎖の中に炭化水素環を持たない直
鎖状または分岐鎖状の液状炭化水素ポリマーが好まし
い。また、得られる成形品の耐光性に優れることから、
C=C構造を実質的に持たないものが好ましい。この液
状炭化水素ポリマーの重量平均分子量は、好ましくは1
0,000以下、より好ましくは200〜8,000、
特に好ましくは300〜4,000の範囲である。液状
炭化水素ポリマーの具体例としては、スクアラン(C3
0H62、Mw=422.8)、流動パラフィン(ホワ
イトオイル、JIS K2231に規定されるISO
VG10、ISO VG15、ISO VG32、IS
O VG68、ISO VG100、VG8およびVG
21など)、ポリイソブテン、水添ポリブタジエン、水
添ポリイソプレン等が挙げられる。これらの中でもスク
アラン、流動パラフィンおよびポリイソブテンが好まし
い。
【0049】帯電防止剤としては、ステアリルアルコー
ル、ベヘニルアルコールなどの長鎖アルキルアルコー
ル、グリセリンモノステアレート、ペンタエリスリトー
ルモノステアレートなどの多価アルコールの脂肪酸エス
テルなどが挙げられるが、ステアリルアルコール、ベヘ
ニルアルコールが特に好ましい。
【0050】これらの配合剤は単独、2種以上混合して
用いることができ、その割合は、本発明の目的を損なわ
れない範囲で適宜選択される。配合量は、本発明の目的
を損なわれない範囲で適宜選択されるが、ポリマー成分
100重量部に対して通常0.001〜5重量部、好ま
しくは0.01〜1重量部の範囲である。
【0051】本発明では、脂環式構造含有重合体は、上
記成分を必要に応じて混合して使用される。混合方法
は、脂環式構造含有重合体中に、これらの配合剤が十分
に分散される方法であれば、特に限定されない。例え
ば、ミキサー、二軸混練機、ロール、ブラベンダー、押
出機などで樹脂を溶融状態で混練する方法、適当な溶剤
に溶解して分散させて凝固法、キャスト法、または直接
乾燥法により溶剤を除去する方法などがある。二軸混練
機を用いる場合、混練後は、通常は溶融状態で棒状に押
出し、ストランドカッターで適当な長さに切り、ペレッ
ト化して用いられることが多い。
【0052】本発明では、上記成分を必要に応じて混合
されたもの(成形用材料)を射出成形することによっ
て、目的とする導光板を得るようにすることが好まし
い。射出成形により、寸法精度の良い導光板を生産性高
く得ることができる。
【0053】
【発明の実施の形態】以下、本発明を、図面に示す実施
形態に基づき説明する。
【0054】本実施形態においては、本発明に係る導光
板が、各種表示装置のエッジライト方式面状光源装置1
0に用いられる場合について説明する。
【0055】図1(A)は本発明の第1実施形態に係る
導光板を用いた一の面状光源装置を示す概略斜視図、図
1(B)は図1(A)をX方向からの見た正面図、図1
(C)は図1(A)をY方向から見た正面図、図2
(A)は本発明の第1実施形態に係る導光板を用いた別
の面状光源装置を示す概略斜視図、図2(B)は図2
(A)をX方向からの見た正面図、図2(C)は図2
(A)をY方向から見た正面図、図3は本発明の第1実
施形態に係る導光板を、図1(A)におけるX方向から
見た場合の部分断面図、図4(A)は本発明の第2実施
形態に係る導光板を、図1(A)におけるY方向から見
た場合の部分断面図、図4(B)は図4(A)の反射面
についての部分拡大図、図5(A)〜(E)は本発明に
係る導光板光出射面の断面形状の他の実施形態を示す概
略図、図6(A)〜(E)は本発明の第1実施形態に係
る導光板の製造工程を示す概略図、図7(A)は図6の
方法により製造された導光板の断面図、図7(B)は図
7(A)の底面図、図8は図6での射出速度と保圧の経
時的変化を時間との関係で表したグラフである。
【0056】第1実施形態 図1(A)〜(C)に示すように、本実施形態における
エッジライト方式面状光源装置10は、導光板1と、導
光板1の少なくとも一側面に配置された光源2とを有し
ている。
【0057】光源2としては、冷陰極管、熱陰極管の蛍
光灯が例示でき、特に冷陰極管によれば消費電力が少な
いため、好ましく用いられる。高輝度薄型化のために、
光源2も細管径で高輝度のものが好ましく、管径6〜2
mm、管面輝度15000cd/m2 以上のものがより
好ましい。また、光源2の色温度(光源200がどのよ
うな色をしているかを温度(°K:ケルビン)で表した
もの)が、導光板1の出射面1bから出射される光の見
え方に影響を与えるので、出射面1bから出射される光
が、色温度7000〜8000°K、好ましくは740
0〜7500°K程度となるような光源を用いることが
望ましい。
【0058】なお、上記部材の他、図示しないが、光源
2を囲むように配置され導光板1の光源側端面1aに直
接入射しなかった光源光を導光板1に効率良く導くため
のランプリフレクターや、導光板1の光反射面1c側に
配置され、導光板1から漏れた光を再度導光板1内に戻
すための反射シートも、本実施形態における面状光源装
置を構成する部材である。
【0059】導光板 導光板1は、図1(C)に示すように、光入射面1aか
ら入射した光源2の光を長手方向に導きながら光出射面
1bから輝度斑なく出射させるための部材であり、脂環
式構造含有重合体樹脂から構成されている。また導光板
1は、図1(C)に示すように、断面が光源2側から遠
ざかる方向(直線状光源の軸芯と略垂直方向)につれて
厚みが漸次薄くなるようなくさび型をしており、光源2
から遠ざるにつれて、導光板1の出射面1b外部に対す
る入射角θ1 (図1(C)参照)がより多く臨界角(全
反射が起こる最小の入射角)以下になるようになってい
る。
【0060】また、図1(A)(C)に示すように、導
光板1の光出射面1bには集光用凹凸11が設けられて
いる。この集光用凹凸11は、導光板1の出射面1bか
ら出射された光源光の方向を可能な限り垂直方向に向け
て外部に出射する機能を有する。特に本実施形態では、
図3(A)に示すように、集光用凹凸11は、微小なプ
リズム形状111の繰り返し形状の凹凸表面を有する。
ここで、隣接するプリズム形状111、111間のピッ
チPC は、20〜200μm、好ましくは40〜150
μm、より好ましくは50〜120μmであることが望
ましい。各プリズム形状3aの高さHは、20〜100
μm、好ましくは40〜80μm、より好ましくは50
〜70μmであることが望ましい。各プリズム形状3a
の頂角θは、好ましくは60〜140°、より好ましく
は70〜120°であることが望ましい。各プリズム形
状111の傾斜表面11a、11bは、より鏡面状態に
近い形状であることが望ましい。
【0061】導光板の製造 本実施形態では、上記構成の導光板1を、特にスクリュ
ー式射出成形機を用いて製造する場合について説明す
る。スクリュー式射出成形機は、図6(A)に示すよう
に、ホッパー4と、加熱シリンダー5と、スクリュー6
と、金型7とを有している。
【0062】(1)成形用材料の投入、可塑化溶融 まず、図6(A)に示すように、ホッパー4に、上述し
た脂環式構造含有重合体および必要に応じて混合される
その他のポリマー、各種配合剤、充填剤からなる成形用
材料を所定の割合で混合させて、たとえば二軸混練機に
て混練後、ペレット化されたものを投入する。投入され
た成形用材料はその自重によって、加熱シリンダー5内
に落下して、スクリュー6に接触するとともに、その回
転によって次第に加熱シリンダー5の先端部に送られ
る。
【0063】ここで、加熱シリンダー5の温度を制御す
ることが望ましい。成形用材料の溶融温度は、用いる脂
環式構造含有重合体の種類によっても異なるが、通常1
00〜400°C、好ましくは200〜350°C、よ
り好ましくは220〜300°Cである。そこで、加熱
シリンダー5の温度は、成形用材料が良好に溶融し、か
つ樹脂を熱分解させないで、金型内での安定かつ高い流
動性を示すように適宜決定される。このような温度に保
つことで、樹脂のヤケや成形歪みを軽減できる。加熱シ
リンダー5の温度の制御は、ジャケットやヒーターによ
り行うことができる。スクリュー6の回転数は、成形用
材料が均一に混合されるように適宜決定される。
【0064】(2)成形用材料の蓄積、スクリューの後
退 このようにして可塑化溶融された成形用材料は、スクリ
ュー6の先端部に所定量蓄えられ、この可塑化の進行に
ともなって、スクリュー6を加熱シリンダー5内で、加
熱シリンダー5の先端部にあるノズル51から遠ざかる
よう、所定距離を後退させる。このとき、スクリュー6
の後退運動を抑制するような方向で図示しない射出シリ
ンダー側に20〜150kgf/cm2 の背圧をかける
ことが望ましい。背圧を20〜150kgf/cm2
することで、成形用材料の可塑化と混練の効果を高める
ことができるともに、成形品の気泡、シルバーストリー
クの発生を防止することができる。
【0065】スクリュー6を加熱シリンダー5内で所定
の距離を後退させることにより、シリンダー5の先端部
ノズル51付近に所定量の成形用材料が蓄えられてい
き、これが金型7内に射出される成形用材料の射出量と
なる。射出量は、導光板の大きさ、厚みなどの関係上、
特に限定されない。この後退距離の制御は、図示しない
マイクロスイッチなどによって適宜決定される。
【0066】(3)射出 次に、図6(B)(C)に示すように、図示しない射出
シリンダーによって、スクリュー6を加熱シリンダー5
内のノズル51に向かって、所定の速度で前進させて、
ノズル51付近に蓄えられていた可塑化溶融した成形用
材料を、ノズル51を通して金型7内に充填させる。こ
のときの射出速度は、特に限定されないが、好ましくは
図8(縦軸はスクリュー6の前進速度Vまたは射出圧
P、横軸は時間t)に示すように3段階に変化させるこ
とが望ましい。すなわち、まず、スクリュー6をノズル
51に向かって、図8に示す所定の速度V1 で前進させ
て、スプルーおよびランナーに成形用材料を押し込み、
金型のゲート付近を通過し始めるときに、スクリュー6
の前進速度を速度V2 に低下させ、その後は前記前進し
始めの速度V1 より速くなる速度V3 にする。この速度
3 が射出速度に対応する。具体的には、図8における
スクリュー6の前進速度V3 に対応する射出速度を、本
実施形態では20cm3 /s以上100cm3 /s以下
とすることが好ましい。射出速度が20cm3 /s未満
であると、集光性凹凸の転写性が低下するとともに、比
較的大画面サイズ(10インチ以上)の導光板を高い面
精度で得ることが困難となり、輝度斑が発生しやすい傾
向にある。その一方、射出速度の上限は、成形用材料の
流動性をコントロールできる範囲内で決定することが望
ましいが、射出速度があまりに速すぎると、剪断力で成
形用材料の温度が急上昇して、成形品へのシルバースト
リーク(銀条)の発生原因となるおそれがある。
【0067】また、スクリュー6をノズル51側に前進
させることにより成形用材料をノズル51から射出する
際の成形用材料に対して加えられる圧力(射出圧力)
は、主として、成形用材料の粘度特性(流動性)、成形
品の形状や肉厚、または金型7の構造によって適宜決定
することができる。射出圧力は、成形用材料を金型7内
に射出する段階(以下、射出圧ともいう)と、金型内に
充填し終わった後の段階(以下、保圧ともいう)の2段
階に分けられる。本実施形態に係る成形方法では、図8
に示すスクリュー6の前進速度Vの制御を行った結果、
図8中の点線Pで示す射出圧の変化を示す。
【0068】図8に示すように、射出圧Pは、金型内へ
の成形材料の充填に際して、徐々に上昇し、金型への充
填完了とともに、急上昇および急降下し、ピーク圧P1
を示す。その後に金型内へ加える圧力P2 が保圧であ
る。
【0069】保圧は、射出圧によって金型が略充填され
た後、金型7のゲート部分が完全に冷却固化するまでの
一定時間、かけられる圧力であり、特に限定されない
が、好ましくは下限で100kgf/cm2 以上、より
好ましくは120kgf/cm2 以上、さらに好ましく
は150kgf/cm2 以上であることが望ましい。保
圧を好ましくは下限で100kgf/cm2 以上とする
ことで、集光用凹凸の転写性が低下することなく、成形
品たる導光板のひけの発生が防止され、成形収縮率を小
さくすることができ、寸法精度の優れた導光板を得るこ
とができる。その一方、保圧の上限は、金型の型締め圧
の範囲内で決定することが望ましい。保圧が金型の型締
め圧を越えると、冷却途中の金型が開いてしまうおそれ
があり、集光用凹凸の転写性に影響を与えるおそれがあ
る。したがって、保圧の上限は好ましくは2000kg
f/cm2 以下、より好ましくは1700kgf/cm
2 以下、さらに好ましくは1500kgf/cm2 以下
であることが望ましい。
【0070】本実施形態では、このピーク圧P1 は、特
に限定されないが、好ましくは保圧P2 の95〜15
%、より好ましくは90〜40%、さらに好ましくは8
0〜60%となることが望ましい。ピーク圧P1 を好ま
しくは保圧P2 の95〜15%の範囲に設定すること
で、金型7内への充填不良(ショートショット)を防止
して、集光用凹凸の転写性を向上することができ、成形
品たる導光板の密度を大きくすることができるととも
に、成形収縮率を低く抑えることができるので、高精度
の導光板を得ることができる。また、成形品に対する過
剰なバリの発生を抑制でき、成形品に過剰な内部応力を
残すことによって生じる変形の発生を防止することがで
きるとともに、金型7内への過充填(オーバーパッキン
グ)による離型の困難性を回避して、金型の損傷を防止
することができる。
【0071】射出成形機のノズル径は、成形用材料の熱
分解しないように決定されるが、本実施形態では成形用
材料として脂環式構造含有重合体樹脂を用いているの
で、従来に比べてノズル径を小さくすることができる。
【0072】なお、図7(A)(B)に示すように、本
実施形態では導光板1の略中央付近における光出射面1
bの側に、ゲートに相当する跡15が残るように射出成
形を行うことが好ましい。この部分から成形用材料を注
入することで、金型7内での材料の流動特性が向上する
とともに、ゲート跡15が光反射面1cに残らず、輝度
斑を生じにくくなるので都合がよい。
【0073】(4)成形用材料の冷却固化 金型7内に充填された成形用材料は、一定時間、金型7
内に保持され、冷却固化させる。
【0074】金型温度は、特に限定されないが、好まし
くは10〜180°C、より好ましくは40〜150°
C、さらに好ましくは60〜120°Cであることが望
ましい。一般に、成形効率の観点からは、より早く冷却
を完了させ、また成形品の型離れ(離型性)を良好にす
るために金型温度は低いことが望ましいが、あまりに低
いと金型内での樹脂の流動性が悪くなり、成形不良の要
因となってしまう。一方、成形性の観点からは、成形用
材料の流動性を向上させるために金型温度は高い方が望
ましいが、あまりに高くして成形用材料のガラス転移点
Tgを越えることとなると金型と成形品たる導光板との
型離れが悪くなり、成形品の面精度を確保することがで
きなくなるため好ましくない。また金型温度は低いいと
ヒケや気泡発生の要因となり、成形収縮率も大きくなっ
てしまい、高精度の成形品を得ることができない。金型
温度を好ましくは10〜180°Cとすることで、かか
る成形効率および成形性双方のバランスがとれる。
【0075】冷却時間は、シリンダー温度、金型温度、
成形品の厚みなどによって適宜変更され得る。冷却時間
を長くとれば、成形品の変形を減少させることができ
が、サイクル時間を長くしてしまうことに加えて、成形
品の型離れを困難にする。一方、冷却時間を短くとる
と、成形品の固化が不十分となり、それによって成形品
の変形や寸法安定性の悪化をもたらせてしまう。したが
って、これらのことを考慮に入れて、最適冷却時間を決
定することが必要であり、通常は1〜15分程度であ
る。
【0076】なお、金型の型締め圧は、特に限定されな
いが、好ましくは2000〜100kgf/cm2 、よ
り好ましくは1900〜500kgf/cm2 、さらに
好ましくは1800〜1000kgf/cm2 であるこ
とが望ましい。金型の型締め圧を好ましくは2000〜
100kgf/cm2 とすることで、金型内への成形用
材料充填時に金型が受ける圧力により、金型が開いてし
まうといった不都合を回避でき、ひいては成形効率向上
にも寄与できる。
【0077】(5)成形品の取り出し このようにして、金型内で一定時間冷却された後、金型
を開き、成形品を取り出して成形工程の1サイクルが終
了する(図6(E)参照)。このようなサイクルは、手
動運転又は自動運転のいずれの運転で行ってもよい。
【0078】(6)成形用材料 本実施形態では、上記した射出成形により、図1(A)
に示すような導光板を得ることができる。特に、本実施
形態に係る導光板は、ノルボルネン系重合体、単環の環
状オレフィン系重合体、環状共役系ジエン系重合体、ビ
ニル脂環式炭化水素重合体、及びこれらの水素添加物な
どの、脂環式構造含有重合体樹脂で成形されている。こ
うした脂環式構造含有重合体樹脂は、主鎖及び/または
側鎖に脂環式構造を有するものであり、機械的強度、耐
熱性などの観点から、主鎖に脂環式構造を含有するもの
が好ましい。重合体の脂環式構造としては、飽和環状炭
化水素(シクロアルカン)構造、不飽和環状炭化水素
(シクロアルケン)構造などが挙げられるが、機械的強
度、耐熱性などの観点から、シクロアルカン構造やシク
ロアルケン構造が好ましく、中でもシクロアルカン構造
を有するものが最も好ましい。
【0079】本実施形態に係る導光板は、脂環式構造含
有重合体樹脂で構成してあることから、透明性に優れる
などの光学特性に優れる。また、脂環式構造含有重合体
樹脂で構成してあることから、耐熱性に優れ、長時間、
導光板を使用した場合であっても、温度変化による変形
を生じるおそれが少なくなる。さらに、脂環式構造含有
重合体樹脂で構成してあることから、高温でも熱分解や
加水分解せずに成形可能であり、溶融時の流動性に優れ
る。したがって、薄くて、大画面サイズ(たとえば10
インチ以上)であっても、輝度斑の少ない良好な導光板
を得ることができる。また流動性に優れるので、集光用
凹凸11を一体成形する際に、転写不良を生じることな
く、良好な形状の集光用凹凸11を導光板の光出射面1
a側に成形することができる。集光用凹凸11が一体成
形してあることから、導光板1とは別に集光シートを成
形する必要がなくなり、バックライトユニットの組立工
程を簡略化することができる。
【0080】また、本実施形態に係る導光板の集光用凹
凸11の上に、別途、プリズムシートなどの集光シート
3を、図2(A)〜(C)に示すように重ねて、あるい
は図示しないが2枚以上重ねて使用するようにしてもよ
い。この際、図2(A)〜(C)に示すように、集光シ
ート3を1枚重ねて使用する場合には、導光板1のプリ
ズム形状を構成する連続線と、集光シート3のプリズム
形状を構成する連続線とが互いに略直交となるように配
置することが好ましい。このように配置することで輝度
効率の一層の向上が期待できる。
【0081】第2実施形態 図4(A)は本発明の第2実施形態に係る導光板の形状
を示す概略断面図、図4(B)は図4(A)の反射面に
ついての部分拡大図である。
【0082】本発明の第2実施形態の導光板では、図4
(A)に示すように、導光板1’の光出射面1’b側に
は、上記第1実施形態と同様の集光用凹凸11が形成さ
れるとともに、導光板1’の光反射面1’c側には、光
源2から導入された光を均一に発光させるためのV溝1
2が形成されている。これらのV溝12は、導光板の
1’の光源側から末端部分にかけて漸次密、若しくは溝
が深くなるように形成されている。
【0083】本実施形態における隣接するV溝12間の
ピッチPC ’は、10〜5000μm、好ましくは30
〜1000μm、より好ましくは50〜500μmであ
ることが望ましい。また、V溝の溝の高さH’は10〜
5000μm、好ましくは30〜1000μm、より好
ましくは50〜500μmであることが望ましい。ま
た、V溝12間の導光板1’の1’d側のピッチPC
は、1’a側のピッチPC ’に対して、0.5〜50%
小さいことが好ましい。
【0084】V溝12は精度よく転写されないと輝度斑
の原因となるが、本実施形態に係る導光板は、前記第1
実施形態と同様、脂環式構造含有重合体樹脂で構成して
あることから、溶融時の流動性に優れ、集光用凹凸11
およびV溝12を一体成形しても、転写不良を生じるこ
となく、良好な形状の集光用凹凸11を導光板の光出射
面1’a側に、そして良好な形状のV溝12を導光板の
光反射面1’c側に成形することができる。集光用凹凸
11が一体成形してあることから、導光板1’とは別に
集光シートを成形する必要がなくなり、バックライトユ
ニットの組立工程を簡略化することができる。
【0085】その他の実施形態 上記実施形態では、集光用凹凸11の断面形状として、
微小なプリズム形状を例に挙げているが、これに限定す
るものではなく、たとえば、凸条の断面形状が、図5
(A)に示すようなサイン又はコサインの曲線、図5
(C)(D)に示すような四辺形、長方形または正方
形、櫛歯状などであったり、また、図5(B)(E)に
示すような凸状の断面形状を所定の間隔をもって飛び飛
びに有する断面形状であってもよい。
【0086】なお、本発明は、上記した実施形態に限定
されるものではなく、本発明の範囲内で種々変更するこ
とができる。
【0087】
【実施例】以下、本発明を、さらに詳細な実施例に基づ
き、比較例との比較において説明するが、本発明は、こ
れら実施例に限定されない。また、以下の例において、
特に断りのない限り、部及び%は重量基準である。
【0088】以下の製造例、実施例および比較例におい
て、各種物性の測定法は次のとおりである。
【0089】(1)分子量は、特に記載がない限りシク
ロヘキサンを溶剤とするゲルパーミエーションクロマト
グラフィー(GPC)によりポリイソプレン換算値とし
て測定した。分子量が1,000以下の成分をチャート
の面積比から定量した。また主鎖水素添加率および芳香
環の水素添加率(核水素添加率)は、 1H−NMRによ
り測定した。
【0090】(2)ガラス転移温度は、JIS−K71
21に基づいて測定した値とする。
【0091】(3)比重は、JIS−K7112−A法
に基づいて測定した。
【0092】(4)メルトフローレートは、JIS−K
6719に基づいて、280°C,2.16kgfの荷
重で測定した。
【0093】(5)透明性は、分光光度計(日本分光社
製の製品番号U−30)により、波長400〜900n
mの範囲について波長を連続的に変化させて光透過率
(%)を測定し、最小の透過率を、その導光板の光透過
率として測定した。光透過率が高いほど、透明性に優れ
ている。
【0094】(6)輝度斑(ムラ)は、輝度計(BM−
7:トプコン株式会社製)を用い、導光板発光面(導光
板の成形面の周辺から1.5cm内側の長方形面)を長
辺、短辺との等間隔に合計9点の輝度(垂直方向)を測
定し、輝度斑=(最小値/最大値)で評価し、85%以
上を良好とした。
【0095】(7)色温度は、(6)と同一の輝度計を
用い、同一の方法で発光面9点の色温度(垂直方向)を
測定し、平均値に関して以下の判定基準で評価した。色
温度が高いほど、見え方に影響を及ぼさない。
【0096】 ◎…6500〜7500K(ケルビン) ○…6000〜7000 ×…6000以下 (8)耐熱性を評価した。耐熱性は環境変化(温度変
化)による寸法変化を測定することにより行った。導光
板は通常長時間、点灯することとなるので、温度による
寸法変化が問題となることが多い傾向にある。このた
め、代表的特性として、導光板をギヤーオーブン中で1
00°C、24時間保持した後の寸法変化(%)を測定
して評価した。
【0097】(9)耐光性は、フェードメーターで(ブ
ラックパネル温度63°C,720時間)紫外線照射し
た試験片の全光線透過率を測定し、(試験後の全光線透
過率/試験前の全光線透過率)×100の値が、98%
以上のものを◎(非常に良好)、96%以上のものを○
(良好)、94%以上のものを△(やや不良)、94%
未満ものを×(不良)とした。
【0098】(10)転写性は、目視により、集光用凹
凸が良好に転写されているか否かを、◎…転写不良全く
なし、○…転写不良なし、△…転写不良若干あり、×…
転写不良が目立つ、の基準により評価した。
【0099】(脂環式構造含有重合体樹脂の製造例1)
窒素雰囲気下、8−エチルテトラシクロ[4.4.1
2,5 .17,10.0]−ドデカ−3−エン(以下、ETC
Dと略す)100重量部を公知のメタセシス開環重合触
媒系で重合し、次いで公知の方法で水素添加しETCD
開環重合体水素添加物を得た。このETCD開環重合体
水素添加物は、シクロヘキサンを溶媒としたGPC(ゲ
ル・パーミエーション・クロマトグラフ)でポリイソプ
レン換算で測定される数平均分子量Mnは、28,00
0であった。このETCD開環重合体水素添加物を公知
の方法で乾燥した。プロトンNMR法により水素添加反
応の前後で比較して水素添加率が99.8%以上、DS
Cにより測定したTgは140°C、25°Cにおける
屈折率1.53(ASTM D542準拠)であった。
このペレット100重量部に対して0.2重量部のフェ
ノール系老化防止剤ペンタエリスリチル−テトラキス
(3−(3,5−ジ−ターシャリーブチル−4−ヒドロ
キシフェニル)プロピオネート)と0.4重量部の水添
スチレン・ブタジエン・スチレン・ブロック共重合体
(旭化成工業株式会社製タフテックH1051、クラム
状、30°Cにおける屈折率1.52)を混合し、二軸
混練機で混練し、ストランド(棒状の溶融樹脂)をスト
ランドカッターを通してペレット(粒状)状の成形材料
を得た。このペレットを、熱プレス(樹脂温度200°
C、300kgf/cm2 、3分)で20mm×15m
m、厚さ3.0mmの板を成形した。この板は透明で、
400〜700nmでの光線透過率は最小で90.0%
であった。この板を約0.05μmの厚さにスライス
し、四酸化ルテニウムでポリスチレン部分を染色し、透
過型電子顕微鏡により観察したところ、ゴム質重合体は
樹脂のマトリックス中で直径約0.04μmのほぼ球状
のミクロドメイン構造をとっていた。このペレットのガ
ラス転移温度は140°Cであった。
【0100】(脂環式構造含有重合体樹脂の製造例2)
ETCD100重量部の代わりに、ETCD15重量
部、トリシクロ[4.3.12,5 .01,6 ]デカ−3,
7−ジエン(ジシクロペンタジエン、以下、DCPとい
う)85重量部(計100重量部)に代えた以外は、製
造例1と同様にしてETCD/DCP開環共重合体水素
添加物を得た。重合体中の各ノルボルネン類の共重合比
率を、重合後の溶液中の残留ノルボルネン類組成(ガス
クロマトグラフィー法による)から計算したところ、E
TCD/DCP=15/85でほぼ仕込組成に等しかっ
た。このETCD/DCP開環重合体水素添加物は、M
nは、27,000であり、水素添加率が99.8%以
上、Tgは、104°C、屈折率は1.53であった。
【0101】(脂環式構造含有重合体樹脂の製造例3)
ETCDの代わりに、テトラシクロ[4.4.12,5
7,10.0]−ドデカ−3−エン(1,4:5,8−ジ
メタノ−1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタ
ヒドロナフタレンともいう。以下、TCDと略す)50
重量部、テトラシクロ[7.4.110,13 .01,9 .0
2,7 ]トリデカ−2,4,6,11−テトラエン(1,
4−メタノ−1,4,4a,9a−テトラヒドロフルオ
レンともいう。以下、MTFと略す)50重量部(計1
00重量部)に代えた以外は、製造例1と同様にしてT
CD/MTF開環共重合体水素添加物を得た。重合体中
の各ノルボルネン類の共重合比率を、重合後の溶液中の
残留ノルボルネン類組成(ガスクロマトグラフィー法に
よる)から計算したところ、TCD/MTF=50/5
0でほぼ仕込組成に等しかった。このTCD/MTF開
環重合体水素添加物は、Mnが31,000であり、水
素添加率が99.9%以上、Tgは、155°C、屈折
率は1.53であった。
【0102】実施例1〜3 製造例1〜3のペレットを射出成形し、導光板A〜Cを
作製した。射出成形の成形条件は、東芝機械株式会社製
の製品番号IS450の射出成形機を用い、金型温度1
10°C、シリンダー温度290°C、ノズル温度26
0°C、射出圧1000kgf/cm2 、保圧800k
gf/cm2 、型締め圧1200kgf/cm2 、射出
速度(スクリュー前進速度に対応する)40cm3
s、スクリュー背圧70kgf/cm2 、スクリュー回
転数30rpmであった。また金型内への充填開始から
充填終了までの時間は1秒であった。
【0103】得られた導光板A〜Cは、図1(A)
(C)に示すように、一端側(1a側)の厚みが2m
m、末端側(1d側)の厚み0.5mm、一端側から末
端側までの長さが190mm、直線状光源の軸方向に沿
った長さが250mmであり、一端側から末端側へ遠ざ
かる方向(直線状光源の軸芯と略垂直方向)につれて厚
みが漸次薄くなるようなくさび型であり、また導光板の
光出射面1b側には、ピッチ100μm、高さ50μ
m、頂角90°のプリズム形状の繰り返し形状の集光用
凹凸が転写不良なく、良好に一体成形されていた。
【0104】また、導光板表面が発泡しているか否かに
ついて目視により確認したところ、表面は発泡しておら
ず、良好な外観であった。導光板の全光線透過率は90
%であり、透明性は良好であった。
【0105】このようにして得られた導光板の反射面側
には、光源から遠ざかるにつれて、次第に密になるよう
な反射パターンを、印刷し、さらに得られた導光板の光
入射端面以外の側端面に株式会社辻本電機製作所製の製
品番号RF188の反射テープを貼り付け、短辺側光入
射端部にハリソン電機株式会社製の管径2.4mmφの
冷陰極ランプを設置し、ランプと導光板光入射部の周囲
を株式会社きもと製の製品番号GR38Wのリフレクタ
ーで被った。さらに導光板の光出射面側に株式会社辻本
電機製作所製の製品番号PCMSAの光拡散性シート
を、導光板の光出射面とは反対面に株式会社辻本電機製
作所製の製品番号RF188の反射シートを配置し、エ
ッジライト方式面状光源ユニットを作製した。このユニ
ットを用いて、輝度斑、色温度、耐熱性について評価し
た。上記結果をまとめて、表1に示す。
【0106】
【表1】
【0107】実施例4〜6 光出射面1’b側には実施例1〜3と同様な集光用凹凸
11が形成され、光反射面1’c側には光源2から導入
された光を均一に発光させるためのV溝12が形成でき
るように構成された金型を用いた以外は、実施例1〜3
と同様にして導光板D〜Fを作製した。
【0108】得られた導光板D〜Fは、図4(A)に示
すように、一端側(1’a側)の厚みが2mm、末端側
(1’d側)の厚み0.5mm、一端側から末端側まで
の長さが190mm、直線状光源の軸方向に沿った長さ
が250mmであり、一端側から末端側へ遠ざかる方向
(直線状光源の軸芯と略垂直方向)につれて厚みが漸次
薄くなるようなくさび型であった。また導光板の光出射
面1’b側には、実施例1と同様に、プリズム形状の繰
り返し形状の集光用凹凸が転写不良なく、良好に一体成
形されていた。また導光板の光反射面1’c側には、導
光板の一端側から末端側へ遠ざかるにつれて漸次密にな
るようなV溝12が形成された。なお、V溝12の形状
は、頂角90°、光源付近でのピッチ幅は0.05〜
0.1mm、末端付近のピッチ幅は0.5〜2mmであ
り、また溝深さは光源付近から末端付近まで一律に約8
0μmであり、また末端付近のV溝転写性は良好であっ
た。
【0109】また導光板表面が発泡しているか否かにつ
いて目視により確認したところ、表面は発泡しておら
ず、良好な外観であった。また導光板の全光線透過率は
90%であり、透明性は良好であった。また、実施例1
〜3と同様の面光源ユニットを用い、輝度斑、色温度お
よび耐熱性を評価したが、何れも優れた結果が得られ
た。その結果を表1に示す。
【0110】比較例1 ポリメチルメタクリレート(PMMA)(住友化学工業
社製の製品番号スミペックス−MG5)を用い、シリン
ダー温度を250°C、ノズル温度を230°Cに変え
た以外は実施例1〜3と同様にしてペレットを作製し、
このペレットを、実施例1〜3と同様の条件で導光板G
を作製した。
【0111】得られた導光板Gは、図1(A)(C)に
示すように、一端側(1a側)の厚みが2mm、末端側
(1d側)の厚み0.5mm、一端側から末端側までの
長さが190mm、直線状光源の軸方向に沿った長さが
250mmであり、一端側から末端側へ遠ざかる方向
(直線状光源の軸芯と略垂直方向)につれて厚みが漸次
薄くなるようなくさび型であり、また導光板の光出射面
1b側には、ピッチ100μm、高さ50μm、頂角9
0°のプリズム形状の繰り返し形状の集光用凹凸が転写
形成されていたが、集光用凹凸の所々で若干の転写不良
が認められた。
【0112】また、実施例1〜3と同様の面光源ユニッ
トを用い、輝度斑、色温度および耐熱性を評価した結果
を表1に示す。色温度については良好な結果が得られた
が、耐熱性については寸法変化が生じており劣ってい
た。輝度斑についても実施例に比して劣っていた。
【0113】比較例2 ポリカーボネート(PC)(帝人化成製;パンライト−
122)を用いた以外は実施例1〜3と同様にしてペレ
ットを作製し、このペレットを、実施例1〜3と同様の
条件で導光板Hを作製した。
【0114】得られた導光板Hは、図1(A)(C)に
示すように、一端側(1a側)の厚みが2mm、末端側
(1d側)の厚み0.5mm、一端側から末端側までの
長さが190mm、直線状光源の軸方向に沿った長さが
250mmであり、一端側から末端側へ遠ざかる方向
(直線状光源の軸芯と略垂直方向)につれて厚みが漸次
薄くなるようなくさび型であり、また導光板の光出射面
1b側には、ピッチ100μm、高さ50μm、頂角9
0°のプリズム形状の繰り返し形状の集光用凹凸が転写
形成されていたが、集光用凹凸の所々で若干の転写不良
が認められた。
【0115】また、導光板表面が発泡しているか否かに
ついて目視により確認したところ、表面は発泡してお
り、ボイドが発生していた。導光板の全光線透過率は8
0%と低かった。また、実施例1〜3と同様の面光源ユ
ニットを用い、輝度斑、色温度および耐熱性を評価した
結果を表1に示す。耐熱性については良好な結果が得ら
れたが、色温度が低く、また輝度斑についても実施例に
比して劣っていた。
【0116】比較例3 ポリメチルメタクリレート(PMMA)(住友化学工業
社製の製品番号スミペックス−MG5)を用いた以外は
実施例1〜3と同様にしてペレットを作製し、このペレ
ットを、実施例1〜3と同様の条件で導光板Iを作製し
た。
【0117】得られた導光板Iは、図1(A)(C)に
示すように、一端側(1a側)の厚みが2mm、末端側
(1d側)の厚み0.5mm、一端側から末端側までの
長さが190mm、直線状光源の軸方向に沿った長さが
250mmであり、一端側から末端側へ遠ざかる方向
(直線状光源の軸芯と略垂直方向)につれて厚みが漸次
薄くなるようなくさび型であり、また導光板の光出射面
1b側には、ピッチ100μm、高さ50μm、頂角9
0°のプリズム形状の繰り返し形状の集光用凹凸が転写
形成されていたが、導光板表面が発泡しているか否かに
ついて目視により確認したところ、表面は発泡してお
り、ボイドが発生していた。導光板の全光線透過率は8
2%と低かった。また、実施例1〜3と同様の面光源ユ
ニットを用い、輝度斑、色温度および耐熱性を評価した
結果を表1に示す。色温度については良好な結果が得ら
れたが、耐熱性については寸法変化が生じており劣って
いた。輝度斑についても実施例に比して劣っていた。
【0118】考察 表1より、比較例1〜3の導光板を用いた面状光源ユニ
ットより、実施例1〜6の導光板を用いたユニットの方
が、より高輝度で、輝度斑がなく、色温度が高く、耐熱
性に優れているものであることが分かった。
【0119】また、比較例1〜3の導光板は、実施例1
〜6の導光板に比して、透明性に劣ると共に、集光用凹
凸の転写効率も悪かった。具体的には、比較例1〜3の
導光板ではプリズム形状の頂点部分の転写再現性が悪
く、丸みを帯びてしまった。
【0120】
【発明の効果】本発明に係る導光板は、脂環式構造含有
重合体樹脂で構成してあることから、透明性に優れるな
どの光学特性に優れる。また、脂環式構造含有重合体樹
脂で構成してあることから、耐熱性に優れ、長時間、導
光板を使用した場合であっても、温度変化による変形を
生じるおそれが少なくなる。さらに、脂環式構造含有重
合体樹脂で構成してあることから、高温でも熱分解や加
水分解せずに成形可能であり、溶融時の流動性に優れ
る。したがって、薄くて、大画面サイズ(たとえば10
インチ以上)であっても、輝度斑の少ない良好な導光板
を得ることができる。また流動性に優れるので、集光用
凹凸を一体成形する際に、転写不良を生じることなく、
良好な形状の集光用凹凸を導光板の光出射面側に成形す
ることができる。集光用凹凸が一体成形してあることか
ら、導光板とは別に集光シートを成形する必要がなくな
り、バックライトユニットの組立工程を簡略化すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本発明の第1実施形態に係る導光板を
用いた一の面状光源装置を示す概略斜視図、(B)は
(A)をX方向からの見た正面図、(C)は(A)をY
方向から見た正面図である。
【図2】(A)は本発明の第1実施形態に係る導光板を
用いた別の面状光源装置を示す概略斜視図、(B)は
(A)をX方向からの見た正面図、(C)は(A)をY
方向から見た正面図である。
【図3】は本発明の第1実施形態に係る導光板を、図1
(A)におけるX方向から見た場合の部分断面図であ
る。
【図4】(A)は本発明の第2実施形態に係る導光板
を、図1(A)におけるY方向から見た場合の部分断面
図、(B)は図4(A)の反射面についての部分拡大図
である。
【図5】(A)〜(E)は本発明に係る導光板光出射面
の断面形状の他の実施形態を示す概略図である。
【図6】(A)〜(E)は本発明の第1実施形態に係る
導光板の製造工程を示す概略図である。
【図7】(A)は図6の方法により製造された導光板の
断面図、(B)は(A)の底面図である。
【図8】は図6での射出速度と保圧の経時的変化を時間
との関係で表したグラフである。
【符号の説明】
1、1’…導光板 1a、1’a…光入射面 1b、1’b…光出射面 1c、1’c…光反射面 1d、1’d…端部光反射面 11…集光用凹凸 11a、11b…プリズム形状の表面 12…V溝 2…光源 3…集光シート 4…ホッパー 5…加熱シリンダー 51…ノズル 6…スクリュー 7…金型 10…面状光源装置

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】脂環式構造含有重合体樹脂で構成してあ
    り、集光用凹凸が光出射面側に一体成形してなる導光
    板。
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