JP3956552B2 - コンタクトレンズ用成形型 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンタクトレンズの製造に使用する成形型に関し、更に詳しくは硬化性樹脂でコンタクトレンズを製造する際に使用する成形型に関する。
【0002】
【従来の技術】
コンタクトレンズは、樹脂製の2種類の成形型を組み合せて形成される空間に、重合性モノマーを充填し、片方の形側から紫外線等を照射してモノマーを重合させてレンズの前駆体を成形した後、そのレンズ面を切削加工等して製造される。使用される成形型は繰り返し使用されるために、コンタクトレンズの離型抵抗が小さいこと、離型時の応力に耐え得る強度を有していることが要求される。
【0003】
ノルボルネン系重合体などの脂環構造含有重合体は、極性基を有しないために他の樹脂材料等との密着性が小さく、重合性モノマー等にも殆ど侵されないため、コンタクトレンズ用成形型として提案されている(例えば特開平6−170857号公報)。
【0004】
しかし本発明者等の検討によると、ここで使用されている材料を使用すると、重合性モノマーの硬化に時間を要し、また、コンタクトレンズ中に未反応モノマーが残存しやすいことが判明した。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、生産性に優れるコンタクトレンズ用の成形型を提供することにあり、他の目的は未反応モノマーの含有量が少ないコンタクトレンズを効率的に生産する方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、酸素透過係数が一定値以下の脂環構造含有重合体からなる成形型を用いてコンタクトレンズを成形した場合に、重合性モノマーの硬化反応が素早く進行し、反応率も向上するために、コンタクトレンズの生産性が向上し、得られるコンタクトレンズ中の未反応モノマーの含有量も著しく低減できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
かくして本発明によれば、酸素透過係数が10×10−11cm3・cm/cm2・s・cmHg以下であり、かつ、落錘衝撃強度が5J以上である脂環構造含有重合体からなるコンタクトレンズ用成形型であって、該脂環構造含有重合体が、重合体全繰り返し単位中に、ノルボルナン環以外の環構造のみを有する繰り返し単位を10重量%以上含有するものであるコンタクトレンズ用成形型が提供される。また、本発明によれば、上記の成形型に、重合性モノマーを充填し、該モノマーを熱及び/又は紫外線照射により重合することを特徴とするコンタクトレンズの製造方法が提供される。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の好ましい実施の形態について、項目に分けて説明する。
【0009】
脂環構造含有重合体
本発明で使用される脂環構造含有重合体は、主鎖及び/または側鎖に脂環式構造を有するものであり、透明性、機械強度、耐熱性などの観点から、主鎖に脂環式構造を含有するものが好ましい。
【0010】
脂環式構造としては、シクロアルカン構造、シクロアルケン構造などが挙げられ、上記同様の観点から、シクロアルカン構造が好ましく、脂環式構造を構成する炭素原子数は、通常4〜30個、好ましくは5〜20個、より好ましくは5〜15個の範囲である。
【0011】
脂環構造含有重合体中の脂環式構造を有する繰り返し単位の割合は、使用目的に応じて適宜選択すればよいが、通常50重量%以上、好ましくは70重量%以上、より好ましくは90重量%以上である。脂環構造含有重合体中の脂環式構造を有する繰り返し単位の割合が過度に少ないと耐熱性に劣る。なお、脂環構造含有重合体中の脂環式構造を有する繰り返し単位以外の残部は、格別な限定はなく、使用目的に応じて適宜選択される。
【0012】
こうした脂環式構造を含有する重合体の具体例としては、例えば、(1)ノルボルネン系重合体、(2)単環の環状オレフィン系重合体、(3)環状共役ジエン系重合体、(4)ビニル脂環式炭化水素系重合体、及びこれらの水素添加物などが挙げられ、これらの中でも、機械強度、耐熱性、及び成形性等の観点から、ノルボルネン系重合体及びその水素添加物、環状共役ジエン系重合体及びその水素添加物などが好ましく、ノルボルネン系重合体及びその水素添加物がより好ましい。
【0013】
(1)ノルボルネン系重合体
本発明に使用されるノルボルネン系重合体は、例えば、特開平3−14882号公報や、特開平3−122137号公報などに開示されている公知の重合体であり、具体的には、ノルボルネン系モノマーの開環重合体及びその水素添加物、ノルボルネン系モノマーの付加重合体、ノルボルネン系モノマーと共重合可能なその他のモノマーとの付加型共重合体などが挙げられる。これらの中でも、機械強度や成形性等の観点から、ノルボルネン系モノマーの開環重合体及びその水素添加物が好ましく、ノルボルネン系モノマーの開環重合体水素添加物が特に好ましい。
【0014】
ノルボルネン系モノマーとしては、ビシクロ〔2,2,1〕−ヘプト−2−エン(慣用名:ノルボルネン)、5−メチル−ビシクロ〔2,2,1〕−ヘプト−2−エン、5,5−ジメチル−ビシクロ〔2,2,1〕−ヘプト−2−エン、5−エチル−ビシクロ〔2,2,1〕−ヘプト−2−エン、5−ブチル−ビシクロ〔2,2,1〕−ヘプト−2−エン、5−ヘキシル−ビシクロ〔2,2,1〕−ヘプト−2−エン、5−オクチル−ビシクロ〔2,2,1〕−ヘプト−2−エン、5−オクタデシル−ビシクロ〔2,2,1〕−ヘプト−2−エン、5−エチリデン−ビシクロ〔2,2,1〕−ヘプト−2−エン、5−メチリデン−ビシクロ〔2,2,1〕−ヘプト−2−エン、5−ビニル−ビシクロ〔2,2,1〕−ヘプト−2−エン、5−プロペニル−ビシクロ〔2,2,1〕−ヘプト−2−エン、
【0015】
5−メトキシ−カルボニル−ビシクロ〔2,2,1〕−ヘプト−2−エン、5−シアノ−ビシクロ〔2,2,1〕−ヘプト−2−エン、5−メチル−5−メトキシカルボニル−ビシクロ〔2,2,1〕−ヘプト−2−エン、5−メトキシカルボニル−ビシクロ〔2,2,1〕−ヘプト−2−エン、5−エトキシカルボニル−ビシクロ〔2,2,1〕−ヘプト−2−エン、5−メチル−5−エトキシカルボニル−ビシクロ〔2,2,1〕−ヘプト−2−エン、ビシクロ〔2,2,1〕−ヘプト−5−エニル−2−メチルプロピオネイト、ビシクロ〔2,2,1〕−ヘプト−5−エニル−2−メチルオクタネイト、ビシクロ〔2,2,1〕−ヘプト−2−エン−5,6−ジカルボン酸無水物、5−ヒドロキシメチル−ビシクロ〔2,2,1〕−ヘプト−2−エン、5,6−ジ(ヒドロキシメチル)−ビシクロ〔2,2,1〕−ヘプト−2−エン、5−ヒドロキシ−i−プロピル−ビシクロ〔2,2,1〕−ヘプト−2−エン、ビシクロ〔2,2,1〕−ヘプト−2−エン、5,6−ジカルボキシ−ビシクロ〔2,2,1〕−ヘプト−2−エン、ビシクロ〔2,2,1〕−ヘプト−2−エン−5,6−ジカルボン酸イミド、5−シクロペンチル−ビシクロ〔2,2,1〕−ヘプト−2−エン、5−シクロヘキシル−ビシクロ〔2,2,1〕−ヘプト−2−エン、5−シクロヘキセニル−ビシクロ〔2,2,1〕−ヘプト−2−エン、5−フェニル−ビシクロ〔2,2,1〕−ヘプト−2−エン、
【0016】
トリシクロ〔4,3,12,5,01,6〕−デカ−3,7−ジエン(慣用名ジシクロペンタジエン)、トリシクロ〔4,3,12,5,01,6〕−デカ−3−エン、トリシクロ〔4,4,12,5,01,6〕−ウンデカ−3,7−ジエン、トリシクロ〔4,4,12,5,01,6〕−ウンデカ−3,8−ジエン、トリシクロ〔4,4,12,5,01,6〕−ウンデカ−3−エン、テトラシクロ〔7,4,110,13,01,9,02,7〕−トリデカ−2,4,6−11−テトラエン(1,4−メタノ−1,4,4a,9a−テトラヒドロフルオレンともいう)、テトラシクロ〔8,4,111,14,01,10,03,8〕−テトラデカ−3,5,7,12−11−テトラエン(1,4−メタノ−1,4,4a,5,10,10a−ヘキサヒドロアントラセンともいう)、
【0017】
テトラシクロ〔4,4,12,5,17,10,0〕−ドデカ−3−エン(単にテトラシクロドデセンともいう)、8−メチル−テトラシクロ〔4,4,12,5,17,10,0〕−ドデカ−3−エン、8−メチル−テトラシクロ〔4,4,12,5,17,10,0〕−ドデカ−3−エン、8−エチル−テトラシクロ〔4,4,12,5,17,10,0〕−ドデカ−3−エン、8−メチリデン−テトラシクロ〔4,4,12,5,17,10,0〕−ドデカ−3−エン、8−エチリデン−テトラシクロ〔4,4,12,5,17,10,0〕−ドデカ−3−エン、8−ビニル−テトラシクロ〔4,4,12,5,17,10,0〕−ドデカ−3−エン、8−プロペニル−テトラシクロ〔4,4,12,5,17,10,0〕−ドデカ−3−エン、
【0018】
8−メトキシカルボニル−テトラシクロ〔4,4,12,5,17,10,0〕−ドデカ−3−エン、8−メチル−8−メトキシカルボニル−テトラシクロ〔4,4,12,5,17,10,0〕−ドデカ−3−エン、8−ヒドロキシメチル−テトラシクロ〔4,4,12,5,17,10,0〕−ドデカ−3−エン、8−カルボキシ−テトラシクロ〔4,4,12,5,17,10,0〕−ドデカ−3−エン、8−シクロペンチル−テトラシクロ〔4,4,12,5,17,10,0〕−ドデカ−3−エン、8−シクロヘキシル−テトラシクロ〔4,4,12,5,17,10,0〕−ドデカ−3−エン、8−シクロヘキセニル−テトラシクロ〔4,4,12,5,17,10,0〕−ドデカ−3−エン、8−フェニル−テトラシクロ〔4,4,12,5,17,10,0〕−ドデカ−3−エン、ペンタシクロ〔6,5,11,8,13,6,02,7,09,13〕−ペンタデカ−3,10−ジエン、ペンタシクロ〔7,4,13,6,110,13,01,9,02,7〕−ペンタデカ−4,11−ジエンなどのノルボルネン系モノマーなどが挙げられる。これらのノルボルネン系モノマーは、それぞれ単独であるいは2種以上組み合わせて用いられる。
【0019】
これらノルボルネン系モノマーの開環重合体は、上記ノルボルネン系モノマーを、開環重合体触媒の存在下で重合して得ることができる。開環重合触媒としては、例えば、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム、白金などの金属のハロゲン化物、硝酸塩またはアセチルアセトン化合物と、還元剤とからなる触媒系、あるいは、チタン、バナジウム、ジルコニウム、タングステン、モリブデンなどの金属のハロゲン化物またはアセチルアセトン化合物と、有機アルミニウム化合物とからなる触媒系を用いられる。重合反応は溶媒中または無溶媒で、通常、−50℃〜100℃の重合温度、0〜50kg/cm2の重合圧力で行われる。
【0020】
ノルボルネン系モノマーの開環重合体水素添加物は、通常、上記開環重合体の重合溶液に、水素添加触媒を添加し、水素添加することにより得ることができる。水素添加触媒としては、特に限定されないが、通常不均一系触媒や均一系触媒が用いられる。
【0021】
ノルボルネン系モノマー、またはノルボルネン系モノマーと共重合可能なその他のモノマーとの付加(共)重合体は、例えば、モノマー成分を、溶媒中または無溶媒で、チタン、ジルコニウム、又はバナジウム化合物と有機アルミニウム化合物とからなる触媒系の存在下で、通常、−50℃〜100℃の重合温度、0〜50kg/cm2の重合圧力で(共)重合させる方法により得ることができる。
【0022】
共重合可能なその他のモノマーとしては、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、3−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、3−エチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ヘキセン、4,4−ジメチル−1−ヘキセン、4,4−ジメチル−1−ペンテン、4−エチル−1−ヘキセン、3−エチル−1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイコセンなどの炭素数2〜20のα−オレフィン;シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘキセン、3,4−ジメチルシクロペンテン、3−メチルシクロヘキセン、2−(2−メチルブチル)−1−シクロヘキセン、シクロオクテン、3a,5,6,7a−テトラヒドロ−4,7−メタノ−1H−インデンなどのシクロオレフィン;1,4−ヘキサジエン、4−メチル−1,4−ヘキサジエン、5−メチル−1,4−ヘキサジエン、1,7−オクタジエンなどの非共役ジエン;などが用いられる。これらの中でも、α−オレフィン、特にエチレンが好ましい。これらの共重合可能なその他のモノマーは、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。ノルボルネン系モノマーと共重合可能なその他のモノマーとを付加共重合される場合は、付加共重合体中のノルボルネン系モノマー由来の結合単位と共重合可能なその他のモノマー由来の結合単位との割合が、重量比で通常30:70〜99:1、好ましくは50:50〜97:3、より好ましくは70:30〜95:5の範囲となるように適宜選択される。
【0023】
(2)単環の環状オレフィン系重合体
単環の環状オレフィン系重合体としては、例えば、特開昭64−66216号公報に開示されているシクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロオクテンなどの単環の環状オレフィン系単量体の付加重合体を用いることができる。
【0024】
(3)環状共役ジエン系重合体
環状共役ジエン系重合体としては、例えば、特開平6−136057号公報や特開平7−258318号公報に開示されているシクロペンタジエン、シクロヘキサジエンなどの環状共役ジエン系単量体を1,2−または1,4−付加重合した重合体及びその水素添加物などを用いることができる。
【0025】
(4)ビニル脂環式炭化水素系重合体
ビニル脂環式炭化水素系重合体としては、例えば、特開昭51−59989号公報に開示されているビニルシクロヘキセン、ビニルシクロヘキサンなどのビニル脂環式炭化水素系単量体の重合体及びその水素添加物、特開昭63−43910号公報、特開昭64−1706号公報などに開示されているスチレン、α−メチルスチレンなどのビニル芳香族系単量体の重合体の芳香環部分の水素添加物などを用いることができる。
【0026】
本発明で使用される脂環構造含有重合体は、酸素透過係数が10×10−11cm3・cm/cm2・s・cmHg以下、好ましくは8×10−11cm3・cm/cm2・s・cmHg以下、より好ましくは6×10−11cm3・cm/cm2・s・cmHg以下のものである。酸素透過係数が上記範囲にある場合、該重合体からなる成形型を用いてコンタクトレンズを製造する際に、重合性モノマーの硬化反応が酸素阻害を受にくくなり、硬化時間が短縮され、硬化後のレンズ中の未反応モノマー残留量が著しく低減される。
【0027】
該脂環構造含有重合体の落錘衝撃強度は、好ましくは5J以上、より好ましくは10J以上である。落錘衝撃強度が上記範囲にあるときにコンタクトレンズ型の耐衝撃性が向上し、レンズの離型時の変形、割れ等が著しく低下して繰り返し使用回数が増加する。
【0028】
このような重合体としては、脂環構造含有重合体中に脂環式構造を有する繰り返し単位として、ノルボルナン環以外の脂環式構造のみを有する繰り返し単位を含有するものを使用するのが好ましく、その含有量は、通常10重量%、好ましくは20重量%、より好ましくは60重量%以上である。ノルボルナン環以外の脂環式構造のみを有する繰り返し単位の含有量が上記範囲にあるときに、重合体の落錘衝撃強度が向上するので好適である。
本発明では、ノルボルナン環以外の脂環式構造のみを有する繰り返し単位の含有量が10重量%以上のものを用いる。
【0029】
該脂環構造含有重合体の分子量は、使用目的に応じて適宜選択されるが、成形型の機械強度、成形可能性等の観点から、シクロヘキサン溶液(重合体樹脂が溶解しない場合はトルエン溶液)のゲル・パーミエーション・クロマトグラフ法で測定したポリイソプレンまたはポリスチレン換算の重量平均分子量で、通常5,000〜500,000、好ましくは8,000〜200,000、より好ましくは10,000〜100,000の範囲である。
【0030】
該脂環構造含有重合体のTgは、使用目的に応じて適宜選択されればよいが、通常80℃以上、好ましくは90℃〜250℃、より好ましくは100℃〜200℃の範囲である。この範囲において、耐熱性と成形加工性とが高度にバランスされ、特にコンタクトレンズ用モノマーの硬化時に型の変形や劣化等が防止できる。
【0031】
酸化防止剤
本発明においては、脂環構造含有重合体に特定量の酸化防止剤を配合することで、特に紫外線波長領域の光線透過率に優れ、且つ耐久性に優れたコンタクトレンズ用成形型を得ることができる。使用される酸化防止剤としては、上記効果を奏するものであれば格別な制限はないが、例えば、フェノール系酸化防止剤や、リン系酸化防止剤、チオエーテル系酸化防止剤、ラクトン系酸化防止剤が挙げられ、特にフェノール系酸化防止剤を用いた場合に、光線透過率、衝撃強度、耐熱性に優れた成形型が得られる。
【0032】
フェノール系酸化防止剤としては、従来公知のものが使用でき、例えば、2−第3ブチル−6−(3−第3ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート、2,4−ジ−第3アミル−6−(1−(3,5−ジ−第3アミル−2−ヒドロキシフェニル)エチル)フェニルアクリレートなどの特開昭63−179953号公報や特開平1−168643号公報に記載されるアクリレート系フェノール化合物;
【0033】
2,6−ジ−第3ブチル−4−メチルフェノール、2,6−ジ−第3ブチル−4−エチルフェノール、オクタデシル−3−(3,5−ジ−第3ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2,2’−メチレン−ビス(4−メチル−6−第3ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデン−ビス(6−第3ブチル−m−クレゾール)、4,4’−チオビス(3−メチル−6−第3ブチルフェノール)、ビス(3−シクロヘキシル−2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)メタン、3,9−ビス(2−(3−(3−第3ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ)−1,1−ジメチルエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5,5〕ウンデカン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−第3ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−第3ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス(メチレン−3−(3’,5’−ジ−第3ブチル−4’−ヒドロキシフェニルプロピオネート)メタン〔すなわち、ペンタエリスリメチル−テトラキス(3−(3,5−ジ−第3ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオネート)〕、トリエチレングリコールビス(3−(3−第3ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート)、トコフェノールなどのアルキル置換フェノール系化合物;
【0034】
6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−第3ブチルアニリノ)−2,4−ビスオクチルチオ−1,3,5−トリアジン、6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルアニリノ)−2,4−ビスオクチルチオ−1,3,5−トリアジン、6−(4−ヒドロキシ−3−メチル−5−第3ブチルアニリノ)−2,4−ビスオクチルチオ−1,3,5−トリアジン、2−オクチルチオ−4,6−ビス−(3,5−ジ−第3ブチル−4−オキシアニリノ)−1,3,5−トリアジンなどのトリアジン基含有フェノール系化合物;などが挙げられる。これらの中でも、アクリレート系フェノール化合物やアルキル置換フェノール系化合物が好ましく、アルキル置換フェノール系化合物が特に好ましい。
【0035】
リン系酸化防止剤としては、一般の樹脂工業で通常使用される物であれば格別な限定はなく、例えば、トリフェニルホスファイト、ジフェニルイソデシルホスファイト、フェニルジイソデシルホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス(ジノニルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−第3ブチルフェニル)ホスファイト、トリス(2−第3ブチル−4−メチルフェニル)ホスファイト、トリス(シクロヘキシルフェニル)ホスファイト、2,2−メチレンビス(4,6−ジ−第3ブチルフェニル)オクチルホスファイト、9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキサイド、10−(3,5−ジ−第3ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキサイド、10−デシロキシ−9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレンなどのモノホスファイト系化合物;
【0036】
4,4’−ブチリデン−ビス(3−メチル−6−第3ブチルフェニル−ジ−トリデシルホスファイト)、4,4’−イソプロピリデン−ビス(フェニル−ジ−アルキル(C12〜C15)ホスファイト)、4,4’−イソプロピリデン−ビス(ジフェニルモノアルキル(C12〜C15)ホスファイト)、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ジ−トリデシルホスファイト−5−第3ブチルフェニル)ブタン、テトラキス(2,4−ジ−第3ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスファイト、サイクリックネオペンタンテトライルビス(イソデシルホスファイト)、サイクリックネオペンタンテトライルビス(ノニルフェニルホスファイト)、サイクリックネオペンタンテトライルビス(2,4−ジ−第3ブチルフェニルホスファイト)、サイクリックネオペンタンテトライルビス(2,4−ジメチルフェニルホスファイト)、サイクリックネオペンタンテトライルビス(2,6−ジ−第3ブチルフェニルホスファイト)などのジホスファイト系化合物などが挙げられる。これらの中でも、モノホスファイト系化合物が好ましく、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス(ジノニルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−第3ブチルフェニル)ホスファイトなどが特に好ましい。
【0037】
イオウ系酸化防止剤は、例えば、ジラウリル3,3−チオジプロピオネート、ジミリスチル3,3’−チオジプロピオネート、ジステアリル3,3−チオジプロピオネート、ラウリルステアリル3,3−チオジプロピオネート、ペンタエリスリトール−テトラキス−(β−ラウリル−チオ−プロピオネート)、3,9−ビス(2−ドデシルチオエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5,5〕ウンデカンなどを挙げることができる。
【0038】
ラクトン系酸化防止剤は、ラクトン構造を含む化合物ものであれば特に限定はされないが、芳香族系のラクトン化合物が好ましい。この中でもベンゾフラノン骨格を有するものがより好ましく、さらにアリール基を置換基としてフラン環の側鎖に有する3−アリールベンゾフラン−2−オンがより好ましい。一例として5,7−ジ−第三ブチル−3−(3、4−ジ−メチルフェニル)−3H−ベンゾフラン−2−オンをあげることができる。
【0039】
酸化防止剤の配合量は、脂環構造含有重合体100重量部に対してそれぞれ、通常0.005〜2重量部、好ましくは0.01〜0.5重量部、より好ましくは0.05〜0.3重量部の範囲である。脂環構造含有重合体中の酸化防止剤の配合量が過度に多いと、成形型の紫外線波長領域の光線透過率が低下しコンタクトレンズ成形用のモノマーの硬化反応が不十分になり、逆に酸化防止剤の配合量が過度に少ないと酸化劣化等により成形型の衝撃強度が低下して好ましくない。
【0040】
離型剤
本発明においては、脂環構造含有重合体に離型剤を配合することで、コンタクトレンズの離型時の抵抗を低下させて成形型の変形や割れ等を低減することができる。配合できる離型剤の種類は上記効果を奏するものであれば格別な制限はないが、例えば、ラウリン酸、ミスチリン酸、パルミチン酸、パルミトオレイン酸、ステアリン酸、オレイン酸等の高級脂肪酸類;これら高級脂肪酸と、エチレングリコール、グリセリン、及びペンタエリスリトールなどとのエステル類(高級脂肪酸エステル類);流動パラフィン、天然パラフィン、マイクロワックス、合成パラフィン、ポリエチレンワックス等のパラフィン類などが挙げられ、これらの中でも、高級脂肪酸エステル類が熱分解温度が高く、成形時に分解せず好ましい。
上記離型剤は、単独でも、2種以上を組み合せて使用することができ、その配合量は、脂環構造含有重合体100重量部に対して、通常0.01〜20重量部、好ましくは0.02〜10重量部、より好ましくは0.05〜10重量部である。配合量が少なすぎると、離型効果が得られず、多すぎると、コンタクトレンズの表面に付着して不具合を生じる。
【0041】
本発明においては、上記脂環構造含有重合体に上記酸化防止剤、離型剤以外に、必要に応じて樹脂や軟質重合体などの成分を配合することができる。
【0042】
樹脂としては、ポリ塩化ビニル、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレートスチレン共重合体、ポリアクリロニトリル、ポリアクリロニトリルスチレン共重合体、ハイインパクトポリスチレン(HIPS)、アクリロニトルブタジエンスチレン共重合体(ABS樹脂)、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、ポリフェニレンエーテル等の非晶性樹脂;高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、リニア低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリプロピレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、超高分子量ポリエチレン等の鎖状ポリオレフィン系重合体、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、芳香族ポリエステル等のポリエステル系重合体、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン12、ポリアミドイミド等のポリアミド系重合体、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニリデンなどのビニル系重合体、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレンなどのフッ素系重合体、ポリアクリロニトリル、シンジオタクチックポリスチレン、ポリオキシメチレン、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、液晶ポリマー等の熱測定で結晶融点が観察される結晶性樹脂;などが挙げられる。
【0043】
軟質重合体は、通常最も低いTgが30℃以下であり、室温においてゴム弾性を示すような成分であれば配合することができ、例えば、(a)エチレンや、プロピレンなどのα−オレフィンから主としてなるオレフィン系軟質重合体、(b)イソブチレンから主としてなるイソブチレン系軟質重合体、(c)ブタジエン、イソプレンなどの共役ジエンから主としてなるジエン系軟質重合体、(d)けい素−酸素結合を骨格とする軟質重合体(有機ポリシロキサン)、(e)α,β−不飽和酸とその誘導体から主としてなる軟質重合体、(f)不飽和アルコールおよびアミンまたはそのアシル誘導体またはアセタールから主としてなる軟質重合体、(g)エポキシ化合物の重合体、(h)フッ素系ゴム、(i)その他の軟質重合体、などが挙げられる。
【0044】
これらの軟質重合体の具体例としては、例えば、(a)としては、液状ポリエチレン、アタクチックポリプロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテンおよび1−デセンなどの単独重合体; エチレン・α−オレフィン共重合体、プロピレン・α−オレフィン共重合体、エチレン・プロピレン・ジエン共重合体(EPDM)、エチレン・環状オレフィン共重合体およびエチレン・プロピレン・スチレン共重合体などの共重合体が挙げられる。(b)としては、ポリイソブチレン、イソブチレン・イソプレンゴム、イソブチレン・スチレン共重合体などが挙げられる。(c)としては、ポリブタジエン、ポリイソプレンなどの共役ジエンの単独重合体; ブタジエン・スチレンランダム共重合体、イソプレン・スチレンランダム共重合体、アクリロニトリル・ブタジエン共重合体、アクリロニトリル・ブタジエン共重合体の水素添加物、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体などの共役ジエンのランダム共重合体; ブタジエン・スチレン・ブロック共重合体、スチレン・ブタジエン・スチレン・ブロック共重合体、イソプレン・スチレン・ブロック共重合体、スチレン・イソプレン・スチレン・ブロック共重合体などの共役ジエンと芳香族ビニル系炭化水素のブロック共重合体、およびこれらの水素添加物などが挙げられる。(d)としては、ジメチルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン、ジヒドロキシポリシロキサン、などのシリコーンゴムなどが挙げられる。
【0045】
(e)としては、ポリブチルアクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリヒドロキシエチルメタクリレート、ポリアクリルアミド、ポリアクリロニトリルなどのアクリルモノマーの単独重合体; ブチルアクリレート・スチレン共重合体などのアクリルモノマーとその他のモノマーとの共重合体が挙げられる。(f)としては、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリステアリン酸ビニル、ポリ安息香酸ビニル、ポリマレイン酸ビニルなどの(エステル化)不飽和アルコールの単独重合体; 酢酸ビニル・スチレン共重合体などの(エステル化)不飽和アルコールとその他のモノマーとの共重合体などが挙げられる。(g)としては、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、エピクロルヒドリンゴム、などが挙げられる。(h)としては、フッ化ビニリデン系ゴム、四フッ化エチレン−プロピレンゴム、などが挙げられる。(i)としては、天然ゴム、ポリペプチド、蛋白質、及び特開平8−73709号公報記載のポリエステル系熱可塑性エラストマー、塩化ビニル系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマーなどが挙げられる。これらの軟質重合体は、架橋構造を有したものであってもよく、また、変性により官能基を導入したものであってもよい。
【0046】
上記軟質重合体の中でも(a)、(b)、(c)の軟質重合体、より好ましくは(c)のジエン系軟質重合体、さらに好ましくは共役ジエン結合単位の炭素−炭素不飽和結合が水素添加されたジエン系軟質重合体の水素添加物が、特にゴム弾性に優れ、機械強度、柔軟性、分散性に優れるため好ましい。
【0047】
ジエン系重合体の好ましい例としては、ポリブタジエンなどの単独重合体の水素添加物、ブタジエン・スチレン共重合体などのランダム共重合体の水素添加物; ブタジエン・スチレン・ブロック共重合体、スチレン・ブタジエン・スチレン・ブロック共重合、イソプレン・スチレン・ブロック共重合体、スチレン・イソプレン・スチレン・ブロック共重合体などのブロック共重合体の水素添加物などが挙げられる。
【0048】
これらのその他のポリマーは、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いられる。脂環構造含有重合体全重量中のこれらその他のポリマーの配合量は、本発明の目的を損ねない範囲に適宜選択され、通常50重量%未満、好ましくは30重量%以下、より好ましくは10重量%以下である。
【0049】
本発明に用いる脂環構造含有重合体には、さらに、紫外線吸収剤および/または光安定剤や、可塑剤、滑剤、充填剤、顔料、近赤外線吸収剤、帯電防止剤などの各種添加剤を配合することができる。これらのその他の添加剤は、単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができ、その配合量は本発明の目的を損ねない範囲で適宜選択される。
【0050】
コンタクトレンズ成形型
本発明のコンタクトレンズ用成形型は、雄型と雌型を組み合わせた際に形成される空間に重合性モノマーを充填してコンタクトレンズを製造する方法、あるいは雄型と雌型を組み合わせた際に形成される空間に重合性モノマーを充填し、これに光線を照射することによって重合した後、両型が合致したままの状態で、あるいは雌型を取り外した状態で雄型をレンズ切削用旋盤に取り付け、レンズのフロントカーブ側を切削加工してコンタクトレンズを製造する方法、のいずれの方法にも使用できる。
成形型の雄型は、例えば、図1に示されようにコンタクトレンズの眼球への接触面を形成する凸状のBC光学面1、重合性モノマーを充填してから型を雌型と組み合わせて固定する面2から構成される。一方、雌型は、図2に示されるようにコンタクトレンズを成形したときにレンズ凸面を形成する凹状のFC光学面3、重合性モノマーを充填してから雄型と組み合わせて固定する面4、コンタクトレンズの外周を規定する外周規定部5から構成される。コンタクトレンズ形状に成形したときにBCを形成する凸状のBC光学面1およびFCを形成する凹状のFC光学面3は十分に滑らかな鏡面に加工されている。
これらの雄型と雌型を合致して組み立てると、図3に示されるようにFC光学面とBC光学面の間にレンズ形状となる空間(キャビティー)6が形成され、そのキャビティー内に重合性モノマーを充填してこれを重合することにより、コンタクトレンズを得ることができる。
【0051】
成形方法
上記成形型は、上記脂環構造含有重合体に、必要に応じて配合剤を配合し、加熱溶融成形等をして得ることができる。成形方法としては射出成形、射出圧縮成形、射出ブロー成形、ダイレクト・ブロー成形、圧縮成形、プレス成形、真空成形などがあり、特に機械強度、表面平滑性、寸法安定性等に優れる成形型を得るためには、射出成形、射出圧縮成形、プレス成形等が好ましく、射出成形が最も好ましい。
【0052】
本発明におけるコンタクトレンズを製造する際の重合性モノマーの重合は、通常の重合開始剤の存在下、加熱あるいは紫外線などの活性エネルギー線の照射によって行われる。例えば、上記雌型の凹状面に重合性モノマーを必要量吐出し、これに上記雄型の凸状面が先の凹状面に合致するように重ね合わせる。この際、型の接触面および側面部接触面が完全に接触するよう注意する。こうして組み立てた型を加熱して熱重合をさせるか、あるいは紫外線を照射し、光重合をさせるが、生産性の観点より、紫外線による光重合を用いるのが好ましい。
【0053】
本発明に適用可能な重合性モノマーとは、一般的に用いられるラジカル重合可能な化合物であり、ビニル基、アリル基、アクリル基、またはメタクリル基を分子中に1個以上含む化合物で、通常ハードコンタクトレンズまたはソフトコンタクトレンズ材料として使用されている物質である。具体的には、アルキル(メタ)アクリレート、シロキサニル(メタ)アクリレート、フルオロアルキル(メタ)アクリレート、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、多価アルコールの(メタ)アクリル酸エステル、ビニル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル類、スチレンの誘導体、N−ビニルラクタム、(多価)カルボン酸ビニル等のビニル化合物等が挙げられる。さらに具体的には、例えば、スチレン、アクリル酸、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、フェニルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、、メタクリル酸、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、イソボルニルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、フェニルメタクリレート、2−メタクリロイルオキシエチルコハク酸、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシブチルメタクリレート、フマル酸およびそれらのエステル類、メタクリロニトリル、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−ビニル−2−ピロリドン等が挙げられる。
【0054】
本発明においては、上記重合性モノマー以外に、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼンジアリルフタレート、ジエチレングリコールビスアリルカーボネート等の多官能モノマーを、架橋剤として用いることもできる。
【0055】
【実施例】
以下、本発明について、製造例、実施例、及び比較例を挙げて、より具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらの例に限定されるものではない。
これらの例において、〔部〕は、特に断りのない限り、重量基準である。また、各種物性の測定法は、次のとおりである。
【0056】
(1)Tgは、示差走査熱量計(DSC法)により測定した。
(2)分子量は、特に記載しない限り、シクロヘキサンを溶媒とするゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定されるポリイソプレン換算値として測定した。
(3)重合体の酸素透過係数は、高分子皮膜の気体透過性の測定法として公知の圧力法を用いて測定した。具体的には本発明の脂環構造含有重合体の薄膜を挟んだ容器の、該薄膜で隔てられた2つの空間を真空にし、片方の空間に酸素を充填し、他方の空間の圧力の上昇を測定して算出した(詳細は、丸善株式会社発行 日本化学会編 実験化学講座8 高分子化学(下) p152−156に記載の圧力法により測定した。)。
(4)落錘衝撃強度は、 JIS K7211記載の、硬質プラスチックの落錘衝撃試験方法通則により、50%破壊エネルギーを測定した。
(5)生産性の評価は、重合性モノマーを成形型に充填した後、完全に硬化するまでの紫外線照射時間を測定することによって行った。より具体的には、紫外線照射60秒後に、窒素雰囲気下で型を開き、レンズ表面がタックフリー(ベトつきがない状態)になっていれば完全硬化時間を60秒とし、タックフリーでなければ、それ以降、紫外線照射30秒毎に同様の確認を行った。
(6)使用回数の評価は、上記の硬化の試験を繰り返した際に、成形型へのレンズ樹脂の付着や成形型の割れが発生して使用できなくなるまでの回数(平均)を測定した。
【0057】
〔製造例1〕
窒素雰囲気下、テトラシクロ〔7.4.0.110,13.02,7〕トリデカ−2,4,6,11−テトラエン(1,4−メタノ−1,4,4a,9a−テトラヒドロフルオレンともいう。以下、MTFと略す)25部、テトラシクロ〔4.4.0.12,5.17,10〕−ドデカ−3−エン(以下、TCDと略す)35部とトリシクロ〔4.3.0.12,5〕デカ−3,7−ジエン(ジシクロペンタジエン、以下、DCPDと略す)40部とをメタセシス開環重合触媒系で重合し、次いで水素添加しMTF/TCD/DCPD(25/35/40)開環共重合体水素添加物を得た。
【0058】
水素添加反応終了後、反応溶液から水素添加触媒を除去し、この水素添加重合体溶液に、酸化防止剤であるペンタエリスリチル−テトラキス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕を水素添加重合体100部に対して、0.2部加えてから、脱溶剤した後ペレット化した。
上記ペレットに内部離型剤である12―ヒドロキシステアリン酸トリグリセロールを該ペレット100部に対して、0.5部加え、二軸押出機で混練して再びペレット化した。
この開環共重合体水素添加物の水素添加率は99.9%以上、ノルボルナン構以外の環構造のみを有する脂環式構造繰り返し単位の割合は65重量%、Mwは38,100、Tgは137℃であった。
【0059】
〔製造例2〕
単量体の組成比を8−エチルテトラシクロ〔4.4.0.12,5.17,10〕−ドデカ−3−エン(以下、ETDと略す)15部と、DCPD85部とに変えた以外は、製造例1と同様の操作でETD/DCPD(15/85)開環共重合体水素添加物のペレットを得た。
この開環共重合体水素添加物の水素添加率は99.9%以上、ノルボルナン構以外の環構造のみを有する脂環式構造繰り返し単位の割合は85重量%、Mwは32,500、Tgは102℃であった。
【0060】
〔製造例3〕
単量体の組成比をTCD40部と、MTF60部とに変えた以外は、製造例1と同様の操作でTCD/MTF(40/60)開環共重合体水素添加物のペレットを得た。この開環共重合体水素添加物の水素添加率は99.9%以上、ノルボルナン構以外の環構造のみを有する脂環式構造繰り返し単位の割合は60重量%、Mwは31,500、Tgは162℃であった。
【0061】
〔製造例4〕
単量体の組成比をETD100部に変えた以外は、製造例1と同様の操作でETD開環共重合体水素添加物のペレットを得た。
この開環共重合体水素添加物の水素添加率は99.9%以上、ノルボルナン構以外の環構造のみを有する脂環式構造繰り返し単位の割合は0重量%、Mwは38,000、Tgは139℃であった。
【0062】
〔製造例5〕
単量体の組成比をETD50部、及びDCPD50部とに変えた以外は、製造例1と同様の操作でETD/DCPD(50/50)開環共重合体水素添加物のペレットを得た。
この開環共重合体水素添加物の水素添加率は99.9%以上、ノルボルナン構以外の環構造のみを有する脂環式構造繰り返し単位の割合は50重量%、Mwは32,500、Tgは120℃であった。
【0063】
〔実施例1〕
製造例1で得られた樹脂ペレットを用い、図1に示す雄型および図2に示す雌型を射出成形にて成形した。シリンダー温度280℃、金型温度100℃とした。
【0064】
得られた成形型を用いて下記の方法により、コンタクトレンズの製造を行った。重合性モノマーとしては、2,3−ジヒドロキシプロピルメタクリレート70部、メチルメタクリレート28部、エチレングリコールジメタクリレート1.5部、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド0.5部をよく混合し、この混合物の脱気、窒素置換を行ったものを使用した。この混合物を上記の成形型に充填し、これに80W/cm高圧水銀ランプを用いて距離10cmで紫外線を照射した。完全硬化までの照射時間は60秒であった。
得られたコンタクトレンズを純水中で膨潤させ、洗浄した後、生理食塩水に浸漬して、所定量の吸水をさせると同時に、溶出物の溶出を完結させた。こうして得られたソフトコンタクトレンズは表面が滑らかで、コンタクトレンズ表面および内部には空隙はなかった。
以降上記の方法により各評価を行った結果を表1に記載する。
【0065】
【表1】
【0066】
〔実施例2〕
製造例2で得られた開環重合体水素添加物を用いた以外は、実施例1と同様の方法によりコンタクトレンズを製造して評価した結果を表1に記載する。
【0067】
〔比較例1〕
製造例3で得られた開環重合体水素添加物を用いた以外は、実施例1と同様の方法によりコンタクトレンズを製造して評価した結果を表1に記載する。
【0068】
〔実施例3〕
酸化防止剤の配合量を1部とする以外は、実施例2と同様の方法によりコンタクトレンズを製造して評価した結果を表1に記載する。
【0069】
〔実施例4〕
製造例5で得られた開環重合体水素添加物を用いた以外は、実施例1と同様の方法によりコンタクトレンズを製造して評価した結果を表1に記載する。
【0070】
〔比較例2〕
製造例4で得られた開環重合体水素添加物を用いた以外は、実施例1と同様の方法によりコンタクトレンズを製造して評価した。開環重合体水素添加物の酸素透過係数が比較的大きかったため、重合体モノマーの硬化反応が重合阻害され、長時間(90秒)を要した。評価結果を表1に記載する。
【0071】
〔比較例3〕
開環重合体水素添加物にかえて、ポリスチレン製の成形型を用いてコンタクトレンズを製造して評価した。結果を表1に記載する。
【0072】
〔比較例4〕
開環重合体水素添加物にかえて、ポリプロピレン製の成形型を用いてコンタクトレンズを製造して評価した。結果を表1に記載する。
【0073】
【発明の効果】
本発明の成形型を用いてコンタクトレンズを製造すると、成形型の材料である重合体の酸素透過係数が小さいために、重合性モノマーが重合阻害を受けず、生産性が向上し、また、成形型が機械強度にも優れるため、レンズの離型時の抵抗による型の変形、クラック等が発生せず、型の使用回数が従来のものよりも増加する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1で使用したコンタクトレンズ製造用雄型の断面図。
【図2】 本発明の実施例1で使用したコンタクトレンズ製造用雌型の断面図。
【図3】 本発明の実施例1で使用したコンタクトレンズ製造用樹脂型の組立断面図。
【符号の説明】
1 BC光学面
2 雄型の接触面
3 FC光学面
4 雌型の接触面
5 外周規定部
6 レンズ形状となる空間
Claims (3)
- 酸素透過係数が10×10 −11 cm 3 ・cm/cm 2 ・s・cmHg以下であり、かつ、落錘衝撃強度が5J以上である脂環構造含有重合体からなるコンタクトレンズ用成形型であって、該脂環構造含有重合体が、重合体全繰り返し単位中に、ノルボルナン環以外の環構造のみを有する繰り返し単位を10重量%以上含有するものであるコンタクトレンズ用成形型。
- 脂環構造含有重合体がさらに離型剤を含有するものである請求項1に記載のコンタクトレンズ用成形型。
- 請求項1または2に記載の成形型に、重合性モノマーを充填し、該モノマーを熱及び/又は紫外線照射により重合することを特徴とするコンタクトレンズの製造方法。
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