JP4761021B2 - 硬化性樹脂用樹脂型及び硬化樹脂成形体の製造方法 - Google Patents
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Description
しかしながら、前記の硬化性樹脂用樹脂型の樹脂材料としてポリカーボネートやポリメタクリレートを用いた場合には、樹脂型が湿度や硬化時の反応熱等で変形してしまう為に、硬化樹脂成形体の微細な凹凸形状に狂いが生じるという問題、硬化樹脂成形体から硬化性樹脂用樹脂型を脱型する際に、硬化性樹脂用樹脂型と硬化樹脂成形体との脱型性が悪い為に、特に薄く大型の硬化樹脂成形体では硬化樹脂成形体が破損しやすいという問題、及び凹凸形状が充分に転写できない問題があった。
これらの問題を解決するため、特許文献1には、硬化性樹脂用樹脂型の樹脂組成物として脂環式構造含有重合体を含有してなる樹脂組成物を用いること、及び硬化性樹脂用樹脂型と硬化樹脂成形体との脱型性を更に向上させる目的で硬化性樹脂用樹脂型に用いる樹脂組成物に離型剤を添加することが開示されている。
しかしながら、本発明者が、特許文献1記載の樹脂型を用いて硬化樹脂成形体を成形及び脱型を行ったところ、脱型選択性が低いという問題があることがわかった。
従って本発明の課題は、硬化樹脂成形体と硬化性樹脂用樹脂型の抱きつき性が適度で、脱型選択性に優れた硬化性樹脂用樹脂組型に用いることができる硬化性樹脂用樹脂型を提供することにある。
脂環構造含有重合体、及び隣接する炭素の少なくとも1つが三級又は四級炭素である窒素を少なくとも1つ有する窒素含有有機化合物(X)を含有してなる樹脂組成物を成形してなる硬化性樹脂用樹脂型が提供される。
前記硬化性樹脂用樹脂型の水との接触角θは、10〜95度の範囲にあると好ましく、前記樹脂組成物の引張り伸びは、40%以上であるとより好ましい。
又、これらの硬化性樹脂用樹脂型を用いて成形した硬化樹脂成形体が提供される。
更に、脂環構造含有重合体、窒素含有有機化合物(X)を含有してなる樹脂組成物であって、該樹脂組成物中の窒素含有有機化合物(X)の含有割合がa重量%である樹脂組成物を成形してなる前記の硬化性樹脂用樹脂型(樹脂型(A))、及び
脂環構造含有重合体を含有してなる樹脂組成物であって、該樹脂組成物中の窒素含有有機化合物(X)の含有割合がb重量%である樹脂組成物を成形してなる硬化性樹脂用樹脂型(樹脂型(B))
からなり、a及びbが、b≦a/10の関係式を満たす硬化性樹脂用樹脂組型が提供される。
又、前記の樹脂型(A)と樹脂型(B)により形成されたキャビティにおいて硬化性樹脂を硬化して硬化樹脂成形体を成形する工程;及び得られた硬化樹脂成形体を樹脂型(A)に抱きつかせた状態で硬化樹脂成形体から樹脂型(B)を脱型した後、硬化樹脂成形体から樹脂型(A)を脱型する工程;を含む硬化樹脂成形体の製造方法及び、その製造方法により得られる硬化樹脂成形体が提供される。
本発明に用いられる脂環式構造含有重合体は、重合体の繰り返し単位中に脂環式構造を含有する重合体であり、脂環式構造を主鎖及び側鎖のいずれに有していてもよい。
脂環式構造としては、シクロアルカン構造、シクロアルケン構造などが挙げられるが、重合体の熱安定性等の観点からシクロアルカン構造が好ましい。
脂環式構造を構成する炭素原子数は、通常4〜30個、好ましくは5〜20個、より好ましくは5〜15個の範囲にある。炭素原子数がこの範囲にあると、得られる硬化性樹脂用樹脂型の耐熱性の点で好ましい。
脂環式構造含有重合体中の脂環式構造を有する繰り返し単位の割合は、使用目的に応じて適宜選択されればよいが、通常50重量%以上、好ましくは70重量%以上、より好ましくは90重量%以上である。脂環式構造含有重合体中の脂環式構造を有する繰り返し単位の割合がこの範囲にあると、得られる硬化性樹脂用樹脂型の耐熱性の点で好ましい。
なお、脂環式構造含有重合体中の脂環式構造を有する繰り返し単位以外の残部は、使用目的に応じて適宜選択される。
これらの中でも、得られる硬化性樹脂用樹脂型の耐熱性、機械的強度等の観点から、ノルボルネン系重合体、環状共役ジエン重合体、ビニル脂環式炭化水素重合体、及びこれらの水素化物が好ましく、ノルボルネン系重合体、ビニル脂環式炭化水素重合体、及びこれらの水素化物がより好ましく、ノルボルネン系重合体の水素化物が特に好ましい。
ノルボルネン系重合体としては、ノルボルネン系モノマーの開環重合体、ノルボルネン系モノマーとこれと開環共重合可能なその他のモノマーとの開環重合体、これらの水素化物、ノルボルネン系モノマーの付加重合体、ノルボルネン系モノマーとこれと共重合可能なその他のモノマーとの付加重合体などが挙げられる。これらの中でも、得られる硬化性樹脂用樹脂型の耐熱性、機械的強度等の観点から、ノルボルネン系モノマーの開環重合体水素化物が最も好ましい。
置換基としては、アルキル基、アルキレン基、ビニル基、アルコキシカルボニル基などが例示でき、上記ノルボルネン系モノマーは、これらを2種以上有していてもよい。
具体的には、8−メトキシカルボニル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−メチル−8−メトキシカルボニル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エンなどが挙げられる。
置換基の中でも、得られる硬化性樹脂用樹脂型の耐湿性等の観点で、アルキル基、アルキレン基、ビニル基などの極性を有さない置換基が好ましい。
これらのノルボルネン系モノマーは、それぞれ単独であるいは2種以上を組み合わせて用いられる。
開環重合触媒としては、ルテニウム及びオスミウムなどの金属のハロゲン化物、硝酸塩またはアセチルアセトン化合物、並びに還元剤からなる触媒;チタン、ジルコニウム、タングステン及びモリブデンなどの金属のハロゲン化物またはアセチルアセトン化合物、並びに有機アルミニウム化合物などの助触媒からなる触媒;などを挙げることができる。
単環の環状オレフィン重合体としては、シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロオクテンなどの単環の環状オレフィンモノマーの付加重合体などが挙げられる。
環状共役ジエン重合体としては、シクロペンタジエン、シクロヘキサジエンなどの環状共役ジエンモノマーを1,2−または1,4−付加重合した重合体及びその水素化物などが挙げられる。
ビニル脂環式炭化水素重合体としては、ビニルシクロヘキセン、ビニルシクロヘキサンなどのビニル脂環式炭化水素系モノマーの重合体及びその水素化物;スチレン、α−メチルスチレンなどのビニル芳香族系モノマーの重合体の芳香環部分の水素化物;などが挙げられ、ビニル脂環式炭化水素重合体やビニル芳香族系モノマーと、これらのモノマーと共重合可能な他のモノマーとのランダム共重合体、ブロック共重合体などの共重合体及びその水素化物など、いずれでもよい。ブロック共重合体としては、ジブロック、トリブロック、またはそれ以上のマルチブロックや傾斜ブロック共重合体などが挙げられ、特に制限はない。
本発明においてメルトマスフローレイト(MFR)は、温度280℃、荷重2.16kgの条件でJIS−K 7210に準じ測定した値である。
本発明に用いられる窒素含有有機化合物(X)は、隣接する炭素の少なくとも1つが三級又は四級炭素である窒素を少なくとも1つ有する窒素含有有機化合物である。
中でも窒素に隣接する炭素は四級炭素であると好ましい。また、1つの窒素に隣接する、三級又は四級の炭素の数は2又は3であると好ましく、2であるとより好ましい。更に、窒素含有有機化合物の、隣接する炭素の少なくとも1つが三級又は四級炭素である窒素の数は、2以上であると好ましく、3以上であるとより好ましい。又、隣接する炭素の少なくとも1つが三級又は四級炭素である窒素には、水素が一つ結合していると好ましい。
中でも、ポリ〔{6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}ヘキサメチレン{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}〕、ジブチルアミン1,3,5−トリアジン・N,N−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル−1,6−ヘキサメチレンジアミン・N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ブチルアミンの重縮合物、ジブチルアミン1,3,5−トリアジン・N,N−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル−1,6−ヘキサメチレンジアミン・N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ブチルアミンの重縮合物が好ましい。
トリアジン骨格を含有すると、硬化性樹脂用樹脂型の耐熱性の点で好ましい。
窒素含有有機化合物(X)の分子量がこの範囲にあると、硬化性樹脂用樹脂型を成形する際にブリード量が少なく、金型汚れを抑制する点で好ましい。
窒素含有有機化合物(X)の含有量がこの範囲であると、硬化性樹脂用樹脂型を成形する際にブリード量が少なく、金型汚れを抑制する点で好ましい。
配合剤としては、酸化防止剤、熱安定剤、耐候安定剤等の安定剤;可塑剤等の樹脂改質剤;カーボンナノチューブや各種界面活性剤等の帯電防止剤;滑剤;他の種類の重合体(ゴムや樹脂);などが挙げられる。これらの配合剤は、単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができ、その配合量は本発明の目的を損ねない範囲で適宜選択される。
酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤などが挙げられ、これらの中でもフェノール系酸化防止剤、特にアルキル置換フェノール系酸化防止剤が好ましい。これらの酸化防止剤を配合することにより、硬化性樹脂用樹脂型のUV透過性を低下させることなく、硬化性樹脂用樹脂型の成形時の酸化劣化等による硬化性樹脂用樹脂型の着色や強度低下を防止できる。これらの酸化防止剤は、それぞれ単独で用いてもよいし、あるいは2種以上を組み合わせて用いることもできる。酸化防止剤の配合量は、本発明の目的を損なわない範囲で適宜選択されるが、脂環式構造含有重合体100重量部に対して通常0.001〜5重量部、好ましくは0.01〜1重量部である。
本発明の硬化性樹脂用樹脂型に用いられる樹脂組成物を製造する方法としては、前記脂環構造含有重合体、窒素含有有機化合物(X)、及び必要に応じて配合する配合剤等とを混練りすることによりペレット状の樹脂組成物を得る方法;適当な溶媒中で脂環式構造含有重合体、窒素含有有機化合物(X)、及び必要に応じて添加する添加剤等を混合し、溶媒を除去することにより樹脂組成物を得る方法などが挙げられる。
樹脂組成物の引張り伸びがこの範囲であると、硬化樹脂成形体から硬化性樹脂用樹脂型を脱型する際に硬化性樹脂用樹脂型を変形させることができるので、脱型の容易性及び硬化性樹脂用樹脂型の破壊の防止の点で好ましい。
本発明において引張り伸び(%)は、引張り速度5mm/min.の条件で、ASTM D−638に準じ測定した値である。
本発明においてメルトマスフローレイト(MFR)は、温度280℃、荷重2.16kgの条件でJIS−K 7210に準じ測定した値である。
樹脂組成物は、公知の成形手段、例えば射出成形法、圧縮成形法、押出成形法などを用いて硬化性樹脂用樹脂型にすることができる。硬化性樹脂用樹脂型の形状は用途に応じて適宜選択できる。
本発明の硬化性樹脂用樹脂型の硬化性樹脂と接する面と水との接触角θ(度)は、特に限定されないが、10〜95度の範囲にあると好ましく、10〜85度の範囲にあるとより好ましい。硬化性樹脂用樹脂型の硬化性樹脂と接する面と水との接触角θがこの範囲にあると、硬化性樹脂の硬化性樹脂用樹脂型に対する濡れ性が高くなり、樹脂型への硬化性樹脂を注入する際の気泡発生の抑制や、硬化樹脂成形体への凹凸形状の転写性の点で好ましい。
本発明において水との接触角は、温度25℃/湿度50%の環境下において、接触角計(協和界面科学社製;DropMaster300)を使用して測定した値である。
硬化性樹脂と接する面の水との接触角θは、窒素含有有機化合物(X)の種類及び配合量により調整することができる。
本発明において、表面粗さは、表面粗さ計(ランクテーラーホブソン社製;フォームタリサーフ)を用いてJIS B 0601に準じ測定した値である。
硬化性樹脂と接する面の表面粗さは、硬化性樹脂用樹脂型の成形に用いる金型の表面を、ラッピング研磨することにより調整することができる。
本発明の硬化性樹脂用樹脂型を用いると、該硬化性樹脂用樹脂型により形成されるキャビティにおいて硬化性樹脂を硬化させることにより硬化樹脂成形体を成形することができる。
硬化性樹脂としては、格別な限定はなく樹脂工業界で一般に使用されるものを用いることができ、通常、重合性モノマーと重合開始剤を含むものが用いられる。
ラジカル重合性のモノマーとしては、ビニル基、(メタ)アリル基、アクリル基またはメタクリル基を分子内に一個以上含む化合物などが挙げられ、これらの中でも、メタクリル基を分子内に1個以上含む化合物が、耐熱性、透明性、硬化性樹脂の即硬化性等の特性に優れるので光学材料として用いる場合に好適である。
これらの重合性モノマーは、それぞれ単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
光重合開始剤としては、ベンゾイン、ベンゾインモノメチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、アセトイン、ベンゾフェノン、p−メトキシベンゾフェノン、ジエトキシアセトフェノン、ベンジルジメチルケタール、2,2−ジエトキシアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、メチルフェニルグリオキシレート、エチルフェニルギリオキシレート、2−ヒトロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2−エチルアントラキノン等のカルボニル化合物;テトラメチルチウラムモノスルフィド等の硫黄化合物;2,6−ジメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルフェニルホスフィンオキサイド等のアシルホスフィンオキサイド;などが挙げられる。
熱重合開始剤としては、ベンゾイルパーオキシド、ジイソプロピルパーオキシカーボネート、t−ブチルパーオキシ(2−エチルヘキサノエート)などが挙げられる。
これらの重合開始剤は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
例えば、本発明の硬化性樹脂用樹脂型が形成するキャビティに硬化性樹脂を充填し、硬化性樹脂を硬化して硬化樹脂成形体を成形し、次いで硬化樹脂成形体から硬化性樹脂用樹脂型を脱型する方法;本発明の硬化性樹脂用樹脂型、及びその他の硬化性樹脂用樹脂型又は金型が形成するキャビティに硬化性樹脂を充填し、硬化性樹脂を硬化して硬化樹脂成形体を成形し、次いで硬化樹脂成形体から硬化性樹脂用樹脂型を脱型する方法;基体上に、硬化性樹脂を塗布し、得られた塗膜上に本発明の硬化性樹脂用樹脂型を重ね合わせ、硬化性樹脂を硬化した後に、基体及び硬化樹脂からなる複合体から硬化性樹脂用樹脂型を脱型する方法;などが挙げられる。
また、硬化性樹脂の硬化方法は特に限定されず、硬化性樹脂として重合性モノマーと光重合開始剤を含む硬化性樹脂を用いて、活性エネルギー線等を照射することにより硬化させる方法や、硬化性樹脂として重合性モノマーと熱重合開始剤を含む熱硬化性樹脂を用いて、加熱することにより硬化させる方法などが挙げられる。
本発明の硬化性樹脂用樹脂型(樹脂型(A)と記す場合がある)は単独で用いることもできるが、本発明の硬化性樹脂用樹脂型は硬化性樹脂用樹脂型と硬化樹脂成形体との抱きつき性が適度であるので、b≦a/10の関係式を満たす硬化性樹脂用樹脂型(樹脂型(B)と記す場合がある)と組み合わせた硬化性樹脂用樹脂組型として用いることが好ましい。
ここで、aは、樹脂型(A)に用いられる樹脂組成物中の窒素含有有機化合物(X)の含有割合(重量%)であり、bは、樹脂型(B)に用いられる樹脂組成物中の窒素含有有機化合物(X)の含有割合(重量%)である。
樹脂型(A)と樹脂型(B)とを組み合わせて用いると、樹脂型(A)と樹脂型(B)により形成されたキャビティにおいて硬化性樹脂を硬化して硬化樹脂成形体を成形する工程を経た後に得られる硬化樹脂成形体から樹脂型(A)及び樹脂型(B)を脱型する際に、硬化樹脂型(A)を硬化樹脂成形体に抱きつかせた状態で硬化樹脂成形体から樹脂型(B)を脱型した後、硬化樹脂成形体から樹脂型(A)を脱型することができるので硬化性樹脂用樹脂型の脱型工程を自動化することができ、該硬化樹脂成形体の生産性の点で好ましい。
樹脂型(B)の厚さがこの範囲にあると、樹脂型(B)が適度な柔軟性を有するために硬化樹脂成形体から樹脂型(A)及び/又は樹脂型(B)を脱型させる際に、樹脂型(B)を変形させながら脱型することができるので、脱型が容易でかつ、硬化樹脂成形体の表面を傷つけづらいので好ましい。
表面粗さ計(ランクテーラーホブソン社製;フォームタリサーフ)を用いてJIS−B0601に準じ硬化性樹脂用樹脂型表面の表面粗さを測定した。
測定点は、硬化性樹脂用樹脂型の外周をX2+Y2=62とした場合の座標(0,0)、(3,0)、(0,3)、(−3,0)、(0、−3)の5点とし、その平均値を表面粗さとした。
(2)水との接触角θ
温度25℃、湿度50%の条件で、接触角測定器(協和海面化学社製;DropMaster300)を用いて、硬化性樹脂用樹脂型表面の水との接触角θ(度)を測定した。
測定点は、硬化性樹脂用樹脂型の外周をX2+Y2=62とした場合の座標(0,0)、(3,0)、(0,3)、(−3,0)、(0、−3)の5点とし、その平均値を接触角θとした。
(3)メルトマスフローレイト(MFR)
MFR測定装置(東洋精機社製;SEMI AUTO MELT INDEXER 3A)を用いて、温度280℃、荷重2.16kgの条件で、JIS−K 7210に準じMFRを測定した(単位;g/10min.)。
(4)樹脂組成物の引張り伸び
引張り試験機(島津製作所社製;AGS−10kND)を用いて、引張り速度5mm/min.の条件で、ASTM−D−638に準じ、樹脂組成物の引張り伸び(%)を測定した。
(4)脱型選択性
図1に示すように、万能引張圧縮試験機(新興通信工業社製;TCM500CR)を用いて、引張(脱型)速度0.8mm/秒の条件で、樹脂型A/UV硬化樹脂成形体/樹脂型Bの複合体の脱型選択性を調べた。
樹脂型A/UV硬化樹脂成形体/樹脂型Bの複合体を固定台上の吸盤(直径18mm)及び基板押さえで固定し、脱型用つめを上昇させて、樹脂型A、樹脂型Bのいずれが脱型するか観察し、樹脂型Bが脱型する回数を数えた。。
樹脂型A/UV硬化樹脂成形体/樹脂型Bの複合体から、UV硬化樹脂成形体に樹脂型Aが抱きついた状態で樹脂型Bが脱型した回数(10回中)が多いほど脱型選択性に優れることを示す。
(5)硬化樹脂成形体の欠陥
脱型選択性の試験で得られたUV硬化樹脂成形体1/樹脂型Bの複合体から樹脂型Bを脱型し、UV硬化樹脂成形体1中の気泡の有無、及びUV硬化樹脂成形体の樹脂型Bが抱きついていた面の表面状態を顕微鏡観察した。
欠陥がないものを「○」、あるものを「×」として評価した。
(6)ガラス転移温度(Tg)は、示差走査熱量計(DSC法)により測定した。
(7)分子量は、特に記載しない限り、シクロヘキサンを溶媒とするゲル・パーミエーション・クロマトグラフ法で測定されるポリイソプレン換算値として測定した。
窒素雰囲気下、脱水したシクロヘキサン500部に、1−ヘキセン0.82部、ジブチルエーテル0.15部、及びトリイソブチルアルミニウム0.30部を室温で反応器に入れ混合した後、45℃に保ちながら、トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3,7−ジエン(慣用名:ジシクロペンタジエン、以下、「DCP」と略記する。)170部と、8−エチル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン(以下、「ETCD」と略記する。)30部と、六塩化タングステン(0.7%トルエン溶液)80部とを、併行して2時間かけて連続的に添加し重合した。次いで、重合溶液にブチルグリシジルエーテル1.06部とイソプロピルアルコール0.52部を加えて重合触媒を不活性化し重合反応を停止させた。得られた開環重合体を含有する反応溶液をガスクロマトグラフィー分析したところ、各モノマーの重合転化率は、99.5%であった。
製造例1−0により得られた開環重合体水素添加物(ペレットPM)100部に、軟質重合体(旭化成社製;タフテックH1052)0.2部、老化防止剤(チバガイギー社製;イルガノックス1010)0.1部を添加し、2軸混練機(東芝機械社製TEM−35B、スクリュー径37mm、L/D=32、スクリュー回転数250rpm、樹脂温度240℃、フィードレート10kg/時間)で混練し、押し出し、ペレット化してペレットP0を得た。
得られた樹脂組成物のMFRは60g/10min.、引張り伸びは120%であった。
製造例1−0で得られた開環重合体水素添加物100部に、軟質重合体、老化防止剤に加え、さらに窒素含有有機化合物(X)としてポリ〔{6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}ヘキサメチレン{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}〕5部を添加した以外は製造例2−0と同様にしてペレットP1を得た。得られた樹脂組成物のMFRは104g/10min.、引張り伸びは130%であった。
窒素含有有機化合物(X)の配合量を3部に変えた以外は製造例2−1と同様にしてペレットP2を得た。
得られた樹脂組成物のMFRは88g/10min.、引張り伸びは123%であった。
窒素含有有機化合物(X)の配合量を1部に変えた以外は製造例2−1と同様にしてペレットP3を得た。得られた樹脂組成物のMFRは73g/10min.、引張り伸びは120%であった。
窒素含有有機化合物(X)の配合量を0.5部に変えた以外は製造例2−1と同様にしてペレットP4を作成した。得られた樹脂組成物のMFRは63g/10min.、引張り伸びは118%であった。
窒素含有有機化合物(X)として4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン5部を用いた以外は製造例2−1と同様にしてペレットP5を作成した。得られた樹脂組成物のMFRは100g/10min.、引張り伸びは125%であった。
窒素含有有機化合物(X)としてビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート5部を用いた以外は製造例2−1と同様にしてペレットP6を作成した。得られた樹脂組成物のMFRは107g/10min.、引張り伸びは130%であった。
窒素含有有機化合物(X)の代わりにヒンダードフェノール系酸化防止剤である2,4−ビス−(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン5部を用いた以外は製造例2−1と同様にしてペレットP7を作成した。得られた樹脂組成物のMFRは101g/10min.、引張り伸びは112%であった。
窒素含有有機化合物(X)の代わりに硬化ヒマシ油(花王社製、カオーワックス85P)5部を用いた以外は製造例2−1と同様にしてペレットP8を作成した。得られた樹脂組成物のMFRは95g/10min.、引張り伸びは122%であった。
窒素含有有機化合物(X)の代わりに陰イオン性界面活性剤(花王社製、エレクトロストリッパー PC)5部を用いた以外は製造例2−1と同様にしてペレットP9を作成した。得られた樹脂組成物のMFRは103g/10min.、引張り伸びは102%であった。
(樹脂型(B)の成形)
製造例2−0で得られたペレットP0を用いて、表面を鏡面仕上げした直径14cmのコンパクトディスク形状を有する金型を配置した射出成形機により、樹脂温度300℃、金型温度80℃の条件でコンパクトディスク成形用樹脂型B(厚さ0.6mm)を得た。
硬化性樹脂用樹脂型の硬化性樹脂に接する面の表面粗さは0.05μm、水との接触角は95度であった。
製造例2−1で得られたペレットP1を用いて、表面を鏡面仕上げした直径12cmのコンパクトディスク形状を有する金型を配置した射出成形機により、樹脂温度300℃、金型温度80℃の条件で、コンパクトディスク成形用樹脂型Bと組み合わせて使用する成形用樹脂型A1(厚さ0.6mm,表面粗さ0.05μm)を成形した。
硬化性樹脂用樹脂型の硬化性樹脂に接する面での水との接触角は、25度であった。
同様にして、50枚の樹脂型A1を成形した時点での金型の汚れを目視で観察したところ汚れは観察されなかった。
次いで、樹脂型A1側から80W/cm高圧水銀ランプを用いて距離10cmで積算光量1000mJ/cm2の紫外線を照射し、樹脂型A1/UV硬化樹脂成形体1/樹脂型Bの複合体1−1を得た。完全硬化までの照射時間は60秒であった。
UV硬化剤として、下記のUV硬化剤2を用いた以外は、前述と同様にして、樹脂型A1/UV硬化樹脂成形体2/樹脂型Bの複合体1−2を得た。完全硬化までの照射時間は60秒であった。
(UV硬化剤2組成)
2,3−ジヒドロキシプロピルメタクリレート70部、
メチルメタクリレート28部、
エチレングリコールジメタクリレート1.5部、
2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド0.5部
ペレットP1の代わりにペレットP2を用い、実施例1と同様にして樹脂型A2(厚さ0.6mm,表面粗さ0.05μm)を得た。
硬化性樹脂用樹脂型の硬化性樹脂に接する面での水との接触角は、40度であった。
実施例1と同様にして、50枚の樹脂型A2を成形した時点での金型の汚れを目視で観察したところ汚れは観察されなかった。
更に実施例1と同様にして、樹脂型A2/UV硬化樹脂成形体1/樹脂型Bの複合体2−1及び樹脂型A2/UV硬化樹脂成形体2/樹脂型Bの複合体2−2を得た。
得られた複合体2−1及び複合体2−2の脱型選択性及び硬化樹脂成形体の欠陥を測定した。結果を表1に示す。
ペレットP1の代わりにペレットP3を用い、実施例1と同様にして樹脂型A3(厚さ0.6mm,表面粗さ0.05μm)を得た。
硬化性樹脂用樹脂型の硬化性樹脂に接する面での水との接触角は、70度であった。
実施例1と同様にして、50枚の樹脂型A3を成形した時点での金型の汚れを目視で観察したところ汚れは観察されなかった。
更に実施例1と同様にして、樹脂型A3/UV硬化樹脂成形体1/樹脂型Bの複合体2−1及び樹脂型A3/UV硬化樹脂成形体2/樹脂型Bの複合体3−2を得た。
得られた複合体3−1及び複合体3−2の脱型選択性及び硬化樹脂成形体の欠陥を測定した。結果を表1に示す。
ペレットP1の代わりにペレットP4を用い、実施例1と同様にして樹脂型A4(厚さ0.6mm、表面粗さ0.05μm)を得た。
硬化性樹脂用樹脂型の硬化性樹脂に接する面での水との接触角は、79度であった。
実施例1と同様にして、50枚の樹脂型A4を成形した時点での金型の汚れを目視で観察したところ汚れは観察されなかった。
更に実施例1と同様にして、樹脂型A4/UV硬化樹脂成形体1/樹脂型Bの複合体4−1及び樹脂型A4/UV硬化樹脂成形体2/樹脂型Bの複合体4−2を得た。
得られた複合体4−1及び複合体4−2の脱型選択性及び硬化樹脂成形体の欠陥を測定した。結果を表1に示す。
ペレットP1の代わりにペレットP5を用い、実施例1と同様にして樹脂型A5(厚さ0.6mm、表面粗さ0.05μm)を得た。
硬化性樹脂用樹脂型の硬化性樹脂に接する面での水との接触角は、22度であった。
実施例1と同様にして、50枚の樹脂型A5を成形した時点での金型の汚れを目視で観察したところ汚れは観察されなかった。
更に実施例1と同様にして、樹脂型A5/UV硬化樹脂成形体1/樹脂型Bの複合体5−1及び樹脂型A5/UV硬化樹脂成形体2/樹脂型Bの複合体5−2を得た。
得られた複合体5−1及び複合体5−2の脱型選択性及び硬化樹脂成形体の欠陥を測定した。結果を表1に示す。
ペレットP1の代わりにペレットP6を用い、実施例1と同様にして樹脂型A6(厚さ0.6mm、表面粗さ0.05μm)を得た。
硬化性樹脂用樹脂型の硬化性樹脂に接する面での水との接触角は、29度であった。
実施例1と同様にして、50枚の樹脂型A6を成形した時点での金型の汚れを目視で観察したところ汚れは観察されなかった。
更に実施例1と同様にして、樹脂型A6/UV硬化樹脂成形体1/樹脂型Bの複合体6−1及び樹脂型A6/UV硬化樹脂成形体2/樹脂型Bの複合体6−2を得た。
得られた複合体6−1及び複合体6−2の脱型選択性及び硬化樹脂成形体の欠陥を測定した。結果を表1に示す。
ペレットP1の代わりにペレットP0を用い、実施例1と同様にして樹脂型A7(厚さ0.6mm、表面粗さ0.05μm)を得た。
硬化性樹脂用樹脂型の硬化性樹脂に接する面での水との接触角は、96度であった。
実施例1と同様にして、50枚の樹脂型A7を成形した時点での金型の汚れを目視で観察したところ汚れは観察されなかった。
更に実施例1と同様にして、樹脂型A7/UV硬化樹脂成形体1/樹脂型Bの複合体7−1及び樹脂型A7/UV硬化樹脂成形体2/樹脂型Bの複合体7−2を得た。
得られた複合体7−1及び複合体7−2の脱型選択性及び硬化樹脂成形体の欠陥を測定した。結果を表1に示す。
ペレットP1の代わりにペレットP7を用い、実施例1と同様にして樹脂型A8(厚さ0.6mm、表面粗さ0.05μm)を得た。
硬化性樹脂用樹脂型の硬化性樹脂に接する面での水との接触角は、81度であった。。
実施例1と同様にして、50枚の樹脂型A8を成形した時点での金型の汚れを目視で観察したところ汚れは観察されなかった。
更に実施例1と同様にして、樹脂型A8/UV硬化樹脂成形体1/樹脂型Bの複合体8−1及び樹脂型A8/UV硬化樹脂成形体2/樹脂型Bの複合体8−2を得た。
得られた複合体8−1及び複合体8−2の脱型選択性及び硬化樹脂成形体の欠陥を測定した。結果を表1に示す。
ペレットP1の代わりにペレットP8を用い、実施例1と同様にして樹脂型A9(厚さ0.6mm、表面粗さ0.05μm)を得た。
硬化性樹脂用樹脂型の硬化性樹脂に接する面での水との接触角は、88度であった。
樹脂型A9は白濁していた。
実施例1と同様にして、50枚の樹脂型A9を成形した時点での金型の汚れを目視で観察したところカオーワックス85Pで著しく汚れていた。
PTFE樹脂製スペーサ(内径119mm、外径120mm、厚さ1mm)をのせた樹脂型B上にUV硬化剤1をスピンコートし、空気が入らないように樹脂型A9を乗せた。
次いで、樹脂型A9側から80W/cm高圧水銀ランプを用いて距離10cmで積算光量1000mJ/cm2の紫外線を照射したが、UV硬化剤は硬化しなかった。
UV硬化剤として、UV硬化剤2を用いた以外は、前述と同様にして、紫外線を照射したが、UV硬化剤は硬化しなかった。
ペレットP1の代わりにペレットP9を用い、金型の表面処理を変えた以外は実施例1と同様にして樹脂型A10(厚さ0.6mm、表面粗さ0.05μm)を得た。
樹脂型の硬化性樹脂に接する面での水との接触角は、74度であった。
樹脂型A10は白濁していた。
実施例1と同様にして、50枚の樹脂型A10を成形した時点での金型の汚れを目視で観察した僅かに汚れが観察された。
PTFE樹脂製スペーサ(内径119mm、外径120mm、厚さ1mm)をのせた樹脂型B上にUV硬化剤1をスピンコートし、空気が入らないように樹脂型A10を乗せた。
次いで、樹脂型A10側から80W/cm高圧水銀ランプを用いて距離10cmで積算光量1000mJ/cm2の紫外線を照射したが、UV硬化剤は硬化しなかった。
UV硬化剤として、UV硬化剤2を用いた以外は、前述と同様にして、紫外線を照射したが、UV硬化剤は硬化しなかった。
脂環構造含有重合体、及び隣接する炭素の少なくとも1つが三級又は四級炭素である窒素を少なくとも1つ有する窒素含有有機化合物(X)を含有してなる樹脂組成物を成形してなる硬化性樹脂用樹脂型を用いて硬化樹脂成形体を成形すると、硬化樹脂成形体を特定の樹脂型に付着させたまま特定の樹脂型を脱型させることができるので硬化樹脂成形体の生産性に優れている(実施例1〜6)。
それに対して、窒素含有有機化合物(X)を含有しない樹脂組成物を成型してなる硬化性樹脂用樹脂型は、脱型選択性に劣る(比較例1)。
窒素含有有機化合物(X)の代わりにヒンダードフェノール化合物を用いた硬化性樹脂用樹脂型を用いて硬化樹脂成形体を成形すると、脱型選択性が劣っていた(比較例2)。
窒素含有有機化合物(X)の代わりに滑剤(硬化ヒマシ油)又は帯電防止剤(非イオン性界面活性剤)を用いた硬化性樹脂用樹脂型を用いて硬化樹脂成形体を成形しようとしたが、樹脂型自体の透明性が悪く、硬化性樹脂を硬化させることができなかった(比較例3及び4)。
2:硬化樹脂成形体
3:樹脂型A
4:基板押さえ
5:脱型用つめ
6:固定台
7:吸盤(直径18mm)
8:脱型用つめ移動方向
Claims (4)
- (1)ノルボルネン系重合体、(2)単環の環状オレフィン重合体、(3)環状共役ジエン重合体、(4)ビニル脂環式炭化水素重合体、及びこれらの水素化物からなる群より選択される脂環構造含有重合体、及び隣接する炭素の少なくとも1つが三級又は四級炭素である窒素を少なくとも1つ有する窒素含有有機化合物(X)を樹脂組成物中0.01〜20重量%含有してなる樹脂組成物を成形してなる硬化性樹脂用樹脂型。
- ノルボルネン系重合体の水素化物である脂環構造含有重合体、及び隣接する炭素の少なくとも1つが三級又は四級炭素である窒素を少なくとも1つ有する窒素含有有機化合物(X)を樹脂組成物中0.5〜5重量%含有してなる樹脂組成物を成形してなる硬化性樹脂用樹脂型。
- 脂環構造含有重合体、窒素含有有機化合物(X)を含有してなる樹脂組成物であって、該樹脂組成物中の窒素含有有機化合物(X)の含有割合がa重量%である樹脂組成物を成形してなる請求項1又は2に記載の硬化性樹脂用樹脂型(樹脂型(A))、及び脂環構造含有重合体を含有してなる樹脂組成物であって、該樹脂組成物中の窒素含有有機化合物(X)の含有割合がb重量%である樹脂組成物を成形してなる硬化性樹脂用樹脂型(樹脂型(B))からなり、a及びbが、b≦a/10の関係式を満たす硬化性樹脂用樹脂組型。
- 請求項3記載の、樹脂型(A)と樹脂型(B)により形成されたキャビティにおいて硬化性樹脂を硬化して硬化樹脂成形体を成形する工程;及び得られた硬化樹脂成形体を樹脂型(A)に抱きつかせた状態で硬化樹脂成形体から樹脂型(B)を脱型した後、硬化樹脂成形体から樹脂型(A)を脱型する工程;を含む硬化樹脂成形体の製造方法。
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