JP2000007764A - ランプ用キャップおよび灯具 - Google Patents

ランプ用キャップおよび灯具

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JP2000007764A
JP2000007764A JP10172705A JP17270598A JP2000007764A JP 2000007764 A JP2000007764 A JP 2000007764A JP 10172705 A JP10172705 A JP 10172705A JP 17270598 A JP17270598 A JP 17270598A JP 2000007764 A JP2000007764 A JP 2000007764A
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molding
light
cap
ene
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JP10172705A
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Yuichiro Konishi
裕一郎 小西
Teiji Obara
禎二 小原
Junko Maruyama
淳子 丸山
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Zeon Corp
Original Assignee
Nippon Zeon Co Ltd
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    • F21LIGHTING
    • F21SNON-PORTABLE LIGHTING DEVICES; SYSTEMS THEREOF; VEHICLE LIGHTING DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR VEHICLE EXTERIORS
    • F21S41/00Illuminating devices specially adapted for vehicle exteriors, e.g. headlamps
    • F21S41/30Illuminating devices specially adapted for vehicle exteriors, e.g. headlamps characterised by reflectors
    • F21S41/37Illuminating devices specially adapted for vehicle exteriors, e.g. headlamps characterised by reflectors characterised by their material, surface treatment or coatings

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Polyoxymethylene Polymers And Polymers With Carbon-To-Carbon Bonds (AREA)
  • Non-Portable Lighting Devices Or Systems Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】透明性や耐熱性の他、長期熱安定性や耐光性に
優れ、しかも薄肉、小型のランプ用キャップおよびこれ
を用いた灯具を提供する。 【解決手段】ランプの一部または全部を被覆するランプ
用キャップであって、脂環式構造含有重合体樹脂から構
成される。ランプ用キャップは着色されている。これら
のランプ用キャップを有する灯具である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、四輪自動車、二輪
自動車その他の車両の方向指示灯、尾灯、制動灯、霧灯
その他の灯具に関し、特にこうした灯具に組み込まれる
ランプ用キャップに関する。
【0002】
【従来の技術】この種の灯具、たとえば、車両の前方側
部に装着される方向指示灯にあっては、主として前面が
開口するように形成されたハウジングと、ハウジングの
前面開口部に配置されたレンズと、ランプソケットを介
してハウジングに保持されたランプと、ランプに被せら
れたランプ用キャップとから構成されている。
【0003】ランプ用キャップは、ランプから出射する
光束を色付けして透過させるための部材である。こうし
たランプ用キャップには、その性質上透明性が必要とさ
れる他、光源のランプの光度を出来るだけ低下させずに
色付するのが目的であるため、キャップの肉厚を薄くし
て小型化する必要があり、フォグランプなどにおいては
長時間、ランプが点灯されるので、熱変形しない程度の
耐熱性が必要とされる。このため、ランプ用キャップと
しては、従来からポリアリレート(PAR)やポリカー
ボネート(PC)といった熱可塑性樹脂による成形品が
使用されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、PAR
は、ガラス転移温度Tgが高く(Tg=193°C)、
成形時の溶融粘度も高く、流動性に劣るので、成形性、
中でも薄肉成形性に問題があり、灯具全体の小型化が困
難であった。また、PARは樹脂元来の色が僅かに横褐
色を帯びており、薄肉成形品に使用したとしても透過率
が低下するという問題もあった。
【0005】また、耐熱性を向上させたPCも検討され
ているが、PAR同様に流動性が不十分であるために、
薄肉成形が困難であり、さらには薄肉成形のために樹脂
温度を上げると、吸湿の影響により成形機内で樹脂が加
水分解して発泡するおそれがあり、成形品の透過率が低
下するという問題も生じていた。このため、成形により
薄肉(たとえば、3〜4mm未満の厚さ)で高透明性の
ランプ用キャップを製造することが求められている。ま
たランプ用キャップは、長時間、ランプからの熱及び光
を受けるので、黄変などの経時変化を生じないような、
長期熱安定性や耐光性を備えることも要求されるが、P
C及び耐熱PCは耐光性が悪く、耐熱PC及びPARは
長期熱安定性が悪いという問題があった。さらにはPC
及び耐熱PC、PARの何れも成形品の当初の透明性は
十分とはいえなかった。
【0006】本発明は、こうした実状に鑑みてなされ、
透明性や耐熱性の他、長期熱安定性や耐光性に優れ、し
かも薄肉、小型のランプ用キャップおよびこれを用いた
灯具を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係るランプ用キャップは、ランプの一部ま
たは全部を被覆するランプ用キャップにおいて、脂環式
構造含有重脂環式構造含有重合体樹脂からなることを特
徴とする。
【0008】脂環式構造含有重合体樹脂は、透明性や耐
熱性に優れ、長時間、ランプからの熱及び光を受けて
も、黄変などの経時変化を生じないという耐光性、長期
熱安定性に優れ、また成形時に熱分解や加水分解しない
ので、樹脂が発泡せず成形品の透明性に優れ、しかも溶
融時の流動性にも優れているので、薄肉の成形品を成形
不良を引き起こすことなく容易に成形することができ
る。したがって、特に灯具全体の小型化が望まれる車両
用灯具のランプ用キャップに適用して好ましいものであ
る。
【0009】ランプ用キャップ 本発明のランプ用キャップは、各種灯具に適用すること
ができ、特に用途は限定されないが、たとえば、車両用
灯具を例示することができる。なお、車両用に限らず、
懐中電灯などの一般のライトで使用されるランプ用キャ
ップとしても使用することが可能である。
【0010】この車両とは、二輪自動車、三輪自動車、
四輪自動車その他の自動車、鉄道車両、フォークリフト
その他の産業用車両等々、広義の車両を意味する。
【0011】「車両用灯具」とは、こうした各種車両に
装着された照明用もしくは識別用、標識用の灯具を意味
し、特に限定はされないが、方向指示灯(ターンシグナ
ルランプ、いわゆるウインカー)、車幅灯、霧灯(フォ
グランプ)、尾灯(テールランプ)、制動灯(ストップ
ランプ)、前照灯(ヘッドランプ)、ハイマウントスト
ップランプ、コーナリングランプ、後退灯などが該当す
る。
【0012】本発明のランプ用キャップは、ランプに被
せられて用いられるものであり、ランプ全面を覆うもの
の他、ランプの一部を覆うものも含まれる。
【0013】本発明のランプ用キャップは、たとえば、
車両の前方側部に装着される方向指示灯のランプに被せ
られ、ランプから出射する光束を色付けして透過させる
ため用いられることもある。したがって、ランプ用キャ
ップは透明性を害しない程度に着色(たとえば、黄色や
橙色)することもできる。着色するには後述する脂環式
構造含有重合体樹脂に着色剤を混入させて成形しても、
またランプ用キャップの成形後に、別途、着色膜を形成
するようにしてもよい。いずれにしても、用いる灯具の
用途もしくは保安基準に応じて、適宜、着色して使用す
ることができる。
【0014】着色剤としては、染料と顔料の何れも使用
することができる。
【0015】染料としては、後述の脂環構造含有重合体
樹脂に均一に分散・溶解するものであれば特に限定され
ないが、後述する脂環式構造含有重合体樹脂との相溶性
に優れる油溶性染料(各種C.I.ソルベント染料)が
広く用いられる。油溶性染料としては、たとえば、Th
e Society of Diyes and Co
lourists社刊Color Index vo
l.3に記載される各種のC.I.ソルベント染料が例
示できる。
【0016】顔料としては、たとえば、ピグメントレッ
ド38等のジアリリド系顔料;ピグメントレッド48:
2、ピグメントレッド53、ピグメントレッド57:1
等のアゾレーキ系顔料;ピグメントレッド144、ピグ
メントレッド166、ピグメントレッド220、ピグメ
ントレッド221、ピグメントレッド248等の縮合ア
ゾ系顔料;ピグメントレッド171、ピグメントレッド
175、ピグメントレッド176、ピグメントレッド1
85、ピグメントレッド208等のペンズイミダゾロン
系顔料;ピグメントレッド122等のキナクリドン系顔
料;ピグメントレッド149、ピグメントレッド17
8、ピグメントレッド179等のペリレン系顔料;ピグ
メントレッド177等のアントラキノン系顔料が例示で
きる。
【0017】これらの染料や顔料は、単独若しくは2種
以上混合して用いることができ、その割合は、本発明の
目的を損なわない範囲で適宜選択される。配合量は本発
明の目的を損なわない範囲で適宜選択されるが、後述の
ポリマー成分100重量部に対して通常0.001〜5
重量部、好ましくは0.01〜1重量部の範囲である。
【0018】着色剤を均一に分散できるように分散剤を
用いることもできる。分散剤としては、ステアリン酸カ
ルシウム、ステアリン酸ナトリウム等のステアリン酸
塩;ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシ
エチレンステアリルエーテル等のポリオキシエチレンア
ルキルエーテル;アルキルナルタレンスルホン酸ナトリ
ウム等のアルキルナルタレンスルホン酸塩;等を挙げる
ことができる。これらの分散剤は、それぞれ単独で、あ
るいは2種以上を組み合わせて用いることができ、その
配合量は、着色剤100重量部に対して、通常1〜10
00重量部、好ましくは10〜500重量部、より好ま
しくは20〜200重量部、特に好ましくは30〜15
0重量部の範囲である。分散剤の配合量がこの範囲にあ
る時に、透過率に優れ好適である。
【0019】一方、成形時に上記着色剤を混入せずに、
成形後に別途着色膜を形成する場合の着色膜としては、
特に限定されず、灯具の用途に応じて、適宜、着色され
ていればよい。たとえば、アルコール系溶媒、ケトン系
溶媒、アルコール/ケトン混合溶媒、エーテル系溶媒な
どの溶媒に、アクリル系樹脂、ハロゲン化ポリオレフィ
ン系樹脂、マレイン化ポリオレフィン系樹脂などのバイ
ンダー樹脂と、上記染料および/または顔料、所望に応
じて上記分散剤を溶解または分散させた着色膜用塗料を
作製して、これを公知の塗布方法、たとえば、吹き付け
法、浸漬法などの方法により、ランプ用キャップに着色
膜を形成することができる。
【0020】着色膜の膜厚は、特に限定されないが、好
ましくは0.1〜500μm、より好ましくは0.5〜
300μm、最も好ましくは1〜200μmの範囲とす
ることが望ましい。光源から出射する光束に適切な色付
けするとともに、透明性を低下させないために、好まし
くは0.1〜500μmの範囲としたものである。
【0021】ランプ用キャップと着色膜との密着性を向
上させるために、ランプ用キャップ表面を改質処理およ
び/またはプライマー処理しても良い。表面改質処理の
例としては、コロナ放電処理、プラズマ処理、電子線照
射処理、紫外線照射処理などのエネルギー線照射処理や
重クロム酸カリウム溶液等の酸化剤水溶液と接触させる
薬品処理が挙げられる。
【0022】必要に応じて、ランプ用キャップおよび着
色膜にキズ、汚れが付かないように保護層を設けても良
い。保護層形成の方法は特に限定されず、たとえば、吹
き付け法、浸漬法などの公知の方法が例示できる。
【0023】脂環式構造含有重合体樹脂 本発明で使用される脂環式構造含有重合体樹脂は、主鎖
及び/または側鎖に脂環式構造を有するものであり、機
械的強度、耐熱性などの観点から、主鎖に脂環式構造を
含有するものが好ましい。
【0024】重合体の脂環式構造としては、飽和環状炭
化水素(シクロアルカン)構造、不飽和環状炭化水素
(シクロアルケン)構造などが挙げられるが、機械的強
度、耐熱性などの観点から、シクロアルカン構造やシク
ロアルケン構造が好ましく、中でもシクロアルカン構造
を有するものが最も好ましい。
【0025】脂環式構造を構成する炭素原子数は、格別
な制限はないが、通常4〜30個、好ましくは5〜20
個、より好ましくは5〜15個の範囲であるときに、機
械的強度、耐熱性、及び成形性の特性が高度にバランス
され、好適である。
【0026】本発明に使用される脂環式構造含有重合体
樹脂中の脂環式構造を有する繰り返し単位の割合は、使
用目的に応じて適宜選択されればよいが、通常30重量
%以上、好ましくは50重量%以上、より好ましくは7
0重量%である。脂環式構造含有重合体樹脂中の脂環式
構造を有する繰り返し単位の割合が過度に少ないと耐熱
性に劣り好ましくない。脂環式構造含有重合体樹脂中の
脂環式構造を有する繰り返し単位以外の残部は、格別な
限定はなく、使用目的に応じて適宜選択される。
【0027】こうした脂環式構造を含有する重合体樹脂
の具体例としては、例えば、(1)ノルボルネン系重合
体、(2)単環の環状オレフィン系重合体、(3)環状
共役系ジエン系重合体、(4)ビニル脂環式炭化水素重
合体、及びこれらの水素添加物などが挙げられる。
【0028】これらの中でも、ノルボルネン系重合体及
びその水素添加物、環状共役ジエン系重合体及びその水
素添加物などが好ましく、ノルボルネン系重合体及びそ
の水素添加物がより好ましい。
【0029】(1)ノルボルネン系重合体 ノルボルネン系重合体としては、格別な制限はなく、例
えば、特開平3−14882号公報や特開平3−122
137号公報などで開示される方法によってノルボルネ
ン系モノマーを重合したものが用いられる。
【0030】具体的には、ノルボルネン系モノマーの開
環重合体及びその水素添加物、ノルボルネン系モノマー
の付加重合体、ノルボルネン系モノマーとビニル化合物
の付加型重合体などが挙げられる。
【0031】これらの中でも、耐熱性、機械的強度およ
び成形加工性を高度にバランスさせる上で、ノルボルネ
ン系モノマーの開環重合体水素添加物、ノルボルネン系
モノマーの付加型重合体、ノルボルネン系モノマーと共
重合体可能なビニル化合物の付加型重合体などが好まし
く、ノルボルネン系モノマーの開重合体水素添加物が特
に好ましい。
【0032】ノルボルネン系単量体としては、ビシクロ
[2.2.1]ヘプタ−2−エン(慣用名:ノルボルネ
ン)、5−メチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2
−エン、5,5−ジメチル−ビシクロ[2.2.1]ヘ
プタ−2−エン、5−エチル−ビシクロ[2.2.1]
ヘプタ−2−エン、5−ブチル−ビシクロ[2.2.
1]ヘプタ−2−エン、5−エチリデン−ビシクロ
[2.2.1]−ヘプタ2−エン、5−ヘキシル−ビシ
クロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−オクチル−
ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−オクタ
デシル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5
−エチリデン−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エ
ン、5−メチリデン−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−
2−エン、5−ビニル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ
−2−エン、5−プロペニル−ビシクロ[2.2.1]
ヘプタ−2−エン、5−メトキシ−カルボニル−ビシク
ロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−シアノ−ビシ
クロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−メチル−5
−メトキシカルボニル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ
−2−エン;
【0033】5−メトキシカルボニルビシクロ[2.
2.1]ヘプト−2−エン、5−エトキシカルボニルビ
シクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−メチル−
5−メトキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト
−2−エン、5−メチル−5−エトキシカルボニルビシ
クロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、ビシクロ[2.
2.1]ヘプト−5−エニル−2−メチルプロピオネイ
ト、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エニル−2−
メチルオクタネイト、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−
2−エン−5,6−ジカルボン酸無水物、5−ヒドロキ
シメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,6−ジ(ヒドロキシメチル)ビシクロ[2.2.
1]ヘプト−2−エン、5−ヒドロキシ−i−プロピル
ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジ
カルボキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン;
【0034】5−シアノビシクロ[2.2.1]ヘプト
−2−エン、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン
−5,6−ジカルボン酸イミド;
【0035】トリシクロ[4.3.12,5 .0
1,6 ]デカ−3,7−ジエン(慣用名:ジシクロペ
ンタジエン)、トリシクロ[4.3.12,5 .0
1,6 ]デカ−3−エン;
【0036】トリシクロ[4.4.12,5 .0
1,6 ]ウンデカ−3,7−ジエン若しくはトリシク
ロ[4.4.12,5 .01,6 ]ウンデカ−3,
8−ジエンまたはこれらの部分水素添加物(またはシク
ロペンタジエンとシクロヘキセンの付加物)であるトリ
シクロ[4.4.12,5 .01,6 ]ウンデカ−
3−エン;
【0037】5−シクロペンチル−ビシクロ[2.2.
1]ヘプト−2−エン、5−シクロヘキシル−ビシクロ
[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−シクロヘキセニ
ルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−フェ
ニル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン;
【0038】テトラシクロ[4.4.12,5 .1
7,10.0]−ドデカ−3−エン(単にテトラシクロ
ドデセンともいう)、8−メチルテトラシクロ[4.
4.1 ,5 .17,10.0]−ドデカ−3−エ
ン、8−エチルテトラシクロ[4.4.12,5 .1
7,10.0]−ドデカ−3−エン、8−メチリデンテ
トラシクロ[4.4.12,5 .17,10.0]−
ドデカ−3−エン、8−エチリデンテトラシクロ[4.
4.12,5 .17,10.0]−ドデカ−3−エ
ン、8−ビニルテトラシクロ[4.4.12,5 .1
7,10.0]−ドデカ−3−エン、8−プロペニル−
テトラシクロ[4.4.12,5 .17,10.0]
−ドデカ−3−エン、8−メトキシカルボニルテトラシ
クロ[4.4.1 2,5 .17,10.0]−ドデカ
−3−エン、8−メチル−8−メトキシカルボニルテト
ラシクロ[4.4.12,5 .17,10.0]−ド
デカ−3−エン、8−ヒドロキシメチルテトラシクロ
[4.4.12,5 .17,10.0]−ドデカ−3
−エン、8−カルボキシテトラシクロ[4.4.1
2,5 .17,10.0]−ドデカ−3−エン;
【0039】8−シクロペンチル−テトラシクロ[4.
4.12,5 .17,10.0]−ドデカ−3−エ
ン、8−シクロヘキシル−テトラシクロ[4.4.1
2,5.17,10.0]−ドデカ−3−エン、8−シ
クロヘキセニル−テトラシクロ[4.4.12,5
7,10.0]−ドデカ−3−エン、8−フェニル−
シクロペンチル−テトラシクロ[4.4.12,5
7,10.0]−ドデカ−3−エン;
【0040】テトラシクロ[7.4.110,13
1,9 .02,7 ]トリデカ−2,4,6,11
−テトラエン(1,4−メタノ−1,4,4a,9a−
テトラヒドロフルオレンともいう)、テトラシクロ
[8.4.111,14 .0 ,10.03,8
テトラデカ−3,5,7,12−テトラエン(1,4−
メタノ−1,4,4a,5,10,10a−ヘキサヒド
ロアントラセンともいう)、ペンタシクロ[6.5.1
1,8 .13,6 .02,7 .09,13]ペン
タデカ−3,10−ジエン、ペンタシクロ[7.4.1
3,6 .110, 13 .01,9 .02,7
ペンタデカ−4,11−ジエン;
【0041】シクロペンタジエンの4量体; などのノ
ルボルネン系単量体などが挙げられる。これらのノルボ
ルネン系単量体は、それぞれ単独であるいは2種以上組
合わせて用いられる。
【0042】共重合可能なビニル化合物としては、例え
ば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテ
ン、1−ヘキセン、3−メチル−1−ブテン、3−メチ
ル−1−ペンテン、3−エチル−1−ペンテン、4−メ
チル−1−ペンテン、4−メチル−1−ヘキセン、4,
4−ジメチル−1−ヘキセン、4,4−ジメチル−1−
ペンテン、4−エチル−1−ヘキセン、3−エチル−1
−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセ
ン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタ
デセン、1−エイコセンなどの炭素数2〜20のエチレ
ンまたはα−オレフィン;シクロブテン、シクロペンテ
ン、シクロヘキセン、3,4−ジメチルシクロペンテ
ン、3−メチルシクロヘキセン、2−(2−メチルブチ
ル)−1−シクロヘキセン、シクロオクテン、3a,
5,6,7a−テトラヒドロ−4,7−メタノ−1H−
インデンなどのシクロオレフィン;1,4−ヘキサジエ
ン、4−メチル−1,4−ヘキサジエン、5−メチル−
1,4−ヘキサジエン、1,7−オクタジエンなどの非
共役ジエン;などが挙げられる。これらのビニル系化合
物は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせ
て使用することができる。
【0043】ノルボルネン系モノマーまたはノルボルネ
ン系モノマーと共重合可能なビニル系化合物との重合方
法及び水素添加方法は、格別な制限はなく公知の方法に
従って行うことができる。
【0044】ノルボルネン系モノマーの開環(共)重合
体は、ノルボルネン系モノマーを、開環重合触媒とし
て、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、
イリジウム、白金などの金属のハロゲン化物、硝酸塩ま
たはアセチルアセトン化合物と、還元剤とからなる触媒
系、あるいは、チタン、バナジウム、ジルコニウム、タ
ングステン、モリブデンなどの金属のハロゲン化物また
はアセチルアセトン化合物と、有機アルミニウム化合物
とからなる触媒系を用いて、溶媒中または無溶媒で、通
常、−50°C〜100°Cの重合温度、0〜50kg
/cmの重合圧力で開環(共)重合させることによ
り得ることができる。
【0045】触媒系に、分子状酸素、アルコール、エー
テル、過酸化物、カルボン酸、酸無水物、酸クロリド、
エステル、ケトン、含窒素化合物、含硫黄化合物、含ハ
ロゲン化合物、分子状ヨウ素、その他のルイス酸などの
第三成分を加えて、重合活性や開環重合の選択性を高め
ることができる。
【0046】ノルボルネン系モノマーとビニル系化合物
との付加共重合体は、例えば、モノマー成分を、溶媒中
または無溶媒で、チタン、ジルコニウム、又はバナジウ
ム化合物と有機アルミニウム化合物とからなる触媒系の
存在下で、通常、−50°C〜100°Cの重合温度、
0〜50kg/cmの重合圧力で共重合させる方法
により得ることができる。
【0047】水素添加ノルボルネン系重合体は、常法に
従って、開環(共)重合体を水素添加触媒の存在下に水
素により水素化する方法により得ることができる。
【0048】(2)単環の環状オレフィン系重合体 単環の環状オレフィン系重合体としては、例えば、特開
昭64−66216号公報に開示されているシクロロヘ
キセン、シクロヘプテン、シクロオクテンなどの単環の
環状オレフィン系単量体の付加重合体を用いることがで
きる。
【0049】(3)環状共役ジエン系重合体 環状共役ジエン系重合体としては、例えば、特開平6−
136057号公報や特開平7−258318号公報に
開示されているシクロペンタジエン、シクロヘキサジエ
ンなどの環状共役ジエン系単量体を1,2−または1,
4−付加重合した重合体及びその水素添加物などを用い
ることができる。
【0050】(4)ビニル脂環式炭化水素系重合体 ビニル脂環式炭化水素系重合体としては、例えば、特開
昭51−59,989号公報に開示されているビニルシ
クロヘキセンやビニルシクロヘキサンなどのビニル脂環
式炭化水素単量体の重合体及びその水素添加物、特開昭
63−43,910号公報、特開昭64−1,706号
公報などに開示されているスチレンやα−メチルスチレ
ンなどのビニル芳香族系単量体の重合体の芳香環部分の
水素添加物などを用いることができる。
【0051】本発明で使用される脂環式構造含有重合体
樹脂の分子量は、使用目的に応じて適宜選択されるが、
シクロヘキサン溶液(重合体樹脂が溶解しない場合はト
ルエン溶液)のゲル・パーミエーション・クロマトグラ
フ法で測定したポリスチレン換算の数平均分子量で、
5,000以上、好ましくは5,000〜500,00
0、より好ましくは8,000〜200,000、特に
好ましくは10,000〜100,000の範囲である
ときに、機械的強度と成形加工性とが高度にバランス
し、好適である。
【0052】本発明で使用される脂環式構造含有重合体
樹脂のガラス転移温度(Tg)は、使用目的に応じて適
宜選択されればよいが、ランプ用キャップの使用環境か
らは高い方が好ましく、通常70〜250°C、好まし
くは90〜220°C、より好ましくは120〜180
°C、最も好ましくは140〜180°Cであるとき
に、耐熱性と成形時流動性とが高度にバランスし、好適
である。
【0053】本発明で使用される脂環式構造含有重合体
樹脂の、300°C、荷重2.16kgfにおけるJI
S−K6719に準じて測定したメルトフローレート
は、使用目的に応じて適宜選択すれば良いが、通常4〜
100g/10min.、好ましくは5〜50g/10
min.の範囲が好適である。メルトフローレートが低
すぎると成形時に成形材料を加温する温度がより高温と
なるため加工しにくい場合が生じ、高すぎると成形時に
バリなどの成形不良の発生する場合が生じる。
【0054】ちなみに、これらの脂環式構造含有重合体
樹脂は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わ
せて用いることができる。
【0055】その他の成分 本発明のランプ用キャップには、上記の脂環式構造含有
重合体樹脂に必要に応じて、その他のポリマー、各種配
合剤、充填剤を単独で、あるいは2種以上混合して用い
ることができる。
【0056】(1)その他のポリマー 本発明のランプ用キャップには、上記の脂環式構造含有
重合体樹脂に、必要に応じて、ポリブタジエン、ポリイ
ソプレン、SBS、SIS、SEBSなどのゴム;ポリ
スチレン、ポリ(メタ)アクリレート、ポリカーボネー
ト、ポリエステル、ポリエーテル、ポリアミド、ポリイ
ミド、ポリスルホンなどの樹脂;などのその他のポリマ
ーを配合することができる。また、これらのその他のポ
リマーはそれぞれ単独で、あるいは2種以上混合して用
いることができる。また、その割合は、本発明の目的を
損なわない範囲で適宜選択される。
【0057】(2)配合剤 本発明のランプ用キャップには上記の脂環式構造含有重
合体樹脂に、必要に応じて、配合剤を添加することがで
きる。
【0058】配合剤としては、熱可塑性樹脂材料で通常
用いられているものであれば格別な制限はなく、上記し
た染料や顔料などの着色剤の他、たとえば、酸化防止
剤、紫外線吸収剤、光安定剤、近赤外線吸収剤、滑剤、
可塑剤、帯電防止剤、蛍光増白剤などの配合剤が挙げら
れる。
【0059】老化防止剤としては、フェノール系酸化防
止剤、リン系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤などが挙
げられるが、これらの中でも、フェノール系酸化防止剤
が好ましく、アルキル置換フェノール系酸化防止剤が特
に好ましい。
【0060】フェノール系酸化防止剤としては、従来公
知のものが使用でき、例えば、2−t−ブチル−6−
(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジ
ル)−4−メチルフェニルアクリレート、2,4−ジ−
t−アミル−6−(1−(3,5−ジ−t−アミル−2
−ヒドロキシフェニル)エチル)フェニルアクリレート
などの特開昭63−179953号公報や特開平1−1
68643号公報に記載されるアクリレート系化合物;
オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒ
ドロキシフェニル)プロピオネート、2,2’−メチレ
ン−ビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、
1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5
−t−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチ
ル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4
−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス(メチレ
ン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロ
キシフェニルプロピオネート)メタン[すなわち、ペン
タエリスリメチル−テトラキス(3−(3,5−ジ−t
−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオネー
ト)]、トリエチレングリコール ビス(3−(3−t
−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロ
ピオネート)などのアルキル置換フェノール系化合物;
6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリ
ノ)−2,4−ビスオクチルチオ−1,3,5−トリア
ジン、4−ビスオクチルチオ−1,3,5−トリアジ
ン、2−オクチルチオ−4,6−ビス−(3,5−ジ−
t−ブチル−4−オキシアニリノ)−1,3,5−トリ
アジンなどのトリアジン基含有フェノール系化合物;な
どが挙げられる。
【0061】リン系酸化防止剤としては、一般の樹脂工
業で通常使用される物であれば格別な限定はなく、例え
ば、トリフェニルホスファイト、ジフェニルイソデシル
ホスファイト、フェニルジイソデシルホスファイト、ト
リス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス(ジノニ
ルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−
ブチルフェニル)ホスファイト、10−(3,5−ジ−
t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−9,10−ジ
ヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−
10−オキサイドなどのモノホスファイト系化合物;
4,4’−ブチリデン−ビス(3−メチル−6−t−ブ
チルフェニル−ジ−トリデシルホスファイト)、4,
4’イソプロピリデン−ビス(フェニル−ジ−アルキル
(C12〜C15)ホスファイト)などのジホスファイ
ト系化合物などが挙げられる。これらの中でも、モノホ
スファイト系化合物が好ましく、トリス(ノニルフェニ
ル)ホスファイト、トリス(ジノニルフェニル)ホスフ
ァイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホ
スファイトなどが特に好ましい。
【0062】イオウ系酸化防止剤としては、例えば、ジ
ラウリル3,3−チオジプロピオネート、ジミリスチル
3,3’−チオジプロピピオネート、ジステアリル
3,3−チオジプロピオネート、ラウリルステアリル
3,3−チオジプロピオネート、ペンタエリスリトール
−テトラキス−(β−ラウリル−チオ−プロピオネー
ト、3,9−ビス(2−ドデシルチオエチル)−2,
4,8,10−テトラオキサスピロ [5,5] ウン
デカンなどが挙げられる。
【0063】これらの酸化防止剤は、それぞれ単独で、
あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
酸化防止剤の配合量は、本発明の目的を損なわれない範
囲で適宜選択されるが、ポリマー成分100重量部に対
して通常0.001〜5重量部、好ましくは0.01〜
1重量部の範囲である。
【0064】紫外線吸収剤としては、例えば、2−(2
−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)2H−ベンゾトリ
アゾール、2−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5
−メチルフェニル)−5−クロロ−2H−ベンゾトリア
ゾール、2−(3,5−ジ−t−ブチル−2−ヒドロキ
シフェニル)−5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾー
ル、2−(3,5−ジ−t−ブチル−2−ヒドロキシフ
ェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、5−クロロ−2
−(3,5−ジ−t−ブチル−2−ヒドロキシフェニ
ル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−
t−アミル−2−ヒドロキシフェニル)−2H−ベンゾ
トリアゾールなどのベンゾトリアゾール系紫外線吸収
剤;4−t−ブチルフェニル−2−ヒドロキシベンゾエ
ート、フェニル−2−ヒドロキシベンゾエート、2,4
−ジ−t−ブチルフェニル−3,5−ジ−t−ブチル−
4−ヒドロキシベンゾエート、ヘキサデシル−3,5−
ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、2−
(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−メチル
−6−(3,4,5,6−テトラヒドロフタリミジルメ
チル)フェノール、2−(2−ヒドロキシ−5−t−オ
クチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−
(2−ヒドロキシ−4−オクチルフェニル)−2H−ベ
ンゾトリアゾールなどのベゾエート系紫外線吸収剤;
2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ
−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−
メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸3水和物、2
−ヒドロキシ−4−オクチロキシベンゾフェノン、4−
ドデカロキシ−2−ホドロキシベンゾフェノン、4−ベ
ンジルオキシ−2−ヒドロキシベンゾフェノン、2,
2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、
2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾ
フェノンなどのベンゾフェノン系紫外線吸収剤;エチル
−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、2’
−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3−ジフェニルア
クリレートなどのアクリレート系紫外線吸収剤;[2,
2’−チオビス(4−t−オクチルフェノレート)]−
2−エチルヘキシルアミンニッケルなどの金属錯体系紫
外線吸収剤などが挙げられる。
【0065】光安定剤としては、例えば、2,2,6,
6−テトラメチル−4−ピペリジルベンゾエート、ビス
(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)
セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル
−4−ピペリジル)−2−(3,5−ジ−t−ブチル−
4−ヒドロキシベンジル)−2−n−ブチルマロネー
ト、4−(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロ
キシフェニル)プロピオニルオキシ)−1−(2−(3
−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロピオニルオキシ)エチル)−2,2,6,6−
テトラメチルピペリジンなどのヒンダードアミン系光安
定剤を挙げることができる。
【0066】近赤外線吸収剤は、例えば、シアニン系近
赤外線吸収剤;ピリリウム系赤外線吸収剤;スクワリリ
ウム系近赤外線吸収剤;クロコニウム系赤外線吸収剤;
アズレニウム系近赤外線吸収剤;フタロシアニン系近赤
外線吸収剤; ジチオール金属錯体系近赤外線吸収剤;
ナフトキノン系近赤外線吸収剤;アントラキノン系近赤
外線吸収剤;インドフェノール系近赤外線吸収剤;アジ
系近赤外線吸収剤;等が挙げられる。また、市販品の近
赤外線吸収剤SIR−103,SIR−114,SIR
−128,SIR−130,SIR−132,SIR−
152,SIR−159,SIR−162(以上、三井
東圧染料製)、Kayasorb IR−750,Ka
yasorb IRG−002,Kayasorb I
RG−003,IR−820B,Kayasorb I
RG−022,KayasorbIRG−023,Ka
yasorb CY−2,Kayasorb CY−
4,Kayasorb CY−9(以上、日本化薬製)
等を挙げることできる。
【0067】滑剤としては、脂肪族アルコールのエステ
ル、多価アルコールのエステルあるいは部分エステル等
の有機化合物や無機微粒子等を用いることができる。有
機化合物としては、例えば、グリセリンモノステアレー
ト、グリセリンモノラウレート、グリセリンジステアレ
ート、ペンタエリスリトールモノステアレート、ペンタ
エリスリトールジステアレート、ペンタエリスリトール
トリステアレート等が挙げられる。
【0068】他の滑剤としては、一般に無機粒子を用い
ることができる。ここで無機微粒子としては、周期律表
の1族、2族、4族、6〜14族元素の酸化物、硫化
物、水酸化物、窒素化物、ハロゲン化物、炭酸塩、硫酸
塩、酢酸塩、燐酸塩、亜燐酸塩、有機カルボン酸塩、珪
酸塩、チタン酸塩、硼酸塩およびそれらの含水化物、そ
れらを中心とする複合化合物、天然化合物などの粒子が
挙げられる。
【0069】可塑剤としては、例えば、トリクレジルフ
ォスフェート、トリキシリルフォスフェート、トリフェ
ニルフォスフェート、トリエチルフェニルフォスフェー
ト、ジフェニルクレジルフォスフェート、モノフェニル
ジクレジルフォスフェート、ジフェニルモノキシレニル
フォスフェート、モノフェニルジキシレニルフォスフェ
ート、トリブチルフォスフェート、トリエチルフォスフ
ェートなどの燐酸トリエステル系可塑剤;フタル酸ジメ
チル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジヘプチル、フタル
酸ジ−n−オクチル、フタル酸ジ−2−エチルヘキシ
ル、フタル酸ジイソノニル、フタル酸オクチルデシル、
フタル酸ブチルベンジル等のフタル酸エステル系可塑
剤;オレイン酸ブチル、グリセリンモノオレイン酸エス
テルなどの脂肪酸一塩基酸エステル系可塑剤;二価アル
コールエステル系可塑剤;オキシ酸エステル系可塑剤;
などが使用できるが、これらの中でも燐酸トリエステル
系可塑剤が好ましく、トリクレジルフォスフェート、ト
リキシリルフォスフェートが特に好ましい。
【0070】さらに、柔軟化剤ないし可塑剤として、主
骨格が主にC−CまたはC=C構造である常温で液状の
炭化水素ポリマーが好ましく用いられる。液状炭化水素
ポリマーの中でも、主鎖の中に炭化水素環を持たない直
鎖状または分岐鎖状の液状炭化水素ポリマーが好まし
い。また、得られる成形品(ランプ用キャップ)の耐候
性に優れることから、C=C構造を実質的に持たないも
のが好ましい。この液状炭化水素ポリマーの重量平均分
子量は、好ましくは10,000以下、より好ましくは
200〜8,000、特に好ましくは300〜4,00
0の範囲である。液状炭化水素ポリマーの具体例として
は、スクアラン(C30H62、Mw=422.8)、
流動パラフィン(ホワイトオイル、JIS K2231
に規定されるISO VG10、ISO VG15、I
SO VG32、ISO VG68、ISO VG10
0、VG8およびVG21など)、ポリイソブテン、水
添ポリブタジエン、水添ポリイソプレン等が挙げられ
る。これらの中でもスクアラン、流動パラフィンおよび
ポリイソブテンが好ましい。
【0071】帯電防止剤としては、ステアリルアルコー
ル、ベヘニルアルコールなどの長鎖アルキルアルコー
ル、グリセリンモノステアレート、ペンタエリスリトー
ルモノステアレートなどの多価アルコールの脂肪酸エス
テルなどが挙げられるが、ステアリルアルコール、ベヘ
ニルアルコールが特に好ましい。
【0072】これらの配合剤は単独、2種以上混合して
用いることができ、その割合は、本発明の目的を損なわ
れない範囲で適宜選択される。配合量は、本発明の目的
を損なわない範囲で適宜選択されるが、ポリマー成分1
00重量部に対して通常0.001〜5重量部、好まし
くは0.01〜1重量部の範囲である。
【0073】(3)充填剤 有機または無機の充填剤としては、例えば、シリカ、ケ
イ藻土、アルミナ、酸化チタン、酸化マグネシウム、軽
石粉、軽石バルーン、塩基性炭酸マグネシウム、ドワマ
イト、酸化カルシウム、炭酸カルシウム、硫酸カルシウ
ム、チタン酸カリウム、硫酸バリウム、亜硫酸カルシウ
ム、タルク、クレー、マイカ、アスベストなどの鉱物;
ガラス繊維、ボロン繊維、炭化ケイ素繊維、ポリエチ
レン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリエステル繊維、ポ
リアミド繊維などの繊維;ガラスフレーク、ガラスビー
ズ、ケイ酸カルシウム、モンモリロナイト、ベントナイ
ト、グラファイト、アルミニウム粉、硫化モリブデン、
などを例示できる。
【0074】これらの充填剤は、それぞれ単独で、ある
いは2種以上を組み合わせて添加することができる。充
填剤の配合割合は、本発明の目的を損なわない範囲で、
それぞれの機能及び使用目的に応じて適宜定めることが
できる。
【0075】成形材料および成形方法 本発明では、脂環式構造含有重合体は、上記成分を必要
に応じて混合して使用される。混合方法は、脂環式構造
含有重合体中に、これらの配合剤が十分に分散する方法
であれば、特に限定されない。例えば、ミキサー、二軸
混練機、ロール、ブラベンダー、押出機などで樹脂を溶
融状態で混練する方法、適当な溶剤に溶解して分散させ
て凝固法、キャスト法、または直接乾燥法により溶剤を
除去する方法などがある。
【0076】二軸混練機を用いる場合、混練後は、通常
は溶融状態で棒状に押出し、ストランドカッターで適当
な長さに切り、ペレット化して用いられることが多い。
【0077】本発明のランプ用キャップは、上記の成形
材料を成形して得られるものである。成形方法は、従来
公知の成形方法に従えば良く、射出成形、プレス成形、
押出ブロー成形、射出ブロー成形、多層ブロー成形、コ
ネクションブロー成形、二重壁ブロー成形、延伸ブロー
成形、真空成形、回転成形などが挙げられる。成形精度
からは、射出成形、プレス成形が好ましい。成形時の樹
脂の溶融温度は脂環式構造含有重合体の種類によっても
異なるが、通常100〜400°C、好ましくは200
〜350°Cである。
【0078】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。本実施形態では、本発明に係るラン
プ用キャップが車両用灯具、特にターンシグナルランプ
に組み込まれた場合を例にとって説明する。
【0079】図1は本発明に係るランプ用キャップを組
み込んだ車両用灯具の実施形態を示す正面図、図2は図
1のII-II 線に沿う断面図、図3は図1のIII-III 線に
沿う要部断面図、図4は本発明に係るランプ用キャップ
の第2実施態様を示し、図1におけるIII-III 線断面に
相当する要部断面図、図5は本発明に係るランプ用キャ
ップの第3実施態様を示し、図1におけるIII-III 線断
面に相当する要部断面図である。
【0080】本実施形態の車両用灯具は、図1に示すよ
うに、乗用車用ターンシグナルランプ(方向指示灯)1
であり、車両の前方両側部に装着される。
【0081】こうしたターンシグナルランプ1は、図2
に示すように、ボディに固定されるハウジング2と、レ
ンズ3と、ランプソケット4と、ランプ5と、ランプ用
キャップ6と、固定用ビス7とを有している。なお、図
1〜図2は、車両左側のターンシグナルランプを示し、
車両右側のものは車両の前後方向の中心線に対してこれ
と対称形状をなす。
【0082】ハウジング2は、その前面に開口部21が
形成され、ボディ前方側部のラインに沿って湾曲形状と
されている。こうしたハウジング2は光を透過しない樹
脂により成形され、その材質は特に限定されない。
【0083】レンズ3は、その周縁部に形成された嵌合
用脚部31を、ハウジング2の前面開口部21の縁に形
成された嵌合溝22に嵌合することにより、ハウジング
2の前面開口部21を閉塞するように設けられている。
【0084】ランプ5は、ランプソケット4を介してハ
ウジング2に保持されている。
【0085】ランプ用キャップ6は、ランプ5から出射
した光束を色付けして透過させるための部材であり、ラ
ンプ5を包囲するようにして被せられ、固定用ビス7を
介してハウジング2に固定されている。
【0086】このランプ用キャップ6は、図3に示すよ
うに着色剤が混入された樹脂を成形したものでも、また
図4に示すように一旦樹脂を成形してキャップとし、そ
の外側表面に着色膜61を設けたものでも、さらに図5
に示すように一旦樹脂を成形してキャップとし、その内
側表面に着色膜61を設けたものでもよい。いずれにし
ても、ランプ用キャップ6を透過したランプ5の光は、
黄色を帯びたものとなる。
【0087】特に、本実施形態に係るランプ用キャップ
6は、ノルボルネン系重合体、単環の環状オレフィン系
重合体、環状共役系ジエン系重合体、ビニル脂環式炭化
水素重合体、及びこれらの水素添加物などの、脂環式構
造含有重合体樹脂で成形されている。こうした脂環式構
造含有重合体樹脂は、主鎖及び/または側鎖に脂環式構
造を有するものであり、機械的強度、耐熱性などの観点
から、主鎖に脂環式構造を含有するものが好ましい。重
合体の脂環式構造としては、飽和環状炭化水素(シクロ
アルカン)構造、不飽和環状炭化水素(シクロアルケ
ン)構造などが挙げられるが、機械的強度、耐熱性など
の観点から、シクロアルカン構造やシクロアルケン構造
が好ましく、中でもシクロアルカン構造を有するものが
最も好ましい。
【0088】本実施形態のランプ用キャップ6は、上述
した脂環式構造含有重合体樹脂で形成されており、透明
性や耐熱性に優れ、長時間、ランプからの熱を受けても
黄変などの経時変化を生じないという耐光性に優れ、ま
た成形時に熱分解や加水分解しないので、樹脂が発泡せ
ず成形品の透明性に優れ、しかも溶融時の流動性にも優
れ、薄肉形状であっても成形不良を引き起こすことなく
容易に成形することができる。したがって、灯具全体の
小型化が望まれる車両用灯具のランプ用キャップ6に適
用して好ましいものである。
【0089】以上説明した実施形態は、本発明の理解を
容易にするために記載されたものであって、本発明を限
定するために記載されたものではない。したがって、上
記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範
囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨であ
る。
【0090】たとえば、ランプ用キャップ6は、図2〜
4に示すように必ずしもランプ5と空隙をもって被され
ている必要はなく、密着して覆設されるようにしてもよ
い。またランプ用キャップ6は、図2に示すように、固
定用ビス7によりハウジング2に固定されている必要は
なく、ランプ5をランプソケット4に装着した状態でラ
ンプ5に嵌着されるものであってもよい。要するに、ラ
ンプ5から出射された光束に色付けをできるのであれば
よいのである。
【0091】また、本発明のランプ用キャップは、ター
ンシグナルランプ以外にも、車幅灯、フォグランプ、テ
ールランプ、ストップランプ、ヘッドランプ、ハイマウ
ントストップランプ、コーナリングランプ、後退灯その
他の車両用灯具の他、懐中電灯などの一般のライトで使
用されるランプ用キャップにも適用することができる。
【0092】
【実施例】以下、本発明について、製造例、実施例及び
比較例を挙げて、より具体的に説明する。ただし本発明
は、これらの実施例のみに限定されるものではない。
【0093】以下の製造例、実施例及び比較例におい
て、各種物性の測定法は次のとおりである。
【0094】(1)主鎖水素添加率および芳香環の水素
添加率(核水素添加率)は、 H−NMRにより測定
した。 (2)ガラス転移温度は、JIS−K7121に基づい
て測定した値とする。
【0095】(3)比重は、JIS−K7112−A法
に基づいて測定した値とする。 (4)メルトフローレートは、JIS−K6719に準
じて、300°C,2.16kgfの荷重で測定した値
とする。 (5)荷重たわみ温度は、 JIS−K7207−A法
に基づいて、曲げ応力18.5kgf/cmで測定
した値とする。 (6)透明性は、分光光度計(日本分光社製の製品番号
U−30)により、波長400〜900nmの範囲につ
いて波長を連続的に変化させて全光線透過率(%)を測
定した。全光線透過率が、92%以上のものを◎(非常
に良好)、90%以上のものを○(良好)、88%以上
のものを△(やや不良)、88%未満のものを×(不
良)とした。
【0096】(7)耐光性は、色差計カラーアナライザ
ーを用いて黄色度指数(YI)を測定した。数値が大き
いほど、黄変し着色されている。 (8)耐熱性を評価した。耐熱性は環境変化(温度変
化)による変形及び着色を測定することにより行った。
ランプ用キャップは通常、長時間の点灯に付されるの
で、温度による変形や着色が問題となることが多い傾向
にある。このため、代表的特性として、下記の実施例お
よび比較例で得られた試験片をそれぞれギヤーオーブン
中で100°C、24時間保持した後の寸法変化を測定
し、着色の有無を観察した。そして、試験片の試験前に
比べて耐熱性試験後の反りが0.3mm以下のものを
「○」、0.3mm以上のものを「×」とした。また、
着色(黄着色)の有無を確認した。
【0097】(脂環式構造含有重合体樹脂の製造例)窒
素雰囲気下、脱水したビシクロ[4.3.0]ノナン5
00重量部に、1−ヘキセン0.56重量部、ジブチル
エーテル0.11重量部、トリイソブチルアルミニウム
0.22重量部を室温で反応器に入れ混合した後、45
°Cに保ちながら、8,9−ベンゾトリシクロ[4.
3.0.12,5 ]−デカ−3−エン200重量部お
よび六塩化タングステン0.70重量%トルエン溶液3
0重量部を2時間かけて連続的に添加し、重合した。ト
ルエンを移動層とした高速液体クロマトグラフィー(ポ
リスチレン換算)より、得られたポリマーの数平均分子
量(Mn)は、20,500、重量平均分子量(Mw)
は、38,200、分子量分布(Mw/Mn)は1.8
6であった。作成した重合反応液を耐圧の水素化反応器
に移送し、珪藻土担持ニッケル触媒(日産ガードラー社
製;G−96D、ニッケル担持率58重量%)10重量
部及びビシクロ[4.3.0]ノナン200重量部を加
え、180°C、水素圧45kgf/cmで10時
間反応させた。この溶液を、珪藻土をろ過助剤としてス
テンレス製金網をそなえたろ過器によりろ過し、触媒を
除去した。得られた反応溶液を3000重量部のイソプ
ロピルアルコール中に攪拌下に注いで水素添加物を沈殿
させ、ろ別して回収した。さらに、アセトン500重量
部で洗浄した後、1torr以下、100°Cに設定し
た減圧乾燥器中で48時間乾燥し、開環重合体水素添加
物195重量部を得た。
【0098】得られた開環重合体水素添加物の主鎖水素
添加率は100%、側鎖6員環水素添加率は99.7
%、数平均分子量(Mn)は、25,400、重量平均
分子量(Mw)は、46,200、分子量分布(Mw/
Mn)は1.82であった。300°Cにおけるメルト
フローレートは、10g/10min.であり、ガラス
転移温度は166°C、比重は1.01であった。
【0099】実施例1 製造例の開環重合体水素添加物100重量部に、着色剤
(三井東圧化学社製:製品番号OrangeGG)を
0.05重量部、滑剤(花王社製;カオーワックス85
P)0.1重量部、酸化防止剤(チバガイギー社製;イ
ルガノックス1010、テトラキス〔メチレン−3−
(3’,5’−ジ−tert−ブチル−4’−ヒドロキ
シフェニル)プロピオネート〕メタン)0.1重量部、
水素化スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合
体水素添加物(旭化成社製;タフテックH1051D)
0.2重量部を加え、2軸混練機で混練し、ペレット化
した。このペレットを、片面に鏡面加工した厚さ1mm
×長さ200mm×幅100mmの金型を用いて、樹脂
温度310°C、型温度80°Cで射出成形して、図3
に示すような、黄色に着色され厚み約3mmの着色され
た成形品(ランプ用キャップ)を作製した。そして、成
形品表面が発泡しているか否かについて目視により確認
したところ、表面は発泡しておらず、良好な外観であっ
た。この成形品を用いて、透明性、耐光性および耐熱性
を測定した。結果を表1に示す。
【0100】実施例2 実施例1と同様に開環重合水素添加物をした後、着色剤
を除いた以外は実施例1と同様にして、透明な成形品を
得た。そして、この成形品の外側表面に、酢酸エチル/
メチルエチルケトン:重量比50/50の混合溶媒10
0重量部に対して塗料用アクリルバインダー10重量
部、実施例1で使用した着色剤0.005重量部を溶解
した着色膜用塗料を、スプレーコートにより塗布し、8
0°C、1時間乾燥して、図4に示すような、透明黄色
膜を有し合計の厚みが約3mmの着色膜を有する成形品
(ランプ用キャップ)を作製した。そして、この成形品
表面が発泡しているか否かについて目視により確認した
ところ、表面は発泡しておらず、良好な外観であった。
この成形品を用いて、透明性、耐光性および耐熱性を測
定した。結果を表1に示す。
【0101】比較例1 ポリカーボネート(PC)(帝人化成製;パンライト−
122)を用いた以外は実施例1と同様にしてペレット
を作製し、このペレットを、実施例1と同様の金型を用
いて、樹脂温度310°C、型温度80°Cで射出成形
し、図3に示すような、黄色に着色されている成形品
(ランプ用キャップ)を作成し、図3に示すような、黄
色に着色され厚み約3mmの着色された成形品(ランプ
用キャップ)を作製した。そして、成形品表面が発泡し
ているか否かについて目視により確認したところ、表面
にシルバーが発生しているのが確認された。
【0102】この成形品を用いて、透明性、耐光性およ
び耐熱性を測定した。結果を表1に示す。なお、このP
Cの300°Cにおけるメルトフローレートは、8g/
10min.であり、比重は1.20であった。
【0103】比較例2 ポリアリレート(PAR)(ユニチカ株式会社製;製品
番号U−ポリマー,P1001)を用いた以外は実施例
1と同様にしてペレットを作製し、このペレットを、実
施例1と同様の金型を用いて、樹脂温度310°C、型
温度80°Cで射出成形し、図3に示すような、黄色に
着色されている成形品(ランプ用キャップ)を作成し
た。
【0104】得られた成形品には、一部金型充填不良に
よる厚み斑が確認された。
【0105】成形品表面が発泡しているか否かについて
目視により確認したところ、表面は発泡しておらず、良
好な外観であった。この成形品を用いて、透明性、耐光
性および耐熱性を測定した。結果を表1に示す。
【0106】なお、このPARの300°Cにおけるメ
ルトフローレートは、1.1g/10min.であり、
比重は1.53であった。
【0107】
【表1】
【0108】表1の結果から、比較例1〜2と比較し
て、実施例1〜2では脂環式構造含有重合体樹脂を使用
しているため、成形品の透明性、耐光性および耐熱性の
総てにおいて優れていることが分かる。
【0109】比較例3 ポリカーボネートに代えて、耐熱型ポリカーボネート
(バイエル株式会社製;製品番号:アペックHT KU
I9343)を用いた以外は実施例1と同様にしてペレ
ットを作製し、このペレットを、実施例1と同様の金型
を用いて、樹脂温度350°C、型温度80°Cで射出
成形し、図3に示すような、黄色に着色されている成形
品(ランプ用キャップ)を作成した。
【0110】成形品表面が発泡しているか否かについて
目視により確認したところ、表面に若干のシルバー発生
が確認された。この成形品を用いて、透明性、耐光性お
よび耐熱性を測定した。結果を表1に示す。
【0111】なお、このPARの300°Cにおけるメ
ルトフローレートは、4.5g/10min.であり、
比重は1.53であった。
【0112】比較例4 射出成形における樹脂温度を350°Cにした以外は比
較例2と同様にして、図3に示すような、黄色に着色さ
れている成形品(ランプ用キャップ)を得た。そして、
この成形品表面が発泡しているか否かについて目視によ
り確認したところ、表面には発泡は認められず、外観は
良好であった。この成形品を用いて、透明性、耐光性お
よび耐熱性を測定した。結果を表1に示す。
【0113】実施例1〜2では脂環式構造含有重合体樹
脂を使用しているため、約3mmの薄肉の成形品(ラン
プ用キャップ)を厚み精度よく得ることができ、耐熱
性、透明性、耐光性全ての特性において、優れた成形品
が得られた。これに比較して、比較例2では成形時の樹
脂の流動性が悪く、得られた成形品に厚み斑が確認さ
れ、比較例1では使用したPCの耐熱性(ガラス転移温
度)が不十分であったために、熱履歴による変形が生
じ、耐光性も悪かった。比較例3では得られた成形品の
外観不良が生じ、耐光性、耐熱性(耐着色性)、透明性
が低下した。比較例4では透明性が低下した。
【0114】
【発明の効果】本発明に係るランプ用キャップは、脂環
式構造含有重合体樹脂から構成されているので、透明性
や耐熱性に優れ、長時間、ランプからの熱や光を受けて
も、黄変などの経時変化を生じないという耐光性、長期
熱安定性に優れ、また成形時に熱分解や加水分解しない
ので、樹脂が発泡せず成形品の透明性に優れ、しかも溶
融時の流動性にも優れているので、薄肉の成形品を成形
不良を引き起こすことなく容易に成形することができ
る。したがって、特に灯具全体の小型化が望まれる車両
用灯具のランプ用キャップに適用して好ましいものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るランプ用キャップを組み込んだ車
両用灯具の実施形態を示す正面図である。
【図2】図1のII-II 線に沿う断面図である。
【図3】図1のIII-III 線に沿う要部断面図である。
【図4】本発明に係るランプ用キャップの第2実施態様
を示し、図1におけるIII-III 線断面に相当する要部断
面図である。
【図5】は本発明に係るランプ用キャップの第3実施態
様を示し、図1におけるIII-III 線断面に相当する要部
断面図である。
【符号の説明】
1…ターンシグナルランプ 2…ハウジング 21…開口部 22…嵌合溝 3…レンズ 31…嵌合用脚部 4…ランプソケット 5…ランプ 6…ランプ用キャップ 61…着色膜 7…固定用ビス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 丸山 淳子 神奈川県川崎市川崎区夜光一丁目2番1号 日本ゼオン株式会社総合開発センター内 Fターム(参考) 3K042 AA12 AB04 CD07 3K080 AA01 AA02 AB00 BE02 4J032 CA34 CA35 CA36 CA38 CA43 CA45 CA52 CA62 CD02 CD03 CD04 CD05 CD09 CE03 CE22 CE23 CE24 CG02 CG07

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ランプの一部または全部を被覆するランプ
    用キャップにおいて、脂環式構造含有重合体樹脂からな
    るランプ用キャップ。
  2. 【請求項2】着色されている請求項1に記載のランプ用
    キャップ。
  3. 【請求項3】請求項1または2に記載のランプ用キャッ
    プを有する灯具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002352609A (ja) * 2001-05-28 2002-12-06 Fine Rubber Kenkyusho:Kk 光源用透光性被覆材及びその被覆材を備えた光源
US7301466B2 (en) 2003-04-09 2007-11-27 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Turn signal lamp, periphery monitoring device, body construction and imaging device for vehicle

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