JPH11329871A - 真空バルブ式負荷時タップ切換装置 - Google Patents

真空バルブ式負荷時タップ切換装置

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JPH11329871A
JPH11329871A JP1160499A JP1160499A JPH11329871A JP H11329871 A JPH11329871 A JP H11329871A JP 1160499 A JP1160499 A JP 1160499A JP 1160499 A JP1160499 A JP 1160499A JP H11329871 A JPH11329871 A JP H11329871A
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隆司 高萩
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彰 福士
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  • Driving Mechanisms And Operating Circuits Of Arc-Extinguishing High-Tension Switches (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】油圧ダンパーを設けなくても済む真空バルブ式
負荷時タップ切換装置を提供する。 【解決手段】3相のタップ選択器が奇数番号タップ側の
アームIと偶数番号タップ側のアームIIとの可動接触
子40を交互に移動させて希望するタップを選択し、切
換開閉器が各相毎に3個のU相の真空バルブU1,U
2,U3とV相の真空バルブV1,V2,V3とW相の
真空バルブW1,W2,W3と1個の限流抵抗Rとをそ
れぞれ備え、V相の限流抵抗Rが他の2相の限流抵抗R
とは異なる側のアームIに接続される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、真空バルブを使
用して3相の変圧器巻線や3相のリアクトル巻線のタッ
プを真空バルブによって負荷状態で切り換えるタップ切
換装置に関し、特に、部品点数の少ない経済的なタップ
切換装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図5は、従来の真空バルブ式負荷時タッ
プ切換装置を備えた星形結線の3相変圧器の構成を示す
結線図である。U相、V相、W相の各主巻線Sにそれぞ
れタップ巻線Tが接続されている。タップ巻線Tからは
巻き順に奇数番号タップ1、3、5、7と偶数番号タッ
プ2、4、6が交互に引き出されている。図5では、V
相およびW相の主巻線、タップ巻線、タップには符号が
記されていないが、それらの符号は、全てU相に記され
た符号と対応する。負荷時タップ切換装置は、1次側の
巻線に負荷がかかった状態でその巻数を変え、2次側の
出力電圧を調整するものである。各相とも奇数番号タッ
プ1、3、5、7と偶数番号タップ2、4、6にそれぞ
れ導電接触する可動接触子40を備えたアームΙ、アー
ムΙΙが設けられ、図示されていないタップ選択器でも
ってアームΙとアームΙΙの可動接触子40を交互に移
動させて希望するタップを選択させるようになってい
る。各相のアームΙとアームΙΙとにそれぞれ3個の真
空バルブと1個の限流抵抗Rよりなる切換開閉器10が
接続されている。ここでは、それぞれU相の真空バルブ
をU1,U2,U3と符し、V相の真空バルブをV1,
V2,V3と符し、W相の真空バルブをW1,W2,W
3と符すことにする。また、真空バルブの接点はハッチ
ングされた2つの長方形の枠で示され、それぞれ上側の
枠を固定接点、下側の枠を可動接点とする。真空バルブ
が閉成している場合はこの2つの枠を互いに接触させて
表示し、真空バルブが開成している場合はこの2つの枠
を互いに開離させて表示することにする。以下他の図の
場合でも、真空バルブの符号および固定接点・可動接点
の表示は、図5と同じように記すことにする。各相の真
空バルブの可動接点が互いに接続されて中性点0に結線
されている。一方、真空バルブU1,V1,W1の固定
接点が各相のアームΙにそれぞれ接続され、真空バルブ
U2,V2,W2の固定接点が各相のアームΙΙにそれ
ぞれ接続されている。さらに、残りの真空バルブU3,
V3,W3の固定接点が限流抵抗Rを介して各相のアー
ムΙΙにそれぞれ接続されている。
【0003】図5では、真空バルブU1,V1,W1が
全て閉成され、その他の真空バルブは全て開成されてい
る。さらに、各相のアームΙの可動接触子40はタップ
3にそれぞれ導電接触し、各相のアームΙΙの可動接触
子40はタップ2にそれぞれ導電接触している。したが
って、この状態では各相のタップ巻線Tのタップ3が中
性点0に接続されている。タップ2は、中性点0に繋が
る真空バルブが全て開成されているので使用されていな
い。タップ切換装置の操作によって、タップ3からタッ
プ4へ負荷状態で切り換えられるときの動作メカニズム
は後述されるが、各相の3個の真空バルブが蓄勢ばねに
よって回動するカム軸に追従して巻線Sに流れる負荷電
流およびタップ間を流れる電流を開閉するとともにアー
ムΙ、ΙΙの可動接触子40を次のタップへ無電流状態
で導電接触させるようになっている。
【0004】図6は、図5の変圧器の構成を示す一部破
砕平面図であり、容器41の上板を一部破砕して内部を
見た図である。容器41の内部に星形結線されたU相、
V相、W相の各主巻線Sおよび各タップ巻線Tが絶縁媒
体とともに垂直に並べて配され、容器41の左側にタッ
プ切換装置50が収納されている。各相のタップ巻線T
のタップからは、図示されていないタップリードがそれ
ぞれ引き出されタップ切換装置50まで配線されてい
る。容器41の左外側に電動操作器8が配され、電動操
作器8からの伝達軸8Cがタップ切換装置50に連結さ
れている。電動操作器8へタップ切り換えの指令が出さ
れると、伝達軸8Cが回動してタップ切換装置50が駆
動され、各相のタップ巻線Tのタップが一斉に切り換え
られるようになっている。
【0005】図7は、図6のX−X要部断面図であり、
タップ切換装置50の内部構成が示されている。タップ
切換装置50は、上部に一点鎖線で囲まれた蓄勢機構9
と切換開閉器10、並びに、下部に実線で囲まれ内部機
構の図示が省略されているタップ選択駆動機構11とタ
ップ選択器12からなる。蓄勢機構9は、切換開閉器1
0をカム軸10Aを高速度で回動動作させるためのも
の、切換開閉器10は、前述の3相分の真空バルブと限
流抵抗Rとを備えたもの、タップ選択駆動機構11は、
タップ選択器12にタップの選択動作をさせるもの、タ
ップ選択器12は、前述のアームΙとアームΙΙとの可
動接触子40(図5)を備え、タップ巻線Tからの図示
されていないタップリ−ドが引き込まれている。蓄勢機
構9と切換開閉器10とは絶縁筒13内に収納され、容
器41内の主巻線Sなどを収納している空間とは区分さ
れている。それによって、切換開閉器10の点検や保守
が絶縁筒13の上蓋13Aを開放するだけで実施するこ
とができ、容器41内の絶縁媒体を抜く必要がなくな
る。
【0006】また、図7において、電動操作器8は、垂
直な伝達軸8A、傘歯車8B、水平な伝達軸8C、傘歯
車8D、垂直な絶縁伝達軸8Eに連結されている。伝達
軸8Eは上側のクランク9Aと一体である。このクラン
ク9Aは、連結レバ−9Bを介して入力レバ−9Cへ連
結され、さらに後述されるように蓄勢ばね9Dを介して
出力レバ−9Eに連結されている。この出力レバ−9E
は、切換開閉器10のカム軸10Aと一体であるととも
に、3枚のカム板23とも一体である。後述されるよう
に、このカム板23の円周部が各相の真空バルブの可動
接点を動作させるようになっている。カム軸10Aの下
部には、カム軸10Aの回転速度をできるだけ一定に保
つための油圧ダンパー51が設けられている。この油圧
ダンパー51については後で詳述される。なお、図7で
は、図5における真空バルブがU2,V1,W3だけし
か図示されていないが、実際には後述されるように、U
相の真空バルブU1,U2,U3、V相の真空バルブV
1,V2,V3、W相の真空バルブW1,W2,W3が
上段、中段、下段とそれぞれ同じ水平面に配されてい
る。一方、蓄勢機構9内の下側のクランク9Aは、タッ
プ選択駆動軸11Aと一体であり、このタップ選択駆動
軸11Aは、駆動させる駆動機構11へ延びている。
【0007】図7において、電動操作器8にタップ切り
換えの指令が出されると、電動操作器8内の電動機が始
動し、その回転力が図示されていない減速機を介して伝
達軸8A、傘歯車8B、伝達軸8C、傘歯車8D、絶縁
伝達軸8Eを介して上側のクランク9Aに伝達される。
この上側のクランク9Aは、絶縁伝達軸8Eの回転によ
り連結レバ−9Bを直線運動に変えるとともに、入力レ
バー9Cをその回転軸9Fを中心にして時計周りに、あ
るいは反時計周りに回動させる。それによって、後述さ
れるように、蓄勢ばね9Dが引き延ばされ、入力レバー
9Cの回動角度が所定値を越えると、出力レバー9Eの
回動を阻止している図示されていないラッチが外れ、出
力レバー9Eが回転軸9Fを中心にして入力レバー9C
より遙に高い速度で時計周りに、あるいは反時計周りに
回動する。この出力レバー9Eの回転力がカム軸10A
に伝達され、9個の真空バルブを高速度で開閉駆動させ
る。一方、タップ選択駆動軸11Aは、タップ選択駆動
機構11を動作させ、タップ選択器12にタップの選択
を行わさせる。
【0008】図8は、図7の切換開閉器10の上段に配
されたU相の真空バルブの構成を示す平面図である。真
空バルブU1,U2,U3が三角形に配置され、その中
心にカム軸10Aが紙面に直交するとともに、このカム
軸10Aにカム板23が固定されている。各真空バルブ
U1,U2,U3の取り付け構成は同様である。例え
ば、真空バルブU1の構成について説明すると、真空バ
ルブU1の下端19が固定接点であり、図5のようにU
相のアームΙに接続される。真空バルブU1の上端18
が可動接点であり、この上端18が図示されていないフ
レキシブルリードを介して図5のように中性点0に結線
されている。上端18は、さらに、その上の絶縁ロッド
16を介してワイピング金具17に固定されている。ワ
イピング金具17は、ピン15Bを介して変換レバー1
5の右端に連結されている。変換レバー15は固定ピン
15Cを支点にして回動可能であり、変換レバー15の
左端にはローラ状のカムフォロア21が回動可能に取り
付けられている。このカムフォロア21にカム板23の
円周部が接するようになっている。すなわち、Λ状の捩
じりばね14が、変換レバー15の右端に固定されたピ
ン15Dと、カム軸10Aの外周に回動可能に取り付け
られた軸受け10Bとの間に固定ピン15Cを複数回取
り巻くようにして設けられている。この捩じりばね14
は、変換レバー15を常時反時計方向に付勢させ、カム
フォロア21を常時カム板23の円周部に押圧させてい
る。後述されるように、変換レバー15の回動に追従し
て真空バルブU1が開閉するようになっている。他の真
空バルブU2,U3も同じように構成され、真空バルブ
U2の固定接点9がU相のアームΙΙに接続されてい
る。また、限流抵抗Rが、真空バルブU2の固定接点9
と真空バルブU3の固定接点90との間に介装されてい
る。図8の右側には、タップ選択駆動軸11Aが紙面に
直交している。
【0009】図9は、図7の切換開閉器10の中段に配
されたV相の真空バルブの構成を示す平面図である。真
空バルブV1,V2,V3が三角形に配置されいるが、
真空バルブV3が図の右側に配されている。真空バルブ
V1,V2の固定接点91,92が、それぞれV相のア
ームΙ,ΙΙに接続されている。また、限流抵抗Rが、
真空バルブV2の固定接点92と真空バルブV3の固定
接点93との間に介装されている。その他は、図8と同
じ構成であり同じ部分には同一参照符号を付け詳細な説
明は省略する。
【0010】図10は、図7の切換開閉器10の下段に
配されたW相の真空バルブの構成を示す平面図である。
真空バルブW1,W2,W3が三角形に配置されいる
が、真空バルブW2が図の右側に配されている。真空バ
ルブW1,W2の固定接点101,102が、それぞれ
W相のアームΙ,ΙΙに接続されている。また、限流抵
抗Rが、真空バルブW2の固定接点102と真空バルブ
W3の固定接点103との間に介装されている。その他
は、図8と同じ構成である。
【0011】図11は、図7の真空バルブの動作メカニ
ズムの説明図である。どの真空バルブの取り付け構成も
全く同じなので、ここでは、真空バルブU1を代表して
説明を行う。真空バルブU1は、絶縁性の真空容器43
の内部に固定接点19と可動接点18とが収められ、開
閉接点を形成している。固定接点19は真空容器43の
蓋43Aに固定され、可動接点18は左右に伸縮自由な
ベローズ20を介して真空容器43のもう一方の蓋43
Bに固定されている。可動接点18は左右方向に移動自
由である。また、可動接点18の右端にはワイピング金
具17が固定され、このワイピング金具17に圧縮性の
コイルばね44が内蔵されている。このコイルばね44
が、変換レバー15のピン15Bから可動接点18を常
時押圧し、固定接点19と可動接点18との開閉接点と
の接触状態を良好に保っている。変換レバー15は、こ
こでは線状に示されているが、実際の形状は図8のよう
に板状である。前述のように、変換レバー15は固定ピ
ン15Cの周りを回動可能であり、上端にカムフォロア
21が取り付けられている。捩じりばね14が常時変換
レバー15の下側を反時計方向に引っ張っているので、
カムフォロア21がカム板23の円周部を押圧するよう
になっている。カム軸10Aに固定されたカム板23の
円周部には凸部22Aと凹み部22Bとが形成され、カ
ムフォロア21が、カム軸10Aの回動とともに凸部2
2Aと凹み部22Bに追従して、左右に移動するように
なっている。
【0012】次に、図11の真空バルブU1の動作メカ
ニズムを説明する。図11の実線は真空バルブU1が閉
極している状態であり、カムフォロア21がカム板23
の凸部22Aで右側へ押されている。それによって、変
換レバー15が時計周りに付勢され、ワイピング金具1
7を介して可動接点18が左方へ押されている。この状
態で、カム板23が点線の矢印45の方向のように反時
計周りに回動し、点線23Aの位置に移動すると、カム
フォロア21が凸部22Aから凹み部22Bと接触する
ようになり、点線21Aの位置に移動する。それによっ
て、変換レバー15が反時計周りに付勢されて位置15
Aに来るとともに、ワイピング金具17も位置17Aに
移動する。可動接点18も右方へ引き出されて位置18
Aに移動するので、真空バルブU1が開極状態になる。
一方、真空バルブU1を閉極するには、カム板23を実
線の矢印46の方向のように時計周りに回転させれば、
実線のようにカムフォロア21が凹み部22Bから凸部
22Aと接触し、前述とは逆の動作を辿って真空バルブ
U1が閉極状態になる。カム板23の円周部には、凸部
22Aと凹み部22Bとが3対形成されるとともに、そ
の各々に別々のカムフォロア21が接触するようになっ
ている。したがって、1枚のカム板23によって、3個
の真空バルブU1,U2,U3を開閉操作させることが
できる。カム板23の円周部に形成される凸部22Aと
凹み部22Bとの位置を種々変えることにより、カム板
23の回転に同期させて、真空バルブU1,U2,U3
の開閉状態を任意に設定することができる。例えば、図
5における状態は、真空バルブU1が閉極状態、真空バ
ルブU2,U3が開極状態になっている。この状態でカ
ム板23を回転させると、真空バルブU1,U2,U3
が開閉するとともにその開閉時期もカム板23の凸部2
2Aと凹み部22Bとで制御される。
【0013】図12は、図7の蓄勢装置9の構成を示す
要部平面図であり、それぞれ(A)は奇数番号タップへ
アームの接触子が導電接触して運転されている状態を示
す図、(B)は偶数番号タップへアームの接触子が切り
換えられている途中の状態を示す図、(C)は偶数番号
タップへアームの接触子が導電接触して運転されている
状態を示す図である。図12(A)において、図示され
ていない連結レバー(図7の9B)が入力レバー9Cの
ピン30と連結されている。入力レバー9Cと出力レバ
ー9Eとは、回転軸9Fを中心にして回動自由であると
ともに、引張性の蓄勢ばね9Dの両端が入力レバー9C
端部に固定されたピン48と、出力レバー9Eに固定さ
れたピン47とに掛けられている。入力レバー9Cの回
動によって蓄勢ばね9Dにエネルギーが蓄勢された後、
そのエネルギーが一気に放出され、出力レバー9Eが高
速度で回動し図5で示した偶数番号タップへアームII
の接触子40が切り換えられるようになっている。入力
レバー9Cは角度θ1=0度から約90度の範囲を回動
し、出力レバー9Eは角度θ2=0度から75度の範囲
を回動するように構成され、入力レバー9Cが出力レバ
ー9Eより広く振れるようにしておくことにより、出力
レバー9Eが回動の途中で渋滞することなく確実に回動
するようになっている。また、2つのラッチレバー24
A,24Bの一方端がそれぞれ固定ピン27でもって回
動自由に支持されるとともに、他方端にそれぞれピン2
6が突設され、2つのピン26が出力レバー9Eの端部
側面に当たるように構成されている。また、ラッチレバ
ー24A,24Bは、引張りばね25でもって互いに引
っ張り合うように付勢され、ピン26が出力レバー9E
の両側面を挟持している。出力レバー9Eの両側面には
爪部28が形成され、この爪部28にピン26が嵌まり
込むようになっている。出力レバー9Eは、図7のカム
軸10Aと一体であり、出力レバー9Eの回動に追従し
てカム板23が回動するようになっている。
【0014】次に、入力レバー9Cと出力レバー9Eと
の動作を図12によって説明する。図12(A)におい
て、タップ切り換えの指令が出されると、前述の電動操
作器が入力レバー9Cを反時計方向に回動させる。しか
し、出力レバー9Eの右側の爪部28にピン26が嵌ま
り込んでいるので、出力レバー9Eの回転は阻止されて
いる。そのために、図12(B)のように、入力レバー
9Cだけが回転し、蓄勢ばね9Dが引き延ばされて蓄勢
ばね9Dにエネルギーが蓄勢される。図12(B)の状
態を過ぎると、入力レバー9Cの下端部がラッチレバー
24Aを押圧するので、右側の爪部28からピン26が
外れる。その瞬間に蓄勢ばね9Dが出力レバー9Eを引
っ張るので、出力レバー9Eが高速度で反時計方向に回
動し蓄勢ばね9Dに蓄勢されたエネルギーが一気に放出
される。入力レバー9Cは、図12(C)の状態で停止
するので、出力レバー9Eの左側の爪部28にピン26
が嵌まり込んで出力レバー9Eの回動が阻止され、次の
タップ切り換えの指令を待つ状態になる。奇数番号タッ
プへアームの接触子が切り換えられる場合は、上述の逆
の動作になり、図12(C)の状態から図12(B)を
経て、図12(A)の状態へと移行する。したがって、
タップの切り換えに当たっては、いずれの場合も切り換
え動作は、入力レバー9Cから始動することになる。入
力レバー9Cは、角度θ1=0度から約90度の範囲を
5秒位かかって回動するが、出力レバー9Eは角度θ2
=0度から75度の範囲を0.5秒位で高速に回動す
る。
【0015】図13は、図5で示した真空バルブ式負荷
時タップ切換装置の動作を説明する要部結線図であり、
U相の場合を代表して奇数番号タップ3で運転中のもの
を偶数番号タップ4へ切り換わるときのアームΙとアー
ムΙΙとの可動接触子40の動き、および、真空バルブ
U1,U2,U3の各接点の開閉状態が(A)から
(E)へと動作する順に示されている。図7のタップ選
択駆動機構11によって可動接触子40が駆動され、図
7のカム軸10Aの回動によって真空バルブU1,U
2,U3の各接点がシーケンシャルに開閉する。なお、
図13の(B)ないし(E)において、各真空バルブや
タップの符号は特に記されていないが、その符号は図1
3の(A)と同じ位置ある真空バルブやタップの符号に
対応する。また、他のV相、W相の場合も同様にタップ
切換装置が動作する。
【0016】図13の(A)では、真空バルブU1が閉
成し、真空バルブU2,U3が開成しているとともに、
アームΙの可動接触子40が奇数番号タップ3に接触
し、アームΙΙの可動接触子40が偶数番号タップ2に
接触している。それによって、星形結線の3相変圧器の
中性点0が奇数番号タップ3に接続され、負荷電流がタ
ップ巻線Tの奇数番号タップ3を流れた状態で運転され
ている。図13の(B)では、真空バルブU1,U2,
U3の開閉はそのままの状態で、アームΙΙの可動接触
子40が偶数番号タップ2から偶数番号タップ4へ移動
している。真空バルブU2,U3が開成しているので、
アームΙΙの可動接触子40は無電流の状態で偶数番号
タップ4へ移動するようになる。図13の(C)では、
真空バルブU3が閉成される。その場合、偶数番号タッ
プ4からタップ巻線T、奇数番号タップ3、真空バルブ
U1、真空バルブU3、限流抵抗Rへ点線で示したよう
な環状電流31が図示されていない負荷電流に加わって
流れる。図13の(D)では、真空バルブU1が開成さ
れ、環状電流31が遮断される。それによって、負荷電
流が真空バルブU3と限流抵抗Rとを介してタップ巻線
Tへ流れる。図13の(E)では、真空バルブU2が閉
成され、中性点0が偶数番号タップ4に接続され、アー
ムΙΙでの運転状態へ移行する。
【0017】タップ切換装置が偶数番号タップ4で運転
中のものを奇数番号タップ5へ切り換わるとき、すなわ
ち、アームΙΙからアームΙへ切り換わる過程の図示は
省略されるが、真空バルブU1,U2,U3の開閉状態
は、図13の(E)から(A)の状態へと逆の過程を辿
る。アームΙΙからアームΙへの切り換え過程を図13
を使って説明すると、図13の(D)のようにアームΙ
の可動接触子40が無電流の状態で偶数番号タップ5へ
移動する。そこで、真空バルブU1が閉成されると、図
13の(C)のように環状電流31(ただし、タップ5
を介する)が図示されていない負荷電流に加わって流れ
る。図13の(B)で真空バルブU3が開成されると、
その環状電流31が遮断され、図13の(A)によう
に、中性点0が奇数番号タップ5に接続され、アームΙ
での運転状態へ移行する。
【0018】図14は、従来の異なる真空バルブ式負荷
時タップ切換装置を備えた三角結線の3相変圧器の構成
を示す結線図である。U相の主巻線Sがリード線36を
介してW相の主巻線Sに接続されるとともに、U相のタ
ップ巻線TがU相とV相との切換開閉器10を介してV
相のタップ巻線Tへ接続されている。また、V相の主巻
線Sがリード線35とW相の切換開閉器10とを介して
W相のタップ巻線Tへ接続されている。すなわち、図1
4は、各相の主巻線Sとタップ巻線Tとが三角に結線さ
れている点以外は図5の構成と全く同一である。
【0019】図15は、図14の変圧器の構成を示す一
部破砕平面図であり、容器42の上板を一部破砕して内
部を見た図である。容器42の内部に三角結線されたU
相、V相、W相の各主巻線Sおよびタップ巻線Tが垂直
に並べて配され、容器42の左側に2つのタップ切換装
置32,33が収納されている。各相のタップ巻線Tの
タップからは図示されていないタップリードがそれぞれ
引き出され、タップ切換装置32,33まで配線されて
いる。容器42の左外側に電動操作器8が配され、電動
操作器8からの伝達軸8Eが分岐ギア8Fでもって両側
の伝達軸8C,8Dに分岐され、これらの伝達軸8C,
8Dが伝達軸8G,8Hを介してそれぞれタップ切換装
置32,33に連結されている。電動操作器8へタップ
切換の指令が出されると、伝達軸8G,8Hが回転して
タップ切換装置32,33がそれぞれ駆動する。タップ
切換装置32が、U相とV相のタップ巻線Tのタップを
一緒に切り換え、タップ切換装置33が、W相のタップ
巻線Tのタップを単独で切り換える構成になっている。
【0020】図15におけるタップ切換装置32,33
の内部構成の図示は省略されるが、図7のタップ切換装
置50と同様である。ただし、タップ切換装置32は、
カム軸10AにU相用とV相用のカム板23が2枚だけ
取り付けられ、図8と図9と同様に結線された真空バル
ブと限流抵抗Rとがそれぞれ2段に配されている。一
方、タップ切換装置33は、カム軸10AにW相用のカ
ム板23が1枚だけ取り付けられ、図10と同様に結線
された真空バルブと限流抵抗Rとが1段配されている。
タップ切換装置32,33がそれぞれ別々に構成されて
いるのは、三角結線された主巻線Sにタップ切換装置3
2,33が設けられているので、U相とV相の場合とW
相の場合とを絶縁する必要があるためである。しかし、
上述のように構成されることによって、一つの電動操作
器8によって、U相とV相とW相とのタップを一緒に切
り換えることができる。なお、図14の変圧器における
タップの切り換え動作は、前述の星形結線の場合と全く
同じであるのでその説明は省略される。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
たような従来の装置は、切換開閉器を構成する部品の点
数が多いという問題があった。すなわち、図7において
説明されたように、従来の装置には切換開閉器10のカ
ム軸23の下部に油圧ダンパー51が設けられ、軸10
Aの回転速度をできるだけ一定にしていた。
【0022】図16は図7の油圧ダンパー51の詳細構
成を示す要部断面図であり、図17は図16のY−Y断
面図である。図16において、カム軸10Aと一体に回
動するレバー70の端部にピン69を介して回動自由な
ローラ68が取り付けられている。このローラ68は、
図17のように中空なピストン65に取り付けられた係
合片65Aに挟持されている。ピストン65はシリンダ
64内に収められ、そのシリンダ64内には油が充填さ
れている。すなわち、ピストン65の中空部67Cおよ
びピストン65の左右の空間67A,67Bは互いに連
通し、油が共通して充填され、シリンダ64の外部とは
油密に構成されている。シリンダ64は、支え13A
(図16)を介して絶縁筒13に固定されている。
【0023】また、図17において、ピストン65の中
空部67Cには、薄い板に小さい穴が明けられたオリフ
ィス66が形成されている。カム軸10Aを回動させる
と、レバー70を介してピストン65が左右に移動す
る。それによって、空間67Aと空間67Bとが互いに
広がったり、狭くなったりする。その際、オリフィス6
6の穴が油の流れの抵抗になるので、カム軸10Aの回
動を急に速めたり、急に遅くしてもその変化にピストン
65の動きが追従しない。したがって、油圧ダンパー5
1の介装によって、カム軸10Aの回転速度がゆっくり
としか変化しなくなる。
【0024】タップの切り換え過程においては、図11
のようにカムフォロア21が凸部22Aと凹み部22B
に沿いながらカム板23の円周部を押圧するので、カム
軸10Aの回動に急にブレーキがかかったり、急に加速
がかかったりする。図13で説明されたように、アーム
I側からII側への切り換え過程と、アームII側から
I側への切り換え過程とでは、真空バルブU1,U2,
U3の開閉過程が逆になる。したがって、前述の油圧ダ
ンパー51がないと、カム軸10AがアームI側からI
I側へ切り換わる時間と、アームII側からI側へ切り
換わる時間とが異なってしまい、蓄勢ばね9D(図1
2)の調整によってどちらか一方を適正な切り換え時間
に合わせると、他方の真空バルブに十分な消弧時間が得
られないということがある。真空バルブの消弧には少な
くとも電流の零点が3回通過する30msが確保されな
いと、確実に接点が開成されたとは言えない。1ないし
2回の電流の零点通過では、接点が再点弧する可能性が
残っている。油圧ダンパー51によって、真空バルブU
1,U2,U3が確実に開閉するようにカム軸10Aの
速度コントロールが行われている。
【0025】図18は、図5の装置(星形結線)に油圧
ダンパーがないときのカム軸にかかる回転トルクを示す
特性線図である。横軸θ2がカム軸の回転角度を示し、
θ2=0度が出力レバー9Eが図12の(A)の位置、
すなわち、アームI側にある場合である。一方、θ2=
75度が出力レバー9Eが図12の(C)の位置、すな
わち、アームII側にある場合である。縦軸がカム軸に
かかる回転トルク(回転モーメント)であり、図12の
反時計回りを正極性とする。それぞれ、実線の特性60
AがアームI側からアームII側へカム軸が回動する場
合(以下、「行き」と称する)を示し、実線の特性60
BがアームII側からアームI側へカム軸が回動する場
合(以下、「戻り」と称する)を示す。一点鎖線の特性
52A、52Bは、いずれも図12の蓄勢ばね9Dだけ
によってカム軸に発生する回転トルク(すなわち、図1
1のカム板23にカムフォロア21が沿っていない無負
荷の状態)のものであり、それぞれ特性52Aが行きの
場合、特性52Bが戻りの場合を示す。
【0026】図18において、行きの場合、特性60A
のように、蓄勢ばね9Dが角度θ2=0度でカム軸にか
かる回転トルクが+100kgf・cmになるまで蓄勢
されたところでラッチが外される。反時計方向の回動に
にともなってカム板23の凸部22A(図11)を昇り
始めるカムフォロア21があると、カム軸10Aに急に
ブレーキがかかり回転トルクが減少する。カム板23の
凹み部22Bを降り始めるカムフォロア21があると、
カム軸10Aが急に加速され回転トルクが増加する。そ
のために、カム軸10Aにかかる回転トルク特性が上下
する。一方、特性60Bの戻りの場合も、特性60Aと
同様に、蓄勢ばね9Dが角度θ2=75度でカム軸にか
かる回転トルクが−100kgf・cmになるまで蓄勢
されたところでラッチが外される。以下、θ2が減るに
つれて、カム軸10Aに急にブレーキや加速がかかる。
ブレーキがかかり回転トルクが初期の値に対して逆極性
になってしまうと、カム軸10Aの回動が止まりやすく
なる。図18において、特性60Aや特性60Bにおい
て、回転トルクが初期の値に対して逆極性になる瞬間が
見られる。しかし、実際には、慣性があるのでカム軸1
0Aが止まったり逆回転したすることはない。また、加
速がかかりカム軸10Aの回動があまり速くなると、真
空バルブが前述のように再点弧しタップ間が短絡してし
まう恐れがある。例えば、図13におけるタップ切り換
え動作中に、図13の(C)から(D)へ移る際に真空
バルブU1が開成されるはずであるが、万一、真空バル
ブU1が再点弧して閉成状態のままであると、図13の
(E)で真空バルブU2が閉成したときに、限流抵抗R
を介さずにタップ3とタップ4とが短絡してしまう。そ
のために、前述のように、真空バルブは開成後、少なく
とも30msは確保されている。したがって、カム軸1
0Aの回転トルク特性は、蓄勢ばね9Dが無負荷のとき
の特性52Aや特性52Bになるべく近い方がタップの
切り換えが確実になされる。
【0027】図19は、図14のタップ切換装置におい
てU相とV相とを一つのカム軸で動作させる方の装置の
油圧ダンパーを取り除いたときのカム軸にかかる回転ト
ルクを示す特性線図である。すなわち、この特性線図
は、図15におけるU相とV相とだけで構成されたタッ
プ切換装置32側のカム軸にかかる回転トルクである。
横軸や縦軸の定義、および無負荷状態における特性52
A、特性52Bは、図18の場合と同じである。それぞ
れ、実線の特性61Aが行きの場合、実線の特性61B
が戻りの場合である。行きおよび戻りのいずれの場合も
θ2の変化にともなって、カム軸10Aに急にブレーキ
や加速がかかることは、図18の場合と同様である。
【0028】図18および図19において、真空バルブ
は各相で同時には動作させず、カム板に形成される凸部
と凹み部との位置調整によって角度θ2が互いに3度ず
れるようにしているが、やはり、カム軸にかかる回転ト
ルク特性の変化が大きくなっている。なお、油圧ダンパ
ーはダッシュポットとも呼ばれ、必ずしも図16と同じ
構成のものでなくても構わない。カム軸10Aに急にブ
レーキや加速がかかるのを防止するものであればよく、
空気圧ダンパーであってもよい。油圧ダンパーをタップ
切換装置に設けることは公知の技術であり、例えば、特
開昭50−109432号公報や下記の論文で公開され
ている。
【0029】論文名:「真空バルブ式負荷時タップ切換
器の開発実用化」池田,熊谷(昭和52年電気学会東京
支部大会No.110) しかし、油圧ダンパーをタップ切換装置に設けること
は、部品の点数の増加につながり、かつ、切換開閉器内
に油圧ダンパーの設置スペースも必要なのでコストが嵩
む原因になっていた。
【0030】この発明の目的は、油圧ダンパーを設けな
くても済む真空バルブ式負荷時タップ切換装置を提供す
ることにある。
【0031】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明によれば、3相の静止誘導電器巻線のタッ
プを負荷状態で換える負荷時タップ切換装置であって、
各相の巻線にそれぞれタップ巻線が設けられるととも
に、このタップ巻線からは巻き順に奇数番号タップと偶
数番号タップとが交互に引き出され、この奇数番号タッ
プと偶数番号タップにそれぞれ導電接触する可動接触子
を備えた2つのアームが設けられ、タップ選択器が奇数
番号タップ側のアームと偶数番号タップ側のアームとの
可動接触子を交互に移動させて希望するタップを選択
し、切換開閉器が各相毎に3個の真空バルブと1個の限
流抵抗とを備え、前記3個の真空バルブの可動接点が互
いに接続されて他相の巻線に結線されるとともに、2個
の真空バルブの固定接点が前記2つのアームにそれぞれ
接続され、残りの1個の真空バルブの固定接点が限流抵
抗を介して前記2つのアームいずれか側に接続され、こ
の3個の真空バルブは蓄勢ばねによって回動するカム軸
に追従して巻線に流れる負荷電流およびタップ間を流れ
る電流を開閉するとともに前記アームをタップへ無電流
状態で導電接触させてなる真空バルブ式負荷時タップ切
換装置において、前記切換開閉器の1相の限流抵抗が他
の2相の限流抵抗とは異なる側のアームに接続されるよ
うにするとよい。それによって、限流抵抗が他の2相と
は異なる側のアームに接続された相の真空バルブが、他
の2相の真空バルブと同時に開閉動作することがなくな
る。したがって、カム軸にかかる回転トルクの急変の割
合いが、3相同時に開閉する場合より少なくなり、カム
軸に従来設けられていた油圧ダンパーが不要になる。
【0032】また、上記目的を達成するために、この発
明によれば、2相の静止誘導電器巻線のタップを負荷状
態で換える負荷時タップ切換装置であって、各相の巻線
にそれぞれタップ巻線が設けられるとともに、このタッ
プ巻線からは巻き順に奇数番号タップと偶数番号タップ
とが交互に引き出され、この奇数番号タップと偶数番号
タップにそれぞれ導電接触する可動接触子を備えた2つ
のアームが設けられ、タップ選択器が奇数番号タップ側
のアームと偶数番号タップ側のアームとの可動接触子を
交互に移動させて希望するタップを選択し、切換開閉器
が各相毎に3個の真空バルブと1個の限流抵抗とを備
え、前記3個の真空バルブの可動接点が互いに接続され
て他相の巻線に結線されるとともに、2個の真空バルブ
の固定接点が前記2つのアームにそれぞれ接続され、残
りの1個の真空バルブの固定接点が限流抵抗を介して前
記2つのアームいずれか側に接続され、この3個の真空
バルブは蓄勢ばねによって回動するカム軸に追従して巻
線に流れる負荷電流およびタップ間を流れる電流を開閉
するとともに前記アームをタップへ無電流状態で導電接
触させてなる真空バルブ式負荷時タップ切換装置におい
て、前記切換開閉器の各相の限流抵抗が互いに異なる側
のアームに接続されるようにしてもよい。それによっ
て、各相の真空バルブが、同時に開閉動作することがな
くなる。したがって、カム軸にかかる回転トルクの急変
の割合いが、2相同時に開閉する場合より少なくなり、
カム軸に従来設けられていた油圧ダンパーが不要にな
る。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、この発明を実施例に基づい
て説明する。図1は、この発明の実施例にかかる真空バ
ルブ式負荷時タップ切換装置を備えた星形結線の3相変
圧器の構成を示す結線図である。従来の装置である図5
と異なる個所は、V相の限流抵抗RがアームI側に接続
されている点およびV相の真空バルブV3の開閉状態だ
けである。図1のその他の構成は、図5の従来の巻線と
同じであり、従来と同じ部分は同一参照符号を付けるこ
とによって詳細な説明は省略する。また、図1の3相変
圧器の断面構成の図示も省略されるが、図7の切換開閉
器10内の油圧ダンパー51を取り除いた断面図に対応
する。
【0034】また、図2は、図1の切換開閉器10の中
段に配されたV相の真空バルブの構成を示す平面図であ
り、従来の装置では図9に対応する。真空バルブV1が
図の上側に、真空バルブV2が図の左側にそれぞれ配さ
れ、また、限流抵抗Rが、真空バルブV1の固定接点9
1とV3の固定接点93と間に介装されている点以外は
図9と同じある。なお、図1の切換開閉器10の上段並
びに下段に配されたU相並びにW相の真空バルブの図2
に相当する平面図は、それぞれ従来の装置である図8並
びに図10と全く同じである。
【0035】図3は、図1で示した真空バルブ式負荷時
タップ切換装置の動作を説明する要部結線図である。奇
数番号タップ3で運転中のものを偶数番号タップ4へ切
り換わるときのアームΙとアームΙΙとの可動接触子4
0の動き、並びに、真空バルブU1,U2,U3および
真空バルブV1,V2,V3の各接点の開閉状態が
(A)から(E)へと動作する順に示されている。図3
の上段がU相の場合、下段がV相の場合である。ただ
し、W相の場合は、上段のU相の場合と全く同じ動きを
するので図示は省略されている。それぞれカム軸の回動
によって真空バルブU1,U2,U3および真空バルブ
V1,V2,V3の各接点がシーケンシャルに開閉す
る。なお、図3の(B)ないし(E)において、各真空
バルブやタップの符号は特に記されていないが、その符
号は図3の(A)と同じ位置にある真空バルブやタップ
の符号に対応する。
【0036】以下、図3の上段と下段とを比較しながら
真空バルブの開閉動作を説明する。図3の(A)では、
真空バルブU1,V1,V3が閉成し、真空バルブU
2,U3,V2が開成しているとともに、U相とV相の
アームΙの可動接触子40がともに奇数番号タップ3に
接触し、U相とV相のアームΙΙの可動接触子40がと
もに偶数番号タップ2に接触している。それによって、
星形結線の3相変圧器の中性点0が奇数番号タップ3に
接続され、負荷電流が各相のタップ巻線Tの奇数番号タ
ップ3に流れた状態で運転されている。図3の(B)で
は、真空バルブU1,U2,U3の開閉はそのままの状
態で、かつ、真空バルブV1だけが開成し、U相とV相
のアームΙΙの可動接触子40が偶数番号タップ2から
偶数番号タップ4へともに移動している。真空バルブU
2,U3,V2が開成しているので、アームΙΙの可動
接触子40は無電流の状態で偶数番号タップ4へ移動す
るようになる。図3の(C)では、真空バルブU3,V
2が閉成される。その場合、上段のU相では、偶数番号
タップ4からタップ巻線T、奇数番号タップ3、真空バ
ルブU1、真空バルブU3、限流抵抗Rへ点線で示した
ような環状電流31が図示されていない負荷電流に加わ
って流れる。一方、下段のV相では、偶数番号タップ4
からタップ巻線T、奇数番号タップ3、限流抵抗R、真
空バルブV3、真空バルブV2へ点線で示したような環
状電流38が図示されていない負荷電流に加わって流れ
る。図3の(D)では、真空バルブU1,V3が開成さ
れ、環状電流31と38がともに遮断される。それによ
って、U相の負荷電流が真空バルブU3と限流抵抗Rと
を介してタップ巻線Tへ流れる。一方、V相の負荷電流
が真空バルブV2を介してタップ巻線Tへ流れる。図3
の(E)では、下段の真空バルブV1,V2,V3の開
閉はそのままの状態で、かつ、上段の真空バルブU2が
閉成されて中性点0が偶数番号タップ4に接続され、全
ての相がアームΙΙでの運転状態へ移行する。
【0037】タップ切換装置が偶数番号タップ4で運転
中のものを奇数番号タップ5へ切り換わるとき、すなわ
ち、アームΙΙからアームΙへ切り換わる過程の図示は
省略されるが、真空バルブU1,U2,U3および真空
バルブV1,V2,V3の開閉状態は、図3の(E)か
ら(A)の状態へと逆の過程を辿る。アームΙΙからア
ームΙへの切り換え過程を図3を使って説明すると、図
3の(D)のようにU相とV相のアームΙの可動接触子
40が無電流の状態でともに偶数番号タップ5へ移動す
る。そこで、真空バルブU2を開成した後、真空バルブ
U1,V3が閉成されると、図3の(C)のように環状
電流31と38(ただし、タップ5を介する)が図示さ
れていない負荷電流に加わって流れる。図3の(B)で
真空バルブU3とV2とがそれぞれ開成されると、その
環状電流31と38が遮断され、図3の(A)のよう
に、中性点0が奇数番号タップ5に接続され、全ての相
がアームΙでの運転状態へ移行する。
【0038】図20は、図1のタップ切換装置のカム軸
にかかる回転トルクを示す特性線図である。図の横軸お
よび縦軸の定義、並びに、特性52A、52Bは図18
のそれと同じである。実線の特性62AがアームI側か
らアームII側へカム軸が回動する行きの場合を示し、
実線の特性62BがアームII側からアームI側へカム
軸が回動する戻りの場合を示す。特性62A、62Bの
凹凸は、完全には消すことはできないが、図18の場合
と比べると無負荷の場合の蓄勢ばねの特性52A、特性
52Bから上下に外れる度合いが半分程度に小さくなっ
ている。この理由は、V相の真空バルブがU相やW相の
真空バルブと同時に開成動作あるいは閉成動作すること
がないためであり、カム軸にかかる3相分の回転トルク
が同時に加わらなくなったことによる。そのために、カ
ム軸の回転速度の変化が従来の装置より低減する。した
がって、油圧ダンパーがなくても真空バルブの消弧時間
を充分に確保することができ、部品点数の低減が可能に
なる。
【0039】図4は、この発明の異なる実施例にかかる
真空バルブ式負荷時タップ切換装置を備えた三角結線の
3相変圧器の構成を示す結線図である。従来の装置であ
る図14と異なる個所は、V相の限流抵抗RがアームI
側に接続されている点およびV相の真空バルブV3の開
閉状態だけである。図4のその他の構成は、図14の従
来の巻線と同じである。したがって、図4において、U
相とV相の分が従来の装置と同様に図15のタップ切換
装置32内に収められ、W相の分は切換装置33内に収
められいる。
【0040】図21は、図4のタップ切換装置において
U相とV相とを一つのカム軸で動作させる方の装置のカ
ム軸にかかる回転トルクを示す特性線図である。図の横
軸および縦軸の定義、並びに、特性52A、52Bは図
20のそれと同じである。実線の特性63AがアームI
側からアームII側へカム軸が回動する行きの場合を示
し、実線の特性63BがアームII側からアームI側へ
カム軸が回動する戻り場合を示す。特性63A、63B
の凹凸は、完全には消すことはできないが、図19の場
合と比べると無負荷の場合の蓄勢ばねの特性52A、特
性52Bから上下に外れる度合いが半分程度に小さくな
っている。この理由は、図18の場合と同様に、V相の
真空バルブが、U相の真空バルブと同時に開成動作ある
いは閉成動作することがないためであり、カム軸にかか
る2相分の回転トルクが同時に加わらなくなったことに
よる。そのために、油圧ダンパーがなくても真空バルブ
の消弧時間を充分に確保することができ、この場合も部
品点数の低減が可能になる
【0041】なお、上述の図1で示したこの発明の実施
例にかかる真空バルブ式負荷時タップ切換装置において
は、各相の真空バルブの接点を図3の(A)〜(E)で
示されるような所期の開閉シーケンスで開閉動作させる
ため、各相のカム板23の形状、すなわち、カム板23
の円周部に形成される凸部22Aと凹部22Bとの位置
を所定の構成としている。図1の装置におけるカム形状
およびカム形状と真空バルブの接点の開閉シーケンスと
の関係について、図5の従来の装置の場合と対比させて
以下に説明する。
【0042】図22は図1で示した真空バルブ式負荷時
タップ切換装置におけるカム板の形状を示す平面図であ
って、(a)はU相のカム板,(b)はV相のカム板,
(c)はW相のカム板を示すものであり、図23は、図
22(b)で示されるV相のカム板の形状と図1の装置
におけるV相の真空バルブの接点の開閉シーケンスとの
関係を示す説明図である。また、図24は図5で示した
従来の真空バルブ式負荷時タップ切換装置におけるカム
板の形状を示す平面図であって、(a)はU相のカム
板,(b)はV相のカム板,(c)はW相のカム板を示
すものであり、図25は、図24(b)で示されるV相
のカム板の形状と図5の従来の装置におけるV相の真空
バルブの接点の開閉シーケンスとの関係を示す説明図で
ある。
【0043】図22の(a)〜(c)および図24の
(a)〜( c)は、真空バルブの動作メカニズムの説
明図である図11と同様に、カム板23の形状およびカ
ム板23とカムフォロア21との係合関係を示してい
る。これらの図の各カムフォロア21の部分に記載され
たU1,U2,U3、V1,V2,V3およびW1,W
2,W3の各符号はそのカムフォロア21がそれぞれど
の真空バルブに対応するかを示すものである。また、図
22および図24におけるカム板23の部分における円
弧状の破線は凹部22Bの外径にほぼ対応する半径の円
を描いて凸部22Aと凹部22Bとの区別を明確に示す
ためのものであり、カム板23の構造を示すものではな
い。
【0044】図22および図24に示されているよう
に、図1の装置ではV相のカム板23のみが図5の従来
の装置のカム板23とその形状が異なっており、他の
U,W相のカム板23の形状は図5の従来の装置のカム
板23と同じである。また、図1の装置ではV相の真空
バルブV1およびV2に対応するカムフォロア21の位
置が図5の従来の装置におけるカムフォロア21の位置
に対して左右逆になっている。このため、図1の装置で
はV相の真空バルブのみが図5の従来の装置と開閉状態
が異なっている。すなわち、図22および図24に示さ
れるカム板23とカムフォロア21との係合状態で比較
すると、図5の従来装置では図24のようにV3のカム
フォロア21がカム板23の凹部22Bと接触している
ので真空バルブV3が開極状態となっているのに対し
て、図1の装置では図22のようにV3のカムフォロア
21がカム板23の凸部22Aと接触しているので真空
バルブV3が閉極状態となっている。
【0045】次に、図23および図25により、図1の
装置におけるV相のカム板23の形状とV相の真空バル
ブV1,V2,V3の接点の開閉シーケンスとの関係を
図5の従来の装置と対比させて説明する。
【0046】図25では図5の従来の装置におけるV相
の真空バルブV1,V2,V3の開閉シーケンスをタイ
ムチャートで示しているが、このタイムチャートの横軸
は時間に対応するとともに、カム板23の回転角度にも
対応しており、カム板23が図中の矢印方向に回転した
ときの各真空バルブの開閉動作の様子を示している。こ
のタイムチャートの左端の時点でのカム板23とカムフ
ォロア21との係合状態がその上の部分に示されてお
り、この係合状態は図24(b)に示されたものと同じ
状態である。この左端の時点では、V1のカムフォロア
21がカム板23の凸部22Aと接触していて真空バル
ブV1が閉極状態であるとともに、V2,V3のカムフ
ォロア21がカム板23の凹部22Bと接触していて真
空バルブV2,V3が開極状態となっており、奇数番号
タップ3が選択された状態となっている。この左端の時
点から、カム板23の図の矢印方向の回転に伴って真空
バルブV1,V2,V3の接点の開閉シーケンスは進ん
でいき、タイムチャートの右端の状態となる。この右端
の時点でのカム板23とカムフォロア21との係合状態
がその上の部分に示されており、V1のカムフォロア2
1がカム板23の凹部22Bと接触していて真空バルブ
V1が開極状態であるとともに、V2,V3のカムフォ
ロア21がカム板23の凸部22Aと接触していて真空
バルブV2,V3が閉極状態となっており、偶数番号タ
ップ4が選択された状態となっている。このようにして
図5の従来の装置におけるV相の真空バルブV1,V
3,V3の接点の開閉状態は、他のU,W相と同様に、
カム板23の矢印方法の回転に伴って、図13の(A)
および(B),(C),(D),(E)に示される各状
態に次々と切り換わっていく。
【0047】一方、図23では図1の装置におけるV相
の真空バルブV1,V2,V3の開閉シーケンスをタイ
ムチャートで示しているが、このタイムチャートの横軸
は図25と同様に時間に対応するとともに、カム板23
の回転角度にも対応しており、カム板23が図中の矢印
方向に回転したときの各真空バルブの開閉動作の様子を
示している。このタイムチャートの左端の時点でのカム
板23とカムフォロア21との係合状態がその上の部分
に示されており、この係合状態は図22(b)に示され
たものと同じ状態である。この左端の時点では、V1,
V3のカムフォロア21がカム板23の凸部22Aと接
触していて真空バルブV1,V3が閉極状態であるとと
もに、V2のカムフォロア21がカム板23の凹部22
Bと接触していて真空バルブV2が開極状態となってお
り、奇数番号タップ3が選択された状態となっている。
この左端の時点から、カム板23の図の矢印方向の回転
に伴って真空バルブV1,V2,V3の接点の開閉シー
ケンスは進んでいき、タイムチャートの右端の状態とな
る。この右端の時点でのカム板23とカムフォロア21
との係合状態がその上の部分に示されており、V1,V
3のカムフォロア21がカム板23の凹部22Bと接触
していて真空バルブV1,V3が開極状態であるととも
に、V2のカムフォロア21がカム板23の凸部22A
と接触していて真空バルブV2が閉極状態となってお
り、偶数番号タップ4が選択された状態となっている。
このようにして図1の装置におけるV相の真空バルブV
1,V2,V3の接点の開閉状態は、カム板23の矢印
方向の回転に伴って、図3の(A),(B),(C),
(D)および(E)に示される各状態に次々と切り換わ
っていく。
【0048】なお、図1の装置ではU,W相のカム板2
3の形状およびカムフォロア21との係合関係は図5の
従来の装置と同じであるので、U,W相の真空バルブの
接点の開閉シーケンスは、図5の従来の装置と同じであ
る。
【0049】以上のように、図1の真空バルブ式負荷時
タップ切換装置では、各相のカム板23の形状を図22
に示されるような構成とすることにより、図3に示され
るような各相の真空バルブの開閉動作を実現している。
【0050】なお、図1の装置に適用されるカム板23
の形状は、図22に示される構成に限定されるものでは
なく、図3に示されるような各相の真空バルブの開閉動
作を実現することができるならば、図22以外の構成で
あってもよい。また、図4で示した真空バルブ式負荷時
タップ切換装置におけるカム板の形状およびカム板の形
状と真空バルブの接点の開閉シーケンスとの関係も、図
1の装置について上記の図22および図23で説明した
ものと同様である。
【0051】
【発明の効果】この発明は前述のように、3相の切換開
閉器の1相の限流抵抗を他の2相の限流抵抗とは異なる
側のアームに接続することによって、カム軸に従来設け
られていた油圧ダンパーが不要になり、部品点数の削減
や油圧ダンパーのスペースの省略ができ、コストが低減
される。
【0052】また、2相の切換開閉器の各相の限流抵抗
を互いに異なる側のアームに接続することによっても、
油圧ダンパーが不要になり、カム軸に従来設けられてい
た油圧ダンパーが不要になり、コストが低減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例にかかる真空バルブ式負荷時
タップ切換装置を備えた星形結線の3相変圧器の構成を
示す結線図
【図2】図1の切換開閉器の中段に配されたV相の真空
バルブの構成を示す平面図
【図3】図1で示した真空バルブ式負荷時タップ切換装
置の動作を説明する要部結線図
【図4】この発明の異なる実施例にかかる真空バルブ式
負荷時タップ切換装置を備えた三角結線の3相変圧器の
構成を示す結線図
【図5】従来の真空バルブ式負荷時タップ切換装置を備
えた星形結線の3相変圧器の構成を示す結線図
【図6】図5の変圧器の構成を示す一部破砕平面図
【図7】図6のX−X要部断面図
【図8】図7の切換開閉器の上段に配されたU相の真空
バルブの構成を示す平面図
【図9】図7の切換開閉器の中段に配されたV相の真空
バルブの構成を示す平面図
【図10】図7の切換開閉器の下段に配されたW相の真
空バルブの構成を示す平面図
【図11】図7の真空バルブの動作メカニズムの説明図
【図12】図7の蓄勢装置9の構成を示す要部平面図で
あり、それぞれ(A)は奇数番号タップへアームの接触
子が導電接触して運転されている状態を示す図、(B)
は偶数番号タップへアームの接触子が切り換えられてい
る途中の状態を示す図、(C)は偶数番号タップへアー
ムの接触子が導電接触して運転されている状態を示す図
【図13】図5で示した真空バルブ式負荷時タップ切換
装置の動作を説明する要部結線図
【図14】従来の異なる真空バルブ式負荷時タップ切換
装置を備えた三角結線の3相変圧器の構成を示す結線図
【図15】図14の変圧器の構成を示す一部破砕平面図
【図16】図7の油圧ダンパーの詳細構成を示す要部断
面図
【図17】図16のY−Y断面図
【図18】図5の装置に油圧ダンパーがないときのカム
軸にかかる回転トルクを示す特性線図
【図19】図14のタップ切換装置においてU相とV相
とを一つのカム軸で動作させる方の装置の油圧ダンパー
を取り除いたときのカム軸にかかる回転トルクを示す特
性線図
【図20】図1のタップ切換装置のカム軸にかかる回転
トルクを示す特性線図
【図21】図4のタップ切換装置においてU相とV相と
を一つのカム軸で動作させる方の装置のカム軸にかかる
回転トルクを示す特性線図
【図22】図1で示した真空バルブ式負荷時タップ切換
装置におけるカム板の形状を示す平面図であり、それぞ
れ(a)はU相のカム板の形状を示す図、(b)はV相
のカム板の形状を示す図、(c)はW相のカム板の形状
を示す図
【図23】図22(b)で示されるV相のカム板の形状
と図1の装置におけるV相の真空バルブの接点の開閉シ
ーケンスとの関係を示す説明図
【図24】図5で示した従来の真空バルブ式負荷時タッ
プ切換装置におけるカム板の形状を示す平面図であり、
それぞれ(a)はU相のカム板の形状を示す図、(b)
はV相のカム板の形状を示す図、(c)はW相のカム板
の形状を示す図
【図25】図24(b)で示されるV相のカム板の形状
と図5の従来の装置におけるV相の真空バルブの接点の
開閉シーケンスとの関係を示す説明図
【符号の説明】
1,3,5,7:奇数番号タップ、2,4,6:偶数番
号タップ、9:蓄勢装置、9C:入力レバー、9D:蓄
勢ばね、9E:出力レバー、10:切換開閉器、10
A:カム軸、12:タップ選択器、21:カムフォロ
ア、23:カム板、40:可動接触子、51:油圧ダン
パー、I,II:アーム、U1,U2,U3,V1,V
2,V3,W1,W2,W3:真空バルブ、0:中性
点、R:限流抵抗、S:主巻線、T:タップ巻線

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】3相の静止誘導電器巻線のタップを負荷状
    態で換える負荷時タップ切換装置であって、各相の巻線
    にそれぞれタップ巻線が設けられるとともに、このタッ
    プ巻線からは巻き順に奇数番号タップと偶数番号タップ
    とが交互に引き出され、この奇数番号タップと偶数番号
    タップにそれぞれ導電接触する可動接触子を備えた2つ
    のアームが設けられ、タップ選択器が奇数番号タップ側
    のアームと偶数番号タップ側のアームとの可動接触子を
    交互に移動させて希望するタップを選択し、切換開閉器
    が各相毎に3個の真空バルブと1個の限流抵抗とを備
    え、前記3個の真空バルブの可動接点が互いに接続され
    て他相の巻線に結線されるとともに、2個の真空バルブ
    の固定接点が前記2つのアームにそれぞれ接続され、残
    りの1個の真空バルブの固定接点が限流抵抗を介して前
    記2つのアームいずれか側に接続され、この3個の真空
    バルブは蓄勢ばねによって回動するカム軸に追従して巻
    線に流れる負荷電流およびタップ間を流れる電流を開閉
    するとともに前記アームをタップへ無電流状態で導電接
    触させてなる真空バルブ式負荷時タップ切換装置におい
    て、前記切換開閉器の1相の限流抵抗が他の2相の限流
    抵抗とは異なる側のアームに接続されたことを特徴とす
    る真空バルブ式負荷時タップ切換装置。
  2. 【請求項2】2相の静止誘導電器巻線のタップを負荷状
    態で換える負荷時タップ切換装置であって、各相の巻線
    にそれぞれタップ巻線が設けられるとともに、このタッ
    プ巻線からは巻き順に奇数番号タップと偶数番号タップ
    とが交互に引き出され、この奇数番号タップと偶数番号
    タップにそれぞれ導電接触する可動接触子を備えた2つ
    のアームが設けられ、タップ選択器が奇数番号タップ側
    のアームと偶数番号タップ側のアームとの可動接触子を
    交互に移動させて希望するタップを選択し、切換開閉器
    が各相毎に3個の真空バルブと1個の限流抵抗とを備
    え、前記3個の真空バルブの可動接点が互いに接続され
    て他相の巻線に結線されるとともに、2個の真空バルブ
    の固定接点が前記2つのアームにそれぞれ接続され、残
    りの1個の真空バルブの固定接点が限流抵抗を介して前
    記2つのアームいずれか側に接続され、この3個の真空
    バルブは蓄勢ばねによって回動するカム軸に追従して巻
    線に流れる負荷電流およびタップ間を流れる電流を開閉
    するとともに前記アームをタップへ無電流状態で導電接
    触させてなる真空バルブ式負荷時タップ切換装置におい
    て、前記切換開閉器の各相の限流抵抗が互いに異なる側
    のアームに接続されたことを特徴とする真空バルブ式負
    荷時タップ切換装置。
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JP2007095775A (ja) * 2005-09-27 2007-04-12 Daihen Corp 負荷時タップ切換装置用切換開閉器
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JP2020136564A (ja) * 2019-02-22 2020-08-31 北陸電機製造株式会社 切換開閉器及び切換開閉器を備える負荷時タップ切換器を含む変圧装置

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