JP4087160B2 - 真空バルブ式負荷時タップ切換装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、切換開閉器を構成するスイッチとして真空バルブを用いる真空バルブ式負荷時タップ切換装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
真空バルブ式の負荷時タップ切換装置は、例えば、特開平11−329871号に示されているように、調整変圧器に設けられた奇数タップ及び偶数タップをそれぞれ選択する奇数タップ選択器及び偶数タップ選択器と、タップ切換の過程で流れるタップ間短絡電流を制限する限流抵抗器と、奇数タップ選択器を通して流れる負荷電流及び偶数タップ選択器を通して流れる負荷電流をそれぞれオンオフする奇数タップ選択器用真空バルブ及び偶数タップ選択器用真空バルブと限流抵抗器の投入及び切り離しを行う限流抵抗器用真空バルブとを有する切換開閉器と、この切換開閉器を駆動する駆動装置とにより構成される。
【0003】
切換開閉器を駆動する駆動装置としては、選択する調整変圧器のタップを奇数タップから偶数タップに切り換える際に一方向に一定角度だけ回転駆動され、選択するタップを偶数タップから奇数タップに切り換える際に他方向に一定角度だけ回転駆動される駆動軸と、切換開閉器を構成する各真空バルブのオン時に各真空バルブの可動コンタクトと固定コンタクトとの間に接触圧力を与えるように各真空バルブの可動軸を付勢するワイプバネと、限流抵抗器用真空バルブ、奇数タップ用真空バルブ及び偶数タップ用真空バルブを所定のシーケンスで動作させるように各真空バルブの可動軸を駆動するカム機構とを備えたものが多く用いられている。
【0004】
上記カム機構は、例えば、各真空バルブの可動軸に連結機構を介して連結された各真空バルブ用の主従動ローラと、上記駆動軸に取り付けられて、奇数タップを選択している状態から偶数タップを選択する状態に切り換える過程では偶数タップ選択器が所定の偶数タップを選択している状態で限流抵抗器用真空バルブをオン状態にする動作と奇数タップ選択器用真空バルブをオフ状態にする動作と偶数タップ選択器用真空バルブをオン状態にする動作と限流抵抗器用真空バルブをオフ状態にする動作とを順次行わせ、偶数タップを選択している状態から奇数タップを選択する状態に切り換える過程では奇数タップ選択器が所定の奇数タップを選択している状態で限流抵抗器用真空バルブをオン状態する動作と偶数タップ選択器用真空バルブをオフ状態にする動作と奇数タップ選択器用真空バルブをオン状態にする動作と限流抵抗器用真空バルブをオフ状態にする動作とを順次行わせるように主従動ローラを駆動する主駆動カムとにより構成される。
【0005】
上記駆動軸は、電動機などにより蓄勢される駆動バネの蓄勢力により駆動されて、所定の回転角度範囲を一気に回転させられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来の真空バルブ式負荷時タップ切換装置では、切換開閉器を構成する各真空バルブをオフ状態にする際に、真空バルブの固定コンタクトと可動コンタクトとを接触状態に保つように真空バルブの可動軸を付勢するワイプバネの付勢力に抗して真空バルブの可動軸を変位させる必要があるため、主従動ローラが主駆動カムのカム面の山を越える際に大きなトルクを必要とする。
【0007】
一方、駆動バネにより駆動される駆動軸の駆動特性(駆動トルクと回転角度との間の関係)は、駆動軸の回転角度の増大に伴って駆動トルクが増大していく特性であるため、切換開閉器の切換動作が開始された後、最初に真空バルブをオフ状態にする際には、駆動軸から真空バルブに与えられる駆動トルクが、真空バルブをオフ状態にするために必要な負荷トルクに対して不足気味になり、その真空バルブのオフ動作の開始点がばらつくことがあるという問題があった。
【0008】
本発明の目的は、切換開閉器の切換動作を開始した後、最初に真空バルブをオフ状態にする際に駆動トルクが不足する状態が生じないようにして、真空バルブのオフ動作の動作開始点がばらつくのを防止することができるようにした真空バルブ式負荷時タップ切換装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、調整変圧器に設けられたタップを選択するタップ選択器と、調整変圧器のタップを切り換える際に流れるタップ間短絡電流を制限する限流抵抗器と、タップ選択器を通して流れる電流をオンオフするタップ選択器用真空バルブと限流抵抗器の投入及び切り離しを行う限流抵抗器用真空バルブとを有する切換開閉器と、駆動バネの蓄勢力の解放により駆動されてタップ切換時に一定角度だけ回転駆動される駆動軸と、切換開閉器を構成する各真空バルブのオン時に各真空バルブの可動コンタクトと固定コンタクトとの間に接触圧力を与えるべく各真空バルブの可動軸を付勢するワイプバネと、各真空バルブの可動軸に連結機構を介して連結された各真空バルブ用の主従動ローラと、駆動軸に取り付けられて該駆動軸の回転に伴って切換開閉器を構成する真空バルブを所定のシーケンスで動作させるように各真空バルブ用の主従動ローラを変位させる主駆動カムとを備えた負荷時タップ切換装置を対象とする。
【0010】
本発明においては、補助駆動バネと、駆動軸に取り付けられた補助駆動カムと、補助駆動バネに連結機構を介して連結されて補助駆動カムのカム面に当接させられた補助従動ローラとを設ける。そして、切換開閉器の各真空バルブをオフ状態にする過程よりも前の過程で補助駆動バネを蓄勢する側に補助従動ローラを変位させ、真空バルブをオフ状態にする過程では補助駆動バネの付勢力を駆動軸に付与する側に補助従動ローラを変位させるように補助駆動カムのカム面を形成する。
【0011】
上記のように構成すると、真空バルブをワイプバネの付勢力に抗してオフ状態にする際に、補助駆動バネの付勢力を駆動軸側に与えて、真空開閉器のオフ動作を行う際に駆動軸にかかる負荷トルクを軽減することができるため、切換開閉器の切換動作を開始した後、最初に真空バルブをオフ状態にする際に、駆動トルクが不足するのを防いで、真空バルブのオフ動作を確実に行わせることができ、真空バルブのオフ動作開始点がばらつくのを防ぐことができる。
【0012】
本発明の好ましい態様では、切換開閉器の切換動作を開始した直後に行う補助駆動バネの蓄勢過程の一部を、タップ切換動作開始後、最初にオン状態にされる真空バルブの可動軸を付勢するワイプバネの蓄勢力が解放される過程とオーバラップさせるように補助駆動カムのカム面を形成する。
【0013】
このように、切換開閉器の切換動作が開始された直後の補助駆動バネの蓄勢を、真空バルブの可動軸を付勢するワイプバネの蓄勢力を解放する過程で行うようにすると、ワイプバネの付勢力を補助駆動バネの蓄勢に利用することができるため、駆動軸の回転を開始した直後の駆動トルクが比較的小さい期間においても、補助駆動バネに十分に大きな力を蓄えて、続いて行われる真空バルブのオフ動作を確実に行わせることができる。
【0014】
一般に用いられている負荷時タップ切換装置においては、調整変圧器に設けられるタップを奇数タップと偶数タップとに分けて、奇数タップと偶数タップとを交互に選択する構成がとられる。
【0015】
この場合、負荷時タップ切換装置は、調整変圧器に設けられた奇数タップ及び偶数タップをそれぞれ選択する奇数タップ選択器及び偶数タップ選択器と、タップ切換の過程で流れるタップ間短絡電流を制限する限流抵抗器と、奇数タップ選択器を通して流れる負荷電流及び偶数タップ選択器を通して流れる負荷電流をそれぞれオンオフする奇数タップ選択器用真空バルブ及び偶数タップ選択器用真空バルブと限流抵抗器の投入及び切り離しを行う限流抵抗器用真空バルブとを有する切換開閉器と、駆動バネの蓄勢力により駆動されて選択するタップを奇数タップから偶数タップに切り換える際及び選択するタップを偶数タップから奇数タップに切り換える際にそれぞれ一方向及び他方向に一定角度だけ回転駆動される駆動軸と、切換開閉器を構成する各真空バルブのオン時に各真空バルブの可動コンタクトと固定コンタクトとの間に接触圧力を与えるように各真空バルブの可動軸を付勢するワイプバネと、各真空バルブの可動軸に連結機構を介して連結された各真空バルブ用の主従動ローラと、奇数タップを選択している状態から偶数タップを選択する状態に切り換える過程では偶数タップ選択器が所定の偶数タップを選択している状態で限流抵抗器用真空バルブをオン状態にする動作と奇数タップ選択器用真空バルブをオフ状態にする動作と偶数タップ選択器用真空バルブをオン状態にする動作と限流抵抗器用真空バルブをオフ状態にする動作とを順次行わせ、偶数タップを選択している状態から奇数タップを選択する状態に切り換える過程では奇数タップ選択器が所定の奇数タップを選択している状態で限流抵抗器用真空バルブをオン状態する動作と偶数タップ選択器用真空バルブをオフ状態にする動作と奇数タップ選択器用真空バルブをオン状態にする動作と限流抵抗器用真空バルブをオフ状態にする動作とを順次行わせるように主従動ローラを駆動する主駆動カムとを備えた構成を有する。
【0016】
このような負荷時タップ切換装置に本発明を適用する場合には、補助駆動バネと、駆動軸に取り付けられた補助駆動カムと、補助駆動バネに連結機構を介して連結されて補助駆動カムのカム面に当接させられた補助従動ローラとを設けて、奇数タップを選択している状態から偶数タップを選択する状態に切り換える過程では、限流抵抗器用真空バルブをオン状態にする過程を含む過程で補助駆動バネを蓄勢する側に補助従動ローラを変位させる動作と、奇数タップ選択器用真空バルブをオフ状態にする過程で補助駆動バネの付勢力を駆動軸に付与する側に補助従動ローラを変位させる動作と、偶数タップ選択器用真空バルブをオン状態にする過程を含む過程で補助駆動バネを蓄勢する側に補助従動ローラを変位させる動作と、限流抵抗器用真空バルブをオフ状態にする過程で補助駆動バネの付勢力を駆動軸に付与する側に補助従動ローラを変位させる動作とを順次行わせ、偶数タップを選択している状態から奇数タップを選択する状態に切り換える過程では、限流抵抗器用真空バルブをオン状態にする過程を含む過程で補助駆動バネを蓄勢する側に補助従動ローラを変位させる動作と、偶数タップ選択器用真空バルブをオフ状態にする過程で補助駆動バネの付勢力を駆動軸に付与する側に補助従動ローラを変位させる動作と、奇数タップ選択器用真空バルブをオン状態にする過程を含む過程で前記補助駆動バネを蓄勢する側に前記補助従動ローラを変位させる動作と、限流抵抗器用真空バルブをオフ状態にする過程で補助駆動バネの付勢力を駆動軸に付与する側に補助従動ローラを変位させる動作とを順次行わせるように、補助駆動カムのカム面を形成する。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1は本発明の実施形態のタップ切換動作開始時における要部の構成を示した平面図、図2は図1の実施形態で用いる主駆動カムを同図のA2−A2線に沿って断面して示した断面図、図3は図1の実施形態で用いる主駆動カムを同図のA3−A3線に沿って断面して示した断面図、図4は本発明の実施形態のタップ切換動作終了時における要部の構成を示した平面図、図5は図4のA5−A5線に沿って断面して示した主駆動カムの断面図、図6は図4のA6−A6線に沿って断面して示した主駆動カムの断面図、図7は図4のA7−A7線断面図、図8は、図7を下方から見て示した要部の底面図、図9(A)ないし(F)は本発明が対象とする負荷時タップ切換装置の動作を示す説明図、図10は本発明の実施形態で用いる切換開閉器の駆動装置の駆動軸の回転角に対する負荷トルク特性と、真空バルブの動作シーケンスとを示したグラフである。
【0018】
先ず図9(A)ないし(F)を参照して、本発明が対象とする負荷時タップ切換開閉装置の電気的な構成の一例とその動作とを説明する。図9(A)ないし(F)において、TsfはU,V,W3相のうちの第1相(U相)の調整変圧器で、この調整変圧器は、その一次巻線に奇数タップt1(図示せず。),…,t5,t7,t9と、偶数タップt2(図示せず。),…,t6,t8とを有している。
【0019】
B1は奇数タップに接続された固定接触子に接触して所定の奇数タップを選択する奇数タップ側タップ選択器、B2は偶数タップに接続された固定接触子に接触して所定の偶数タップを選択する偶数タップ選択器であるる。
【0020】
またrはタップ切換の過程で流れるタップ間短絡電流を制限するために設けられた限流抵抗器で、図示の例では、この限流抵抗器の一端が偶数タップ選択器B2に接続されている。
【0021】
M1,M2及びRは真空バルブで、M1は奇数タップ選択器B1とU相の線路に接続される電源端子Tuとの間に接続されて奇数タップ選択器B1を通して流れる電流をオンオフする奇数タップ選択器用真空バルブ、M2は偶数タップ選択器B2と電源端子Tuとの間に接続されて偶数タップ選択器B2を通して流れる電流をオンオフする偶数タップ選択器用真空バルブ、Rは限流抵抗器Rの他端と電源端子Tuとの間に接続されて限流抵抗器の投入と切り離しとを行う限流抵抗器用真空バルブである。
【0022】
この負荷時タップ切換装置においては、真空バルブM1,M2及びRにより、切換開閉器SWが構成され、この切換開閉器を駆動する駆動装置が設けられている。即ち、図示の負荷時タップ切換装置は、大きく分けて、切換開閉器SWと、タップ選択器B1,B2と、タップ選択器の駆動機構及び切換開閉器の駆動機構とを備えた駆動装置(図9には図示せず。)とにより構成されている。
【0023】
タップを切り換える際には、切換開閉器とタップ選択器とを所定のシーケンスで動作させて、タップ選択器で無電流の状態でタップを選択し、切換開閉器により、調整変圧器の回路を切り離すことなく、限流抵抗器を投入してタップ間短絡電流を抑制しつつ、負荷電流を新たに選択したタップに移して、タップ切換を行う。
【0024】
ここで、選択するタップを奇数タップt7から偶数タップt6に切り換えるものとして、タップ切換動作を説明する。最初、図9(A)に示すように、奇数タップ選択器B1がタップt7に接続されている固定接触子のタップt9側の端部付近に接触し、偶数タップ選択器B2がタップt8に接続されている固定接触子のタップt6側の端部付近に接触し、更に真空バルブM1がオン状態を保持して、タップt7を選択しているものとする。この状態から、先ず図9(B)に示すように、奇数タップ選択器B1をタップt7に接続されている固定接触子との接触を保ちつつ該固定接触子のタップt5側の端部付近まで移動させながら、偶数タップ選択器B2をタップt8に接続された固定接触子からタップt6に接続された固定接触子に移動させる。このとき真空開閉器M2及びRはオフ状態にあるため、タップ選択器B2の移動は無電流状態で(アークの発生を伴うことなく)行われる。
【0025】
次いで、図9(C)に示すように、切換開閉器SWの限流抵抗器用真空バルブRをオン状態にする。このときタップt7,t6間が限流抵抗器rと、真空バルブR及びM1とにより橋絡されるため、限流抵抗器rにより制限されたタップ間短絡電流(タップ間循環電流)が流れるが、調整変圧器の一次巻線の負荷電流はタップt7を通して流れている。
【0026】
次に、図9(D)に示すように、真空バルブM1がオフ状態にされる。これにより限流抵抗器を通してタップ間が橋絡される状態が解消され、負荷電流は限流抵抗器rとタップt6とを通して流れるようになる。
【0027】
次いで、図9(E)に示すように、偶数タップ選択器用真空バルブM2がオン状態にされ、負荷電流が真空バルブM2とタップt6とを通して流れるようになる。
【0028】
その後、図9(F)に示すように真空バルブRがオフ状態にされ、タップt7からタップt6へのタップ切換動作が完了する。
【0029】
図9に示した切換動作のうち、(A)及び(B)に示したタップ選択器の選択動作は、タップ選択器の駆動機構の動作により行われ、(C)ないし(F)の切換開閉器の切換動作は、絶縁材料からなる駆動軸が駆動バネの蓄勢力により駆動されて一定の角度範囲を瞬時に回転する間に一気に行われる。
【0030】
選択するタップをt7からt6に切り換えた後、続いてt5に切り換える場合には、タップ選択器B1をタップt5に接続された固定接触子に移動させ、タップ選択器B2をタップt6のタップt4(図9には図示せず。)寄りの位置に移動させた後、駆動軸の逆回転により図9の(F)から(B)までの動作を一気に行わせることにより、切換開閉器の切換動作を行う。
【0031】
このように、タップを同方向に切り換えていく場合には、タップ選択器B1とB2とを交互に次のタップへと移動させた後、駆動軸を一方向及び他方向に交互に回転させて(B)ないし(F)の切換動作及び(F)ないし(B)の切換動作を交互に行わせて、1タップずつタップ切換を行う。
【0032】
またタップの切換方向を逆方向に反転させる場合、1タップ目の切換時には、タップ選択器の駆動機構に設けられたゼネバ機構などの遊び機構によりタップ選択器は動作せず、切換開閉器の切換動作のみが行われる。例えば、タップをt7からt6に切り換えた後、t7に切り換える場合には、タップ選択器が動作せずに、駆動軸の逆回転により図9の(F)から(B)の切換開閉器の切換動作のみが行われて、タップ切換が行われる。
【0033】
上記切換開閉器の動作シーケンスの一例を図10の(B)下部に示した。図10(B)の横軸は、駆動軸の回転角度を示し、縦軸は真空バルブのオンオフの状態を示している。この例では、駆動軸が80度回転する間に切換開閉器の一連の切換動作が行われる。
【0034】
図10(A)は、駆動軸にかかる負荷トルク[Kgmm]と駆動バネにより与えられる駆動トルクとを駆動軸の回転角度[°]に対して示したもので、同図のaは駆動バネにより駆動軸に与えられる駆動トルクを示し、b1ないしb4は、駆動軸にかかる負荷トルクを示している。
【0035】
上記切換開閉器の切換動作のうち、切換開閉器の各真空バルブをオフ状態からオン状態にする際には、その真空バルブのコンタクトを所定の接触圧力をもたせて接触状態に保つために真空バルブの可動軸を常時投入側に付勢しているワイプバネの蓄勢力が解放されるため、駆動軸にかかる負荷トルクは図10(A)に示したb1及びb3のようにマイナスになる。これに対し、各真空バルブをオン状態からオフ状態に切り換える際には、ワイプバネの付勢力に抗して真空バルブの可動軸を引き外し側に変位させる必要があるため、図10(A)のb2及びb4のように、駆動軸に大きな負荷トルクがかかる。
【0036】
一方、駆動バネにより駆動軸に与えられる駆動トルクaは、駆動軸の回転角度の増大に伴ってほぼ直線的に上昇していくため、切換開閉器の切換動作が開始された後、最初に真空バルブM1をオフ状態する際には、駆動軸にかかる負荷トルクb2と駆動軸の駆動トルクaとの間に僅かな差しかない。このように、切換開閉器の切換動作を開始した後、最初に真空バルブをオフ状態にする際には、駆動バネから駆動軸に与えられる駆動トルクに余裕がないため、真空バルブM1のオフ動作が行われるタイミングがばらつくことがある。本発明は、このような問題を解消することを目的としたもので、本発明においては、駆動軸が回転する過程で蓄勢と蓄勢力の解放とが行われる補助駆動バネを設けて、真空バルブをオフ状態にする際に、この補助駆動バネの蓄勢力を解放させることにより、駆動軸の回転を補助して、真空バルブのオフ動作を余裕を持たせて行わせるようにしたものである。図10(A)において、c1ないしc4は、本発明において新たに設けられた補助駆動バネから駆動軸にかかる負荷トルクを示している。補助駆動バネの作用については、後で詳細に説明する。
【0037】
次に、図1ないし図8を参照して本実施形態で用いる切換開閉器の駆動機構の1相分の構成を説明する。図1、図4及び図7において、M1及びM2はそれぞれ奇数タップ選択器用真空バルブ及び偶数タップ選択器用真空バルブであり、Rは限流抵抗器用真空バルブである。
【0038】
各真空バルブは、気密保持構造の容器1と、容器1内に収容された固定コンタクト及び直線変位形の可動コンタクトと、可動コンタクトを操作する可動軸2とを備えた周知のものである。各真空バルブは、その可動軸2が容器1側(投入側)に変位させられたときにオン状態になり、可動軸2が容器1と反対側(引き外し側)に変位させられたときにオフ状態になる。
【0039】
真空バルブM1,R及びM2は、それぞれの中心軸線(可動軸2の中心軸線)O1,O2及びO3を同一平面上で放射方向に向けた状態で配置されて、フレーム3(図7参照)に適宜の手段により支持されている。
【0040】
フレーム3にはまた、図示しない駆動バネにより駆動されて一定の角度範囲(本実施形態では80°)を往復回転させられる駆動軸4が支持されている。駆動軸4は絶縁材料からなっていて、その中心軸線O4を、真空バルブM1,R及びM2の中心軸線O1ないしO3の交点Oを通り、中心軸線O1ないしO3と直交する直線に一致させた状態で配置されて、図示しない軸受けによりフレーム3に回転自在に支持されている。
【0041】
駆動軸4には、該駆動軸4と中心軸線を共有する円弧に沿って延びるカム面5aを有する主駆動カム5が取り付けられている。図2、図3、図5及び図6に示したように、主駆動カム5は、駆動軸4に嵌装されて該駆動軸に固定されるボス部501と、該ボス部501の軸線方向の一端に一体に形成された扇形のカム板部502とを有し、カム板部502の外周部の端面にカム面5aが形成されている。
【0042】
フレーム3にはまた、真空バルブM1,R及びM2のそれぞれの可動軸2の前方に位置させた状態で、3つの支持金具6がボルト7及びナット8により取り付けられ、これらの支持金具に設けられた腕部6aの先端に、L字形に形成された主駆動レバー9の角部がピン10により支持されている。主駆動レバー9の一端には、ピン11が取り付けられ、このピン11は、対応する真空バルブの可動軸2の先端に設けられた先端部材2aに設けられた孔に遊嵌されている。主駆動レバー9の他端には主従動ローラ12が回転自在に支持され、3つの真空バルブM1,R及びM2のそれぞれに対応する主駆動レバー9に取り付けられた3つの主従動ローラ12が、駆動軸4の軸線と平行な方向に向いた主駆動カム5のカム面5aに当接されている。
【0043】
また各真空バルブの可動軸2の先端部材2aと対応する支持金具6との間にワイプバネ13が圧縮された状態で配置され、このワイプバネの付勢力により、各真空バルブの可動軸2が常時投入方向(真空バルブの可動コンタクトを固定コンタクト側に変位させようとする方向)に付勢されるとともに、主従動ローラ12が常時カム面5a側に付勢されている。
【0044】
本実施形態では、主駆動レバー9と、ピン10及び11と、支持金具6とにより、各真空バルブの可動軸2を主従動ローラ12に連結する連結機構が構成されている。また主駆動カム5と主従動ローラ12とにより、切換開閉器の切換動作を所定の順序で行わせるように切換開閉器を構成する真空バルブを駆動する主カム機構が構成されている。
【0045】
本実施形態においては、タップ選択器が所定のタップを選択した後、駆動軸4を一方向または他方向に80°回転させた際に、図9(B)ないし(F)の切換動作または図9(F)ないし(B)の動作が順次行われるように、主駆動カム5のカム面が形成されている。
【0046】
図7に示した例では、主駆動カム5のカム面5aが図面上主従動ローラ12を押し上げた際に主駆動レバー9がワイプバネの付勢力に抗して図面上反時計方向に回動して真空バルブの可動軸2を引き外し側(真空バルブをオフ状態にする側)に変位させる。また、主駆動カムのカム面5aが主従動ローラ12を下方に変位させた際に、主駆動レバー9が時計方向に回動して可動軸2を投入側に変位させる。
【0047】
このように、主駆動レバー9が時計方向に回動して可動軸2を投入側に変位させる際には、ワイプバネ13の付勢力により、主駆動レバー9と主従動ローラ12と主駆動カム5とを通して駆動軸4に駆動トルクが与えられる。
【0048】
ワイプバネ13を蓄勢するために必要なトルクは、駆動軸4に負荷トルクとして作用するが、ワイプバネ13の蓄勢力が解放される際に該ワイプバネから駆動軸4に与えられる駆動トルクは、駆動軸4に作用する負荷トルクを軽減するように(負荷トルクの一部を相殺するように)働く。
【0049】
本実施形態ではまた、フレーム3の支持金具6が取り付けられた面(真空バルブが取り付けられた面)と反対側の面に補助駆動レバー取り付け金具15が取り付けられ、この取り付け金具15に設けられた腕部15aの先端にL字形の補助駆動レバー16の角部がピン17を介して支持されている。
【0050】
また駆動軸4の端部に補助駆動カム18が取り付けられている。図7及び図8に示したように、補助駆動カム18は、駆動軸4に嵌装されて該駆動軸に対して固定されたボス部18Aと、ボス部18Aの軸線方向の一端に一体に形成されたカム板部18Bとからなり、カム板部18Bの側面に駆動軸4の径方向と直交する面を有するカム面18aが形成されている。
【0051】
また補助駆動レバー16の一端に補助従動ローラ19が回転自在に取り付けられ、この補助従動ローラ19が補助駆動カム18のカム面18aに当接されている。
【0052】
補助駆動レバー16の他端にはバネ受け部材20がピン21により取り付けられ、バネ受け部材20と補助駆動レバー取り付け金具15のフレーム3側の部分との間に補助駆動バネ(圧縮バネ)22が取り付けられている。
【0053】
図8に示したように、補助駆動カム18のカム面18aは、頂部が平坦に形成されて所定の角度間隔をもって配置された2つの山部18a1及び18a2と、これらの山部の裾部の間をつなぐように設けられた平坦部18a3とを有している。
【0054】
本実施形態では、補助駆動レバー16と、補助駆動レバー取り付け金具15と、ピン17及び21とにより、補助従動ローラ19を補助駆動バネ22に連結する連結機構が構成されている。また補助駆動カム18と補助従動ローラ19とにより、切換開閉器を構成する真空バルブがオフ状態にされる前に補助駆動バネ22を蓄勢し、真空バルブをオフ状態にする際に補助駆動バネの蓄勢力を解放して駆動軸4に与える補助駆動カム機構が構成されている。
【0055】
本実施形態においては、図示しない駆動バネの付勢力により駆動軸4を一方向または他方向に一定角度(図示の例では80°)回転させたときに、補助駆動カム18のカム面の山部18a1及び18a2のそれぞれの登り斜面が補助従動ローラ19との接触を保つ過程で、補助駆動レバー16が図7において時計方向に回動させられて補助駆動バネ22を蓄勢する。
【0056】
また、駆動軸4の回転に伴って、補助駆動カム18のカム面の山部18a1及び18a2のそれぞれの下り斜面が補助従動ローラ19との接触を保つ過程で、補助駆動レバー16が図7において反時計方向に回動しながら補助駆動バネ22の蓄勢力を解放する。このように、補助駆動バネ22の蓄勢力が解放される過程では、補助駆動バネ22からカム板部18Bを通して駆動軸4に駆動トルクが与えられる。補助駆動バネ22から駆動軸4に与えられる駆動トルクは、真空バルブ及びワイプバネにより駆動軸4に与えられる負荷トルクを軽減するように(負荷トルクの一部を相殺するように)働く。
【0057】
なお図7は、図4のA7−A7線に沿って断面して示した断面図であるが、図4のB7−B7線またはC7−C7線に沿って示した断面図は、補助駆動カム18の向きが異なる点及び図中に現れる真空バルブが異なる点などを除き、図7と同様の図になる。
【0058】
本発明においては、上記のように、補助駆動バネ22と、切換開閉器を構成する真空バルブを駆動する駆動軸4に取り付けられた補助駆動カム18と、補助駆動バネ22に連結機構を介して連結されるとともに補助駆動カム18のカム面に当接させられた補助従動ローラ19とを設けて、切換開閉器SWの各真空バルブをオフ状態にする過程よりも前の過程で補助駆動バネ22を蓄勢する側に補助従動ローラ19を変位させ、各真空バルブをオフ状態にする過程で補助駆動バネ22の付勢力を駆動軸4に付与する側に補助従動ローラ19を変位させるように、補助駆動カム18のカム面18aを形成する。
【0059】
図10(A)のc1,c2,c3及びC4は、補助駆動バネ22により駆動軸にかかる負荷トルクの一例を示したものである。図示の例では、駆動軸4が0°から12.7°まで回転する区間で、駆動軸4から補助駆動バネ22に駆動トルクを与えて、補助駆動バネ22を蓄勢している。この区間では、補助駆動バネ22を蓄勢するために必要とするトルクが正の負荷トルクとして駆動軸にかかる。図示の例では、符号b1で示したように、補助駆動バネ22を蓄勢する過程の途中で、8.5°の位置から真空バルブRをオン状態にする動作が開始され、ワイプバネ13の蓄勢力の解放が開始されている。このときワイプバネ13の付勢力により真空バルブR側から駆動軸4に与えられる駆動トルクは、補助駆動バネ22を蓄勢するために必要とされる負荷トルクc1と相殺されるため、駆動軸4の回転が開始された直後で、未だ駆動トルクが比較的小さい区間においても、補助駆動バネ22の蓄勢は支障なく行われる。
【0060】
図10(A)のb1’は、補助駆動バネ22を蓄勢するために必要な負荷トルクの一部と相殺した後の真空バルブRのマイナスの負荷トルク(駆動軸4側に与えられるトルク)を示している。
【0061】
図10(A)に示した例では、その後駆動軸4が24.3°から36.5°まで回転する区間において補助駆動バネ22の蓄勢力を解放し、この区間でワイプバネ13の付勢力に抗して、真空バルブM1をオフ状態にする動作を行わせている。このように、補助駆動バネ22の蓄勢力を解放させる区間で真空バルブM1のオフ動作を行わせるようにすると、真空バルブをオフ状態にするために必要な負荷トルク(主としてワイプバネ13を蓄勢するために必要な負荷トルク)b2の一部が補助駆動バネ22から駆動軸4側に与えられる駆動トルク(マイナスの負荷トルク)と相殺されるため、真空バルブRをオフ状態にするために必要な負荷トルクは見かけ上図示のb2’のように軽減される。従って、切換開閉器SWの切換動作が開始された後、駆動軸4の駆動トルクが比較的小さい区間において、真空バルブRをオフ状態にする際に必要とする負荷トルクb2’と駆動軸の駆動トルクaとの差を大きくすることができ、駆動軸の駆動トルクに十分な余裕を持たせた状態で真空バルブのオフ動作を行わせることができる。従って、切換開閉器の切換動作を開始した後、最初に行われる真空バルブのオフ動作を確実に行わせることができ、該真空バルブのオフ動作が行われるタイミングがばらつくといった問題が生じるのを防ぐことができる。
【0062】
図10に示した例では、24.3°から36.5°までの区間で補助駆動バネの蓄勢力を解放させた後、符号c3で示したように、43.0°から55.7°の区間で補助駆動バネ22の蓄勢を行わせ、67.3°から80°までの区間で符号c4で示したように補助駆動バネ22の蓄勢力の解放を行わせている。また40.9°から52.1°の区間において、真空バルブM2のオン動作を行わせ、67.3°から真空バルブRのオフ動作を開始させている。
【0063】
真空バルブM2のオン動作が行われる区間のうち、後半の43.0°から52.1°までの区間は、補助駆動バネを蓄勢する区間の一部とオーバラップしているため、ワイプバネの蓄勢力の解放により生じるマイナスの負荷トルクb3の一部が補助駆動バネを蓄勢するために必要な負荷トルクと相殺され、真空バルブM2をオン状態にする際に生じるマイナスの負荷トルクの大きさはb3’のように減少させられる。
【0064】
また67.3°の位置から真空バルブRのオフ動作を行わせる際には、真空バルブRの負荷トルクb4の一部が補助駆動バネの蓄勢力の解放による生じるマイナスの負荷トルクと相殺されるため、真空バルブRのオフ動作時の負荷トルクはb4’のように軽減される。
【0065】
上記のように、少なくとも、切換開閉器の切換動作を開始した後、最初に補助駆動バネを蓄勢する過程を、真空バルブをオン状態にするためにワイプバネの蓄勢力を解放する過程とオーバラップさせるようにすると、ワイプバネから駆動軸側に与えられるトルクを補助駆動バネの蓄勢に利用することができるため、駆動軸の回転を開始した直後の駆動トルクが小さい期間においても補助駆動バネに十分に大きな力を蓄えることができる。しかしながら、本発明はこのように構成する場合に限定されるものではなく、補助駆動バネを蓄勢する過程と、真空バルブをオン状態にするためにワイプバネの蓄勢力を解放する過程とを全くオーバラップさせないように補助駆動カムのカム面を構成する場合も本発明の範囲に包含される。
【0066】
本発明においては、切換開閉器の各真空バルブをオフ状態にする過程よりも前の過程で補助駆動バネを蓄勢する側に補助従動ローラを変位させ、各真空バルブをオフ状態にする過程で補助駆動バネの付勢力を駆動軸に付与する側に補助従動ローラを変位させるように補助駆動カムのカム面が形成されていればよい。
【0067】
上記の例では、限流抵抗器rを偶数タップ選択器B2と電源端子Tuとの間に接続しているが、限流抵抗器rを奇数タップ選択器B1と電源端子Tuとの間に接続するようにしてもよい。
【0068】
また本発明は、切換開閉器を構成するスイッチとして真空バルブを用いる負荷時タップ切換装置に広く適用することができ、例えば、奇数タップ選択器側及び偶数タップ選択器側の双方に限流抵抗器を設ける形式の負荷時タップ切換装置にも本発明を適用することができる。
【0069】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、補助駆動バネと、真空バルブを駆動する駆動軸に取り付けられた補助駆動カムと、補助駆動バネに連結機構を介して連結されるとともに補助駆動カムのカム面に当接させられた補助従動ローラとを設けて、切換開閉器の各真空バルブをオフ状態にする過程よりも前の過程で補助駆動バネを蓄勢する側に補助従動ローラを変位させ、各真空バルブをオフ状態にする過程で補助駆動バネの付勢力を駆動軸に付与する側に補助従動ローラを変位させるように補助駆動カムのカム面を形成したので、真空バルブをワイプバネの付勢力に抗してオフ状態にする際に、補助駆動バネの付勢力を駆動軸に与えて、真空バルブのオフ動作を行う際の負荷トルクを軽減することができる。従って、切換開閉器の切換動作を開始した後、最初に切換開閉器の真空バルブをオフ状態にする際に、駆動トルクが不足するのを防いで、真空バルブのオフ動作開始点がばらつくのを防ぐことができる。
【0070】
また、本発明において、切換開閉器の切換動作を開始した後、最初に行われる補助駆動バネの蓄勢過程を、真空バルブをオン状態にするためにワイプバネの蓄勢力を解放する過程とオーバラップさせるようにした場合には、ワイプバネの付勢力を補助駆動バネの蓄勢に利用することができるため、駆動軸の回転を開始した直後の駆動トルクが小さい期間においても補助駆動バネに十分に大きな力を蓄えて、続いて行われる真空バルブのオフ動作を確実に行わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態のタップ切換動作開始時における要部の構成を示した平面図である。
【図2】図1のA2−A2線に沿って断面して示した主駆動カムの断面図である。
【図3】図1の実施形態で用いる主駆動カムを同図のA3−A3線に沿って断面して示した断面図である。
【図4】本発明の実施形態のタップ切換動作終了時における要部の構成を示した平面図である。
【図5】図4のA5−A5線に沿って断面して示した主駆動カムの断面図である。
【図6】図4のA6−A6線に沿って断面して示した主駆動カムの断面図である。
【図7】図4のA7−A7線断面図である。
【図8】図7を下方から見て示した要部の底面図である。
【図9】(A)ないし(F)は本発明が対象とする負荷時タップ切換装置の動作を示す説明図である。
【図10】本発明の実施形態で用いる切換開閉器の駆動装置の駆動軸の回転角に対する負荷トルク特性と、真空バルブの動作シーケンスとを示したグラフである。
【符号の説明】
M1,R,M2…真空バルブ、SW…切換開閉器、Tsf…調整変圧器、2…真空バルブの可動軸、4…駆動軸、5…主駆動カム、9…主駆動レバー、13…ワイプバネ、16…補助駆動レバー、18…補助駆動カム、19…補助従動ローラ、22…補助駆動バネ。
Claims (3)
- 調整変圧器に設けられたタップを選択するタップ選択器と、前記調整変圧器のタップを切り換える際に流れるタップ間短絡電流を制限する限流抵抗器と、前記タップ選択器を通して流れる電流をオンオフするタップ選択器用真空バルブと前記限流抵抗器の投入及び切り離しを行う限流抵抗器用真空バルブとを有する切換開閉器と、駆動バネの蓄勢力の解放により駆動されてタップ切換時に一定角度だけ回転駆動される駆動軸と、前記切換開閉器を構成する各真空バルブのオン時に各真空バルブの可動コンタクトと固定コンタクトとの間に接触圧力を与えるべく各真空バルブの可動軸を付勢するワイプバネと、各真空バルブの可動軸に連結機構を介して連結された各真空バルブ用の主従動ローラと、前記駆動軸に取り付けられて該駆動軸の回転に伴って前記切換開閉器を構成する真空バルブを所定のシーケンスで動作させるように各真空バルブ用の主従動ローラを変位させる主駆動カムとを備えた負荷時タップ切換装置において、
補助駆動バネと、前記駆動軸に取り付けられた補助駆動カムと、前記補助駆動バネに連結機構を介して連結されて前記補助駆動カムのカム面に当接させられた補助従動ローラとを具備し、
前記切換開閉器の各真空バルブをオフ状態にする過程よりも前の過程で前記補助駆動バネを蓄勢する側に前記補助従動ローラを変位させ、各真空バルブをオフ状態にする過程では前記補助駆動バネの付勢力を駆動軸に付与する側に前記補助従動ローラを変位させるように前記補助駆動カムのカム面が形成されていること、
を特徴とする真空バルブ式負荷時タップ切換装置。 - 前記切換開閉器の切換動作が開始された直後に行われる前記補助駆動バネの蓄勢過程の一部が、タップ切換動作開始後最初にオン状態にされる真空バルブの可動軸を付勢するワイプバネの蓄勢力が解放される過程とオーバラップするように前記補助駆動カムのカム面が形成されていること、
を特徴とする請求項1に記載の真空バルブ式負荷時タップ切換装置。 - 調整変圧器に設けられた奇数タップ及び偶数タップをそれぞれ選択する奇数タップ選択器及び偶数タップ選択器と、タップ切換の過程で流れるタップ間短絡電流を制限する限流抵抗器と、前記奇数タップ選択器を通して流れる負荷電流及び偶数タップ選択器を通して流れる負荷電流をそれぞれオンオフする奇数タップ選択器用真空バルブ及び偶数タップ選択器用真空バルブと前記限流抵抗器の投入及び切り離しを行う限流抵抗器用真空バルブとを有する切換開閉器と、駆動バネの蓄勢力により駆動されて選択するタップを奇数タップから偶数タップに切り換える際及び選択するタップを偶数タップから奇数タップに切り換える際にそれぞれ一方向及び他方向に一定角度だけ回転駆動される駆動軸と、前記切換開閉器を構成する各真空バルブのオン時に各真空バルブの可動コンタクトと固定コンタクトとの間に接触圧力を与えるように各真空バルブの可動軸を付勢するワイプバネと、各真空バルブの可動軸に連結機構を介して連結された各真空バルブ用の主従動ローラと、奇数タップを選択している状態から偶数タップを選択する状態に切り換える過程では前記偶数タップ選択器が所定の偶数タップを選択している状態で前記限流抵抗器用真空バルブをオン状態にする動作と前記奇数タップ選択器用真空バルブをオフ状態にする動作と前記偶数タップ選択器用真空バルブをオン状態にする動作と前記限流抵抗器用真空バルブをオフ状態にする動作とを順次行わせ、偶数タップを選択している状態から奇数タップを選択する状態に切り換える過程では前記奇数タップ選択器が所定の奇数タップを選択している状態で前記限流抵抗器用真空バルブをオン状態する動作と前記偶数タップ選択器用真空バルブをオフ状態にする動作と前記奇数タップ選択器用真空バルブをオン状態にする動作と前記限流抵抗器用真空バルブをオフ状態にする動作とを順次行わせるように前記主従動ローラを駆動する主駆動カムとを備えた負荷時タップ切換装置において、
補助駆動バネと、前記駆動軸に取り付けられた補助駆動カムと、前記補助駆動バネに連結機構を介して連結されて前記補助駆動カムのカム面に当接させられた補助従動ローラとを具備し、
奇数タップを選択している状態から偶数タップを選択する状態に切り換える過程では、前記限流抵抗器用真空バルブをオン状態にする過程を含む過程で前記補助駆動バネを蓄勢する側に前記補助従動ローラを変位させる動作と、前記奇数タップ選択器用真空バルブをオフ状態にする過程で前記補助駆動バネの付勢力を前記駆動軸に付与する側に前記補助従動ローラを変位させる動作と、前記偶数タップ選択器用真空バルブをオン状態にする過程を含む過程で前記補助駆動バネを蓄勢する側に前記補助従動ローラを変位させる動作と、前記限流抵抗器用真空バルブをオフ状態にする過程で前記補助駆動バネの付勢力を前記駆動軸に付与する側に前記補助従動ローラを変位させる動作とを順次行わせ、偶数タップを選択している状態から奇数タップを選択する状態に切り換える過程では、前記限流抵抗器用真空バルブをオン状態にする過程を含む過程で前記補助駆動バネを蓄勢する側に前記補助従動ローラを変位させる動作と、前記偶数タップ選択器用真空バルブをオフ状態にする過程で前記補助駆動バネの付勢力を前記駆動軸に付与する側に前記補助従動ローラを変位させる動作と、前記奇数タップ選択器用真空バルブをオン状態にする過程を含む過程で前記補助駆動バネを蓄勢する側に前記補助従動ローラを変位させる動作と、前記限流抵抗器用真空バルブをオフ状態にする過程で前記補助駆動バネの付勢力を前記駆動軸に付与する側に前記補助従動ローラを変位させる動作とを順次行わせるように、前記補助駆動カムのカム面が形成されていること、
を特徴とする負荷時タップ切換装置。
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