JPH11329117A - Cvd反応装置 - Google Patents

Cvd反応装置

Info

Publication number
JPH11329117A
JPH11329117A JP10130830A JP13083098A JPH11329117A JP H11329117 A JPH11329117 A JP H11329117A JP 10130830 A JP10130830 A JP 10130830A JP 13083098 A JP13083098 A JP 13083098A JP H11329117 A JPH11329117 A JP H11329117A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gas
reactor
thin film
base material
exhaust
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP10130830A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3741861B2 (ja
Inventor
Kazunori Onabe
和憲 尾鍋
Nobuyuki Sadakata
伸行 定方
Takashi Saito
隆 斉藤
Shigeo Nagaya
重夫 長屋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujikura Ltd
Chubu Electric Power Co Inc
Original Assignee
Fujikura Ltd
Chubu Electric Power Co Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujikura Ltd, Chubu Electric Power Co Inc filed Critical Fujikura Ltd
Priority to JP13083098A priority Critical patent/JP3741861B2/ja
Publication of JPH11329117A publication Critical patent/JPH11329117A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3741861B2 publication Critical patent/JP3741861B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E40/00Technologies for an efficient electrical power generation, transmission or distribution
    • Y02E40/60Superconducting electric elements or equipment; Power systems integrating superconducting elements or equipment

Landscapes

  • Chemical Vapour Deposition (AREA)
  • Superconductors And Manufacturing Methods Therefor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 長尺のテープ状の基材の長さ方向および幅方
向に対し厚さの分布や組成が均一な薄膜を形成すること
ができ、薄膜を効率良く製造することができるCVD反
応装置を提供する。 【解決手段】 移動中のテープ状の基材38表面に原料
ガスを化学反応させて薄膜を堆積させるCVD反応を行
うリアクタ31と、原料ガス供給源55に接続されてリ
アクタ31内に原料ガスを供給するガス拡散部40と、
リアクタ31内のガスを排気する排気口70aに接続さ
れた排気管70bとが少なくとも備えられてなるCVD
反応装置において、ガス拡散部40は、リアクタ31に
取り付けられた末広がり状のガス拡散部材45と、少な
くとも2以上の原料ガス噴出口45bが設けられたシャ
ワーノズル45aとからなることを特徴とするCVD反
応装置30を採用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基材上に薄膜を形
成するCVD反応装置に係り、特に、長尺の基材上に薄
膜を形成する際に用いて好適なCVD反応装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、化学気相堆積法(CVD法)
は、スパッタなどの物理的気相堆積法(PVD法)や真
空蒸着等の気相法に比べて、基材形状の制約が少なく、
大面積の基材に高速で薄膜形成が可能な手法として広く
知られている。ところが、このCVD法にあっては、原
料ガスの仕込み組成や供給速度、キャリアガスの種類や
反応ガスの供給量、あるいは、反応リアクタの構造に起
因する成膜室でのガスの流れの制御など、他の成膜法に
は見られない独特の制御パラメータを数多く有している
がために、CVD法を用いて良質な薄膜形成を行うため
の条件の最適化が難しい欠点を有している。
【0003】一般にこの種のCVD反応装置は、反応生
成室を構成するリアクタと、このリアクタの内部に設け
られた基材と、このリアクタの内部を所望の温度に加熱
する加熱装置と、このリアクタに反応生成用の原料ガス
を供給する原料ガス供給装置と、リアクタ内部で反応し
た後のガスを排気する排気装置を主体として構成されて
いる。そして、この構成のCVD反応装置を用いて基材
上に目的の薄膜を形成するには、リアクタの内部を減圧
雰囲気とするとともに所望の温度に加熱し、原料ガス供
給装置から目的の薄膜に応じた原料ガスをリアクタの内
部に導入し、リアクタの内部で原料ガスを分解反応させ
て反応生成物を基材上に積層し、反応後のガスを排気装
置で排出することで行っている。また、このような構成
のCVD反応装置を用いてチップ状の基材の表面に均一
な特性と厚さを有する薄膜を形成する場合、チップ状の
基材を平面運動させながら成膜する方法が一般に採用さ
れており、例えば、図11に示すように複数枚のチップ
状の基材1を、リアクタ(図示略)内に設けられた円盤
状の基材ホルダ2上にこれの円周に沿って並べ、基材ホ
ルダ2の中心軸Gを回転軸として回転させながら成膜し
たり、あるいは図12に示すようにチップ状の基材1を
縦方向(X 1−X2間)や横方向(Y1−Y2間)にトラバ
ースさせたり、またはチップ状の基材1を偏心回転させ
ながら成膜する方法が挙げられる。なお、図11〜図1
2中、符号3は原料ガス供給ノズルであり、符号4はこ
のノズル3から供給された原料ガスである。
【0004】ところが図11に示したような複数枚のチ
ップ状の基材1を並べた基材ホルダ2を回転させる方法
は大量生産に適しているが、回転軸Gに対して同心円状
に膜厚分布が発生し易いため、形成された薄膜の膜厚の
分布が均一でなく、超電導特性にバラツキが生じてしま
う。また、図12に示したようなチップ状の基材1を縦
横にトラバースしたり、偏心回転させる方法は、厚みが
均一な薄膜が得られるが、成膜装置が大型になってしま
ううえ、生産効率が悪いという問題がある。また、CV
D反応装置を用いてテープ状の基材上で薄膜を堆積させ
て長尺の製品を製造する場合には、リアクタ内にテープ
状の基材を一方向に送り出すとともに巻取りながら薄膜
を成膜する必要があるため、上述のような基材を平面運
動させながら成膜する方法を適用することができなかっ
た。
【0005】そこで、従来は図13〜図14に示すよう
なCVD反応装置10を用いて長尺の基材に薄膜を形成
していた。このCVD反応装置10は、筒型のリアクタ
11を有し、該リアクタ11は隔壁12、13によって
基材導入部14と反応生成室15と基材導出部16とに
区画されている。上記隔壁12、13の下部中央には、
テープ状の基材18が通過可能な通過孔19がそれぞれ
形成されている。上記反応生成室15には、ガス拡散部
20が取り付けられている。このガス拡散部20には、
スリットノズル20aが先端に設けられた供給管20b
が接続されており、供給管20bから原料ガスや酸素が
ガス拡散部20を経て反応生成室15内に供給できるよ
うになっている。また、リアクタ11内の反応生成室1
5の下方には、該リアクタ11内に通されたテープ状の
基材18の長さ方向に沿って排気室17が設けられてい
る。この排気室17の上部には、リアクタ11内に通さ
れたテープ状の基材18の長さ方向に沿って細長い長方
形状のガス排気孔21a、21aがそれぞれ形成されて
いる。また、上記排気室17の下部には2本の排気管2
3の一端がそれぞれ接続されており、一方、これら2本
の排気管23の他端は真空ポンプ(図示略)に接続され
ている。上記2本の排気管23の排気口23aは、リア
クタ11内に通されたテープ状の基材18の長さ方向に
沿って設けられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来のCV
D反応装置10においては、長尺の基材上に薄膜を形成
する際、スリットノズル20aから導入された原料ガス
が、ガス拡散部材20の内部において拡散されて反応生
成室15内でテープ状の基材18上に薄膜を形成するよ
うになっているが、ガス拡散部材20における原料ガス
の拡散が不十分であり、テープ状の基材18の幅方向に
対して厚さや組成が均一な薄膜を形成することができな
いという課題があった。
【0007】また、従来のCVD反応装置10において
は、反応生成室15内でテープ状の基材18上に薄膜を
形成した後に、導入されたテープ状の基材18の長さ方
向に沿って設けられた排気口23a、23aから未反応
のガス(残渣ガス)がCVD反応装置10外に排出され
るようになっているため、テープ状の基材18の長さ方
向に対し厚さや組成が均一な薄膜を形成できるが、基材
18の幅方向への原料ガスの流れ状態を制御できないた
め、基材18の幅方向に対し厚さの分布や組成にバラツ
キが生じてしまい、均一な薄膜を形成させることができ
ないという課題があった。
【0008】また、従来のCVD反応装置10において
は、CVD反応装置10内で反応が進行する間に、反応
生成室15の内部などにおいて堆積物が増加するが、特
にスリットノズル20aにおいて堆積物が増加した場合
には、スリットノズル20aが目詰まりして原料ガスを
反応生成室15内に供給することが不可能となり、薄膜
を形成させることができなくなるという課題があった。
【0009】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、長尺のテープ状の基材の長さ方向および幅方向に
対し厚さの分布や組成が均一な薄膜を形成することがで
き、また、薄膜を連続して効率良く形成することができ
るCVD反応装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、移動
中のテープ状の基材表面に原料ガスを化学反応させて薄
膜を堆積させるCVD反応を行うリアクタと、原料ガス
供給源に接続されて前記リアクタ内に前記原料ガスを供
給するガス拡散部と、前記リアクタ内のガスを排気する
排気口に接続された排気管とが少なくとも備えられてな
るCVD反応装置において、前記ガス拡散部は、前記リ
アクタに取り付けられた末広がり状のガス拡散部材と、
少なくとも2以上の原料ガス噴出口が設けられたシャワ
ーノズルとからなることを特徴とするCVD反応装置を
上記課題の解決手段とした。
【0011】請求項2の発明は、前記リアクタに前記排
気管の排気口が、前記リアクタ内を移動中のテープ状の
基材の長さ方向及び幅方向に沿ってそれぞれ一箇所以上
設けられ、各排気管に各排気口から排出されるガスの排
気量を調整するための流量調整機構が設けられて、前記
リアクタ内を移動中のテープ状の基材の長さ方向及び幅
方向へのガスの流れ状態を制御可能な構成とされたこと
を特徴とするCVD反応装置を上記課題の解決手段とし
た。また、請求項3の発明は、前記ガス拡散部に、前記
シャワーノズルを加熱して所定の温度に保つための恒温
機構が備えられたことを特徴とするCVD反応装置を上
記課題の解決手段とした。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の第1の実施の形態を図面
を参照して説明する。図1及び図3〜図4は本発明の第
1の実施の形態であるCVD反応装置30を示すもの
で、このCVD反応装置30は、図2に示すような薄膜
の製造装置に組み込まれている。図1及び図3〜図4に
示すCVD反応装置30は、横長の両端を閉じた筒型の
石英製のリアクタ31を有し、このリアクタ31は、隔
壁32、33によって図1の左側から順に基材導入部3
4と反応生成室35と基材導出部36に区画されてい
る。なお、リアクタ31を構成する材料は、石英に限ら
ずステンレス鋼などの耐食性に優れた金属であっても良
い。
【0013】上記隔壁32、33の下部中央には、長尺
のテープ状の基材38が通過可能な通過孔39がそれぞ
れ形成されていて、リアクタ31の内部には、その中心
部を横切る形で基材搬送領域Rが形成されている。更
に、基材導入部34にはテープ状の基材38を導入する
ための導入孔が形成されるとともに、基材導出部36に
は基材38を導出するための導出孔が形成され、導入孔
と導出孔の周縁部には、基材38を通過させている状態
で各孔の隙間を閉じて基材導入部34と基材導出部36
を気密状態に保持する封止機構(図示略)が設けられて
いる。
【0014】上記反応生成室35の天井部には、図1に
示すように末広がり状の角錐台型のガス拡散部40が取
り付けられている。このガス拡散部40は、リアクタ3
1の長手方向に沿って配置された台形型の側壁41、4
1と、これら側壁41、41を相互に接続する前面壁4
2および後面壁43と、天井壁44とからなるガス拡散
部材45を主体として構成され、更に少なくとも2以上
の原料ガス噴出口45b…を有する板状のシャワーノズ
ル45aと、天井壁44に接続された供給管53とを具
備して構成されている。なおまた、ガス拡散部材45の
底面は、細長い長方形状の開口部46とされ、この開口
部46を介してガス拡散部材45が反応生成室35に連
通されている。シャワーノズル45aは、図1及び図3
〜4においては、板に多数の原料ガス噴出口45bが設
けられたものであり、シャワーノズル45aの4つの辺
と、側壁41、41、前面壁42及び後面壁43とが当
接して、ガス拡散部材45の天井壁44から反応生成室
35に至る間の任意の位置に固定されている。また、シ
ャワーノズル45aは、2以上の原料ガス噴出口45b
を有するものであれば、上述のものに限るものではな
い。例えば、多数の線材を一定の間隔をあけて縦横に組
み上げた係合部材であっても良い。
【0015】反応生成室35の下方には、図3に示すよ
うに上記基材搬送領域Rの長さ方向に沿って排気室70
が設けられている。この排気室70の上部には図1、図
4に示すように基材搬送領域Rに通されたテープ状の基
材38の長さ方向に沿ってその両脇に位置するように細
長い長方形状のガス排気孔70a、70aがそれぞれ形
成されている。また、排気室70の下部には複数本(図
面では2本)の排気管70bの一端がそれぞれ接続され
ており、一方、これら複数本の排気管70bの他端は、
図2に示すように真空ポンプ71を備えた圧力調整装置
72に接続されている。また、図3〜図4に示すように
これら複数本の排気管70bの排気口70cは、基材搬
送領域Rに通されたテープ状の基材38の長さ方向に沿
って、排気室70の基材導入部34側の端部底面と基材
導出部36側の端部底面とにそれぞれ設けられている。
従って、ガス排気孔70a,70aが形成された排気室
70と、排気口70cを有する複数本の排気管70b・・
・と、真空ポンプ71と、圧力調整装置72によってガ
ス排気機構69が構成される。このような構成のガス排
気機構69は、CVD反応装置30の内部の原料ガスや
酸素ガスや不活性ガスなどのガスをガス排気孔70a、
70aから排気室70、排気口70c、排気管70bを
経て排気できるようになっている。
【0016】上記CVD反応装置30の外部には、図2
に示すように、基材導入部34の反応生成室35側の部
分から基材導出部36の反応生成室35側の部分を覆う
加熱ヒータ47が設けられ、基材導入部34が不活性ガ
ス供給源50に、また、基材導出部36が酸素ガス供給
源51にそれぞれ接続されている。また、ガス拡散部4
0の天井壁44に接続された供給管53は、原料ガスの
気化器(原料ガスの供給源)55に接続されている。な
お、供給管53の途中部分には、酸素ガス供給源52が
分岐して接続され、供給管53に酸素ガスを供給できる
ように構成されている。
【0017】上記原料ガスの気化器55は、球状の胴部
55aと円筒状の頭部55bを具備して構成され、胴部
55aと頭部55bは隔壁56により区画されるととも
に、胴部55aと頭部55bは、上記隔壁56を貫通し
て設けられた針状のニードル管57により連通されてい
る。また、この頭部55bの中には原料溶液タンク60
から供給管61を介して原料溶液が供給されるようにな
っていて、頭部55b内の原料溶液は上記ニードル管5
7の上端部近傍まで満たされるとともに、上記ニードル
管57の上端部は傾斜切断されていて、上記原料溶液が
この傾斜された切断部分から液滴状になって胴部55a
側に供給されるようになっている。なお、図2において
符号62は気化器55の頭部55bに接続された流量
計、符号63は流量計62に接続された調整ガスタン
ク、符号64はArガス供給源65に接続された流量調
整器をそれぞれ示している。この原料ガスの気化器(原
料ガスの供給源)55と前述のガス拡散部40とにより
原料ガス供給機構を構成している。
【0018】さらに、CVD反応装置30の基材導出部
36の側方側には、薄膜が形成された基材85を巻き取
るためのテンションドラム73と巻取ドラム74とから
なる基材搬送機構75が設けられている。また、基材導
入部34の側部側には、テープ状の基材38をCVD反
応装置30に供給するためのテンションドラム76と送
出ドラム77とからなる基材搬送機構78が設けられて
いる。
【0019】次に上記のCVD反応装置30を用いてテ
ープ状の基材38上に薄膜を形成する方法を説明する。
図2に示す薄膜の製造装置を用いて薄膜を形成するに
は、まず、テープ状の基材38と原料溶液を用意する。
この基材38は、長尺のものを用いることができるが、
熱膨張係数の低い耐熱性の金属テープが特に良く用いら
れる。上記耐熱性の金属テープの構成材料としては、
銀、白金、ステンレス鋼、銅、ハステロイ(C276
等)などの金属材料や合金が好ましい。また、上記金属
テープ以外では、各種ガラステープあるいはマイカテー
プなどの各種セラミックスなどからなるテープを用いて
も良い。また、形成しようとする薄膜の種類によって
は、あらかじめ基材38上に中間層を形成させておいて
も良い。例えば、形成しようとする薄膜が酸化物超電導
薄膜である場合には、酸化物超電導薄膜の結晶配向性を
整えるために、セラミックス製の中間層を基材38に被
覆することが好ましい。上記中間層を構成する材料は、
熱膨張係数が金属よりも酸化物超電導薄膜の熱膨張係数
に近い、YSZ(イットリウム安定化ジルコニア)、S
rTiO3 、MgO、Al23、LaAlO3、LaG
aO3、YAlO3、ZrO2などのセラミックスが好ま
しく、これらの中でもできる限り結晶配向性の整ったも
のを用いることが好ましい。
【0020】次に薄膜をCVD反応により生成させるた
めの原料溶液は、薄膜を構成する各元素の金属錯体を溶
媒中に分散させたものが好ましい。例えば、薄膜として
酸化物超電導薄膜を形成しようとする場合、より具体的
には、Y1Ba2Cu37-xなる組成で広く知られるY系
の酸化物超電導薄膜を形成する場合には、Ba-ビス-2,
2,6,6-テトラメチル-3,5-ヘプタンジオン-ビス-1,10-フ
ェナントロリン(Ba(thd)2(phen)2)と、
Y(thd)2 と、Cu(thd)2などを使用するこ
とができ、他にはY-ビス-2,2,6,6-テト ラメチル-3,5-
ヘプタンジオナート(Y(DPM)3)と、Ba(DP
M)2と、 Cu(DPM)2などを用いることができ
る。
【0021】なお、酸化物超電導薄膜には、Y系の他
に、La2-xBaxCuO4の組成で代表されるLa系、
Bi2Sr2Can-1Cun2n+2(nは自然数)の組成で
代表されるBi系、Tl2Ba2Can-1Cun2n+2(n
は自然数)の組成で代表されるTl系のものなど多種類
の酸化物超電導薄膜が知られているので、目的の組成に
応じた金属錯塩を用いてCVD法を実施すれば良い。こ
こで例えば、Y系以外の酸化物超電導薄膜を製造する場
合には、必要な組成系に応じて、トリフェニルビスマス
(III)、ビス(ジピバロイメタナト)ストロンチウ
ム(II)、ビス(ジピバロイメタナト)カルシウム
(II)、トリス(ジピバロイメタナト)ランタン(I
II)、などの金属錯塩を適宜用いてそれぞれの系の酸
化物超電導薄膜の製造に供することができる。
【0022】上記のテープ状の基材38を用意したなら
ば、これをCVD反応装置30内の基材搬送領域Rに基
材搬送機構78により基材導入部34から所定の移動速
度で送り込むとともに基材搬送機構75の巻取ドラム7
4で巻き取り、更に反応生成室35内の基材38を加熱
ヒータ47で所定の温度に加熱する。なお、基材38を
送り込む前に、不活性ガス供給源50から不活性ガスを
パージガスとしてCVD反応装置30内に送り込み、同
時にCVD反応装置30の内部のガスを圧力調整装置7
2でガス排気孔70a、70aから排気室70、排気口
70c、排気管70bを経て抜くことでCVD反応装置
30内の空気等の不要なガスを排除して内部を洗浄して
おくことが好ましい。
【0023】基材38をCVD反応装置30内に送り込
んだならば、形成しようとする薄膜が酸化物超電導薄膜
であれば酸素ガス供給源51からCVD反応装置30内
に酸素ガスを送り、更に原料溶液タンク60から原料溶
液を気化器55の頭部55bに送るとともに、調整タン
ク63からキャリアガスとしてArガスを気化器55の
頭部55bに送る。同時にCVD反応装置30の内部の
ガスを圧力調整装置72でガス排気孔70a、70aか
ら排気室70、排気口70c、排気管70bを経て排気
する。これにより気化器55の頭部55b内の圧力と胴
部55aの圧力に差異を生じさせ、この気圧差により頭
部55b内の原料溶液をニードル管57先端部からニー
ドル管57の内部側に引き込むことができ、これにより
原料溶液を液滴状に変換することができる。そして、以
上の操作により液滴状の原料をキャリアガス中に含ませ
た原料ガスを生成させることができ、この原料ガスを気
化器55の胴部55aから供給管53を介してガス拡散
部40に供給する。また、これと同時に酸素ガス供給源
52から酸素ガスを供給して原料ガス中に酸素を混合す
る操作も行う。
【0024】次に、CVD反応装置30の内部において
は、供給管53の出口部分からガス拡散部40に出た原
料ガスが、ガス拡散部40の天井壁44と前面壁42と
後面壁43に沿って拡散しながら反応生成室35側に移
動してシャワーノズル45aに達する。シャワーノズル
45aは、前述のように、天井壁44から反応生成室3
5に至る間の任意の位置において側壁41、41、前面
壁42及び後面壁43と当接して固定されているので、
供給管53から移動してきた原料ガスは、シャワーノズ
ル45aの全面に設けられた多数の原料ガス噴出口45
bを必ず通過する。このとき原料ガスは、シャワーノズ
ル45aの全面に渡って強制的に拡散されるので、従来
のような一点集中型のスリットノズルの場合よりも原料
ガスが広い範囲に渡って均一に拡散する。シャワーノズ
ル45aを通過した原料ガスは、ガス拡散部40の前面
壁42と後面壁43に沿って更に拡散しながら反応生成
室35の内部を通り、次いで基材35を上下に横切るよ
うに移動してガス排気孔70a、70aに引き込まれる
ように移動させることにより、加熱された基材38の上
面側で原料ガスを反応させて反応生成物を堆積させる。
【0025】上述のCVD反応装置30においては、ガ
ス拡散部40に設けられたシャワーノズル45aにより
原料ガスが反応生成室38内の広い範囲に渡って均一に
拡散されて、この拡散された原料ガスがテープ状の基材
38の上面側で反応して反応生成物が堆積するので、テ
ープ状の基材38の幅方向に対して均一な厚みと組成を
有する薄膜を形成させることができる。また、原料ガス
が反応生成室35内の広い範囲に渡って均一に拡散し
て、反応生成室35内にあるテープ状の基材38の上面
側の全範囲において反応するために、広い範囲に渡って
薄膜が生成させることができると共に、原料ガスの反応
効率が高くなるので、薄膜の生成速度を向上させること
ができる。
【0026】また、反応に寄与しない残りの残余ガスを
基材38の両側に位置するガス排気孔70a…から直ち
に排気できるので、反応後の残余ガスを基材38に長い
時間触れさせることなく成膜できる。従って、基材38
の上に未反応の純粋な原料ガスのみを用いて薄膜を形成
させることができるので、基材38上に所望の組成の膜
質の安定した薄膜を形成できる。更に、反応後の残余ガ
スを基材38の側方に配置されたガス排気孔70a…か
ら排気室70、排気口70c、排気管70bを経て排出
できるので、基材導入部34側にも基材導出部36側に
も残余ガスを到達させるおそれが少ない。よって、残余
ガスにより目的の組成とは異なった組成の薄膜や堆積物
あるいは反応生成物を基材導入部34側において、ある
いは基材導出部36側において生成させてしまうことは
なくなる。更に、形成しようとする薄膜が酸化物超電導
薄膜のように酸素を含有する場合には、成膜時に、導出
部36に接続された酸素ガス供給源51から基材導出部
36に酸素ガスを送ることにより、基材38上の酸化物
超電導薄膜に酸素を供給し、酸化物超電導薄膜にできる
限りの酸素供給を行うので、より膜質の良好な酸化物超
電導薄膜を得ることができる。
【0027】次に、本発明の第2の実施の形態を図面を
参照して説明する。図6〜8には本発明の第2の実施の
形態であるCVD反応装置130を示す。また、図5に
は、このCVD反応装置130が組み込まれている薄膜
の製造装置を示す。なお、これらの図において前述した
図1〜図4に示す構成要素と同一の構成要素に同一符号
を付してその説明を省略する。
【0028】このCVD反応装置130の反応生成室3
5の下方には、図7に示すように上記基材搬送領域Rの
長さ方向に沿って排気室170が設けられている。この
排気室170の上部には図6に示すように基材搬送領域
Rに通されたテープ状の基材38の長さ方向に沿って細
長い長方形状のガス排気孔170a、170aがそれぞ
れ形成されている。また、排気室170の下部には複数
本(図面では4本)の排気管170bの一端がそれぞれ
接続されており、一方、これら複数本の排気管170b
の他端は、図5に示す真空ポンプ171を備えた圧力調
整装置172に接続されている。また、図7〜図8に示
すようにこれら複数本の排気管170bのうちの複数本
(図面では2本)の排気管170bの排気口170c
は、基材搬送領域Rに通されたテープ状の基材38の長
さ方向に沿って設けられている。また、上記複数本の排
気管170bのうち残り(図面では2本)の排気管17
0bの排気口170cは、基材搬送領域Rに通されたテ
ープ状の基材38の幅方向に沿って設けられている。上
記複数本の排気管170bには、上記ガスの排気量を調
整するためのバルブ(流量調整機構)170dがそれぞ
れ設けられている。従って、ガス排気孔170a,17
0aが形成された排気室170と、排気口170cを有
する複数本の排気管170b・・・と、バルブ170d
と、真空ポンプ171と、圧力調整装置172によって
ガス排気機構80が構成される。このような構成のガス
排気機構80は、CVD反応装置130の内部の原料ガ
スや酸素ガスや不活性ガスなどのガスをガス排気孔17
0a、170aから排気室170、排気口170c、排
気管170bを経て排気できるようになっている。
【0029】また、リアクタ131の基材搬送領域R内
には原料ガスや酸素ガスなどのガスの流れを測定する流
量計(図示略)が取り付けられ、さらに該流量計および
上記バルブ170dに制御機構82が電気的に接続され
ている。この制御機構82は、上記流量計の計測結果に
基づいて各バルブ170dを調整し、リアクタ131内
を移動中のテープ状の基材38の長さ方向及び幅方向へ
の原料ガスや酸素ガスなどのガスの流れ状態を制御でき
るようになっている。さらに、上記制御機構82は酸素
ガス流量調整機構54に電気的に接続されることによ
り、上記基材搬送領域R内の流量計の計測結果に基づい
て酸素ガス流量調整機構54を作動調整し、酸素ガス供
給源52から供給管53を介してCVD反応装置130
へ送る酸素ガス量を調整できるようになっている。
【0030】次に上記のように構成されたCVD反応装
置130を備えた薄膜の製造装置を用いてテープ状の基
材38上に薄膜を形成する場合について説明する。上述
と同様にして、基材38と原料溶液とを用意し、このテ
ープ状の基材38を、CVD反応装置30内の基材搬送
領域Rに所定の移動速度で送り込みつつ、加熱ヒータ4
7で所定の温度に加熱する。原料溶液は、気化器55に
おいて液滴状にされた後にキャリアガスに導入して原料
ガスとされ、酸素ガス供給源52から酸素ガスを供給し
つつ、この原料ガスを、ガス拡散部40においてシャワ
ーノズル45aにより拡散させて反応生成室35に移動
させる。
【0031】次に、CVD反応装置130の内部におい
ては、反応生成室35に移動した原料ガスが、反応生成
室35内の広い範囲に渡って拡散しつつ通過し、次いで
基材35を上下に横切るように移動してガス排気孔17
0a、170aに引き込まれるように移動することによ
り、加熱された基材38の上面側で原料ガスが反応して
反応生成物が堆積する。ここで基材38上に反応生成物
を堆積させるとき、ガス排気機構80に設けられた圧力
調整装置172でガス排気孔170a、170aから排
気室170、排気口170c、排気管170bを経て排
気するとともに各バルブ170dを調整して各排気管1
70b内のガスの流れを調整することにより、基材搬送
領域Rを移動中のテープ状の基材38の長さ方向及び幅
方向への原料ガスの流れ状態を制御しながらCVD反応
を行う。また、CVD反応装置130内で反応が進行す
る間に、基材搬送領域Rを移動中のテープ状の基材38
の長さ方向及び幅方向への原料ガスや酸素ガスなどのガ
スの流れ状態が変化して薄膜の形成に悪影響を与える恐
れがでることがあるので、リアクタ131の基材搬送領
域R内に設けられた流量計でガスの流量変化を測定し、
この測定結果に基づいて制御機構82により各バルブ1
70dや酸素ガス供給源52から供給する酸素ガス量を
調整し、ガス流れ状態が常に好ましい流れ状態になるよ
うに制御し、これによってテープ状の基材38の長さ方
向および幅方向に対し厚さの分布や組成が均一な薄膜を
常に形成する。
【0032】また、CVD反応装置130内で反応が進
行する間に、反応生成室35の内部などにおいて堆積物
が増加し、この堆積物が加熱により分解反応を起こして
ガスを放出すると、反応生成室35内の酸素ガス分圧が
目的の分圧と異なるようになる場合がある。このような
場合は、排気管170bを介して排出される排気ガス中
の酸素濃度が変わるので、この濃度変化を排気管170
bの途中に設けられた酸素濃度計測装置(図示略)で検
出し、酸素濃度が低下した場合は、不足分に応じて所定
の割合で制御機構82が、CVD反応装置130に送る
酸素ガス量を増加させ、酸素濃度が増加した場合は、増
加分に応じて所定の割合で制御機構82がCVD反応装
置130に送る酸素ガス量を減少させる。このような制
御機構82の作用により反応生成室35内の酸素分圧を
常に一定に維持することができ、これにより、常に一定
の酸素分圧でCVD反応を起こすことができるようにな
る。従って、テープ状の基材38上に均一の薄膜を生成
できるようになる。
【0033】第2の実施の形態であるCVD反応装置1
30にあっては、リアクタ131にガスの排気口170
cが、基材搬送領域Rを移動中のテープ状の基材38の
長さ方向及び幅方向に沿ってそれぞれ複数箇所設けら
れ、排気管170bに各排気口170cから排出される
ガスの排気量を調整するためのバルブ170dが設けら
れたものであるので、この装置を用いて薄膜の形成を行
うと、シャワーノズル45aによって広い範囲に渡って
拡散された原料ガスが、反応生成室35を通過する際
に、テープ状の基材38の上面において効率よく反応す
るようにそのガスの流れが制御されて、第1の実施の形
態の場合よりも更に均一な厚みと組成を有する薄膜を形
成させることができる。また、上記構成のガス排気機構
80が設けられたことにより、基材導入部34内に基材
38の導入時に万が一反応に寄与しない空気中の不用成
分やガスを混入させてしまうことがあってもこれらをガ
ス排気孔170aから速やかに排出することができる。
よって反応生成室35に基材導入部34側から不用ガス
や不用成分を混入させてしまう可能性が少なくなり、反
応生成室35での原料ガスの分解と薄膜生成に悪影響を
及ぼすおそれも少なくなる。
【0034】また、基材導出部36に送った酸素ガスに
より反応生成室35と基材導出部36との気圧差を少な
くして圧力バランスを取り、反応生成室35における原
料ガスの流れを円滑にすることができる。
【0035】次に、本発明の第3の実施の形態を図面を
参照して説明する。図10には本発明の第3の実施の形
態であるCVD反応装置230を示す。また、図9に
は、このCVD反応装置230が組み込まれている薄膜
の製造装置を示す。なお、これらの図において前述した
図5〜図8に示す構成要素と同一の構成要素に同一符号
を付してその説明を省略する。
【0036】図9及び図10に示すCVD反応装置23
0には、そのガス拡散部140に、シャワーノズル45
aを加熱して所定の温度に保つための恒温機構90が備
えられている。図9及び図10に示す恒温機構90は、
加熱した液状の媒体をシャワーノズル45aの近傍に循
環させて、媒体の熱をシャワーノズルに伝導させてシャ
ワーノズル45aを所定の温度に加熱するものであり、
媒体を加熱して循環させる加熱循環装置91と、加熱し
た媒体をシャワーノズル45aの近傍に送る送り管92
と、シャワーノズル45aの上面に接してシャワーノズ
ル45aに送り管92より送られた媒体の熱を伝導させ
てシャワーノズル45aを加熱する熱交換器94と、熱
交換器94を通過した媒体を加熱循環装置91に送る戻
り管93とから構成されている。熱交換器94には、原
料ガス通過孔94aが設けられている。この原料ガス通
過孔94aは、シャワーノズル45aのそれぞれの原料
ガス噴出口45b…と連通するように設けられており、
供給管53から供給された原料ガスが、熱交換器94と
シャワーノズル45aを通過して反応生成室35に供給
できるようになっている。媒体は、液体若しくは気体で
あればどのようなものであっても良く、例えばシリコン
オイル、水(水蒸気を含む)等が好適である。
【0037】恒温機構90により加熱されるシャワーノ
ズル45aの温度は、原料ガスによる堆積物が生成しな
い温度であれば良く、原料ガスの種類にもよるが、例え
ばテトラメチルヘプタンジオン(thd)系の金属錯体
を用いた場合には、200℃〜250℃の温度範囲まで
加熱することが好ましい。
【0038】上述のCVD反応装置230によれば、恒
温機構90によりシャワーノズル45aが所定の温度ま
で加熱されるので、原料ガス噴出口45b…において原
料ガスが反応して堆積することがなく、原料ガス噴出口
45b…の目詰まりが防止されるので、原料ガスを反応
生成室35に向けて安定して供給することができる。
【0039】尚、恒温機構90は上述のものに限られる
ものではなく、シャワーノズル45aを加熱できるもの
であればどのような手段であっても良い。例えば媒体に
よる加熱に代えて、抵抗体に電流を流して得られるジュ
ール熱による手段であっても良い。
【0040】上述のCVD反応装置230においては、
横長型のリアクタを用い、上下方向に原料ガスを移動さ
せる構成の装置について説明したが、リアクタ内を移動
中のテープ状の基材の長さ方向及び幅方向へのガスの流
れ状態を制御できれば、リアクタは横型に限らす縦型で
あっても良いし、原料ガスを流す方向は上下方向に限ら
す左右方向や斜めの方向でも良く、基材の搬送方向も左
右方向あるいは上下方向のいずれでも良いのは勿論であ
る。また、リアクタ自体の形状も筒型のものに限らず、
ボックス型や容器型、球形型などのいずれの形状でも差
し支えないのは勿論である。
【0041】
【実施例】以下、本発明を、実施例および比較例によ
り、具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例のみ
に限定されるものではない。 (実施例1)Y1Ba2Cu37-xなる組成で知られるY
系の酸化物超電導薄膜を形成するために、CVD用の原
料溶液としてBa-ビス-2,2,6,6-テトラメチル-3,5-ヘ
プタンジオン-ビス-1,10-フェナントロリン(Ba(t
hd)2(phen)2)と、Y(thd)2と、Cu
(thd)2を用いた。これらの各々をY:Ba:Cu
=1.0:1.9:2.7のモル比で混合し、テトラヒ
ドロフラン(THD)に3.0重量%になるように添加
したものを原料溶液とした。
【0042】基材テープはNi合金の1種であるハステ
ロイC276(米国、Haynes Stellite Co.の商品名
で、Cr14.5〜16.5%、Mo15.0〜17.0
%、Co2.5%以下、W3.0〜4.5%、Fe4.0〜
7.0%、C0.02%以下、Mn1.0%以下、残部N
iの組成)からなる長さ100mm、幅10mm、厚さ
0.2mmのハステロイテープを鏡面加工し、このハス
テロイテープの上面にイオンビームアシストスパッタリ
ング法により厚さ0.5μmのYSZ(Y23安定化ジ
ルコニア)面内配向中間膜を形成したものを用いた。
【0043】次に、図1及び図3〜図4に示す構造の石
英製のCVD反応装置30を図2に示す薄膜の製造装置
に組み込んだ装置を用い、ガス気化器の温度を230℃
に設定し、原料溶液の供給速度を0.2ml/分に設定
し、CVD反応装置30内の基 材テープの移動速度を
20cm/時間、基材テープ加熱温度を800℃、リア
クタ31内の圧力を5Toor、酸素ガス供給源からの
酸素ガス流量を45〜55ccm、酸素分圧を0.45
Toorに酸素濃度計測装置で一定になるように設 定
して連続蒸着を行い、導入ガス総量を545〜555c
cmとしてYSZ面内配向中間膜上に厚さ0.6 〜1.
0μmのY1Ba2Cu37-xなる組成の酸化物超電導薄
膜を形成し、長さ100mm、幅10mmの酸化物超電
導体を得た。
【0044】実施例1で得られた酸化物超電導体の幅方
向の位置ごとの酸化物超電導薄膜の厚さを測定した結果
を図15に示す。実施例1で形成した酸化物超電導薄膜
の幅方向への厚さの分布は、10%とバラツキが小さい
ものであった。ここでの厚さの分布は、下記の式により
計算したものである。幅方向の厚さ分布(%)=(最大
厚−最小厚)÷平均厚×100また、得られた酸化物超
電導体の臨界電流密度を4端子法により測定したとこ
ろ、1.6×105A/cm2(77K、0T)であり、
良好な超電導特性を有していることが判明した。
【0045】(実施例2)図6〜図8に示す構造の石英
製のCVD反応装置130を図5に示す薄膜の製造装置
に組み込んだ装置を用い、リアクタ131内のガスをガ
ス排気機構80の排気口170cから排気するとともに
各バルブ170dを調整して基材搬送領域Rを移動中の
基材テープの長さ方向及び幅方向への原料ガスの流れ状
態を制御することにより連続蒸着を行ったこと以外は実
施例1と同様にして酸化物超電導体を得た。
【0046】実施例2で得られた酸化物超電導体の幅方
向の位置ごとの酸化物超電導薄膜の厚さを測定した結果
を図16に示す。実施例2で形成した酸化物超電導薄膜
の幅方向への厚さの分布は、5.0%と実施例1の場合
よりもバラツキが小さいものであった。また、得られた
酸化物超電導体の臨界電流密度を4端子法により測定し
たところ、2.5×105A/cm2(77K、0T)で
あり、良好な超電導特性を有していることが判明した。
【0047】(実施例3)図10に示す構造の石英製の
CVD反応装置230を図9に示す薄膜の製造装置に組
み込んだ装置を用い、加熱循環装置91によりシリコン
オイルを加熱しつつこのシリコンオイルを送り管92を
介して熱交換器94に送ってシャワーノズル45aを加
熱し、シャワーノズル45aを220℃に維持しながら
連続蒸着を行ったこと以外は実施例2と同様にして酸化
物超電導体を得た。
【0048】実施例3においては、50組以上の酸化物
超電導体を連続して製造することが可能であった。それ
ぞれの酸化物超電導体の臨界電流密度は、1.9×10
5〜2.5×105A/cm2の範囲であり、良好であっ
た。
【0049】(比較例)図13、図14に示す構造の石
英製のCVD反応装置10を用いたこと以外は実施例1
と同様にして酸化物超電導体を得た。比較例で得られた
酸化物超電導体の幅方向の位置ごとの酸化物超電導薄膜
の厚さを測定した結果を図15、図16に合わせて示
す。比較例で形成した酸化物超電導薄膜の幅方向への厚
さの分布は約40%とバラツキが大きいものであった。
また、比較例においては、酸化物超電導体を連続して1
0組を製造したところでスリットノズル20aの目詰ま
りが発生した。得られた酸化物超電導体の臨界電流密度
は、9.0×104〜1.5×105A/cm2の範囲で
あり、実施例1〜3で得られた酸化物超電導体の臨界電
流密度よりも低いものがあった。
【0050】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明の
CVD反応装置は、多数の原料ガス噴出口を有するシャ
ワーノズルを備えたガス拡散部を具備しており、前記シ
ャワーノズルにより原料ガスが反応生成室の広い範囲に
渡って均一に拡散され、この拡散された原料ガスがテー
プ状の基材の上面側で反応して反応生成物が堆積するの
で、テープ状の基材の幅方向に対して均一な厚みと組成
を有する薄膜を形成させることができる。また、原料ガ
スが反応生成室の広い範囲に渡って均一に拡散して、反
応生成室内にあるテープ状の基材の上面側の全範囲にお
いて反応するために、広い範囲に渡って薄膜が生成させ
ることができると共に、原料ガスの反応効率が高くなる
ので、薄膜の生成速度を向上させることができる。
【0051】また、本発明のCVD反応装置にあって
は、ガスの排気口が、基材搬送領域を移動中のテープ状
の基材の長さ方向及び幅方向に沿ってそれぞれ一箇所以
上設けられ、各排気管に各排気口から排出されるガスの
排気量を調整するためのバルブ(流量調整機構)が設け
られたものであるので、シャワーノズルによって広い範
囲に渡って拡散された原料ガスが、反応生成室を通過す
る際に、テープ状の基材の上面において効率よく反応す
るようにそのガスの流れが制御されて、更に均一な厚み
と組成を有する薄膜を形成させることができる。また、
ガス排気機構が設けられたことにより、基材の導入時に
基材導入部内に反応に寄与しない空気中の不用成分やガ
スが混入してしまうことがあっても、これらをガス排気
孔から速やかに排出することができるので、反応生成室
に基材導入部側から不用ガスや不用成分を混入させてし
まう可能性が少なくなり、反応生成室での原料ガスの分
解と薄膜生成に悪影響を及ぼすおそれを少なくすること
ができる。
【0052】更に、本発明のCVD反応装置によれば、
恒温機構によりシャワーノズルが所定の温度まで加熱さ
れるので、原料ガス噴出口において原料ガスが反応して
堆積することがなく、原料ガス噴出口の目詰まりが防止
されるので、原料ガスを反応生成室に向けて安定して供
給することが可能となり、薄膜を効率よく製造できる。
また、上述のCVD反応装置を用いて酸化物超電導薄膜
をテープ状の基材上に形成することにより、酸化物超電
導体を製造した場合には、形成された超電導薄膜はその
組成が均一であり、その厚みがテープ状の基材の長さ方
向及び幅方向に対して一定であるので、酸化物超電導体
の臨界電流密度等の超電導特性を高くすることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態であるCVD反応
装置を示す斜視図である。
【図2】 本発明の第1の実施の形態であるCVD反応
装置を組み込んだ薄膜の製造装置を示す構成図である。
【図3】 図1に示すCVD反応装置の断面図である。
【図4】 図1に示すCVD反応装置の平面図である。
【図5】 本発明の第2の実施の形態であるCVD反応
装置を組み込んだ薄膜の製造装置を示す構成図である。
【図6】 本発明の第2の実施の形態であるCVD反応
装置の構造を示す斜視図である。
【図7】 図6に示すCVD反応装置の断面図である。
【図8】 図6に示すCVD反応装置の平面図である。
【図9】 本発明の第3の実施の形態であるCVD反応
装置を組み込んだ薄膜の製造装置を示す構成図である。
【図10】 本発明の第3の実施の形態であるCVD反
応装置の要部を示す断面図である。
【図11】 従来のCVD反応装置を用いてチップ状の
基材の表面に薄膜を形成する方法の例を示す図である。
【図12】 従来のCVD反応装置を用いてチップ状の
基材の表面に薄膜を形成する方法の他の例を示す図であ
る。
【図13】 従来のCVD反応装置を示す断面図であ
る。
【図14】 従来のCVD反応装置を示す平面図であ
る。
【図15】 実施例1の酸化物超電導体と比較例の酸化
物超電導体の幅方向の位置ごとの酸化物超電導薄膜の厚
さを測定した結果を示す図である。
【図16】 実施例2の酸化物超電導体と比較例の酸化
物超電導体の幅方向の位置ごとの酸化物超電導薄膜の厚
さを測定した結果を示す図である。
【符号の説明】
30 CVD反応装置 31 リアクタ 34 基材導入部 35 反応生成室 36 基材導出部 38 基材 40 ガス拡散部 45 ガス拡散部材 45a シャワーノズル 45b 原料ガス噴出口 55 気化器(原料ガス供給源) 69 ガス排気機構 70a ガス排気孔 90 恒温機構 170a ガス排気孔 170c 排気口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 斉藤 隆 東京都江東区木場1丁目5番1号 株式会 社フジクラ内 (72)発明者 長屋 重夫 愛知県名古屋市緑区大高町字北関山20番地 の1 中部電力株式会社電力技術研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 移動中のテープ状の基材表面に原料ガス
    を化学反応させて薄膜を堆積させるCVD反応を行うリ
    アクタと、 原料ガス供給源に接続されて前記リアクタ内に前記原料
    ガスを供給するガス拡散部と、 前記リアクタ内のガスを排気する排気口に接続された排
    気管とが少なくとも備えられてなるCVD反応装置にお
    いて、 前記ガス拡散部は、前記リアクタに取り付けられた末広
    がり状のガス拡散部材と、少なくとも2以上の原料ガス
    噴出口が設けられたシャワーノズルとからなることを特
    徴とするCVD反応装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のCVD反応装置であっ
    て、 前記リアクタに前記排気管の排気口が、前記リアクタ内
    を移動中のテープ状の基材の長さ方向及び幅方向に沿っ
    てそれぞれ一箇所以上設けられ、各排気管に各排気口か
    ら排出されるガスの排気量を調整するための流量調整機
    構が設けられて、前記リアクタ内を移動中のテープ状の
    基材の長さ方向及び幅方向へのガスの流れ状態を制御可
    能な構成とされたことを特徴とするCVD反応装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載のCVD
    反応装置であって、 前記ガス拡散部に、前記シャワーノズルを加熱して所定
    の温度に保つための恒温機構が備えられたことを特徴と
    するCVD反応装置。
JP13083098A 1998-05-13 1998-05-13 Cvd反応装置 Expired - Fee Related JP3741861B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13083098A JP3741861B2 (ja) 1998-05-13 1998-05-13 Cvd反応装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13083098A JP3741861B2 (ja) 1998-05-13 1998-05-13 Cvd反応装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11329117A true JPH11329117A (ja) 1999-11-30
JP3741861B2 JP3741861B2 (ja) 2006-02-01

Family

ID=15043704

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP13083098A Expired - Fee Related JP3741861B2 (ja) 1998-05-13 1998-05-13 Cvd反応装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3741861B2 (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1271666A2 (en) * 2001-06-22 2003-01-02 Fujikura Ltd. Oxide superconductor layer and its production method
JP2005534157A (ja) * 2002-07-26 2005-11-10 メトル、アクサイド、テクナラジズ、インク テープ基板上の超伝導材料のための方法および装置
JP2006513553A (ja) * 2002-07-26 2006-04-20 メトル、アクサイド、テクナラジズ、インク テープ基板上の超伝導材料
JP2007515053A (ja) * 2003-12-15 2007-06-07 スーパーパワー インコーポレイテッド 希土・バリウム・銅・酸化物(REBCO)薄膜成長のための高スループットのex−situ方法
JP2007254869A (ja) * 2006-03-24 2007-10-04 Kyoto Univ 原料ガス噴出用ノズル及び化学的気相成膜装置
WO2011118408A1 (ja) * 2010-03-24 2011-09-29 積水化学工業株式会社 プラズマ処理装置
JP2013134954A (ja) * 2011-12-27 2013-07-08 Furukawa Electric Co Ltd:The 超電導線の製造方法
WO2015050172A1 (ja) * 2013-10-03 2015-04-09 Jswアフティ株式会社 原子層堆積装置および原子層堆積方法
JP2017020076A (ja) * 2015-07-10 2017-01-26 東芝三菱電機産業システム株式会社 成膜装置及び成膜方法

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1271666A2 (en) * 2001-06-22 2003-01-02 Fujikura Ltd. Oxide superconductor layer and its production method
EP1271666A3 (en) * 2001-06-22 2006-01-25 Fujikura Ltd. Oxide superconductor layer and its production method
JP2005534157A (ja) * 2002-07-26 2005-11-10 メトル、アクサイド、テクナラジズ、インク テープ基板上の超伝導材料のための方法および装置
JP2006513553A (ja) * 2002-07-26 2006-04-20 メトル、アクサイド、テクナラジズ、インク テープ基板上の超伝導材料
JP2007515053A (ja) * 2003-12-15 2007-06-07 スーパーパワー インコーポレイテッド 希土・バリウム・銅・酸化物(REBCO)薄膜成長のための高スループットのex−situ方法
JP2007254869A (ja) * 2006-03-24 2007-10-04 Kyoto Univ 原料ガス噴出用ノズル及び化学的気相成膜装置
WO2011118408A1 (ja) * 2010-03-24 2011-09-29 積水化学工業株式会社 プラズマ処理装置
CN102884223A (zh) * 2010-03-24 2013-01-16 积水化学工业株式会社 等离子处理装置
JP5503733B2 (ja) * 2010-03-24 2014-05-28 積水化学工業株式会社 プラズマ処理装置
TWI462654B (zh) * 2010-03-24 2014-11-21 Sekisui Chemical Co Ltd Plasma processing device
JP2013134954A (ja) * 2011-12-27 2013-07-08 Furukawa Electric Co Ltd:The 超電導線の製造方法
WO2015050172A1 (ja) * 2013-10-03 2015-04-09 Jswアフティ株式会社 原子層堆積装置および原子層堆積方法
JP2015073019A (ja) * 2013-10-03 2015-04-16 Jswアフティ株式会社 原子層堆積装置および原子層堆積方法
JP2017020076A (ja) * 2015-07-10 2017-01-26 東芝三菱電機産業システム株式会社 成膜装置及び成膜方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3741861B2 (ja) 2006-02-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3354747B2 (ja) Cvd反応装置および酸化物超電導導体の製造方法
JPH11329117A (ja) Cvd反応装置
US6743531B2 (en) Oxide superconducting conductor and its production method
JP3741860B2 (ja) 酸化物超電導導体の製造装置および製造方法
JP3880708B2 (ja) 酸化物超電導体の製造装置および製造方法
JP3392299B2 (ja) Cvd用原料溶液気化装置
JP3808250B2 (ja) Cvd反応装置及び酸化物超電導体の製造方法
JP3342785B2 (ja) 酸化物超電導導体の製造装置および製造方法
JP3789341B2 (ja) 雰囲気制御型熱処理炉
JP3657427B2 (ja) Cvd用液体原料供給装置
JP3756322B2 (ja) 酸化物超電導導体の製造装置および製造方法
JP3221952B2 (ja) Cvd用原料ガスの発生装置
JP3913314B2 (ja) Cvd用液体原料供給装置
JP2006269347A (ja) テープ状酸化物超電導線の製造方法及びその製造装置
JP3276277B2 (ja) Cvd用液体原料供給装置
JP2001319535A (ja) 酸化物超電導導体の製造装置及び酸化物超電導導体の製造方法
JPH09185917A (ja) 酸化物超電導導体の製造装置
JP3939486B2 (ja) Cvd用液体原料供給装置
JPH0955132A (ja) 酸化物超電導導体の製造装置および製造方法
JP4236807B2 (ja) 酸化物超電導体の製造方法
JP4112314B2 (ja) 酸化物超電導導体製造cvd反応装置用液体原料供給装置及び酸化物超電導導体の製造方法
JP4180235B2 (ja) Cvd用液体原料供給装置
JP3771107B2 (ja) 酸化物超電導導体及びその製造装置並びに製造方法
JP2003007148A (ja) 酸化物超電導導体及びその製造方法
Stadel et al. Single source MOCVD system for deposition of superconducting films onto moved tapes

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040301

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050510

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050711

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20051101

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20051109

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091118

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091118

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101118

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111118

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121118

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121118

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131118

Year of fee payment: 8

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees