JPH11317662A - デジタル波形整形回路、周波数逓倍回路並びに外部同期回路及び外部同期方法 - Google Patents

デジタル波形整形回路、周波数逓倍回路並びに外部同期回路及び外部同期方法

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JPH11317662A
JPH11317662A JP10137742A JP13774298A JPH11317662A JP H11317662 A JPH11317662 A JP H11317662A JP 10137742 A JP10137742 A JP 10137742A JP 13774298 A JP13774298 A JP 13774298A JP H11317662 A JPH11317662 A JP H11317662A
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signal
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彰 横溝
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    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03KPULSE TECHNIQUE
    • H03K5/00Manipulating of pulses not covered by one of the other main groups of this subclass
    • H03K5/156Arrangements in which a continuous pulse train is transformed into a train having a desired pattern
    • H03K5/1565Arrangements in which a continuous pulse train is transformed into a train having a desired pattern the output pulses having a constant duty cycle

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  • Manipulation Of Pulses (AREA)
  • Pulse Circuits (AREA)
  • Stabilization Of Oscillater, Synchronisation, Frequency Synthesizers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 入力信号がデューティ50%のものであるか
どうかを問わず、デューティ50%の波形に整形されて
出力される波形整形回路等を提供するものである。 【解決手段】 タイミング発生回路2で作成されたタイ
ミング信号を受けて、出力すべきクロック信号のデュー
ティ50%のタイミング位置を決定し指示するデューテ
ィ決定回路を設け、これを入力クロック信号CKのN周
期の整数倍の間隔ごとに到来する各N周期の長さを計測
する周期測定回路10と、その値を基にN周期の半分の
長さを算出する演算回路19と、上記間隔内の各周期に
おいてその長さの計測を実行する実測回路20と、当該
計測値が上記算出された値と一致したとき一致信号を上
記デューティ50%のタイミング位置として出力する一
致回路28とで構成し、入力クロック信号CKの前縁に
同期した信号と、上記デューティ決定回路3で決定指示
されたタイミング位置とに基づき、上記デューティ50
%に相当するパルス幅を持つクロック信号を作成して出
力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、デジタル波形整形
回路、周波数逓倍回路並びに周波数がディジタル入力信
号の周波数と同じで位相が外部トリガ信号の位相位置と
一致するディジタル信号を作り出す外部同期回路及び外
部同期方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、半導体能動素子の遮断周波数は
有限であり、使用し得る最高周波数はその制約を受け
る。
【0003】例えば、図21において、デジタル信号
(1)と(2)の波形は繰り返し周波数fが同一のもの
である。しかし、信号(1)の波形は立ち上がっている
Hレベル区間TAと立ち下がっているLレベル区間TB
との比が1:1(デューティー50%)であるのに対
し、信号(2)の波形では区間TAと区間TBの比が
1:1でなくなっているため、見かけ上の周波数fが上
昇している。このため、半導体能動素子であるICがデ
ューティー50%の信号(1)の入力波形を受けて動作
可能範囲の上限一杯で動作していた場合に、入力信号の
波形が、デューティー50%の状態(信号(1))から
それより小さいデューティーの波形(信号(2))にく
ずれたとすると、当該ICにはその動作可能範囲を越え
る周波数の信号が入力されることになり、当該ICは当
該入力信号の周波数に応答した動作ができなくなる。
【0004】従って、取り扱うデジタル信号は、区間T
Aと区間TBとの比が1:1(デューティー50%)で
ある波形のものが好ましい。換言すれば、取り扱うデジ
タル信号がデューティー50%の波形に常に整形されて
いれば、同じ半導体能動素子を用いてより高い周波数の
信号を取り扱うことができることとなる。
【0005】かかる観点を踏まえて、デジタル波形整形
回路、周波数逓倍回路及び外部同期回路について考察す
る。
【0006】(1)デジタル波形整形回路 従来、周波数が入力信号の周波数と同じで位相がトリガ
信号の位相位置と一致する信号を作り出す同期信号選択
回路においては、基準信号S0からn個の位相の異なる
副基準信号SA,SB,SC…を作り出すことが行われ
ている。例えば、図22に示す同期信号選択回路(特開
昭61−95606号)においては、必要とする同期出
力信号の繰り返し周波数fのm倍(mは2以上の整数)
の周波数の基準信号S0を受け、その基準信号の位相を
遅延要素DL1,DL2により順次ずらせることにより
n個(nは2以上の整数)の位相の異なる副基準信号S
A,SB,SCをつくり、トリガ信号Gを受けたときか
らこれらの副基準信号を分周器23,24,25で分周
し始め、それらの分周後の信号を論理回路22で論理合
成し、その出力を同期出力信号として取り出す回路とな
っている。
【0007】この同期信号選択回路は、基準信号として
同期出力信号の周波数fのm倍の周波数の信号を取り扱
う必要があるが、位相分割数すなわち、副基準信号の数
nに対応してジッタが減少する。
【0008】このように同期信号選択回路では、基準信
号S0からn個の位相の異なる副基準信号SA,SB,
SCを作り出すことが重要であるが、従来は、多数の遅
延要素DL1,DL2…を直列接続し、これに基準信号
を通して位相を順次ずらせるという操作を行うことによ
り作成していた。
【0009】(2)周波数逓倍回路 ところで、50%デューティーの出力が得られる周波数
逓倍器を構成する場合、一般的には、入力ディジタル信
号(50%デューティーからずれているもの)を1/2
分周し、90度位相を遅延し、イクスクルーシブORを
とって出力としている。しかし、これだけでは、得られ
る周波数が最初の入力クロックのものと同じになってし
まう。そこで、45度、90度、135度の位相をずら
せた信号を用いることが考えられる。
【0010】(3)外部同期回路 一般に、カラー映像信号の書込み用クロック信号発生回
路や読み込み用クロック信号発生回路などでは、水平同
期信号に同期させてクロック信号を発生させる外部同期
回路が必要となる。
【0011】従来、周波数が入力信号の周波数と同じで
位相がトリガ信号の位相位置と一致する信号を作り出す
同期信号選択回路として、図14に示すものがある(特
開昭61−95606号)。すなわち、必要とする同期
出力信号の繰り返し周波数fのm倍(mは2以上の整
数)の周波数の基準信号S0を受け、その基準信号の位
相を遅延要素DL1,DL2により順次ずらせることに
よりn個(nは2以上の整数)の位相の異なる副基準信
号SA,SB,SCをつくり、トリガ信号Gを受けたと
きからこれらの副基準信号を分周器23,24,25で
分周し始め、それらの分周後の信号を論理回路22で論
理合成し、その出力を同期出力信号として取り出す回路
である。
【0012】この同期信号選択回路は、基準信号として
同期出力信号の周波数fのm倍の周波数の信号を取り扱
う必要があるが、位相分割数すなわち、副基準信号の数
nに対応してジッタが減少するものである。
【0013】このように同期信号選択回路では、基準信
号S0からn個の位相の異なる副基準信号SA,SB,
SCを作り出すことが重要であるが、従来は、多数の遅
延要素DL1,DL2…を直列接続し、これに基準信号
を通して位相を順次ずらせるという操作を行うことによ
り作成していた。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
位相を順次にずらせるという技術では以下のような問題
点があった。
【0015】(1)波形整形回路 すなわち、上記の技術では、高い周波数(50MHz〜
100MHz程度)を取り扱うようになると、遅延要素
DL1,DL2…に通す前の信号波形は、各遅延要素を
通過する度に少しづつくずれて来て、位相を分割した意
義がなくなって来ることがある。特に、仮に遅延要素を
通す前の信号波形がデューティー50%の波形のもので
あっても、遅延要素に通すことにより信号波形がデュー
ティー50%よりずれて来た場合、取り扱う周波数が実
質上高くなったことになり、ICの動作可能な能力を上
回る周波数限界が到来してしまうことがあるという問題
がある。
【0016】また、上記の位相を順次にずらせるという
技術では、位相分割数すなわち、副基準信号の数nに対
応してジッタが減少する。低い周波数(1MHz程度)
を扱う場合には、用意すべき遅延要素の数は2000〜
3000個にもなり、経済的な面でもまた素子の発熱の
上でも不利となる。
【0017】従って、上記位相を順次にずらせるという
技術によらないで、またできるだけ少ない数の半導体要
素を用いて、波形を操作し得る実用的な波形整形回路の
出現が望まれている。
【0018】(2)周波数逓倍回路 また、上記の位相をずらせる技術を用いた場合、周波数
逓倍回路の構成が複雑となり、さらに、取り扱う周波数
が変わると設計のやり直しとなる。このため、実際に
は、得ようとする周波数の2倍の周波数の発振器を用
い、その周波数を分周することで、目的の周波数を得て
いるのが実状であった。
【0019】そこで、構成が簡単で、しかもデューティ
ー50%の波形に整形されて出力される実用的な周波数
逓倍回路が望まれている。
【0020】(3)外部同期回路及び外部同期方法 また、上記の位相を順次にずらせるという技術では、高
い周波数(50MHz〜100MHz程度)を取り扱う
ようになると、遅延要素DL1,DL2…に通す前の信
号波形は、各遅延要素を通過する度に少しづつくずれて
来て、位相を分割した意義がなくなって来ることがあ
る。特に、仮に遅延要素を通す前の信号波形がデューテ
ィー50%の波形のものであっても、遅延要素に通すこ
とにより信号波形がデューティー50%よりずれて来た
場合、取り扱う周波数が実質上高くなったことになり、
ICの動作可能な能力を上回る周波数限界が到来してし
まうことがあるという問題がある。
【0021】さらに、上記の位相を順次にずらせるとい
う技術では、位相分割数すなわち、副基準信号の数nに
対応してジッタが減少する。低い周波数(1MHz程
度)を扱う場合には、用意すべき遅延要素の数が200
0〜3000個にもなり、経済的な面でもまた素子の発
熱の上でも不利となる。
【0022】従って、上記位相を順次にずらせるという
技術によらないで、またできるだけ少ない数の半導体要
素を用いて、トリガ信号に同期したクロック信号を取り
出すことができる外部同期回路の出現が望まれている。
また、従来の外部トリガ信号が変動した場合、これに追
従して自動的に出力クロックを同期させることは困難で
あった。
【0023】そこで、入力クロック信号を外部トリガ信
号に同期させることができる、構成が簡単で、しかも入
力ディジタル信号がデューティー50%の波形に整形さ
れて出力される実用的な外部同期方法及び外部同期回路
の提供が望まれる。また、外部トリガ信号が変動して
も、これに追従して自動的に出力クロックを同期させる
ことができる外部同期方法及び外部同期回路の提供が望
まれる。
【0024】本発明は上記のような従来技術の問題点を
解決するために提案されたものであり、その第1の目的
は、入力信号が、デューティー50%のものであるかど
うかを問わず、デューティー50%の波形に整形されて
出力される波形整形回路を提供することにある。
【0025】本発明の第2の目的は、構成が簡単で、し
かもデューティー50%の波形に整形されて出力される
実用的な周波数逓倍回路を提供することにある。
【0026】本発明の第3の目的は、入力クロック信号
を外部トリガ信号に同期させることができる、構成が簡
単で、しかも入力ディジタル信号がデューティー50%
の波形に整形されて出力される実用的な外部同期方法及
び外部同期回路を提供することにある。
【0027】本発明の第4の目的は、外部トリガ信号が
変動しても、これに追従して自動的に出力クロックを同
期させることができる外部同期回路及び外部同期方法を
提供することにある。
【0028】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、次のように構成したものである。
【0029】請求項1に記載の発明は、入力クロック信
号から所要のタイミング信号を作成し、前記タイミング
信号に基づいて、所定のデューティー比の出力クロック
信号を作成するデジタル波形整形回路において、前記タ
イミング信号を作成するタイミング信号発生回路と、前
記入力クロック信号のN周期の整数倍の間隔ごとに到来
する各N周期の長さを計測する周期測定回路と、前記周
期測定回路の計測値に基づいて、前記N周期を合わせた
長さの2N分の1の長さを算出する演算回路と、前記入
力クロック信号の各周期においてその長さの計測を実行
する実測回路と、前記実測回路の計測値が、前記演算回
路の算出値とが一致したときに、一致信号をデューティ
ー50%のタイミング位置として出力する一致回路を有
するデューティー決定回路と、前記入力クロック信号の
各パルスの前縁に同期した信号と、前記デューティー決
定回路で決定指示されたタイミング位置とに基づいて、
デューティー50%に相当するパルス幅を持つ出力クロ
ック信号を作成して出力する幅作成回路と、を具備する
ことを特徴とする。
【0030】以上のような請求項1記載の発明では、入
力クロック信号の周期の測定精度が向上するので、最終
的に得られる出力信号の波形整形の精度を上げることが
できる。
【0031】請求項2記載の発明は、請求項1記載のデ
ジタル波形整形回路において、前記実測回路を複数段に
構成したことを特徴とする。以上のような請求項2記載
の発明では、入力クロック信号の周期の測定精度が向上
するので、最終的に得られる出力信号の波形整形の精度
を上げることができる。
【0032】請求項3記載の発明は、請求項1又は請求
項2記載のデジタル波形整形回路において、前記デュー
ティー決定回路を複数段に構成したことを特徴とする。
以上のような請求項3記載の発明では、入力クロック信
号の周期の測定精度が向上するので、最終的に得られる
出力信号の波形整形の精度を上げることができる。
【0033】請求項4記載の発明は、請求項1〜請求項
3のいずれか1項に記載のデジタル波形整形回路におい
て、前記タイミング発生回路は、前記入力クロック信号
の周期の測定を行う状態となる前に、周期測定の動作を
行う方のカウンタの出力値を定期的に全て零の状態にリ
セットさせるリセット回路を有することを特徴とする。
以上のような請求項4記載の発明では、電源投入直後に
理想的な初期状態を設定できるとともに、入力クロック
信号の変動に対しても問題なく動作を行うことができ
る。
【0034】請求項5記載の発明は、請求項1〜請求項
4のいずれか1項に記載のデジタル波形整形回路におい
て、前記周期測定回路は、複数の位相段の信号を出力す
る遅延ライン発信器と、前記複数の位相段の信号に対応
した複数のカウンタ及びラッチを有することを特徴とす
る。以上のような請求項5記載の発明では、回路固有の
遅延時間があっても、周期測定を正確に行うことがで
き、その結果、確実に所望のデューティー50%の信号
を得ることができる。また、同期式のカウンタを用いる
場合に比べて、回路構成が単純になるとともに、消費電
力が大きくなりやすい。
【0035】請求項6記載の発明は、請求項1〜請求項
5のいずれか1項に記載のデジタル波形整形回路におい
て、前記実測回路は、複数の位相段の信号を出力する遅
延ライン発信器と、前記複数の位相段の信号に対応した
複数のカウンタを有することを特徴とする。以上のよう
な請求項6記載の発明では、回路固有の遅延時間があっ
ても、周期測定を正確に行うことができ、その結果、確
実に所望のデューティー50%の信号を得ることができ
る。また、同期式のカウンタを用いる場合に比べて、回
路構成が単純になるとともに、消費電力が大きくなりや
すい。
【0036】請求項7記載の発明は、請求項1〜請求項
6のいずれか1項に記載のデジタル波形整形回路におい
て、複数の位相段の信号を出力する遅延ライン発信器
と、前記複数の位相段の信号に対応した複数のカウンタ
及びラッチを有することを特徴とする。以上のような請
求項7記載の発明では、回路固有の遅延時間があって
も、確実に所望のデューティー50%の信号を得ること
ができる。また、同期式のカウンタを用いる場合に比べ
て、回路構成が単純になるとともに、消費電力が大きく
なりやすい。
【0037】請求項8記載の発明である周波数逓倍回路
は、請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載のデジタ
ル波形整形回路を備えたことを特徴とする。以上のよう
な請求項8記載の発明では、入力クロック信号の周期の
測定精度が向上するので、最終的に得られる出力信号の
の精度を上げることができる。
【0038】請求項9記載の発明であるは外部同期回路
は、請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載のデジタ
ル波形整形回路を備えたことを特徴とする。以上のよう
な請求項9記載の発明では、入力クロック信号の周期の
測定精度が向上するので、最終的に得られる出力信号の
の精度を上げることができる。
【0039】請求項10記載の発明である外部同期方法
は、タイミング信号発生回路によってタイミング信号を
作成し、周期測定回路によって、入力クロック信号のN
周期の整数倍の間隔ごとに到来する各N周期の長さを計
測し、演算回路によって、前記周期測定回路の計測値に
基づいて、前記N周期を合わせた長さの2N分の1の長
さを算出し、実測回路によって、前記入力クロック信号
の各周期においてその長さの計測を実行し、デューティ
ー決定回路によって、前記実測回路の計測値が、前記演
算回路の算出値とが一致したときに、一致信号をデュー
ティー50%のタイミング位置として出力し、幅作成回
路によって、前記入力クロック信号の各パルスの前縁に
同期した信号と、前記デューティー決定回路で決定指示
されたタイミング位置とに基づいて、デューティー50
%に相当するパルス幅を持つ出力クロック信号を作成し
て出力するデジタル波形整形方法を用いることを特徴と
する。以上のような請求項8記載の発明では、入力クロ
ック信号の周期の測定精度が向上するので、最終的に得
られる出力信号のの精度を上げることができる。
【0040】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。なお、本発明の実施の形態を説明
するに当たって、まず、波形整形回路、周波数逓倍回
路、および外部同期回路のそれぞれについて、その基本
形態の構成及び動作を説明する。
【0041】<波形整形回路の基本形態>図1に示すデ
ジタル波形整形回路1は、入力クロック信号CKから所
要のタイミング信号CKF、1/2CKW、1/2CK、CK
Wを作成するタイミング発生回路2と、このタイミング
発生回路2で作成されたタイミング信号1/2CKW、1/2
CK、CKWを受けて、出力すべきクロック信号の所望
デューティー値(ここではデューティー50%)のタイ
ミング位置を決定し指示するデューティー決定回路3
と、このデューティー決定回路3で決定指示されたタイ
ミング位置に基づき、上記デューティー50%に相当す
るパルス幅を持つクロック信号(RS−FFQ)を作成
して出力する幅作成回路5とを有する。
【0042】(1)タイミング発生回路2 図2において、CKはタイミング発生回路2に入力され
るクロック信号であり、繰り返し周波数は一定(周期
T)であるがデューティーは変動することがあるクロッ
ク信号である。ここでは、理解を容易にするため、入力
クロック信号CKを、そのデューティーが途中で変動し
ている波形として誇張して描いてある。
【0043】タイミング発生回路2は、この入力クロッ
ク信号CKから、図2に示す所要のタイミング信号CK
F、1/2CKW、1/2CK、CKWを作成する。
【0044】このうち、CKFは、入力クロック信号C
Kの前縁で発生される短パルスから成るタイミング信号
であり、幅作成回路5を構成するRSフリップフロップ
(以下RS−FFと記す)5aの入力として使用され
る。
【0045】1/2CKは入力クロック信号CKの1周期
Tの長さとして計測すべき区間(目標計測区間)T1を
確定するためのタイミング信号であり、具体的には、入
力クロック信号CKを1/2分周することにより得られ
る信号である。目標計測区間の確立には、この信号1/2
CKの奇数番目の1周期区間T1が利用される。
【0046】1/2CKWは上記目標計測区間T1にわた
って計測動作を持続させるための区間(実際計測区間)
T3を確立するためのタイミング信号である。
【0047】この1/2CKWは、上記1/2CKよりも立ち
下がりが若干遅れた信号、つまり入力クロックCKと同
時に立ち上がり1/2CKの立ち下がり後に立ち下がる、
幅が入力クロック信号CKの1周期Tより若干長い信号
となっている。この1/2CKWは、例えば、1/2CKをそ
の1/2周期の幅内で若干遅延させた信号を作り、これと1
/2CKとの論理和をとることにより得ることができる。
【0048】CKWは信号CKについて、毎回のクロッ
ク信号CKの到来の度に、その前縁から始まり次の入力
クロックの前縁に至る前までに終わる発振照合区間を定
める信号、ここではデューティー50%のタイミング位
置を実測するための区間(発振照合区間)T4を確立す
るためのタイミング信号である。このCKWは、上記C
Kの計測が行われていない周期区間つまり上記タイミン
グ信号1/2CKの偶数番目の1周期区間T2において、
上記1/2CKの奇数番目の1周期区間T1の始まり及
び、上記1/2CKの偶数番目の1周期区間T2の終わり
と同時に立ち上がり、当該区間T1及びT2の半分(デ
ューティー50%のタイミング位置)を過ぎるまではH
レベルにあり、その後は当該区間T1の終わりの前及び
当該区間T2の始まりの前に立ち下がる。
【0049】(2)第1のデューティー決定回路3 デューティー決定回路3は、上記タイミング信号1/2C
KWを受け、その奇数番目の1周期T1についてその長
さを計測する周期測定回路10と、その測定結果を受け
当該奇数番目の1周期長さT1の半分の値、つまりデュ
ーティー50%のタイミング位置を算出する演算回路1
9と、上記タイミング信号CKWを受け、CKWがHレ
ベルにある間、信号CKについてデューティー50%の
タイミング位置を実測する実測回路20とを備える。
【0050】周期測定回路10は、遅延ライン発振器1
1、カウンタ17、ラッチ回路18から成り、ラッチ回
路18のパラレル出力を演算回路19が受け、そのパラ
レル出力を一致回路28で受けるようになっている。
【0051】(a)遅延ライン発振器11 遅延ライン発振器11は、一方の入力端子に上記タイミ
ング信号1/2CKWを受けるNANDゲート12と、該
NANDゲート12の出力端子に接続された遅延素子と
して奇数段のC−MOSインバータ13と、該インバー
タ13の出力端子から上記NANDゲートの他方の入力
端子への帰還ループ14中に挿入された反転用の単なる
インバータ15とで構成されている。
【0052】遅延素子としてのインバータ13には、C
−MOSインバータの他に、ECLインバータ,IIL
インバータなどが使用できる。
【0053】この遅延ライン発振器11は、上記タイミ
ング発生回路2からタイミング信号1/2CKW(実際計
測区間T3)を受けて、その立ち上がりで計測のための
発振を開始し、立ち下がりで発振を停止する。すなわ
ち、通常NANDゲート12は、その一方の入力端子が
論理レベルL、出力がH、インバータ13はその出力が
L、そしてインバータ15はその出力(NANDゲート
12の他方の入力端子)がHの状態にあり、発振を停止
している。しかし、通常NANDゲート12の一方の入
力端子が論理レベルHに替わると、NANDゲート12
の出力がL、インバータ13の出力がH、インバータ1
5の出力がL、NANDゲート12の他方の入力がH、
NANDゲート12の出力がH…というように状態が変
化し、発振する。そして、1/2CKW(実際計測区間T
3)の立ち下がりで発振を停止する。
【0054】この1/2CKW(実際計測区間T3)の立
ち上がりは、上記タイミング信号1/2CK(目標計測区
間T1)の立ち上がりと同時であり、立ち下がりは同タ
イミング信号1/2CKの立ち下がりより遅れる。要する
に、この遅延ライン発振器11は、上記入力クロック信
号CKを1/2分周して得たタイミング信号1/2CKの立ち
上がり(目標計測区間T1の始まり)で発振を開始し、
同1/2CKの立ち下がり後(目標計測区間T1の終了
後)に発振を停止する。よって、タイミング信号1/2C
Kの各奇数番目の1周期(目標計測区間T1)の間は発
振が持続する。
【0055】(b)カウンタ17 カウンタ17は、そのクロック入力端子CKが上記遅延
ライン発振器11の出力端子に接続されており、上記遅
延ライン発振器11の出力DL−OSC1の変化、つま
り発振の一巡回毎に1回発生する出力変化をカウントす
る。また、カウンタ17のクリア端子CLには上記タイ
ミング信号1/2CKW(実際計測区間T3)が入力され
ている。
【0056】従って、カウンタ17は、遅延ライン発振
器11の発振及び停止の動作と同じく、上記タイミング
信号1/2CK(目標計測区間T1)の立ち上がりと同時
にカウントを開始し、同タイミング信号1/2CK(目標
計測区間T1)が立ち下がった時点より後でカウントを
停止する。よって、タイミング信号1/2CK(目標計測
区間T1)の各奇数番目の1周期区間の間は発振の巡回
数のカウントが持続する。
【0057】(c)ラッチ回路18 ラッチ回路18は、上記カウンタ17の桁出力を入力と
しており、クロック入力端子CKには上記タイミング発
生回路2で作成されたタイミング信号1/2CK(目標計
測区間T1)が入力されている。
【0058】従って、このラッチ回路18は、タイミン
グ信号1/2CK(目標計測区間T1)が立ち下がった時
点、つまり目標計測区間T1が終了した時点で、カウン
タ17のカウント値(発振の巡回数)をラッチする。
【0059】従って、ラッチ回路18には、タイミング
信号1/2CK(目標計測区間T1)の各奇数番目の1周
期区間の長さ(入力クロック信号CKの1周期T)に対
応する発振巡回数のカウント値がラッチされる。
【0060】(3)演算回路19 演算回路19は、上記ラッチ回路18の出力を受け、タ
イミング信号1/2CK(目標計測区間T1)の奇数番目
の1周期の間における発振巡回数のカウント値の半分の
値、つまり50%のデューティー値を算出する。この値
は一致回路28の一方の入力となる。
【0061】(4)実測回路20 実測回路20は、上記周期測定回路10の場合と同様に
構成された遅延ライン発振器21と、第2のカウンタ2
7とを有する。
【0062】この遅延ライン発振器21と第2のカウン
タ27は、上記タイミング信号CKWを受けている。従
って、遅延ライン発振器21は、CKWがHレベルにあ
る間(発振照合区間T4)、発振を持続する。
【0063】この発振を行っている区間T4の間に、カ
ウンタ27は遅延ライン発振器21の発振巡回数をカウ
ントして行く。そのカウント途中で、カウント値が、信
号CKについてデューティー50%のタイミング位置を
通過する。
【0064】(5)一致回路28 一致回路28は、上記演算回路19から得られるデュー
ティー50%相当の算出値を一方の入力とし、上記カウ
ンタ17から得られるカウント値を他方の入力として、
両者を照合している。
【0065】したがって、遅延ライン発振器21及びカ
ウンタ27が偶数番目の1周期区間に入り、カウント値
が増加して来ると、その途中でデューティー50%相当
のカウント値を通過するので、その時点で、一致回路2
8に図2の如く一致出力SAが現れる。
【0066】なお、奇数番目の最初の1周期T1におい
ては、一致出力SAが現れない。
【0067】このようにして、第1のデューティー決定
回路3は、出力すべきクロック信号の所望デューティー
値(デューティー50%)のタイミング位置を決定し、
これを一致出力SAとして幅作成回路5に指示する。
【0068】(6)幅作成回路5 幅作成回路5は、そのRS−FF5aのセット入力端子
Sに上記タイミング信号CKFを受け、リセット入力端
子Rに上記一致出力SAを受けている。従って、幅作成
回路5のRS−FF5aは、入力クロック信号CKの1
周期毎の前縁で発生されるタイミング信号CKFにより
セットされ、デューティー50%のタイミング位置で生
起される一致出力SAによりリセットされる。
【0069】よって、幅作成回路5のRS−FF5aの
出力Qからは、入力クロック信号CKの1周期毎の各パ
ルスの前縁で立ち上がり、デューティー50%のタイミ
ング位置で立ち下がるきれいなクロック出力が得られ
る。
【0070】なお、奇数番目の最初の1周期T1におい
ては、一致出力SAが現れないので、ここの部分は無視
することになる。
【0071】かくして、入力クロック信号CKのデュー
ティーが途中で変化するような波形であったとしても、
このデジタル波形整形回路1を通すことにより、必ずデ
ューティー50%の波形を持つきれいなクロック信号に
整形されて出力(RS−FFQ)されることになる。
【0072】(7)第2の基本形態 図3に第2の基本形態を示す。これは、同一構成の2組
のデューティー決定回路3,4を設け、両回路が、図4
に動作サイクルC1,C2として示すように、互いに入
力クロック信号CKの2周期分だけずれて交互に動作す
るようにしたものである。なお、必要に応じ、第1のデ
ューティー決定回路3をA側、第2のデューティー決定
回路4をB側と称し、参照符号に添字A,Bを付して区
別する。
【0073】(i) デューティー決定回路3,4 第1のデューティー決定回路3は、図4に示すように、
入力クロック信号CKの4周期(4T)づつを繰り返し
の1単位(動作サイクルC1)として扱い、そのうちの
前半の第1周期目(t1)で入力クロック信号CKの1
周期の長さ(A側の目標計測区間)T1Aを計測し、こ
の計測結果を用いて1周期の長さTの半分の値(デュー
ティー50%のタイミング位置)を算出し、これに基づ
いて、続く後半の第3周期目(t3)及び第4周期目
(t4)において、それぞれ入力クロック信号CKの前
縁からこの算出値と合致するまで(すなわち、デューテ
ィー50%のタイミング位置まで)の長さT5Aを計測
し、一致した時点でデューティー50%のタイミング位
置である旨の一致信号SAを出力する。
【0074】第2のデューティー決定回路4は、第1の
デューティー決定回路3と2周期分だけずれたその動作
サイクルC2を有する。すなわち、第2のデューティー
決定回路4は、図4にt3〜t6として示す入力クロッ
ク信号CKの4周期(4T)づつを繰り返しの1単位
(動作サイクルC2)として扱い、そのうちの前半の第
1周期目(t3)で入力クロック信号CKの1周期の長
さ(B側の目標計測区間)T1Bを計測し、この計測結
果を用いて1周期の長さTの半分の値(デューティー5
0%のタイミング位置)を算出し、これに基づいて、続
く後半の第3周期目(t5)及び第4周期目(t6)に
おいて、それぞれ入力クロック信号CKの前縁からこの
算出値と合致するまで(すなわち、デューティー50%
のタイミング位置まで)の長さT5Bを計測し、一致し
た時点でデューティー50%のタイミング位置である旨
の一致信号SBを出力する。
【0075】上記各デューティー決定回路3,4は、図
1で述べたデューティー決定回路3の構成を簡略化し、
上記周期測定回路10及び実測回路20の双方の役目
を、1組みの遅延ライン発振器11、カウンタ17及び
ラッチ回路18で兼用させたものから成る。すなわち、
回路的には上記の実測回路20を省略した形となってお
り、ラッチ回路18に演算回路19が接続され、一致回
路28は、この演算回路19の出力を一方の入力とし、
カウンタ17の出力を他方の入力としている。
【0076】(ii) RS−FF6,8 第1のデューティー決定回路3にはRS−FF6が前置
されており、そのQ出力は、ORゲート7(OR−A)
を通してデューティー決定回路3の遅延ライン発振器1
1に入力されると共に、ORゲート5bの一方の入力端
子に入力されている。そして、上記一致回路28の出
力、つまりデューティー決定回路3の出力は、これに前
置されたRS−FF6のリセット端子Rに入力されてい
る。このORゲート5bと共にRS−FF6は幅作成回
路5を構成する。
【0077】このRS−FF6は、タイミング発生回路
2内のJK−FFのQN(図4の(8))がHのとき、つ
まりA側が発振照合区間である場合に入力クロック信号
CKの前縁で発生される短パルスSET−A(図4の
(9))によりセットされ、上記一致信号SA(図4の(1
5))によりリセットされる(図4の(11)参照)。
【0078】従って、第3周期目t3,第4周期目t4
でRS−FF6の出力端子Qに生じたパルスP1,P2
はORゲート5bを通して出力(OUT)に現れる。
【0079】かかる構成の第1のデューティー決定回路
3と全く同一に構成された第2のデューティー決定回路
4には、RS−FF8及びORゲート9が前置されてお
り、そのQ出力は、ORゲート9(OR−B)を通して
デューティー決定回路4の遅延ライン発振器11に入力
されると共に、ORゲート5bの他方の入力端子に入力
されている。そして、上記一致回路28の出力、つまり
デューティー決定回路4の出力は、これに前置されたR
S−FF8のリセット端子Rに入力されている。このR
S−FF8も、ORゲート5bと共に幅作成回路5を構
成する。
【0080】このRS−FF8は、タイミング発生回路
2内のJK−FFのQ(図4の(7))がHのとき、つま
りB側が発振照合区間である場合に入力クロック信号C
Kの前縁で発生される短パルスSET−B(図4の(1
6))によりセットされ、上記一致信号SB(図4の(2
1))によりリセットされる(図4の(18)参照)。
【0081】従って、第5周期目t5,第6周期目t6
でRS−FF8の出力端子Qに生じたパルスP3,P4
はORゲート5bを通して出力(OUT)に現れる。
【0082】(iii) タイミング発生回路2 タイミング発生回路2は、内部において、タイミング信
号SET−AB,1/2CK,1/2CK−DL,WC,JK
−FF−Q,JK−FF−QNを作り、更に、これらを
用いてタイミング信号SET−A,SET−B,1/2C
KA,1/2CKB,WC−A,WC−Bを作成し出力す
る。
【0083】SET−AB(図4の(3))は、入力クロ
ック信号CKの前縁で発生される短パルスから成るタイ
ミング信号である。
【0084】1/2CK(図4の(4))は入力クロック信号
CKの1周期Tの長さとして計測すべき区間(目標計測
区間)T1を確定するためのタイミング信号であり、具
体的には、入力クロック信号CKを1/2分周すること
により得られる信号である。
【0085】WC(図4の(6))は上記目標計測区間T
1にわたって計測動作を持続させるための区間(実際計
測区間)T3A,T3Bを確立するためのタイミング信
号である。このWCは、上記1/2CKよりも立ち下がり
が若干遅れた信号、つまり入力クロックCKと同時に立
ち上がり幅が入力クロック信号CKの1周期Tより若干
長い信号である。
【0086】このWCは、1/2CKをその1/2周期の幅内
で若干遅延させた信号1/2CK−DL(図4の(5))を作
り、これと1/2CKとの論理和をとることにより得てい
る。
【0087】JK−FF−Q(図4の(7))は、タイミ
ング発生回路2内のJK−FFの出力Qの信号であり、
出力QがHのとき、A側が測定区間(B側が発振照合区
間)であることを指示し、JK−FFQN(図4の
(8))は、タイミング発生回路2内のJK−FFの出力
QNがHのとき、B側が測定区間(A側が発振照合区
間)であることを指示する。
【0088】SET−A(図4の(9))は、タイミング
発生回路2内のJK−FFのQN(図4の(8))がHの
とき、つまりA側が発振照合区間である場合に入力クロ
ック信号CKの前縁で発生される短パルスから成るタイ
ミング信号であり、A側のRS−FF6のセット入力と
なる。
【0089】SET−B(図4の(16))は、タイミング
発生回路2内のJK−FFのQ(図4の(7))がHのと
き、つまりB側が発振照合区間である場合に入力クロッ
ク信号CKの前縁で発生される短パルスから成るタイミ
ング信号であり、B側のRS−FF8のセット入力とな
る。
【0090】1/2CKA(図4の(14))は、A側の目標
計測区間T1Aを確立するための信号であり、タイミン
グ発生回路2内のJK−FFのQ(図4の(7))がHの
とき、つまりA側が測定区間(B側が発振照合区間)に
ある間に、1/2CKを取り出した信号である。1/2CKB
(図4の(20))は、B側の目標計測区間T1Bを確立す
るための信号であり、タイミング発生回路2内のJK−
FFのQN(図4の(8))がHのとき、つまりB側が測
定区間(A側が発振照合区間)にある間に、1/2CKを
取り出した信号である。
【0091】共に、入力クロック信号CKから、その1
周期Tの長さとして計測すべき目標計測区間T1A,T
1Bを入力クロック信号CKの1周期Tの整数倍、ここ
では3倍の間隔T6A,T6Bをあけて指示するように
生起される。
【0092】WC−A,WC−Bは実際計測区間T3
A,T3Bのためのタイミング信号であり、T1より長
いパルス幅を有する。
【0093】(iv) 動作 まずクロックCKが入る。タイミング発生回路2が入力
クロック信号CKを1/2分周し始め、第1周期目t1の
最初のSET−ABが発生した時点(図4のa)では、
JK−FFの出力Q(図4の(7))がHレベルにあり、
これによりA側のデューティー決定回路3が測定動作す
るように選択指示されている。
【0094】従って、タイミング信号WC−A(図4の
(10))がORゲート7を通して遅延ライン発振器11に
入力されて発振が開始されると共に、カウンタ17のク
リア端子CLに入力され、その立ち上がりで同カウンタ
17が発振の巡回数をカウント動作し始める。
【0095】遅延ライン発振器11の発振は、少なくと
も第2周期目t2のクロックが立ち上がりが完了するま
で、継続する。
【0096】遅延ライン発振器11の発振は、第3周期
目t3のクロックが立ち上がる前までに生ずるWC−A
の立ち下がりにより、つまり入力クロックCKの1周期
Tを若干経過した実際計測区間T3Aが終わった時点
(図4のc点)で終了となる。
【0097】この間に、丁度入力クロックCKの1周期
T相当分の長さを持つ1/2CKAの目標計測区間T1A
の終わりが到来し(図4のb点)、ラッチ回路18のク
ロック入力端子CKに入力されている1/2CKAが立ち
下がることで、ラッチ回路18がカウンタ17のカウン
ト値(1周期の長さT=T1A)をラッチする。
【0098】ここで演算回路19は、ラッチ回路18の
出力を受けて、1周期の長さTのカウント値の半分、つ
まり50%のデューティーのタイミング位置を演算し、
その演算結果を出力し、一致回路28の一方の入力端子
B1〜Bnに入力する。
【0099】第3周期目t3に入ると、SET−A(図
4の(9))の到来によりRS−FF6がセットされる
(図4のd点)。RS−FF6のセット出力Q(図4の
(11))はORゲート5bを通して出力OUTに現れると
共に、ORゲート7を通してA側の遅延ライン発振器1
1に加わり、これを発振させる。また、RS−FF6の
セット出力Qは、ORゲート7を通してA側のカウンタ
17のクリアCLに加わってクリア解除するので、発振
の巡回数のカウントが開始される。
【0100】カウンタ17の出力は、一致回路28の他
方の入力端子A1〜Anに入力されており、カウンタ1
7のカウント値が歩進的に増加して行き、上記演算回路
19の出力している値(1周期の長さTの半分)に一致
した瞬間(図4のe点)、一致回路28から一致出力S
Aが発生される。
【0101】この一致出力SAは、RS−FF6のリセ
ット入力端子QNに入力され、同フリップフロップをリ
セットさせる。従って、この一致出力SAの発生した時
点でRS−FF6のセット出力Q(図4の(11))は立ち
下がり、ORゲート5bにはパルスP1として現れる。
【0102】当然、この出力パルスP1は、1周期がT
の外部入力クロックCKの前縁で立ち上がり、それから
1周期の長さTの半分(デューティー50%)の位置で
立ち下がるパルスとなっている。
【0103】続いて、第4周期目t4に入ると、再びS
ET−A(図4の(9))が到来するので(図4のf
点)、RS−FF6がセットされる。RS−FF6のセ
ット出力Q(図4の(11))はORゲート5bを通して出
力OUTに現れると共に、ORゲート7を通してA側の
遅延ライン発振器11に加わり、これを発振させ、ま
た、カウンタ17をクリア解除して、発振巡回数のカウ
ントを開始させる。
【0104】カウンタ17のカウント値が、上記演算回
路19の出力値(1周期の長さTの半分)に一致すると
(図4のg点)、再び一致回路28から一致出力SAが
発生される。この一致出力SAによりRS−FF6がリ
セットされるので、RS−FF6のセット出力Q(図4
の(11))が立ち下がり、ORゲート5bにはパルスP2
として現れる。当然、この出力パルスP2も、外部入力
クロックCKの前縁で立ち上がり、デューティー50%
の位置で立ち下がるパルスとなっている。
【0105】上記A側の動作に対し、B側でも2周期遅
れて同じ動作が行われる。すなわち、第3周期目t3の
SET−ABが発生した時点では、JK−FFのQN出
力(図4の(8))がHレベルにあり、これによりB側の
デューティー決定回路4が測定動作するように選択指示
される。
【0106】従って、タイミング信号WC−B(図4の
(17))が立ち上がり(図4のh点)、ORゲート9を通
してB側の遅延ライン発振器11に加わり発振が開始さ
れると共に、カウンタ17のクリア端子CLに入力さ
れ、その立ち上がりで同カウンタ17が発振巡回数のカ
ウントを開始する。
【0107】B側の遅延ライン発振器11の発振は、少
なくとも第4周期目t4のクロックの立ち上がりが完了
するまで、継続する。
【0108】B側の遅延ライン発振器11の発振は、第
5周期目t5のクロックが立ち上がる前までに生ずるW
C−Bの立ち下がりにより、つまり入力クロックCKの
1周期Tを若干経過した実際計測区間T3Bが終わった
時点(図4のj点)で終了となる。
【0109】この間に、丁度入力クロックCKの1周期
T相当分の長さを持つ1/2CKAの目標計測区間T1B
の終わりが到来し(図4のi点)、ラッチ回路18のク
ロック入力端子CKに入力されている1/2CKBが立ち
下がることで、ラッチ回路18がカウンタ17のカウン
ト値(1周期の長さT=T1B)をラッチする。
【0110】ここでB側の演算回路19は、ラッチ回路
18の出力を受けて、1周期の長さTのカウント値の半
分、つまり50%のデューティーのタイミング位置を演
算し、その演算結果を出力し、一致回路28の一方の入
力端子B1〜Bnに入力する。
【0111】第5周期目t5に入ると、SET−B(図
4の(16))の到来によりRS−FF8がセットされる
(図4のk点)。
【0112】RS−FF8のセット出力Q(図4の(1
8))はORゲート5bを通して出力OUTに現れると共
に、ORゲート9を通してB側の遅延ライン発振器11
に加わり、これを発振させる。また、RS−FF8のセ
ット出力Qは、ORゲート9を通してB側のカウンタ1
7のクリアCLに加わってクリア解除するので、発振の
巡回数のカウントが開始される。
【0113】B側のカウンタ17の出力は、一致回路2
8の他方の入力端子A1〜Anに入力されており、カウ
ンタ17のカウント値が歩進的に増加して行き、上記演
算回路19の出力している値(1周期の長さTの半分)
に一致した瞬間(図4のq点)、一致回路28から一致
出力SBが発生される。
【0114】この一致出力SBは、RS−FF8のリセ
ット入力端子QNに入力され、同フリップフロップをリ
セットさせる。従って、この一致出力SBの発生した時
点でRS−FF8のセット出力Q(図4の(18))は立ち
下がり、ORゲート5bにはパルスP3として現れる。
【0115】当然、この出力パルスP3は、外部入力ク
ロックCKの前縁で立ち上がり、デューティー50%の
位置で立ち下がるパルスとなっている。
【0116】続いて、第6周期目t6に入ると、再びS
ET−B(図4の(16))が到来するので(図4のr
点)、RS−FF8がセットされる。RS−FF8のセ
ット出力Q(図4の(18))はORゲート5bを通して出
力OUTに現れると共に、ORゲート9を通してB側の
遅延ライン発振器11に加わり、これを発振させ、ま
た、カウンタ17をクリア解除して、発振巡回数のカウ
ントを開始させる。
【0117】カウンタ17のカウント値が、上記演算回
路19の出力値(1周期の長さTの半分)に一致すると
(図4のs点)、再び一致回路28から一致出力SBが
発生される。この一致出力SBによりRS−FF8がリ
セットされるので、RS−FF8のセット出力Q(図4
の(11))が立ち下がり、ORゲート5bにはパルスP4
として現れる。
【0118】当然、この出力パルスP4も、外部入力ク
ロックCKの前縁で立ち上がり、デューティー50%の
位置で立ち下がるパルスとなっている。
【0119】かくして、ORゲート5bから、入力クロ
ックCKに同期し且つデューティー50%の出力クロッ
クが得られる。上記の作用効果は、入力クロックCKの
デューティーが50%の前後で又はそれ以上にふらつい
ている場合でも、得ることができるので、ディジタル波
形の整形として非常に有効であり、半導体能動素子の動
作可能領域を非常に高い周波数まで延ばすことができ
る。
【0120】(8)第3の基本形態 図5に第3の基本形態を示す。これは、図3の回路にお
いて、幅作成回路5にプリセット可能なD−FF5cを
設け、そのQN端子とD端子を直結し、プリセット入力
端子PRにSET−A,SET−Bの信号(すなわち、
SET−AB)をORゲート5dを介して入力すると共
に、D−FF5cのクロック入力端子CKにORゲート
33を介して一致出力SA,SBを入力したものであ
る。
【0121】なお、一致回路28の一致出力端子SA,
SBからORゲート33へのライン中には、測定期間中
の一致出力を禁止するためANDゲート31,32が設
けられ、RS−FF6,8からのQ出力とのANDがと
られている。
【0122】図6に、図5の回路の主要要素の 動作を
示す。
【0123】入力クロック信号CKの第1周期目t1で
SET−ABが発生した時点(図6のa)で、タイミン
グ信号WC−A(図6の(10))がORゲート7を通して
遅延ライン発振器11に入力されて発振が開始されると
共に、カウンタ17のクリア端子CLに入力され、その
立ち上がりで同カウンタ17が発振の巡回数をカウント
動作し始める。遅延ライン発振器11の発振が、少なく
とも第2周期目t2のクロックが立ち上がりが完了する
まで継続する。
【0124】遅延ライン発振器11の発振は、WC−A
の立ち下がり、つまり実際計測区間T3Aが終わった時
点(図6のc点)で終了となる。この間に、1/2CKA
の目標計測区間T1Aの終わりが到来し(図6のb
点)、1/2CKAが立ち下がることで、ラッチ回路18
がカウンタ17のカウント値(1周期の長さT=T1
A)をラッチする。
【0125】ここで演算回路19は、ラッチ回路18の
出力を受けて、1周期の長さTのカウント値の半分(5
0%のデューティーのタイミング位置)を演算し、その
演算結果を出力し、一致回路28の一方の入力端子B1
〜Bnに入力する。
【0126】第3周期目t3に入ると、SET−A(図
6の(9))の到来によりRS−FF6がセットされる
(図6のd点)。RS−FF6のセット出力Q(図6の
(11))はANDゲート31に入力されると共に、ORゲ
ート7を通してA側の遅延ライン発振器11に加わり、
これを発振させる。また、RS−FF6のセット出力Q
は、ORゲート7を通してA側のカウンタ17のクリア
CLに加わってクリア解除するので、発振の巡回数のカ
ウントが開始される。
【0127】カウンタ17の出力は、一致回路28の他
方の入力端子A1〜Anに入力されており、カウンタ1
7のカウント値が歩進的に増加して行き、上記演算回路
19の出力している値(1周期の長さTの半分)に一致
した瞬間(図6のe点)、一致回路28から一致出力S
Aが発生される。
【0128】この一致出力SAは、RS−FF6のリセ
ット入力端子QNに入力され、同フリップフロップをリ
セットさせる。この一致出力SAの発生した時点でRS
−FF6のセット出力Q(図6の(11))は立ち下がり、
パルスP1の形でANDゲート31の入力となる。
【0129】従って、このパルスP1と一致出力SAと
を2入力とするANDゲート31からは、一致出力SA
の前縁にて短パルスAND−A−OUT(図6の(16))
が発生され、ORゲート33を通してD−FF5cのク
ロック入力となる。
【0130】D−FF5cはSET−ABにより毎回プ
リセットされているので、上記短パルスAND−A−O
UT(図6の(16))がD−FF5cにクロック入力とし
て加わると、その時点でD−FF5cのQ出力が立ち下
がり、出力端子OUTにパルスP1′として現れる。当
然、この出力パルスP1′は、1周期がTの外部入力ク
ロックCKの前縁で立ち上がり、それから1周期の長さ
Tの半分(デューティー50%)の位置で立ち下がるパ
ルスとなっている。
【0131】なお、第1周期目t1で発生する一致パル
スSA1(図6の(15))は、RS−FF6のQ出力がL
に落ちている間に発生されるので、ANDゲート31に
は出力が現れず、D−FF5cが切り替わらない。
【0132】従って、A側が測定区間(JK−FFのQ
端子がHレベル)にあるとき発生する一致パルスSA1
の影響はANDゲート31で除去されて、出力OUT側
には現れない。
【0133】続いて、第4周期目t4に入ると、再びS
ET−A(図6の(9))が到来するので(図6のf
点)、RS−FF6がセットされる。RS−FF6のセ
ット出力Q(図4の(11))はANDゲート31に入力さ
れると共に、ORゲート7を通してA側の遅延ライン発
振器11に加わり、これを発振させ、また、カウンタ1
7をクリア解除して、発振巡回数のカウントを開始させ
る。カウンタ17のカウント値が、上記演算回路19の
出力値(1周期の長さTの半分)に一致すると(図6の
g点)、再び一致回路28から一致出力SAが発生され
る。この一致出力SAの発生した時点でRS−FF6の
セット出力Q(図6の(11))は立ち下がり、パルスP2
の形でANDゲート31の入力となる。
【0134】従って、このパルスP2と一致出力SAと
を2入力とするANDゲート31からは、一致出力SA
の前縁にて短パルスAND−A−OUT(図6の(16))
が発生され、ORゲート33を通してD−FF5cのク
ロック入力となる。
【0135】D−FF5cはSET−ABにより毎回プ
リセットされているので、上記短パルスAND−A−O
UT(図6の(16))がD−FF5cにクロック入力とし
て加わると、その時点でD−FF5cのQ出力が立ち下
がり、出力端子OUTにパルスP2′として現れる。当
然、この出力パルスP2′も、外部入力クロックCKの
前縁で立ち上がり、デューティー50%の位置で立ち下
がるパルスとなっている。
【0136】上記A側の動作に対し、B側でも2周期遅
れて同じ動作が行われる。すなわち、第3周期目t3の
SET−ABが発生した時点では、JK−FFのQN出
力(図6の(8))がHレベルにあり、これによりB側の
デューティー決定回路4が測定動作するように選択指示
される。
【0137】従って、タイミング信号WC−B(図6の
(18))が立ち上がり(図6のh点)、ORゲート9を
通してB側の遅延ライン発振器11に加わり発振が開始
されると共に、カウンタ17のクリア端子CLに入力さ
れ、その立ち上がりで同カウンタ17が発振巡回数のカ
ウントを開始する。
【0138】B側の遅延ライン発振器11の発振は、少
なくとも第4周期目t4のクロックの立ち上がりが完了
するまで、継続する。
【0139】B側の遅延ライン発振器11の発振は、第
5周期目t5のクロックが立ち上がる前までに生ずるW
C−Bの立ち下がりにより、つまり入力クロックCKの
1周期Tを若干経過した実際計測区間T3Bが終わった
時点(図6のj点)で終了となる。この間に、丁度入力
クロックCKの1周期T相当分の長さを持つ1/2CKA
の目標計測区間T1Bの終わりが到来し(図6のi
点)、ラッチ回路18のクロック入力端子CKに入力さ
れている1/2CKBが立ち下がることで、ラッチ回路1
8がカウンタ17のカウント値(1周期の長さT=T1
B)をラッチする。
【0140】ここでB側の演算回路19は、ラッチ回路
18の出力を受けて、1周期の長さTのカウント値の半
分、つまり50%のデューティーのタイミング位置を演
算し、その演算結果を出力し、一致回路28の一方の入
力端子B1〜Bnに入力する。
【0141】第5周期目t5に入ると、SET−B(図
6の(17))の到来によりRS−FF8がセットされる
(図6のk点)。RS−FF8のセット出力Q(図6の
(19))はANDゲート32に入力されると共に、OR
ゲート9を通してB側の遅延ライン発振器11に加わり
これを発振させ、また、B側のカウンタ17のクリアC
Lに加わってカウント動作を開始させる。
【0142】B側のカウンタ17の出力は、一致回路2
8の他方の入力端子A1〜Anに入力されており、カウ
ンタ17のカウント値が歩進的に増加して行き、上記演
算回路19の出力している値(1周期の長さTの半分)
に一致した瞬間(図6のq点)、一致回路28から一致
出力SBが発生される。
【0143】この一致出力SBは、RS−FF8のリセ
ット入力端子QNに入力され、同フリップフロップをリ
セットさせる。従って、この一致出力SBの発生した時
点でRS−FF8のセット出力Q(図6の(19))は立ち
下がり、パルスP3の形でANDゲート32の入力とな
る。従って、このパルスP3と一致出力SBとを2入力
とするANDゲート32からは、一致出力SBの前縁に
て短パルスAND−B−OUT(図6の(25))が発生さ
れ、ORゲート33を通してD−FF5cのクロック入
力となる。
【0144】D−FF5cはSET−ABにより毎回プ
リセットされているので、上記短パルスAND−B−O
UT(図6の(25))がD−FF5cにクロック入力とし
て加わると、その時点でD−FF5cのQ出力が立ち下
がり、出力端子OUTにパルスP3′として現れる。
【0145】当然、この出力パルスP3′は、1周期が
Tの外部入力クロックCKの前縁で立ち上がり、それか
ら1周期の長さTの半分(デューティー50%)の位置
で立ち下がるパルスとなっている。なお、第3周期目t
3で発生する一致パルスSB1(図6の(22))は、RS
−FF8のQ出力がLに落ちている間に発生されるの
で、ANDゲート32には出力が現れず、D−FF5c
が切り替わらない。
【0146】従って、B側が測定区間(JK−FFのQ
N端子がHレベル)にあるとき発生する一致パルスSB
1の影響はANDゲート31で除去されて、出力OUT
側には現れない。
【0147】続いて、第6周期目t6に入ると、再びS
ET−B(図6の(17))が到来するので(図6のr
点)、RS−FF8がセットされる。RS−FF8のセ
ット出力Q(図6の(19))はANDゲート32の入力
になると共に、ORゲート9を通してB側の遅延ライン
発振器11に加わり、これを発振させ、また、カウンタ
17をクリア解除して、発振巡回数のカウントを開始さ
せる。
【0148】カウンタ17のカウント値が、上記演算回
路19の出力値(1周期の長さTの半分)に一致すると
(図6のs点)、再び一致回路28から一致出力SBが
発生される。この一致出力SBによりRS−FF8がリ
セットされるので、RS−FF8のセット出力Q(図6
の(19))が立ち下がり、パルスP4の形でANDゲート
32の入力となる。
【0149】従って、このパルスP4と一致出力SAと
を2入力とするANDゲート32からは、一致出力SB
の前縁にて短パルスAND−B−OUT(図6の(23))
が発生され、ORゲート33を通してD−FF5cのク
ロック入力となる。
【0150】D−FF5cはSET−ABにより毎回プ
リセットされているので、上記短パルスAND−B−O
UT(図6の(23))がD−FF5cにクロック入力とし
て加わると、その時点でD−FF5cのQ出力が立ち下
がり、出力端子OUTにパルスP4′として現れる。当
然、この出力パルスP4′も、外部入力クロックCKの
前縁で立ち上がり、デューティー50%の位置で立ち下
がるパルスとなっている。
【0151】かくして、D−FF5cのQ出力から、入
力クロックCKに同期し且つデューティー50%の出力
クロックP1′,P2′,P3′,P4′…が得られ
る。上記の作用効果は、入力クロックCKのデューティ
ーが50%の前後で又はそれ以上にふらついている場合
でも、得ることができるので、ディジタル波形の整形と
して非常に有効であり、半導体能動素子の動作可能領域
を非常に高い周波数まで延ばすことができる。
【0152】<周波数逓倍回路の基本形態>図7の周波
数逓倍回路201は、同一構成の2組のデューティー決
定回路3,4を設け、両回路が、図8に動作サイクルC
1,C2として示すように、互いに入力クロック信号C
Kの2周期分だけずれて交互に動作するようにしたもの
である。なお、必要に応じ、第1のデューティー決定回
路3をA側、第2のデューティー決定回路4をB側と称
し、参照符号に添字A,Bを付して区別する。
【0153】すなわち、周波数逓倍回路201は、入力
クロック信号CKから、その1周期Tの長さとして計測
すべき目標計測区間T1A,T1Bを入力クロック信号
CKの1周期Tの整数倍の間隔をあけて指示する信号1/
2CKA,1/2CKBと、この目標計測区間より若干長く
計測動作を持続させるための実際計測区間T3A,T3
Bを指示する信号WC−A,WC−Bと、を含む所要の
タイミング信号を作成するタイミング発生回路2を有す
る。また、上記タイミング信号を受けて、出力すべきク
ロック信号のデューティー50%のタイミング位置を決
定し指示するデューティー決定回路3,4であって、少
なくとも互いに1周期分重なり合い且つ2周期分ずれて
動作する第1のデューティー決定回路3及び第2のデュ
ーティー決定回路4を有する。
【0154】(1)デューティー決定回路3,4 両デューティー決定回路3,4は、それぞれ、遅延ライ
ン発振器11と、その発振巡回数を計数するカウンタ1
7と、そのカウンタ17の内容をラッチするラッチ回路
18と、その計数値の1/4の値、2/4の値及び3/
4の値を算出する第1演算回路219,第2演算回路2
20及び第3演算回路221と、そして各演算回路21
9,220,221に1つ宛設けられた第1一致回路2
22,第2一致回路223及び第3一致回路224とを
有して構成されている。
【0155】(a)遅延ライン発振器11 遅延ライン発振器11は、一方の入力端子を発振器の入
力端子とするNANDゲート12と、該NANDゲート
12の出力端子に遅延素子として接続された奇数段のC
−MOSインバータ13と、該インバータ13の出力端
子から上記NANDゲートの他方の入力端子への帰還ル
ープ14中に挿入された反転用の単なるインバータ15
とで構成されている。
【0156】遅延素子としてのインバータ13には、C
−MOSインバータの他に、ECLインバータ,IIL
インバータなどが使用できる。
【0157】この遅延ライン発振器11は、上記タイミ
ング発生回路2からタイミング信号WC−A,WC−B
(実際計測区間T3A,T3B)を受けて、その立ち上
がりで計測のための発振を開始し、立ち下がりで発振を
停止する。すなわち、通常NANDゲート12は、その
一方の入力端子が論理レベルL、出力がH、インバータ
13はその出力がL、そしてインバータ15はその出力
(NANDゲート12の他方の入力端子)がHの状態に
あり、発振を停止している。しかし、通常NANDゲー
ト12の一方の入力端子が論理レベルHに替わると、N
ANDゲート12の出力がL、インバータ13の出力が
H、インバータ15の出力がL、NANDゲート12の
他方の入力がH、NANDゲート12の出力がL…とい
うように状態が変化し、発振する。そして、WC−A,
WC−B(実際計測区間T3A,T3B)の立ち下がり
で発振を停止する。
【0158】このWC−A,WC−B(実際計測区間T
3A,T3B)の立ち上がりは、上記タイミング信号1/
2CK(目標計測区間T1A,T1B)の立ち上がりと
同時であり、立ち下がりは同タイミング信号1/2CKの
立ち下がりより少し遅れる。要するに、この遅延ライン
発振器11は、上記入力クロック信号CKを1/2分周し
て得たタイミング信号1/2CKの立ち上がり(目標計測
区間T1A,T1Bの始まり)で発振を開始し、同1/2
CKの立ち下がり後(目標計測区間T1A,T1Bの終
了後)に発振を停止する。
【0159】よって、タイミング信号1/2CKの各奇数
番目の1周期(目標計測区間T1A,T1B)の間は発
振が持続する。
【0160】(b)カウンタ17 カウンタ17は、そのクロック入力端子CKが上記遅延
ライン発振器11の出力端子に接続されており、上記遅
延ライン発振器11の出力DL−OSC−Aの変化、つ
まり発振の一巡回毎に1回発生する出力変化をカウント
する。また、カウンタ17のクリア端子CLには上記遅
延ライン発振器11と同じ入力信号、つまりタイミング
信号WC−A,WC−B(実際計測区間T3A,T3
B)等が入力される。
【0161】従って、カウンタ17は、遅延ライン発振
器11の発振及び停止の動作と同じく、上記タイミング
信号1/2CK(目標計測区間T1A,T1B)の立ち上
がりでカウントを開始し、同タイミング信号1/2CK
(目標計測区間T1A,T1B)の立ち下がり後にカウ
ントを停止する。よって、タイミング信号1/2CK(目
標計測区間T1A,T1B)の1周期区間の間は発振の
巡回数のカウントが持続する。
【0162】(c)ラッチ回路18 ラッチ回路18は、上記カウンタ17の桁出力を入力と
しており、クロック入力端子CKには上記タイミング発
生回路2で作成されたタイミング信号1/2CK(目標計
測区間T1)が入力されている。
【0163】従って、このラッチ回路18は、タイミン
グ信号1/2CK(目標計測区間T1A,T1B)が立ち
下がった時点、つまり目標計測区間T1A,T1Bが終
了した時点で、カウンタ17のカウント値(発振の巡回
数)をラッチする。従って、ラッチ回路18には、タイ
ミング信号1/2CK(目標計測区間T1A,T1B)の
1周期区間の長さ(入力クロック信号CKの1周期T)
に対応する発振巡回数のカウント値がラッチされる。
【0164】(d)演算回路 第1演算回路219,第2演算回路220及び第3演算
回路221は、それぞれ上記ラッチ回路18のパラレル
出力を受け、ラッチされている発振巡回数のカウント値
の1/4の値、2/4の値及び3/4の値、つまり25
%,50%,75%のデューティー値を算出する。この
うち、25%のデューティー値は第1一致回路222の
一方の入力となり、50%のデューティー値は第2一致
回路223の一方の入力となり、そして75%のデュー
ティー値は第3一致回路224の一方の入力となる。
【0165】(e)一致回路 第1一致回路222,第2一致回路223及び第3一致
回路224は、それぞれ、上記第1演算回路219,第
2演算回路220及び第3演算回路221のパラレル出
力(演算結果1/4の値、2/4の値及び3/4の値)
のうちの一つを一方の入力とし、上記カウンタ17の出
力を他方の入力としている。そして、これらの一致回路
222,223,224は、上記カウンタ17の計数値
が上記3つの演算結果に合致する値まで増加したとき、
その都度、一致信号SA1,SA2,SA3又はSB
1,SB2,SB3を出力する。
【0166】(2)前置FF及び前置ORゲート 第1のデューティー決定回路3及び上記第2のデューテ
ィー決定回路4の前には、それぞれにSRフリップフロ
ップ(FFと略す)6,8が前置されており、上記目標
計測区間と次の目標計測区間との間の発振照合区間T6
A,T6Bにおいて、入力クロック信号CKの1周期T
の前縁に同期して毎回セットされ、上記一致信号の最後
のものSA3,SB3でリセットされる。
【0167】また、第1のデューティー決定回路3及び
第2のデューティー決定回路4毎にORゲート7,9が
前置されており、該ORゲート7,9を通して、上記S
R−FF6,8の出力と、上記実際計測区間T3A,T
3Bを指示する信号WC−A,WC−Bとが、所属のデ
ューティー決定回路3,4に入力されている。そして、
入力クロック信号CKの1周期Tの前縁に同期して毎回
リセットされ、第1のデューティー決定回路3及び第2
のデューティー決定回路4から得られる一致信号SA
1,SA2,SA3又はSB1,SB2,SB3により
状態が切り替わる出力用のフリップフロップ5cを具備
する。
【0168】詳述するに、第1のデューティー決定回路
3にはRS−FF6が前置されており、そのQ出力は、
ORゲート7(OR−A)を通してデューティー決定回
路3の遅延ライン発振器11に入力されると共に、AN
Dゲート31の一方の入力端子に入力されている。そし
て、上記一致回路224の出力、つまりデューティー7
5%の一致出力は、これに前置されたRS−FF6のリ
セット端子Rに入力されている。このRS−FF6は出
力用のD−FF5cと共に幅作成回路5の一部を構成す
る。
【0169】このRS−FF6は、タイミング発生回路
2内のJK−FFのQN(図8の(8))がHのとき、つ
まりA側が発振照合区間である場合に入力クロック信号
CKの前縁で発生される短パルスSET−A(図8の
(9))によりセットされ、上記一致信号の最後のものS
A3(図8の(16))によりリセットされる(図8の(11)
参照)。
【0170】従って、第3周期目t3,第4周期目t4
でRS−FF6の出力端子Qに生じたパルスP1,P2
はANDゲート31の一方に加わり、パルスP1,P2
が出力されている間、一致出力SA1,SA2,SA3
はORゲート33(OR−2)を通してプリセット可能
なD−FF5cのクロック入力端子CKに加わる。
【0171】かかる構成の第1のデューティー決定回路
3と全く同一に構成された第2のデューティー決定回路
4には、RS−FF8及びORゲート9が前置されてお
り、そのQ出力は、ORゲート9(OR−B)を通して
デューティー決定回路4の遅延ライン発振器11に入力
されると共に、ANDゲート31の一方の入力端子に入
力されている。そして、上記一致回路28の出力、つま
りデューティー決定回路4の出力は、これに前置された
RS−FF8のリセット端子Rに入力されている。この
RS−FF8も、D−FF5cと共に幅作成回路5を構
成する。
【0172】このRS−FF8は、タイミング発生回路
2内のJK−FFのQ(図8の(7))がHのとき、つま
りB側が発振照合区間である場合に入力クロック信号C
Kの前縁で発生される短パルスSET−B(図8の(1
6))によりセットされ、上記一致信号SB(図8の(2
3))の最後のもの(図示してないが図8の(16)のSA3
と同様のパルス)によりリセットされる(図8の(18)参
照)。
【0173】従って、第5周期目t5,第6周期目t6
でRS−FF8の出力端子Qに生じたパルスP3,P4
は、ANDゲート32の一方に加わり、パルスP3,P
4が出力されている間、一致出力SB1,SB2,SB
3はORゲート33(OR−2)を通してプリセット可
能なD−FF5cのクロック入力端子CKに加わる。
【0174】(3)幅作成回路5 幅作成回路5は、プリセット可能なD−FF5cを有
し、そのQN端子とD端子は直結されている。また、プ
リセット入力端子PRには、SET−A,SET−Bの
信号(すなわち、SET−AB)をORゲート5dを介
して入力されると共に、D−FF5cのクロック入力端
子CKにはORゲート33を介して、一致出力SA1,
SA2,SA3又はSB1,SB2,SB3が入力され
ている。
【0175】なお、一致回路222,223,224の
一致出力端子SA1,SA2,SA3からORゲート3
3へのライン中には、測定期間中の一致出力を禁止する
ためANDゲート31が設けられ、RS−FF6,8か
らのQ出力とのANDがとられている。
【0176】同様に、一致回路222,223,224
の一致出力端子SB1,SB2,SB3からORゲート
33へのライン中には、測定期間中の一致出力を禁止す
るためANDゲート32が設けられ、RS−FF6,8
からのQ出力とのANDがとられている。
【0177】(4)タイミング発生回路2 タイミング発生回路2は、内部において、タイミング信
号SET−AB,1/2CK,1/2CK−DL,WC,JK
−FF−Q,JK−FF−QNを作り、更に、これらを
用いてタイミング信号SET−A,SET−B,1/2C
KA,1/2CKB,WC−A,WC−Bを作成し出力す
る。
【0178】SET−AB(図8の(3))は、入力クロ
ック信号CKの前縁で発生される短パルスから成るタイ
ミング信号である。
【0179】1/2CK(図8の(4))は入力クロック信号
CKの1周期Tの長さとして計測すべき区間(目標計測
区間)T1を確定するためのタイミング信号であり、具
体的には、入力クロック信号CKを1/2分周すること
により得られる信号である。
【0180】WC(図8の(6))は上記目標計測区間T
1にわたって計測動作を持続させるための区間(実際計
測区間)T3A,T3Bを確立するためのタイミング信
号である。このWCは、上記1/2CKよりも立ち下がり
が若干遅れた信号、つまり入力クロックCKと同時に立
ち上がり幅が入力クロック信号CKの1周期Tより若干
長い信号である。このWCは、1/2CKをその1/2周期の
幅内で若干遅延させた信号1/2CK−DL(図8の(5))
を作り、これと1/2CKとの論理和をとることにより得
ている。
【0181】JK−FF−Q(図8の(7))は、タイミ
ング発生回路2内のJK−FFの出力Qの信号であり、
出力QがHのとき、A側が測定区間(B側が発振照合区
間)であることを指示し、JK−FFQN(図8の
(8))は、タイミング発生回路2内のJK−FFの出力
QNがHのとき、B側が測定区間(A側が発振照合区
間)であることを指示する。
【0182】SET−A(図8の(9))は、タイミング
発生回路2内のJK−FFのQN(図8の(8))がHの
とき、つまりA側が発振照合区間である場合に入力クロ
ック信号CKの前縁で発生される短パルスから成るタイ
ミング信号であり、A側のRS−FF6のセット入力と
なる。
【0183】SET−B(図8の(18))は、タイミング
発生回路2内のJK−FFのQ(図8の(7))がHのと
き、つまりB側が発振照合区間である場合に入力クロッ
ク信号CKの前縁で発生される短パルスから成るタイミ
ング信号であり、B側のRS−FF8のセット入力とな
る。
【0184】1/2CKA(図8の(14))は、A側の目標
計測区間T1Aを確立するための信号であり、タイミン
グ発生回路2内のJK−FFのQ(図8の(7))がHの
とき、つまりA側が測定区間(B側が発振照合区間)に
ある間に、1/2CKを取り出した信号である。
【0185】1/2CKB(図8の(20))は、B側の目標
計測区間T1Bを確立するための信号であり、タイミン
グ発生回路2内のJK−FFのQN(図8の(8))がH
のとき、つまりB側が測定区間(A側が発振照合区間)
にある間に、1/2CKを取り出した信号である。
【0186】共に、入力クロック信号CKから、その1
周期Tの長さとして計測すべき目標計測区間T1A,T
1Bを入力クロック信号CKの1周期Tの整数倍、ここ
では3倍の間隔T6A,T6Bをあけて指示するように
生起される。
【0187】WC−A,WC−Bは実際計測区間T3
A,T3Bのためのタイミング信号であり、T1より長
いパルス幅を有する。
【0188】(5)動作 第1のデューティー決定回路3は、図8に示すように、
入力クロック信号CKの4周期(4T)づつを繰り返し
の1単位(動作サイクルC1)として扱い、そのうちの
前半の第1周期目(t1)で入力クロック信号CKの1
周期の長さ(A側の目標計測区間)T1Aを計測し、こ
の計測結果を用いて1周期の長さTの1/4,2/4,
3/4の値(デューティー25%,50%,75%のタ
イミング位置)を算出し、これに基づいて、続く後半の
第3周期目(t3)及び第4周期目(t4)において、
それぞれ入力クロック信号CKの前縁からこの算出値と
合致するまで、すなわち、デューティー25%,50
%,75%のタイミング位置までの長さ(図8にはその
最大の75%のタイミング位置までの長さをT5Aで示
してある)を計測し、一致した時点でその都度デューテ
ィー25%,50%,75%のタイミング位置である旨
の一致信号SA1,SA2,SA3を出力する。
【0189】第2のデューティー決定回路4は、第1の
デューティー決定回路3と2周期分だけずれたその動作
サイクルC2を有する。すなわち、第2のデューティー
決定回路4は、図8にt3〜t6として示す入力クロッ
ク信号CKの4周期づつを繰り返しの1単位(動作サイ
クルC2)として扱い、そのうちの前半の第1周期目
(t3)で入力クロック信号CKの1周期の長さ(B側
の目標計測区間)T1Bを計測し、この計測結果を用い
て1周期の長さTの1/4,2/4,3/4の値(デュ
ーティー25%,50%,75%のタイミング位置)を
算出し、これに基づいて、続く後半の第3周期目(t
5)及び第4周期目(t6)において、それぞれ入力ク
ロック信号CKの前縁からこの算出値と合致するまで、
すなわち、デューティー25%,50%,75%のタイ
ミング位置までの長さ(図8にはその最大の75%のタ
イミング位置までの長さをT5Bで示してある)を計測
し、一致した時点でデューティー25%,50%,75
%のタイミング位置である旨の一致信号SB1,SB
2,SB3を出力する。
【0190】図8に、図7の回路の主要要素の 動作を
示す。
【0191】(i) A側 第1周期目t1 入力クロック信号CKの第1周期目t1でSET−AB
が発生した時点(図8のa)で、タイミング信号WC−
A(図8の(10))がORゲート7を通して遅延ライン発
振器11に入力されて発振が開始されると共に、カウン
タ17のクリア端子CLに入力され、その立ち上がりで
同カウンタ17が発振の巡回数をカウント動作し始め
る。遅延ライン発振器11の発振が、少なくとも第2周
期目t2のクロックが立ち上がりが完了するまで継続す
る。
【0192】遅延ライン発振器11の発振は、WC−A
の立ち下がり、つまり実際計測区間T3Aが終わった時
点(図8のc点)で終了となる。この間に、1/2CKA
の目標計測区間T1Aの終わりが到来し(図8のb
点)、1/2CKAが立ち下がることで、ラッチ回路18
がカウンタ17のカウント値(1周期の長さT=T1
A)をラッチする。
【0193】ここで演算回路219,220,221
は、ラッチ回路18の出力を受けて、1周期の長さTの
カウント値の1/4の値,2/4の値,3/4の値(2
5%,50%,75%のデューティーのタイミング位
置)を演算し、その演算結果を出力し、一致回路22
2,223,224の一方の入力端子B1〜Bnに入力
する。
【0194】(ii) A側 第3周期目t3 第3周期目t3に入ると、SET−A(図8の(9))の
到来によりRS−FF6がセットされる(図8のd
点)。RS−FF6のセット出力Q(図8の(11))はA
NDゲート31に入力されると共に、ORゲート7を通
してA側の遅延ライン発振器11に加わり、これを発振
させる。
【0195】また、RS−FF6のセット出力Qは、O
Rゲート7を通してA側のカウンタ17のクリアCLに
加わってクリア解除するので、発振の巡回数のカウント
が開始される。
【0196】カウンタ17の出力は、一致回路222,
223,224の他方の入力端子A1〜Anに入力され
ており、カウンタ17のカウント値が歩進的に増加して
行き、上記演算回路219,220,221の出力して
いる値(1周期の長さTの1/4の値,2/4の値,3
/4の値)に一致した瞬間(図8のe1,e2,e3
点)、その都度、一致回路222,223,224から
一致出力SA1,SA2,SA3が発生される。
【0197】この一致出力SA1,SA2,SA3のう
ち最大のSA3は、RS−FF6のリセット入力端子R
に入力され、同フリップフロップをリセットさせる。こ
の一致出力SA3の発生した時点でRS−FF6の出力
Q(図8の(11))は立ち下がり、パルスP1の形でAN
Dゲート31の入力となる。
【0198】一方、一致信号はこのSA3の以前にSA
1,SA2が発生している。従って、このパルスP1と
一致出力SA1,SA2,SA3とを2入力としている
ANDゲート31からは、パルスP1の幅内においての
み、一致出力SA1,SA2,SA3が出力AND−A
−OUT(図8の(17))として発生され、ORゲート3
3を通してD−FF5cのクロック入力となる。
【0199】但し、正確には、SA3は一致出力SA3
の前縁にて発生される短パルスである。
【0200】出力側のフリップフロップであるD−FF
5cはSET−A又はSET−B(すなわち、SET−
AB)により毎回プリセットされているので、上記一致
出力SA1,SA2,SA3に対応する短パルスAND
−A−OUT(図8の(17))がD−FF5cにクロック
入力として加わると、その都度D−FF5cのQ出力が
反転し、出力端子OUTにパルスx1,x2として現れ
る。当然、この出力パルスx1,x2は、1周期がTの外
部入力クロックCKの前縁に同期して立ち上がりかつ周
波数が2倍のディジタル信号となっており、出力波形は
1周期の長さ(もとの1周期の半分1/2T)の丁度半
分(デューティー50%)の位置つまりもとの入力波形
の周期の1/4Tの位置で立ち下がるパルスとなってい
る。
【0201】なお、第1周期目t1で発生する一致パル
スSA1,SA2,SA3(図8の(15))は、RS−F
F6のQ出力がLに落ちている間に発生されるので、A
NDゲート31には出力が現れず、D−FF5cが切り
替わらない。
【0202】従って、A側が測定区間(JK−FFのQ
端子がHレベル)にあるとき発生する一致パルスSA1
の影響はANDゲート31で除去されて、出力OUT側
には現れない。
【0203】(iii) A側 第4周期目t4 続いて、第4周期目t4に入ると、再びSET−A(図
8の(9))が到来するので(図8のf点)、RS−FF
6がセットされる。RS−FF6のセット出力Q(図8
の(11))はANDゲート31に入力されると共に、OR
ゲート7を通してA側の遅延ライン発振器11に加わ
り、これを発振させ、また、カウンタ17をクリア解除
して、発振巡回数のカウントを開始させる。
【0204】カウンタ17のカウント値が、上記演算回
路219,220,221の出力値(1周期の長さTの
1/4の値,2/4の値,3/4の値)に一致すると
(図8のg1,g2,g3点)、再び一致回路222,
223,224から一致出力SA1,SA2,SA3が
発生される。
【0205】この一致出力SA3の発生した時点でRS
−FF6のQ出力(図8の(11))は立ち下がり、パルス
P2の形でANDゲート31の入力となる。一方、一致
信号はこのSA3の以前にSA1,SA2が発生してい
る。
【0206】従って、このパルスP1と一致出力SAと
を2入力とするANDゲート31からは、パルスP1の
幅内においてのみ、一致出力SA1,SA2,SA3が
出力AND−A−OUT(図8の(17))として発生さ
れ、ORゲート33を通してD−FF5cのクロック入
力となる。
【0207】D−FF5cはSET−ABにより毎回プ
リセットされているので、上記一致出力SA1,SA
2,SA3に対応する短パルスAND−A−OUT(図
8の(17))がD−FF5cにクロック入力として加わる
と、その時点でD−FF5cのQ出力が反転し、出力端
子OUTにパルスx3,x4として現れる。当然、この出
力パルスx3,x4も、1周期がTの外部入力クロックC
Kの前縁に同期して立ち上がりかつ周波数が2倍のディ
ジタル信号となっており、出力波形はその1周期の長さ
の丁度半分(デューティー50%)の位置つまり元の入
力波形の周期の1/4Tの位置で立ち下がるパルスとな
っている。
【0208】(iv) B側 第3周期目t3 上記A側の動作に対し、B側でも2周期遅れて同じ動作
が行われる。すなわち、第3周期目t3のSET−AB
が発生した時点では、JK−FFのQN出力(図8の
(8))がHレベルにあり、これによりB側のデューティ
ー決定回路4が測定動作するように選択指示される。
【0209】従って、タイミング信号WC−B(図8の
(19))が立ち上がり(図8のh点)、ORゲート9を通
してB側の遅延ライン発振器11に加わり発振が開始さ
れると共に、カウンタ17のクリア端子CLに入力さ
れ、その立ち上がりで同カウンタ17が発振巡回数のカ
ウントを開始する。
【0210】(v) B側 第4周期目t4 B側の遅延ライン発振器11の発振は、少なくとも第4
周期目t4のクロックの立ち上がりが完了するまで、継
続する。
【0211】B側の遅延ライン発振器11の発振は、第
5周期目t5のクロックが立ち上がる前までに生ずるW
C−Bの立ち下がりにより、つまり入力クロックCKの
1周期Tを若干経過した実際計測区間T3Bが終わった
時点(図8のj点)で終了となる。この間に、丁度入力
クロックCKの1周期T相当分の長さを持つ1/2CKA
の目標計測区間T1Bの終わりが到来し(図8のi
点)、ラッチ回路18のクロック入力端子CKに入力さ
れている1/2CKBが立ち下がることで、ラッチ回路1
8がカウンタ17のカウント値(1周期の長さT=T1
B)をラッチする。
【0212】ここでB側の演算回路219,220,2
21は、ラッチ回路18の出力を受けて、1周期の長さ
Tのカウント値の1/4の値,2/4の値,3/4の値
(25%,50%,75%のデューティーのタイミング
位置)を演算し、その演算結果を出力し、一致回路22
2,223,224の一方の入力端子B1〜Bnに入力
する。
【0213】(vi) B側 第5周期目t5 第5周期目t5に入ると、SET−B(図8の(18))の
到来によりRS−FF8がセットされる(図8のk
点)。RS−FF8のQ出力(図8の(20))はANDゲ
ート32に入力されると共に、ORゲート9を通してB
側の遅延ライン発振器11に加わりこれを発振させ、ま
た、B側のカウンタ17のクリアCLに加わってカウン
ト動作を開始させる。
【0214】B側のカウンタ17の出力は、一致回路2
22,223,224の他方の入力端子A1〜Anに入
力されており、カウンタ17のカウント値が歩進的に増
加して行き、上記演算回路219,220,221の出
力している値(1周期の長さTの1/4の値,2/4の
値,3/4の値)に一致した瞬間(図8のq1,q2,
q3点)、一致回路28から一致出力SB1,SB2,
SB3が発生される。
【0215】この一致出力SB1,SB2,SB3のう
ち最大のSB3は、RS−FF8のリセット入力端子R
に入力され、同フリップフロップをリセットさせる。従
って、この一致出力SB3の発生した時点でRS−FF
8のQ出力(図8の(20))は立ち下がり、パルスP3の
形でANDゲート32の入力となる。
【0216】一方、一致信号はこのSB3の以前にSB
1,SB2が発生している。従って、このパルスP3と
一致出力SB1,SB2,SB3とを2入力としている
ANDゲート32からは、一致出力SB1,SB2,S
B3が出力AND−B−OUT(図8の(24))として発
生され、ORゲート33を通してD−FF5cのクロッ
ク入力となる。
【0217】但し、正確には、SB3は一致出力SB3
の前縁にて発生される短パルスである。
【0218】D−FF5cはSET−ABにより毎回プ
リセットされているので、上記一致出力SB1,SB
2,SB3に対応する短パルスAND−B−OUT(図
8の(24))がD−FF5cにクロック入力として加わる
と、その時点でD−FF5cのQ出力が立ち下がり、出
力端子OUTにパルスy1,y2として現れる。当然、こ
の出力パルスy1,y2は、1周期がTの外部入力クロッ
クCKの前縁に同期して立ち上がりかつ周波数が2倍の
ディジタル信号となっており、出力波形は1周期の長さ
(もとの1周期の半分1/2T)の丁度半分(デューテ
ィー50%)の位置つまりもとの入力波形の周期の1/
4Tの位置で立ち下がるパルスとなっている。
【0219】なお、第3周期目t3で発生する一致パル
スSB1,SB2,SB3(図8の(23))は、RS−F
F8のQ出力がLに落ちている間に発生されるので、A
NDゲート32には出力が現れず、D−FF5cが切り
替わらない。
【0220】従って、B側が測定区間(JK−FFのQ
端子がHレベル)にあるとき発生する一致パルスSB1
の影響はANDゲート32で除去されて、出力OUT側
には現れない。
【0221】(vii)B側 第6周期目t6 続いて、第6周期目t6に入ると、再びSET−B(図
8の(18))が到来するので(図8のr点)、RS−FF
8がセットされる。RS−FF8のQ出力(図8の(2
0))はANDゲート32の入力になると共に、ORゲー
ト9を通してB側の遅延ライン発振器11に加わり、こ
れを発振させ、また、カウンタ17をクリア解除して、
発振巡回数のカウントを開始させる。カウンタ17のカ
ウント値が、上記演算回路219,220,221の出
力値(1周期の長さTの1/4の値,2/4の値,3/
4の値)に一致すると(図8のs1,s2,s3点)、
再び一致回路222,223,224から一致出力SB
1,SB2,SB3が発生される。
【0222】この一致出力SB1,SB2,SB3によ
りRS−FF8がリセットされるので、RS−FF8の
Q出力(図8の(20))が立ち下がり、パルスP4の形で
ANDゲート32の入力となる。一方、一致信号はこの
SB3の以前にSB1,SB2が発生している。
【0223】従って、このパルスP4と一致出力SB
1,SB2,SB3とを2入力とするANDゲート32
からは、パルスP4の幅内においてのみ、一致出力SB
1,SB2,SB3が出力AND−B−OUT(図8の
(24))として発生され、ORゲート33を通してD−F
F5cのクロック入力となる。
【0224】D−FF5cはSET−ABにより毎回プ
リセットされているので、上記一致出力SB1,SB
2,SB3に対応する短パルスAND−B−OUT(図
8の(24))がD−FF5cにクロック入力として加わる
と、その時点でD−FF5cのQ出力が反転し、出力端
子OUTにパルスy3,y4として現れる。当然、この出
力パルスy3,y4も、1周期がTの外部入力クロックC
Kの前縁に同期して立ち上がりかつ周波数が2倍のディ
ジタル信号となっており、出力波形はその1周期の長さ
の丁度半分(デューティー50%)の位置つまり元の入
力波形の周期の1/4Tの位置で立ち下がるパルスとな
っている。
【0225】かくして、D−FF5cのQ出力から、入
力クロックCKに同期した2倍の周波数のディジタル信
号であって、その出力波形のデューティーが50%であ
る出力クロックx1,x2,x3,x4,y1,y2,y3,
y4…が得られる。上記の周波数逓倍とデューティー修
正の作用効果は、入力クロックCKのデューティーが5
0%の前後で又はそれ以上にふらついている場合でも、
得ることができる。従って、ディジタル波形の整形をも
ともなう周波数逓倍回路として非常に有効であり、半導
体能動素子の動作可能領域を非常に高い周波数まで延ば
すことができる。
【0226】<外部同期回路の基本形態>図9及び図1
0に外部同期回路を左右に分けて示す。この外部同期回
路は、タイミング発生回路301,302と、該タイミ
ング発生回路301からのタイミング信号を受けて、入
力クロック信号EXT−CKの一周期Tにおける外部ト
リガ信号EXT−TRIG(第4図(1))からの位相位
置を計測し、次の一周期T毎に、EXT−TRIGの到
来した位相位置に対応する位相位置で基準内部トリガ信
号INT−TRIGを作成し、これを外部トリガ信号E
XT−TRIGの到来する度に区画されるA区間と隣の
B区間とに交互に振り分けて内部トリガ信号TRIG−
A,TRIG−Bとして出力する内部トリガ作成回路3
10と、タイミング発生回路302で作成されたタイミ
ング信号を受けて、出力すべきクロック信号のデューテ
ィー50%のタイミング位置を決定し指示する2組のデ
ューティー決定回路3,4(添字A,Bを付して以下区
別する)とを有する。
【0227】(1)タイミング発生回路301 第1のタイミング発生回路301は、外部トリガ信号E
XT−TRIG(第4図(1))を受けて、外部トリガ信
号EXT−TRIGを一定のパルス幅に変換した基準外
部トリガ信号TRIG−AB(第4図(8))と、そして
外部トリガ信号EXT−TRIGの到来で区画される一
区間(A区間)を隣の区間(B区間)と区別するための
外部トリガ区画信号TRIG−STOPA,TRIG−
STOPB(第4図(2)のD−FF−Q,同(3)のD−F
F−QN)を作成し出力する。
【0228】(2)内部トリガ信号作成回路310 内部トリガ信号作成回路310は、外部トリガ信号EX
T−TRIGが入力される度に入れ替わる、2系統A,
Bの内部トリガ信号TRIG−A,TRIG−B(第5
図(25)(26))を作成する回路であり、第2のタイミング
信号発生回路311と、第1及び第2の位相位置付与回
路312,313と、両位相位置付与回路312,31
3の出力をORして基準内部トリガ信号INT−TRI
Gを作成するORゲート(FSA1)325と、この基
準内部トリガ信号INT−TRIGを外部トリガ信号E
XT−TRIGの到来する度に上記A区間と隣のB区間
とに交互に振り分けて内部トリガ信号TRIG−A,T
RIG−Bとして出力する論理ゲート部(AND−A,
AND−B)326とを有する。
【0229】(a)タイミング発生回路301 タイミング発生回路301は、外部トリガ信号から数え
てどのくらいの位相位置にあるのかを知ることを可能と
するために、入力クロック信号EXT−CKの1周期T
内で、その前縁からの位相位置計測区間を指示するタイ
ミング信号CKFA,CKFB(位相位置計測区間信
号)(第4図(10)(11))を作る。
【0230】この位相位置計測区間信号CKFA,CK
FBは、入力クロック信号EXT−CKと同期して立ち
上がり、入力クロック信号EXT−CKの1周期T内で
立ち下がる信号(第4図のパルス幅T2)である。これ
は入力クロック信号EXT−CKの1周期T内のいずれ
の位置で外部トリガ信号EXT−TRIGが到来して
も、その位置を計測し把握可能とするために用いられ
る。この基本形態では、最も少ないCKFA,CKFB
の二系統で1周期T内の全区間をカバ−できるようにす
べく、CKFA,CKFBにはできるだけデューティー
の広い信号(デューティーが50%以上)を使用し、互
いの位相を180゜ずらせている。従って、デューティ
ーが50%以上である結果、外部トリガ信号EXT−T
RIGが入力クロック信号EXT−CKの1周期T内の
いずれの位置で到来しても、両信号CKFA,CKFB
のHレベルにある区間の必ずどこかで重なることにな
り、また互いの位相を180゜ずらせている結果、高精
度の測定が得られることになる。
【0231】上記の位相位置計測区間信号CKFA,C
KFBは、具体的には、図19(a)に示すように、入
力クロック信号EXT−CKの位相位置を少しづつDL
1,DL2,DL3とずらせてCKFAはORを、CK
FBはANDをとることにより作成しているが、図19
(b)に示すように、入力クロック信号EXT−CKを
分周してその位相位置を若干ずらせることにより、2倍
以上の周期を基本単位とする位相位置計測区間信号CK
FA,CKFBとすることもできる。
【0232】(b)第1及び第2の位相位置付与回路3
12,313 第1及び第2の位相位置付与回路312,313は全く
同じ構成であり、それぞれ、遅延ライン発振器314
と、その発振巡回数を計数するカウンタ320と、その
カウンタ320の内容を基準外部トリガ信号TRIG−
ABの発生したタイミング位置(図12のG1,G2,G
3又はG4点)でラッチするラッチ回路321と、そのラ
ッチされた値(x1,x2,…、y1,y2,…)にカウン
タ320の出力値が一致したとき出力を発生する一致回
路322と、前記ラッチ回路321でラッチした位相位
置が不適切であった場合、つまりラッチした結果がオ−
ル「0」であったときに、該ラッチ回路の出力を利用し
て、一致停止信号を出力するORゲート(OR−AD
0)323と、該ORゲート323の出力と一致回路3
22の出力とを2入力とするANDゲート324とを有
して構成されている。
【0233】そして、第1の位相位置付与回路312の
遅延ライン発振器314には、タイミング発生回路30
1からの位相位置計測区間信号CKFAが入力され、ま
た第2の位相位置付与回路313の遅延ライン発振器3
14には、タイミング発生回路301からの位相位置計
測区間信号CKFBが入力されている。
【0234】(i)遅延ライン発振器314 遅延ライン発振器314は、一方の入力端子を発振器の
入力端子とするNANDゲート315と、該NANDゲ
ート315の出力端子に遅延素子として接続された奇数
段のC−MOSインバータ316と、該インバータ31
6の出力端子から上記NANDゲート315の他方の入
力端子への帰還ループ317中に挿入された反転用の単
なるインバータ318とで構成されている。遅延素子と
してのインバータ316には、C−MOSインバータの
他に、ECLインバータ,IILインバータなどが使用
できる。
【0235】この遅延ライン発振器314は、上記タイ
ミング発生回路301から位相位置計測区間信号CKF
A,CKFB(第4図(10)(11))を受けて、その立ち上
がりで計測のための発振を開始し、立ち下がりで発振を
停止する。すなわち、通常NANDゲート315は、そ
の一方の入力端子が論理レベルL、出力がH、インバー
タ316はその出力がL、そしてインバータ318はそ
の出力(NANDゲート315の他方の入力端子)がH
の状態にあり、発振を停止している。しかし、通常NA
NDゲート315の一方の入力端子が論理レベルHに替
わると、NANDゲート315の出力がL、インバータ
316の出力がH、インバータ318の出力がL、NA
NDゲート315の他方の入力がH、NANDゲート3
15の出力がH…というように状態が変化し、発振す
る。そして、位相位置計測区間信号CKFA,CKFB
の立ち下がりで発振を停止する。
【0236】(ii)カウンタ320 カウンタ320は、そのクロック入力端子CKが上記遅
延ライン発振器314の出力端子に接続されており、上
記遅延ライン発振器314の出力DL−OSC1,DL
−OSC2の変化、つまり発振の一巡回毎に1回発生す
る出力変化をカウントする。また、カウンタ320のク
リア端子CLには上記遅延ライン発振器314と同じ入
力信号、つまり位相指標信号CKFA,CKFBが入力
される。
【0237】従って、カウンタ320は、遅延ライン発
振器314の発振及び停止の動作と同じく、上記タイミ
ング信号CKFA,CKFBの立ち上がりでカウントを
開始し、同タイミング信号CKFA,CKFBの立ち下
がりでカウントを停止する。
【0238】(iii)ラッチ回路321 ラッチ回路321は、上記カウンタ320の桁出力を入
力としており、クロック入力端子CKには上記タイミン
グ発生回路301で作成された基準外部トリガ信号TR
IG−ABが入力されている。従って、このラッチ回路
321は、基準外部トリガ信号TRIG−ABが立ち上
がった時点、つまり外部トリガ信号が到来した時点(図
12のG1,G2,G3又はG4点)で、カウンタ320の
カウント値(発振の巡回数)x又はy(図12のx1,
x2,…、y1,y2,…)をラッチする。
【0239】従って、ラッチ回路321には、入力クロ
ック信号CKの立ち上がりから基準外部トリガ信号TR
IG−ABが到来するまでの長さを計数した発振巡回数
のカウント値(外部トリガ信号が到来した位相位置x又
はy)がラッチされる。
【0240】(iv)一致回路 一致回路322は、ラッチ回路321のパラレル出力を
一方の入力とし、上記カウンタ320の出力SAを他方
の入力としている。そして、一致回路322は、上記カ
ウンタ320の計数値が上記ラッチ回路321の出力値
(外部トリガ信号の到来した位相位置x又はy)まで増
加したとき、一致信号SAを出力する。
【0241】一致信号SAはORゲート323の出力
(第4図(17))がHの間、ANDゲート324から取り
出されて信号FSA1(図13の(20)のパルスx1,x
2,x3…)又はFSB1(図13の(21)のパルスy1,
y2,y3…)となり、ORゲート325を通して基準内
部トリガ信号INT−TRIGとして合成されて、論理
ゲート部326に送られる。そして、この基準内部トリ
ガ信号INT−TRIGは論理ゲート部326を通るこ
とにより、内部トリガ信号TRIG−A,TRIG−B
として、A区間とB区間とに振り分けて取り出される
(第5図(25)(26))。
【0242】なお、ORゲート323の出力がHである
ということは、CKFAがラッチ321でラッチしたと
きHであったということ、つまりEXT−TRIGの位
相位置を測定する条件が整っていたことを示している。
この場合のみOR323出力はHとなる。
【0243】かくして、外部トリガ区画信号D−FF−
Q,D−FF−QNで示されるA区間内とB区間内にお
いて、外部トリガ信号EXT−TRIGに同期して複数
個生起される内部トリガ信号TRIG−A,TRIG−
B(第5図(25)(26))が得られた。
【0244】(3)タイミング発生回路302 図14にタイミング発生回路302の回路構成を示す。
この第3のタイミング発生回路302は、A系統及びB
系統に共通なタイミング信号1/2CK−A1/B1,1/2CK
−A2/B2,WC−A1/B1,WC−A2/B2を作り、これをデ
ューティー決定回路3A,4Aと3B,4Bとに与え
る。また、A系統及びB系統の各々は、それぞれ2つの
デューティー決定回路3,4から成るため、A系統及び
B系統の各々を構成する2つのデューティー決定回路
3,4のうちの一方を二者択一的に選択するためのタイ
ミング信号BLOCK−SELを作り、これを、各デュ
ーティー決定回路3A,4A,3B,4Bに前置したD
−FF331、D−FF332にそのデ−タ入力として
与える。なお、FFはフリップフロップを意味する。
【0245】1/2CK−A1/B1(図15の(9)),1/2CK
−A2/B2(図15の(6))は入力クロック信号CKの1周
期Tの長さとして計測すべき区間(目標計測区間)T1
を確定するためのタイミング信号であり、具体的には、
入力クロック信号CKを1/2分周することにより得ら
れる信号である。
【0246】WC−A1/B1(図15の(11)),WC−A2/
B2(図15の(8))は上記目標計測区間T1にわたって
計測動作を持続させるための区間(実際計測区間)T3
を確立するためのタイミング信号である。このWC−A1
/B1,WC−A2/B2は、上記1/2CKよりも立ち下がりが
若干遅れた信号、つまり入力クロック信号CKと同時に
立ち上がり幅が入力クロック信号CKの1周期Tより若
干長い信号である。
【0247】このWCは、1/2CKをその1/2周期の幅内
で若干遅延させた信号DL−AB1(図15の(10)),D
L−AB2(図15の(7))を作り、これと1/2CK−A1/B
1,1/2CK−A2/B2との論理和をとることにより得てい
る。
【0248】BLOCK−SEL(図15の(12))は、
タイミング発生回路302内のJK−FFの出力Qの信
号、つまり入力クロック信号EXT−CKの2周期毎の
立ち下がりで反転する信号であり、デューティー決定回
路3,4を切り替えて使用するための動作回路切替信号
として使用される。この動作回路切替信号BLOCK−
SELは、出力QがHのとき、デューティー決定回路3
側(A1/B1側)が測定区間(デューティー決定回路4側
(A2/B2側)が発振照合区間)であることを指示し、出
力QがLのとき、デューティー決定回路4側(A2/B2
側)が測定区間(デューティー決定回路3側(A1/B1
側)が発振照合区間)であることを指示する。
【0249】(4)モ−ド切替信号作成回路330 上記タイミング発生回路302の動作回路切替信号BL
OCK−SELは、モ−ド切替信号作成回路330を構
成するD−FF331,332(D−FF−RA,D−
FF−RB)のデ−タ入力端子Dに入力されており、該
D−FF331,332のクロック入力端子CKには、
内部トリガ信号TRIG−A,TRIG−Bが入力され
ている。
【0250】D−FF331のQN出力端子にはAND
ゲート333が、またQ出力端子にANDゲート334
が接続されており、両ANDゲート333,334に
は、それぞれ更に、内部トリガ信号TRIG−Aと外部
トリガ区画信号TRIG−STOPAとが入力されてい
る。
【0251】同様に、D−FF332のQN出力端子に
はANDゲート335が、またQ出力端子にANDゲー
ト336が接続されており、両ANDゲート335,3
36には、それぞれ更に、内部トリガ信号TRIG−B
と外部トリガ区画信号TRIG−STOPBとが入力さ
れている。
【0252】上記ANDゲート333,334からは、
SET−A1,SET−A2(図15の(17)(15))が、
ANDゲート335,336からは、SET−B1,S
ET−B2(図15の(21)(20))が取り出される。
【0253】SET−A1(図15の(17))は、タイミ
ング発生回路302内のJK−FFのQがLのとき、つ
まり動作回路切替信号BLOCK−SEL(図15の(1
2))がLのとき(A1/B1側が発振照合区間T6である場
合)に、内部トリガ信号TRIG−Aの前縁で発生され
る短パルスから成るタイミング信号であり、A1側(デ
ューティー決定回路3A側)のRS−FF6のセット入
力となる。
【0254】SET−A2(図15の(15))は、タイミ
ング発生回路302からの動作回路切替信号BLOCK
−SEL(図15の(12))がHのとき(A2/B2側が発振
照合区間T6である場合)に、内部トリガ信号TRIG
−Aの前縁で発生される短パルスから成るタイミング信
号であり、A2側(デューティー決定回路4A側)のR
S−FF8のセット入力となる。
【0255】SET−B1(図15の(21))は、タイミ
ング発生回路302からの動作回路切替信号BLOCK
−SEL(図15の(12))がLのとき(A1/B1側が発振
照合区間T6である場合)に、内部トリガ信号TRIG
−Bの前縁で発生される短パルスから成るタイミング信
号であり、B1側(デューティー決定回路3B側)のR
S−FF6のセット入力となる。
【0256】SET−B2(図15の(20))は、タイミ
ング発生回路302からの動作回路切替信号BLOCK
−SEL(図15の(12))がHのとき(A2/B2側が発振
照合区間T6である場合)に、内部トリガ信号TRIG
−Bの前縁で発生される短パルスから成るタイミング信
号であり、B2側(デューティー決定回路4B側)のR
S−FF8のセット入力となる。
【0257】(5)デューティー決定回路3,4 図10に示す様に、デューティー決定回路3,4を1組
とし、これを2系統A,B設けて成る計2組のデューテ
ィー決定回路3A,4A、3B,4Bは、それぞれ、遅
延ライン発振器41と、その発振巡回数を計数するカウ
ンタ47と、そのカウンタ47の内容をラッチするラッ
チ回路48と、その計数値の1/2の値を算出する演算
回路49と、そして演算回路49に設けられた一致回路
50とを有して構成されている。
【0258】(a)遅延ライン発振器41 遅延ライン発振器41は、一方の入力端子を発振器の入
力端子とするNANDゲート42と、該NANDゲート
42の出力端子に遅延素子として接続された奇数段のC
−MOSインバータ43と、該インバータ43の出力端
子から上記NANDゲートの他方の入力端子への帰還ル
ープ44中に挿入された反転用の単なるインバータ45
とで構成されている。遅延素子としてのインバータ43
には、C−MOSインバータの他に、ECLインバー
タ,IILインバータなどが使用できる。
【0259】この遅延ライン発振器41は、上記タイミ
ング発生回路302からタイミング信号WC−A1/B1,
WC−A2/B2(実際計測区間T3)を受けて、その立ち
上がりで計測のための発振を開始し、立ち下がりで発振
を停止する。すなわち、通常NANDゲート42は、そ
の一方の入力端子が論理レベルL、出力がH、インバー
タ43はその出力がL、そしてインバータ45はその出
力(NANDゲート42の他方の入力端子)がHの状態
にあり、発振を停止している。しかし、通常NANDゲ
ート42の一方の入力端子が論理レベルHに替わると、
NANDゲート42の出力がL、インバータ43の出力
がH、インバータ45の出力がL、NANDゲート42
の他方の入力がH、NANDゲート42の出力がH…と
いうように状態が変化し、発振する。そして、WC−A1
/B1,WC−A2/B2(実際計測区間T3)の立ち下がりで
発振を停止する。
【0260】このWC−A1/B1,WC−A2/B2(実際計測
区間T3)の立ち上がりは、上記タイミング信号1/2C
K−A1/B1,1/2CK−A2/B2(目標計測区間T1)の立
ち上がりと同時であり、立ち下がりは同タイミング信号
1/2CK−A1/B1,1/2CK−A2/B2の立ち下がりより少し
遅れる。要するに、この遅延ライン発振器41は、上記
入力クロック信号CKを1/2分周して得たタイミング信
号1/2CK−A1/B1,1/2CK−A2/B2の立ち上がり(目標
計測区間T1の始まり)で発振を開始し、同1/2CK−A
1/B1,1/2CK−A2/B2の立ち下がり後(目標計測区間T
1の終了後)に発振を停止する。
【0261】(b)カウンタ47 カウンタ47は、そのクロック入力端子CKが上記遅延
ライン発振器41の出力端子に接続されており、上記遅
延ライン発振器41の出力DL−OSC−Aの変化、つ
まり発振の一巡回毎に1回発生する出力変化をカウント
する。
【0262】また、カウンタ47のクリア端子CLに
は、ライン46を通して、上記遅延ライン発振器41と
同じ入力信号、つまりタイミング信号WC−A1/B1,W
C−A2/B2(実際計測区間T3)が入力される。従っ
て、カウンタ47は、遅延ライン発振器41の発振及び
停止の動作と同じく、上記タイミング信号1/2CK−A1/
B1,1/2CK−A2/B2(目標計測区間T1)の立ち上がっ
た時点でカウントを開始し、同タイミング信号1/2CK
−A1/B1,1/2CK−A2/B2(目標計測区間T1)が立ち
下がってから後にカウントを停止する。
【0263】よって、タイミング信号1/2CK−A1/B1,
1/2CK−A2/B2(目標計測区間T1)の1周期区間の間
は発振の巡回数のカウントが持続する。
【0264】(c)ラッチ回路48 ラッチ回路48は、上記カウンタ47の桁出力を入力と
しており、クロック入力端子CKには上記タイミング発
生回路302で作成されたタイミング信号1/2CK−A1/
B1,1/2CK−A2/B2(目標計測区間T1)が入力されて
いる。
【0265】従って、このラッチ回路48は、タイミン
グ信号1/2CK−A1/B1,1/2CK−A2/B2(目標計測区間
T1)が立ち下がった時点、つまり目標計測区間T1が
終了した時点で、カウンタ47のカウント値(発振の巡
回数)をラッチする。従って、ラッチ回路48には、タ
イミング信号1/2CK−A1/B1,1/2CK−A2/B2(目標計
測区間T1)の1周期区間の長さ(入力クロック信号C
Kの1周期T)に対応する発振巡回数のカウント値がラ
ッチされる。
【0266】(d)演算回路49 演算回路49は、上記ラッチ回路48のパラレル出力を
受け、ラッチされている発振巡回数のカウント値の1/
2の値、つまり50%のデューティー値を算出する。こ
の50%のデューティー値は一致回路50の一方の入力
となる。
【0267】(e)一致回路50 一致回路50は、それぞれ、上記演算回路49のパラレ
ル出力(演算結果の1/2の値)を一方の入力とし、上
記カウンタ47の出力を他方の入力としている。そし
て、この一致回路50は、上記カウンタ47の計数値が
上記演算結果に合致する値まで増加したとき、一致信号
SA,SBを出力する。正確には、デューティー決定回
路3Aは一致信号SA1を、デューティー決定回路4A
は一致信号SA2を、デューティー決定回路3Bは一致
信号SB1を、そしてデューティー決定回路4Bは一致
信号SB2を、出力する。
【0268】(6)前置FF及び前置ORゲート A,B各組のデューティー決定回路3,4の前には、そ
れぞれにRS−FF6,8が前置されており、該RS−
FF6,8は、上記目標計測区間と次の目標計測区間と
の間の発振照合区間T6において、上記信号SET−A
1,SET−A2,SET−B1,SET−B2に同期
して毎回セットされ、上記一致信号SA1,SA2,S
B1,SB2でリセットされる。
【0269】すなわち、A1側及びB1側(デューティ
ー決定回路3A,3B側)のRS−FF6,6は、上記
信号SET−A1,SET−B1に同期して毎回セット
され、上記一致信号SA1,SB1でリセットされる。
また、A2側及びB2側のRS−FF8,8は、上記信
号SET−A2,SET−B2に同期して毎回セットさ
れ、上記一致信号SA2,SB2でリセットされる。
【0270】また、A,B各組のデューティー決定回路
3及び4毎にORゲート7,9が前置されており、該O
Rゲート7,9を通して、上記SR−FF6,8の出力
と、上記実際計測区間T3を指示する信号WC−A1/B
1,WC−A2/B2とが、所属のデューティー決定回路3及
び4に入力されている。
【0271】そして、幅作成回路5は、信号SET−A
1,SET−A2,SET−B1,SET−B2に同期
して毎回リセットされ、A,B各組のデューティー決定
回路3及び4から得られる一致信号SA1,SA2,S
B1,SB2により状態が切り替わる出力用のフリップ
フロップ(D−FF)54を具備する。
【0272】(a)A系統の構成 詳述するに、A系統(A側)のデューティー決定回路
3,4(3A,4A)のうち、第1のデューティー決定
回路3AにはRS−FF6が前置されており、そのQ出
力は、ORゲート7(OR−A1)を通してデューティ
ー決定回路3の遅延ライン発振器41に入力されると共
に、ANDゲート51の一方の入力端子に入力されてい
る。そして、上記一致回路50の出力、つまりデューテ
ィー50%の一致出力は、これに前置されたRS−FF
6のリセット端子Rに入力されていると共に、上記AN
Dゲート51及びORゲート53を通して、D−FF5
4のクロック入力端子CKに入力されている。このD−
FF54とRS−FF6は共に幅作成回路5の一部を構
成する。
【0273】このRS−FF6(RS−FF−A1−
Q;図17の(10))は、タイミング発生回路302内の
JK−FFのQがLのとき、つまりA1側が発振照合区
間である場合に内部トリガ信号TRIG−Aに同期して
発生される短パルスSET−A1(図17の(6))によ
りセットされ、上記一致信号SA1(図17の(13))に
よりリセットされる(図17の(10)参照)。
【0274】従って、図17の第4周期目t4,第5周
期目t5でRS−FF6(RS−FF−A1−Q;図1
7の(10))の出力端子Qに生じたパルスP3,P4によ
り、一致信号SA1がANDゲート51を通過し(AN
D−A1;図17の(14))、ORゲート53を通して出
力用のD−FF54のクロック入力となる。よって、出
力用のD−FF54の出力端子(OUT)には、図17の
k,r点で生じたSET−A1により立ち上がり、q,
s点で生じた一致信号SA1(AND−A1;図17の
(14))により立ち下がるパルスP3′,P4′が現れ
る。
【0275】かかる構成の第1のデューティー決定回路
3Aと全く同一に構成された第2のデューティー決定回
路4Aには、RS−FF8及びORゲート9が前置され
ており、そのQ出力は、ORゲート9(OR−A2)を
通してデューティー決定回路4Aの遅延ライン発振器4
1に入力されると共に、ANDゲート52の一方の入力
端子に入力されている。
【0276】そして、上記一致回路50の出力、つまり
デューティー決定回路4Aのデューティー50%の一致
出力は、これに前置されたRS−FF8のリセット端子
Rに入力されていると共に、上記ANDゲート52及び
ORゲート53を通して、D−FF54のクロック入力
端子CKに入力されている。このRS−FF8も、OR
ゲートD−FF54と共に幅作成回路5を構成する。
【0277】このRS−FF8(RS−FF−A2−
Q;図17の(17))は、タイミング発生回路302内の
JK−FFのQがHのとき、つまりA2側が発振照合区
間である場合に内部トリガ信号TRIG−Aに同期して
発生される短パルスSET−A2(図17の(7))によ
りセットされ、上記一致信号SA2(図17の(19))に
よりリセットされる(図17の(17)参照)。
【0278】従って、図17の第2周期目t2,第3周
期目t3でRS−FF8(RS−A2−Q;図17の(1
7))の出力端子Qに生じるパルスP1,P2により、一
致信号SA2が2個発生することになる。そして、この
一致信号SA2がANDゲート52を通過し(AND−
A2;図17の(20))、ORゲート53を通して出力用
のD−FF54のクロック入力となる。よって、出力用
のD−FF54の出力端子(OUT)には、図17のd,
f点で生じたSET−A2により立ち上がり、図17の
e,g点で生じた一致信号SA2(正確には出力AND
−A2;図17の(20))により立ち下がるパルスP
1′,P2′が現れる。
【0279】但し、図17の例では、第6周期目t6に
おいて第2の外部トリガ信号EXT−TRIG(図17
のG2)が到来しているため、2つ目のSET−A2が
発生しない(図15の(15)、図17の(7)参照)。従っ
て、この2つ目のパルスP2(点線で示す)は発生しな
い。
【0280】(b)B系統の構成 B系統(B側)のデューティー決定回路3,4(3B,
4B)についての前置FF及び前置ORゲートも、上記
と同様に構成されている。すなわち、第1のデューティ
ー決定回路3BにはRS−FF6が前置されており、そ
のQ出力は、ORゲート7(OR−B1)を通してデュ
ーティー決定回路3Bの遅延ライン発振器41に入力さ
れると共に、ANDゲート51の一方の入力端子に入力
されている。
【0281】そして、上記一致回路50の出力、つまり
デューティー50%の一致信号SB1は、これに前置さ
れたRS−FF6のリセット端子Rに入力されていると
共に、上記ANDゲート51及びORゲート53を通し
て、D−FF54のクロック入力端子CKに入力されて
いる。このD−FF54とRS−FF6は共に幅作成回
路5の一部を構成する。
【0282】このRS−FF6(RS−FF−B1−
Q;図18の(22))は、タイミング発生回路302内の
JK−FFのQがLのとき、つまりB1側が発振照合区
間である場合に内部トリガ信号TRIG−Bに同期して
発生される短パルスSET−B1(図18の(21))によ
りセットされ、上記一致信号SB1(図18の(24))に
よりリセットされる(図18の(22)参照)。
【0283】従って、図18の第8周期目t8,第9周
期目t9でRS−FF6(RS−FF−B1−Q;図1
8の(22))の出力端子Qに生じたパルスP7,P8によ
り、一致信号SB1がANDゲート51を通過し(AN
D−B1;図18の(25))、ORゲート53を通して出
力用のD−FF54のクロック入力となる。
【0284】よって、出力用のD−FF54の出力端子
(OUT)には、図18のk2,r2点で生じたSET−
B1により立ち上がり、q2,s2点で生ずる一致信号
SB1(正確にはAND−B1;図18の(25))により
立ち下がるパルスP7′,P8′が現れる。
【0285】かかる構成の第1のデューティー決定回路
3Bと全く同様に、第2のデューティー決定回路4Bに
は、RS−FF8及びORゲート9が前置されており、
そのQ出力は、ORゲート9(OR−B2)を通してデ
ューティー決定回路4Bの遅延ライン発振器41に入力
されると共に、ANDゲート52の一方の入力端子に入
力されている。
【0286】そして、上記一致回路50の出力、つまり
デューティー決定回路4Bのデューティー50%の一致
出力は、これに前置されたRS−FF8のリセット端子
Rに入力されていると共に、上記ANDゲート52及び
ORゲート53を通して、D−FF54のクロック入力
端子CKに入力されている。このRS−FF8も、OR
ゲートD−FF54と共に幅作成回路5を構成する。
【0287】このRS−FF8(RS−FF−B2−
Q;図18の(27))は、タイミング発生回路302内の
JK−FFのQがHのとき、つまりB2側が発振照合区
間である場合に内部トリガ信号TRIG−Bに同期して
発生される短パルスSET−B2(図18の(26))によ
りセットされ、上記一致信号SB2(図18の(29))に
よりリセットされる(図18の(27)参照)。
【0288】従って、図18の第6周期目t6,第7周
期目t7でRS−FF8(RS−FF−B2−Q;図1
8の(27))の出力端子Qに生じるパルスP5,P6によ
り、一致信号SB2(正確にはAND−B2;図18の
(30))が2個発生することになる。
【0289】そして、この一致信号SA2がANDゲー
ト52を通過し(AND−B2;図17の(20))、OR
ゲート53を通して出力用のD−FF54のクロック入
力となる。よって、出力用のD−FF54の出力端子
(OUT)には、図18のd2,f2点で生じたSET−
B2により立ち上がり、図18のe2,g2点で生じた
一致信号SB2(正確には出力AND−B2;図18の
(30))により立ち下がるパルスP5′,P6′が現れ
る。
【0290】但し、図18ではパルスP5′はその前の
パルスP1′と連続しているため、それだけ長くなって
いる。
【0291】(7)幅作成回路5 幅作成回路5は、プリセット可能なD−FF54を有
し、そのQN端子とD端子は直結されている。また、プ
リセット入力端子PRには、SET−A1,SET−A
2,SET−B1,SET−B2の信号がORゲート5
5を介して入力されると共に、D−FF54のクロック
入力端子CKにはORゲート53を介して、一致出力S
A1,SA2,SB1,SB2が入力されている。
【0292】各デューティー決定回路3A,4A,3
B,4Bの一致回路50の一致出力端子SA1,SA
2,SB1,SB2からORゲート53へのライン中に
は、測定期間中の一致出力u1,u2,u3…(図17
及び図18)を禁止するため、ANDゲート51又は5
2が設けられ、RS−FF6,8からのQ出力とのAN
Dがとられている。
【0293】また、RS−FF6又はRS−FF8のQ
出力が立ち上がった直後に外部トリガ信号EXT−TR
IG(図18のトリガG3)が到来した場合、つまりR
S−FF6又はRS−FF8をリセットする一致信号S
A1,SA2,SB1,SB2が発生する前に、外部ト
リガ信号EXT−TRIGが到来した場合は、新たな外
部トリガ信号EXT−TRIGから数えた正しい一致信
号(図18のe3点)が発生する前に、古い方の一致信
号(図18のw点)が時間的に先に発生して、D−FF
54のQ出力を立ち下げてしまう。この不都合を回避す
るため、A系統のANDゲート51,52の入力には、
外部トリガ区画信号TRIG−STOPAが加えられ、
またB系統のANDゲート51,52の入力には、外部
トリガ区画信号TRIG−STOPBが加えられてい
る。
【0294】(8)動作 (a)概要 上記各組A,Bを構成する第1のデューティー決定回路
3と第2のデューティー決定回路4とは、図17及び図
18に動作サイクルC1,C2として示すように、互い
に入力クロック信号CKの2周期分だけずれて交互に動
作する。そして、一方の組、例えばA側の組で処理して
いたとき、外部トリガ信号EXT−TRIGの到来時期
との関係で、処理が間に合わなくなったときは、自動的
に他方のB側の組に処理を移す。
【0295】但し、本基本形態では、自動的に外部トリ
ガ信号EXT−TRIGが到来する度に、A系統とB系
統とを切り替える。
【0296】A側の第2のデューティー決定回路4A
は、図17及び図18に示すように、入力クロック信号
CKの4周期(4T)づつを繰り返しの1単位(動作サ
イクルC1)として扱い、そのうちの前半の第1周期目
(t1)で入力クロック信号CKの1周期の長さ(A2
側の目標計測区間)T1を計測する。
【0297】そして、この計測結果を用いて1周期の長
さTの1/2の値(デューティー50%のタイミング位
置)を算出しておく。続く後半の第3周期目(t3)及
び第4周期目(t4)において、それぞれ内部トリガ信
号TRIG−Aに同期した信号SET−A2の発生した
時点(図17のd点,f点)から、遅延ライン発振器4
1を発振させて、上記算出値に合致するまで、すなわ
ち、デューティー50%のタイミング位置になるまでの
長さT5を計測し、一致した時点でデューティー50%
のタイミング位置である旨の一致信号SA2(図17の
e点,g点)を出力する。
【0298】A側の第1のデューティー決定回路3A
は、第1のデューティー決定回路3と2周期分だけずれ
たその動作サイクルC2を有する。すなわち、第1のデ
ューティー決定回路4は、図10にt3〜t6として示
す入力クロック信号CKの4周期づつを繰り返しの1単
位(動作サイクルC2)として扱い、そのうちの前半の
第1周期目(t3)で入力クロック信号CKの1周期の
長さ(目標計測区間)T1を計測し、この計測結果を用
いて1周期の長さTの1/2の値(デューティー50%
のタイミング位置)を算出する。続く後半の第4周期目
(t4)及び第5周期目(t5)において、それぞれ内
部トリガ信号TRIG−Aに同期した信号SET−A1
の発生した時点(図17のk点,r点)から、遅延ライ
ン発振器41を発振させる。
【0299】この発振巡回数をカウンタすることによ
り、上記算出値と合致する点、すなわち、デューティー
50%のタイミング位置になるまでの長さT5を計測
し、一致した時点でデューティー50%のタイミング位
置である旨の一致信号SA1(図17のq点,s点)を
出力する。
【0300】(b)A側の動作(トリガG1後) (i) 4A側 第1周期目t1 図17の例では、入力クロック信号CKの第1周期目t
1で第1の外部トリガ信号G1が到来する。
【0301】これに先立ち、図10のa点で、タイミン
グ信号WC−A2/B2(図17の(16))がORゲート9を
通してデューティー決定回路4Aと4Bの遅延ライン発
振器41に入力されて、それぞれの遅延ライン発振器4
1が発振を開始すると共に、カウンタ47のクリア端子
CLに入力され、その立ち上がりで同カウンタ47が発
振の巡回数をカウント動作し始める。遅延ライン発振器
41の発振が、少なくとも第2周期目t2のクロックが
立ち上がりが完了するまで継続する。
【0302】4A側(A系統の第2のデューティー決定
回路4A側)の遅延ライン発振器41の発振は、WC−
A2/B2の立ち下がり、つまり実際計測区間T3が終わっ
た時点(図17のc点)で終了となる。この間に、1/2
CK−A2/B2の目標計測区間T1の終わりが到来し(図
17のb点)、1/2CK−A2/B2が立ち下がることで、ラ
ッチ回路48がカウンタ47のカウント値(1周期の長
さT=T1)をラッチする。
【0303】ここで演算回路49は、ラッチ回路48の
出力を受けて、1周期の長さTのカウント値の1/2の
値(50%のデューティーのタイミング位置)を演算
し、その演算結果を出力し、一致回路50の一方の入力
端子B1〜Bnに入力する。
【0304】(ii) 4A側 第2周期目t2 第2周期目t2に入ると、SET−A2(図17の
(7))の到来によりRS−FF8がセットされる(図1
7のd点)。RS−FF8のQ出力(図17の(17))は
ANDゲート52に入力されると共に、ORゲート9を
通してデューティー決定回路4A側の遅延ライン発振器
41に加わり、これを発振させる。また、RS−FF8
のQ出力は、ORゲート9を通して4A側のカウンタ4
7のクリアCLに加わってクリア解除するので、発振の
巡回数のカウントが開始される。
【0305】カウンタ47の出力は、一致回路50の他
方の入力端子A1〜Anに入力されており、カウンタ4
7のカウント値が歩進的に増加して行き、上記演算回路
49の出力している値(1周期の長さTの1/2の値)
に一致した瞬間(図17のe点)、一致回路50から一
致出力SA2が発生される。
【0306】この一致出力SA2は、RS−FF8のリ
セット入力端子Rに入力され、同フリップフロップをリ
セットさせる。この一致出力SA2の発生した時点でR
S−FF8のQ出力(図17の(17))は立ち下がり、パ
ルスP1の形でANDゲート52の入力となる。このパ
ルスP1と一致出力SA2と外部トリガ区画信号TRI
G−STOPAとを3入力としているANDゲート52
からは、パルスP1の幅内においてのみ、一致出力SA
2が幅の狭いパルスAND−A2(図17の(20))とな
って発生され、ORゲート53を通してD−FF54の
クロック入力となる。
【0307】出力側のフリップフロップであるD−FF
54はSET−A1,SET−A2又はSET−B1,
SET−B2により毎回プリセットされているので、上
記一致出力SA2に対応する短パルスAND−A2(図
17の(20))がD−FF54にクロック入力として加わ
ると、その都度D−FF54のQ出力が反転(立ち下げ
動作)し、出力端子OUTにパルスP1′として現れ
る。
【0308】(iii) 4A側 第3周期目t3 続いて、第3周期目t3に入ると、再びSET−A2
(図17の(7))が到来するので(図17のf点)、R
S−FF8がセットされる。RS−FF8のQ出力(図
17の(17))はANDゲート52に入力されると共に、
ORゲート9を通して4A側の遅延ライン発振器41に
加わり、これを発振させ、また、カウンタ47をクリア
解除して、発振巡回数のカウントを開始させる。カウン
タ47のカウント値が、上記演算回路49の出力値(1
周期の長さTの1/2の値)に一致すると(図17のg
点)、再び一致回路50から一致出力SA2が発生され
る。
【0309】この一致出力SA2の発生した時点でRS
−FF8のQ出力(図17の(17))は立ち下がり、パル
スP2の形でANDゲート52の入力となる。従って、
このパルスP1と一致出力SA2と外部トリガ区画信号
TRIG−STOPAとを3入力とするANDゲート5
2からは、パルスP1の幅内においてのみ、一致出力S
A2(AND−A2;第9図の(20))が出力され、OR
ゲート53を通してD−FF54のクロック入力とな
る。
【0310】D−FF54はSET−A2により毎回プ
リセットされているので、上記一致出力SA2に対応す
る短パルスAND−A2(第9図の(20))がD−FF5
4にクロック入力として加わると、その時点でD−FF
54のQ出力が反転し、出力端子OUTにパルスP2′
として現れる。
【0311】上記の出力パルスP1′,P2′は、外部ト
リガ信号EXT−TRIGに同期して立ち上がり、か
つ、外部入力クロックCKと同一周期Tを持つディジタ
ルクロック信号であり、結果的に入力クロック信号EX
T−CKを外部トリガ信号EXT−TRIGに完全に同
期させたものとなっている。しかも、その波形はデュー
ティー50%のものとなっている。
【0312】(iv) 3A側 第3周期目t3 上記4A側の動作に対し、3A側(A系統の第1のデュ
ーティー決定回路3A側)でも2周期遅れて同じ動作が
行われる。すなわち、第3周期目t3に入ると、実際計
測区間(T3)を指示する信号WC−A1/B1(図17の
(9))が立ち上がり(図17のh点)、ORゲート7を
通してデューティー決定回路3Aの遅延ライン発振器4
1に加わり、遅延ライン発振器41の発振が開始される
と共に、カウンタ47のクリア端子CLに入力され、そ
の立ち上がりで同カウンタ47が発振巡回数のカウント
を開始する。
【0313】(v) 3A側 第4周期目t4 3A側の遅延ライン発振器41の発振は、少なくとも第
4周期目t4のクロックの立ち上がりが完了するまで、
継続する。
【0314】3A側の遅延ライン発振器41の発振は、
第5周期目t5のクロックが立ち上がる前までに生ずる
WC−A1/B1の立ち下がりにより、つまり入力クロック
CKの1周期Tを若干経過した実際計測区間T3が終わ
った時点(図17のj点)で終了となる。
【0315】この間に、丁度入力クロックCKの1周期
T相当分の長さを持つ1/2CK−A1/B1の目標計測区間T
1の終わりが到来し(図17のi点)、ラッチ回路48
のクロック入力端子CKに入力されている1/2CK−A1/
B1が立ち下がることで、ラッチ回路48がカウンタ47
のカウント値(1周期の長さT=T1)をラッチする。
【0316】ここでA1側の演算回路49は、ラッチ回
路48の出力を受けて、1周期の長さTのカウント値の
1/2の値(デューティー50%のタイミング位置)を
演算し、その演算結果を出力し、一致回路50の一方の
入力端子B1〜Bnに入力する。
【0317】第4周期目t4に入ると、SET−A1
(図17の(6))の到来によりRS−FF6がセットさ
れる(図17のk点)。RS−FF6のQ出力(図17
の(10))はANDゲート51に入力されると共に、OR
ゲート7を通して3A側の遅延ライン発振器41に加わ
りこれを発振させ、また、3A側のカウンタ47のクリ
アCLに加わってカウント動作を開始させる。
【0318】3A側のカウンタ47の出力は、一致回路
50の他方の入力端子A1〜Anに入力されており、カ
ウンタ47のカウント値が歩進的に増加して行き、上記
演算回路49の出力している値(1周期の長さTの1/
2の値)に一致した瞬間(図17のq点)、一致回路5
0から一致出力SA1が発生される。
【0319】この一致出力SA1は、RS−FF6のリ
セット入力端子Rに入力され、同フリップフロップをリ
セットさせる。従って、この一致出力SA1の発生した
時点でRS−FF6のQ出力(図17の(10))は立ち下
がり、パルスP3の形でANDゲート51の入力とな
る。
【0320】従って、このパルスP3と一致出力SA1
とTRIG−STOPAとを3入力としているANDゲ
ート51からは、一致出力SA1が出力AND−A1
(図17の(14))として発生され、ORゲート53を通
してD−FF54のクロック入力となる。但し、正確に
は、出力AND−A1は一致出力SA1の前縁にて発生
される短パルスである。
【0321】D−FF54はSET−A1により毎回プ
リセットされているので、上記一致出力SA1に対応す
る短パルスAND−A1(図17の(14))がD−FF5
4にクロック入力として加わると、その時点でD−FF
54のQ出力が立ち下がり、出力端子OUTにパルスP
3′として現れる。
【0322】なお、第3周期目t3で発生する一致パル
スSA1(図17のu1)は、RS−FF6のQ出力が
Lに落ちている間に発生されるので、ANDゲート51
には出力が現れず、D−FF54が切り替わらない。従
って、3A側が測定区間にあるとき発生する一致パルス
u1の影響はANDゲート51で除去されて、出力OU
T側には現れない。
【0323】(vi) 3A側 第5周期目t5 続いて、第5周期目t5に入ると、再びSET−A1
(図17の(6))が到来するので(図17のr点)、R
S−FF6がセットされる。RS−FF6のQ出力(図
17の(10))はANDゲート51の入力になると共に、
ORゲート7を通してA1側の遅延ライン発振器41に
加わり、これを発振させ、また、カウンタ47をクリア
解除して、発振巡回数のカウントを開始させる。
【0324】カウンタ47のカウント値が、上記演算回
路49の出力値(1周期の長さTの1/2の値)に一致
すると(図17のs点)、再び一致回路50から一致出
力SA1が発生される。
【0325】この一致出力SA1によりRS−FF6が
リセットされるので、RS−FF6のQ出力(図17の
(10))が立ち下がり、パルスP4の形でANDゲート5
1の入力となる。従って、このパルスP4と一致出力S
A1とTRIG−STOPAとを3入力とするANDゲ
ート51からは、パルスP4の幅内において、一致出力
SA1が出力AND−A1(図17の(14))として発生
され、ORゲート53を通してD−FF54のクロック
入力となる。
【0326】D−FF54はSET−A1により毎回プ
リセットされているので、上記一致出力SA1に対応す
る短パルスAND−A1(図17の(14))がD−FF5
4にクロック入力として加わると、その時点でD−FF
54のQ出力が反転し、出力端子OUTにパルスP4′
として現れる。
【0327】かくして、D−FF54のQ出力から、外
部トリガ信号EXT−TRIGに同期し、かつ、外部入
力クロックEXT−CKと同一周期Tを持つディジタル
クロック信号P1′,P2′,P3′,P4′…が得ら
れる。しかも、その波形は必ずデューティー50%に修
正されたものとなっている。この同期化とデューティー
修正の作用効果は、入力クロックCKのデューティーが
50%の前後で又はそれ以上にふらついている場合で
も、得ることができる。従って、ディジタル波形の整形
をもともなう外部同期回路として非常に有効であり、半
導体能動素子の動作可能領域を非常に高い周波数まで延
ばすことができる。
【0328】(c)B側の動作(トリガG2後) (i) 4B側 第6周期目t6〜第7周期目t7 図17の例では、入力クロック信号CKの第6周期目t
6で第2の外部トリガ信号G2が到来する。しかも、S
ET−A2により開始した50%デューティー位置の計
測中に外部トリガ信号G2が到来したケースとなってい
る。
【0329】外部トリガ信号G2が到来すると、タイミ
ング発生回路301内部のD−FFが反転し、これによ
り外部トリガ区画信号TRIG−STOPAがL、TR
IG−STOPBがHの状態(B側選択状態)に切り替
わる。このため、A系統のD−FF331に属するAN
Dゲート333,334(SET−A1,SET−A
2)は禁止され、これに代わってB系統のD−FF33
2に属するANDゲート335,336(SET−B
1,SET−B2)が能動となる。
【0330】この時点で動作回路切替信号BLOCK−
SELがHであったかLであったかに応じ、SET−B
1,SET−B2のいずれかが発生する。本例では図1
5の(20)(21)に示すように、まずSET−B2(図15
のd2,f2)が発生する。
【0331】このSET−B2(図18の(26))を受け
て、4B側(B系統の第2のデューティー決定回路4
B)のRS−FF8がセットされる(図18のd2
点)。RS−FF8のQ出力(図18の(27))はAND
ゲート52に入力されると共に、ORゲート9を通して
第2のデューティー決定回路4B側の遅延ライン発振器
41に加わり、これを発振させる。
【0332】また、RS−FF8のQ出力は、ORゲー
ト9を通して4B側のカウンタ47のクリアCLに加わ
ってクリアを解除するので、発振の巡回数のカウントが
開始される。なお、1周期Tの測定は常に行われている
ので、演算回路49における50%デューティーに相当
する演算結果は、既に一致回路50に入力されている。
【0333】カウンタ47のカウント値が歩進的に増加
して行き、上記演算回路49の出力している値(1周期
の長さTの1/2の値)に一致した瞬間(図18のe2
点)、一致回路50から一致出力SB2が発生される。
【0334】この一致出力SB2により、RS−FF8
がリセットされ、そのQ出力(図18の(27))が立ち下
がり、パルスP5の形でANDゲート52の入力とな
る。このパルスP5と一致出力SB2と外部トリガ区画
信号TRIG−STOPBとを3入力としているAND
ゲート52からは、一致出力SB2が幅の狭いパルスA
ND−B2(図18の(30))となって発生され、ORゲ
ート53を通してD−FF54のクロック入力となる。
【0335】D−FF54はSET−B2により毎回プ
リセットされているので、上記一致出力SB2に対応す
る短パルスAND−B2(図18の(30))がD−FF5
4にクロック入力として加わると、その都度D−FF5
4のQ出力が反転(立ち下げ動作)し、出力端子OUT
にパルスP5′として現れる。なお、第8図で示す例で
は、第6周期目t6において、既にd1の位置ではD−
FF54はプリセットされていたため、P5′はG2の
位置よりも少し前から立ち上がった少し幅の広いパルス
となっている。
【0336】(ii) 4B側 第7周期目t7〜第8周期
目t8 再びSET−B2(図18の(26))が到来すると(図1
7のf2点)、RS−FF8がセットされる。RS−F
F8のQ出力(図18の(27))はANDゲート52に入
力されると共に、ORゲート9を通して4B側の遅延ラ
イン発振器41に加わり、これを発振させ、また、カウ
ンタ47をクリアを解除して、発振巡回数のカウントを
開始させる。
【0337】カウンタ47のカウント値が、上記演算回
路49の出力値(1周期の長さTの1/2の値)に一致
すると(図18のg2点)、再び一致回路50から一致
出力SB2が発生される。この一致出力SB2の発生し
た時点でRS−FF8のQ出力(図18の(27))は立ち
下がり、パルスP6の形でANDゲート52の入力とな
る。従って、このパルスP6と一致出力SB2と外部ト
リガ区画信号TRIG−STOPBとを3入力とするA
NDゲート52からは、一致出力SB2(AND−B
2;図18の(30))が出力され、ORゲート53を通し
てD−FF54のクロック入力となる。
【0338】D−FF54はSET−B2により毎回プ
リセットされているので、上記一致出力SB2に対応す
る短パルスAND−B2(図18の(26))がD−FF5
4にクロック入力として加わると、その時点でD−FF
54のQ出力が反転し、出力端子OUTにパルスP6′
として現れる。
【0339】要するに、上記の出力パルスP5′,P
6′のうち、出力パルスP5′は、第6周期目t6にお
ける前回のSET−A2(図17のd1点)に同期して
立ち上がり、外部トリガ信号EXT−TRIGの到来
後、一致信号SB2(図17のe2点)で立ち下がる信
号となる。この立ち下がり位置は、外部トリガ信号EX
T−TRIGの到来後と同時に入力クロック信号EXT
−CKが立ち上がったとした場合に、そのデューティー
50%信号の位置と一致する。
【0340】また、上記の出力パルスP6′は、外部ト
リガ信号EXT−TRIGに同期して立ち上がり、か
つ、外部入力クロックCKと同一周期Tを持つディジタ
ルクロック信号であり、結果的に入力クロック信号EX
T−CKを外部トリガ信号EXT−TRIGに完全に同
期させたものとなっている。しかも、その波形はデュー
ティー50%のものとなっている。
【0341】(iii) 3B側 第8周期目t8〜第9周期
目t9 上記4B側の動作に対し、3B側(B系統の第1のデュ
ーティー決定回路3B側)でも2周期遅れて同じ動作が
行われる。すなわち、発振、カウント、演算、一致の動
作による1周期の測定が行われており、第8周期目t8
において、SET−B1(図18の(21))が発生する
と、RS−FF6がセットされる(図18のk2点)。
【0342】RS−FF6のQ出力(図18の(22))は
ANDゲート51に入力されると共に、ORゲート7を
通して3B側(デューティー決定回路3B側)の遅延ラ
イン発振器41に加わりこれを発振させ、また、3B側
のカウンタ47のクリアCLに加わってカウント動作を
開始させる。
【0343】カウンタ47のカウント値が歩進的に増加
して行き、上記演算回路49の出力している値(1周期
の長さTの1/2の値)に一致した瞬間(図18のq2
点)、一致回路50から一致出力SB1が発生される。
【0344】この一致出力SB1は、RS−FF6のリ
セット入力端子Rに入力され、同フリップフロップをリ
セットさせる。従って、この一致出力SB1の発生した
時点でRS−FF6のQ出力(図18の(22))は立ち下
がり、パルスP7の形でANDゲート51の入力とな
る。
【0345】従って、このパルスP7と一致出力SB1
とTRIG−STOPBとを3入力としているANDゲ
ート51からは、一致出力SB1が出力AND−B1
(図18の(25))として発生され、ORゲート53を通
してD−FF54のクロック入力となる。
【0346】但し、正確には、出力AND−B1は一致
出力SB1の前縁にて発生される短パルスである。
【0347】D−FF54はSET−B1により毎回プ
リセットされているので、上記一致出力SB1に対応す
る短パルスAND−B1(図18の(25))がD−FF5
4にクロック入力として加わると、その時点でD−FF
54のQ出力が立ち下がり、出力端子OUTにパルスP
7′として現れる。なお、第3周期目t3,第7周目t
7等で発生する一致パルスSB1(図18のu3)は、
RS−FF6のQ出力がLに落ちている間に発生される
ので、ANDゲート51には出力が現れず、D−FF5
4が切り替わらない。
【0348】従って、3B側が測定区間にあるとき発生
する一致パルスu3の影響はANDゲート51で除去さ
れて、出力OUT側には現れない。
【0349】(iv) 3B側 第9周期目t9〜第10周
期目t10 続いて、第9周期目t9においては、再びSET−B1
(図18の(21))が到来するので(図18のr2点)、
RS−FF6がセットされる。RS−FF6のQ出力
(図18の(22))はANDゲート51の入力になると共
に、ORゲート7を通して3B側の遅延ライン発振器4
1に加わり、これを発振させ、また、カウンタ47をク
リア解除して、発振巡回数のカウントを開始させる。
【0350】カウンタ47のカウント値が、上記演算回
路49の出力値(1周期の長さTの1/2の値)に一致
すると(図18のs2点)、再び一致回路50から一致
出力SB1が発生される。この一致出力SB1によりR
S−FF6がリセットされるので、RS−FF6のQ出
力(図18の(22))が立ち下がり、パルスP8の形でA
NDゲート51の入力となる。
【0351】従って、このパルスP8と一致出力SB1
とTRIG−STOPBとを3入力とするANDゲート
51からは、一致出力SB1が出力AND−B1(図1
8の(25))として発生され、ORゲート53を通してD
−FF54のクロック入力となる。
【0352】D−FF54はSET−B1により毎回プ
リセットされているので、上記一致出力SB1に対応す
る短パルスAND−B1(図18の(25))がD−FF5
4にクロック入力として加わると、その時点でD−FF
54のQ出力が反転し、出力端子OUTにパルスP8′
として現れる。
【0353】かくして、D−FF54のQ出力から、外
部トリガ信号EXT−TRIGに同期し、かつ、外部入
力クロックEXT−CKと同一周期Tを持つディジタル
クロック信号P5′,P6′,P7′,P8′…が得ら
れる。しかも、その波形は必ずデューティー50%に修
正されたものとなっている。
【0354】この同期化とデューティー修正の作用効果
は、入力クロックCKのデューティーが50%の前後で
又はそれ以上にふらついている場合でも、得ることがで
きる。従って、ディジタル波形の整形をもともなう外部
同期回路として非常に有効であり、半導体能動素子の動
作可能領域を非常に高い周波数まで延ばすことができ
る。
【0355】(d)A側の動作(トリガG3後) (i) 4A側 第10周期目t10〜第11周期目t11 図17の例では、入力クロック信号CKの第10周期目
t10で第3の外部トリガ信号G2が到来する。しか
も、SET−B1により開始した50%デューティー位
置の計測中に外部トリガ信号G2が到来したケースとな
っている。
【0356】外部トリガ信号G3が到来すると、タイミ
ング発生回路301内部のD−FFが反転し、これによ
り外部トリガ区画信号TRIG−STOPAがH、TR
IG−STOPBがLの状態に切り替わる。このため、
B系統のD−FF332に属するANDゲート335,
336(SET−B1,SET−B2)は禁止され、こ
れに代わってA系統のD−FF331に属するANDゲ
ート333,334(SET−A1,SET−A2)が
能動となる。
【0357】この時点で動作回路切替信号BLOCK−
SELがHであったかLであったかに応じ、SET−A
1,SET−A2のいずれかが発生する。本例では図1
5の(15)(17)に示すように、まずSET−A2(図15
のd3,f3)が発生する。
【0358】このSET−A2(図17の(7))を受け
て、RS−FF8がセットされる(図17のd3点)。
RS−FF8のQ出力(図17の(17))はANDゲート
52に入力されると共に、ORゲート9を通してデュー
ティー決定回路4A側の遅延ライン発振器41に加わ
り、これを発振させる。また、RS−FF8のQ出力
は、ORゲート9を通して4A側のカウンタ47のクリ
アCLに加わってクリア解除するので、発振の巡回数の
カウントが開始される。
【0359】なお、1周期Tの測定は常に行われている
ので、演算回路49における50%デューティーに相当
する演算結果は、既に一致回路50に入力されている。
【0360】カウンタ47のカウント値が歩進的に増加
して行き、上記演算回路49の出力している値(1周期
の長さTの1/2の値)に一致した瞬間(図17のe3
点)、一致回路50から一致出力SA2が発生される。
【0361】この一致出力SA2により、RS−FF8
がリセットされ、そのセットQ出力(図17の(17))が
立ち下がり、パルスP9の形でANDゲート52の入力
となる。このパルスP5と一致出力SA2と外部トリガ
区画信号TRIG−STOPAとを3入力としているA
NDゲート52からは、一致出力SA2が幅の狭いパル
スAND−A2(図17の(20))となって発生され、O
Rゲート53を通してD−FF54のクロック入力とな
る。
【0362】D−FF54はSET−A2により毎回プ
リセットされているので、上記一致出力SA2に対応す
る短パルスAND−A2(図17の(20))がD−FF5
4にクロック入力として加わると、その都度D−FF5
4のQ出力が反転(立ち下げ動作)し、出力端子OUT
にパルスP9′として現れる。
【0363】一方、上記トリガGの到来した時点では、
まだB2側のSR−FF8のQ出力が、第10周期目t
10における前回のSET−B2(図18のd2)によ
り立ち上がったままであり、従ってB2側のSR−FF
8がリセットされるまで50%デューティー位置を実測
中である。
【0364】このため、何も工夫しないとすると、SE
T−B2(図18のd2)から数えた50%デューティ
ー位置にて、一致出力SB2(図18のw点)が現れ、
これにより出力が立ち下がってしまう。すなわち、新し
いトリガG3に同期せず、従前のトリガG2に同期した
位置で、出力OUTが立ち下がってしまうことになる。
【0365】そこで、ANDゲート52には、TRIG
−STOPAが加えられ、A側で動作している場合には
B側で発生する一致信号SB2が出力側に影響しないよ
うに、当該ANDゲートを禁止している。
【0366】同様の理由から、A側のANDゲート51
には外部トリガ区画信号TRIG−STOPAが加えら
れ、またB側のANDゲート51,52には外部トリガ
区画信号TRIG−STOPBが加えられている。な
お、トリガG2が到来した第6周期目t6の終わりで
も、一致信号SA2(図17のw点)が生ずるが、これ
もA2側のANDゲート52により除去され、出力に影
響を与えない。
【0367】(ii) 4A側 第11周期目t11〜第1
2周期目t12 再びSET−A2(図17の(7))が到来すると(図1
7のf3点)、RS−FF8がセットされる。RS−F
F8のQ出力(図17の(17))はANDゲート52に入
力されると共に、ORゲート9を通して4A側の遅延ラ
イン発振器41に加わり、これを発振させ、また、カウ
ンタ47をクリア解除して、発振巡回数のカウントを開
始させる。
【0368】カウンタ47のカウント値が、上記演算回
路49の出力値(1周期の長さTの1/2の値)に一致
すると(図17のg3点)、再び一致回路50から一致
出力SA2が発生される。
【0369】この一致出力SA2の発生した時点でRS
−FF8のQ出力(図17の(17))は立ち下がり、パル
スP10の形でANDゲート52の入力となる。従っ
て、このパルスP10と一致出力SA2と外部トリガ区
画信号TRIG−STOPAとを3入力とするANDゲ
ート52からは、一致出力SA2(AND−A2;図1
7の(20))が出力され、ORゲート53を通してD−F
F54のクロック入力となる。
【0370】D−FF54はSET−A2により毎回プ
リセットされているので、上記一致出力SA2に対応す
る短パルスAND−A2(図17の(20))がD−FF5
4にクロック入力として加わると、その時点でD−FF
54のQ出力が反転し、出力端子OUTにパルスP1
0′として現れる。
【0371】要するに、上記の出力パルスP9′,P1
0′のうち、出力パルスP9′は、第10周期目t10
における前回のSET−B2(図17のd2点)に同期
して立ち上がり、外部トリガ信号EXT-TRIG(ト
リガG3)の到来後、一致信号SB2(図17のe3
点)で立ち下がる信号となる。
【0372】この立ち下がり位置は、外部トリガ信号E
XT-TRIGの到来後と同時に入力クロック信号EX
T-CKが立ち上がったとした場合に、そのデューティ
ー50%信号の位置と一致する。
【0373】また、上記の出力パルスP10′は、外部
トリガ信号EXT-TRIGに同期して立ち上がり、か
つ、外部入力クロックCKと同一周期Tを持つディジタ
ルクロック信号であり、結果的に入力クロック信号EX
T-CKを外部トリガ信号EXT-TRIGに完全に同期
させたものとなっている。しかも、その波形はデューテ
ィー50%のものとなっている。
【0374】(iii) 3A側 第12周期目t12〜第1
3周期目t13 上記4A側の動作に対し、3A側(A系統の第1のデュ
ーティー決定回路3A側)でも2周期遅れて同じ動作が
行われる。すなわち、発振、カウント、演算、一致の動
作による1周期の測定が行われており、第12周期目t
12において、SET−A1(図17の(6))が発生す
ると、RS−FF6がセットされる(図17のk3
点)。
【0375】RS−FF6の出力Q(図17の(10))は
ANDゲート51に入力されると共に、ORゲート7を
通して3A側(デューティー決定回路3A側)の遅延ラ
イン発振器41に加わりこれを発振させ、また、3A側
のカウンタ47のクリアCLに加わってカウント動作を
開始させる。
【0376】カウンタ47のカウント値が歩進的に増加
して行き、上記演算回路49の出力している値(1周期
の長さTの1/2の値)に一致した瞬間(図17のq3
点)、一致回路50から一致出力SA1が発生される。
【0377】この一致出力SA1は、RS−FF6のリ
セット入力端子Rに入力され、同フリップフロップをリ
セットさせる。従って、この一致出力SA1の発生した
時点でRS−FF6の出力Q(図17の(10))は立ち下
がり、パルスP11の形でANDゲート51の入力とな
る。
【0378】従って、このパルスP11と一致出力SA
1とTRIG−STOPAとを3入力としているAND
ゲート51からは、一致出力SA1が出力AND−A1
(図17の(14))として発生され、ORゲート53を通
してD−FF54のクロック入力となる。但し、正確に
は、出力AND−A1は一致出力SA1の前縁にて発生
される短パルスである。
【0379】D−FF54はSET−A1により毎回プ
リセットされているので、上記一致出力SA1に対応す
る短パルスAND−A1(図17の(14))がD−FF5
4にクロック入力として加わると、その時点でD−FF
54のQ出力が立ち下がり、出力端子OUTにパルスP
11′として現れる。
【0380】なお、第9周期目t9,第11周目t11
等で発生する一致パルスSA1及びSA2(図17のu
1,u2)は、RS−FF6,8のQ出力がLに落ちて
いる間に発生されるので、ANDゲート51,52には
出力が現れず、D−FF54が切り替わらない。従っ
て、A1側又はA2側が測定区間にあるとき発生する一
致パルスu1,u2の影響はANDゲート51,52で
除去されて、出力OUT側には現れない。
【0381】(iv) 3A側 第13周期目t13〜第1
4周期目t14 続いて、第13周期目t13においては、再びSET−
A1(図17の(6))が到来するので(図17のr3
点)、RS−FF6がセットされる。そして、カウンタ
47のカウント値が、演算回路49の出力値(1周期の
長さTの1/2の値)に一致すると(図17のs3
点)、再び一致回路50から一致出力SA1が発生され
る。
【0382】従って、D−FF54のQ出力から、外部
トリガ信号EXT−TRIGに同期し、かつ、外部入力
クロックEXT−CKと同一周期Tを持つディジタルク
ロック信号P9′,P10′,P11′,P12′…が
得られる。しかも、その波形は必ずデューティー50%
に修正されたものとなっている。
【0383】この同期化とデューティー修正の作用効果
は、入力クロックCKのデューティーが50%の前後で
又はそれ以上にふらついている場合でも、得ることがで
きる。従って、ディジタル波形の整形をもともなう外部
同期回路として非常に有効であり、半導体能動素子の動
作可能領域を非常に高い周波数まで延ばすことができ
る。
【0384】但し、図17の例では、一致出力SA1の
発生と同時に第4の外部トリガG4が入力されているた
め、P12′は前回のものとの連続した長さのものとな
る。
【0385】以下同様にして、第14周期目t14以降
についても外部トリガ信号EXT−TRIGが入力され
る度に、これに同期した位置から出力パルスを立ち上
げ、入力クロック信号EXT−CKの1周期の丁度半分
の位置に来た時点で出力パルスを立ち下げる動作を行
い、結果的に入力クロック信号EXT−CKを外部トリ
ガ信号EXT−TRIGに同期させる。
【0386】(9)他の基本形態 上記基本形態では、幅作成回路5にプリセット可能なD
−FF54を用いたが、図20に示すように、D−FF
54の代わりに出力用のORゲート56を設け、このO
Rゲート56により、上記各デューティー決定回路3
A,4A,3B,4Bに前置されたSR−FF6,8の
Q出力を取り出すことにより、所望の出力(図18の(3
3))を得ることができる。
【0387】この基本形態についての動作は説明を省略
するが、前置フリップフロップ6,8のQ出力、つまり
図17及び図18におけるRS−FF−A1−Q(P
3,P4、P11,P12)、RS−FF−A2−Q
(P1,P2、P9,P10),RS−FF−B1−Q
(P7,P8)、RS−FF−B2−Q(P5,P6)
を単純に合成したものであり、これらの前置フリップフ
ロップ6,8のQ出力がそのまま出力として取り出され
る所に特徴がある。このように構成することの利点は、
図10の場合よりも回路が簡単になることにある。
【0388】また、上記基本形態では、図19(a)に
示す入力クロック信号EXT−CKの1周期を単位とす
る波形のCKFA,CKFBを用いたが、図19(b)
に示す2周期を単位とする波形のCKFA,CKFBを
用いることもできる。
【0389】以上を要約すれば、次のようになる。
【0390】(A)入力信号がデューティー50%のも
のであるかどうかを問わず、デューティー50%の波形
に整形されて出力される波形整形回路を提供するという
目的を達成するために、タイミング発生回路2で作成さ
れたタイミング信号を受けて、出力すべきクロック信号
のデューティー50%のタイミング位置を決定し指示す
るデューティー決定回路を設け、これを入力クロック信
号CKの1周期Tの整数倍の間隔ごとに到来する第1の
周期において1周期の長さを計測する周期測定回路10
と、その値を基に1周期の半分の長さを算出する演算回
路19と、上記間隔内の第2の各周期においてその長さ
の計測を実行する実測回路20と、当該計測値が上記算
出された値と一致したとき一致信号を上記デューティー
50%のタイミング位置として出力する一致回路28と
で構成し、入力クロック信号CKの前縁に同期した信号
と、上記デューティー決定回路3で決定指示されたタイ
ミング位置とに基づき、上記デューティー50%に相当
するパルス幅を持つクロック信号を作成して出力する
(図1参照)。
【0391】(B)入力クロック信号を外部トリガ信号
に同期させることができる、構成が簡単で、しかも入力
ディジタル信号がデューティー50%の波形に整形され
て出力される実用的な外部同期方法を提供するという目
的を達成するために、外部トリガ信号EXT−TRIG
に同期した内部トリガ信号INT−TRIGを、次の外
部トリガ信号EXT−TRIGが到来するまでの間に、
入力クロック信号の周期Tで多数作成し、これを第1の
デューティー決定回路3と第2のデューティー決定回路
4とに時間的に前後して分けて与え(SET−A1,S
ET−A2)、交互に、内部トリガ信号の位置から入力
クロック信号の周期のデューティー50%に対応するタ
イミング位置を計測し、内部トリガ信号SET−A1,
SET−A2の位置で出力パルスを立ち上げ、上記計測
されたデューティー50%に対応するタイミング位置S
A1,SA2で出力パルスを立ち下げる(図7参照)。
【0392】(C)構成が簡単で、しかもデューティー
50%の波形に整形されて出力される実用的な周波数逓
倍回路を提供するという目的を達成するために、タイミ
ング発生回路302で作成されたタイミング信号を受け
て、出力すべきクロック信号のデューティー50%のタ
イミング位置を決定し指示するデューティー決定回路を
設け、これを入力クロック信号CKの1周期Tの整数倍
の間隔ごとに到来する第1の周期において1周期の長さ
を計測し、その値を基にデューティー25%,50%,
75%の位置に対応する値を算出し、上記間隔内の第2
の各周期においてその長さの計測を実行し、当該計測値
が上記算出された値と一致したときその都度一致信号S
A1,SA2,SA3又はSB1,SB2,SB3を出
力し、この一致信号と入力クロック信号CKの前縁に同
期した信号SET−ABとに基づき、周波数が入力クロ
ック信号の2倍で、デューティーが50%であるクロッ
ク信号を作成して出力する(図9参照) <本発明によるデジタル波形整形回路>上記の波形整形
回路によると、図1、図3及び図5を見ても分かるよう
に、その動作は基本的にまず、波形整形を行うべき入力
クロックCKの周期を測定し、測定した結果を利用し
て、周期の半分の位置で一致出力を出力し、入力クロッ
クCKをデューティー50%の波形整形した信号に変換
している。本発明は、このような波形整形回路の改良技
術を提案するものであり、以下、本発明を上記基本形態
との相違点を中心にして説明する。
【0393】(a)周期測定 上記の基本形態においては、入力クロックCKの周期測
定は、その入力クロックの1周期で行っていたが、本発
明においては、周期測定を図23の回路構成図に示すよ
うに、m周期(mは2以上の整数)とすることを特徴と
している。前記図1、図3及び図5の基本形態におい
て、入力クロックCKを具体的にm周期による測定とす
るためには、図1、図3及び図5の中で示されたタイミ
ング発生回路2を構成する分周器の分周比を変更するこ
とが必要である。このような本発明によれば、入力クロ
ックCKの周期を長い時間かけて測定し、その平均値を
出すことになるので、入力クロックCKの周期の測定精
度が向上し、結果的に波形整形回路から得られる出力信
号の波形整形の精度を上げることができる。より具体的
には、デューティーをより精度良く、50%に近づける
ことができるという優れた波形整形が可能となる。この
周期測定に付いて、以下の実施形態により具体的に説明
する。
【0394】(a−1)第1の実施形態…図23、図2
4、図27 図1に示した波形整形回路を改良した本発明の実施形態
として、入力クロックCKの周期測定を2周期(m=
2)で行うものを、図23及び図24に示す。なお、図
23は、デジタル波形整形回路の構成を示し、図24
は、図23の回路の動作を示すタイムチャート、図27
はタイミング発生回路を示すものである。
【0395】この第1実施形態では、図1の基本形態か
ら、以上のことを踏まえて、入力クロックCKを1/4
分周し、その結果入力クロックCKの周期の測定時間
を、入力クロックの2周期分に変更している。従って、
図23の演算回路19の演算値を図1の例とは異なり、
1/4とする必要がある。そのため、図27に示す通
り、入力クロックCKを1/4分周する図27のタイミ
ング発生回路2では、CKF発生用の狭パルス作成回路
601、1/4CK発生用の1/4カウンタ754、及びCK
W発生用のパルス幅拡幅回路612が並列に接続されて
いる。また、前記1/4カウンタ754には、1/4CKW発
生用のパルス幅拡幅回路611が接続されている。
【0396】このような構成を有する第1実施形態で
は、まず、外部からの入力クロックCKの2周期の長さ
を測定し、その結果を図28に示すタイミング発生回路
2によって1/4倍することにより、入力クロックCK
の1/2周期を求める。そして、図23に示す一致回路
28は、タイミング発生回路2から得られた値と、第2
のカウンタ27より得られた値とが等しい場合に、一致
出力SAを出力する。
【0397】この動作過程において生成される信号をよ
り詳しく説明すると、図24に示すように、CKFは、
CKのエッジを取り出した(パルス幅を狭くした)波形
である。1/2CK及び1/4CKは、それぞれ入力ク
ロックCKの1/2分周出力及び1/4分周出力であ
る。また、1/4CKWは、1/4CKのパルス幅を若
干広げたパルスであり、1/4CKWのHレベルの信号
を受けたDL−OSC1は、その期間発振する。1/4
CKW出力の間、DL−OSC1は発振を行い、その発
振出力を受けた第1のカウンタ17は、そのCL入力も
Hレベルであるため、カウント動作を行う。
【0398】入力クロックCKが2周期分到来したa点
において、1/4CK出力が立ち下がると、1/4CK
の立ち下がりエッジにより、ラッチ18が読み込み動作
を行い、第1のカウンタのカウント出力を読み込む。こ
の読み込まれたカウント数を、演算回路19により1/
4倍し、その結果を一致回路28に出力する。一致回路
28では、演算回路19により1/4倍された値と、C
KWがHレベルの区間DL−OSC2が発振してその信
号を受けて徐々に増加する第2のカウンタのカウント数
とが一致すると、一致出力SAを出力する。
【0399】このようにして、第1の実施形態によれ
ば、タイミング信号作成回路からの出力である1/2C
K及び1/2CKW、つまり、入力クロックCKの測定
を行う時間が変わっても、正確な動作が可能となる。そ
の結果、第1実施形態では、周期測定の精度が原理的に
図1の基本形態よりも2倍高まり、結果的に出力信号の
波形整形の精度を2倍に上げる(デューティーを2倍精
度良く、50%に近づける)ことが可能である。
【0400】(a−2)第2実施形態…図25、図2
6、図28 本発明における入力クロックCKの周期測定は、m周期
(mは2以上の整数)で行うことができればよいので、
2周期には限定されない。すなわち、図23に示したタ
イミング信号作成回路2から出力される1/mCK及び1/m
CKW、すなわち、入力クロックCKの周期の測定を行
うためにDL−OSC1を発振させてカウント数を計測
する区間信号は、あくまで、入力クロックCKの周期の
整数倍あれば良い。例えば、図25では、図1の基本形
態から、更に入力クロックCKの周期の測定時間を、入
力クロックのm周期分に変更して、入力クロックCKは
1/M分周(Mは2以上の整数)している。従って、図
25の演算回路19の演算値は図1の例とは異なり、基
本的には1/(2m)とする必要がある。図26は、こ
の図25の動作(M=8としている)を示すチャートで
ある。この第2実施形態では、図26のタイムチャート
に示すように、周期測定を、入力クロックCKの4周期
分(分周比は1/8分周)にわたって測定する。
【0401】なお、第2実施形態におけるタイミング発
生回路2の構成例を図28に示す。すなわち、入力クロ
ックCKを1/M分周する図28のタイミング発生回路
2は、CKF発生用の狭パルス作成回路601、1/MC
K発生用の1/Mカウンタ759、及びCKW発生用のパ
ルス幅拡幅回路612が並列に接続されている。また、
1/Mカウンタ759には、1/MCKW発生用のパルス幅拡
幅回路611が接続されている。
【0402】この第2実施形態では、周期測定の精度が
原理的には図1の基本形態よりも、最大で2/M倍高ま
る。すなわち、この実施形態では、周期測定の精度が原
理的に図1の基本形態よりも、2倍高まり、結果的に出
力信号の、波形整形の精度を最大で2/M倍に上げるこ
とが可能である。
【0403】(a−3)第3実施形態…図29〜図31 図3に示した波形整形回路を改良した本発明の第3実施
形態を図29〜図31に示す。なお、図29はタイミン
グ発生回路2の構成、図30はデューティー決定回路
3,4及び幅作成回路5等の構成を示し、図31は、図
29及び図30の回路の動作を示すタイムチャートであ
る。なお、図29と図30は、同一信号名のライン同士
が接続されて、本実施形態の波形整形回路を構成する。
この第3実施形態は、図3に示したタイミング発生回路
2を構成する分周器の分周比を1/3としたものであ
る。但し、入力クロックCKの測定は1周期で行ってい
る。
【0404】図31を見ても分かるように、この実施形
態では、1/2よりも大きな分周比であるにもかかわら
ず、入力クロックCKの周期の測定時間を、従来のまま
のため、入力クロックCKの周期の測定精度は高まって
いない。そのため、出力のデューティーを50%により
近づける為の精度の向上は、計られていない。
【0405】(a−4)第4実施形態…図32、図3
0、図33 図3に示した波形整形回路を改良した本発明の第4実施
形態を図32及び図33に示す。この図32はタイミン
グ発生回路2の構成を示すもので、この図32のタイミ
ング発生回路2と前記図30に示すデューティー決定回
路3,4及び幅作成回路5等が、図中同一信号名のライ
ン同士で接続されて、本発明の第4実施形態を構成して
いる。また、図33は、図32及び図30の回路の動作
を示すタイムチャートである。
【0406】この第4実施形態は、図29と図30の組
み合わせの回路での第3実施形態とは異なり、タイミン
グ発生回路2で入力クロックCKを1/3分周した結
果、入力クロックCKの周期の測定時間は、従来の2倍
となっている。そのため、入力クロックCKの周期の測
定精度は2倍に高まっている。この実施形態では、出力
信号の波形整形の精度を入力クロックCKの分周比にか
かわらず、図3の基本形態の2倍に上げることが可能で
ある。
【0407】(a−5)第5実施形態…図34,図35 この第5実施形態は、図34のタイミング発生回路2と
図35のデューティー決定回路3,4及び幅作成回路5
等が、図中同一信号名のライン同士で接続されたもので
ある。この第5実施形態は、前記図29と図30の組み
合わせの回路(第3実施形態)及び図32と図30の組
み合わせの回路(第4実施形態)で、タイミング発生回
路2の内部で、入力クロックCKを分周するカウンタ7
59の分周比を一般化した場合の実施形態を示す。図2
9から図33までの説明でも分かるように、カウンタ7
59の分周比を高め、周期の測定時間を長くすることが
できれば、入力クロックの周期の測定精度は高めること
ができ、結果的に出力のデューティーをより50%に近
づけることが可能となる。
【0408】(a−6)第6実施形態…図36 図5に示した波形整形回路を改良した本発明の第6実施
形態を、図36〜図38に示す。この第6実施形態は、
図5に示したタイミング発生回路2を構成する分周器の
分周比を1/4としたものである。なお、図36はタイ
ミング発生回路2の構成、図37はデューティー決定回
路3,4、幅作成回路5等の構成を示し、図38は図3
6の回路の動作を示すタイムチャート、図49は図37
の回路の動作を示すタイムチャートである。
【0409】この第6実施形態は図5の基本形態とは異
なり、タイミング発生回路2で入力クロックCKを1/
4分周し、入力クロックCKの周期の測定時間を従来の
2倍長くすることにより入力クロックの周期の測定精度
を、図5の基本形態の2倍に高めることができ、結果的
に出力のデューティーを原理的に2倍の精度で、より5
0%に近づけることが可能となる。
【0410】(b)実測回路及びデューティー決定回路
の段数 前記図1の基本形態における実測回路20は1段のみの
構成となっているが、本発明においては、これをm段
(mは2以上の整数)の構成とすることを特徴としてい
る。また、図3及び図5で示す基本形態においては、デ
ューティー決定回路3、4が2組の構成となっている
が、これを3組以上の回路構成としても良い。このよう
にすると、例えば入力クロックCKの周期が突然大きく
変動(周期の半分以上の変動)するような場合であって
も、瞬時に、その入力クロックCKに対応した出力が取
り出せるというメリットが生ずる。かかる技術思想に基
づいた本発明の実施形態を、以下に示す。
【0411】(b−1)第7実施形態…図40 図40に示す第7実施形態は、前記図1の構成を変更
し、実測回路20,20Bを2段構成とし、これに対応
して一致回路28,28Bを設けたものである。そし
て、これら一致回路28,28Bと幅作成回路5との間
にORゲート28Oを設けている。このような構成であ
っても、前記図1の基本形態と同様に、出力信号として
デューティー50%に近づける信号を得ることが可能で
ある。また実測回路20の段数を、更に増加することも
可能である。
【0412】(b−2)第8実施形態…図41〜図44 図3の波形整形回路を変形してなる本発明の第8実施形
態を図41〜図44に示す。この第8実施形態は、図4
1に示すタイミング発生回路2と図42に示すデューテ
ィー決定回路3,4及び幅作成回路5等とが組み合わせ
て構成されており、図中同一信号名のライン同士は接続
されている。また、図43及び図44はこの組み合わせ
の回路における各部の動作を示すタイミングチャートで
ある。この第8実施形態は図3の構成を変更し、3段の
デューティー決定回路3,4,4Cを設けたものであ
る。また、それに合わせて、タイミング発生回路2は、
デューティー決定回路4の数に合わせて、タイミング信
号SET−A,SET−B,SET−C,1/2CKA,1
/2CKB,1/2CKC,WC−A,WC−B,WC−C
を作成し、出力するように構成した。
【0413】この場合、タイミング信号SET−Aを出
力するORゲート714には、第1と第2のJK−FF
781,782の端子QNからの出力をORゲート72
1及びインバータ702を介して与えている。タイミン
グ信号SET−Bを出力するORゲート715には第2
のJK−FF782の端子QNの出力を、タイミング信
号SET−Cを出力するORゲート715Cには第1の
JK−FF781の端子QNの出力を与えている。タイ
ミング信号1/2CKAを出力するORゲート716とW
C−Aを出力するORゲート718には、第1と第2の
JK−FF781,782の端子QNからの出力をOR
ゲート721を介して与えている。タイミング信号1/2
CKBを出力するORゲート717及びWC−Bを出力
するORゲート719には、第1のJK−FFの端子Q
からの出力を、さらにタイミング信号1/2CKCを出力
するORゲート717CとWC−Cを出力するORゲー
ト717Cと719Cには、第2のJK−FF782の
端子Qからの出力を与えている。
【0414】このような構成であっても、図3の基本形
態と同様、出力信号としてデューティー50%に近づけ
る信号を得ることが可能である。なお、デューティー決
定回路4の段数を、更に増加することも可能である。
【0415】(b−3)第9実施形態…図45、図4
2、図46 図3の波形整形回路を変形してなる本発明の第9実施形
態を図45、図42及び図46に示す。この第9実施形
態は、図45に示すタイミング発生回路2と図42に示
すデューティー決定回路3,4及び幅作成回路5等とが
組み合わせて構成されており、図中同一信号名のライン
同士は接続されている。また、図46はこの組み合わせ
の回路における各部の動作を示すタイミングチャートで
ある。
【0416】この第9実施形態は、前記第8実施形態と
同様に図3の構成を変更し、3段のデューティー決定回
路3,4,4Cを設けたものであるが、前記第8実施形
態とはタイミング発生回路2の構成が異なる。すなわ
ち、第9実施形態では、デューティー決定回路4の数に
合わせて、タイミング信号SET−A,SET−B,S
ET−C,1/2CKA,1/2CKB,1/2CKC,WC−
A,WC−B,WC−Cを作成し、出力するに当たっ
て、各タイミング信号を出力するORゲート714,7
17,719に第1のJK−FF781の端子Qからの
出力を与え、ORゲート715,717C,719Cに
第1と第2のJK−FF781,782の端子QNから
の出力をORゲート721を介して与えている。
【0417】このような構成であっても、図3の基本形
態と同様、出力信号としてデューティー50%に近づけ
る信号を得ることが可能である。なお、デューティー決
定回路4の段数を、更に増加することも可能である。
【0418】(b−4)第10実施形態…図48、図4
9 第10実施形態は、前記第9実施形態におけるデューテ
ィー回路をより多段に設けたもので、図48はタイミン
グ発生回路2部分、図49は多段のデューティー回路及
び幅作成回路5等を示すものであって、両者は同一の信
号名同士のラインにより接続されている。この実施形態
のタイミング発生回路2においては、狭パルス発生回路
601の出力をタイミング信号SET−A〜SET−Y
を出力するための第1の制御ゲート714Aに与えるて
いる。また、1/MCKA〜1/MCKYを出力する第2の制
御ゲート716には1/Mカウンタ759からの1/MCK
を、WC−A〜WC−Yを出力する第3の制御ゲート7
18Aにはパルス幅拡幅回路613からの出力を与えて
いる。さらに、入力クロックCKと1/Mカウンタ759
からの出力を受けた1/Yカウンタ758の出力を、タイ
ミングゲート作成回路725に入力し、このタイミング
ゲート作成回路725で得られたタイミング信号を各制
御ゲート714A,716A,718Aに出力してい
る。
【0419】このような構成を有する第10実施形態に
おいては、図48のタイミング発生回路2の各制御ゲー
トから出力されたタイミング信号が、図49の各段のデ
ューティー回路4〜4Yに入力される。そして、各段の
デューティー回路4〜4Yの出力を幅作成回路5を構成
するORゲート5Bに導き、希望する出力信号を得る。
このようにデューティー回路を多段設けることによって
も、出力信号としてデューティー50%に近づけること
が可能になる。
【0420】(b−5)第11実施形態…図45、図4
7、図41 図5の波形整形回路を変形してなる本発明の第10実施
形態を図45及び図47に示す。この第11実施形態
は、図45に示すタイミング発生回路2と図47に示す
デューティー決定回路3,4及び幅作成回路5等とが組
み合わせて構成されており、図中同一信号名のライン同
士は接続されている。なお、この図47の回路は、図4
1の回路と組み合わせても良い。
【0421】この第11実施形態は、前記第9実施形態
と同様に、3段のデューティー決定回路3,4,4Cを
設けたものであるが、幅作成回路5にプリセット可能な
PD−FF5Cを設けている点で相違する。また、この
PD−FF5Cの前段に設ける第1と第2のORゲート
5d,33が、3段のデューティー回路3,4,4Cか
らの出力をの入力するように構成されている。このよう
な構成であっても、図5の基本形態と同様、出力信号と
してデューティー50%に近づける信号を得ることが可
能である。
【0422】(b−6)第12実施形態…図48、図5
0 第12実施形態は、前記第11実施形態のデューティー
回路の段数をさらに多段に構成したものである。なお、
この第12実施形態では、タイミング発生回路2は、前
記第10実施形態で使用したものと同じ図48の回路が
使用されている。また、多段のデューティー回路につい
ては、その幅作成回路5への出力部分がプリセット可能
なPD−FF5Cとなっている点で、前記第10実施形
態とは異なるが、その他の構成は共通である。さらに、
その作用については、前記第5図の基本形態と同様であ
る。このように幅作成回路5にPD−FFを使用して、
デューティー回路を多段に設けた場合でも、図5の基本
形態と同様に、出力信号としてデューティー50%に近
づけることができる。
【0423】(c)リセット信号…図51、図52 図3及び図5の基本形態では、利用する入力クロックC
Kの半分の周期で、既に都合良く一致出力が得られるも
のとして動作の説明を行っていたが、それはあくまで、
理想の状態での動作である。もし仮に、図3及び図5の
デューティー決定回路3または4を構成するラッチ回路
18が、利用する入力クロックCKの周期に比べて非常
に大きなカウント値を電源投入直後、既にラッチしてい
たと仮定すると、入力クロックCKの半分の周期の時点
で一致出力が得られず、結果いつまでも所望のデューテ
ィー50%のクロックCKが得られないという問題があ
った。
【0424】そこで、本発明においては、基本形態のタ
イミング発生回路2を改善して、電源投入直後に、理想
的な初期状態を設定できるように改善した。すなわち、
図51及び図52は、電源入力後、一定時間trの間、
Lレベルの信号POWERON RESET信号を出力
させることが可能な、パワ−ONリセット信号発生回路
810並びにその動作を示すものである。本発明は、前
記の問題に対処するため、例えばタイミング発生回路2
の構成要素として、このパワ−ONリセット信号発生回
路810を組み合わせ多ものである。以下、このパワ−
ONリセット信号発生回路810を組み込んだ本発明の
実施形態を具体的に説明する。
【0425】(c−1)第13実施形態…図53、図5
4 第13実施形態は、図53のタイミング発生回路2と図
54のデューティー回路及び幅作成回路5等の回路とを
組み合わせてなるものであって、これら2つの回路は同
一信号名同士で接続される。第13実施形態は、前記図
3の基本形態に対して、タイミング発生回路2に図53
のようなパワ−ONリセット信号発生回路810を組み
込んだものである。また、各デューティー回路3,4の
前段に設けられたRS−FF−AとRS−FF−BのR
端子には、ORゲート811,812が設けられ、この
ORゲートにパワ−ONリセット信号が入力されるよう
になっている。そのため、電源入力後、一定時間trの
間、Lレベルの信号POWER ON RESET信号
を出力させ、デューティー決定回路3のカウンタ17を
一定時間trの間、強制的にクリア−(すなわち、カウ
ント値を全てLレベル)に設定し、その間にラッチ18
のデ−タが、必ず全てLレベルに保持される状態とな
り、電源投入後tr時間経過後に、基本形態で説明した
通りの状態で動作が行われる。なお、デューティー決定
回路3の段数が2段以上となっても良く、その場合に
は、同様のRS−FFのリセット入力Rの前にOR回路
を設け、図54と同様の接続を行えばよい。
【0426】第13実施形態においては、入力クロック
CKの周期の測定を行う状態となる少し前に、周期測定
の動作を行う方のカウンタ17の出力値を定期的に全て
零の状態にリセットさせることにより、図57のタイム
チャートに示すように、入力クロックCKの変動に対し
ても問題なく動作が行える。その結果、デューティー決
定回路3または4を構成するラッチ回路18において、
利用する入力クロックCKの周期に比べて非常に大きな
カウント値を電源投入直後、既にラッチしていたとして
も、入力クロックCKの半分の周期の時点で一致出力を
得ることができ、、電源投入直後に、理想的な初期状態
を設定できる。また、入力クロックCKの周期が短時間
に大幅に変動しても、上記と同様に、入力クロックCK
の半分の周期の時点で一致出力を得ることができ、常に
所望のデューティー50%のクロックCKが得られる。
【0427】(c−2)第14実施形態…図53、図5
5 第14実施形態は、前記図5の基本形態におけるタイミ
ング発生回路2に、パワ−ONリセット信号発生回路8
10を組み込んだものである。すなわち、図53のタイ
ミング発生回路2は前記第13実施形態と同様にパワ−
ONリセット信号発生回路810が設けられている。ま
た、図55のデューティー回路3,4の前段に設けられ
たRS−FF−AとRS−FF−BのR端子には、OR
ゲート811,812が設けられ、このORゲートにパ
ワ−ONリセット信号が入力されるようになっている。
さらに、幅作成回路5は、前記図5の基本形態と同様
に、プリセット可能なPD−FF5Cとなっている。
【0428】この第14実施形態では、図5の基本形態
に対して、電源入力後、一定時間trの間、Lレベルの
信号POWER ON RESET信号を出力させ、デ
ューティー決定回路3のカウンタ17を一定時間trの
間、強制的にクリア−(すなわち、カウント値を全てL
レベル)に設定し、その間にラッチ18のデ−タが、必
ず全てLレベルに保持される状態となり、電源投入後t
r時間経過後に、図5の基本形態通りの状態で動作が行
われる。なお、前記と同様に、デューティー決定回路3
の段数が2段以上となっても良く、その場合には、同様
のRS−FFのリセット入力Rの前にOR回路を設け、
図55と同様の接続を行えばよい。
【0429】(c−3)第15実施形態…図56、図5
7、図59 ところで、前記の基本形態では、入力クロックCKの周
期が途中で変更しないものとして、動作を考えていた
が、この入力クロックCKの周期が短時間に大幅に変動
すると、上記と同様の事態つまり、入力クロックCKの
周期に対して、逓倍内容に応じた所望の周期の時点で一
致出力が得られず、結果いつまでも所望の逓倍出力が得
られないという事態が想定される。この第15実施形態
は、この入力クロックCKの変動に対しても問題なく動
作が行えるようにするため、タイミング発生回路2の構
成を若干変更し、入力クロックCKの周期の測定を行う
状態となる少し前に、周期測定の動作を行う方のカウン
タ17の出力値を定期的に全て零の状態にリセットさせ
ている。
【0430】すなわち、第15実施形態は、図56に示
すタイミング発生回路2と、図57に示すデューティー
回路3,4及び幅作成回路5等の回路とを組み合わせて
なるもので、両回路は同一信号名同士で接続されてい
る。この実施形態では、図56に示すとおり、第1及び
第2のフリップフロップ771,772を備えた1/3
カウンタ753の後段にJK−FF781を介して第
1、第2のリセット信号用のフリップフロップ(FD−
FF−A,FD−FF−B)818と819を設けてい
る。そして、このFD−FF−A818,FD−FF−
B819の端子Qの出力信号を遅延回路及びJK−FF
781からの出力と共に、ANDゲート815,816
に導くことにより、リセット信号RESET−A及びR
ESET−Bを得ている。このリセット信号RESET
−A及びRESET−Bは、図57に示すように、各デ
ューティー回路3,4の前段に設けられたRS−FF−
AとRS−FF−BのR端子の前段に設けられたORゲ
ート811,812入力される。さらに、幅作成回路5
は、前記図3の基本形態と同様に、ORゲート5bから
構成されている。
【0431】この第15実施形態は、前記の問題点を踏
まえ、図3の基本形態に対して、一方のデューティー決
定回路がデューティーの決定動作を終了した後に、デュ
ーティー決定回路がクロックCKの周期の測定を行う前
までの間に毎回あるいは間欠的に、Lレベルの信号RE
SET信号を出力させ、デューティー決定回路3のカウ
ンタ17を一定時間強制的にクリア−(すなわち、カウ
ント値を全てLレベル)に設定し、その間にラッチ18
のデ−タが、必ず全てLレベルに保持される状態とな
り、デューティー決定回路がクロックCKの周期の測定
を行う時からは、従来通りの状態で周期の測定動作を行
うようにしたものである。図59は、図56と図57と
を組み合わせて動作させた場合の各部の動作を示すタイ
ミングチャートである。なお、デューティー決定回路3
の段数が2段以上となっても良く、その場合には、同様
のRS−FFのリセット入力Rの前にOR回路を設け、
図57と同様の接続を行えばよい。
【0432】(c−4)第16実施形態…図60、図5
7 図60は、タイミング発生回路2で、入力クロックCK
の分周動作を変更した場合の構成を一般化して表したも
のである。第16実施形態は、この図60と図57の回
路を組み合わせて動作させたものである。この場合、前
後の表示に若干の差はあっても、CKA(この場合は1
/3CKAと1/MCKA)、CKB、WC−A及びW
C−B同士を接続する。また、タイミング発生回路2で
入力クロックCKの新たな分周比の設定を行った結果、
入力クロックCKの測定時間が長くなれば、その測定時
間に応じて、図57の演算回路19の演算値の設定も変
更する必要がある。
【0433】(c−5)第17実施形態…図56、図5
8、図59 第17実施形態は、前記図5に示す基本形態に前記第1
5実施形態を適用したもので、図56に示すタイミング
発生回路2と、図58に示すデューティー回路3,4及
び幅作成回路5等の回路とを組み合わせてなる。なお、
両回路は同一信号名同士で接続されている。この実施形
態では、図56に示すとおり、第1及び第2のフリップ
フロップ771,772を備えた1/3カウンタ753
の後段にJK−FF781を介して第1、第2のリセッ
ト信号用のフリップフロップ(FD−FF−A,FD−
FF−B)818と819を設けている。そして、この
FD−FF−A818,FD−FF−B819の端子Q
の出力信号を遅延回路及びJK−FF781からの出力
と共に、ANDゲート815,816に導くことによ
り、リセット信号RESET−A及びRESET−Bを
得ている。このリセット信号RESET−A及びRES
ET−Bは、図58に示すように、各デューティー回路
3,4の前段に設けられたRS−FF−AとRS−FF
−BのR端子の前段に設けられたORゲート811,8
12入力される。さらに、幅作成回路5は、前記図5の
基本形態と同様に、プリセット可能なPD−FF5Cと
なっている。
【0434】この第17実施形態は、前記の問題点を踏
まえ、図3の基本形態に対して、一方のデューティー決
定回路がデューティーの決定動作を終了した後に、デュ
ーティー決定回路がクロックCKの周期の測定を行う前
までの間に毎回あるいは間欠的に、Lレベルの信号RE
SET信号を出力させ、デューティー決定回路3のカウ
ンタ17を一定時間強制的にクリア−(すなわち、カウ
ント値を全てLレベル)に設定し、その間にラッチ18
のデ−タが、必ず全てLレベルに保持される状態とな
り、デューティー決定回路がクロックCKの周期の測定
を行う時からは、従来通りの状態で周期の測定動作を行
うようにしたものである。図59は、図56と図58と
を組み合わせて動作させた場合の各部の動作を示すタイ
ミングチャートである。なお、デューティー決定回路3
の段数が2段以上となっても良く、その場合には、同様
のRS−FFのリセット入力Rの前にOR回路を設け、
図58と同様の接続を行えばよい。
【0435】(c−4)第18実施形態…図60、図5
8 図60は、タイミング発生回路2で、入力クロックCK
の分周動作を変更した場合の構成を一般化して表したも
のである。第18実施形態は、この図60と図58の回
路を組み合わせて動作させたものである。この場合、前
後の表示に若干の差はあっても、CKA(この場合は1
/3CKAと1/MCKA)、CKB、WC−A及びW
C−B同士を接続する。また、タイミング発生回路2で
入力クロックCKの新たな分周比の設定を行った結果、
入力クロックCKの測定時間が長くなれば、その測定時
間に応じて、図58の演算回路19の演算値の設定も変
更する必要がある。
【0436】(d)周期測定用回路10及び実測回路2
0…図61 図1の基本形態においては、周期測定回路10の周期測
定を行うためのカウンタ17及びラッチ18が、回路固
有の遅延時間の為に周期測定が正確に行われず、その結
果クロックCKの半分の周期の時点で一致出力が得られ
ず、所望のデューティー50%のクロックCKが得られ
ないという問題が生じる。図61は上記の問題点を示す
タイミングチャートである。図1の基本形態において、
例えば図61の1/2CKの立ち下がり位置でラッチ1
8がラッチの動作を行うと、その時のラッチされたデ−
タは、カウンタ17の各フリップフロップの遅延時間
(図61ではtcd1、tcd2、tcd3、tcd4
で表している)により、真の位置、図61のPTAだけ
でなく、図61のPFAの位置においても、同一のカウ
ント状態となることが分かる。
【0437】カウンタ17の遅延時間の問題に対して
は、同期式のカウンタを使うことにより、同期式でない
カウンタよりも遅延時間を少なくすることが可能である
が、遅延時間そのものを零にすることはできない。ま
た、たとえ遅延時間を非常に小さくできたとしても、図
1で示した実施形態では、遅延時間の測定が正確に行わ
れなくなる頻度が減少するだけで、その不正確な測定の
発生を零にすることができない。また、カウンタ17を
同期式のカウンタで構成することは、同期式でない場合
に比べ、回路構成が複雑になると共に、消費電力が大き
くなりやすい。
【0438】そこで、以上の問題を解決するため、本発
明においては、遅延ライン発信器11の出力を、正負2
種類の位相段で動作する(立ち上がり及び立ち下がりの
2種類の位相段で動作する)2つのカウンタを用いて同
時期にカウントし、そのカウント結果も2つのラッチで
同時期にラッチする方法を用いる。また、ラッチにより
得られた値も2つの演算回路で演算し、一致回路も同様
に2つ用意することが考えられる。
【0439】以上は入力クロックCKの周期の測定の問
題であるが、実測回路20においても同様の問題があ
る。すなわち、遅延ライン発信器21の出力を受けたカ
ウンタ27のカウント出力は、そのカウント動作におい
て固有の遅延時間のために本来のカウント値でない状態
が、カウント数の増加と共に度々非常に狭いパルス状に
発生することがある。ここでも上記と同様に、カウント
27を、同期式のカウンタを使うことにより、同期式で
ないカウンタよりも遅延時間を少なくすることが可能で
あるが、遅延時間そのものを零にすることはできない。
また、たとえ遅延時間を非常に小さくできたとしても、
図1で示した実施形態では、カウント出力の増加の状態
が、本来のカウント値でない状態となる頻度が減少する
だけであり、その発生を零にすることはできない。ま
た、カウンタ17の場合と同様に、カウンタ27を同期
式のカウンタで構成することは、同期式でない場合に比
べ、回路構成が複雑になると共に、消費電力が大きくな
りやすい。
【0440】そこで、本発明においては、以上の問題を
解決するために、遅延ライン発信器(DL−OSC)2
1の出力を、正負2種類の位相段で動作する(立ち上が
り及び立ち下がりの2種類の位相段で動作する)2つの
カウンタを用い、同時期にカウントする。このような本
発明によると、演算回路19と別の新たな演算回路を用
意し、また実測回路20のカウンタ27と新たなカウン
タを用意し、演算回路19の出力を一方の入力とし、他
方の入力を実測回路20のカウンタ27の出力とする一
致回路28と、新たな演算回路の出力を一方の入力と
し、他方の入力を実測回路20の新たなカウンタの出力
とする新たな一致回路を用意し、一致回路28と新たな
一致回路の双方が一致出力を出力した場合に、クロック
CKの半分の周期の一致出力が得られたとする。
【0441】(d−1)第19実施形態…図62、図6
4 図62に示す本発明の第19実施形態は、周期測定用回
路10及び実測回路20に対して、上記の対策を施し
た、図1に対応した実施形態を示すものである。この第
17実施形態では、周期測定用回路10において正負2
種類の位相段でカウンタを動作させる具体策としては、
インバータ705により、遅延ライン発信器(DL−O
SC)11の出力を反転させて出力させたものも用意
し、反転したもの並びに反転させないもの双方で同時に
カウント動作を行っている。すなわち、図59に示すよ
うに、図1の波形整形回路における遅延ライン発信器1
1の出力側に、正負2種類の位相段で動作する(立ち上
がり及び立ち下がりの2種類の位相段で動作する)2つ
のカウンタ17,17B及びラッチ18,18Bを設け
る。また、演算回路19,19B、一致回路28,28
Bもそれぞれ2つ用意する。
【0442】一方、実測回路20において、正負2種類
の位相段でカウンタを動作させる具体策としては、イン
バータ706により、DL−OSC21の出力を反転さ
せて出力させたものも用意し、反転したもの並びに反転
させないもの双方で同時に一連の動作を行っている。こ
の場合、図62の一致回路28の一致出力SA1及び新
たな一致回路28Bの一致出力SA2の双方の一致出力
が、同時に得られた場合にのみ、真の一致出力がAND
ゲート724から一致出力SAとして得られることにな
る。図642示すタイミングチャートは、以上の関係を
一般化して、表したものである。なお、図64において
カウンタQ1′等の「′」表示で表している信号は、図
62の実施形態ではインバータで反転したものをカウン
トしているものと考えればよい。
【0443】以上のような第19実施形態では、遅延ラ
イン発信器(DL−OSC)11の出力を、2つのカウ
ンタ17,17Bを用いて同時期にカウントし、そのカ
ウント結果も2つのラッチ18,18Bによって同時期
にラッチする。そして、ラッチにより得られた値を演算
回路19,19Bによって演算し、一致回路28,28
Bから一致出力を得る。その結果、周期測定回路10の
周期測定を行うためのカウンタ17及びラッチ18に、
回路固有の遅延時間があっても、周期測定が正確に行わ
れ、その結果クロックCKの半分の周期の時点で一致出
力を得ることができ、所望のデューティー50%のクロ
ックCKが得られる。また、同期式のカウンタを用いて
回路の遅延時間に対処する場合に比べて、回路構成が単
純となり、消費電力が少なくて済む。
【0444】実測回路20についても、上記と同様に遅
延ライン発信器(DL−OSC)21の出力を、正負2
種類の位相段で動作する(立ち上がり及び立ち下がりの
2種類の位相段で動作する)2つのカウンタ27,27
Bを設け、同時期にカウントする。そして、前記第1の
演算回路19の出力を一方の入力とし、他方の入力を実
測回路20のカウンタ27の出力とする一致回路28
と、第2の演算回路19Bの出力を一方の入力とし、他
方の入力を実測回路20の第2のカウンタ27Bの出力
とする一致回路28Bにおいて、双方の一致回路28,
28Bが一致出力を出力した場合に、クロックCKの半
分の周期の一致出力が得られたとする。
【0445】以上の本実施の形態によれば、回路の固有
の遅延時間があっても、クロックCKのより正確な半分
の周期での一致出力が得られるため、より正確なデュー
ティー50%のクロックCKが得られる。また、周期測
定回路10のカウンタ17、及び実測回路20のカウン
タ27は同期式でなくとも良いので、各々のカウンタの
回路構成は簡単になり、またそれぞれの消費電力も低減
される。
【0446】(d−2)第19実施形態の変形例 上記の第19実施形態では、遅延ライン発信器11及び
21の出力をインバータ705及び706を用いて2種
類の位相段(0゜及び180゜の位相段)を使用してい
るが、インバータではなく多数の遅延回路からなる位相
段を用意し、それぞれの位相段にカウンタを用意し、同
様に、ラッチ、演算回路、及び一致回路を各々同数用意
しても構わない。
【0447】(e)デューティー決定回路3、4…図6
3、図64 図3及び図5に示す基本形態においても、前記(d)で
記述したことと同様の問題がある。すなわち、クロック
CKの周期測定を行うためのカウンタ17及びラッチ1
8が、回路固有の遅延時間の為に周期測定が正確に行わ
れず、その結果クロックCKの半分の周期の時点で一致
出力が得られず、所望のデューティー50%のクロック
CKが得られないという問題があった。図63及び図6
4は、以上の関係を入力クロックCKの周期の測定条件
を一般化して、表したものである。なお、図64におい
てカウンタQ1、以下Q2、Q3等とあるのは、図63
すなわち、図3及び図5のカウンタ17の各カウンタ出
力を表している。この場合も図61の時と同様に、真の
一致位置PTA以外に、大きく異なる位置PAにも一致
出力が生じてしまうことが分かる。
【0448】このカウンタ17の遅延時間の問題に対し
ては、同期式のカウンタを使うことにより、同期式でな
いカウンタよりも遅延時間を少なくすることが可能であ
るが、遅延時間そのものを零にすることはできない。ま
た、たとえ遅延時間を非常に小さくできたとしても、図
3及び図5で示した基本形態では、遅延時間の測定が正
確に行われなくなる頻度が減少するだけで、その不正確
な測定の発生を零にすることができない。また、カウン
タ17を同期式のカウンタで構成することは、同期式で
ない場合に比べ、回路構成が複雑になると共に、消費電
力が大きくなりやすい。
【0449】そこで、以上の問題を解決するために本発
明は、図3及び図5の基本形態において、デューティー
決定回路3及び4の遅延ライン発信器11の出力を、正
負2種類の位相段で動作する(立ち上がり及び立ち下が
りの2種類の位相段で動作する)2つのカウンタを用い
て同時期にカウントし、そのカウント結果も2つのラッ
チで同時期にラッチする。また、ラッチにより得られた
値も2つの演算回路で演算し、一致回路も同様に2つ用
意する。以上はクロックCKの周期の測定の問題である
が、図3及び図5の基本形態では、同じ回路でデューテ
ィー50%位置信号を発生させているので、カウンタの
遅延時間の問題は既に解決されている。
【0450】以上のことから具体的には、デューティー
決定回路3及び4でカウンタ17と新たなカウンタを設
け、カウンタ17の出力をラッチ18でラッチすると共
に、新たなカウンタの出力は新たなラッチでラッチす
る。またラッチ18の出力は演算回路19に送られ、一
方新たなラッチの出力は新たな演算回路に送られる。更
にカウンタ17の出力は一致回路28の一方の入力に加
わり、一致回路28の他の入力には、演算回路19の出
力が加わる。また、新たなカウンタの出力は新たな一致
回路の一方の入力に加わり、新たな一致回路の他の入力
には、新たな演算回路の出力が加わる。このようにする
ことにより、一致回路28と新たな一致回路の双方が一
致出力を出力した場合に、クロックCKの半分の周期の
一致出力が得られたとする方法が考えられる。
【0451】(e−1)第20実施形態…図65、図6
4、図66 図65及び図64並びに図66の説明 図65は上記の対策を施した、図3及び図5に対応した
実施形態を示すものである。正負2種類の位相段でカウ
ンタを動作させる具体策としては、インバータ705に
より、遅延ライン発信器(DL−OSC)11の出力を
反転させて出力させたものも用意し、反転したもの並び
に反転させないもの双方で同時に動作をカウント動作を
行っている。
【0452】この場合図65の一致回路28の一致出力
SA1及び新たな一致回路28Bの一致出力SA2の双
方の一致出力が、同時に得られた場合にのみ、真の一致
出力がANDゲート724から一致出力SAとして得ら
れることになる。図64は、以上の関係を一般化して、
表したものである。なお、図64においてカウンタQ
1′等の「′」表示で表している信号は、図65の実施
形態ではインバータで反転したものをカウントしている
ものと考えればよい。また、図66はタイミング発生回
路2の新たな設定により、入力クロックCKの周期の設
定を一般化した場合に対応した、新たな実施形態を示し
たものである。
【0453】以上の実施形態によれば、デューティー決
定回路3及び4のカウンタ17は同期式でなくとも良い
ので、各々のカウンタの回路構成は簡単になり、またそ
れぞれの消費電力も低減され、且つまた、クロックCK
のより正確な半分の周期での一致出力が得られるため、
より正確なデューティー50%のクロックCKが得られ
ることになる。
【0454】なお、以上の実施形態では、遅延ライン発
信器11及び21の出力をインバータ705を用いて2
種類の位相段(0゜及び180゜の位相段)を使用して
いるが、インバータではなく多数の遅延回路からなる位
相段を用意し、それぞれの位相段にカウンタを用意し、
同様に、ラッチ、演算回路、及び一致回路を各々同数用
意しても構わない。
【0455】(f)デューティー決定回路3、4で複数
のカウンタ、ラッチ等を用いた場合の問題 前記(e)において、図3及び図5のデューティー決定
回路3、4で複数のカウンタ、ラッチ等を用いた場合、
一致回路も複数用意することになるが、複数用意された
一致回路の一致出力の取扱方法に若干問題がある。それ
は、複数の一致回路の一致出力が同時に得られた場合
を、真の一致出力が得られた場合(時)とすると、その
真の一致出力は非常に狭いパルス信号となる可能性があ
る。
【0456】それを避けるために本発明では、用意した
カウンタ等の組み合わせの数(例としてカウンタが2組
であれば2)だけRSーFF(RSフリップフロップ)
を用意し、複数用意した一致出力を、各々用意したRS
フリップフロップの入力に加え、全てのRSフリップフ
ロップが一致出力により変化した時を、真の一致出力が
得られた時とする。この本発明によれば、パルス幅の安
定した真の一致出力が得られる。
【0457】(f−1)第21実施形態…図67 図67は上記の対策を施した、図3及び図5に対応した
実施形態を示すものである。この実施形態の場合、まず
必ずSET−Aの信号が到来するので、RSフリップフ
ロップ6はセットされ、そのQ出力はHレベルとなる。
そのためその出力はインバータ707を通過して反転
し、結果2つのRSフリップフロップ851及び852
のリセット入力は、両方ともにLレベルとなる。つまり
2つのRSフリップフロップ851及び852は、共に
一致出力SA1あるいはSA2を待つ状態となる。そし
て例えば図64で示すように、最初に誤った位置PAで
RSフリップフロップ851が誤った一致出力SA1に
よりセットされても、他方のフリップフロップ852は
まだセットされていないため、一致出力SAは出力され
ない。その後の真の一致位置PTAに達すると、もう一
方のRSフリップフロップも一致出力SA2によりセッ
トされるので、このとき初めて真の一致出力SAが得ら
れる。しかももし仮にANDゲート724の出力が得ら
れてから再び2つのRSフリップフロップ851及び8
52が共にリセットされるまでに充分な遅延時間があれ
ば、(遅延時間が少なければANDゲート724の出力
とRSフリップフロップ6のR入力との間に遅延回路を
追加して)安定した時間をもった一致出力SAが得られ
ることになる。
【0458】(g)周期測定回路10、実測回路20及
びデューティー決定回路3、4で使用している遅延ライ
ン発信器…図68、図69 図1の周期測定回路10、実測回路20並びに図3及び
図5のデューティー決定回路3、4で例示されている遅
延ライン発信回路の構成は、最小の構成、すなわち、素
子では、NAND1個とインバータ2個で構成されてい
る。この構成の場合、遅延ライン発信器だけの回路構成
は簡単であるものの、発信周波数が非常に高くなるた
め、消費電力がどうしても多くなるという問題がある。
また、この遅延ライン発信器をカウントするカウンタ
は、当然非常に高速のカウンタでなければならず、遅延
ライン発信器の周辺回路もまた、消費電力が多くなる。
更に、遅延ライン発信器及びカウンタを例えば同一のチ
ップ上に構築すると、一般的にはカウンタの内部を構成
するフリップフロップの1段当たりの遅延時間は、ここ
で例示されているNAND1個とインバータ2個からな
る最小構成の遅延ライン発信器の発信周期とほぼ同一時
間となる。つまり、本発明の実施形態の回路を同一チッ
プ上に構築すると、遅延ライン発信器の出力周波数は、
カウンタがカウント可能な周波数を上回る可能性があ
り、動作できなくなる恐れがある。図68は、上記の問
題を説明したものである。
【0459】そこで、以上の遅延ライン発信器の構成
を、まず最初にNAND1個とインバータ1個の組み合
わせを2組以上用意した、発信周期のより長い回路を用
いる構成とすることが考えられる。但し、この方法によ
ると、遅延ライン発信器の発信周期が長くなるために、
入力クロックCKの周期の測定精度が半分以下に低下す
ると共に、入力クロックCKの周期の50%位置での検
出精度従来のも半分以下に低下することが考えられる。
図69は、以上の対策を説明したものである。
【0460】そこで、本発明においては、NAND1個
とインバータ1個とを1つの組み合わせと見立て、その
組み合わせ毎に位相が若干異なることを利用して、遅延
ライン発信器を多数の位相段を有する発信器に見立て、
その位相段毎に新たなラッチを組み合わせ、入力クロッ
クCKの周期の測定の時に行うラッチと共に、遅延ライ
ン発信器の位相段毎に新たなラッチも同時にラッチし、
まず、大まかに遅延ライン発信器の周期の何倍かをカウ
ンタにより計測し、更に遅延ライン発信器の位相段毎に
設置した新たなラッチ出力同士の結果を基に、遅延ライ
ン発信器の1周期の中の細かな位相結果をも得るように
した。
【0461】このような本発明によれば、例えば、遅延
ライン発信器の構成がNAND1個とインバータ1が2
組でできている、すなわち、遅延ライン発信器の位相段
が2つ用意されているような場合(例えば図69の
(a)の実施形態で示すようにCPaとCPの2つの位
相段が用意されている場合)には、遅延ライン発信器の
各位相段毎に接続された各ラッチの出力の結果を基に、
遅延ライン発信器の少なくとも1周期の半分の位相結果
をも得ることができる。また更に、遅延ライン発信器の
各位相段毎の立ち上がり及び立ち下がりの状態をも判別
すれば、遅延ライン発信器の1周期の1/4の位相結果
をも得ることが可能である。
【0462】(g−1)第22実施形態…図70、図7
1 図70は、以上の対策を施した本発明の実施形態を示し
たものである。図70において、位相一致検出回路86
1では、多数のNAND及びインバータから成るDL−
OSCを構成した場合に、そのNANDとインバータの
ペア毎にタップ(例えばOSC−d1、OSC−d2、
0SCーdn)を設け、その各々の出力を同時に観測
し、その結果を基に一致出力を求めることで、更に位相
精度、すなわち、結果的にデューティーを精度良く50
%に近づけることができると共に、デューティ決定回路
のカウンタ17及び17B動作速度を下げることができ
るので、これらのカウンタの消費電力を低減させること
が可能となる。
【0463】(g−2)第23実施形態…図71 図71は、DL−OSCの構成が、NANDとインバー
タが2組の場合の、具体的な実施形態を示している。こ
のように構成すると、図70の(a)の構成から成るD
LーOSCに比べて発振周波数を半分に低減できるの
で、CーMOSのICで構成した場合には、消費電力が
半減できる。
【0464】(g−3)他の実施形態 更に、遅延ライン発信器の構成がNAND1個とインバ
ータ1が4組でできている、すなわち、遅延ライン発信
器の位相段が4組用意されているような場合には、遅延
ライン発信器の各位相段毎に接続された各ラッチの出力
の結果を基に、少なくとも遅延ライン発信器の1周期の
約1/4の位相結果をも得ることができ、同様に、遅延
ライン発信器の各位相段毎の立ち上がり及び立ち下がり
の状態をも判別すれば、遅延ライン発信器の1周期の1
/8の位相結果をも得ることが可能である。
【0465】(h)各実施形態の組み合わせ 本発明においては、上記述べてきた(a)周期測定から
(g)周期測定回路10、実測回路20及びデューティ
ー決定回路3、4で使用している遅延ライン発信器まで
の内容については、個別に単独で行ってもよく、また全
ての内容を組み合わせて同時に行っても良い。例えば、
(a)で周期測定の段数、そして(b)で実測回路及び
デューティー決定回路の段数について個別に説明した
が、それらを組み合わせて段数を増加させても良い。
【0466】(i)50%以外のデューティーの設定 今まで述べてきた各実施形態の波形整形回路の動作は、
出力のデューティーを50%にできるだけ近づけること
を前提としてきた、しかし、例えばコンピュータのCP
Uでは、デューティーの異なる2相のクロックを必要と
する場合がある。この2相(2種類)のクロックは、双
方が同時に同一のレベル(HレベルまたはLレベル)に
ならないような位相関係である。このような2種類の信
号は、一方をデューティー50%にしてしまうと、他方
がデューティー50%から大きくずれてしまうので、見
かけ上クロックの周波数が上昇してしまい、好ましくな
い。そこで両方ともあえてデューティーを50%から少
しだけずらして出力させることがある。
【0467】(i−1)第24実施形態…図72、図7
3、図74 図72は上記のことを説明すると共に、その対策を行う
ことが可能な、本発明のデューティ微調回路870の動
作を示すものである。
【0468】図72において、CK1はデューティが5
0%の信号でありCK2は、同時にHレベルとは成らな
い関係を持った信号である。一方これら2つの信号の双
方が、同時にあまりデューティー50%からずれないよ
うな関係の信号を、CK10及びCK20として例示し
ている。一般にIC等のデバイスの内部では、その構成
要素のトランジスタの固有の遅延時間trdの関係か
ら、CK10及びCK20双方は、この固有の遅延時間
trd以上は、位相がずれていなければならない。
【0469】そこで例えば、図73のデューティ微調回
路870において、遅延回路765及び766をこのデ
バイス固有の遅延時間をもった遅延回路を用い、CKF
としてデューティー50%の先頭位置の信号、更にSA
としてデューティー50%に到達したことを示す信号を
用い、同一の特性を有する2つのRSフリップフロップ
871及び872を用いると、それぞれのQN及びQ出
力から所望の、双方が同時に同一のレベル(Hレベルま
たはLレベル)にならないような位相関係で、しかも両
方が共にデューティー50%限りなく近い出力が得られ
る。
【0470】図73の動作を示すタイミングチャートで
ある図72と、以上の説明からも分かるように、CKF
としては、図1及びその類似の実施形態では、そのまま
CKFとして示された信号を用い、SAとしても、その
まま一致出力を用いれば、所望の双方が同時に同一のレ
ベル(HレベルまたはLレベル)にならないような位相
関係で、しかも両方が共にデューティー50%に限りな
く近い出力が得られる。
【0471】なお、現実にはマージン若干のマージンを
持たせるために、固有の遅延時間の2から3倍の固有の
遅延要素を用いることが望ましく、固有の遅延要素とし
ては、インバータを複数段用いれば良い。このような構
成とすると、デバイスの中で遅延時間が変動しても、こ
のインバータも同様に変化するので、マージンは自動的
に、且つ常に保たれることになる。なお、図73の実施
形態を、図74の別のデューティ微調回路871に置き
換えても問題なく動作可能である。
【0472】また、デューティ微調回路871の実施形
態を示している図74にも記載されているように、CK
Fとして、図5の実施形態またはその類似の実施形態で
は、ORー1の出力を使うことができる。また、一般に
入力クロックCK(またはEXT CK)の一方のエッ
ジを取り出した、例えば図3のタイミング発生回路2で
は、SET−ABと表示された部分の信号を用いても良
い。このことは、図3または図5並びその類似の実施形
態でも同様である。また一方、SAとしては、図3及び
図5並びにその類似の実施形態では、そのままSA(真
の一致出力)を用いる。
【0473】(j)図1の基本形態の簡略化 (j−1)第25実施形態…図75、図76、図77、
図78 図75で示す実施形態は、図1の実施形態を更に簡略化
させたものである。また、図76は、図75のタイミン
グ発生回路2の具体例を示し、図77は、図75の各部
の動作を示すタイミングチャートである。
【0474】図75の例では、図1の基本形態と同様
に、入力クロックCKの周期の測定が1周期の例を示し
ているが、この図75の場合も、今まで述べてきたこと
と同様に、この測定周期を変更しても問題なく、今まで
のものと同様に、一般にこの測定時間を長く設定すれ
ば、出力のデューティーの設定精度が向上できることに
なる。
【0475】図78は、図75の実施形態のRSフリッ
プフロップ5aをプリセット可能なDフリップフロップ
5cに変更した例を示す。この場合も、図75の実施形
態と同様の効果が得られる。また、これら2つの基本実
施形態では、前記の通り、図1に示す実施形態と比べ
て、回路構成が簡単になると共に、CKWの信号を作り
出すための遅延要素が全く不要なために、遅延時間の設
定等が不要なため、回路の動作が安定し、しかもそのた
めに入力クロックCKの周波数の変動に対して、全く影
響を受けないことになる。すなわち、基本的に回路動作
が可能な周波数帯域であれば、どのような周波数におい
ても安定した動作が可能である。
【0476】(k)周期測定用回路10及び実測回路2
0 (k−1)第26実施形態…図79 図79の実施形態は、前記図75及び図78の実施形態
において今まで述べてきた周期測定回路10及び実測回
路20の問題に対処するために、改善(正負2相のクロ
ックでカウント動作を行う)対策を施した実施形態であ
る。
【0477】具体的な接続方法(実施方法)は、従来と
同様、図75または図78の実施形態の周期測定回路1
0、実測回路20及び演算回路19並びに一致回路28
を取り除き、代わりに、この図79の回路を同一信号名
同士で接続する。なお、図79のSA出力は、図75で
はRSフリップフロップの5aのリセット入力であるR
入力に、図78ではプリセット可能なDフリップフロッ
プ5cのクロック入力CKに接続する。また、図79の
DL−OSC2の入力は、図75並びに図78の出力端
子である各フリップフロップのQ出力に接続する。この
ように構成すると、従来と同様、出力クロックのデュー
ティーの精度が向上する。
【0478】(l)遅延回路の作成 (l−1)第27実施形態…図80、図81、図82及
び図83 図80、図81及び図82の実施形態は、今まで説明し
てきた波形整形回路の一部を変更して、出力クロックの
位相を、任意に且つ精度良く、しかもアナログ回路で構
成することなく、なおかつ広い周波数帯域にわたって安
定して遅延時間の設定が可能な、遅延回路の実施形態を
示すものである。これらの回路の構成で前記基本形態の
とは異なる点は、基本的には複数の演算回路並びに複数
の一致回路を用意している点だけである。またその動作
は、基本形態とは異なり、入力クロック1周期に対応し
て、1度だけの一致出力を得るのではなく、2度の一致
出力を用い、しかもこれら2度の一致出力を使って、出
力の遅延時間あるいは位相を設定する点にある。
【0479】図83は、これら図80、図81並びに図
82の実施形態の主要部分の動作を示すタイミングチャ
ートである。これらの実施形態では、2つの一致出力S
A1並びにSA2を得て、それらをフリップフロップに
供給することにより、所望の遅延出力を得ている。な
お、今までの説明でも分かるように、遅延時間を変更す
るためには、入力クロックCKの周期の測定時間に応じ
て演算回路19の演算値を設定し、しかも出力のデュー
ティーが50%となるように演算回路192の演算値も
同様に設定する。
【0480】このようにすることにより、出力として
は、所望の遅延時間(あるいは位相)で、しかもデュー
ティーも50%に設定可能な出力が得られる。なお、こ
れらの回路の場合でも、図80の実施形態では、CKW
を作成する必要がないので、図81の実施形態の回路よ
りも、簡単で且つ安定して、しかも周波数帯域の非常に
広い遅延回路が、構成可能である。図83のタイミング
チャートでも分かるように、位相が90°遅れた信号
は、反転すると90°進んだ信号と見なせるので、これ
ら実施形態では、結果的に位相が進んだ出力も得ること
ができる。
【0481】(m)各実施形態の組み合わせ 以上述べてきた(a)から(g)までの内容について
は、(j)の図1の実施形態の簡略化における(k)周
期測定回路において既に一部説明しているが、この
(j)図1の実施回路の簡略化、及び(l)遅延回路の
作成においても、以上(a)から(g)までの内容を、
個別にあるいは組み合わせて改善を行っても良い。
【0482】5.周波数逓倍回路の改善等について (1)概要 今までに開示された内容によると、周波数逓倍回路の基
本形態を示す図7を見ても分かるように、その動作は基
本的にまず、周波数逓倍を行うべき入力クロックCKの
周期を測定し、測定した結果を利用して、逓倍の倍数に
応じた位相位置で一致出力を出力し、その一致出力を使
って幅作成回路の出力を反転させて、必要な逓倍出力を
作成している。
【0483】(a)より簡単な回路構成 今まで述べてきた基本形態では、図7で示すように、2
つのデューティー決定回路3、4が必要とされていた。
ところで、波形整形回路を1倍の逓倍回路と考えると、
図1の実施形態でも1倍の逓倍が行われていることが分
かる。しかも、この回路構成は、図7のものよりも、よ
り簡単な構成となっている。図7と図1とを比較してみ
ると、その基本的な相違は、図7では2逓倍を行うため
に、一致回路と演算回路の組み合わせが、図1の実施形
態と比べて、2組多いことが分かる。
【0484】また、図1の実施形態では、幅作成回路5
としてはRSフリップフロップを使用しているが、図7
の実施形態では、一致出力が得られる毎に反転するプリ
セット可能なDフリップフロップを用いている。つま
り、図1の回路においても、図7で示すようにラッチ1
8の出力を少なくとも3組以上の演算回路の一方の入力
に加え、更に図1の実測回路20のカウンタ27の出力
を、図7で示すように3組以上の一致回路の一方の入力
に加え、それら一致回路の他方の入力を前記3組以上用
意した演算回路の出力に接続し、それら3組以上の一致
回路からの一致出力が得られる毎に、図7と同様にDフ
リップフロップで構成した幅作成回路が反転するような
構成とすることにより逓倍器に応用することが可能であ
る。
【0485】(a−1)第28実施形態…図84及び図
85 図84は、上記の考えの基に、図1の基本形態を2逓倍
回路に応用した例を示している。なお、逓倍数を増加さ
せる一つの方法として、図85の構成としても良い。但
しこの場合、演算回路及び一致回路の組み合わせ(例え
ば演算回路219と一致回路222)を奇数用意する必
要がある。また、前記の説明と同様、図85の実施形態
を図84の実施形態に適用させるためには、同一の信号
名同士を交換して接続すれば良い。
【0486】(b)周期測定 今まで述べてきた実施形態では、入力クロックCKの周
期測定は、その入力クロックの1周期で行っていたが、
これは1周期に限らず、m周期(mは2以上の整数)で
も良い。なおこれは、前記(a)のより簡単な回路構成
で補足した内容を盛り込んだ新たな図1に準じた実施形
態及び図7のの実施形態で、具体的にm周期による測定
とするためには、図1及び図7の中で示されたタイミン
グ発生回路2を構成する分周器の分周比を変更すること
が必要である。また、入力クロックCKの周期測定をm
周期(mは2以上の整数)で行うことによる技術上の改
善点としては、入力クロックCKの周期の測定精度が向
上するので、結果的に逓倍回路から得られる出力信号
の、信号の精度を上げる(出力パルス間のパルス間隔が
きちんと保たれ、しかもパルスのデューティーがより精
度良く、50%に近づける)ことができる。
【0487】(b−1)第29実施形態…図86及び図
87 図86は、上記の考えの基に、図1の実施形態を2逓倍
回路に応用した例を示している。なお、逓倍数を増加さ
せる一つの方法として、図87の構成としても良い。但
しこの場合も図84の場合と同様に、演算回路及び一致
回路の組み合わせ(例えば演算回路219と一致回路2
22)を奇数用意する必要がある。また、従来の説明と
同様、図86の実施形態を図87の実施形態に適用させ
るためには、同一の信号名同士を交換して接続すれば良
い。
【0488】(c)実測回路及びデューティー決定回路
の段数 今まで述べてきた実施形態では、入力クロックCKを逓
倍するにあたり、逓倍の比率に応じた位相位置で一致出
力を出力する働きをしている部分の回路構成が、最小の
構成でありながら、例示した回路構成のものよりも大規
模な回路構成で動作するものと比べ、性能面で同等以上
であり、しかも最も安価となる回路構成を示している。
【0489】しかし、回路構成の規模が多少大きくなっ
ても問題がないのであれば、例えば図84の実測回路2
0では、1段のみの構成となっているが、これをm段
(mは2以上の整数)の構成としても構わない。但しそ
の場合は、回路構成がより大きくなり、結果コストが上
昇するものの、性能(逓倍後の出力信号の精度)は上が
らない。
【0490】特に図示はしていないが、実測回路及20
の段数と更にそれに続く一致回路を複数段設けて回路を
構成しても、逓倍出力を得ることができる。同様に、図
7で示す実施形態では、デューティー決定回路3、4が
2組の構成となっているが、これを3組以上の回路構成
としても良い。この場合も図1の実施形態と同様に、回
路構成がより大きく複雑になり、結果コストが上昇する
ものの、性能(逓倍後の波形整形の精度)は上がらな
い。
【0491】(c−1)第30実施形態…図88 図88は以上の考えの基に構成した、実施形態である。
この構成の場合も、適正な逓倍出力が可能である。
【0492】(d)リセット信号 (d−1)第31実施形態…図51及び図52 図7の基本形態では、利用する入力クロックCKの半分
の周期で、既に都合良く一致出力が得られるものとして
動作の説明を行っていたが、それはあくまで、理想の状
態での動作である。もし仮に、図3及び図5のデューテ
ィ決定回路3または4を構成するラッチ回路18が、利
用する入力クロックCKの周期に比べて非常に大きなカ
ウント値を電源投入直後、既にラッチしていたと仮定す
ると、入力クロックCKの周期に対して、逓倍内容に応
じた所望の周期の時点で一致出力が得られず、結果いつ
までも所望の逓倍出力が得られないという問題があっ
た。そこで、現在のタイミング発生回路2を改善して、
電源投入直後に、理想的な初期状態を設定できるように
改善する必要がある。
【0493】そのためには、図7の実施形態またはその
類似の実施形態において、前記において説明した図51
及び図52において説明したような、電源入力後、一定
時間trの間、Lレベルの信号POWER ON RE
SET信号を出力させることが可能な、パワーONリセ
ット信号発生回路810を用意し、例えばタイミング発
生回路2の構成要素として、このパワーONリセット信
号発生回路810を組み合わせても良い。このパワーO
Nリセットの出力を、図55で示したものと同様に、図
7またはその類似の実施形態において、デューティー決
定回路3のRSーFF6並びにデューティー決定回路4
のRSーFF8のリセット入力Rの前にOR回路を新た
に挿入し、図55と同様の接続を行えばよい。
【0494】(d−2)第32実施形態…図56、図5
8及び図60 前記の基本形態では、入力クロックCKの周期が途中で
変更しないものとして、動作を考えていたが、この入力
クロックCKの周期が短時間に大幅に変動すると、上記
と同様の事態つまり、入力クロックCKの周期に対し
て、逓倍内容に応じた所望の周期の時点で一致出力が得
られず、結果いつまでも所望の逓倍出力が得られないと
いう事態が想定された。そこで、本発明では、この入力
クロックCKの変動に対しても問題なく動作が行えるよ
うにするため、タイミング発生回路2の構成を若干変更
し、入力クロックCKの周期の測定を行う状態となる少
し前に、周期測定の動作を行う方のカウンタ17の出力
値を定期的に全て零の状態にリセットさせる。
【0495】図56及び図58において説明したよう
に、図7の基本形態においても一方のデューティー決定
回路がデューティーの決定動作を終了した後、すなわ
ち、図7の例ではSA3が出力された後、デューティー
決定回路がクロックCKの周期の測定を行う前迄の間
に、毎回あるいは間欠的に、Lレベルの信号RESET
信号を出力させ、デューティー決定回路3のカウンタ1
7を一定時間強制的にクリアー(すなわち、カウント値
を全てLレベル)に設定し、その間にラッチ18のデー
タが、必ず全てLレベルに保持される状態となり、デュ
ーティー決定回路がクロックCKの周期の測定を行う時
からは、従来通りの状態で周期の測定動作を行うように
すれば良い。
【0496】すなわち、例えば図7の実施形態では、デ
ューティー決定回路3のRSーFF6のリセット入力
R、並びに他方のデューティー決定回路4のRSーFF
8の双方のリセット入力、R入力の前にOR回路を挿入
し、図58と同様の接続を行えばよい。またこのOR入
力に加えるRESET信号は、図60の実施形態を基
に、供給すれば良い。
【0497】(e)周期測定用回路10及び実測回路2
0…図84 図84は、図1の実施形態を2逓倍回路に応用した例を
示しているが、この周期測定回路10の周期測定を行う
ためのカウンタ17及びラッチ18が、回路固有の遅延
時間の為に周期測定が正確に行われず、その結果、入力
クロックCKの周期に対し、逓倍内容に応じた所望の周
期の時点で一致出力が得られず、結果いつまでも所望の
逓倍出力が得られないという問題があった。
【0498】カウンタ17の遅延時間の問題に対して
は、同期式のカウンタを使うことにより、同期式でない
カウンタよりも遅延時間を少なくすることが可能である
が、遅延時間そのものを零にすることはできない。ま
た、たとえ遅延時間を非常に小さくできたとしても、こ
の図84で示すような図1を改良した新たな実施形態で
は、遅延時間の測定が正確に行われなくなる頻度が減少
するだけで、その不正確な測定の発生を零にすることが
できない。また、カウンタ17を同期式のカウンタで構
成することは、同期式でない場合に比べ、回路構成が複
雑になると共に、消費電力が大きくなりやすい。
【0499】そこで、以上の問題を解決する方法として
は、遅延ライン発信器11の出力を、正負2種類の位相
段で動作する(立ち上がり及び立ち下がりの2種類の位
相段で動作する)2つのカウンタを用いて同時期にカウ
ントし、そのカウント結果も2つのラッチで同時期にラ
ッチする方法を用いる。また、ラッチにより得られた値
も2つの演算回路で演算し、一致回路も同様に2つ用意
することが考えられる。
【0500】(e−1)第33実施形態…図89及び図
90の説明 図89は、図1の実施形態を2逓倍回路に応用した実施
形態である図84において、上記の対策を施した本発明
の実施形態を示すものである。正負2種類の位相段でカ
ウンタを動作させる具体策としては、インバータ705
により、DL−OSC11の出力を反転させて出力させ
たものも用意し、反転したもの並びに反転させないもの
双方で同時にカウント動作を行っている。この場合、図
89の一致回路222の一致出力SA1及び222Bの
一致出力SA2の双方の一致出力が、同時に得られた場
合にのみ、真の一致出力がANDゲート726を通過で
きORゲート225から一致出力SAとして得られるこ
とになる。
【0501】更に図90は、波形整形回路において説明
したと同様に、入力クロックCKの周期の測定時間を一
般化した場合の実施形態を示すものである。波形整形回
路において説明したと同様に、出力として得られる逓倍
出力は、入力クロックCKの周期の測定時間が長いほ
ど、波形純度の高い(スプリアスの少ない、あるいはジ
ッタの小さい)信号が得られることになる。
【0502】以上は入力クロックCKの周期の測定の問
題であるが、実測回路20においても同様の問題があ
る。すなわち、遅延ライン発信器21の出力を受けたカ
ウンタ27のカウント出力は、そのカウント動作におい
て固有の遅延時間のために本来のカウント値でない状態
が、カウント数の増加と共に度々非常に狭いパルス状に
発生することがある。ここでも上記と同様に、カウント
27を、同期式のカウンタを使うことにより、同期式で
ないカウンタよりも遅延時間を少なくすることが可能で
あるが、遅延時間そのものを零にすることはできない。
また、たとえ遅延時間を非常に小さくできたとしても、
図1で示した実施形態では、カウント出力の増加の状態
が、本来のカウント値でない状態となる頻度が減少する
だけであり、その発生を零にすることはできない。ま
た、カウンタ17の場合と同様に、カウンタ27を同期
式のカウンタで構成することは、同期式でない場合に比
べ、回路構成が複雑になると共に、消費電力が大きくな
りやすい。
【0503】そこで、以上の問題を解決するため本発明
では、遅延ライン発信器21の出力を、正負2種類の位
相段で動作する(立ち上がり及び立ち下がりの2種類の
位相段で動作する)2つのカウンタを用い、同時期にカ
ウントする方法が考えられる。
【0504】以上の対処によると、演算回路19と別の
新たな演算回路を用意し、また実測回路20のカウンタ
27と新たなカウンタを用意し、演算回路19の出力を
一方の入力とし、他方の入力を実測回路20のカウンタ
27の出力とする一致回路28と、新たな演算回路の出
力を一方の入力とし、他方の入力を実測回路20の新た
なカウンタの出力とする新たな一致回路を用意し、一致
回路28と新たな一致回路の双方が一致出力を出力した
場合に、クロックCKの半分の周期の一致出力が得られ
たとする方法が考えられる。
【0505】以上の実施形態によれば、周期測定回路1
0のカウンタ17、及び実測回路20のカウンタ27は
同期式でなくとも良いので、各々のカウンタの回路構成
は簡単になり、またそれぞれの消費電力も低減され、且
つまた、クロックCKのより正確な半分の周期での一致
出力が得られるため、より正確なデューティー50%
で、しかも逓倍されたクロックCKが得られることにな
る。
【0506】なお、以上の実施形態では、遅延ライン発
信器11及び21の出力をインバータ705及び706
を用いて2種類の位相段(0゜及び180゜の位相段)
を使用しているが、インバータではなく多数の遅延回路
からなる位相段を用意し、それぞれの位相段にカウンタ
を用意し、同様に、ラッチ、演算回路、及び一致回路を
各々同数用意しても構わない。
【0507】(f)デューティー決定回路3、4 図7及びその類似の回路においても前記(e)で記述し
たことと同様の問題がある。すなわち、クロックCKの
周期測定を行うためのカウンタ17及びラッチ18が、
回路固有の遅延時間の為に周期測定が正確に行われず、
その結果クロックCKの半分の周期の時点で一致出力が
得られず、所望のデューティー50%のクロックCKが
得られないという問題があった。カウンタ17の遅延時
間の問題に対しては、同期式のカウンタを使うことによ
り、同期式でないカウンタよりも遅延時間を少なくする
ことが可能であるが、遅延時間そのものを零にすること
はできない。また、たとえ遅延時間を非常に小さくでき
たとしても、図7で示した基本形態では、遅延時間の測
定が正確に行われなくなる頻度が減少するだけで、その
不正確な測定の発生を零にすることができない。また、
カウンタ17を同期式のカウンタで構成することは、同
期式でない場合に比べ、回路構成が複雑になると共に、
消費電力が大きくなりやすい。
【0508】そこで、以上の問題を解決する方法として
は、図7の基本形態では、デューティー決定回路3及び
4の遅延ライン発信器11の出力を、正負2種類の位相
段で動作する(立ち上がり及び立ち下がりの2種類の位
相段で動作する)2つのカウンタを用いて同時期にカウ
ントし、そのカウント結果も2つのラッチで同時期にラ
ッチする方法を用いる。また、ラッチにより得られた値
も、一連の2組の演算回路で演算し、一連の一致回路も
同様に2組用意することが考えられる。以上はクロック
CKの周期の測定の問題であるが、図7の基本形態で
は、同じ回路でデューティー50%位置信号を発生させ
ているので、カウンタの遅延時間の問題は既に解決され
ている。
【0509】以上のことから具体的には、デューティー
決定回路3及び4でカウンタ17と新たなカウンタを設
け、カウンタ17の出力をラッチ18でラッチすると共
に、新たなカウンタの出力は新たなラッチでラッチす
る。またラッチ18の出力は演算回路19に送られ、一
方新たなラッチの出力は新たな演算回路に送られる。更
にカウンタ17の出力は一致回路28の一方の入力に加
わり、一致回路28の他の入力には、演算回路19の出
力が加わる。また、新たなカウンタの出力は新たな一致
回路の一方の入力に加わり、新たな一致回路の他の入力
には、新たな演算回路の出力が加わる。このようにする
ことにより、一致回路28と新たな一致回路の双方が一
致出力を出力した場合に、クロックCKのエッジ位置が
得られたとする方法が考えられる。
【0510】以上の実施形態によれば、デューティー決
定回路3及び4のカウンタ17は同期式でなくとも良い
ので、各々のカウンタの回路構成は簡単になり、またそ
れぞれの消費電力も低減され、且つまた、クロックCK
の周期に対し、逓倍内容に応じたより正確な位相位置で
の一致出力が得られるため、より精度の高い逓倍出力が
得られることになる。なお、以上の実施形態では、遅延
ライン発信器11及び21の出力を、例えばインバータ
705及び706を用いて2種類の位相段(0゜及び1
80゜の位相段)を用意しても良いが、インバータでは
なく多数の遅延回路からなる位相段を用意し、それぞれ
の位相段にカウンタを用意し、同様に、ラッチ、演算回
路、及び一致回路を各々同一組数用意しても構わない。
【0511】(g)デューティー決定回路3、4で複数
のカウンタ、ラッチ等を用いた場合の問題 前記(f)で、図7のデューティー決定回路3、4で複
数のカウンタ、ラッチ等を用いた場合、一致回路も複数
用意することになるが、複数用意された一致回路の一致
出力の取扱方法に若干問題がある。それは、複数の一致
回路の一致出力が同時に得られた場合を、真の一致出力
が得られた場合(時)とすると、その真の一致出力は非
常に狭いパルス信号となる可能性がある。
【0512】それを避ける方法としては、用意したカウ
ンタ等の組み合わせの数(例としてカウンタが2組であ
れば2)だけRSーFF(RSフリップフロップ)を用
意し、複数用意した一致出力の各々を、RSフリップフ
ロップの入力に加え、全てのRSフリップフロップが一
致出力により変化した時を、真の一致出力が得られた時
とする方法が考えられる。
【0513】この方法にれば、パルス幅安定した真の一
致出力が得られる。なお、この具体的な方法については
図67を参考とすればよい。
【0514】(h)周期測定回路10、実測回路20及
びデューティー決定回路3、4で使用している遅延ライ
ン発信器 図1の周期測定回路10、実測回路20並びに図3及び
図5のデューティー決定回路3、4で例示されている遅
延ライン発信回路の構成は、最小の構成、すなわち、素
子では、NAND1個とインバータ2個で構成されてい
る。この構成の場合、遅延ライン発信器だけの回路構成
は簡単であるものの、発信周波数が非常に高くなるた
め、消費電力がどうしても多くなるという問題がある。
また、この遅延ライン発信器をカウントするカウンタ
は、当然非常に高速のカウンタでなければならず、遅延
ライン発信器の周辺回路もまた、消費電力が多くなる。
更に、遅延ライン発信器及びカウンタを例えば同一のチ
ップ上に構築すると、一般的にはカウンタの内部を構成
するフリップフロップの1段当たりの遅延時間は、ここ
で例示されているNAND1個とインバータ2個からな
る最小構成の遅延ライン発信器の発信周期とほぼ同一時
間となる。
【0515】つまり、本発明の実施形態の回路を同一チ
ップ上に構築すると、遅延ライン発信器の出力周波数
は、カウンタがカウント可能な周波数を上回る可能性が
あり、動作できなくなる恐れがある。図91は上記の問
題を説明したものである。
【0516】そこで、以上の遅延ライン発信器の構成
を、まず最初にNAND1個とインバータ1個の組み合
わせを2組以上用意した、発信周期のより長い回路を用
いる構成とすることが考えられる。但し、この方法によ
ると、遅延ライン発信器の発信周期が長くなるために、
入力クロックCKの周期の測定精度が半分以下に低下す
ると共に、入力クロックCKの周期に対し、逓倍内容に
応じた位相位置での検出精度も半分以下に低下すること
が考えられる。
【0517】そこで、本発明においては、NAND1個
とインバータ1個とを1つの組み合わせと見立て、その
組み合わせ毎に位相が若干異なることを利用して、遅延
ライン発信器を多数の位相段を有する発信器に見立て、
その位相段毎に新たなラッチを組み合わせ、入力クロッ
クCKの周期の測定の時に行うラッチと共に、遅延ライ
ン発信器の位相段毎に新たなラッチも同時にラッチし、
まず、大まかに遅延ライン発信器の周期の何倍かをカウ
ンタにより計測し、更に遅延ライン発信器の位相段毎に
設置した新たなラッチ出力同士の結果を基に、遅延ライ
ン発信器の1周期の中の細かな位相結果をも得る。
【0518】例えば、遅延ライン発信器の構成がNAN
D1個とインバータ1が2組でできている、すなわち、
遅延ライン発信器の位相段が2つ用意されているような
場合には、遅延ライン発信器の各位相段毎に接続された
各ラッチの出力の結果を基に、遅延ライン発信器の少な
くとも1周期の半分の位相結果をも得ることができる。
また更に、遅延ライン発信器の各位相段毎の、立ち上が
り及び立ち下がりの状態をも判別すれば、遅延ライン発
信器の1周期の1/4の位相結果をも得ることが可能で
ある。
【0519】(h−1)第34実施形態…図92及び図
93 図92及び図93は以上の対策を施した実施形態を示し
たものである。図93において、位相一致検出回路86
1では、多数のNAND及びインバータから成るDL−
OSCを構成した場合に、そのNANDとインバータの
ペア毎にタップ(例えばOSC−d1、OSC−d2、
0SCーdn)を設け、その各々の出力を同時に観測
し、その結果を基に一致出力を求めることで、更に位相
精度、すなわち、結果的にデューティーを精度良く50
%に近づけることができると共に、デューティ決定回路
のカウンタ17及び17B動作速度を下げることができ
るので、これらのカウンタの消費電力を低減させること
が可能となる。
【0520】図92は、DL−OSCの構成が、NAN
Dとインバータが2組の場合の、具体的な実施形態を示
している。このように構成すると、図93の(a)の構
成から成るDLーOSCに比べて発振周波数を半分に低
減できるので、CーMOSのICで構成した場合には、
消費電力が半減できる。
【0521】更に、遅延ライン発信器の構成がNAND
1個とインバータ1が4組でできている、すなわち、遅
延ライン発信器の位相段が4組用意されているような場
合には、例えば図92(b)の実施形態で示す場合に
は、遅延ライン発信器の各位相段毎に接続された各ラッ
チの出力の結果を基に、少なくとも遅延ライン発信器の
1周期の約1/4の位相結果をも得ることができ、同様
に、遅延ライン発信器立ち上がり及び立ち下がりの状態
をも判別すれば、遅延ライン発信器の1周期の1/8の
位相結果をも得ることが可能である。
【0522】(i)演算回路及び一致回路の組み合わせ
の数 図7の基本形態では、逓倍を行うための基本となる一致
出力を得るために、一致回路222〜224と演算回路
219〜221の以上3組からなる、演算回路と一致回
路の組み合わせを使用している。この組み合わせの数は
今までの実施形態によると、逓倍数に応じて、例えば図
7の実施形態では2逓倍のために3組用意していた。図
7の実施形態を3逓倍に応用すれば、演算回路1個と一
致回路1個とを一つの組み合わせと考えれば、その組み
合わせが5組必要となり、逓倍数が4逓倍となれば、そ
の組み合わせは7組必要となる。
【0523】すなわち、m逓倍(mは2以上の整数)の
場合には、図7の実施形態をで考えれば、演算回路1個
と一致回路1個とを一つの組み合わせと考えれば、その
組み合わせが(2mー1)組必要となる。この場合、逓
倍の倍数が増加すると、演算回路と一致回路の組み合わ
せの数が非常に多く必要となるため、結果回路規模が大
きくなるので、図7の実施形態では逓倍数をあまり大き
くすることは実用上好ましくない。
【0524】(i−1)第35実施形態…図94及び図
95 図94は、以上の対策を施した図86並びに図87の実
施形態を改善した例を示したものである。具体的には、
図86の一致位置検出回路890の部分が変更となって
いる。
【0525】図94において、クロック入力到来後に生
じるCKFにより、一瞬カウンタ57がクリアされる
と、その時のカウント出力によって演算係数設定回路2
17が、逓倍出力の最初の立ち下がり位置で、一致回路
28が一致出力SAを出力できるような演算を、演算回
路218に行わせるような動作を行なう。次にこの結果
得られた一致出力SAにより、カウンタ57がカウント
を行って行くと、順次変化するカウント値に応じて、演
算係数設定回路217は、次の逓倍出力の立ち下がり位
置で一致出力SAが得られるような演算を、演算回路2
18に行わせるような動作をする。このようにして演算
係数設定回路217は、順次、必要な一致出力が得られ
るような演算を演算回路218行わせる。なお、カウン
タ57は、最大値までカウントして、次に最初の状態に
戻ったとしても、このときの条件では既に一致出力が得
られない。その後再び初期の状態、すなわち、クロック
入力CKが到来し、再び基の最初の状態と同様に、CK
Fが入力される。このようにして、所望の逓倍出力が得
られることになる。
【0526】(i−2)第36実施形態…図95 図95は、別の図86並びに図87の実施形態を改善し
た例を示す。この場合も同様に、具体的には、図86の
一致位置検出回路890の部分が変更となっている。
【0527】すなわち、この実施形態は、図94の一致
位置検出回路890の部分を、図95のものに置き換え
ればよい。
【0528】図95において、クロック入力到来後に生
じるCKFにより、一瞬ラッチ215がクリアされる
と、そのラッチ215の出力は全てLレベルとなる。こ
の結果、加算器216は演算回路19から得た値を、そ
のままの値で、一致回路28の一方の入力並びにラッチ
215の入力の双方に出力させる。また、このときのカ
ウンタ57も同時にクリアとなるため、その出力はLレ
ベルとなる。その結果、その信号を得たインバータ70
7により、反転出力が得られ、ANDゲート727は、
一致回路28からの一致出力SAを、通過させることが
できる状態となっている。
【0529】CKFの到来後、暫く時間が経過した後、
逓倍出力の最初の立ち下がり位置で、一致回路28によ
り一致出力SAが得られると、ラッチ215は、その時
に一致回路のA1〜An側に加えられていた演算回路1
9からの最初の演算結果を保持する。また同時にこのS
A出力により、カウンタ57は1カウント進む。
【0530】ラッチ215が一致回路28から出力され
る一致出力SAのエッジにより、演算回路19からの最
初の演算結果を保持し終わると、加算器216は、演算
回路19が保持していた最初の演算結果と、一致回路2
8から初めて一致出力SAが得られた一致出力28の一
方の入力、すなわち、A1〜An側の入力の値とを合計
する。この結果、加算器216のC1〜Cn出力から
は、結果として、最初に演算回路19が保持していた値
の2倍の値を一致回路28のA1〜An入力に加えるこ
とになる。このようにして、逓倍出力のエッジ位置で一
致回路28から一致出力SAが得られる度に、最初に演
算回路19が保持していた値づつ順次一致回路28の一
方の入力値が変化するので、必要な回数だけ逓倍出力の
エッジ位置出力が得られることになる。
【0531】そして、所望の逓倍出力が得られた後、す
なわち、カウンタ57が、必要な回数の一致出力SAを
カウントし終わるとカウンタ57のQn出力はHレベル
からLレベルに変化し、その結果ANDゲート727が
閉じてしまうために、以後たとえ誤った一致出力SAが
出力されても、もはや逓倍出力は変化しない。このよう
にして、所望の逓倍出力が得られることになる。
【0532】(i−3)第37実施形態…図96、図9
7及び図98 図96は、図7の実施形態を、逓倍数を一般化した場合
の実施形態である。図97及び98は、逓倍数を一般化
すると共に、今まで説明したのと同様に、入力クロック
CKの周期の測定時間も含めて一般化した実施形態を示
すものである。
【0533】(i−4)第38実施形態…図99 図99は、図94で説明したのと同様に、演算係数設定
回路217を用いて、演算回路218の演算値を制御し
て、全体の回路構成を、図98の実施形態と比べ、より
簡潔に構成できる実施形態を示すものである。なお、こ
の実施形態では、図94の場合と異なり、必要な逓倍出
力を得るための最後の一致出力が、カウンタ57により
必要回数得られた場合には、カウンタ57のカウント出
力を、ゲート214を使って通過させ、RSフリップフ
ロップ6をリセットさせている。
【0534】(i−5)第39実施形態…図100 図100も従来と同様に、入力クロックCKの周期測定
時間を一般化させた場合の実施形態である。
【0535】(i−6)第40実施形態…図101 図101は、図95と同様に、加算器216の働き等に
より、一致回路で一致させる値を、出力のエッジ、すな
わち、一致出力SAが得られる毎に、順次増加させるこ
とにより、図98の実施形態よりも遙かに、回路構成を
簡単にできるものである。
【0536】(i−7)第41実施形態…図102 図102も従来の説明と同様に、入力クロックCKの周
期の測定時間を一般化したものである。
【0537】(i−8)第42実施形態…図103、図
104、図105及び図106 図103は、図1の回路を更に簡単にしたもので、これ
を逓倍回路に応用した実施形態を示すものである。この
回路の良い点は、図1を逓倍回路に応用した図86の回
路と異なり、波形整形回路の実施形態でも説明したのと
同様に、遅延回路が必要なCKWを用意する必要がない
ため、広い周波数帯域にわたって、安定した動作が可能
となることである。
【0538】(i−9)第43実施形態…図104 図104は、図103の実施形態で、入力クロックCK
の周期の測定時間を一般化した場合の実施形態を示すも
のである。
【0539】(i−10)第44実施形態…図105 図105は、図94で説明したのと同様に、演算係数設
定回路217を用いて、演算回路218の演算値を制御
して、全体の回路構成を、図87の実施形態と比べ、よ
り簡潔に構成できる実施形態を示すものである。なお、
この実施形態では、図94の場合と異なり、必要な逓倍
出力を得るための最後の一致出力が、カウンタ57によ
り必要回数得られた場合には、カウンタ57のカウント
出力を、論理積回路から成る論理ゲート214を使って
初めて通過させ、その時にANDゲート215により一
致回路28からの一致出力SAが初めて通過し、RSフ
リップフロップ892をリセットさせている。
【0540】(i−11)第45実施形態…図106 図106も従来と同様に、入力クロックCKの周期測定
時間を一般化させた場合の実施形態である。
【0541】(i−12)第46実施形態…図107 図107は、図95と同様に、加算器216の働き等に
より、一致回路で一致させる値を、出力のエッジ、すな
わち、一致出力SAが得られる毎に、順次増加させるこ
とにより、図87の実施形態よりも遙かに、回路構成を
簡単にできるものである。
【0542】(i−13)第47実施形態…図108 図108も従来と同様に、入力クロックCKの周期測定
時間を一般化させた場合の実施形態である。
【0543】(j)演算回路及び一致回路の改善 (j−1)第48実施形態…図示せず 上記の(i)演算回路及び一致回路の組み合わせの数に
おいて、従来の方法では回路規模が大きくなってしまう
という問題があることを、明らかにしたが、この問題に
対処するため、例えば図7の演算回路220と221を
削除し、同じく一致回路223と224も削除する。そ
して残った演算回路219の機能を改良し、外部から演
算の係数(例えばわり算の係数。2で割るなら係数は
2、4で割るなら係数は4など)を制御可能な新たな演
算回路に置き換え、更に一致回路から得られた一致出力
を使って例えば、一致出力が得られる毎に新たな演算回
路の係数の設定ができるような回路を構成すれば良い。
一致回路は1個だけであるので、一致出力も1つだけで
ある。そこでこの一致出力を幅作成回路のDフリップフ
ロップのクロック入力に加えれば、所望の逓倍出力が得
られる。
【0544】以上の新たな構成の場合、一致回路及び演
算回路は逓倍の係数に関わりなく1組で良いので、逓倍
数が増加しても回路規模が大きくならず、価格面並びに
性能面で非常にメリットがある。
【0545】また別の実施形態としては、上記の実施形
態と比べ、演算回路219と一致回路222だけを残す
ことは同じであるが、演算回路の機能としては従来のま
まで良く、その代わり新たに加算器と新たなラッチを設
け、演算回路219の出力を一旦加算器を通して従来の
一致回路222に加えると共に、新たに設けたラッチの
入力にも加え、新たなラッチの出力は、新たなラッチの
他方の入力に加え、新たなラッチは従来の一致回路22
2からの一致出力が得られる毎にラッチを行い、結果的
に逓倍すべき信号が逓倍の結果、所望の立ち上がり位置
または立ち下がり位置に到来する度に、新たな加算器に
より加算を行い、新たな位相位置で一致出力が得られる
ように順次加算を行うと言う構成も考えられる。
【0546】以上この(j)の項目で述べた内容は、基
本的に図1及びその類似の実施形態を逓培用に改良した
新たな実施形態においても使用可能である。以上につい
ては、既に説明を行った実施形態を参照することによ
り、その構成並びに作用は明らかである。
【0547】(k)各改善項目の組み合わせ 上記述べてきた(a)周期測定から(j)演算回路及び
一致回路の改善までの内容については、個別に単独で行
ってもよく、また全ての内容を組み合わせて同時に行っ
ても良い。但し組み合わせによっては、返って性能が上
昇しないばかりか、かえってコストが上昇してしまう組
み合わせもある。例えば(a)でより簡単な構成の逓倍
器、そして(b)で周期測定について個別に説明した
が、それらを組み合わせて段数を増加させても良い。
【0548】(l)50%以外のデューティーの設定 今まで述べてきた逓倍回路の動作は、出力のデューティ
ーを50%にできるだけ近づけることを前提としてき
た、しかし、例えばコンピュータのCPUでは、デュー
ティーの異なる2相のクロックを必要とする場合があ
る。この2相(2種類)のクロックは、双方が同時に同
一のレベル(HレベルまたはLレベル)にならないよう
な位相関係である。このような2種類の信号は、一方を
デューティー50%にしてしまうと、他方がデューティ
ー50%から大きくずれてしまうので、見かけ上クロッ
クの周波数が上昇してしまい、好ましくない。そこで両
方ともあえてデューティーを50%から少しだけずらし
て出力させることがある。
【0549】(l−1)第49実施形態…図109及び
図110 図109及び図110は上記のことを説明すると共に、
その対策を行うことが可能な、デューティ微調回路87
1の動作を示すものである。図72及び、図73のデュ
ーティ微調回路870において説明したように、図10
9のデューティ微調回路871においても、遅延回路7
65及び766をこのデバイス固有の遅延時間をもった
遅延回路を用い、この場合には図7またはその類似の実
施形態の場合には、そのままORー1、すなわち、OR
ゲート、5dの出力を用い、図1の類似の実施形態の場
合にはCKFを用いる。また、図109の実施形態にお
いて、ORー2の出力としては、図7またはその類似の
実施形態の場合には、そのままORー2、すなわち、O
Rゲート33出力を用い、図1を逓倍用に応用したも
の、またはその類似の実施形態の場合には一致出力SA
を用いる。
【0550】図109の動作を示すタイミングチャート
である図110と、以上の説明からも分かるように、本
発明の逓倍回路と、このデューティ微調回路871とを
組み合わせて使用することにより、このデューティ微調
回路871のCK−10出力並びにCKー20出力から
は、所望の双方が同時に同一のレベル(Hレベルまたは
Lレベル)にならないような位相関係で、しかも両方が
共にデューティー50%に限りなく近い出力が得られ
る。
【0551】なお、現実にはマージン若干のマージンを
持たせるために、固有の遅延時間の2から3倍の固有の
遅延要素を用いることが望ましく、固有の遅延要素とし
ては、インバータを複数段用いれば良い。このような構
成とすると、デバイスの中で遅延時間が変動しても、こ
のインバータも同様に変化するので、マージンは自動的
に、且つ常に保たれることになる。
【0552】(m)ドットクロック信号への応用 今まで述べてきた入力クロックCKとしては、例えば水
晶発振器の様な精度の非常に高いものを前提に考えてき
たが、例えばVTRから得られる水平同期信号のよう
な、位相精度が落ちるような信号でも構わない。このよ
うな信号を扱う場合には、例えばビデオテープの延び縮
み、モーターの回転数の変動などにより、水平同期信号
の位相位置が変動することがある。しかしその様な信号
から例えば液晶ディスプレーに表示可能な信号を作成す
るためには、水平同期信号のエッジ位置に同期した、し
かも水平同期信号の正数倍の信号を必要とすることがあ
る。
【0553】このような要求に対しては、水平同期信号
の周期を平均化して求めた方が良いと考えられるので、
例えば図7の基本形態において、タイミング発生回路2
の分周比を図7の基本形態よりも大きくすると良い。そ
の上で必要とされる逓倍数を設定し、水平同期信号のエ
ッジ位置から所望の逓倍出力を出力させることで、RG
B信号などの映像信号を取り込むことが可能となり、液
晶表示装置、プラズマディスプレー、ELディスプレー
などのフラットパネル表示器を精度良く表示可能とな
る。
【0554】なお、以上のような動作の場合、水平同期
信号の位相位置が若干ずれた場合に表示に不具合が生じ
るのではないかと考えられるが、一般にフラットパネル
表示器の場合、例えば左端すなわち、水平同期信号の最
初のエッジ位置からの位置がきちんとしていれば、この
場合には順次右方向に表示がなされるので、表示される
画素の縦のラインに乱れが生じないことになる。すなわ
ち、本発明による場合には、水平同期信号の整数倍の安
定したドットクロックが得られると共に、従来のPLL
の機能にはない、水平同期信号のエッジの位置にも瞬時
に位相を同期させて出力させる機能をも併せて有するこ
とになる。しかも、仮に水平同期信号の位相の乱れの部
分にが生じた場合であっても、この件に関しては、画面
右端に到達した後、また最初の画面位置である左端に戻
るまでの表示されない間に、吸収されてしまうことにな
るため、表示画面には何ら問題が生じない。
【0555】(m−1)第50実施形態…図111及び
図112 図111は上記のことを踏まえて、実際の回路を構成し
た本発明の実施形態を示すものである。図111におい
て、水平同期信号H−SYNCを受けた狭パルス作成回
路601は、ノイズなどの誤った信号を除去した後に、
水平同期信号のエッジをS−TRIGとして本発明の周
波数逓倍回路201に供給する。なお、水平同期信号に
ノイズなどの誤った信号が混入することを考慮する必要
がない場合には、この狭パルス作成回路601は必要な
い。
【0556】狭パルス作成回路からのS−TRIGまた
は、直接水平同期信号H−SYNCを受けた、本発明の
周波数逓倍回路201は、再生すべきドットクロックの
周期ができるだけ安定するためにも、水平同期信号をで
きるだけ長い時間、すなわち、できるだけ多周期にわた
って周期測定を行った後、所定の逓倍出力を出力させ
る。この結果、PLL回路を用いることなく、安定し
た、しかも非常に広帯域で、なおかつ調整が不要な、ま
た適度な応答特性を持たせることが可能な、ドットクロ
ックを出力させることが可能となる。
【0557】なお、図111において、206、20
7、208はいわゆるカラー信号であるRGB出力をア
ナログーデジタル変換させることが可能な、A/Dコン
バータである。本実施形態では、得られた逓倍出力を、
ドットクロックとして出力させると共に、これらA/D
コンバータのクロック信号としても供給している。図1
12は、以上の関係を表したタイミングチャートであ
る。
【0558】(m−2)第51実施形態…図113 図113において、(a)は、CPUに必要とされるク
ロック信号を高い周波数のまま供給している例を示して
いる。このような場合、クロック発信器351からCP
Uまでの距離lが離れていて、しかもそのクロック周波
数が非常に高い場合には、ノイズの発生、消費電力の増
大、取扱の困難さと言った問題が生じていた。
【0559】図113の(b)は、以上の問題点を解決
する本発明の実施形態である。すなわち、CPUが必要
とする、高い周波数のクロックCKの1/Mの周波数
(Mは2以上の整数)のクロック発信器352を用い、
CPUの極近く、あるいはCPUのデバイスと一体とし
て、本発明の周波数逓倍回路201を用いる。こうする
ことにより、上記の問題が解決される。また、本発明の
周波数逓倍器とともに、図109で説明した、デューテ
ィ微調回路871とを組み合わせて使用しても良い。
【0560】(m−3)第52実施形態…図114及び
図115 図114はCPU361、カウンタ57及びA/Dコン
バータ206等が同一の基板あるいはケーブル等によっ
て接続され、同一のクロック発信器351から、高い周
波数のクロックCKを供給している状態を示すものであ
る。このような構成の場合も図113において説明を行
ったと同様の問題がある。
【0561】図115は以上の問題を解決するための本
発明の実施形態である。図113の場合と同様にCPU
361、カウンタ57及びA/Dコンバータ206の極
近く、あるいはそれらのデバイスと一体化して、本発明
の周波数逓倍器201を用いる。こうすることにより、
以上の問題が解決される。
【0562】(m−4)第53実施形態…図116及び
図117 図114はCPU361、362及び363が同一基板
あるいはケーブル等によって接続され、同一のクロック
発信器351から、高い周波数のクロックCKを供給し
ている、いわゆる並列型コンピュータの状態を示すもの
である。この構成の場合も図113において説明を行っ
たと同様の問題がある。と共に、従来とは異なり、各C
PUに供給する、入力クロックCKの位相をも含めて、
同一化する必要がある。
【0563】図117は以上の問題を解決するための本
発明の実施形態である。図113の場合と同様にCPU
361、カウンタ57及びA/Dコンバータ206の極
近く、あるいはそれらのデバイスと一体化して、本発明
の周波数逓倍器201、201B及び201Cを用いる
と共に、位相をも同一化するため、図80から図82で
説明した位相調整回路(遅延回路)202及び202C
を用いる。こうすることにより、以上の問題が解決され
る。
【0564】7.外部同期方法及び外部同期回路の改善
等について (1)概要 既に開示された内容によると、外部同期方法及び外部同
期回路の基本形態を示す図9、図10、図14並びに図
20を見ても分かるように、その構成要素には、今まで
述べてきた波形整形回路並びに周波数逓倍回路で利用さ
れてきたものとほとんど同一の要素が多く含まれてい
る。すなわち、外部同期方法及び外部同期回路のにおい
ても、波形整形回路及び周波数逓倍回路で行われた改善
等が同様に行われる可能性を示していることになる。
【0565】(a)より簡単な回路構成 今まで述べてきた基本形態では、図10を見ても分かる
ように、基本的には波形整形回路の実施形態を示す図5
の回路の内、タイミング発生回路2を除いた回路を4組
用いる構成としていた。しかし、出力を逓倍しないので
あれば、これは波形整形回路のより簡単な構成からなる
実施形態を示す図3の回路の内、タイミング発生回路2
を除いた回路を4組用いる構成としても良いことが分か
る。
【0566】また、若干の出力信号の精度の低下(原理
的にデューティーが50%になりにくくなること)が、
それ程問題にならないのであれば、波形整形回路の更に
簡単な構成からなる実施形態を示す図1の回路の内、ま
ず最初にタイミング発生回路2を除いた回路を1組を用
意し、次に同じ図1の実施形態の中で実測回路20と一
致回路28だけを抜き取って、最初に用意した回路と一
体とした構成とすることも可能である。その場合、新た
に追加する一致回路の一方の入力は、既に用意されてい
た演算回路から既に接続されていた一致回路との接続と
並行して接続を行う。また、この新たに追加した一致回
路の他方の入力には、新たに追加した実測回路20のカ
ウンタ27の出力を接続する。これら両方の一致出力
を、新たに追加するORゲートを介して、新たな一致出
力とすれば、より簡単な構成の外部同期方法及びび同期
回路とすることが可能となる。以上を基本構成としたよ
り簡単な構成の、外部同期方法及び外部同期回路として
も良い。
【0567】(b)周期測定 今まで述べてきた基本形態では、入力クロックCKの周
期測定は、その入力クロックの1周期で行っていたが、
これは1周期に限らず、m周期(mは2以上の整数)で
も良い。なお、これは、前記(a)のより簡単な回路構
成で補足した内容を盛り込んだ新たな回路構成を、図1
0の回路に適用した新たな実施形態の場合でも適用可能
である。図9及び図10で示した実施形態の双方で、具
体的にm周期による測定とするためには、図9の中で示
されたタイミング発生回路2を構成する分周器の分周比
を変更することにより対応が可能である。
【0568】また、入力クロックCKの周期測定をm周
期(mは2以上の整数)で行うことによる技術上の改善
点としては、入力クロックCKの周期の測定精度が向上
するので、結果的に外部同期方法及び外部同期回路から
得られる出力信号の、パルスのデューティーがより精度
良く、50%に近づけることができる。
【0569】(b−1)第54実施形態…図118、図
119並びに図9 図118及び図119は、上記のことを踏まえて、外部
同期回路に加えられる、入力クロック、すなわち、本実
施形態においてはEXT−TRIGと表示されているク
ロックの周期の測定時間を、従来より2倍に高めた場合
の実施形態を示したものである。
【0570】今回例示した実施形態は、前記の基本形態
においては、図9、図10並びに図14の組み合わせで
動作を行う実施形態として示されたものであるが、図を
見ても分かるように、今回示す実施形態においては、図
9の代わりに図118を用い、また図10の代わりに図
119の実施形態を用いて動作を行わせることになる。
図14図を見ても分かるように、外部同期回路に加えら
れた入力クロックEXT−CKは、2つのフリップフロ
ップ771及び772によって1/4分周される。ま
た、今までと同様に、図9、図118並びに図119の
組み合わせで動作を行わせるためには、同一の信号名称
同士のラインを接続させる。
【0571】このように接続して動作を行わせることに
より、従来とは異なり、入力クロックすなわち、EXT
−CKの周期の測定を2周期分で行うため、周期の測定
精度が原理的に、従来よりも2倍に高められ、その結
果、外部同期方法及び外部同期回路から得られる出力信
号の、パルスのデューティーがより精度良く、原理的に
は従来の2倍の正確さで、50%に近づけることができ
る。
【0572】なお、この回路の構成の場合においても、
波形整形回路、並びに周波数逓倍回路において説明しこ
とと同様に、入力クロック、すなわち、この実施形態で
はEXT−CKの周期測定の時間を、従来述べてきた実
施形態から変更する場合、図119で示す各デューティ
ー決定回路3の演算回路49の演算値も、変更する必要
がある。(周期の測定時間が2周期分であれば、得られ
た値を従来の更に1/2倍、すなわち、演算回路49の
演算値は、1/4に変更する必要がある。) (b−2)第55実施形態…図120、図121並びに
図9 図120及び図121は、上記並びに波形整形回路及び
周波数逓倍回路で述べたことと同様に、外部同期回路に
加えられる入力クロックEXT−CKの周期の測定時間
を、一般化した場合の実施形態を示している。なお、こ
の場合も、本実施形態を外部同期回路として動作させる
ためには、図120、図121及び図9の組み合わせで
接続を行い、接続方法は、従来と同様に同一信号名同士
を接続すれば良い。
【0573】このように接続して動作を行わせると、従
来とは異なり入力クロック、すなわち、EXT−CKの
周期の測定を、m(mは2以上の整数)周期分で行うた
め、得られる測定精度が従来よりもm倍に高められ、そ
の結果外部同期方法及び外部同期回路から得られる出力
信号の、パルスのデューティーがより精度良く、原理的
には従来のm倍の正確さで、50%に近づけることがで
きる。
【0574】なお、この回路の構成の場合においても、
波形整形回路、並びに周波数逓倍回路において説明した
ことと同様に、EXT−CKの周期の測定時間が従来の
実施形態から変更されると、図119で示す各デューテ
ィー決定回路3の演算回路49の演算値も、変更(周期
の測定時間がm周期分であれば、得られた値を従来の更
に1/m倍、すなわち、演算回路49の演算値は、1/
2×1/m=1/(2m)に変更)する必要がある。
【0575】(b−3)第56実施形態…図120、図
121並びに図9 特に図示していないが、前に説明した図118図119
並びに図9の組み合わせによる外部同期回路と同様に、
デューティー決定回路3が含まれている部分である図1
19の実施形態を、別の基本的な実施形態、図20に変
更しても外部同期回路として、同様な動作が可能であ
る。
【0576】なお、この組み合わせによる実施形態の場
合には、まず同一信号名同士のラインを接続し、次に図
118で1/4CK−A1/B1と表示されているライ
ンは、図10の1/2CK−A1/B1へ、以下同様
に、図118の1/4CK−A2/B2は、図10の1
/2CK−A2/B2へ、図118のWC4−A1/B
1は、図10のWC−A1/B1へ、更に図118のW
C4−A2/B2は、図10のWC−A2/B2へと接
続する。また他に類似の信号名のない、図9のTRIG
−STOPA及びTRIG−STOPBは、オープン
(どこにも接続しない状態)とする。
【0577】この実施形態の場合も、図118、図11
9並びに図9の組み合わせで外部同期回路を構成したと
きと同様の効果が得られる。すなわち、EXT−TRI
Gと表示されているクロックの周期の測定時間を、従来
より2倍に延ばしたため、そのクロックの周期の測定精
度も、原理的に従来の2倍に高められる。その結果、外
部同期方法及び外部同期回路から得られる出力信号の、
パルスのデューティーがより精度良く、原理的には従来
の2倍の正確さで、50%に近づけることができること
となる。
【0578】なお、このれらの回路の構成の場合におい
ても、波形整形回路、並びに周波数逓倍回路において説
明したことと同様に、EXT−CKの周期の測定時間が
従来の実施形態から変更されると、図119で示す、各
デューティー決定回路3の演算回路49の演算値も、変
更(周期の測定時間が2周期分であれば、得られた値を
従来の更に1/2倍、すなわち、演算回路49の演算値
は、1/4 に変更)する必要がある。
【0579】(b−4)第57実施形態…図120、図
9並びに図20 これも詳細は図示していないが、図120、図9並びに
図20の組み合わせにおいても、前記の図118、図2
0並びに図9の組み合わせの場合と同様に、外部同期回
路として動作が可能である。この組み合わせにおいて
も、波形整形回路並びに周波数逓倍回路の場合並びに、
前記の図120、図121並びに図9の組み合わせによ
る実施形態と同様に、外部同期回路に加えられる入力ク
ロック、EXT−CKの周期の測定時間を、一般化した
場合の実施形態を示している。
【0580】なお、この組み合わせを、前記の説明と同
様に外部同期回路として動作させるためには、まず同一
信号名同士のラインを接続し、次に図120で1/MC
K−A1/B1と表示されているラインは、図20の1
/2CK−A1/B1へ、以下同様に、図120の1/
MCK−A2/B2は、図20の1/2CK−A2/B
2へ、図120でWCM−A1/B1は、図20のWC
−A1/B1へ、更に図120のWCM−A2/B2
は、図20のWC−A2/B2へと接続する。また他に
類似の信号名の表示のない図9の、TRIG−STOP
A及びTRIG−STOPBは、オープン(どこにも接
続しない状態)とする。
【0581】このように接続して動作を行わせることに
より、従来の実施形態とは異なり、入力クロックすなわ
ち、EXT−CKの周期測定を、m(mは2以上の整
数)周期分で行うことにより、周期の測定精度が従来よ
りもm倍に高められ、その結果外部同期方法及び外部同
期回路から得られる出力信号の、パルスのデューティー
が、より精度良く、原理的には従来のm倍の正確さで、
50%に近づけることができる。
【0582】なお、この回路の構成の場合においても、
波形整形回路、並びに周波数逓倍回路において説明した
ようにEXT−CKの周期の測定時間を従来の状態から
変更すると、図119で示す各デューティー決定回路3
の演算回路49の演算値も、変更(周期の測定時間がm
周期分であれば、得られた値を従来の更に1/m倍、す
なわち、演算回路49の演算値は、1/2×1/m=1
/(2m)に変更)する必要がある。
【0583】(c)実測回路及びデューティー決定回路
の段数 今まで述べてきた実施形態では、入力クロックEXT−
CKを、外部トリガEXT−TRIGに同期させて、所
望のデューティーのクロックをCKを出力させるにあた
り、出力クロックをそのままの周波数、あるいは後で説
明するように必要に応じては周波数を逓倍させて、一致
出力を出力する働きをしている部分の回路構成が、最小
の構成でありながら、例示した回路構成のものよりも大
規模な回路構成で動作するものと比べ、性能面で同等で
しかも、最も安価となる回路構成を示している。
【0584】しかし、回路構成の規模が多少大きくなっ
ても問題がないのであれば、例えば図10、図20、図
119及び図121の実施形態においては、その構成要
素のデューティー決定回路3が、4段からなる構成とな
っているが、これをm段(mは5以上の整数)の構成と
しても構わない。但しその場合は、回路構成がより大き
くなり、結果コストが上昇するものの、性能(逓倍後の
出力信号の精度)はそれ程上がらない。例えばEXT−
TRIGが、非常に短時間の間に続けて到来するような
場合を想定すれば、このような事態にあっても、多数の
デューティー決定回路が順次分担して必要なクロックを
再現して出力させることが可能となるため、回路動作の
柔軟性が高まるという利点が生ずる。
【0585】同様に、図10で示す実施形態では、デュ
ーティー決定回路3、4が各々2組の構成となっている
が、これを各々3組以上の回路構成としても良い。但し
この場合回路構成がより大きく複雑になり、結果コスト
が上昇するものの、性能(逓倍後の波形整形の精度)は
上がらない。
【0586】(d)リセット信号 図10及び図20の実施形態では、入力クロックEXT
ーCKの半分の周期で、既に都合良く一致出力が得られ
るものとして動作の説明を行っていたが、それはあくま
で、理想の状態での動作である。もし仮に、図10のデ
ューティ決定回路3または4を構成するラッチ回路48
が、利用する入力クロックEXTーCKの周期に比べて
非常に大きなカウント値を電源投入直後、既にラッチし
ていたと仮定すると、入力クロックCKの周期に対し
て、所望の周期の時点で一致出力が得られず、結果いつ
までも所望の出力が得られないという問題があった。そ
こで、現在のタイミング発生回路14を改善して、電源
投入直後に、理想的な初期状態を設定できるように改善
する必要がある。
【0587】(d−1)第58実施形態…図51及び図
52 そのためには、図10及び図20の構成またはその類似
の構成では、図51及び図52において説明したよう
な、電源入力後、一定時間trの間、Lレベルの信号、
POWER ON RESET信号を出力させることが
可能な、パワーONリセット信号発生回路810を用意
し、例えばタイミング発生回路14の構成要素として、
このパワーONリセット信号発生回路810を組み合わ
せて使用しても良い。具体的には、このパワーONリセ
ット信号発生回路810の出力を、図55で示したもの
と同様に、図10及び図20またはその類似の実施形態
において、デューティー決定回路3のRSーFF6並び
にデューティー決定回路4のRSーFF8のリセット入
力Rの前にOR回路を挿入し、図55と同様の接続を行
えばよい。
【0588】このような改善を行うと、例えば図10の
デューティ決定回路3または4を構成するラッチ回路4
8が、電源投入直後に誤った、データを保持することな
く動作することができるので、外部同期回路は安定した
出力を得ることが可能となる。また、以上の事柄は、同
様の動作を行う図119及び図121並びにそれらの類
似の回路においても同様である。
【0589】(d−2)第59実施形態…図56、図5
8及び図60 また基本形態では、入力クロックCKの周期が途中で変
更しないものとして、動作を考えていたが、この入力ク
ロックCKの周期が短時間に大幅に変動すると、上記と
同様の事態つまり、入力クロックCKの周期に対して、
所望の周期の時点で一致出力が得られず、結果いつまで
も所望の出力が得られないという事態が想定された。
【0590】そこで、この入力クロックCKの変動に対
しても問題なく動作が行えるようにするため、図14、
図118または図120に示すタイミング発生回路30
2の構成を若干変更し、入力クロックEXTーCKの周
期の測定を行う状態となる少し前に、周期測定の動作を
行う方のカウンタ47の出力値を定期的に全て零の状態
にリセットさせる必要がある。
【0591】図56及び図58において説明したよう
に、図10の実施形態においても一つのデューティー決
定回路3がデューティーの決定動作を終了した後、例え
ば図10の例ではSA1が出力された後、デューティー
決定回路3がクロックEXTーCKの周期の測定を行う
前迄の間に、毎回あるいは間欠的に、Lレベルの信号R
ESET信号を出力させ、デューティー決定回路3のカ
ウンタ47を一定時間強制的にクリアー(すなわち、カ
ウント値を全てLレベル)に設定し、その間にラッチ4
8のデータが、必ず全てLレベルに保持される状態とな
り、再びデューティー決定回路3がクロックEXTーC
Kの周期の測定を行う時からは、基本形態通りの状態で
周期の測定動作を行うようにすれば良い。
【0592】すなわち、例えば図10の実施形態では、
2つのデューティー決定回路3の、それぞれのRSーF
F6のリセット入力R、及び2つのデューティー決定回
路4の、それぞれのRSーFF8のリセット入力Rの、
各入力の前にOR回路を挿入し、図58と同様の接続を
行えばよい。またこのOR入力に加えるRESET信号
は、図60の実施形態を基に、供給すれば良い。以上の
事柄は、同様の動作を行う図20、図119及び図12
1並びにそれらの類似の回路においても同様である。
【0593】(e)位相位置付与回路312及び313 図1の回路の一部を利用した、図9の回路の位相位置付
与回路312及び313において位相位置の測定を行う
ためのカウンタ320及びラッチ321が、回路固有の
遅延時間の為に位相位置の測定が正確に行われず、その
結果、EXTーCKの周期に対し、同一の位相位置で一
致出力が得られず、結果所望の精度の高い、同期出力が
得られないという問題があった。
【0594】カウンタ320の遅延時間の問題に対して
は、同期式のカウンタを使うことにより、同期式でない
カウンタよりも遅延時間を少なくすることが可能である
が、遅延時間そのものを零にすることはできない。ま
た、たとえ遅延時間を非常に小さくできたとしても、図
9を改良した新たな実施形態では、到来したEXTーT
RIGの位相位置の測定が正確に行われなくなる頻度が
減少するだけで、その不正確な測定の発生を零にするこ
とができない。また、カウンタ312を同期式のカウン
タで構成することは、同期式でない場合に比べ、回路構
成が複雑になると共に、消費電力が大きくなりやすい。
【0595】そこで、以上の問題を解決する方法として
は、遅延ライン発信器314の出力を、インバータを用
いて、結果的に正負2種類の位相段で動作する(立ち上
がり及び立ち下がりの2種類の位相段で動作する)2つ
のカウンタを用いて同時期にカウントし、そのカウント
結果も2つのラッチで同時期にラッチする方法を用い
る。また、一致回路も同様に2つ用意することが考えら
れる。以上を具体的に行うには、図62の実施形態を参
考にすればよい。
【0596】以上の対処によると、位相位置付与回路3
12のインバータを用いないで出力させた遅延ライン発
信器314は従来のカウンタ320でカウント動作を行
わせると共にラッチ321、一致回路322も同様の接
続とする。他方インバータを用いて遅延ライン発信器3
14を反転させて出力させた信号は、新たなカウンタ2
によりカウントを行わせ、それらを同様に新たなラッ
チ、新たな遅延回路に接続する。このようにした結果、
同様に用意された一方のANDゲート324の出力と新
たなANDゲートの出力の双方が共に一致出力を出力し
た場合に、所望の一致出力が得られたとする方法が考え
られる。
【0597】以上の方法によれば、位相位置付与回路3
12並びに313のカウンタ320は、同期式でなくと
も良いので、各々のカウンタの回路構成は簡単になり、
またそれぞれの消費電力も低減され、且つまた、クロッ
クEXT−CK周期に対し、正確な位相位置での一致出
力が得られるため、より同期精度のの高い出力が得られ
ることになる。
【0598】なお、以上の実施形態では、遅延ライン発
信器11及び21の出力を、インバータを用いて、2種
類の位相段(0゜及び180゜の位相段)で動作させて
いるが、より多くの遅延回路を用意し、それぞれの遅延
回路にカウンタを用意し、同様に、ラッチ及び一致回路
を各々同数用意しても構わない。
【0599】(f)位相位置付与回路312及び313
の段数 (f−1)第60実施形態…図122〜図125 図122は、図9における外部トリガの到来位置(入力
クロックCKのどの位相位置でEXT TRIGが入力
されたか)を測定し、再現するための全体回路を抜き出
した図である。この図122に示すとおり、図9の基本
形態において採用されている位相位置付与回路では、位
相位置付与回路312及び313の段数は2段から成る
構成であった。これを、タイミング発生回路311の構
成を若干変更することにより、より安定な動作を行わせ
ることが可能である。例えば、従来のタイミング発生回
路311を、図123に示すように、タイミング発生回
路を3相に構成して、設計マ−ジンを大きくとり動作を
安定させた構成としても良い。図124は、この新しい
タイミング発生回路311の各部の動作を示す図、図1
25はタイミング発生回路を3種類の位相出力に変更し
た場合の前記図122の全体図に対応する図である。
【0600】(f−2)第61実施形態…図126、図
127 この位相位置付与回路312の構成を更に一般化可能な
ように変更し、図126及び図127に示す構成として
も良い。このような構成とした場合のメリットとして
は、位相位置付与回路の構成が2段だけの場合と比べ
て、遅延時間の設定マージンが広くとれるために、回路
の動作が安定することが考えられる。また、位相位置付
与回路によって付与される位相が、従来の少ない段数の
場合よりも小さくなることが考えられるために、位相付
与の精度が原理上、向上できるので、結果的に出力信号
の同期精度を高めることができる。
【0601】(g)デューティー決定回路3、4 図10及び図20並びにそれらの類似の回路において
も、波形整形並びに逓倍回路において説明したことと同
様の問題がある。すなわち、クロックEXTーCKの周
期測定を行うためのカウンタ47及びラッチ48が、回
路固有の遅延時間の為に周期測定が正確に行われず、そ
の結果クロックCKの半分の周期の時点で一致出力が得
られず、所望の出力が得られないという問題があった。
【0602】カウンタ47の遅延時間の問題に対して
は、同期式のカウンタを使うことにより、同期式でない
カウンタよりも遅延時間を少なくすることが可能である
が、遅延時間そのものを零にすることはできない。ま
た、たとえ遅延時間を非常に小さくできたとしても、図
10及び図20で示した実施形態では、遅延時間の測定
が正確に行われなくなる頻度が減少するだけで、その不
正確な測定の発生を零にすることができない。また、カ
ウンタ47を同期式のカウンタで構成することは、同期
式でない場合に比べ、回路構成が複雑になると共に、消
費電力が大きくなりやすい。
【0603】そこで、以上の問題を解決する方法として
は、図10の実施形態では、デューティー決定回路3及
び4の遅延ライン発信器41の出力を、インバータを使
って、正負2種類の位相段で動作する(立ち上がり及び
立ち下がりの2種類の位相段で動作する)2つのカウン
タを用いて同時期にカウントし、そのカウント結果も2
つのラッチで同時期にラッチする方法を用いる。また、
ラッチにより得られた値も2つの演算回路で演算し、一
致回路も同様に2つ用意することが考えられる。以上は
クロックCKの周期の測定の問題であるが、図10の実
施形態では、同じ回路で設定条件に応じた位相位置信号
を発生させているので、カウンタの遅延時間の問題は既
に解決されている。
【0604】以上のことから具体的には、デューティー
決定回路3及び4でカウンタ47と新たなカウンタを設
け、カウンタ47の出力をラッチ48でラッチすると共
に、新たなカウンタの出力は新たなラッチでラッチす
る。またラッチ48の出力は演算回路49に送られ、一
方新たなラッチの出力は新たな演算回路に送られる。更
にカウンタ47の出力は一致回路50の一方の入力に加
わり、一致回路50の他の入力には、演算回路49の出
力が加わる。また、新たなカウンタの出力は新たな一致
回路の一方の入力に加わり、新たな一致回路の他の入力
には、新たな演算回路の出力が加わる。このようにする
ことにより、一致回路50と新たな一致回路の双方が一
致出力を出力した場合に、入力クロックCKの周期に対
し、逓倍内容に応じた所望の周期の時点で一致出力が得
られたとする方法が考えられる。
【0605】以上の方法によれば、デューティー決定回
路3及び4のカウンタ47は同期式でなくとも良いの
で、各々のカウンタの回路構成は簡単になり、またそれ
ぞれの消費電力も低減され、且つまた、クロックCKの
周期に対し、設定内容に応じたより正確な位相位置での
一致出力が得られるため、より精度の高い出力が得られ
ることになる。
【0606】なお、簡単な実施形態では、遅延ライン発
信器41の出力をインバータを用いて2種類の位相段
(0゜及び180゜の位相段)を用意しカウント等の動
作を行わせても良いが、多数の遅延回路から成る遅延段
を用意し、それぞれの位相段にカウンタを用意し、同様
に、ラッチ、演算回路、及び一致回路を各々同数用意し
ても構わない。
【0607】(h)デューティー決定回路3、4で複数
のカウンタ、ラッチ等を用いた場合の問題 前記(f)で説明したように、図10及び図20及びそ
の類似の回路のデューティー決定回路3、4で、複数の
カウンタ、ラッチ等を用いた場合、一致回路も複数用意
することになるが、複数用意された一致回路の一致出力
の取扱方法に若干問題がある。それは、複数の一致回路
の一致出力が同時に得られた場合を、真の一致出力が得
られた場合(時)とすると、その真の一致出力は非常に
狭いパルス信号となる可能性がある。
【0608】それを避ける方法としては、用意したカウ
ンタ等の組み合わせの数(例としてカウンタが2組であ
れば2)だけRSーFF(RSフリップフロップ)を用
意し、複数用意一致出力の各々を、RSフリップフロッ
プの入力に加え、全てのRSフリップフロップが一致出
力により変化した時を、真の一致出力が得られた時とす
る方法が考えられる。この実施形態によれば、パルス幅
の安定した真の一致出力が得られる。
【0609】(i)位相位置付与回路312及び31
3、デューティー決定回路3、4で使用している遅延ラ
イン発信器 図9の位相位置付与回路312及び313、並びに図1
0、図20、図119更に図121またこれらの類似の
実施形態において、デューティー決定回路3、4で例示
されている遅延ライン発信回路の構成は、最小の構成、
すなわち、素子では、NAND1個とインバータ2個で
構成されている。この構成の場合、遅延ライン発信器だ
けの回路構成は簡単であるものの、発信周波数が非常に
高くなるため、消費電力がどうしても多くなるという問
題がある。また、この遅延ライン発信器をカウントする
カウンタは、当然非常に高速のカウンタでなければなら
ず、遅延ライン発信器の周辺回路もまた、消費電力が多
くなる。更に、遅延ライン発信器及びカウンタを例えば
同一のチップ上に構築すると、一般的にはカウンタの内
部を構成するフリップフロップの1段当たりの遅延時間
は、ここで例示されているNAND1個とインバータ2
個からなる最小構成の遅延ライン発信器の発信周期とほ
ぼ同一時間となる。
【0610】つまり、本発明の実施形態の回路を同一チ
ップ上に構築すると、遅延ライン発信器の出力周波数
は、カウンタがカウント可能な周波数を上回る可能性が
あり、動作できなくなる恐れがある。そこで、以上の遅
延ライン発信器の構成を、まず最初にNAND1個とイ
ンバータ1個の組み合わせを2組以上用意した、発信周
期のより長い回路を用いる構成とすることが考えられ
る。但し、この方法によると、遅延ライン発信器の発信
周期が長くなるために、入力クロックCKの周期の測定
精度が半分以下に低下すると共に、入力クロックCKの
周期に対し、逓倍内容に応じた位相位置での検出精度も
半分以下に低下することが考えられる。
【0611】そこで、NAND1個とインバータ1個と
を1つの組み合わせと見立て、その組み合わせ毎に位相
が若干異なることを利用して、遅延ライン発信器を多数
の位相段を有する発信器に見立て、その位相段毎に新た
なラッチを組み合わせ、入力クロックCKの周期の測定
の時に行うラッチと共に、遅延ライン発信器の位相段毎
に新たなラッチも同時にラッチし、まず、大まかに遅延
ライン発信器の周期の何倍かをカウンタにより計測し、
更に遅延ライン発信器の位相段毎に設置した新たなラッ
チ出力同士の結果を基に、遅延ライン発信器の1周期の
中の細かな位相結果をも得ることができる。
【0612】例えば、遅延ライン発信器の構成がNAN
D1個とインバータ1が2組でできている、すなわち、
遅延ライン発信器の位相段が2組用意されているような
場合には、遅延ライン発信器の各位相段毎に接続された
各ラッチの出力の結果を基に、遅延ライン発信器の少な
くとも1周期の半分の位相結果をも得ることができる。
また更に、遅延ライン発信器立ち上がり及び立ち下がり
の状態をも判別すれば、遅延ライン発信器の1周期の1
/4の位相結果をも得ることが可能である。
【0613】更に、遅延ライン発信器の構成がNAND
1個とインバータ1が4組でできている、すなわち、遅
延ライン発信器の位相段が4組用意されているような場
合には、遅延ライン発信器の各位相段毎に接続された各
ラッチの出力の結果を基に、少なくとも遅延ライン発信
器の1周期の約1/4の位相結果をも得ることができ、
同様に、遅延ライン発信器立ち上がり及び立ち下がりの
状態をも判別すれば、遅延ライン発信器の1周期の1/
8の位相結果をも得ることが可能である。
【0614】(j)逓倍回路への応用 (j−1)第62実施形態…図128、図129、図1
4及び図9 図128は、今まで説明を行ってきた外部同期回路及び
外部同期方法を、逓倍回路にも応用可能であることを示
す実施形態である。外部同期方法及び外部同期回路にお
いても、逓倍回路が実現可能である理由について簡単に
説明を行うと、逓倍回路の実施形態である図7と外部同
期回路の実施形態である図10とを比較しても分かるよ
うに、その出力部分の動作の基本的な違いは、外部から
加えられた基準のクロック入力EXTーCKの到来後、
デューティー決定回路3が、1回だけ所望の位相位置に
おいて一致出力SAを出力していたか、あるいは奇数回
(図7では3回)の一致出力SAを出していたかの違い
だけである。
【0615】しかし、外部同期方法及び外部同期回路の
出力部分の実施形態、図10と図20とを比較しても分
かるように、図20の方法では、たとえ一致出力が複数
回得られたとしても、最終出力部に図10とは異なり一
致出力SAの到来毎に出力が変化可能なフリップを有し
ていないため、この回路を基本とした方法では、デュー
ティー決定回路3の内部の構成を、図7で示すものに変
更しても、逓倍回路の機能を持たせることはできない。
【0616】以上の事柄から、基本的に逓倍回路の実施
形態である図7のデューティー決定回路3と、外部同期
回路図の実施形態である、図10とを組み合わせた実施
形態として外部同期方法及び外部同期回路の新たな実施
形態を示す。
【0617】前記の説明の通り、具体的には、図7の実
施形態の中で、図128に示すデューティー決定回路3
を、図10の実施形態、並びにその類似の実施形態で応
用が可能であることを示すものである。より具体的に
は、例えば図129の回路において、デューティー決定
回路3を、図128の実施形態に置き換えれば、外部ト
リガ、EXT−TRIGに同期し、しかも外部からの安
定した入力クロックEXT−CKの整数倍の周波数で安
定したクロックを出力させることが可能である。より詳
細な全体的な回路構成としては、図128、図129、
図14及び図9に示す実施形態を組み合わせて回路を構
成させれば良い。
【0618】(j−2)第63実施形態…図130、図
131、図120及び図9 前にも説明したとおり、図9の実施形態の内、タイミン
グ発生回路302の具体例である図14の構成を、図1
20に示す構成に置き換え、外部からの入力クロックE
XT−CKの周期の測定時間を一般化することが可能で
ある。波形整形回路の動作において説明したように、入
力クロックEXT−CKの周期の測定を、従来の実施形
態の1周期ではなく、より長く設定すれば、入力クロッ
クEXT−CKの測定精度がより高められるので、逓倍
された出力の波形の精度(周波数の純度、位相の変動、
パルス幅の変動、更にはデューティーがより50%に近
づくこと)を高めることが可能となる。
【0619】すなわち、このことは、特に図示はしてい
ないが、この実施形態の基本となる波形整形回路におい
ても説明したとおり、図10、図20、図119、及び
図121並びにそれらの類似の回路においても、これら
の実施形態の中のデューティー決定回路3について次の
ようなの構成を採用することによっても、同様に逓
倍された出力の波形の精度(周波数の純度、位相の変
動、パルス幅の変動、更にはデューティーがより50%
に近づくこと)を高めることが可能となる。
【0620】遅延ライン発信器の出力位相を正負2種
類以上用意し、各々の位相毎にカウンタ、ラッチ、演算
回路、一致回路を動作させる。
【0621】遅延ライン発信器の構成を、図69また
は図92,図93で示したような多段の構成とし、発信
周波数を低下させる。このことにより、たとえば、図1
29,図130に示すカウンタ47の動作速度を低くす
ることが可能となり、併せて消費電力も低下させること
ができる。なお、遅延ライン発信器を多段の構成とする
と、本逓倍器出力の精度が低下するので、逓倍器図9
2、図93及び波形整形回路図69の説明したことと同
様な対策をとることが望ましい。
【0622】(j−3)第64実施形態…図129、図
132、図14及び図9 逓倍回路においても説明したように、図131の実施形
態を図132の実施形態で示すように、一致回路501
及び演算回路491の組み合わせを、多数の奇数個の組
み合わせから成るものに変更すれば、図131で示した
3逓倍ではなく、更に逓倍比率を高めて出力させること
が可能となる。なお、この場合の回路の具体的な組み合
わせは、図129、図132、図14及び図9となる。
【0623】(j−4)第65実施形態…図120、図
130、図133及び図9 図120、図130、図133及び図9実施形態の組み
合わせで回路を構成すると、出力の逓倍比率を任意に設
定できると共に、外部からの入力クロックEXT−CK
の周期の測定時間を一般化することが可能であるため、
入力クロックEXT−CKの周期の測定を、従来の実施
形態の1周期ではなく、より長く設定すれば、入力クロ
ックEXT−CKの測定精度がより高められるので、逓
倍された出力の波形の精度(周波数の純度、位相の変
動、パルス幅の変動、更にはデューティーがより50%
に近づくこと)を高めることが可能となる。
【0624】(j−5)第66実施形態…図129、図
132、図134、図14及び図9並びに図135 前に説明を行った、図129、図132、図14及び図
9の組み合わせの回路では、一致回路及び演算回路の組
み合わせの数が、逓倍数を高めた場合に非常に大きくな
る。その対策として、前記逓倍回路において説明したこ
とを踏まえ、まず図129を図134の実施形態に変更
し、次に図132を図99で示す実施形態のデューティ
ー決定回路3に置き換えることにより、逓倍回路で説明
したことと同様の効果、すなわち、一致回路及び演算回
路の組み合わせの数を増加させることなく逓倍比率を高
めることが可能となる。なお、図99で示す実施形態の
デューティー決定回路3の動作は、逓倍回路において説
明した通りである。
【0625】また、このような動作を行わせている場合
においても、図135で示すように、今までの説明と同
様、入力クロックEXT−CKの周期の測定時間を任意
に設定し、しかもその測定時間を基本形態の1周期では
なく、より長く設定すれば、入力クロックEXT−CK
の測定精度がより高められるので、逓倍された出力の波
形の精度(周波数の純度、位相の変動、パルス幅の変
動、更にはデューティーがより50%に近づくこと)を
高め、更に一致回路、演算回路の組み合わせの数も増加
させることなく、出力として取り出される信号の、逓倍
比率を高めることが可能となる。
【0626】(j−6)第67実施形態…図136、1
37 前記の組み合わせの内、図134を図136の実施形態
に変更し、それに応じて図136のデューティー決定回
路3を、図101の実施形態で示すものに変更しても、
前記と同様に、一致回路、並びに演算回路の組み合わせ
の数を増加させることなく、任意の逓倍比率の出力クロ
ックを得ることが可能となる。
【0627】また、前期と同様、入力クロックEXT−
CKの周期の測定時間を、任意の周期に設定する場合に
は、図136を図137の実施形態に置き換え、その内
部のデューティー決定回路も同様に、図102の実施形
態に置き換えると、前記と同様に入力クロックEXT−
CKの測定精度がより高められるので、逓倍された出力
の波形の精度(周波数の純度、位相の変動、パルス幅の
変動、更にはデューティーがより50%に近づくこと)
を高め、更に一致回路、演算回路の組み合わせの数も増
加させることなく、出力として取り出される信号の、逓
倍比率を任意に高めることが可能となる。
【0628】(k)演算回路及び一致回路の組み合わせ
の数 逓倍回路の実施形態を示す図7では、逓倍を行うための
基本となる一致出力を得るために、一致回路222〜2
24と演算回路219〜221の以上3組からなる、演
算回路と一致回路の組み合わせを使用している。この組
み合わせの数は今までの実施形態によると、逓倍数に応
じて、例えば図7の実施形態では2逓倍のために3組用
意していた。図7の実施形態を3逓倍に応用すれば、演
算回路1個と一致回路1個とを一つの組み合わせと考え
れば、その組み合わせが5組必要となり、逓倍数が4逓
倍となれば、その組み合わせは7組必要となる。
【0629】すなわち、m逓倍(mは2以上の整数)の
場合には、図7の実施形態をで考えれば、演算回路1個
と一致回路1個とを一つの組み合わせと考えれば、その
組み合わせが(2mー1)組必要となる。この場合、逓
倍の倍数が増加すると、演算回路と一致回路の組み合わ
せの数が非常に多く必要となるため、結果回路規模が大
きくなるので、図7の実施形態では逓倍数をあまり大き
くすることは実用上好ましくない。図1の実施形態に逓
倍回路の動作が行えるように改良を施した場合は、図7
実施形態の実施形態よりも若干回路規模を小さくできる
ものの、基本的には同様の問題がある。
【0630】(l)演算回路及び一致回路の改善 (l−1)第68実施形態…図示せず 上記の(k)演算回路及び一致回路の組み合わせの数に
おいて、従来の方法では回路規模が大きくなってしまう
という問題があることを、明らかにしたが、この問題に
対処するため、例えば図7の演算回路220と221を
削除し、同じく一致回路223と224も削除する。そ
して残った演算回路219の機能を改良し、外部から演
算の係数(例えばわり算の係数。2で割るなら係数は
2、4で割るなら係数は4など)を制御可能な新たな演
算回路に置き換え、更に一致回路から得られた一致出力
を使って例えば、一致出力が得られる毎に新たな演算回
路の係数の設定ができるような回路を構成すれば良い。
一致回路は1個だけであるので、一致出力も1つだけで
ある。そこでこの一致出力を幅作成回路のDフリップフ
ロップのクロック入力に加えれば、所望の逓倍出力が得
られる。
【0631】以上の新たな構成の場合、一致回路及び演
算回路は逓倍の係数に関わりなく1組で良いので、逓倍
数が増加しても回路規模が大きくならず、価格面並びに
性能面で非常にメリットがある。
【0632】(l−2)第69実施形態…図示せず また別の実施形態としては、上記の実施形態と比べ、演
算回路219と一致回路222だけを残すことは同じで
あるが、演算回路の機能としては従来のままで良く、そ
の代わり新たに加算器と新たなラッチを設け、演算回路
219の出力を一旦加算器を通して従来の一致回路22
2に加えると共に、新たに設けたラッチの入力にも加
え、新たなラッチの出力は、新たなラッチの他方の入力
に加え、新たなラッチは従来の一致回路222からの一
致出力が得られる毎にラッチを行い、結果的に逓倍すべ
き信号が逓倍の結果、所望の立ち上がり位置または立ち
下がり位置に到来する度に、新たな加算器により加算を
行い、新たな位相位置で一致出力が得られるように順次
加算を行うと言う構成も考えられる。以上の事柄につい
ては、既に実施形態を示して、説明を行った。
【0633】(m)各改善項目の組み合わせ 上記述べてきた(a)より簡単な回路構成から周期測定
から(l)演算回路及び一致回路の改善までの内容につ
いては、個別に単独で行ってもよく、また全ての内容を
組み合わせて同時に行っても良い。但し組み合わせによ
っては、返って性能が上昇しないばかりか、かえってコ
ストが上昇してしまう組み合わせもある。
【0634】(n)50%以外のデューティーの設定 今まで述べてきた波形正解回路の動作は、逓倍後の出力
波形のデューティーを50%にできるだけ近づけること
を前提としてきた、しかし、例えばコンピュータのCP
Uでは、外部より低い周波数のクロックを供給し内部で
必要な倍数だけ逓倍し、且つまたそれをデューティーの
異なる2相のクロックを必要とする場合がある。この2
相(2種類)のクロックは、双方が同時に同一のレベル
(HレベルまたはLレベル)にならないような位相関係
である。このような2種類の信号は、一方をデューティ
ー50%にしてしまうと、他方がデューティー50%か
ら大きくずれてしまうので、見かけ上クロックの周波数
が上昇してしまい、好ましくない。そこで両方ともあえ
てデューティーを50%から少しずらして出力させるこ
とがある。
【0635】そのための方法としては、逓倍を行わな
い場合と、逓倍を行う場合とで対策が異なるが、 逓倍を行わない場合には、波形整形回路で説明したと
おり、図72、図73並びに図74での実施形態で説明
を行った対策を行えばよい。
【0636】逓倍を行う場合には、逓倍回路において
説明したように、図109及び図110の実施形態で説
明を行った対策を行えばよい。
【0637】(o)ドットクロック信号への応用 今まで述べてきた入力クロックCKとしては、例えば水
晶発振器の様な精度の非常に高いものを前提に考えてき
たが、例えばVTRから得られる水平同期信号のよう
な、位相精度が落ちるような信号でも構わない。このよ
うな信号を扱う場合には、例えばビデオテープの延び縮
み、モーターの回転数の変動などにより、水平同期信号
の位相位置が変動することがある。しかしその様な信号
から例えば液晶ディスプレーに表示可能な信号を作成す
るためには、水平同期信号のエッジ位置に同期した、し
かも水平同期信号の正数倍の信号を必要とすることがあ
る。
【0638】このような要求に対しては、水平同期信号
の周期を平均化して求めた方が良いと考えられるので、
例えば図7の実施形態において、タイミング発生回路2
の分周比を図7の実施形態よりも大きくすると良い。そ
の上で必要とされる逓倍数を設定し、水平同期信号のエ
ッジ位置から所望の逓倍出力を出力させることで、RG
B信号などの映像信号を取り込むことが可能となり、液
晶表示装置などのフラットパネル表示器を精度良く表示
可能となる。
【0639】なお、以上のような動作の場合、水平同期
信号の位相位置が若干ずれた場合に表示に不具合が生じ
るのではないかと考えられるが、一般にフラットパネル
表示器の場合、例えば左端すなわち、水平同期信号の最
初のエッジ位置からの位置がきちんとしていれば、この
場合には順次右方向に表示がなされるので、表示される
画素の縦のラインに乱れが生じないことになる。そし
て、水平同期信号の位相の乱れの部分に関しては、この
場合は画面右端に到達した後、また最初の画面位置であ
る左端に戻るまでの表示されない間に、吸収されてしま
うことになるため、表示画面には何ら問題が生じない。
【0640】(o−1)第70実施形態…図138 具体的な対応としては、図138の実施形態で示す接続
を行えばよい。なお、この138図において、205は
本発明の外部同期方法及び外部同期回路であり、EXT
−TRIGとして水平同期信号H−SYNCを加える。
なおこの実施形態の場合においても、逓倍回路の同様の
実施形態に於い図111にて説明したように、水平同期
信号を予め狭パルス作成回路601を通過させて、ヒゲ
上のノイズ信号を除去した後、S−TRIGに変更して
から、EXT−TRIG入力に加えても良い。
【0641】また、図138において、で本発明の外部
同期方法及び外部同期回路205他方の入力に加えられ
たのCKとしては、水晶発振器等の、周波数の安定度の
非常に高いクロックを用意して接続すれば良い。このよ
うに接続すると、本発明の205の出力端子OUTか
ら、205の入力端子CKに加えられたと同一の周波
数、あるいは所望の逓倍された周波数で、しかも水平同
期信号エッジに同期した、安定な(デューティー、周波
数、位相精度が非常に安定した)ドットクロックを得る
ことが可能となる。
【0642】そして図138の実施形態では、このドッ
トクロックを、いわゆるRGBの3種類の映像信号をア
ナログーデジタル信号に変換するためのA/Dコンバー
タ206、207、208に供給し、液晶表示装置、プ
ラズマディスプレー、ELディスプレーなどのフラット
パネル表示器を精度良く表示することが可能となる。
【0643】
【発明の効果】以上のような本発明によれば、入力信号
が、デューティー50%のものであるかどうかを問わ
ず、デューティー50%の波形に整形されて出力される
波形整形回路を提供することができる。また、本発明に
よれば、構成が簡単で、しかもデューティー50%の波
形に整形されて出力される実用的な周波数逓倍回路を提
供することができる。本発明によれば、入力クロック信
号を外部トリガ信号に同期させることができる、構成が
簡単で、しかも入力ディジタル信号がデューティー50
%の波形に整形されて出力される実用的な外部同期方法
及び外部同期回路を提供することができる。本発明によ
れば、外部トリガ信号が変動しても、これに追従して自
動的に出力クロックを同期可能な外部同期方法及び外部
同期回路を提供することができる。
【0644】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のデジタル波形整形回路の第1の基本形
態を示す図である。
【図2】図1の回路の主要部の動作を示すタイミングチ
ャートである。
【図3】本発明のデジタル波形整形回路の第2の基本形
態を示す図である。
【図4】図3の回路の主要部の動作を示すタイミングチ
ャートである。
【図5】本発明のデジタル波形整形回路の第3の基本形
態を示す図である。
【図6】図5の回路の主要部の動作を示すタイミングチ
ャートである。
【図7】本発明の周波数逓倍回路の基本形態を示す図で
ある。
【図8】図7の回路の主要部の動作を示すタイミングチ
ャートである。
【図9】本発明の外部同期回路の第1の基本形態を示す
回路の左半分を示す図である。
【図10】本発明の外部同期回路の第1の基本形態を示
す回路の右半分を示す図である。
【図11】図9,図10の回路の主要部の動作を示すタ
イミングチャートである。
【図12】図11のタイミングチャートの上半分の拡大
図である。
【図13】図11のタイミングチャートの下半分の拡大
図である。
【図14】図9のタイミング発生回路302の具体例を
示す回路図である。
【図15】図9のタイミング発生回路302とモ−ド切
替信号作成回路の部分の動作を示すタイミングチャート
である。
【図16】図18のデューティー決定回路と幅作成回路
の部分の動作を示すタイミングチャートである。
【図17】図16のタイミングチャートの上半分の拡大
図である。
【図18】図16のタイミングチャートの下半分の拡大
図である。
【図19】図9のタイミング発生回路301が作成する
CKFA,CKFBを例示した図で、(a)は入力クロ
ックの1周期に合致させた場合を、(b)は入力クロッ
クの2周期に合致させた場合を示す。
【図20】本発明の外部同期回路の他の基本形態を示す
図である。
【図21】半導体能動素子の取り扱う周波数の変化の説
明に供する図である。
【図22】従来の同期信号選択回路に使われている位相
分割部の構成を示す図である。
【図23】図1のデジタル波形整形回路の周期測定時間
を変更した一つの実施形態を示す図である。
【図24】図23の回路の主要部の動作を示すタイミン
グチャートである。
【図25】図23のデジタル波形整形回路を一般化した
実施形態を示す図である。
【図26】図25の回路において、1/8分周を行う場
合の主要部の動作を示すタイミングチャートである。
【図27】図1におけるタイミング発生回路のカウンタ
を1/4カウンタとした一例を示す図である。
【図28】図1におけるタイミング発生回路のカウンタ
を1/Mカウンタとした一例を示す図である。
【図29】図3におけるタイミング発生回路のカウンタ
を1/3カウンタとした一例を示す図である。
【図30】図29又は図32のタイミング発生回路とし
た場合に適用されるデューティー決定回路、幅作成回路
等の一例を示す図である。
【図31】図29及び図30の回路の主要部の動作を示
すタイミングチャートである。
【図32】図3におけるタイミング発生回路のカウンタ
を1/3カウンタとした他の一例を示す図である。
【図33】図32及び図30の回路の主要部の動作を示
すタイミングチャートである。
【図34】図3におけるタイミング発生回路のカウンタ
を1/Mカウンタとした一例を示す図である。
【図35】図34のタイミング発生回路とした場合に適
用されるデューティー決定回路、幅作成回路等の一例を
示す図である。
【図36】図5におけるタイミング発生回路のカウンタ
を1/4カウンタとした一例を示す図である。
【図37】図36のタイミング発生回路とした場合に適
用されるデューティー決定回路、幅作成回路等の一例を
示す図である。
【図38】図36及び図37の回路の主要部の動作を示
すタイミングチャートである。
【図39】図36及び図37の回路の主要部の動作を示
すタイミングチャートである。
【図40】図1における実測回路を2段に構成した一例
を示す図である。
【図41】図3におけるデューティー決定回路を3段に
構成した場合におけるタイミング発生回路の一例を示す
図である。
【図42】図3におけるデューティー決定回路を3段に
構成した一例を示す図である。
【図43】図41及び図42の回路の主要部の動作を示
すタイミングチャートである。
【図44】図41及び図42の回路の主要部の動作を示
すタイミングチャートである。
【図45】図3におけるデューティー決定回路を3段に
構成した場合におけるタイミング発生回路の他の一例を
示す図である。
【図46】図45及び図42の回路の主要部の動作を示
すタイミングチャートである。
【図47】図5におけるデューティー決定回路を3段に
構成した一例を示す図である。
【図48】図3におけるデューティー決定回路をM段に
構成した場合におけるタイミング発生回路の一例を示す
図である。
【図49】図3におけるデューティー決定回路をM段に
構成した一例を示す図である。
【図50】図5におけるデューティー決定回路をM段に
構成した一例を示す図である。
【図51】電源リセット信号発生回路の一例を示す図で
ある。
【図52】図51の電源リセット信号の一例を示すタイ
ムチャートである。
【図53】図3におけるタイミング信号発生回路に電源
リセットを追加した実施形態を示す図である。
【図54】図53におけるタイミング信号発生回路に適
用するデューティー決定回路、幅作成回路等の一例を示
す図である。
【図55】図5におけるタイミング信号発生回路とし
て、図53の回路を用いた場合に適用するデューティー
決定回路、幅作成回路等の一例を示す図である。
【図56】図3におけるタイミング信号発生回路に定期
的リセットを追加した実施形態を示す図である。
【図57】図56におけるタイミング信号発生回路に適
用するデューティー決定回路、幅作成回路等の一例を示
す図である。
【図58】図5におけるタイミング信号発生回路に定期
的リセットを追加した実施形態を示す図である。
【図59】図56〜図58の回路の主要部の動作を示す
タイミングチャートである。
【図60】図56のタイミング信号発生回路の分周器を
一般化した場合の実施形態を示す図である。
【図61】図1の波形整形回路の一部の動作を示すタイ
ミングチャートである。
【図62】図1の波形整形回路に正負2相のラッチを追
加した実施形態を示す図である。
【図63】図3及び図5の波形整形回路の一部を示す図
である。
【図64】図63の回路の動作を示すタイミングチャー
トである。
【図65】図3及び図5の波形整形回路において、カウ
ンタの状態のみラッチする実施形態を示す図である。
【図66】図65において、DL−OSCの状態もラッ
チする実施形態を示す図である。
【図67】図65及び図66において、DL−OSCの
状態もラッチし、SAのパルス幅が広がるようにラッチ
2個を追加した実施形態を示す図である。
【図68】DL−OSCの周波数とカウンタの周波数と
の関係について示す図である。
【図69】DL−OSCを2段NANDとした構成例
(a)と4段NANDとした構成例(b)を示す図であ
る。
【図70】多段のDL−OSCを使った例を示す図であ
る。
【図71】2段のDL−OSCと正負2相のクロックを
用いた実施形態を示す図である。
【図72】図71及び図72の回路の動作を示すタイミ
ングチャートである。
【図73】図1及び図3の波形整形回路において、デュ
ーティー50%以外の設定を行う(CPU用2相クロッ
クを作成する)場合の実施形態を示す図である。
【図74】図5の波形整形回路において、デューティー
50%以外の設定を行う(CPU用2相クロックを作成
する)場合の実施形態を示す図である。
【図75】図1の波形整形回路において、CKWの回路
を削除した実施形態を示す図である。
【図76】図75に適用するタイミング発生回路の一例
を示す図である。
【図77】図75及び図78の回路の動作を示すタイミ
ングチャートである。
【図78】図75の波形整形回路において、RS−FF
をPD−FFに変更した実施形態を示す図である。
【図79】図75の波形整形回路において、正負2相の
カウンタで構成した実施形態を示す図である。
【図80】図1の波形整形回路を、遅延回路(位相調整
回路)に応用した一例を示す図である。
【図81】図1の波形整形回路を、遅延回路(位相調整
回路)に応用した他の一例を示す図である。
【図82】図3の波形整形回路を、遅延回路に応用した
一例を示す図である。
【図83】図80〜図82の回路の動作を示すタイミン
グチャートである。
【図84】図1の波形整形回路を、周波数逓倍回路へ応
用した一つの実施形態を示す図である。
【図85】図1の波形整形回路を、周波数逓倍回路へ応
用した他の実施形態を示す図である。
【図86】図1の波形整形回路を、周波数逓倍回路へ応
用した例において、タイミング信号発生回路を構成する
分周器の分周比を1/Mとした実施形態を示す図であ
る。
【図87】図1の波形整形回路を、周波数逓倍回路へ応
用した例において、タイミング信号発生回路を構成する
分周器の分周比を1/Mとした他の実施形態を示す図で
ある。
【図88】図7の周波数逓倍回路において、デューティ
ー決定回路を3段とした一例を示す図である。
【図89】図1の波形整形回路を、周波数逓倍回路へ応
用した例において、カウンタを正負2相クロックで動作
する場合の一例を示す図である。
【図90】図1の波形整形回路を、周波数逓倍回路へ応
用した例において、タイミング信号発生回路を構成する
分周器の分周比を1/Mとし、カウンタを正負2相クロ
ックで動作する場合の一例を示す図である。
【図91】遅延ライン発信器の出力周波数に一例を示す
タイミングチャートである。
【図92】DL−OSCを2段NANDとした構成例
(a)と4段NANDとした構成例(b)を示す図であ
る。
【図93】多段のDL−OSCを使った例を示す図であ
る。
【図94】図1の波形整形回路を、周波数逓倍回路へ応
用した例において、一致回路及び演算回路を1組だけに
して、タイミング信号発生回路を構成する分周器の分周
比を1/Mとした例を示す図である。
【図95】図1の波形整形回路を、周波数逓倍回路へ応
用した例において、加算器を用いて、出力のエッジ毎に
加算して、一致する値を変更する例を示す図である。
【図96】図7の周波数逓倍回路において、逓倍比をM
とした例を示す図である。
【図97】図7の周波数逓倍回路において、タイミング
発生回路の分周器の分周比を1/Mとした例を示す図で
ある。
【図98】図97の右半分の回路図を示す図である。
【図99】図7の周波数逓倍回路において、逓倍比をM
としつつ、単純化した例を示す図である。
【図100】図7の周波数逓倍回路において、逓倍比を
M、タイミング発生回路の分周器の分周比を1/Mとし
た例であって、図97の右半分に適用する例を示す図で
ある。
【図101】図99の他の一例を示す図である。
【図102】図100の他の一例を示す図である。
【図103】図77の波形整形回路を周波数逓倍回路に
応用した例を示す図である。
【図104】図103の周波数逓倍回路において、タイ
ミング発生回路の分周器の分周比を1/Mとした例を示
す図である。
【図105】図103の周波数逓倍回路において、演算
回路を一つにした例を示す図である。
【図106】図105の周波数逓倍回路において、タイ
ミング発生回路の分周器の分周比を1/Mとした例を示
す図である。
【図107】図105の周波数逓倍回路において、出力
クロックのエッジごとに加算を行う実施形態を示す図で
ある。
【図108】図107の周波数逓倍回路において、タイ
ミング発生回路の分周器の分周比を1/Mとした例を示
す図である。
【図109】周波数逓倍回路において、50%以外のデ
ューティーに設定する場合の例を示す図である。
【図110】図109の回路の動作を示すタイミングチ
ャートである。
【図111】周波数逓倍回路でのドットクロックへの応
用例を示す図である。
【図112】図111の回路の動作を示すタイミングチ
ャートである。
【図113】周波数逓倍回路をCPUチップ内部へ応用
して、消費電力、ノイズ、コスト等の低減と、パタ−ン
設計の容易化を図った例を示す図である。
【図114】周波数逓倍回路によって、プリント板での
複数チップへのクロック供給を容易にする場合における
消費電力、ノイズ、コストの問題を示す図である。
【図115】図114の問題への対処として、広い周波
数帯をカバ−できるように周波数逓倍回路をデバイスへ
組み込んだ例を示す図である。
【図116】並列処理コンピュ−タでのCPUへのクロ
ックの供給の問題を示す図である。
【図117】図116の問題への対処として、周波数逓
倍回路及び図79〜図81に示した位相調整回路とを組
み合わせて使用した例を示す図である。
【図118】図9におけるタイミング発生回路の入力ク
ロックの分周器の分周比を1/4とした例を示す図であ
る。
【図119】図10において、図118に対応する変更
を加えた例を示す図である。
【図120】図9におけるタイミング発生回路の入力ク
ロックの分周器の分周比を1/Mとした例を示す図であ
る。
【図121】図10において、図120に対応する変更
を加えた例を示す図である。
【図122】図9における外部トリガの到来位置(入力
クロックCKのどの位相位置でEXT TRIGが入力
されたか)を測定し、再現するための全体回路を抜き出
した図である。
【図123】図122におけるタイミング発生回路を3
相に構成して、設計マ−ジンを大きくとり動作を安定さ
せた例を示す図である。
【図124】図123の動作を示すタイミングチャート
である。
【図125】図9におけるタイミング発生回路を3種類
の位相出力に変更した場合の図122の全体回路に対応
する例を示す図である。
【図126】図123のタイミング発生回路を3相から
多相化したものの例を示す図である。
【図127】図126のタイミング発生回路を適用した
場合の図122又は図125の全体回路に対応する例を
示す図である。
【図128】図10の外部同期回路を2逓倍の周波数逓
倍回路に応用した場合のデューティー決定回路の例を示
す図である。
【図129】図10の外部同期回路を2逓倍の周波数逓
倍回路に応用した例であって、図128のデューティー
決定回路を組み込んだ例を示す図である。
【図130】図129において、図119の外部同期回
路と組み合わせて使用する場合の例を示す図である。
【図131】図130におけるデューティー決定回路の
例を示す図である。
【図132】図129において組み込んだ図128の逓
倍数を一般化したものに変更した例を示す図である。
【図133】図132を、周期測定を一般化したものに
対応して変更した例を示す図である。
【図134】図10の外部同期回路を、図99における
デューティー決定回路を組み込んだ周波数逓倍回路へ応
用した例を示す図である。
【図135】図10の外部同期回路を、図100におけ
るデューティー決定回路を組み込んだ周波数逓倍回路へ
応用した例を示す図である。
【図136】図134において、図101のデューティ
ー決定回路を組み込んだ例を示す図である。
【図137】図134において、図102のデューティ
ー決定回路を組み込んだ例を示す図である。
【図138】本実施形態の外部同期回路を、ビデオに応
用した例を示す図である。
【符号の説明】
1 デジタル波形整形回路 2 タイミング発生回路 3 デューティー決定回路 4 第2のデューティー決定回路 5 幅作成回路 5a RS−FF 5b ORゲート 5c プリセット可能なD−FF 5d ORゲート 6 RS−FF 7 ORゲート 8 RS−FF 9 ORゲート 10 周期測定回路 11 遅延ライン発振器 12 NANDゲート 13 C−MOSインバータ(遅延素子) 14 帰還ループ 15 インバータ 17 カウンタ 18 ラッチ回路 19 演算回路 20 実測回路 21 遅延ライン発振器 27 カウンタ 28 一致回路 31,32 ANDゲート 33 ORゲート 41 遅延ライン発振器 42 NANDゲート 43 C−MOSインバータ(遅延素子) 44 帰還ループ 45 インバータ 46 ライン 47 カウンタ 48 ラッチ回路 49 演算回路 50 一致回路 51,52 ANDゲート 54 プリセット可能なD−FF 53 ORゲート 55 ORゲート 201 周波数逓倍回路 219,220,221 演算回路 222,223,224 一致回路 225 ORゲート 301,302 タイミング発生回路 310 内部トリガ作成回路 311 タイミング発生回路 312 第1の位相位置付与回路 313 第2の位相位置付与回路 314 遅延ライン発振器 315 NANDゲート 316 C−MOSインバータ(遅延素子) 317 帰還ループ 318 インバータ 319 ライン 320 カウンタ 321 ラッチ回路 322 一致回路 323 ORゲート 324 ANDゲート 325 ORゲート(FSA1) 326 論理ゲート部(AND−A,AND−B) 330 モ−ド切替信号作成回路 331,332 D−FF(D−FF−RA,D−FF
−RA) 333,334,335,336 ANDゲート 1/2CK 目標計測区間T1のためのタイミング信号 1/2CKW 実際計測区間T3のためのタイミング信号 1/2CKA,1/2CKB 目標計測区間(T1A,T1
B)のためのタイミング信号 1/2CK−A1/B1,1/2CK−A2/B2 目標計測区間T1の
ための信号 A,B 外部トリガ信号の区間 BLOCK−SEL 動作回路切替信号(1側と2側を
切替) C1,C2 動作サイクル CKF 入力クロックCKの前縁で発生されるタイミン
グ信号 CKFA,CKFB 位相位置計測区間信号(パルス幅
T2) CKW 発振照合区間T4のためのタイミング信号 EXT−CK 入力クロック信号 EXT−TRIG 外部トリガ信号 INT−TRIG 基準内部トリガ信号 P1,P1′〜P11,P11′ 出力パルス SA,SB 一致信号 SA1,SA2,SA3 A側の一致信号 SB1,SB2,SB3 B側の一致信号 SET−A1,SET−A2 A側の第1群の信号と第
2群の信号 SET−B1,SET−B2 B側の第1群の信号と第
2群の信号 t1〜t6 第1周期目〜第6周期目 T 入力クロック信号CKの1周期 T1 目標計測区間(1/2CKの奇数番目の1周期区
間) T2 1/2CKの偶数番目の1周期区間(位相位置計測
区間) T3,T3A,T3B 実際計測区間 T4 発振照合区間 T1A,T1B 目標計測区間 T3A,T3B 実際計測区間 T5A,T5B デューティー50%(又は75%)の
タイミング位置までの長さ T6,T6A,T6B 発振照合区間 TRIG−AB 基準外部トリガ信号 TRIG−A,TRIG−B A区間とB区間に振り分
けられた内部トリガ信号 TRIG−STOPA,TRIG−STOPB 外部ト
リガ区画信号(D−FF−Q,D−FF−QNと同じ) WC−A,WC−B 実際計測区間(T3A,T3B)
を指示する信号 WC−A1/B1,WC−A2/B2 実際計測区間(T3)を指
示する信号 x1,x2,x3,x4 出力パルス y1,y2,y3,y4 出力パルス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H03K 5/00 K

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力クロック信号から所要のタイミング
    信号を作成し、前記タイミング信号に基づいて、所定の
    デューティー比の出力クロック信号を作成するデジタル
    波形整形回路において、 前記タイミング信号を作成するタイミング信号発生回路
    と、 前記入力クロック信号のN周期の整数倍の間隔ごとに到
    来する各N周期の長さを計測する周期測定回路と、 前記周期測定回路の計測値に基づいて、前記N周期を合
    わせた長さの2N分の1の長さを算出する演算回路と、 前記入力クロック信号の各周期においてその長さの計測
    を実行する実測回路と、 前記実測回路の計測値が、前記演算回路の算出値とが一
    致したときに、一致信号をデューティー50%のタイミ
    ング位置として出力する一致回路を有するデューティー
    決定回路と、 前記入力クロック信号の各パルスの前縁に同期した信号
    と、前記デューティー決定回路で決定指示されたタイミ
    ング位置とに基づいて、デューティー50%に相当する
    パルス幅を持つ出力クロック信号を作成して出力する幅
    作成回路と、 を具備することを特徴とするデジタル波形整形回路。
  2. 【請求項2】 前記実測回路を複数段に構成したことを
    特徴とする請求項1記載のデジタル波形整形回路。
  3. 【請求項3】 前記デューティー決定回路を複数段に構
    成したことを特徴とする請求項1又は請求項2記載のデ
    ジタル波形整形回路。
  4. 【請求項4】 前記タイミング発生回路は、前記入力ク
    ロック信号の周期の測定を行う状態となる前に、周期測
    定の動作を行う方のカウンタの出力値を定期的に全て零
    の状態にリセットさせるリセット回路を有することを特
    徴とする請求項1〜請求項2のいずれか1項に記載のデ
    ジタル波形整形回路。
  5. 【請求項5】 前記周期測定回路は、複数の位相段の信
    号を出力する遅延ライン発信器と、前記複数の位相段の
    信号に対応した複数のカウンタ及びラッチを有すること
    を特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載
    のデジタル波形整形回路。
  6. 【請求項6】 前記実測回路は、複数の位相段の信号を
    出力する遅延ライン発信器と、前記複数の位相段の信号
    に対応した複数のカウンタを有することを特徴とする請
    求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のデジタル波形
    整形回路。
  7. 【請求項7】 前記デューティー決定回路は、複数の位
    相段の信号を出力する遅延ライン発信器と、前記複数の
    位相段の信号に対応した複数のカウンタ及びラッチを有
    することを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1
    項に記載のデジタル波形整形回路。
  8. 【請求項8】 請求項1〜請求項7のいずれか1項に記
    載のデジタル波形整形回路を備えたことを特徴とする周
    波数逓倍回路。
  9. 【請求項9】 請求項1〜請求項7のいずれか1項に記
    載のデジタル波形整形回路を備えたことを特徴とする外
    部同期回路。
  10. 【請求項10】 タイミング信号発生回路によってタイ
    ミング信号を作成し、 周期測定回路によって、入力クロック信号のN周期の整
    数倍の間隔ごとに到来する各N周期の長さを計測し、 演算回路によって、前記周期測定回路の計測値に基づい
    て、前記N周期を合わせた長さの2N分の1の長さを算
    出し、 実測回路によって、前記入力クロック信号の各周期にお
    いてその長さの計測を実行し、 デューティー決定回路によって、前記実測回路の計測値
    が、前記演算回路の算出値とが一致したときに、一致信
    号をデューティー50%のタイミング位置として出力
    し、 幅作成回路によって、前記入力クロック信号の各パルス
    の前縁に同期した信号と、前記デューティー決定回路で
    決定指示されたタイミング位置とに基づいて、デューテ
    ィー50%に相当するパルス幅を持つ出力クロック信号
    を作成して出力するデジタル波形整形方法を用いること
    を特徴とする外部同期方法。
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