JPH11314870A - エレベータ用巻上機 - Google Patents

エレベータ用巻上機

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JPH11314870A
JPH11314870A JP11950098A JP11950098A JPH11314870A JP H11314870 A JPH11314870 A JP H11314870A JP 11950098 A JP11950098 A JP 11950098A JP 11950098 A JP11950098 A JP 11950098A JP H11314870 A JPH11314870 A JP H11314870A
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elevator
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郁夫 浅見
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガイドレールと昇降路壁との間に、巻上機を
設置したトラクション方式のエレベータにおいて、吊り
ロープの着脱が容易となるように構成する。 【解決手段】 トラクションシーブ1がモータ2とガイ
ドレール5との間に位置した巻上機において、上下の各
取付け部材81,82を介して、モータ2をガイドレー
ル5に取付け支持する。上下の各取付け部材81,82
のうち、上の取付け部材81の少なくとも一方の端部を
着脱自在に構成し、取り外しあるいは回動できるように
構成した。この結果、巻上機自体を下の取付け部材82
で支持した状態で、吊りロープ7をトラクションシーブ
1に着脱可能することが可能となり、作業性を向上させ
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トラクション方式
のエレベータにおいて、吊りロープが巻き掛けられるト
ラクションシーブがガイドレールとモータとの間に位置
するように構成された巻上機の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、特に都市部の建物においては、美
観上や近隣に対する日照権問題等から、屋上の高さが制
限され、屋上にエレベータの機械室等を突出して設ける
ことが容易でなくなってきた。そこで、建物内空間を効
率的に利用する意味から、従来のように屋上等にエレベ
ータ機械室を設置することなく、昇降路内にエレベータ
の制御装置や巻上機を収納する考えが提案されている。
【0003】例えば、特許第2593288号公報に記
載の「トラクションシーブエレベータ」では、図7ない
し図9に示すように、トラクションシーブ1とこのトラ
クションシーブ1に連結されたモータ2とからなる偏平
薄型の巻上機が、昇降路3内の側壁3aと、かご4を案
内するガイドレール5との間に位置してガイドレール5
に固定されている。
【0004】また、昇降移動するかご4と釣合い重り6
とは吊りロープ7によりつるべ式に連結され、かご4及
び釣合い重り6にそれぞれ設けられた転向プーリ4a,
6aを介してトラクションシーブ1に巻き掛けられ、両
端は昇降路3の天井に固定されている。
【0005】このようにトラクションシーブ1を有する
巻上機は、ガイドレール5と昇降路3内の側壁3aとの
間に設置されるが、図9に拡大して示したように、巻上
機のモータ2は上下において、それぞれ一端がガイドレ
ール5に溶接等により固定され取付け部材81,82に
ボルト811,821により取付けられていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、従来の
エレベータ巻上機では、モータがガイドレールに固定さ
れた取付け部材に固定されていたので、新たに吊ロープ
をトラクションシーブに巻き掛けようとした場合、重い
巻上機を上下の取付け部材から取り外す必要があった。
このことは、一旦トラクションシーブに巻き掛けられた
吊りロープを点検や修理のために、トラクションシーブ
から取り外す場合も同様である。
【0007】しかしながら、昇降路内の高所で、重い巻
上機を取付け部材から取り外す作業は、作業員にとって
大きな負担であり、吊りロープの交換や修理の作業は容
易でなかった。
【0008】そこで、この発明は、吊りロープの簡単な
取付け交換可能なエレベータ用巻上機を提供することを
目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記従来の課題を解決す
るため、この発明は、トラクションシーブをガイドレー
ル側に位置させ、上下の各取付け部材を介してモータ部
がガイドレールに取付けられるよう構成されたエレベー
タ用巻上機において、前記上下の各取付け部材のうち、
上の取付け部材を着脱自在に構成したことを特徴とす
る。
【0010】このように、この発明によるエレベータ用
巻上機は、上の取付け部材を着脱自在に構成したので、
重量の大きな巻上機自体を上下の取付け部材から取り外
すことなく、上の取付け部材の取り外しだけでトラクシ
ョンシーブに対する吊りロープの着脱ができ、取付けや
交換の作業が容易となる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明によるエレベータ用
巻上機の一実施の形態を図1ないし図6を参照して詳細
に説明する。なお、図7ないし図9に示した従来の構成
と同一構成には同一符号を付して、詳細な説明は省略す
る。
【0012】図1及び図2は、本発明によるエレベータ
用巻上機の第1の実施の形態を示す側面図及び拡大平面
図である。
【0013】すなわち、エレベータ乗りかごを案内する
ガイドレール5には予め、上下方向に間隔をおいて、そ
れぞれ取付け部材83,82が溶接やボルト締め等によ
り固着されている。
【0014】下方の取付け部材82の先端部には、上方
に開口する凹部82aが設けられ、この底部にゴムから
なる防振部材822が挿入され、この防振部材822が
挿入された凹部82aに、モータ2の底部に突出して設
けた突起部2aが嵌め込まれるように構成されている。
【0015】また、モータ2の頂部には、取付け部材8
1の固定用として、突起部2b及びこの突起部2bの周
囲を囲むように嵌め込まれたゴム製の防振部材21がそ
れぞれ形成及び装着がなされている。
【0016】そこで、上方の取付け部材81は、一端部
ではガイドレール5側に固定された取付け部材83にボ
ルト812により固定され、他端部は、形成された凹部
81aが上記のように周囲に防振部材21を配置したモ
ータ2の突起部2bに嵌め込まれ、ボルト811により
固定される。
【0017】従って、巻上機は各取付け部材81,8
2,83により、ガイドレールに取付けられるが、巻上
機全体の重量は、取付け部材82の凹部82aにおい
て、モータ2の突起部2aを支持することによって支え
られるように構成されている。
【0018】この第1の実施の形態によれば、通常のエ
レベータ使用時は、巻上機は取付け部材81,82,8
3によりガイドレール5に取付け固定され、吊りロープ
7がトラクションシーブ2に巻き掛けられた状態で、図
示しないかご(4)は巻上機の駆動力を受け上下方向に
昇降移動する。
【0019】従って、損傷等による吊りロープの交換
や、あるいは点検のため吊りロープの取り外しを行う場
合、作業員はボルト811,812を緩め、取付け部材
81を取り外すことによって空間Aが生じるので、この
空間Aを利用して図示のように吊りロープ7のトラクシ
ョンシーブ1への着脱が可能となる。
【0020】なお、このとき巻上機は下方の取付け部材
82に支持されてはいるものの、上方は固定されていな
いので不安定になるが、巻上機が昇降路3の側壁3a方
向に傾くことがないように、モータ2の背面に突起部2
cを設け、この突起部2cにねじ91によりて支持具9
を取付けるように構成した。この結果、巻上機が昇降路
の側壁3a側に倒れても、支持具9により支持され安定
する。
【0021】なお、上記構成によれば、作業員が作業中
にトラクションシーブ1に掛け損ない吊りロープ7を手
から落としたとしても、吊りロープ7は下方の支持部材
82に引っ掛かり、それより下方には落下することはな
い。
【0022】上記第1の実施の形態では、巻上機をガイ
ドレール5に固定する取付け部材81を1個で構成し、
巻上機側及びガイドレール5側の双方を、ボルト81
1,812で固定するように構成したが、着脱自在の取
付け部材をそれぞれ独立した複数個の支持部材で構成
し、交互に着脱することで、巻上機を安定に保持しつ
つ、吊りロープ交換あるいは取り外し作業を行うことが
できる。
【0023】図3ないし図5は本発明によるエレベータ
用巻上機の第2の実施の形態を示すもので、図3に示す
ように、ガイドレール5側に横長の取付け板83を溶接
等により固定し、モータ2の上部には一対の取付け金具
2dを設け、それぞれに対応するように一対の取付け部
材81A,81Bを回動自在に設けて構成した。
【0024】従って、各取付け部材81A,81Bのガ
イドレール5側の端部は、通常時は、ボルト等により取
付け部材83に固定されるが、吊りロープ7のトラクシ
ョンシーブ1への巻き掛け、あるいは取り外しは、取付
け部材81A,81Bの取付け部材83側の着脱のみに
よって可能である。しかもその着脱作業を交互に行うこ
とによって、取付け部材81A,81Bの少なくともい
ずれか一方は固定された状態にあるので、巻上機は安定
し、作業を安全に進めることができる。
【0025】すなわち、図4(a)〜(d)は、吊りロ
ープ7を外側からトラクションシーブ1へ新たに装着す
る手順を示したもので、図4(a)は上方に吊りロープ
7が巻上機上に添えられた状態を示す。
【0026】そこで次に、図4(b)に示すように、一
方の取付け部材81Aをガイドレール5側で取り外し回
動することにより、その位置の吊りロープ7はトラクシ
ョンシーブ1方向へ降下する。
【0027】次に、図4(c)に示すように、取付け部
材81Aをガイドレール5側に回動させて取付け部材8
3に固定するとともに、他方の取付け部材81Bをガイ
ドレール5側で取り外し回動することによって、この位
置での吊りロープ7も下方に降下する。
【0028】このようにして、吊りロープ7がトラクシ
ョンシーブ1上に巻き掛けられ、図4(d)に示すよう
に、他方の取付け部材81Bはガイドレール5側に回動
され、取付け部材83への固定により装着は終了する。
【0029】以上の手順により、巻上機は、少なくとも
ガイドレール2に常に支持された状態で、吊りロープ7
をトラクションシーブ1に巻き掛けることができる。ト
ラクションシーブ1から吊りロープ7を取り外す場合
は、この逆の手順で行うことができる。
【0030】なお、上述のように、各取付け部材81
A,81Bは、取付け金具2dを中心に回動するように
構成したが、図5に点線で示したように、昇降路3の側
壁3a側に回動させたとき、先端部が側壁3aに当接
し、巻上機が支持されるように各取付け部材81A,8
1Bの長さを設定し、作業時における巻上機姿勢の安定
度を高めることができる。これは、取付け部材81A,
81Bのいずれか1個のみを設けた場合に特に効果が得
られる。
【0031】また、図3ないし図5に示した実施の形態
では、ガイドレール5側で取付け部材81A,81Bを
着脱するように構成したが、反対にモータ2側で着脱自
在となるように構成しても良い。
【0032】また、上記第2の実施の形態では、各取付
け部材81A,81Bをガイドレール5側の取付け部材
83に個々にボルト締めを行うように説明したが、取付
け部材83に取付け部材81A,81Bに共通に通すピ
ンを設け、このピンの移動により、各取付け部材81
A,81Bが交互に、また容易に着脱できるように構成
することができる。
【0033】すなわち、図6はこの発明によるエレベー
タ用巻上機の第3の実施の形態を示すもので、図6に示
すように、ガイドレール5側の取付け部材83の構成
を、端部に棒状のピン83aを挿入し、矢印で示すよう
に左右方向に移動可能となるよう一対の支柱83b、8
3bを立設した。
【0034】従って、モータ2に一端部が回動可能に取
付けられた取付け部材81A,81Bは、ガイドレール
5側に倒したとき、先端部に設けた穴にピン83aを通
し、ナット83dでそれぞれ固定するように構成した。
【0035】ピン83aの中央部にはリング状のストッ
パ83eを設けたので、ピン83aを左右方向に移動し
ても、ピン83aが支柱83bから外れることない。
【0036】なお、この実施の形態においても、図5に
より説明した場合と同様に、モータ2の取付け位置と昇
降路3の側壁3aとの間の間隔、及び取付け部材81
A,81Bの長さとの関係を調整することによって、取
付け部材81A,81Bを側壁3a側に倒した場合、先
端部が側壁3aに当接し、巻上機が支持されるように構
成することができる。
【0037】以上説明のように、この発明によるエレベ
ータ巻上機によれば、取付け部材をガイドレールと巻上
機との間で、少なくとも一端を着脱自在に構成したの
で、吊りロープの交換や取付け作業が容易となり、作業
の安全をも図られ、実用に際し得られる効果大である。
【0038】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によるエレ
ベータ用巻上機によれば、吊りロープの交換や据付け
が、簡単な操作で可能となり、またその作業を安全に行
うことができるので、作業効率の向上を図ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるエレベータ用巻上機の第1の実施
の形態を示す側面図である。
【図2】図1の拡大平面図である。
【図3】本発明によるエレベータ用巻上機の第2の実施
の形態を示す要部斜視図である。
【図4】図3に示す機構における吊りロープの装着手順
を示す説明図である。
【図5】図3に示す機構の側面図である。
【図6】本発明によるエレベータ用巻上機の第3の実施
の形態を示す要部斜視図である。
【図7】従来のエレベータ用巻上機を有するエレベータ
装置の要部外観図である。
【図8】図7の平面図である。
【図9】図7の要部側面図である。
【符号の説明】
1 トラクションシーブ 2 モータ 3 昇降路 3a 昇降路側壁 4 かご 5 ガイドレール 6 釣合い重り 7 吊りロープ 81,82,83 取付け部材 9 支持具

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トラクションシーブをガイドレール側に
    位置させ、上下の各取付け部材を介してモータ部がガイ
    ドレールに取付けられるよう構成されたエレベータ用巻
    上機において、 前記上下の各取付け部材のうち、上の取付け部材を着脱
    自在に構成したことを特徴とするエレベータ用巻上機。
  2. 【請求項2】 前記モータの上部に突起部を設け、 前記上の取付け部材は、前記突起部に嵌合する凹部を形
    成したことを特徴とする請求項1記載のエレベータ用巻
    上機。
  3. 【請求項3】 前記上の取付け部材は、前記ガイドレー
    ルと前記モータとの間に差し渡された複数個のそれぞれ
    独立した支持部材で構成されたことを特徴とする請求項
    1また請求項2に記載のエレベータ用巻上機。
  4. 【請求項4】 前記支持部材は、前記モータ側において
    回動可能に取付けられたことを特徴とする請求項3記載
    のエレベータ用巻上機。
  5. 【請求項5】 前記支持部材は、回動により昇降路壁側
    に倒したとき、先端部が昇降路壁に接触できる長さとし
    たことを特徴とする請求項4記載のエレベータ用巻上
    機。
  6. 【請求項6】 昇降路内壁との間に介挿される支持具を
    着脱自在に取付けたことを特徴とする請求項1ないし請
    求項5のうちのいずれか1項に記載のエレベータ用巻上
    機。
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