JPH11309156A

JPH11309156A - 排煙装置

Info

Publication number: JPH11309156A
Application number: JP10117471A
Authority: JP
Inventors: Junichi Onishi; 順一大西
Original assignee: Olympus Optical Co Ltd
Current assignee: Olympus Corp
Priority date: 1998-04-27
Filing date: 1998-04-27
Publication date: 1999-11-09

Abstract

(57)【要約】【課題】電気メス装置の焼灼処置信号に基づいて連動
動作する排煙動作を、電気メス装置の焼灼により発生す
るミスト等の状況に応じて、効率的に動作させる。【解決手段】トラカール３７の先端には、腹腔２９内
の煙やミスト等の濃度を測定する濃度測定器６０が設け
られており、濃度測定器６０は腹腔２９内のミスト等の
濃度情報を双方向通信手段によってシステムコントロー
ラに伝達する。濃度測定器６０からの濃度情報を双方向
通信により入力したシステムコントローラは、濃度情報
に基づき電気メス装置１７の動作状態に応じて気腹装置
１８の制御を行う。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は排煙装置、更に詳し
くは排煙動作の制御部分に特徴のある排煙装置に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】複数の被制御装置を制御するシステムと
して、医療用内視鏡システムが挙げられる。一般的な内
視鏡システムでは、内視鏡の他ＴＶカメラ装置、光源装
置、モニタなど、また、外科手術で使用される気腹装
置、電気メス装置などが用いられる。

【０００３】従来、これらは同時に使用され、各装置が
個々に操作、制御されて煩雑となっていたため、例えば
特開平７−１２４１７４号公報において開示されるよう
な、複数の装置を容易に操作し、制御し被制御装置の機
能を表示する表示手段と、被制御装置を操作する手段を
設けたシステム制御装置が使用されている。

【０００４】また、前記医療用内視鏡システムには、被
制御装置として気腹装置が含まれ、腹腔内に送気を行っ
て腹腔を膨らませると共に腹腔内圧力を監視して設定圧
力値に基づいて制御されている。また、特許第２５４４
８８０号では電気メスの出力（焼灼）信号に同期して気
腹装置の吸引（排煙）手段を連動動作させることが開示
されている。

【０００５】以下、従来例を図面を参照して説明する。

【０００６】従来の気腹装置及び電気メス装置による内
視鏡下手技においては、図８に示すように、患者１００
の腹腔１０１内に手術器具を導入するためのガイド管
（以下、トラカールと称する）１０２が刺し込まれ、内
視鏡１０３の硬性の挿入部が挿入される（図８では１つ
の内視鏡１０３のみで示すが、複数の内視鏡がトラカー
ルを介して刺し込まれる）。

【０００７】この内視鏡１０３は、硬性の挿入部内に照
明光を伝送するライトガイドと、挿入部の先端に設けた
対物レンズによる像を挿入部の後端側に設けた接眼部１
０４側に伝送するリレーレンズ系とが挿通されている。

【０００８】また、この接眼部１０４にはカメラアダプ
タ１０５を介してＣＣＤ（電荷結合素子）等の固体撮像
素子を内蔵したカメラヘッド１０６が装着され、この固
体撮像素子と接続された信号線を挿通したカメラコード
１０７がカメラヘッド１０６から延出され、このカメラ
コード１０７は固体撮像素子を駆動する駆動系と映像信
号を生成する映像信号処理系とを内蔵した内視鏡用カメ
ラ装置に接続される。

【０００９】また、内視鏡１０３はライトガイドが挿通
されたライトガイドケーブル１０８を介して光源装置に
接続され、光源装置内のランプで発生した照明光をライ
トガイドケーブル１０８内のライトガイドを介して内視
鏡１０５内のライトガイドに供給し、このライトガイド
を介してその先端面から伝送した照明光を出射し、腹腔
１０１内の臓器等の検査部位を照明する。

【００１０】そして、対物レンズにより照明された検査
部位の像を結び、その像をリレーレンズ系で後方に伝送
し、カメラヘッド１０６内の固体撮像素子に結像し、こ
の固体撮像素子で光電変換した画像信号をカメラコード
１０７を介して内視鏡用カメラ装置に送る。そして、映
像信号に変換し、モニタ等で表示できるようにしてい
る。

【００１１】また、上記トラカール１０２とは別のトラ
カール１０９の挿通孔１１０には高周波処置具１１１が
挿通されている。このトラカール１０９には気腹を行う
ための挿通孔１１０の深部側に通じる気腹通路１１２が
設けてあり、この気腹通路１１２の外部に開口する口金
には気腹チューブ１１３の一端が接続され、この気腹チ
ューブ１１３の他端は気腹装置１１４に接続される。

【００１２】なお、図８では気腹装置１１４に接続され
たトラカール１０９には高周波処置具１１１が挿通され
て高周波切除、凝固処置（電気メスによる処置）がされ
る状態を示しているが、この高周波処置具１１１が挿通
される前に、トラカール内針と共に刺入されて気腹され
たり、気腹針が刺入されて気腹される。

【００１３】上記高周波処置具１１１はアクティブコー
ド１１５を介して電気メス装置１１６のアクティブ電極
１１７に接続される。また、患者１００に広い面積で接
触した対極板１１８は電気メス装置１１６の患者電極１
１９に接続される。

【００１４】この電気メス装置１１６は高周波を発生す
る高周波発生回路（ＨＦ発生回路）１２０と、この高周
波を電力増幅するＨＦ出力アンプ１２１とを内蔵し、こ
のＨＦ出力アンプ１２１の２つの出力端がアクティブ電
極１１７と患者電極１１９に接続されている。

【００１５】また、上記気腹装置１１４はバルブユニッ
ト１２２を内蔵し、このバルブユニット１２２の供給側
口金はガスチューブ１２３を介して二酸化炭素等のガス
を圧縮して充満したガスボンベ１２４に接続されてい
る。

【００１６】ガスボンベ１２４内の二酸化炭素ガスは、
バルブユニット１２２を介してトラカール１０９に送ら
れ、さらに気腹通路１１２を介して腹腔１０１内に供給
することで腹腔１０１内を膨らませて、腹腔１０１内の
手術のための作業空間、内視鏡１０３の視野及び高周波
処置具１１１の視野を確保すると共に、バルブユニット
１２２は高周波処置具１１１により腹腔１０３内に生じ
た煙やミスト等を吸引（排煙）する。

【００１７】この時、腹腔１０１内への二酸化炭素ガス
の供給量はバルブユニット１２２によって制御され、ま
た電気メス装置１１６の焼灼処置に連動して気腹装置１
１４の排煙動作が行われる。

【００１８】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
上述した気腹装置及び電気メス装置を含むシステムで
は、電気メス装置の焼灼動作のための制御信号をシステ
ム制御装置が受信し、気腹装置の排煙動作を制御してい
たため、電気メス装置で連続的に焼灼処置を行うとそれ
に連動して気腹装置の排煙動作も連続的に行うようにな
っているため、腹腔内圧力を設定圧力値に保つために、
二酸化炭素ガスの送気を行わなければならず、ガスボン
ベ１２４内の二酸化炭素ガスが多量に消費されるといっ
た問題がある。

【００１９】また、従来は、自動排煙の継続時間が固定
であるため、発生した煙の量が多すぎる場合は排煙継続
時間が不足し、逆に煙の量が少ない場合は余分な排煙を
行い無駄に二酸化炭素ガスを消費してしまうといった問
題がある。

【００２０】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であり、電気メス装置の焼灼処置信号に基づいて連動動
作する排煙動作を、電気メス装置の焼灼により発生する
ミスト等の状況に応じて、効率的に動作させることので
きる排煙装置を提供することを目的としている。

【００２１】

【課題を解決するための手段】本発明の排煙装置は、被
検体内に挿入される排煙チューブを有し、所定の排煙制
御信号に応じて排煙動作を行う排煙装置において、前記
排煙動作によって排煙される気体の煙濃度を検出する煙
濃度検出手段と、前記煙濃度検出手段の検出結果に応じ
て前記排煙動作を制御する排煙制御手段とを備えて構成
される。

【００２２】本発明の排煙装置では、前記煙濃度検出手
段が前記排煙動作によって排煙される気体の煙濃度を検
出し、前記排煙制御手段が前記煙濃度検出手段の検出結
果に応じて前記排煙動作を制御することで、電気メス装
置の焼灼処置信号に基づいて連動動作する排煙動作を、
電気メス装置の焼灼により発生するミスト等の状況に応
じて、効率的に動作させることを可能とする。

【００２３】

【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の実施の形態について述べる。

【００２４】（第１の実施の形態）図１ないし図５は本
発明の第１の実施の形態に係わり、図１は内視鏡システ
ムの構成を示す構成図、図２は図１の主要部の構成を示
す構成図、図３は図２の濃度測定器によるシステムコン
トローラの制御を説明する第１の説明図、図４は図２の
濃度測定器によるシステムコントローラの制御を説明す
る第２の説明図、図５は図１の主要部の変形例の構成を
示す構成図である。

【００２５】図１に示すように、本実施の形態の内視鏡
システム１は、手術ベット２に横たわる患者３の両側に
配置された第１のカート４ａ及び第２のカート４ｂに複
数の被制御装置としての内視鏡周辺装置が搭載されてい
て構成される。

【００２６】第１のカート４ａには、内視鏡カメラ装置
５ａ、５ｂ、光源装置６ａ、６ｂ、画像処理装置７，Ｖ
ＴＲ８，モニタ９ａ、システムコントローラ１１及び集
中表示パネル１２が搭載され、これらの装置における複
数の装置（例えば内視鏡用カメラ装置５ａ、５ｂ、光源
装置６ａ、６ｂ、画像処理装置７、ＶＴＲ８、システム
コントローラ１１，集中表示パネル１２）がそれぞれシ
リアルインターフェイスで接続され、双方向の通信を行
うようになっている。また、内視鏡用カメラ装置５ａ、
５ｂ及び光源装置６ａ、６ｂは、内視鏡１４ａ，１４ｂ
にそれぞれ接続される。

【００２７】また、第２カート４ｂには、高周波焼灼装
置（以下、電気メス装置と記す）１７，気腹装置１８，
モニタ９ｂ，集中操作パネル１９及び中継ユニット２０
が搭載され、それぞれシリアルインターフェイスで接続
され、双方向通信を行うようになっている。

【００２８】第１及び第２カート４ａ、４ｂには、電源
と各内視鏡周辺装置の間を電気的に絶縁する絶縁トラン
ス２１，２２がそれぞれ設けられ、カート４ａ、４ｂに
搭載された各内視鏡周辺装置に電源を供給している。但
し、前記光源装置６ａ、６ｂ及び電気メス装置１７は消
費電力が大きいため、この絶縁トランス２１，２２を介
さずに直接手術室の壁コンセントから商用電源を供給す
る構成になっている。

【００２９】また、第１のカート４ａのシステムコント
ローラ１１と第２のカート４ｂの中継ユニット２０とは
中継ケーブル２３により接続されて２つのカート４ａ、
４ｂ間で双方向通信を行っている。

【００３０】また、各内視鏡周辺装置の動作状態を集中
表示する第１のカート４ａの集中表示パネル１２と、ま
た遠隔的に集中操作する第２のカート４ｂの集中操作パ
ネル１９とは、システムコントローラ１１に双方向の通
信を行うように接続され、このシステムコントローラ１
１で各内視鏡周辺装置の動作を集中制御していると共
に、集中操作パネル１９による操作に対応した制御も行
うことができる。

【００３１】上記集中操作パネル１９は、液晶ディスプ
レー等の表示部と、この表示部の上に一体的に設けられ
たタッチセンサとにより構成され、各装置の状態表示や
操作スイッチ等を設定画面として表示する表示機能と共
に、タッチセンサの所定領域を触れることで操作スイッ
チによる操作を行う操作機能を有し、この遠隔的な操作
でシステムコントローラ１１を介して各内視鏡周辺装置
の操作を直接行うのと同等の操作を行うことができるよ
うになっている。

【００３２】このように、複数の内視鏡周辺装置を備え
た内視鏡システム１によって、内視鏡１４ａ等により被
処置部位の観察を行いながら、例えば電気メス装置１７
によって切除処置などの各種処置が行えるようになって
いる。そして、複数の装置を同時に使用する本内視鏡シ
ステム１では、手術を行う執刀医、看護婦などそれぞれ
の操作者に適した操作環境が得られるように、図１に示
すように複数の装置を集中的に操作及び制御等ができる
ように構成している。

【００３３】なお、カート４ａ，４ｂの上段には例えば
ＣＲＴなどからなる画像表示装置としてのモニタ９ａ，
９ｂをそれぞれ固定するための台座２４ａ，２４ｂが設
けられており、カート４ａ，４ｂ本体に対して回動自在
に配置されている。

【００３４】また、モニタ９ａが載置される台座２４ａ
の側端部に集中表示パネル１２が支柱２５を介して固定
されている。この集中表示パネル１２を支持する支柱２
５は、図１では集中表示パネル１２の裏側に位置し、図
示しない蝶番などにより向きを自在に変更可能なアング
ル機構を有しており、モニタ９ａと独立して集中表示パ
ネル１２の表示面の向きを変えられるようになってい
る。

【００３５】さらに、前記カート４ｂの側面部には、集
中操作パネル１９を固定するための一対のスライドレー
ル２６が上下方向に配設されており、この集中操作パネ
ル１９の両端部がスライドレール２６に係合して保持さ
れている。

【００３６】これにより、集中操作パネル１９はスライ
ドレール２６上を任意の位置に上下方向に移動できるよ
うになっている。

【００３７】図１では手術ベッド２に取り付けた内視鏡
支持アーム２７に一方の内視鏡１４ｂを把持している。
また、この手術ベッド２には、各内視鏡周辺装置の機能
のうち所定の機能のみを操作するための第２操作パネル
２８が設けられ、ケーブルを介してシステムコントロー
ラ１１に直接接続されている。

【００３８】また、図１の主要部をより詳細に示す図２
で示すように、患者３には、腹腔２９内に手術器具を導
入するためのガイド管（以下、トラカールと称する）３
１が刺し込まれ、内視鏡１４ａの硬性の挿入部が挿入さ
れる（図２では一方の内視鏡１４ａのみで示すが、他方
の内視鏡１４ｂもトラカール３１を介して刺し込まれ
る）。

【００３９】この内視鏡１４ａは硬性の挿入部内に照明
光を伝送するライトガイドと、挿入部の施端に設けた対
物レンズによる像を挿入部の後端側に設けた接眼部３２
側に伝送するリレーレンズ系とが挿通されている。

【００４０】また、この接眼部３２にはカメラアダプタ
３３を介してＣＣＤ（電荷結合素子）等の固体撮像素子
を内蔵したカメラヘッド３４が装着され、この固体撮像
素子と接続された信号線を挿通したカメラコード３５が
カメラヘッド３４から延出され、このカメラコード３５
は固体撮像素子を駆動する駆動系と映像信号を生成する
映像信号処理系とを内蔵した内視鏡用カメラ装置５ａに
接続される。

【００４１】また、内視鏡１４ａはライトガイドが挿通
されたライトガイドケーブル３６を介して光源装置６ａ
に接続され、光源装置６ａ内のランプで発生した照明光
をライトガイドケーブル３６内のライトガイドを介して
内視鏡１４ａ内のライトガイドに供給し、このライトガ
イドを介してその先端面から伝送した照明光を出射し、
腹腔２９内の臓器等の検査部位を照明する。

【００４２】そして、対物レンズにより照明された検査
部位の像を結び、その像をリレーレンズ系で後方に伝送
し、カメラヘッド３４内の固体撮像素子に結像し、この
固体撮像素子で光電変換した画像信号をカメラコード３
５を介して内視鏡用カメラ装置５ａに送る。そして、映
像信号に変換し、モニタ９ａ等で表示できるようにして
いる。

【００４３】また、上記トラカール３１とは別のトラカ
ール３７の挿通孔３８には高周波処置具３９が挿通され
ている。このトラカール３７には気腹を行うための挿通
孔３８の深部側に通じる気腹通路４０が設けてあり、こ
の気腹通路４０の外部に開口する口金には気腹チューブ
４１の一端が接続され、この気腹チューブ４１の他端は
気腹装置１８に接続される。

【００４４】なお、図１及び図２では気腹装置１８に接
続されたトラカール３７には高周波処置具３９が挿通さ
れて高周波切除、凝固処置（電気メスによる処置）がさ
れる状態を示しているが、この高周波処置具３９が挿通
される前に、トラカール内針と共に刺入されて気腹され
たり、気腹針が刺入されて気腹される。

【００４５】上記高周波処置具３９はアクティブコード
４２を介して電気メス装置１７のアクティブ電極４３に
接続される。また、患者３に広い面積で接触した対極板
４４は電気メス装置１７の患者電極４５に接続される。

【００４６】この電気メス装置１７は高周波を発生する
高周波発生回路（ＨＦ発生回路）４６と、この高周波を
電力増幅するＨＦ出力アンプ４７とを内蔵し、このＨＦ
出力アンプ４７の２つの出力端がアクティブ電極４３と
患者電極４５に接続されている。

【００４７】また、上記気腹装置１８はバルブユニット
５０を内蔵し、このバルブユニット５０の供給側口金は
ガスチューブ５１を介して二酸化炭素等のガスを圧縮し
て充満したガスボンベ５２に接続されている。

【００４８】ガスボンベ５２内の二酸化炭素ガスは、バ
ルブユニット５０を介してトラカール３７に送られ、さ
らに気腹通路４０を介して腹腔２９内に供給することで
腹腔２９内を膨らませて、腹腔２９内の手術のための作
業空間、内視鏡１４ａの視野及び高周波処置具３９の術
野を確保すると共に、バルブユニット５０は高周波処置
具３９により腹腔２９内に生じた煙やミスト等を吸引
（排煙）するようになっている。

【００４９】この時、腹腔２９内への二酸化炭素ガスの
供給量はバルブユニット５０によって制御され、また電
気メス装置１７の焼灼処置に連動して気腹装置１８の排
煙動作が行われる。

【００５０】トラカール３７の先端には、腹腔２９内の
煙やミスト等の濃度を測定する濃度測定器６０が設けら
れており、濃度測定器６０は腹腔２９内のミスト等の濃
度情報を双方向通信手段、例えば赤外線通信等のワイヤ
レス通信やＲＳ２３２Ｃ等の有線通信などによってシス
テムコントローラ１１に伝達することができるようにな
っている。

【００５１】図３に示すように、濃度測定器６０からの
濃度情報を双方向通信により入力したシステムコントロ
ーラ１１は、濃度情報に基づき電気メス装置１７の動作
状態に応じて気腹装置１８の制御を行う。

【００５２】すなわち、システムコントローラ１１は、
図４に示すように、濃度測定器６０からの濃度情報であ
る出力信号の値を所定の判定レベルと比較し、濃度情報
である出力信号の値が所定の判定レベルを越えると、気
腹装置１８の排煙（吸引）動作を開始する。

【００５３】図４のように、例えば電気メス装置１７が
出力を開始し一気に患部の焼灼を行う等、直ちに濃度情
報が所定の判定レベルを越えるような処置がなされる場
合は、電気メス出力動作に同期し気腹装置１８の排煙動
作が開始される。また、電気メス装置１７が出力を開始
しても患部の焼灼を徐々に行う場合には、直ちには濃度
情報が所定の判定レベルを越えないので、焼灼が進むに
つれて濃度情報である出力信号の値が所定の判定レベル
を越えるまでの間、電気メス出力動作から遅れて気腹装
置１８の排煙動作が開始される。

【００５４】このシステムコントローラ１１により制御
された気腹装置１８の排煙動作は、濃度情報である出力
信号の値が所定の判定レベル以下になるまで継続され、
所定の判定レベル以下になった時点で停止される。つま
り、システムコントローラ１１は、たとえ、電気メス出
力動作が停止した状態においても直ぐに排煙動作を停止
させることなく濃度情報である出力信号の値が所定の判
定レベル以下になるまで排煙動作を継続するように気腹
装置１８に対して制御を行う。

【００５５】このように本実施の形態の内視鏡システム
１では、患部の焼灼処置による体腔内の煙、ミスト等の
濃度情報に基づき、排煙動作を電気メス出力に同期ある
いは遅延させて行うので、排煙動作を効率的に動作させ
ることができ、過剰な排煙を行う危険性を回避すること
ができる。

【００５６】なお、本実施の形態では、濃度測定器６０
をトラカール３７の先端に設けるとしたが、例えば図５
に示すように挿通孔３８の深部側に通じる第２の気腹通
路４０ａを設けたトラカール３７ａを用い、気腹チュー
ブ４１とは別体で気腹装置１８に接続される排煙チュー
ブ６２の一端を第２の気腹通路４０ａの外部に開口する
口金に接続するようにし、濃度測定器６０を排煙チュー
ブ６２の経路内に設けて構成してもよい。濃度測定器６
０としては、ガスセルモジュール等がある。

【００５７】（第２の実施の形態）図６及び図７は本発
明の第２の実施の形態に係わり、図６は内視鏡システム
の構成を示す構成図、図７は図６のシステムコントロー
ラの構成を示す構成図である。

【００５８】第２の実施の形態は、第１の実施の形態と
ほとんど同じであるので、異なる点のみ説明し、同一の
構成には同じ符号をつけ説明は省略する。

【００５９】図６に示すように、本実施の形態の内視鏡
システム８１は、電気メス１７、内視鏡カメラ装置５
ａ、気腹装置１８及びシステムコントローラ８２とから
構成され、システムコントローラ８２は、第１の実施の
形態と同様に各内視鏡周辺装置の動作を集中制御すると
共に、内視鏡カメラ装置５ａからの映像に基づき腹腔２
９内の煙やミスト等の濃度状態を数値化して濃度情報を
得て、気腹装置１８の排煙動作を制御するようになって
おり、腹腔２９内の煙やミスト等の濃度を測定する濃度
測定器６０を設けないで構成される。

【００６０】そして、システムコントローラ８２では、
図７に示すように、内視鏡カメラ装置５ａからの映像信
号を映像入力回路８３にてアナログ／デジタル変換を行
い取り込みを行う。デジタル変換されたデジタル映像信
号は次段の画像処理回路８４にて画像処理（例えばエッ
ジ抽出処理、パターン処理等）が行われ、その画像処理
結果により腹腔２９内の煙やミスト等の濃度状態を数値
化して濃度情報を得て次段の濃度判別回路８５が濃度判
別（ミスト量の多い少ない等の判断）を行い、その判別
結果により気腹装置制御回路８６が制御信号を出力し第
１の実施の形態の図３で説明したように気腹装置１８の
排煙動作の制御を行う。

【００６１】このように本実施の形態では、第１の実施
の形態の効果に加え、濃度測定器６０を必要とせず従来
の構成を変更することなく、過不足のない適切な排煙動
作を行うことができる。

【００６２】［付記］（付記項１）被検体内に挿入される排煙チューブを有
し、所定の排煙制御信号に応じて排煙動作を行う排煙装
置において、前記排煙動作によって排煙される気体の煙
濃度を検出する煙濃度検出手段と、前記煙濃度検出手段
の検出結果に応じて前記排煙動作を制御する排煙制御手
段とを備えたことを特徴とする排煙装置。

【００６３】（付記項２）高周波処置具により被検体
を治療する高周波治療装置と、被検体内に挿入される排
煙チューブを有し所定の排煙制御信号に応じて排煙動作
を行う排煙装置とを有する治療システムにおいて、前記
排煙動作によって排煙される気体の煙濃度を検出する煙
濃度検出手段と、前記煙濃度検出手段の検出結果に応じ
て前記排煙動作を制御する排煙制御手段とを備えたこと
を特徴とする治療システム。

【００６４】（付記項３）複数の被制御装置を制御す
るシステム制御装置において、被制御装置との双方向通
信を行うための通信手段と、前記複数の被制御装置を遠
隔制御するための操作手段とを備え、前記複数の被制御
装置は、少なくとも、腹腔内の病変部に対して焼灼処置
を行う焼灼装置と、前記焼灼処置により発生する気体を
吸引する吸引手段とを有する気腹装置とからなり、前記
気腹装置の前記吸引手段によって吸引された前記気体の
濃度を測定する濃度測定手段を備えたことを特徴とする
システム制御装置。

【００６５】（付記項４）撮像手段により撮影された
腹腔内の内視鏡画像を画像処理するための画像処理手段
と、前記画像処理手段の結果を元に濃度判別を行う濃度
判別手段とを備えたことを特徴とする付記項３に記載の
システム制御装置。

【００６６】

【発明の効果】以上説明したように本発明の排煙装置に
よれば、煙濃度検出手段が排煙動作によって排煙される
気体の煙濃度を検出し、排煙制御手段が煙濃度検出手段
の検出結果に応じて排煙動作を制御するので、電気メス
装置の焼灼処置信号に基づいて連動動作する排煙動作
を、電気メス装置の焼灼により発生するミスト等の状況
に応じて、効率的に動作させることができるという効果
がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１の実施の形態に係る内視鏡システ
ムの構成を示す構成図

【図２】図１の主要部の構成を示す構成図

【図３】図２の濃度測定器によるシステムコントローラ
の制御を説明する第１の説明図

【図４】図２の濃度測定器によるシステムコントローラ
の制御を説明する第２の説明図

【図５】図１の主要部の変形例の構成を示す構成図

【図６】本発明の第２の実施の形態に係る内視鏡システ
ムの構成を示す構成図

【図７】図６のシステムコントローラの構成を示す構成
図

【図８】従来の気腹装置及び電気メス装置による内視鏡
下手技を説明する説明図

【符号の説明】

１…内視鏡システム５ａ、５ｂ…内視鏡カメラ装置６ａ、６ｂ…光源装置７…画像処理装置８…ＶＴＲ９ａ，９ｂ…モニタ１１…システムコントローラ１２…集中表示パネル１４ａ，１４ｂ…内視鏡１７…高周波焼灼装置（電気メス装置）１８…気腹装置１９…集中操作パネル２０…中継ユニット３１，３７…トラカール３８…挿通孔３９…高周波処置具４０…気腹通路４１…気腹チューブ４４…対極板５０…バルブユニット５１…ガスチューブ５２…ガスボンベ６０…濃度測定器

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】被検体内に挿入される排煙チューブを有
し、所定の排煙制御信号に応じて排煙動作を行う排煙装
置において、前記排煙動作によって排煙される気体の煙濃度を検出す
る煙濃度検出手段と、前記煙濃度検出手段の検出結果に応じて前記排煙動作を
制御する排煙制御手段とを備えたことを特徴とする排煙
装置。