JP3908546B2 - 制御システム及び医療用制御システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は制御システム及び医療用制御システム、更に詳しくは複数の医療機器を制御する部分に特徴のある制御システム及び医療用制御システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
複数の医療機器で構成されるシステムとして、例えば、内視鏡を備えた医療用内視鏡システムがあげられる。
【0003】
一般的な内視鏡システムは、例えば、観察を行うための内視鏡と、この内視鏡に接続されるカメラヘッドと、このカメラヘッドで撮像した画像信号を処理する内視鏡用カメラ装置と、被写体を照明する為に上記内視鏡へ照明光を供給する光源装置と、上記内視鏡用カメラ装置で信号処理して得た内視鏡画像を表示するモニタなどを備えている。
【0004】
上記内視鏡システムは、被検部位へ内視鏡を挿入し、光源装置から照明光を被写体へ照射して内視鏡で被写体の光学像を得ている。そして、上記内視鏡システムはカメラヘッドで撮像した被写体像をモニタに映し出すようになっている。
【0005】
このような内視鏡システムにより、体腔内などの観察、検査が行われる。また、内視鏡を用いた外科手術なども行われている。
【0006】
この内視鏡外科手術は、前述の装置に加えて、腹腔内を膨張させる為に用いる気腹装置や、生体組織を切除或いは凝固する高周波焼灼装置等を用い、内視鏡下で、複処置部位を観察しながら各処置が施される。
【0007】
ここで、従来の内視鏡システムでは、例えば本出願人が先に出願した特願2001−269304号に記載されているように、周辺機器とRS−232Cのシリアル通信でデータの送受信を行っている集中制御装置により、前記周辺機器の設定値、測定値を管理することができた。また、設定パネル等のツールを用いると、各種設定値の変更や、データの人手が容易に行えた。さらに、設定パネルで携帯情報端末等を用いることにより、測定データをリアルタイムに更新しながら、設定を変更するモバイル設定/表示ユニットに応用することも可能であった。
【0008】
その時、Bluetooth、無線LAN、有線LANのような通信規格を使えば、複数の機器と通信することができ、前述した周辺機器制御用の携帯情報端末を1つに固定することなく、複数の機器からの制御も可能であり、より使いやすいシステムを構成できた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、以下で説明する内視鏡システムにおいて、集中制御装置とRS−232Cの有線で通信を行っている気腹装置、光源装置、治療装置、さらに、LANによる有線の通信を行っている患者モニタ装置を、複数の周辺装置と記す。また、集中制御装置と無線のBluetoothで通信を行っているPDAなどの携帯情報端末をモバイル装置と記す。
【0010】
前述した内視鏡システムでは、例えば周辺機器である気腹装置の設定を変更すると、集中制御装置にRS−232Cのシリアル伝送により情報の更新がかけられる。その後、集中制御装置の中で更新されたデータを前述の方式と通信速度のことなる通信方式であるBluetoothで1つまたは複数のモバイル装置に情報を更新することになる。
【0011】
すると、モバイル装置の通信状態によっては更新完了までの時間にばらつきができる。特に無線のような機器においては、同一周波数を用いた規格の機器が存在すると電波干渉により通信速度が遅くなることが有るため、RS−232Cでデータの更新される時間と、モバイル装置のデータ更新完了までの時間にずれが生じてしまい、更新に時間がかかったり、通信Errorを引き起こしてしまう可能性が有った。さらに手術室内には、無線機器が多く存在し、それらの干渉がある。
【0012】
また、無線通信では、障害物を通すことができるメリットがあるが、ソフトウエアの処理上では障害物によりデータの欠けがあり誤り率が多くなり、コマンド再送が増える為通信速度の低下が発生する。そのため、早いタイミングでポーリングしている気腹装置や治療装置、患者モニタ装置においてデータ速度が遅くなると、ポーリングErrorが発生することがあった。
【0013】
つまり、例えば患者モニタ装置からの生体情報の表示をかけるときはデータ更新間隔も早く、パラメータ数も多いため、通信速度のずれにより、データ更新完了でErrorがあると、重要な生体情報の変化をDrが見つけることができなくなり、手術を行う上で支障をきたすようになってしまう。
【0014】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、少なくとも1つ以上の集中制御装置と、該集中制御装置により制御可能な少なくとも2つ以上の被制御装置との間において通信が行われる際に、該通信の監視結果に応じて優先順位を決定することにより、データのやり取りを効率良く行うことができる制御システム及び医療用制御システムを提供することを目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の制御システムは、少なくとも1つ以上の集中制御装置で制御可能な少なくとも2つ以上の被制御装置を有する制御システムにおいて、前記集中制御装置に設けられ、それぞれの前記被制御装置から受信した情報を保存しておく情報格納部と、前記情報を前記被制御装置に順次送受信可能な送受信手段と、前記被制御装置の送受信手段の動作状態を監視する通信監視手段と、前記通信監視手段の監視結果に基づき、前記情報が送信される際の優先順位を決定する通信優先順位判定手段と、前記通信優先順位判定手段により決定された前記優先順位に基づき、前記情報を前記送受信手段に転送する転送手段とを具備して構成される。
本発明の第2の制御システムは、集中制御装置で制御可能な複数の周辺装置と、表示可能な複数の遠隔装置で構成された複数の被制御装置を有する制御システムにおいて、前記集中制御装置に設けられ、それぞれの前記被制御装置から受信した情報を保存しておく情報格納部と、前記情報を前記被制御装置に順次送受信可能な送受信手段と、前記被制御装置各々の送受信手段の動作状態を監視する通信監視手段と、前記通信監視手段の監視結果に基づき、前記情報が送信される際の優先順位を決定する通信優先順位判定手段と、前記通信優先順位判定手段により決定された前記優先順位に基づき、前記情報を前記送受信手段に転送する転送手段と、前記集中制御装置と前記被制御装置との間の電気的な信号のやり取りが可能であるとき信号を生成するトリガ信号生成手段と、前記トリガを検出する検出手段と、を具備して構成される。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について述べる。
【0017】
図1ないし図14は本発明の第1の実施の形態に係わり、図1は内視鏡手術システムの構成を示す構成図、図2は図1の患者モニタシステムの構成を示す構成図、図3は図1の内視鏡手術システムの簡易ブロックを示す図、図4は図1の内視鏡手術システムの変形例の簡易ブロックを示す図、図5は図1のモバイル装置の表示画面を示す第1の図、図6は図1のモバイル装置の表示画面を示す第2の図、図7は図3の集中制御装置の構成を示すブロック図、図8は図3のモバイル装置の構成を示すブロック図、図9は図7の集中制御装置の通信I/F部の構成を示すブロック図、図10は図8の通信状態判別部の構成を示すブロック図、図11は図1の内視鏡手術システムの作用を説明する第1のフォローチャート、図12は図1の内視鏡手術システムの作用を説明する第2のフォローチャート、図13は図1の内視鏡手術システムの作用を説明する第3のフォローチャート、図14は図1の内視鏡手術システムの作用を説明する第4のフォローチャートである。
【0018】
(構成)
図1に示すように、手術室2内には、患者が横たわる患者ベッド10および内視鏡手術システム3が配置される。この内視鏡手術システム3は、第1のカート11および第2のカート12を有し、第1のカート11には、医療機器で構成される周辺装置として、電気メス13、気腹装置14、内視鏡用カメラ装置15、光源装置16、およびVTR17等の装置類と、二酸化炭素等を充填したガスボンベ18が載置されている。以下、後述するように符号6を付してこれらの機器を周辺装置6で代表させて記すことがある。
【0019】
さらに、内視鏡画像を表示する、例えば、TVモニタである表示装置19、術中のあらゆるデータを選択的に表示させることが 可能な集中表示パネル20、および、例えば液晶ディスプレイ等の表示部とこの表示部上に一体的に設けられた例えば、タッチセンサにより構成され、非滅菌域 にいる看護等が操作する集中操作装置となる操作パネル21等がこの第1カート12に載置されている。
【0020】
さらに、第1カート11には、システム全体の制御をおこなう集中制御手段である集中制御装置22が載置されており、この集中制御装置22に、前記電気メス13と気腹装置14と内視鏡カメラ装置15と光源装置16とVTR17とが、図示しない通信線を介して接続されている。この集中制御装置2には、通信コントローラ(以下I/F63と記す)が内蔵されており、通信ケーブル64を介して各周辺機器のI/F63に接続される。
【0021】
一方、前記第2のカート12には内視鏡用カメラ装置23、光源装置24および画像処理装置25等の装置と、内視鏡用カメラ装置23でとらえた内視鏡画像を表示する表示装置26と、術中のあらゆるデータを選択的に表示させることが可能な第2の集中表示パネル27とが載置されている。
【0022】
これらの内視鏡用カメラ装置23と光源装置24と画像処理装置25とは、第2のカート12に載置された中継ユニット28に図示しない通信線を介して接続されている。そして、この中継ユニット28は、中継ケーブル29によって、上述の集中制御装置22に接続されている。
【0023】
そして、集中制御装置22が、これらの第2のカート12に搭載されているカメラ装置23と光源装置24と画像処理装置25と、第1のカートに搭載されている電気メス13と気腹装置14とカメラ装置15と光源装置16とVTR17とを集中制御を行う構成である。
【0024】
集中制御装置22とこれらの装置との間で通信が成立している場合、上述の操作パネル21の液晶ディスプレイ上に、接続されている装置の設定状態や操作スイッチ等の設定画面を表示させるとともに、所望の操作スイッチに触れて所定領域のタッチセンサを操作することによって設定値の変更等の操作入力を行うことができる。
【0025】
滅菌域にいる執刀医等が操作する第2の集中制御装置としてのリモートコントローラ30があり、通信が成立して、他の装置を集中制御装置22を介して操作をおこなうことが可能となっている。また、集中制御装置22には複数のモバイル装置5が接続可能となっており、モバイル装置5は、操作パネル21と表示パネル20の機能を併せ持つ。さらに、患者の生体情報を測定する患者モニタシステム4が設けられている。
【0026】
図2に示すように、本実施の形態の患者モニタシステム4には、信号接続部41が設けられており、ケーブル42を介して、心電計43とパルスオキシメータ44とカプノメータ45等のバイタルサイン測定器と接続されている。
【0027】
カプノメータ45はケーブル46を介して呼気センサ47に接続されており、この呼気センサ47は、患者48に取り付けられた呼吸器ホース49に設けられている。これにより、患者48の心電図、血中酸素飽和度、呼気炭酸ガス濃度等の生体情報を測定することができる。
【0028】
この信号接続部41は、患者モニタシステム4の内部で制御部50と電気的に接続される。また、制御部50は、映像信号線53とコネクタ54とケーブル55とを介して表示装置56に接続される。更に、この制御部50は、通信コントローラ(以下I/F部と記す)6と電気的に接続されている。このI/F部6はLANの通信方式で、通信コネクタ51を介して集中制御装置22に内蔵している後述する通信コントローラ(以下I/F部と記す)8(図示せず)に接続される。
【0029】
なお、前述したI/F部7に接続されるLANはRS−232CやUSB等のシリアル通信でも、IrDA、Bluetoothなどのワイヤレス通信でもかまわない。
【0030】
図3は、内視鏡手術システム3の簡易ブロック図を示す。アダプタ99は集中制御装置22とシリアル伝送しており、集中制御装置22はそのアダプタ99を介して、複数のモバイル装置5(1),5(2),5(3),5(4)とBluetoothで通信されている。
【0031】
なお、図4に示すように、集中制御装置22内部にBluetoothの通信インターフェース101をもち、集中制御装置22ですべての被制御装置を管理できる構成としてもよく、図4の構成でも本実施の形態と同様の効果が得られ、さらに小型化させることができる。
【0032】
図5は図1で説明したモバイル装置5の表示画面を示している。モバイル装置5では、メインメニュー画面59に周辺装置のリモートコントロールを行うコマンド画面移行の選択をする周辺機器別設定メニュー60が操作パネル58に表示され、モバイル装置5の図示しないメモリ上に保存されている周辺機器設定情報を集中制御装置22に一括送信することが可能となっている。ただし、実際はシリアル伝送されるが、1つのコマンドで順次送信されるようになる構成である。また、メインメニュー画面59には送信できるユーザー各入力部61と図示しない保存内容を確認する画面に移行するコマンド62とが設けられている。
【0033】
図6は前述した周辺機器別設定メニュー60で気腹装置14を選択した時のモニタ画面65を示している。ただし、図5ではUHIと記している。このときのモニタ画面65は、図6に示すように、気腹装置14のコマンドは腹腔の圧力設定、および流量設定のUP/DOWNコマンド67と腹腔圧、および流量の測定値表示部66と送気ON/OFFコマンド68で構成されている。
【0034】
図7に示すように、集中制御装置22は、気腹装置14や光源装置16等の周辺機器6と本実施の形態ではRS−232C等のシリアル通信用インターフェース(以下、I/F部と記す)8と、制御系としての、各機器との通信等を集中制御するCPU31と、各機器との制御データ等を格納しておくデータ格納用メモリ32と、前記CPU31を作動させる動作プログラムを格納しておくROM33と、モバイル装置5と通信を行う通信インターフェース(以下I/F部と記す)35と、集中制御装置22と通信している被制御装置との通信状態を監視する通信状態判別部34とで構成されている。
【0035】
上記構成で説明した集中制御装置22における通信は、RS―232C、パラレル通信、LAN等の有線通信であろうと、Bluetooth、IrDA、無線LAN等の無線通信であっても良い。
【0036】
図8に示すように、モバイル装置5は、前記集中制御装置22と無線通信を行うための通信インターフェース部(以下I/F36と記す)と、制御系としての、通信等を集中制御するCPU37と、データ格納用のメモリ38と、CPU37の動作プログラム格納しているROM39と、パネルをタッチすることでコマンド操作を行うための液晶表示部40と、コマンドの入力を行う操作部52で構成されている。なお、操作部52は、具体的には、例えば図5における、メインメニュー画面59の周辺機器別設定メニュー60、ユーザー各入力部61、コマンド62等である。
【0037】
図9に示すように、集中制御装置22のI/F部35は、微弱な広帯域信号送受信部分のRF(Radio Frequency)部71と、RF部71の制御やデータ管理をする強狭帯域部のベースバンド部75と、送受信を切り替えるスイッチドライバ74と、スイッチ110、アンテナ111で構成されている。
【0038】
ベースバンド部75は、RF71からディジタル化された信号を処理する制御/演算用プロセッサを備えた無線制御/演算部70で構成されており、集中制御装置22の前記集中制御用のCPU31と信号のやり取りができる構成である。
【0039】
RF部71の送信部72は、図示しないD/A変換器や周波数変調器やLPF(ローパスフィルタ)や電力増幅器などで構成されており、ベースバンド部75からのデジタル情報を周波数ホッピングしたり、送信電力を制御する機能を持っている。なお、周波数ホッピングとは変調ある周波数の範囲のなかで、高速で周波数を切り替えながらデータを飛ばす変調方式の意味である。RF部71の受信部73は、図示しない周波数変調器、周波数ホッピングコントロール、フィルタ等で構成されており、モバイル装置5から送られてくる信号から前述した周波数ホッピング信号の相関をとったり、信号の復調を行ったりしている。
【0040】
さらには、通信データの欠けがあれば、再送処理なども行う。スイッチドライバ74で送受信を切り替えアンテナで無線信号の送受信を行う。前述した送信部72及び受信部73の演算を無線制御/演算部70で処理し、無線通信を行っているため、処理の時間は通信感度、データ量により変化してしまう構成になる。
【0041】
なお、図示はしないが、モバイル装置5側のI/F36もベースバンド部75とRF部71と送受信アンテナ111をもっているものとする。
【0042】
図10に示すように、通信状態判別部34は、複数の周辺機器の機器判別用IDや通信状態、通信情報が格納され常時監視する 通信状態格納部76と、複数のモバイル装置5の機器判別用のIDと通信状態、通信情報を監視しておく通信状態格部77とを備え、それらを監視処理や、常時 データ更新、通信制限処理、通信データの流れを制御するようになっている。
【0043】
なお、CPU31の処理は、本実施の形態では、すべてソフトウエアで処理させる構成であるが、後述する図11〜14のフローで説明している、例えばタッチパネル等を制御させ、画像を扱うような構成をとるときは、スペックがMHz帯では処理しきれないためCPU31の負担が多くなる。かなりのハイスペックを用いなければ1つのCPUでは複数の被制御装置をすべて通信しながら、さらに通信格納部のデータ監視を行うのは難しい。
【0044】
そのため、DSP(Digital Signal Processor)等の転送レートの高いデータをリアルタイムで処理するために開発されたデバイスを用い高速処理を別ルーチンで動作させる構成であればなお良い。CPU31に比べると、DSPは処理内容が単純だが高速性を要求されるような本発明においては適した構成になる。
【0045】
また、通信制限もCPU31でやるのではなく、ハードウエアで制限をかけ、前述のDSPのほうから、データ転送中であれば、それを検知しトリガとなる信号をハードウエアで構成された通信制御部のタイミングを生成すれば更によい。
【0046】
また、前述システムを制御する上で、図示しない基準となるシステムクロックから、それぞれに必要なクロック信号を生成し、処理の同期をとるタイミングジェネレータをもつことで、通信制限、データ転送を行うことは言うまでもないため、図を用いての説明は省略する。
【0047】
本構成にてCPU31による制御は、周辺機器と集中制御装置22とモバイル装置5との間ではそれぞれのもつ内部データが一致しているかポーリングを行うことで、リアルタイムに測定/設定情報の同期を取る制御を行うことができる構成である。
【0048】
本実施の形態で監視されている通信状態とは、通信ダウン、もしくは通信可能、さらにBluetoothの仕様で言う各モードのことを表し、通信情報とはデータの更新の早い機器である気腹装置14を優先的にデータの更新をかけたり、測定データのない光源装置16は優先順位を下げたりする情報のことである。
【0049】
Bluetoothでいうと通信処理の短いものを通信状態良好と認識させたり、無線において通信確立にかかった時間、ならびにデータポーリング時の通信処理時間の情報を指す。
【0050】
また、通常2sポーリングで各機器のデータを更新させるとき、前記情報に基づき、ある手術において気腹器の圧力表示を細かく監視しておく必要があるとき1sポーリングに変更できる構成をとれる。
【0051】
図11、12は、周辺機器のうちここでは光源装置16の制御コマンドを操作したとき、集中制御装置22および、各モバイル装置とのデータ更新までの制御フローを示す。図11の送信先優先判定処理は図12の通信先優先判定処理にリンクしている。ここで、モード確認で通信不可状態を認識したとき、同期用パケット送信の候補からはずし、それ以外の機器の同期完了後通信確認を行うようになっている。
【0052】
図13はモバイル装置5から、光源装置16の光量UP操作を行ったときの制御フローである。前述した図11,12との違いは、モバイル装置5からのコマンド情報を集中制御装置22で認識して、光源装置16のデータを更新し、複数のモバイル装置5の表示を更新させる点である。逆に、図11、12は光源装置16からのコマンド情報を集中制御装置22で認識して、各モバイル装置5に更新をかける構成になる。図13の優先先判定処理はワイヤレス用として、図12にリンクする。
【0053】
図14は、優先先判定処理のなかで有線でいう複数で構成される周辺機器の場合に優先度を判定する処理を表す。集中制御装置22で管理されているとき、複数の周辺機器からのデータを同時に認識したときの制御フローになる。
【0054】
(作用)
以上のように構成された第1の実施の形態で作用を説明する。まず、内視鏡手術を行うにあたり、図1のように内視鏡手術システム3のセッティングを行う。気腹装置14でガスボンベからのCO2ガスを送気させ、患者の体腔内を膨らまし、内視鏡の視野を確保する。光源装置24からの光を患者体腔内に導光させ、照らされた体腔内をカメラ装置15で撮像し、表示装置19にモニタする。電気メス13を用いて患部の治療を行う。
【0055】
このとき、集中制御装置22はそれらの周辺機器6を管理しており、周辺機器6の設定値/測定値を集中表示パネル20に表示させ、操作パネル19で選択されたコマンドを認識し、それを周辺機器6に反映させている。
【0056】
また、患者の脈拍、体温、心電図等の生体情報をモニタリングする患者モニタシステム4からの測定データを集中制御装置22で管理させており、集中制御装置22でカメラ装置15の内視鏡画像に測定データのキャラクタを重畳させ、表示装置19にモニタリングしている。さらに集中制御装置22と患者モニタシステム4間の通信をLANに限定すれば、複数の患者モニタを1つのネットワーク上に管理させることもできる。
【0057】
さらに、表示可能なモバイル装置5のツールを用いて、図5で示したコマンドUHIを選択すると、図6のような詳細設定をリモートコントロールできる設定/表示画面65に切り替わり、コマンド67流量UPを押されると、モバイル装置5から集中制御装置22に無線通信される。
【0058】
具体的な動作としては、図5で示した液晶表示画面を見ながらユーザがコマンドを選択し、操作部でコマンド入力を受け付け、モバイル装置5のI/F部36から集中制御装置22に送信し、集中制御装置22のI/F部35で受信する。
【0059】
受信時は、I/F部35では、図9の送受信アンテナ111を介し、スイッチドライバ74はスイッチ110を受信側に切り替えており、受信部73で受ける。受信部7で周波数ホッピングの相関関係を検出し、フィルタを介して、ベースバンド部70に入力され、無線制御/演算部70で受信データ処理される。
【0060】
上記モバイル装置5からの通信を行うときに、通信状態判別部34では以下のような処理を行う。
【0061】
集中制御装置22は自身がホストのとき、通信可能な周辺機器を判別し、そのIDを認識し、通信状態/情報を保持できるアドレスを割り当てる。次に、例えばモバイル装置5で操作コマンドが実行され、無線通信を介して集中制御装置22で受信すると、IDを認識し通信状態95に受信状態の情報を格納する。
【0062】
ここで、本実施の形態で説明しているBluetoothの場合では4つのモードがある。すなわち、
アクティブモードは通信中を表し、
スニフモードはホスト対複数の制御される側との通信時に、制御される機器に対する監視を減らせ、特定の機器のみにデータを送信するモードを表し、
ホールドモードは1対複数の通信時に制御される側が入れるモードで現在のネットワークで接続動作以外の別の処理を行えるモードを表し、
パークモードはネットワーク内のやりとりに参加する必要がなくなり同期のみを取りつづけるモードを表している。
【0063】
前述した通信状態の情報を記憶させておくのは4つのモードと、さらに、通信可能/不可の情報である。もし、Bluetoothのみでモード毎の優先順位をつけるときの上記4つのモードで比較を行う。
【0064】
このようにして、集中制御装置22は各モバイル装置5の状態を監視しておく。さらには、集中制御装置22は表示機器でも有るため、周辺機器6からの測定情報を常時ポーリングし、各モバイル装置5に更新をかける。そのとき、送信からデータ更新並びに受信完了までの処理にかかった時間を受信感度として記憶させ、常時更新させ、いつでも最新の受信感度の情報を通信状態格納部にもつようにする。さらに周辺装置情報として、機器Error情報、治療器、患者測定データの優先レベルをあらかじめ指定しておく。
【0065】
これらの設定を元に、図11以降のフローとともに、動作を説明する。
【0066】
図11において、ステップS1で集中制御装置22は被制御装置の測定情報、設定情報をポーリングする。ステップS2でCPU31はポーリングで得られた情報と、通信にかかった時間を通信状態判別部34の通信状態格納部76,77のデータを更新する。
【0067】
ここで、通信の最初に接続されたときの接続認識は、CPU31がI/F部8のポートを常時監視しておき、接続されて被制御装置の応答が有ったときに、IDを受信させ何の機器が接続されたか認識するため、接続確認時のIDが通信状態格納部76,77の特定の領域に割り当てられ、割り当てられたアドレスに上記ポーリング情報が格納されていくことは言うまでもない。
【0068】
ステップS3で、ユーザが光源装置16の光量アップを操作をする。ステップS4でCPU31はIDと変化した情報を認識し、ステップS5で更新データの転送先を準備する。
【0069】
次に転送先の状態を確認し、ステップS6で通信制限がかかっているときは、ステップS7に進み、転送先が通信中なのかそれ以外の要因なのか判別する。通信中であればステップS9で、通信処理が終わるまで待機させ、それ以外なら、ステップS8で機器毎通信以外の故障検知などの要因を調査する処理を行う。ステップS6で通信制限がなくなると、ステップS10の送信先優先処理を行う。
【0070】
図12では、周辺機器6からの変化情報を複数のモバイル装置5に更新をかけるため、ワイヤレス機器用の送信先優先処理を説明する。
【0071】
図12のステップS11で認識しているBluetoothネットワーク内の機器の順次処理をおこなう。ステップS12で各モバイル装置のモードを判定し、通信不可である時はステップS17の転送先からはずす。通信可能なもののみステップS13で振り分け、ステップS14で最新の通信処理時間を比較する。
【0072】
ただし、最新の情報でなくともネットワークに入るときの接続時の時間を比較しても良い。
【0073】
ここで、例えばモバイル装置5(3)は300msかかったとし、モバイル装置5(1)は500ms、モバイル装置5(4)は受信状態が悪く、データ欠けも多く誤り率が高かったため再送が多いとし1000msかかったとする。するとステップS14の結果はモバイル装置5(3)>モバイル装置5(1)>モバイル装置5(4)という速度の速い順になり、ステップS15で早い順にデータを送信していく。データ送信が完了したら、ステップS12で外されたモバイル装置5(2)の通信状態を確認、通信確立処理を行う。もし、ここで、通信状態が良くなっていればデータ更新処理を行う。
【0074】
上記処理においては、一般的なLANネットワーク上ではデータを一括して送信する方法のブロードキャストを行っても、データは順次送信されていくため、各機器の通信状態の良いものから優先的に送信していき、全機器のデータ更新にかかる時間を短縮させて、同期を完了する。もし、ランダム、もしくは優先をつけることなくデータを送信していくと、通信不可な機器や、通信状態が良好でないものの処理に時間がかかり、良好状態の機器が後回しにしてしまい全体の同期完了に時間がかかることになる。
【0075】
次に、図13でモバイル装置5側からリモコン操作で、周辺装置6の設定値を変更したときに、操作された周辺機器6のデータ更新、その後、すべてのモバイル装置5のデータ更新までのフローを説明する。
【0076】
図13に示すように、ステップS1,ステップS2は図11と同様である。ステップS3aで例えばモバイル装置5(1)の光源装置16の光量アップを操作する。モバイル装置5(1)のCPU37が変化をステップS4aで認識し、集中制御装置22のCPU31に変更情報をステップS4bで送信する。ステップS5でCPU31は変化情報を認識し、得られたIDの周辺装置ヘデータ送信を行う。このときS7で通信制限が有るときは以下、前述同様の処理をし、通信制限がなければステップS21で光源装置16に送信しデータ変更をかける。
【0077】
CPU31は光源装置16のデータが更新されたことを認識したら、ステップS22で通信状態制限を確認する。次にステップS26で通信先優先判定処理を行うが、モバイル装置5へのデータ送信処理(ステップS23〜ステップS25)は図11のステップS7〜ステップS9と同様である。
【0078】
図14は、集中制御装置22で管理されている複数の周辺機器6やモバイル装置5で構成される被制御装置からのデータ更新を例えば、通信受信中に認識したときに、優先度の高い処理から順に処理し、データ更新を効率よく行うフローである。
【0079】
図14に示すように、ステップS31で気腹器の過圧Error(=制御コマンドC1)と、ユーザーの操作した光量アップ(=制御コマンドC2)と、モバイル装置からの気腹装置送気START(=制御コマンドC3)と、光源装置通信Error(=制御コマンドC4)が認識できたとき、ステップS32で被制御装置の中でも、手術において必須の周辺機器6であるのか、リモコン、もしくは表示用のモバイル装置5なのかを検出し、モバイル装置5をステップS37の優先度の低いほうに振り分ける。
【0080】
ステップS33において、周辺機器6のみ残り、ステップS34で周辺機器用優先度比較処理を行う。
【0081】
本実施の形態では、制御コマンドの中でも、装置警告を再優先にし、次に通信Error、操作更新、ポーリングで得た情報の順に優先度をつける。次にその中で、機器別の優先度で、気腹装置や、電気メスのような治療器を優先させる。
【0082】
すると、制御コマンドC1>制御コマンドC4>制御コマンドC2の順になり、ステップS35で過圧Errorのデータ更新をまず行う。すべての機器の更新が完了したら、それ以外の更新を順次行う。ここで、警告のみを再優先として、それ以外の処理を無効処理としても良い。その後、ステップS37で外された機器の処理を行う。
【0083】
また、複数受信した制御コマンドを機器毎に振り分け通信可能機器、もしくは優先度の高い機器からまとめてブロック送信を行うことで、処理時間を減らすこともできる。
【0084】
ここで言うブロック送信とは、コマンド送信において、連続したアドレスをまとめれREAD/WRITEすると処理が早いため、複数の制御コマンドを受信したときは、機器毎に振り分け新たなアドレスにデータを保持させ機器毎ブロック送信を行うと処理時間が早くなる。
【0085】
また、本実施の形態ではモバイル装置5として、PDAのような携帯情報端末で行っていたが、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイなどの表示機を用いたり、液晶タッチパネルを複数用いても、各機器に無線ユニットを搭載させ、集中制御装置22に管理させることで、同様に上記作用を行える。そのため、無線通信のように1つのホストから複数の被制御機器を管理するときには、機器毎の優先度をつけ、効率よく処理を行えるようにする。
【0086】
(効果)
上記構成と作用により、1つの集中制御装置により制御されている、例えば同一の通信方式で制御される複数の周辺機器、それとは別の異なる通信方式で制御されている複数のモバイル装置の間で内部データの常時同期が必要な本システムにおいて、各通信方式毎で、かつ各機器毎の通信状態を監視しておき、データ送受信時に選択的に機器に優先順位をつけ、データのやり取りを行うことで、効率よくデータの送受信を行うことができ、システム内のデータ同期にかかる時間を短縮させることができる効果がある。当然、ユーザにとっては表示更新の必要な機器が早く更新されるので、不都合を感じることなく、内視鏡手術に支障を与えることはなくなる。
【0087】
図15ないし図19は本発明の第2の実施の形態に係わり、図15は内視鏡手術システムの構成を示す構成図、図16は図15の内視鏡手術システムの変形例の構成を示す構成図、図17は図15の集中制御装置とモバイル装置の接続関係を示す図、図18は図15の内視鏡手術システムの作用を説明するフローチャート、図19は図16の内視鏡手術システムの作用を説明するフローチャートである。
【0088】
第2の実施の形態は、第1の実施の形態とほとんど同じであるので、異なる点のみ説明し、同一の構成には同じ符号をつけ説明は省略する。
【0089】
図15に示すように、本実施の形態では、モバイル装置5は例えば携帯情報端末等のPDAである。ここで、モバイル装置5は電気的接続可能なアダプタ87を持っている。一般的なPDA機器ではクレードルと呼ばれているパソコンと同期可能なケーブルがあり、そのクレードルのコネクタとPDA背面に配置されているコネクタが電気的に接続し、RS−232CやUSBの通信により同期を行っている。
【0090】
本実施の形態では、図15のようにモバイル装置5の背面コネクタ88にアダプタ87を接続しクレードル86を用い、モバイル装置5が一般的なシリアル通信可能なアダプタを用いた例と、図16のように集中制御装置22にモバイル装置5の背面コネクタ88と接続可能なフォルダ92を設けて接続検知を行う方法を説明する。
【0091】
図15の背面コネクタ88は、本実施の形態では、RS−232Cの通信可能なコネクタであって、Pinは一般的なRS−232Cの信号線で、電源ラインと、グランドとしてFG、SG、送受信DATAラインにTxD、RxDと送信要求にCTS,RTSとDSR,DTRがあり、本実施の形態のポイントとなる接続検知用のPinを設けている。ここで、アダプタ87のコネクタ89をモバイル装置5コネクタ86に接続できるようになっている。
【0092】
図17に示すように、モバイル装置5側はCPU37とRS−232Cドライバ89で構成され、また集中制御装置22側はRS−232Cドライバ90、CPU31、接続検知信号生成部91と周辺機器通信I/F8とで構成されている。そして、背面コネクタ88でアダプタ87(図16ではフォルダ92)と接続されている。
【0093】
(作用)
まず、図18のフローを用いて図15の構成の場合の接続検知の制御方法を説明する。
【0094】
図18に示すように、アダプタ87をモバイル装置5に接続すると、ステップS41で接続検知信号生成部91がアダプタ87がモバイル装置5に接続されたかどうか判断し、接続されていない場合はステップS42でモバイル装置5で操作画面に移行しても動作不可となり、接続されている場合はステップS43に進み、ステップS43で信号線のPin2の電源ラインよりアダプタ87側に供給される。
【0095】
その後、ステップS44〜S50で、アダプタ87側に供給された接続検知信号を受けて、接続検知信号から接続検知のトリガ信号を生成し集中制御装置22側のCPU31に送信される。
【0096】
CPUが接続検知信号をトリガ信号としてアダプタ87を介して、集中制御装置22とモバイル装置5とで自動的に通信接続を行う。通信接続が完了すると周辺装置リモコン用のアプリケーションが起動され、集中制御装置22において、周辺機器からの測定情報をポーリングし、モバイル装置5に送信する。接続検知信号の検出中は常時リアルタイムに表示を更新させる。
【0097】
また、図16の構成においては、図19のステップS51〜S59に示すように、集中制御装置22の電気的接続可能なコネクタをもつフォルダ92にモバイル装置5を接続すると、接続検知を行い、集中制御装置22側からモバイル装置5の制御用アプリケーションをを起動させ、自動的に通信確立を行う。通信可能状態に入ると、モバイル装置5のモニタに送受信のコマンドが表示され選択可能となる。ユーザのほうで、送信を選択されると、モバイル装置5に保存されていた各周辺機器の設定情報(図5参照)を一括で送信され、その情報を受信した集中制御装置22が各周辺機器の設定情報を更新する。また、受信を選択されると、各機器の設定情報を読み込むことが可能となる。
【0098】
(効果)
上記構成、作用にて、手術前の周辺機器設定情報(手技別、患音別の個々のデータ)を一括して更新させる、もしくは手術後の周辺機器設定情報を一括して読み込み保存しておくことができるようになる。よって効率よく手術の準備ができるようになる。
【0099】
図20ないし図22は本発明の第3の実施の形態に係わり、図20は内視鏡手術システムの構成を示す構成図、図21は図20のモバイル装置の作用を説明する第1の図、図22は図20のモバイル装置の作用を説明する第2の図である。
【0100】
第3の実施の形態は、第1の実施の形態とほとんど同じであるので、異なる点のみ説明し、同一の構成には同じ符号をつけ説明は省略する。
【0101】
(構成)
図20は、特定のモバイル装置5をもったDrやナース等のユーザが集中制御装置22あるいは周辺機器電源管理部93との無線通信可能距離に入ると、それぞれの機器がID送信を行い、通信接続、初期設定送信を行える。本実施の形態での無線通信可能距離とは、Bluetoothでいう送受信モジュールの送信電力を調整することで10m以下、100m以下の選択可能で手術室内を想定して送信電力を低い10m構成としている。
【0102】
本実施の形態では、手術の準備/後片付け時を想定し、集中制御装置22と他の各周辺機器の電源がOFF状態、もしくはON状態にある時に、モバイル装置5が手術室内を入退室するときに自動で電源のON/OFFかつ設定データの送受信を行う。
【0103】
第1、第2の実施の形態で説明した、集中制御装置22、各周辺機器6、BluetoothのI/F部の構成は同等の構成であり、BluetoothのI/F部を搭載している周辺機器電源管理部93と、モバイル装置5の周辺機器データ一括設定画面で、前述した図5のDr名称62の詳細情報画面に、図21に示すように、電源自動/手動のモード95を選択することと、設定値一括送信受信の自動設定のモード94を選択ことができる構成としている。
【0104】
(作用)
上記構成にて、集中制御装置22と各周辺機器6の一括電源ONと設定情報一括送信の制御を説明する。
【0105】
初期構成として、集中制御装置22と各周辺機器6は電源OFFしている。ここで、周辺機器電源管理部93はACコンセントに接続されており、各機器のコンセントを接続させており集中管理している。また、内蔵Bluetoothモジュールは常時動作しており通信可能な機器が応答するのを待機している。
【0106】
例えばモバイル装置5をもったナースが手術室内に入室するとする。事前に一括送信画面で数値を設定しておき、入室を検出し、通信が確立した後、各周辺機器の設定値を自動的に送信する。また、電源管理自動に設定しておくことで、入室前にモバイル装置5の電源をONしておき、リモコンアプリケーションを起動させておく。例えばモバイル装置5の電源のみONしておけば、入手と同時にアプリケーション起動も自動にしても良い。
【0107】
ここで、通信可能な距離に入ると、モバイル装置5と周辺機器電源管理部93がそれぞれID送信、通信確立制御を行う。通信確立が終了すると、前述した自動電源ONを選択されているので、電源ONのコマンドを送信する。それを受信した周辺機器電源管理部93は、リレー等でコンセントから供給されていた電源を各機器にONさせる。
【0108】
集中制御装置22、各周辺機器6の電源が立ち上がる。その後、集中制御装置22とモバイル装置5とID送信、通信状態確認し通信確立を行う。その後モバイル装置5からの一括設定の内容を集中制御装置22が要求し、モバイル装置5から設定情報を送信される。
【0109】
その内容を受信した集中制御装置22は第1,第2の実施の形態で説明したように、各周辺機器6の自動設定を行い、手術前の準備完了となる。また手動でONさせるときは、通信確立までは自動的に行い、図22に示すように、電源ONのコマンドを表示(アラームで認識させる)させ、ユーザに最終的に確認させる方法を取る。
【0110】
逆に手術終了時は、第2の実施の形態で説明した、集中制御装置22に接続し、各周辺機器設定値をモバイル装置5に読み込み、手術室を出ると、周辺機器電源管理部93とモバイル装置5との通信が切断され、電周辺機器電源管理部93が一括して電源をOFFする。この時、モバイル装置5と周辺機器電源管理部93は5sないし10sのある一定の間隔をもって通信確立状態を常時確認させている。また、手動にて、モバイル装置5から電源OFFのコマンドを送信させ制御にてOFFさせても良い。
【0111】
(効果)
第3の実施の形態で説明した構成、及び作用にてIDで管理されているモバイル装置をもったDrやナースが手術室に入退出したことを特定のIDを検知することで、各周辺機器、およびシステムコントローラの電源を自動でたち上げる(シャットダウン)ことができ、さらに、手術前の準備も設定できるようになるため、簡単な操作かつ短時間で手術の準備をする事ができ、Dr、ナースの負担を減らすことができる。
【0112】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、少なくとも1つ以上の集中制御装置と、該集中制御装置により制御可能な少なくとも2つ以上の被制御装置との間において通信が行われる際に、該通信の監視結果に応じて優先順位を決定することにより、データのやり取りを効率良く行うことができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る内視鏡手術システムの構成を示す構成図
【図2】図1の患者モニタシステムの構成を示す構成図
【図3】図1の内視鏡手術システムの簡易ブロックを示す図
【図4】図1の内視鏡手術システムの変形例の簡易ブロックを示す図
【図5】図1のモバイル装置の表示画面を示す第1の図
【図6】図1のモバイル装置の表示画面を示す第2の図
【図7】図3の集中制御装置の構成を示すブロック図
【図8】図3のモバイル装置の構成を示すブロック図
【図9】図7の集中制御装置の通信I/F部の構成を示すブロック図
【図10】図8の通信状態判別部の構成を示すブロック図
【図11】図1の内視鏡手術システムの作用を説明する第1のフォローチャート
【図12】図1の内視鏡手術システムの作用を説明する第2のフォローチャート
【図13】図1の内視鏡手術システムの作用を説明する第3のフォローチャート
【図14】図1の内視鏡手術システムの作用を説明する第4のフォローチャート
【図15】本発明の第2の実施の形態に係る内視鏡手術システムの構成を示す構成図
【図16】図15の内視鏡手術システムの変形例の構成を示す構成図
【図17】図15の集中制御装置とモバイル装置の接続関係を示す図
【図18】図15の内視鏡手術システムの作用を説明するフローチャート
【図19】図16の内視鏡手術システムの作用を説明するフローチャート
【図20】本発明の第3の実施の形態に係る内視鏡手術システムの構成を示す構成図
【図21】図20のモバイル装置の作用を説明する第1の
【図22】図20のモバイル装置の作用を説明する第2の図
【符号の説明】
2…手術室
3…内視鏡手術システム
4…患者モニタシステム
5…遠隔操作装置(モバイル装置)
6…周辺機器
8…232C周辺機器I/F
9…ケーブル
10…患者ベッド
11…第1のカート
12…第2のカート
13…電気メス
14…気腹装置
15…内視鏡用カメラ装置
16…光源装置
17…VTR
18…ガスボンベ
19…表示装置
20…集中表示パネル
21…操作パネル
22…システムコントローラ
23…内視鏡用カメラ装置
24…光源装置
25…画像処理装置
26…表示装置
27…集中表示パネル
28…中継ユニット
29…中継ケーブル
30…リモートコントローラ
31…システムコントローラCP
32…データ格納用メモリ
33…プログラム格納用ROM
34…通信状態判別部
35…通信I/F
36…通信I/F
37…モバイル装置CPU
38…データ格納用メモリ
39…プログラム格納用ROM
40…液晶表示部

Claims (4)

  1. 少なくとも1つ以上の集中制御装置で制御可能な少なくとも2つ以上の被制御装置を有する制御システムにおいて、
    前記集中制御装置に設けられ、それぞれの前記被制御装置から受信した警告情報、測定情報及び設定情報のうち、少なくとも一の情報を保存しておく情報格納手段と、
    一の前記被制御装置における前記少なくとも一の情報を、前記集中制御装置を介して他の前記被制御装置に順次送信可能である送信手段と、
    前記他の前記被制御装置から前記集中制御装置を介して出力される前記少なくとも一の情報を、前記一の前記被制御装置において順次受信可能な受信手段と、
    前記集中制御装置と前記被制御装置との間の通信状態を監視する通信監視手段と、
    前記通信監視手段における前記通信状態の監視結果に基づき、前記少なくとも一の情報が送信される際の優先順位を、前記少なくとも一の情報を得る際にかかった時間である通信処理時間の比較を行うことにより、または、前記少なくとも一の情報の内容と前記被制御装置の種類との組み合わせに応じて決定する通信優先順位判定手段と、
    前記通信優先順位判定手段により決定された前記優先順位に基づき、優先順位の高いものから順番に、前記少なくとも一の情報を前記送信手段に転送する転送手段と、
    を具備したことを特徴とする制御システム。
  2. 前記通信監視手段における前記通信状態の監視結果に基づき、転送先となる前記被制御装置が通信中である場合に、前記少なくとも一の情報の送受信の制限をかける通信制限手段を設けたことを特徴とする請求項1に記載の制御システム。
  3. 集中制御装置で制御可能な複数の周辺装置と、表示可能な複数の遠隔装置で構成された複数の被制御装置を有する制御システムにおいて、
    前記集中制御装置に設けられ、それぞれの前記被制御装置から受信した警告情報、測定情報及び設定情報のうち、少なくとも一の情報を保存しておく情報格納手段と、
    一の前記被制御装置における前記少なくとも一の情報を、前記集中制御装置を介して他の前記被制御装置に順次送信可能である送信手段と、
    前記他の前記被制御装置から前記集中制御装置を介して出力される前記少なくとも一の情報を、前記一の前記被制御装置において順次受信可能な受信手段と、
    前記集中制御装置と前記被制御装置との間の通信状態を監視する通信監視手段と、
    前記通信監視手段における前記通信状態の監視結果に基づき、前記少なくとも一の情報が送信される際の優先順位を、前記少なくとも一の情報を得る際にかかった時間である通信処理時間の比較を行うことにより、または、前記少なくとも一の情報の内容と前記被制御装置の種類との組み合わせに応じて決定する通信優先順位判定手段と、
    前記通信優先順位判定手段により決定された前記優先順位に基づき、優先順位の高いものから順番に、前記少なくとも一の情報を前記送信手段に転送する転送手段と、
    前記集中制御装置と前記被制御装置との間の電気的な信号のやり取りが可能であるとき信号を生成するトリガ信号生成手段と、
    前記トリガを検出する検出手段と、
    を具備したことを特徴とする制御システム。
  4. 複数の医療機器を具備する複数の被制御装置と、
    前記複数の被制御装置各々を制御可能であるとともに、前記複数の被制御装置各々の警告情報、測定情報及び設定情報のうち、少なくとも一の情報に応じた動作状態を通信により検知可能な集中制御装置と、
    前記集中制御装置に対する無線通信により、前記被制御装置における前記設定情報の更新を行うことが可能な複数の遠隔操作装置と、を有し、
    前記集中制御装置は、前記動作状態及び前記無線通信の通信状態を随時監視するとともに、該通信状態の監視結果に基づき、前記複数の被制御装置及び前記複数の遠隔操作装置に対して通信を行う際の優先順位を、前記少なくとも一の情報を得る際にかかった時間である通信処理時間の比較を行うことにより、または、前記少なくとも一の情報の内容と前記被制御装置の種類とに応じて決定する通信優先順位判定部と、
    前記通信優先順位判定部により決定された前記優先順位に基づき、優先順位の高いものから順番に、前記複数の被制御装置及び前記複数の遠隔操作装置に対して通信を行う通信処理部と、
    を具備したことを特徴とする医療用制御システム。
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