JPH11303941A - 傾斜単気筒エンジン - Google Patents
傾斜単気筒エンジンInfo
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- JPH11303941A JPH11303941A JP10632198A JP10632198A JPH11303941A JP H11303941 A JPH11303941 A JP H11303941A JP 10632198 A JP10632198 A JP 10632198A JP 10632198 A JP10632198 A JP 10632198A JP H11303941 A JPH11303941 A JP H11303941A
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F02—COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
- F02B—INTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
- F02B3/00—Engines characterised by air compression and subsequent fuel addition
- F02B3/06—Engines characterised by air compression and subsequent fuel addition with compression ignition
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- Lubrication Of Internal Combustion Engines (AREA)
Abstract
置し、シリンダを該クランクケースに対し傾斜状に配設
してなる傾斜単気筒エンジンにおいて、各回転軸とギア
機構、及びそれらにより駆動される各種装置の配置を工
夫して、コンパクトな、特に全高の低いエンジン構成を
実現する。 【解決手段】 クランクケース1内にてその前壁部と後
端のケース蓋2との間にて、クランク軸3に平行に、か
つシリンダ部1a下端の下方バランサ軸4、カム軸5を
軸支し、ケース蓋2側にクランクギア6、第一バランサ
ギア7、第二バランサギア8、カムギア9、潤滑油ポン
プ駆動ギア(ガバナ駆動ギア)11よりなるギア機構を
配設し、反ケース蓋2側に第三バランサギア19、冷却
水ポンプ駆動ギア21よりなるギア機構を配設する。
Description
シリンダを傾斜状に一体的に形成してなる傾斜単気筒
(水冷式)エンジンにおいて、コンパクト化、特にエン
ジン全高の低下を実現するための、クランクケース内又
はこれを閉塞する蓋体内に支持する各種回転軸の配設構
造、及び各種回転軸にて駆動される各種装置の配設構造
に関する。
ク軸を水平方向に配置した場合に、シリンダをその中心
軸線が鉛直軸に対して傾斜状になるように形成したもの
は、例えば、実公平5−45876号公報等にて公知と
なっている。
とは、エンジンの上下方向のコンパクト化(エンジン全
高の短縮化)に寄与することは勿論であるが、特に単気
筒エンジンの場合、クランク軸の回転に起因する振動を
相殺すべく、クランク軸とギア噛合するバランサ軸を設
けたり、前記公報開示の技術の如く、往復動バランサを
設けたりする。このバランサ軸にしても往復動バランサ
にしても、従来は、クランク軸を介して、シリンダの中
心軸線の延長上に配設するものであり、この場合にもし
もシリンダの中心軸線が鉛直状であれば、バランサ軸や
往復動バランサは、クランク軸の真下に位置し、クラン
クケース内の下部(オイルパン)に貯留している潤滑油
に浸漬してしまい、回転とともにこれを攪拌して、潤滑
油温を上昇させたり、攪拌ロスにより、バランサの回転
が悪くなったり、無理な力が加わったりする。そこで、
シリンダを前記の如く傾斜状に配置することで、クラン
ク軸を介してシリンダの中心軸線の延長上に配置される
バランサ軸若しくは往復動バランサは、クランクケース
の底部よりかなり上方に位置することとなり、潤滑油に
浸漬しなくなる。単気筒エンジンにおいて、特にシリン
ダを傾斜状にするのは、このような意味がある。
ース内には、クランク軸や、前記のようなバランサ軸
(往復動バランサと置き換えてもよい。以後、同様であ
る。)の他、少なくとも動弁や燃料噴射ポンプ(特にデ
ィーゼルエンジンの場合)等の各種装置を駆動するため
の回転軸であるカム軸が支持されており、従来、これは
クランク軸に直接ギア噛合させてクランク軸の回転に従
動させている。
バランスウェイトの回転軌跡を確保し、更に、カム軸の
ギア減速比を取らなければならないので、クランク軸と
カム軸との間に一定の軸間ピッチを要する。そのため、
クランク軸にギア噛合させるためのカム軸付設のギア
(以後、カムギアと称する。)は大径となる。従って、
カム軸をシリンダの下方に配置すれば、シリンダを鉛直
状に近い傾斜角度としなければならず、前記のシリンダ
を傾斜させる目的(エンジン全高の短縮化、バランサ軸
の上位化)が果たせない。
ンク軸を介してカム軸の反対側に設ける必要がある。従
来のようにシリンダの延長軸線上に配置すると、エンジ
ン全高を低下すべくシリンダをより水平状に近い傾斜角
度とした場合に、クランクケースが反シリンダ側に大き
く突出した形状となってしまうので、クランク軸の回転
による振動を相殺できるようセッティングした上で、シ
リンダ軸線の延長線よりも上方または下方にオフセット
したいが、シリンダの中心軸線の上方、即ちシリンダ横
に設ければ、クランクケースの上部寸法を大きく取らな
ければならず、クランクケースのコンパクト化を実現で
きない。更に、コンパクト化を図る上で、シリンダ横の
空間を利用してスタータモータを配設したいが、ここに
バランサ軸を配設すれば、この位置にスタータモータを
配設できず、他の位置に突出状に設けなければならな
い。傾斜単気筒エンジンは、様々な状況によってシリン
ダの中心軸線が鉛直に近くなるように設置される場合が
あり、この場合に、スタータモータが前記の空間以外の
部分に配設されていると、スタータモータは一層突出し
た状態となり、エンジンの設置位置の設定においても問
題となる。従って、スタータモータは前記空間に収まる
ように配設したい。
滑油ポンプ、更に、水冷式エンジンとした場合には、冷
却水ポンプ等の各種装置を、クランク軸の回転を利用し
て駆動させなければならないが、これらの駆動用回転軸
をカム軸またはバランサ軸と同一軸とした場合には、軸
方向の寸法を大きく取らなければならず、横長状のエン
ジンとなってしまう。
ポンプの燃料噴射量調節用手段に連結されるガバナレバ
ーの揺動支点が、カム軸にて駆動される燃料噴射ポンプ
と、該カム軸にギア噛合するガバナ駆動軸に環設された
遠心ウェイトとの間の中間位置にある。即ち、ガバナレ
バーを上下方向に配設すれば、ガバナレバーの途中部に
揺動支点があり、上端と下端とは揺動端となり、その上
端を燃料噴射量調節用手段に連結し、下端を遠心ウェイ
トの伸縮部に押接することとなる。従って、ガバナレバ
ーのストロークを長く確保しようとすると、その分だけ
ガバナ駆動軸を下方に位置させなければならず、ガバナ
駆動軸に環設するギア(前記のカム軸にギア噛合するギ
ア)をクランクケース下部(オイルパン部)に貯留する
潤滑油に浸漬すれば、前記の従来技術で説明したのと同
様の不具合を生じるので、結局、該ギアを潤滑油の油面
よりも高く位置させる関係上、エンジン全高は大きくな
ってしまう。
軸、或いはギア噛合した軸とした場合、カム軸をシリン
ダ下方に配設した場合において、ガバナは、バランサ軸
の配置に伴ってカム軸と反対側のシリンダの横に設けて
いたため、もしもバランサ軸とガバナ駆動用軸とを別体
としてギア噛合させた場合には、スタータモータをシリ
ンダ横のスペースに配設することができず、他の位置に
突出させて設けなければならないので、前記の不具合が
起こる。また、バランサ軸と同一軸とする場合において
は、バランサ軸の軸寸法も長く取らなければならず、エ
ンジンが横長状になってしまう。
課題を解決するため、次のような手段を用いるものであ
る。まず第一に、クランクケース内にクランク軸を水平
状に配置し、シリンダを該クランクケースに対し傾斜状
に配設してなる傾斜単気筒エンジンにおいて、該クラン
クケース内に、該クランク軸と平行状の回転軸として、
少なくともバランサ軸とカム軸とを、それらの軸線が該
シリンダの中心軸線よりも下方に位置するように配設
し、これらの回転軸群の一軸端側にて、該クランク軸上
にクランクギアを、該バランサ軸上に第一バランサギア
及びこれに連接する小径の第二バランサギアを、該カム
軸上にカムギアを固設し、該クランクギアと該第一バラ
ンサギアを噛合するとともに、該第二バランサギアと該
カムギアとを噛合させる。
おいて、前記カムギアに前記回転軸群の各回転軸と平行
状の駆動軸をギア噛合して駆動される潤滑油ポンプを、
前記クランクケースにおける該回転軸群の前記一軸端側
に配設するとともに、前記バランサ軸の他軸端側部分上
に第三バランサギアを固設し、該第三バランサギアに該
回転軸群の各回転軸と平行状の駆動軸をギア噛合して駆
動される冷却水ポンプを、該クランクケースにおける該
回転軸群の該他軸端側に配設する。
ンジンの前記クランクケース内において、前記潤滑油ポ
ンプの駆動軸上にガバナの遠心ウェイトを環設し、該遠
心ウェイトの動きにて揺動するよう構成されたガバナレ
バーを該クランクケース内の該遠心ウェイトと該冷却水
ポンプとの間に上下方向に配設し、該ガバナレバーの揺
動端である上端を燃料噴射ポンプの燃料噴射量調節部に
連結するとともに、その揺動支点を、該潤滑油ポンプの
駆動軸よりも下方に配置する。
水平状に配置し、シリンダを該クランクケースに対し傾
斜状に配設してなる傾斜単気筒エンジンにおいて、該ク
ランクケース内に、該クランク軸と平行状の回転軸とし
て、少なくともバランサ軸とカム軸とガバナ駆動軸と
を、これらの軸方向に見て、傾斜状シリンダの下端に対
して該シリンダの一径方向側に配設し、その反対の径方
向側にスタータモータを配設する。
をもとに説明する。図1は本発明に係る傾斜単気筒エン
ジンであって、ケース蓋2配設側にフライホイルを配置
した場合の正面図、図2は同じく後面図、図3は同じく
右側面図、図4は同じく左側面図、図5は同じく傾斜単
気筒エンジンであって、ケース蓋2配設側の反対側にフ
ライホイルを配置した場合の正面断面図、図6は同じく
後面断面図、図7は同じく図5におけるA−A線矢視断
面図、図8は同じく左側面断面図である。
ンク軸を前後水平に配置したことを前提とする。まず、
機関本体であるクランクケース1は一面側が開口してお
り、この開口側を本実施例では後面側とする。この後面
開口端をケース蓋2にて閉塞している。クランクケース
1の右側面の上部より右上方傾斜状にシリンダ部1aを
一体的に形成しており、その上端にシリンダヘッド26
を配設し、その上部には弁腕部を覆う弁腕カバー27を
配設している。また、シリンダ部1a内にピストン25
がシリンダの中心軸線方向に摺動自在に内嵌されてい
る。
にクランク軸3が配設されている。クランク軸3の前後
には、クランク軸3の軸線をなすフライホイル側クラン
クジャーナル部3aと出力側クランクジャーナル部3b
とが形成されている。図1乃至図4においては、フライ
ホイル側クランクジャーナル部3aをケース蓋2に軸支
させて外側後方に突設させ、出力側クランクジャーナル
部3bをクランクケース1の前壁部に軸支させて外側前
方に突設させた実施例を、図5乃至図8では、フライホ
イル側クランクジャーナル部3aをクランクケース1の
前壁部に軸支させて外側前方に突設させ、出力側クラン
クジャーナル部3bをケース蓋2に軸支させて外側後方
に突設させた実施例を開示しており、それぞれ、フライ
ホイル側クランクジャーナル部3aの外側突出部分にフ
ライホイル31を環設固定し、該フライホイル31に
は、冷却ファン31aを付設して、図示されないラジエ
ータに冷却風を送出する。
ンクジャーナル部3a・3bの各内側端にはクランクア
ーム3c・3c及びウェイトバランス3d・3dを形成
しており、両クランクアーム3c・3c先端間にクラン
クピン部3eが形成されて、該クランクピン部3eにコ
ネクティングロッド24の大端部を遊嵌しており、該コ
ネクティングロッド24の小端部がシリンダ部1a内の
ピストン25に連結されている。
おいて、クランク軸3に平行に(即ち前後に)バランサ
軸4が配設されていて、その前端をクランクケース1の
前壁部にて、その後端をケース蓋2にて軸支している。
バランサ軸4は、正面視において、図5の如く、クラン
ク軸3の中心軸線(即ちクランクジャーナル部3a・3
bの軸線)から見て右斜め下方(即ち、シリンダ部1a
の下方)に配置されており、バランサ軸4の途中部より
突出するバランサ部4aは、図7の如く、回転ととも
に、クランク軸3の前後バランスウェイト部3d・3d
間に挿入可能としているので、バランサ軸4はある程度
クランク軸3に接近させることができる。なお、両軸3
・4は互いに回転振動を相殺するために逆方向に逆位相
で回転するものであり、クランク軸3のクランクピン部
3cが最もバランサ軸4に接近する時には、バランサ軸
4を介して該クランクピン部3cの反対側にバランサ部
4aが存在する(クランクピン部3cを介してその反対
側にはクランク軸3のバランスウェイト部3dがあ
る。)こととなって、コネクティングロッド24の大端
部とバランサ軸4とが干渉することはない。
クランクジャーナル部上(図1乃至図4図示の実施例に
おいてはフライホイル側クランクジャーナル部3a上、
図5乃至図8図示の実施例においては出力側クランクジ
ャーナル部3b上)で、クランクケース2内の後部開口
端(即ち、ケース蓋2側)付近の部分にクランクギア6
を環設固定し、同じくバランサ軸4のケース蓋2側部分
に第一バランサギア7を環設固定して、該クランクギア
6に常時噛合している。また、第一バランサギア7の外
側に連接して、第一バランサギア7よりも小径の第二バ
ランサギア8をバランサ軸4に環設固定している。
ンクジャーナル部)を介して、シリンダの中心軸線の延
長線上に配置されていたが、本実施例では、図5の如
く、シリンダ部1aの中心軸線CLよりも下方に位置し
ている。更に言えば、シリンダ部1a下端開口部の下方
に位置している。このように配置することで、クランク
ケース1におけるクランク軸3よりも左側、即ち反シリ
ンダ側の部分、及び上方部分にバランサ軸4の配設スペ
ースを設ける必要がなく、これらの部分をコンパクト化
できる。なおバランサ軸4は、前記の如くバランサ部4
aがクランク軸3のバランスウェイト部3d・3dと逆
位相に回転し、クランク軸3の回転に伴う振動の相殺効
果は確保されている。また、クランクケース1内の下部
に形成するオイルパン部1bの上端よりも上方に位置し
ており、該オイルパン部1b内に溜まる潤滑油内にバラ
ンサ部4aが浸漬することは回避される。
ンク軸3及びバランサ軸4に平行(即ち前後方向)に、
燃料噴射ポンプ及び動弁駆動用のカム軸5を配設してい
る。該カム軸5の前端及び後端は、それぞれ、クランク
ケース1の前壁部及びケース蓋2にて軸支されている
(図示せず)。カム軸5においても、そのケース蓋2の
内側開口端(即ちクランクケース1の後端開口部)に近
接する部分にカムギア9を環設固定しており、これを前
記の第二バランサギア8に常時噛合させている。前記の
如く、第二バランサギア8は小径となっているため、カ
ムギア9は、図5の如く、正面視において第一バランサ
ギア7とオーバーラップして配設できて、バランサ軸4
とカム軸5との軸間距離を短くすることができ、更に、
カムギア9をさほど大径にしなくてもカム軸5の減速回
転に必要な減速比は十分に確保される。また、バランサ
軸4のバランサ部4aの回転軌跡は、クランク軸3のク
ランクアーム部3cやバランスウェイト部3dの回転軌
跡よりも小径である。従ってカム軸5の減速回転に必要
な減速比を確保しながらも、バランサ軸4との軸間距離
はさほど大きく取らなくてもよいのである。
4の右斜め上方に配置されており、この位置は、シリン
ダ部1aの下端部よりやや上方部分の直下にある。そし
て、前記のように、バランサ軸4との軸間ピッチもさほ
ど大きくないため、その直上方のシリンダ部1aの上方
傾斜角度をあまり大きく取らなくてもよく、従って、シ
リンダ部1aの傾斜角度を、水平状に近い角度にするこ
とができ、エンジン全高の低下に貢献する。
ランサ軸4の左横には、これらと平行に(即ち、前後方
向に)潤滑油ポンプ駆動軸10が配設されていて、図8
の如く、ケース蓋2内に軸支され、クランクケース1内
に突入している。このクランクケース1内の部分におい
て、潤滑油ポンプギア11が環設固定され、前記の第一
バランサギア7に常時噛合している。ケース蓋2内に
は、潤滑油ポンプ駆動軸10を中心に潤滑油ポンプ12
が形成されていて、エンジン運転中には、前記のギア噛
合により潤滑油ポンプ駆動軸10がバランサ軸4に従動
することで、潤滑油ポンプ12が駆動され、クランクケ
ース1内よりエンジン全体に潤滑油を供給する。また、
同じくケース蓋2の左側面外側に水平状に潤滑油フィル
タ16が付設されており、また、前記ケース蓋2には、
図8で示すように、第1次潤滑油フィルタ32が配設さ
れていて、第1次潤滑油フィルタ32を介して濾過され
たオイルパン内の潤滑油が、ケース蓋2内に穿設された
潤滑油孔を介して、潤滑油ポンプ12にて吸引され、潤
滑油フィルタ16にて更に濾過されて、エンジン各部に
供給されるのである。
ランクケース1内の突出部分には、ガバナ遠心ウェイト
13が環設され、該潤滑油ポンプ駆動軸10は、ガバナ
遠心ウェイト13の中心筒部13a内に摺動自在に内嵌
されていて、潤滑油ポンプ駆動軸10の回転力が強いほ
ど、中心筒部13aが延伸し、その先端に押接するガバ
ナアーム14を回動し、これと一体にガバナレバー15
を前後回動させるガバナ機構Gを形成している。即ち、
潤滑油ポンプ駆動軸6に環設される前記の潤滑油ポンプ
ギア11は、同時にガバナ駆動ギアでもある。
フィルタ16の前方)には、燃料噴射ポンプ17が略水
平状に付設されており、その更に前方に燃料フィードポ
ンプ18が付設されている。クランクケース1内におい
て、該燃料噴射ポンプ17の内端部に形成されるポンプ
駆動部を、カム軸5上のポンプ駆動カム5aに当接さ
せ、該燃料噴射ポンプ17をカム5aの回転にて駆動さ
せるようにしている。なお、カム軸5上には、二つの動
弁駆動カム5b・5bも固設されていて、それぞれ吸気
弁28・排気弁29の各弁腕に連結される連結ロッド3
0の内端に当接して、動弁(吸排気弁28・29)を駆
動するものとしている。
の部分には、その回動により燃料噴射量が調節される燃
料噴射量調節アーム17aが、図8の如く前後回動可能
に枢支されており、前記ガバナレバー15の上端が該燃
料噴射量調節アーム17aに枢結されて、該ガバナレバ
ー15の回動とともに該燃料噴射調節アーム17aが回
動し、その回動位置によって燃料噴射量が設定される。
端)にはガバナレバー回動支点軸15aを左右方向に配
設し、クランクケース1の左壁部にて軸支している。該
ガバナレバー回転支点軸15aは、ガバナの駆動ギアを
兼用する潤滑油ポンプ駆動ギア11を環設する潤滑油ポ
ンプ駆動軸10の下方にあるが、燃料噴射ポンプ17の
燃料噴射量調節アーム17aの位置が、潤滑油ポンプ駆
動軸10よりも上方に位置しているので、ガバナレバー
15の長さを十分に確保する上で、ガバナレバー回動支
点軸15aをさほど極端に下方に位置させる必要はな
く、オイルパン部1bより上方の位置でも、燃料噴射量
調節アーム17aとガバナレバー回動支点軸15aとの
間の距離を十分に確保でき、即ち、ガバナレバー15の
長さを十分に取ることができる。このようにガバナレバ
ー15を長くすれば、燃料噴射量の微調節が可能とな
る。
く、冷却水ポンプ22が付設されており、冷却水ポンプ
駆動軸20が該前面よりクランクケース1内に回動可能
に嵌入され、この嵌入部分に、図6及び図8の如く、冷
却水ポンプ駆動ギア21が環設固定されている。一方、
前記バランサ軸4上において、図6及び図7の如く、ク
ランクケース1の前壁部への軸支部分に近接する位置に
第三バランサギア19を環設固定しており、これを冷却
水ポンプ駆動ギア21に常時噛合させる構造としてい
る。
おいて、前記の第一バランサギア7及び第二バランサギ
ア8と反対側に配設されている。仮にこれらがバランサ
軸4の同一側部分に配設されていると、第二バランサギ
ア8にはカムギア9が噛合しており、第一バランサギア
7にも、クランクギア6の他、潤滑油ポンプ駆動ギア1
1(ガバナ駆動ギア)が噛合していて、近傍に燃料噴射
ポンプ17、潤滑油ポンプ12及びガバナ機構Gが配設
されることとなり、これ以上に冷却水ポンプの駆動ギア
を第一バランサギア7、第二バランサギア8、或いはカ
ムギア9と同一側に(側面視同一平面上に)配設して
は、クランクケース1のこれらの配設部分が拡張されて
しまう。
て、これらと反対側に第三バランサギア19を設け、こ
れにギア噛合させるようにして、燃料噴射ポンプ17等
とは反対側に冷却水ポンプ22を配設し、そして、側面
視において、冷却水ポンプ駆動軸20と潤滑油ポンプ駆
動軸19(ガバナ駆動軸)を略同一軸となるように配設
すれば、前後左右に潤滑油ポンプ12及び冷却水ポンプ
22の配設用スペースを拡張することなく、コンパクト
なクランクケース1を構成できる。なお、前記のガバナ
レバー15は、クランクケース1内のガバナ遠心ウェイ
ト13(潤滑油ポンプ駆動軸10)と冷却水ポンプ22
及び冷却水ポンプ駆動軸20の間に配設されることとな
り、両駆動軸10・20の両内端間のスペースを利用し
てコンパクトに配設できるのである。
位置は、図8等図示の位置に対して逆の位置としてもよ
い。即ち、潤滑油ポンプ12をクランクケース1の前壁
部に配設し、冷却水ポンプ22をケース蓋2に内設する
ものであり、該冷却水ポンプ22の駆動軸がガバナ駆動
軸を兼ねることとなる。なお、この場合には、潤滑油ポ
ンプ12がクランクケース1の前面に配設されるのであ
るから、前記の第一次潤滑油フィルタ32や潤滑油フィ
ルタ16も、前記のケース蓋2から、クランクケース1
へと取付位置を変更し、ケース蓋2内に穿設された潤滑
油ポンプ12の吸排ポートに連通する潤滑油孔も、クラ
ンクケース1内に穿設することとなる。
ダ部1aの下端部に対し、中心軸線CLに直交するシリ
ンダ径方向の一側に延伸される直線L1の向きにバラン
サ軸4、カム軸5、及び潤滑油ポンプ駆動軸10が配設
されており、また、正面視では、冷却水ポンプ駆動軸2
0も潤滑油ポンプ駆動軸10と同一軸上に重なる。これ
に伴って、カム軸5にて駆動される燃料噴射ポンプ1
7、潤滑油ポンプ駆動軸10(ガバナ駆動軸)にて駆動
される潤滑油ポンプ12及びガバナ機構G、及び冷却水
ポンプ駆動軸20にて駆動される冷却水ポンプ22も、
これらの回転軸群の近傍に配設される。従って、シリン
ダ部1aの下端部に対し、中心軸線CLに直交するシリ
ンダ径方向の該直線L1と反対側に延伸される直線L2
の向き、即ち、クランクケース1の上端の直上方に空き
スペースができ、このスペースにスタータモータ23を
配設することができる。
シリンダ部1aの中心軸線CLが鉛直に近く配置される
場合があるが、前記の位置に配置されるスタータモータ
23は、このような状態にてエンジンが設置されても、
横方向に突出することはなくエンジンのコンパクト性を
保持できるのである。
ンを構成することにより、次のような効果を奏する。ま
ず、請求項1記載の如く、バランサ軸とカム軸とを、そ
れらの軸線がシリンダの中心軸線よりも下方に位置する
ように配設することで、シリンダの中心軸線よりも上方
の位置において、クランクケースの上端部分を大きくす
ることなく、スタータモータ等、他の部材配設用のスペ
ースを設けることができる。そして、クランクギア、第
一バランサギア、第二バランサギア、カムギアよりなる
ギア列を構成したので、クランク軸の回転はバランサ軸
を介してカム軸へと伝動されるものとなる。クランク軸
は、クランクアームとバランスウェイトとの回転軌跡が
大径であるため、カムギアとクランクギアとを直接噛合
した場合にはカムギアを大径にしなければならず、軸間
ピッチも大きくなり、その分、クランクケースを大きく
しなければならないが、本発明では、回転軌跡が小径で
あるバランサ軸とカム軸とをギア噛合させるものであ
り、更に、カムギアの噛合する第二バランサギアは、ク
ランクギアに噛合する第一バランサギアよりも小径なの
で、軸方向に見てカムギアと第一バランサギアとをオー
バーラップさせることができ、また、カム軸の減速比を
確保する上においても、カムギアをさほど大径にする必
要がなく、バランサ軸とカム軸との軸間距離は小さくて
すむ。更に、バランサ軸の回転軌跡とクランク軸の回転
軌跡とはオーバーラップするので、クランク軸、バラン
サ軸及びカム軸よりなる回転軸群は、小さなスペースの
間に収納することができ、従って、バランサ軸とカム軸
とを配設するにおいて、傾斜シリンダの下方に当たるク
ランクケース部分を上方に拡張する必要がなく、その結
果、傾斜シリンダの傾斜角度は、水平状により近いもの
となり、エンジン全高の低下を実現できるのである。
ポンプと冷却水ポンプとは、それぞれカム軸及びバラン
サ軸に対してギア噛合することで、これらの回転軸に並
設させることができ、カム軸やバランサ軸と同一軸に配
設することで軸長が長くなる不具合は回避される。そし
て、潤滑油ポンプと冷却水ポンプとを、クランクケース
内の回転軸群の両軸端側に振り分けて配設することで、
軸方向に見て潤滑油ポンプと冷却水ポンプとの駆動軸を
同一軸に重ね合わせて配設することができ、潤滑油ポン
プと冷却水ポンプとを並設してクランクケースを拡張し
てしまうことがない。更に、潤滑油ポンプと冷却水ポン
プとの間には、請求項3記載のガバナレバーを配設する
スペースを形成することができ、後記のガバナレバーの
コンパクトな配設に寄与する。
を構成し配設することで、まず、ガバナレバーは、クラ
ンクケース内における潤滑油ポンプと冷却水ポンプとの
間の空きスペースを利用して配設でき、クランクケース
のコンパクト化に貢献する。そして、潤滑油ポンプ駆動
軸にガバナの遠心ウェイトを環設するにおいて、ガバナ
レバーの揺動端である上端を燃料噴射ポンプの燃料噴射
量調節部に連結するとともに、その揺動支点を該潤滑油
ポンプの駆動軸よりも下方に配置することで、燃料噴射
量の微調節が可能なようにガバナレバーを長く設定する
において、揺動支点のみ下方に配置してその長さを確保
することができ、遠心ウェイトを環設する潤滑油ポンプ
駆動軸を揺動支点の配置に連れて下方に配設する必要が
ない。従って、潤滑油ポンプ駆動軸に付設されるギア
(潤滑油ポンプとガバナとの両駆動に兼用される。)が
クランクケース内の下部に形成された潤滑油の油溜まり
部に浸漬してしまうという事態が回避される一方で、ガ
バナレバーを長く構成できてハンチング等に適切に対処
できる良好なガバナ制御を得ることができる。
軸、カム軸、ガバナ駆動軸の回転軸群とスタータモータ
とをシリンダ下部に対してそれぞれ反対側に配設するも
のであり、スタータモータの周囲にこれら回転軸群のう
ちの一つの回転軸も配置されないので、スタータモータ
は、傾斜シリンダに近接してコンパクトに配設できる。
傾斜単気筒エンジンは、エンジンの搭載様態によって
は、シリンダの中心軸線が鉛直方向に近くなる場合もあ
るが、この場合にもスタータモータがこのようにシリン
ダに近接して配設されているため、横方向に突出せず、
コンパクト性を保持できるのである。
ース蓋2配設側にフライホイルを配置した場合の正面図
である。
2配設側の反対側にフライホイルを配置した場合の正面
断面図である。
る。
Claims (4)
- 【請求項1】 クランクケース内にクランク軸を水平状
に配置し、シリンダを該クランクケースに対し傾斜状に
配設してなる傾斜単気筒エンジンにおいて、該クランク
ケース内に、該クランク軸と平行状の回転軸として、少
なくともバランサ軸とカム軸とを、それらの軸線が該シ
リンダの中心軸線よりも下方に位置するように配設し、
これらの回転軸群の一軸端側にて、該クランク軸上にク
ランクギアを、該バランサ軸上に第一バランサギア及び
これに連接する小径の第二バランサギアを、該カム軸上
にカムギアを固設し、該クランクギアと該第一バランサ
ギアを噛合するとともに、該第二バランサギアと該カム
ギアとを噛合させたことを特徴とする傾斜単気筒エンジ
ン。 - 【請求項2】 前記カムギアに前記回転軸群の各回転軸
と平行状の駆動軸をギア噛合して駆動される潤滑油ポン
プを、前記クランクケースにおける該回転軸群の前記一
軸端側に配設するとともに、前記バランサ軸の他軸端側
部分上に第三バランサギアを固設し、該第三バランサギ
アに該回転軸群の各回転軸と平行状の駆動軸をギア噛合
して駆動される冷却水ポンプを、該クランクケースにお
ける該回転軸群の該他軸端側に配設したことを特徴とす
る請求項1記載の傾斜単気筒エンジン。 - 【請求項3】 前記クランクケース内において、前記潤
滑油ポンプの駆動軸上にガバナの遠心ウェイトを環設
し、該遠心ウェイトの動きにて揺動するよう構成された
ガバナレバーを該クランクケース内の該遠心ウェイトと
該冷却水ポンプとの間に上下方向に配設し、該ガバナレ
バーの揺動端である上端を燃料噴射ポンプの燃料噴射量
調節部に連結するとともに、その揺動支点を、該潤滑油
ポンプの駆動軸よりも下方に配置したことを特徴とする
請求項2記載の傾斜単気筒エンジン。 - 【請求項4】 クランクケース内にクランク軸を水平状
に配置し、シリンダを該クランクケースに対し傾斜状に
配設してなる傾斜単気筒エンジンにおいて、該クランク
ケース内に、該クランク軸と平行状の回転軸として、少
なくともバランサ軸とカム軸とガバナ駆動軸とを、これ
らの軸方向に見て、傾斜状シリンダの下端に対して該シ
リンダの一径方向側に配設し、その反対の径方向側にス
タータモータを配設したことを特徴とする傾斜単気筒エ
ンジン。
Priority Applications (4)
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JP10632198A JP4025417B2 (ja) | 1998-04-16 | 1998-04-16 | 傾斜単気筒エンジン |
EP99910748A EP1072770A1 (en) | 1998-04-16 | 1999-03-26 | Inclined single cylinder engine |
CN 99806684 CN1303466A (zh) | 1998-04-16 | 1999-03-26 | 倾斜式单缸发动机 |
PCT/JP1999/001595 WO1999054608A1 (fr) | 1998-04-16 | 1999-03-26 | Moteur monocylindrique incline |
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH11303941A true JPH11303941A (ja) | 1999-11-02 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP4025417B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JP2009092037A (ja) * | 2007-10-11 | 2009-04-30 | Honda Motor Co Ltd | ストローク可変エンジン |
JP2012057485A (ja) * | 2010-09-06 | 2012-03-22 | Kawasaki Heavy Ind Ltd | シリンダ傾斜型エンジン |
-
1998
- 1998-04-16 JP JP10632198A patent/JP4025417B2/ja not_active Expired - Fee Related
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US9255623B2 (en) | 2010-09-06 | 2016-02-09 | Kawasaki Jukogyo Kabushiki Kaisha | Engine with inclined cylinder |
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