JP4393525B2 - 動力装置の支持構造 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関を備える動力装置をマウントにより基礎構造体に支持するための構造に関し、例えば車両に搭載される動力装置を車体に支持するための構造に関する。
従来、内燃機関を備える動力装置は複数のマウント部材により車体に支持される。その際、シリンダブロックおよび該シリンダブロックに結合されるオイルパンを備える内燃機関におけるマウント部材の取付座は、内燃機関のシリンダブロックのみに設けられていた。例えば、特許文献1に開示された自動車に搭載されるエンジンの支持構造(以下、前者という。)では、マウントを取り付けるための取付部(取付座に相当)が、クランク軸に同期して回転するバランス軸を支持する軸受のボス部近傍のシリンダブロック側壁に、該ボス部に一体的に設けられる。このように、取付部が、大きい肉厚を有することから剛性が高い部分である該ボス部を利用して設けられることにより、エンジンの重量を増大させることなく、取付部の剛性を高めることができる。
また、一般に、慣性主軸方向での動力装置の両端部に、慣性主軸上に位置する1対のマウントが取り付けられた動力装置の支持構造も知られている。この支持構造(以下、後者という。)の場合、クランク軸の回転速度の変化に起因する動力装置の慣性主軸回りの振動を抑制するために、さらに別のマウントが動力装置に取り付けられる。
特開昭62−135648号公報
ところで、前者では、取付部の高剛性化のために利用される軸受は、シリンダブロック側壁において、クランク軸の回転軸線方向で特定の位置にしか設けられないため、該軸受のボス部に一体化される取付部の形成位置の自由度が小さくなって、振動低減の観点から最適な位置にマウントを取り付けることが困難になったり、敢えて最適な位置にマウントを配置しようとすると、マウントが大型化して、その重量が増加したり、車体に対する内燃機関の配置が制約を受けることがある。
また、後者において、別のマウントが、シリンダブロックと該シリンダブロックに結合されたオイルパンを備える内燃機関のシリンダブロックのみに取り付けられるものでは、別のマウントが、オイルパンに比べて慣性主軸により近い位置を占めるため、ロール振動を効果的に抑制できない難点がある。そこで、別のマウントを、シリンダブロックではなく、シリンダブロックに比べて慣性主軸から離れた位置にあるオイルパンに取る付けることが考えられる。しかしながら、一般に、オイルパンの壁部の剛性は低いため、マウントを支持するためにはその剛性を高める必要があることから、内燃機関の重量増を招来する難点があり、さらに、マウントに作用する荷重によりオイルパンが変形して、オイルパンおよびシリンダブロックの合わせ面でのシール性の低下が生じる虞がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、請求項1〜3記載の発明は、内燃機関の重量増を防止または抑制しつつ、所要の剛性を有するマウントの取付座の形成位置の自由度を大きくすることができ、そのうえシリンダブロックおよびオイルパンの合わせ面でのシール性の低下を防止することができる動力装置の支持構造を提供すること、および、取付座を小型化すると共にオイルパンの変形を防止することを目的とする。
請求項1記載の発明は、シリンダブロックを構成する複数の主軸受を有するアッパーブロックと複数の主軸受を有するロアブロックによってクランク軸が回転可能に軸支されると共に、前記ロアブロックとオイルパンとがそれらの合わせ面にて結合された内燃機関を備える動力装置が、前記内燃機関に形成された取付座に取り付けられたマウントを介して基礎構造体に支持される動力装置の支持構造において、前記取付座は、前記ロアブロックの前記合わせ面を形成するロアブロック側フランジ部に一体成形されたロアブロック側部分と、前記オイルパンに一体成形されたパン側部分とに分割され、前記マウントは、前記ロアブロック側部分および前記パン側部分に跨ってそれらに結合され、前記パン側部分は、前記マウントを前記オイルパンに結合するボルトのための取付ボルトボス部を備え、
前記取付ボルトボス部は、前記オイルパンに一体成形された補強リブにより前記オイルパンの前記合わせ面を形成するパン側フランジ部に連結され、前記補強リブは、互いに平行に延びる1対のリブからなることを特徴とする動力装置の支持構造。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の動力装置の支持構造において、前記取付ボルトボス部は、前記オイルパンの壁面から突出して互いに間隔をおいて形成される1対の第1および第2取付ボルトボス部から構成され、前記第1および前記第2取付ボルトボス部は、それぞれ前記補強リブにより前記パン側フランジ部に連結され、かつ第2補強リブにより相互に連結されるものである。
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の動力装置の支持構造において、前記取付ボルトボス部は、前記オイルパンに形成されたドレン通路を閉塞するための閉塞栓が装着されるドレンボス部に一体成形されるものである。
請求項1記載の発明によれば、取付座のブロック側部分は、シリンダブロックにおいて、オイルパンと結合されるために剛性が高くされたブロック側フランジ部に一体成形され、一方、オイルパンに形成されるパン側部分は、取付座の一部分であることから、剛性を確保するための重量増は抑制されたものとなる。また、シリンダブロックのブロック側フランジ部は、オイルパンの合わせ面に沿って、クランク軸の回転軸線方向にも連続的に長く延びているので、ブロック側フランジ部の高剛性を利用するブロック側部分、ひいては取付座の形成位置の自由度が大きくなる。さらに、シリンダブロックおよびオイルパンに跨って結合されたマウントにより、取付座に作用する荷重がシリンダブロックおよびオイルパンに分散されて、オイルパンに作用する荷重が軽減されると共に、シリンダブロックおよびオイルパンの相対移動が規制されるので、合わせ面でのシール性が低下することはない。
この結果、次の効果が奏される。すなわち、取付座は、シリンダブロックの合わせ面を形成するブロック側フランジ部に一体成形されたブロック側部分と、オイルパンに一体成形されたパン側部分とに分割され、マウントは、ブロック側部分およびパン側部分に跨ってそれらに結合されたことにより、ブロック側部分の剛性は、ブロック側フランジ部の剛性によりシリンダブロックの重量増を殆ど伴うことなく高められ、パン側部分の所要の剛性を確保するためのオイルパンの重量増は抑制されるので、シリンダブロックのブロック側フランジ部の剛性を利用することで、内燃機関の重量増を抑制しつつ、取付座の剛性を高めて所要の剛性が確保される。そのうえ、ブロック側部分は、オイルパンとの合わせ面に沿って、広い範囲に渡って延びるシリンダブロックのブロック側フランジ部に一体成形されればよいので、予め剛性が高められた部分の高剛性を利用した取付座の形成位置の自由度が大きくなり、振動抑制や基礎構造体における内燃機関の配置等の観点から、内燃機関において最適な位置にマウントを取り付けることができる。さらに、取付座を通じてオイルパンに作用する荷重が軽減され、しかも合わせ面での相対移動が規制されるので、両合わせ面でのシール性の低下が防止される。
さらに、剛性が高い部分である取付ボルトボス部、および該取付ボルトボス部をパン側フランジ部に連結する補強リブにより、パン側部分の剛性が高められるので、パン側部分、ひいては取付座の小型化が可能になり、そのうえオイルパンの変形が防止される。
請求項2記載の事項によれば、1対の第1,第2取付ボルトボス部、および該第1,第2取付ボルトボス部を相互に連結する第2補強リブにより、パン側部分の剛性が一層高められる。
請求項3記載の事項によれば、取付ボルトボス部はオイルパンに形成されたドレン通路を閉塞するための閉塞栓が装着されるドレンボス部に一体成形されることにより、ドレンボスの剛性を利用して、補強リブによる重量増を抑制したうえで、パン側部分の剛性が一層高められる。
以下、本発明の実施例を図1〜図4を参照して説明する。
図1を参照すると、本発明が適用される動力装置Pは、クランク軸40が設けられた内燃機関Eと、該内燃機関Eに一体に結合された変速機Tとを備える。動力装置Pは、クランク軸40の回転軸線が左右方向を指向するように内燃機関Eが横置き配置された状態で、FF式(フロントエンジン−フロントドライブ式)の車両の車体Fの前部に搭載される。
なお、この実施例において、中心面とは、クランク軸の回転軸線を含み、シリンダブロックのシリンダ軸線を含むかまたは該シリンダ軸線と平行な平面を意味する。また、慣性主軸マウント方式とは、1対のメインマウントにより規定されるロール軸線が、動力装置の重心を通る慣性軸線に一致またはほぼ一致するようなマウント方式を意味する。
また、この実施例において、「前後」、「上下」および「左右」は、動力装置Pが搭載される車両を基準としたもので、それぞれ、車両の前後、上下および左右と一致する。
動力装置Pは、回転軸線L2の方向D1(以下、回転軸線方向D1という。)での一方の端部である右端部Pa(内燃機関Eの右端部Eaでもある。)で、第1メインマウントM1により車体Fの第1アッパーサイドフレーム1に弾性的に支持され、また回転軸線方向D1での他方の端部である左端部Pb(変速機Tの左端部でもある。)で、第2メインマウントM2により車体Fの第2アッパーサイドフレーム2に弾性的に支持される。
第1,第2メインマウントM1,M2により支持された動力装置Pは、クランク軸40の回転速度の変化等により生じるロールトルクの作用により、両メインマウントM1,M2により規定されるロール軸線L1の回りにロール振動をする。そして、第1,第2メインマウントM1,M2は、ロール軸線L1が動力装置Pの重心を通る慣性主軸、この実施例では、内燃機関Eおよび変速機Tのそれぞれの重心を通る慣性主軸に一致またはほぼ一致するように、回転軸線方向D1での動力装置Pの両端部Pa,Pbに配置される。それゆえ、動力装置Pは、慣性主軸マウント方式により基礎構造体である車体Fに支持される。
さらに、動力装置Pは、内燃機関Eの後述するシリンダのシリンダ軸線を含み、かつ回転軸線L2を含む中心面に直交する方向D2(以下、直交方向D2という。)での内燃機関Eの一方の端部である後端部で、動力装置Pのロール振動を抑制するためのサブマウントM3により、車体FのU字状のロアフレーム3の左右1対のサイドフレーム部3a,3bを開口端側で連結するリヤクロスメンバ4に弾性的に支持される。このサブマウントM3により、動力装置Pのロール振動に起因して発生する車体Fの振動および騒音の発生が抑制される。
図2,図3を参照して内燃機関Eについてさらに説明する。DOHC型直列4気筒内燃機関である内燃機関Eは、一体成形された4つのシリンダを有するアッパーブロック10と、アッパーブロック10の下端部に結合されたロアブロック20と、ロアブロック20の下端部に結合されたオイルパン30と、アッパーブロック10の上端部に結合されたシリンダヘッド(図示されず)と、該シリンダヘッドの上端部に結合されたヘッドカバー(図示されず)とを備える。機関本体を構成するアッパーブロック10、ロアブロック20、オイルパン30および前記シリンダヘッドは、いずれもアルミニウム合金製である。
アッパーブロック10とロアブロック20とは、アッパーブロック10のロアブロック20との合わせ面11aを形成するフランジ部11、およびロアブロック20のアッパーブロック10との合わせ面21aを形成するフランジ部21に通される多数のボルトB1により、両合わせ面11a,21aが相互に合わされた状態で結合される。
同様に、ロアブロック20とオイルパン30とは、ロアブロック20のオイルパン30との合わせ面22aを形成するブロック側フランジ部22、およびオイルパン30のロアブロック20との合わせ面31aを形成するパン側フランジ部31に通される多数のボルトB2により、両合わせ面22a,31aが相互に合わされた状態で結合される。そのために、ブロック側フランジ部22には、シリンダ軸線方向D3で上方に突出すると共にねじ孔24が形成された多数のボルトボス部23が形成され、パン側フランジ部31には、該ねじ孔24に整合する位置に形成された多数の挿通孔32が形成されて、挿通孔32に挿通された各ボルトB2がねじ孔24にねじ込まれる。
ここで、アッパーブロック10およびロアブロック20により、内燃機関Eのシリンダブロックが構成される。そして、前記各シリンダに往復動可能に嵌合したピストン(図示されず)にコンロッドを介して連結されて回転駆動されるクランク軸40(図1参照)は、その回転軸線L2がアッパーブロック10とロアブロック20との合わせ面11a,21aを含む平面上に位置するように、複数の主軸受を介してアッパーブロック10に回転可能に支持される。
さらに、内燃機関Eの右端部Eaには、前記シリンダヘッドに回転可能に支持されて動弁装置の1対のカム軸をクランク軸40の動力により駆動するためのタイミングチェーンを有する駆動機構が設けられ、該駆動機構を覆うアルミニウム合金製のカバーであるチェーンカバー41が、アッパーブロック10、ロアブロック20および前記シリンダヘッドの各右端部に多数のボルトB3により結合されている。そして、チェーンカバー41から突出するクランク軸40の右端部には、直交方向D2での内燃機関Eの他方の端部である前端部Edに配置されるウォータポンプや交流発電機等の補機をクランク軸40の動力により駆動するための伝動ベルトが巻掛けられるクランクプーリ42が結合される。
図1,図4を参照すると、第1メインマウントM1は、チェーンカバー41の取付座41a(図2も参照)にボルトにより結合されるブラケット50と、ゴム本体の内部に液体が封入された液体封入型マウントからなるマウント本体51とから構成される。そして、マウント本体51は、ブラケット50にボルトにより結合されると共に、マウント本体51に一体に形成された取付部である1対のボス部52に挿通されるボルトにより第1アッパーサイドフレーム1に結合される。さらに、第1メインマウントM1には、補助マウントMaが設けられる。この補助マウントMaは、第1アッパーサイドフレーム1に結合されるブラケット53と、該ブラケット53およびブラケット50に結合されるトルクロッド54とから構成される。
トルクロッド54は、1対のブッシュ55,56と、両ブッシュ55,56を連結するロッド57とを備える。各ブッシュ55,56は、ロッド57に一体成形された外筒55a,56aと、内筒55b,56bと、外筒55a,56aおよび内筒55b,56bの間で両者に固定された環状のゴム55c,56cとから構成され、両内筒55b,56bに挿通されるボルトにより、それぞれ両ブラケット50,53に結合される。このうち、ブラケット53に結合されるブッシュ56は、局部的に中空部56dが形成されたゴム56cを有するため、そのばね定数が小さくされる。そのため、このトルクロッド54により、比較的小さいロールトルクによる振動が吸収されて、車体Fへの振動の伝達が遮断されるので、車体Fの振動が低減される。
また、図1に示されるように、第2メインマウントM2は、変速機TのミッションケースTcに取り付けられるブラケット58と、第2アッパーフレーム2に取り付けられるブラケット59と、両ブラケット58,59に結合されるゴムマウントからなるマウント本体60とから構成される。
図1,図2を参照すると、サブマウントM3は、ロアブロック20およびオイルパン30に跨って取り付けられるブラケット61と、リアクロスメンバ4に取り付けられるブラケット62と、両ブラケット61,62に結合されるトルクロッド63とから構成される。
図2,図3を参照すると、ブラケット61がボルトB4により結合される取付座70は、ロアブロック20に設けられて、ブロック側フランジ部22に一体成形されたブロック側部分70aと、オイルパン30に設けられて、その側壁30aに一体成形されたパン側部分70bとに分割される。
ブロック側部分70aは、ブラケット61と面接触する取付面25a,26aを有すると共に、ボルトB4がねじ込まれるねじ孔25b,26bが形成された1対の第1,第2ボルトボス部25,26から構成される。両ボルトボス部25,26は、回転軸線方向D1に間隔をおいて上方に突出してブロック側フランジ部22に一体成形され、しかもボルトボス部23に一体成形される。
パン側部分70bは、ブラケット61と面接触する取付面33a,34aを有すると共に、ボルトB4がねじ込まれるねじ孔33b,34bが形成された1対の第1,第2取付ボルトボス部33,34から構成される。両取付ボルトボス部33,34は、回転軸線方向D1に間隔をおいてオイルパン30の底部30b(図2参照)寄りの側壁30aに、壁面から突出して形成される。
第1取付ボルトボス部33および第2取付ボルトボス部34には、オイルパン30の側壁30aに一体成形された複数の補強リブが連結される。具体的には、両取付ボルトボス部33,34は、それぞれ、各取付ボルトボス部33,34とパン側フランジ部31との間でシリンダ軸線方向D3に延びる第1補強リブ35により連結される。そして、第1取付ボルトボス部33および第2取付ボルトボス部34は、回転軸線方向D1に延びる第2補強リブ36により相互に連結される。各第1補強リブ35は、互いに平行に延びる1対のリブ35a,35bからなる。さらに、回転軸線方向D1での両第1補強リブ35の間には、第2補強リブ36およびパン側フランジ部31を連結する複数、この実施例では2つの第3補強リブ37が、第1補強リブ35と平行に形成されて、パン側取付座70bの剛性が一層高められる。
また、第1取付ボルトボス部33は、オイルパン30の側壁30aに形成されて、潤滑油をオイルパン30の外部に排出するためのドレン通路を閉塞するための閉塞栓であるドレンボルト43がねじ込まれて装着されるドレンボス部38に一体成形される。
一方、図2に示されるように、トルクロッド63は、1対のブッシュ64,65と、両ブッシュ64,65を連結するロッド66とを備える。ブッシュ64は、ロッド66に結合された外筒64aと、内筒64bと、外筒64aおよび内筒64bの間で両者に固定された環状のゴム64cとから構成され、ブッシュ65は、ロッド66に結合された外筒64aと、支持軸65bと、外筒65aおよび支持軸65bの間で両者に固定された環状のゴム65cとから構成される。ブッシュ64は、支持軸65bの両軸端部において1対のボルトB5により、合わせ面31aよりも下方の位置でブラケット61に結合される。ブッシュ65は、内筒65bに挿通されるボルト(図示されず)により、合わせ面31aよりも下方であって、オイルパン30の底部30bに近い位置でブラケット61に結合される。
次に、前述のように構成された実施例の作用および効果について説明する。
取付座70は、ロアブロック20の合わせ面22aを形成するブロック側フランジ部22に一体成形されたブロック側部分70aと、オイルパン30に一体成形されたパン側部分70bとに分割され、サブマウントM3は、ブロック側部分70aおよびパン側部分70bに跨ってそれらに結合されたことにより、取付座70のブロック側部分70aは、ロアブロック20において、オイルパン30と結合されるために剛性が高くされたブロック側フランジ部22に一体成形されることから、ブロック側部分70aの剛性は、ブロック側フランジ部22の剛性によりロアブロック20の重量増を殆ど伴うことなく高められ、その分、パン側部分70bの所要の剛性を確保するためのオイルパン30の重量増は抑制されるので、ロアブロック20のブロック側フランジ部22の剛性を利用することで、内燃機関Eの重量増を抑制しつつ、取付座70の剛性を高めて所要の剛性が確保される。
そのうえ、ブロック側部分70aは、オイルパン30との合わせ面22aに沿って、広い範囲に渡って延び、クランク軸40の回転軸線方向D1にも連続的に長く延びるロアブロック20のブロック側フランジ部22に一体成形されればよいので、予め剛性が高められた部分の高剛性を利用したブロック側部分70a、ひいては取付座70の形成位置の自由度が大きくなり、振動抑制や車体Fにおける内燃機関Eの配置等の観点から、内燃機関Eにおいて最適な位置にサブマウントM3を取り付けることができる。
さらに、ロアブロック20およびオイルパン30に跨って結合されたブラケット61により、取付座70に作用する荷重がロアブロック20およびオイルパン30に分散されて、オイルパン30に作用する荷重が軽減され、しかもロアブロック20およびオイルパン30の合わせ面22a,31aでの相対移動が規制されるので、両合わせ面22a,31aでのシール性の低下が防止される。
動力装置Pが、回転軸線方向D1での両端部である左右の端部Pa,Pbに取り付けられた第1,第2メインマウントM1,M2により慣性主軸マウント方式で支持され、ロール軸線L1回りのロール振動を抑制するサブマウントM3がブロック側部分70aとパン側部分70bとから構成される取付座70に取り付けられることにより、ロアブロック20のブロック側フランジ部22からオイルパン30にかけて形成された取付座70は、取付座がシリンダブロックのみに形成される場合に比べてロール軸線L1からより離れて位置するので、動力装置Pのロール振動が効果的に抑制されて、ロール振動に起因する車体Fの振動および騒音を低減できる。しかも、トルクロッド63は、合わせ面31aよりも下方であって、オイルパン30の底部30bに近い位置でブラケット61に結合されるので、ロール軸線L1からトルクロッド63までの距離がさらに大きくなるので、ロール振動が一層効果的に抑制される。
ブロック側フランジ部22には、ロアブロック20とオイルパン30とを結合するボルトB2が通る多数のボルトボス部23が形成され、ブロック側部分70aは、ボルトボス部23の近傍でブロック側フランジ部22に一体成形されたことにより、剛性が高い部分であるボルトボス部23により、ブロック側部分70aの剛性が一層高められるので、ブロック側部分70a、ひいては取付座70の小型化が可能となり、また取付座70の剛性のうち、パン側部分70bが受け持つ割合を減少させて、剛性を高めるためのオイルパン30の重量増を一層抑制することが可能になる。
パン側部分70bは、ブラケット61をパン側部分70bに結合するボルトB4のための第1,第2取付ボルトボス部33,34から構成され、両取付ボルトボス部33,34は、それぞれ、オイルパン30に一体成形された第1補強リブ35によりオイルパン30のパン側フランジ部31に連結されると共に、オイルパン30に一体成形された第2補強リブ36により相互に連結されることにより、第1,第2取付ボルトボス部33,34から構成されるパン側部分70bの剛性が高められ、しかも第1取付ボルトボス部33はオイルパン30に形成されたドレンボス部38に一体成形されたことにより、ドレンボス38の剛性を利用して、パン側部分70bの剛性が高められるので、補強リブ35〜37による重量増を抑制したうえで、パン側部分70bの剛性がさらに高められて、パン側部分70b、ひいては取付座70の小型化が可能になり、さらにオイルパン30の変形が防止される。
以下、前述した実施例の一部の構成を変更した実施例について、変更した構成に関して説明する。
前記実施例では、シリンダブロックは、別個の部材であるアッパーブロック10およびロアブロック20がボルトにより結合されて構成されたが、シリンダブロックが一体成形された単一の部材から構成されてもよい。
前記実施例では、両メインマウントM1,M2のうち一方の第1メインマウントM1のみに、補助マウントとしてトルクロッド54が設けられたが、第2メインマウントM2のみまたは両メインマウントM1,M2に、補助マウントとしてのトルクロッドが設けられてもよい。サブマウントM3は、前記実施例では、トルクロッド63とブラケット61が結合されて構成されたが、両者が一体成形により構成されたものであってもよい。
車両は、前記実施例では、FF式のものであったが、FF式以外の内燃機関Eの搭載位置および車輪の駆動方法を採用したものであってもよい。また、動力装置Pは、内燃機関Eと該内燃機関Eに一体に結合された変速機Tとを備えるものであったが、動力装置は内燃機関のみを備えるもの、または内燃機関と変速機と差動装置とを備えるものでもよく、さらに動力装置が車両以外の機器に搭載されて、動力装置が車体以外の基礎構造体に支持されるものであってもよい。
動力装置は、前記実施例では車両に使用されるものであったが、鉛直方向を指向するクランク軸を備える船外機等の船舶推進装置に使用されるものであってもよい。
本発明の実施例である動力装置が搭載された車両前部において、動力装置と車体との位置関係を説明する模式的な上平面図である。 図1の動力装置を構成する内燃機関の要部斜視図である。 図2の内燃機関のアッパーブロック、ロアブロックおよびオイルパンの後面図である。 図2の内燃機関のチェーンカバーと第1メインマウントとの要部斜視図である。
符号の説明
1,2,3…フレーム、4…クロスメンバ、
10…アッパーブロック、11…フランジ部、
20…ロアブロック、21…フランジ部、22…ブロック側フランジ部、23…ボルトボス部、24…ねじ孔、25,26…ボルトボス部、
30…オイルパン、31…パン側フランジ部、32…挿通孔、33,34…取付ボルトボス部、35〜37…補強リブ、38…ドレンボス部、
40…クランク軸、41…チェーンカバー、42…クランクプーリ、43…ドレンボルト、
50…ブラケット、51…マウント本体、52…ボス部、53…ブラケット、54…トルクロッド、55,56…ブッシュ、57…ロッド、58,59…ブラケット、60…マウント本体、61,62…ブラケット、63…トルクロッド、64,65…ブッシュ、66…ロッド、
70…取付座、70a…ブロック側部分、70b…パン側部分、
P…動力装置、Pa,Pb…端部、E…内燃機関、T…変速機、F…車体、…、M1,M2…メインマウント、M3…サブマウント、Ma…補助マウント、D1…回転軸線方向、D2…直交方向、D3…シリンダ軸線方向、L1…ロール軸線、B1〜B5…ボルト。

Claims (3)

  1. クランク軸が設けられた内燃機関を備える動力装置が、前記内燃機関に形成された取付座に取り付けられたマウントを介して基礎構造体に支持される動力装置の支持構造において、
    前記内燃機関のシリンダブロックを構成する複数の主軸受を有するアッパーブロックと複数の主軸受を有するロアブロックによって前記クランク軸が回転可能に軸支されると共に、前記ロアブロックとオイルパンとがそれらの合わせ面にて結合され、
    前記取付座は、前記ロアブロックの前記合わせ面を形成するロアブロック側フランジ部に一体成形されたロアブロック側部分と、前記オイルパンに一体成形されたパン側部分とに分割され、
    前記マウントは、前記ロアブロック側部分および前記パン側部分に跨ってそれらに結合され、
    前記パン側部分は、前記マウントを前記オイルパンに結合するボルトのための取付ボルトボス部を備え、
    前記取付ボルトボス部は、前記オイルパンに一体成形された補強リブにより前記オイルパンの前記合わせ面を形成するパン側フランジ部に連結され、
    前記補強リブは、互いに平行に延びる1対のリブからなることを特徴とする動力装置の支持構造。
  2. 前記取付ボルトボス部は、前記オイルパンの壁面から突出して互いに間隔をおいて形成される1対の第1および第2取付ボルトボス部から構成され、
    前記第1および前記第2取付ボルトボス部は、それぞれ前記補強リブにより前記パン側フランジ部に連結され、かつ第2補強リブにより相互に連結されることを特徴とする請求項1記載の動力装置の支持構造。
  3. 前記取付ボルトボス部は、前記オイルパンに形成されたドレン通路を閉塞するための閉塞栓が装着されるドレンボス部に一体成形されることを特徴とする請求項1または2記載の動力装置の支持構造。
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