JPH11303383A - コンクリート施工用型枠及びコンクリート施工法 - Google Patents

コンクリート施工用型枠及びコンクリート施工法

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JPH11303383A
JPH11303383A JP10113128A JP11312898A JPH11303383A JP H11303383 A JPH11303383 A JP H11303383A JP 10113128 A JP10113128 A JP 10113128A JP 11312898 A JP11312898 A JP 11312898A JP H11303383 A JPH11303383 A JP H11303383A
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JP
Japan
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concrete
formwork
synthetic resin
resin film
concrete construction
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JP10113128A
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English (en)
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Takeshi Yamamoto
健 山本
Yukitaka Kadowaki
幸孝 門脇
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Sekisui Kasei Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Plastics Co Ltd
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    • EFIXED CONSTRUCTIONS
    • E04BUILDING
    • E04GSCAFFOLDING; FORMS; SHUTTERING; BUILDING IMPLEMENTS OR AIDS, OR THEIR USE; HANDLING BUILDING MATERIALS ON THE SITE; REPAIRING, BREAKING-UP OR OTHER WORK ON EXISTING BUILDINGS
    • E04G9/00Forming or shuttering elements for general use
    • E04G9/02Forming boards or similar elements
    • E04G2009/028Forming boards or similar elements with reinforcing ribs on the underside

Abstract

(57)【要約】 【課題】 軽量であって取り扱いが容易であり、かつ、
表面部分、隅部や稜線部の潰れや変形を防止して繰り返
し使用を一層確実としたコンクリート施工用型枠を得
る。 【解決手段】 熱可塑性樹脂のビーズ型内発泡成形体を
型枠本体11とするコンクリート施工用型枠において、
該発泡成形体(型枠本体11)の表面に合板のような衝
撃を緩和することのできる表面保護材21を積層し、該
表面保護材21の上に合成樹脂フィルム31を積層す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はコンクリート打設工
事に使用するコンクリート施工用型枠及び該型枠を用い
たコンクリート施工法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、コンクリート施工用型枠は、コ
ンクリートに直接接するセキ板と、このセキ板を支える
支保工から構成され、さらに、前記のセキ板は所要の間
隔をあけて対向して配置され、それぞれのセキ板とセキ
板とをセパレータ等の緊結材を使用して固定状態に組み
付けられる。セキ板には一般的に木質系の合板が使用さ
れるが、側圧による変形を防ぐために厚みの厚いものが
必要であり、そのために、重量が重く持ち運びが不便
で、作業性が悪いという問題点があった。
【0003】この問題点を解決するために、コンクリー
ト施工用型枠として合成樹脂発泡体を使用することが提
案されている。例えば特開平8−100523号公報に
は、発泡ポリスチレン等の板状ブロックの内層部を高発
泡状態(1〜10kg/m3)とすると共に、該内層部
の表面層部を低発泡状態(20〜50kg/m3)又は
非発泡状態に一体的に形成したコンクリート施工用型枠
が提案されている。
【0004】このようなコンクリート施工用型枠は従来
の木質系の合板と比較して軽量化が図れ、型枠の持ち運
びや施工場所での組み付けが容易であり、さらに、ある
程度の繰り返し使用が可能であることから、コスト的に
も有利となる利点がある。
【0005】熱可塑性樹脂発泡体を芯材として用いるコ
ンクリート施工用型枠の他の態様として、特公平7−5
9371号公報には、ウレタン発泡により、低発泡ポリ
ウレタン樹脂の表面にベニヤ板のような硬板を固着さ
せ、該硬板の表面にポリエチレンフィルムのような離型
層を固着させ、その周囲に保護部材を設けたものが記載
されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記特開平8
−100523号公報に記載の型枠は内層部とその表面
層部とで発泡条件を異ならしていることから、特殊な成
形技術を必要とするという問題がある。また、前記特公
平7−59371号公報に記載の型枠は、ウレタン発泡
によるものであり、製造が容易とはいえないと共に、製
造に際して特別の型枠を必要とする。また、周囲に保護
部材を表裏両面にわたるように設ける必要があることか
ら、軽量性の点で十分なものではなく、高い実用性を持
つとは言い難い。
【0007】上記の事情に鑑みて、本発明者らは、低コ
ストでかつ容易に製造をすることができ、かつ、実際の
施工に当って作業者に重さなどの点で不都合を感じさせ
ることのない、合成樹脂発泡体を型枠本体として用いる
コンクリート施工用型枠を得ようとして多くの実験を行
った。
【0008】その実験をとおして、全体を10〜30倍
程度の発泡倍率としたビーズ型内発泡成形体であれば、
それ自体で、すなわち、そのまま用いても、コンクリー
ト施工用型枠として十分使用に耐える強度を持つことを
知った。しかし、一方において、型枠表面と打設したコ
ンクリートとの離型性が不十分なこと、そのような発泡
条件の熱可塑性樹脂のビーズ型内発泡成形体は復元性が
劣るために、運搬中あるいは施工中に、表面部分に堅い
ものがぶつかったり、四隅や稜線部同志がぶつかったり
したときに、その部分が凹んでしまい、元の状態に復元
しにくいことも経験した。凹みを持った状態で型枠とし
て使用すると、稜線部に凹みがある場合には、その部分
から打設したコンクリートが流出する可能性があり、表
面部分に凹みがある場合には、コンクリート壁の表面平
滑性が阻害される。さらに、一旦、そのような凹みや変
形が生じた型枠は再使用することはできない。
【0009】例えば、コンクリート施工用型枠を所定間
隔で組み付けて、その間にコンクリートを注入する際
に、コンクリート注入用のホースの先端が不規則に振動
することから、どうしても、ホース先端が型枠の表面に
衝接してしまい、型枠表面に不規則な凹部が形成される
のを回避することは困難である。そのような理由から、
軽量でありかつ成形が容易でありながら、熱可塑性樹脂
のビーズ型内発泡成形体は、そのままではコンクリート
施工用型枠として実用に耐える状態で使用することがで
きなかった。
【0010】本発明の目的は、好ましくは10〜30倍
程度の発泡倍率とした熱可塑性樹脂のビーズ型内発泡成
形体を型枠本体として用いながら、実用上支障のない状
態で繰り返し使用することができるコンクリート施工用
型枠を提供することにある。本発明の他の目的は、その
ようなコンクリート施工用型枠を用いたコンクリート施
行法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めの本発明によるコンクリート施工用型枠は、基本的
に、型枠本体としての熱可塑性樹脂のビーズ型内発泡成
形体と、該発泡成形体の表面に積層した表面保護材と、
該表面保護材の上に積層した合成樹脂フィルムとを備え
てなることを特徴とする。
【0012】本発明のコンクリート施工用型枠に使用す
る熱可塑性樹脂としては、オレフィン系樹脂、スチレン
系樹脂等を用い得るが、強度、価格の点からスチレン系
樹脂が好ましい。スチレン系樹脂としては、スチレン、
メチルスチレン、ジメチルスチレン等のスチレンモノマ
ーを主構成単位とする重合体であってよく、発泡スチレ
ン系樹脂材料としては、スチレンモノマーを50重量%
以上含有する共重合体で構成され、スチレンモノマーと
共重合し得るモノマーとしてはアクリル酸、メタアクリ
ル酸、もしくはこれらのエステル、アクリロニトリル、
メタクリルニトリル、無水マレイン酸等が挙げられる。
【0013】本発明では、好ましくはこれらのスチレン
系樹脂粒子に発泡剤を含有させた発泡性樹脂粒子(ビー
ズ)を予備発泡した予備発泡粒子を使用し、それをビー
ズ型内発泡成形して得られた成形体を型枠本体とするの
で、表裏両面が平坦な板状のものばかりでなく、型枠本
体の補強構造として、コンクリート打設面の裏面側に型
枠本体の肉厚を部分的に異ならせた構造を持つものも容
易に成形することができる。
【0014】ビーズ型内発泡成形体の発泡倍率は好まし
くは10〜30倍である。このような倍率のビーズ型内
発泡成形体の成形はきわめて容易であり、かつ、寒冷地
での冬場の養生中に起きやすい凍結等を起こす恐れがな
いので、型枠表面を加熱したりすることなく、コンクリ
ートの養生中の発熱反応による熱のみで養生をすること
ができる。
【0015】上記のビーズ型内発泡成形体の表面(コン
クリート打設面の表面)に積層する表面保護材は、通常
の型枠の取り扱いや組み付け作業時、あるいは、コンク
リート打設時に、それら同志の又は他のものともぶつか
り(衝接)により変形や破壊が生じ、型枠本体、すなわ
ち、発泡倍率10〜30倍程度のビーズ型内発泡成形体
の表面や稜線部に、へこみを生じさせることのない程度
の強さを持つものであれば任意であり、材料としては、
3プライや5プライ程度の合板、木質単板、MDF(ミ
ディアム・デンシティ・ファイバーバード)やパーティ
クルボードのような加工木質材、その他、薄板状の木質
材料、アルミニウム、鉄、ステンレスのような薄板状の
金属材料、FRPのような薄板状の樹脂材料、などが用
いられる。必要な強度を持つものが低コストで得られ、
かつ、比較的軽量であることから、合板が最も適してい
る。
【0016】表面保護材は、型枠本体であるビーズ型内
発泡成形体のコンクリート打設面の表面全体を覆う大き
さとされる。また、その厚みは、ビーズ型内発泡成形体
の発泡倍率、素材自体の強さと重量あるいはコストなど
を考慮に入れて、材料ごとに経験的に選択すればよい
が、実験では、例えば合板の場合に、2.3mm程度で
あれば、実用上不都合はなかった。
【0017】本発明のコンクリート施工用型枠で使用す
る合成樹脂フィルムには、スチレン系樹脂、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン等のオレフィン系樹脂、ポリエチレ
ンテレフタレート、及びABS樹脂等が使用できる。そ
の中でも、強度及び耐アルカリ性の観点からポリエステ
ルフィルムは好ましく、特に、非晶質ポリエステルフィ
ルムは好まし。厚みは、100〜150μm程度でよ
い。
【0018】合成樹脂フィルムは少なくとも型枠本体の
コンクリート打設面の表面全面、好ましくは、表面から
側面にかけて積層される。このようにして被覆すること
により、施工用型枠を縦方向あるいは横方向に連結して
配置する際にできるそれぞれの連結部の隙間を合成樹脂
のフィルムで埋めることができるので、より綺麗なコン
クリート面を得ることができる。
【0019】合成樹脂フィルムは型枠本体の前記表面保
護材の表面に接着剤等を使用して接着積層してもよい。
また、表面に接着剤を塗布した合成樹脂フィルムに剥離
紙を積層したものを予め用意しておき、それを剥離紙を
除去しながら前記表面保護材の表面に接着積層するよう
にしてもよい。
【0020】本発明のコンクリート施工法によれば、前
記したコンクリート施工用型枠が施工場所に搬入され、
そこで、所要の間隔をあけて必要とされる複数枚の型枠
が、合成樹脂フィルム側がコンクリートを打設する側と
なるようにして、縦方向、横方向にそれぞれ連結して配
置され、さらに、間隔保持用のセパレータ等の緊結材が
組み付けられて、コンクリート打ち込み空間が形成され
る。そして、形成された前記コンクリート打ち込み空間
にコンクリートが打設される。
【0021】前記のように、型枠の搬入あるいは組み付
け時、さらには、コンクリート打設時に、コンクリート
打設面側の四隅や稜線部あるいは表面に異物との予期せ
ぬ衝接が生じても、型枠表面に表面保護材が積層されて
いるので衝撃力は緩和され、衝接箇所がつぶれて変形や
凹所が生じるのは回避される。そのために、通常の施工
状態においては、コンクリート壁の表面平滑性が阻害さ
れることはなく、また、型枠同志の上下方向あるいは左
右側方の連結部分を常時密着状態を維持することがで
き、連結部分からコンクリートが流出しするような事態
も回避される。さらに、型枠本体の変形が阻止されるこ
とから、長期にわたり反復して使用することが可能とな
る。
【0022】また、異物などとの衝接による衝撃力は表
面保護材により緩和されるので、型枠本体であるビーズ
型内発泡成形体として発泡倍率が20〜30倍程度の比
較的高倍率のものを支障なく用いることができる。その
ために、表面保護材を積層することによる重量増加分を
密度の低いビーズ型内発泡成形体を用いることによって
相殺することができ、型枠全体としての重量増加は回避
される。
【0023】
【発明の実施の形態】次に、本発明の好ましい実施の形
態について、図面を参照して説明する。図1は本発明に
よるコンクリート施工用型枠の一実施の形態を表面側、
すなわち、施工時にコンクリート打設面となる側から見
た状態を分解して示す斜視図であり、図2は積層後の状
態を示している。図3は同じコンクリート施工用型枠を
裏面側から見た斜視図であり、図4は図3のIV−IV
線による断面図である。また、図5は、図1〜図4に示
すコンクリート施工用型枠を用いてコンクリート施工す
る場合の一実施の形態を説明する斜視図である。
【0024】この実施形態のコンクリート施工用型枠1
は、型枠本体11として発泡倍率約25倍程度のポリス
チレンのビーズ型内発泡成形体を用い、該型枠本体11
のコンクリート打設面側となる表面の全面を覆うように
して、厚さ約2.3mmの例えば3プライ合板21が表
面保護材として接着積層され、さらにその上に、裏面に
接着剤を塗布した厚さ約125μmの非晶質ポリエステ
ルフィルム31が接着積層されている。
【0025】本発明のコンクリート施工用型枠1におい
て、型枠本体11の表面側(コンクリート打設面側)は
平坦面とされるが、裏面側には、この例では、裏面外周
に位置する枠状桟12と格子状の桟13とが形成され、
さらに、該格子状の桟13の対角線上にも桟13aが形
成されている。このように枠状桟12あるいは格子状の
桟13、13aを形成することにより、軽量でありなが
ら大きな強度を持つ型枠本体11が形成される。それに
より、型枠本体をスチレン系樹脂のビーズ型内発泡した
発泡倍率が10〜30倍の発泡成形体とした場合に、従
来の木質合板を使用したコンクリート施工用型枠の約1
/4〜1/2程度の重量でありながら、表面に合板21
を積層したことと相俟って、型枠本体の強度を必要充分
な強度にまで向上させることができる。
【0026】さらに、前記枠状桟12あるいは格子状の
桟13、13aにより、型枠本体11の裏面には実質的
な凹所が多数形成されるので、その部分を利用してコン
クリート施工用型枠1の運搬や施工時の取り扱いを容易
に行うことができる。さらに、後記するように、施工場
所における型枠の配置(組み付け)時に、隣接する型枠
同志を係止するための係止具3の取り付けを容易とする
ことができる。
【0027】前記合成樹脂フィルム31は、この例で
は、型枠本体11のコンクリート打設面側の全面(すな
わち、表面補強材としての合板21の全面)と、その側
面の厚み方向の半分程度を覆うようにして積層されてい
る。側面側での型枠本体11と合成樹脂フィルム31と
の接着は、型枠1の製造段階で行うことが施工現場での
作業効率の観点からは好ましいが、必要なはみ出し部分
を持つ大きさの合成樹脂フィルム31を表面側でのみ接
着しておき、施工現場で、該はみ出し部を側面側に折り
込むような施工態様であってもよい。合成樹脂フィルム
31を合板21の表面部分のみに設けるようにしてもよ
く、また、型枠本体11の側面側の全面を覆うように設
けるようにしてもよい。
【0028】次に、上記のコンクリート施工用型枠1を
用いて、コンクリート壁等を施工する方法について説明
する。工場で作られた多数枚のコンクリート施工用型枠
1は施工現場に搬入され、図5に示すように、それぞれ
の型枠同志を係止するための係止具3等を用いて、コン
クリート施工面が合成樹脂フィルム31の積層面側とな
るように隣接した状態で、コンクリート躯体100の上
に間隔をあけてほぼ平行に配置される。その際に、ほぼ
平行に配された前記係止されたコンクリート施工用型枠
1は、セパレータのような従来知られた緊結材4によっ
て締結される。締結は、施工現場で適宜の穿孔具(図示
しない)により、あるいは緊結材4の先端で、施工用型
枠1の裏面から表面に貫通する貫通孔を形成しながら、
その貫通孔に緊結材4を挿通固定することにより行って
もよく、予め貫通孔を形成した型枠本体を用いて、その
貫通孔に緊結材4を挿通固定するようにしてもよい。ま
た、通常、前記のコンクリート施工用型枠1のコンクリ
ート施工面の裏面側に横ばた5や縦ばた6が配置され
る。
【0029】そのようにして間隔をあけてほぼ平行に配
置されたコンクリート施工用型枠1の間にコンクリート
を打設し、コンクリートの養生後、前記型枠を除去する
ことでコンクリート施工をすることができる。コンクリ
ートの打設中に、供給ホース(図示しない)の先端が振
動して、型枠1の表面に衝接することがあるが、衝撃力
は合板21により受け止められかつ緩和されるので、衝
接部分に凹みが生じることはない。そのために、コンク
リート壁の表面平滑性が阻害されることはなく、表面平
滑なコンクリート壁を容易に得ることができる。
【0030】また、工場から施工現場への搬入時や施工
現場での型枠組み付け時等において、型枠同志がぶつか
ったり、あるいは型枠が他の部材にぶつかったりした場
合も、その衝撃は同様に合板21の周縁部により受け止
められかつ緩和されるので、四隅の隅部や稜線部が潰れ
たり欠損することも回避される。それにより、図5に示
すようにして型枠同志を組み付けた時に、型枠同志の上
下方向あるいは左右側方の連結部分を常時密着状態に維
持することができ、連結部分からコンクリートが流出す
るようなこともない。
【0031】また、型枠本体11の少なくともコンクリ
ート打設面側には合成樹脂フィルム31が積層されてい
るので、打設コンクリートと型枠1の表面とが付着する
ことはなく、平滑性の確保と共に、型枠1の取り外し
(離型)も容易となる。
【0032】上記の説明は本発明の好ましい実施の形態
の説明であって、他に多くの変形例が存在する。型枠本
体1の裏面に設けた枠状桟12あるいは格子状の桟1
3、13aは、強度の向上と取り扱いの容易性の目的で
設けたものであって、その形状や配置パターンは、該目
的が達成されるものであれば、図示のものに限らず任意
であってよい。また、所要の強度が得られる場合には、
型枠本体1はそのような枠状桟12あるいは格子状の桟
13を設けない単に平板状のものであってもよい。
【0033】また、セパレータのような緊結材4を貫通
するための貫通孔を型枠本体に設ける場合に、該貫通孔
はコンクリート打設面側の孔が裏面側の孔より大きな形
状となるよう傾斜テーパを持つ貫通孔とすることが望ま
しい。これによりセパレータ等の緊結材の挿入が容易な
る。
【0034】本発明の有効性を確認するために、スチレ
ン系樹脂粒子に発泡剤を含有させて予備発泡させた予備
発泡粒子をビーズ型内発泡して得られた発泡倍率15倍
と25倍の2種類のEPS発泡成形体を型枠本体11と
して用い、その表面に表面保護材21を積層した場合と
積層しない場合とについて、衝撃力が付加された場合の
表面状態の変化を観察した。衝撃力は、320gの鋼球
を15cm、40cmの高さから自然落下させることに
より得た。その結果を表1に示す。
【0035】実施例品1は、表面保護材21が厚み2.
3mmの3プライ合板、合成樹脂フィルム31が厚さ1
25μmの非晶質ポリエステルフィルムであり、実施例
品2は、表面保護材21が厚み1mmの木質単板(樹種
ラワン)、合成樹脂フィルム31が厚さ125μmの非
晶質ポリエステルフィルムである。
【0036】比較例品1及び2は、共に表面保護材を積
層せずに、合成樹脂フィルム31として厚さ125μm
の非晶質ポリエステルフィルム(比較例品1)、及び、
厚さ240μmの非晶質ポリエステルフィルム(比較例
品2)を用いた。
【0037】
【表1】
【0038】なお、試験欄での、○:型枠本体の表面に
凹みなし、△:若干の凹みあり、×:明らかな凹み発
生、を示しており、評価欄での、◎:コンクリート打設
面に凸部なし、○:殆ど凸部なし、△:若干凸部あり、
×:明らかな凸部あり、を示している。
【0039】表1に示すように、表面保護材を積層する
ことにより凹みの発生は抑制されており、本発明の有効
性が確認される。特に、合板を表面保護材として用いる
場合には、大きな衝撃が付与されても表面に凹みが生じ
ることはなく、高い実用性を示している。単板の場合に
は、幾分耐衝撃性が低下しているが、合成樹脂フィルム
のみを積層したもの(従来のもの)と比較すれば、耐衝
撃性は改善されており、予想される衝撃がさほど大きく
ない場所でのコンクリート施工用の型枠として、十分実
用に耐えるものであることがわかる。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、所要の強度を持ちなが
ら軽量であり、かつ取り扱いが容易で施工性が向上した
コンクリート施工用型枠が得られる。また、表面保護材
を積層したことにより、作業時や運搬時等に表面部分
や、隅部あるいは稜線部が潰れたり欠損することは確実
に回避でき、表面平滑なコンクリート壁を確実に得るこ
とができると共に、型枠の繰り返し使用が可能となる。
【0041】さらに、型枠本体の少なくともコンクリー
ト打設面側には合成樹脂フィルムが積層されているの
で、打設コンクリートと型枠の表面とが付着することは
なく、平滑性の確保と共に、型枠の取り外し(離型)も
容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるコンクリート施工用型枠の一実施
の形態を表面側から見て示す分解斜視図。
【図2】図1に示すコンクリート施工用型枠の組み付け
後の状態を示す斜視図。
【図3】図1に示すコンクリート施工用型枠を裏面側か
ら見た斜視図。
【図4】図3のIV−IV線による断面図。
【図5】図1〜図4に示すコンクリート施工用型枠を用
いてコンクリート施工する場合の一実施の形態を説明す
る斜視図。
【符号の説明】 1…コンクリート施工用型枠、11…熱可塑性樹脂のビ
ーズ型内発泡成形体からなる型枠本体、21…表面保護
材(合板)、31…合成樹脂フィルム、4…緊結材

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 型枠本体としての熱可塑性樹脂のビーズ
    型内発泡成形体と、該発泡成形体の表面に積層した表面
    保護材と、該表面保護材の上に積層した合成樹脂フィル
    ムとを備えてなることを特徴とするコンクリート施工用
    型枠。
  2. 【請求項2】 表面保護材が、合板、単板、あるいはM
    DFなどの加工木質材を含む薄板状の木質材である請求
    項1記載のコンクリート施工用型枠。
  3. 【請求項3】 表面保護材が、薄板状の金属材である請
    求項1記載のコンクリート施工用型枠。
  4. 【請求項4】 表面保護材が、薄板状の樹脂材である請
    求項1記載のコンクリート施工用型枠。
  5. 【請求項5】 熱可塑性樹脂がスチレン系樹脂である請
    求項1ないし4いずれか記載のコンクリート施工用型
    枠。
  6. 【請求項6】 合成樹脂フィルムが前記型枠のコンクリ
    ート打設面の表面から側面にかけて積層されていること
    を特徴とする請求項1記載のコンクリート施工用型枠。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし6いずれか記載のコンク
    リート施工用型枠を用い、前記型枠を合成樹脂フィルム
    側がコンクリートを打設する側となるようにして施工場
    所に配置し、コンクリートを打設し、コンクリートの養
    生後、前記型枠を除去することを特徴とするコンクリー
    ト施工法。
JP10113128A 1998-04-23 1998-04-23 コンクリート施工用型枠及びコンクリート施工法 Pending JPH11303383A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008119877A (ja) * 2006-11-09 2008-05-29 Dainippon Printing Co Ltd 内装化粧材
FR2989402A1 (fr) * 2012-04-13 2013-10-18 Sateco Sa Banche de coffrage comportant un module de rigidification monobloc en materiau composite
JP2020011454A (ja) * 2018-07-19 2020-01-23 東レ・デュポン株式会社 補強用複合シート

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008119877A (ja) * 2006-11-09 2008-05-29 Dainippon Printing Co Ltd 内装化粧材
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