JP2001253001A - Frp成形体 - Google Patents

Frp成形体

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JP2001253001A
JP2001253001A JP2000069086A JP2000069086A JP2001253001A JP 2001253001 A JP2001253001 A JP 2001253001A JP 2000069086 A JP2000069086 A JP 2000069086A JP 2000069086 A JP2000069086 A JP 2000069086A JP 2001253001 A JP2001253001 A JP 2001253001A
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Yuugo Enomoto
有吾 榎本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 内部ガスを適切に抜くことができるようにし
て、耐火試験に対しても、直射日光等による加熱作用を
受ける場合においても、変形や破損を防止し、安定した
形態を維持可能なFRP成形体を提供する。 【解決手段】 コア材の少なくとも片面に繊維強化プラ
スチックからなるスキン層を有するパネルであって、該
スキン層のみに、孔を1m2 あたり少なくとも1個設け
たことを特徴とするFRP成形体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コア材と、繊維強
化プラスチック(以下、FRPと略称することもあ
る。)からなるスキン層とを有するパネル構造のFRP
成形体に関し、とくに壁材等の建材用として好適なFR
P成形体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、コア材の少なくとも片面にF
RPスキン層を設けたFRP成形体が知られており、こ
のようなパネル構造のFRP成形体を壁材等の建材とし
て用いることができることも知られている。このような
建材用FRP成形体では、通常、耐火試験を行って所定
の耐火性能を満たす必要がある。
【0003】ところが、上記のようなFRP成形体パネ
ルについて耐火試験を行うと、内部のガスが膨張してパ
ネルを変形させたり、FRP成形体を破損させることが
ある。
【0004】また、FRP成形体の製造工程において
も、FRPのマトリックス樹脂の硬化促進中に発生した
ガスが内部に溜まり、硬化が進むにつれてその内圧が上
昇してFRP成形体を変形させることもある。
【0005】さらに、パネル内、たとえばコア材とスキ
ン層との間にガスが残存していると、外部からの加熱
(たとえば、火炎や直射日光など)により内部ガスが膨
張し、FRP成形体を変形させたり、破損させたりする
こともある。
【0006】このような内部ガスに起因する変形や破損
は、とくに前述したような耐火試験を行う建材用FRP
成形体で問題となるが、他用途のFRP成形体であって
も、とくに加熱作用を受けるものの場合、問題となるお
それがある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、上記
のような内部ガスに起因する問題点に着目し、ガスを適
切に抜くことができるようにして、耐火試験に対して
も、直射日光等による加熱作用を受ける場合において
も、変形や破損を防止し、安定した形態を維持可能なF
RP成形体を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明のFRP成形体は、コア材の少なくとも片面
に繊維強化プラスチックからなるスキン層を有するパネ
ルであって、該スキン層のみに、孔を1m2 あたり少な
くとも1個設けたことを特徴とするものからなる。つま
り、本発明においては、コア材は貫通せずに、スキン層
のみに孔を設けることで、コア材等による耐火、耐炎性
能を維持しつつ、スキン層自身の内部ガスやコア材とス
キン層との間に存在するガスを前記孔により適切に抜く
ことができるようにしたものである。
【0009】このFRP成形体においては、スキン層に
おける孔の総面積A1(mm2 )のマトリックス樹脂の
量W(g)に対する比率α=A1/W(mm2 /g)が
次式を満たすことが好ましい。 1×10-3≦α≦200×10-3
【0010】αの値が1×10-3よりも小さいと、孔の
面積が不十分でガス抜きが不十分となり、とくにマトリ
ックス樹脂の硬化促進中に発生するガス、硬化後に残存
するガスに対するガス抜き性能が不十分となる。αの値
が200×10-3よりも大きいと、孔の面積が大きくな
りすぎ、スキン層の剛性、ひいてはFRP成形体全体の
剛性が低下するおそれがある。
【0011】本発明のFRP成形体における穿孔の条件
としては、1〜50個/m2 、より好ましくは1〜30
個/m2 、各孔のサイズとして直径0.5〜5mmの孔
を採用でき、さらに好ましくは、孔個数が15〜25個
/m2 、孔の直径が1.5〜2.5mmであることが好
ましい。孔の直径が0.5mm未満では、ガス抜き効果
が不十分となり、5mmを越えると、スキン層、ひいて
は成形体全体の強度が低下するおそれがある。
【0012】また、本発明の成形体中の強化繊維の体積
含有率Vfは、10%以上であることが好ましい。体積
含有率が低すぎると、加熱試験の際FRP中の樹脂が焼
き飛んだとき、焼け残った繊維がコア材の保護とならず
直接火にさらされることになる。より好ましくは、強化
繊維が35〜55体積%であることが望ましい。
【0013】また、本発明における強化繊維としては、
炭素繊維、ガラス繊維、ポリアミド(ナイロン6、ナイ
ロン66等)繊維、アラミド繊維等を用いることがで
き、これらを混合してもよい。とくに建材用FRP成形
体としては、炭素繊維、ガラス繊維、これらの混合繊維
が、強度、耐火性能上好ましい。
【0014】本発明の成形体中に用いる炭素繊維として
は、特に限定されるものではないが、好ましくは引張強
度が200kgf/mm2 以上、引張弾性15,000
kgf/mm2 以上の高強度、高弾性率炭素繊維を用い
ることが望ましい。
【0015】スキン層のマトリックス樹脂としては、と
くに熱硬化性樹脂を好適に使用できる。熱硬化樹脂とし
ては、エポキシ、ビニルエステル、不飽和ポリエステ
ル、フェノール樹脂等を用いることができる。これらの
混合物でもよい。建材用途として耐火性能が求められる
場合は、マトリックス樹脂として、加熱後樹脂自体のガ
ス発生量が低く炭化量の多いフェノール樹脂を使うのが
好ましい。また、熱硬化性樹脂には、特に建材用、耐火
用に用いられる場合は、カオリン、タルク等の難燃改良
材を添加するのが好ましい。
【0016】スキン層の樹脂中には、無機物を添加して
もよく、該無機物は、好ましくは10〜50重量部添加
される。より好ましくは、無機物は、強化繊維を除く樹
脂中に25〜35重量部入れることが望ましい。たとえ
ば、無機物の構成として、強化繊維を除く樹脂中に、カ
オリンを30重量部程度添加することが望ましい。
【0017】上記無機物の添加量が10重量部未満であ
ると、十分な耐火性能が得られにくく、50重量部を越
えると、粘度が低くなって成形性が悪化する。
【0018】コア材としては、無機または有機材料で構
成できる。また、コア材は、中空成形体に形成しておく
ことで、所望の厚みをもたせつつ、軽量化することがで
きる。
【0019】コア材用無機材料としては、主成分2酸化
珪素の独立発泡体、炭酸カルシウム板、珪酸カルシウム
板、ロックウール製ボード、石膏ボード等が好ましい。
【0020】コア材用有機材料としては、フェノール発
泡体、ウレタン発泡体、ポリエチレンとポリスチレンの
共重合独立発泡体、アクリル発泡体、ポリスチレン発泡
体、木材、ポリイミド発泡体等が好ましい。
【0021】また、上記各種発泡体以外にもコア材とし
て、熱可塑性樹脂で成形された中空構造体としてもよ
い。この場合の好ましい熱可塑性樹脂としては、ポリア
ミド(ナイロン6、ナイロン66等)、ポリオレフィン
(ポリエチレン、ポリプロピレン等)、ポリフェニレン
サルファイド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチ
レンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリスチレ
ン、ABSやアクリロニトリルとスチレンの共重合体
等、またはこれらの混合物を挙げることができる。
【0022】FRP成形体を補強するためには、コア材
の厚み方向に延びるリブを設けることが好ましい。この
リブ自身も、FRP構成とすることができる。FRPリ
ブは、コア材の片面に設けられたスキン層と接続する
か、コア材の両面に設けられたスキン層間を接続するよ
うに配置すればよい。
【0023】FRP製のスキン層およびリブは、炭素繊
維またはガラス繊維若しくは両者の混合強化繊維を含む
ことが好ましい。
【0024】リブを有するFRP成形体の場合、スキン
層の厚みT1とリブの厚みT2との比β=T1/T2が
次式を満たすことが好ましい。 0.5≦β≦20
【0025】βの値が0.5未満の場合、リブによる補
強硬化が不十分でパネルの剛性が不十分となるおそれが
あり、20を越えると、リブの比率が高くなりすぎ、パ
ネル全体の軽量性が損なわれたり、コア材に要求される
性能が損なわれるおそれがある。
【0026】また、本発明においては、パネル面積A2
(m2 )に対するリブ本数N(本)の比率γ=N/Aが
次式を満たすことが好ましい。 0.1≦γ≦20
【0027】γの値が0.1未満であると、リブによる
補強効果が不十分でパネルの剛性が低下するおそれがあ
り、20を越えると、やはりリブの比率が高くなりす
ぎ、パネル全体の軽量性が損なわれたり、コア材に要求
される性能が損なわれるおそれがある。
【0028】上記のような本発明に係るFRP成形体
は、とくに壁材等の建材用FRP成形体として好適なも
のである。スキン層のみに設けた孔により、炎等に対す
る貫通孔を形成することなく、耐火試験の際に適切に内
部ガスを抜くことができ、該ガスの膨張による変形や破
損が防止される。
【0029】また、FRP成形体の製造段階において
も、樹脂の硬化促進中に発生するガスが上記孔を介して
適切に逃がされ、内部残存ガスが抑制される。その結
果、成形後に硬化が進む段階や、使用時に直射日光等に
よって加熱される際にも、内部ガスの内圧上昇等による
変形や破損が防止される。
【0030】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態例、
および実施例について説明するが、本発明はこれらに限
定されるものではない。
【0031】図1および図2は、本発明の一実施態様に
係るFRP成形体を示している。図1において、1はパ
ネル構造をなすFRP成形体を示しており、FRP成形
体1は、コア材2と、その両面に設けられたFRPスキ
ン層3を有している。両スキン層3は、コア材2をその
厚み方向に貫通して延びる複数のFRP製リブ4で接続
されている。
【0032】FRPスキン層3には、該スキン層3のみ
に、つまり、コア材2の厚み方向には延びない、複数の
ガス抜き用の孔5が設けられており、本実施態様では、
両スキン層3に孔5が設けられている。
【0033】FRPスキン層3、コア材2、孔5の形態
は、前述したような好ましい形態の範囲内に材質やサイ
ズ、サイズの関係等が設定されている。
【0034】図3は、本発明の別の実施態様に係るFR
P成形体11を示しており、本実施態様では、コア材1
2の片面のみにFRPスキン層13が設けられている。
そして、そのスキン層13のみに、ガス抜き用の孔14
が設けられている。
【0035】図4は、本発明のさらに別の実施態様に係
るFRP成形体21を示しており、FRP成形体21
は、図1、図2に示した態様同様、コア材22の両面に
FRPスキン層23a、23bが配置されているととも
に、両スキン層23a、23bはコア材22の厚み方向
に延びるFRP製リブ24で接続されている。両スキン
層23a、23bにはガス抜き用の孔25が設けられて
いる。そして本実施態様では、一方のスキン層23bの
表面に、さらに、塗料層26が設けられている。この塗
料層26を形成する塗料には、たとえば周知の耐火塗料
や、意匠性を向上するための塗料、表面保護のための塗
料等を用いることができる。
【0036】本発明においては、上記図1〜図4に示し
たような各種形態のFRP成形体、さらにはその他の形
態のFRP成形体とすることができる。
【0037】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて説明する。 実施例1 材料に市販のトレカクロス(東レ(株)製、CK500
3、300g/m2 )、ガラスクロス(旭ファイバー硝
子(株)製、MC450A−104SS、450g/m
2 )、フェノール樹脂(住友デュレス(株)製、主剤:
PR−53712、硬化剤:HP−123)、コア材
(SiO2 :70.3重量%、Al2 3:9.7重量
%、Fe2 3 :1.2重量%、CaO:1.6重量
%、MgO:0.8重量%、NaO:10.0重量%、
2 O:3.4重量%、その他無機物:3.0重量
%)、添加剤(SiO2 :80.0重量%、Al
2 3 :14.5重量%、Fe2 3 :0.15重量
%、CaO:0.1重量%、MgO:0.1重量%、そ
の他無機物:5.15重量%)を使用した。試験体寸法
は長さ3000mm×幅3000mm×厚さ60mmの
図1に示したようなサンドイッチパネル(両面スキンパ
ネルを配置)を試作し、リブは300mmピッチ、厚み
は2mm、18本(井型)とした。よってβ=2.5、
γ=2となった。
【0038】樹脂体積含有率は40%でスキン:トレカ
クロス2ply、ガラスクロス3ply、リブ層:ガラ
スクロス1ply 添加剤30部にて成形を行った。始
めはハンドレイアップで片面のスキン層を仮含浸させ、
次にコア材、リブを配置し、最後に反対側のスキン層を
仮含浸させた。その後成形体をフィルムで覆い(バッ
グ)、フィルム内のガスを真空ポンプにて755mmH
gまで減圧して本含浸、脱泡させた。バッグ終了後4時
間放置後脱型し、孔直径2mm、個数20個/m 2 にて
両面に穿孔した。スキン層の代表厚みは5mmで、樹脂
含有率が40体積%のスキンパネルに対し、直径2m
m、20個/m2 で孔を開けたので、α=125.6m
2 /3600g=34.9×10-3となった。最後に
アフターキュア(80℃×4hr後150℃×10h
r)にて成形を終了した。
【0039】耐火性能確認のためJIS−A1304
(耐火試験)に基づいた試験(1時間)を行い、試験終
了時の裏面温度平均235℃で、試験後の厚みT4を成
形品厚みT3をで割った値T3/T4=δが70/60
=1.17の膨れに抑えることができた。このδの値が
1.5以上となると、パネルが変形、破損、接合部梁変
形等起こし、自重を支えられなくなり試験後崩壊するた
め、これ以上の変形は有害としている。
【0040】実施例2 実施例1に比べ、孔直径を1.5mm、孔個数を3個/
2 に変更して両面スキン層に穿孔した。代表厚み5m
mで樹脂含有率40体積%のスキンパネルに対し片面あ
たり直径1.5mm、3個/m2 にて孔を開けたのでα
=14.13mm2 /3600g=3.92×10-3
なった。最後にアフターキュア(80℃×4hr後15
0℃×10hr)で成形終了とした。耐火性能確認のた
めJIS−A1304(耐火試験)に基づいた試験(1
時間)を行い、試験終了時の裏面温度平均200℃で、
試験後の厚みT4を成形品厚みT3をで割った値T3/
T4=δが87/60=1.45の膨れに抑えることが
できた。
【0041】実施例3 実施例1に比べ、孔直径を3mm、孔個数を50個/m
2 に変更した両面に穿孔した。代表厚み5mmで樹脂含
有率40体積%のスキンパネルに対し直径3mm、50
個/m2 にて孔を開けたのでα=471mm2 /360
0g=130.8×10-3となった。最後にアフターキ
ュア(80℃×4hr後150℃×10hr)にて成形
終了とした。耐火性能確認のためJIS−A1304
(耐火試験)に基づいた試験(1時間)を行い、試験終
了時の裏面温度平均245℃で、試験後の厚みT4を成
形品厚みT3をで割った値T3/T4=δが60/60
=1の膨れに抑えることができた。
【0042】実施例4 実施例1に比べ、図4に示すように意匠性を向上するた
め、および表面保護のため、片面に0.5mm厚のウレ
タン系塗料を塗布した。バッグ終了後4時間放置後脱型
し、その後孔直径2mm、孔個数20個/m2 にて両面
に穿孔した。代表厚み5mmで樹脂含有率40体積%の
スキンパネルに対し片面直径2mm、20個/m2 孔を
開けたのでα=125.6mm2 /3600g=34.
9×10 -3となった。最後にアフターキュア(80℃×
4hr後150℃×10hr)で成形終了とした。耐火
性能確認のためJIS−A1304(耐火試験)に基づ
いた試験(1時間)を行い、試験終了時の裏面温度平均
245℃で、試験後の厚みT4を成形品厚みT3をで割
った値T3/T4=δが70/60=1.17の膨れに
抑えることができた。塗料については、試験開始直後燃
え尽き、その他については、実施例1同様パネル内のガ
スを抜き膨れを抑えていた。
【0043】比較例1 実施例1に比べ、バッグ終了後4時間放置後脱型した
後、孔は設けなかった。代表厚み5mmで樹脂含有率4
0体積%のスキンパネルが得られた。最後にアフターキ
ュア(80℃×4hr後150℃×10hr)で成形終
了とした。耐火性能確認のためJIS−A1304(耐
火試験)に基づいた試験(1時間)を行い、試験終了時
の裏面温度測定不能(変形著しいため)で試験後の厚み
T4を成形品厚みT3をで割った値T3/T4=δが3
00/60=5と膨れ、さらに、四方のフレームを破損
させ、フレームとパネルの接合が外れた。
【0044】比較例2 実施例1に比べ、バッグ終了後4時間放置後脱型した
後、孔は設けなかった。代表厚み5mmで樹脂含有率4
0体積%のスキンパネルが得られた。最後にアフターキ
ュア(80℃×4hr後150℃×10hr)で成形終
了とした。耐火性能確認のためJIS−A1304(耐
火試験)に基づいた試験(1時間)を行い、試験終了時
の裏面平均温247℃で、試験後の厚みT4を成形品厚
みT3をで割った値T3/T4=δが60/60=1の
膨れに抑えることができた。しかし、この比較例2のよ
うに厚みが薄い割に孔がないものは、構造体として意味
のないものとなる。構造体としての見かけのE11を計
算し、比較例2の見かけのE12(3点曲げより算出)
との比E12/E11=εの値が11.6×10-9/1
7.8×10-9=0.652と0.7以下になるため、
建材用部材として認められないか、再設計の必要があ
る。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るFR
P成形体によれば、FRPスキン層に穿孔することで、
この孔からFRP成形体内に存在するガス、とくに、F
RP部材内やコア材とFRPスキン層の隙間に存在する
ガスを適切に逃がすことができ、内部ガスが外部からの
加熱(火や直射日光による)により膨張し、それによっ
て成形体が膨張したり、成形後硬化が進むにつれて樹脂
から発生するガスがパネル内に溜まり内圧上昇すること
による、成形体の変形や破損を防止することができる。
【0046】とくに、耐火試験など強制的に加熱される
ものにおいては、上記のような内部ガスに起因する膨れ
が顕著であるが、本発明においてはFRPスキン層のみ
に穿孔することでこのような不都合の発生を効果的に抑
えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施態様に係るFRP成形体の斜視
図である。
【図2】図1のFRP成形体の断面図である。
【図3】本発明の別の実施態様に係るFRP成形体の断
面図である。
【図4】本発明のさらに別の実施態様に係るFRP成形
体の断面図である。
【符号の説明】
1、11、21 FRP成形体 2、12、22 コア材 3、13、23a、23b FRPスキン層 4、24 リブ 5、14、25 孔 26 塗料層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // B29L 31:10 B29C 67/18 Fターム(参考) 2E162 CA16 CA21 CA22 CA35 CD01 CD02 CD03 CD05 FA14 FA20 FD04 FD06 FD07 4F100 AC00 AD11A AD11B AE07 AE09 AG00A AG00B AK01A AK01B AK33 AT00C BA03 BA06 BA10A BA10B CA02 CA23A CA23B CA23H DC11A DC11B DC21C DG06A DG06B DG17A DG17B DH02A DH02B EJ20 EJ24 GB07 JB13A JB13B JJ03 JL04 YY00A YY00B 4F205 AA36 AB11 AD02 AD04 AD16 AD18 AG01 AG03 AG28 HA09 HA29 HA33 HB01 HB12 HF05 HT02 HT06 HT09 HW21

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コア材の少なくとも片面に繊維強化プラ
    スチックからなるスキン層を有するパネルであって、該
    スキン層のみに、孔を1m2 あたり少なくとも1個設け
    たことを特徴とするFRP成形体。
  2. 【請求項2】 スキン層における前記孔の総面積A1
    (mm2 )のマトリックス樹脂の量W(g)に対する比
    率α=A1/W(mm2 /g)が次式を満たす、請求項
    1のFRP成形体。 1×10-3≦α≦200×10-3
  3. 【請求項3】 スキン層における強化繊維の体積含有率
    Vfが10%以上である、請求項1または2のFRP成
    形体。
  4. 【請求項4】 コア材が無機または有機材料で構成さ
    れ、かつ、中空成形体からなる、請求項1〜3のいずれ
    かに記載のFRP成形体。
  5. 【請求項5】 スキン層のマトリックス樹脂が熱硬化性
    樹脂からなる、請求項1〜4のいずれかに記載のFRP
    成形体。
  6. 【請求項6】 スキン層の樹脂中に無機物が10〜50
    重量部添加されている、請求項1〜5のいずれかに記載
    のFRP成形体。
  7. 【請求項7】 コア材の厚み方向に延びるFRP製のリ
    ブを有する、請求項1〜6のいずれかに記載のFRP成
    形体。
  8. 【請求項8】 スキン層およびリブが、炭素繊維または
    ガラス繊維若しくは両者の混合強化繊維を含む、請求項
    7のFRP成形体。
  9. 【請求項9】 スキン層の厚みT1とリブの厚みT2と
    の比β=T1/T2が次式を満たす、請求項7または8
    のFRP成形体。 0.5≦β≦20
  10. 【請求項10】 パネル面積A2(m2 )に対するリブ
    本数N(本)の比率γ=N/Aが次式を満たす、請求項
    7〜9のいずれかに記載のFRP成形体。 0.1≦γ≦20
  11. 【請求項11】 コア材の両面にスキン層を有し、両ス
    キン層がコア材の厚み方向に延びるリブで接続されてい
    る、請求項1〜10のいずれかに記載のFRP成形体。
  12. 【請求項12】 建材用である、請求項1〜11のいず
    れかに記載のFRP成形体。
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