JP3124301B2 - 複合成形品の製造方法 - Google Patents
複合成形品の製造方法Info
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、近年盛んに用いられて
いる、多孔質コアを内層とし繊維補強樹脂複合材料を外
殻とする複合成形品を製造する方法に関する。
いる、多孔質コアを内層とし繊維補強樹脂複合材料を外
殻とする複合成形品を製造する方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】発泡樹脂（フォーム）等の多孔質コアを
内層とし、繊維補強樹脂複合材料（以下、ＦＲＰと略称
することがある）を外殻とする複合成形品は、軽量材料
として、繊維補強樹脂複合材料を外殻とし内層をハニカ
ムコアとした成形品の変形改良として開発され、スポー
ツ用品、航空機、自動車その他の分野に用いられてい
る。かかる繊維補強樹脂複合材料（ＦＲＰ）を外殻とし
多孔質コア（通常、発泡樹脂成形物）を内層とする複合
成形品は、予めその外殻を成形し、この中に発泡性樹脂
を注入して発泡成形するか、芯部の多孔質コアを予め成
形してこれを補強材としての織物で包んだ後、改めて金
型に挿入し、液状の硬化性樹脂を注入して成形する方法
により製造されている。
内層とし、繊維補強樹脂複合材料（以下、ＦＲＰと略称
することがある）を外殻とする複合成形品は、軽量材料
として、繊維補強樹脂複合材料を外殻とし内層をハニカ
ムコアとした成形品の変形改良として開発され、スポー
ツ用品、航空機、自動車その他の分野に用いられてい
る。かかる繊維補強樹脂複合材料（ＦＲＰ）を外殻とし
多孔質コア（通常、発泡樹脂成形物）を内層とする複合
成形品は、予めその外殻を成形し、この中に発泡性樹脂
を注入して発泡成形するか、芯部の多孔質コアを予め成
形してこれを補強材としての織物で包んだ後、改めて金
型に挿入し、液状の硬化性樹脂を注入して成形する方法
により製造されている。
【０００３】最近、内層を硬質発泡樹脂で成形し、その
外側に補強繊維を置き、型に入れ、硬質発泡体（フォー
ム・コア）と金型の間に樹脂を入れて加熱し、硬質発泡
体を再膨張させ、補強繊維層に十分に樹脂を押し込み、
一気に内圧成形する方法（ＴＥＲＴＭ法；熱膨張性トラ
ンスファ成形法＝特開昭６３−１６２２０７号記載）等
が考えられている。しかしながら、この方法は事前に内
層となるフォームコアを成形する必要がある。
外側に補強繊維を置き、型に入れ、硬質発泡体（フォー
ム・コア）と金型の間に樹脂を入れて加熱し、硬質発泡
体を再膨張させ、補強繊維層に十分に樹脂を押し込み、
一気に内圧成形する方法（ＴＥＲＴＭ法；熱膨張性トラ
ンスファ成形法＝特開昭６３−１６２２０７号記載）等
が考えられている。しかしながら、この方法は事前に内
層となるフォームコアを成形する必要がある。
【０００４】別の合理的な成形方法として、金型に補強
用の繊維質シートを入れ、この中に発泡性樹脂を注入し
て表皮ＦＲＰと芯材フォームコアとを一気に成形する方
法が考えられている（例えば 、 特開昭５９−２２２３１
８号等）。しかしながら、この方法では表皮ＦＲＰに気
泡が入り易く、成形物の強度等に問題を起し易い。
用の繊維質シートを入れ、この中に発泡性樹脂を注入し
て表皮ＦＲＰと芯材フォームコアとを一気に成形する方
法が考えられている（例えば 、 特開昭５９−２２２３１
８号等）。しかしながら、この方法では表皮ＦＲＰに気
泡が入り易く、成形物の強度等に問題を起し易い。
【０００５】本発明者らは、上述の如き従来法の問題を
解決する方法として、さきに成形用 の型(金型）内に補
強用の繊維シートを設置し、その内側、すなわち該シー
トに囲まれる領域に、熱膨張性の粒子と液状の硬化性樹
脂とを入れ、金型を加熱することにより熱膨張性粒子を
膨張させて、その内圧によって液状の樹脂を補強用の繊
維シートを金型内面に押しつけるとともに樹脂を該シー
トに浸透させ少なくともその一部を表層に至らしめて硬
化させることにより、一挙に複合成形品を製造する方法
を提案した（特願平１−３２４２６０号等、特公平７‐
１２６１３号参照）。
解決する方法として、さきに成形用 の型(金型）内に補
強用の繊維シートを設置し、その内側、すなわち該シー
トに囲まれる領域に、熱膨張性の粒子と液状の硬化性樹
脂とを入れ、金型を加熱することにより熱膨張性粒子を
膨張させて、その内圧によって液状の樹脂を補強用の繊
維シートを金型内面に押しつけるとともに樹脂を該シー
トに浸透させ少なくともその一部を表層に至らしめて硬
化させることにより、一挙に複合成形品を製造する方法
を提案した（特願平１−３２４２６０号等、特公平７‐
１２６１３号参照）。
【０００６】この方法によれば、効率的に緻密な繊維補
強樹脂（ＦＲＰ）からなる表層部と膨張した粒子の間隙
を樹脂で固めた多孔質コア（シンタクチックフォームコ
ア）からなる芯部とが一体に成形されたサンドイッチ構
造の複合成形品が得られるが、この成形品は用途によっ
ては強度が十分でなく、また特別な分離層を使用しない
と成形時に表層部にまで熱膨張した粒子が入り込んで成
形品の外観を悪化させることがある。さらに、異常な外
力が加わったとき表層部と芯部との界面で層分離し易
い。
強樹脂（ＦＲＰ）からなる表層部と膨張した粒子の間隙
を樹脂で固めた多孔質コア（シンタクチックフォームコ
ア）からなる芯部とが一体に成形されたサンドイッチ構
造の複合成形品が得られるが、この成形品は用途によっ
ては強度が十分でなく、また特別な分離層を使用しない
と成形時に表層部にまで熱膨張した粒子が入り込んで成
形品の外観を悪化させることがある。さらに、異常な外
力が加わったとき表層部と芯部との界面で層分離し易
い。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、さきに本発
明者らが提案した複合成形品の製造方法における上述の
問題を解決しようとするものであり、芯部の多孔質コア
（シンタクチックフォームコア）及び表層部の長繊維を
主とする織編物、ウェブ等と硬化樹脂からなる繊維補強
樹脂の双方を、ウィスカー、短繊維あるいは微細粉末で
補強するとともに、成形品の外観も改善しようとするも
のである。
明者らが提案した複合成形品の製造方法における上述の
問題を解決しようとするものであり、芯部の多孔質コア
（シンタクチックフォームコア）及び表層部の長繊維を
主とする織編物、ウェブ等と硬化樹脂からなる繊維補強
樹脂の双方を、ウィスカー、短繊維あるいは微細粉末で
補強するとともに、成形品の外観も改善しようとするも
のである。
【０００８】
【課題を解決するための手段】上述の課題は、少なくと
も繊維補強樹脂により所定の形状に成形された表層部及
び多孔質の芯部からなる複合成形品を製造するに当た
り、 （ａ）成形用の金型内に、繊維質シートからなる補強層
を設置すること、 （ｂ）補強層となる上記繊維質シートで挟み込むよう
に、ウィスカー、短繊維及び／又は微細粉末、熱膨
張性粒子、並びに液状の硬化性樹脂、を存在させ るこ
と、 （ｃ）実質的に金型を閉じた状態で該金型の所定領域を
十分高い温度まで加熱すること及び／又は上記樹脂の反
応熱により、熱膨張性粒子を加熱させて体積膨張を生じ
させ、これによりウィスカー、短繊維及び／又は微細粉
末の一部並びに樹脂の一部を補強層となる繊維質シート
の内部に押し込むこと、 （ｄ）上記の熱膨張性粒子の膨脹により、液状の硬化性
樹脂が浸透した繊維質シートを金型内面に対して押しつ
けるとともに、液状の硬化性樹脂の少なくとも一部を補
強層となる繊維質シートを通過させて表面に至らしめる
こと、 （ｅ）液状の硬化性樹脂を硬化させること、そして、 （ｆ）得られた複合成形品を型から取り出すこと、を特
徴とする本発明の方法によって達成される。
も繊維補強樹脂により所定の形状に成形された表層部及
び多孔質の芯部からなる複合成形品を製造するに当た
り、 （ａ）成形用の金型内に、繊維質シートからなる補強層
を設置すること、 （ｂ）補強層となる上記繊維質シートで挟み込むよう
に、ウィスカー、短繊維及び／又は微細粉末、熱膨
張性粒子、並びに液状の硬化性樹脂、を存在させ るこ
と、 （ｃ）実質的に金型を閉じた状態で該金型の所定領域を
十分高い温度まで加熱すること及び／又は上記樹脂の反
応熱により、熱膨張性粒子を加熱させて体積膨張を生じ
させ、これによりウィスカー、短繊維及び／又は微細粉
末の一部並びに樹脂の一部を補強層となる繊維質シート
の内部に押し込むこと、 （ｄ）上記の熱膨張性粒子の膨脹により、液状の硬化性
樹脂が浸透した繊維質シートを金型内面に対して押しつ
けるとともに、液状の硬化性樹脂の少なくとも一部を補
強層となる繊維質シートを通過させて表面に至らしめる
こと、 （ｅ）液状の硬化性樹脂を硬化させること、そして、 （ｆ）得られた複合成形品を型から取り出すこと、を特
徴とする本発明の方法によって達成される。
【０００９】本発明方法では、コア形成材料として、
ウィスカー、短繊維及び／又は微細粉末（以下、ウィス
カー等と略称することがある）と、 熱膨張性粒子と、
液状の硬化性樹脂とを用い、これらを上下の繊維質シ
ートからなる補強材料で挟み込むように金型に入れ、金
型を閉じた後、金型を加熱して上記粒子を膨張（発泡膨
張）させ、ウィスカー等を液状硬化性樹脂と共に上下の
繊維質シート中に押し込み、表層部を補強用繊維とウィ
スカー等で補強したＦＲＰ、芯部をウィスカー等で補強
した多孔質コア（シンタクチックフォームコア）とした
サンドイッチ材を一気に成形する。この際、金型の適
所、例えば上端にノズルを設け、成形時に過剰の樹脂は
金型外に排出する。
ウィスカー、短繊維及び／又は微細粉末（以下、ウィス
カー等と略称することがある）と、 熱膨張性粒子と、
液状の硬化性樹脂とを用い、これらを上下の繊維質シ
ートからなる補強材料で挟み込むように金型に入れ、金
型を閉じた後、金型を加熱して上記粒子を膨張（発泡膨
張）させ、ウィスカー等を液状硬化性樹脂と共に上下の
繊維質シート中に押し込み、表層部を補強用繊維とウィ
スカー等で補強したＦＲＰ、芯部をウィスカー等で補強
した多孔質コア（シンタクチックフォームコア）とした
サンドイッチ材を一気に成形する。この際、金型の適
所、例えば上端にノズルを設け、成形時に過剰の樹脂は
金型外に排出する。
【００１０】本発明方法では、熱膨張性粒子と液状の硬
化性樹脂とを含む組成物中にウィスカー等を混入してお
くことにより、成形時にウィスカー等が繊維質シートか
らなる補強材料に所謂プリコートされるため、気泡や膨
張した粒子が補強層となる繊維質シートを通り抜け成形
物表面には至り難くなる。ウィスカー等の配合割合は、
補強層の繊維質シートに対するウィスカー等の組み合わ
せ選択次第で、ほぼ任意に選択できる。
化性樹脂とを含む組成物中にウィスカー等を混入してお
くことにより、成形時にウィスカー等が繊維質シートか
らなる補強材料に所謂プリコートされるため、気泡や膨
張した粒子が補強層となる繊維質シートを通り抜け成形
物表面には至り難くなる。ウィスカー等の配合割合は、
補強層の繊維質シートに対するウィスカー等の組み合わ
せ選択次第で、ほぼ任意に選択できる。
【００１１】かくして 、 本発明方法では、金型内にて、
繊維質シート／ウィスカー等と熱膨張性粒子と液状硬化
性樹脂との混合物／繊維質シートをこの順で積層した状
態で加熱すると、熱膨張性粒子の発泡膨張によってコア
形成材料から液状の硬化性樹脂とウィスカー等とが上下
の繊維質シートに向かって押し出され、樹脂が繊維質シ
ートに浸透しその一部が金型内面に達して成形品の平滑
な表面を形成する。この際、ウィスカー等は樹脂の移動
につれてその一部が上下の繊維質シート内に入り込む形
となる。そして、粒子の膨張により金型内に生じた内圧
で、樹脂が浸透した繊維質シートが金型の内面に強く押
し付けられて硬化し、中心部に発泡膨張した粒子とウィ
スカー等の一部とが樹脂で固められた多孔質のシンタク
チックフォームコア部が存し、その上下に緻密で硬い繊
維強化樹脂（ＦＲＰ）からなる表層部が存するサンドイ
ッチ構造の複合成形品が形成される。
繊維質シート／ウィスカー等と熱膨張性粒子と液状硬化
性樹脂との混合物／繊維質シートをこの順で積層した状
態で加熱すると、熱膨張性粒子の発泡膨張によってコア
形成材料から液状の硬化性樹脂とウィスカー等とが上下
の繊維質シートに向かって押し出され、樹脂が繊維質シ
ートに浸透しその一部が金型内面に達して成形品の平滑
な表面を形成する。この際、ウィスカー等は樹脂の移動
につれてその一部が上下の繊維質シート内に入り込む形
となる。そして、粒子の膨張により金型内に生じた内圧
で、樹脂が浸透した繊維質シートが金型の内面に強く押
し付けられて硬化し、中心部に発泡膨張した粒子とウィ
スカー等の一部とが樹脂で固められた多孔質のシンタク
チックフォームコア部が存し、その上下に緻密で硬い繊
維強化樹脂（ＦＲＰ）からなる表層部が存するサンドイ
ッチ構造の複合成形品が形成される。
【００１２】換言すれば、粒子の発泡膨張による内圧に
よりウィスカー等を補強層である繊維質シート内へ押し
込むこと、このウィスカー等の繊維質シートへのプリコ
ート効果で熱膨張した粒子等を繊維質シート内に留め易
くして成形物の表面付近に至らせないこと、粒子の発泡
膨張による内圧により繊維質シートに樹脂を浸透させＦ
ＲＰ化すること、同様にこの内圧による内圧成形を行っ
て所定の形態の成形物に硬化させること、が単一操作で
為されてしまうことに本発明方法の最大の特徴がある。
よりウィスカー等を補強層である繊維質シート内へ押し
込むこと、このウィスカー等の繊維質シートへのプリコ
ート効果で熱膨張した粒子等を繊維質シート内に留め易
くして成形物の表面付近に至らせないこと、粒子の発泡
膨張による内圧により繊維質シートに樹脂を浸透させＦ
ＲＰ化すること、同様にこの内圧による内圧成形を行っ
て所定の形態の成形物に硬化させること、が単一操作で
為されてしまうことに本発明方法の最大の特徴がある。
【００１３】本発明方法で表層部形成材料として用いる
繊維質シートは、主として補強用長繊維からなる織物、
編物、不織布が好適であり、多孔質薄葉体でもよい。補
強用繊維の種類は成形品に要求される性質、用途、コス
ト等に応じて選択されるが、一般に、ガラス繊維、炭素
繊維、アラミド繊維、ポリエステル（特にポリエチレン
テレフタレート）繊維、ポリアミド（ナイロン）繊維、
ポリオレフィン繊維、ポリ塩化ビニリデン繊維等が挙げ
られる。また、繊維質シートとして天然繊維、例えば木
綿の織物、編物、不織布や紙等も用いられる。
繊維質シートは、主として補強用長繊維からなる織物、
編物、不織布が好適であり、多孔質薄葉体でもよい。補
強用繊維の種類は成形品に要求される性質、用途、コス
ト等に応じて選択されるが、一般に、ガラス繊維、炭素
繊維、アラミド繊維、ポリエステル（特にポリエチレン
テレフタレート）繊維、ポリアミド（ナイロン）繊維、
ポリオレフィン繊維、ポリ塩化ビニリデン繊維等が挙げ
られる。また、繊維質シートとして天然繊維、例えば木
綿の織物、編物、不織布や紙等も用いられる。
【００１４】本発明方法では、これらの繊維質シートを
２層以上積層して使用することもできる。この場合、最
外側の（すなわち金型内面と接する側の）繊維質シート
よりもその内側（すなわち成形品のコア側）に位置する
繊維質シートの目開きを小さくすることが好ましい。し
かしながら、本発明では、各繊維質シートの目開きは自
由に選択でき、特に目開きの小さいものを使用すること
は必須ではない。
２層以上積層して使用することもできる。この場合、最
外側の（すなわち金型内面と接する側の）繊維質シート
よりもその内側（すなわち成形品のコア側）に位置する
繊維質シートの目開きを小さくすることが好ましい。し
かしながら、本発明では、各繊維質シートの目開きは自
由に選択でき、特に目開きの小さいものを使用すること
は必須ではない。
【００１５】本発明方法で用いる上記１のウィスカー、
短繊維又は微細粉末としては、炭素、炭化ケイ素、窒化
ケイ素、アルミナ、チタン酸カリウム等のウィスカー
（好ましくは短径１〜数μｍ程度のもの）、ガラス繊
維、炭素繊維、アラミド繊維、ポリエステル繊維、ポリ
オレフィン繊維等の短繊維、特にミルドファイバーが用
いられ、微粉末（好ましくは平均粒径１〜数μｍ程度の
もの）を用いてもよい。これらの素材は強度、弾性率等
を改善しうる材料であれば特に限定はないが、高弾性率
の素材、特に繊維質シートよりも高弾性の素材であるこ
とが好ましい。これらの使用量は樹脂の使用量に対して
５〜２０重量％が適当である。
短繊維又は微細粉末としては、炭素、炭化ケイ素、窒化
ケイ素、アルミナ、チタン酸カリウム等のウィスカー
（好ましくは短径１〜数μｍ程度のもの）、ガラス繊
維、炭素繊維、アラミド繊維、ポリエステル繊維、ポリ
オレフィン繊維等の短繊維、特にミルドファイバーが用
いられ、微粉末（好ましくは平均粒径１〜数μｍ程度の
もの）を用いてもよい。これらの素材は強度、弾性率等
を改善しうる材料であれば特に限定はないが、高弾性率
の素材、特に繊維質シートよりも高弾性の素材であるこ
とが好ましい。これらの使用量は樹脂の使用量に対して
５〜２０重量％が適当である。
【００１６】本発明において使用する熱膨張性粒子とし
ては、加熱により発泡膨張する粒子、例えばダウケミカ
ル社、松本油脂製薬（株）の「マイクロスフェア」、エ
クスパンセル社の「エクスパンセル」、積水化成品
（株）の「エスレンビーズ」のような熱可塑性樹脂の表
皮と膨張する有機物からなる粒子、ＪＳＰ（株）のポリ
オレフィンビーズＰＢ−ＭＧ１５Ｐ等のような二次膨張
可能な一次発泡ビーズが挙げられる。
ては、加熱により発泡膨張する粒子、例えばダウケミカ
ル社、松本油脂製薬（株）の「マイクロスフェア」、エ
クスパンセル社の「エクスパンセル」、積水化成品
（株）の「エスレンビーズ」のような熱可塑性樹脂の表
皮と膨張する有機物からなる粒子、ＪＳＰ（株）のポリ
オレフィンビーズＰＢ−ＭＧ１５Ｐ等のような二次膨張
可能な一次発泡ビーズが挙げられる。
【００１７】液状の硬化性樹脂としては、一般の液状熱
硬化性樹脂が挙げられる。かかる熱硬化性樹脂として
は、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエ
ステル樹脂が好ましい。フェノール樹脂、ポリウレタン
樹脂、ポリアミド樹脂、シクロペンタジエン樹脂等でも
よい。本発明ではこれらの樹脂の前駆体又は原料（モノ
マー）を用いることもでき、これをも含めて「硬化性樹
脂」と総称する。本発明では不必要に過大でない限り、
これらの樹脂の溶媒を併用することもでき、これらの樹
脂と相溶性のある熱可塑性の樹脂、例えばポリ塩化ビニ
ル樹脂等を併用することもできる。これらの熱硬化性樹
脂は少なくとも成形温度において液状であり、熱膨張性
粒子の膨脹温度、発泡性樹脂の発泡開始温度以上で硬化
が完了するものから選択する。したがって、上述の条件
を満足する限り室温では流動性の低い樹脂であっても構
わない。
硬化性樹脂が挙げられる。かかる熱硬化性樹脂として
は、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエ
ステル樹脂が好ましい。フェノール樹脂、ポリウレタン
樹脂、ポリアミド樹脂、シクロペンタジエン樹脂等でも
よい。本発明ではこれらの樹脂の前駆体又は原料（モノ
マー）を用いることもでき、これをも含めて「硬化性樹
脂」と総称する。本発明では不必要に過大でない限り、
これらの樹脂の溶媒を併用することもでき、これらの樹
脂と相溶性のある熱可塑性の樹脂、例えばポリ塩化ビニ
ル樹脂等を併用することもできる。これらの熱硬化性樹
脂は少なくとも成形温度において液状であり、熱膨張性
粒子の膨脹温度、発泡性樹脂の発泡開始温度以上で硬化
が完了するものから選択する。したがって、上述の条件
を満足する限り室温では流動性の低い樹脂であっても構
わない。
【００１８】本発明方法では、上記の熱膨張性粉末と共
に非膨張性の中空体粒子を使用することができる。熱膨
張性粒子と共に併用することが可能なかかる中空体粒子
としては、例えば無機の中空バルーン、つまりシリカバ
ルーン、ガラスバルーン、シラスバルーン等が挙げられ
る。商品としては、例えば旭硝子（株）のＱ−Ｃｅｌｌ
−５２５や、日本フィライト社の「フィライト」等が挙
げられ、有機中空体としてはエクスパンセル社の「エク
スパンセルＤＥ」等が挙げられる。これらの粒子は平均
粒径１０〜数十μｍ程度のものが好ましい。
に非膨張性の中空体粒子を使用することができる。熱膨
張性粒子と共に併用することが可能なかかる中空体粒子
としては、例えば無機の中空バルーン、つまりシリカバ
ルーン、ガラスバルーン、シラスバルーン等が挙げられ
る。商品としては、例えば旭硝子（株）のＱ−Ｃｅｌｌ
−５２５や、日本フィライト社の「フィライト」等が挙
げられ、有機中空体としてはエクスパンセル社の「エク
スパンセルＤＥ」等が挙げられる。これらの粒子は平均
粒径１０〜数十μｍ程度のものが好ましい。
【００１９】本発明方法では、既に述べた如く、コア形
成材料として、少なくとも、ウィスカー、短繊維、微
細粉末の少なくとも１種、熱膨張性粒子、そして少
なくとも発泡成形開始時には液状である硬化性樹脂の３
種を併用し、場合によってはさらに非膨張性の中空体
粒子を用い、これらのコア形成材料（混合物）を、表層
部形成用の補強用繊維シートにて挟むように、金型内に
配置し、金型を閉じて、上記の積層状態で、加熱する。
成材料として、少なくとも、ウィスカー、短繊維、微
細粉末の少なくとも１種、熱膨張性粒子、そして少
なくとも発泡成形開始時には液状である硬化性樹脂の３
種を併用し、場合によってはさらに非膨張性の中空体
粒子を用い、これらのコア形成材料（混合物）を、表層
部形成用の補強用繊維シートにて挟むように、金型内に
配置し、金型を閉じて、上記の積層状態で、加熱する。
【００２０】本発明方法においては、これらの材料の全
てを同時に金型内に収めることは必須ではない。例え
ば、まず金型内に補強材となる繊維質シートの袋状物を
収め、この繊維質シート袋の中に熱膨張性粒子を入れ、
発泡成形開始時に液状の硬化性樹脂と、ウィスカー等
と、場合によってはさらに中空体粒子その他必要な添加
剤等とを混合したものを金型内のコア形成部分に供給
し、金型を閉じて加熱成形することもできるし、熱膨張
性粒子とウィスカー等と、場合によってはさらに中空体
粒子を補強繊維シート袋の中に収めたものを金型に入れ
て、金型を閉じ、例えば金型のノズルから液状の硬化性
樹脂を注入してコア形成部分に供給し、加熱して成形す
ることもできる。これらの場合に、金型にはノズルを付
し、金型内の空気等を予め（真空に引く等で）排除して
おくことも好ましく、また、多くの場合には過剰の樹脂
をノズルから排出することが好ましい。
てを同時に金型内に収めることは必須ではない。例え
ば、まず金型内に補強材となる繊維質シートの袋状物を
収め、この繊維質シート袋の中に熱膨張性粒子を入れ、
発泡成形開始時に液状の硬化性樹脂と、ウィスカー等
と、場合によってはさらに中空体粒子その他必要な添加
剤等とを混合したものを金型内のコア形成部分に供給
し、金型を閉じて加熱成形することもできるし、熱膨張
性粒子とウィスカー等と、場合によってはさらに中空体
粒子を補強繊維シート袋の中に収めたものを金型に入れ
て、金型を閉じ、例えば金型のノズルから液状の硬化性
樹脂を注入してコア形成部分に供給し、加熱して成形す
ることもできる。これらの場合に、金型にはノズルを付
し、金型内の空気等を予め（真空に引く等で）排除して
おくことも好ましく、また、多くの場合には過剰の樹脂
をノズルから排出することが好ましい。
【００２１】成形するに際して、ウィスカー等と熱膨脹
性粒子とを挟み込んだ繊維質シートに予め樹脂を含浸し
て金型に入れてもよく、補強繊維織物を金型に入れ、樹
脂を塗布した後、これにウィスカー等と熱膨脹性粒子と
を入れ、さらにその上に補強繊維織物を重ね、樹脂を塗
布してもよい。これらの場合にも金型を閉じた時点で金
型内を真空にする等でコア形成材料にも樹脂を存在させ
ることが好ましい。液状硬化性樹脂を選択するに当っ
て、金型内を真空にする場合は、注入に際して樹脂が発
泡しないものを選ぶことが好ましい。
性粒子とを挟み込んだ繊維質シートに予め樹脂を含浸し
て金型に入れてもよく、補強繊維織物を金型に入れ、樹
脂を塗布した後、これにウィスカー等と熱膨脹性粒子と
を入れ、さらにその上に補強繊維織物を重ね、樹脂を塗
布してもよい。これらの場合にも金型を閉じた時点で金
型内を真空にする等でコア形成材料にも樹脂を存在させ
ることが好ましい。液状硬化性樹脂を選択するに当っ
て、金型内を真空にする場合は、注入に際して樹脂が発
泡しないものを選ぶことが好ましい。
【００２２】成形が完了するまで金型のノズルをゆるめ
ておけば比較的軽い成形品が得られ、ノズルを閉じれば
比較的重いものが得られる。この方法は目的とする成形
品に応じて多孔質層の量を選定するための有用な手段で
ある。
ておけば比較的軽い成形品が得られ、ノズルを閉じれば
比較的重いものが得られる。この方法は目的とする成形
品に応じて多孔質層の量を選定するための有用な手段で
ある。
【００２３】成形品の形状は、金型の形状によって決ま
るが、板状のみならず柱状、筒状、その他の種々の形状
とすることができる。金型の材質は金属に限定されず、
樹脂、木材、セラミックス等でもよい。
るが、板状のみならず柱状、筒状、その他の種々の形状
とすることができる。金型の材質は金属に限定されず、
樹脂、木材、セラミックス等でもよい。
【００２４】
【発明の効果】以上述べた本発明方法によれば、中心部
（芯部）のシンタクチックフォームコア層がウィスカー
等で補強され、しかも表層部のＦＲＰ層にもこれらが存
在して補強効果が増強された強靭なサンドイッチ材状の
軽量複合成形品を一挙に製造することができる。そし
て、一部のウィスカー等がシンタクチックフォームコア
層とＦＲＰ層との両方にまたがって存在するため両層の
層間剥離が生じ難くなる。
（芯部）のシンタクチックフォームコア層がウィスカー
等で補強され、しかも表層部のＦＲＰ層にもこれらが存
在して補強効果が増強された強靭なサンドイッチ材状の
軽量複合成形品を一挙に製造することができる。そし
て、一部のウィスカー等がシンタクチックフォームコア
層とＦＲＰ層との両方にまたがって存在するため両層の
層間剥離が生じ難くなる。
【００２５】かくして、本発明方法により得られる複合
成形品は、強靭性に優れ、建築、車輌、航空機等の構造
材料や部品、スポーツ用品等の分野に幅広く使用するこ
とができる。
成形品は、強靭性に優れ、建築、車輌、航空機等の構造
材料や部品、スポーツ用品等の分野に幅広く使用するこ
とができる。
【００２６】
【実施例】次に、本発明の実施例を説明するが、本発明
はこれにより限定されるものではない。なお、特に断り
のないかぎり各例中の「部」は重量部である。
はこれにより限定されるものではない。なお、特に断り
のないかぎり各例中の「部」は重量部である。
【００２７】［実施例１］ シェル製のエポキシ樹脂及び硬化剤、「エピコート８０
７」１００部と「エポメートＹＬＨ００６」３３部を混
合した。これを樹脂Ａとする。
７」１００部と「エポメートＹＬＨ００６」３３部を混
合した。これを樹脂Ａとする。
【００２８】松本油脂製薬（株）製の「マイクロスフェ
アＦ−３０Ｄ」２０部と宇部興産（株）製の窒化ケイ素
ウィスカーＳＮ−ＷＢ２０部を、上記の樹脂Ａ１００部
と混合した。得られたものを混合物Ｂとする。
アＦ−３０Ｄ」２０部と宇部興産（株）製の窒化ケイ素
ウィスカーＳＮ−ＷＢ２０部を、上記の樹脂Ａ１００部
と混合した。得られたものを混合物Ｂとする。
【００２９】次に、アルミ製の平板を２枚と「テフロ
ン」製のスペーサーを用いて両端部に液抜きを設けた金
型を作成した。この金型のスペーサーの厚みは５ｍｍと
した。
ン」製のスペーサーを用いて両端部に液抜きを設けた金
型を作成した。この金型のスペーサーの厚みは５ｍｍと
した。
【００３０】日東紡製のガラス繊維クロスＷＦ−１８１
−１００ＢＶ（朱子織り）を金型の内寸に合わせて２枚
切り取った。樹脂Ａを一方の金型内面に薄く塗布し、こ
の金型の内面に合わせて、ガラスクロスを収めた。上下
のノズルの位置には上記のガラスクロスを１２枚、幅２
０ｍｍに切って収めた後、金型内のガラスクロスで囲ま
れた部分に混合物Ｂを入れた。他方の金型内面にも樹脂
Ａを塗布し、同様に同じ構成のガラス繊維クロスを収
め、これを裏返して混合物Ｂを入れた方の金型の上に載
せた（金型内ではガラス繊維クロス／混合物Ｂ／ガラス
繊維クロスの積層構造となる）。
−１００ＢＶ（朱子織り）を金型の内寸に合わせて２枚
切り取った。樹脂Ａを一方の金型内面に薄く塗布し、こ
の金型の内面に合わせて、ガラスクロスを収めた。上下
のノズルの位置には上記のガラスクロスを１２枚、幅２
０ｍｍに切って収めた後、金型内のガラスクロスで囲ま
れた部分に混合物Ｂを入れた。他方の金型内面にも樹脂
Ａを塗布し、同様に同じ構成のガラス繊維クロスを収
め、これを裏返して混合物Ｂを入れた方の金型の上に載
せた（金型内ではガラス繊維クロス／混合物Ｂ／ガラス
繊維クロスの積層構造となる）。
【００３１】金型を閉じ、金型内の過剰の樹脂と空気を
排出しながら金型全体を８５℃の温浴に入れ、加熱し
た。当初、過剰な樹脂は白濁していたが、やがて、透明
になった。１時間後に金型を温浴から取り出し、冷却し
て金型から複合成形品を取り出した。得られたサンプル
は、厚さ５ｍｍ、密度０．７６ｇ／ｃｍ2で両表面直下
にはエポキシ樹脂硬化ガラスクロスが、これ以外の部分
（ＦＲＰ部の内側及びコ ア部）にウィスカーと発泡膨張
した粒子が存在するエポキシ樹脂一体成形品であった。
排出しながら金型全体を８５℃の温浴に入れ、加熱し
た。当初、過剰な樹脂は白濁していたが、やがて、透明
になった。１時間後に金型を温浴から取り出し、冷却し
て金型から複合成形品を取り出した。得られたサンプル
は、厚さ５ｍｍ、密度０．７６ｇ／ｃｍ2で両表面直下
にはエポキシ樹脂硬化ガラスクロスが、これ以外の部分
（ＦＲＰ部の内側及びコ ア部）にウィスカーと発泡膨張
した粒子が存在するエポキシ樹脂一体成形品であった。
【００３２】［実施例２及び比較例１］ 実施例１と同様の成形において、日東紡製のガラス繊維
クロスＷＦ−１８１−１００ＢＶと共に、ユニセル
（株）製の不織布「ユニセル」（目の粗い特注品）を併
用して成形を行った。
クロスＷＦ−１８１−１００ＢＶと共に、ユニセル
（株）製の不織布「ユニセル」（目の粗い特注品）を併
用して成形を行った。
【００３３】この際、実施例１と同様に金型及び樹脂
Ａ、混合物Ｂを用意した。金型のスペーサーは３ｍｍ厚
とした。ガラスクロスと上記不織布を積層し樹脂Ａを浸
み込ませた物を、ガラスクロス面を金型内面側にして金
型に収めた。次いで金型内へ混合物Ｂを入れ、その上に
ガラスクロスと上記不織布を積層しこれに樹脂Ａを浸み
込ませた物を不織布面を混合物Ｂ側に位置するように重
ね、更にもう一方の金型を重ねた（金型内では実施例１
と同様にガラス繊維クロス／混合物Ｂ／ガラス繊維クロ
スの積層構造となる）。
Ａ、混合物Ｂを用意した。金型のスペーサーは３ｍｍ厚
とした。ガラスクロスと上記不織布を積層し樹脂Ａを浸
み込ませた物を、ガラスクロス面を金型内面側にして金
型に収めた。次いで金型内へ混合物Ｂを入れ、その上に
ガラスクロスと上記不織布を積層しこれに樹脂Ａを浸み
込ませた物を不織布面を混合物Ｂ側に位置するように重
ね、更にもう一方の金型を重ねた（金型内では実施例１
と同様にガラス繊維クロス／混合物Ｂ／ガラス繊維クロ
スの積層構造となる）。
【００３４】他は実施例１と全く同様にして成形し、一
体成形品（サンドイッチ構造の複合成形品）を得た。こ
の際排出してくる樹脂は当初白濁したが、直ぐに濁りは
なくなった。得られたサンプルの曲げ試験結果は、強度
１４．４ｋｇ／ｍｍ2、弾性率９８７ｋｇ／ｍｍ2であっ
た。
体成形品（サンドイッチ構造の複合成形品）を得た。こ
の際排出してくる樹脂は当初白濁したが、直ぐに濁りは
なくなった。得られたサンプルの曲げ試験結果は、強度
１４．４ｋｇ／ｍｍ2、弾性率９８７ｋｇ／ｍｍ2であっ
た。
【００３５】比較のため、混合物Ｂの代わりに樹脂Ａ１
００部に「マイクロスフェアＦ−３０Ｄ」２０部を混合
しただけの混合物Ｃを用い、「ユニセル」特注品の代わ
りにガラスクロスＢＴ−０９０８を用いて、試作したも
のは、強度１０．１ｋｇ／ｍｍ2、弾性率５９３ｋｇ／
ｍｍ2であった。
００部に「マイクロスフェアＦ−３０Ｄ」２０部を混合
しただけの混合物Ｃを用い、「ユニセル」特注品の代わ
りにガラスクロスＢＴ−０９０８を用いて、試作したも
のは、強度１０．１ｋｇ／ｍｍ2、弾性率５９３ｋｇ／
ｍｍ2であった。
【００３６】［実施例３及び比較例２］ 日東紡製のガラス繊維クロスＷＦ−１８１−１００ＢＶ
（朱子織り）の代わりに、旭ファイバーグラス製のガラ
ス繊維クロスＭＳ２５３Ｅ−１０４０−２ＮＴ−１０Ｆ
Ｓ（平織り）を用い、他は実施例２と全く同様にして成
形した。加熱に際して、当初は白濁した余分の樹脂が流
出し、直ぐに透明になった。得られたサンドイッチ構造
の複合成形品の曲げ試験結果は、強度１１．８ｋｇ／ｍ
ｍ2、弾性率７８５ｋｇ／ｍｍ2であった。
（朱子織り）の代わりに、旭ファイバーグラス製のガラ
ス繊維クロスＭＳ２５３Ｅ−１０４０−２ＮＴ−１０Ｆ
Ｓ（平織り）を用い、他は実施例２と全く同様にして成
形した。加熱に際して、当初は白濁した余分の樹脂が流
出し、直ぐに透明になった。得られたサンドイッチ構造
の複合成形品の曲げ試験結果は、強度１１．８ｋｇ／ｍ
ｍ2、弾性率７８５ｋｇ／ｍｍ2であった。
【００３７】また、比較のために、比較例１と同様に混
合物を混合物Ｃとし、不織布は用いずに、その他は実施
例３と全く同様な操作を行った。流出する過剰の樹脂
は、最後まで白濁していた。
合物を混合物Ｃとし、不織布は用いずに、その他は実施
例３と全く同様な操作を行った。流出する過剰の樹脂
は、最後まで白濁していた。
【００３８】［実施例４］ 実施例１において、窒化ケイ素ウィスカーの代わりにイ
ビデン（株）社製の炭化ケイ素微粉末「ウルトラファイ
ン」を用いたところ、同様に良好な複合成形品が得られ
た。試作物の曲げ弾性率は１，２４０ｋｇ／ｍｍ2にな
った。
ビデン（株）社製の炭化ケイ素微粉末「ウルトラファイ
ン」を用いたところ、同様に良好な複合成形品が得られ
た。試作物の曲げ弾性率は１，２４０ｋｇ／ｍｍ2にな
った。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−222318（ＪＰ，Ａ) 特開 昭56−53044（ＪＰ，Ａ) 特開 昭57−15957（ＪＰ，Ａ) 特開 昭54−139971（ＪＰ，Ａ) 特開 平３−183511（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) B29B 11/16 B29B 15/08 - 15/14 B29C 44/00 - 44/60 B29C 67/20 B29C 39/00 - 39/44 B29C 70/00 - 70/28 B32B 5/00 - 5/32 C08J 5/04 - 5/10 C08J 5/24
Claims (4)
- 【請求項１】 少なくとも繊維補強樹脂により所定の形
状に成形された表層部及び多孔質の芯部からなる複合成
形品を製造するに当たり、 （ａ）成形用の金型内に、繊維質シートからなる補強層
を設置すること、 （ｂ）補強層となる上記繊維質シートで挟み込むよう
に、ウィスカー、短繊維及び／又は微細粉末、熱膨
張性粒子、並びに液状の硬化性樹脂、を存在させるこ
と、 （ｃ）実質的に金型を閉じた状態で該金型の所定領域を
十分高い温度まで加熱すること及び／又は上記樹脂の反
応熱により、熱膨張性粒子を加熱させて体積膨張を生じ
させ、これによりウィスカー、短繊維及び／又は微細粉
末の一部並びに樹脂の一部を補強層となる繊維質シート
の内部に押し込むこと、 （ｄ）上記の熱膨張性粒子の膨脹により、液状の硬化性
樹脂が浸透した繊維質シートを金型内面に対して押しつ
けるとともに、液状の硬化性樹脂の少なくとも一部を補
強層となる繊維質シートを通過させて表面に至らしめる
こと、 （ｅ）液状の硬化性樹脂を硬化させること、そして、 （ｆ）得られた複合成形品を型から取り出すこと、 を特徴とする複合成形品の製造方法。 - 【請求項２】 補強層となる繊維質シートが、少なくと
も２層以上で構成され、最外側繊維質シートよりコア側
の少なくとも１層に目開きが小さいシートを配すること
を特徴とする請求項１記載の複合成形品の製造方法。 - 【請求項３】 ウィスカー、短繊維及び／又は微細粉末
が、繊維質シートより弾性率が高いことを特徴とする請
求項１又は２記載の複合成形品の製造方法。 - 【請求項４】 繊維質シートのコア側に、 ウィスカ
ー、短繊維及び／又は微細粉末、 熱膨張性粒子、並び
に液状の硬化性樹脂とともに、 非膨張性中空体粒子
を存在させることを特徴とする請求項１，２又は３記載
の複合成形品の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP03012659A JP3124301B2 (ja) | 1991-01-11 | 1991-01-11 | 複合成形品の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP03012659A JP3124301B2 (ja) | 1991-01-11 | 1991-01-11 | 複合成形品の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH04241931A JPH04241931A (ja) | 1992-08-28 |
| JP3124301B2 true JP3124301B2 (ja) | 2001-01-15 |
Family
ID=11811491
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP03012659A Expired - Fee Related JP3124301B2 (ja) | 1991-01-11 | 1991-01-11 | 複合成形品の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3124301B2 (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR20180124642A (ko) * | 2017-05-12 | 2018-11-21 | (주) 디유티코리아 | 강도보강용 섬유시트를 이용한 기능성 복합소재 보강 진공단열패널 제조방법 |
| KR20180124645A (ko) * | 2017-05-12 | 2018-11-21 | (주) 디유티코리아 | 섬유강화 복합재료를 이용한 기능성 복합소재 보강 진공단열패널 제조방법 |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US5470886A (en) * | 1994-03-31 | 1995-11-28 | Ppg Industries, Inc. | Curable, sprayable compositions for reinforced thin rigid plates |
| GB2381492B (en) * | 2001-10-30 | 2005-08-31 | Trysome Ltd | Forming composite structures |
| JP6488154B2 (ja) * | 2015-03-02 | 2019-03-20 | 積水化成品工業株式会社 | 繊維強化複合体及びその製造方法 |
-
1991
- 1991-01-11 JP JP03012659A patent/JP3124301B2/ja not_active Expired - Fee Related
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR20180124642A (ko) * | 2017-05-12 | 2018-11-21 | (주) 디유티코리아 | 강도보강용 섬유시트를 이용한 기능성 복합소재 보강 진공단열패널 제조방법 |
| KR20180124645A (ko) * | 2017-05-12 | 2018-11-21 | (주) 디유티코리아 | 섬유강화 복합재료를 이용한 기능성 복합소재 보강 진공단열패널 제조방법 |
| KR101942405B1 (ko) | 2017-05-12 | 2019-01-25 | (주)디유티코리아 | 섬유강화 복합재료를 이용한 기능성 복합소재 보강 진공단열패널 제조방법 |
| KR101942404B1 (ko) | 2017-05-12 | 2019-04-11 | (주)디유티코리아 | 강도보강용 섬유시트를 이용한 기능성 복합소재 보강 진공단열패널 제조방법 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH04241931A (ja) | 1992-08-28 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |