JP3124312B2 - 軽量複合成形物の製造方法 - Google Patents

軽量複合成形物の製造方法

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JP3124312B2 JP03103602A JP10360291A JP3124312B2 JP 3124312 B2 JP3124312 B2 JP 3124312B2 JP 03103602 A JP03103602 A JP 03103602A JP 10360291 A JP10360291 A JP 10360291A JP 3124312 B2 JP3124312 B2 JP 3124312B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、近年盛んに用いられて
いる多孔質コアを含む繊維強化軽量複合成形物の製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】多孔質コアを主とする軽量複合成形物
は、そのままもしくは他の材料と組み合わせて、例えば
サンドイッチ材として、航空宇宙用材料、スポーツ用
品、その他の分野に近年盛んに用いられている。
【0003】かかる多孔質コアを有する軽量複合成形物
は、通常、工業的には樹脂成形物の一種である。従来、
これは工業的には発泡性樹脂を用いて成形する方法、つ
まり、発泡成形法により製造されている。この方法は大
別すると(1)加熱又は減圧すると発泡する樹脂又はそ
の原料を金型に入れて成形する方法、および(2)これ
らの樹脂の特定のものを粒子状に発泡成形し(一次発泡
体)、これを金型に入れて更に膨張させ(二次発泡)成
形する方法、がある。
【0004】これをサイドイッチ材等の軽量構造体にす
る方法としては、発泡成形物を表皮材料とし、例えば予
め成形した繊維補強樹脂成形物(以下、必要に応じてF
RPと略称する)と貼り合わせるか、発泡成形物をプリ
プレグ等で覆って成形するか、予め成形した外殻中空体
に発泡性樹脂を注入して発泡成形するのが普通である。
【0005】近年、これらの方法の改良方法として、発
泡膨張を用いた内圧成形や熱膨張性成形物を多孔質体の
素材として用いる方法も提案されている(例えば特開平
1−255530号、特開昭63−162207号)。
【0006】これらを更に改良した方法として、本発明
者らは先に熱膨張性粒子(発泡性粒子)と液状の硬化性
樹脂を用いたサンドイッチ材の成形方法の提案を行った
(特願平1−179830号、特願平1−227157
号、特願平1−229425号)。これらは、その
後、特許第1981141号(特公平7−12613
号)として特許されている。
【0007】上記の熱膨張性樹脂粒子を用いる方法は工
業的に好ましい方法であるが、成形時に膨張して軽量化
した樹脂粒子が浮上して偏在化するなど、全ての場合に
好適とは言い難い問題を残している。また、発泡フォー
ムコア、シンタクチックフォームコアを用いた成形物
もに、コアの強度や接着が成形物の物性に影響を与え、
成形物の形状次第では問題を残し、別途補強等の対策が
講じられている(例えば特開平1−110943号、特
開平1−110944号、実開平2−104226号
等)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明において解決し
ようとする課題は、安価に、容易に、新規な軽量複合成
形物を製造する方法を提供することである。これは中間
素材を経由した簡便なものであり、成形物中において発
泡膨張した粒子の不必要な偏在化を避ける等の長所を持
つものである。更に具体的には、加熱により発泡膨張可
能な粒子を併用して多孔質コアを備えたサンドイッチ材
を成形するに際して、成形時に液状の樹脂中における該
粒子の発泡浮上を抑制するとともに、多孔質コア層の補
強効果も得られる新規な複合材料を成形する方法を提供
することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明はこれらの課題を
解決するものであって、加熱により発泡膨張可能な粒子
と短繊維又はフィブリルとを湿式法でウエブに形成し、
これをシート状の繊維状補強材(補強繊維シート)で挟
み込むように成形用の型(以下、金型という)内に入
れ、このウエブに未硬化の熱硬化性樹脂を含浸させた状
態で加熱成形し、ウエブ中の粒子を発泡膨張させながら
それによる内圧を利用して樹脂を補強繊維シートに浸透
させ硬化させて成形することにより軽量複合成形物を製
造する方法であり、具体的には、補強繊維シートと、少
なくとも加熱により発泡膨張可能な粒子を内包する湿式
法による繊維ウエブとを、上記補強繊維シートで上記繊
維ウエブを挟み込むよう積層して金型内に配置し、少く
とも上記ウエブに未硬化の熱硬化性樹脂を含浸させた状
態で金型を加熱し、上記ウエブ中の粒子を発泡膨張させ
て金型内に粒子の膨張による内圧を生じさせ、それによ
り上記ウエブ中の熱硬化性樹脂の少なくとも一部を繊維
補強シートの層に浸透させるとともにその状態で硬化さ
せて、発泡粒子を含む軽量なコア部と繊維補強樹脂から
なる表層部とを有する繊維強化複合成形物を形成するこ
とを特徴とする軽量複合成形物の製造方法に係るもので
ある。
【0010】加熱により発泡膨張可能な粒子を用いてシ
ンタクチックフォーム・コアを有する複合成形物を成形
する方法が既に提案されているが、成形中に発泡膨張し
て軽量化した粒子は浮上し易く、しばしば成形物におけ
る気泡の分布が均一にならなかったり、或いは意図した
位置に落ちつかなかったりする。本発明はこの弱点の克
服のため湿式ウエブ中に発泡粒子を含ませておくこと
により該粒子の位置を定めようとするものである。これ
と同時に、成形物において短繊維やフィブリル等により
シンタクチックフォーム・コア層の補強も効果的に行う
ものである。
【0011】そして、成形法として説明すれば、熱膨張
可能な粒子を含む湿式ウエブを用い、これを繊維質の補
強材シートで挟み込むように積層して金型内に収めて金
型を閉じ、該金型内の上記ウエブに未硬化(液状)の熱
硬化性樹脂を含浸させた状態で、金型を加熱することに
よって上記ウエブ内の粒子を発泡膨張させ、それにより
金型内に生ずる内圧によって液状の樹脂を上下の補強材
層にまで移動・浸透させるとともに硬化させて、発泡粒
子を含むシンタクチックフォーム・コア層と緻密な繊維
強化樹脂からなる表層部とを有する複合成形物を得る方
と位置付けることができる。
【0012】本発明では、上記の繊維ウエブは湿式法で
作られる。湿式法の代表的な例はスラリー法であり、短
繊維又はフィブリルを水中に分散させ稀薄なスラリーと
した後、濾別や沈澱させてウエブ化するが、濾別する方
が好ましい。加熱時に発泡膨張可能な粒子はスラリー化
する際に加えるのが普通である。
【0013】ウエブとなすべき短繊維又はフィブリル
は、ポリエステル、ポリアミドことにアラミド、ポリア
クリロニトリル、ポリオレフィン、天然繊維等が挙げら
れ、いわゆる重合形フィブリル(重合時にフィブリルの
得られるもの)ではポリオレフィン特にポリエチレン、
アラミド特にポリパラフェニレンテレフタルアミド等が
挙げられる。当然ながらこれらの混合物でもよい。
【0014】本発明における短繊維は通常の短繊維であ
り、ウエブ化するのに適した長さと直径をつ物であ
る。この長さと直径は採用するウエブ化の手法により異
なる。しかし通常は直径1〜50μm、特に4〜20μ
m程度が好ましく、長さは0.5〜30mm、特に1〜
5mmが好ましい。
【0015】一方、フィブリルとしては、枝分かれのあ
る短繊維や叩解細分割した繊維が挙げられる。これらは
例えば特公昭61−42004号や米国特許第4511
623号記載の方法等によるものが好ましいが、天然の
ものも用いられる。フィブリルを用いる場合にはこのフ
ィブリルの叩解度(濾水度)はショッパーリグラー法基
準で50°SR以下、好ましくは30°SR以下のもの
を用いる。濾水度がこれより大きなものは本発明方法の
原料としては扱い難いことが多い。
【0016】加熱により発泡膨張する粒子即ち発泡性粒
子としては、ポリ塩化ビニリデン、ポリアクリレート等
を主とするポリマー又はコポリマー粒子中に炭化水素や
ハロゲン化合物等の気泡形成材料を含んだ、例えば松本
油脂製薬社の「マイクロスフェア」やエクスパンセル社
の「エクスパンセル」、ポリスチレンと発泡剤からなる
積水化成品社「エスレンビーズ」等が挙げられる。発泡
剤を含んだ樹脂の粉砕物例えばABS樹脂に発泡剤を加
えた共和化成社の「ポリスレン」の粉末等も用いられ
る。更には、無機発泡剤でもよい。
【0017】この粒子は成形時の加熱により体積にして
少くとも5%、好ましくは10%以上膨張するものが好
ましい。
【0018】短繊維又はフィブリルと発泡性粒子との配
合割合は、本発明方法により製造する軽量複合成形物に
要求する性質等によっても異なるが、概ね短繊維(又は
フィブリル)/発泡膨張可能な粒子の比(重量)は5/
1ないし1/5程度が好ましい。但し、好ましい割合は
短繊維又はフィブリルを用いる主たる目的、つまり多孔
質コアの補強か、発泡膨張粒子の浮上阻止か、気泡の合
一防止かあるいは短繊維を含むプリフォームの形成か等
によって若干異なり、更にフィブリルを用いるときはフ
ィブリルの性質で異なる。また、フィブリルの絡み合い
の程度次第でも発泡性粒子の好適な添加量は変化する。
【0019】本発明ではウエブ化する際に、表面に不織
布等を添えることも出来、これが好ましい場合がある。
この方法としては添えるべき不織布の表面にウエブ層を
形成する方法が挙げられ、湿式法によるウエブ形成にお
いて特に行い易い方法である。この不織布等を補強繊維
織物等に代えることもできる。
【0020】これらをウエブ化する場合には、発泡性粒
子の他に各種の材料を目的に従って加えることもでき
る。例えば無機粉末等を混合することもできる。ただ
し、湿式法によりウエブ化する場合にスラリー中で浮上
する軽量粒子はウエブ化が難しいため好ましくない。
【0021】本発明では、成形に際し、補強繊維シート
をウエブと併用し、繊維で強化された複合成形物とす
る。
【0022】金型内での成形に際して上記ウエブと併用
する補強繊維は、ポリエステル特にポリアリレート繊
維、ホリアミドことにアラミド繊維、ポリアクリロニト
リル繊維、ポリオレフィン特に高重合度ポリエチレンと
呼ばれる繊維等の合成繊維、綿、麻等の天然繊維、ガラ
ス繊維、炭素繊維、アルミナ繊維、炭化珪素繊維等の無
機繊維およびこれらの混合物が挙げられ、特にガラス繊
維の織物が好ましい。これらの補強繊維材料はシート状
で使用され、シートとしては織物、編み物、ウエブ、不
織布等が挙げられる。補強繊維は当然のことながら特に
弾性率と強度に優れたものであることが好ましい。
【0023】上記ウエブに含浸させる成形用樹脂は、未
硬化(液状)の熱硬化性樹脂であることが好ましい。こ
のような樹脂としては、エポキシ樹脂、不飽和ポリエス
テル樹脂、ビニルエステル樹脂、フェノール樹脂、シク
ロオレフィン樹脂などが挙げられる。これらの樹脂は、
その前駆体又はモノマーでもよく、必要に応じ着色剤、
安定剤、難燃剤を含んでもよい。
【0024】この湿式法による繊維ウエブには、ほぼ均
一に発泡性粒子が内包されているため、成形時の加熱に
よってほぼ均一に膨張するという利点を有する。このウ
エブはそのまま、もしくはこれに樹脂を含浸して、上記
のシート状の補強繊維材料をウエブの上下に積層して、
金型に入れて成形する。本発明では発泡性粒子の膨張に
より金型内に生じる内圧を利用して成形するため金型は
密閉型が好ましい。
【0025】本発明では、発泡性粒子を内包する湿式ウ
エブに液状の熱硬化性樹脂を含浸した中間素材をあらか
じめ形成し、この上下に補強繊維シートを添わせて金型
に収め、加熱発泡させながら中間素材中の樹脂を補強繊
維シートに浸透させる方法等も好ましく採用することが
出来る。
【0026】液状の熱硬化性樹脂(例えば未硬化の不飽
和ポリエステル樹脂)を含浸したガラスクロスを型の
内面に貼付け、これに前記中間素材を重ねて貼合わせ、
次いで樹脂を含浸したガラスクロスを重ねて貼り、場合
によってはこれをくりかえし、加熱してウエブ中の粒子
を発泡膨張させながら成形し、硬化させる方法採用さ
れる。
【0027】また、記ウエブと補強繊維シートとを積
層して金型に収めた後、金型へ樹脂を注入しウエブや補
強繊維に樹脂を含浸させた後、金型を加熱して成形して
もよい。更に、成形に際し、記ウエブと目開きの小さ
い長繊維不織布と補強繊維シートの積層物を金型に入
れ、換言すれば上記ウエブと補強繊維層との間に目開き
に小さい長繊維不織布を介在させた状態で、加熱成形す
ることで、成形時に発泡粒子が補強繊維層内に入り込ま
ないようにしてもよく、その方が表面性の良好な成形物
が得られるので好ましい。
【0028】
【発明の効果】本発明方法によれば、加熱成形時に金型
内の湿式ウエブ中で発泡性粒子が膨張しこれによる内圧
によって該ウエブ等に含浸させた液状の熱硬化性樹脂が
外側に滲出して補強繊維層に浸透し、該層を金型の内面
に押し付けた状態で樹脂が硬化するので、短繊維やフィ
ブリルで補強されたシンタクチックフォームの多孔質コ
ア部を芯としてもち表層部に緻密な繊維補強樹脂層をも
つ軽量複合成形物を、比較的容易かつ安価に製造するこ
とが出来る。特に金型成形を行うことで一種の内圧成形
が可能となり、成形時に金型に外側から圧力を加える必
要がないので有利である。
【0029】
【実施例】次に実施例をあげて本発明を詳細に説明す
る。これらは本発明の説明を行うためのものであり、本
発明を限定するものではない。なお、以下の実施例中に
おいて、単に「%」「部」とあるは特に断らない限り重
量に基づく値である。
【0030】[実施例1] 2枚のアルミニウム板と「テフロン」で金型を作った。
2枚のアルミニウム板の間に「テフロン」のスペーサー
を挟んだものである。大きさはほぼ180mm×200
mm、厚さは3mm(スペーサー厚みによる)である。
の金型の上下にノズルを設けた。
【0031】テレフタル酸とパラフェニレンジアミン/
3,4'-ジアミノジフェニルエーテルとの共重合体の超延
伸繊維(帝人(株)製「テクノーラ」)を2mm長に切
断して特公昭61−42004号に記載の方法に準じて
n−メルメチル2−ピロリドン水溶液中で叩解してフィ
ブリルとした。フィブリルの叩解度はショッパーリグラ
ー法で14.1°SRであった。
【0032】このフィブリルの製造に際して、叩解後に
濃縮、濾別回収する際に、このフィブリル100部に対
して松本油脂製薬(株)製の「マイクロスフェアF−3
0D」50部を添加混合して実施した。フィブリルを含
むスラリーからフィブリルを濾別後圧搾して絞り切った
が、見かけ比重約0.2であった。これを厚さ約3mm
のシート状とした。これを湿式ウエブと呼ぶ。
【0033】一方、目開きの小さい長繊維ポリエステル
不織布であるユニセル(株)の「ユニセルBT040
4」を入手し、また、目付約500g/m2のガラスク
ロス(旭ファイバーグラス製MS253−1040−2
NT−10FS)を入手した。
【0034】さらに、油化シェル製のエポキシ樹脂「エ
ピコート807」100部と「エポメートYLH00
6」31部を混合して液状の成形用熱硬化性樹脂を調製
した。これを混合樹脂と呼ぶ。
【0035】前記の金型よりやや小さめに上記湿式ウエ
ブを切取った。また、金型に合わせてガラスクロスと
ポリエステル不織布(ユニセルBT0404)を各2
枚ずつ切り取った。
【0036】この切り取った湿式ウエブの両面に、切り
取った前記の長繊維不織布を重ね、その外にそれぞれ
ラスクロスを重ねた。そしてこの積層物を前記の金型に
収めた。
【0037】湿式ウエブ等を圧縮しながら金型を閉じ、
金型に前記の混合樹脂を注入した。この際金型の一方の
ノズルを用いて排気して金型内を真空になし、排気を続
けながら樹脂を注入した。樹脂は金型内の各層に含浸し
金型内に充満して排気ノズルに至ったことを確認した。
【0038】一方のノズルを閉じ、他方を開いたまま金
型を閉じて金型を85℃の油浴に入れ、約1時間後に油
浴から取り出した。この際、過剰の樹脂は金型のノズル
から外部へ排出した。但し、途中からノズルを閉じた。
【0039】冷却後、金型を開いて成形物を取り出し
た。得られた成形物は緻密なガラス繊維強化樹脂層を表
層とし、中間に樹脂含浸発泡ウエブを主とする多孔質の
軽量コア層を有するサンドイッチ材であり、良好な外見
と、相応の強度をもっていた。その比重は約0.82
3、曲げ試験の結果、強度は12.8kg/mm2、弾
性率は627kg/mm2、引っ張り試験の結果、強度
は5.1kg/mm2、弾性率は136kg/mm2であ
った。
【0040】[実施例] 2枚のアルミニウム板と「テフロン」で金型を作った。
2枚のアルミニウム板の間に「テフロン」のスペーサー
に挟んだものである。大きさはほぼ110mm×170
mm、厚さは3mm(スペーサー厚みによる)である。
の金型にノズルを設けた。
【0041】一方、ポリメタフェニレンイソフタルアミ
ド系繊維(帝人(株)製「コーネックス」)を2mm長
にカットした。
【0042】実施例1と同様に、長繊維ポリエステル不
織布(ユニセル(株)製の「ユニセルBT0404」)
を準備し、また、同様にガラスクロス(旭ファイバーグ
ラス製MS253−1040−2NT−10FS)を準
備した。
【0043】タッピースタンダードマシンを準備し、濾
床に合わせて前記不織布(ユニセルBT0404)を2
枚切り取り、そのうち1枚を濾床の上に敷き込んだ。
【0044】実施例1と同様に、油化シェル製のエポキ
シ樹脂「エピコート807」100部と「エポメートY
LH006」31部を混合した。これを混合樹脂と呼
ぶ。
【0045】前記の短繊維100部と松本油脂製薬
(株)製の「マイクロスフェアF−30D」20部を水
に分散して均一に混合し、0.2%のスラリーとし、あ
らかじめ濾床に前記長繊維不織布(ユニセルBT040
4)を敷いたタッピースタンダードマシンでウエブ化し
た。水を切って不織布とウエブの積層体を取り外し、そ
の上に残りの1枚の不織布を重ねて乾燥した。この積層
物を中間素材と呼ぶ。
【0046】これを乾燥後、前記の金型に合わせて前記
中間素材を2枚切取った。次いで中間素材は前記の混合
樹脂に浸漬し、混合樹脂を充分に含浸させた。
【0047】準備したガラスクロス(旭ファイバーグラ
ス製MS253−1040−2NT−10FS)を、同
様に前記の金型に合わせて2枚切取った。ガラスクロス
も同様に前記の混合樹脂に浸漬し、混合樹脂を充分に含
浸させた。
【0048】2枚の樹脂含浸したガラスクロスの間に2
組の樹脂含浸した中間素材と不織布の積層物を挟んで積
層して金型に収めた。
【0049】金型を閉じて金型を85℃の油浴に入れ、
約1時間後に油浴から取り出した。この際、過剰の樹脂
は金型のノズルから排出した。但し、途中からノズルは
閉じた。
【0050】冷却後、成形物を取り出した。得られた複
合成形物は、多孔質の軽量なコア部と緻密な繊維強化樹
脂層とからなるサンドイッチ構造を有し、良好な外見
と、相応の強度をもっていた。成形物の比重は0.7
5、曲げ強度は12.2kg/mm2、弾性率は560
kg/mm2であつた。
【0051】[実施例] デュポン社の「ケブラーパルプ」と呼ばれるフィブリル
状アラミドを入手した。その叩解度は24.1°SRで
あった。
【0052】松本油脂製薬(株)製の「マイクロスフェ
アF−30D」の代わりにエクスパンセル社の熱膨張性
粒子「エクスパンセルDU461」を準備した。
【0053】また、実施例で用いた金型、混合樹脂、
長繊維不織布(ユニセルBT0404)、ガラスクロス
を同様に準備した。
【0054】「ケブラーパルプ」と「エクスパンセルD
U461」を重量比で1/1で混合して水に分散させパ
ルプと上記粒子DU461を十分に混合しスラリー化し
た。そして、前記長繊維不織布(ユニセルBT040
4)を濾材として前記のスラリーからパルプと熱膨張粒
子を濾別したところ、嵩高いものが得られ、圧縮しても
あまり固まらなかった。この際約200g/m2になる
ように濾過した。
【0055】実施例と同様に、ガラスクロスと長繊維
不織布とを金型に合わせて切り取った。ガラスクロスは
2枚、不織布は1枚とした。
【0056】上記の「ケブラーパルプ」と熱膨張性粒子
を濾別してこれらと一体になっている長繊維不織布をパ
ルプ/粒子と共に金型の内寸に合わせて切り取った。こ
の不織布の無い面に別途切り取った長繊維不織布(ユニ
セルBT0404)を載せ、その両側に切り取ったガラ
スクロスを積層した。
【0057】これを金型に入れ、上から圧縮しながら金
型を閉じた。その後、実施例2と同様に金型内部を真空
に引き、実施例1,2と同様の混合樹脂を注入し金型内
の各層に含浸させ、金型より樹脂が溢流することを確認
して注入をやめノズルを閉じた。
【0058】次いで金型を105℃の油浴に入れ、約1
時間後に油浴から取り出した。この際、金型の一方のノ
ズルを開き、過剰の樹脂は排出した。但し、途中からノ
ズルは閉じた。
【0059】得られた複合成形物は、軽量なコア部と緻
密な繊維強化樹脂からなる表層部とからなり、良好な外
見と、相応の強度をもっていた。比重は約0.88、曲
げ強度は10.2kg/mm2、弾性率は549kg/
mm2であった。
【0060】[実施例] 実施例で用いたタッピースタンダードマシン、金型、
長繊維不織布、ガラスクロスを同様に準備した。長繊維
不織布はタッピースタンダードマシンの濾床に合わせて
切り取った。混合樹脂は油化シェル社の「エピコート1
001」70部と「エピコート837」30部を80℃
で混合し、無水フタル酸を30部と2−メチルイミダゾ
ールを1.5部添加混合したものとした。加熱膨張可能
な粒子としては松本油脂製薬(株)製の「マイクロスフ
ェアF−80D」を用いた。
【0061】実施例と同様に、準備したタッピースタ
ンダードマシンの濾床に合わせて不織布「ユニセルBT
0404」を2枚切り取り、そのうち1枚をこの上に敷
き込んだ。そして、ポリメタフェニレンイソフタルアミ
ド系繊維(帝人(株)製「コーネックス」)を2mm長
にカットして松本油脂製薬(株)の「マイクロスフェア
F−80D」と水中で均一に混合して0.2%のスラリ
ーとし、あらかじめ濾床に前記長繊維不織布を敷いたタ
ッピースタンダードマシンでウエブ化した。水を切って
長繊維不織布とウエブの積層物を取り外し、この上に残
りの1枚の長繊維不織布を重ねて乾燥して積層ウエブを
得た。
【0062】乾燥後、この積層ウエブを前記の混合樹脂
の溶融液中に浸漬し、これに混合樹脂を充分に含浸さ
せ、引き上げて冷却して固化させた。
【0063】ガラスクロス(旭ファイバーグラス製MS
253−1040−2NT−10FS)を2枚、混合樹
脂を含浸させた積層ウエブを2枚、それぞれ金型に合わ
せて切り取った。そして積層ウエブ2枚を重ね、その両
面にガラスクロスを積層して金型に収め、金型内部を真
空に引いた。
【0064】金型を閉じて140℃の油浴に入れ、約1
時間後に油浴から取り出した。この際、途中で金型のノ
ズルを開き、過剰の樹脂はノズルから排出した。但し、
途中からノズルは閉じた。
【0065】冷却後、成形物を取り出した。得られた複
合成形物は軽量なコア部と緻密な繊維強化樹脂からなる
表層部とからなるもので、良好な外見と、相応の強度を
もっていた。成形物の比重は約0.86、曲げ強度は1
2.3kg/mm2、弾性率は542kg/mm2であっ
た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29B 11/16 B29B 15/06 - 15/04 B29C 44/00 - 44/60 B29C 67/20 B29C 70/00 - 70/28 B32B 5/00 - 5/32 C08J 5/04 - 5/10 C08J 5/24 C08J 9/00 - 9/42 D21H 11/00 - 27/42

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 補強繊維シートと、少なくとも加熱によ
    り発泡膨張可能な粒子を内包する湿式法による繊維ウエ
    ブとを、上記補強繊維シートで上記繊維ウエブを挟み込
    むよう積層して金型内に配置し、少くとも上記ウエブに
    未硬化の熱硬化性樹脂を含浸させた状態で金型を加熱
    し、上記ウエブ中の粒子を発泡膨張させて金型内に粒子
    の膨張による内圧を生じさせ、それにより上記ウエブ中
    の熱硬化性樹脂の少なくとも一部を繊維補強シートの層
    に浸透させるとともにその状態で硬化させて、発泡粒子
    を含む軽量なコア部と繊維補強樹脂からなる表層部とを
    有する繊維強化複合成形物を形成することを特徴とする
    軽量複合成形物の製造方法。
  2. 【請求項2】 上記ウエブと目開きの小さい長繊維不織
    布と補強繊維シートとを積層して金型に入れ、発泡粒子
    が補強繊維層内に入り込まないようにして成形すること
    を特徴とする請求項1記載の軽量複合成形物の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 上記ウエブが目開きの小さい長繊維不織
    布の上に形成されたものであることを特徴とする請求項
    1又は2記載の軽量複合成形物の製造方法。
  4. 【請求項4】上記ウエブに未硬化の熱硬化性樹脂を含浸
    させて金型に入れることを特徴とする請求項1、2又は
    3記載の軽量複合成形物の製造方法。
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