JPH04310725A - 軽量複合成形物の製造方法 - Google Patents

軽量複合成形物の製造方法

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JPH04310725A
JPH04310725A JP3103602A JP10360291A JPH04310725A JP H04310725 A JPH04310725 A JP H04310725A JP 3103602 A JP3103602 A JP 3103602A JP 10360291 A JP10360291 A JP 10360291A JP H04310725 A JPH04310725 A JP H04310725A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、近年盛んに用いられて
いる多孔質コアを含む軽量複合成形物の製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】多孔質コアを主とする成形物は、軽量材
料として、そのままもしくは他の材料と組み合わせて、
例えばサンドイッチ材として、航空宇宙用材料、スポー
ツ用品、その他の分野に特に近年盛んに用いられている
【0003】かかる多孔質成形物は、通常、工業的には
樹脂成形物の一種である。従来、これは工業的には発泡
性樹脂を用いて成形する方法、つまり、発泡成形法によ
り製造されている。この方法は大別すると(1)加熱又
は減圧すると発泡する樹脂又はその原料を金型に入れて
成形する方法、および(2)これらの樹脂の特定のもの
を粒子状に発泡成形し(一次発泡体)、これを金型に入
れて更に膨張させ(二次発泡)成形する方法、がある。
【0004】これをサイドイッチ材等の軽量構造体にす
る方法としては、発泡成形物を表皮材料とし、例えば予
め成形した繊維補強樹脂成形物(以下、必要に応じてF
RPと略称する)と貼り合わせるか、発泡成形物をプリ
プレグ等で覆って成形するか、予め成形した外殻中空体
に発泡性樹脂を注入して発泡成形するのが普通である。
【0005】近年、これらの方法の改良方法として、発
泡膨張を用いた内圧成形や熱膨張性成形物を多孔質体の
素材として用いる方法も提案されている(例えば特開平
1−255530号、特開昭63−162207号)。
【0006】これらを更に改良した方法として本発明者
らは先に熱膨張性粒子(発泡性粒子)と液状の硬化性樹
脂を用いたサンドイッチ材の成形方法とその中間素材化
の提案を行った(特願平1−179830号、特願平1
−255305号、特願平1−229425号、特願平
2−095069号、特願平2−235796号)。
【0007】熱膨張性樹脂粒子を用いる方法は工業的に
好ましい方法であるが、成形時に膨張して軽量化した樹
脂粒子が浮上して偏在化するなど、全ての場合に好適と
は言い難い問題を残している。また、フォームコア、シ
ンタクチックコアを用いた成形物は、コアの強度や接着
が成形物の物性に影響を与え、成形物の形状次第では問
題を残し、補強等の対策が講じられている(例えば特開
平1−110943号、特開平1−110944号、実
開平2−104226号等)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明において解決し
ようとする課題は、安価に、容易に、新規な軽量複合成
形物を製造する方法を提供することである。これは中間
素材を経由した簡便なものであり、成形物中において発
泡膨張した粒子の不必要な偏在化を避ける等の長所を持
つものである。更に具体的には、加熱により発泡膨張可
能な粒子を併用してサンドイッチ材を成形するに際して
、樹脂中における該粒子の発泡浮上を抑制するとともに
、多孔質コア層の補強効果も得られる新規な複合材料を
成形する方法を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明はこれらの課題を
解決するものであって、加熱により発泡膨張可能な粒子
と短繊維又はフィブリルとを湿式法でウエブとなし、こ
のウエブと樹脂を用いて、加熱成形し、ウエブ中の粒子
を発泡膨張させながら成形することにより軽量複合成形
物を製造する方法であり、特に加熱により発泡膨張可能
な粒子を含んだ湿式ウエブに樹脂を含浸させるか、該ウ
エブ又はこのウエブの外側に補強材料を存在させて金型
に収め、更に樹脂を存在させて、加熱成形することによ
り、軽量複合成形物を製造する方法である。
【0010】加熱により発泡膨張可能な粒子を用いてシ
ンタクチックコアを成形する方法は良く知られている。 しかしながら成形中に発泡膨張して軽量化した粒子は浮
上し易く、しばしば成形物における気泡の分布が均一に
ならなかったり、或いは意図した位置に落ちつかなかっ
たりする。本発明はこの弱点の克服のため湿式ウエブ中
に発泡粒子を含めることにより該粒子の位置を定めよう
とするものである。これと同時に、成形物において短繊
維やフィブリル等によりシンタクチックコアの補強を効
果的に行うものである。
【0011】とくに成形法として説明すれば、樹脂を含
浸した熱膨張可能な湿式ウエブを用いた成形を行うもの
であり、金型を用いれば内圧成形をおこなうものと位置
付けることができる。
【0012】本発明では、この様なウエブは湿式法で作
られる。湿式法の代表的な例はスラリー法であり、短繊
維又はフィブリルを水中に分散させ稀薄なスラリーとし
た後、濾別や沈澱させてウエブ化するが、濾別する方が
好ましい。加熱時に発泡膨張可能な粒子はスラリー化す
る際に加えるのが普通である。
【0013】ウエブとなすべき短繊維又はフィブリルは
、ポリエステル、ポリアミドことにアラミド、ポリアク
リロニトリル、ポリオレフィン、天然繊維等が挙げられ
、いわゆる重合形フィブリル(重合時にフィブリルの得
られるもの)ではポリオレフィン特にポリエチレン、ア
ラミド特にポリパラフェニレンテレフタルアミド等が挙
げられる。当然ながらこれらの混合物でもよい。
【0014】本発明における短繊維は通常の短繊維であ
り、ウエブ化するのに適した長さと直径を持つ物である
。この長さと直径は採用するウエブ化の手法により異な
る。しかし通常は直径1〜50μm、特に4〜20μm
程度が好ましく、長さは0.5〜30mm、特に1〜5
mmが好ましい。
【0015】一方、フィブリルとしては、枝分かれのあ
る短繊維や叩解細分割した繊維が挙げられる。これらは
例えば特公昭61−42004号や米国特許第4511
623号記載の方法等によるものが好ましいが、天然の
ものも用いられる。フィブリルを用いる場合にはこのフ
ィブリルの叩解度(濾水度)はショッパーリグラー法基
準で50°SR以下、好ましくは30°SR以下のもの
を用いる。濾水度がこれより大きなものは本発明方法の
原料としては扱い難いことが多い。
【0016】加熱により発泡膨張する粒子即ち発泡性粒
子としては、ポリ塩化ビニリデン、ポリアクリレート等
を主とするポリマー又はコポリマー粒子中に炭化水素や
ハロゲン化合物等の気泡形成材料を含んだ、例えば松本
油脂製薬社の「マイクロスフェア」やエクスパンセル社
の「エクスパンセル」、ポリスチレンと発泡剤からなる
積水化成品社「エスレンビーズ」等が挙げられる。発泡
剤を含んだ樹脂の粉砕物例えばABS樹脂に発泡剤を加
えた共和化成社の「ポリスレン」の粉末等も用いられる
。更には、無機発泡剤でもよい。
【0017】この粒子は成形時の加熱により体積にして
少くとも5%、好ましくは10%以上膨張するものが好
ましい。
【0018】短繊維又はフィブリルと発泡性粒子との配
合割合は本発明方法により製造する成形物に要求する性
質等によって異なるが、概ね短繊維(又はフィブリル)
/発泡可能な粒子の比は5/1ないし1/5程度が好ま
しい。但し、好ましい割合は短繊維又はフィブリルを用
いる主たる目的、つまり多孔質コアの補強か、発泡膨張
粒子の浮上阻止か、気泡の合一防止かあるいは短繊維を
含むプリフォームの形成か等によって異なり、更にフィ
ブリルを用いるときはフィブリルの性質で異なる。例え
ば短繊維を含むプリフォームの成形物の補強と“ヒケ”
の防止の目的で形成する場合には、発泡性粒子は短繊維
等の重量の和の0.05倍程度でもよい場合もある。軽
量化や内圧成形を目的とする場合には発泡性粒子の添加
量はこれよりも増える。フィブリルの絡み合いの程度次
第でも添加量は変化する。
【0019】本発明ではウエブ化する際に、表面に不織
布等を添えることも出来、これが好ましい場合がある。 この方法としては添えるべき不織布の表面にウエブ層を
形成する方法が挙げられ、湿式法によるウエブ形成にお
いて特に行い易い方法である。この不織布等を補強繊維
織物等に代えることもできる。
【0020】これらをウエブ化する場合には、発泡性粒
子の他に各種の材料を目的に従って加えることもできる
。例えば無機粉末等を混合することもできる。ただし、
湿式法によりウエブ化する場合にスラリー中で浮上する
軽量粒子はウエブ化が難しいため好ましくない。
【0021】本発明では、成形に際し、補強繊維シート
をウエブと併用することができる。
【0022】成形に際してウエブと併用することのある
補強繊維は、ポリエステル特にポリアリレート繊維、ホ
リアミドことにアラミド繊維、ポリアクリロニトリル繊
維、ポリオレフィン特に高重合度ポリエチレンと呼ばれ
る繊維等の合成繊維、綿、麻等の天然繊維、ガラス繊維
、炭素繊維、アルミナ繊維、炭化珪素繊維等の無機繊維
およびこれらの混合物が挙げられ、シートとしては織物
、編み物、ウエブ、不織布等が挙げられる。補強繊維は
当然のことながら特に弾性率と強度に優れたものである
ことが好ましい。
【0023】ウエブに含浸させる成形用樹脂は、熱硬化
性、熱可塑性の何れであることも出来、多くの場合、未
硬化の熱硬化性樹脂であることが好ましい。このような
樹脂としては、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂
、ビニルエステル樹脂、フェノール樹脂、シクロオレフ
ィン樹脂などが挙げられる。しかし、ポリアミド、フェ
ノキシ樹脂等の熱可塑性樹脂も用いられる。これらの樹
脂は、その前駆体又はモノマーでもよく、必要に応じ着
色剤、安定剤、難燃剤を含んでもよい。
【0024】この湿式ウエブには、ほぼ均一に発泡性粒
子が内包されているため、加熱によってほぼ均一に膨張
するという利点を有する。このウエブはそのまま、もし
くはこれに樹脂を含浸して、単独でもしくは上記の補強
繊維や樹脂と積層して、つまりプリプレグや樹脂を含浸
した補強材料、FRP等と積層して、金型に入れて成形
するのが便利である。金型は密閉型が好ましいが非密閉
型でも用いられる。発泡性粒子を内包する湿式ウエブに
樹脂を含浸した中間素材となし、補強繊維シート等を添
わせて金型に収め、加熱発泡させながら中間素材中の樹
脂を補強繊維シートに浸透させる方法等も採用すること
が出来る。
【0025】例えば、樹脂特に柔らかな熱硬化性樹脂(
例えば未硬化の不飽和ポリエステル樹脂)を含浸したガ
ラスクロスを型の内面に貼付けこれに本発明による前記
中間素材を重ねて貼合わせ、次いで樹脂を含浸したガラ
スクロスを重ねて貼り、場合によってはこれをくりかえ
し、加熱してウエブ中の粒子を発泡膨張させながら成形
し、そのまま硬化させる方法が採用される。しかし、補
強繊維シートの方に樹脂を含浸させておくこともできる
【0026】また、前記ウエブと補強繊維シートとを積
層して例えば金型に収め、金型へ樹脂を注入して加熱成
形してもよい。
【0027】更に、成形に際し、前記ウエブと目開きの
小さい長繊維不織布と補強繊維シートの積層物を金型に
入れ、発泡粒子が補強繊維層内に入り込まないようにし
てもよい。
【0028】
【発明の効果】本発明方法によれば、成形時に短繊維や
フィブリルからなる湿式ウエブ中で発泡性粒子が膨張し
てウエブ等に含浸した樹脂が滲出して型通りに硬化又は
固化するので、短繊維やフィブリルで補強されたシンタ
クチックフォームコアを芯として持つ軽量構造材料が比
較的容易、かつ安価に製造することが出来る。特に金型
成形を行う場合には一種の内圧成形が出来、かつ、中間
素材化すれば、補強繊維を添えて成形する場合、樹脂を
補強繊維に浸透させて一気に成形できるので有利である
【0029】
【実施例】次に実施例をあげて本発明を詳細に説明する
。これらは本発明の説明を行うためのものであり、本発
明を限定するものではない。なお、以下の実施例中にお
いて、単に「%」「部」とあるは特に断らない限り重量
に基づく値である。
【0030】
【実施例1】2枚のアルミニウム板と「テフロン」で金
型を作った。2枚のアルミニウム板の間に「テフロン」
のスペーサーを挟んだものである。大きさはほぼ180
mm×200mm、厚さは3mm(スペーサー厚みによ
る)である。一方の金型の上下にノズルを設けた。
【0031】テレフタル酸とパラフェニレンジアミン/
3,4′ジアミノジフェニルエーテルとの共重合体の超
延伸繊維(帝人(株)製「テクノーラ」)を2mm長に
切断して特公昭61−42004号に記載の方法に準じ
てn−メルメチル2−ピロリドン水溶液中で叩解してフ
ィブリルとした。フィブリルの叩解度はショッパーリグ
ラー法で14.1°SRであった。
【0032】このフィブリルの製造に際して、叩解後に
濃縮、濾別回収する際に、このフィブリル100部に対
して松本油脂製薬(株)製の「マイクロスフェアF−3
0D」50部を添加混合して実施した。フィブリルを含
むスラリーからフィブリルを濾別後圧搾して絞り切った
が、見かけ比重約0.2であった。これを厚さ約3mm
のシート状とした。これを中間素材ウエブと呼ぶ。
【0033】一方、長繊維ポリエステル不織布であるユ
ニセル(株)の「ユニセルBT0404」を入手し、ま
た、目付約500g/m2 のガラスクロス(旭ファイ
バーグラス製MS253−1040−2NT−10FS
)を入手した。
【0034】さらに、油化シェル製のエポキシ樹脂「エ
ピコート807」100部と「エポメートYLH006
」31部を混合した。これを混合樹脂と呼ぶ。
【0035】前記の金型よりやや小さめに前記中間素材
ウエブを切取った。また、金型に合わせてガラスクロス
とポリエステル不織布(ユニセルBT0404)を各2
枚ずつ切り取った。
【0036】この切り取ったウエブの両面に、切り取っ
た前記の不織布を重ね、その外にガラスクロスを重ねた
。これを前記の金型に収めた。
【0037】ウエブ等を圧縮しながら金型を閉じ、前記
の混合樹脂を注入した。この際金型の一方のノズルを用
いて排気して金型内を真空になし、排気を続けながら樹
脂を注入した。樹脂は充満して排気ノズルに至ったこと
を確認した。
【0038】一方のノズルを閉じ、他方を開いたまま金
型を閉じて金型を85℃の油浴に入れ、約1時間後に油
浴から取り出した。この際、過剰の樹脂は金型のノズル
から外部へ排出した。但し、途中からノズルを閉じた。
【0039】冷却後、金型を開いて成形物を取り出した
。得られた成形物はガラス繊維強化樹脂層を表層とし、
中間に樹脂含浸発泡ウエブを主とする軽量コア層を有す
るサンドイッチ材であり、良好な外見と、相応の強度を
もっていた。その比重は約0.823、曲げ試験の結果
、強度は12.8kg/mm2、弾性率は627kg/
mm2 、引っ張り試験の結果、強度は5.1kg/m
m2 、弾性率は136kg/mm2 であった。
【0040】
【実施例2】実施例1と同様にしてガラスクロスを用い
ずに、つまり不織布を積層した中間素材のみを金型に収
め、同様に樹脂を注入し85℃の油浴に入れ、約1時間
後に油浴から取り出した。この際、過剰の樹脂を金型の
ノズルから外部へ排出し、途中からノズルは閉じたのは
同様である。
【0041】冷却後、成形物を取り出した。得られた複
合成形物の比重は約0.50、曲げ強度は4.2kg/
mm2 、弾性率は251kg/mm2 であった。
【0042】
【実施例3】2枚のアルミニウム板と「テフロン」で金
型を作った。2枚のアルミニウム板の間に「テフロン」
のスペーサーに挟んだものである。大きさはほぼ110
mm×170mm、厚さは3mm(スペーサー厚みによ
る)である。一方の金型にノズルを設けた。
【0043】一方、ポリメタフェニレンイソフタルアミ
ド系繊維(帝人(株)製「コーネックス」)を2mm長
にカットした。
【0044】実施例1と同様に、長繊維ポリエステル不
織布(ユニセル(株)製の「ユニセルBT0404」)
を準備し、また、同様にガラスクロス(旭ファイバーグ
ラス製MS253−1040−2NT−10FS)を準
備した。
【0045】タッピースタンダードマシンを準備し、濾
床に合わせて前記不織布(ユニセルBT0404)を2
枚切り取り、そのうち1枚を濾床の上に敷き込んだ。
【0046】油化シェル製のエポキシ樹脂「エピコート
807」100部と「エポメートYLH006」31部
を混合した。これを混合樹脂と呼ぶ。
【0047】前記の短繊維100部と松本油脂製薬(株
)製の「マイクロスフェアF−30D」20部を水に分
散して均一に混合し、0.2%のスラリーとし、あらか
じめ濾床に前記不織布(ユニセルBT0404)を敷い
たタッピースタンダードマシンでウエブ化した。水を切
って不織布とウエブの積層体を取り外し、その上に残り
の1枚の不織布を重ねて乾燥した。この積層物を中間素
材と呼ぶ。乾燥後、前記の金型に合わせて前記中間素材
を2枚切取った。次いで中間素材は前記の混合樹脂に浸
漬し、混合樹脂を充分に含浸させた。
【0048】準備したガラスクロス(旭ファイバーグラ
ス製MS253−1040−2NT−10FS)を、同
様に前記の金型に合わせて2枚切取った。ガラスクロス
も同様に前記の混合樹脂に浸漬し、混合樹脂を充分に含
浸させた。
【0049】2枚の樹脂含浸したガラスクロスの間に2
組の樹脂含浸した中間素材と不織布の積層物を挟んで積
層して金型に収めた。
【0050】金型を閉じて金型を85℃の油浴に入れ、
約1時間後に油浴から取り出した。この際、過剰の樹脂
は金型のノズルから排出した。但し、途中からノズルは
閉じた。
【0051】冷却後、成形物を取り出した。得られた複
合成形物は良好な外見と、相応の強度をもっていた。成
形物の比重は0.75、曲げ強度は12.2kg/mm
2 、弾性率は560kg/mm2 であつた。
【0052】
【実施例4】デュポン社の「ケブラーパルプ」と呼ばれ
るフィブリル状アラミドを入手した。その叩解度は24
.1°SRであった。
【0053】松本油脂製薬(株)製の「マイクロスフェ
アF−30D」の代わりにエクスパンセル社の熱膨張性
粒子「エクスパンセルDU461」を準備した。また、
実施例3で用いた金型、混合樹脂、長繊維不織布(ユニ
セルBT0404)、ガラスクロスを同様に準備した。
【0054】「ケブラーパルプ」と「エクスパンセルD
U461」を重量比で1/1で混合して水に分散させパ
ルプと上記粒子DU461を十分に混合しスラリー化し
た。前記不織布(ユニセルBT0404)を濾材として
前記のスラリーからパルプと熱膨張粒子を濾別したとこ
ろ、嵩高いものが得られ、圧縮してもあまり固まらなか
った。この際約200g/m2 になるように濾過した
【0055】実施例3と同様に、ガラスクロスと不織布
を金型に合わせて切り取った。ガラスクロスは2枚、不
織布は1枚とした。
【0056】上記の「ケブラーパルプ」と熱膨張性粒子
を濾別してこれらと一体になっている不織布をパルプ/
粒子共に金型に合わせて切り取った。この不織布の無い
面に切り取った不織布(ユニセルBT0404)を載せ
、その両側に切り取ったガラスクロスを積層した。
【0057】これを金型に載せ、圧縮しながら金型を閉
じた。実施例3と同様に金型内部を真空に引き、混合樹
脂を注入した。金型より樹脂が溢流することを確認して
注入をやめてノズルを閉じた。
【0058】次いで金型を105℃の油浴に入れ、約1
時間後に油浴から取り出した。この際、金型の一方のノ
ズルを開き過剰の樹脂は排出した。但し、途中からノズ
ルは閉じた。
【0059】得られた複合成形物は、良好な外見と、相
応の強度をもっていた。比重は約0.88、曲げ強度は
10.2kg/mm2 、弾性率は549kg/mm2
 であった。
【0060】
【実施例5】実施例3で用いたタッピースタンダードマ
シン、金型、不織布、ガラスクロスを同様に準備した。 不織布はタッピースタンダードマシンの濾床に合わせて
切り取った。混合樹脂は油化シェル社の「エピコート1
001」70部と「エピコート837」30部を80℃
で混合し、無水フタル酸を30部と2−メチルイミダゾ
ールを1.5部添加混合したものとした。加熱膨張可能
な粒子としては松本油脂製薬(株)製の「マイクロスフ
ェアF−80D」を用いた。
【0061】実施例3と同様に、準備したタッピースタ
ンダードマシンの濾床に合わせて不織布「ユニセルBT
0404」を2枚切り取り、1枚をこの上に敷き込んだ
。そして、ポリメタフェニレンイソフタルアミド系繊維
(帝人(株)製「コーネックス」)を2mm長にカット
して松本油脂製薬(株)の「マイクロスフェアF−80
D」と水中で均一に混合して0.2%のスラリーとし、
あらかじめ濾床に前記不織布を敷いたタッピースタンダ
ードマシンでウエブ化した。水を切って不織布とウエブ
の積層物を取り外し、この上に残りの1枚の不織布を重
ねて乾燥した。これを中間素材と呼ぶ。
【0062】乾燥後、中間素材(ウエブ)は前記の混合
樹脂の溶融液中に浸漬し、これに混合樹脂を充分に含浸
させ、引き上げて冷却して固化させた。
【0063】ガラスクロス(旭ファイバーグラス製MS
253−1040−2NT−10FS)を2枚、混合樹
脂を含浸させたウエブを2枚、それぞれ金型に合わせて
切り取った。ウエブ2枚を重ね、その両面にガラスクロ
スを積層して金型に収め、金型内部を真空に引いた。
【0064】金型を閉じて140℃の油浴に入れ、約1
時間後に油浴から取り出した。この際、途中で金型のノ
ズルを開き、過剰の樹脂はノズルから排出した。但し、
途中からノズルは閉じた。
【0065】冷却後、成形物を取り出した。得られた複
合成形物は良好な外見と、相応の強度をもっていた。成
形物の比重は約0.86、曲げ強度は12.3kg/m
m2 、弾性率は542kg/mm2 であった。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも加熱により発泡膨張可能な粒子
    を含むウエブを湿式法で作り、これに樹脂を含浸させた
    ものを加熱して、前記粒子を発泡させつつ成形すること
    を特徴とする軽量複合成形物の製造方法。
  2. 【請求項2】ウエブが主として短繊維からなることを特
    徴とする請求項1記載の軽量複合成形物の製造方法。
  3. 【請求項3】ウエブが主としてフィブリルからなること
    を特徴とする請求項1記載の軽量複合成形物の製造方法
  4. 【請求項4】少なくとも加熱により発泡膨張可能な粒子
    を含む湿式法によるウエブを金型に入れ、該ウエブに樹
    脂を含浸させた状態で加熱し、ウエブ中の粒子を発泡膨
    張させて内圧成形することを特徴とする請求項1、2又
    は3記載の軽量複合成形物の製造方法。
  5. 【請求項5】上記ウエブと共にシート状の繊維補強材料
    を積層併用することを特徴とする請求項1〜4の何れか
    に記載の軽量複合成形物の製造方法。
  6. 【請求項6】少なくとも加熱により発泡膨張可能な粒子
    を含む湿式法によるウエブに樹脂を含有させて中間素材
    となし、これを成形に供することを特徴とする請求項1
    〜3及び5の何れかに記載の軽量複合成形物の製造方法
  7. 【請求項7】シート状の繊維補強材料と、少なくとも加
    熱により発泡膨張可能な粒子を含む湿式法によるウエブ
    とを積層して金型に入れ、少くとも上記ウエブに樹脂を
    含浸させた状態で加熱し、ウエブ中の粒子を発泡膨張さ
    せて内圧成形することを特徴とする請求項5記載の軽量
    複合成形物の製造方法。
  8. 【請求項8】樹脂が未硬化の熱硬化性樹脂であることを
    特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の軽量複合成形
    物の製造方法。
  9. 【請求項9】上記ウエブと目開きの小さい長繊維不織布
    とシート状の繊維補強材料とを積層して金型に入れるこ
    とを特徴とする請求項5又は7に記載の軽量複合成形物
    の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN107310216A (zh) * 2017-07-03 2017-11-03 重庆理工大学 短切麻纤维/碳纤维/热塑性聚合物复合材料板

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