JPH11301416A - 対向払拭型ワイパ装置の制御方法 - Google Patents

対向払拭型ワイパ装置の制御方法

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JPH11301416A
JPH11301416A JP10111901A JP11190198A JPH11301416A JP H11301416 A JPH11301416 A JP H11301416A JP 10111901 A JP10111901 A JP 10111901A JP 11190198 A JP11190198 A JP 11190198A JP H11301416 A JPH11301416 A JP H11301416A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ワイパブレードの先後関係が位置角度変化を
伴うことなく入れ替わった場合であっても、ワイパブレ
ードがロック状態となることを防止する。 【解決手段】 対向払拭型ワイパ装置において、別個の
モータによって駆動され所定の先後関係をもって払拭動
作を行う左右のワイパブレードを下反転位置にて上下に
重合させる。各モータの回転に伴って発生するパルス信
号によってリセットされるタイマのうち、正常作動時に
後側にあるべきワイパブレード側のタイマがリセットさ
れずにオバーフローしたとき、正常作動時に後側にある
べきワイパブレードを駆動するモータの出力を上げる。
このモータ出力上昇により正常作動時に先側にあるべき
ワイパブレードが動作した場合、ワイパブレードの先後
関係の入れ替わりによる停止と判断して、上反転位置に
至るまで所定の先後関係を入れ替えてワイパブレードを
動作させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用ワイパ装置
の制御技術に関し、特に、対向払拭型のワイパ装置に適
用して有効な技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】フロントガラスの大型化に伴う払拭面積
増大や横方向の視界向上のため、フロントガラスの左右
両端側にワイパアームの回転中心を配し、フロントガラ
スの両サイドから中央に向かってワイパブレードが作動
するいわゆる対向払拭型のワイパ装置が採用されてきて
いる。
【0003】この対向払拭型のワイパ装置では、まず車
両中央部にワイパ駆動用のモータを配置し、リンク機構
を介して左右のワイパブレードを対向作動させている。
すなわち、モータの回転軸にクランクアームを取り付け
るとともに、上下中間位置が枢支された中間リンクを設
け、その一端側とクランクアームとを連結ロッドにて接
続させる。これにより、モータの回転運動は中間リンク
の往復揺動運動に変換される。そして、中間リンクの上
下両端部を駆動ロッドを介してフロントガラス両端下部
から突出する左右のワイパ軸の駆動レバーに連結させ、
左右のワイパアームを対向的に作動させている。
【0004】ところが、対向払拭型のワイパ装置をこの
ように1個のモータで駆動しようとすると、前述のよう
にほぼ車両の全幅に等しい駆動機構を要し、機構が大が
かりとなり、かつその重量も大きくなるという問題があ
った。そこで、このような問題を解決すべく、左右のワ
イパブレードをそれぞれ別個にモータ駆動する方式が開
発されている。
【0005】この場合、左右のワイパブレードに完全同
一の特性を持つモータを配することは困難であり、ま
た、モータに対する負荷変動をなくすことも不可能であ
る。従って、左右のモータの非同期動作が生じ易く、左
右の動きがバラバラになりワイパブレード同士が干渉し
てしまうという問題が生じる。
【0006】そこで、公知の方法ではないが、左右のワ
イパアームの位置角度を検出し、基準となる側のワイパ
アームの位置角度から、もう一方の側のワイパアームの
位置角度を引いて両者の位置角度差を求め、それに基づ
いて両ワイパアームの動作を制御する方式も開発されて
いる。
【0007】そこではまず、例えば運転席側(以下、D
R側と略す)を基準として、位置角度差=DR側ワイパ
アーム位置角度−助手席側(以下、AS側と略す)ワイ
パアーム位置角度を求める。このとき、位置角度差は前
記演算結果の絶対値であり、演算結果が+のときはDR
側の角度が大きく、−のときはAS側の角度が大きいこ
とになる。そして、得られた値が+のときは、その絶対
値に応じて、DR側モータの出力を上げるか、AS側モ
ータの出力を下げるか、あるいはその両方を行い位置角
度差の解消を図る。また、演算結果が−のときはその逆
の動作を行って正常動作への復帰を図っている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ワイパ作動
中に何らかの原因によってワイパブレード同士が当接し
てロック状態となる場合がある。このような場合そのま
ま通電を続けるとシステムが破壊される恐れがある。そ
のため、ロック状態となってから一定時間が経過したと
きには通電を止めてモータを停止させシステムの保護を
図るようにしている。
【0009】ここで、ワイパブレードがロック状態とな
る場合としては、雪などの障害物による場合の他、ワイ
パブレードの先後関係が何らかの外力によって入れ替わ
ってしまった場合がある。前述のような位置角度差に基
づく制御では、DR側とAS側の先後関係が入れ替わっ
た場合、入れ替わり状態であるにもかかわらず、先行す
る側を追い抜いて正常な位置角度差を保とうとする。す
なわち、両者の位置角度差に基づき、追い越した方の出
力を下げるとともに追い越された方の出力を上げて位置
角度差を所定値に戻そうとする。このため追い越した側
に追い越された側が追い付いて両者が接触し、さらにこ
の状態で追い越された側が追い越した側を追い抜こうと
するため、両者は当接したままロック状態となってしま
う。
【0010】これに対し公知の方法ではないが、DR側
とAS側の位置角度を比較し、両者の入れ替わりが判明
すると両者の制御形態を一旦入れ替え、追い越した側を
先に逃がしてロック状態を解消するという方式も検討さ
れている。しかしながら、ワイパブレードの位置角度の
変化を伴うことなく、機構部の撓みによってワイパブレ
ードの入れ替えが生じることもある。このとき前記のよ
うな制御方法では、両者の先後関係は正常と判断され、
前述のような制御形態の入れ替えは行われない。従っ
て、ロック状態を解消することはできず、結局、障害物
によるロック状態と区別できずにモータ停止によるシス
テムダウンで対処せざるを得ない。
【0011】本発明の目的は、左右のワイパブレードの
先後関係が位置角度変化を伴うことなく入れ替わった場
合であっても、ワイパブレードがロック状態となって停
止してしまうことを防止することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の対向払拭型ワイ
パ装置の制御方法は、それぞれ別個のモータによって駆
動され、予め定められた先後関係をもって払拭動作を行
う左右のワイパブレードを有してなる対向払拭型ワイパ
装置の制御方法であって、当該対向払拭型ワイパ装置の
駆動中にワイパブレードが停止した場合、正常作動時に
後側にあるべきワイパブレードを駆動するモータの出力
を上昇させ、このモータ出力上昇により正常作動時に先
側にあるべきワイパブレードが動作した場合、ワイパブ
レードの先後関係の入れ替わりによる停止と判断して、
上反転位置に至るまで所定の先後関係を入れ替えてワイ
パブレードを駆動することを特徴としている。
【0013】この場合、各モータの少なくとも一方に、
その回転に伴って発生するパルス信号によってリセット
されるタイマを接続し、前記モータ出力上昇、つまり正
常作動時に後側にあるべきワイパブレードを駆動するモ
ータの出力上昇を、正常作動時に後側にあるべきワイパ
ブレードを駆動するモータに接続されたタイマがリセッ
トされずにオバーフローした場合に実施するようにして
も良い。
【0014】また、モータ出力上昇により正常作動時に
先側にあるべきワイパブレードが動作しないとき、モー
タ出力を一旦元の出力に復帰させ再び上昇させるように
しても良い。さらにこの際、前記モータ、すなわち正常
作動時に後側にあるべきワイパブレードを駆動するモー
タの出力の上昇、復帰を所定回数繰り返しても正常作動
時に先側にあるべきワイパブレードが動作しないときに
は、障害物によるワイパブレードの停止と判断して、各
モータの出力を停止させるようにしても良い。
【0015】そして、これにより左右のワイパブレード
が、先後関係の入れ替わりや雪等の障害物によりロック
状態となっても、ロック状態とその原因を的確に検知
し、その解消処置を採ることが可能となる。特に、位置
角度変化を伴うことなく機構部の撓みによって左右のワ
イパブレードの先後関係が入れ替わった場合でも、入れ
替わりによるロック状態であることを的確に認識でき
る。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。図1は、対向払拭型ワイパ
装置の構成およびその制御系の概略を示す説明図であ
る。
【0017】図1において、符号1は本発明によるワイ
パ制御方法を適用したワイパ装置である。当該ワイパ装
置1は、DR側とAS側を対向配置しDR側ワイパブレ
ード2aとAS側ワイパーブレード2b(以下、ワイパ
ブレード2a,2bと略す)を下反転位置において上下
に重合させたいわゆる対向払拭型の構成となっている。
そして、下反転位置から上反転位置まではDR側がAS
側に先行し、上反転位置から下反転位置まではAS側が
DR側に先行する先後関係にてワイパブレード2a,2
bが駆動される。
【0018】ワイパ装置1では、DR側とAS側にそれ
ぞれDR側モータ3aとAS側モータ3b(以下、モー
タ3a,3bと略す)が別個に設けられており、各ワイ
パブレード2a,2bの位置情報(位置角度θa,θ
b)に基づいて各々別個に制御されるようになってい
る。なお、符号における「a,b」は、それぞれDR側
とAS側に関連する部材や部分であることを示してい
る。
【0019】ワイパブレード2a,2bには、図示しな
いブレードラバー部材が取り付けられている。そして、
このブレードラバー部材を車両のフロントガラス上に密
着させて移動させることにより、図1に2点鎖線にて示
した払拭領域4a,4bに存在する水滴等が払拭され
る。ワイパブレード2a,2bは、ワイパ軸5a,5b
を中心に左右に揺動運動を行うワイパアーム6a,6b
に支持されている。ワイパアーム6a,6bには、ワイ
パ軸5a,5bと対称に駆動レバー7a,7bが配設さ
れている。また、駆動レバー7a,7bの端部には連結
ロッド8a,8bが取り付けられている。この連結ロッ
ド8a,8bの他端側は、モータ3a,3bによって回
転されるクランクアーム9a,9bの先端部に接続され
ている。そして、モータ3a,3bの回転に伴ってクラ
ンクアーム9a,9bが回転し、この動きが連結ロッド
8a,8bを介して駆動レバー7a,7bへと伝達さ
れ、モータ3a,3bの回転運動がワイパアーム6a,
6bの揺動運動に変換されるようになっている。
【0020】モータ3a,3bは、それぞれ別個に設け
られた駆動回路、すなわちDR側モータ駆動装置10a
とAS側モータ駆動装置10bによって駆動される。ま
た、モータ3a,3bには、ホール素子やロータリエン
コーダ等を用いたパルス検出手段であるDR側パルス検
出装置11aとAS側パルス検出装置11bが接続され
ており、その回転角度が検出できるようになっている。
この場合、各モータ駆動装置10a,10bは、ワイパ
駆動制御装置12により制御されており、各パルス検出
装置11a,11bの検出値もこのワイパ駆動制御装置
12に送られるようになっている。
【0021】図2は、本発明によるワイパ制御方法を適
用したワイパ駆動制御装置12の回路構成を示すブロッ
ク図である。図2に示したように、当該ワイパ駆動制御
装置12は、CPU21を中心として、I/Oインター
フェース22と、対策効果確認タイマ23a、DR側タ
イマ23b、AS側タイマ23c、ROM24、RAM
25、ロック判断カウンタ27がバスライン26を介し
て互いに接続されたマイクロコンピュータと、その周辺
回路とから構成される。そして、各パルス検出装置11
a,11bからの信号を処理し、各モータ駆動装置10
a,10bに制御信号を送出する。
【0022】I/Oインターフェース22には、DR側
パルス検出装置11aと、AS側パルス検出装置11
b、DR側モータ駆動装置10a、AS側モータ駆動装
置10bが接続されている。対策効果タイマ23aは、
ワイパブレード2a,2bがロック状態となって停止し
た場合、後述する入れ替わり解消処理の実施継続時間を
所定制限時間に基づいて計時するタイマである。DR側
タイマ23bとAS側タイマ23cは、それぞれDR
側、AS側のモータパルスの割り込み処理毎にリセット
されるアップカウントタイマである。また、ロック判断
カウンタ27は、ワイパブレード2a,2bがロック状
態となった場合に、入れ替わり解消処理を実施した回数
を計数するカウンタであり、ロック状態が入れ替わりに
よるものか積雪等の障害物によるものかを判断するため
のものである。さらに、ROM24には制御プログラム
および各種制御用固定データが記憶されており、RAM
25にはデータ処理した後の各モータ駆動装置10a,
10bへの出力信号や、CPU21にて演算処理したデ
ータが格納される。そして、CPU21では、ROM2
4に記憶されている制御プログラムに従い、ワイパ装置
1の駆動制御を実行する。
【0023】一方、図3はCPU21の主要機能構成を
示すブロック図である。以下、CPU21の機能を通し
て、本発明によるワイパ装置制御方法をその処理手順も
含め具体的に説明する。
【0024】図3に示したように、CPU21は、I/
Oインターフェース22を介してDR側パルス検出装置
11aとAS側パルス検出装置11bから取得したパル
スに基づき、ワイパブレード2a,2bの現在の位置角
度θa,θbを算出するDR側位置角度算出手段31a
およびAS側位置角度算出手段31bと、求めた位置角
度に基づいて各モータ3a,3bに対する制御出力をそ
れぞれ算出して各モータ駆動装置10a,10bに対し
送出するDR側モータ制御手段32aおよびAS側モー
タ制御手段32bとを有する構成となっている。
【0025】この場合、各位置角度算出手段31a,3
1bはそれぞれ、各パルス検出装置11a,11bから
取得したパルスを累積して現在のワイパブレード2a,
2bの位置角度を算出する。なお、当該CPU21で
は、パルス累積数をそのまま位置角度として取り扱い、
パルス数に基づいて以下の処理を行っている。但し、パ
ルス数とワイパブレード2a,2bの位置角度θa,θ
b(deg)との関係を予めマップ等によってROM24に
格納しておき、角度(deg)によって以下の処理を行って
も良い。また、モータ1回転(360°)がワイパアー
ム1往復に相当することから、パルス累積数からモータ
3a,3bの回転角度を求め、それを位置角度x°とし
て取り扱い、これに基づいて以下の処理を行っても良
い。
【0026】また、当該CPU21では、各モータ制御
手段32a,32bはそれぞれ次のような機能手段を備
えている。まず第1に、ワイパブレード2a,2bの現
在の位置角度から、DR側,AS側のそれぞれの立場で
見た両ワイパブレード2a,2b間の実際の角度差を算
出するDR側実測角度差算出手段33aとAS側実測角
度差算出手段33bを備える。
【0027】この場合、DR側,AS側のそれぞれの立
場で見た実測角度差とは、例えばDR側では、DR側ワ
イパブレード2aの位置角度を基準としてAS側ワイパ
ブレード2bの位置角度との差を求めることによって得
られる角度差である。つまり、例えばDR側が「10」
パルスの位置角度にあるときAS側が「3」パルスの位
置角度である場合、DR側実測角度差はDR側の位置角
度からAS側の位置角度を減じて(10−3)「+7」
となる。一方、これをAS側から見ると、AS側ワイパ
ブレード2bの位置角度を基準として、AS側実測角度
差はAS側の位置角度からDR側の位置角度を減じて
(3−10)「−7」となる。
【0028】次に、各実測角度差算出手段33a,33
bの後段には、現在の位置角度における両ワイパブレー
ド2a,2b間の位置角度差の目標値である目標角度差
と先に求めた実測角度差とを比較して、現時点における
実測角度差と目標角度差との差を示す角度差情報を算出
するDR側角度差情報算出手段34aとAS側角度差情
報算出手段34bがそれぞれ設けられている。
【0029】ここで、比較対象となる目標角度差は、R
OM24に予め格納されたDR側目標角度差マップ36
aとAS側目標角度差マップ36bからそれぞれ読み出
される。図4,5にこれらの構成を示す。図4はDR側
の位置角度を基準とした目標角度差を示すDR側目標角
度差マップ36aであり、図5はAS側の位置角度を基
準とした目標角度差を示すAS側目標角度差マップ36
bである。
【0030】この場合、図4のDR側目標角度差マップ
36aを見ると、例えばDR側の位置角度が「10」パ
ルスであるときAS側の位置角度目標は「5」パルスで
あり、両者の間の目標角度差は「+5」であることがわ
かる。従って、例えば「DR=10,AS=7」で実測
角度差「+3」との位置情報が得られている場合は、D
R側角度差情報算出手段34aでは、目標角度差に対し
て「+2」((+5)−(+3))というDR側角度差
情報を算出する。これは、先行するDR側から見てAS
側が目標位置角度よりも「2」パルス分進んでいる(近
付いている)状態を表している。
【0031】これに対し図5のAS側目標角度差マップ
36bでは、前記の例の場合(「DR=10,AS=
7」)、AS側の位置角度が「7」パルスのときDR側
の位置角度目標は「14」パルスであり、両者の間の目
標角度差は「−7」となる。これに対して、先の例では
実測角度差は「−3」(7−10)であり、AS側角度
差情報算出手段34bでは、目標角度差に対して「−
4」((−7)−(−3))というAS側角度差情報を
算出する。これは、追従するAS側から見てDR側が目
標位置角度よりも「4」パルス分遅れている(近付いて
いる)状態を表している。
【0032】ところで、各目標角度差マップ36a,3
6bでは、先行側は追従側に比してパルスのデータ分布
が粗くなっている。これは、先行側に衝突しないように
ワイパブレードを制御するに際しては、追従側の制御を
より細かくする必要があるためであり、このとき先行側
のパルス区分は粗くとも差し支えない。これを各マップ
において見ると、例えば図4では、DR側の目標位置角
度が1〜3パルスまではAS側の目標位置角度が1パル
スとなっており、DR側に対してAS側は段階的に目標
位置角度が設定されている。これは換言すると、追従す
るAS側1パルスに対してDR側は3パルス分の動きが
あることになり、その分DR側は粗なデータとなる。ま
た、図5では、初動時にはAS側が1パルス進行すると
DR側は2パルス進むように目標値が設定される。これ
は、追従するAS側1パルスに対してDR側は2パルス
分の動きがあることを意味しており、前述同様先行する
DR側のデータが粗となっている。
【0033】このため、DR側とAS側では同じ位置角
度であっても、制御形態が異なる場合が出てくる。例え
ば、「DR=3,AS=1」という位置角度データを得
た場合、図4によればDR側実測角度差「2」(3−
1)は目標角度差「2」と一致しておりOKのデータと
なる。ところが、図5においては、AS=1に対しては
目標角度差は「−1」であり、この場合の実測角度差
「−2」(1−3)に対してはNGとなる。このため、
DR側では通常制御が行われるのに対し、AS側では遅
れを取り戻すべく追従制御が行われることになる。
【0034】また、当該ワイパ装置1では、上反転位置
を境に先行側と追従側の先後関係が逆転する。すなわ
ち、復路においてはAS側がDR側に先行する先後関係
となる。従って、各目標角度差マップ36a,36bに
おいても、図示されてはいないがパルス90を超えパル
ス124以降はAS側が先行する形となっている。な
お、図4,5のマップはあくまでも一例であり、マップ
形態やその中の数値が図4,5のものに限定されないこ
とは言うまでもない。
【0035】このように、本発明のワイパ制御装置にあ
っては、DR側とAS側のそれぞれに相手方との対応を
有するマップを個々に持たせ、移動速度の異なるワイパ
ブレード2a,2bを自らの位置角度のみならず他方の
位置角度をも勘案して制御するようにしている。なお、
このため、何れか一方の側にモータ3aまたは3bから
のパルスが入力されると両モータ3a,3bの制御が開
始されることになる。
【0036】一方、角度差情報算出手段34a,34b
の後段にはさらに、得られた角度差情報に基づいて各モ
ータ3a,3bの出力を算出、決定するDR側モータ出
力算出手段35aと、AS側モータ出力算出手段35b
が設けられている。ここでは、各モータ出力算出手段3
5a,35bは、先の実測角度差からワイパブレードの
先後関係を判定した後、角度差情報に基づいて目標角度
差と実測角度差との間の差が小さくなるような各モータ
3a,3bの出力をそれぞれ算出し、それを各モータ駆
動装置10a,10bに指示する。
【0037】先の例(「DR=10,AS=7」)につ
いて見れば、DR側モータ出力算出手段35aは、実測
角度差「+3」、DR側角度差情報「+2」を取得し、
これに基づいて以後のDR側モータ3aの出力を算出す
る。この場合、取得した実測角度差からDR側とAS側
の先後関係が正しく維持されていることが認識され、そ
の上でDR側角度差情報からAS側が目標値よりも近付
いていることが認識される。すなわち、往路においては
DR側がAS側に先行する先後関係となるため、実測角
度差は「+」となるのが正常であり、この場合には実測
角度差の値が「+3」であることから両者の先後関係は
正常であることがわかる。また、DR側角度差情報から
は、AS側が目標値よりも「2」パルス分近付いている
ことが認識される。そこで、DR側モータ出力算出手段
35aではこの認識に従い、位置角度差を広げて目標値
に近付けるべくDR側について現在よりも高い出力(回
転数)を算出する。そして、この出力を実現するように
DR側モータ駆動装置10aに制御信号が送出される。
【0038】また、AS側モータ出力算出手段35bで
は、先の例の場合、実測角度差「−3」、AS側角度差
情報「−4」を取得し、これに基づいて以後のAS側モ
ータ3bの出力を算出する。この場合、取得した実測角
度差から、AS側とDR側の先後関係が正しく維持され
ており、その上でAS側角度差情報からDR側が近付い
ていることが認識される。すなわち、往路においてはA
S側はDR側に追従する先後関係となるため、実測角度
差は「−」となるのが正常であり、この場合にはこの値
が「−4」であることから両者の先後関係は正常である
ことがわかる。また、AS側角度差情報からは、DR側
が目標値よりも「4」パルス分近付いていることが認識
される。そこで、AS側モータ出力算出手段35bでは
この認識に従い、位置角度差を広げて目標値に近付ける
べくAS側について現在よりも低い出力(回転数)が算
出される。そして、この出力を実現するようにAS側モ
ータ駆動装置10bに制御信号が送出される。
【0039】このように、当該ワイパ制御装置12で
は、ワイパブレード2a,2b間の実測角度差が目標角
度差に近付くように各モータ3a,3bが独自に制御さ
れ、両者の位置角度差が目標よりも小さくなったとき
(近付いたとき)は、先行側の出力を上げるとともに、
追従側の出力を下げて位置角度差を拡大して目標位置角
度との差を縮めるようにする。また、位置角度差が目標
よりも大きくなったとき(離れたとき)は、先行側の出
力を下げるとともに、追従側の出力を上げて位置角度差
を縮小して目標位置角度との差を縮める。
【0040】一方、このような位置角度差に基づく制御
を行っている際に、例えば往路にて何らかの外力により
ワイパアーム6a,6b等が撓み、位置角度が変化する
ことなくDR側とAS側が入れ替わった場合を考える。
この場合、位置角度に変化がないため、角度差情報の符
号は正常であり各モータ出力算出手段35a,35bは
ワイパブレード2a,2bの入れ替わりを符号からは認
識できない。すなわち、本来後側のAS側がDR側より
先に出ても、先となったAS側は自らは後側であるとの
認識を依然として持っていることになる。また、後とな
ったDR側も依然として前側との認識を持っている。従
って、各モータ出力算出手段35a,35bは、入れ替
わり以後もDR側を先行させるべく、DR側をAS側よ
り速く動作させる。このため、追い越されたDR側の方
が速く作動され、ワイパブレード同士が当接してロック
状態となり停止してしまう。
【0041】そこで、当該ワイパ駆動制御装置12で
は、各モータ出力算出手段35a,35bでは認識でき
ない入れ替え状態に対処すべく、図3に示したようにロ
ック検出処理手段37をさらに設け、ワイパブレード2
a,2bの入れ替わりや積雪等によりロック状態が発生
するとそれを検知してその解消を図っている。図6は、
ロック検出処理手段37におけるロック検出解消処理の
手順を示すフローチャートである。なお、図6では往路
におけるロック状態を対象として当該処理を説明してい
るが、復路においてもDR側が先側、AS側が後側とな
って図6と同様の処理が行われる。
【0042】当該処理では、正常作動時に後側に位置す
べき側(以下、本来後側または単に後側と略す)のモー
タのパルスによってロック状態の発生を検出し、その原
因を検知している。この場合、後側のモータパルスによ
って状態を判断しているのは、通常作動中であれば、後
側のワイパアームは、正常作動時に先側に位置すべき側
(以下、本来先側または単に先側と略す)のロック状態
に関係なく出力を上げれば動作するはずだからである。
すなわち、ワイパブレードが重なり合うラップ領域で
は、後側のワイパアームは先側のワイパアームに対して
間隔を置いて作動しており、正常動作であればその間隔
分自由に動き得るためである。
【0043】本発明では、ロック状態が検出されると、
入れ替わりによるロック状態なのか障害物によるロック
状態なのかを判断し、入れ替わり対策を施して動かない
場合には障害物と見て出力を停止させる。ここではま
ず、ロック状態検出に伴い後側の出力を上げ先側ワイパ
ブレードの位置角度の変化を見る。この動作は、ワイパ
ブレードが入れ替わっている状況においては、追い越し
た側を逃がす動作となる。そして、この際には追い越さ
れた側もまた、障害が除かれて共に作動する。従って、
このような逃がし動作を行ったとき、本来先側のワイパ
ブレードに位置角度変化が見られた場合は、入れ替わり
によるロック状態と判断できる。
【0044】一方、後側出力を上げた後に前述の位置角
度差に基づく制御に戻すと、入れ替わり状態を本来の状
態に復元しようとして再びロック状態となる。このた
め、当該処理では、入れ替わりと判断された後には、上
反転位置に至るまで先後関係を入れ替えて制御し、ロッ
ク状態の解消と再発生の防止を図っている。
【0045】これに対し本来後側の出力を上げても本来
先側のワイパブレードの位置角度に変化がないときに
は、一旦後側の出力を元に戻し再びその出力を上げ、出
力アップ動作を何回か繰り返す。そして、後側の出力ア
ップを繰り返しても先側の位置角度に変化がないときに
は、積雪等によるロック状態と判断してワイパ装置1を
停止させる。
【0046】そこで、図6を参照しつつ前記処理を改め
て詳細に説明する。ロック検出処理手段37はまず、ス
テップS1にてロック判断カウンタ27が所定基準値以
上となっているか否かを判断する。ここでロック判断カ
ウンタ27は、前述のような後側出力を上げる動作が実
施された回数を計数するカウンタであり、それを数回繰
り返しても先側が動かない場合には、障害物によるロッ
ク状態と判断するためのものである。ロック検出処理手
段37は、ステップS1においてこのロック判断カウン
タ27を参照し、これが基準値以上となっているとき
は、出力アップ動作が所定回数行われてもロック状態が
解消しないとして、積雪等の障害物やガラス面の負荷過
大によるロック状態と判断する。そして、ロック検出処
理手段37は、システムの保護を図るべくステップS2
に進み、各モータ出力算出手段35a,bに対しモータ
3a,3bの出力を停止させる旨の命令を発する。
【0047】なお、この際モータ3a,3bの駆動回路
はオープン状態となるため、積雪によるロック状態など
では、ワイパブレード2a,2bは積雪の重みによって
下反転位置に戻る。また、ステップS2にてシステムダ
ウンした場合には、障害物がある旨の警告を表示灯や音
声にて運転者に対して行っても良い。さらに、ワイパ作
動スイッチがONのままであるときには、タイマ動作に
より、所定時間経過後に再トライするようにしても良
い。
【0048】一方、ロック判断カウンタ27が所定基準
値に満たない場合には、入れ替わりによるロック状態を
解消させるための動作に進む。ここではまずステップS
3にて、往路にて本来後側となるべきAS側(復路では
DR側)を動かす処置の進行状況が確認される。すなわ
ち、対策効果確認タイマ23aがオバーフローしている
か、または、AS側(本来後側)のモータパルスが所定
基準値(N個)以上発せられているかが確認される。
【0049】この場合、対策効果確認タイマ23aは、
AS側の出力を上げたが所定角度以下しか動かなかった
場合に、DR側(本来先側)の動きを調べに行く制限時
間を示している。従って、DR側が動かない場合には、
AS側の出力アップは対策効果確認タイマ23aに示さ
れた制限時間の間継続されることになる。
【0050】ステップS3にて、対策効果確認タイマ2
3aがオーバフローしておらず、AS側のモータパルス
も基準値を下回っているときにはステップS4に進み、
AS側タイマ23cがオーバーフローしているか否かが
判断される。
【0051】ここで、AS側タイマ23cは、AS側モ
ータ3bの回転パルスが入力される毎に割り込み処理が
なされてリセットされる。従って、AS側タイマ23c
のオーバーフローは、AS側モータ3bからの回転パル
スが入力されていないこと、つまりモータ3bが停止し
ていることを意味する。このため、ステップS3にてA
S側タイマ23cがオーバフローしているときには、ス
テップS5〜S8側に進み、入れ替わりによるロック状
態を解消すべく後側出力を上げる処理を行う。なお、オ
ーバーフローしていないときには、正常動作と判断して
ステップS1に戻る。
【0052】ステップS5では、まずDR側(本来先
側)のワイパブレード2aの位置角度をRAM25に記
憶する。その後ステップS6にて、AS側のモータ3b
の出力を上げる。これにより、ワイパブレードの入れ替
わりにより本来後側のAS側が先に来ている場合、AS
側のワイパブレード2bを逃がすように動かすことにな
り、ワイパブレード2bはロック状態から離脱して作動
する。
【0053】ステップS6におけるAS側の出力アップ
を行った後、ステップS7で対策効果確認タイマ23a
をスタートさせ、さらに、ステップS8にてAS側タイ
マ23cをリセットする。
【0054】その後ステップS8から再びステップS1
に戻り、ロック判断カウンタ27が確認される。この場
合、ロック判断カウンタ27はカウントアップされてい
ないのでそのままステップS2に進む。ステップS2で
は、対策効果確認タイマ23aとAS側のモータ3bの
パルス数が確認される。この場合、モータ3bの出力ア
ップの結果、AS側が作動していればその分モータパル
スが入力されておりパルス数がN個を超える。これに対
しAS側が作動していないときには、モータパルスが入
力されない。このため、対策効果確認タイマ23aがオ
ーバーフローし制限時間切れとなるまでステップS4か
らS8までの動作が繰り返され、その間AS側の出力ア
ップ状態が維持される。
【0055】このようにステップS3では、モータ3b
の出力アップによりAS側が作動したときはその後すぐ
にステップS9側に進む。また、AS側が作動しないと
きには、出力アップをしばらく続けて対策効果確認タイ
マ23aによる制限時間が経過した後ステップS9側に
進む。
【0056】ステップS9に進むと、まず対策効果確認
タイマ23aがリセットされ、ステップS10にて現在
のDR側(本来先側)の位置角度が読み込まれる。そし
て、ステップS11にて、ステップS5で記憶したDR
側の位置角度と、ステップS10で読み込んだ位置角度
とが比較される。
【0057】この場合、ワイパブレード2a,2bの入
れ替わりによるロック状態であれば、AS側の出力アッ
プによる作動に伴い、DR側のワイパブレード2aもロ
ック状態から解放されて作動する。従って、新旧のDR
側の位置角度を比較して、DR側にAS側の出力アップ
に伴う微動域を超えた所定基準値以上の動きがあったと
きには、入れ替わりによるロック状態であったと判断で
きる。これに対してAS側の出力を上げたにもかかわら
ずDR側が作動しないときは、両者が積雪等による障害
物によってロック状態となっていると判断できる。
【0058】このためステップS12では、ロック原因
の識別を行うべく、新旧のDR側位置角度の差、つまり
DR側の移動量が所定基準値以下であるか否かを判断す
る。そして、移動量が基準値以下の場合には、ステップ
S13に進んでAS側の出力を元に戻した上で、ステッ
プS14でロック判断カウンタ27をカウントアップし
ステップS1に戻る。ここではロック判断カウンタ27
はまだ「1」であるため、ステップS1からS2へ進
む。ステップS2では、先にS9にて対策効果確認タイ
マ23aがリセットされていることからS4側に進む。
また、このときAS側は依然として作動していないので
ASタイマ23cはオバーフローしておりS5〜S8の
処理が行われる。その後対策効果確認タイマ23aがオ
バーフローするとS2からS9側に進み、S9〜S14
の処理が行われる。すなわち、DR側の移動が認められ
ないときにはAS側の出力上昇→復帰→上昇の動作を複
数回繰り返すことになる。そして、出力アップ動作を繰
り返すたびにロック判断カウンタ27がカウントアップ
され、所定基準回数(例えば、2〜4回)繰り返しても
DR側が作動しないときには、ステップS1からステッ
プS2へと進んで出力が停止される。
【0059】一方、ステップS12にてDR側の移動量
が基準値を超えていると確認された場合には、ワイパブ
レード2a,2bの入れ替わり発生と判断して、ステッ
プS15,16側に進む。このときステップS15で
は、ロック状態の解消処置開始に先立ちロック判断カウ
ンタ27をリセットし、ステップS16に進む。
【0060】ステップS16では、前述の位置角度制御
により再度ロック状態となるのを防止すべく、上反転位
置に至るまでDR側とAS側の制御形態を入れ替えて動
作させる。すなわち、本来先行側であるべきDR側を追
従側のAS側目標角度差マップ36bに基づいて制御
し、本来追従側であるべきAS側を先行側のDR側目標
角度差マップ36aに基づいて制御する。従って、DR
側モータ出力算出手段35aは、AS側角度差情報算出
手段34bから角度差情報を取得し、そのデータに基づ
いてDR側モータ3aの出力を決定する。また、AS側
モータ出力算出手段35bでは、DR側角度差情報算出
手段34aから角度差情報を取得し、そのデータに基づ
いてAS側モータ3bの出力を決定する。
【0061】このため、上反転位置に至るまで、入れ替
わって先側となったAS側(本来は後側)はそのまま先
行させて駆動され、後側となったDR側(本来は先側)
は所定位置角度差を維持するようにAS側に追従させて
駆動される。そして、上反転位置にて本来の制御形態に
戻される。これにより、入れ替わりによってロック状態
となったワイパブレード2a,2bは、ロック状態が解
除されて再び動き始め、上反転位置に至った以降は通常
の動作に復帰することになる。また、作動開始後も、ワ
イパブレード同士が再び当接してロック状態となる事態
も回避される。
【0062】なお、ステップS16における入れ替え制
御においては、復路にてワイパブレードが入れ替わった
時には、入れ替わり後下反転位置を経て上反転位置まで
DR側とAS側の制御形態が入れ替えられる。これは、
下反転位置にて制御形態を元に戻すとDR側が先行する
ように制御されるため、下反転位置においてワイパブレ
ードがロック状態となるためである。また、一旦入れ替
わりが生じて制御形態を入れ替えた後、また何らかの原
因によって再び入れ替わりが生じ正規の先後関係に戻っ
た場合には、制御形態を元に戻しワイパブレードを通常
の制御形態で駆動する。
【0063】本発明は前記実施の形態に限定されるもの
ではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能で
あることはいうまでもない。
【0064】
【発明の効果】本発明にあっては、後側のタイマのオー
バーフローによりワイパブレードのロック状態を検知さ
れると後側の出力を上げて先側の様子を見るようにした
ことにより、左右のワイパブレードが、先後関係の入れ
替わりや障害物によりロック状態となっても、ロック状
態とその原因を的確に検知し、その解消処理を行うこと
が可能となる。特に、位置角度変化を伴うことなく機構
部の撓みによって左右のワイパブレードの先後関係が入
れ替わった場合でも、入れ替わりによるロック状態であ
ることを的確に認識でき、その解消処理を行うことが可
能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】対向払拭型ワイパ装置の構成およびその制御系
の概略を示す説明図である。
【図2】本発明によるワイパ制御方法を適用したワイパ
駆動制御装置の回路構成を示すブロック図である。
【図3】CPUの主要機能構成を示すブロック図であ
る。
【図4】DR側の位置角度を基準として目標角度差を設
定したDR側目標角度差マップである。
【図5】AS側の位置角度を基準として目標角度差を設
定したAS側目標角度差マップである。
【図6】ロック検出処理手段におけるロック検出解消処
理の手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 ワイパ装置 2a DR側ワイパブレード(第1ワイパブレード) 2b AS側ワイパブレード(第2ワイパブレード) 3a DR側モータ 3b AS側モータ 4a,4b 払拭領域 5a,5b ワイパ軸 6a,6b ワイパアーム 7a,7b 駆動レバー 8a,8b 連結ロッド 9a,9b クランクアーム 10a DR側モータ駆動装置 10b AS側モータ駆動装置 11a DR側パルス検出装置 11b AS側パルス検出装置 12 ワイパ駆動制御装置 21 CPU 22 I/Oインターフェース 23a 対策効果確認タイマ 23b DR側タイマ 23c AS側タイマ 24 ROM 25 RAM 26 バスライン 27 ロック判断カウンタ 31a DR側位置角度算出手段 31b AS側位置角度算出手段 32a DR側モータ制御手段 32b AS側モータ制御手段 33a DR側実測角度差算出手段 33b AS側実測角度差算出手段 34a DR側角度差情報算出手段 34b AS側角度差情報算出手段 35a DR側モータ出力算出手段 35b AS側モータ出力算出手段 36a DR側目標角度差マップ 36b AS側目標角度差マップ 37 ロック検出処理手段

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 それぞれ別個のモータによって駆動さ
    れ、予め定められた先後関係をもって払拭動作を行う左
    右のワイパブレードを有してなる対向払拭型ワイパ装置
    の制御方法であって、 前記対向払拭型ワイパ装置の駆動中に前記ワイパブレー
    ドが停止した場合、正常作動時に後側にあるべきワイパ
    ブレードを駆動するモータの出力を上昇させ、このモー
    タ出力上昇により正常作動時に先側にあるべきワイパブ
    レードが動作した場合、上反転位置に至るまで前記先後
    関係を入れ替えて前記ワイパブレードを駆動することを
    特徴とする対向払拭型ワイパ装置の制御方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の対向払拭型ワイパ装置の
    制御方法であって、前記各モータの少なくとも一方に
    は、その回転に伴って発生するパルス信号によってリセ
    ットされるタイマが接続されており、前記モータ出力上
    昇は、正常作動時に後側にあるべきワイパブレードを駆
    動するモータに接続された前記タイマがリセットされず
    にオバーフローした場合に実施されることを特徴とする
    対向払拭型ワイパ装置の制御方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の対向払拭型ワイパ装置の
    制御方法であって、前記モータ出力上昇により正常作動
    時に先側にあるべきワイパブレードが動作しないとき、
    前記モータ出力を一旦元の出力に復帰させ再び上昇させ
    ることを特徴とする対向払拭型ワイパ装置の制御方法。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の対向払拭型ワイパ装置の
    制御方法であって、前記モータ出力の上昇、復帰を所定
    回数繰り返しても正常作動時に先側にあるべきワイパブ
    レードが動作しないとき、前記各モータの出力を停止さ
    せることを特徴とする対向払拭型ワイパ装置の制御方
    法。
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US09/290,928 US6288509B1 (en) 1998-04-22 1999-04-13 Method for controlling an opposed wiping type wiper apparatus and an opposed wiping type wiper apparatus

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