JPH11301415A - 対向払拭型ワイパ装置の制御方法 - Google Patents
対向払拭型ワイパ装置の制御方法Info
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- JPH11301415A JPH11301415A JP10111900A JP11190098A JPH11301415A JP H11301415 A JPH11301415 A JP H11301415A JP 10111900 A JP10111900 A JP 10111900A JP 11190098 A JP11190098 A JP 11190098A JP H11301415 A JPH11301415 A JP H11301415A
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Abstract
った場合に、ワイパブレードがロック状態となって停止
することを防止する。 【解決手段】 対向払拭型ワイパ装置において、予め定
められた前後関係をもって払拭動作を行う左右のワイパ
ブレードを下反転位置において上下に重合させる。予め
定められた前後関係が入れ替わった場合、上反転位置に
至るまで、左右のワイパブレードの制御形態を入れ替え
るなどして、追い越した側のワイパブレードの速度を追
い越された側のワイパブレードの速度よりも速くする。
Description
の制御技術に関し、特に、対向払拭型のワイパ装置に適
用して有効な技術に関するものである。
増大や横方向の視界向上のため、フロントガラスの左右
両端側にワイパアームの回転中心を配し、フロントガラ
スの両サイドから中央に向かってワイパブレードが作動
するいわゆる対向払拭型のワイパ装置が採用されてきて
いる。
両中央部にワイパ駆動用のモータを配置し、リンク機構
を介して左右のワイパブレードを対向作動させている。
すなわち、モータの回転軸にクランクアームを取り付け
るとともに、上下中間位置が枢支された中間リンクを設
け、その一端側とクランクアームとを連結ロッドにて接
続させる。これにより、モータの回転運動は中間リンク
の往復揺動運動に変換される。そして、中間リンクの上
下両端部を駆動ロッドを介してフロントガラス両端下部
から突出する左右のワイパ軸の駆動レバーに連結させ、
左右のワイパアームを対向的に作動させている。
ように1個のモータで駆動しようとすると、前述のよう
にほぼ車両の全幅に等しい駆動機構を要し、機構が大が
かりとなり、かつその重量も大きくなるという問題があ
った。そこで、このような問題を解決すべく、左右のワ
イパブレードをそれぞれ別個にモータ駆動する方式が開
発されている。
一の特性を持つモータを配することは困難であり、ま
た、モータに対する負荷変動をなくすことも不可能であ
る。従って、左右のモータの非同期動作が生じ易く、左
右の動きがバラバラになりワイパブレード同士が干渉し
てしまうという問題が生じる。
イパアームの位置角度を検出し、基準となる側のワイパ
アームの位置角度から、もう一方の側のワイパアームの
位置角度を引いて両者の位置角度差を求め、それに基づ
いて両ワイパアームの動作を制御する方式も開発されて
いる。
R側と略す)を基準として、位置角度差=DR側ワイパ
アーム位置角度−助手席側(以下、AS側と略す)ワイ
パアーム位置角度を求める。このとき、位置角度差は前
記演算結果の絶対値であり、演算結果が+のときはDR
側の角度が大きく、−のときはAS側の角度が大きいこ
とになる。そして、得られた値が+のときは、その絶対
値に応じて、DR側モータの出力を上げるか、AS側モ
ータの出力を下げるか、あるいはその両方を行い位置角
度差の解消を図る。また、演算結果が−のときはその逆
の動作を行って正常動作への復帰を図っている。
うな位置角度差に基づいてワイパ動作を制御する方式で
は、何らかの外力によりDR側とAS側の前後関係が入
れ替わってしまった場合、そのまま位置角度差による制
御を続行すると、ワイパブレードが入れ替わった状態で
角度差を無くそうとするため、ワイパブレード同士が当
接してロック状態となりワイパが停止してしまうという
問題がある。すなわち、入れ替わり状態であるにもかか
わらず、両者の位置角度差に基づき、追い越した方の出
力を下げるとともに、追い越された方の出力を上げて、
先行する側を追い抜いて正常な位置角度差を保とうとす
る。このため、追い越した側に追い越された側が追い付
き両者が接触し、さらにこの状態で追い越された側が追
い越した側を追い抜こうとするため、両者は当接したま
まロック状態となる。従って、ワイパ動作が停止してし
まい、この状態を解消するためには、人手によりワイパ
ブレードの位置関係を元に戻す必要がありその改善が望
まれていた。
前後関係が入れ替わった場合であっても、ワイパブレー
ドがロック状態となって停止してしまうことを防止する
ことにある。
パ装置の制御方法は、予め定められた前後関係をもって
払拭動作を行う左右のワイパブレードを有してなる対向
払拭型ワイパ装置の制御方法であって、ワイパブレード
の前後関係が入れ替わった場合、上反転位置に至るま
で、追い越した側のワイパブレードの速度を追い越され
た側のワイパブレードの速度よりも速くすることを特徴
としている。
ードが追い越した側のワイパブレードに追い付き、両者
が当接してロック状態となりワイパ動作が停止してしま
うことを回避できる。
御方法は、予め定められた前後関係をもって払拭動作を
行う第1ワイパブレードと第2ワイパブレードを有して
なる対向払拭型ワイパ装置の制御方法であって、第1ワ
イパブレードと第2ワイパブレードの前後関係が入れ替
わった場合、上反転位置に至るまで第1ワイパブレード
と第2ワイパブレードの制御形態を入れ替え、第2ワイ
パブレードを第1ワイパブレードとして、第1ワイパブ
レードを第2ワイパブレードとして駆動することを特徴
としている。
制御方法は、予め定められた前後関係をもって払拭動作
を行う第1ワイパブレードと第2ワイパブレードを有し
てなる対向払拭型ワイパ装置の制御方法であって、第1
および第2ワイパブレードの位置角度をそれぞれ算出
し、第1ワイパブレードの位置角度と第2ワイパブレー
ドの位置角度とに基づき第1ワイパブレードの位置角度
を基準として第1ワイパブレードと第2ワイパブレード
との間の実際の位置角度差を示した第1ワイパブレード
側実測角度差を算出し、第2ワイパブレードの位置角度
と第1ワイパブレードの位置角度とに基づき第2ワイパ
ブレードの位置角度を基準として第2ワイパブレードと
第1ワイパブレードとの間の実際の位置角度差を示した
第2ワイパブレード側実測角度差を算出し、第1ワイパ
ブレードを、第1ワイパブレードと第2ワイパブレード
の間の位置角度差の目標値として第1ワイパブレードの
位置角度に対応して予め設定された第1ワイパブレード
側目標角度差と実測角度差との差を小さくするように駆
動し、第2ワイパブレードを、第2ワイパブレードと第
1ワイパブレードの間の位置角度差の目標値として第2
ワイパブレードの位置角度に対応して予め設定された第
2ワイパブレード側目標角度差と実測角度差との差を小
さくするように駆動し、第1ワイパブレードと第2ワイ
パブレードとの間に予め定められた前後関係が入れ替わ
った場合、上反転位置に至るまで第1ワイパブレードと
第2ワイパブレードの制御形態を入れ替え、第2ワイパ
ブレードを第1ワイパブレードとして、第1ワイパブレ
ードを第2ワイパブレードとして駆動することを特徴と
している。
に基づいて詳細に説明する。図1は、対向払拭型ワイパ
装置の構成およびその制御系の概略を示す説明図であ
る。
パ制御方法を適用したワイパ装置である。当該ワイパ装
置1は、DR側とAS側を対向配置しDR側ワイパブレ
ード(第1ワイパブレード)2aとAS側ワイパーブレ
ード(第2ワイパブレード)2b(以下、ワイパブレー
ド2a,2bと略す)を下反転位置において上下に重合
させたいわゆる対向払拭型の構成となっている。そし
て、下反転位置から上反転位置まではDR側がAS側に
先行し、上反転位置から下反転位置まではAS側がDR
側に先行する前後関係にてワイパブレード2a,2bが
駆動される。
ぞれDR側モータ3aとAS側モータ3b(以下、モー
タ3a,3bと略す)が別個に設けられており、各ワイ
パブレード2a,2bの位置情報(位置角度θa,θ
b)に基づいて各々別個に制御されるようになってい
る。なお、符号における「a,b」は、それぞれDR側
とAS側に関連する部材や部分であることを示してい
る。
いブレードラバー部材が取り付けられている。そして、
このブレードラバー部材を車両のフロントガラス上に密
着させて移動させることにより、図1に2点鎖線にて示
した払拭領域4a,4bに存在する水滴等が払拭され
る。ワイパブレード2a,2bは、ワイパ軸5a,5b
を中心に左右に揺動運動を行うワイパアーム6a,6b
に支持されている。ワイパアーム6a,6bには、ワイ
パ軸5a,5bと対称に駆動レバー7a,7bが配設さ
れている。また、駆動レバー7a,7bの端部には連結
ロッド8a,8bが取り付けられている。この連結ロッ
ド8a,8bの他端側は、モータ3a,3bによって回
転されるクランクアーム9a,9bの先端部に接続され
ている。そして、モータ3a,3bの回転に伴ってクラ
ンクアーム9a,9bが回転し、この動きが連結ロッド
8a,8bを介して駆動レバー7a,7bへと伝達さ
れ、モータ3a,3bの回転運動がワイパアーム6a,
6bの揺動運動に変換されるようになっている。
られた駆動回路、すなわちDR側モータ駆動装置10a
とAS側モータ駆動装置10bによって駆動される。ま
た、モータ3a,3bには、ロータリエンコーダ等を用
いたパルス検出手段であるDR側パルス検出装置11a
とAS側パルス検出装置11bが接続されており、その
回転角度が検出できるようになっている。この場合、各
モータ駆動装置10a,10bは、ワイパ駆動制御装置
12により制御されており、各パルス検出装置11a,
11bの検出値もこのワイパ駆動制御装置12に送られ
るようになっている。
用したワイパ駆動制御装置12の回路構成を示すブロッ
ク図である。図2に示したように、当該ワイパ駆動制御
装置12は、CPU21を中心として、I/Oインター
フェース22と、タイマ23、ROM24、RAM25
がバスライン26を介して互いに接続されたマイクロコ
ンピュータと、その周辺回路とから構成される。そし
て、各パルス検出装置11a,11bからの信号を処理
し、各モータ駆動装置10a,10bに制御信号を送出
する。
パルス検出装置11aと、AS側パルス検出装置11
b、DR側モータ駆動装置10a、AS側モータ駆動装
置10bが接続されている。また、ROM24には制御
プログラムおよび各種制御用固定データが記憶されてお
り、RAM25にはデータ処理した後の各モータ駆動装
置10a,10bへの出力信号や、CPU21にて演算
処理したデータが格納される。そして、CPU21で
は、ROM24に記憶されている制御プログラムに従
い、ワイパ装置1の駆動制御を実行する。
示すブロック図である。以下、CPU21の機能を通し
て、本発明によるワイパ装置制御方法をその処理手順も
含め具体的に説明する。
Oインターフェース22を介してDR側パルス検出装置
11aとAS側パルス検出装置11bから取得したパル
スに基づき、ワイパブレード2a,2bの現在の位置角
度θa,θbを算出するDR側位置角度算出手段31a
およびAS側位置角度算出手段31bと、求めた位置角
度に基づいて各モータ3a,3bに対する制御出力をそ
れぞれ算出して各モータ駆動装置10a,10bに対し
送出するDR側モータ制御手段32aおよびAS側モー
タ制御手段32bとを有する構成となっている。
1bはそれぞれ、各パルス検出装置11a,11bから
取得したパルスを累積して現在のワイパブレード2a,
2bの位置角度を算出する。なお、当該CPU21で
は、パルス累積数をそのまま位置角度として取り扱い、
パルス数に基づいて以下の処理を行っている。但し、パ
ルス数とワイパブレード2a,2bの位置角度θa,θ
b(deg)との関係を予めマップ等によってROM24に
格納しておき、角度(deg)によって以下の処理を行って
も良い。また、モータ1回転(360°)がワイパアー
ム1往復に相当することから、パルス累積数からモータ
3a,3bの回転角度を求め、それを位置角度x°とし
て取り扱い、これに基づいて以下の処理を行っても良
い。
手段32a,32bはそれぞれ次のような機能手段を備
えている。まず第1に、ワイパブレード2a,2bの現
在の位置角度から、DR側,AS側のそれぞれの立場で
見た両ワイパブレード2a,2b間の実際の角度差を算
出するDR側実測角度差算出手段33aとAS側実測角
度差算出手段33bを備える。
場で見た実測角度差とは、例えばDR側では、DR側ワ
イパブレード2aの位置角度を基準としてAS側ワイパ
ブレード2bの位置角度との差を求めることによって得
られる角度差である。つまり、例えばDR側が「10」
パルスの位置角度にあるときAS側が「3」パルスの位
置角度である場合、DR側実測角度差(第1ワイパブレ
ード側実測角度差)はDR側の位置角度からAS側の位
置角度を減じて(10−3)「+7」となる。一方、こ
れをAS側から見ると、AS側ワイパブレード2bの位
置角度を基準として、AS側実測角度差(第2ワイパブ
レード側実測角度差)はAS側の位置角度からDR側の
位置角度を減じて(3−10)「−7」となる。
bの後段には、現在の位置角度における両ワイパブレー
ド2a,2b間の位置角度差の目標値である目標角度差
と先に求めた実測角度差とを比較して、現時点における
実測角度差と目標角度差との差を示す角度差情報を算出
するDR側角度差情報算出手段34aとAS側角度差情
報算出手段34bがそれぞれ設けられている。
OM24に予め格納されたDR側目標角度差マップ36
aとAS側目標角度差マップ36bからそれぞれ読み出
される。図4,5にこれらの構成を示す。図4はDR側
の位置角度を基準とした目標角度差(第1ワイパブレー
ド側目標角度差)を示すDR側目標角度差マップ36a
であり、図5はAS側の位置角度を基準とした目標角度
差(第2ワイパブレード側目標角度差)を示すAS側目
標角度差マップ36bである。
36aを見ると、例えばDR側の位置角度が「10」パ
ルスであるときAS側の位置角度目標は「5」パルスで
あり、両者の間の目標角度差は「+5」であることがわ
かる。従って、例えば「DR=10,AS=7」で実測
角度差「+3」との位置情報が得られている場合は、D
R側角度差情報算出手段34aでは、目標角度差に対し
て「+2」((+5)−(+3))というDR側角度差
情報を算出する。これは、先行するDR側から見てAS
側が目標位置角度よりも「2」パルス分進んでいる(近
付いている)状態を表している。
36bでは、前記の例の場合(「DR=10,AS=
7」)、AS側の位置角度が「7」パルスのときDR側
の位置角度目標は「14」パルスであり、両者の間の目
標角度差は「−7」となる。これに対して、先の例では
実測角度差は「−3」(7−10)であり、AS側角度
差情報算出手段34bでは、目標角度差に対して「−
4」((−7)−(−3))というAS側角度差情報を
算出する。これは、追従するAS側から見てDR側が目
標位置角度よりも「4」パルス分遅れている(近付いて
いる)状態を表している。
6bでは、先行側は追従側に比してパルスのデータ分布
が粗くなっている。これは、先行側に衝突しないように
ワイパブレードを制御するに際しては、追従側の制御を
より細かくする必要があるためであり、このとき先行側
のパルス区分は粗くとも差し支えない。これを各マップ
において見ると、例えば図4では、DR側の目標位置角
度が1〜3パルスまではAS側の目標位置角度が1パル
スとなっており、DR側に対してAS側は段階的に目標
位置角度が設定されている。これは換言すると、追従す
るAS側1パルスに対してDR側は3パルス分の動きが
あることになり、その分DR側は粗なデータとなる。ま
た、図5では、初動時にはAS側が1パルス進行すると
DR側は2パルス進むように目標値が設定される。これ
は、追従するAS側1パルスに対してDR側は2パルス
分の動きがあることを意味しており、前述同様先行する
DR側のデータが粗となっている。
度であっても、制御形態が異なる場合が出てくる。例え
ば、「DR=3,AS=1」という位置角度データを得
た場合、図4によればDR側実測角度差「2」(3−
1)は目標角度差「2」と一致しておりOKのデータと
なる。ところが、図5においては、AS=1に対しては
目標角度差は「−1」であり、この場合の実測角度差
「−2」(1−3)に対してはNGとなる。このため、
DR側では通常制御が行われるのに対し、AS側では遅
れを取り戻すべく追従制御が行われることになる。
を境に先行側と追従側の前後関係が逆転する。すなわ
ち、復路においてはAS側がDR側に先行する前後関係
となる。従って、各目標角度差マップ36a,36bに
おいても、図示されてはいないがパルス90を超えパル
ス124以降はAS側が先行する形となっている。な
お、図4,5のマップはあくまでも一例であり、マップ
形態やその中の数値が図4,5のものに限定されないこ
とは言うまでもない。
っては、DR側とAS側のそれぞれに相手方との対応を
有するマップを個々に持たせ、移動速度の異なるワイパ
ブレード2a,2bを自らの位置角度のみならず他方の
位置角度をも勘案して制御するようにしている。なお、
このため、何れか一方の側にモータ3aまたは3bから
のパルスが入力されると両モータ3a,3bの制御が開
始されることになる。
の後段にはさらに、得られた角度差情報に基づいて各モ
ータ3a,3bの出力を算出、決定するDR側モータ出
力算出手段35aと、AS側モータ出力算出手段35b
が設けられている。ここでは、各モータ出力算出手段3
5a,35bは、先の実測角度差からワイパブレードの
前後関係を判定した後、角度差情報に基づいて目標角度
差と実測角度差との間の差が小さくなるような各モータ
3a,3bの出力をそれぞれ算出し、それを各モータ駆
動装置10a,10bに指示する。
いて見れば、DR側モータ出力算出手段35aは、実測
角度差「+3」、DR側角度差情報「+2」を取得し、
これに基づいて以後のDR側モータ3aの出力を算出す
る。この場合、取得した実測角度差からDR側とAS側
の前後関係が正しく維持されていることが認識され、そ
の上でDR側角度差情報からAS側が目標値よりも近付
いていることが認識される。すなわち、往路においては
DR側がAS側に先行する前後関係となるため、実測角
度差は「+」となるのが正常であり、この場合には実測
角度差の値が「+3」であることから両者の前後関係は
正常であることがわかる。また、DR側角度差情報から
は、AS側が目標値よりも「2」パルス分近付いている
ことが認識される。そこで、DR側モータ出力算出手段
35aではこの認識に従い、位置角度差を広げて目標値
に近付けるべくDR側について現在よりも高い出力(回
転数)を算出する。そして、この出力を実現するように
DR側モータ駆動装置10aに制御信号が送出される。
は、先の例の場合、実測角度差「−3」、AS側角度差
情報「−4」を取得し、これに基づいて以後のAS側モ
ータ3bの出力を算出する。この場合、取得した実測角
度差から、AS側とDR側の前後関係が正しく維持され
ており、その上でAS側角度差情報からDR側が近付い
ていることが認識される。すなわち、往路においてはA
S側はDR側に追従する前後関係となるため、実測角度
差は「−」となるのが正常であり、この場合にはこの値
が「−4」であることから両者の前後関係は正常である
ことがわかる。また、AS側角度差情報からは、DR側
が目標値よりも「4」パルス分近付いていることが認識
される。そこで、AS側モータ出力算出手段35bでは
この認識に従い、位置角度差を広げて目標値に近付ける
べくAS側について現在よりも低い出力(回転数)が算
出される。そして、この出力を実現するようにAS側モ
ータ駆動装置10bに制御信号が送出される。
は、ワイパブレード2a,2b間の実測角度差が目標角
度差に近付くように各モータ3a,3bが独自に制御さ
れ、両者の位置角度差が目標よりも小さくなったとき
(近付いたとき)は、先行側の出力を上げるとともに、
追従側の出力を下げて位置角度差を拡大して目標位置角
度との差を縮めるようにする。また、位置角度差が目標
よりも大きくなったとき(離れたとき)は、先行側の出
力を下げるとともに、追従側の出力を上げて位置角度差
を縮小して目標位置角度との差を縮める。
を行っている際に、例えば往路にて何らかの外力により
DR側とAS側が入れ替わり「DR=7,AS=10」
となった場合を考える。このようにAS側がDR側を飛
び越して先行すると前述の位置角度差に基づく制御で
は、追い越したAS側の出力を下げると共に追い越され
たDR側の出力を上げて位置角度差を縮めようとする。
0」)について見れば、まずDR側実測角度差は「−
3」となり、目標角度差は図4の目標角度差マップ36
aから「+4」、角度差情報は「(+4)−(−3)=
+7」となる。従って、DR側モータ出力算出手段35
aは、DR側から見てAS側が目標位置角度よりも
「7」パルス分進んで近付いていると判断し、位置角度
差を目標角度差に近付けるべくAS側に追い越されたD
R側の出力を上げる。
り、目標角度差は図5の目標角度差マップ36aから
「−10」、角度差情報は「(−10)−(+3)=−
13」となる。従って、AS側モータ出力算出手段35
bは、AS側から見てDR側が目標位置角度よりも「1
3」パルス分遅れていると判断し、位置角度差を目標角
度差に近付けるべくDR側を追い越したAS側の出力を
下げる。
と先行するAS側にDR側が追い付き、ワイパブレード
同士が当接してロック状態となってしまう。そこで、当
該ワイパ駆動制御装置12では、入れ替わり発生後は、
追い越した側の速度が追い越された側の速度よりも速く
なるよう、AS側とDR側の制御形態を入れ替え、追い
越された側が追い越した側に追い付いてロック状態が生
じないよう取り計らっている。
5bは、角度差情報に基づいてモータ出力を算出するに
際し、前述のように、実測角度差によりワイパブレード
2a,2bの前後関係が入れ替わっていないか否かを判
断している。この際、DR側では、DR側がAS側より
も遅れている旨の実測角度差、つまり「−」の実測角度
差が得られた時は入れ替わりと判断する。例えば、先の
例では「DR=7,AS=10」にて実測角度差が「−
3」と算出され、この値をDR側モータ出力算出手段3
5aが取得した場合、AS側がDR側を追い越して入れ
替わりが発生したと判断する。
度差が「+」となったときは入れ替わりと判断する。例
えば先の例(「AS=10,DR=7」)では実測角度
差は「+3」となり、AS側モータ出力算出手段35b
もまた、AS側がDR側を追い越して入れ替わりが発生
したと判断する。なお、復路では両者の前後関係が逆と
なるため、この逆の判断(DR側:「+」、AS側:
「−」で入れ替わり)が行われる。
算出手段35a,35bは、それ以後ワイパブレード2
a,2bが上反転位置に達するまで、それぞれ相手側の
制御形態にて各モータ3a,3bを駆動させるべくモー
タ出力を算出する。すなわち、入れ替わり確認後は、D
R側モータ3aはAS側のデータにより、また、AS側
モータ3bはDR側データにより制御される。
35aでは、AS側角度差情報算出手段34bから角度
差情報を取得し、そのデータに基づいてDR側モータ3
aの出力を決定する。これを先の例で見れば、DR側モ
ータ出力算出手段35aは角度差情報として「−13」
を取得し、これをDR側角度差情報として用いる。これ
は、DR側の角度差情報としては、DR側から見てAS
側が目標角度差よりも「13」パルス分遅れている(離
れている)ことを意味しており、DR側モータ出力算出
手段35aでは、位置角度差を目標値に近付けるべくD
R側(追い越された側)を遅らせる。
bでは、DR側角度差情報算出手段34aから角度差情
報を取得し、そのデータに基づいてAS側モータ3bの
出力を決定する。従って、先の例によれば、AS側モー
タ出力算出手段35bは角度差情報として「+7」を取
得し、これをAS側角度差情報として用いる。これは、
AS側の角度差情報としては、AS側から見てDR側が
目標角度差よりも「7」パルス分進んでいる(離れてい
る)ことを意味しており、AS側モータ出力算出手段3
5bでは、位置角度差を目標値に近付けるべくAS側
(追い越した側)を速くする。
することにより、入れ替わり直後から両者の位置角度差
は拡大し、ワイパブレード同士が当接する事態が回避さ
れる。その後、両者はそのまま制御形態を入れ替えたま
ま駆動され、上反転位置に至ったところで制御形態は元
に戻される。すなわち、往路にて入れ替わりが生じた時
には、入れ替わり後上反転位置までDR側とAS側の制
御形態が入れ替えられる。また、復路にて入れ替わりが
生じた場合には、入れ替わり後下反転位置を経て上反転
位置までDR側とAS側の制御形態が入れ替えられる。
これは、下反転位置にて制御形態を元に戻すとDR側が
先行するように制御されるため、下反転位置においてワ
イパブレードがロック状態となるためである。
入れ替えた後、また何らかの原因によって再び入れ替わ
りが生じ正規の前後関係に戻った場合には、制御形態を
元に戻しワイパブレードを通常の制御形態で駆動する。
ではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能で
あることはいうまでもない。
わり発生後はDR側とAS側の位置角度情報を入れ替え
てワイパブレード同士の当接を防止しているが、入れ替
わり発生後において、追い越した側の速度が追い越され
た側の速度よりも速くなるような制御形態であれば良
く、前記の例には限定されない。例えば、入れ替わりを
検知した後は、取得した角度差情報の符号を反転させて
制御を行うようにしても良い。これを前述の例で示せ
ば、DR側モータ出力算出手段35aでは「+7」とい
う角度差情報を「−7」に変換し、AS側モータ出力算
出手段35bでは「−13」という角度差情報を「+1
3」に変換してそれぞれモータ3a,3bの制御を行
う。これにより、追い越されたDR側の出力が下げられ
るとともに、追い越したAS側の出力が上げられ、追い
越した側の速度が追い越された側の速度よりも速くなり
両者が当接するという事態を回避できる。
ドについて予め定められた前後関係が入れ替わった場
合、上反転位置に至るまで、互いの制御形態を入れ替え
るなどして追い越した側のワイパブレードの速度を追い
越された側のワイパブレードの速度よりも速くするよう
にしたことにより、追い越した側に追い越された側が追
い付き両者が当接してワイパブレードがロック状態とな
ることを回避できる。従って、左右のワイパブレードの
前後関係が入れ替わり、それによってワイパが停止して
しまうという事態を防止できる。
の概略を示す説明図である。
駆動制御装置の回路構成を示すブロック図である。
る。
定したDR側目標角度差マップである。
定したAS側目標角度差マップである。
Claims (3)
- 【請求項1】 予め定められた前後関係をもって払拭動
作を行う左右のワイパブレードを有してなる対向払拭型
ワイパ装置の制御方法であって、 前記ワイパブレードの前後関係が入れ替わった場合、上
反転位置に至るまで、追い越した側のワイパブレードの
速度を追い越された側のワイパブレードの速度よりも速
くすることを特徴とする対向払拭型ワイパ装置の制御方
法。 - 【請求項2】 予め定められた前後関係をもって払拭動
作を行う第1ワイパブレードと第2ワイパブレードを有
してなる対向払拭型ワイパ装置の制御方法であって、 前記第1ワイパブレードと前記第2ワイパブレードの前
後関係が入れ替わった場合、上反転位置に至るまで前記
第1ワイパブレードと前記第2ワイパブレードの制御形
態を入れ替え、前記第2ワイパブレードを前記第1ワイ
パブレードとして、前記第1ワイパブレードを前記第2
ワイパブレードとして駆動することを特徴とする対向払
拭型ワイパ装置の制御方法。 - 【請求項3】 予め定められた前後関係をもって払拭動
作を行う第1ワイパブレードと第2ワイパブレードを有
してなる対向払拭型ワイパ装置の制御方法であって、 前記第1および第2ワイパブレードの位置角度をそれぞ
れ算出し、 前記第1ワイパブレードの位置角度と前記第2ワイパブ
レードの位置角度とに基づき、前記第1ワイパブレード
の位置角度を基準として前記第1ワイパブレードと前記
第2ワイパブレードとの間の実際の位置角度差を示した
第1ワイパブレード側実測角度差を算出し、 前記第2ワイパブレードの位置角度と前記第1ワイパブ
レードの位置角度とに基づき、前記第2ワイパブレード
の位置角度を基準として前記第2ワイパブレードと前記
第1ワイパブレードとの間の実際の位置角度差を示した
第2ワイパブレード側実測角度差を算出し、 前記第1ワイパブレードは、前記第1ワイパブレードと
前記第2ワイパブレードの間の位置角度差の目標値とし
て前記第1ワイパブレードの位置角度に対応して予め設
定された第1ワイパブレード側目標角度差と前記実測角
度差との差を小さくするように駆動され、 前記第2ワイパブレードは、前記第2ワイパブレードと
前記第1ワイパブレードの間の位置角度差の目標値とし
て前記第2ワイパブレードの位置角度に対応して予め設
定された第2ワイパブレード側目標角度差と前記実測角
度差との差を小さくするように駆動され、 前記第1ワイパブレードと前記第2ワイパブレードとの
間に予め定められた前後関係が入れ替わった場合、上反
転位置に至るまで前記第1ワイパブレードと前記第2ワ
イパブレードの制御形態を入れ替え、前記第2ワイパブ
レードを前記第1ワイパブレードとして、前記第1ワイ
パブレードを前記第2ワイパブレードとして駆動するこ
とを特徴とする対向払拭型ワイパ装置の制御方法。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11190098A JP4020485B2 (ja) | 1998-04-22 | 1998-04-22 | 対向払拭型ワイパ装置およびその制御方法 |
DE69934352T DE69934352T2 (de) | 1998-04-22 | 1999-04-08 | Verfahren zum Steuern einer gegenläufigen Wischeranordnung und gegenläufige Wischeranordnung |
EP99400858A EP0952056B1 (en) | 1998-04-22 | 1999-04-08 | A method for controlling an opposed wiping type wiper apparatus and an opposed wiping type wiper apparatus |
US09/290,928 US6288509B1 (en) | 1998-04-22 | 1999-04-13 | Method for controlling an opposed wiping type wiper apparatus and an opposed wiping type wiper apparatus |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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Related Child Applications (2)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007001085A Division JP4417393B2 (ja) | 2007-01-09 | 2007-01-09 | 対向払拭型ワイパ装置 |
JP2007001084A Division JP4417392B2 (ja) | 2007-01-09 | 2007-01-09 | 対向払拭型ワイパ装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11301415A true JPH11301415A (ja) | 1999-11-02 |
JP4020485B2 JP4020485B2 (ja) | 2007-12-12 |
Family
ID=14572954
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11190098A Expired - Lifetime JP4020485B2 (ja) | 1998-04-22 | 1998-04-22 | 対向払拭型ワイパ装置およびその制御方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4020485B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003160025A (ja) * | 2001-11-27 | 2003-06-03 | Jidosha Denki Kogyo Co Ltd | ワイパ装置の制御方法 |
KR100753989B1 (ko) * | 2006-08-09 | 2007-08-31 | 볼보 컨스트럭션 이키프먼트 홀딩 스웨덴 에이비 | 컨트롤러를 이용한 차량용 와이퍼 제어시스템 |
JP2008174177A (ja) * | 2007-01-22 | 2008-07-31 | Mitsuba Corp | ワイパ装置 |
-
1998
- 1998-04-22 JP JP11190098A patent/JP4020485B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003160025A (ja) * | 2001-11-27 | 2003-06-03 | Jidosha Denki Kogyo Co Ltd | ワイパ装置の制御方法 |
KR100753989B1 (ko) * | 2006-08-09 | 2007-08-31 | 볼보 컨스트럭션 이키프먼트 홀딩 스웨덴 에이비 | 컨트롤러를 이용한 차량용 와이퍼 제어시스템 |
JP2008174177A (ja) * | 2007-01-22 | 2008-07-31 | Mitsuba Corp | ワイパ装置 |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JP4020485B2 (ja) | 2007-12-12 |
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