JP2008174177A - ワイパ装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ワイパ装置は、一対のワイパモータ5,8を有し、それぞれのワイパアームの揺動制御が可能になっている。ワイパモータ5,8内には、ウォームホイール45でモータ部5A,8Bの回転を減速させる構成を有し、ウォームホイール45に固定された第1のセンサマグネット52と、制御回路側の第一のセンサ26で原点位置を検出できるようになっている。原点位置に移動するまでに必要なモータ部5A,8Bの回転量は、第二のセンサ25で検出する。
【選択図】図2
Description
ワイパアームを独立に揺動制御できるワイパ装置では、それぞれのワイパアームの先端に取り付けたワイパブレードが払拭面上で干渉しないように、各ワイパブレードの位置を調節する必要がある。そこで、従来のワイパ装置では、第1のワイパモータと第2のワイパモータを信号線で接続し、第1のワイパモータに電気制御ユニットを設け、第2のワイパモータに回転位置及び相対回転位置を検知するセンサを1つ設けたものがある(例えば、特許文献1参照)。制御ユニットは、センサが検出した第2のワイパモータの回転軸の位置についての情報を通信線に通じて取得し、第1のワイパモータの回転制御を行う。
しかしながら、ワイパアームの位置検出にモータ部の回転軸に取り付けたホールIC(Integrated Circuit)を使用した場合、ワイパアームの位置は相対位置として検出されるだけなので、イグニッションスイッチをOFFにしてホールICの出力が一端リセットされると、ワイパワームの入れ替わりを検出することができなかった。
この発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、払拭動作時にワイパアームのそれぞれの位置を検出して入れ替わりがないことを確認できるようにすることを主な目的とする。
前記ウォームホイールの回転位置を検出する第一のセンサを有し、前記複数のワイパアームを作動させるときに、それぞれの前記ウォームホイールの回転位置を停止位置から予め定められた原点位置まで移動させるように構成したことを特徴とするワイパ装置とした。
このワイパ装置では、ワイパアームを作動させるときに、ウォームホイールの回転位置を検出する第一のセンサを用いて、ウォームホイールを原点位置まで回転移動させてから通常の払拭動作を実施する。第一のセンサは、ウォームホイールが原点位置まで移動したことを確認するために使用される。原点位置に移動させるまでに必要な回転量は、ワイパアームの位置がずれていた場合には通常状態と異なるので、ワイパアームが通常の配置に対して入れ替わっているか否かを判定できる。
このワイパ装置では、払拭領域に対してワイパアームが、ワイパ未使用時にはワイパ払拭動作時の下反転位置より下側に離間して配置されるため、車体外観を損なうことなくワイパアームを配置することができる。
このワイパ装置では、通常の払拭動作時と反対側に移動させることで、ワイパアームが干渉することなく入れ替わりを検知する。
このワイパ装置では、第二センサから出力されるパルスをカウントしてパルス数の大小を比較する。例えば、原点位置が停止位置に対して上反転位置と反対側に設定されているときは、パルス数が多い方のワイパアームが上側に位置するので、パルス数を比較することでワイパアームの入れ替わりを判定できる。
このワイパ装置では、ワイパアームが入れ替わり状態にあるときに、上側のワイパアームから移動させることで、干渉を防止する。
減速機構42としては、回転軸41に連結されるウォーム44と、ウォーム44に噛み合うウォームホイール45とを有する。ウォームホイール45には出力軸46が固定されている。図1に示すように、出力軸46は、減速部5Bの外に突出しており、クランクアーム28に固定される。
第1のセンサマグネット52のN極とS極の境界の一方が原点位置OPに設定されており、原点位置から反時計周りに所定角度だけ進んだ位置が格納位置SPになっている。図3では、格納位置SPに第一のセンサ26があるので、ワイパアーム9,10は格納位置にある。さらに、格納位置SPから反時計周りに所定角度だけ進んだ位置が払拭動作時の下反転位置BPになっている。下反転位置BPから反時計周りに進んで、N極とS極の境界を越えた後、上反転位置TPが設定されている。なお、ワイパアーム9,10の停止位置は、格納位置SP又は下反転位置BPになる。
車両の車室内でワイパスイッチ2がONになったら(ステップS101でYes)、CPU21が原点位置確認作動を実施させる(ステップS102)。
最初に、第1の制御装置4で払拭制御手段31がドライバ回路23を駆動させて運転席側の原点位置OPを確認する(ステップS103)。このとき、第1の制御装置4のCPU21の判定手段32は、第1のワイパモータ5を格納位置SPに相当する停止位置から通常の払拭動作開始時と反対の方向に回転駆動させる。そして、第一のセンサ26が第1のセンサマグネット52の磁極に切り替わりを検出したら、第1のワイパモータ5を停止させる。この間に、判定手段32は第二のセンサ25から出力されるパルス信号のパルス数をカウントし、第1のワイパモータ5の停止後にパルス信号のカウント値をメモリ22AにDr側パルス数として記憶させる。
原点位置OPは、払拭動作を行うときの移動方向と逆方向に設定したので、入れ替わり検知を行うときに、ワイパアーム9,10の位置が入れ替わっていても互いに干渉することなく検知ができる。
原点位置OPを検出する第一のセンサ26と、モータ部5A,8Aの回転軸41の回転を検出する第二のセンサ25とを組み合わせることで、相対位置を検出するセンサを使用した場合でも、一対のワイパアーム9,10の絶対的な位置を検出でき、入れ替わりによるワイパアーム9,10の干渉を確実に防止できる。
例えば、通常状態を運転席側のワイパアーム9が下で助手席側のワイパアーム10が上にしたが、運転席側のワイパアーム9と上にしても良い。
ウォームホイール45が原点位置OPに達するまでに要する回転量を検出する手段として、タイマを使用しても良い。それぞれのワイパモータ5,8で原点位置OPに達するまでの時間を計測し、両者を比較することで入れ替わりを検出できる。
ウォームホイール45が原点位置OPに達するまでに要する回転量として、入れ替わりのないときの回転量を予めメモリしておき、第二のセンサ25の実測値とメモリされている回転量とを比較してワイパアーム9,10の入れ替わりを検出しても良い。制御装置4,7間の通信が不要になる。
3つ以上のワイパアームや、ワイパモータの制御に適用することも可能である。
また、本発明の実施例においては、モータの出力軸46からクランクアーム28および駆動レバー29を介してピボット軸9A、10Aに接続されたワイパアーム9、10を揺動駆動させているが、これに限らず例えばモータがの出力軸46が直接ワイパアーム9,10を揺動駆動させても構わない。
4 第1の制御装置
5 第1のワイパモータ
5A,8A モータ部
5B,8B 減速機構
7 第2の制御装置
8 第2のワイパモータ
9,10 ワイパアーム
21 CPU
25 第二のセンサ
26 第一のセンサ
44 ウォーム
45 ウォームホイール
51 第2のセンサマグネット
52 第1のセンサマグネット
Claims (5)
- ワイパアームを上反転位置と下反転位置の間で揺動させる減速機構付きのワイパモータを複数有し、それぞれの前記ワイパモータの制御装置が互いに通信可能に構成され、前記減速機構は、前記ワイパモータのモータ部の回転軸に連結されたウォームと、前記ウォームに噛み合わされ、前記ワイパアームを揺動させるリンクに連結されるウォームホイールとを有するワイパ装置において、
前記ウォームホイールの回転位置を検出する第一のセンサを有し、前記複数のワイパアームを作動させるときに、それぞれの前記ウォームホイールの回転位置を停止位置から予め定められた原点位置まで移動させるように構成したことを特徴とするワイパ装置。 - 前記停止位置は、前記下反転位置から前記上反転位置に向かう方向の反対側に設定されていることを特徴とする請求項1に記載のワイパ装置。
- 前記原点位置は、停止位置から上反転位置に向かう方向の反対側に設定されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のワイパ装置。
- 前記回転軸の回転を検出してパルス信号を出力する第二のセンサをそれぞれの前記ワイパモータに有し、前記ウォームホイールが原点位置に移動するまでの間に前記第二のセンサから出力されるパルス信号をカウントし、それぞれのパルス数の差から前記複数のワイパアームの位置の入れ替わりを検出するように構成したことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のワイパ装置。
- 前記制御装置は、前記複数のワイパアームの位置の入れ替わりを検出したら、上側にある前記ワイパアームを先に上反転位置まで移動開始させ、その後に下側にある前記ワイパアームを上反転位置まで移動開始させるように構成したことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載に記載のワイパ装置。
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