JPH11300540A - 部品取り付け用治具 - Google Patents

部品取り付け用治具

Info

Publication number
JPH11300540A
JPH11300540A JP10780098A JP10780098A JPH11300540A JP H11300540 A JPH11300540 A JP H11300540A JP 10780098 A JP10780098 A JP 10780098A JP 10780098 A JP10780098 A JP 10780098A JP H11300540 A JPH11300540 A JP H11300540A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
clip
jig
view
movable member
chuck
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10780098A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigeo Oi
茂雄 大井
Kazuyoshi Murase
一義 村瀬
Takanori Tanaka
孝則 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Togo Seisakusho Corp
Original Assignee
Togo Seisakusho Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Togo Seisakusho Corp filed Critical Togo Seisakusho Corp
Priority to JP10780098A priority Critical patent/JPH11300540A/ja
Publication of JPH11300540A publication Critical patent/JPH11300540A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Connection Of Plates (AREA)
  • Vehicle Interior And Exterior Ornaments, Soundproofing, And Insulation (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 部品の取り付け作業を簡便に行う。 【解決手段】 把手部38を有する治具本体10と、治
具本体10に上下動可能に設けた可動部材60と、可動
部材60を上昇位置に付勢する弾性部材65と、可動部
材60を下降操作する操作部材67と、可動部材60に
部品100の一部104aと係合する係合位置と係合を
解除する非係合位置とに位置変更可能に設けたチャック
部材70と、チャック部材70を係合位置に付勢する付
勢部材80,81と、治具本体10とチャック部材70
との間に設けられかつチャック部材70を位置変更させ
るカム手段(51,73)を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、部品を所定部位に
取り付ける際に、作業者が手持ちで使用することのでき
る部品取り付け用治具(単に治具ともいう。)に関す
る。なお、本発明でいう部品とは、作業者が手で持って
所定部位に取り付けることのできる部品をいう。
【0002】
【従来の技術】この種の部品には、例えば、クリップ、
グロメット、プラグホール等の自動車用ファスナーが挙
げられる。ここで、部品の一例として、自動車用ファス
ナーのルーフモール用クリップ(単に、クリップともい
う。)を図35〜図38により説明する。
【0003】自動車のルーフを斜視図で示した図35に
おいて、自動車110のルーフ111には、車両前後方
向に延びる左右のルーフモール120が装着されてい
る。ところで、前記ルーフ111には、図39に斜視図
で示すように、車両前後方向に延びかつ前記ルーフモー
ル120を装着するための断面ほぼU字形状の条溝部1
12が形成されている。この条溝部112の前端部の底
面上にルーフモール用クリップ100が手作業(図39
には作業者の手先130を示す。)で取り付けられる。
このように、ルーフ111に取り付けたクリップ100
に、前記ルーフモール120の前端部下面のスタッド部
(図示省略)が係着されることにより、ルーフモール1
20の前端部がルーフ111に止着されている。
【0004】前記クリップ100を説明する。クリップ
100の斜視図が図36、同平面図が図37、同側断面
図が図38に示されている。クリップ100は、合成樹
脂製成形品からなり、前後方向に長いほぼ長四角形状の
底板部101と、その底板部101の左右側縁部から立
ち上がるほぼ山形状の左右の側板部102と、前記底板
部101の中央部から立ち上がりかつ前記両側板部10
2の間に架設された中板部103(図38参照)と、前記
両側板部102の前半部の上縁部間に架設された天板部
104とを備えている。前記天板部104には、前縁部
に開口しかつ後部にほぼ円形の受け入れ凹部105aを
有するほぼかぎ穴形状の係合溝105が形成されてい
る。また前記天板部104の後縁部104aは前記中板
部103よりも後方へ突出している。上記したクリップ
100の底板部101の下面には、離型紙(符号、10
7aを付す。)付き接着テープ107が貼着されてい
る。
【0005】次に、上記したクリップ100の取り付け
手順を述べる。作業者は、クリップ100から離型紙1
07aを剥がし取った後、図39の他、図40に側断面
図で示すように、クリップ100を手先130で摘まん
で、ルーフ111の条溝部112上に持ってくる。
【0006】続いて、図41に側断面図で示すように、
クリップ100をルーフ111の条溝部112の底面上
に押さえつけて接着テープ107により接着する。なお
接着テープ107は、熱硬化性接着剤からなるため、後
工程すなわち車両ボデーの乾燥工程における加熱によっ
て硬化し、クリップ100をルーフ111に強固に接合
する。その後、周知のように、ルーフモール120のス
タッド部がクリップ100の係合溝105にその入口部
の拡開変形を利用して係着されることにより、ルーフ1
11に対するルーフモール120の前端部の止着が完了
する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、手作
業でクリップ100を所定部位すなわちルーフ111の
条溝部112に設置する場合、図42に正断面図で示す
ように、条溝部112に作業者の手先130が入り難い
ことがある。このため、クリップ100の位置合わせが
し難く、また、接着テープ107の接着時におけるクリ
ップ100の加圧力が不安定になりやすい等、クリップ
100の取り付け作業性が煩雑であった。
【0008】本発明は上記した問題点を解決するために
なされたものであって、本発明が解決しようとする課題
は、部品の取り付け作業を簡便に行うことのできる部品
取り付け用治具を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決する請求
項1の発明は、把手部を有する治具本体と、前記治具本
体に進退動可能に設けた可動部材と、前記可動部材を後
退位置に付勢する弾性部材と、前記可動部材を前進操作
する操作部材と、部品の一部と係合可能な係止爪を有し
かつ前記可動部材に係止爪が部品の一部と係合する係合
位置とその係合を解除する非係合位置とに位置変更可能
に支持されたチャック部材と、前記チャック部材を係合
位置に付勢する付勢部材と、前記治具本体とチャック部
材との間に設けられかつ前記可動部材の後退位置ではチ
ャック部材の位置変更を可能とし、また可動部材の前進
時にチャック部材を非係合位置に位置変更させるカム手
段と、を備えた部品取り付け用治具である。
【0010】このように構成すると、部品に治具を手で
持って押し付けることにより、後退位置にある可動部材
が部品と当接する。このとき、係合位置にあるチャック
部材の係止爪が前記部品の一部によって一時的に押し退
けられることにより、チャック部材が付勢部材の付勢に
抗して非係合位置に位置変更され、その後、前記係止爪
が前記部品の一部を乗り越えることによって、チャック
部材が前記付勢部材の付勢によって係合位置に復帰させ
られ、これにより、前記係止爪が前記部品の一部と係合
し、部品の把持が自動的に完了する。
【0011】続いて、治具を所定部位に持っていき、前
記把持した部品を所定部位に対向させる。そして、操作
部材を弾性部材の付勢に抗して押動して可動部材を前進
させる。これにともない、前記部品が前記所定部位に押
し出されて取り付けられると同時に、チャック部材がカ
ム手段の案内によって非係合位置に位置変更されること
によって、前記部品の一部に対する係止爪の係合が解除
される。この状態で、前記治具を前記所定部位から離し
た後、前記操作部材に対する押動を解除すれば、可動部
材が操作部材とともに弾性部材の付勢によって後退位置
に復帰されると同時に、チャック部材がカム手段の案内
によって係合位置に復帰される。したがって、部品を治
具の押し付け操作によって自動的に把持することがで
き、また前記部品を把持した治具の操作部材を押動操作
することによって前記部品の取り付けを行うことができ
る。
【0012】請求項2記載の発明は、付勢部材が磁石で
ある請求項1記載の部品取り付け用治具である。このよ
うに構成すると、例えば付勢部材にスプリングを採用す
る場合には、スプリングの弾性変形を考慮した設置スペ
ースが必要であるが、磁石の取り付けに際してはスプリ
ングの設置スペースに比べて小さい設置スペースで済む
ことから、治具の小型化に有利である。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の一実施の形態を図面にし
たがって説明する。この実施の形態では、前記従来の技
術で述べたルーフモール用クリップを部品とする部品取
り付け用治具を述べることにし、前記クリップ100お
よび自動車110のルーフ111については従来の技術
と同一符号を付して説明を省略する。なお、図1に治具
の右側面図、図2に同背面図、図3に同平面図、図4に
同底面図、図5に側断面図が示されている。
【0014】図5において、治具1は、大別すると、把
手部を有する治具本体10と、前記治具本体10に進退
動すなわち昇降動可能に設けた可動部材60と、前記可
動部材60を前進操作すなわち下降操作する操作部材6
7と、前記クリップ100(図38参照)の一部すなわ
ち天板部104の後縁部104a(以下、係止凸部とも
いう。)と係脱可能に位置変更するチャック部材70
と、前記チャック部材70を位置変更させるカム部材5
0とを備えている。以下、説明の都合上、治具本体1
0、カム部材50、可動部材60、操作部材67、チャ
ック部材70の順に説明する。
【0015】治具本体10は、図4に示すように、その
主体をなす主体部材11と、その主体部材11の右側部
に左右方向にスライド調整可能に組み付けられたスライ
ド部材20と、図1に示すように、前記主体部材11の
上面に立設された把持部材30と、その把持部材30に
嵌装された把持筒38とにより構成されている。
【0016】前記主体部材11を図6〜図10により詳
述する。図6は右側面図、図7は背面図、図8は平面
図、図9は底面図、図10は側断面図である。主体部材
11は、前後方向に長いほぼ四角形ブロック状に形成さ
れている。主体部材11の上面および前後左右の側面は
ほぼ平坦面に形成されている。
【0017】前記主体部材11の右側面の前後両端部に
は、右側方に突出する前後のスライド案内部12,13
が形成されている。両スライド案内部12,13の上面
は、主体部材11の上面よりも一段低く形成されている
(図7参照)。図7に示すように、前側のスライド案内部
12は、ほぼ四角形突片状をなし、その下端部は主体部
材11の下方へ突出している。また、前記後側のスライ
ド案内部13はほぼ逆L字形突片状をなしている。
【0018】前記主体部材11の下面の前左端部には、
下方へ突出する左側の位置決め片14が突出されている
(図7および図9参照)。また、前記主体部材11の下面
の左端部(図7において右端部)には、図6に点線で示
すように、前端より後方に向かって次第に深くなる左側
の傾斜溝15が形成されている。
【0019】前記主体部材11の右寄りの位置には、上
下方向に貫通する前後方向に長いほぼ四角形状の収容孔
16が形成されている。収容孔16は、図10に示すよ
うに、前後の段付部16aを介して上半部の前後幅を下
半部の前後幅よりも大きく形成されており、その下半部
は前記クリップ100(二点鎖線100参照)をがたつき
を少なくして挿脱可能な大きさに形成されている。
【0020】図8に示すように、前記主体部材11の上
面には、前記収容孔16の前方に位置する小ねじ孔17
と、前記収容孔16の左後方に位置する大ねじ孔18が
形成されている。また主体部材11の下面には、図9お
よび図10に示すように、前記収容孔16の後方に位置
する位置決め孔19が形成されている。
【0021】次に、前記スライド部材20を図11〜図
14により詳述する。図11は右側面図、図12は背面
図、図13は平面図、図14は底面図である。スライド
部材20は、ほぼ縦長四角形ブロック状に形成されてい
る。スライド部材20の上面および前後左右の側面はほ
ぼ平坦面に形成されている。スライド部材20は、その
上端部の前後両端面に突出する突片状の前後のスライド
部21,22を有している。
【0022】前記スライド部材20の下面の前端部に
は、下方へ突出する右側の位置決め片23が突出されて
いる。前記スライド部材20の下面の右部には、右側の
位置決め片23の後面より後方に向かって次第に深くな
る右側の傾斜溝24が形成されている。また、スライド
部材20の上面には、図13に示すように前後のねじ孔
25が形成されている。
【0023】上記したスライド部材20は、図1および
図2に示すように、前後のスライド部21,22を前記
主体部材11の前後のスライド案内部12,13に載せ
た状態で左右方向にスライド可能に組み合わされてい
る。これとともに、右側の位置決め片23が主体部材1
1の前側のスライド案内部12の後側にスライド可能に
重合される。
【0024】また、主体部材11の左側の傾斜溝15と
スライド部材20の右側の傾斜溝24は、自動車110
のルーフ111の条溝部112に対する、ルーフ111
の左右の隣接部に当接可能である。また、主体部材11
の左側の位置決め片14と右側の位置決め片23は、自
動車110のルーフ111の条溝部112の前端面と当
接可能である。なお、主体部材11およびスライド部材
20の下面は、クリップ100の取り付け部位および後
述するクリップ支持台90と対応することを考慮し、他
の部材と干渉しない形状に形成されている。
【0025】次に、前記把持部材30を図15および図
16により詳述する。図15は平面図、図16は図15
のXVI−XVI線断面図である。把持部材30は、ほ
ぼ四角形状の取り付け板31と、その取り付け板31の
前部寄りの中央部上に立設されたほぼ円筒形状の把持軸
37とからなる。
【0026】取り付け板31には、小ねじ挿通孔32お
よび大ねじ挿通孔33が形成されている。小ねじ挿通孔
32および大ねじ挿通孔33は、前記主体部材11の小
ねじ孔17および大ねじ孔18(図8参照)と対応する。
さらに、図15に示すように、取り付け板31には、左
右方向に延びる長孔34が形成されている。両長孔34
は、前記スライド部材20の前後のねじ孔25(図13
参照)と対応する。
【0027】前記取り付け板31には、把持軸37と同
一軸線上において同把持軸37の内径よりも小さい口径
の連通孔35が形成されている。また、前記把持軸37
の外周面には、凹面37aと凸面37bとが適数個(図
15では各6個を示す。)の交互にかつほぼ等間隔で形
成されている。
【0028】上記した把持部材30は、図1および図2
に示すように、取り付け板31を前記主体部材11およ
びスライド部材20の上面に載せた状態で、図3に示す
ように、小ねじ40を小ねじ挿通孔32(図15参照)か
ら小ねじ孔17に締着するとともに、大ねじ41を大ね
じ挿通孔33(図15参照)から大ねじ孔18に締着する
ことによって、主体部材11に取り付けられている。な
お図5に示すように、主体部材11に対する取り付け板
31の取り付けにともない、取り付け板31の連通孔3
5は主体部材11の収容孔16と連通する。
【0029】さらに、図3に示すように、前後2本の調
整ねじ42が取り付け板31の前後の長孔34からスラ
イド部材20(図13参照)の前後のねじ孔25に締着さ
れる。ところで、両調整ねじ42を少し緩めることによ
って、調整ねじ42と長孔34との関係により、スライ
ド部材20を主体部材11に対し左右方向にスライドさ
せることができる。これにより、自動車110(図35
参照)のルーフ111における条溝部112(図35参
照。また図2に二点鎖線112で示す。)の溝幅に主体
部材11とスライド部材20の傾斜溝15,24を適応
させることができる。なお、調整後には両調整ねじ42
を再度締着する。
【0030】上記した把持部材30の把持軸37には、
図1から図3に示すように、ほぼ筒形状の把持筒38が
嵌装されている。把持筒38の後部外側面は、作業者が
手で握りやすいようにほぼ波形状に形成されている。把
持筒38の内周面には、把持軸37の外周面の凹面37
aおよび凸面37bと嵌合する、凸面および凹面(符号
省略)が形成されている(図3参照)。このため、把持軸
37に嵌装するに際し、把持筒38を軸回りに60度毎
に位置調整し、作業者が把持筒38を握りやすい角度に
合わせることができる。また調整後に、把持筒38の不
用な抜けを防止するため、把持筒38を把持軸37に、
例えば、接着剤あるいはボルト締め等で固定するとよ
い。なお把持筒38は、本発明でいう把手部に相当す
る。
【0031】次に、カム部材50を説明する。カム部材
50は、図5に示すように、前記主体部材11に対する
把持部材30の取り付けに先立って、前記主体部材11
の収容孔16の上半部に嵌装されている。カム部材50
は、図17に右側面図、図18に底面図、図19に側断
面図、図20の正断面図で示されている。
【0032】カム部材50は、前後左右の側壁50a,
50b,50c,50dによりほぼ角筒形状に形成され
ている。左右の側壁50c,50dには、図17および
図19に示すように、下面に開口しかつ上端部に向かっ
て後方に傾斜する傾斜溝部51aと、その傾斜溝部51
aの上端部から前方に延びる水平溝部51bとからなる
カム溝51がそれぞれ形成されている。また、後側の側
壁50bの肉厚は、他の側壁50a,50c,50dの
肉厚よりも厚く形成されている。後側の側壁50bの前
面には、図19および図20に示すように、円形状の磁
石取り付け溝52が形成されており、その磁石取り付け
溝52にほぼ円板形状の後側の磁石81が嵌着されてい
る。
【0033】上記したカム部材50は、図5に示すよう
に、前記主体部材11の収容孔16の上方から嵌装して
段付部16aで支持させた上で、前記主体部材11に把
持部材30が取り付けられることによって、前記収容孔
16内に固定されている。
【0034】次に、可動部材60を説明する。可動部材
60は、図5に示すように、前記主体部材11の収容孔
16にその下方から上下動可能に組み付けられるもの
で、図21に右側面図、図22に平面図、図23に底面
図、図24に部分側断面図で示されている。可動部材6
0は、前後左右の側壁60a,60b,60c,60d
によりほぼ角筒形状に形成されている。前後の側壁60
a,60bの肉厚は、左右の側壁60c,60dの肉厚
よりも厚く形成されている。可動部材60の下面(底
面)は、前記クリップ100(図21に二点鎖線100
で示す。)の上面形状に倣うほぼ山形状の斜面で形成さ
れている。
【0035】可動部材60の左右の側壁60c,60d
には、同一軸線上に位置する左右の軸孔61が形成され
ている。また前側の側壁60a上には、おねじ軸部62
aを上端部に有する連結軸62が突出されてなる。ま
た、前側の側壁62aの下面には、前記連結軸62と同
一軸線をなすほぼ円柱状の突起63が突出されている。
突起63は、前記クリップ100における係合溝105
の受け入れ凹部105a(図23に二点鎖線105aで
示す。)に嵌入可能である。
【0036】上記した可動部材60は、図5に示すよう
に、連結軸62が前記主体部材11の下方から収容孔1
6を通して取り付け板31の連通孔35に挿通されるこ
とにより、収容孔16の下半部に上下動可能に嵌合され
ている。なお、連結軸62は前記把持軸37内にほぼ同
一軸線をなして突出される。
【0037】前記取り付け板31の連通孔35から上方
へ突出する連結軸62にはコイルスプリング65が嵌装
された後、そのおねじ軸部62aに棒状をなす操作部材
67の下端部のねじ孔(図示省略)がねじ付けられてい
る。これにより、コイルスプリング65は、前記取り付
け板31と操作部材67の対向面間に圧縮状態におか
れ、常には可動部材60を後退位置すなわち上昇位置に
付勢する。なおコイルスプリング65は、本発明でいう
弾性部材に相当する。
【0038】また操作部材67は、前記把持軸37内で
上下動可能であるとともに、その上端部は通常すなわち
可動部材60が上昇位置にある状態では、把持軸37の
上端面より突出する。また、前記把持筒38を握った作
業者が親指などで操作部材67の上端部(図5の二点鎖
線67参照)を下方へ押し込むことによって、前記可動
部材60(図5の二点鎖線60参照)が前進(下降)操
作される。
【0039】次に、チャック部材70を説明する。チャ
ック部材70は、図5に示すように、前記主体部材11
に対する可動部材60の組み付けに先立って、前記可動
部材60に揺動可能に軸支される。チャック部材70
は、図25に右側面図、図26に背面図、図27に側断
面図で示されている。
【0040】チャック部材70は、ほぼ縦長ブロック状
に形成されている。チャック部材70の下端面には、下
方に向けて突出する係止爪71が形成されている。係止
爪71は、その下端部前面に突出する爪部71aを有し
ている。この係止爪71の爪部71aは、前記クリップ
100の係止凸部104a(図25の二点鎖線104a
参照)と係合可能である。
【0041】前記チャック部材70の下部には、左右方
向に貫通する軸孔72が形成されている。また、前記チ
ャック部材70の上端部には、ほぼ円柱形状の左右のカ
ムフォロア部73が同一軸線上にて突出されている。ま
た、前記チャック部材70の上部背面には、円形状の磁
石取り付け溝74が形成されており、その磁石取り付け
溝74にほぼ円板形状の前側の磁石80が嵌着されてい
る。
【0042】上記したチャック部材70は、図5に示す
ように、前記可動部材60内に挿入し、そのチャック部
材70の軸孔72と前記可動部材60の左右の軸孔61
とにわたって支軸76を架設すること(図26の二点鎖
線60,61,76参照)によって、前記可動部材60
に回動すなわち揺動可能に支持されている。また、可動
部材60が前記主体部材11の収容孔16へ嵌合される
際に、チャック部材70の左右のカムフォロア部73が
前記カム部材50の左右のカム溝51に摺動可能に係合
される(図17の二点鎖線73、図26の二点鎖線51
参照)。また、可動部材60が前記主体部材11の収容
孔16に組み込まれた状態では、図5に示すように、チ
ャック部材70の前側の磁石80が前記カム部材50の
後側の磁石81と対向し、両磁石(前後の磁石ともい
う。)80,81の相互間に吸引作用が働く。
【0043】また、前記可動部材60の後退位置(上昇
位置)では、前記両磁石80,81の相互の吸引作用に
より、チャック部材70が図5に示す係合位置(図25
の実線70参照)に付勢される。この状態では、左右の
カム溝51の水平溝部51bを左右のカムフォロア部7
3が前方へ摺動可能であることにより、前記両磁石8
0,81による付勢に抗してチャック部材70が非係合
位置(図25の二点鎖線70参照)に位置変更可能であ
る。
【0044】また、可動部材60の前進時(下降時)に
は、左右のカム溝51の傾斜溝部51aを下方へ向かっ
て左右のカムフォロア部73が摺動することにより、チ
ャック部材70が前記係合位置から非係合位置に位置変
更される。また逆に、可動部材60が下降位置から後退
(上昇)した時には、左右のカム溝51の傾斜溝部51
aを上方へ向かって左右のカムフォロア部73が摺動す
ることにより、チャック部材70が前記非係合位置から
係合位置に位置変更される。このように、チャック部材
70は、係止爪71が前記クリップ100の係止凸部1
04aと係合する係合位置と、その係合を解除する非係
合位置との間で位置変更させられる。
【0045】なお、前記カム溝51とカムフォロア部7
3とによって、本発明でいうカム手段が構成されてい
る。また前側の磁石80と後側の磁石81は本発明でい
う付勢部材に相当する。また、前記主体部材11、スラ
イド部材20、把持部材30、把持筒38、カム部材5
0、可動部材60、操作部材67およびチャック部材7
0の各部材は、いずれも合成樹脂製品である。
【0046】部品であるクリップ100は、使用前にお
いては、図28に側断面図で示すように、クリップ支持
台90上に置かれている。このクリップ100の離型紙
107aは、クリップ支持台90上に適宜固定されてい
る。また、クリップ100は、1枚の離型紙107a上
にその左右方向(図28において紙面表裏方向)に所定
数列状に並んでいる。またクリップ支持台90の上面に
は、各クリップ100の後方に位置する位置決め用ピン
91が突出されている。位置決め用ピン91は、前記主
体部材11の位置決め孔19(図10参照)と嵌合して治
具1を位置決め可能である。また、クリップ支持台90
には、クリップ100の前方に位置する開口孔92が形
成されている。開口孔92は、前記主体部材11の前側
のスライド案内部12および左側の位置決め片14とス
ライド部材20の右側の位置決め片23の下端部と当接
して前記位置決め用ピン91を中心とする治具1の回動
を阻止可能である。
【0047】引き続いて、上記治具1を使用してクリッ
プ100の取り付けを行う手順を説明する。まず、作業
者が治具1の把持筒38を手で持ち、クリップ支持台9
0の上方(図28の二点鎖線1参照)から所望のクリッ
プ100上に押し付ける。すなわち、図29に側断面図
で示すように、治具本体10の主体部材11の位置決め
孔19をクリップ支持台90上の位置決め用ピン91に
嵌合し、前記主体部材11の前側のスライド案内部12
および左側の位置決め片14とスライド部材20の右側
の位置決め片23の下端部をクリップ支持台90の開口
孔92に挿入させる。これにより、治具1がクリップ支
持台90に位置決めされるとともに、クリップ100が
主体部材11の収容孔16内に相対的に嵌合し、後退位
置(上昇位置)にある可動部材60の下面にクリップ1
00の上面が面接触状に当接する。
【0048】このとき、前後の磁石80,81によって
係合位置に付勢されているチャック部材70の係止爪7
1の爪部71aがクリップ100の係止凸部104aに
よって後方へ押し退けられることにより、チャック部材
70が前後の磁石80,81の付勢に抗して非係合位置
(図25の二点鎖線70参照)に位置変更される。その
後、前記係止爪71の爪部71a(図25参照)が前記係
止凸部104aを乗り越えることによって、チャック部
材70が前記磁石80,81の吸引作用による付勢によ
って係合位置に復帰させられ、これにより、前記係止爪
71がクリップ100の係止凸部104aと係合し、ク
リップ100の把持が自動的に完了する。また、可動部
材60の突起63がクリップ100の係合溝105の受
け入れ凹部105aに嵌入する(図23の二点鎖線10
5a参照)。また、前記クリップ100の左側に並ぶク
リップ100は、図9に二点鎖線100Aで示すよう
に、主体部材11の傾斜溝15に位置する。これと同様
に、前記クリップ100の右側に並ぶクリップ100
は、図14に二点鎖線100Bで示すように、スライド
部材20の傾斜溝24に位置する。このようにしてクリ
ップ100を把持した治具1を持ち上げると、クリップ
支持台90上の離型紙107aからクリップ100が剥
がし取られる。クリップ100を剥がし取った治具1
が、図30に側断面図で示されている。
【0049】続いて、図31に斜視図で示すように、前
記治具1を所定部位すなわち自動車110(図35参照)
のルーフ111の条溝部112の前端部に持っていく。
そして、図32に側断面図で示すように、治具1を前記
ルーフ111の前端部に位置させ、クリップ100を所
定部位に対向させる。このとき、治具本体10の主体部
材11の左側の傾斜溝15とスライド部材20の右側の
傾斜溝24を前記条溝部112に対する、ルーフ111
の左右の隣接部に当接する(図2の二点鎖線111参照)
とともに、前記主体部材11の左側の位置決め片14お
よびスライド部材20の右側の位置決め片23をルーフ
111の前端面に当接させることによって、ルーフ11
1に対する治具1の位置決めがなされる。
【0050】そして、図33に側断面図で示すように、
操作部材67をコイルスプリング65の付勢に抗して押
動すなわち押し下げて、可動部材60を前進位置(下降
位置)に移動させる。これにともない、クリップ100
が前記所定部位に押し出されて接着テープ107により
取り付けられる。これと同時に、チャック部材70がカ
ム溝51の傾斜溝部51a(図17参照)によるカムフォ
ロア部73の案内によって非係合位置に位置変更される
ことによって、前記クリップ100の係止凸部104a
に対する係止爪71の係合が解除される。この状態で、
前記治具1を前記所定部位から上方へ引き離す。この治
具1を離したクリップ100の取り付け状態が、図34
に側断面図で示されている。
【0051】なお、その後、前記操作部材67に対する
押動を解除すれば、可動部材60が操作部材67ととも
にコイルスプリング65の付勢によって後退位置(上昇
位置)に復帰されると同時に、チャック部材70がカム
溝51の傾斜溝部51aによるカムフォロア部73の案
内によって係合位置に復帰されることにより、原状に戻
る(図5参照)。
【0052】したがって、上記治具1によると、クリッ
プ100を治具1の押し付け操作によって自動的に把持
することができ、また前記クリップ100を把持した治
具1の操作部材67を押動操作することによって前記ク
リップ100の取り付けを行うことができるので、従来
の手作業による場合と比べて、クリップ100の取り付
け作業を簡便に行うことができる。
【0053】また、付勢部材として磁石80,81を採
用したものであるから、小さい設置スペースで済み、治
具1の小型化に有利である。この点を詳述すると、例え
ば、付勢部材にコイルスプリング等のスプリングを採用
する場合には、スプリングの弾性変形を考慮した設置ス
ペースが必要であるが、磁石80,81の取り付けに際
しては前記スプリングの設置スペースに比べて小さい設
置スペースで済むことから、治具1の小型化に有利であ
る。
【0054】また、治具本体10の主体部材11および
スライド部材20に、前記ルーフ111の条溝部112
に対する、ルーフ111の左右の隣接部に当接する左右
の傾斜溝15,24、および、前記ルーフ111の前端
面に当接する左右の位置決め片14,23による、取り
付け位置決め手段を設けたことにより、ルーフ111に
対し治具1の位置決めをなすことができ、クリップ10
0を所定部位に的確に取り付けることができる。
【0055】また、治具本体10の主体部材11の位置
決め孔19とクリップ支持台90上の位置決め用ピン9
1との嵌合、および、前記クリップ支持台90の開口孔
92と左右の位置決め片14,23とによる、治具位置
決め手段を設けたことにより、クリップ支持台90に対
し治具1の位置決めをなすことができ、所望のクリップ
100を的確に把持することができる。
【0056】本発明は前記実施の形態に限定されるもの
ではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更
が可能である。例えば、部品としては、ルーフモール用
クリップ100に限らず、その他の手作業によって取り
付ける各種部品に適用することができる。また弾性部材
としては、コイルスプリング65に代え、クッションゴ
ム等の弾性変形可能な部材を採用することもできる。ま
た付勢部材としては、磁石80,81に代え、トーショ
ンスプリング、コイルスプリング65、クッションゴム
等の弾性変形可能な部材を採用することもできる。ま
た、カム溝51とカムフォロア部73と逆配置すなわち
カム溝51をチャック部材70に設け、カムフォロア部
73をカム部材50等の治具本体10側部材に設けるこ
ともできる。
【0057】本発明の部品取り付け用治具によると、部
品を治具の押し付け操作によって自動的に把持すること
ができ、また前記部品を把持した治具の操作部材を押動
操作することによって前記部品の取り付けを行うことが
できるので、従来の手作業による場合と比べて、部品の
取り付け作業を簡便に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】治具の右側面図である。
【図2】同背面図である。
【図3】同平面図である。
【図4】同底面図である。
【図5】同側断面図である。
【図6】治具本体の主体部材の右側面図である。
【図7】同背面図である。
【図8】同平面図である。
【図9】同底面図である。
【図10】同側断面図である。
【図11】スライド部材の右側面図である。
【図12】同背面図である。
【図13】同平面図である。
【図14】同底面図である。
【図15】把持部材の平面図である。
【図16】図15のXVI−XVI線断面図である。
【図17】カム部材の右側面図である。
【図18】同底面図である。
【図19】同側断面図である。
【図20】同正断面図である。
【図21】可動部材の右側面図である。
【図22】同平面図である。
【図23】同底面図である。
【図24】同部分側断面図である。
【図25】チャック部材の右側面図である。
【図26】同正面図である。
【図27】同側断面図である。
【図28】クリップ支持台の側断面図である。
【図29】クリップ支持台上での治具によるクリップ把
持状態を示す側断面図である。
【図30】治具によるクリップ把持状態を示す側断面図
である。
【図31】治具によるクリップ取り付け直前状態を示す
斜視図である。
【図32】自動車のルーフに対する治具の位置合わせ状
態を示す側断面図である。
【図33】治具によるクリップ取り付け状態を示す側断
面図である。
【図34】クリップ取り付け完了状態を示す側断面図で
ある。
【図35】自動車のルーフを示す斜視図である。
【図36】ルーフモール用クリップの斜視図である。
【図37】同平面図である。
【図38】同側断面図である。
【図39】手作業によるクリップ取り付け直前状態を示
す斜視図である。
【図40】同側断面図である。
【図41】クリップ取り付け状態を示す側断面図であ
る。
【図42】クリップ取り付け時の手先状態を示す説明図
である。
【符号の説明】
1 部品取り付け用治具 10 治具本体 38 把持筒(把手部) 51 カム溝 60 可動部材 65 コイルスプリング 67 操作部材 71 係止爪 70 チャック部材 73 カムフォロア部 80,81 磁石(付勢部材) 100 ルーフモール用クリップ(部品)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 把手部を有する治具本体と、 前記治具本体に進退動可能に設けた可動部材と、 前記可動部材を後退位置に付勢する弾性部材と、 前記可動部材を前進操作する操作部材と、 部品の一部と係合可能な係止爪を有しかつ前記可動部材
    に係止爪が部品の一部と係合する係合位置とその係合を
    解除する非係合位置とに位置変更可能に支持されたチャ
    ック部材と、 前記チャック部材を係合位置に付勢する付勢部材と、 前記治具本体とチャック部材との間に設けられかつ前記
    可動部材の後退位置ではチャック部材の位置変更を可能
    とし、また可動部材の前進時にチャック部材を非係合位
    置に位置変更させるカム手段と、を備えた部品取り付け
    用治具。
  2. 【請求項2】 付勢部材が磁石である請求項1記載の部
    品取り付け用治具。
JP10780098A 1998-04-17 1998-04-17 部品取り付け用治具 Pending JPH11300540A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10780098A JPH11300540A (ja) 1998-04-17 1998-04-17 部品取り付け用治具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10780098A JPH11300540A (ja) 1998-04-17 1998-04-17 部品取り付け用治具

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11300540A true JPH11300540A (ja) 1999-11-02

Family

ID=14468362

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10780098A Pending JPH11300540A (ja) 1998-04-17 1998-04-17 部品取り付け用治具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11300540A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN115156881A (zh) * 2022-06-29 2022-10-11 武汉纺织大学 一种电磁铁自动化装配装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN115156881A (zh) * 2022-06-29 2022-10-11 武汉纺织大学 一种电磁铁自动化装配装置
CN115156881B (zh) * 2022-06-29 2023-11-10 武汉纺织大学 一种电磁铁自动化装配装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPS623904Y2 (ja)
JP2502933Y2 (ja) 板状体用留め具
JP5724115B2 (ja) 車両用艤装部品及びその取り付け構造
JP4473154B2 (ja) 窓ガラス等を車体等に取付ける取付装置
JPH11300540A (ja) 部品取り付け用治具
JPH1074562A (ja) コネクタ相互の自動嵌合機構
JP2787880B2 (ja) 携帯無線機の保持構造
JP2739281B2 (ja) 自動車用成形天井の取付構造
JPH0630534Y2 (ja) 板状体開口閉成用蓋体構造
JP3582445B2 (ja) 取付枠
JP4144031B2 (ja) スイッチング電源装置
JPH0818257A (ja) プリント基板の固定具
JPH05157183A (ja) 裏面接着剤付マウントの貼着方法及び装着工具
JP3891068B2 (ja) リテーナ押込み装置
JPH0218725Y2 (ja)
JPH07254447A (ja) 電装体の着脱装置
JPH065305U (ja) 盤用機器取付板
JPH09245885A (ja) コネクタの結合構造
JPH0945170A (ja) 操作ボタン装置
JPH0319251Y2 (ja)
JP2003047124A (ja) 筐体取付構造
JPH0135505Y2 (ja)
JPH07217611A (ja) 電子機器の支持台
JPH11160109A (ja) 計器ケースの取付装置
JPH0722951Y2 (ja) スピーカの取付け構造