JPH0630534Y2 - 板状体開口閉成用蓋体構造 - Google Patents

板状体開口閉成用蓋体構造

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JPH0630534Y2
JPH0630534Y2 JP15758387U JP15758387U JPH0630534Y2 JP H0630534 Y2 JPH0630534 Y2 JP H0630534Y2 JP 15758387 U JP15758387 U JP 15758387U JP 15758387 U JP15758387 U JP 15758387U JP H0630534 Y2 JPH0630534 Y2 JP H0630534Y2
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昭人 戸塚
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Nissan Motor Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この考案は、板状体に設けた方形状の開口閉成用の蓋体
構造に関するものである。
(従来の技術) 一般に、自動車においては、車体パネル或いはインスト
ルメントパネル等の板状体に配線作業や部品挿入に用い
る開口を多数設けている。この開口の一例としては、例
えば、ヒューズ取付用の開口やジャッキ挿入用の開口が
ある。
この様な開口を閉成する蓋体構造としては、例えば、第
5図,第6図に示した様なものがある。
この第5図,第6図において、1はインストルメントパ
ネル(板状体)で、インストルメントパネル1はパネル
本体2とこのパネル本体2の表面に添着されたパッド層
3を有する。しかも、パネル本体2に設けた開口部4と
パッド層3に設けた開口部5は一連の段付開口6を構成
している。そして、パネル本体2の開口部4側の一側縁
部2aは小幅に形成され、パネル本体2の他側縁部2bは若
干幅広に形成されていて、この他側縁部2bの上下部には
ナット7,7が溶接固定されている。
一方、8は段付開口6を閉成する蓋体である。この蓋体
8の取付面の一側縁部の上下部には断面L字状の係止爪
9,9が一体に形成されている。この各係止爪9の自由端
部は蓋体8の一側縁に向けて延びている。また、蓋体8
の他側縁部の上下にはネジ挿通孔10,10がナット7,7に対
応して形成されている。
この様な蓋体8で段付開口6を閉成するには、まず、係
止爪9の自由端部を第6図の如く段付開口6からインス
トルメントパネル1のパネル本体2内に挿入すると共
に、蓋体8の一側縁をパッド層3に当接させる。次に、
この当接部を中心に蓋体8の他端部を矢印11の如くパッ
ド層3側に回動させて、蓋体8の他側縁部をパッド層3
に当接させる。この後、蓋体8を上下に移動調整して、
蓋体8のネジ挿通孔10,10をパネル本体2のナット7,7に
一致させる。そして、ネジ挿通孔10,10に挿通した固定
ネジ12,12をナット7,7に螺合することにより、蓋体8が
インストルメントパネル1に固定されて段付開口6を閉
成する。
ところで、この様な蓋体8の固定作業時には、ネジ挿通
孔10,10とナット7,7との位置合せ作業が必要であるが、
この位置合せ作業は作業者が視認しながら行っていた。
このため、位置合せ作業に手間取るものであった。
これを解決するために、例えば、第7図,第8図に示し
た様に、蓋体8の取付面上部に下方に傾斜する位置決片
13を一体に形成することが考えられる。この構造では、
蓋体8の周縁がパッド層3に当接した状態で、位置決片
13をパネル本体2の開口上縁部2cに当接させたとき、上
述のネジ挿通孔10,10がナット7,7に一致する様に設定し
ておくものである。従って、蓋体8の取付時に、蓋体8
の段付開口6に対する位置が多少上方にずれても、蓋体
8をパッド層3側に押圧することで、この押圧力が位置
決片13の傾斜と上縁部2cの作用により、蓋体8は下方に
スライド変位させられて、蓋体8の周縁がパッド層3に
当接したときは、ネジ挿通孔10,10がナット7,7に一致さ
せられるので、ネジ挿通孔10とナット7の位置合せ作業
が容易である。
しかし、この様に位置決片13を下方に傾斜させると、位
置決片13を蓋体8に射出成形により一体に形成すること
は型抜きの関係上困難であった。従って、これを解決す
るためには、位置決片13を第9図に示した如く、蓋体8
に対して直角に形成すれば良い。ところが、この場合に
は、位置決片13の蓋体8への結合部の強度が低いため、
位置決片13が外力により容易に折損する虞がある。
そこで、この折損を防止するために、第10図,第11図に
示した様に、位置決片13の下部に蓋体と一体の補強リブ
14,14を形成することが考えられる。しかし、この場合
には、位置決片13と補強リブ14との接合部は蓋体8の射
出成形時に冷えにくいため、位置決片13の上面の補強リ
ブ14に対応する部分にはヒケによる凹所15が生じ、好ま
しいものではなかった。
(考案が解決しようとする問題点) これを避けるには、補強リブ14を第12図,第13図の如く
位置決片13の両端部に連設した構成とすれば良い。
しかし、この構成では、蓋体8をインストルメントパネ
ル1の段付開口6の部分に取り付ける際に、蓋体8が段
付開口6に対して多少上方にずれると、位置決片13が第
14図の如くパネル本体2の開口上縁部2cに対してαだけ
傾斜した状態で、一対の補強リブ14,14のうち係止爪9
側のリブ14のこば面がパネル本体2の開口縁部2cに
面当たりするため、蓋体8を下方に移動させ様として
も、一方の補強リブ14とパネル本体2との間に生じる摩
擦力により、蓋体8を下方にスムーズに移動させること
が困難であった。
そこで、この考案は、蓋体の開口に対する位置決が容易
で、この位置決の為の部材の強度も強く、蓋体が取付時
に開口に対して多少上方にずれても、蓋体をスムーズに
下方の所定位置まで移動させることができる板状体開口
閉成用蓋体構造を提供することを目的とするものであ
る。
(問題点を解決するための手段) この目的を達成するため、この考案は、自由端部が蓋体
の一側縁部側に向けて延びるL字状の係止爪を前記蓋体
の板状体への取付面一側部に設けて、該係止爪の自由端
部を前記板状体の方形状開口側の一側縁部内面に係合さ
せることにより、前記蓋体の一側縁部を前記板状体の前
記開口の一側縁部に係止させると共に、前記蓋体の他側
縁部を板状体に固定具で固定するようにした板状体開口
閉成用蓋体構造において、 前記蓋体に対して直角且つ左右に延びる位置決部と、該
位置決部の少なくとも前記係止爪側端部に斜下側方に向
けて傾斜連設された傾斜案内部とからなる位置決ガイド
片を、前記蓋体の板状体への取付面上縁部に一体に形成
した板状体開口閉成用蓋体構造としたことを特徴とする
ものである。
(作用) この様な構成によれば、蓋体が板状体の開口の所定位置
より多少上方にずれた状態で、この蓋体を係止爪の部分
を中心に板状体側に回動させたときに、傾斜案内部が板
状体の開口上縁部に干渉当接しても、傾斜案内部が開口
内に入り込んでいるので、蓋体を下方に押圧すれば、蓋
体が小さな力で下方にスムーズに変位して、位置決ガイ
ド片が開口内にスムーズに落し込まれることになる。
(実施例) 以下、この考案の実施例を第1図〜第4図(A),(B)に基
づいて説明する。
第1図,第2図において、1はインストルメントパネル
(板状体)で、インストルメントパネル1はパネル本体
2とこのパネル本体2の表面に添着されたパッド層3を
有する。しかも、パネル本体2に設けた開口部4とパッ
ド層3に設けた開口部5は一連の段付開口6を構成して
いる。そして、パネル本体2の開口部4側の一側縁部2a
は小幅に形成され、パネル本体2の他側縁部2bは若干幅
広に形成されていて、この他側縁部2bの上下部にはナッ
ト7,7が溶接固定されている。
一方、8は段付開口6を閉成する蓋体である。この蓋体
8の取付面の一側縁部の上下部には断面L字状の係止爪
9,9が一体に形成されている。この各係止爪9の自由端
部は蓋体8の一側縁に向けて延びている。また、蓋体8
の他側縁部の上下にはネジ挿通孔10,10がナット7,7に対
応して形成されている。図中、12は蓋体8の固定ネジ
(固定具)である。
また、蓋体8の取付面の上縁部には第1図,第3図の如
く位置決ガイド片16が一体に形成されている。この位置
決ガイド片16は、蓋体8に対して直角且つ左右に延びる
位置決部17と、この位置決部17の両端部に斜下側方に向
けて傾斜連設された傾斜案内部18から構成されている。
しかも、位置決部17の上面がパネル本体2の開口上縁部
2cに当接したときには、ネジ挿通孔10,10がナット7,7に
一致する様に設定されている。
次に、この様な構成の板状体開口閉成用蓋体構造の作用
を説明する。
この様な蓋体8で段付開口部6を閉成するには、まず、
係止爪9の自由端部を第2図の如く段付開口6からイン
ストルメントパネル1のパネル本体2内に挿入すると共
に、蓋体8の一側縁をパッド層3に当接させる。次に、
この当接部を中心に蓋体8の他端部を第2図の矢印11の
如くパッド層3側に回動させて、蓋体8の他側縁部をパ
ッド層3に当接させる。この後、蓋体8を上下に移動さ
せて、位置決部17の上面をパネル本体2の開口上縁部2c
に当接させることにより、蓋体8のネジ挿通孔10,10が
パネル本体2のナット7,7に一致させられる。したがっ
て、この状態でネジ挿通孔10,10に挿通した固定ネジ12,
12をナット7,7に螺合することにより、蓋体8がインス
トルメンパネル1に固定されて、段付開口6が閉成され
ことになる。尚、本実施例では蓋体8を固定ネジ12でイ
ンストルメントパネル1に固定しているが、必ずしも此
れに限定されるものではない。例えば、蓋体8を固定具
としてのクリップでインストルメントパネル1に固定し
ても良い。この場合、クリップは蓋体8と一体でも別体
でも良い。
一方、蓋体8が板状体としてのインストルメントパネル
1の段付開口6の所定位置より多少上方にずれた状態
で、この蓋体8を係止爪9の部分を中心にインストルメ
ントパネル1側に回動させたときに、まず係止爪9側の
傾斜案内部18がパネル本体2の開口上縁部2cに第4図
(A),(B)の如く干渉当接する。この際、位置決ガイド片1
6はパネル本体2に対してβの角度を為して当接するの
で、傾斜案内部18と開口上縁部2cとは点19のみで接触
している。この結果、点19では殆ど摩擦力は生じない
ことになる。そして、係止爪9側の傾斜案内部18の下
端コーナ部20が開口部4に入り込んでいる。従って、
この状態で、蓋体8を下方に押圧すれば、蓋体8が小さ
な力で下方にスムーズに変位して、位置決ガイド片16が
段付開口6内にスムーズに落し込まれることになる。
(考案の効果) この考案は、以上説明したように、自由端部が蓋体の一
側縁部側に向けて延びるL字状の係止爪を前記蓋体の板
状体への取付面一側部に設けて、該係止爪の自由端部を
前記板状体の方形状開口側の一側縁部内面に係合させる
ことにより、前記蓋体の一側縁部を前記板状体の前記開
口の一側縁部に係止させると共に、前記蓋体の他側縁部
を板状体に固定具で固定するようにした板状体開口閉成
用蓋体構造において、前記蓋体に対して直角且つ左右に
延びる位置決部と、該位置決部の少なくとも前記係止爪
側端部に斜下側方に向けて傾斜連設された傾斜案内部と
からなる位置決ガイド片を、前記蓋体の板状体への取付
面上縁部に一体に形成した構成としたので、蓋体の開口
に対する位置決が容易で、この位置決の為の部材の強度
も強く、蓋体が取付時に開口に対して多少上方にずれて
も、蓋体をスムーズに下方の所定位置まで移動させるこ
とができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この考案に係る板状体開口と用蓋体との関係
を示す分解斜視図である。 第2図は、第1図の蓋体の開口への取り付け状態を示す
説明図である。 第3図は、第1図に示した蓋体の位置決ガイド片の部分
の斜視図である。 第4図(A),(B)は、第1図の蓋体の開口への取付作業時
における位置決ガイド片の作用説明図である。 第5図は、従来の板状体開口と用蓋体との関係を示す分
解斜視図である。 第6図は、第5図の蓋体の開口への取り付け状態を示す
説明図である。 第7図〜第14図は、第5図,第6図の蓋体に位置決片を
設けた場合を想定した説明図である。 1……インストルメントパネル(板状体) 6……段付開口 7……ナット 8……蓋体 9……係止爪 10……ネジ挿通孔 12……固定ネジ(固定具) 16……位置決ガイド片 17……位置決部 18……傾斜案内部

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】自由端部が蓋体の一側縁部側に向けて延び
    るL字状の係止爪を前記蓋体の板状体への取付面一側部
    に設けて、該係止爪の自由端部を前記板状体の方形状開
    口側の一側縁部内面に係合させることにより、前記蓋体
    の一側縁部を前記板状体の前記開口の一側縁部に係止さ
    せると共に、前記蓋体の他側縁部を板状体に固定具で固
    定するようにした板状体開口閉成用蓋体構造において、 前記蓋体に対して直角且つ左右に延びる位置決部と、該
    位置決部の少なくとも前記係止爪側端部に斜下側方に向
    けて傾斜連設された傾斜案内部とからなる位置決ガイド
    片を、前記蓋体の板状体への取付面上縁部に一体に形成
    したことを特徴とする板状体開口閉成用蓋体構造。
JP15758387U 1987-10-15 1987-10-15 板状体開口閉成用蓋体構造 Expired - Lifetime JPH0630534Y2 (ja)

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JPH0162132U JPH0162132U (ja) 1989-04-20
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JP4626661B2 (ja) * 2008-03-19 2011-02-09 株式会社デンソー 固定部材
JP5466708B2 (ja) * 2009-10-16 2014-04-09 本田技研工業株式会社 車両用インストルメントパネル構造
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US10124746B2 (en) 2014-09-16 2018-11-13 Kasai Kogyo Co., Ltd. Automobile lid device
JP6236028B2 (ja) * 2015-04-17 2017-11-22 本田技研工業株式会社 車体構造

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