JPH11293590A - 紙塗工用防湿性組成物 - Google Patents

紙塗工用防湿性組成物

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JPH11293590A
JPH11293590A JP11594698A JP11594698A JPH11293590A JP H11293590 A JPH11293590 A JP H11293590A JP 11594698 A JP11594698 A JP 11594698A JP 11594698 A JP11594698 A JP 11594698A JP H11293590 A JPH11293590 A JP H11293590A
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祐一郎 梶原
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正明 辻
Juichi Miyoshi
寿一 三好
Akira Kato
加藤  明
Hisafumi Kobayashi
尚史 小林
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ワックスエマルジョンを全く添加することなく
防湿性に優れ、ブロッキングを生じることがなく、古紙
として回収しやすいように離解性に優れ、しかも塗工層
と非塗工層間の滑り性やワックスブリード現象による弊
害を生じない防湿性紙を得るための紙塗工用組成物を提
供すること。 【解決手段】下記(A)成分、(B)成分および(C)
成分を含有する紙塗工用防湿性組成物が上記の課題を解
決した。 (A)成分:ガラス転移温度(Tg)が40〜90℃のコア部
およびTgが−40〜20℃のシェル部からなるコア・シェル
構造粒子を含有してなる共重合体ラテックス(B)成
分:水溶性無機塩からなる離解性向上剤 (C)成分:軟化点100℃以下の樹脂からなる防湿向
上剤

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、紙塗工用防湿性組
成物およびその組成物により塗工された防湿性紙に関す
るものである。すなわち、本発明は、支持体上、例え
ば、上質紙、再生紙、クラフト紙、ロール紙、グラシン
紙、段ボール原紙、白板紙などに防湿性層を形成せしめ
る際、特定の防湿性組成物により形成することで、防湿
性が優れ、特に、古紙回収に必要な離解性が優れ、再利
用が可能である防湿性紙を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】防湿性紙の需要は包装紙をはじめとして
種々の用途に適用され、近年その需要が伸びてきてい
る。従来より、合成ゴム及びワックスを含有する防湿層
を有する防湿性紙は知られている(特公昭55ー225
97および特開平07―279093)。この合成ゴム
ラテックスでは保存時に防湿性紙同士がブロッキング
(加熱或いは加圧等により、塗工面表面の粘着性が再現
され、塗工面の接触面が互いに接着する現象)を起こし
たり、包装時に内容物と防湿性紙との間でブロッキング
を生じるなどの問題があった。また、このブロッキング
を回避するため、重合体ラテックスのガラス転移温度
(Tg)を高くすると、防湿性が低下するという問題も
あった。一方、最近では、省資源、環境汚染防止等の面
から、古紙回収可能な防湿性紙が強く要求されている。
例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、又はポリ塩化
ビニリデンなどの高分子化合物を原紙上に塗工して得た
防湿性紙は充分な防湿性を有するものの、再利用のため
の離解処理を施してもパルプが単繊維に十分に離解せ
ず、束繊維状フロックのままで古紙紙料中に存在した
り、皮膜の小片が残存したりして、古紙回収や再生利用
の大きな障害になっていた。
【0003】これらの、問題に対して、特定の組成のパ
ラフィンワックスを含むエマルジョンを塗布して防湿性
紙を製造する方法(特開昭50−36711号)や、原
紙にある種の合成ゴムラテックスとワックス系エマルジ
ョンの混合物を塗工する製造方法(包装技術、昭和57
年9月号、42〜46頁)が開示されている。しかしな
がら、これらの技術では、まずまずの防湿性を有するも
のの、離解性は不十分であり、そのため古紙回収可能な
防湿性紙を提供するには問題があった。また、特定範囲
のTgを有するアクリルエマルジョンにワックス系エマ
ルジョンを塗布する方法(特開平06−28789
0)、ゲル分率の範囲を特定したアクリルエマルジョン
にワックス系エマルジョンを塗布する方法(特開平07
−133600)、あるいは対水溶解度に工夫し、スチ
レンと共重合させたものにワックス系エマルジョンを塗
布する方法(特開平05−302299,特開平07−
119080)などが提案されている。これらの技術で
は、いずれもワックス類を使用するため、防湿性紙をロ
ール状に巻き取ったり、包装用紙などとして棒積みする
際、防湿性紙が滑りやすくなる。その結果、運搬の際に
荷崩れなどの事故が生ずるおそれがある。さらに、ワッ
クスブリード現象(防湿層内部に存在するワックスが時
間経過或いは温度変化により防湿層表面に移行する現
象)により、防湿性紙の塗工層表面の接着性が低下した
り、例えばコピー用紙などを包装した際、コピー用紙表
面にワックスが移行し、印刷時の鮮明さに欠けたり、或
いは、塗工表面にラベルなど添付しようとしても直ぐに
剥がれたりするなど弊害がある。本発明者らは、既に防
湿性紙塗工用共重合体ラテックスの製造方法(特願平9
−315888)について出願しているが、この方法で
はワックスの使用量は少ないものの、前述した、ワック
スブリード現象の発生する可能性はある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、古紙回収に
必要となる離解性が非常に優れ、かつ防湿性に優れ、防
湿性紙折り曲げ時の防湿性の低下がなく、さらにブロッ
キングを生じることもない防湿性紙を提供しようとする
ものである。しかもワックスエマルジョンを全く添加せ
ずに防湿効果を十分に発揮させることにより、塗工層と
非塗工層間の滑り性、或いはワックスブリード現象によ
る弊害を生じることのない紙塗工用防湿剤を提供しよう
とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決するため紙塗工用組成物の成分について鋭意研究
をした結果、特定の共重合体ラテックス、離解性向上剤
および樹脂を含有してなる組成物が、課題を解決しうる
ことを知見し、さらに研究を重ねて本発明を完成した。
すなわち、本発明は、 (1)下記(A)成分、(B)成分及び(C)成分を含
有する紙塗工用防湿性組成物: (A)成分;ガラス転移温度(Tg)が40〜90℃の
コア部およびTgが−40〜20℃のシェル部からなる
コア・シェル構造粒子を含有してなる共重合体ラテック
ス (B)成分;水溶性無機塩からなる離解性向上剤 (C)成分;軟化点100℃以下の樹脂からなる防湿性
向上剤、 (2)(A)成分が脂肪族共役ジエン系単量体 3〜
15重量部、エチレン系不飽和カルボン酸単量体 0.
2〜7重量部およびエチレン系不飽和カルボン酸以外
のエチレン系不飽和単量体 80〜96重量部からな
る単量体混合物(a)を水系媒体中で乳化重合させて得
られるコア部、及び脂肪族共役ジエン系単量体 30
〜60重量%、エチレン系不飽和カルボン酸 0.2〜
7重量%及びエチレン系不飽和カルボン酸以外のエチ
レン系不飽和単量体35〜69重量%からなる単量体
混合物(b)を乳化重合させて得られるシェル部からな
るコア・シェル構造粒子を含有してなる共重合体ラテッ
クスであり、(B)成分が水に対する溶解度が1g/1
00g水(25℃)以上の無機塩である前記(1)記載
の紙塗工用防湿性組成物、(3)(A)成分中のコア・
シェル構造粒子が5〜50重量%のコア部および50〜
95重量%のシェル部から構成されており、(B)成分
が水に対する溶解度が1g/100g水(25℃)以上
の水溶性燐酸塩であり、(C)成分がロジン、ロジンエ
ステルおよび石油系樹脂から選ばれた少なくとも1種で
ある前記(2)記載の紙塗工用防湿性組成物、(4)
(A)成分の最低成膜温度が0〜60℃、共重合体ラテ
ックス全体のゲル含有量が80〜100%、コア・シェ
ル構造粒子の平均粒子径が0.10〜0.3μmおよび共
重合体ラテックスの表面張力が43〜60mN/mであ
る前記(2)記載の紙塗工用防湿性組成物、(5)
(A)成分対(C )成分の重量比が、95〜70:5
〜30であり、(B)成分の配合重量が(A)成分と
(C)成分からなる配合液100重量部に対して、3〜
20重量部である前記(2)記載の紙塗工用防湿性組成
物、および(6)前記(1)記載の紙塗工用防湿性組成
物を紙支持体上に塗工して得られる防湿性紙、である。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明において用いられる脂肪族
共役ジエン系単量体としては、例えば、1,3−ブタ
ジエン、イソプレン、2−クロロ−1,3−ブタジエ
ン、2−メチル−1,3−ブタジエン等、従来、ラテッ
クスの製造に通常用いられているものを挙げることがで
きる。これらの脂肪族共役ジエン系単量体は、単独で
又は2種以上を組み合わせて用いられる。本発明におい
ては、特に1,3−ブタジエンが好ましく用いられる。
このような脂肪族共役ジエン系単量体は、得られる共
重合体に適当な弾性及び膜の硬さを付与するために用い
られる。単量体混合物(a)中の脂肪族共役ジエン系単
量体の使用量は、通常3〜15重量%、好ましくは6
〜12重量%の範囲であり、単量体混合物(b)中の脂
肪族共役ジエン系単量体の使用量は、通常30〜60
重量%好ましくは32〜55重量%の範囲である。単量
体混合物(a)において、脂肪族共役ジエン系単量体
の使用量が3重量%よりも少ないときは柔軟な且つ均一
な皮膜が得られず、その結果、防湿性紙の防湿性に劣る
場合があり、特に折り曲げ等の防湿性が著しく低下する
ことがある。一方、15重量%よりも多いときは、古紙
回収に必要となる離解性が劣ると同時に、防湿性紙の耐
ブロッキング性も劣る場合がある。また、単量体混合物
(b)において、脂肪族共役ジエン系単量体の使用量
が30重量%よりも少ないときは柔軟な皮膜が得られ
ず、その結果、防湿性紙の防湿性が劣る場合があり、特
に、折り曲げなどにより、防湿性が著しく低下すること
もある。一方60重量%よりも多いときは、古紙回収に
必要となる離解性が劣ると同時に、防湿性紙の耐ブロッ
キング性も劣る場合がある。
【0007】本発明において用いられるエチレン系不飽
和カルボン酸単量体としては、例えば、(メタ)アク
リル酸、クロトン酸などのモノカルボン酸、例えば、マ
レイン酸、フマル酸、イタコン酸などのジカルボン酸
や、それらの無水物、例えば、マレイン酸メチル、イタ
コン酸メチルなどのジカルボン酸のモノエステル、すな
わち半エステルなどを挙げることができる。これらのエ
チレン系不飽和カルボン酸単量体は、エチレン系不飽
和ジカルボン酸および(メタ)アクリル酸を含んでいる
ことが望ましい。エチレン性不飽和ジカルボン酸及び
(メタ)アクリル酸以外のエチレン系不飽和カルボン酸
単量体も、エチレン系不飽和ジカルボン酸及び(メタ)
アクリル酸に1種以上を組み合わせて用いることができ
る。これらエチレン系不飽和カルボン酸単量体の使用
量は、単量体混合物(a)及び(b)において、0.2
〜7重量%、好ましくは、0.5〜4重量%の範囲であ
る。それぞれの単量体混合物におけるエチレン系不飽和
カルボン酸単量体の使用量が0.2重量%よりも少な
いときは、得られる共重合体ラテックス及び本発明によ
る塗工組成物の機械的安定性が十分でなく、また、7重
量%を越えるときは、防湿性紙の防湿性が低下すること
がある。 前記エチレン系不飽和ジカルボン酸および
(メタ)アクリル酸を併用する場合のエチレン系不飽和
ジカルボン酸と(メタ)アクリル酸との使用割合は通
常、エチレン系不飽和ジカルボン酸/(メタ)アクリル
酸=10/90〜90/10(重量%)、好ましくは2
5/75〜75/25(重量%)程度である。本発明に
おいて用いられるエチレン系不飽和カルボン酸単量体
以外のエチレン系不飽和単量体としては、例えば、ス
チレン、α−メチルスチレン、などの芳香族ビニル化合
物、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、ア
クリル酸ブチル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、メ
タクリル酸メチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチ
ル、メタクリル酸グリシジルなどの不飽和カルボン酸ア
ルキルエステル化合物、例えば、アクリルアミド、メタ
クリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−
メチロールアクリルアミドなどのエチレン系不飽和カル
ボン酸アミド化合物、例えば、酢酸ビニルなどのカルボ
ン酸ビニルエステル類、例えば、アクリロニトリル、メ
タクリロニトリル、などのシアン化ビニル化合物、例え
ば、メチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチ
ルアミノエチル(メタ)アクリレート、2−ビニルピリ
ジン、などのエチレン系不飽和アミン化合物などを挙げ
ることができる。これらは単独であるいは2種以上を組
み合わせて用いられる。
【0008】これらエチレン系不飽和単量体のうち、
特に芳香族ビニル化合物としてはスチレンが好ましく用
いられる。不飽和カルボン酸アルキルエステル化合物と
しては、メタクリル酸メチルが好ましく用いられる。ま
た、シアン化ビニル化合物としては、アクリロニトリル
が好ましく用いられる。エチレン系不飽和単量体の使
用量は、単量体混合物(a)においては、通常80〜9
6重量%、好ましくは83〜93重量%の範囲であり、
単量体混合物(b )においては、通常35〜69重量
%、好ましくは41〜65重量%の範囲である。エチレ
ン系不飽和単量体の使用量が単量体混合物(a)にお
いて、80重量%よりも少ないときは、古紙回収に必要
となる離解性が劣り、96重量%を越えるときは、防湿
性紙の防湿性に劣る場合がある。特に折り曲げ等の防湿
性が大きく低下することがある。また、エチレン系不飽
和単量体の使用量が単量体混合物(b)において35
重量%よりも少ないときは、古紙回収に必要となる離解
性が劣ると同時に防湿性紙の耐ブロッキング性が劣り、
69重量%を越えるときは、防湿性紙の防湿性に劣り、
特に折り曲げ等の防湿性が大きく低下することがある。
本発明に用いられる共重合体ラテックスを製造するに
は、従来より知られている乳化重合の方法、すなわち、
例えば、水のような水性媒体中に単量体混合物、重合連
鎖移動剤、重合開始剤、乳化剤などを加えて乳化重合を
行う方法が採用できる。
【0009】重合連鎖移動剤は、一般に乳化重合におい
て知られている通常の連鎖移動剤を用いることができ
る。このような連鎖移動剤としては、例えば、2−メル
カプトプロピオン酸、等のメルカプトカルボン酸または
その塩(例えば、メルカプト酢酸アンモニウムなど)、
例えば、メルカプトこはく酸などのメルカプタンジカル
ボン酸またはその塩(例えば、メルカプタンジカルボン
酸塩など)、例えば、2−メルカプトエタノール、など
の分子内に水酸基を有するメルカプタン類、例えば、2
−メルカプトエチルアミンなどの分子内にアミノ基を有
するメルカプタン類、例えば、チオグリコール酸、3,
3′−チオジプロピオン酸などの分子内にカルボキシル
基を有するモノスルフィド類またはその塩、例えば、β
−チオジグリコールなどの分子内に水酸基を有するモノ
スルフィド類、例えば、チオジエチルアミンなどの分子
内にアミノ基を有するモノスルフィド類、例えば、ジチ
オジグリコール酸、2,2′−ジチオジプロピオン酸、
などの分子内にカルボキシル基を有するジスルフィド類
またはその塩、例えば、チオジグリコール酸無水物など
のようにモノスルフィド類およびジスルフィド類の酸無
水物、例えば、D−,L−またはDL−シスチンなどの
ように分子内にカルボキシル基とアミノ基を有するジス
ルフィド類、例えば、クロロメタノール、2−クロロエ
タノール、などの分子内に水酸基を有するハロゲン化炭
化水素類、例えば、モノクロロ酢酸、ジクロロ酢酸、ク
ロロフマル酸、クロロマレイン酸、クロロマロン酸など
の分子内にカルボキシル基を有するハロゲン化炭化水素
類またはその塩、例えば、クロロマレイン酸無水物など
のようにハロゲン化炭化水素類の酸無水物、例えば、ヘ
キシルメルカプタン、オクチルメルカプタン、n−ドデ
シルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタン、などの
モノチオール類、例えば、1,10−デカンジオール、
トリグリコールジメルカプタンなどのジチオール、トリ
メチロールプロパントリスチオグリコレートなどのトリ
チオール、ペンタエリスリトールテトラキスチオグリコ
レート、などのテトラチオールなど、分子内に少なくと
も2つのメルカプト基を有するポリチオール、例えば、
ジメチルキサントゲンジスルフィド、ジエチルキサント
ゲンジスルフィド、などのキサントゲンジスルフィド、
例えば、テトラメチルチウラムジスルフィド、などのチ
ウラムジスルフィド、例えば四塩化炭素、四臭化炭素、
などのハロゲン化炭化水素、例えば、メルカプト酢酸2
−エチルヘキシルエステル、メルカプトプロピオン酸ト
リデシルエステルなどのメルカプトカルボン酸アルキル
エステル、例えば、メルカプト酢酸メトキシブチルエス
テル、メルカプトプロピオン酸メトキシブチルエステル
などのメルカプトカルボン酸アルコキシアルキルエステ
ル、例えば、オクタン酸2−メルカプトエチルエステル
などのカルボン酸メルカプトアルキルエステルおよびα
−メチルスチレンダイマー、ターピノーレン、α−テル
ピネン、γ−テルピネン、ジペンテン、アニソール、ア
リルアルコール等を挙げることができる。
【0010】これらの連鎖移動剤は、単独で又は2種以
上を組み合わせて用いられる。本発明においては、モノ
チオール、ポリチオール、キサントゲンジスルフィド、
チウラムジスルフィド、メルカプト酢酸2−エチルヘキ
シルエステル、オクタン酸2−メルカプトエチルエステ
ル、メルカプト酢酸メトキシブチルエステル、メルカプ
トプロピオン酸メトキシブチルエステル、α−メチルス
チレンダイマー、ターピノーレン等が好ましく用いられ
る。これら連鎖移動剤の使用量は、単量体混合物(a)
及び(b)の合計量100重量部に対して、通常、0.
05〜20重量部、好ましくは0.1〜15重量部の範
囲であり、最も好ましくは0.2〜10重量部である。
【0011】重合開始剤は、特に制限されるものではな
く、例えば、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫
酸アンモニウム等の無機過硫酸塩、例えば、クメンハイ
ドロパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、など
の有機過酸化物、例えば、アゾイソブチロニトリルなど
のアゾ系の開始剤等を用いることができる。これらは単
独で又は2種以上を組み合わせて使用することができ
る。これらのうち、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウ
ム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩などが重合安定性
の面から好ましく用いられる。また、本発明において、
上記した重合開始剤は、重亜硫酸ナトリウム、硫酸第一
鉄などの還元剤と組み合わせてなるいわゆるレドックス
系重合開始剤としても用いることができる。本発明にお
いて、重合開始剤の使用量は、全単量体混合物100重
量部当りに、通常、0.1〜5重量部程度であり、好ま
しくは0.2〜3重量部程度である。乳化重合の際に用
いられる乳化剤も、特に制限されるものではなく、例え
ば、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリル
硫酸ナトリウム、ドデシルジフェニルエーテルジスルホ
ン酸ナトリウム、等のアニオン系界面活性剤、例えば、
ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチ
レンアルキルアリールエーテル等のノニオン系界面活性
剤、両性界面活性剤としては、例えば、ラウリルベタイ
ン、ステアリルベタインの塩などのアルキルベタイン型
の塩、ラウリル−β−アラニン、ラウリルジ(アミノエ
チル)グリシン、オクチルジ(アミノエチル)グリシン
などのアミノ酸型のものなどを挙げることができる。こ
れらは単独で又は2種以上組み合わせて用いることがで
きる。本発明においては、これらの乳化剤のうち、特に
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムまたはドデシル
ジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム等が好まし
く用いられる。
【0012】このような乳化剤の使用量は、用いる全単
量体混合物100重量部当りに、通常、0.05〜2.
5重量部程度であり、好ましくは0.1〜1.5重量部
程度である。また、本発明の方法においては、必要に応
じて、乳化重合をエチレンジアミン四酢酸ナトリウムな
どのキレート剤、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキ
シレートなどの分散剤や無機塩などの存在下に行っても
よい。本発明に用いられる共重合体ラテックスを製造す
る場合、最初の仕込段において、重合反応器内に単量体
混合物(a)の全量を水系媒体中で乳化重合してガラス
転移温度が40℃〜90℃、好ましくは50℃〜80
℃、で平均粒子径が通常0.01〜0.3μm、好まし
くは、0.05〜0.2μmのコア部としての共重合体
ラテックスを得、引き続き、最初の仕込段によって、得
られた共重合体をシード粒子として、単量体混合物
(b)を添加乳化重合させて、ガラス転移温度が−40
℃〜20℃、好ましくは−30℃〜10℃で平均粒子径
が通常0.05〜0.5μm、好ましくは、0.1 〜
0.3μmのシェル部で構成される共重合体ラテックス
を得る。この際、乳化重合の方法として、2段目から最
終段までを複数段に分割して添加する分割添加方式、2
段目から最終段までを連続して添加する連続添加方式、
またはこれらの組み合わせのいずれでもよい。本発明に
用いられる共重合体ラテックスの製造において、重合転
化率は、好ましくは約90重量%程度以上、さらに好ま
しくは約95重量%程度以上である。
【0013】本発明に用いられるラテックス粒子のコア
部とシェル部の重量比は通常、5〜50対95〜50、
好ましくは10〜40対90〜60である。コア部が全
体の5重量%未満の場合は、古紙回収に必要な離解性が
劣る場合があり、また、50重量%を越える場合は、防
湿性紙の防湿性が劣ることがある。また、本発明に用い
られる共重合体ラテックスの製造にpH調整剤が用いら
れるときは、例えばアルカリ、アンモニア、水酸化ナト
リウム、水酸化カリウムなどのアルカリ性物質が用いら
れ、特にアンモニアが好ましい。共重合体ラテックスの
pHは通常5〜10、好ましくは7〜9の範囲である。
このpH値が5より低いときは、得られる共重合体ラテ
ックス及び、本発明による塗工組成物の機械的安定性が
十分でなく、10を越えると防湿性が劣ることがある。
本発明に用いられる共重合体ラテックスの表面張力は、
通常43〜60mN/m、好ましくは50〜60mN/
mの範囲である。表面張力が43mN/m未満であると
きは、防湿性紙の防湿性に劣り、特に折り曲げ時の防湿
性が大きく低下することがある。また、本発明において
用いられる共重合体ラテックスはその最低成膜温度(M
FT)も重要であり、通常0〜60℃、好ましくは10
〜50℃の範囲である。最低成膜温度が0℃より低い時
は、離解性に劣り、60℃より高い場合はフィルムの形
成能力が低下し、均一なフィルムが形成されず、そのた
め防湿性が劣ることがある。
【0014】本発明に用いられる共重合体ラテックスの
ゲル含有量(トルエン不溶分)は通常80〜100%、
好ましくは85〜99%の範囲である。ゲル含有量が8
0%未満であると、防湿性紙の離解性に劣ることがあ
る。このようにして得られる共重合体ラテックスは、防
湿性紙の他に、紙塗工用組成物のバインダー、カーペッ
ト・バッキング剤、塗料、工業用及び家庭用接着剤など
の種々の接着剤としても好適に用いることができる。本
発明に用いられる離解性向上剤(B)は水に対する溶解
度が1g/100g水(25℃)以上の無機塩である。
この塩を構成する酸としては、例えば燐酸塩、硝酸塩、
塩酸塩、炭酸塩、硫酸塩等の無機酸が挙げられ、特に燐
酸塩が好ましく用いられる。燐酸塩としては、第一燐酸
塩、第二燐酸塩、第三燐酸塩で分類される正燐酸塩、ピ
ロ燐酸塩、ピロリン酸二水素塩、トリポリリン酸塩、燐
酸水素アンモニウム塩、亜燐酸塩、ピロ亜燐酸塩、次亜
燐酸塩、トリメタ燐酸塩等が挙げられるが、正燐酸塩、
トリメタ燐酸塩が特に、好ましく用いられる。塩を構成
するアルカリとしては、ナトリウム塩、カリウムなどの
アルカリ金属、アンモニウム、マグネシウム塩、亜鉛
塩、アルミニウム塩等が挙げられるがこれらの中でもナ
トリウム塩、アンモニウム塩、カリウム塩が特に好まし
く用いられる。本発明に用いられる防湿性向上剤(C)
は、軟化点が100℃以下の樹脂であり、その中でもロ
ジン、水添化ロジン、例えばロジンのメタノールエステ
ル、ペンタエリスリトールエステル等のロジンエステル
あるいは、脂肪族系石油樹脂(石油ナフサの熱分解で生
成するイソプレンなどのC5留分からの重合物)、芳香
族系石油樹脂(石油ナフサの熱分解で生成するスチレン
などのC9留分を主成分とする重合物)、石油系樹脂
(石油ナフサの熱分解で得られるC5〜C9留分の共重
合系樹脂)、水添化石油樹脂(芳香族系石油樹脂の水添
化物)、ジシクロペンタジエン系石油樹脂等が挙げら
れ、特にロジン、ロジンエステル、あるいは、石油系樹
脂が好ましい。
【0015】本発明の組成物において、共重合体ラテッ
クス(A)成分、及び防湿性向上剤(C )成分の重量
配合比は(A):(C )が99〜50:1 〜50の割
合で用いることが好ましく、95〜70:5〜30の割
合で用いることがさらに好ましい。この重量配合比で
(A)成分が100%の場合はワックスエマルジョンな
どの助けを得なければ防湿性紙の防湿性に劣り、(C
)成分が50%を越えると、防湿性向上効果が飽和
し、経済的に不利になる。また、離解性向上剤(B)成
分の配合重量は、(A)成分と(C )成分からなる配
合液100重量部に対して、3 〜20重量部であるこ
とが好ましく、4〜15重量部であることがさらに好ま
しく、5〜10重量部であることが最も好ましい。この
配合量が3重量部未満であると、古紙回収に必要な離解
性劣ることがあり、20重量部を超えると、離解性向上
効果が飽和し、経済的に不利になる。また、本発明の組
成物の固形分濃度は、一般的に30〜70重量%が好ま
しい。原紙に対する本発明の組成物の塗工量は通常、3
g/m2以上、30g/m2以下で、好ましくは、5g/
2以上、20g/m2以下である。塗工量が3g/m2
未満であると、原紙表面繊維の被覆が不十分となり、十
分な防湿効果が得られず、反対に30g/m2を越える
と、離解性に劣る。塗工方法は、公知の方法で行われ
る。例えば、塗工液をロールコーター、ブレードコータ
ー、エアナイフコーターなどの方法で行われる。塗工
後、乾燥工程により、原紙上に防湿層が形成され、防湿
性紙が得られる。この際、乾燥温度は通常80℃以上で
ある。
【0016】
【実施例】次に、本発明の紙塗工用組成物について実施
例および比較例によりさらに詳しく説明するが、本発明
はこれらに限定されるものではない。なお、実施例及び
比較例における「%」および「部」はすべて重量基準で
ある。 共重合体ラテックス(1)の製造 窒素置換した5リットル容量のオートクレーブに、第1
段の仕込みとして、1,3−ブタジエン3部、スチレン
26部、イタコン酸1部、過硫酸カリウム0.5部、水
100部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.
1部およびt−ドデシルメルカプタン0.1部を仕込
み、撹拌しながら75℃で反応させた。反応開始から2
時間後、第2段の仕込みとして、1,3−ブタジエン3
2部、スチレン27部、メタクリル酸メチル10部、、
アクリル酸1部およびドデシルメルカプタン0.2部を
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.5部と共に
5時間に亘って逐次添加した。15時間に亘って反応さ
せた後、重合転化率95%以上(単量体100部当り)
に達した時点で、得られた反応混合物を30℃まで冷却
し、アンモニア水を用いてpH8.0±0.2に調整し
た。次いで、反応混合物に水蒸気を吹き込み、未反応単
量体を除去し、ラテックスの固形分濃度を48%にまで
濃縮して、目的とする共重合体ラテックス(1)を得
た。 共重合体ラテックス(2)〜(11)の製造 単量体組成、乳化剤量および重合連鎖移動剤量を変えた
以外は上記共重合体ラテックス(1)の製法と同様の方
法により共重合体ラテックス(2)〜(11)を製造し
た。得られた共重合体ラテックスの組成及び性状を下記
〔表1〕に示す。
【0017】
【表1】
【0018】実施例1 上記共重合体ラテックス(1)と軟化点が60℃のロジ
ンエステルを80:20重量部の割合で混合し、十分に
攪拌した後、その混合物に、10%濃度に希釈したヘキ
サメタリン酸ナトリウムを5重量部添加し、攪拌後、目
的とする水性エマルジョン組成物を得た。この水性エマ
ルジョン組成物を75g/m2のクラフト紙の片面にメ
イヤーバーを用いて、塗工量15g/m2になるように
塗工し、100℃で1分間乾燥し、防湿性紙を作成し
た。得られた防湿性紙の物性を測定し、その結果を〔表
2〕に示した。 実施例2〜5 共重合体ラテックス(2)〜(5)のそれぞれを用い、
〔表2〕に示すとおりの成分を用いて実施例1と同様に
して水性エマルジョン組成物を調製した。これらの水性
エマルジョン組成物を用いて防湿性紙を作成し得られた
防湿性紙の物性を測定し、結果を〔表2〕に示した。
【0019】比較例1〜6 共重合体ラテックス(6)〜(11)を用い、〔表2〕
に示す成分を用いて実施例1と同様にして水性エマルジ
ョン組成物を調製し、これを用いて防湿性紙を作成し
た。得られた防湿性紙の物性を測定し、結果を〔表2〕
に示した。 比較例7 共重合体ラテックス(1)を用い、軟化点が150℃の
ロジンエステルを使用して実施例1と同様に水性エマル
ジョン組成を調製した。これを用いて防湿性紙を作成
し、得られた防湿性紙の物性を測定した。結果を〔表
3〕に示す。 比較例8および9 共重合体ラテックス(2)を用い、共重合体ラテックス
(A)成分及び防湿性向上剤(C )成分の重量配合比
を比較例8では(A):(C )が100:0、比較例
9では(A):(C )が40:60とて実施例1と同
様に水性エマルジョン組成を調製した。ついでこれらを
用いて防湿性紙を作成し、得られた防湿性紙の物性を測
定した。結果を〔表3〕に示す。
【0020】比較例10および11 共重合体ラテックス(3)を用い、ワックスエマルジョ
ンを3部及び5部添加して実施例1と同様に水性エマル
ジョン組成を調製した。ついでこれらを用いて、防湿性
紙を作成し、得られた防湿性紙の物性を測定した。結果
を〔表3〕に示す。 比較例12 共重合体ラテックス(4)を用い、(B)成分の内ヘキ
サメタ燐酸ナトリウムを1部添加した以外は実施例1と
同様にして水性エマルジョン組成物を調製した。ついで
これらを用いて防湿性紙を作成し、得られた防湿性紙の
物性を測定した。結果を〔表3〕に示す。
【0021】なお、実施例および比較例における各種物
性は、以下の方法にて測定し、評価した。 (1)トルエン不溶分(ゲル分) 得られた共重合体ラテックスをガラスモールドに流し、
厚さ0.3mmのフィルムを作成した。このフィルムを2
〜3mm角に切り、0.4gを精秤した。その試料をトル
エン100mlに浸漬し、30℃の振盪式恒温槽で6時間
振盪した。その後100メッシュ金網でろ過し、ろ液の
固形分を測定し、その固形分よりゲル分を算出した。 (2) ガラス転移温度(Tg) 得られた共重合体ラテックスをガラスモールドに流し、
厚さ1.5mmのフィルムを作成した。このフィルムにつ
いて走査示差熱計を用いて測定した。 (3) 最低成膜温度(MFT) 東洋精機製作所製、白化点温度試験装置を用い、ASTM D
―2354―65T に準じて測定した。 (4)透湿度 JIS Z―0208(カップ法)B法に準じ、塗工面を外側に
して測定した。透湿度の基準として、50g/m2/24時間
以下であれば十分実用性がある。 (5) 離解性 800mlの水に対して、1cm×1cmに裁断した防湿性紙
16gを投入し、家庭用ミキサーに入れ1分間攪拌後、
スラリーを取り出し、未離解物(フィルム片、紙片)の
有無を目視で評価した。未離解物を含まないものを○、
含むものを×とした。
【0022】(6)ブロッキング性 10cm角の大きさの防湿性紙の塗工面と非塗工面を合
わせて接触させ、温度40℃、圧力15kg/cm2で20
分圧着した後、取り出し、その2枚の紙片の接着状態を
観察した。 塗工面と非塗工面が容易に剥がれた場合 ○ 容易に剥がれず、紙層が破壊した場合 × (7)ワックスブリード性 防湿性紙の塗工面と非塗工面を接触するように重ね合わ
せ、40℃、線圧10Kg/cm2下において、スーパーカ
レンダーに1回通し、非塗工面の摩擦係数を JIS P8147
の方法に準じて測定した。但し、測定速度は100mm
/分の条件にて測定した。 とした。
【0023】
【表2】
【0024】
【表3】 実施例および比較例の対比から、本発明により得られる
紙塗工用防湿性組成物は、防湿性紙に使用した時、防湿
性に優れ、ブロッキングを生じることなく、さらに適度
な摩擦係数が得られることからワックスブリード性によ
る弊害のないことが予想され、離解性が優れることは明
白である。
【0025】
【発明の効果】本発明の組成物を塗工して得られた防湿
性紙は、折り曲げ時の防湿性の低下がなく、さらにブロ
ッキングを生じることもないうえ、離解性に優れている
ので古紙として回収が可能である。さらに一般に使われ
ているワックスエマルジョンを全く使用していないた
め、ワックスブリード現象により防湿性紙の塗工層表面
の接着性が低下したり、例えばコピー用紙などを包装し
た際、コピー用紙表面にワックスが移行し、印刷時の鮮
明さに欠けるといったこともなく、塗工層と非塗工層間
の滑り性による弊害もない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 辻 正明 大阪府大阪市淀川区十三本町二丁目17番85 号 武田薬品工業株式会社化学品カンパニ ー内 (72)発明者 三好 寿一 大阪府大阪市淀川区十三本町二丁目17番85 号 武田薬品工業株式会社化学品カンパニ ー内 (72)発明者 加藤 明 兵庫県氷上郡柏原町下小倉960 ガンツ化 成株式会社内 (72)発明者 小林 尚史 兵庫県氷上郡柏原町下小倉960 ガンツ化 成株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記(A)成分、(B)成分及び(C)成
    分を含有する紙塗工用防湿性組成物: (A)成分;ガラス転移温度(Tg)が40〜90℃の
    コア部およびTgが−40〜20℃のシェル部からなる
    コア・シェル構造粒子を含有してなる共重合体ラテック
    ス (B)成分;水溶性無機塩からなる離解性向上剤 (C)成分;軟化点100℃以下の樹脂からなる防湿性
    向上剤。
  2. 【請求項2】(A)成分が脂肪族共役ジエン系単量体
    3〜15重量部、エチレン系不飽和カルボン酸単量体
    0.2〜7重量部およびエチレン系不飽和カルボン酸
    以外のエチレン系不飽和単量体 80〜96重量部
    からなる単量体混合物(a)を水系媒体中で乳化重合さ
    せて得られるコア部、及び脂肪族共役ジエン系単量体
    30〜60重量%、エチレン系不飽和カルボン酸
    0.2〜7重量%及びエチレン系不飽和カルボン酸以
    外のエチレン系不飽和単量体35〜69重量%からな
    る単量体混合物(b)を乳化重合させて得られるシェル
    部からなるコア・シェル構造粒子を含有してなる共重合
    体ラテックスであり、(B)成分が水に対する溶解度が
    1g/100g水(25℃)以上の無機塩である請求項
    1項記載の紙塗工用防湿性組成物。
  3. 【請求項3】(A)成分中のコア・シェル構造粒子が5
    〜50重量%のコア部および50〜95重量%のシェル
    部から構成されており、(B)成分が水に対する溶解度
    が1g/100g水(25℃)以上の水溶性燐酸塩であ
    り、(C)成分がロジン、ロジンエステルおよび石油系
    樹脂から選ばれた少なくとも1種である請求項2項記載
    の紙塗工用防湿性組成物。
  4. 【請求項4】(A)成分の最低成膜温度が0〜60℃、
    共重合体ラテックス全体のゲル含有量が80〜100
    %、コア・シェル構造粒子の平均粒子径が0.10〜0.
    3μmおよび共重合体ラテックスの表面張力が43〜6
    0mN/mである請求項2項記載の紙塗工用防湿性組成
    物。
  5. 【請求項5】(A)成分対(C )成分の重量比が、9
    5〜70:5〜30であり、(B)成分の配合重量が
    (A)成分と(C)成分からなる配合液100重量部に
    対して、3〜20重量部である請求項2項記載の紙塗工
    用防湿性組成物。
  6. 【請求項6】請求項1記載の紙塗工用防湿性組成物を紙
    支持体上に塗工して得られる防湿性紙。
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