JP4859022B2 - 段ボール接着剤用ジエン系共重合体ラテックス組成物 - Google Patents

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Description

本発明は段ボール製造に用いられる耐水強度の良好なジエン系共重合体ラテックス組成物に関する。
段ボールのライナーと中芯の接着にはでんぷんを主体とする接着材が用いられている(たとえば、非特許文献1)。また、従来より、接着剤の耐水性を向上するためにゴム系ラテックスなどの合成樹脂を配合する技術が知られている(例えば、特許文献1、特許文献2)。
一方、近年では容器・包装リサイクル法の施行により、発泡ポリスチレン容器の代替として、段ボール包装箱が注目されている。段ボール箱包装容器は、容易に段ボール紙原料としてリサイクル使用が可能なためである。しかし、発泡ポリスチレン容器が用いられてきた水産製品や青果用の包装容器においては、冷凍保存の適性、解凍時の結露、雨天時の配送等の事情から、高度の耐水性が要求されている。このため、発泡ポリスチレン容器の代替の目的には、段ボール包装箱に高度の耐水性の付与が求められている。
前記の様に通常の段ボール包装箱はでんぷんを主体とする接着剤を用いていることから、湿潤時には接着剤部分が溶解し剥離する問題点がある。このため、耐水性能の良好な高性能の接着剤の開発が望まれている。
この様な背景の下、特定のガラス転移温度(Tg)と粒子径を有するスチレン・ブタジエンラテックスを含む段ボール用耐水接着剤(例えば、特許文献3)や特定のガラス転移温度(Tg)を有し、カルボキシル基を有するスチレン・ブタジエンラテックスを含む段ボール用耐水接着剤(例えば、特許文献4)などが提案されている。
しかしながら、この様な耐水性の高い接着剤を採用した場合、古紙として回収した段ボール容器が水で離解せず、リサイクル性能に乏しいという欠陥がある。また、カルボキシル基を多量に有するスチレン・ブタジエンラテックスを用いた場合、接着強度が向上するが耐水性がこれに反比例して悪化する問題点を有する。さらに、でんぷんを主剤とする接着剤にあっては、でんぷんを構成するグルコース構造の水酸基とカルボキシル基の作用により経時的に粘度上昇が起こり作業性が悪化する問題もあった。
特開昭62−273275号公報 特開平10−265755号公報 特開平11−269444号公報 特開2002−322446号公報 紙業タイムス社編「新・紙加工便覧」、p793−797、 昭和55年11月15日発行、株式会社紙業タイムス社
本発明は高度の耐水性、初期接着性を有すると同時に水離解性、作業性の良好な段ボール接着剤用ジエン系共重合体ラテックス組成物を提供することを目的とする。
本発明者等は、耐水性に優れる段ボール接着剤用ジエン系共重合体ラテックス組成物を得るべく、ラテックス共重合体組成、粒子径などの面から検討を行った。この結果、特定の組成、トルエン不溶分率、粒子径等を選択することで、上記の目的とする性能を与えることを見いだし、本発明をなすにいたった。
すなわち、本発明は
[1](1)ジエン系共重合体がスチレンとブタジエン及びエチレン系不飽和カルボン酸単量体を0.1〜2.0重量%を含有し、(2)トルエン不溶分率が60〜99重量%であり、(3)数平均粒子径が220〜500nmである段ボール接着剤用該ジエン系共重合体ラテックス組成物、
[2] ジエン系共重合体がスチレンとブタジエン及びエチレン系不飽和カルボン酸単量体を0.1〜1.0重量%含有することを特徴とする[1]記載の段ボール接着剤用ジエン系共重合体ラテックス組成物、
[3] トルエン不溶分率が70〜90重量%であることを特徴とする[1]又は[2]記載の段ボール接着剤用ジエン系共重合体ラテックス組成物、
[4] 数平均粒子径が270〜480nmであることを特徴とする[1]から[3]のいずれか1項に記載の段ボール接着剤用ジエン系共重合体ラテックス組成物である。
本発明の段ボール接着剤用ジエン系共重合体ラテックス組成物は高度の耐水性、初期接着性を有すると同時に水離解性、作業性の良好な機能をも有する。
本発明について、以下具体的に説明する。
本発明は乳化重合によって製造されるジエン系共重合体ラテックスからなる。ここで、ラテックスとは合成樹脂の水分散体の総称であり、乳化重合により、あるいは乳化分散工程により製造したエマルジョン等である。
共重合可能な単量体としては、主として共役ジエン系単量体を用いる他、樹脂の変成を目的として、芳香族ビニル系単量体、(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体、エチレン系不飽和カルボン酸単量体、シアン化ビニル系単量体、(メタ)アクリルアミド系単量体、カルボン酸ビニルエステル系単量体、アミノ基含有エチレン性単量体類、ハロゲン化ビニル、スルホン酸基やリン酸基含有単量体、ラジカル重合性の二重結合を2個以上有しているビニル系単量体、重合後に架橋構造を与える官能基を有しているビニル系単量体、重合後に架橋構造を与えるシランカップリング剤などを挙げることができる。これらは単独で、又は2種類以上を組み合わせて使用できる。
本発明においては、エチレン系不飽和カルボン酸単量体を用いることが必須である。エチレン系不飽和カルボン酸単量体としては、例えばアクリル酸、メタアクリル酸、イタコン酸、フマル酸、マレイン酸、クロトン酸、ブテントリカルボン酸、マレイン酸モノエチル、マレイン酸モノメチル、イタコン酸モノエチル、イタコン酸モノメチルなどを挙げることができ、これらを単独で、又は2種以上組み合わせて用いることができる。特に好ましくはアクリル酸を用いた場合が耐水性の面から好ましい。エチレン系不飽和カルボン酸は耐水性の点から、ジエン系共重合体ラテックスを構成する全単量体の2重量%以下の使用が必須であり、特に好ましくは1.0重量%以下が好ましい。
共役ジエン系単量体としては、例えば1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル1,3−ブタジエン、2−エチル−1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン、1,3ペンタジエン、クロロプレン、2−クロロ−1,3ブタジエン、シクロブタジエンなどを挙げることができ、これらを単独で、又は2種以上組み合わせて使用できる。これらの中でも1,3ブタジエンが好適に使用できる。
芳香族ビニル系単量体としては、例えばスチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、p−メチルスチレン,o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、エチルスチレン、ヒドロキシメチルスチレン、ビニルキシレン、ブロモスチレン、ビニルベンジルクロリド、p−t−ブチルスチレン、クロロスチレン、アルキルスチレン、などを挙げることができ、これらを単独で、又は2種以上組み合わせて使用できる。これらの中でもスチレンが好適に使用できる。
(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体としては、例えばメチル(メタ)アクリレ−ト、エチル(メタ)アクリレ−ト、プロピル(メタ)アクリレ−ト、n−ブチル(メタ)アクリレ−ト、t−ブチル(メタ)アクリレ−ト、イソブチル(メタ)アクリレ−ト、n−アミル(メタ)アクリレ−ト、イソアミルヘキシル(メタ)アクリレ−ト、オクチル(メタ)アクリレ−ト、ノニル(メタ)アクリレ−ト、デシル(メタ)アクリレ−ト、ドデシル(メタ)アクリレ−ト、オクタデシル(メタ)アクリレ−ト、シクロヘキシル(メタ)アクリレ−ト、フェニル(メタ)アクリレ−ト、ベンジル(メタ)アクリレ−ト、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレ−ト、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ−ト、プロピレングリコ−ル(メタ)アクリレ−ト、ジエチレングリコ−ルエトキシアクリレ−ト、メトキシポリエチレングリコ−ル(メタ)アクリレ−ト、ステアリル(メタ)アクリレ−ト、フェノキシポリエチレングリコ−ル(メタ)アクリレ−ト、フェノキシエチル(メタ)アクリレ−ト、イソボルニル(メタ)アクリレ−トなどを挙げることができ、これらを単独に、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
シアン化ビニル系単量体としては、例えばアクリロニトリル、メタクリロニトリル、α−クロルアクリロニトリルなどを挙げることができ、これらを単独に、又は2種以上組み合わせて用いることができる。
(メタ)アクリルアミド系単量体としては、例えば(メタ)アクリルアミド、N−メチロ−ル(メタ)アクリルアミドやN−メチル(メタ)アクリルアミドなどのN−モノアルキル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミドなどのN,Nジアルキル(メタ)アクリルアミド、グリシジルメタアクリルアミド、N−アルコキシ(メタ)アクリルアミド、2−アクリルアミド−−2−メチルプロパンスルホン酸などをあげることができ、これらを単独又に、は2種以上組み合わせて用いることができる。
他の単量体としては、例えばアミノエチル(メタ)アクリレ−トやジメチルアミノエチル(メタ)アクリレ−ト及び2−ビニルピリジンなどのアミノ基含有エチレン性単量体、酢酸ビニルなどのカルボン酸ビニルエステル類、塩化ビニルや塩化ビニリデンなどのハロゲン化ビニル、スチレンスルホン酸塩や2−(メタ)アクリロイルオキシエチルスルホン酸及び(メタ)アリルスルホン酸塩などのスルホン酸基含有単量体、燐酸エチレン(メタ)アクリレ−トや燐酸プロピレン(メタ)アクリレ−ト及び2−(メタ)アクリロイルオキシエチルアシッドホスフェ−トなどの燐酸基含有単量体などを挙げることができ、これらを単独に、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
ラジカル重合性の二重結合を2個以上有しているビニル系単量体は例えば、ジビニルベンゼン、トリビニルベンゼン、ポリオキシエチレンジ(メタ)アクリレート、ポリオキシプロピレンジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、
トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレー ト、エチレングリコ−ルジ(メタ)アクリレ−ト、1−3−ブチレングリコ−ルジ(メタ)アクリレ−ト、1,4−ブチレングリコ−ルジ(メタ)アクリレ−ト、1,5−ペンタジオ−ルジ(メタ)アクリレ−ト、ネオペンチルグリコ−ルジ(メタ)アクリレ−ト、1,6−ヘキサンジオ−ルジ(メタ)アクリレ−ト、ジエチレングリコ−ルジ(メタ)アクリレ−ト、トリエチレングリコ−ルジ(メタ)アクリレ−ト、テトラエチレングリコ−ルジ(メタ)アクリレ−ト、ポリエチレングリコ−ルジ(メタ)アクリレ−ト、ポリプロピレングリコ−ルジ(メタ)アクリレ−ト、ペンタエリスリト−ルトリ(メタ)アクリレ−ト、トリメチロ−ルプロパントリ(メタ)アクリレ−ト、テトラメチロ−ルメタンテトラ(メタ)アクリレ−ト、アリル(メタ)アクリレ−ト2,2−ビス[4−((メタ)アクリロキシエトキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−((メタ)アクリロキシ・ジエトキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−((メタ)アクリロキシ・ポリエトキシ)フェニル]プロパン、ビス(4−アクリロキシポリエトキシフェニル)プロパン等が挙げられる。
重合中、重合後に架橋構造を与える官能基を有しているビニル系単量体としては例えば、エポキシ基含有モノマー、例えばグリシジル(メタ)アクリレート、アリルグリシジルエーテル、メ
チルグリシジル(メタ)アクリレート、メチロール基含有モノマー、例えばN−メチロール(メタ)アクリルアミド、ジメチロール(メタ)アクリルアミド、アルコキシメチル基含有モノマー、例えばN−メトキシメチルアクリルアミド
、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルア ミド、N−ブトキシメチルメタクリルアミド等、ヒドロ キシル基含有モノマー等が挙げられる。
重合後に架橋構造を与えるシランカップリング剤としてはビニルトリクロロシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、トリス−2−メトキシエトキシビニルシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメト
キシシラン等が挙げられる。
本願発明の段ボール接着剤用ジエン系共重合体ラテックス組成物は水性媒体中で単量体、連鎖移動剤などを乳化剤、ラジカル重合開始剤、及び必要に応じてその他の添加剤成分を用いて重合する従来公知の乳化重合方法によって得られる。
連鎖移動剤としては、例えばα−メチルスチレンダイマ−などの核置換α−メチルスチレンの二量体、n−ブチルメルカプタン、n−オクチルメルカプタン,n−ラウリルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン及びt−ドデシルメルカプタンなどのメルカプタン類、テトラメチルチウラムジスルフィド及びテトラエチルチウラムジスルフィドなどのジスルフィド類、2−エチルヘキシルチオグリコレ−ト、タ−ピノ−レンなどの公知の全てのものを単独、又は2種以上組み合わせて用いることができる。
乳化剤としては、例えば脂肪族石鹸、ロジン酸石鹸、アルキルスルホン酸塩、ジアルキルアリ−ルスルホン酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、ポリオキシエチレンアルキル硫酸塩及びポリオキシエチレンアルキルアリ−ル硫酸塩などのアニオン性乳化剤、ポリオキシエチレンアルキルエ−テル、ポリオキシエチレンアルキルアリ−ルエ−テル及びポリオキシエチレンオキシプロピレンブロックコポリマ−などのノニオン性乳化剤など公知のものを単独、あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。又これらの他に親水基と親油基を有する界面活性剤の化学構造式の中にエチレン性二重結合を導入した反応性乳化剤も好適に使用でき、更に、ベタイン型などの両性乳化剤及びポリビニルアルコ−ル、カルボキシメチルセルロ−ス、メチルセルロ−ス、ポリビニルピロリドンなどの水溶性高分子の保護コロイド乳化剤なども必要に応じて用いることができる。
乳化剤の使用量は0.01〜0.5重量%が好適であり、0.5重量%以下で耐水性の点から良好である。
ラジカル重合開始剤は、熱又は還元性物質の存在下ラジカル分解して単量体の付加重合を開始させるものであり、無機系開始剤及び有機系開始剤のいずれも使用できる。このようなものとしては、例えば水溶性及び油溶性のペルオキソ二硫酸塩、過酸化物、アゾビス化合物などで、具体的にはペルオキソ二硫酸カリウム、ペルオキソ二硫酸ナトリウム、ペルオキソ二硫酸アンモニウム、過酸化水素、t−ブチルヒドロペルオキシド、過酸化ベンゾイル、2,2−アゾビスブチロニトリル、クメンハイドロパ−オキサイドを挙げることができ、又他に、POLYMER HANDBOOK(3rd.edition)、J.Brandrup及びE.H.Immergut著、John Willy&Sons刊(1989)に記載されている化合物も用いることができる。又、酸性亜硫酸ナトリウム、アスコルビン酸やその塩、エリソルビン酸やその塩、ロンガリットなどの還元剤を重合開始剤に組み合わせて用いる、いわゆるレドックス重合法を採用することもできる。この重合開始剤の使用量は全単量体の重量に基づき、通常0.1〜5.0重量%、好ましくは0.2〜3.0重量%使用する。
本発明の段ボール接着剤用ジエン系共重合体ラテックス組成物を重合する際、重合中及び重合後に、必要に応じて各種調整剤を添加することができる。例えば、pH調整剤として水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化アンモニウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、リン酸水素二ナトリウムなどを添加することができる。又、エチレンジアミン四酢酸ナトリウムなどの各種キレ−ト剤なども重合調整剤として添加することができる。
本発明の段ボール接着剤用ジエン系共重合体ラテックス組成物の製造における単量体混合物の重合系への添加は一括添加法、連続的にあるいは断続的に添加する方法、これらの方法を組み合わせた方法(例えば、単量体混合物の一部添加した後に重合の進行に従って連続的もしくは断続的に添加する方法)などいずれでも良い。
又、重合にあたってシ−ド重合方法もとることができる。シ−ド用ラテックスの組成はジエン系共重合体ラテックスの組成と同じであっても異なってもよく、シ−ド用ラテックスも同一反応容器で製造したもの、異なる他の反応容器で製造したものを用いてもよい。
共重合体のガラス転移温度(Tg)は、用いるそれぞれの単量体について一般に示されているその単独重合体のTgと単量体の配合割合から概略推定することができる。例えば約100℃のガラス転移温度(Tg)の重合体を与えるスチレン、メチルメタクリレ−ト、及びアクリルニトリルなどの単量体を高比率で配合した共重合体は高いガラス転移温度(Tg)のものが得られ、例えば約−80℃のガラス転移温度(Tg)の重合体を与えるブタジエンや約−50℃のガラス転移温度(Tg)の重合体を与えるn−ブチルアクリレ−ト及び2−エチルヘキシルアクリレ−トなどの単量体を高い比率で配合した共重合体は低いガラス転移温度(Tg)のものが得られる。
本発明においては、トルエン不溶分率が60〜99重量%であることが耐水接着強さ、初期接着強さの点から必須であり、特に好ましくは70〜90重量%である。トルエン不溶分率の調整には主として、前述した連鎖移動剤の使用、粒子径または重合温度によって行う。連鎖移動剤の増加、粒子径の増加、重合温度の低下によって、ブタジエンの未反応二重結合に起因する架橋密度が低下し、トルエン不溶分率は低下する。
本発明においては、数平均粒子径が220〜500nmであることが耐水接着強さ、初期接着強さの点から必須であり、特に好ましくは270〜480nmである。ここで数平均粒子径は下記式(1)によって算出される。
Figure 0004859022

シード粒子を使用する乳化重合においては、数平均粒子径の調整はシード粒子の添加量によって調整する。シード粒子の使用量が増加すると、乳化重合で発生する樹脂粒子の総数が増加し、数平均粒子径は低下する。シード粒子を使用しない乳化重合においては、数平均粒子径の調整は乳化剤量と開始剤量によって調整する。乳化剤量と開始剤量が増加すると、乳化剤ミセル中の単量体混合物と開始剤分子の反応の頻度が増大し、結果として乳化重合で発生する樹脂粒子の総数が増加し、数平均粒子径は低下する。
特定のトルエン不溶分率と粒子径の選択によって耐水接着強さと水離解性の良好な接着剤が得られる原理は明らかでない。一般にトルエン不溶分率の増加は樹脂フィルムの剛性を増加させ、粒子径の増大は接着剤の乾燥時の紙面への水分の移行を促進する。このため、本発明のジエン系共重合体ラテックスを段ボール用接着剤に用いた場合、剛性強度が極めて高く、嵩だかの接着層を形成すると考えられる。この様な構造の接着剤の主成分の樹脂において、カルボキシル基を極端に少なく設計することで、静的な応力による耐水強度は良好であるが、離解処理におけるずり応力の大きな領域では容易に分解する特異接着剤が得られるものと考えられる。
本発明の段ボール接着剤用ジエン系共重合体ラテックス組成物から段ボール接着剤を調製する場合には、本発明の段ボール接着剤用ジエン系共重合体ラテックス組成物に各種でんぷんを配合することが好ましい。でんぷんの配合量はラテックス100重量部(固形分)に対して10〜60重量部が好ましい。また、本発明の接着剤組成物には顔料等を必要に応じて配合することができる。顔料としては特に制約はなく、無機及び有機の顔料が使用できる。例えば、マグネシウム、亜鉛、バリウム、チタン、アルミニウム、アンチモン、鉛などの各種金属酸化物、水酸化物、硫化物、炭酸塩、硫酸塩又は珪酸塩化合物やポリスチレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニルなどの個体高分子微粉末などが挙げられる。具体的には、炭酸カルシウム、カオリン(クレ−)、タルク、雲母、二酸化チタン、水酸化アルミニウム、シリカ、合成ゼオライト、バライト粉、アルミナホワイト、サチンホワイトなどである。配合する顔料の割合は常態防湿性が顕著に損なわれない程度に配合することが好ましく、ラテックス100重量部(固形分)に対して100重量部以下が一般的である。
これに加えて更に必要に応じて、メチルセルロ−ス、ヒドロキエチルセルロ−ス、カルボキシメチルセルロ−スなどのセルロ−ス誘導体、デキストリン、酸化処理澱粉、架橋澱粉、エステル澱粉、グラフトコポリマ−澱粉などの澱粉誘導体、ポリビニルアルコ−ル、ポリ(メタ)アクリル酸塩、ポリビニルピロリドンなどの各種水溶性高分子、並びに公知の消泡剤、濡れ剤、レベリング剤、成膜助剤、可塑剤、顔料分散剤、着色剤、耐水化剤、潤滑剤、防腐剤、防滑剤、撥水剤、離型剤、ブロッキング防止剤、ワックスエマルジョン、架橋剤(例えば水溶性エポキシ化合物など)、水溶性金属塩及び各種溶剤なども加えることができる。
次に、本発明について、実施例に基づいて説明する。なお、実施例及び比較例における塗布量、部数、混合割合などは全て固形分基準で示した。また「%」及び「部」は全て重量基準である。
ジエン系共重合体ラテックスのガラス転移温度(Tg)、接着剤の性能は以下の方法で作成、測定した。
(1)ガラス転移温度(Tg/℃)
ジエン系共重合体ラテックスをガラス板上に流延し、90℃、30分で加熱乾燥して皮膜を形成させる。次いで得られた皮膜をTg測定容器に入れ、蓋をし、示差走査熱量計(セイコ−電子社製)にセットして昇温速度10℃/分で測定した。
(2)トルエン不溶分率(重量%)
ジエン系共重合体ラテックスをガラス板上に流延し、90℃、30分で加熱乾燥して皮膜を形成させる。次いで得られた皮膜0.5gをトルエン30g中に浸漬し、3時間しんとう後、300メッシュのステンレスメッシュでろ過する。このときのメッシュに残った未溶解物を乾燥し、その重量を0.5で除してトルエン不溶分率とする。
(3)粒子径(nm)
日機装株式会社製、MICROTRAC粒度分布計(型式:9230UPA)を用いて数平均粒子径(Rn)を測定した。粒子頻度f(Rp)については動的光散乱法によって計測し、解析プログラム(日機装株式会社製、Microtrac
Version 10.1.2-018SD)によって数平均粒子径(Rn)を算出した。
(4)接着剤の作成
固形分50重量%のジエン系共重合体ラテックスを200重量部、水を180重量部を混合し、これに硼砂2重量部、コーンスターチ98重量部を加えて攪拌し、スラリー状に調整する。これを10重量%の水酸化ナトリウム水溶液を20重量部添加し、90℃で2時間攪拌後冷却して接着剤を作成した。
(5)段ボール試験片の調整
50mm×85mmの大きさの片面段ボール(原紙構成:北陽HPW290g/HP200g)に得られた接着剤をロールコーターで約20g/m(固形分)の塗工量になるように塗布した。続いて200℃のプレヒーター上にライナー原紙(王子SSK280g)を置き、上記の塗布面を下向きに重ね、2kgf/42.5cmの加重下で30秒加熱接着をおこなった。これを、冷却後、室温23℃/湿度65%で24時間調湿して試験片とした。
(6)初期接着強さ(kgf/42.5cm
上記(5)と同様に作成した試験片を接着直後にJIS:Z0402に準じて剥離試験を行い、42.5cm当たりの加重計算し初期接着強さとした。
(7)常態接着強さ(kgf/42.5cm
上記(5)で作成した試験片をJIS:Z0402に準じて剥離試験を行い、42.5cm当たりの加重計算し常態接着強さとした。
(8)耐水接着強さ(kgf/42.5cm
上記(5)で作成した試験片を、60分間23℃の水に漬け、その後JIS:Z0402に準じて剥離試験を行い、42.5cm当たりの加重計算し耐水接着強さとした。
(9)水離解性
上記(5)で作製した試料5gを小片に切断し、250gの水とともに家庭用ミキサ−で10分攪拌し、塗工紙の離解状態を観察した。
○:単繊維状となる
△:少し凝集物が見られる
×:凝集物が見られる
(10)接着剤の経時安定性
接着剤を作成後、23℃で24時間静置し、その後ガラス板上に約1mm厚程度に流延し外観を観察した。
○:凝集物なし
△:少し凝集物が見られる
×:ゲル化して流延せず
[製造例]
(ジエン系共重合体ラテックスの重合)
攪拌装置と温度調節用ジャケットを備えた耐圧反応容器に、窒素置換の後、イオン交換水72重量部、約40nmの平均粒子径を有するシ−ド粒子の水分散体(スチレン・メタクリル酸メチル・アクリル酸共重合体、Tg102℃)0.3重量部(固形分)、ラウリル硫酸ナトリウム0.1重量部(固形分)を入れ、攪拌数280rpmで攪拌しつつ内温を80℃に昇温し、真空脱気により酸素を除去したスチレン69重量部、ブタジエン30重量部、アクリル酸1重量部、t−ドデシルメルカプタン0.4重量部及びα−メチルスチレンダイマ−0.05重量部からなる単量体混合物を4時間かけて添加した。単量体混合物を添加し始めるとほぼ同時に、水21重量部、ラウリル硫酸ナトリウム0.1重量部(固形分)、水酸化ナトリウム0.1重量部(固形分)、ペルオキソ二硫酸カリ0.7重量部(固形分)の混合物を14時間かけて、単量体混合物が添加を終了するまで連続して添加した。
重合終了後も反応系の温度を80℃で約1時間維持した後、水酸化ナトリウムを加えて反応系のpHを約8.0に調整した。次いで、スチ−ムストリッピングで残留単量体を除去し、冷却し、80メッシュの濾布で濾過して、得られたラテックスの固形分(130℃、乾燥法)を50重量%に調整した。粒子径は278nmで、トルエン不溶分は70重量%であった。
[実施例]
表1、2に示す配合割合の単量体、t−ドデシルメルカプタン、シード粒子、ラウリル硫酸ナトリウム等を用いて製造例と同様な重合方法でA〜H、a〜cのジエン系共重合体ラテックスを作成し、ガラス転移温度、粒子径、トルエン不溶分率、常態接着強さ、初期接着強さ、耐水接着強さ、水離解性、接着剤の安定性を測定した。測定した結果を表1、2に示す。以下、実施例、比較例の物性測定結果に基づき、本発明の効果を説明する。
Figure 0004859022








Figure 0004859022

[実施例1〜3と比較例1]
表1〜2の結果から、エチレン系不飽和カルボン酸単量体が2重量%以下である場合に初期接着強さ、耐水接着強さ、接着剤の安定性が顕著に良好である。
[実施例1、4〜5と比較例2]
表1〜2の結果から、トルエン不溶分率が60重量%以上である場合に初期接着強さ、耐水接着強さ、接着剤の安定性、水離解性が顕著に良好である。
[実施例1、6〜7と比較例3]
表1〜2の結果から、粒子径が220nm以上である場合に初期接着強さ、耐水接着強さ、接着剤の安定性、水離解性が顕著に良好である。
[実施例1と実施例8]
表1〜2の結果から樹脂分に対して乳化剤が0.6重量部未満含有する場合に初期接着強さ、耐水接着強さが顕著に良好である。
以上の実施例及び比較例で示される結果から明らかなように、初期接着強さ、耐水接着強さ、優れるとともに接着剤の安定性にも優れ、又十分リサイクル可能な程度に容易に水中で離解され易い極めて有意な性能を有する。
本発明の段ボール接着剤用ジエン系共重合体ラテックス組成物は高度の耐水性、初期接着性を必要とする包装紙の分野において好適に利用できる。

Claims (4)

  1. (1)ジエン系共重合体がスチレンとブタジエン及びエチレン系不飽和カルボン酸単量体を0.1〜2.0重量%を含有し、(2)トルエン不溶分率が60〜99重量%であり、(3)数平均粒子径が220〜500nmである段ボール接着剤用該ジエン系共重合体ラテックス組成物。
  2. ジエン系共重合体がスチレンとブタジエン及びエチレン系不飽和カルボン酸単量体を0.1〜1.0重量%含有することを特徴とする請求項1記載の段ボール接着剤用ジエン系共重合体ラテックス組成物。
  3. トルエン不溶分率が70〜90重量%であることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の段ボール接着剤用ジエン系共重合体ラテックス組成物。
  4. 数平均粒子径が270〜480nmであることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の段ボール接着剤用ジエン系共重合体ラテックス組成物。
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