JP2003003393A - グラビア印刷用紙塗工用共重合体ラテックス - Google Patents

グラビア印刷用紙塗工用共重合体ラテックス

Info

Publication number
JP2003003393A
JP2003003393A JP2001188635A JP2001188635A JP2003003393A JP 2003003393 A JP2003003393 A JP 2003003393A JP 2001188635 A JP2001188635 A JP 2001188635A JP 2001188635 A JP2001188635 A JP 2001188635A JP 2003003393 A JP2003003393 A JP 2003003393A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
copolymer latex
monomer
gravure printing
coating
latex
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001188635A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5168610B2 (ja
Inventor
Koyu Misaki
皇雄 三崎
Wataru Fujiwara
渡 藤原
Shigeo Ii
茂雄 伊井
Toshitaka Nishioka
利恭 西岡
Hitoshi Naito
等 内藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon A&L Inc
Original Assignee
Nippon A&L Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon A&L Inc filed Critical Nippon A&L Inc
Priority to JP2001188635A priority Critical patent/JP5168610B2/ja
Publication of JP2003003393A publication Critical patent/JP2003003393A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5168610B2 publication Critical patent/JP5168610B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Paper (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高速塗工時における機械的安定性および塗工
適性に優れ、また得られた塗工紙が優れた強度及びグラ
ビア印刷適性を示すグラビア印刷用紙塗工用共重合体ラ
テックスの提供。 【解決手段】(a)脂肪族共役ジエン系単量体30〜8
0重量部、(b)エチレン系不飽和カルボン酸単量体2
〜15重量部、及び(c)これらと共重合可能な他の単
量体5〜68重量部からなる単量体を乳化重合して得ら
れ、かつ、下記pHにて測定した数平均粒子径が下記
(式1)を満たすグラビア印刷用紙塗工用共重合体ラテ
ックス。 【数1】 0.05≦(DH−DL)/DL≦1 (式1) (式1)において、DHはpH11にて、DLはpH5
にて測定した共重合体ラテックスの数平均粒子径をそれ
ぞれ示す。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、グラビア印刷用紙
塗工用共重合体ラテックスに関するものである。さらに
詳しくは、高速塗工時における機械的安定性および塗工
適性に優れ、また得られた塗工紙が優れた強度及びグラ
ビア印刷適性を示すグラビア印刷用紙塗工用共重合体ラ
テックスに関するものである。 【0002】 【従来の技術】グラビア印刷は、版の凹部分に詰められ
たインキを紙へ刷り取るいわゆる凹版印刷であり、オフ
セット印刷(平版印刷)に比べインキの着肉量が多く、
階調再現性にも優れているためボリューム感のある表現
の豊かな印刷物を得ることが出来る。そのため、近年の
雑誌のカラー化やビジュアル化と相まって急速に広まっ
てきた。 【0003】このようなグラビア印刷の特徴を十分発揮
するために、グラビア印刷適性及び印刷時の塗工層強度
に優れたグラビア印刷用塗工紙(以下グラビア塗工紙と
称する)が一般的に用いられている。グラビア塗工紙
は、平滑性、クッション性、吸油性等の改良により、印
刷時におけるグラビア版個々のインキセルからのインキ
転写の欠落、いわゆるミスドットを出来るだけ少なくす
るように設計されており、他の印刷方式で使用される塗
工紙よりはるかにグラビア印刷適性に優れるものである
が、近年の印刷スピードの高速化によりさらに優れたグ
ラビア印刷適性及び印刷時の塗工層強度が要求されるよ
うになってきた。前述の点を改良するため、これまでに
特定の連鎖移動剤を用いて重合された、特定のガラス転
移点を有する共重合体ラテックスを用いる方法(特開平
7−53609号公報)や、グラビア塗工紙の吸油性を
向上させ、それによりグラビア印刷適性を改良する目的
でケロシンに対する膨潤度を規定したラテックスを用い
る方法(特開平11−200294号公報)などが提案
されているが、塗工層強度とグラビア印刷適性の両者を
十分に満たしうるものではなかった。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、高速塗工時
における機械的安定性および塗工適性に優れ、また得ら
れた塗工紙が優れた強度及びグラビア印刷適性を示すグ
ラビア印刷用紙塗工用共重合体ラテックスを提供するこ
とを目的とする。 【0005】 【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、
(a)脂肪族共役ジエン系単量体30〜80重量部、
(b)エチレン系不飽和カルボン酸単量体2〜15重量
部、及び(c)これらと共重合可能な他の単量体5〜6
8重量部からなる単量体を乳化重合して得られ、かつ、
下記pHにて測定した数平均粒子径が下記(式1)を満
たすことを特徴とするグラビア印刷用紙塗工用共重合体
ラテックスを提供するものである。 【0006】 【数2】0.05≦(DH−DL)/DL≦1(式1) 【0007】(式1)において、DHはpH11にて、
DLはpH5にて測定した共重合体ラテックスの数平均
粒子径をそれぞれ示す。 【0008】 【発明の実施の形態】以下に、本発明を詳細に説明す
る。 【0009】本発明における脂肪族共役ジエン系単量体
(a)としては、1,3−ブタジエン、2−メチル−
1,3−ブタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタ
ジエン、2−クロル−1,3−ブタジエン、置換直鎖共
役ペンタジエン類、置換および側鎖共役ヘキサジエン類
などが挙げられ、これらを1種または2種以上使用する
ことができる。特に1,3−ブタジエンの使用が好まし
い。 【0010】脂肪族共役ジエン系単量体が30重量部未
満では印刷時に必要とされるグラビア印刷適性(ミスド
ット)が劣り、また80重量部を超えると耐ブロッキン
グ適性(製品として塗工紙を巻き取った際に、紙同士が
接触・接着し剥れにくくなるトラブルをブロッキングと
いう。)やブレード塗工時の耐バッキングロール汚れ適
性等が劣るため好ましくない。さらに好ましくは40〜
70重量部である。 【0011】エチレン系不飽和カルボン酸単量体(b)
としては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マ
レイン酸、フマール酸、イタコン酸などのモノまたはジ
カルボン酸(無水物)が挙げられ、これらを1種または
2種以上使用することができる。 【0012】エチレン系不飽和カルボン酸単量体が2重
量部未満ではグラビア印刷用紙塗工液とした際の機械的
安定性が劣り、また、所望の強度、グラビア印刷適性が
劣るため好ましくない。一方、エチレン系不飽和カルボ
ン酸単量体が15重量部を超えると共重合体ラテックス
の粘度が高くなり、共重合体ラテックス自身の取り扱い
上の問題を生じる。好ましくは3〜10重量部である。 【0013】上記脂肪族共役ジエン系単量体(a)およ
びエチレン系不飽和カルボン酸単量体(b)と共重合可
能な他の単量体(c)としては、アルケニル芳香族単量
体、不飽和カルボン酸アルキルエステル単量体、ヒドロ
キシアルキル基を含有する不飽和単量体、シアン化ビニ
ル単量体、不飽和カルボン酸アミド単量体等が挙げられ
る。 【0014】アルケニル芳香族単量体としては、スチレ
ン、α−メチルスチレン、メチルα−メチルスチレン、
ビニルトルエンおよびジビニルベンゼン等が挙げられ、
これらを1種または2種以上使用することができる。特
にスチレンの使用が好ましい。 【0015】不飽和カルボン酸アルキルエステル単量体
としては、メチルアクリレート、メチルメタクリレー
ト、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、ブチ
ルアクリレート、グリシジルメタクリレート、ジメチル
フマレート、ジエチルフマレート、ジメチルマレエー
ト、ジエチルマルエート、ジメチルイタコネート、モノ
メチルフマレート、モノエチルフマレート、2−エチル
ヘキシルアクリレート等が挙げられ、これらを1種また
は2種以上使用することができる。特にメチルメタクリ
レートの使用が好ましい。 【0016】ヒドロキシアルキル基を含有する不飽和単
量体としては、β−ヒドロキシエチルアクリレート、β
−ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピ
ルアクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、
ヒドロキシブチルアクリレート、ヒドロキシブチルメタ
クリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルメタ
クリレート、ジ−(エチレングリコール)マレエート、
ジ−(エチレングリコール)イタコネート、2−ヒドロ
キシエチルマレエート、ビス(2−ヒドロキシエチル)
マレエート、2−ヒドロキシエチルメチルフマレートな
どが挙げられ、これらを1種または2種以上使用するこ
とができる。特にβ−ヒドロキシエチルアクリレートの
使用が好ましい。 【0017】シアン化ビニル単量体としては、アクリロ
ニトリル、メタクリロニトリル、α−クロルアクリロニ
トリル、α−エチルアクリロニトリルなどが挙げられ、
これらを1種または2種以上使用することができる。特
にアクリロニトリルまたはメタクリロニトリルの使用が
好ましい。 【0018】不飽和カルボン酸アミド単量体としては、
アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールア
クリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、N,
N−ジメチルアクリルアミドなどが挙げられ、これらを
1種または2種以上使用することができる。特にアクリ
ルアミドまたはメタクリルアミドの使用が好ましい。 【0019】本発明における共重合体ラテックスは、特
定のpHにて測定した数平均粒子径が下記(式1)を満
たすことが必要である。 【0020】 【数3】0.05≦(DH−DL)/DL≦1(式1) 【0021】(式1)において、DHはpH11にて、
DLはpH5にて測定した共重合体ラテックスの数平均
粒子径をそれぞれ示す。 【0022】(DH−DL)/DLの値が0.05未満
では該共重合体ラテックスを用いて得られた塗工紙が、
塗工層強度とグラビア印刷適性の両者を十分に満たしう
るものとはならず、逆に(DH−DL)/DLの値が1
を超えると共重合体ラテックスの粘度が高くなり、共重
合体ラテックス自身の取り扱い上の問題を生じ、さらに
塗工時における塗工適性も低下する。 【0023】共重合体ラテックスが前述の(式1)を満
たすようにするためには、その構成原料、特に水溶液中
で解離反応を起こしうる単量体の選択が重要である。そ
の選択した単量体の重合時の使用量及び添加方法等を調
整することにより前述の(式1)を満たすことができ
る。このような単量体としては、エチレン系不飽和カル
ボン酸単量体、不飽和カルボン酸アミド単量体、及びヒ
ドロキシアルキル基を含有する不飽和単量体が挙げられ
る。(式1)を満たすための上記単量体の添加方法とし
ては、例えば2段以上の多段重合の場合では、全ての段
階において上記単量体を添加する方法が挙げられるが、
これらに限定されるものではない。 【0024】本発明における各種成分の添加方法につい
ては、本発明にて規定した(式1)の範囲を超えない限
り特に制限はなく、一括添加方法、分割添加方法、連続
添加方法の何れでも採用することができ、また乳化重合
に際しては、一段重合、二段重合、多段階重合、シード
重合、パワーフィード重合法等何れを採用してもよい。
更に、本発明における共重合体ラテックスの乳化重合に
おいては、公知の連鎖移動剤、乳化剤、重合開始剤、炭
化水素系溶剤、電解質、重合促進剤、キレート剤等を使
用することができる。 【0025】連鎖移動剤としては、n−ヘキシルメルカ
プタン、n−オクチルメルカプタン、t−オクチルメル
カプタン、n−ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメ
ルカプタン、n−ステアリルメルカプタン等のアルキル
メルカプタン、ジメチルキサントゲンジサルファイド、
ジイソプロピルキサントゲンジサルファイド等のキサン
トゲン化合物、テトラメチルチウラムジスルフィド、テ
トラエチルチウラムジスルフィド、テトラメチルチウラ
ムモノスルフィド等のチウラム系化合物、2,6−ジ−
t−ブチル−4−メチルフェノール、スチレン化フェノ
ール等のフェノール系化合物、アリルアルコール等のア
リル化合物、ジクロルメタン、ジブロモメタン、四臭化
炭素等のハロゲン化炭化水素化合物、α−ベンジルオキ
シスチレン、α−ベンジルオキシアクリロニトリル、α
−ベンジルオキシアクリルアミド等のビニルエーテル、
トリフェニルエタン、ペンタフェニルエタン、アクロレ
イン、メタアクロレイン、チオグリコール酸、チオリン
ゴ酸、2−エチルヘキシルチオグリコレート、α−メチ
ルスチレンダイマー、ターピノレン等が挙げられ、これ
らを1種または2種以上使用することができる。これら
他の連鎖移動剤は、通常単量体100重量部に対して0
〜20重量部にて使用される。 【0026】乳化剤としては高級アルコールの硫酸エス
テル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルジフ
ェニルエーテルスルホン酸塩、脂肪族スルホン酸塩、脂
肪族カルボン酸塩、非イオン性界面活性剤の硫酸エステ
ル塩等のアニオン性界面活性剤あるいはポリエチレング
リコールのアルキルエステル型、アルキルフェニルエー
テル型、アルキルエーテル型等のノニオン性界面活性剤
が挙げられ、これらを1種又は2種以上使用することが
できる。 【0027】重合開始剤としては、過硫酸カリウム、過
硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム等の水溶性重合開
始剤、レドックス系重合開始剤、過酸化ベンゾイル等の
油溶性重合開始剤を適宜用いることができる。特に水溶
性重合開始剤の使用が好ましい。 【0028】また、炭化水素系溶剤としては、ペンタ
ン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサン、
シクロヘプタン等の飽和炭化水素、ペンテン、ヘキセ
ン、ヘプテン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シク
ロヘプテン、4−メチルシクロヘキセン、1−メチルシ
クロヘキセン等の不飽和炭化水素、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン等の芳香族炭化水素などの炭化水素化合物
等が挙げられる。 【0029】本発明における共重合体ラテックスのゲル
含有量は特に限定はされないが、10〜100重量%が
好ましい。更に好ましくは20〜95重量%である。 【0030】ゲル含有量とは、共重合体ラテックスフィ
ルムのトルエンに対する不溶部の割合のことであり、具
体的には以下の手法により求められる。水酸化ナトリウ
ムにてpH=8に調整した共重合体ラテックスをガラス
板上に塗布後、室温乾燥で共重合体ラテックスからフィ
ルムを作製する。その後フィルム約1gを正確に秤量後
400ccのトルエンに入れ48時間浸漬放置する。そ
の後あらかじめ精秤した300メッシュの金網で濾過
し、金網に残った残留物を秤量する。さらに充分乾燥し
た後、金網に残った残留物を秤量する。次式により共重
合体ラテックスのゲル含有量を求める。 ゲル含有量(%)=(トルエン浸せき後の金網残留物の
乾燥重量)÷(トルエン浸せき前のフィルムの重量)×
100 【0031】本発明における共重合体の数平均粒子径は
特に限定はされないが、80〜300nmが好ましい。
更に好ましくは、100〜250nmである。この場合
の数平均粒子径は(式1)にて規定したDLである。 【0032】数平均粒子径は動的光散乱法により測定し
た。尚、測定に際しては、LPA−3000/3100
(大塚電子製)を使用した。 【0033】本発明のグラビア印刷用紙塗工用共重合体
ラテックスは、白色顔料の水性分散スラリー、さらに必
要に応じてその他の結合剤、増粘剤、助剤などを添加し
て、水性分散液として調整される。 【0034】この際、固形分換算で顔料100重量部に
対する本発明の共重合体ラテックスの配合量は特に限定
されないが、3〜20重量部の範囲が好ましい。更に好
ましくは4〜11重量部である。 【0035】上記の白色顔料としては、例えば、カオリ
ンクレー、タルク、硫酸バリウム、酸化チタン、炭酸カ
ルシウム、水酸化アルミニウム、酸化亜鉛、サチンホワ
イトなどの無機顔料、あるいはポリスチレンラテックス
のような有機顔料が挙げられ、これらは単独または数種
類混合して使用される。 【0036】また、その他の結合剤や増粘剤として、澱
粉、酸化澱粉、エステル化澱粉及び酵素変性澱粉等の変
性澱粉、大豆蛋白、カゼインなどの天然バインダー、あ
るいはポリビニルアルコールなどの水溶性合成バインダ
ーなどを使用しても差し支えない。更に、ポリ酢酸ビニ
ルラテックス、アクリル系ラテックスなどの合成ラテッ
クス等を本発明の共重合体ラテックスと併用してもよい
が、本発明の効果を高く発揮させるためには、これらの
使用割合は全共重合体ラテックスの(固形分)50重量
%未満に抑えることが望ましい。 【0037】さらに、その他の助剤、例えば分散剤(ピ
ロリン酸ナトリウム、ポリアクリル酸ナトリウム、ヘキ
サメタリン酸ナトリウムなど)、消泡剤(ポリグリコー
ル、脂肪酸エステル、リン酸エステル、シリコーンオイ
ルなど)、レベリング剤(ロート油、ジシアンジアミ
ド、尿素など)、防腐剤、離型剤(ステアリン酸カルシ
ウム、パラフィンエマルジョンなど)、蛍光染料、カラ
ー保水性向上剤(カルボキシメチルセルロース、アルギ
ン酸ナトリウムなど)を必要に応じて添加しても良い。 【0038】また、グラビア印刷用紙塗工液を塗工用紙
へ塗布する方法には、公知の技術、例えばエアナイフコ
ーター、ブレードコーター、ロールコーター、バーコー
ターなどのいずれの塗工機を使用しても差し支えない。
また、塗工後、表面を乾燥し、カレンダーリングなどに
より仕上げる。 【0039】 【実施例】以下、実施例にて本発明をさらに具体的に説
明するが、本発明はその要旨を超えない限り、これらの
実施例に限定されるものではない。なお実施例中、割合
を示す部および%は特に断りのない限り重量基準による
ものである。 【0040】共重合体ラテックスの作製 耐圧性の重合反応機に、重合水150部、乳化剤として
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1.0部、炭酸
ナトリウム0.2部、過硫酸カリウム1部を仕込み、十
分攪拌した後、表1に示す1段目の各単量体および他の
化合物を加えて70℃にて重合を開始した。その後2段
目の各単量体および他の化合物を6時間で連続添加し、
重合転化率が97%を越えた時点で重合を終了した。次
いで、これら共重合体ラテックスを苛性ソーダ水溶液で
pHを5に調整して消泡剤を500ppm添加した後、
水蒸気蒸留により未反応単量体および他の低沸点化合物
を除去し、共重合体ラテックスa−1〜a−10、及び
b−1〜b−6を得た。それぞれのpH5にて測定した共
重合体ラテックスの数平均粒子径(DL)及び(DH−
DL)/DLについては表1、2に示す。 【0041】数平均粒子径の測定方法 共重合体ラテックスの数平均粒子径は動的光散乱法によ
り測定した。測定に際しては、LPA−3000/31
00(大塚電子製)を使用した。また、本請求項規定の
DH及びDLは、共重合体ラテックスを水酸化ナトリウム若
しくは塩酸により適宜規定pHに調整し測定した。 【0042】グラビア印刷用紙塗工液の調整 共重合体ラテックスa−1〜a−10及びb−1〜b−
3、b−5、b−6を用い、No.1カオリン80部、
重質炭酸カルシウム20部、分散剤0.5部、水酸化ナ
トリウム0.3部、共重合体ラテックス8部、増粘剤0.
3部(部数はそれぞれ乾燥重量部を表す)にて固形分濃
度63%となるよう純水を用いて調整し、グラビア印刷
用紙塗工液A−1〜A−10及びB−1〜B−5を得
た。 【0043】グラビア印刷用紙塗工液の機械的安定性の
評価 グラビア印刷用紙塗工液を固形分濃度30重量%に調整
し、ロール式機械的安定性試験機(パダースタビリティ
ーテスター)を用いて金属ロールとゴムロールの間で機
械的せん断を与え、ゴムロール上に凝固物が発生するま
での時間を測定し下記の4段階で評価した。 ◎(非常に良い):45分以上 ○(良い):30分以上45分未満 △(やや悪い):20分以上30分未満 ×(非常に悪い):20分未満 【0044】グラビア印刷用塗工紙の作製 得られたグラビア印刷用紙塗工液A−1〜A−10及び
B−1〜B−5を用い、市販の上質紙(坪量65g/m
2)に塗工量が片面12g/m2、両面24g/m2に
なるようブレード塗工し、各グラビア印刷用塗工紙を得
た。塗工は市販の熱風塗工乾燥機MLC−100S型を
用いて行った。尚、各グラビア塗工紙の塗工条件、乾燥
条件、塗工紙の調湿条件、スーパーカレンダー処理条件
については、表3に示した。 【0045】耐ブロッキング性の評価 各塗工紙試料を3cm幅に短冊状に切り同一試料を5枚
重ねる。これを80℃、20kg/cm2の加温加圧プ
レス機で10分間プレスし、その後室温にて1時間放置
する。プレスした試験片を1枚ずつ4回剥がし、剥がす
際に全てが簡単に剥がれたものを○、剥がれにくいもの
が1〜3回あったら△、全てが剥がれにくいか剥がれな
いものがあったら×として評価した。 【0046】耐バッキングロール汚れ適性の評価 両面印刷塗工紙を含水率約8%に調湿しNBRゴムシー
ト上にのせ、その上から約100℃に加熱した金属ロー
ルにより、線圧20kg/cmの圧力にて圧着した。そ
の後、塗工紙をゴムシートから剥がし、NBRゴムシー
ト上の汚れの程度を肉眼で判定し、汚れのないものを
○、やや汚れたものを△、かなり汚れたものを×として
評価した。 【0047】ドライピック強度の評価 RI印刷機で各塗工紙試料を同時に印刷した際のピッキ
ングの程度を肉眼で判定し、5点法(5;最も良い〜
1;最も悪い)で相対的に評価した。 【0048】グラビア印刷適正の評価 大蔵省印刷研究所式グラビア印刷機を使用し、網点グラ
ビア版を用いて印刷を行い、ハーフトーン部のミスドッ
トを数え、◎(優)〜×(劣)に分類する。印刷部1c
m2当たりのミスドット個数により、下記のように分類
した。 0〜5個:◎(優) 6〜10個:○(良) 11〜20個:△(可) 21個以上:×(不可) 【0049】グラビア印刷用紙塗液及びグラビア印刷用
塗工紙の評価 得られた各グラビア印刷用紙塗工液の機械的安定性、及
びグラビア印刷用塗工紙の耐ブロッキング性、耐バッキ
ングロール汚れ適性、ドライピック強度、グラビア印刷
適正については、上記記載の評価方法に従って評価し、
その結果を表4に示した。なお、共重合体ラテックスb
−4についてはそれ自体の粘度が高く、実質的に取り扱
える状態ではなかったため、グラビア印刷用紙塗工液及
びグラビア印刷用塗工紙の評価は行わなかった。 【0050】 【表1】【0051】 【表2】 【0052】 【表3】【0053】 【表4】 【0054】 【発明の効果】以上のとおり、本発明における共重合体
ラテックスを用いて作製されたグラビア印刷用紙塗工液
は優れた機械的安定性を有し、また得られた印刷用塗工
紙はグラビア印刷用塗工紙として優れた特性を有してい
ることが分かる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西岡 利恭 大阪市此花区春日出中3丁目1番98号 日 本エイアンドエル株式会社内 (72)発明者 内藤 等 大阪市此花区春日出中3丁目1番98号 日 本エイアンドエル株式会社内 Fターム(参考) 4L055 AG63 AG70 AG71 AG74 AG76 AG89 AG97 AH37 AJ04 BE08 EA16 EA32 EA40 FA15 GA19

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】(a)脂肪族共役ジエン系単量体30〜8
    0重量部、(b)エチレン系不飽和カルボン酸単量体2
    〜15重量部、及び(c)これらと共重合可能な他の単
    量体5〜68重量部からなる単量体を乳化重合して得ら
    れ、かつ、下記pHにて測定した数平均粒子径が下記
    (式1)を満たすことを特徴とするグラビア印刷用紙塗
    工用共重合体ラテックス。 【数1】 0.05≦(DH−DL)/DL≦1 (式1) (式1)において、DHはpH11にて、DLはpH5
    にて測定した共重合体ラテックスの数平均粒子径をそれ
    ぞれ示す。
JP2001188635A 2001-06-21 2001-06-21 グラビア印刷用紙塗工用共重合体ラテックス Expired - Fee Related JP5168610B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001188635A JP5168610B2 (ja) 2001-06-21 2001-06-21 グラビア印刷用紙塗工用共重合体ラテックス

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001188635A JP5168610B2 (ja) 2001-06-21 2001-06-21 グラビア印刷用紙塗工用共重合体ラテックス

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003003393A true JP2003003393A (ja) 2003-01-08
JP5168610B2 JP5168610B2 (ja) 2013-03-21

Family

ID=19027707

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001188635A Expired - Fee Related JP5168610B2 (ja) 2001-06-21 2001-06-21 グラビア印刷用紙塗工用共重合体ラテックス

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5168610B2 (ja)

Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62156387A (ja) * 1985-12-28 1987-07-11 ジェイエスアール株式会社 紙用塗工液組成物
JPH01229894A (ja) * 1988-03-02 1989-09-13 Japan Synthetic Rubber Co Ltd 紙用塗工液組成物
JPH038896A (ja) * 1988-12-15 1991-01-16 Japan Synthetic Rubber Co Ltd 紙塗被組成物用の共重合体ラテックスおよび紙塗被組成物
JPH08269246A (ja) * 1995-03-30 1996-10-15 Japan Synthetic Rubber Co Ltd 共重合体ラテックスおよび紙塗工用組成物
JPH10245450A (ja) * 1997-03-06 1998-09-14 Jsr Corp 共重合体ラテックスおよび紙塗工用組成物
JPH11131386A (ja) * 1997-10-31 1999-05-18 Takeda Chem Ind Ltd 防湿性紙塗工用共重合体ラテックス
JPH11200294A (ja) * 1998-01-13 1999-07-27 Asahi Chem Ind Co Ltd グラビア印刷紙塗被組成物用共重合体ラテックス
JPH11229296A (ja) * 1997-12-10 1999-08-24 Sumika Abs Latex Kk グラビア印刷用紙塗工組成物
JPH11293590A (ja) * 1998-04-10 1999-10-26 Takeda Chem Ind Ltd 紙塗工用防湿性組成物
JP2001031727A (ja) * 1999-07-21 2001-02-06 Jsr Corp 共重合体ラテックス

Patent Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62156387A (ja) * 1985-12-28 1987-07-11 ジェイエスアール株式会社 紙用塗工液組成物
JPH01229894A (ja) * 1988-03-02 1989-09-13 Japan Synthetic Rubber Co Ltd 紙用塗工液組成物
JPH038896A (ja) * 1988-12-15 1991-01-16 Japan Synthetic Rubber Co Ltd 紙塗被組成物用の共重合体ラテックスおよび紙塗被組成物
JPH08269246A (ja) * 1995-03-30 1996-10-15 Japan Synthetic Rubber Co Ltd 共重合体ラテックスおよび紙塗工用組成物
JPH10245450A (ja) * 1997-03-06 1998-09-14 Jsr Corp 共重合体ラテックスおよび紙塗工用組成物
JPH11131386A (ja) * 1997-10-31 1999-05-18 Takeda Chem Ind Ltd 防湿性紙塗工用共重合体ラテックス
JPH11229296A (ja) * 1997-12-10 1999-08-24 Sumika Abs Latex Kk グラビア印刷用紙塗工組成物
JPH11200294A (ja) * 1998-01-13 1999-07-27 Asahi Chem Ind Co Ltd グラビア印刷紙塗被組成物用共重合体ラテックス
JPH11293590A (ja) * 1998-04-10 1999-10-26 Takeda Chem Ind Ltd 紙塗工用防湿性組成物
JP2001031727A (ja) * 1999-07-21 2001-02-06 Jsr Corp 共重合体ラテックス

Also Published As

Publication number Publication date
JP5168610B2 (ja) 2013-03-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2007084738A (ja) 共重合体ラテックス、印刷紙塗被用塗料組成物、及び印刷用塗工紙
JP4100740B2 (ja) 共重合体ラテックス組成物および該共重合体ラテックス組成物を含有してなる紙塗工用組成物
JP5242116B2 (ja) 紙塗工用共重合体ラテックス
JP5503205B2 (ja) 紙塗工用共重合体ラテックス及び紙塗工用組成物
JP4549498B2 (ja) 紙被覆用共重合体ラテックスおよびその用途
JP2002069893A (ja) 紙被覆用共重合体ラテックスおよびその用途
JP5242115B2 (ja) 紙塗工用共重合体ラテックス
JP4667547B2 (ja) 紙塗被用共重合体ラテックス組成物
JP3502791B2 (ja) オフセット印刷用紙被覆用共重合体ラテックスおよび該ラテックスを含有するオフセット印刷用紙被覆用組成物
JP4368558B2 (ja) グラビア印刷用紙塗工用共重合体ラテックス、グラビア印刷用紙塗工液およびグラビア印刷用塗工紙
JP2003003393A (ja) グラビア印刷用紙塗工用共重合体ラテックス
JPH10298208A (ja) 共重合体ラテックスの製造方法ならびに該共重合体ラテックスを含有してなる紙塗工用組成物。
JP2009068129A (ja) 高炭酸カルシウム含有紙塗工用組成物
JP5313088B2 (ja) 共重合体ラテックス、紙塗工用組成物及び塗工紙
JP3238366B2 (ja) グラビア印刷用紙塗工組成物
JP2744649B2 (ja) 共重合体ラテックス、それを用いた塗工紙及びカーペット
JP2009013541A (ja) 紙塗工用共重合体ラテックス。
JP3144874B2 (ja) 共重合体ラテックス
JP3404417B2 (ja) 紙被覆用共重合体ラテックスの製造方法
JP2003073427A (ja) 共重合体ラテックスおよび該共重合体ラテックスを含有する紙塗工用組成物
JP4117942B2 (ja) 紙塗工用組成物
JP4027661B2 (ja) シードラテックスおよび紙塗被用共重合体ラテックスの製造方法
JPH05279406A (ja) 共重合体ラテックスの製造方法ならびに該共重合体ラテックスを含有してなる組成物
JP2001200196A (ja) 紙塗工用ラテックス組成物およびその製造方法
JP3030610B2 (ja) 紙塗工用ラテックスの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080609

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100720

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100916

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101214

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110204

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110517

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110708

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20111115

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120215

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20120222

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20120215

A912 Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20120420

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121102

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20121213

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5168610

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees