JP2003073427A - 共重合体ラテックスおよび該共重合体ラテックスを含有する紙塗工用組成物 - Google Patents

共重合体ラテックスおよび該共重合体ラテックスを含有する紙塗工用組成物

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JP2003073427A
JP2003073427A JP2001264521A JP2001264521A JP2003073427A JP 2003073427 A JP2003073427 A JP 2003073427A JP 2001264521 A JP2001264521 A JP 2001264521A JP 2001264521 A JP2001264521 A JP 2001264521A JP 2003073427 A JP2003073427 A JP 2003073427A
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Kazuyo Fujita
和代 藤田
Yoshinobu Katayama
良順 片山
Takashi Hosoya
隆史 細谷
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Nippon A&L Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 機械的安定性、ドライピック強度、耐ブリス
ター性に優れた紙塗工用、特にオフセット輪転印刷用の
バインダーとして好適に用いることのできる共重合体ラ
テックスの提供。 【解決手段】 脂肪族共役ジエン系単量体15〜60重
量部、エチレン系不飽和カルボン酸単量体0.1〜10
重量部、ヒドロキシアルキル基を有する不飽和単量体
0.5〜15重量部およびその他の共重合可能な単量体
15〜84.4重量部からなる単量体(合計100重量
部)を乳化重合してなるゲル含有量が0〜10重量%の
共重合体ラテックスであって、かつヒドロキシアルキル
基を有する不飽和単量体重量部>エチレン系不飽和カル
ボン酸単量体重量部である共重合体ラテックス。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、紙塗工用のバイン
ダーとして用いられる共重合体ラテックスに関するもの
である。詳しくは、機械的安定性、ドライピック強度、
耐ブリスター性に優れたオフセット輪転印刷用のバイン
ダーとして好適に用いることのできる共重合体ラテック
スおよび該共重合体ラテックスを含有する紙塗工用組成
物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、塗工紙は、その印刷効果が高い等
の理由から、非常に数多くの印刷物に利用されている。
季刊、月間紙等の定期刊行物の中にも、全ての項に塗工
紙が使用される場合もかなり増えている。特に、メール
オーダービジネスにおけるダイレクトメールや商品カタ
ログ等においては、そのほとんどが全ての項に塗工紙を
使用している。
【0003】塗工紙は非塗工紙に比べ、白色度、光沢
度、平滑度、印刷適性など多くの優れた点を有している
が、原紙を抄造したあとに紙塗工用組成物をブレードコ
ーターやロールコーターなどを用いて塗工する工程が必
要となるため、紙塗工用組成物の性能が最終的な塗工紙
製品の品質に大きく影響する。このため、紙塗工用組成
物には高いレベルの消泡性、機械的安定性、流動性、保
水性などを含めた高速塗工適性が求められている。
【0004】一般的に紙塗工用組成物は、クレーや炭酸
カルシウムなどの白色顔料を水に分散した顔料分散液、
顔料同士および顔料を原紙に接着固定するためのバイン
ダー、およびその他の添加剤によって構成される水性塗
料である。バインダーとしてはスチレン−ブタジエン系
共重合体ラテックスに代表されるような合成エマルショ
ンバインダーやデンプン、カゼインに代表されるような
天然バインダーが使用される。その中でもスチレンーブ
タジエン系共重合体ラテックスは、品質設計の自由度が
大きく、今日では紙塗工用組成物に最も適したバインダ
ーとして広く使用されており、スチレンーブタジエン系
共重合体ラテックスの性能が紙塗工用組成物の性能ある
いは最終的な塗工紙製品のドライピック強度、耐ブリス
ター性、などの品質に大きく影響すると言われている。
【0005】一方、印刷技術の進歩に伴って印刷工程の
高速化が進み、それに耐え得る品質の塗工紙が求められ
ている。すなわち、オフセット輪転印刷の分野では、塗
工紙が優れた表面強度を有すると同時に、良好な耐ブリ
スター性を有することが求められている。
【0006】従来、ラテックス面から改良する方法とし
て耐ブリスター性に関して重合体のゲル含有量を制御す
る方法(特公昭59−3598号公報)が知られてい
る。しかしながら、塗工紙の表面強度はゲル含有量が多
いほど良好になる。すなわち塗工紙の耐ブリスター性と
表面強度は互いに相反する関係にあるため、これを同時
に満足させるために種々の検討が行われている。これら
のうち、特に、特開平1−192896号公報には、ゲ
ル分率(ゲル含有量)が実質的に零であるラテックスに
つき記載されている。しかしながら、特開平1−192
896号公報に記載されたラテックスは、ゲル分率(ゲ
ル含有量)の高い(60〜95重量%)ラテックスと混
合することを前提として設計されており、また、単にゲ
ル含有量が低いラテックスを使用した場合には、顔料等
と混合して紙塗工用組成物とした際の機械的安定性が劣
るという欠点があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、機械的安定
性、ドライピック強度、耐ブリスター性に優れた紙塗工
用、特にオフセット輪転印刷用のバインダーとして好適
に用いることのできる共重合体ラテックスおよび該共重
合体ラテックスを含有する紙塗工用組成物を提供するこ
とを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、脂肪
族共役ジエン系単量体15〜60重量部、エチレン系不
飽和カルボン酸単量体0.1〜10重量部、ヒドロキシ
アルキル基を有する不飽和単量体0.5〜15重量部お
よびその他の共重合可能な単量体15〜84.4重量部
からなる単量体(合計100重量部)を乳化重合してな
るゲル含有量が0〜10重量%の共重合体ラテックスで
あって、かつヒドロキシアルキル基を有する不飽和単量
体重量部>エチレン系不飽和カルボン酸単量体重量部で
あることを特徴する共重合体ラテックスおよび該共重合
体ラテックスを含有する紙塗工用組成物を提供するもの
である。
【0009】以下に、本発明を詳細に説明する。本発明
における脂肪族共役ジエン系単量体としては、1,3−
ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン、2,3
−ジメチル−1,3−ブタジエン、2−クロル−1,3
−ブタジエン、置換直鎖共役ペンタジエン類、置換およ
び側鎖共役ヘキサジエン類などが挙げられ、これらを1
種または2種以上使用することができる。特に1,3−
ブタジエンの使用が好ましい。
【0010】エチレン系不飽和カルボン酸単量体として
は、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン
酸、フマール酸、イタコン酸などのモノまたはジカルボ
ン酸(無水物)を挙げられ、これらを1種または2種以
上使用することができる。
【0011】ヒドロキシアルキル基を含有する不飽和単
量体としては、β−ヒドロキシエチルアクリレート、β
−ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピ
ルアクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、
ヒドロキシブチルアクリレート、ヒドロキシブチルメタ
クリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルメタ
クリレート、ジ−(エチレングリコール)マレエート、
ジ−(エチレングリコール)イタコネート、2−ヒドロ
キシエチルマレエート、ビス(2−ヒドロキシエチル)
マレエート、2−ヒドロキシエチルメチルフマレートな
どが挙げられ、これらを1種または2種以上使用するこ
とができる。特にβ−ヒドロキシエチルアクリレートの
使用が好ましい。
【0012】上記脂肪族共役ジエン系単量体、エチレン
系不飽和カルボン酸単量体およびヒドロキシアルキル基
を含有する不飽和単量体と共重合可能な他の単量体とし
ては、アルケニル芳香族単量体、不飽和カルボン酸アル
キルエステル単量体、シアン化ビニル単量体、不飽和カ
ルボン酸アミド単量体等が挙げられる。
【0013】アルケニル芳香族単量体としては、スチレ
ン、α−メチルスチレン、メチルα−メチルスチレン、
ビニルトルエンおよびジビニルベンゼン等が挙げられ、
これらを1種または2種以上使用することができる。特
にスチレンの使用が好ましい。
【0014】不飽和カルボン酸アルキルエステル単量体
としては、メチルアクリレート、メチルメタクリレー
ト、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、ブチ
ルアクリレート、グリシジルメタクリレート、ジメチル
フマレート、ジエチルフマレート、ジメチルマレエー
ト、ジエチルマルエート、ジメチルイタコネート、モノ
メチルフマレート、モノエチルフマレート、2−エチル
ヘキシルアクリレート等が挙げられ、これらを1種また
は2種以上使用することができる。特にメチルメタクリ
レートの使用が好ましい。
【0015】シアン化ビニル単量体としては、アクリロ
ニトリル、メタクリロニトリル、α−クロルアクリロニ
トリル、α−エチルアクリロニトリルなどが挙げられ、
これらを1種または2種以上使用することができる。特
にアクリロニトリルまたはメタクリロニトリルの使用が
好ましい。
【0016】不飽和カルボン酸アミド単量体としては、
アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールア
クリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、N,
N−ジメチルアクリルアミドなどが挙げられ、これらを
1種または2種以上使用することができる。特にアクリ
ルアミドまたはメタクリルアミドの使用が好ましい。
【0017】上記の単量体組成は、脂肪族共役ジエン系
単量体15〜60重量部、エチレン系不飽和カルボン酸
単量体0.1〜10重量部、ヒドロキシアルキル基を有
する不飽和単量体0.5〜15重量部およびその他の共
重合可能な単量体15〜84.4重量部(単量体合計1
00重量部)である。脂肪族共役ジエン系単量体が15
重量部未満では印刷時に必要とされるドライピック強度
などの接着性が、また60重量部を超えると機械的安定
性と、印刷時に必要とされる耐ブリスター性が劣り好ま
しくない。好ましくは20〜55重量部である。
【0018】エチレン系不飽和カルボン酸単量体が0.
1重量部未満では共重合体ラテックス自身および紙塗工
用組成物の機械的安定性、印刷時に必要とされるドライ
ピック強度などの接着性が劣り、また10重量部を超え
るとラテックスの粘度が高くなり、共重合体ラテックス
自身の取り扱い上の問題を生じる可能性があるため、好
ましくない。好ましくは0.1〜8重量部である。
【0019】ヒドロキシアルキル基を有する不飽和単量
体0.5重量部未満では共重合体ラテックス自身および
紙塗工用組成物の機械的安定性が劣り、また15重量部
を超えるとラテックスの粘度が高くなり、共重合体ラテ
ックス自身の取り扱い上の問題を生じる可能性があるた
め好ましくない。好ましくは0.5〜10重量部であ
る。
【0020】共重合可能な他の単量体が15重量部未満
では塗工紙の耐ブリスター性が、また84.4重量部を
超えるとドライピック強度などの接着性が劣り、好まし
くない。好ましくは27〜79.4重量部である。
【0021】また、エチレン系不飽和カルボン酸単量体
の重量部が、ヒドロキシアルキル基を有する不飽和単量
体の重量部と同量以上であると、塗工紙の耐ブリスター
適性が劣り好ましくない。
【0022】本発明の共重合体ラテックスのゲル含有量
は10重量部以下であることが必要である。ゲル含有量
が10重量%を超えると、塗工紙の耐ブリスター性が劣
るため好ましくない。
【0023】なお、本発明にて規定するゲル含有量と
は、共重合体ラテックスフィルムのトルエンに対する不
溶部の割合のことであり、具体的には、共重合体ラテッ
クスを乾燥して得られた、重量既知の共重合ラテックス
フィルムの乾燥重量に対する、共重合体ラテックスフィ
ルムの有機溶剤(トルエン)不溶部の乾燥重量に対する
割合を計算することにより求められる。
【0024】また、本発明における共重合体ラテックス
の数平均粒子径には特に制限はないが、50〜300n
mであることが好ましい。
【0025】また、本発明においては従来公知の連鎖移
動剤を使用することも可能である。このような連鎖移動
剤としては、n−ヘキシルメルカプタン、n−オクチル
メルカプタン、t−オクチルメルカプタン、n−ドデシ
ルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタン、n−ステ
アリルメルカプタン等のアルキルメルカプタン、ジメチ
ルキサントゲンジサルファイド、ジイソプロピルキサン
トゲンジサルファイド等のキサントゲン化合物、α−メ
チルスチレンダイマー、ターピノレンや、テトラメチル
チウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフ
ィド、テトラメチルチウラムモノスルフィド等のチウラ
ム系化合物、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェ
ノール、スチレン化フェノール等のフェノール系化合
物、アリルアルコール等のアリル化合物、ジクロルメタ
ン、ジブロモメタン、四臭化炭素等のハロゲン化炭化水
素化合物、α−ベンジルオキシスチレン、α−ベンジル
オキシアクリロニトリル、α−ベンジルオキシアクリル
アミド等のビニルエーテル、トリフェニルエタン、ペン
タフェニルエタン、アクロレイン、メタアクロレイン、
チオグリコール酸、チオリンゴ酸、2−エチルヘキシル
チオグリコレート等が挙げられ、これらを1種または2
種以上使用することができる。これら他の連鎖移動剤
は、通常、単量体100重量部に対して0〜10重量部
にて使用される。
【0026】本発明における各種成分の添加方法につい
ては特に制限するものではなく、一括添加方法、分割添
加方法、連続添加方法の何れでも採用することができ
る。更に、乳化重合において、常用の乳化剤、重合開始
剤、炭化水素系溶剤、電解質、重合促進剤、キレート剤
等を使用することができる。
【0027】また本発明においては、一段重合、二段重
合、多段階重合、シード重合、パワーフィード重合法等
何れを採用してもよい。
【0028】乳化剤としては高級アルコールの硫酸エス
テル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルジフ
ェニルエーテルスルホン酸塩、脂肪族スルホン酸塩、脂
肪族カルボン酸塩、非イオン性界面活性剤の硫酸エステ
ル塩等のアニオン性界面活性剤あるいはポリエチレング
リコールのアルキルエステル型、アルキルフェニルエー
テル型、アルキルエーテル型等のノニオン性界面活性剤
が挙げられ、これらを1種又は2種以上使用することが
できる。
【0029】重合開始剤としては、過硫酸カリウム、過
硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム等の水溶性重合開
始剤、レドックス系重合開始剤、過酸化ベンゾイル等の
油溶性重合開始剤を適宜用いることができる。特に水溶
性重合開始剤の使用が好ましい。
【0030】また、重合に際して、ペンタン、ヘキサ
ン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサン、シクロヘプ
タン等の飽和炭化水素、ペンテン、ヘキセン、ヘプテ
ン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロヘプテ
ン、4−メチルシクロヘキセン、1−メチルシクロヘキ
セン等の不飽和炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレ
ン等の芳香族炭化水素などの炭化水素化合物を使用して
も良い。
【0031】また、本発明にて製造された共重合体ラテ
ックスと共に紙塗工用組成物を構成する顔料としては、
例えば、カオリンクレー、タルク、硫酸バリウム、酸化
チタン、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、酸化亜
鉛、サチンホワイトなどの無機顔料、あるいはポリスチ
レンラテックスのような有機顔料が挙げられ、これらは
単独または混合して使用される。
【0032】また、本発明においては、必要に応じて澱
粉、酸化澱粉、エステル化澱粉等の変性澱粉、大豆蛋
白、カゼインなどの天然バインダー、あるいはポリビニ
ルアルコールなどの水溶性合成バインダーなどを使用し
ても差し支えない。さらに、ポリ酢酸ビニルラテック
ス、アクリル系ラテックスなどの合成ラテックス等を本
発明の共重合体ラテックスと併用してもよいが、本発明
の効果を高く発揮させるためには、これらの使用割合は
全共重合体ラテックスの(固形分)50重量%未満に抑
えることが望ましい。
【0033】本発明の共重合体ラテックスを用いて紙塗
工用組成物を調整する際には、さらにその他の助剤、例
えば分散剤(ピロリン酸ナトリウム、ポリアクリル酸ナ
トリウム、ヘキサメタリン酸ナトリウムなど)、消泡剤
(ポリグリコール、脂肪酸エステル、リン酸エステル、
シリコーンオイルなど)、レベリング剤(ロート油、ジ
シアンジアミド、尿素など)、防腐剤、離型剤(ステア
リン酸カルシウム、パラフィンエマルジョンなど)、蛍
光染料、カラー保水性向上剤(カルボキシメチルセルロ
ース、アルギン酸ナトリウムなど)を必要に応じて添加
しても良い。
【0034】さらに、紙塗工用組成物を塗工用紙へ塗布
する方法には、公知の技術、例えばエアナイフコータ
ー、ブレードコーター、ロールコーター、バーコーター
などのいずれの塗工機を使用することができる。また、
塗工後、表面を乾燥し、カレンダーリングなどにより仕
上げる。
【0035】
【実施例】以下、実施例を挙げ本発明をさらに具体的に
説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、これら
の実施例に限定されるものではない。なお実施例中、割
合を示す部および%は特に断りのない限り重量基準によ
るものである。
【0036】共重合体ラテックス1、2、4〜12の作
耐圧性の重合反応機に、表1、2の一段目に示す部数の
重合水、重炭酸ナトリウム0.2部、過硫酸カリウム1
部、および表1、2の1段目の単量体混合物、乳化剤、
連鎖移動剤、助剤等を仕込み、十分攪拌した後、70℃
で1時間重合を行った。その後、表1、2に示す2段目
の部数の単量体混合物、乳化剤、連鎖移動剤、助剤等を
7時間かけて連続添加した。その後、重合を継続し重合
転化率が96%以上になった時点で苛性ソーダを添加し
pHを7.0に調整した。次いで、これら共重合体ラテ
ックスを、温度80℃にて水蒸気蒸留を行い、その後に
濃縮を行い固形分50%に調整し、表1、2に示す共重
合体ラテックス1、2、4〜12を得た。
【0037】共重合体ラテックス3の作製 耐圧性の重合反応機に、表1の一段目に示す部数の重合
水、重炭酸ナトリウム0.2部、過硫酸カリウム1部、
および表1の1段目の単量体混合物、乳化剤、連鎖移動
剤、助剤等を仕込み、十分攪拌した後、70℃で1時間
重合を行った。その後、表1に示す2段目の部数の単量
体混合物、連鎖移動剤、助剤等を7時間かけて連続添加
した。その後、重合を継続し重合転化率が85%以上に
なった時点で、表1の3段目に示す部数の単量体混合
物、乳化剤、連鎖移動剤、助剤等を2時間かけて連続添
加した。その後、さらに重合を継続し重合転化率が96
%以上になった時点で苛性ソーダを添加し、pHを7.
0に調整した。次いで、これら共重合体ラテックスを、
温度80℃にて水蒸気蒸留を行い、その後に濃縮を行い
固形分50%に調整し、表1に示す共重合体ラテックス
3を得た。
【0038】共重合体ラテックスのゲル含有量の測定 室温雰囲気にてラテックスフィルムを作成する。その後
ラテックスフィルムを約1g秤量し、これを400cc
のトルエンに入れ48時間膨張溶解させる。その後、こ
れを300メッシュの金網で濾過し、金網に捕捉された
トルエン不溶部を乾燥後秤量し、この重量のはじめのラ
テックスフィルムの重量に占める割合をゲル含有量とし
て重量%で算出した。
【0039】共重合体ラテックスの数平均粒子径の測定 数平均粒子径を動的光散乱法により測定した。尚、測定
に際しては、LPA−3000/3100(大塚電子
製)を使用した。
【0040】紙塗工用組成物の作製 下記に示した配合処方に従って、共重合体ラテックス1
〜12を用いて、表1、2に示す紙塗工用組成物1〜1
2を作製した。各紙塗工用組成物の評価結果を表1、2
に示した。 (紙塗工用組成物の配合処方) カオリンクレー 70部 重質炭酸カルシウム 20部 沈降性炭酸カルシウム 10部 燐酸エステル化デンプン 6部 共重合体ラテックス 10部 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 固形分濃度 62%
【0041】塗工紙の作製 市販の熱風塗工乾燥機MLC−100S型を用いて、塗
工原紙(坪量64.5g/m)に、得られた紙塗工用
組成物を塗工し、塗工紙を作製した。なお、各塗工紙
は、全て次に示す同一条件下で作製した。 塗工条件:前記の熱風塗工乾燥機にて、上記組成物の塗
工量が片面12g/mとなるようにワイヤーバーを用
いて塗工した。塗工速度は46m/min.に設定し
た。 乾燥条件:塗工から約0.5秒後に、150℃の乾燥炉
内で、温度210℃、風速33m/秒の熱風により3秒
間乾燥した。 得られた各塗工紙を、相対湿度65%、温度20℃の条
件下で一昼夜調湿した後、線圧70kg/cm、温度5
5℃、通紙速度7m/分、表裏2回ずつ合計4回の通紙
条件でスーパーカレンダー処理し、表1,2 に示す塗
工紙1〜12を得た。得られた塗工紙を各試験に供して
評価し、その結果を表1,2に示した。
【0042】紙塗工用組成物の機械的安定性の評価 紙塗工用組成物の固形分濃度を30重量%に調整し、ロ
ール式機械的安定性試験機(パダースタビリティーテス
ター)を用いて金属ロールとゴムロールの間で機械的せ
ん断を与え、ゴムロール上に凝固物が発生するまでの時
間を測定し、下記の4段階で評価した。 ◎ ・・・50分以上 (非常に良い) ◎ ・・・40分以上50分未満 ( 少し良い ) ○ ・・・30分以上40分未満 ( 良い ) △ ・・・20分以上30分未満 ( 少し悪い ) × ・・・20分未満 (非常に悪い)
【0043】塗工紙のドライピック強度の評価 RI印刷機で各塗工紙試料を同時に印刷した際のピッキ
ングの程度を肉眼で判定し、5級(最も良い)から1級
(最も悪い)まで相対的に評価した。
【0044】塗工紙の耐ブリスター性の評価 両面印刷した塗工紙試料を20℃、相対湿度65%の雰
囲気中で約1昼夜調湿し、これを温度調整可能なオイル
バス中に投げ込み、ブリスターの発生した最低温度を求
めた。温度が高いほど耐ブリスター適性が良い。
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
【0047】
【発明の効果】以上のとおり、本発明における共重合体
ラテックスを使用することにより、機械的安定性、耐ブ
リスター性と表面強度に優れた塗工紙、特にオフセット
輪転印刷用の塗工紙を提供することができる。
フロントページの続き Fターム(参考) 4J002 BC011 BC032 BC051 BC091 BG011 BG041 BG051 BG061 BG071 BG091 BG101 BG111 BG121 BG131 BH021 BL011 BL021 DE106 DE136 DE146 DE236 DG046 DJ036 DJ046 FD092 FD096 GK04 HA07 4J011 KA04 KA10 KB14 KB29 4J100 AB00P AB02P AB03P AB16P AJ01S AJ02S AJ08S AJ09S AL03P AL08R AL09R AL10P AL34P AL34R AL39P AL39R AL41P AL41R AL44P AL46R AM02P AM03P AM15P AM19P AM21P AS01Q AS02Q BA03P BA03R BB01R CA05 CA06 EA07 FA20 JA13 4L055 AG11 AG12 AG27 AG48 AG63 AG70 AG71 AG72 AG74 AG75 AG76 AG89 AH02 AH37 AJ04 BE02 BE08 EA32 FA15 FA30 GA19

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】脂肪族共役ジエン系単量体15〜60重量
    部、エチレン系不飽和カルボン酸単量体0.1〜10重
    量部、ヒドロキシアルキル基を有する不飽和単量体0.
    5〜15重量部およびその他の共重合可能な単量体15
    〜84.4重量部からなる単量体(合計100重量部)
    を乳化重合してなるゲル含有量が0〜10重量%の共重
    合体ラテックスであって、かつヒドロキシアルキル基を
    有する不飽和単量体重量部>エチレン系不飽和カルボン
    酸単量体重量部であることを特徴する共重合体ラテック
    ス。
  2. 【請求項2】顔料および請求項1に記載の共重合体ラテ
    ックスを含有してなる紙塗工用組成物。
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