JPH11293589A - 紙用コート剤 - Google Patents

紙用コート剤

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JPH11293589A
JPH11293589A JP11140298A JP11140298A JPH11293589A JP H11293589 A JPH11293589 A JP H11293589A JP 11140298 A JP11140298 A JP 11140298A JP 11140298 A JP11140298 A JP 11140298A JP H11293589 A JPH11293589 A JP H11293589A
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JP
Japan
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paper
coating
surface tension
aqueous solution
coating agent
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Application number
JP11140298A
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English (en)
Inventor
Hideki Furuichi
英樹 古市
Takashi Nakajima
中島  隆
Hiroshi Noguchi
博司 野口
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Unitika Chemical Co Ltd
Original Assignee
Unitika Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 バリヤー性および表面強度の改善効果に優
れ、なおかつ工業的生産性も優れた紙用コート剤を提供
する。 【解決手段】 鹸化度98モル%以上のポリビニルアル
コール系樹脂の水溶液の表面張力が、固形分濃度2重量
%の水溶液を用いて20℃で測定したときに、45〜5
5dyne/cmとなるように調整してなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はポリビニルアルコー
ル系樹脂の紙用コート剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリビニルアルコール(以下、PVAと
略す)が造膜性および紙の表面強度において他の紙コー
ト剤に比べて優れた性能を示すことは広く知られてい
る。そのため、紙の表面強度、平滑度、光沢度等の表面
特性を改良するためのクリアコート剤や顔料コートにお
けるバインダー、剥離紙原紙用のアンダーコート剤等に
広く利用されている。中でも、高いバリヤー性が要求さ
れる剥離紙用原紙のアンダーコート剤として使用する場
合は、鹸化度90モル%前後の部分鹸化PVAが使用さ
れているが、バリヤー性は必ずしも十分とはいえず、塗
工後の乾燥工程におけるドライヤーロールやカレンダー
ロールへの汚れが著しい。このような汚れは紙の表面特
性を低下させるばかりでなく、紙切れ等のトラブルの原
因となり、大幅な生産性の低下をきたす。この汚れ防止
対策としては、予めコート剤の水溶液にWAX等の離型
剤を添加する方法も行われているが、バリヤー性および
表面強度の低下が大きくなる。一方、PVAの中でも、
添加度98モル%以上の完全鹸化PVAは部分鹸化PV
Aに比べ、表面強度の改善効果が高く、塗工後の乾燥工
程でのロール汚れは格段に少なくなるが、バリヤー性に
劣っている。必ずしも解明されているわけではないが、
部分鹸化PVAと完全鹸化PVAでのバリヤー性の違い
は、主に紙に塗工された時のコート液の濡れ性が部分鹸
化PVAの方が良いため、紙表面で被膜形成する際のピ
ンホールの発生量が少ないものと思われる。
【0003】さらに、従来は剥離処理剤には溶剤希釈型
やエマルジョン型シリコーンが使用されていたが、近
年、省エネルギー化、省資源化、さらに環境への配慮か
ら無溶剤型シリコーンの使用が増加している。無溶剤型
の場合は、シリコーン純分が100%であり、非常に高
価でもあるため、バリヤー性が従来以上のものでなけれ
ば十分性能が発揮されないばかりでなく、甚だ不経済で
ある。ところが部分鹸化PVAを用いた剥離紙原紙でも
バリヤー性が十分でないため、それを補うためには塗工
量を多くすると、乾燥ドライヤーへの付着汚れが一層激
しくなる。
【0004】したがって、現状ではバリヤー性および表
面強度の改善効果に優れ、なおかつ工業的生産性に優れ
た紙用コート剤は見出されていないのが現状である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、紙に塗工す
ることによって優れたバリヤー性および表面強度を付与
することができ、なおかつ、塗工後の乾燥時におけるロ
ール等への付着汚れが少ないなど工業的生産性に優れた
紙用コート剤を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の紙用コート剤
は、上記目的を達成するものであって、鹸化度98モル
%以上のPVA系樹脂(A)の水溶液の表面張力を、固
形分濃度2重量%の水溶液を用いて20℃で測定したと
きに、45〜55dyne/cmとなるように調整した
ことを特徴とするものである。なお、前記表面張力は、
表面張力調整剤(B)を使用して調整されることが望ま
しい。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明について具体的に説
明する。本発明に使用するPVA系樹脂は、脂肪族ビニ
ルエステルを塊状、溶液、懸濁あるいは乳化重合などの
公知の方法で重合したものを、例えばメタノール等のア
ルコール類、酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル類と
アルコール類との混合溶媒中で、水酸化ナトリウムなど
のアルカリ金属の水酸化物やナトリウムメチラートなど
のアルコラート等を鹸化触媒として用いた公知の方法に
よって鹸化することによって得られる。鹸化物の乾燥、
粉砕方法は各種の公知の方法で行われる。
【0008】脂肪族ビニルエステル類としては、ギ酸ビ
ニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ピバリン酸ビ
ニル等が挙げられるが、工業的には酢酸ビニルが好まし
い。なお、後述のように、脂肪族ビニルエステルと共重
合可能な他の単量体との共重合を行ってもよい。
【0009】本発明に使用されるPVA系樹脂の鹸化度
は98モル%以上である。鹸化度が98モル%より低い
場合には、乾燥時のロール等への付着汚れが多くなる。
また、本発明で使用されるPVA系樹脂の重合度は20
0〜5000のものが好ましく、重合度600〜250
0のものがさらに好ましい。PVA系樹脂の重合度が2
00未満の場合には、紙のバリヤー性および表面強度が
低くなる傾向にある。逆に、重合度が5000を超える
場合には、粘度が高くなりすぎ、塗工性が悪くなる傾向
にある。さらに、本発明に使用されるPVA系樹脂は、
異なる2種類以上のPVAをブレンドして使用してもよ
い。ブレンドは粉体の状態でも、水溶液の状態でも、さ
らには、ケン化前のポリビニルエステルの状態で行って
もよい。
【0010】本発明の紙用コート剤は、上記のPVA系
樹脂を水に溶解して使用されるが、PVA水溶液の表面
張力が、固形分濃度2重量%の水溶液を用いて20℃で
測定したときに、45〜55dyne/cmとなるよう
に調整されていることが必要である。PVA水溶液の表
面張力が45dyne/cm未満である場合および55
dyne/cmを越える場合には、紙のバリヤー性が低
下するという欠点がある。
【0011】PVA水溶液の表面張力を、上述のように
調整する手段としては、例えば使用するPVA系樹脂と
して、前記の脂肪族ビニルエステルと共重合可能な他の
単量体との共重合体のうち、表面張力が45〜55dy
ne/cmとなる共重合体を選択して使用することがで
きる。ここで、他の単量体としては、例えば、エチレ
ン、プロピレン等のα−オレフィン類やクロトン酸、ア
クリル酸等の不飽和ー塩基酸またはその塩、マレイン
酸、イタコン酸、フマル酸等の不飽和二塩基酸またはそ
の塩、あるいはマレイン酸モノメチル、イタコン酸モノ
メチル等の不飽和二塩基酸モノアルキルエステル類、
(メタ)アクリル酸エステル類、アクリルアミド、ジメ
チルアクリルアミド、N−メチロ−ルアクリルアミド、
N−ビニル−2−ピロリドン等のアミド基含有単量体、
ラウリルビニルエーテル、ステアリルビニルエーテル等
のアルキルビニルエーテル、トリメトキシビニルシラン
等のシリル基含有単量体、アリルアルコール、ジメチル
アリルアルコール、イソプロペニルアリルアルコール等
の水酸基含有単量体、アリルアセテート、ジメチルアリ
ルアセテート、イソプロペニルアリルアセテート等のア
セチル基含有単量体、ビニルスルホン酸ソーダ、アクリ
ルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸ソーダのビニ
ルスルホン酸基含有単量体、塩化ビニル、塩化ビニリデ
ン等のハロゲン含有単量体、スチレン等の芳香族系単量
体を挙げることができるが、これに限らない。
【0012】PVA水溶液の表面張力を調整する他の手
段としては、例えば表面張力調整剤の使用をあげること
ができる。ここで、使用される表面張力調整剤として
は、水溶性であって、該PVA系樹脂水溶液に対して実
質的に相溶可能なものであればよく、例えば、エチレン
グリコール、ジエチレングリコール、グリセリン、メチ
ルグリコール、エチルグリコール、ポリエチレングリコ
ール(以下PEGと略記)200、PEG600、PE
G1000等のグリコール類や市販のアニオン界面活性
剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン界
面活性剤等を挙げることができる。この中でも、グリコ
ール類または消泡効果のある界面活性剤が好ましい。
【0013】また、上記の表面張力調整剤の配合量は、
PVA系樹脂100重量部に対して0.001〜0.3
重量部が好ましく、0.003〜0.2重量部がさらに
好ましい。表面張力調整剤の配合量が0.001重量部
未満の場合には、PVA系樹脂水溶液の表面張力の調整
がしづらくなる。逆に0.3重量部を超えるとPVA系
樹脂水溶液の表面張力が45〜55dye/cmであっ
てもバリヤー性および表面強度が低下する恐れがある。
【0014】PVA系重合体(A)と表面張力調整剤
(B)との配合は、PVA系重合体(A)と表面張力調
整剤(B)をあらかじめ混合しておいたものを水に投入
して溶解してもよく、(A)と(B)とを別々に溶解し
たものを混合してもよく、また(A)の水溶液に(B)
を添加してもよい。
【0015】本発明の紙用コート剤には、本発明の効果
を損なわない範囲で他のコート剤、例えば、酸化澱粉、
リン酸化澱粉、エステル化澱粉、カルボキシメチル化澱
粉等のデンプン類、メチルセルロース、ヒドロキシエチ
ルセルロース、カルボキシメチルセルロース等の水溶液
セルロース誘導体、アルギン酸ソーダ、カラギーナン等
の海草多糖類、あるいはSBR等の各種合成樹脂エマル
ジョン、ポリアクリル酸ソーダ、ポリアクリルアマイ
ド、無機顔料、有機顔料等を混合することができる。
【0016】本発明の紙用コート剤は各種の紙に塗工す
ることができ、例えば剥離紙原紙や情報処理用紙、一般
上質紙、中質紙、グラビア紙、新聞紙等の印刷用紙、マ
ニラボール、白ボール等の板紙などに好適に塗工するこ
とができる。
【0017】かかる紙に紙用コート剤を塗工する場合の
水溶液の濃度としては、固形分として30重量%以下、
好ましくは1〜20重量%が適当である。これを塗工す
るにあたっては、ゲートロールコーター、サイズプレ
ス、エアナイフコーター、ブレードコーター等の各種の
公知の塗工機を使用する方法が採用される。本発明の紙
用コート剤の塗工量は、特に制限はないが、目的に応じ
て通常0.01〜30g/m2程度塗工される。
【0018】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明する。なお、以下で「部」および「%」は、特に断
らない限り、それぞれ「重量部」および「重量%」を意
味する。鹸化度については、JIS K 6726に準
じて測定を行った時の値を示した。また、特に断らない
限り、各実施例および比較例における(B)成分の使用
量は、いずれも(A)成分100重量部に対するもので
ある。
【0019】得られたコート液の評価は、以下の方法で
行った。 (1)コート液の表面張力測定 コート液を20℃に調整し、全自動平衡式エレクトロ表
面張力計〔ウイルヘルミー法、協和科学(株)製〕を用
いて測定した。
【0020】(2)塗工紙の作成方法 コート液を未塗工の上質紙(坪量65g/m2)の片面
に、塗工量が0.5g(固形分)/m2になるようロール
コーターを用いて塗工した。塗工後直ちにドラム乾燥機
を用いて95℃で1分間乾燥した。その後、20℃,6
5%RHの雰囲気中で24時間調湿したものを塗工紙と
し、物性の評価を行った。
【0021】(3)塗工紙の物性測定 (透気度)塗工紙の透気度を王研式平滑度透気度測定試
験機〔熊谷理機工業(株)製〕を用いて、J.TAPP
I No.5に準じて測定した。 (表面強度)20℃,65%RH下でIGT印刷適性試
験機〔熊谷理機工業(株)製〕により、SMX タック
グレード25〔東洋インキ(株)製〕を用いて印圧35
kg/cm、スプリングドライブMの条件下でIGTピ
ックを測定した。
【0022】(4)コート液の乾燥時のロール汚れ試験 コート液を上質紙(長さ30cm、幅25cm、坪量6
5g/m2)の片面にバーコーターを用いて塗工量が1.
6g(固形分)/m2となるよう塗工し、直ちに40℃に
調整したドラム型乾燥機(ロール径:30cm、表面:
クロムめっき塗装)に塗工面を5cm/secの速度で
ロール1回転分接触させ乾燥した。コート剤を塗工した
紙がロール面に接触する場所は一定でこの操作を繰り返
し、ロール面に汚れが現れ始める枚数を測定し、コート
液の乾燥時のロール汚れ評価を行った。
【0023】(5)総合評価 塗工紙のバリヤー性および表面強度と、コート液の乾燥
時のロール汚れ全てを総合して、下記の3段階で評価し
た。 ○:優れている △:やや悪い ×:悪い
【0024】実施例1 (A)成分としての重合度1780、鹸化度99.5モ
ル%のPVA100重量部に(B)成分としてのPEG
600を0.1重量部混合してコート剤を得た。このコ
ート剤を水に分散させた後、90℃で加熱溶解し、濃度
7重量%の水溶液に調整したものをコート液とした。
【0025】このコート液を濃度2重量%に希釈して前
記の(1)の方法により表面張力を測定したところ、5
0.5dyne/cmであった。また、このコート液を
用いて前記の(2)の方法により塗工紙を作成し、
(3)の方法によりこの塗工紙のバリヤー性(透気度の
測定)および表面強度の評価を行ったところ、表2に示
すようにバリヤー性および表面強度ともに非常に優れて
いた。さらに、このコート液を用いて前記の(4)の方
法により塗工液の乾燥時のロール汚れ試験を行ったとこ
ろ、50回繰り返しても汚れは認められず(この状態を
表2では50以上と表示した)、汚れにくかった。以上
の結果が示す通り、このコート液を使用すると、バリヤ
ー性および表面強度の改善効果が非常に高く、なおかつ
乾燥時におけるドライヤーロール面への汚れも生じにく
く、総合評価は優れていた。
【0026】実施例2〜5 表1に示す性状および使用量の(A)成分、(B)成分
を用いたこと以外は実施例1と同様に試験を行った。表
2に記載の結果の通り、バリヤー性および表面強度の改
善効果が非常に高く、なおかつ乾燥時のロール面も汚れ
にくく、総合評価は優れていた。
【0027】実施例6〜9 表1に示す性状および使用量の(A)成分、(B)成分
を用いて、まず、(A)成分を水に分散させ、90℃で
加熱溶解した後、その水溶液に(B)成分を添加し、濃
度7重量%の水溶液に調整したものをコート液とした。
また、表面張力測定用に濃度2重量%に希釈したコート
液を作成した。これらのコート液を使用して実施例1と
同様に試験を行った。表2に記載の結果の通り、バリヤ
ー性および表面強度の改善効果が非常に高く、なおかつ
乾燥時のロール面も汚れにくく、総合評価は優れてい
た。なお、(B)成分の界面活性剤の配合量は、純分換
算値である。
【0028】実施例10 表1に記載の通り、(A)成分のみに、重合度178
0、鹸化度99.3モル%のエチレン5モル%変性のP
VAを使用した。これを水に分散させた後、90℃で加
熱溶解し、濃度7重量%の水溶液に調製したものをコー
ト液とした。また、表面張力測定用に濃度2重量%の水
溶液を調整した。表2に記載の結果の通り、バリヤー性
および表面強度の改善効果が高く、なおかつ乾燥時のロ
ール面も汚れにくく、総合評価は優れていた。
【0029】実施例11 表1の記載の通り、(A)成分のみに、重合度178
0、鹸化度99.0モル%のラウリルビニルエーテル
0.5モル%変性のPVAを使用した。これを水に分散
させた後、90℃で加熱溶解し、濃度7重量%の水溶液
に調製したものをコート液とした。また、表面張力測定
用に濃度2重量%の水溶液を調整した。表2の記載の結
果の通り、バリヤー性および表面強度の改善効果が高
く、なおかつ乾燥時のロール面も汚れにくく、総合評価
は優れていた。
【0030】実施例12 実施例10で使用した(A)成分の他に、表1に記載の
(B)成分を使用した以外は実施例1と同様に試験を行
った。表2に記載の結果の通り、バリヤー性および表面
強度の改善効果が非常に高く、なおかつ乾燥時のロール
面も汚れにくく、総合評価は優れていた。
【0031】実施例13 実施例1で配合したコート剤100部に対し、さらに第
3成分としてカルボキシメチルセルロース3部〔商品
名:セロゲン4H、製造会社:第ー工業製薬(株)〕を
添加混合してコート剤を得た。これを水に分散させ、9
0℃で加熱溶解した後、濃度7重量%の水溶液に調整し
たものをコート液とした。このコート液を使用して実施
例1と同様に試験を行った。表2に記載の結果の通り、
バリヤー性および表面強度の改善効果が非常に高く、な
おかつ乾燥時のドライヤーロールも汚れにくく、総合評
価は優れていた。
【0032】
【表1】
【0033】
【表2】
【0034】比較例1〜4 (B)成分は使用せず、表3に記載の(A)成分のみを
使用し、これを実施例1と同様にして試験を行った。表
4に記載の結果の通り、バリヤー性、表面強度および乾
燥時のドライヤーロールの付着汚れのいずれかに劣って
おり、総合評価は悪かった。
【0035】比較例5〜11 (A)成分、(B)成分の性状および使用量を表3に記
載のようにしたこと以外は実施例1と同様に試験を行っ
た。表4に記載の結果の通り、バリヤー性、表面強度お
よび乾燥時のドライヤーロールへの付着汚れのいずれか
に劣っており、総合評価は悪かった。
【0036】比較例12 表3に記載の(A)成分および(B)成分を混合してコ
ート剤を得た。これを水に分散させ、90℃で加熱溶解
した後、濃度7重量%の水溶液に調整しコート液とし
た。このコート液を使用して実施例1と同様に試験しよ
うとしたが、粘度が高すぎるため塗工不可能であった。
【0037】比較例13 各実施例および比較例で使用した未塗工の上質紙(坪量
65g/m2)の透気度および表面強度を実施例1と同様
に測定した。結果を表4に示す。
【0038】
【表3】
【0039】
【表4】
【0040】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の紙用コート剤を使用すると、バリヤー性、表面強度を
従来以上に高くすることができ、なおかつ、塗工後の乾
燥時におけるロール等への付着汚れが少なく、作業性や
生産性も向上するため、工業的に非常に有効である。特
に、高いバリヤー性を要求される剥離紙原紙では、シリ
コーン樹脂等の剥離剤の塗工ロスが非常に少なくなり経
済的である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鹸化度98モル%以上のポリビニルアル
    コール系樹脂(A)の水溶液の表面張力が、固形分濃度
    2重量%の水溶液を用いて20℃で測定したときに、4
    5〜55dyne/cmとなるように調整されてなるこ
    とを特徴とする紙用コート剤。
  2. 【請求項2】 表面張力調整剤(B)を使用して表面張
    力が調整されてなることを特徴とする請求項1記載の紙
    用コート剤。
JP11140298A 1998-04-08 1998-04-08 紙用コート剤 Pending JPH11293589A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1154073A3 (en) * 2000-05-10 2003-07-30 National Starch and Chemical Investment Holding Corporation Paper coating composition
JP2004011053A (ja) * 2002-06-06 2004-01-15 Kuraray Co Ltd オフセット輪転印刷用塗工紙

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Date Code Title Description
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Effective date: 20040525