JPH10259285A - 紙用コート剤 - Google Patents

紙用コート剤

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JPH10259285A
JPH10259285A JP8338397A JP8338397A JPH10259285A JP H10259285 A JPH10259285 A JP H10259285A JP 8338397 A JP8338397 A JP 8338397A JP 8338397 A JP8338397 A JP 8338397A JP H10259285 A JPH10259285 A JP H10259285A
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Japan
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paper
coating
aqueous solution
coating agent
barrier properties
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JP8338397A
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Toshifumi Matsuoka
敏文 松岡
Takashi Nakajima
中島  隆
Hiroshi Noguchi
博司 野口
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Unitika Chemical Co Ltd
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Unitika Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 紙表面への歩留まりが高く、バリア性、表面
強度等の表面特性の改善効果が高く、なおかつ高速塗工
性に優れた紙用コ−ト剤を提供する。 【解決手段】 (A)ケン化度が60モル%以上で、2
0℃における4%水水溶液粘度が1.5mPa・s以上
であるポリビニルアルコール系樹脂100重量部に対し
て、(B)20℃における4%水溶液粘度が10mPa
・s以上のでんぷん誘導体または水溶性セルロース誘導
体のうち、少なくとも一種を0.5〜50重量部、
(C)アセチレン・グリコ−ル系のノニオン界面活性剤
を0.001〜0.5重量部配合してなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリビニルアルコ
ール系の紙用コ−ト剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、ポリビニルアルコール(以
下、PVAと略記する)は紙の表面強度、平滑度、光沢
等の表面特性を改良するためのクリアコ−ト剤、顔料コ
−ティングにおけるバインダ−として、また、剥離紙原
紙用のアンダ−コ−ト剤等の紙用コ−ト剤として広く利
用されている。
【0003】しかしながら、PVAを含む紙用コ−ティ
ング液を紙の表面に塗工すると、PVAが紙層内部に浸
透し、紙表面の歩留まりが小さくなり、その結果、バリ
ア性、表面強度等の表面特性の改善効果が充分に発揮さ
れず、それを補うために塗工量を多くしなければならな
かった。PVAからなる紙用コ−ティング液では、塗工
量を増やすために水溶液濃度を上げると、塗工性が悪化
するという欠点があった。
【0004】また、近年、紙は、その表面加工において
も生産性を上げるため、高速塗工されることが多くなっ
ており、PVAからなる紙用コ−ティング液を用いた場
合、濃度に関わらず、高速塗工時の糊飛びや塗工むらが
問題となってきた。
【0005】また、最近、環境保全、資源の有効化の観
点から、古紙の活用が叫ばれており、古紙の入った紙、
いわゆる再生紙における古紙利用率が高くなる傾向にあ
る。古紙を使用すると、種々の疎水性物質の混入がさけ
られない。そのような場合、水溶性のコ−ト剤を用いる
と、疎水性物質の周辺部にピンホ−ルが発生し易く、バ
リア性が悪くなると言う問題も生じてきた。
【0006】塗工した紙のバリア性、表面強度を向上さ
せる方法としては、従来よりカルボキシメチルセルロー
スを併用する方法が知られている。また、PVA系樹脂
にカルボキシメチル化でんぷん、水溶性セルローズ誘導
体、海藻多糖類の少なくとも1種を配合する方法(特開
平6−81297号公報)やPVAに水溶性セルロース
誘導体、ウレタン縮合物を配合する方法(特開平7−1
38897号公報)等が提案されているが、再生紙に用
いると、バリア性が悪くなるという欠点がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、バ−ジン紙
のみならず古紙再生紙に塗工した場合でも、紙表面への
歩留まりが高く、バリア性、表面強度等の表面特性の改
善効果が高く、なおかつ高速塗工性に優れた紙の表面コ
−ト剤を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の方法は、上記目
的を達成するものであって、(A)ケン化度が60モル
%以上で、20℃における4%水溶液粘度が1.5mP
a・s以上であるポリビニルアルコール系樹脂100重
量部に対して、(B)20℃における4%水溶液粘度が
10mPa・s以上のでんぷん誘導体または水溶性セル
ロース誘導体のうち、少なくとも一方を0.1〜50重
量部、(C)アセチレン・グリコ−ル系のノニオン界面
活性剤を0.001〜0.5重量部配合してなることを
特徴とするものである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明について具体的に説
明する。
【0010】本発明で使用されるPVA系樹脂はケン化
度が60モル%以上で、20℃における4%水溶液粘度
が1.5mPa・s以上のものである。ケン化度は60
モル%以上、好ましくは70モル%以上、さらに好まし
くは90モル%以上であって、ケン化度が60モル%未
満では水溶液が相分離を起こし、バリア性が低下する。
【0011】20℃における4%水溶液粘度は1.5m
Pa・s以上、好ましくは5mPa・s以上である。2
0℃における4%水溶液粘度が1.5mPa・s未満の
場合には、塗工した紙の表面強度が小さい。
【0012】本発明に使用するPVA系樹脂は、脂肪族
ビニルエステルを塊状重合、溶液重合、懸濁重合あるい
は乳化重合などの公知の方法で重合したものを、例えば
メタノ−ル等のアルコ−ル類、酢酸メチル、酢酸エチル
等のエステル類とアルコ−ル類との混合溶媒中で、水酸
化ナトリウムなどのアルカリ金属の水酸化物やナトリウ
ムメチラ−トなどのアルコラ−ト等をケン化触媒として
用いた公知の方法によってケン化することによって得ら
れる。ケン化物の乾燥、粉砕方法は特に制限はなく公知
の方法で行われる。
【0013】脂肪族ビニルエステル類としては、ギ酸ビ
ニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ピバリン酸ビ
ニルなどがあげられるが、工業的には酢酸ビニルが望ま
しい。また、前記脂肪族ビニルエステルは、これと共重
合可能な不飽和単量体との共重合を行っても良い。脂肪
族ビニルエステルと共重合可能な不飽和単量体として
は、例えは、エチレン、プロピレン等のα−オレフィン
類やクロトン酸、アクリル酸等の不飽和一塩基酸または
その塩、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸等の不飽和
二塩基酸またはその塩、あるいはマレイン酸モノメチ
ル、イタコン酸モノメチル等の不飽和二塩基酸モノアル
キルエステル類、(メタ)アクリル酸エステル類、アク
リルアミド、ジメチルアクリルアミド、N−メチロ−ル
アクリルアミド、N−ビニル−2−ピロリドン等のアミ
ド基含有単量体、ラウリルビニルエ−テル、ステアリル
ビニルエ−テル等のアルキルビニルエ−テル、トリメト
キシビニルシラン等のシリル基含有単量体、アリルアル
コ−ル、ジメチルアリルアルコ−ル、イソプロペニルア
リルアルコ−ル等の水酸基含有単量体、アリルアセテ−
ト、ジメチルアリルアセテ−ト、イソプロペニルアリル
アセテ−ト等のアセチル基含有単量体、ビニルスルホン
酸ソ−ダ、アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホ
ン酸ソ−ダ等のビニルスルホン酸基含有単量体、塩化ビ
ニル、塩化ビニリデン等のハロゲン含有単量体、スチレ
ン等の芳香族系単量体を挙げることができるが、これに
限らない。
【0014】本発明に使用されるPVA系樹脂は、ケン
化度の異なるもの、水溶液粘度の異なるもの、共重合変
性してないもの、共重合変性してあるものなど、種類の
異なるPVA系樹脂を2種類以上ブレンドして用いても
良い。またブレンドは、粉体状態でも、また水溶液の状
態でも、さらには、ケン化前のポリビニルエステルの状
態で行っても良い。
【0015】本発明では、上記PVA系樹脂に、水溶性
セルロース誘導体、または変性でんぷんのいずれか一種
あるいはそれらの併用物と、アセチレングリコ−ル系の
ノニオン界面活性剤が配合されたものが紙用コ−ト剤と
して使用される。
【0016】本発明に使用する水溶性セルロース誘導体
としては、従来公知のメチルセルロ−ス、ヒドロキシプ
ロピルメチルセルロ−ス、ヒドロキシエチルセルロ−
ス、カルボキシメチルセルロ−ス等が挙げられる。これ
らの中でも、特に、カルボキシメチルセルロ−スが好ま
しい。水溶性であれば、置換度には特に制限はないが、
20℃における4%水溶液粘度が10mPa・s以上、
好ましくは50mPa・s以上のものである。20℃に
おける4%水溶液粘度が10mPa・s未満のものは、
塗工した紙のバリア性の向上の度合いが小さい。
【0017】本発明に使用する変性でんぷんとしては、
従来公知のカルボキシアルキル化でんぷん、シアノアル
キル化でんぷん、ヒドロキシアルキル化でんぷん、酸化
でんぷん、エステル化でんぷん等が挙げられるが、中で
も、リン酸エステル化でんぷんや、カルボキシメチル化
でんぷんが好ましい。
【0018】部分的にまたは完全に水や熱水に可溶なも
のならば、置換度には特に制限はないが、20℃におけ
る4%水溶液粘度が10mPa・s以上、好ましくは5
0mPa・s以上のものである。20℃における4%水
溶液粘度が10mPa・s未満のものは、塗工した紙の
バリア性の向上が小さい。
【0019】本発明の紙用コ−ト剤において、(B)該
でんぷん誘導体または水溶性セルロース誘導体の配合比
率は、(A)PVA系樹脂100重量部に対して0.5
〜50重量部、好ましくは2〜30重量部である。
(B)成分の配合比率がPVA系樹脂100重量部に対
して0.5重量部未満の場合には、バリア性が低くな
り、塗工液の高速塗工性も悪くなる。また、50重量部
を越える場合には塗工した紙のバリア性が低く、表面強
度も低い。
【0020】本発明において使用されるアセチレン・グ
リコ−ル系のノニオン界面活性剤は、従来公知のもので
良く、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−
4,7−ジオ−ルや2,4,7,9−テトラメチル−5
−デシン−4,7−ジオ−ルにエチレンオキサイドを付
加したもの、3,6−ジメチル−4−オクテン−3,6
−ジオ−ル等が挙げられるがこれに限らない。これらを
添加すると、疎水表面への濡れ性を大幅に改善すること
ができる。また、消泡効果も併せ持っている。
【0021】本発明のコ−ト剤において、(C)アセチ
レン・グリコ−ル系のノニオン界面活性剤の添加量は、
(A)PVA系樹脂100重量部に対して0.001〜
0.5重量部、好ましくは0.005〜0.3重量部で
ある。添加量が0.001重量部未満の場合には、塗工
した紙のバリア性の改良効果が小さい。添加量が0.5
重量部を越える場合には、バリア性の改良効果が小さ
く、さらに大量に用いると、逆にバリア性が低下する。
【0022】本発明の紙用コ−ト剤は、一般には通常の
PVAと同様に水に溶解して使用される。この際、
(A)PVA系樹脂と(B)20℃における4%水溶液
粘度が50mPa・s以上のでんぷん誘導体または水溶
性セルロース誘導体、(C)アセチレングリコ−ル系の
ノニオン界面活性剤の混合物を水に投入して溶解しても
よく、(A)と(B)とを別々に溶解したものを混合し
た後、(C)を添加してもよく、(A)の水溶液に
(B)を添加して溶解した後、(C)を添加してもよ
い。
【0023】本発明の紙用コ−ト剤には、必要に応じて
可塑剤、消泡剤、防カビ剤、帯電防止剤等の公知の添加
剤を添加することもできる。さらに、本発明の効果を損
なわない範囲で他のコ−ト剤、例えば、でんぷん類、カ
ラギ−ナンやアガロ−ス−アガロペクチン、アルギン酸
ソ−ダ、キチン、キトサン等の多糖類、あるいはSBR
等の各種合成樹脂エマルジョン、無機顔料、有機顔料等
を混合することができる。
【0024】本発明の紙用コ−ト剤を塗工する紙として
は、特に制限はない。例えば、剥離紙原紙や情報処理用
紙、一般上質紙、中質紙、グラビア紙、新聞紙等の印刷
用紙、マニラボ−ル、白ボ−ル等の板紙を挙げることが
できる。これらのなかでも、古紙再生紙を使用したもの
に対して顕著な効果を発揮する。
【0025】かかる紙に該コ−ト剤を塗工する場合の水
溶液の濃度としては、固形分として30重量%以下、好
ましくは1〜20重量%が適当である。
【0026】これを塗工するにあたっては、ゲ−トロ−
ルコ−タ−、サイズプレス、エアナイフコ−タ−、ブレ
−ドコ−タ−等の公知の任意の方法が採用される。
【0027】本発明の紙用コ−ト剤の塗工量は、特に制
限はないが、目的に応じて通常0.01〜30g/m2
程度塗工される。
【0028】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明する。
【0029】実施例1 表1に示すように、(A)成分としてケン化度が98モ
ル%、20℃における4%水溶液粘度が28mPa・s
のPVAを100重量部、(B)成分として20℃にお
ける4%水溶液粘度が500mPa・sのリン酸エステ
ル化でんぷんを6重量部、(C)成分として、2,4,
9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオ−ル(日
信化学工業株式会社製 商品名サ−フェノ−ル)を0.
01重量部混合してコ−ト剤を得た。このコ−ト剤を分
散させた後、80℃で加温溶解し、濃度4%の水溶液に
調製したものをコ−ティング液とした。
【0030】
【表1】
【0031】このコ−ティング液を用いて以下の方法に
より塗工紙を作成し、この塗工紙の評価試験を行った。
【0032】(塗工紙の作成方法)コ−ティング液を未
塗工の上質紙(坪量65g/m2 )の片面に、透気度測
定用にはコ−ト剤の塗工量が0.5g/m2 、IGTピ
ック測定用には0.2g/m2 になるようにロ−ルコ−
タ−を用いて塗工した。塗工後、直ちにドラム乾燥機を
用いて95℃、1分間乾燥したものを、20℃、65%
RHの雰囲気中で2日間調湿し、塗工紙としての評価試
験を行った。
【0033】(高速塗工時の糊飛びの測定および評価)
糊飛び試験機のロ−ルの周速を300m/minとした
時に、ステンレス製およびゴム製の一対の塗工ロ−ルか
ら糊飛びが発生するかどうかを確認し、糊飛びの生じな
いものを優れていると評価した。
【0034】(塗工紙の物性測定および評価) (バリア性)塗工紙の透気度(気体の透過する時間を秒
で表示)を、JIS P 8117に順じてB型ガ−レ
式デンソメ−タ−を用いて測定し、この測定値が大きい
ものをバリア性が良好であると評価した。 (表面強度)20℃、65%RH下でIGT印刷適性試
験機により東洋インキ株式会社製SMX タックグレ−
ド20を用いて印圧35kg/cm、スプリングドライ
ブMの条件下でIGTピックを測定し、この測定値が大
きいものを表面強度が良好であると評価した。
【0035】(総合評価)塗工時の糊飛び、バリア性、
表面強度のすべてを総合して、下記の3段階で評価し
た。 ○:優れている △:やや悪い ×:悪い
【0036】結果は表2に示すように、バリア性および
表面強度は良好で、塗工時の糊飛びも発生することな
く、総合評価は優れていた。
【0037】
【表2】
【0038】実施例2〜7 (A)成分として、表1に示すケン化度、20℃での4
%水溶液粘度のPVA、(B)成分として、表1に示す
種類、20℃での4%水溶液粘度、添加量のでんぷん誘
導体または水溶性セルロース誘導体、(C)成分とし
て、表1に示す添加量のアセチレン・グリコ−ル系のノ
ニオン界面活性剤を使用した以外は、実施例1と同様に
してコート剤、コーティング液および塗工紙を得た。得
られた塗工紙のバリア性、表面強度および塗工時の糊飛
びについて実施例1と同様に試験を行ったところ、その
結果は表2に示すように、すべてにおいて優れていた。
【0039】実施例8 (A)成分として、ケン化度97モル%、20℃での4
%水溶液粘度27mPa・sのマレイン酸モノメチル変
性PVA(変性度2モル%)(B)成分として、20℃
での4%水溶液粘度5250mPa・s、添加量3重量
部のCMC、(C)アセチレン・グリオ−ル系のノニオ
ン界面活性剤として3,6−ジメチル−4−オクテン−
ジオ−ル0.05重量部を用いた以外は実施例1と同様
にしてコート剤、コーティング液および塗工紙を得た。
得られた塗工紙のバリア性、表面強度および塗工時の糊
飛びについて実施例1と同様に試験を行ったところ、そ
の結果は表2に示すように、すべてにおいて優れてい
た。
【0040】実施例9 (A)成分として、ケン化度98モル%、20℃での4
%水溶液粘度28mPa・sのエチレン変性PVA(変
性度5モル%)を用い、表1に示す条件で実施例1と同
様にしてコート剤、コーティング液および塗工紙を得
た。得られた塗工紙のバリア性、表面強度および塗工時
の糊飛びについて実施例1と同様に試験を行ったとこ
ろ、その結果は表2に示すように、すべてにおいて優れ
ていた。
【0041】実施例10 古紙を30%含む紙(坪量65g/m2 )を用い、表1
に示す条件で実施例1と同様にしてコート剤、コーティ
ング液および塗工紙を得た。得られた塗工紙のバリア
性、表面強度および塗工時の糊飛びについて実施例1と
同様に試験を行ったところ、その結果は表2に示すよう
に、すべてにおいて優れていた。
【0042】実施例11 古紙を50%含む紙(坪量63g/m2 )を用い、表1
に示す条件で実施例1と同様にしてコート剤、コーティ
ング液および塗工紙を得た。得られた塗工紙のバリア
性、表面強度および塗工時の糊飛びについて実施例1と
同様に試験を行ったところ、その結果は表2に示すよう
に、すべてにおいて優れていた。た以外は実施例1と同
様に試験を行い、その結果を表1に示した。
【0043】比較例1 (A)成分としてケン化度が98モル%、20℃におけ
る4%水溶液粘度が28mPa・sのPVA100重量
部を水に分散させた後、80℃で加温溶解し、濃度4%
の水溶液に調製したものをコ−ティング液とした。実施
例1と同様にして塗工紙を作成し、バリア性、表面強度
および塗工時の糊飛びについて実施例1と同様に試験を
行ったところ、その結果は表4に示すように、バリア性
が劣り、糊飛びも生じた。
【0044】
【表3】
【0045】
【表4】
【0046】比較例2〜7 (A)PVAのケン化度、20℃での4%水溶液粘度、
(B)でんぷん誘導体または水溶性セルロース誘導体の
20℃での4%水溶液粘度や添加量、(C)アセチレン
・グリコ−ル系のノニオン界面活性剤の添加量を表3の
ごとく変えた場合について実施例1と同様にしてコート
剤、コーティング液および塗工紙を得た。得られた塗工
紙のバリア性、表面強度および塗工時の糊飛びについて
実施例1と同様に試験を行ったところ、その結果は表4
に示すように、塗工が困難となったり、あるいは少なく
ともいずれかにおいて劣っており、総合評価は悪かっ
た。
【0047】比較例8 古紙を約30%含む紙(坪量65g/m2 )を用い、
(B)成分としてCMCを用い、(C)成分は用いなか
った以外は実施例1と同様にしてコート剤、コーティン
グ液および塗工紙を得た。得られた塗工紙のバリア性、
表面強度および塗工時の糊飛びについて実施例1と同様
に試験を行ったところ、その結果は表4に示すように、
バリア性が劣り、総合評価は悪かった。
【0048】比較例9 古紙を約50%含む紙(坪量63g/m2 )を用い、表
3に示すように条件を変え、(C)成分は用いないで実
施例1と同様にしてコート剤、コーティング液および塗
工紙を得た。得られた塗工紙のバリア性、表面強度およ
び塗工時の糊飛びについて実施例1と同様に試験を行っ
たところ、その結果は表4に示すように、バリア性が劣
り、総合評価は悪かった。
【0049】比較例10 (A)成分として、ケン化度97モル%、20℃での4
%水溶液粘度27mPa・sのマレイン酸変性PVA
(変性度2モル%)を用い、(B)、(C)成分は用い
なかった以外は実施例1と同様にしてコーティング液お
よび塗工紙を得た。得られた塗工紙のバリア性、表面強
度および塗工時の糊飛びについて実施例1と同様に試験
を行ったところ、その結果は表4に示すように、バリア
性が劣り、糊飛びも生じて、総合評価は悪かった。
【0050】比較例11 本発明のコ−ト剤の代わりにでんぷんを糊化したものを
用いた場合について実施例1と同様にしてコーティング
液および塗工紙を得た。得られた塗工紙のバリア性、表
面強度および塗工時の糊飛びについて実施例1と同様に
試験を行ったところ、その結果は表4に示すように、バ
リア性、表面強度が劣り、糊飛びも生じて、総合評価は
悪かった。
【0051】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の紙用コ−ト剤を使用すると、バ−ジン紙のみならず再
生紙の表面強度、バリア性及び印刷適性が従来以上に高
くできると同時に塗工時におけるロ−ルからの糊飛びの
発生が無く、また、塗工ムラをなくすことができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08L 3:00)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)ケン化度が60モル%以上で、2
    0℃における4%水水溶液粘度が1.5mPa・s以上
    であるポリビニルアルコール系樹脂100重量部に対し
    て、(B)20℃における4%水溶液粘度が10mPa
    ・s以上のでんぷん誘導体または水溶性セルロース誘導
    体のうち、少なくとも一種を0.5〜50重量部、
    (C)アセチレン・グリコ−ル系のノニオン界面活性剤
    を0.001〜0.5重量部配合してなることを特徴と
    する紙用コ−ト剤。
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