JP3753277B2 - 紙用サイジング剤組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、紙用サイジング剤組成物に関し、更に詳しくは、塗工性に優れ、かつ加工(サイジング)後の紙表面のねっぱり(粘着性)が少ない紙用サイジング剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、ビニルエステル系樹脂、特にポリビニルアルコール系樹脂は、紙の表面強度、平滑度、光沢等の表面特性を改善するために紙の表面にコーティングして、紙用サイジング剤として広く利用されている。
かかるサイジング剤によってコーティングされた紙は、通常、その光沢、平滑性を向上させるためにカレンダーロールを通過させられるが、サイジング剤の種類によっては、コーティングされた紙が(特に高湿度雰囲気において)カレンダーロールに付着して、紙切れ等が生じたり、また、湿式オフセット印刷時においてもサイジング剤の粘着性(ねっぱり)により、印刷機のブランケットシリンダーに紙が張り付いて紙切れ等のトラブルを起こす原因ともなり、紙が湿潤状態においても粘着性(ねっぱり)が小さい紙用サイジング剤が望まれるところで、かかる粘着性(ねっぱり)の対策として、ポリビニルアルコールに浸透剤(界面活性剤)を添加してサイジングする方法(特開平8−120595号公報)やポリビニルアルコールにポリエチレングリコール(オキシエチレン基の縮合度は10〜140程度)と特定の尿素系化合物を添加した樹脂組成物(特公昭51−17588号公報)が提案されており、本出願人もポリビニルアルコールに分子量が500〜10000でオキシエチレン含有率5〜85モル%のポリ(オキシエチレン−オキシプロピレン)系化合物を配合した紙コーティング用組成物(特公昭45−21887号公報)を提案した。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のポリビニルアルコールに浸透剤(界面活性剤)を添加する方法では、表面紙力強度や表面湿潤紙力強度の低下を導き、また、ポリビニルアルコールにポリエチレングリコールと特定の尿素系化合物を添加した樹脂組成物では、粉体での添加が難しく、水溶液にした場合に粘度が上昇して作業性が低下するという欠点を有し、更にポリビニルアルコールに分子量が500〜10000でオキシエチレン含有率5〜85モル%のポリ(オキシエチレン−オキシプロピレン)系化合物を配合した紙コーティング用組成物では、オフセット印刷時のポリビニルアルコールの粘着性を押さえることができなかったり、又は湿し水にポリビニルアルコールが解け出す等の欠点を有しており、満足できる紙用サイジング剤が望まれているのである。
尚、特公昭45−21887号公報には、分子量4000(オキシエチレン基の縮合度100)のポリエチレングリコールを用いた対照例が記載されているが、ガラス転移温度(Tg)が低く、十分な粘着性防止効果が得られず、本発明の目的を達成するには及ばない。
【0004】
【問題を解決するための手段】
そこで、本発明者等は、かかる事情を鑑みて鋭意研究を重ねた結果、カルボキシル基の含有量が0.1〜10モル%であるカルボキシル基含有ポリビニルアルコール系樹脂(A)及びオキシアルキレン基の縮合度が200以上のポリオキシアルキレングリコール(B)を含有し、ポリオキシアルキレングリコール(B)の含有量がカルボキシル基含有ポリビニルアルコール系樹脂(A)100重量部に対して3〜30重量部である紙用サイジング剤組成物が、紙の粘着性(ねっぱり)を防止して、塗工性にも優れ、サイズ度や紙力強度を向上させることもでき、更にはかかるオキシアルキレン基の縮合度が300以上、特に300〜5000(殊に500〜3000)であるとき、本発明の作用効果が特に顕著に得られることを見いだし、本発明を完成するに至った。
尚、本発明でいうオキシアルキレン基とは下記化1で表わされる構造を有するものである。
【0005】
【化1】
〔但し、R1、R2は水素又はアルキル基、nは縮合度で200以上の整数を示
す。〕
で表わされる構造を有するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明を以下に詳しく説明する。
本発明のカルボキシル基含有ポリビニルアルコール系樹脂(A)は、特に限定されず、カルボキシル基含有ポリ酢酸ビニルの部分ケン化物のみならず、下記の如きビニルエステルと共重合しうる単量体との共重合ケン化物を挙げることができる。
飽和カルボン酸のアリルエステル
ステアリン酸アリル、ラウリン酸アリル、ヤシ油脂肪酸アリル、オクチル酸アリル、酪酸アリル等。
α−オレフィン
エチレン、プロピレン、α−ヘキセン、α−オクテン、α−デセン、α−ドデセン、α−ヘキサデセン、α−オクタデセン等。
アルキルビニルエーテル
プロピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、ヘキシルビニルエーテル、オクチルビニルエーテル、デシルビニルエーテル、ドデシルビニルエーテル、テトラデシルビニルエーテル、ヘキサデシルビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル等。
アルキルアリルエーテル
プロピルアリルエーテル、ブチルアリルエーテル、ヘキシルアリルエーテル、オクチルアリルエーテル、デシルアリルエーテル、ドデシルアリルエーテル、テトラデシルアリルエーテル、ヘキサデシルアリルエーテル、オクタデシルアリルエーテル等。
その他、(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アリルスルホン酸塩、エチレン性不飽和スルホン酸塩、スチレン、塩化ビニル等の使用も可能である
【0007】
以下かかるカルボキシル基含有ポリビニルアルコール系樹脂について、詳細に説明するが、これらに限定されるものではない。
カルボキシル基含有ポリビニルアルコール系樹脂の製造法は特に限定されず、任意の方法で製造することができる。
例えば、(1)カルボキシル基を有する不飽和単量体及びビニルエステル系化合物より共重合体を得た後、該共重合体をケン化する方法、(2)カルボキシル基を有するポリビニルアルコール系樹脂にオキシアルキレン基を有する単量体をグラフト重合させる方法等が挙げられるが、(3)の方法が樹脂の製造面、性能面から実用的である。
以下、(1)の方法について具体的に説明する。
【0008】
カルボキシル基を有する不飽和単量体としては、エチレン性不飽和ジカルボン酸(マレイン酸、フマル酸、イタコン酸)、又はエチレン性不飽和カルボン酸モノエステル(マレイン酸モノアルキルエステル、フマル酸モノアルキルエステル、イタコン酸モノアルキルエステル)、又はエチレン性不飽和ジカルボン酸ジエステル(マレイン酸ジアルキルエステル、フマル酸ジアルキルエステル、イタコン酸ジアルキルエステル)、又はエチレン性不飽和カルボン酸無水物(無水マレイン酸、無水イタコン酸)、あるいは(メタ)アクリル酸等の単量体、及びこれらの塩が挙げられ、エチレン性不飽和カルボン酸モノエステル又はその塩が好適に使用される。
また、ビニルエステル系化合物としては、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリル酸ビニル、バーサティック酸ビニル、パルミチン酸ビニル、ステアリン酸ビニル等が単独又は併用で用いることができるが、酢酸ビニルが特に実用性が高い。
【0009】
本発明においては、かかる重合の際に上記の如きカルボキシル基を有する単量体、ビニルエステル系化合物以外に、上述した如きビニルエステルと共重合しうる単量体を50モル%以下存在せしめて重合を行なっても良い。
共重合するに当たっては特に制限はなく、公知の重合方法が任意に用いられるが、普通メタノールあるいはエタノール等のアルコールを溶媒とする溶液重合が実施される。
かかる方法において単量体の仕込み方法としては、まずビニルエステル系化合物の全量と前記カルボキシル基含有不飽和単量体の一部を仕込み重合を開始し、残りの不飽和単量体を重合期間中に連続的に又は分割的に添加する方法、一括仕込みする方法等任意の手段を用いて良い。共重合反応は、アゾビスイソブチロニトリル、過酸化アセチル、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイルなどの公知のラジカル重合触媒を用いて行なわれる。又反応温度は50℃〜沸点程度の範囲から選択される。
【0010】
上記の如くして得られた共重合体は、次にケン化されてカルボキシル基含有ポリビニルアルコール系樹脂となる。
ケン化に当たっては、共重合体をアルコールに溶解しアルカリ触媒の存在下に行なわれる。アルコールとしてはメタノール、エタノール、ブタノール等が挙げられる。
アルコール中の共重合体の濃度は20〜50重量%の範囲から選ばれる。ケン化触媒としては水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウムメチラート、ナトリウムエチラート、カリウムメチラート等のアルカリ金属の水酸化物やアルコラートの如きアルカリ触媒を用いることが必要である。かかる触媒の使用量はビニルエステル系化合物に対して1〜100ミリモル当量にすることが必要である。
【0011】
かかる場合、ケン化温度は特に制限はないが、通常は10〜70℃、更には30〜40℃の範囲から選ぶのが好ましい。反応は通常2〜3時間にわたって行なわれ、好ましいケン化度は10〜100モル%で、特に好ましくは50〜100モル%、殊に好ましくは70〜100モル%の範囲から選択される。
尚、ビニルアルコール成分を含有させる場合は上記方法に限られるものではなく、例えばポリビニルアルコール(部分ケン化物、完全ケン化物)に酸化アルキレン類を後反応させる方法等も実施可能である。
かくして、カルボキシル基含有ポリビニルアルコール系樹脂が得られるわけであるが、かかるカルボキシル基の含有量は0.1〜10モル%が好ましく、更には0.5〜5モル%で、かかるカルボキシル基の含有量が0.1モル%未満では紙力強度が弱く、逆に10モル%を越えるとサイジング剤組成物とした時の溶解性が不良となって好ましくない。
【0012】
また、本発明においては、(カルボキシル基含有)ポリビニルアルコール系樹脂(A)の平均重合度は100〜10000が好ましく、更には300〜3000で、かかる平均重合度が100未満では紙力強度が低下して印刷適性が不良となり、逆に10000を越えるとサイジング剤組成物とした時の塗工性や浸透性が低下して好ましくない。
次に、オキシアルキレン基の縮合度が200以上のポリオキシアルキレングリコール(B)とは、上記の化1で示される如きオキシアルキレン基を含有し、かつその縮合度が200以上、更には300以上、特に300〜5000、殊に500〜3000のもので、具体的にはオキシアルキレン基の縮合度が200以上のポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリイソプロピレングリコール等が挙げられ、中でもポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールが好適に用いられる。
【0013】
本発明の紙用サイジング剤組成物は、上記の如く(カルボキシル基含有)ポリビニルアルコール系樹脂(A)及びオキシアルキレン基の縮合度が200以上のポリオキシアルキレングリコール(B)を含有するもので、これらの配合割合は特に限定されないが、カルボキシル基含有ポリビニルアルコール系樹脂(A)100重量部に対して、オキシアルキレン基の縮合度が200以上のポリオキシアルキレングリコール(B)を0.1〜50重量部、更には3〜30重量部含有させることが好ましく、かかる含有量が0.1重量部未満では、粘着性が低下せず、逆に50重量部を越えると紙力強度が低下して印刷適性が不良となって好ましくない。
【0014】
かくして、得られた本発明の紙用サイジング剤組成物は、一般には水に溶解して用いられるが、溶剤系でも使用可能である。溶剤の種類は、(カルボキシル基含有)ポリビニルアルコール系樹脂(A)の特性、(A)及び(B)の含有割合等に応じて適宜選択すれば良い。例えば、比較的ケン化度の低いものはペースト状で得られるので重合又はケン化に用いた溶媒をそのまま用いても良いし、必要ならば溶媒置換を行なっても良い。
塗工液の調製に当たっては特に制限はなく、要するに水と上記の(カルボキシル基含有)ポリビニルアルコール系樹脂(A)及びオキシアルキレン基の縮合度が200以上のポリオキシアルキレングリコール(B)を混合すれば良い。濃度は目的に応じて適宜調節すれば良いが、特に好ましい該ポリビニルアルコール系樹脂(A)の濃度は作業性等を考慮して通常は0.1〜40重量%、更には1〜20重量%程度の範囲から選ばれる。
【0015】
本発明の紙用サイジング剤組成物は、上記の如くカルボキシル基含有ポリビニルアルコール系樹脂(A)及びオキシアルキレン基の縮合度が200以上のポリオキシアルキレングリコール(B)を含有するものであるが、更に必要に応じてグリオキザール、尿素樹脂等の耐水化剤、消泡剤、離型剤、界面活性剤、防腐剤、防虫剤、防錆剤、増粘剤等の公知の添加剤を添加することもでき、又本発明の特徴を損なわない範囲でならば他の紙加工剤、例えば、従来公知の他のポリビニルアルコール、澱粉、カルボキシメチルセルロース、アクリル系ラテックス、SBRラテックス等の樹脂も混合することができる。
本発明の紙用サイジング剤組成物を塗被する紙としては特に制限はないが、例えば、マニラボール、白ボール、ライナー等の板紙、一般上質紙、中質紙、グラビア用紙等の印刷用紙、上・中・下級紙、新聞用紙などが好適に用いられる。
かかる紙に該紙用サイジング剤組成物を塗工するにあたっては、サイズプレスコート、ロールコーター法、エヤードクター法、ブレードコーター法等公知の任意の方法が採用される。
【0016】
しかして、該紙用サイジング剤組成物の塗布量は、(カルボキシル基含有)ポリビニルアルコール系樹脂(A)が0.1〜5g/m2(固形分換算)、特に好ましくは0.5〜3g/m2(同上)程度になるようにするのが適当である。勿論前記方法に限らず、パルプ分散液中に本発明の紙用サイジング剤組成物を溶解して抄紙するいわゆる内部サイズ法、あるいは更に粉末状、繊維状の本発明の紙用サイジング剤組成物を紙中に混入させる等、任意の方法によって本発明の紙用サイジング剤組成物を紙に適用することができる。
【0017】
本発明の紙用サイジング剤組成物は、主として上記した如きクリアーコーティング剤として使用されるが、顔料コーティング用のバインダーとしても好適に利用することができ、顔料としてはクレー、炭酸カルシウム、カオリン、珪藻土、酸化チタン、酸化鉄、サチン白等の公知の顔料が使用される。かかるバインダーにおいては、従来顔料コーティングにおいて問題となっていたクレーショック(顔料を分散させた状態でバインダーを添加した場合に顔料が凝集する現象)が全く心配がなく、又顔料の分散性についても非常に優れた効果を発揮する。
【0018】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。
尚、実施例中、「部」、「%」とあるのは、特にことわりのない限り重量基準を示す。
実施例1
[カルボキシル基含有ポリビニルアルコール系樹脂(A)の調製]
重合缶に酢酸ビニル500部、マレイン酸3.4部、メタノール85部を仕込んで、系内を撹拌下、窒素気流中で昇温して60℃で30分間還流後、アゾビスイソブチロニトリルを酢酸ビニルに対して0.08モル%加え、6時間重合を行って反応終了後メタノール蒸気を吹き込んで未反応のモノマーを除去し、共重合体のメタノール溶液を得た。
次いで、得られたメタノール溶液を40%にメタノールで希釈し、30℃にして水酸化ナトリウムで中和した。更に共重合体中の酢酸ビニルに対して水酸化ナトリウムを20ミリモル%加えてケン化して、得られたケン化物を濾過し、70℃で乾燥してカルボキシル基含有ポリビニルアルコール系樹脂(ケン化度99.1モル%、平均重合度1400)(A)を得た。
【0019】
上記のカルボキシル基含有ポリビニルアルコール系樹脂(A)5.8部及びオキシアルキレン基の縮合度が2000のポリエチレングリコール(B)0.2部を水94部に溶解して、サイジング剤組成物とし、該組成物を坪量60g/m2の酸性紙に樹脂固形分で0.8g/m2になるようにサイズプレスコート(50m/min,11kg/cm,6%水溶液)を行った後、円筒回転式ドライヤーにて105℃で2分間乾燥し、更にスーパーカレンダーにて仕上げを行ってサイジング紙を得た。
得られたサイジング紙について、再湿接着性、ねっぱり性、表面紙力強度、サイズ度の評価を以下の要領で行った。
【0020】
(再湿接着性)
J.TAPPI No.19「板紙の層間はく離強さ試験方法」に準じて、以下の通り行った。
得られたサイジング紙(100mm×100mm)のフェルト面同士を重ねて5分間水に浸漬した後、濾紙に挟んで、100kg/cmの圧力でカレンダーロールを通して圧着する。次いで、20℃,65%RHで24時間調湿後、幅3cmの試験片として引張試験機(トーヨーボールドウィン社製「テンシロンUTM−2−20」、引張速度;200mm/min)により接着力(g/30mm)を測定した。
(ねっぱり性)
オフィセット輪転印刷機を用いて、サイジング紙に1色の両面印刷を連続的に行って、以下の如く評価した。
○ −−− 10000m以上の連続印刷が可能
△ −−− 5000mからサイジング剤の輪転印刷機(ロール)への付着が認められた
× −−− 2000mからサイジング剤の輪転印刷機(ロール)への付着が認められ、断紙に至った
【0021】
(表面紙力強度)
IGT印刷試験機(熊谷理機(株)製)により、インキにFINE INK TV−20(大日本インキ化学工業(株)製)を用いて、IGTピック強度(cm/秒)の測定を行った。
(サイズ度)
JIS P 8122により、ステキヒトサイズ度(秒)の測定を行った。
実施例2〜8、比較例1〜2
実施例1に準じて表1に示される如き(カルボキシル基含有)ポリビニルアルコール系樹脂(A)及びオキシアルキレン基の縮合度が200以上のポリオキシアルキレングリコール(B)を用いて、同様に評価を行った。なお、実施例9においては、ポリビニルアルコール系樹脂の製造時にマレイン酸を添加しなかった以外は、実施例1と同様に行った。
実施例及び比較例の評価結果を表2に示す。
【0022】
【表1】
*略号は、以下の通り
PPG0;縮合度150のポリエチレングリコール
PEG1;縮合度2000のポリエチレングリコール
PEG2;縮合度1000のポリエチレングリコール
PPG1;縮合度700のポリプロピレングリコール
PPG2;縮合度1000のポリプロピレングリコール
【0023】
【表2】
【0024】
【発明の効果】
本発明の紙用サイジング剤組成物は、カルボキシル基の含有量が0.1〜10モル%であるカルボキシル基含有ポリビニルアルコール系樹脂(A)及びオキシアルキレン基の縮合度が200以上のポリオキシアルキレングリコール(B)を含有しているため、紙の粘着性(ねっぱり)を防止して、塗工性にも優れ、サイズ度や紙力強度を向上させることもでき、マニラボール、白ボール、ライナー紙等の板紙、一般上質紙、中質紙、(軽量)コート紙、包装用紙、グラビア用紙等の印刷用紙、上・中・下級紙、新聞用紙等に好適に用いることができる。
Claims (3)
- カルボキシル基の含有量が0.1〜10モル%であるカルボキシル基含有ポリビニルアルコール系樹脂(A)及びオキシアルキレン基の縮合度が200以上のポリオキシアルキレングリコール(B)を含有し、ポリオキシアルキレングリコール(B)の含有量がカルボキシル基含有ポリビニルアルコール系樹脂(A)100重量部に対して3〜30重量部であることを特徴とする紙用サイジング剤組成物。
- ポリオキシアルキレングリコール(B)のオキシアルキレン基の縮合度が300〜5000であることを特徴とする請求項1記載の紙用サイジング剤組成物。
- カルボキシル基含有ポリビニルアルコール系樹脂(A)の平均重合度が100〜10000であることを特徴とする請求項1〜3いずれか記載の紙用サイジング剤組成物。
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