JP2957663B2 - 紙用コーテイング剤 - Google Patents

紙用コーテイング剤

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は紙用コーテイング剤に関し、特に表面強度お
よび空気、油あるいは有機溶剤の吸収や透過性が小さい
性質すなわちバリヤー性を高度なレベルで紙に付与する
性質を有する紙用コーテイング剤に関する。
[従来の技術] 従来よりポリビニルアルコール(以下PVAと略記す
る)は紙の表面強度、平滑度、光沢あるいはバリヤー性
の向上等表面特性を改善するためのクリアーコーテイン
グ剤として、また顔料コーテイングにおけるバインダー
として広く使用されている。PVAは、造膜性および強度
において他の糊剤の追随を許さぬ優れた性能を有するこ
とが広く知られている。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら近年、パルプ原料中にしめる南方材比率
の増加にともなう表面強度の低下傾向、あるいは印刷速
度の高速化傾向のもとで、表面強度等紙の表面押性を更
に高くするPVAが要求されており、更には近年大きな発
展を見ているバリヤー紙に対して更に高いバリヤー性を
付与しうるPVAが要求されているが従来のPVAではこれら
の要求を十分に満足させることはできないという欠点が
あつた。
[問題点を解決するための手段] 本発明者はかかる欠点を改良すべく鋭意研究した結
果、ピバリン酸ビニル/酢酸ビニルの共重合比率(モル
比)が100/0〜10/90の重合体をけん化することによって
得られるけん化度50モル%以上のPVA系重合体を含有す
る組成物を紙用コーテイング剤として用いる場合、紙の
表面強度、印刷適性、バリヤー性などの表面特性が顕著
に向上しうることを見出し本発明を完成するに到つた。
本発明に用いられるピバリン酸ビニル単位を有する重
合体をけん化することによつて得られるPVA系重合体と
は、ピバリン酸ビニルの重合体またはピバリン酸ビニル
と酢酸ビニルとの共重合体から選ばれる一種または二種
をけん化することによつて得られるポリビニルアルコー
ル系重合体であり、そのけん化度(ピバリン酸ビニル成
分またはピバリン酸ビニルと酢酸ビニルの合計の成分の
けん化度)は50モル%以上であることが好ましく、さら
に好ましくは60〜100モル%、最適には80〜100モル%で
ある。けん化度が50モル%未満の場合には水溶性が低下
するため好ましくない。重合度としては特に制限はない
が好ましくは100〜10,000、さらに好ましくは300〜5,00
0である。
ピバリン酸ビニルと酢酸ビニルとの共重合体における
共重合比率(モル比)は、ピバリン酸ビニル/酢酸ビニ
ル=100/0〜10/90である。
本発明において用いられる重合体の重合方法としては
従来公知の方法、例えば塊状重合、溶液重合、懸濁重
合、エマルジヨン重合のいずれの方法も採用し得る。さ
らに重合プロセスとしては回分法、半回分法、連続法い
ずれのプロセスにおいても製造可能である。重合で使用
される開始剤は通常公知のラジカル重合開始剤が用いら
れる。たとえば、2,2′−アゾビスイチブチロニトリ
ル、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、2,2′−ア
ゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリ
ル)、ジイソプロピルパーオキシカーボネート、過硫酸
カリウム等が挙げられる。重合温度は通常10〜90℃の範
囲から選ばれる。
又、かかる重合を行なうに当つては上記2成分以外に
かかる単量体と共重合可能な他の不飽和単量体、例えば
スチレン、アルキルビニルエーテル、バーサチツク酸ビ
ニル、(メタ)アクリルアミド、ジメチルアクリルアミ
ド、N−ビニルピロリドン、エチレン、プロピレン、α
−ヘキセン、α−オクテン等のオレフイン、(メタ)ア
クリル酸、クロトン酸、(無水)マレイン酸、フマル
酸、イタコン酸等の不飽和酸、及びそのアルキルエステ
ル、アルカリ塩、2−アクリルアミド−2−メチルプロ
パンスルホン酸等のスルホン酸含有単量体及びそのアル
カリ塩、トリメチル−3−(1−アクリルアミド−1,1
−ジメチルプロピル)アンモニウムクロリド、トリメチ
ル−3−(1−アクリルアミドプロピル)アンモニウム
クロリド、1−ビニル−2−メチルイミダゾールおよび
その4級化物等のカチオン性単量体等を少割合で存在さ
せることも可能である。
こうして得られた共重合体は次いでけん化される。け
ん化反応は通常共重合体をアルコール溶液として実施
し、アルコリシスにより反応を行なわしめるのが有利で
ある。
またアルコールにテトラハイドロフラン、ジオキサン
等のエーテル、トルエン等の芳香族化合物、アセトン等
のケトン、酢酸メチル、酢酸エチルなどのエステル等有
機溶媒を任意に含有せしめていてもよい。ケン化触媒と
しては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカ
リ金属の水酸化物、ナトリウムメチラート、カリウムメ
チラートなどのアルコラートあるいはアンモニアなどの
アルカリ性触媒が用いられ、また塩酸、硫酸などの酸触
媒もまた用いられ得る。
本発明において用いられるPVA系重合体を水に溶解す
るにあたつては、通常該PVA系重合体を水に分散後、常
圧下あるいは加圧下で撹拌しながら加温することによつ
て均一な水溶液を得ることができる。
本発明のコーテイング液は前述のごとく上記PVA系重
合体を水に溶解することによつて調製することができる
が、この場合、上記PVA系重合体の濃度は作業性等を考
慮して通常は0.2〜30重量%程度の範囲内から選ばれ
る。
上記コーテイング液には必要に応じてグリオキザー
ル、尿素樹脂等の耐水化剤、グリコール類やグリセチン
等の可塑剤、アンモニア、カセイソーダ、炭酸ソーダあ
るいはリン酸等のpH調節剤、消泡剤、離型剤、界面活性
剤等公知の添加剤を添加することもできる。更に他のコ
ーテイング剤例えばPVA、変性PVA(例えば、カルボキシ
ル基変性PVA、スルホン酸基変性PVA、アクリルアミド変
性PVA、カチオン基変性PVA、長鎖アルキル基変性PV
A)、澱粉、変性澱粉、カゼイン、CMCあるいは合成樹脂
エマルジヨン(スチレン−ブタジエンラテツクス、ポリ
アクリル酸エステルエマルジヨン、酢酸ビニル−アクリ
ル酸エステル共重合エマルジヨン、酢酸ビニル−エチレ
ン共重合エマルジヨン)等を混合することもできる。
又前記コーテイング液は一般に紙のクリヤーコーテイ
ングに好適に用いられるが、適宜クレー、炭酸カルシウ
ム、二酸化チタン、サチン白等の顔料を添加して顔料コ
ーテイングに用いることもできる。顔料コーテイングに
用いる場合は、本発明において用いられる上記PVA系重
合体は顔料100部に対して通常3〜10部使用され、コー
テイング液の固形分濃度は30〜63%の範囲から選択する
のが好適である。
本発明の紙用コーテイング剤を塗工する紙としては特
に制限はないが、例えばマニラボール、白ボール、ライ
ナー等の板紙、一般上質紙、中質紙、グラビア用紙、新
聞用紙等の印刷用紙などに好適に用いられる。
かかる紙に前記コーテイング液を塗工するにあたつて
は、サイズプレスコーター、ロールコーター、エヤナイ
フコーター、ブレードコーター等公知の任意の方法が採
用される。塗工量は目的により広範囲となり特に制限は
ないが、固形分で0.1〜30g/m2程度が通常実施される。
[作 用] 本発明の紙用のコーテイング剤は、紙に塗工した場合
前述の如く、表面強度、印刷適性、バリヤー性等紙の表
面特性を顕著に向上しうる性能を有している。かかる性
能が発揮される理由については充分解明されている訳で
はないが、本発明において用いられる。PVA系重合体
は、水素結合性が強く紙のセルロース遷移、顔料および
該PVA系重合体の水酸基と水素結合等によつて強固に結
合するため優れた性能が発現されるものと推定される。
以下、実施例により本発明の紙用コーテイング剤につ
いて更にくわしく説明する。以下「部」又は%とあるの
断りのないかぎり重量規準である。
実施例1〜5および比較例1〜3 水96部に第1表に示すPVA系重合体4部を加えて加熱
しPVA系重合体濃度4.0%のコーテイング液を調製した。
このコーテイング液を試験用サイズプレス機(熊谷理機
工業製)を用いて50℃において、坪量64g/m2の上質紙に
対してサイズプレスを実施した。サイズプレスはニツプ
圧18kg/cmで60m/分で実施した。サイズプレス塗工によ
る塗工量はPVA系重合体の固形分として1.0g/m2(両面)
であつた。
得られた塗工紙を温度20℃、相対湿度60%の恒温室で
72時間調湿後、その性質を測定した。その結果を第1表
に示す。
第1表より、本発明のコーテイング剤を使用した塗工
紙は表面強度、透気性、印刷適性においてきわめて高い
物性を与えることが明らかである。
実施例6 実施例1で用いられたPVA系重合体と比較例2で用い
られたPVAとを10/90の重量比率で混合して用いる以外は
実施例1と同様に行つた。結果を第2表に示す。
実施例7 実施例5で用いられたPVA系重合体と酸化でん粉とを3
0/70の重量比率で用いて、坪量80g/m2の上質紙に塗布す
る以外は実施例1と同様に行つた。結果を第2表に示
す。
比較例4 実施例7で用いられた酸化でん粉を単独で用いる以外
は実施例7と同様に行つた。結果を併せて第2表に示
す。
注 (1) 表面強度;IGT印刷適正試験機を用いて、IG
TビツクオイルM(大日本インキ化学工業株式会社)の
インクを用いて、印圧35kg/cm、スプリング駆動Bによ
り実施した。数値の大きいほぼ表面強度が高いことを示
す、 (2) 透気度;王研式透気度測定機により測定し
た。数値が大きいほどバリヤー性が高いことを示す。
(3) 印刷適性;スナツプドライインク(大日本
インク化学工業株式会社)をRI印刷適性試験機を用いて
5μの厚さに塗り、そのインク受理性、印刷光沢等を総
合的に評価し、優、良、可の3段階で判定を実施した。
実施例8および比較例5 ピバリン酸ビニル10モル%、酢酸ビニル90モル%の共
重合体をけん化して得られるけん化度98.5モル%、重合
度4,500のPVA系重合体を水に溶解し、濃度1%のコーテ
イング液を調製した。このコーテイング液をデイツクソ
ンコーターを用いて10m/分の速度で坪量300g/m2の白ボ
ール紙上に塗布量0.4g/m2となるように塗布し、次いで
表面温度60℃、線圧100kg/cm、速度10m/minの条件下で
カレンダーロール(チルド銅/チルド銅の2段ロール)
で仕上げを行なつた。尚比較例5として比較例2で用い
たPVAを使用して実施例8と同様の操作を行ない塗工紙
を得た。
次に得られた塗工紙を温度20℃、相対湿度60%の恒温
室で72時間調湿後、その物性を測定した。結果を第3表
に示す。
第3表より、本発明のコーテイング組成物を使用した
塗工紙は表面強度、テーパー耐摩耗強度、コツプ吸水
度、印刷適性においてきわめて高い物性を与えることが
明らかである。
注 (4) 表面強度;実施例1の注(1)と同様にし
て行なつた。
(5) テーパー耐摩耗強度;TAPPI標準法T476によ
る、数値が小さいほど耐摩耗強度が高いことを示す。
(6) コツプ吸水度;JIS−P−8140により水と紙
が接触する時間を60秒とした。数値が小さいほど耐水性
が高いことを示す。
(7) 印刷適性;実施例1の注(3)と同様にし
て行なつた。
[発明の効果] 本発明の紙用コーテイング剤を用いることにより、紙
の表面強度、印刷適性、バリヤー性が顕著に向上する。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ピバリン酸ビニル/酢酸ビニルの共重合比
    率(モル比)が100/0〜10/90の重合体をけん化すること
    によって得られるけん化度50モル%以上のポリビニルア
    ルコール系重合体を含有する紙用コーテイング剤。
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