JP6394577B2 - 剥離紙用原紙及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、粘着シートに適した剥離紙用原紙及びその製造方法に関するものである。
粘着シートは、表面基材と剥離紙との間に粘着剤層を形成したものであり、近年、情報化社会の進展に伴い、商業用、事務用、家庭用などの非常に広範囲に亘って、ラベル、ステッカー、シール、ワッペン、配送伝票等として使用されている。表面基材としては、大部分は紙が使用されており、剥離紙としては、例えばパルプ繊維を含む基紙から構成されるグラシン紙のような高密度原紙、クレーコート紙、ポリエチレンラミネート紙等の剥離紙用原紙が使用されている。剥離紙用原紙は、粘着剤層が積層される面に、シリコーン樹脂、フッ素化合物等の剥離剤を塗布して剥離剤層が形成されて広く使用されている。剥離剤には、通常は、剥離性能や価格面、また、環境・安全面から無溶剤型のシリコーン樹脂が使用されている。粘着剤としては、溶剤型、エマルジョン型、ホットメルト型等が使用されているが、中でもアクリル系エマルジョン型が、安全面、品質面から、通常多く使用されている。
こうした粘着シートは、表面基材側から電子写真式プリンター等で印字する場合、トナーの定着に用いられる熱ロールの影響で、また、感熱プリンターで印字する場合、サーマルヘッドの熱の影響で印字後カールが発生し易く、給紙不良や排紙時の紙揃え不良が発生するトラブルの要因となっている。
また、近年、こうした粘着シートは、特に商業用、産業用のラベルにおいて、省資源の観点から、打ち抜かれたラベル周囲の不要部(以下「粕」と称す)をできるだけ細く、少なくし、しかも装飾性、生産性を増すため複雑な形に高速で打ち抜かれるようになってきている。このためラベル加工時に、粕を剥離紙から剥がす(以下「粕取り」と称す)際、粕切れを起こし易く、作業性の低下が問題となっている。一方、粕取り適性を向上させるためには、剥離力を小さくすると改善効果が期待できるが、本来剥離紙上に残すべきラベルも一緒に除去される(以下「身上がり」と称す)ことがあり、高速になるほどトラブルの一因となっている。
また、剥離紙に粘着剤を塗布する工程で、剥離紙側にピンホールや凹部があると、剥離紙中に粘着剤が入り込んだ状態の粘着シートとなり、印刷・ラベル化工程で粘着剤の付着した表面基材を剥離剤層から剥離すると剥離紙上に粘着剤が残る現象(以下「糊残り」と称す)が見られる。
この糊残りは、粘着シートをフォーム印刷やシール印刷加工に供する過程で、印刷、ダイカット(打ち抜き)、粕取り等をする際に、剥離剤表面が当たるガイドロール等に剥離紙上に残った粘着剤が付着し、紙送り不良や印刷ずれ等のトラブルを起こし、作業性や品質面に重大な障害となる。また、オートラベラーやハンドラベラー等でプリントやラベリングを行う工程でも同様に紙送り不良や印刷ずれ等の剥離剤層表面の糊残りが問題となる。
特許文献1では、表面基材、粘着剤、剥離剤、下塗り剤、剥離基体を積層してなる粘着シートであって、該表面基材、および/または剥離基体をマイクロ波方式による測定器で測定した透過マイクロ波強度の最大値と最小値の比が1.0〜1.3であり、かつ下塗り剤の主成分が分子中に水酸基を有する(メタ)アクリル酸エステルの少なくとも1種、およびこれと共重合可能な他のビニル系モノマーの少なくとも1種とを乳化共重合して得られるコポリマーと顔料からなる粘着シートが提案されている。しかしながら、該粘着シートは印字加熱定着方式のノンインパクトプリンターでの用紙の斜傾や粘着剤のはみ出しに起因するプリンターでの通紙適性について考慮されているものの、プリンターでの小判カットされた粘着シートの給紙性や排紙時の紙揃え性について考慮されておらず、不十分なものであった。
特許文献2では、剥離基体、剥離剤、粘着剤、表面基材を順次積層してなる粘着シートにおいて、(a)エチレン性不飽和カルボン酸含有単量体及び(b)ホモポリマーのガラス転移温度が50℃以上であるエチレン性不飽和結合含有単量体、ならびに(c)これらの単量体と共重合可能な他の単量体(但し(b)及び(c)の単量体の少なくとも一方にアクリル酸エステル単量体を含む)を乳化共重合してなるアクリル酸エステル共重合体エマルジョンのガラス転移温度が0〜100℃であり、該共重合体エマルジョンを主成分とする処理液を、該表面基材の粘着剤を積層しない面に塗布または含浸し、且つ剥離基体の剥離剤を積層しない面に水溶性可塑剤を主成分とする処理液を塗布または含浸させてなる粘着シートが提案されている。しかしながら、高速電子写真プリンターによる印字では、印字後カールの発生を抑制することが不十分であり、排紙時の紙揃え性に課題が残っていた。また、剥離基体の剥離剤を積層しない面は、水溶性可塑剤のブリードによって表面強度が低下したり、フレキソインキ、オフセットインキ及びグラビアインキによる印刷が損なわれたり、ブロッキングが生じたりする虞があり、印刷適性に劣る問題がある。
特許文献3では、剥離基体に少なくとも剥離剤層、粘着剤層及び表面基材を積層してなる電子写真用粘着シートにおいて、該表面基材の表面にガラス転移温度が−10〜70℃の水分散性高分子を主成分として含有する処理液を塗布または含浸させてなり、且つ表面基材の表面のベック平滑度(JIS P 8119)が80秒/10cc以上である電子写真用粘着シートが提案されているが、高速電子写真プリンターによる印字では、印字後カールの発生を抑制することが不十分であり、排紙時の紙揃え性に課題が残っていた。
特開平7−102500号公報 特開平3−179071号公報 特開平2−245082号公報
本発明は、電子写真式プリンターや感熱プリンター等の加熱によるプリント直後の印字後カールが抑制され、高湿度の環境下でプリント前の白紙カールが抑制され、糊残りのない優れた剥離紙用原紙を提供することを主な目的とする。
本発明者らは、電子写真式プリンター等の加熱手段を有するプリンターでの粘着シートの給紙性や排紙時の紙揃え性について鋭意検討した。その結果、灰分を含まない基紙の弾性率を小さくし、表面基材との繊維配向比の差を小さくすることにより、印字後カールの発生を抑えられ、更に基紙に特定の灰分を含ませることにより、印字後カールの発生を抑え、且つ高湿度の環境下でプリント前の白紙カールの発生を抑えられることを見出し、本発明に到達した。すなわち、本発明は、以下のような構成を有するものである。
項1:少なくともパルプ繊維からなる基紙、前記基紙の一方の面に下塗り層及び他方の面に裏面層を有し、更に前記下塗り層上に前記基紙に近い側から剥離剤層、粘着剤層及び表面基材を備え得る剥離紙用原紙であって、前記基紙のJIS P 8251:2003に基づく灰分が5〜20%であり、前記下塗り層がα−オレフィン変性ポリビニルアルコールを主成分とする水性接着剤及び板状顔料を含有し、前記裏面層が水性接着剤を含有し、前記基紙と表面基材との繊維配向比の差が超音波伝播速度測定器にて±0.15以内であり、前記基紙の横目方向の弾性率が超音波伝播速度測定器にて4.0Gpa以下であることを特徴とする剥離紙用原紙。
項2:前記裏面層に含有される水性接着剤の主成分が澱粉及びその誘導体、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、並びにスチレン−ブタジエン共重合体ラテックスからなる群から選ばれる少なくとも1種である、項1に記載の剥離紙用原紙。
項3:前記水性接着剤の主成分として前記下塗り層と裏面層とが互いに異なる水性接着剤を含有する、項1または2に記載の剥離紙用原紙。
項4:JAPAN TAPPI 紙パルプ試験方法No.5−2:2000に準ずる王研式透気度が10,000〜300,000秒である、項1〜3のいずれか1項に記載の剥離紙用原紙。
項5:前記裏面層上にフレキソインキ、オフセットインキ及びグラビアインキからなる群から選ばれる少なくとも一種を含む印刷層を更に備えた、項1〜4のいずれか1項に記載の剥離紙用原紙。
項6:前記項1〜5のいずれか1項に記載の剥離紙用原紙の製造方法であって、水性接着剤の主成分として前記下塗り層と裏面層とが互いに異なる水性接着剤を含有する下塗り層用塗液と裏面層用塗液とを用いて、フィルムトランスファーコーターで両面同時塗布し、乾燥させて下塗り層と裏面層を形成する工程を有することを特徴とする剥離紙用原紙の製造方法。
項7:前記フィルムトランスファーコーターがゲートロールコーター、ロッドメタリングサイズプレスコーターまたはブレードメタリングサイズプレスコーターのいずれかである、項6に記載の剥離紙用原紙の製造方法。
本発明の剥離紙用原紙は、電子写真式プリンターや感熱プリンター等の加熱によるプリント直後の印字後カールが抑制され、高湿度の環境下でプリント前の白紙カールが抑制され、糊残りのない優れた剥離紙用原紙である。また、剥離剤層が積層され得る側のバリア性を高めて剥離力の安定性に優れ、剥離剤層とは反対側となる面の印刷適性に優れる。
本発明の実施形態について説明する。但し、本発明の実施形態は、以下の実施形態に限定されるものではない。
本発明の剥離紙用原紙は、少なくともパルプ繊維からなる基紙を有する。パルプ繊維は、特に限定されず、JIS P 8121に準ずるカナダ標準ろ水度が100〜300mlのものを好ましく使用することができる。カナダ標準ろ水度(叩解度)を300ml以下とすることにより、下塗り層用塗液が過剰に浸透することを抑え、均一な下塗り層が形成して、糊残りの発生を効果的に抑えることができる。一方、100ml以上とすることにより、高湿度の環境下で白紙カールを効果的に抑えることができる。また、100〜300mlの範囲とすることによって適度の紙層間強度を有し、剥離紙用原紙に光透過性を付与することができる。カナダ標準ろ水度(叩解度)を100〜300mlの範囲とするために、パルプを叩解する方法については、公知の方法を使用することができる。
基紙は、パルプ繊維を用いて抄造することによって得ることができる。使用するパルプとしては、広葉樹晒クラフトパルプ(以下LBKPと略記する)、針葉樹晒クラフトパルプ(以下NBKPと略記する)、古紙パルプを適宜混合して使用することが可能である。古紙パルプにはDIP、抄紙工程で発生する仕損品も含まれる。地合の均一性を考慮すると、LBKPの比率が多いほうが好ましい。また、パルプ原料としては木材パルプに限定されず、必要に応じて任意の合成繊維からなる合成パルプ、麻やケナフ等の非木材パルプなどを配合することができる。
剥離剤層の厚みを均一にするためには、剥離紙用原紙の基紙の地合は良いことが望ましい。LBKPは、NBKPに比べ、繊維が比較的細くて短く、ピンホールが少なく、均一地合を形成し易い。ピンホールの少ない均一地合を形成するためには、LBKPの配合量は、全原料パルプの70質量%以上であることが好ましい。70質量%以上とすることにより、剥離剤樹脂を塗布しても、ピンホールが残らず、糊残りを効果的に防ぐことができる。また、地合が均一であると、粘着シートを打抜き加工する際に、打抜き刃の刃当たりが均一となり、ラベルがうまく切れ、身上がりを招く虞がない。また、カールをより一層効果的に押さえる観点からは、LBKPが100質量%であることがより好ましい。
本発明では、基紙のJIS P 8251:2003に基づく灰分が5〜20%である。灰分は、5〜15%が好ましく、5〜10%がより好ましい。灰分が5%未満であると、印字後カールの発生が著しい。本発明では、灰分を特定量含有させることによって基紙の伸縮を抑えることができる。これにより、プリント直後は、剥離紙用原紙の縮みを抑え、粘着シートのプリント面とは反対側の剥離紙用原紙側へカールする印字後カールを抑えることができる。また、プリント前については、高湿度の環境下で剥離紙用原紙の伸びを抑え、剥離紙用原紙とは反対側の印字する面側へカールする白紙カールを効果的に抑えることができる。一方、灰分が20%を超えると糊残りが発生する。また、シリコーン樹脂等の剥離剤に対するバリア性が低下して、重剥離となったり、剥離力が経時的に増大したりして安定性が損なわれる。
灰分は、基紙に填料を内添することにより調整することができる。填料としては例えば、二酸化チタン、カオリン、タルク、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、亜硫酸カルシウム、石膏、焼成カオリン、ホワイトカーボン、非晶質シリカ、デラミネーテッドカオリン、珪藻土、炭酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化亜鉛等の無機顔料が挙げられる。これらの中でも、タルク、二酸化チタン及びカオリンからなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましい。また、尿素・ホルマリン樹脂粒子、微小中空粒子等の有機顔料等を填料として内添してもよい。古紙や損紙等に含まれる填料も再使用できる。剥離紙用原紙の光透過性は、粘着シートの光電管適性に大きく影響し、剥離紙用原紙の色相や坪量により光透過性が異なるため、灰分を調節することにより好適に調整することができる。
基紙には、サイズ剤を含有させることができる。基紙はサイズ剤を含有することによって、基紙に後述する下塗り層を塗布する際に、下塗り層用塗液が内部に浸透し過ぎることなく、表面付近に均一な下塗り層を設けることが可能となる。サイズ剤は元々インクがにじむことを防止する目的で添加されるものであるが、本発明では上記のような新たな効果を有することを見出している。
サイズ剤の具体例としては、ロジン系、アルキルケテンダイマー系、アルケニル無水コハク酸系、スチレン−アクリル系、高級脂肪酸系、石油樹脂系などが挙げられる。印刷適性を確保し、表面性を維持するためには、酸性pH領域での抄紙が好ましい。酸性pH領域で十分なサイズ性を付与するには、ロジン系サイズ剤が好ましい。サイズ剤の含有量は、基紙のパルプ繊維100質量部に対して0.3質量部以上であることが好ましい。サイズ剤の含有量を0.3質量部以上とすることにより、剥離紙用原紙のステキヒトサイズ度を高め、適度の透気度が得られる。好ましいサイズ剤の含有量は0.4〜1.5質量部の範囲であり、より好ましいサイズ剤の含有量は0.5〜1.0質量部の範囲である。
基紙には、パルプ、填料、必要によりサイズ剤の他に、紙力増強剤、歩留り向上剤、pH調整剤、濾水性向上剤、湿潤紙力剤、着色染料・顔料等の抄紙用内添助剤を必要に応じて添加することができる。
紙力増強剤の具体例としては、アニオン性ポリアクリルアミド、カチオン性ポリアクリルアミド、両性ポリアクリルアミド、カチオン澱粉、ポリアクリルアミドと澱粉とのグラフト共重合体、各種変性澱粉類、尿素樹脂、ポリアミド・ポリアミン樹脂、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキサイド等が挙げられる。高い紙層間強度を達成するためには、アニオン性ポリアクリルアミド、カチオン性ポリアクリルアミド、両性ポリアクリルアミド、カチオン澱粉、ポリアクリルアミドと澱粉とのグラフト共重合体から選択される少なくとも1種が好ましい。
歩留り向上剤の具体例としては、ポリアクリルアミド系化合物、ポリエチレングリコール系化合物、ポリビニルアミン系化合物が挙げられる。填料を二酸化チタンとする場合には、全体の歩留りが低下し生産性が低下しやすいため、生産性を維持するために適宜適切な歩留り向上剤が選択される。
pH調整剤の具体例としては、硫酸バンド、塩化アルミニウム、硫酸、塩酸、アルミン酸ソーダ、塩基性アルミニウム化合物、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア、各種の第1級、第2級、第3級アミン等のアルカリ性化合物等が挙げられる。汎用性と経済性から硫酸バンド、硫酸、水酸化ナトリウムが好ましい。
本発明の剥離紙用原紙は、基紙の一方の面に下塗り層を有する。下塗り層は、α−オレフィン変性ポリビニルアルコールを主成分とする水性接着剤及び板状顔料を含有する。これにより、剥離剤を基紙表面に均一に留まるようにコントロールし、剥離力を安定させ、糊残りの発生を抑えることができる。ここで、主成分とは構成する成分の中で主となる成分であり、一般的には全体の30質量%程度以上含有することを意味する。
α−オレフィン変性ポリビニルアルコールの主鎖の構成成分としては、酢酸ビニルモノマーに代表されるビニルエステルを80モル%以上含むポリマーをけん化して得られるポリマーが好ましく用いられる。α−オレフィン変性ポリビニルアルコールは、造膜性が良好であるため、ピンホールが少ない膜となり、剥離紙用原紙の王研式透気度を高くすることが可能である。また、バリア性、透明性においても優れているため、好ましく使用される。
α−オレフィン変性ポリビニルアルコールを製造する際に、酢酸ビニル以外のビニルエステル、例えば、ギ酸ビニル、アクリル酸ビニル、酪酸ビニル、クロトン酸ビニル、クロロ酢酸ビニル、オレイン酸ビニル、プロピオン酸ビニル、カプロン酸ビニル、カプリル酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ミリスチン酸ビニル、パルミチン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、ピバリン酸ビニル、バーサチック酸ビニル等の飽和脂肪酸ビニルエステル類を酢酸ビニルの代わりに用いることはもちろん可能である。
本発明におけるα−オレフィン変性ポリビニルアルコールのけん化度は、得られる樹脂組成物の剥離剤樹脂の浸透性や糊残り性を改善する効果をより高度に発揮させるという点から、けん化前に存在していたエステル基に対するけん化されたエステル基のモル比で表して、けん化度80〜100%が好ましい。耐湿性の面から、けん化度90%以上がより好ましく、95%以上が更に好ましく、98%以上が最も好ましい。
ビニルエステル以外に、1〜20モル%の量で用いられるコモノマー成分としては、例えば、エチレン、プロピレン、イソブチレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン等の炭素数2〜20のα−オレフィンを挙げることができる。なかでも、特にエチレンは、得られる樹脂組成物の耐溶剤性、剥離剤樹脂浸透防止性等を改善し、優れた特性の樹脂組成物を与えることから特に好ましく用いられる。
本発明において、α−オレフィン、特にエチレンを共重合したエチレン変性ポリビニルアルコールはトルエン、メチルエチルケトン、ヘキサン等の各種溶剤に対して良好な耐溶剤性を示すことから好ましい。特にエチレンの共重合比率が1〜20モル%の範囲で共重合した変性ポリビニルアルコールは、耐溶剤性、打ち抜き加工適性等のバランスが優れており、好ましい。エチレンの共重合比率が1〜15モル%の範囲であると、剥離紙原紙の再離解性が著しく向上し、従来用いられているα−オレフィン変性以外の変性ポリビニルアルコール系樹脂に対して数倍程度の再離解性を示すことから、剥離紙として使用後に紙としてリサイクルする適性に優れている。特に、エチレンを1〜9モル%の範囲で共重合した変性ポリビニルアルコールを含有させた下塗り層を設けた剥離紙用原紙は、耐溶剤性、打ち抜き加工適性が最も優れ、最適である。α−オレフィンの共重合の手法は、コモノマーがポリビニルアルコールの主鎖中に共重合されていてもよいし、ポリビニルアルコールの主鎖にグラフト重合されていてもよい。
本発明におけるエチレン変性ポリビニルアルコールの重合度は、耐溶剤性、打ち抜き加工適性の観点から200〜8000の範囲にあることが好ましい。重合度は、300〜2500の範囲にあることがより好ましく、400〜2000の範囲であることがさらに好ましく、500〜1800の範囲であることが最も好ましい。
板状顔料の種類については、特に制約はなく、カオリン、タルク、イライト、マイカ、人工雲母、炭酸カルシウム、二酸化チタン、水酸化アルミニウム、シリカ等の無機顔料を適宜選定して使用することができる。顔料を最密充填する場合、球形顔料と比べて、板状顔料を用いると一般に空隙率は減少し、ち密な塗布層を形成できるため、品質上好ましい。
板状顔料としては、アスペクト比が7以上であるものが好ましい。アスペクト比が7以上の板状顔料は、塗布する際に平面方向に配向するため、バリア性及び平滑性に優れた塗布層を容易に得ることができる。ここで、アスペクト比は、平板状顔料の厚さを電子顕微鏡観察により測定し、平板状顔料の体積平均粒子径をその厚さで除することによって求めることができる。このとき、体積平均粒子径は、例えば、レーザー回折式粒度分布計(日機装社製、「マイクロトラックMT−3000」)を用いて求めることができる。
板状顔料の平均粒子径は、バリア性および平滑性が優れる理由から、0.2〜10μmのものが好ましい。また板状顔料の厚みは、前項で示した通りアスペクト比が7以上となるものが好ましい。また、板状顔料は光透過性に優れたものが好ましい。本発明で好ましく用いられる、アスペクト比が7以上の板状顔料としては、カオリン、タルク、イライト、マイカ、人工雲母、水酸化アルミニウム等が挙げられる。
下塗り層における板状顔料とα−オレフィン変性ポリビニルアルコールの含有量は、板状顔料100質量部に対してα−オレフィン変性ポリビニルアルコールを50〜300質量部の範囲で含有することが好ましい。より好ましくは、50〜200質量部である。α−オレフィン変性ポリビニルアルコールの含有量を300質量部以下とすることにより、塗布直後のシリンダードライヤーの汚れを低減できる。また、板状顔料によるピンホールの被覆を向上し、糊残り改善の効果が得られる。一方、α−オレフィン変性ポリビニルアルコールの含有量を50質量部以上とすることにより、顔料と顔料の空隙にα−オレフィン変性ポリビニルアルコールを十分に充填でき、微細な空隙が発生することを抑え、シリコーン塗布液の塗布層及び基材への浸透を抑える効果を高めることができる。
下塗り層の塗布量は、乾燥質量で0.5〜4.0g/mであることが好ましい。0.5g/m以上とすることにより剥離剤の浸透防止効果が十分となり、剥離力が増大してしまうのを抑えることができる。一方、4.0g/m以下とすることにより、剥離力が小さくなり過ぎて身上がりが発生するのを効果的に抑えることができる。
下塗り層は、例えば水を分散媒体として、α−オレフィン変性ポリビニルアルコール及び板状顔料、必要により助剤等を混合撹拌することにより調製された下塗り層用塗液を、上記の塗布量となるように、基紙の一方の面に塗布及び乾燥して形成される。
本発明の剥離紙用原紙は、基紙の他方の面に裏面層を有する。裏面層は、水性接着剤を含有する。これにより、下塗り層の水性接着剤の存在下、効果的にカールをコントロールすることができる。また、裏面層側の表面強度を高めて、優れた印刷適性を得ることができる。ここで裏面層に施す印刷とは、フレキソインキ、オフセットインキまたはグラビアインキ等のインキを用いた印刷である。本発明では、裏面層に含有される水性接着剤の主成分が澱粉及びその誘導体、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、並びにスチレン−ブタジエン共重合体ラテックスからなる群から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。これらの中でも、デンプン及びその誘導体が好ましい。これにより、裏面層が接触する抄紙機、コーター、カレンダー等のロール汚れを抑えて、裏面層への印刷適性を向上できる。また、基紙の毛羽立ち、印刷時のピッキングを効果的に抑えることができる。
裏面層には顔料を含有させることもできる。顔料としては、基紙または下塗り層に含有することができる顔料(填料)の中から適宜選択すればよい。これらの中でも、カオリンは印刷適性に優れるため好ましい。裏面層中の水性接着剤と顔料の含有比率(水性接着剤:顔料)は、表面強度を高め、印刷適性を向上する観点から、固形分で100:0〜50:50程度が好ましい。
裏面層は、例えば水を分散媒体として、水性接着剤、必要により顔料、助剤等を混合撹拌することにより調製された裏面層用塗液を、塗布量が乾燥重量で好ましくは0.5〜3.0g/m程度、より好ましくは0.5〜2.0g/m程度となるように、基紙の他方の面に塗布及び乾燥して形成される。
本発明では、基紙が特定の灰分を含むことにより印字後カールを調整できることから、水性接着剤の主成分として下塗り層と裏面層とが互いに異なる水性接着剤を含有することができる。これにより、剥離紙用原紙の表裏で異なる機能として、一方の面に剥離剤に対するバリア性を付与し、他方の面にインキに対する印刷適性を付与することができる。また、剥離紙用原紙が巻取の状態で保管されても、表裏でブロッキングを起こす虞がない。
本発明の剥離紙用原紙は、基紙、下塗り層及び裏面層からなる剥離紙用原紙のJIS P 8122:2004に準ずるステキヒトサイズ度が5秒以上であることが好ましい。より好ましくは7秒以上である。これにより、剥離剤や粘着剤の浸透を適度に調節し、糊残りが起きないように剥離力を調整することができる。ステキヒトサイズ度の上限は特に限定されないが、より高速で粕取りするときの身上がりの発生を抑える観点から20秒以下が好ましく、15秒以下がより好ましい。剥離紙用原紙のステキヒトサイズ度は、サイズ剤の種類や含有量、下塗り層及び裏面層の構成、平滑化処理等によって制御することができる。
本発明では、下塗り層上に基紙に近い側から剥離剤層、粘着剤層及び表面基材を更に備え得る剥離紙用原紙である。すなわち、粘着シートとしては、表面基材、粘着剤層、剥離剤層、下塗り層、基紙及び裏面層をこの順に少なくとも備えている。
本発明では、基紙と表面基材との繊維配向比の差が超音波伝播速度測定器にて±0.15以内である。この繊維配向比の差は、好ましくは±0.10以内である。繊維配向比の差は、基紙と表面基材の繊維配向比をそれぞれ超音波伝播速度測定器により測定して求めることができる。これにより、高湿度の環境下で白紙カールの発生を抑えることができる。また、基紙中の灰分の存在下、白紙カールを抑え、且つ印字後カールの発生を効果的に抑えることができる。
ここで、繊維配向とはパルプ繊維が抄紙機のワイヤー上に流出され、脱水、紙層が形成される過程で流出(縦)方向に並ぶ傾向のことである。即ち、抄紙に際し紙料がワイヤー上に高速で流出、脱水されるため、縦方向(抄紙機上の原料の流れ方向)に配向する繊維が多くなり、縦方向の引張り強度や剛度等が横方向(幅方向)に比べ、かなり強く、あるいは高くなっている。おそらく、この様な基紙の縦横の差異(不均一性)が横方向の伸び率を大きくし、熱あるいは湿度による寸法安定性を悪くするものと考えられる。
一般に、紙等の繊維配向を測定する方法としては、例えば超音波法、熱膨張法、力学破断強度法、X線回折法、マイクロ波法、NMR法、偏光蛍光法、誘電測定法等が挙げられる。本発明では、超音波法を採用し、例えば野村商事社製「SONIC SHEET TESTER」を用いて縦方向の超音波伝播速度(Vmd)と横方向の超音波伝播速度(Vcd)を測定し、その比率(Vmd/Vcd)を繊維配向比として繊維配向のランダム性を評価する指標とする。この繊維配向比が1.0の場合、繊維が完全にランダム配向となるが、実際のマシン抄き紙の場合、いくらかの繊維配向を有しており、1.0以下にすることはできない。基紙の繊維配向は、特に限定されないが、通常1.45〜1.70程度が好ましく、より好ましくは1.50〜1.65程度、更に好ましくは1.50〜1.60程度である。
他方、繊維配向比はマシンでの抄紙条件によって決定されるから、マシン上の操作を適正にする必要がある。考えられる手段としてはマシン速度、繊維サスペンジョンジェットの流入速度とワイヤー速度の比(J/W比)、ワイヤーシェーキ、ホーミングボードや堰板の配置、ダンディーロール等の適正化が挙げられる。さらに、抄紙機の運転では、一般的に後ろのパートの速度ほど速くなっており、リールに向けて紙を引っ張りながら紙を抄造している。この速度差を大きくすると、パルプ繊維を流れ方向に配向させることができる。好ましいリールの回転速度(V)とワイヤーの回転速度(V)の比V/Vは1.010〜1.050程度である。これらの手段の1つまたは2つ以上を組合せることによって繊維配向比を調整することができる。紙の地合等、他の性質との調和を図ることが好ましい。
本発明では、基紙の横目方向の弾性率が超音波伝播速度測定器にて4.0Gpa以下である。好ましくは、3.86Gpa以下である。このように横目方向の弾性率を抑えることにより、貼合された基紙が表面基材を引っ張ろうとする力を効果的に弱めることができる。この結果、プリント直後は、剥離紙用原紙が縮み易い場合でも、粘着シートのプリント面とは反対側の剥離紙用原紙側へカールしようとする印字後カールを抑えることができる。また、基紙中の灰分の存在下、印字後カールを抑え、且つプリント前については、高湿度の環境下で剥離紙用原紙が伸び易い場合でも、剥離紙用原紙とは反対側の印字する面側へカールしようとする白紙カールを効果的に抑えることができる。ここで、基紙の弾性率とは、超音波伝播速度測定器(SST−210A、野村商事社製)を用いて測定、算出した紙の横目方向の弾性率である。弾性率を調整する手段としては特に限定されないが、例えば基紙の密度を下げる、灰分量を増加させる等により弾性率を減少させることができる。横目方向は、例えば引張試験によって判定することができる。
本発明では、基紙から遠い側の裏面層上にフレキソインキ、オフセットインキ及びグラビアインキからなる群から選ばれる少なくとも一種を含む印刷層を更に備えることが好ましい。裏面層によって基紙の表面強度を高め、低粘度から高粘度のインキに対して印刷適性を向上することができる。このため、剥離紙用原紙の下塗り層上に更に剥離剤層を備え、裏面層上に更にフレキソインキ、オフセットインキ及びグラビアインキからなる群から選ばれる少なくとも一種を含む印刷層を備える態様が、本発明の効果を遺憾なく発揮させることができ好ましい。
剥離紙用原紙の坪量は、調湿後で、40〜100g/mであることが好ましい。40g/m以上とすることにより、紙力を高めて加工適性を向上できる。一方、100g/m以下とすることにより適度な光透過性を付与することができる。
本発明では、JAPAN TAPPI 紙パルプ試験方法No.5−2:2000に準ずる剥離紙用原紙の王研式透気度を10,000〜300,000秒の範囲とすることが好ましい。剥離紙用原紙の王研式透気度を10,000秒以上とすることにより、灰分を含有する基紙を用いた場合でも糊残りを効果的に抑えることができる。一方、300,000秒以下とすることにより、高湿度の環境下で水分が偏在することを解消し、白紙カールを効果的に抑えることができる。好ましくは200,000秒以下である。
また、剥離紙用原紙の表面をシリコーン樹脂等の剥離剤で均一に被覆するようにコントロールする手法として、JAPAN TAPPI 紙パルプ試験方法No.5−2:2000に準ずる剥離紙用原紙の王研式平滑度を使用することができる。すなわち、剥離紙用原紙の王研式平滑度を300秒以上とすることにより、剥離剤を基紙の表面に効果的に被覆することができる。一方、王研式平滑度を3,000秒以下とすることにより、剥離力が軽くなり過ぎ、身上がりが発生し易くなってしまうのを抑えることができる。剥離紙用原紙の王研式平滑度は、より好ましくは500〜2,000秒、更に好ましくは700〜1,200秒である。
本発明は、上述した剥離紙用原紙を製造する方法であって、水性接着剤の主成分として下塗り層と裏面層とが互いに異なる水性接着剤を含有する下塗り層用塗液と裏面層用塗液とを用いて、フィルムトランスファーコーターで両面同時塗布し、乾燥させて下塗り層と裏面層を形成する工程を有する剥離紙用原紙の製造方法である。これにより、印字後カールがコントロールされ、工程管理が容易となる。逆に、それぞれ表裏に逐次塗布し乾燥させて、表裏で異なる塗布層を形成すると、工程数が増えて生産性が低下するばかりでなく、工程毎に白紙カールの挙動が異なり、工程間で白紙カールを管理しつつ所望とする印字後カールを予測することは困難である。
パルプ繊維及び填料、必要によりその他助剤を含む紙料を用いて行う抄紙は、例えば長網抄紙機、ツインワイヤー抄紙機、オントップ抄紙機、短網抄紙機、円網抄紙機、ヤンキー抄紙機等により、酸性あるいは中性条件で抄紙される。
本発明の製造方法では、フィルムトランスファーコーターがゲートロールコーター、ロッドメタリングサイズプレスコーターまたはブレードメタリングサイズプレスコーターのいずれかであることが好ましい。これらをオンマシンで用いることにより、カレンダー処理前の基紙が高水分を保持して操業効率を上げることができる。
本発明では、基紙に下塗り層と裏面層を塗布した後、乾燥させて、カレンダーロールを用いて平滑化処理することにより、剥離紙用原紙の高密度化を図ることが可能であり、剥離紙用原紙の光透過性を向上させることができる。また、下塗り層をピンホールが少ないバリア性に優れたものとすることができ、剥離剤や粘着剤が剥離紙用原紙の内部にまで浸透することを抑制することが可能となる。ここで、カレンダー処理としては、金属ロールと樹脂ロールを含む複数のカレンダーロールを用いることが好ましい。
カレンダー処理としては、光透過性の発現を考慮すると、密度が0.7〜1.2g/cmの範囲にすることが好ましい。より好ましくは、0.8〜1.2g/cmの範囲である。より高密度化し易いスーパーカレンダーによる高温多段加圧処理が好ましい。スーパーカレンダーとは、金属ロールと樹脂ロールとからなるカレンダーロールを交互に10〜20段程度並べて、連続的にカレンダー加工する手法をいう。平滑化処理は、スーパーキャレンダーの他に、グロスキャレンダー、マルチニップカレンダー、ソフトキャレンダー、ベルトニップキャレンダー等の平滑化処理装置を用いて、オンマシンまたはオフマシンで行うことができる。平滑化処理することにより、剥離剤の転写率が向上し、剥離性が良好となる。
カレンダーロールを用いて平滑化処理する際には、剥離紙用原紙は10〜20%の水分を保持させた状態で平滑化処理を行う方が、高密度化を図り易いため、好ましい。平滑化処理後の剥離紙用原紙の水分は、4.5〜7.5質量%とすることが好ましい。より好ましい範囲としては5.0〜7.0質量%であり、5.5〜6.5質量%が更に好ましい。
本発明では、上記のような紙質範囲にある剥離紙用原紙に、剥離剤樹脂を塗布し、乾燥させて、剥離剤層を形成させて、剥離紙を形成する。本発明での剥離剤樹脂としては、一般的にシリコーン樹脂、フッ素樹脂、アミノアルキド樹脂、ポリエステル樹脂等が例示できるが、通常は剥離品質、価格面から水性エマルション型、溶剤型または無溶剤型のシリコーン樹脂が使用される。特に、環境配慮面、作業者の安全面から水性エマルション型や無溶剤型への切替えが進んでおり、本発明では、無溶剤型シリコーン樹脂を使用することがより好ましい。中でも25℃における粘度が50〜1,000mPa・sである無溶剤型シリコーン樹脂がさらに好ましい。剥離剤樹脂を塗布する方法としては、バーコーター、エアナイフコーター、ダイレクトグラビアコーター、オフセットグラビアコーター、多段ロールコーター等が挙げられる。
剥離剤樹脂の塗布量は、0.5〜1.5g/mが好ましい。塗布量が0.5g/m以上とすることにより、剥離性能が十分となり、ラベル加工時に粕切れが頻発する虞がない。一方、1.5g/m以下とすることにより、剥離力が軽くなり過ぎて身上がりが頻発する虞がない。また、前述したように剥離紙とした後の地合の均一性を透過光により地合ムラとして数値化した場合、その規格化標準偏差は0.4以下が好ましい。0.4を超えて大きくなると、地合ムラが徐々に大きくなり、打ち抜き加工時の刃当たりの不均一化を招き、ラベル加工適性が悪化する。また、剥離紙の厚み方向での圧縮弾性率も高くした方が、打ち抜き適性には良好な傾向もあり、その意味からも剥離紙の密度は高くした方が好ましい。
粘着シートを製造する際には、剥離紙の剥離剤層の表面に、粘着剤を塗布し、乾燥した後、表面基材と貼り合せることによって形成する。粘着剤としては、例えば、天然ゴム、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプロピレンブロック共重合体、再生ゴム、合成ゴム等のゴム系、アクリル系、シリコーン系等の粘着剤が適宜使用される。これら粘着剤は、溶剤型、水性エマルション型、ホットメルト型、液状硬化型等の形態をしている。粘着剤の塗布量としては、乾燥質量で10〜40g/mの範囲で適宜調整される。粘着剤の塗布量を10g/m以上とすることにより、粘着力を高めて、ラベルを各種被着体に貼付した際にラベル浮きが発生する虞がない。一方、40g/m以下とすることにより、ラベルの打ち抜き加工時に粘着剤が粘着シート断面からはみ出し、その粘着剤が堆積してラベルの印刷面を汚したり、破損する虞がない。なお、粘着剤を塗布する方法としては、リバースロールコーター、リバースグラビアコーター、バリオグラビアコーター、ナイフコーター、バーコーター、ダイコーター、カーテンコーター等が挙げられる。
表面基材としては、例えば、キャストコート紙、アート紙、コート紙、上質紙、感熱紙、インクジェット用紙、熱転写用紙、合成紙、蒸着紙、各種高分子フィルム等があり、その用途、目的に応じ適宜選択して使用することができる。本発明では、基紙と表面基材との繊維配向比の差を特定の範囲とすることにより印字後カールを効果的に抑えることから、少なくともパルプ繊維からなる紙基材が好ましい。特にキャストコート紙、アート紙、コート紙、上質紙、感熱紙、インクジェット用紙、熱転写用紙、蒸着紙等の紙基材が好ましい。
本発明を実施例により更に詳しく説明するが、本発明はこれらにより限定されるものではない。なお、特に断わらない限り、「部」及び「%」はそれぞれ「質量部」及び「質量%」を示す。
・エチレン変性ポリビニルアルコールの作製
撹拌機、温度計、エチレン導入管、窒素導入管、及び冷却機を備えた耐圧反応容器に、酢酸ビニル100部とメタノール30部を仕込み、次いで、窒素置換した後、圧力3.0kg/cmになるようにエチレンを注入した。重合開始剤として2,2’−アゾビスイソブチロニトリルをメタノールに溶解した溶液を調整し、窒素ガスによるバブリングによって窒素置換した。上記単量体を仕込んだ反応容器を昇温し、内温が60℃に達したとき開始剤溶液を注入し、重合を開始した。3時間後に冷却した。脱エチレンし、次いで、減圧下に未反応酢酸ビニル単量体を除去し、エチレン変性されたポリ酢酸ビニルのメタノール溶液を得た。これにNaOHのメタノール溶液(NaOHの含有量10質量%)を添加してけん化反応を開始した。アルカリ溶液を添加して1分経過後、生成したゲル化物を粉砕機で粉砕し、さらに1時間放置してけん化反応を進行させた後、反応系内に酢酸メチルを加えて、残存するアルカリを部分的に中和した。白色固体の変性ポリビニルアルコールを濾別し、これにメタノールを加えて室温で3時間放置し、洗浄し、遠心分離法により脱液した。洗浄後の変性ポリビニルアルコールを遠心脱液し、次いで内温が90℃に保たれた乾燥機を用いて、窒素気流下(酸素濃度8%)に1日間乾燥処理を行い、チップ状の変性ポリビニルアルコールを得た。得られた変性ポリビニルアルコールは、重合度1200、けん化度98.6モル%、エチレン変性度2.0モル%であった。なお、本発明において重合度およびけん化度は、JIS K 6726:1994「ポリビニルアルコール試験方法」の「3.7 平均重合度」および「3.5 けん化度」に従って求めた。また、エチレン変性度については、H−NMRおよび13C−NMRによって解析して求めた。なお、エチレン変性度については市販のエチレン変性ポリビニルアルコール(クラレ社製:商品名「エバールL101」など)を標準物質とした。
実施例1
・表面基材の作製
原料パルプとしてLBKPが100%の配合パルプをカナダ標準ろ水度(カナディアン・スタンダード・フリーネス)250mlに調整し、絶乾パルプ100質量部に対して固形分換算でアルケニルコハク酸無水物(商品名:ファイブラン81、荒川化学社製)0.05質量部、硫酸バンド1.0質量部、カチオン澱粉(商品名:ピラースターチP−3T、ピラースターチ社製)0.6質量部添加し、更にJIS P 8251に基づく灰分が8%になるように軽質炭酸カルシウム(商品名:ブリリアント15、白石カルシウム社製)を添加して紙料を調成し、長網多筒抄紙機で抄紙した。なお、抄紙の工程で澱粉(商品名:エースA、王子コーンスターチ社製)6.5%液を固形分で両面合わせて2g/mとなるようにサイズプレスした。得られた表面基材の米坪は、55g/m、紙厚63μmであった。得られた表面基材の超音波伝播速度測定器により測定される繊維配向比は1.50であった。
・剥離紙用原紙の作製
LBKP100部からなる、カナダ標準ろ水度(カナディアン・スタンダード・フリーネス)150mlのパルプスラリー中に、填料としてタルクを灰分が8%となるように添加し、絶乾パルプ100質量部に対して固形分換算で紙力剤としてカチオン化澱粉(商品名:「ピラースターチP−3T」、ピラースターチ社製)0.3質量部、サイズ剤としてロジンサイズ剤(商品名:「サイズパインN−776」、荒川化学工業社製)0.5質量部、硫酸バンド1.0質量部を添加した紙料を用いて、長網抄紙機により抄紙濃度0.3%で基紙を抄紙した。更にオンマシンゲートロールコーターの両面同時塗布により、得られた基紙の一方の面に固形分でα−オレフィン変性ポリビニルアルコール(上記のエチレン変性ポリビニルアルコール)40質量%とカオリン(商品名:「HT」、アスペクト比7、エンゲルハード社製)60質量%からなり、水を分散媒体とする濃度15%の下塗り層用塗液を塗布し、塗布量が乾燥質量で2.5g/mとなる下塗り層を設け、他方の面に固形分で酸化澱粉(商品名:エースA、王子コーンスターチ社製)100質量%からなる水を分散媒体とする濃度10%の裏面層用塗液を塗布し、塗布量が乾燥質量で1.0g/mとなる裏面層を設け、剥離紙用原紙を得た。ついで、この原紙をスーパーカレンダー処理して、高密度化した。得られた剥離紙用原紙は、調湿坪量が48g/m、JIS P 8122によるステキヒトサイズ度が10秒、JAPAN TAPPI 紙パルプ試験方法No.5−2:2000による王研式透気度が20000秒であった。得られた基紙の超音波伝播速度測定器により測定される繊維配向比は1.53であり、弾性率は3.86GPaであった。得られた基紙と表面基材との繊維配向比の差は、超音波伝播速度測定器にて0.03であった。
・粘着シートの作製
上記の剥離紙用原紙の下塗り層上に、3本オフセットグラビアコーターで、無溶剤型シリコーン樹脂(東レ・ダウコーング・シリコーン社製「LTC−1056L」)(25℃における粘度:250mPa・s)を架橋反応に必要な触媒と混合した後、1g/m塗布及び硬化し、剥離剤層を形成した。次いで、この剥離剤層上に、粘着剤(トーヨーケム社製「オリバインBPW6111」)を固形分として20g/mとなるように塗布及び乾燥し、粘着剤層を形成した。次いで、粘着剤層側に上記の表面基材を貼合し、粘着シートを得た。
実施例2
実施例1の剥離紙用原紙の作製において、抄紙条件のJ/W比を調節して繊維配向比を調整した。また、タルクの量を灰分が5%となるように調整した。更に、下塗り層用塗液の含有割合をα−オレフィン変性ポリビニルアルコールの40質量%に代えて60質量%とし、カオリンの60質量%に代えて40質量%とした。更にまた、下塗り層の塗布量を2.5g/mに代えて1.5g/mとし、裏面層の塗布量を1.0g/mに代えて0.8g/mとした。これ以外は、実施例1と同様にして基紙、剥離紙用原紙及び粘着シートを得た。得られた剥離紙用原紙は、調湿坪量が48g/m、JIS P 8122によるステキヒトサイズ度が10秒、JAPAN TAPPI 紙パルプ試験方法No.5−2:2000による王研式透気度が16000秒であった。得られた基紙の超音波伝播速度測定器により測定される繊維配向比は1.60であり、弾性率は3.58GPaであった。得られた基紙と表面基材との繊維配向比の差は、超音波伝播速度測定器にて0.10であった。
実施例3
実施例1の剥離紙用原紙の作製において、抄紙条件のJ/W比を調節して繊維配向比を調整した。また、タルクの量を灰分が10%となるように調整した。更に、下塗り層用塗液の含有割合をα−オレフィン変性ポリビニルアルコールの40質量%に代えて50質量%とし、カオリンの60質量%に代えて50質量%とし、酸化澱粉100質量%からなる裏面層用塗液に代えて酸化澱粉50質量%とカオリン(商品名:「HT」、アスペクト比7、エンゲルハード社製)50質量%からなり、水を分散媒体とする濃度15%の裏面層用塗液を用いた。更にまた、下塗り層の塗布量を2.5g/mに代えて2.0g/mとし、裏面層の塗布量を1.0g/mに代えて0.6g/mとした。これ以外は、実施例1と同様にして基紙、剥離紙用原紙及び粘着シートを得た。得られた剥離紙用原紙は、調湿坪量が47g/m、JIS P 8122によるステキヒトサイズ度が10秒、JAPAN TAPPI 紙パルプ試験方法No.5−2:2000による王研式透気度18000秒であった。得られた基紙の超音波伝播速度測定器により測定される繊維配向比は1.57であり、弾性率は3.42GPaであった。得られた基紙と表面基材との繊維配向比の差は、超音波伝播速度測定器にて0.07であった。
実施例4
実施例1の剥離紙用原紙の作製において、抄紙条件のJ/W比を調節して繊維配向比を変更した以外は、実施例1と同様にして基紙、剥離紙用原紙及び粘着シートを得た。得られた基紙の灰分8%、剥離紙用原紙の調湿坪量48g/m、ステキヒトサイズ度10秒、王研式透気度20000秒であった。得られた基紙の超音波伝播速度測定器により測定される繊維配向比は1.65であり、弾性率は3.90GPaであった。得られた基紙と表面基材との繊維配向比の差は、超音波伝播速度測定器にて0.15であった。
比較例1
実施例1の剥離紙用原紙の作製において、抄紙条件のJ/W比を調節して繊維配向比を変更した以外は、実施例1と同様にして基紙、剥離紙用原紙及び粘着シートを得た。得られた基紙の灰分8%、剥離紙用原紙の調湿坪量48g/m、ステキヒトサイズ度10秒、王研式透気度20000秒であった。得られた基紙の超音波伝播速度測定器により測定される繊維配向比は1.68であり、弾性率は3.92GPaであった。得られた基紙と表面基材との繊維配向比の差は、超音波伝播速度測定器にて0.18であった。
比較例2
実施例1の剥離紙用原紙の作製において、抄紙条件のJ/W比を調節して繊維配向比を調整した。また、タルクを添加しなかった。また、下塗り層用塗液の含有割合をα−オレフィン変性ポリビニルアルコールの40質量%に代えて50質量%とし、カオリンの60質量%に代えて50質量%とした。これら以外は、実施例1と同様にして基紙、剥離紙用原紙及び粘着シートを得た。得られた基紙の灰分0%、剥離紙用原紙の調湿坪量48g/m、ステキヒトサイズ度12秒、王研式透気度23000秒であった。得られた基紙の超音波伝播速度測定器により測定される繊維配向比は1.59であり、弾性率は4.23GPaであった。得られた基紙と表面基材との繊維配向比の差は、超音波伝播速度測定器にて0.09であった。
比較例3
実施例1の剥離紙用原紙の作製において、抄紙条件のJ/W比を調節して繊維配向比を調整し、た。また、タルクの量を灰分が30%となるように調整した。更に、下塗り層用塗液の含有割合をα−オレフィン変性ポリビニルアルコールの40質量%に代えて50質量%とし、カオリンの60質量%に代えて50質量%とした。これら以外は、実施例1と同様にして基紙、剥離紙用原紙及び粘着シートを得た。得られた基紙の灰分30%、剥離紙用原紙の調湿坪量48g/m、ステキヒトサイズ度12秒、王研式透気度7000秒であった。得られた基紙の超音波伝播速度測定器により測定される繊維配向比は1.53であり、弾性率は3.62GPaであった。得られた基紙と表面基材との繊維配向比の差は、超音波伝播速度測定器にて0.03であった。
かくして得られた粘着シートについて、以下の評価を行った。その結果は、表1に示す通りであった。
(繊維配向比と弾性率)
ANSI/ASTM F89−68「Standard test Method for MODULUS OF FLEXIBLE BARRIER MATERIAL BY SONIC METHOD」に準拠し、超音波伝播速度測定計(SST−210A、野村商事社製)を用いて、繊維配向比と紙の横目方向の動的弾性率を測定し、算出した。
(印字後カール)
得られた粘着シートからA4サイズのサンプルを作成し、電子写真式プリンター「複合機ApeosPort−IV3370」(富士ゼロックス社製)でフォント10.5の文字列(40行×40文字数)をプリント(用紙種類:厚紙2(170〜256g/m))し、排紙時のカールと紙揃え性を評価した。
○:プリント直後の印字後カールが発生せず、排紙時の紙揃え性が良好。
△:プリント直後の印字後カールが若干発生するが、排紙時の紙揃え性は実用上問題ない。
×:プリント直後の印字後カールが大きく、排紙時の紙揃え性が問題である。
(白紙カール)
得られた粘着シートからA4サイズのサンプルを作成し、25℃で60%RHの高湿度の環境下に4時間調湿し、平らなサンプル台の上にカールした側を上に置き、サンプルの4隅がサンプル台からどれだけ浮いたかを測定してその平均値を求めて、下記の基準で評価した。
○:1.5cm未満
△:1.5cm以上〜3.0cm未満
×:3.0cm以上
(糊残り)
上記の身上がり評価の過程で、ロールに付着した糊量を目視にて下記の基準で評価した。
○:糊残りが発生しない。
△:糊残りがほとんど発生しない。
×:糊残りが著しく発生する。
(裏面層が接触するロール汚れ)
抄紙及び乾燥工程において、裏面層が接触するドライヤー等のロールの汚れを目視にて観察し、下記の基準で評価した。
○:繊維や樹脂等の転移がなく、ドライヤー等のロール汚れがない。
△:繊維や樹脂等の転移が若干あるが、実用上問題となるドライヤー等のロール汚れがほとんどない。
×:繊維や樹脂等の転移が多くあり、ドライヤー等のロール汚れが著しい。
Figure 0006394577

Claims (7)

  1. 少なくともパルプ繊維からなる基紙、前記基紙の一方の面に下塗り層及び他方の面に裏面層を有し、更に前記下塗り層上に前記基紙に近い側から剥離剤層、粘着剤層及び表面基材を備え得る剥離紙用原紙であって、前記基紙のJIS P 8251:2003に基づく灰分が5〜20%であり、前記下塗り層がα−オレフィン変性ポリビニルアルコールを主成分とする水性接着剤及び板状顔料を含有し、前記裏面層が水性接着剤を含有し、前記基紙と表面基材との繊維配向比の差が超音波伝播速度測定器にて±0.15以内であり、前記基紙の横目方向の弾性率が超音波伝播速度測定器にて4.0Gpa以下であることを特徴とする剥離紙用原紙。
  2. 前記裏面層に含有される水性接着剤の主成分が澱粉及びその誘導体、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、並びにスチレン−ブタジエン共重合体ラテックスからなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項1に記載の剥離紙用原紙。
  3. 前記水性接着剤の主成分として前記下塗り層と裏面層とが互いに異なる水性接着剤を含有する、請求項1または2に記載の剥離紙用原紙。
  4. JAPAN TAPPI 紙パルプ試験方法No.5−2:2000に準ずる王研式透気度が10,000〜300,000秒である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の剥離紙用原紙。
  5. 前記裏面層上にフレキソインキ、オフセットインキ及びグラビアインキからなる群から選ばれる少なくとも一種を含む印刷層を更に備えた、請求項1〜4のいずれか1項に記載の剥離紙用原紙。
  6. 前記請求項1〜5のいずれか1項に記載の剥離紙用原紙の製造方法であって、水性接着剤の主成分として前記下塗り層と裏面層とが互いに異なる水性接着剤を含有する下塗り層用塗液と裏面層用塗液とを用いて、フィルムトランスファーコーターで両面同時塗布し、乾燥させて下塗り層と裏面層を形成する工程を有することを特徴とする剥離紙用原紙の製造方法。
  7. 前記フィルムトランスファーコーターがゲートロールコーター、ロッドメタリングサイズプレスコーターまたはブレードメタリングサイズプレスコーターのいずれかである、請求項6に記載の剥離紙用原紙の製造方法。
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