JP5073324B2 - 記録用紙 - Google Patents

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Description

本発明は、トナーやインク等の一般的な記録材により印刷が可能であると共に、検出装置によって検出可能な信号を発する磁性材料を含む電子写真用転写紙に関するものである。
紙幣や有価証券等のような特殊な文書(特殊文書)においては、偽造の防止が極めて重要である。このような特殊文書における偽造防止のために、特殊文書中に磁気的手段により検知可能な磁性繊維等からなる金属繊維をすき込んだり埋め込んだりする技術が従来より知られている(特許文献1、2等参照)。
一方、近年、コンピュータや複合機およびネットワークの普及により、膨大な情報の中から所望の情報を容易に取得し、取得した情報を印刷、複写することが可能となってきた。このため、秘匿性の高い情報が不正に複写もしくは印刷された印刷物が持ち出されることによって機密情報が漏洩するという問題がクローズアップされつつある。そこで、秘匿性の高い情報が不正に複写もしくは印刷された印刷物が持ち出されることによって機密情報が漏洩することを防止するために情報のセキュリティーを強化した種々の装置や方法が提案されている。
例えば、固有の識別情報が記録可能な磁性体を含む印刷用紙と、この識別情報を読み取って、印刷用紙に印刷された情報の正当性を判断する情報読取装置とを組合わせて利用することにより情報のセキュリティーを強化する方法が提案されている(特許文献3,4参照)。
特開平10−143708号公報 特開平7−32778号公報 特開2004−284053号公報 特開2004−285524号公報
上述した偽造防止に利用される特殊文書や印刷用紙においては、用紙中に金属繊維等の磁性繊維が漉き込まれたり埋め込まれる。ここで、磁性繊維が大バルクハウゼン効果を有する場合、この効果を利用して磁性繊維に起因するパルス信号を検出装置によって検出することによって、用紙の存在を確認することができる。しかし、大バルクハウゼン効果を有する磁性繊維を含む用紙に対して、電子写真方式で画像を形成した場合、画像形成直後に一時的にパルス信号が弱くなり、結果として用紙の検出精度も低下してしまう場合があった。
本発明は、上記問題点を解決することを課題とする。すなわち、本発明は、電子写真法により画像を形成した直後においても、磁性繊維に起因する信号強度の一時的な低下を抑制することができる記録用紙を提供することを課題とする。
すなわち、本発明は、
<1>
パルプ繊維と大バルクハウゼン効果を有する磁性繊維とを含み、超音波伝播法による繊維配向比が1.3を超え1.8未満の範囲内であり、かつ、MD方向の伸縮率が0.2%以上0.25%以下であることを特徴とする記録用紙である。
<2>
前記大バルクハウゼン効果を有する磁性繊維の長さが10mm以上350mm以下の範囲であり、直径が10μm以上80μm以下の範囲であることを特徴とする<1>に記載の記録用紙である。
以上、説明したように本発明によれば、電子写真法により画像を形成した直後においても、磁性繊維に起因する信号強度の一時的な低下を抑制することができる記録用紙を提供することができる。
<画像形成直後の一時的なパルス信号強度の低下について>
本発明者らは、電子写真法により画像を形成した直後においても、用紙の存在が確認できるようにするために、大バルクハウゼン効果を有する磁性繊維を含む用紙に対して電子写真方式で画像を形成した場合、画像形成直後に一時的にパルス信号が検出しにくくなる現象について鋭意検討した。
このため、本発明者らは、まず、画像形成前後における用紙から検出されるパルス信号の強度変化について調査した。その結果、パルス信号強度は、図1に示されるように変化することが分かった。
図1は、画像形成前後における用紙から検出されるパルス信号の強度変化の一例を示すグラフである。図1中、横軸は時間を表し、縦軸は検出されるパルス信号の強度を表し、符号Aで示される区間は定着前を意味し、符号Bで示される区間は定着中(用紙が加熱されながら定着機を通過している状態)を意味し、符号Cで示される区間は定着後(画像形成後)を意味し、符号NDで示される区間は検出装置によりパルス信号が検出しにくい状態(又は、パルス信号強度が所定のレベル以下であるため、用紙が存在しないと検出装置が認識することがある状態)を意味する。
また、実線は、検出装置の検出エリア内の特定の一点における時間に対するパルス信号強度の変化を表し、符号Lで示される一点鎖線は、検出装置の検出エリア内の特定の一点におけるパルス信号の検出限界強度(又は、検出したパルス信号強度から用紙の存在が検出されたか否かを判断して、用紙検出と判断した場合にアラーム音などの検出シグナルを発する検出判定強度)を意味する。なお、区間NDの存在の有無やその長さは、検出装置の構成にもよるが、通常、検出装置の検出エリア内の位置によって変動するものである。
図1から明らかなように、検出装置の検出エリア内の特定の一点では、パルス信号強度は、定着中に急激に低下して検出限界強度(又は、検出判定強度)以下となり、定着後に徐々に増加(回復)し、暫くすると(区間NDを経過すると)再び検出限界強度(又は、検出判定強度)以上となる。このため、定着後暫くの間、画像を形成した用紙の存在を検出装置により確認しようとしても、検出エリア内で、用紙が検出できない領域が広がり、用紙が検出エリアの任意の位置を相対的に通過する場合には、検出確率が低下することになる。
以上のことから、磁性繊維を含む用紙に対して電子写真法により画像を形成した直後においても、用紙の検出精度の低下(検出確率の低下および/または検出エリア内での検出不可能な領域の増大)を抑制するには、画像形成直後のパルス信号強度が極小値を示す時点でも、用紙が検出できるように検出限界強度(又は、検出判定強度)を設定する方法が挙げられる。しかし、実際には、ノイズ信号を拾いやすくなるため検出装置の誤動作が多くなったり、かなり微弱なパルス信号でも検出できるように検出装置のスペックを向上させることなどが必要となり、実用性に欠ける場合がある。また、用紙中により多くの磁性繊維を添加する方法も考えられるが、用紙表面に磁性繊維に起因する凸凹が発生して、画像形成時にこの凸凹に起因する転写抜けが発生しやすくなる場合がある。
それゆえ、このような観点からは、定着時におけるパルス信号強度の一時的な低下を抑制する方法が最も有効であると考えられる。
一方、用紙の製造工程において、パルプ繊維を含む紙料スラリーを抄紙したシートを乾燥する際に、シート中のパルプ繊維は、脱水時に繊維同士が水素結合等の形成により互いに拘束されながら全体的に収縮するという変化を示すことが知られている。
この収縮挙動は、用紙中の水分の蒸発を促進する画像形成時(定着時)の短時間の加熱によっても同様に発生し、特に定着前後での用紙中の水分含有率の変化が大きい場合(例えば、片面印刷と比べて用紙がより高温に加熱される両面印刷時や、定着前の用紙が高湿環境下に長時間放置されていた場合など)により顕著になると考えられる。また、定着によって用紙中に発生した収縮応力は、定着後に用紙が雰囲気中の水分を吸湿することにより徐々に緩和するものと考えられる。
本発明者らは、上述した定着前後の用紙の脱湿−吸湿変化に伴う収縮応力の急激な発生とこれに続く緩慢な緩和プロセスが、図1に例示するパルス信号強度の変化のプロセスと一致する傾向にあるため、用紙中に発生した収縮応力が磁性繊維に影響し、図1に例示するパルス信号強度の変化をもたらしているものと考えた。
また、用紙中の収縮応力の発生がより顕著となる両面印刷時や、高湿環境下に長時間放置され含水率が高くなった状態の用紙を定着した場合に、定着後の一時的なパルス信号強度の低下がより顕著になったことから、定着時に用紙に発生する収縮応力の強さ、すなわち、用紙中に存在する磁性繊維に加わる応力の強さがパルス信号強度の低下と相関関係にあるものと推定される。
このため、本発明者らは、定着直後のパルス信号強度の一時的な低下を抑制するためには、定着時に用紙に収縮応力が発生しても、この収縮応力ができるだけ磁性繊維に集中して加わらないようにすることが重要であると考えた。
一方、上述した磁性繊維への応力集中はパルプ繊維の配向状態が同一方向により揃っている場合に顕著であると考えられる。以上のことからは、基本的にパルプ繊維の配向状態はランダムな方が好適であるといえる。
但し、吸湿/脱湿時によるパルプ繊維単体でみた場合の伸縮は、パルプ繊維の長手方向よりも短手方向の方が大きいため、パルプ繊維の配向状態がよりランダムになると、定着時に、用紙作製時のパルプ繊維の流れ方向、すなわちMD方向(Machine Direction)における用紙の収縮がより大きくなる。このため、パルプ繊維の配向状態のランダム化が著しくなると、定着時に用紙発生する収縮応力を抑制する効果が相殺されるのみならず、逆にMD方向に発生する収縮応力が大きくなり、結果的に、定着直後のパルス信号強度の一時的な低下を抑制できなくなることも予想される。このため、本発明者らは、MD方向の伸縮率を一定レベル以下に抑制することも重要であると考えた。
<電子写真用転写紙>
以上の知見に基づいて、本発明者らは、以下の本発明を見出した。
すなわち、本発明の記録用紙は、パルプ繊維と大バルクハウゼン効果を有する磁性繊維とを含み、超音波伝播法による繊維配向比が1.3を超え1.8未満の範囲内であり、かつ、MD方向の伸縮率が0.2%以上0.25%以下であることを特徴とする。
従って、本発明によれば電子写真法により画像を形成した直後においても、磁性繊維に起因する信号強度の一時的な低下を抑制することができる記録用紙を提供することができる。
なお、本発明の記録用紙は、上述したような効果が得られる観点から、電子写真用転写紙として用いることが好適であるが、これに限定されるものではなく、公知の記録方法に利用でき、例えば、インクジェット用記録紙などとしても当然用いることができる。
なお、本発明の記録用紙は、その繊維配向比が1.3を超え1.8未満の範囲内であることが必要であるが、1.35以上1.7以下の範囲内であることが好ましく、1.4以上1.7以下の範囲内であることがより好ましい。
パルプ繊維がよりランダムに配向することとなる状態である繊維配向比が1.3以下の範囲では、定着時の加熱によって用紙に発生する収縮応力の磁性繊維への集中が、パルプ繊維の配向のランダム化によって緩和される効果よりも、定着時の加熱によって用紙中の個々のパルプ繊維短手方向の成分の収縮に起因するMD方向の収縮応力の増大により磁性繊維に応力が集中する効果の方が相対的に大きくなり、全体としては、磁性繊維により応力が集中する。このため、画像形成直後に一時的に信号強度の著しい低下が起こる。それゆえ、画像形成直後においては、用紙の検出精度が低下し易くなる。
これに対して、パルプ繊維がより一方向に配向することとなる状態である繊維配向比が1.8以上の範囲では、定着時の加熱によって用紙に発生する収縮応力が磁性繊維に集中して加わるようになるため、画像形成直後に一時的に信号強度の著しい低下が起こる。それゆえ、画像形成直後においては、用紙の検出精度が低下し易くなる。
なお、繊維配向比を1.3を超え1.8未満の範囲内に調整する方法としては特に限定されるものではないが、例えば、ジェットワイヤー比(抄紙機のワイヤーの送り速度/ワイヤーに対して少なくともパルプ繊維を含む紙料スラリーを吐出する際の吐出圧(又は吐出速度))を調整する方法が挙げられる。この場合、ジェットワイヤー比としては、その他の種々の用紙製造条件や、使用する抄紙機にも依存するため一概に特定できるものではないが、用紙製造条件や使用する抄紙機を考慮して適宜選択することができる。
また、ジェットワイヤー比の調製以外の方法としては、用紙の作製に際して、丸網式で抄紙する場合には、円網シリンダーの回転速度を通常より遅くする方向で調整する方法なども挙げられる。
本発明において、繊維配向比は超音波伝播速度法を利用して測定された値を意味し、記録用紙のMD方向(抄紙機の進行方向)の超音波伝播速度を、記録用紙のCD方向(抄紙機の進行方向に対して垂直に交わる方向)の超音波伝播速度で除した値として表されるものであり、具体的には下式(1)で表されるものである。
・式(1) 記録用紙の超音波伝播速度法による繊維配向比(T/Y比)=MD方向超音波伝播速度/CD方向超音波伝播速度
尚、この超音波伝播速度法による繊維配向比は、SonicSheetTester(野村商事(株)社製)を使用して測定することができる。また、この場合の繊維配向比が取り得る値の下限値は1.0である。
一方、MD方向の伸縮率は、0.25%以下であることが必要であるが、0.24%以下であることが好ましい。
繊維配向比が、1.3を超え1.8未満の範囲であってもMD方向の伸縮率が、0.25%を超えると、定着時の加熱により用紙に発生するMD方向の収縮応力が大きくなるため、磁性繊維により応力が集中する。このため、画像形成直後に一時的に信号強度の著しい低下が起こる。それゆえ、画像形成直後においては、用紙の検出精度が低下し易くなる。一方、MD方向の伸縮率の下限値は、実用上は0.10%以上であることが好ましい。
なお、本発明において、MD方向の伸縮率は、以下のようにして求めた。
まず、記録用紙をMD方向が長手方向となるように採取した短冊紙(15mm×120mm)を準備した。次に、この短冊紙を、長手方向が鉛直方向となるように、長手方向の両端から10mmまでの部分をそれぞれ金属チャックで挟んで、短冊紙上端部側の金属チャックは動かないように固定し、短冊紙下端部側の金属チャックには20gの荷重がかかるように錘を取り付けた状態で、下記環境条件(1)、(2)、(3)、(4)に示す環境下に順次放置して調湿し、(1)〜(4)を1サイクルとして3サイクル繰り返した。なお、各温湿度条件における調湿時間は(1)〜(4)のいずれの条件においても短冊紙を完全に調湿するために最低1時間以上とし、また、環境条件を(1)→(2)、(2)→(3)、(3)→(4)、(4)→(1)へと変更するのに要する時間を0.5時間とした。
−短冊紙の放置環境条件−
(1)23℃65%RH
(2)23℃40%RH
(3)23℃65%RH
(4)23℃90%RH
ここで、MD方向の伸縮率は下式(2)により求めた。
・式(2) MD方向の伸縮率(%)=100×(L31−L32)/L11
但し、式(2)中、L31は、3サイクル目の23℃65%RH環境下で調湿した後(環境条件(1)→環境条件(2)へと移行する直前)の短冊紙長手方向の実寸法(mm)を表し、L32は、3サイクル目の23℃40%RH環境下で調湿した後(環境条件(2)→環境条件(3)へと移行する直前)の短冊紙長手方向の実寸法(mm)を表し、L11は、1サイクル目の23℃65%RH環境下で調湿した後(環境条件(1)→環境条件(2)へと移行する直前)の短冊紙長手方向の実寸法(mm)を表す。なお、短冊紙の長手方向の実寸法は、渦電流センサー(KEYENCE社製、AH−416)により、短冊紙下端部側に取り付けた金属チャックの変位量を計測することにより測定した。
なお、MD方向の伸縮率を0.25%以下に調整する方法としては特に限定されるものではないが、用紙の作製に際して、濾水度の大きいパルプ繊維を用いることが好ましく、具体的には、濾水度が400ml/C.S.F(Canadian Standard Freeness)以上に調整されたパルプ繊維を用いることが好ましく、450ml/C.S.F以上に調製されたパルプ繊維を用いることがより好ましい。なお、濾水度の上限は特に限定されるものではないが、実用上は、550ml/C.S.F以下とすることが好適である。
次に、本発明の記録用紙の構成材料や、製造方法、諸物性等についてより詳細に説明する。
−磁性繊維−
本発明の記録用紙に含有される磁性繊維は、大バルクハウゼン効果を有するものである。ここで、大バルクハウゼン効果について簡単に説明する。図2は、大バルクハウゼン効果を説明するための図である。大バルクハウゼン効果は、図2(a)に示すようなB−H特性、つまり、ヒステリシスループがほぼ長方形で、保磁力(Hc)が比較的小さな材料、例えば、Co−Fe−Ni−B−Siからなるアモルファス磁性繊維を交番磁界中においた際に、急峻な磁化反転が起きる現象である。このため、励磁コイルに交流電流を流して交番磁界を発生させ、その交番磁界中に磁性繊維を置くと、磁化反転時に、磁性繊維の近傍に配置した検知コイルにパルス状の電流が流れることとなる。
例えば、励磁コイルにより図2(b)の上段に示すような交番磁界を発生させた場合、検知コイルには、図2(b)の下段に示すようなパルス電流が流れることとなる。
ただし、検知コイルに流れる電流には、交番磁界によって誘導される交流電流も流れており、パルス電流は、この交流電流に重畳されて検出されることとなる。また、複数の磁性繊維を含むものを交番磁界中に置いた場合には、複数のパルス電流が重畳され、図2(c)に示すような電流が検出される。
本発明の記録用紙の内部に含有される磁性繊維を構成する磁性材料としては、一般には永久磁石、例えば希土類系のネオジュウム(Nd)−鉄(Fe)−ボロン(B)を主成分としたもの、サマリウム(Sm)−コバルト(Co)を主成分としたもの、アルニコ系のアルミ(Al)−ニッケル(Ni)−コバルト(Co)を主成分としたもの、フェライト系のバリュウム(Ba)又はストロンチウム(Sr)と酸化鉄(Fe)を主成分としたものや、その他に軟質磁性材料、酸化物軟質磁性材料等があるが、基本組成がFe−Co−SiやCo−Fe−Ni系であるアモルファス磁性材料を用いることが好ましい。
磁性繊維の形状としては、大バルクハウゼン効果を起こすのに適した縦長の形状(線状)であれば特に限定されないが、大バルクハウゼン効果を起こすには、断面積に対して所定の長さが必要となってくることから、基本的にはワイヤ状や帯状であることが好ましい。また、パルプ繊維との接触面積をより小さくし、パルプ繊維層の収縮力を伝播させにくくするという観点からは磁性繊維はワイヤ状であることがより好ましく、特に断面形状が実質的に真円形状であることがより好ましい。
磁性繊維がワイヤ状である場合には、上述のように、大バルクハウゼン効果を起こすためにその直径は10μm以上であることが好ましく、20μm以上がより好ましい。また、最大直径としては特に限定はされないが、通常の紙に包含させるためには80μm以下が好ましく、60μm以下がより好ましい。
磁性繊維の長さは、大バルクハウゼン効果を起こすために10mm以上が好ましく、15mm以上がより好ましい。また、磁性繊維の最大長については、抄紙性の観点からは350mm以下が好ましく、50mm以下がより好ましい。
なお、磁性繊維の直径や長さは、記録用紙中に含まれる全ての磁性繊維の直径や長さが上述した範囲を満たすことが好ましいが、値に分布がある場合には、平均値として上述した範囲を満たすことが好ましい。
−記録用紙の検出方法および検出手段−
本発明の記録用紙には、上述した磁性繊維が含まれるため、磁界中に用紙が置かれた場合に磁性材料に発生する電気的信号(例えば、図2に例示するパルス信号など)を、検出装置により検出することで、記録用紙の存在を確認できる。
検出装置としては、上述した電気的信号が何らかの形で検出できるものであればその構成や使用態様は特に限定されるものではない。しかし、本発明においては、人間が通過できる程度の幅を有するように所定の位置に固定して配置された一対の非接触型の検出手段から構成される検出装置(以下、「検出ゲート」と称す場合がある)を用いることが好適である。
この検出ゲートでは、一対の検出手段間に検出エリアが形成されるため、検出ゲートを本発明の記録用紙が通過する際に、記録用紙の存在を感知することが可能である。この検出ゲートを利用して記録用紙の存在を検出する場合、例えば、画像として用紙に形成された機密情報の不正複写や不正持ち出しを防止するなどの用途に利用することが可能である。但し、本発明の記録用紙は上述した用途での利用のみに限定されるものではない。
−紙基材−
次に紙基材について説明する。本発明の記録用紙は、磁性繊維以外にパルプ繊維が主成分として含まれる紙基材を有する。なお、紙基材には、その他にも必要に応じて通常の紙媒体に用いられる各種材料が含まれていてもよい。また紙基材は、2つ以上の層から構成されていてもよく、また、紙基材の少なくとも片面に必要に応じて顔料塗工層などの表面層を設けることもできる。
紙基材の主成分として用いられるパルプ繊維としては、特に限定されるものではないが、例えば、広葉樹および/または針葉樹のクラフトパルプ繊維、サルファイトパルプ繊維、セミケミカルパルプ繊維、ケミグラウンドパルプ繊維、砕木パルプ繊維、リファイナーグラウンドパルプ繊維、サーモメカニカルパルプ繊維等を使用することが好ましい。また、これらの繊維中のセルロースあるいはヘミセルロースを化学的に修飾した繊維も必要に応じて使用することができる。
さらに、綿パルプ繊維、麻パルプ繊維、ケナフパルプ繊維、バガスパルプ繊維、ビスコースレーヨン繊維、再生セルロース繊維、銅アンモニアレーヨン繊維、セルロースアセテート繊維、ポリ塩化ビニル系繊維、ポリアクリロニトリル系繊維、ポリビニルアルコール系繊維、ポリ塩化ビニリデン系繊維、ポリオレフィン系繊維、ポリウレタン系繊維、フルオロカーボン系繊維、ガラス繊維、炭素繊維、アルミナ繊維、金属繊維、シリコンカーバイド繊維等の各繊維を、単独あるいは複数組み合わせて使用することができる。
また、必要に応じて、上記パルプ繊維にポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリエステル等の合成樹脂を含浸あるいは熱融着させて得られた繊維を使用しても構わない。
また、更に上記パルプ繊維に、上質系および中質系の古紙パルプを配合することもできる。古紙パルプの配合量としては、用途や目的等に応じて決定されるが、例えば、資源保護の観点から古紙パルプを配合する場合には、紙基材に含まれる全パルプ繊維に対して10質量%以上、好ましくは30質量%以上配合することが好ましい。さらに資源保護の観点から、いわゆる森林認証された認証林、植林木または間伐材チップから得たパルプを使用することが好ましい。
またさらに、LBKP(広葉樹晒クラフトパルプ)とNBKP(針葉樹晒クラフトパルプ)を使用する際には、LBKP:NBKPの質量比を7:3〜10:0にすることが好ましい。これは、扁平で長い繊維であるNBKPで作成された紙層は、伸縮率が大きくなるためである。
本発明の記録用紙に用いられる紙基材には、不透明度、白さ、及び表面性を調製するために、必要に応じて填料を添加することができる。
記録用紙中の填料の含有量は特に限定されるものではなく、含有している必要はない。但し、定着時の加熱によって、記録用紙に発生する収縮応力を緩和して、磁性繊維に応力が集中するのを抑制するという観点からは、填料の含有量は3質量%以上であることが好ましく、5質量%以上であることがより好ましい。
なお、この場合の含有量の上限値は特に限定されるものではないが、実用上は、10質量%以下とすることが好ましい。
上記紙基材に使用可能な填料の種類は特に限定されるものではなく、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、チョーク等の炭酸カルシウム系填料や、カオリン、焼成クレー、パイロフィライト、セリサイト、及びタルク等のケイ酸類や二酸化チタン、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、珪酸アルミニウム、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、合成シリカ、水酸化アルミニウム、アルミナ、ホワイトカーボン、サポナイト、ドロマイト、カルシウムモンモリロナイト、ソジウムモンモリロナイト、ベントナイト等の無機填料、アクリル系プラスチックピグメント、ポリエチレン、キトサン粒子、セルロース粒子、ポリアミノ酸粒子、およびスチレン等の有機填料を使用できる。なお、電子写真方式における画質維持性および白色度向上の観点から中性抄紙での炭酸カルシウムの配合が好ましい。
さらに、本発明の記録用紙を構成する紙基材には、サイズ剤等の各種薬品を内添または外添させることができる。
紙基材に添加可能なサイズ剤の種類としては、ロジン系サイズ剤、合成サイズ剤、石油樹脂系サイズ剤、中性サイズ剤等のサイズ剤を挙げることができる。さらに、硫酸バンド、カチオン化澱粉などのサイズ剤と、定着剤とを組み合わせて使用してもよい。
上記サイズ剤の内、電子写真方式の画像形成装置において、画像が形成された後の記録用紙の保存性の観点から、中性サイズ剤、例えば、アルケニル無水コハク酸系サイズ剤、アルキルケテンダイマー、アルケニルケテンダイマー、中性ロジン、石油サイズ、オレフィン系樹脂、スチレン−アクリル系樹脂等を用いることが好ましい。また、表面サイズ剤として、酸化変性澱粉、酵素変性澱粉、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロースなどのセルロース変性体、スチレン−アクリル系ラテックス、スチレン−マレイン酸系ラテックス、アクリル系ラテックスなどを単独もしくは組み合わせて使用することができる。
さらに、本発明の記録用紙を構成する紙基材には、紙力増強剤を内添あるいは外添することができる。
紙力増強剤としては、でんぷん、変性でんぷん、植物ガム、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、スチレン−無水マレイン酸共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリアクリル酸エステル、尿素ホルムアルデヒド樹脂、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂、ジアルデヒドでんぷん、ポリエチレンイミン、エポキシ化ポリアミド、ポリアミド−エピクロルヒドリン系樹脂、メチロール化ポリアミド、キトサン誘導体等が挙げられ、これらの材料を単独あるいは混合して使用することができる。
また、この他にも、染料、pH調整剤等、通常の紙媒体に配合される各種助剤を適宜使用しても構わない。
本発明の用紙の作製に際しては、紙基材を構成する材料の抄紙方法・順序や、紙基材に必要に応じて表面層を設けることにより、所望の層構成を有する用紙を作製することができる。
例えば、上述したパルプ繊維等の紙基材を構成する材料を混合した紙料スラリーを抄紙することによって作製した紙基材層の片面に、磁性繊維を分散配置した後、この磁性繊維が配置された面に他の紙基材層を貼り合わせるプロセスを経て紙基材を作製し、更に必要に応じてこの紙基材の表面に後述する顔料塗工層などの表面層を設けたり、サイズプレス液を塗布したりすることができる。
また、パルプ繊維等の紙基材を構成する材料に磁性繊維も配合した紙料スラリーを抄紙して単層の紙基材を作製し、必要に応じてこの紙基材の表面に表面層を設けたりサイズプレス液を塗布したりすることができる。あるいは、磁性繊維を含む紙基材層の両面に、磁性繊維を含まない紙料スラリーを用いて抄紙された紙基材層を貼り合わせて3層構成の紙基材を作製し、更に必要に応じてこの紙基材の表面に表面層を設けたりサイズプレス液を塗布することができる。このように多層抄紙を利用して紙基材を作製したり、更に表面層を形成したりすること等により用紙を作製してもよい。
なお、本発明の用紙は1層の紙基材のみからなる単層構成であってもよいが、2つ以上の層を有するものであることが好ましい。この場合、紙基材自体が2つ以上の層から構成されるものであってもよく、紙基材の片面あるいは両面に表面層を設けたものであってもよく、両者を組み合わせた構成としてもよい。
紙基材が2つ以上の層から構成される場合、磁性繊維を層と層との界面に配置することにより、磁性繊維が用紙表面に露出するのを防ぐと共に、用紙表面からより内部側の位置に磁性繊維を含有させることができる。また、紙基材が3つ以上の層から構成される場合、磁性繊維を紙基材の最外層以外の層中や層間に含有させることにより、用紙表面からより内部側の位置に磁性繊維を含有させることができる。この場合に、パルプ繊維を少なくとも含む紙基材層を少なくとも2層以上有し、いずれか2つの紙基材層が、互いに隣接するように積層されると共に、2つの紙基材層の界面に磁性繊維が配置されている層構成が最も好ましい。
また、磁性繊維が用紙表面に露出するのを防いだり、用紙表面からより内部側の位置に磁性繊維を含有させたりする上では、表面層を設けることも好ましく、特に紙基材が単層構成からなる場合に有効である。
以上、説明したように用紙の厚み方向の層構成については、その製造プロセスを必要に応じて選択して組み合わせることにより所望の構成とすることが可能である。
抄紙法としては特に限定するものではない。多層抄紙法または、従来知られている長網抄紙機や、円網抄紙機、ツインワイヤー方式など何れも使用できる。酸性または中性抄紙法いずれでも構わない。
多層抄紙の方法としては、円網多筒抄紙、長網多筒、長網・円網コンビ、マルチヘッドボックス、短網・長網方式いずれの方法を用いても構わないし、例えば石黒三郎著の「最新抄紙技術−理論と実際」(製紙化学研究所,1984)に詳しく記載されている方法いずれを用いても構わないし、丸網を複数連ねた丸網多筒式等を用いてもよい。
なお、記録用紙の表面には、磁性繊維が露出していないことが望ましい。磁性繊維が記録用紙表面に露出していると、電子写真方式により画像を形成する場合に、感光体や中間転写体上に形成されたトナー像を記録用紙に転写する転写工程において、リークを起こしてしまうことがある。このため、磁性繊維を多層化した紙基材の内側の層に配置させたり、塗工層を設けたりすることにより、磁性繊維が記録用紙の表面に露出しないようにすることが望ましい。
また、上記紙基材の表面(複数の紙基材層によって用紙の紙基材が構成される場合には、最表面の紙基材層の表面)には、下記に示すサイズプレス液を塗布することが好ましい。
サイズプレス液に用いるバインダは、コーンスターチ、馬鈴薯澱粉、タピオカ澱粉などの未加工澱粉を始めとして、加工澱粉として酵素変性澱粉、燐酸エステル化澱粉、カチオン化澱粉、アセチル化澱粉などを使用することができる。また、その他にもポリエチレンオキサイド、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸ソーダ、アルギン酸ソーダ、ヒドロキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ポリビニルアルコール、グアーガム、カゼイン、カードランなどの水溶性高分子及びそれらの誘導体などを単独あるいは混合して使用することができるが、これに限定されるものではない。ただし、製造コストの観点からは、より安価である澱粉を使用する場合が多い。
また、本発明の記録用紙には大バルクハウゼン効果を有する磁性繊維が含まれるため、磁性繊維の表面が樹脂や金属酸化物等からなる絶縁層等により被覆されていない場合には、磁性繊維周辺の電気抵抗が低下し易くなる。それゆえ、電子写真法により画像を形成する場合には、感光体や中間転写体表面に形成されたトナー像を転写する際に磁性繊維が存在する部位の周辺では局所的な転写不良が発生し、画像の白抜けが発生してしまう場合がある。
このような観点からは、記録用紙の表面抵抗率や体積抵抗率を白抜けや、濃度増加が発生しにくいように所定の範囲に調整することが好適である。このような抵抗調整を行うためには、本発明の記録用紙に、抵抗調整剤として塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、硫酸ナトリウム、酸化亜鉛、二酸化チタン、酸化錫、酸化アルミニウム、及び酸化マグネシウム等の無機物や、アルキルリン酸エステル塩、アルキル硫酸エステル塩、スルホン酸ナトリウム塩、及び第4級アンモニウム塩等の有機系の材料を単独もしくは混合して使用することができる。また、これら抵抗調整剤を記録用紙に含有させる方法としては、これらの無機物や有機材料を上記サイズプレス液中に含有させて、上記紙基材表面に塗布するようにすればよい。
上記サイズプレス液を上記紙基材表面(複数の紙基材層によって用紙の紙基材が構成される場合には、最表面の紙基材層の表面)に塗布する方法としては、サイズプレスのほか、シムサイズ、ゲートロール、ロールコータ、バーコータ、エアナイフコータ、ロッドブレードコータ、ブレードコータ等の通常使用されている塗工手段を用いることができる。
さらに、本発明の記録用紙には、少なくとも片面に主として接着剤と顔料とを含む顔料塗工層用塗布液を塗工することにより顔料塗工層を形成してコート紙として用いることも可能である。
また、高光沢画像を得るために、この顔料塗工層上に樹脂層を設ける事も可能である。
樹脂層として用いられる樹脂としては、公知の熱可塑性樹脂であれば特に限定はなく、例えばエステル結合を有する樹脂;ポリウレタン樹脂;尿素樹脂等のポリアミド樹脂;ポリスルホン樹脂;ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、塩化ビニル−プロビオン酸ビニル共重合体樹脂;ポリビニルブチラール等のポリオール樹脂、エチルセルロース樹脂、酢酸セルロース樹脂等のセルロース樹脂;ポリカプロラクトン樹脂、スチレン−無水マレイン酸樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリエーテル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂;ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂等のポリオレフィン樹脂、エチレンやプロピレン等のオレフィンと他のビニルモノマーとの共重合体樹脂、アクリル樹脂などを例示することができる。
顔料塗工層用塗布液に含まれる接着剤としては、水溶性及び水分散性の何れか一方または双方の高分子化合物が用いられ、例えば、カチオン性澱粉、両性澱粉、酸化澱粉、酵素変性澱粉、熱化学変性澱粉、エステル化澱粉、エ−テル化澱粉等の澱粉類、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース誘導体、ゼラチン、カゼイン、大豆蛋白、天然ゴム等の天然あるいは半合成高分子化合物、ポリビニルアルコール、イソプレン、ネオプレン、ポリブタジエン等のポリジエン類、ポリブテン、ポリイソブチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリアルケン類、ビニルハライド、酢酸ビニル、スチレン、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリルアミド、メチルビニルエーテル等のビニル系重合体や共重合体類、スチレン−ブタジエン系、メチルメタクリレート−ブタジエン系等の合成ゴムラテックス、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、オレフィン−無水マレイン酸樹脂、メラミン樹脂等の合成高分子化合物等を用いることができる。そしてこれらの中から、記録用紙の品質目標に応じて1種あるいは2種以上が適宜選択して使用される。
また、顔料塗工層用塗布液に含まれる顔料としては、例えば、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、カオリン、焼成カオリン、構造性カオリン、デラミカオリン、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、アルミナ、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、シリカ、アルミノ珪酸マグネシウム、微粒子状珪酸カルシウム、微粒子状炭酸マグネシウム、微粒子状軽質炭酸カルシウム、ホワイトカーボン、ベントナイト、ゼオライト、セリサイト、スメクタイト等の鉱物質顔料や、ポリスチレン樹脂、スチレン−アクリル共重合樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アクリル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂並びにそれらの微小中空粒子や貫通孔型の有機顔料等が挙げられ、これらの中から1種あるいは2種以上が用いられる。
上記顔料塗工層用塗布液中の顔料に対する接着剤の配合割合は、顔料100質量部に対して5質量部以上50質量部以下の範囲内にあることが好ましい。接着剤の顔料100質量部に対する配合割合が、5質量部未満では、塗工層の塗膜強度が低く、紙粉が発生するという問題がある。一方、接着剤の顔料100質量部に対する配合割合が50質量部を越えると、接着剤が過剰で、コストアップとなり実用性が低くなることがある。
上記顔料塗工層用塗布液中には、更に、各種助剤、例えば界面活性剤、pH調節剤、粘度調節剤、柔軟剤、光沢付与剤、分散剤、流動変性剤、導電防止剤、安定化剤、帯電防止剤、架橋剤、酸化防止剤、サイズ剤、蛍光増白剤、着色剤、紫外線吸収剤、消泡剤、耐水化剤、可塑剤、滑剤、防腐剤、及び香料等を必要に応じて適宜添加することも可能である。
上記顔料塗工層用塗布液の上記記録用紙への塗工量については、本発明の記録用紙の使用目的に応じて適宜に選択されるものであるが、一般的には、記録用紙表面の凹凸を完全に覆う程度の量が必要であり、乾燥質量で片面当たり2g/m以上20g/m以下の範囲が好ましく、コストを考慮すると2g/m以上8g/m以下の範囲であることがより好ましい。
上記顔料塗工層用塗布液を、上記サイズプレス液が塗布された上記紙基材表面に更に塗布する方法としては一般に公知の塗被装置、例えばブレードコータ、エヤーナイフコータ、ロールコータ、リバースロールコータ、バーコータ、カーテンコータ、ダイコータ、グラビアコータ、チャンプレックスコータ、ブラシコータ、ツーロールあるいはメータリングブレード式のサイズプレスコータ、ビルブレードコータ、ショートドウェルコータ、ゲートロールコータ等を適宜用いることができる。
顔料塗工層は、紙基材上に設けられることで、記録用紙の片面或いは両面の表面層として形成され、表面層は1層あるいは必要に応じて2層以上の中間層を設け、多層構造とすることも可能である。なお記録用紙の両面へ塗工、又は多層構造にする場合、各々の塗工層を形成するための塗布液の量が同一、且つ塗布液に含まれる上記材料の種類及び含有量が同一である必要はなく、上記規定範囲を満たす範囲内で所要の品質レベルに応じて適宜調整して配合すればよい。
また記録用紙の一方の面に顔料塗工層を設けた場合、他方の面に合成樹脂層や接着剤と顔料等からなる塗被層、または帯電防止層等を設けて、カール発生防止、印刷適性付与、及び給排紙適性等を付与することも可能である。
さらに記録用紙の上記他方の面に種々の加工、例えば粘着、磁性、難燃、耐熱、耐水、耐油、防滑等の後加工を施すことにより、各種の用途適性を付加することも勿論可能である。
本発明の記録用紙は、紙基材表面に上記サイズ剤や、サイズプレス液や、上記顔料塗工層用塗布液等が必要に応じて塗布された後に、スーパーカレンダ、グロスカレンダ、ソフトカレンダ等の平滑化処理装置を用いて平滑化処理するのが好ましい。また、オンマシンやオフマシンで適宜平滑化が施されてもよく、加圧装置の形態、加圧ニップの数、加温等も通常の平滑化処理装置に準じて適宜調節すればよい。
本発明の記録用紙の坪量(JIS P−8124)は特に限定されないが、60g/m以上であることが好ましい。坪量が60g/mを下回ると、記録用紙のこしが小さくなることより、電子写真方式の画像形成装置に用いられたときに、記録用紙上に転写されたトナー像を記録用紙上に定着させる定着工程における、定着装置への巻き付きや、定着装置からの剥離不良にともなう画像欠陥が発生しやすくなる場合がある。また、同様に、坪量が60g/mを下回ると、電子写真方式やインクジェット方式の画像形成装置に用いられたときに、記録用紙中に含有されている磁性繊維が記録用紙表面に露出したり、記録用紙表面への磁性繊維の露出による画像の視認性劣化等の問題が生ずる場合がある。
さらに、本発明の記録用紙は、防湿包装によって密閉された状態から開封された直後の製品水分率が適切な範囲内に、紙基材を抄紙するときに抄紙機等により含水量が調整されていることが好ましい。この場合、製品水分率は、具体的には3質量%以上6.5質量%以下の範囲であることが好ましく、4.5質量%以上5.5質量%以下の範囲内が好ましい。また、作製された記録用紙の保管時に吸脱湿が発生しないように、作製された記録用紙は、所定枚数毎にポリエチレンラミネート紙等の防湿包装紙やポリプロピレン等の材料を用いて包装することが望ましい。
以下に、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、勿論、本発明の範囲は以下に例示する実施例に限定されるものでない。
(記録用紙Aシリーズの作製)
LBKP(フリーネス(CSF)=450ml)90質量部と、NBKP(フリーネス(CSF)=450ml)10質量とからなる固形分濃度0.4質量%の紙料スラリーを調製した。
この紙料スラリーをオリエンテッドシートフォーマー(熊谷理機工業社製、商品名ORIENTED SHEET FORMER)を用いて、表1に示すようにワイヤー速度と紙料スラリー吐出圧とを組み合わせてジェットワイヤー比を種々変えた条件で、40g/mのシートを抄紙した。
次に、同じジェットワイヤー比で作製した2枚のシートの間に、大バルクハウゼン効果を有する磁性繊維(組成:Fe−Co−Si、長さ30mm、直径35μm)をシートのパルプ繊維の流れ方向に対して、磁性繊維が平均15°の角度を成すように10本挟み込んだ積層シートを準備した。なお、積層シートの作製に際しては、2枚のシートのパルプ繊維の流れ方向が一致するように重ね合わせた。
次に、積層シートを角型シートマシンプレス(熊谷理機工業社製)により、5kgf/cmの圧力で10分間プレスした後、回転型乾燥機(熊谷理機工業社製、商品名 ROTARY DRYER DR―200)でドラム温度80℃、回転速度120cm/minの条件で乾燥させることにより、記録用紙A1〜A14を作製した。
得られた記録用紙については、MD方向が長手方向となるようにA4サイズに裁断した後、繊維配向比およびMD方向の伸縮率(%)を評価した。結果を表1に示す。
(記録用紙Bシリーズの作製)
LBKP(フリーネス(CSF)=500ml)90質量部と、NBKP(フリーネス(CSF)=480ml)10質量部とからなる固形分濃度0.4質量%の紙料スラリーを調製した。
この紙料スラリーをオリエンテッドシートフォーマー(熊谷理機工業社製、商品名ORIENTED SHEET FORMER)を用いて、表2に示すようにワイヤー速度と紙料スラリー吐出圧とを組み合わせてジェットワイヤー比を種々変えた条件で、40g/mのシートを抄紙した。
次に、上述したシートを用いた以外は、記録用紙Aシリーズを作製する場合と同様にして、積層シートを準備し、プレス、乾燥処理することにより記録用紙B1〜B14を作製した。
得られた記録用紙については、MD方向が長手方向となるようにA4サイズに裁断した後、繊維配向比およびMD方向の伸縮率(%)を評価した。結果を表2に示す。
(記録用紙Cシリーズの作製)
LBKP(フリーネス(CSF)=350ml)90質量部と、NBKP(フリーネス(CSF)=350ml)10質量とからなる固形分濃度0.4質量%の紙料スラリーを調製した。
この紙料スラリーをオリエンテッドシートフォーマー(熊谷理機工業社製、商品名ORIENTED SHEET FORMER)を用いて、表3に示すようにワイヤー速度と紙料スラリー吐出圧とを組み合わせてジェットワイヤー比を種々変えた条件で、40g/mのシートを抄紙した。
次に、上述したシートを用いた以外は、記録用紙Aシリーズを作製する場合と同様にして、積層シートを準備し、プレス、乾燥処理することにより記録用紙C1〜C14を作製した。
得られた記録用紙については、MD方向が長手方向となるようにA4サイズに裁断した後、繊維配向比およびMD方向の伸縮率(%)を評価した。結果を表3に示す。
−評価−
評価には、図3に示す検出ゲート(ユニパルス社製、磁性ワイヤ方式物品監視システム、商品名;SAS)を用いて、用紙中に含まれる磁性繊維に起因するパルス信号を測定した。
この検出ゲートは、交番磁界を形成する励磁コイルと用紙100中の磁性体ワイヤーの磁化反転を検出する検出コイルとを備えた2つの検出器を対にして配置した構成を有するものである。図3は、実施例の評価に用いた検出ゲートの構成を示す概略模式図であり、図3(A)は検出ゲートの正面図であり、図3(B)は、検出ゲートを構成する一方の検出器を側面から観察した場合(図3(A)中の矢印X方向から観察した場合)の側面図であり、図3(C)は、検出ゲートを構成する一方の検出器を上方から観察した場合(図3(A)中の矢印Y方向から観察した場合)の上面図である。また、図中、100が(A4サイズの)用紙、300が検出ゲート、302が第1の検出器、304が第2の検出器、400が床面を表し、また、Hは床面400から用紙100までの高さ、Eが第1の検出器302の(長辺側の)側端部から用紙100の短辺の中心点までの距離を表す。
図3に示すように検出ゲート300は、床面400上に対向配置された第1の検出器302と第2の検出器304とから構成され、検出器302および304は同等の構成を有し、その高さは約1.5mである。また、2つの検出器302、304間の距離は約0.9mである。
ここで、パルス信号の測定は、23℃30%RH環境下にて、図3に示すように用紙100を床面400と平行にした状態で、用紙100の一方の短辺を検出器302の検出器304が配置された側の面に接触させて静止した状態で実施した。なお、床面400から用紙100までの高さHは1250mmとし、検出ゲート302の側端部から用紙100の短辺の中心点までの距離Eは200mmとした。。また、測定に際しては、検出器302の用紙を接触させる面内において、床面からの高さH、検出器302の側端部からの距離Eの位置の交番磁界の最大強度が、9.2Oeとなるように設定した。
なお、検出ゲート300により検出されたパルス信号はオシロスコープ(DL1540 横河電機社製)に取り込み、パルスのピーク値の電圧をパルス値とした。
パルス値としては、各々の実施例、比較例で作製した用紙について定着前の用紙のパルス値(初期パルス値)と、画像形成装置により画像を形成した後のパルス値(定着後パルス値)とを測定した。
ここで、初期パルス値は、画像形成テスト前の用紙を23℃50%RH環境下で12時間以上調湿した後に測定した。
また、定着後パルス値は、画像形成テスト前の23℃50%RH環境下で12時間以上調湿された用紙を用いて画像形成装置(富士ゼロックス社製、DocuCentreColor f450)により、普通紙Aモード、フルカラーモードで白紙画像を両面プリントし、両面プリントが終了した後の用紙を検出ゲート300まで移動させて図3に示す状態に配置して測定した。
ここで、定着後パルス値は、用紙の両面プリントが終了して画像形成装置から排紙された直後(2回目の定着直後)の時点を始点として30秒後に測定したパルス値を意味する。
なお、2回目の定着直後から30秒後にパルス値を測定した理由は、画像形成装置が配置された部屋の出入り口に検出ゲートが配置されたオフィスにおいて、画像形成装置により画像を出力した人間が、直後に画像を出力した用紙を持って部屋の外へと移動するといった典型的なケースを想定したものである。
そして、初期パルス値および定着後パルス値から、下式(3)に基づいてパルス値変化量T(%)を求めた。結果を表1〜表3に示す。
・式(3) パルス値変化量T=(定着後パルス値/初期パルス値)×100
なお、このパルス値変化量Tが小さいほど、用紙の検出精度が低下する傾向にあるものといえる。
なお、表1〜表3中に示す評価グレードの判定基準は以下の通りである。
○:Tが60以上100以下。
△:Tが40以上60未満。
×:Tが40未満。
また、各実施例、比較例の用紙のパルス値変化量Tの違いを、3水準に区分して、繊維配向比およびMD方向の伸縮率に対してプロットした結果を図4に示す。図4から明らかなように、繊維配向比が1.3を超え1.8未満、且つ、MD方向の伸縮率が0.25%以下である実施例の用紙は、比較例の用紙と比べて、パルス値変化量Tの値が相対的に高いことが判る。
なお、図4中、横軸は繊維配向比を、縦軸はMD方向の伸縮率を表し、図中、「○」は、Tが60以上100以下である実施例の用紙の繊維配向比−MD方向伸縮率を意味し、「△」は、Tが40以上60未満である比較例の用紙の繊維配向比−MD方向伸縮率を意味し、「×」は、Tが40未満である比較例の用紙の繊維配向比−MD方向伸縮率を意味する。
Figure 0005073324
Figure 0005073324
Figure 0005073324
画像形成前後における用紙から検出されるパルス信号の強度変化の一例を示すグラフである。 大バルクハウゼン効果を説明するための図である。 実施例の評価に用いた検出ゲートの構成を示す概略模式図である。 各実施例、比較例の用紙のパルス値変化量Tの違いを、3水準に区分して、繊維配向比およびMD方向の伸縮率に対してプロットした結果を示すグラフである。
符号の説明
100 用紙
300 検出ゲート
302 第1の検出器
304 第2の検出器
400 床面

Claims (2)

  1. パルプ繊維と大バルクハウゼン効果を有する磁性繊維とを含み、超音波伝播法による繊維配向比が1.3を超え1.8未満の範囲内であり、かつ、MD方向の伸縮率が0.2%以上0.25%以下であることを特徴とする記録用紙。
  2. 前記大バルクハウゼン効果を有する磁性繊維の長さが10mm以上350mm以下の範囲であり、直径が10μm以上80μm以下の範囲であることを特徴とする請求項1に記載の記録用紙。
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