JP2528839B2 - 紙用表面処理剤 - Google Patents

紙用表面処理剤

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Description

【発明の詳細な説明】 A.産業上の利用分野 本発明は紙用表面処理剤に関し、特に表面強度および空
気、油あるいは有機溶剤の吸収や透過性が小さい性質、
すなわちバリヤー性を高度なレベルで紙に付与する性質
を有する紙用表面処理剤に関する。
B.従来技術 従来よりポリビニルアルコール(以下PVAと略記す
る)は紙の表面強度、平滑度、光沢あるいはバリヤー性
の向上等、表面特性を改善するためのクリアーコーティ
ング剤として、また顔量コーティングにおけるバインダ
ーとして広く使用されている。PVAは、造膜性および強
度において他の糊剤の追随を許さぬ優れた性能を有する
ことが広く知られている。
しかしながら近年、パルプ原料中にしめる南方材比率
の増加にともなう表面強度の低下傾向、あるいは印刷速
度の高速化傾向のもとで、表面強度等、紙の表面特性を
更に高くするPVAが要求されており、更には近年大きな
発展を見ているバリヤー紙に対して、更に高いバリヤー
性を付与しうるPVAが要求されているが、従来のPVAでは
これらの要求を十分に満足させることはできないという
欠点があつた。このような欠点に対する対策として特公
昭52-39442号、特開昭56-20698号において、分子中にラ
クトン環を導入したPVAあるいは分子中にカルボキシル
基を導入したPVAを用いる方法が開示されているが、実
用的にはその効果はなお十分ではない。また特開昭58-6
5096号において、分子中にケイ素含有基を導入したPVA
を用い紙の表面強度、印刷適性、バリヤー性等の表面特
性を顕著に向上させる方法も開示されているが、この場
合、該変性PVAがコーター、ドライヤー等へ付着しやす
い等、工業的工程通過性が十分でないという問題点があ
り、上記の種々の要求を満たしうる新規なPVAの開発が
強く要請されている。
C.発明が解決しようとする問題点 本発明者らはかかる欠点を改良すべく鋭意研究した結
果、炭素数4以下のα−オレフイン単位を1〜10モル%
含有する水溶性の変性PVAを紙用表面処理剤として用い
る場合紙の表面強度、印刷適性、バリヤー性などの表面
特性が顕著に向上され得るという事実を見い出し本発明
を完成するに到つた。
D.問題点を解決するための手段 本発明において用いられる炭素数4以下のα−オレフ
イン単位を1〜10モル%含有する変性PVAは、ビニルエ
ステルとα−オレフインとの共重合体をけん化すること
によつて得ることが出きる。
ビニルエステルとしては、蟻酸ビニル、酢酸ビニル、
プロピオン酸ビニル等が挙げられるが、酢酸ビニルが経
済的にみて好ましい。
本発明のα−オレフインは炭素数4以下のもので、例
えばエチレン、プロピレン、n−ブテン、イソブチレン
等が挙げられるが、塗工紙の耐水強度の点でエチレンが
好ましい。α−オレフインの含有量としては1〜10モル
%、好ましくは2〜8モル%であることが必要である。
α−オレフインの含有量が1モル%未満の場合には、上
述の顕著な効果が得られず、10モル%を超える場合に
は、けん化度にもよるが水溶性が低下し、また耐水強度
が低下するため好ましくない。けん化度は通常70〜100
モル%、好ましくは85〜100モル%の範囲から選ばれ
る。また重合度は通常100〜3000、好ましは200〜2000の
範囲から選ばれる。
本発明の紙用表面処理剤は上述のα−オレフイン変性
PVAを水に溶解することによつて調製することができ
る。この場合、変性PVAの濃度は作業性等を考慮して通
常は0.1〜30重量%程度の範囲内から選ばれる。
上記の表面処理剤には必要に応じてグリオキザール、
尿素樹脂等の耐水化剤、グリコール類やグリセリン等の
可塑剤、アンモニア、カセイソーダ、炭酸ソーダあるい
はリン酸等のpH調整剤、消泡剤、離型剤、界面活性剤
等、公知の添加剤を添加することもできる。更に他のポ
リマー、例えば通常のPVA、本発明の特定のα−オレフ
イン変性PVA以外の種々の変性PVA(例えば、カルボキシ
ル基変性PVA、スルホン酸基変性PVA、アクリルアミド変
性PVA、カチオン基変性PVA、長鎖アルキル基変性PV
A)、殿粉、変性殿粉、カゼイン、CMCあるいは合成樹脂
エマルジヨン(スチレン−ブタジエンラテツクス、ポリ
アクリル酸エステルエマルジヨン、酢酸ビニル−アクリ
ル酸エステル共重合エマルジヨン、酢酸ビニル−エチレ
ン共重合エマルジヨン)等を混合することもできる。
本発明の表面処理剤を塗工する紙としては特に制限は
ないが、例えばマニラボール、白ボール、ライナー等の
板紙、一般上質紙、中質紙、グラビア用紙等の印刷紙な
どに好適に用いられる。
かかる紙に前記の表面処理剤を塗工するにあたつて
は、サイズプレスコーター、ロールコーター、エヤナイ
フコーター、ブレードコーター等、公知の任意の方法が
採用される。塗工量は目的により広範囲となり特に制限
はないが、固形分で0.1〜30g/m2程度が通常実施され
る。
E.作用及び発明の効果 本発明の紙用表面処理剤は、紙に塗工した場合、前述
の如く、表面強度、印刷適性、バリヤー性等、紙の表面
特性を顕著に向上しうる性能を有している。
以下、実施例により本発明の紙用表面処理剤について
更に詳しく説明する。以下「部」又は「%」とあるのは
断りのないかぎり重量基準である。
実施例1 エチレン単位6モル%と酢酸ビニル単位94モル%とか
らなる共重合体をけん化することにより、エチレン単位
を6モル%含有し、酢酸ビニル単位のけん化度が99.0モ
ル%、重合度1000の水溶性のエチレン変性ポリビニルア
ルコール(以下PVAと略記する)を得た。
水95.5部に前記変性PVA4.5部を加えて加熱し、PVA濃
度4.5%の表面処理液を調製した。この表面処理液を試
験用サイズプレス機(熊谷理機工業製)を用いて50℃に
おいて、坪量64g/m2の上質紙に対してサイズプレスを実
施した。サイズプレスはニツプ圧18Kg/cmで60m/分で実
施した。サイズプレス塗工による塗工量は変性PVAの固
形分として1.0g/m2(両面)であつた。
尚、比較例1として重合度1700、けん化度98.5モル%
のPVAを使用して実施例1と同様の操作を行ない塗工紙
を得た。
又比較例2として、分子内にラクトン環2.1モル%を
含有し、ビニルアルコール単位96.4モル%、酢酸ビニル
単位1.5モル%の変性PVAを使用して実施例1と同様の操
作を行ない塗工紙を得た。
更に比較例3としてイタコン酸と酢酸ビニルとの共重
合体をけん化することによつて得られたカルボキシル基
1.0モル%を含有しビニルアルコール単位87.1モル%、
酢酸ビニル単位11.9モル%の変性PVAを用いて実施例1
と同様の操作を行ない塗工紙を得た。
また比較例4としてエチレン単位を0.5モル%含有
し、酢酸ビニル単位のけん化度99.0モル%、重合度1000
の水溶性エチレン変性PVA、および比較例5としてイソ
ブテン単位を12モル%含有し、酢酸ビニル単位のけん化
度99.3モル%、重合度1000の水不溶性イソブテン変性PV
Aを用いて実施例1と同様の操作を行い塗工紙を得た。
得られた塗工紙を温度20℃、相対湿度60%の恒温室で
72時間調湿後、その性質を測定した。その結果を第1表
に示す。
第1表より、本発明の紙用表面処理剤を使用した塗工
紙は、表面強度、透気度、印刷適性においてきわめて高
い物性を与えることが明らかである。
注(1)塗工液の粘度;ブルツクフイールド型粘度計を
用いて60rpm、50℃で測定した。
(2)表面強度;IGT印刷適性試験機を用いて、IGTビツ
クオイルM(大日本インキ化学工業株式会社)のインク
を用い、印圧35Kg/cm、スプリング駆動Bにより実施し
た。数値の大きいほど表面強度が高いことを示す。
(3)透気度;王研式透気度測定機により測定した。数
値が大きいほどバリヤー性が高いことを示す。
(4)印刷適性;スナツプドライインク(大日本インキ
化学工業株式会社)をRI印刷適性試験機を用いて5μの
厚さに塗り、そのインク受理性、印刷光沢等を総合的に
評価し、優、良、可の3段階で判定を実施した。
実施例2 実施例1と同様にしてサイズプレスを実施した後、湿
潤状態の塗工紙を105℃のロールドライヤーに密着して
乾燥した。多数枚の塗工紙を同一のロールドライヤーで
乾燥し、ドライヤーに処理液が付着してロールと塗工紙
が接着し、自然剥離しなくなるまでの紙の枚数を測定し
たところ、100枚以上であつた。
比較例6 ケイ素を0.5モル%含有し、ビニルアルコール単位99.
4モル%、酢酸ビニル単位0.1モル%、重合度1500のケイ
素含有変性PVAを用いる以外は実施例2と同様に行つ
た。10枚乾燥したところで自然剥離しなくなつた。
実施例3〜6 実施例1で用いられた変性PVAに代えて次のごときα
−オレフイン変性PVAを用いた以外は実施例1と同様に
サイズプレス塗工を行なつた。その結果を第2表に示
す。
実施例3において使用したα−オレフイン変性PVA;エ
チレン単位を2モル%含有し、酢酸ビニル単位のけん化
度が95.0モル%、重合度1500の水溶性エチレン変性PV
A。
実施例4において使用したα−オレフイン変性PVA;エ
チレン単位を9モル%含有し、酢酸ビニル単位のけん化
度が99.5モル%、重合度1500の水溶性エチレン変性PV
A。
実施例5において使用したα−オレフイン変性PVA;イ
ソブテン単位を4モル%含有し、酢酸ビニル単位のけん
化度が99.5モル%、重合度1500の水溶性イソブテン変性
PVA。
実施例6において使用したα−オレフイン変性PVA;プ
ロピレン単位を4モル%含有し、酢酸ビニル単位のけん
化度が98.5モル%、重合度1500の水溶性プロピレン変性
PVA。
比較例7〜10 実施例1で用いられた変性PVAに代えて、次のごとき
変性PVA又は変性ポリ酢酸ビニルを用いた以外は、実施
例1と同様にサイズプレス塗工を行い、実施例1と同様
にして塗工紙の物性を測定した。その結果を第3表に示
す。
比較例7において使用したα−オレフイン変性PVA;エ
チレン単位を33モル%含有し、酢酸ビニル単位のけん化
度が99.0モル%、重合度1000の水不溶性のエチレン変性
PVA。但し、該変性PVAは、水不溶性であるため、表面処
理液として水分散液の形態で使用した。
比較例8において使用したα−オレフイン変性PVA;エ
チレン単位を14モル%含有し、酢酸ビニル単位のけん化
度が99.2モル%、重合度1400の水不溶性のエチレン変性
PVA。但し、該変性PVAは、水不溶性であるため、表面処
理液として水分散液の形態で使用した。
比較例9において使用したα−オレフイン変性PVA;α
−ペンテン単位を3モル%含有し、酢酸ビニル単位のけ
ん化度が98.5モル%、重合度1200の水不溶性のα−ペン
テン変性PVA。但し、該変性PVAは、水不溶性であるた
め、表面処理液として水分散液の形態で使用した。
比較例10において使用したα−オレフイン変性ポリ酢
酸ビニル;α−オクテン単位を3モル%含有し、酢酸ビ
ニル単位のけん化度が0モル%、重合度1200の水不溶性
のα−オクテン変性ポリ酢酸ビニル。但し、該変性変性
ポリ酢酸ビニルは、水不溶性であるため、表面処理液と
してラテツクスの形態で使用した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭52−29852(JP,A) 特公 昭44−11963(JP,B1) 特公 昭46−18805(JP,B1)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】炭素数4以下のα−オレフイン単位を1〜
    10モル%含有する水溶性の変性ポリビニルアルコールよ
    りなることを特徴とする紙用表面処理剤。
  2. 【請求項2】炭素数4以下のα−オレフイン単位を1〜
    10モル%含有する変性ポリビニルアルコールが、酢酸ビ
    ニルと該α−オレフインとの共重合体をけん化して得ら
    れる水溶性ポリビニルアルコールである特許請求の範囲
    第1項に記載の紙用表面処理剤。
  3. 【請求項3】炭素数4以下のα−オレフインがエチレン
    である特許請求の範囲第1項または第2項に記載の紙用
    表面処理剤。
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