JPH11292471A - ラフィングジブのバックテンション装置 - Google Patents

ラフィングジブのバックテンション装置

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JPH11292471A
JPH11292471A JP9943098A JP9943098A JPH11292471A JP H11292471 A JPH11292471 A JP H11292471A JP 9943098 A JP9943098 A JP 9943098A JP 9943098 A JP9943098 A JP 9943098A JP H11292471 A JPH11292471 A JP H11292471A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 バックテンション装置の組付作業の簡略化に
よりコストダウンと作業性の向上との両立を図る。 【解決手段】 ブームXの先端部Xb側に、シーブ支持
部材Wを介してシーブ28を設け、可動側シーブブロッ
ク12とジブ支持部材Yの他端との連結に際し、ブーム
Xの基端部Xa側に配置した第2ウィンチ9から繰り出
される第2ワイヤロープ13をシーブ28に掛け回して
その先端部13aを第2ウィンチ9側に引き戻すととも
にこれを可動側シーブブロック12に連結し、第1ウィ
ンチ8の巻き戻し操作と第2ウィンチ9の巻き込み操作
との連動により可動側シーブブロック12をブームXか
ら浮上状態のままジブ支持部材Yの他端との連結が可能
な位置まで移動させる。これにより、第1ワイヤロープ
10の多段掛け作業が簡略化され、バックテンション装
置の組付作業性が向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、ラフィングジブ
を備えたクレーンにおけるバックテンション装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】ブーム先端にラフィングジブを備えたラ
フィングジブ付きクレーンにおいては、該ラフィングジ
ブの姿勢保持及び起伏駆動用にバックテンション装置が
備えられている。このバックテンション装置は、ラフィ
ングジブの先端部にその一端が連結されたジブ支持部材
の他端を、例えばラフィングジブの基端部に立設配置し
たマストを介してブーム側に引き出してこれを可動側シ
ーブブロックに連結するとともに、該可動側シーブブロ
ックに備えられた複数枚のシーブと上記ブームの基端部
に固定配置された固定側シーブブロックに備えられた複
数枚のシーブとの間には、上記ブームの基端部に配置さ
れたウィンチから繰り出されるワイヤロープを多段掛け
し、該ウィンチによる上記ワイヤロープの巻き込み・巻
き戻し操作によって上記固定側シーブブロックと可動側
シーブブロックとの間隔を増減変化させることで上記ラ
フィングジブを起伏駆動するとともにこれを所要の起伏
位置で姿勢保持し得るように構成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
ラフィングジブを備えたクレーンは、一般に大型クレー
ンであって、これを組み立て状態のまま移動させること
は重量的、形状的に困難であって、通常はこれを分解し
て各部分毎に搬送し、且つ設置現場においてこれを再組
み立てして使用する。この場合に問題となるのが、バッ
クテンション装置の組付作業、特にラフィングジブの基
端部寄りに位置する上記ジブ支持部材の他端と、上記ブ
ーム側において上記ワイヤロープが巻き掛けられた上記
可動側シーブブロックとの連結作業である。
【0004】即ち、上記可動側シーブブロックはそれ自
体、比較的大重量であることから、従来は、例えば、組
付作業専用の補助ウィンチを使用し、バックテンション
用の上記ウィンチのワイヤロープを巻き戻しながら該補
助ウィンチを巻き込み、上記可動側シーブブロックを上
記ジブ支持部材との連結が可能な位置まで、上記ブーム
の上面に沿ってその先端側へ引張して移動させ、該ジブ
支持部材との連結完了後にバックテンション用の上記ワ
イヤロープを巻き込んで上記可動側シーブブロックを上
記ブーム側から浮上させて稼働状態とするようにしてい
た。
【0005】ところが、このように上記可動側シーブブ
ロックを上記ジブ支持部材との連結が可能な位置まで上
記ブームの上面に沿って移動させる構成は、例えば、ブ
ームの上面側に障害物が存在するような場合には適用で
きず、特にブームが旋回台側に取り付けられた伸縮ブー
ムと該伸縮ブームの先端に継ぎ足された継足ブームとで
構成され、上記可動側シーブブロックをその摺動移動が
可能な上記伸縮ブームの先端部からさらにその前方側へ
移動させる必要があるような構成のクレーンにおいては
殊更である。
【0006】また、このような問題を解決する一つの手
段として、例えば、バックテンション装置の組み立てに
際して、上記可動側シーブブロックを、上記ジブ支持部
材との連結が可能な位置に予め載置しておき、この状態
で該可動側シーブブロックに備えられたシーブと上記固
定側シーブブロックに備えられたシーブとの間にバック
テンション用のワイヤロープを多段掛けし、該ジブ支持
部材との連結完了後に上記可動側シーブブロックをその
載置位置から浮上させることも考えられる。ところが、
かかる場合には、上記ワイヤロープを上記固定側シーブ
ブロックのシーブと上記可動側シーブブロックのシーブ
との間に多段掛けする場合、上記固定側シーブブロック
と可動側シーブブロックとの間隔が大きいことから、該
ワイヤロープの多段掛け時に該ワイヤロープの案内用に
使用されるパイロットロープの必要長さが非常に長くな
りそれだけコストアップを招来するとともに、その巻き
掛け作業が煩雑であり、最適な手段とは言い難いもので
ある。
【0007】そこで本願発明では、バックテンション装
置の組付作業の簡略化によりコストダウンと作業性の向
上との両立を図ることを主たる目的としてなされたもの
である。
【0008】
【課題を解決するための手段】本願発明ではかかる課題
を解決するための具体的手段として次のような構成を採
用している。
【0009】本願の第1の発明では、旋回台2に対して
その基端部Xaが起伏自在に連結されたブームXの先端
部Xb、又は該ブームXの先端部Xbに対して該ブーム
Xの起伏面に沿う方向に起伏自在に装着されたラフィン
グジブ6の基端部6aに、上記起伏面に沿う方向に回動
自在にマスト16を立設配置する一方、上記ブームXの
基端部Xa側に固定配置される固定側シーブブロック1
1に備えられた複数枚のシーブ44,44,・・と該固
定側シーブブロック11に対して接離可能に配置される
可動側シーブブロック12に備えられた複数枚のシーブ
45,45,・・との間に、上記旋回台2側に配置した
第1ウィンチ8から繰り出される第1ワイヤロープ10
を多段掛けするとともに、上記ラフィングジブ6の先端
部6bにその一端が連結されたジブ支持部材Yの他端を
上記マスト16の先端部16bを介して上記ブームX側
に引き出してこれを上記可動側シーブブロック12に連
結し、上記第1ワイヤロープ10を上記第1ウィンチ8
により巻き込み・巻き戻しすることで上記固定側シーブ
ブロック11に対する上記可動側シーブブロック12の
間隔を増減変化させて上記ラフィングジブ6を起伏させ
且つ所定の起伏位置で姿勢保持し得るようにしたラフィ
ングジブのバックテンション装置において、上記ブーム
Xの先端部Xb側に、シーブ支持部材Wを介してシーブ
28を設け、上記可動側シーブブロック12と上記ジブ
支持部材Yの他端との連結に際しては、上記ブームXの
基端部Xa側に配置した第2ウィンチ9から繰り出され
る第2ワイヤロープ13を上記シーブ28に掛け回して
その先端部13aを上記第2ウィンチ9側に引き戻すと
ともにこれを上記可動側シーブブロック12に連結し、
上記第1ウィンチ8の巻き戻し操作と上記第2ウィンチ
9の巻き込み操作とを連動させて行うことで上記可動側
シーブブロック12を上記ブームXから浮上状態で上記
マスト16側に移動させて上記ジブ支持部材Yの他端へ
の連結を可能ならしめる如く構成したことを特徴として
いる。
【0010】本願の第2の発明では、上記第1の発明に
かかるラフィングジブのバックテンション装置におい
て、上記可動側シーブブロック12に吊下用シーブ51
を設け、該シーブ51を上記第2ワイヤロープ13の上
記第2ウィンチ9から上記シーブ28に至る間の往路側
ロープ部分13Aに掛止することで上記可動側シーブブ
ロック12を吊下支持するように構成したことを特徴と
している。
【0011】本願の第3の発明では、上記第1又は第2
の発明にかかるラフィングジブのバックテンション装置
において、上記シーブ28を支持する上記シーブ支持部
材Wを上記マスト16で構成したこと特徴としている。
【0012】
【発明の効果】本願発明ではかかる構成とすることによ
り次のような効果が得られる。
【0013】(a) 本願の第1の発明にかかるラフィ
ングジブのバックテンション装置によれば、上記ブーム
Xの先端部Xb側に、シーブ支持部材Wを介してシーブ
28を設け、上記可動側シーブブロック12と上記ジブ
支持部材Yの他端との連結に際しては、上記ブームXの
基端部Xa側に配置した第2ウィンチ9から繰り出され
る第2ワイヤロープ13を上記シーブ28に掛け回して
その先端部13aを上記第2ウィンチ9側に引き戻すと
ともにこれを上記可動側シーブブロック12に連結し、
上記第1ウィンチ8の巻き戻し操作と上記第2ウィンチ
9の巻き込み操作とを連動させて行うことで上記可動側
シーブブロック12を上記ブームXから浮上状態で上記
マスト16側に移動させて上記ジブ支持部材Yの他端へ
の連結を可能ならしめる如く構成している。
【0014】従って、例え、上記ブームXの上面側に上
記可動側シーブブロック12の摺動を阻害する障害物が
存在している場合であっても、上記可動側シーブブロッ
ク12は、これを上記ブームX上の上記固定側シーブブ
ロック11に近い位置に載置した状態で上記第1ウィン
チ8からの第1ワイヤロープ10を多段掛けし、さらに
上記ガイド用シーブ28を介して引き戻された上記第2
ウィンチ9からの第2ワイヤロープ13の先端部13a
を上記可動側シーブブロック12に連結し、この状態で
上記第1ウィンチ8の巻き戻し操作と上記第2ウィンチ
9の巻き込み操作とを連動させて行うことで、上記可動
側シーブブロック12は上記第1ワイヤロープ10の張
力と上記第2ワイヤロープ13の張力とによって上記ブ
ームXの上面から浮上され、上記ジブ支持部材Yの他端
との連結が可能な位置まで移動されるので、従来のよう
に上記ジブ支持部材Yの他端との連結が可能な位置に予
め載置してここで上記第1ウィンチ8からの第1ワイヤ
ロープ10を多段掛けするような必要はなく、その結
果、上記第1ワイヤロープ10の上記固定側シーブブロ
ック11に備えられた複数枚のシーブと上記可動側シー
ブブロック12に備えられた複数枚のシーブに対する多
段掛け作業が簡略化され、その作業性が向上するととも
に、例えば上記第1ワイヤロープ10の多段掛けにパイ
ロットロープを使用する場合にあっては上記固定側シー
ブブロック11と可動側シーブブロック12との間隔を
小さくできる分だけ該パイロットロープの長さの短小化
が可能となり経済的である。
【0015】また、上記可動側シーブブロック12の移
動に、吊下作業に使用される上記第2ウィンチ9の第2
ワイヤロープ13を利用するようにしているので、移動
専用にウィンチを設ける必要がなく、かかるウィンチの
設置を必要とする場合に比して、コストの低廉化が図れ
るものである。
【0016】(b) 本願の第2の発明にかかるラフィ
ングジブのバックテンション装置によれば、上記(a)
に記載の効果に加えて次のような特有の効果が奏せられ
る。即ち、この発明では、上記可動側シーブブロック1
2に吊下用シーブ51を設け、該シーブ51を上記第2
ワイヤロープ13の上記第2ウィンチ9から上記シーブ
28に至る間の往路側ロープ部分13Aに掛止すること
で上記可動側シーブブロック12を吊下支持するように
構成しているので、上記可動側シーブブロック12は、
上記第1ワイヤロープ10の張力と上記第2ワイヤロー
プ13の復路側ロープ部分13Bの張力とによる支持作
用の外に、上記第2ワイヤロープ13の往路側ロープ部
分13Aの張力による支持作用を受け、この両者により
浮上支持されることから、例えば前者の支持作用のみに
よる浮上支持の場合に比して、許容支持荷重が増加し、
それだけ上記可動側シーブブロック12の大型大重量
化、換言すれば、ラフィングジブ付きクレーンの大能力
化に対処することができるものである。
【0017】(c) 本願の第3の発明にかかるラフィ
ングジブのバックテンション装置によれば、上記(a)
又は(b)に記載の効果に加えて次のような特有の効果
が奏せられる。即ち、この発明では、上記シーブ28を
支持する上記シーブ支持部材Wを上記マスト16で構成
しているので、上記ガイド用シーブ28にかかる上記第
2ワイヤロープ13の張力が上記第2マスト16の自重
による回転力で支持され、しかも該第2マスト16は上
記第2ワイヤロープ13の張力の変動をその回動により
吸収することができる。このため、上記第1ウィンチ8
の巻き戻し操作と上記第2ウィンチ9の巻き込み操作と
を連動させて上記第1ワイヤロープ10の張力と上記第
2ワイヤロープ13の張力とを均衡させながら上記可動
側シーブブロック12を浮上移動させる場合において、
例えこれら両者の張力の均衡が崩れた場合であっても、
これが上記第2マスト16の回動変位により吸収され、
上記可動側シーブブロック12の浮上移動はこれに影響
されることなく良好に遂行され、結果的に上記可動側シ
ーブブロック12の浮上移動操作時における操作性の向
上が図れるものである。
【0018】
【発明の実施の形態】図1には、本願発明の実施形態に
かかるラフィングジブ6を備えたクレーン車Zを示して
いる。このクレーン車Zは、基端ブーム3Aと中間ブー
ム3B及び先端ブーム3Cとからなる三段伸縮ブーム3
と、該先端ブーム3Cの先端側に順次継ぎ足し接続され
た継足ブーム4及び同5とで構成されるブームXを備え
ており、このブームXの基端部Xa、即ち、上記伸縮ブ
ーム3における上記基端ブーム3Aの基端部3Aaを、
車両1上に旋回自在に搭載された旋回台2に起伏動自在
に連結し、該伸縮ブーム3と旋回台2との間に配置した
起伏用油圧シリンダ7によってこれを起伏駆動するよう
になっている。
【0019】また、上記ブームXの先端に位置する上記
継足ブーム5の先端部5aには、ジブ基台31を介して
ラフィングジブ6が上記ブームXの起伏面に沿って起伏
自在に連結されている。このラフィングジブ6は、図4
に拡大図示するように、基端ジブ6Aと中間ジブ6B及
び先端ジブ6Cとで構成され、後述するバックテンショ
ン装置Vによりその起伏角が調整されるとともに、所要
の起伏位置においてその姿勢が保持されるようになって
いる。
【0020】上記バックテンション装置Vは、図1及び
図4に示すように、上記ラフィングジブ6の基端部6a
にそれぞれ回動自在に立設配置された前後二本のマス
ト、即ち、前方側に位置する第1マスト15と後方側に
位置する第2マスト16と、相互に接続され且つ上記第
1マスト15の先端部と上記ラフィングジブ6の先端部
6bとを連結するテンションロープ21とテンションロ
ッド22と、該第1マスト15の先端部15bと上記第
2マスト16の先端部16bとを連結する折曲構造の第
1テンションロッド18と、該第2マスト16の先端部
16bにその一端が連結された第2テンションロッド1
9と、該第2テンションロッド19の他端に連結された
テンションロープ20と、上記旋回台2側に配置された
第1ウィンチ8とで構成される。
【0021】尚、上記テンションロープ21とテンショ
ンロッド22と第1テンションロッド18と第2テンシ
ョンロッド19及びテンションロープ20で、特許請求
の範囲中の「ジブ支持部材Y」が構成される。また、上
記第1マスト15及び第2マスト16等の具体的構成に
ついては後述する。
【0022】上記第1ウィンチ8から繰り出される第1
ワイヤロープ10は、後述の固定側シーブブロック11
に備えられた複数枚のシーブ45,45,・・と後述の
可動側シーブブロック12に備えられた複数枚のシーブ
45,45,・・との間に多段に巻き掛けられる(尚、
図1及び図7〜図10においては、多段掛けされた上記
第1ワイヤロープ10を、作図の便宜上、上下2本の直
線で示している)。そして、上記固定側シーブブロック
11と可動側シーブブロック12のうち、該固定側シー
ブブロック11は上記伸縮ブーム3の基端部3a側に固
定配置されるのに対して、上記可動側シーブブロック1
2は上記テンションロープ20の一端に連結される。従
って、上記第1ウィンチ8の巻き込み・巻き戻し操作に
より上記固定側シーブブロック11と可動側シーブブロ
ック12との間隔が増減変化し、この間隔変化に伴って
上記ラフィングジブ6が起伏駆動される。
【0023】一方、上記旋回台2には、第2ウィンチ9
が備えられており、この第2ウィンチ9から繰り出され
る第2ワイヤロープ13は、上記第2マスト16の先端
部16bに設けたガイド用シーブ27、上記第1マスト
15の先端部15b側に設けたガイド用シーブ25を介
して上記ラフィングジブ6の先端部6aに設けた先端シ
ーブ30側に引き出され、該先端シーブ30から下方へ
垂下されている。そして、この第2ワイヤロープ13の
垂下した先端には、吊下フック14が取り付けられ、該
吊下フック14を使用して所要の吊下作業がなされるも
のである。尚、この第2ワイヤロープ13は、クレーン
車Zの組み立てに伴う上記バックテンション装置Vの組
み立て時には、後述するように、上記可動側シーブブロ
ック12を浮上移動させるための手段の一つとして利用
される。
【0024】ここで、上記第1マスト15及び第2マス
ト16等の具体的構成、並びに上記固定側シーブブロッ
ク11及び可動側シーブブロック12の具体的構成をそ
れぞれ説明する。
【0025】図4には、上記ラフィングジブ6及び上記
第1マスト15並びに上記第2マスト16を含む部分の
具体的構成を示している。
【0026】上記ラフィングジブ6は、上述のように、
上記ジブ基台31に対して起伏自在に連結される基端ジ
ブ6Aと、該基端ジブ6Aの先端側に同軸上に連結され
る中間ジブ6Bと、該中間ジブ6Bの先端側に同軸上に
連結される先端ジブ6Cとを備えるとともに、該先端ジ
ブ6Cの先端部には上記先端シーブ30が設けられてい
る。
【0027】上記基端ジブ6Aの基端部の上面側には、
第1マスト15と第2マスト16とが、それぞれ該ラフ
ィングジブ6の起伏面に沿って回動可能なる如く、その
基端部15a,16aをそれぞれ該基端ジブ6A側に連
結せしめた状態で立設配置されている。
【0028】上記第1マスト15の先端部15b側に
は、一対のガイド用シーブ25,26が近接配置される
とともに、上記テンションロープ21の一端と上記第1
テンションロッド18の一端とがそれぞれ連結されてい
る。そして、上記第2ワイヤロープ13は、上記ガイド
用シーブ25とガイド用シーブ26の間を通って配置さ
れ、上記ラフィングジブ6の起伏角度に応じてこれら各
ガイド用シーブ25,26のいずれかに択一的に巻き掛
けられる。
【0029】一方、上記第2マスト16の先端部16b
側には、図4〜図6に示すように、ブラケット23を介
して上下一対のガイド用シーブ27及び同28が設けら
れているとともに、上記第1テンションロッド18の他
端、及び上記第2テンションロッド19の一端がそれぞ
れ連結されている。そして、この上下に近接して配置さ
れた上記一対のガイド用シーブ27,28のうち、下位
に位置するガイド用シーブ27は上記第2ワイヤロープ
13が巻き掛けられることで該第2ワイヤロープ13に
よる吊下作業を可能にするものであるのに対して、上位
に位置する上記ガイド用シーブ28は、後述するよう
に、上記バックテンション装置Vの組み立て時に上記第
2ワイヤロープ13が巻き掛けられることで該第2ワイ
ヤロープ13による上記可動側シーブブロック12の浮
上移動を可能とするものである。
【0030】このように、上記第2ワイヤロープ13を
上記一対のガイド用シーブ27,28に選択的に巻き掛
けることで該第2ワイヤロープ13を吊下作業用と上記
第2ワイヤロープ13の移動作業用とに兼用する構成と
している関係上、該第2ワイヤロープ13が上記ガイド
用シーブ28側に巻き掛けられて上記可動側シーブブロ
ック12の移動作業に使用されている時には該第2ワイ
ヤロープ13がガイド用シーブ28から外れるのを防止
する必要がある一方で、該第2ワイヤロープ13を上記
ガイド用シーブ28側から上記ガイド用シーブ27側へ
巻き変える時には該第2ワイヤロープ13をガイド用シ
ーブ28から容易に取り外すことができるようにする必
要がある。かかる二つの相反する要求に応えるべく、こ
の実施形態においては、上記ガイド用シーブ28の外周
側に次述の外止め機構36を配置している。
【0031】上記外止め機構36は、図5及び図6に示
すように、上記ガイド用シーブ28のシーブピン34の
外周側に嵌挿されたカラー35に支持アーム40を固定
するとともに、該支持アーム40の先端部にロール軸3
8を取り付け、さらにこのロール軸38にロール37
を、その外周面を上記ガイド用シーブ28の外周面に近
接対向させた状態で支持させている。さらに、このロー
ル37は、上記ロール軸38上に取り付けられたガイド
筒39に内装された付勢部材(図示省略)により常時、
図6に実線図示する位置に付勢され、この付勢位置決め
状態において上記第2ワイヤロープ13の外れ止め作用
をなす。一方、上記ロール37に対して上記付勢部材の
付勢方向に対向する方向に操作力を加えることで、該ロ
ール37は、図6に実線図示する位置から鎖線図示する
位置に移動され、上記ガイド用シーブ28の外周面への
近接対向状態が解除される。そして、この状態において
は、上記ガイド用シーブ28の外周面側に隙間が形成さ
れるため、この隙間を通すことで、上記第2ワイヤロー
プ13を上記ガイド用シーブ28から離脱させてこれを
上記ガイド用シーブ27側に容易に巻き変えることが可
能となるものである。
【0032】また、上記ジブ基台31と上記ラフィング
ジブ6の基端部6aとの間には折曲構造の第3マスト1
7が配置されるとともに、該第3マスト17の折曲部位
にはブーム幅方向に延びるガイドローラ29が取り付け
られている。
【0033】尚、図4において、符号41は上記ブーム
Xの先端部Xa、即ち、上記継足ブーム5の先端部5a
の上面側に設置されたシーブブロック支持台であり、上
記バックテンション装置Vの組み立て時には、後述のよ
うに、上記可動側シーブブロック12はこのシーブブロ
ック支持台41上に一時的に載置され、ここで該可動側
シーブブロック12と上記ジブ支持部材Yの他端との連
結作業が行われる。
【0034】また、図4において実線図示する各部材
は、図7に示すように、予め組み立てられてジブアセン
ブリUを構成し、上記クレーン車Zの組み立て時にはこ
のジブアセンブリUは折り畳み状態で一体的に上記継足
ブーム5の先端部5bに装着される。
【0035】次に、上記固定側シーブブロック11及び
可動側シーブブロック12の具体的構造を図2及び図3
を参照して説明する。
【0036】上記固定側シーブブロック11は、上記伸
縮ブーム3の上記基端ブーム3Aの基端部3Aaに設け
られたブラケット47に対して上下方向に回動自在に連
結されたシーブ支持体46と、該シーブ支持体46にお
いて上下方向に三段に積層配置された三枚のシーブ4
4,44,・・とで構成されるとともに、上記シーブ支
持体46の先端面には連結ブラケット54が設けられて
いる。
【0037】上記可動側シーブブロック12は、上記伸
縮ブーム3の基端ブーム3Aの上面側をその長さ方向に
移動可能とされた(換言すれば、上記固定側シーブブロ
ック11に対して接離自在とされた)シーブ支持体48
と、該シーブ支持体48の幅方向に離間した二位置にお
いてそれぞれ上下方向に二段づつ配置された四枚のシー
ブ45,45,・・とを備えている。さらに、このシー
ブ支持体48の先端面(反固定側シーブブロック11側
の面)には、左右一対の第1掛止部49,49と、該一
対の第1掛止部49,49間に位置する第2掛止部50
とが、それぞれ設けられている。そして、上記一対の第
1掛止部49,49は、上記固定側シーブブロック11
の各シーブ44,44,・・と上記可動側シーブブロッ
ク12の各シーブ45,45,・・との間に上記第1ウ
ィンチ8から繰り出される第1ワイヤロープ10を多段
掛けする場合においては、上記基端ブーム3Aの先端部
3Ab側にその一端が掛止された左右一対の拘引ロープ
24,24の他端が掛止され、該一対の拘引ロープ2
4,24によって上記可動側シーブブロック12の上記
固定側シーブブロック11側への移動が規制される。こ
れに対して、上記バックテンション装置Vの組み立て時
においては、後述するように、該各第1掛止部49,4
9には、上記ジブ支持部材Yの他端、即ち、上記テンシ
ョンロープ20,20の端部がそれぞれ掛止され、上記
第1ワイヤロープ10の張力負荷点として機能する。
【0038】一方、上記第2掛止部50は、バックテン
ション装置Vの組み立て時において上記第2ワイヤロー
プ13によって上記可動側シーブブロック12を浮上移
動させる場合に、該第2ワイヤロープ13の先端部13
aが掛止されるものである。
【0039】また、上記シーブ支持体48の上面の幅方
向略中央部には、可倒ブラケット53を介して吊下用シ
ーブ51とガイドローラ52とが設けられている。この
吊下用シーブ51は、後述するように、上記バックテン
ション装置Vの組み立て時に、上記第2ワイヤロープ1
3の往路側ロープ部分13Aに掛止されて上記可動側シ
ーブブロック12を該往路側ロープ部分13Aに吊下支
持させるものであり、その際、上記ガイドローラ52は
上記往路側ロープ部分13Aの巻き込み方向を規制して
該往路側ロープ部分13Aが上記吊下用シーブ51から
離脱するのを阻止する。尚、この吊下用シーブ51及び
ガイドローラ52は、上記可倒ブラケット53により、
上記バックテンション装置Vの組み立て時には図示のよ
うに立設配置されるが、通常のクレーン作業時には上記
シーブ支持体48側に倒伏配置される。
【0040】以上が、上記クレーン車Zの具体的構成で
あるが、本願発明は特にこのクレーン車Zの際組み立て
時における上記バックテンション装置Vの組み立てに関
する構成に最大の特徴をもつものである。従って、以下
においては、主として図7〜図10を参照して、このバ
ックテンション装置Vの組み立て作業についてこれを具
体的に説明する。
【0041】図7には、上記バックテンション装置Vの
組み立て作業の開始時点における上記クレーン車Zの状
態を示している。即ち、この開始時点では、上記伸縮ブ
ーム3は略水平に倒伏し且つ全縮状態とされるととも
に、その先端ブーム3Cの先端部には上記各継足ブーム
4,5が装着され、上記ブームXは最小長さとされてい
る。また、上記継足ブーム5の先端部5aには折り畳み
状態で上記ジブアセンブリUが装着されている。さら
に、上記伸縮ブーム3の基端ブーム3Aの基端部3Aa
側に配置された上記固定側シーブブロック11の各シー
ブ44,44,・・と該基端ブーム3Aの先端部3Ab
寄り位置に載置された上記可動側シーブブロック12の
各シーブ45,45,・・との間には、予め上記第1ウ
ィンチ8から繰り出される上記第1ワイヤロープ10が
多段掛けされている。この状態から上記バックテンショ
ン装置Vのを組み立てが開始される。尚、上記第1ワイ
ヤロープ10の上記固定側シーブブロック11への連結
に際しては、張力検出器43が介装される。
【0042】先ず、上記第2ウィンチ9から上記第2ワ
イヤロープ13を巻き戻し、その先端部13aを上記ジ
ブアセンブリU側に引き出して上記第2マスト16の上
記ガイド用シーブ28にその下方側から上方側に向けて
巻き掛けた後(図5を参照)、これを上記可動側シーブ
ブロック12側に引き戻して上記可動側シーブブロック
12の上記第2掛止部50に掛止する(図2及び図3を
参照)。この際、上記第2ワイヤロープ13の往路側ロ
ープ部分13A(即ち、上記第2ウィンチ9から上記ガ
イド用シーブ28に至る部分)を上記吊下用シーブ51
に掛止する。さらに、上記可動側シーブブロック12に
連結されていた上記各拘引ロープ24,24を該可動側
シーブブロック12から取り外す。これで、バックテン
ション装置Vの組み立ての準備作業が完了する。
【0043】次に、この状態で、上記第1ウィンチ8を
停止状態のまま、上記第2ウィンチ9のみを巻き込み操
作する。すると、上記ガイド用シーブ28にかかる上記
第2ワイヤロープ13の張力を受けて上記ジブアセンブ
リUの上記第1マスト15と第2マスト16とが、図8
に示すように、次第に展開作動する。そして、この第2
ウィンチ9の巻き込み操作は、上記第2ワイヤロープ1
3によって上記第1マスト15と第2マスト16の両方
が展開状態で支持される状態となるまで継続され、該状
態に達した時点でその操作が停止される。従って、この
状態においては、上記第1マスト15と第2マスト16
の自重による前方側への回転力が上記第2ワイヤロープ
13の張力としてかかっている。そして、この場合、上
記第1マスト15及び第2マスト16の回転力により上
記第2ワイヤロープ13にかかる張力が、上記可動側シ
ーブブロック12の自重により上記第2ワイヤロープ1
3にかかる張力よりも格段に大きいことから、図8に示
すように、上記可動側シーブブロック12は、上記吊下
用シーブ51を介しての上記第2ワイヤロープ13の往
路側ロープ部分13Aによる支持作用と、該可動側シー
ブブロック12に対してこれを前後両側に引張する如く
働く上記第2ワイヤロープ13の復路側ロープ部分13
Bの張力と上記第1ワイヤロープ10の張力とによる支
持作用とを受けて、上記伸縮ブーム3の上面からその上
方へ浮上される。このように、上記第2ワイヤロープ1
3の往路側ロープ部分13Aを上記可動側シーブブロッ
ク12の吊下支持に利用することで、例えば上記第2ワ
イヤロープ13の復路側ロープ部分13Bのみを上記可
動側シーブブロック12の浮上に利用する構成とする場
合に比して、上記可動側シーブブロック12の許容重量
を増大させること、換言すれば上記クレーン車Zの大能
力化に対処できるものであるが、さらにかかる利点を増
長する構成として、例えば上記第1マスト15及び第2
マスト16にウェイトを設けて上記第2ワイヤロープ1
3の張力の増加を図ることが考えられる。
【0044】次に、上記可動側シーブブロック12が浮
上した状態において、上記第1ウィンチ8の巻き戻し操
作と上記第2ウィンチ9の巻き込み操作とを連動させて
行うことで、上記可動側シーブブロック12は浮上状態
のまま、上記ジブアセンブリU側に移動される。そし
て、この第1ウィンチ8の巻き戻しと上記第2ウィンチ
9の巻き込みとの連動操作は、図8に鎖線図示するよう
に、上記可動側シーブブロック12が上記継足ブーム5
の先端部5a側に配置した上記シーブブロック支持台4
1の上方に達するまで継続され、ここに達した時点で、
上記第1ウィンチ8と第2ウィンチ9の運転を一旦停止
させる。
【0045】尚、この第1ウィンチ8の巻き戻し操作と
上記第2ウィンチ9の巻き込み操作とを連動させての上
記可動側シーブブロック12の浮上移動時には、これを
円滑に行おうとすれば両者の張力を均衡させることが必
要であるが、オペレータの手動操作でこれを達成するこ
とは非常に困難である。ところが、この場合、この実施
形態のように、上記第2ワイヤロープ13の張力支持点
となる上記ガイド用シーブ28を上記第2マスト16に
設けると、例え上記第1ワイヤロープ10と第2ワイヤ
ロープ13との張力の均衡が崩れた場合であっても、こ
れが上記第2マスト16の回動変位により吸収されるの
で、上記可動側シーブブロック12の浮上移動はこれに
何ら影響されることなく良好に遂行されることとなり、
結果的に上記可動側シーブブロック12の浮上移動操作
時における良好な操作性が確保されることになる。
【0046】次に、上記第1ウィンチ8を停止させたま
ま、上記第2ウィンチ9のみを巻き戻し操作する。する
と、上記第1マスト15及び第2マスト16はその展開
状態から次第に折り畳み側に姿勢が変更され、この各マ
スト15,16の姿勢変更に伴って上記可動側シーブブ
ロック12は次第に下方へ降下移動し、上記ジブアセン
ブリUがほぼ完全に折り畳まれた状態において、図9に
示すように、上記可動側シーブブロック12は上記シー
ブブロック支持台41上に載置される。この可動側シー
ブブロック12の上記シーブブロック支持台41への載
置完了後、さらに上記第2ワイヤロープ13を若干巻き
戻してその先端部3a上記可動側シーブブロック12の
第2掛止部50から取り外すとともに、上記ジブ支持部
材Y側の上記テンションロープ20,20の端部をそれ
ぞれ上記可動側シーブブロック12の上記各第1掛止部
49,49に掛止する。
【0047】また、上記可動側シーブブロック12側か
ら取り外された上記第2ワイヤロープ13の復路側ロー
プ部分13Bは、上記ガイド用シーブ28から上記ガイ
ド用シーブ27側へ掛け変えられるとともに、その先端
部13aはさらに上記第1マスト15側の上記ガイド用
シーブ25とガイド用シーブ26の間を通して上記基端
ジブ6A側に引き出され、且つ上記吊下フック14が装
着される。尚、この場合、上記第2ウィンチ9は、上記
吊下フック14が上記第1マスト15側から所定量以上
延出するまで巻き戻される。
【0048】次に、図10に実線図示するように、先
ず、上記バックストッパー32を適宜量だけ伸長させて
上記基端ジブ6Aをその先端部が地面近くに位置するま
で倒伏させる。この場合、この基端ジブ6Aの倒伏動作
に伴って、上記第3マスト17が起仰し、そのガイドロ
ーラ29において上記テンションロープ20と上記第2
ワイヤロープ13とを支持する状態となる。
【0049】しかる後、上記第1ウィンチ8を巻き込み
操作する。すると、上記可動側シーブブロック12が上
記固定側シーブブロック11側に引き寄せられることに
連動して、図10に実線図示するように、上記ジブアセ
ンブリUの上記第1マスト15及び第2マスト16がそ
の折り畳み状態から展開作動し、最終的には同図に鎖線
図示するように上記第1マスト15及び第2マスト16
は完全展開状態(換言すれば、通常の稼働時姿勢)とさ
れる。
【0050】以上で、上記バックテンション装置Vの組
み立て作業がほぼ完了し、後は、上記基端ジブ6Aの先
端側に上記中間ジブ6B及び先端ジブ6Cを順次接続し
て上記ラフィングジブ6を形成するとともに、このラフ
ィングジブ6の先端部に上記テンションロッド22の端
部を連結すれば良い。
【0051】このように、この実施形態のバックテンシ
ョン装置Vにおいては、該バックテンション装置Vの組
み立て時における上記可動側シーブブロック12の移動
に上記第2ワイヤロープ13を利用することで、該可動
側シーブブロック12を上記伸縮ブーム3上の載置位置
からそのまま浮上させてこれをジブ支持部材Y側へ移動
させることができるものであることから、例え、上記ブ
ームXが上記伸縮ブーム3の先端側にさらに継足ブーム
4,5を装着して構成され、上記可動側シーブブロック
12の必要移動量が大きいもので、且つ上記各継足ブー
ム4,5の継ぎ目部分等の上記可動側シーブブロック1
2の摺動に障害となる部分が存在するものであったとし
ても、上記可動側シーブブロック12を上記固定側シー
ブブロック11に近い位置に載置した状態で上記第1ウ
ィンチ8からの第1ワイヤロープ10を多段掛けするこ
とができる。この結果、上記固定側シーブブロック11
に備えられた上記各シーブ44,44,・・と上記可動
側シーブブロック12に備えられた上記各シーブ45,
45,・・とに対する上記第1ワイヤロープ10の多段
掛け作業が簡略化され、それだけその作業性が向上する
ものである。特に、上記第1ワイヤロープ10の多段掛
けにパイロットロープを使用する場合にあっては、上記
固定側シーブブロック11と可動側シーブブロック12
との間隔を小さくできる分だけ該パイロットロープの長
さの短小化が可能となり経済的である。
【0052】その他 (1)上記実施形態においては、上記ブームXを、上記
伸縮ブーム3と上記継足ブーム4,5とで構成したもの
を例にとって説明したが、本願発明はかかる構成に限定
されるものではなく、例えば上記ブームXが上記伸縮ブ
ーム3のみにより構成されるものにも適用できるもので
ある。
【0053】(2)上記実施形態においては、上記可動
側シーブブロック12を上記伸縮ブーム3の基端ブーム
3Aの先端部3Ab寄り位置に載置した状態で該可動側
シーブブロック12の各シーブ45,45,・・と上記
固定側シーブブロック11の各シーブ44,44,・・
との間に上記第1ワイヤロープ10を多段掛けし、この
位置から上記可動側シーブブロック12を浮上移動させ
るものを例にとって説明したが、本願発明はかかる構成
に限定されるものではなく、例えば上記可動側シーブブ
ロック12を上記固定側シーブブロック11の近傍の載
置して上記第1ワイヤロープ10を多段掛けするもの、
またこの可動側シーブブロック12をその載置位置から
そのまま浮上させるもの、又はその載置位置から上記基
端ブーム3Aの先端部3Aaまで摺動移動させた後浮上
させるもの、等にも適用できるものである。
【0054】(3)上記実施形態においては、上記第2
マスト16を上記基端ジブ6Aの基端部に配置したもの
を例にとって説明したが、本願発明はこれに限定される
ものではなく、例えば該第2マスト16を上記ブームX
の先端部に配置する構成のものにも適用できるものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の実施形態にかかるバックテンション
装置を備えたラフィングジブ付きクレーン車の全体図で
ある。
【図2】図1に示した固定側及び可動側シーブブロック
部分の構造を示す側面図である。
【図3】図2のIII−III矢視図である。
【図4】図1に示したラフィングジブ部分の構造説明図
である。
【図5】図4のV部の拡大図である。
【図6】図5のVI−VI矢視図である。
【図7】図1に示したラフィングジブ付きクレーン車に
おけるバックテンション装置の組み立て作業説明図であ
る。
【図8】図1に示したラフィングジブ付きクレーン車に
おけるバックテンション装置の組み立て作業説明図であ
る。
【図9】図1に示したラフィングジブ付きクレーン車に
おけるバックテンション装置の組み立て作業説明図であ
る。
【図10】図1に示したラフィングジブ付きクレーン車
におけるバックテンション装置の組み立て作業説明図で
ある。
【符号の説明】 1は車両、2は旋回台、3は伸縮ブーム、4及び5は継
足ブーム、6はラフィングジブ、7は起伏用油圧シリン
ダ、8は第1ウィンチ、9は第2ウィンチ、10は第1
ワイヤロープ、11は固定側シーブブロック、12は可
動側シーブブロック、13は第2ワイヤロープ、14は
吊下フック、15は第1マスト、16は第2マスト、1
7は第3マスト、18は第1テンションロッド、19は
第2テンションロッド、20はテンションロープ、21
はテンションロープ、22はテンションロッド、23は
ブラケット、24は拘引ロープ、25〜28はガイド用
シーブ、29はガイドローラ、30は先端シーブ、31
はジブ基台、32はバックストッパー、33及び34は
シーブピン、35はカラー、36は外止め機構、37は
ロール、38はロール軸、39はガイド筒、40は支持
アーム、41はシーブブロック支持台、43は張力検出
器、44及び45はシーブ、46はシーブ支持体、47
はブラケット、48はシーブ支持体、49は第1掛止
部、50は第2掛止部、51は吊下用シーブ、52はガ
イドローラ、53は可倒ブラケット、54は連結ブラケ
ット、Vはバックテンション装置、Wはシーブ支持部
材、Xはブーム、Yはジブ支持部材、Zはクレーン車で
ある。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 旋回台(2)に対してその基端部(X
    a)が起伏自在に連結されたブーム(X)の先端部(X
    b)、又は該ブーム(X)の先端部(Xb)に対して該
    ブーム(X)の起伏面に沿う方向に起伏自在に装着され
    たラフィングジブ(6)の基端部(6a)に、上記起伏
    面に沿う方向に回動自在にマスト(16)を立設配置す
    る一方、 上記ブーム(X)の基端部(Xa)側に固定配置される
    固定側シーブブロック(11)に備えられた複数枚のシ
    ーブ(44),(44),・・と該固定側シーブブロッ
    ク(11)に対して接離可能に配置される可動側シーブ
    ブロック(12)に備えられた複数枚のシーブ(4
    5),(45),・・との間に、上記旋回台(2)側に
    配置した第1ウィンチ(8)から繰り出される第1ワイ
    ヤロープ(10)を多段掛けするとともに、 上記ラフィングジブ(6)の先端部(6b)にその一端
    が連結されたジブ支持部材(Y)の他端を上記マスト
    (16)の先端部(16b)を介して上記ブーム(X)
    側に引き出してこれを上記可動側シーブブロック(1
    2)に連結し、 上記第1ワイヤロープ(10)を上記第1ウィンチ
    (8)により巻き込み・巻き戻しすることで上記固定側
    シーブブロック(11)に対する上記可動側シーブブロ
    ック(12)の間隔を増減変化させて上記ラフィングジ
    ブ(6)を起伏させ且つ所定の起伏位置で姿勢保持し得
    るようにしたラフィングジブのバックテンション装置で
    あって、 上記ブーム(X)の先端部(Xb)側に、シーブ支持部
    材(W)を介してシーブ(28)を設け、 上記可動側シーブブロック(12)と上記ジブ支持部材
    (Y)の他端との連結に際しては、上記ブーム(X)の
    基端部(Xa)側に配置した第2ウィンチ(9)から繰
    り出される第2ワイヤロープ(13)を上記シーブ(2
    8)に掛け回してその先端部(13a)を上記第2ウィ
    ンチ(9)側に引き戻すとともにこれを上記可動側シー
    ブブロック(12)に連結し、上記第1ウィンチ(8)
    の巻き戻し操作と上記第2ウィンチ(9)の巻き込み操
    作とを連動させて行うことで上記可動側シーブブロック
    (12)を上記ブーム(X)から浮上状態で上記マスト
    (16)側に移動させて上記ジブ支持部材(Y)の他端
    への連結を可能ならしめる如く構成されていることを特
    徴とするラフィングジブのバックテンション装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 上記可動側シーブブロック(12)に吊下用シーブ(5
    1)を設け、該シーブ(51)を上記第2ワイヤロープ
    (13)の上記第2ウィンチ(9)から上記シーブ(2
    8)に至る間の往路側ロープ部分(13A)に掛止する
    ことで上記可動側シーブブロック(12)を吊下支持す
    るように構成したことを特徴とするラフィングジブのバ
    ックテンション装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において、 上記シーブ(28)を支持する上記シーブ支持部材
    (W)が上記マスト(16)であることを特徴とするラ
    フィングジブのバックテンション装置。
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