JP3399356B2 - クレーン - Google Patents

クレーン

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JP3399356B2
JP3399356B2 JP09498398A JP9498398A JP3399356B2 JP 3399356 B2 JP3399356 B2 JP 3399356B2 JP 09498398 A JP09498398 A JP 09498398A JP 9498398 A JP9498398 A JP 9498398A JP 3399356 B2 JP3399356 B2 JP 3399356B2
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治 藤堂
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、長尺のブームを先
端部と中間位置とで起伏可能に支持するよう構成された
クレーンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、クレーンは、建設工事が大規模に
なるに伴い、高揚程や作業半径の広い範囲での作業が望
まれており、クレーンが転倒および破損しない限界まで
ブームを連結して長尺化させている。ブームを長尺化す
るにつれ、ブームの自重による撓みやブームの支持力が
増加するため、ブームの座屈破壊の危険性が増大する。
特に、ブームが水平方向に倒伏された状態、および、そ
の状態からブームを引き起こすブームの自立時には、ブ
ームの支持力や撓みが最大となる。
【0003】これらに対して従来技術では、ブームの撓
みを低減する方法や、ブームの剛性を極力抑える方法に
ついて様々な手法を採用している。以下、このクレーン
の従来例について図7乃至図9を参照しながら説明す
る。
【0004】先ず、図7は、この従来例1に係るクレー
ンの側面図である。図8は、この従来例1に係るクレー
ンのブーム起伏装置の上面図である。符号1は、クレー
ン本体であり、クローラ式の走行台車9の上に旋回可能
に旋回体1aが搭載され、その後方上面に起伏用ロープ
を繰出し巻上げるウインチ1bが設けられている。ま
た、旋回体1aの後側上部には、作業時には斜めに起立
状態で固定されるガントリ1cが設けられると共に、こ
の旋回体1aの上の前側上部には、クレーンの運転室1
dが設けられている。
【0005】このクレーン本体1の前部には、起伏自在
なラチス構造のブーム2が図示しないブームフットピン
を介して支持されている。このブーム2は、先端部がブ
ームフットピンを介して本体に連結された角錐状の下部
ブーム2aと、この下部ブーム2aに連結され、4本の
主柱が平行に配置された中間ブーム2bと、この中間ブ
ーム2bに連結され、先端部上方面側にガイライン支持
ブラケット53aが設けられた上部ブーム53とから構
成されている。なお、符号7は吊り用フックである。
【0006】ブーム2の先端部と基端部との中間に連結
された中間ブーム2bには、その上面に中間吊り用ブラ
ケット2cが備えられている。そして、符号10は、後
述する構成のブーム起伏装置であり、一端がガントリ1
cの上端に枢着されており、他端が、後述する構成のガ
イライン56を介してブーム2に取付けられている。
【0007】ガイライン56は、ブーム2の先端部のガ
イライン支持ブラケット53aに取付けられた主ガイラ
イン56aと、ブーム2の中間吊り用ブラケット2cに
連結された補ガイライン56bとから構成されている。
【0008】図8を参照しながらブーム起伏装置10の
構成を説明すると、符号11は、下部スプレッダであ
り、フレーム11aに複数のシーブ11b(以降、起伏
用シーブと呼ぶ。)がシーブ軸11cにより一体に枢着
されて構成され、ガントリ1cに回動可能に取付けられ
ている。符号52は、上部スプレッダであり、フレーム
52aに複数のシーブ52b(以下、イコライザーシー
ブと呼ぶ。)がシーブ軸52cにより一体に枢着されて
構成されている。そして、フレーム52aに設けられた
ブラケット53に、ガイライン56aが連結されてい
る。
【0009】上部スプレッダ52の中央部には、符号5
7で示されるイコライザーが分離可能に設けられてい
る。このイコライザー57は、フレーム57aに一枚の
イコライザーシーブ57bがシーブ軸57cを介して取
付けられて構成されており、連結ピンを兼ねた軸57d
を介して、ブーム2の中間吊り用ブラケット2cに取付
けられた補ガイライン56bが連結されている。そし
て、クレーンの組立時には、ブーム起伏装置10を、上
部スプレッダ52と下部スプレッダ11とが一体に構成
された状態でガントリ1cに取付けた後に、イコライザ
ー57を分解し、補ガイラインと連結させる。
【0010】そして、ウインチ1bから繰出された起伏
用ロープ10aを、ガントリ1cの上端に備えられた図
示しないガイドシーブにより、旋回体上方に導き、上部
スプレッダ52の複数のイコライザーシーブ52bと下
部スプレッダ11bの複数の起伏用シーブ11bに順次
掛け回し、図示しないロープエンドをガントリ側に固定
するよう構成されている。この構成により、ウインチを
回転させ、ロープを繰出すことで、ブームが倒伏され、
逆に巻上げることによりブームが起立される。
【0011】ブーム自立時には、ブームの先端部は、上
部スプレッダ52に備えられた複数のイコライザーシー
ブによる倍力機構により引き上げられると共に、ブーム
中間部は、イコライザー57に備えられた一枚のイコラ
イザーシーブで引っ張られ、ブームの撓みが低減され
る。
【0012】なお、図8では、ブーム中間支持仕様時の
分離状態を示したが、通常は、フレーム52aにフレー
ム57aを嵌合した状態で中央部に配置し、連結穴52
dと連結ピン57dで一体に固定された状態で使用され
る。
【0013】この従来例1をマスト付きクレーンに応用
した構成が、実開昭63−56185号公報で提案され
ている。
【0014】図9は、従来例2に係るクレーンの側面図
である。以下、従来例1と同じ構成の部位については説
明を省略して、異なる構成についてのみ説明する。
【0015】符号2は、クレーン本体1の前部に枢着さ
れた起伏自在なラチス構造のブームであり、符号2a
は、本体側に枢着された角錐上の基端ブーム、符号2b
は4本の主柱が平行に配置された各柱状の中間ブームで
ある。符号3は、ブーム2の先端部に連結された上部ブ
ームであり、先端部上方面側に、ガイラインの支持ブラ
ケット3aが設けられている。
【0016】符号5は、先端側中間ブームであり、符号
4は、その異なる断面寸法のブーム間を連結する四角錐
台形状のテーパーブームであり、その基端側上面に中間
吊り用ブラケット64aが備えられている。そして、符
号66は、ガイラインであり、一端がブーム起伏装置1
0の上部スプレッダ52に枢着され、他端がブーム先端
部の支持ブラケット3aに取付けられた主ガイライン6
6aと、一端が中間吊り用ブラケット64aに取付けら
れ、他端が主ガイラインに取付けられた中間支持ライン
66bとで構成されている。この中間支持ライン66b
は、ブームを地切りさせる際に、張った状態で取付けら
れている。
【0017】なお、ブーム起伏装置10は、従来例1と
同じ構成のものであり、イコライザー57を分離しない
通常仕様の場合の構成を示している。従来例1と同様
に、ウインチを回転させ、ロープを繰出すことで、ブー
ムが倒伏し、逆に巻上げることによりブームが起立す
る。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来例1の
構成では、中間部に取付けられたシーブが一枚であり、
補ガイライン56bの張力により、ブームの撓みを低減
することが可能である。それにより、ブーム剛性をある
程度低減することは可能であるが、主ガイライン56a
にブーム支持力の大半が作用するので、ブーム先端部の
軸方向圧縮力は低減できていない。そのため、ブームの
先端部から基端部まで、この圧縮力に耐える構造とする
必要がある。また、その他に、組立て・分解時の作業性
が悪いといった問題があった。
【0019】また、従来例2では、中間支持ライン56
bは、ブームの撓みが最大となるブームが水平な状態で
最適となる長さに設定することによって、ブームの撓み
を低減することが可能である。それにより、ブームの剛
性をある程度低減することは可能であるが、主ガイライ
ン66aにブーム支持力の大半が作用するので、ブーム
先端部の軸方向圧縮力は低減できていない。そのため、
ブームの先端部から基端部までこの圧縮力に耐える構造
とする必要がある。
【0020】このように、従来例1および従来例2のク
レーンは、基本的にブームを長尺化した際のブーム自立
時のみにブームの撓みを防止するものである。それ故、
ブーム自立時、クレーン作業時にかかわらず先端部に取
付けられた主ガイラインでその殆どの張力を受けること
になり、先端部からブーム軸方向にかかる圧縮力は、低
減できないという、基本的な解決課題を残すものであっ
た。
【0021】本発明は、ブームの長尺化に最も効果のあ
る先端部の軽量化を可能とすることを目的としてなした
ものであり、ブームの起伏角度やブームの長さにかかわ
らず、ブームの先端部に作用する軸圧縮力を低減し、か
つブームの撓みも低減することができるブームの起伏装
置を備えたクレーンを提供するものである。
【0022】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の請求項1に係るクレーンが採用した手段
は、ロープを繰出し巻上げるウインチが備えられた旋回
体と、この旋回体の前方に起伏可能に取付けられたブー
ムと、上記旋回体の上方に取付けられて上記ロープを導
くガイドシーブを備えた起伏フレームと、上記起伏フレ
ームに取付けられた起伏用シーブとブームに接続された
複数のイコライザーシーブとの間で上記ロープを掛け回
してブームの起伏を行うブーム起伏装置とを備えたクレ
ーンにおいて、ブームの起伏時に、ブームの先端部に取
付けた第一ガイラインと、ブームの先端部と基端部との
間に取付けた第二ガイラインとを平衡な状態に保つ平衡
機構を上記ブーム起伏装置に備えたものである。
【0023】また、請求項2に係る発明は、請求項1に
記載のクレーンにおいて、上記平衡機構として、支点を
中心として回動可能に枢着された平衡アームを設け、こ
の平衡アームの一端に上記第一ガイラインが取付けら
れ、この平衡アームの他端に上記第二ガイラインが取付
けられているものである。
【0024】さらに、請求項3に係る発明は、請求項1
に記載のクレーンにおいて、上記平衡機構として、回動
可能なシーブを設け、このシーブに上記第一ガイライン
と上記第二ガイラインを巻回したものである。
【0025】請求項1の構成によれば、ブームの起伏角
度やブームの長さにかかわらず、ブームの支持力を第一
および第二ガイラインに分散させることができる。平衡
機構によって第二ガイラインの張力を増す構造となり、
第一ガイラインの張力は、第二ガイラインの取付部より
先端側のブームのみを支持するものとなり、この先端側
ブームには、この張力に対する軸方向圧縮力のみとな
る。よって、その先端側の部分に使用するブームの強
度、剛性を小さくすることができる。また、第二ガイラ
インの張力を増しているので、ブームの撓みも低減する
ことができる。
【0026】また、請求項2の構成によれば、平衡機構
を平衡アームとしたので、簡単な構造で第一ガイライン
と第二ガイラインへの張力の配分を任意に決定すること
ができる。
【0027】請求項3の構成によれば、平衡機構をシー
ブとしたので、平衡アームと異なり可動範囲に限界がな
いので、あらゆるブーム長さや中間支持位置に対応する
ことができる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態1を、
図1および図2を参照しつつ説明する。
【0029】図1は、本発明の実施の形態に係るクレー
ンの側面図であり、ブーム倒伏状態を示すものである。
符号1はクレーン本体である。クローラ式の走行台車9
の上に旋回可能に旋回体1aが搭載され、その後方上面
に、起伏用ロープを繰出し、巻上げるウインチ1bが設
けられている。また、符号1cは、旋回体1aに枢着さ
れ、作業時には斜めに起立状態で固定されるガントリで
あり、符号1dは、旋回体1aの前部に備えられたクレ
ーンの運転室である。
【0030】符号2は、クレーン本体1の前部に枢着さ
れた起伏自在なラチス構造のブームであり、符号2a
は、本体側に枢着された角錐状の基端側の下部ブーム
で、符号2bは、4本の主柱が平衡に配置された角柱状
に組まれた中間ブームである。符号3は、ブーム2の先
端部に連結された上部ブームであり、先端部上方面に、
連結手段であるガイラインの支持ブラケット3aが設け
られている。この上部ブーム3は、タワー仕様またはジ
ブ仕様の際には、上部ジブとして使われるものを兼用し
ている。符号7は、吊り用フックであり、クレーンの旋
回体1a上に設けられた図示しない吊り用ウインチに巻
かれたワイヤロープにより、上部ブーム3に備えられた
図示しないシーブに係合され、ブーム2の先端部から吊
持されている。
【0031】符号5は、先端側中間ブームであり、上部
ブーム3と同様に中間ジブと兼用して使用される。符号
4は、異なる断面寸法のブーム間を連結する四角錐台状
のテーパーブームであり、その基端側上面に中間吊り用
ブラケット4aが備えられている。そして、符号10
は、後述する構成のブーム起伏装置であり、一端がガン
トリ1cの上端に枢着されており、他端が、後述する構
成のガイライン6を介してブーム2に取付けられてい
る。
【0032】ガイライン6は、符号5aで示される、ブ
ーム先端部の支持ブラケット3aに取付けられた第一ガ
イラインと、符号6bで示される、ブーム2の中間吊り
用ブラケット4aに取付けられた第二ガイラインとから
構成されている。
【0033】図2は、本発明の実施の形態1の起伏装置
の一部である上部スプレッダ側の模式図である。この図
2を参照しながらブーム起伏装置10の構成を説明す
る。なお、下部スプレッダ側は従来例1と同一構成であ
るから図示省略する。
【0034】符号11は、下部スプレッダであり、フレ
ームに複数の起伏用シーブ11bがシーブ軸11cによ
り一体に枢着されて構成され、ガントリ1cに回動可能
に取付けられている。符号12は上部スプレッダであ
り、フレーム12aに複数のイコライザーシーブ12b
がシーブ軸12cにより一体に枢着されて構成されてい
る。そして、ウインチ1bから繰出された起伏用ロープ
10aを、ガントリ1cの上端に備えられた図示しない
ガイドシーブにより、旋回体上方に導き、上部スプレッ
ダ12の複数のイコライザーシーブ12bと下部スプレ
ッダ11の複数の起伏用シーブ11bに順次掛け回し、
図示しないロープエンドをガントリ側に固定するように
構成されている。
【0035】符号13は、フレーム12aの上端側に設
けられた一対のブラケットであり、この一対のブラケッ
ト13に、支持軸15により平衡アーム14が揺動可能
に枢着されている。この平衡アーム14は、支持軸15
を挟んで両側端に、ガイライン取付け用の穴である取付
穴14a、14bを備えている。ブームの中心側の一方
側の取付穴14aには、ブーム先端部の支持ブラケット
3aに他端が取付けられている第一ガイライン6aが連
結されている。また、ブーム中心線に対して支持軸15
より外側に位置する取付穴14bには、ブーム中間部の
中間吊り用ブラケット4aに他端が取付けられている第
二ガイライン6bが連結されている。つまり、上述の支
持軸15を支点とし、平衡アーム14を桿として平衡機
構を構成している。
【0036】図3は、本発明は実施の形態1のクレーン
の側面図であり、ブーム起立状態を示した図である。各
符号については、図1と同じであるから説明を省略す
る。
【0037】次に、図1乃至図3を参照しながら、本発
明の実施の形態1のクレーンの組立方法とブーム起伏動
作とを説明する。
【0038】先ず、クレーン本体1を組立てる。その
際、下部ブーム2aだけを先にクレーン本体1に取付け
る。その他のクレーンのアタッチメントである各ブーム
を地上に並べると共に連結して組立てる。その後、これ
らを連結して一体に接続する。次いで、ブーム起伏装置
10をクレーン本体1のガントリ1cに取付け、起伏用
ロープをウインチ1bに巻付ける。一方、ブーム側には
先端部の支持ブラケット3aに第一ガイライン6a、中
間部の中間吊り用ブラケット4aに第二ガイライン6b
を取付ける。そして、これら第一ガイライン6aおよび
第二ガイラインンダ6bとブーム起伏装置10の上部ス
プレッダ12とを取付穴14a,14bの位置で枢着す
る。なお、分解は以上と逆の手順で行われる。
【0039】ブーム起立時にはウインチ1bを巻上げ操
作することで、起伏用ロープ10aが巻上げられ、第一
ガイライン6aおよび第二ガイライン6bが張られた状
態となる。
【0040】起伏用ロープ10aをそのまま巻上げる
と、ブーム2が地切りされる。この状態で、第一ガイラ
イン6aと第二ガイライン6bとが支持軸15を中心と
して、平衡な状態で保たれている。
【0041】さらに、ウインチ1bで起伏用ロープ10
aを巻上げて、ブーム2を図1に示すブーム水平状態か
ら図3に示す起立状態にすると、支持軸15回りに平衡
アーム14が揺動し、全角度において、第一ガイライン
6aの張力と第二ガイライン6bの張力の比を一定とす
る平衡な状態が保たれる。
【0042】次に、図4を参照しながら、本発明の実施
の形態2を説明する。図4は、本発明の実施の形態2に
係る上部スプレッダの上面図である。
【0043】符号12は、上部スプレッダであり、フレ
ーム12aに複数のイコライザーシーブ12bがシーブ
軸12cにより一体に枢着されて構成されている。そし
て、ウンイチ1bから繰出された起伏用ロープ10a
を、ガントリ1cの上端に備えられた図示しないガイド
シーブにより、旋回体上方に導き、上部スプレッダ12
の複数のイコライザーシーブ12bと下部スプレッダ1
1の複数の起伏用シーブ11bに順次掛け回し、図示し
ないロープエンドをガントリ側に固定するように構成さ
れている。
【0044】符号23は、フレーム12aの上端側に設
けられた一対のブラケットであり、これらブラケット2
3に、支持軸25により平衡シーブ24が回動可能に取
付けられている。符号8は、ガイラインロープであり、
一端がブーム先端部の支持ブラケット3a(図中A側)
に取付けられ、他端がブーム中間部の中間吊り用ブラケ
ット4a(図中B側)に取付けられている。この場合に
おいては、平衡機構の桿として平衡シーブ24を用いて
いるので、簡単な構造で、第一、第二の両ガイラインロ
ープに常に均等な張力を付与することができる。
【0045】次に、本発明の実施の形態2の動作につい
て、本発明の実施の形態1と、クレーン全体図について
はほぼ同じであるから、実施の形態1と重複する箇所を
省略して簡単に説明する。
【0046】組立時においては、ブーム起伏装置10の
下部スプレッダ11をガントリ1cに枢着する。ガイラ
インロープ8の一端を、ブーム先端部の支持ブラケット
3aに取付け、他端を上部スプレッダ12の平衡シーブ
24に掛け回した後、ブーム中間部の中間吊り用ブラケ
ット4aに取付ける。なお、ガイラインロープ8の取付
け順はこの逆順であっても良い。
【0047】ブーム起伏時においては、起伏用ロープが
巻かれ、ガイラインロープ8が常に均等に張られた状態
となる。これにより、ブームの先端部と中間部とには、
常に同じ張力が作用するので、先端部に掛かる荷重を均
等に分担することができる。
【0048】図5は、本発明の実施の形態3を示した図
であり、本発明の上部スプレッダの上面図である。この
実施の形態1においては、平衡アーム14の中心位置、
即ち支持軸から第一ガイラインと第二ガイラインとの取
付穴までの距離を同一にしたが、これに限らず、この二
位置の距離を異なるものに調整可能としても良い。この
場合、先端部からの張力と中間部からの張力との比を調
整することができる。これにより、各支持点の張力を異
なるものとすることができ、ブーム構成の自由度をさら
に向上させることができる。
【0049】図6は、本発明の実施の形態4を示す図で
ある。図6(a)は上部スプレッダの上面図であり、ま
た図6(b)は上部スプレッダの側面図である。この実
施の形態1においては、平衡アーム14の支持軸15を
イコライザーシーブ12bを支持するシーブ軸12cと
同じ向きに設けたが、これに限らず、図6に示すように
ブーム起伏軸と略平衡な向きに設けても良い。
【0050】また、上述の各実施の形態においては、平
衡機構の支点である支持軸を上部スプレッダのフレーム
の上端位置に配置したが、この位置に限ったものではな
く、シーブ軸と兼ねるように同軸に配置しても良いし、
側面に配置しても良い。
【0051】さらに、組立て。分解時の作業性の悪さは
あるが、複数枚のイコライザーシーブを備えた上部スプ
レッを2個設け、これら上部スプレッダのうち一方をガ
イラインを介してブーム先端部に接続し、他方をガイド
ラインを介してブーム中間部に接続し、ウインチから繰
出された起伏用ロープを下部スプレッダの複数の起伏用
ロープと、各スプレッダの複数のイコライザーシーブに
順次掛け回したものであっても、上述の本発明の実施の
形態に係るブーム起伏装置による効果と同等の効果を得
ることができる。
【0052】以上の本発明の実施の形態においては、移
動式のクレーンを例として説明したが、本発明は移動式
クレーンに限ったものではなく、ブームが長手方向の異
なる支持点で引っ張られて起伏されるクレーンであれ
ば、ジブクレーンや固定式のクレーン等に対しても適用
することができる。
【0053】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の請求項1乃
至3に係るクレーンによれば、ブーム起伏装置が、ブー
ムの起伏時に、ブームの先端部に取付けた第一ガイライ
ンと、ブームの先端部と基端部との間に取り付けた第二
ガイラインとを平衡な状態に保つ平衡機構を備えている
ので、ブーム長や作業姿勢の変化の影響を受けることな
く、各ガイラインに生じる張力の比を、常に一定の状態
にすることができる。これにより、ブームの中間部を支
持する支持力を大幅に増加させることができ、ブームの
撓みを極めて小さくすることができる。また、ブーム先
端部の支持力を小さくすることができるので、ブーム先
端部と中間支持部との間に生じるブーム軸方向の圧縮力
を極めて小さくすることができる。よって、ブーム中間
部より先端側に、従来に比べて低強度、剛性のブームを
連結することができるので、ブームを軽量化することが
でき、より長尺のブームを採用することができる。ま
た、ブームの軽量化により、クレーンの安定度が向上
し、吊り上げ能力を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係るクレーンの側面図
であり、ブーム倒伏状態を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係り、上部スプレッダ
の上面図である。
【図3】本発明の実施の形態1に係るクレーンの側面図
であり、ブーム起立状態を示す図である。
【図4】本発明の実施の形態2に係り、上部スプレッダ
の上面図である。
【図5】本発明の実施の形態3に係り、上部スプレッダ
の上面図である。
【図6】本発明の実施の形態4に係り、図6(a)は上
部スプレッダの上面図で、図6(b)は上部スプレッダ
の側面図である。
【図7】従来例1に係るクレーンの側面図である。
【図8】従来例1に係るクレーンのブーム起伏装置の上
面図である。
【図9】従来例2に係るクレーンの側面図である。
【符号の説明】
1…クレーン本体,1a…旋回体,1b…ウインチ,1
c…ガントリ 2…ブーム,2a…下部ブーム,2b…中間ブーム 3…上部ジブ,3a…支持ブラケット 4…テーパーブーム,4a…中間吊り用ブラケット 5…中間ブーム(ジブ) 6…ガイライン,6a…第一ガイライン,6b…第二ガ
イライン 10…ブーム起伏装置 11…下部スプレッダ 12…上部スプレッダ,12b…イコライザーシーブ,
12c…シーブ軸 13…ブラケット 14…平衡アーム,14a…取付穴,14b…取付穴 15…支持軸
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B66C 23/64,23/82

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロープを繰出し巻上げるウインチが備え
    られた旋回体と、この旋回体の前方に起伏可能に取付け
    られたブームと、上記旋回体の上方に取付けられて上記
    ロープを導くガイドシーブを備えた起伏フレームと、上
    記起伏フレームに取付けられた起伏用シーブとブームに
    接続された複数のイコライザーシーブとの間で上記ロー
    プを掛け回してブームの起伏を行うブーム起伏装置とを
    備えたクレーンにおいて、ブームの起伏時に、ブームの
    先端部に取付けた第一ガイラインと、ブームの先端部と
    基端部との間に取付けた第二ガイラインとを平衡な状態
    に保つ平衡機構を上記ブーム起伏装置に備えたことを特
    徴とするクレーン。
  2. 【請求項2】 上記平衡機構として、支点を中心として
    回動可能に枢着された平衡アームを設け、この平衡アー
    ムの一端に上記第一ガイラインが取付けられ、この平衡
    アームの他端に上記第二ガイラインが取付けられている
    ことを特徴とする請求項1に記載のクレーン。
  3. 【請求項3】 上記平衡機構として、回動可能なシーブ
    を設け、このシーブに上記第一ガイラインと上記第二ガ
    イラインを巻回したことを特徴とする請求項1に記載の
    クレーン。
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