JPH11286661A - 感熱性粘着シート - Google Patents

感熱性粘着シート

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JPH11286661A
JPH11286661A JP8982898A JP8982898A JPH11286661A JP H11286661 A JPH11286661 A JP H11286661A JP 8982898 A JP8982898 A JP 8982898A JP 8982898 A JP8982898 A JP 8982898A JP H11286661 A JPH11286661 A JP H11286661A
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JP
Japan
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sensitive adhesive
heat
adhesive layer
tackifier
softening point
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JP8982898A
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Katsuaki Arai
克明 新井
Yuji Iguchi
裕二 井口
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】耐ブロッキング性に優れ接着性の良好な感熱性
粘着シートを提供する。 【解決手段】支持体の片面に、軟化点が150℃より低
い粘着付与剤を含有する第1の感熱性粘着剤層、軟化点
が150℃以上の粘着付与剤を含有する第2の感熱性粘
着剤層を順次積層した構成とすることにより、接着性が
良好で耐ブロッキング性を向上させることが可能とな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、常温では非粘着性
であるが加熱により粘着性が発現し、しかも粘着性発現
後も粘着性が持続する感熱性粘着シートに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】近年、ラベル用記録シートを、価格表示
用ラベル、商品表示(バーコード)用ラベル、品質表示
用ラベル、計量表示用ラベル、広告宣伝用ラベル(ステ
ッカー)等のラベル用途として使用することが増加して
いる。その記録方式もインクジェット記録方式、感熱記
録方式、感圧記録方式等様々な方式がある。従来よりラ
ベルの情報記録面とは反対面に、粘着剤層と剥離紙を積
層した構成の一般的な粘着シートが、貼り合わせ時に剥
離紙を剥がし加圧のみで簡便に貼り合わせることのでき
るため広く使用されている。しかし、一般的な構成の粘
着シートは、剥離紙を剥離して使用するが、剥離された
剥離紙は回収されて再利用され難く、ほとんどの場合廃
棄処分されている。また、いわゆる粘着剤層はタックを
もっており、剥離紙を剥がした後の取り扱いが非常に難
しく、被着体に不用意に貼り付けてしまったときに貼り
直すために粘着シートを剥がそうとすると、粘着シート
がカールしたりしわが入ったりし、最悪の場合にはシー
トが破れるという問題があった。近年では、常温では粘
着性を示さず剥離紙を必要としない感熱性粘着シートが
注目されている。
【0003】感熱性粘着剤は、固体可塑剤および熱可塑
性樹脂を必須成分とし、これらに粘着付与剤等を混合し
たもので、これらの混合物を支持体上の印刷面の反対面
に塗工することにより感熱性粘着シートが得られる。感
熱性粘着シートの粘着層表面は、常温では全く粘着性を
示さないが、加熱することにより粘着性が発現し、熱源
を取り去った後でも暫くの間粘着性を維持するものであ
り、加熱によりまず固体可塑剤が融解し、熱可塑性樹脂
と粘着付与剤を溶解することにより粘着性が発現すると
考えられている。感熱性粘着シートは、前記の一般的な
粘着シートのように剥離紙を使用しないため、省資源、
環境問題の点から有利である。更に、被着体に接触させ
てから感熱性粘着シートを加熱すれば接着できるため、
貼付ミスを防止できる。
【0004】このような利点を有する感熱性粘着シート
であっても、従来のものには問題点を有するものもあっ
た。その問題点の1つとして、ブロッキングが挙げられ
る。ブロッキングは、粘着を意図しないにも拘わらず粘
着性を発現してしまう現象であり、常温よりも高い温度
雰囲気下に長時間曝された場合等に誘発することがあ
る。ロール状態またはそれを枚葉に裁断して積み重ねた
状態のいずれの場合においても、一たびブロッキングを
誘発すれば、感熱性粘着剤層と外面(支持体を挟んで感
熱性粘着剤層と反対面)とが接着し、紙送りに支障をき
たすのみならず、外面の印刷にも悪影響を与えることに
なる。
【0005】従来の感熱性粘着シートに用いられている
固体可塑剤としては、フタル酸ジエステル及びカテコー
ルジエステルなどの融点が約40〜140℃の範囲の各
種エステル系化合物が挙げられるが、従来の感熱性粘着
シート用固体可塑剤として最も汎用されているフタル酸
ジシクロヘキシルを例にとって説明すると、この融点は
64℃であるにも拘わらず、この固体可塑剤を用いて作
製された感熱性粘着シートは、約50℃の雰囲気下に保
存することにより粘着性が発現する現象が観察される。
【0006】また、従来の感熱性粘着シートにおいて
は、軟化点が80〜130℃の範囲の粘着付与剤が使用
されてきた。これらの粘着付与剤は加熱時の粘着性を向
上させるために添加されるものであるが、軟化点が低い
粘着付与剤は常温で粘着性を有するものでありブロッキ
ングの原因となっていると考えられる。
【0007】ブロッキングを防止する手段として、感熱
性粘着剤中に滑性のあるワックスを配合する方法(特公
昭62−21835号公報)、無機物を添加あるいは混
合させる方法(特開平2−282050号公報)、固体
可塑剤の表面を無機化合物やコロイド粒子で保護し、固
体可塑剤の軟化を抑制することでブロッキングを防止す
る方法(特開平6−57223号公報、特開平6−10
0847号公報、特開平6−100848号公報)等が
開示されている。しかし、ワックスを配合するとブロッ
キング防止効果が不十分であるばかりか、逆に粘着性の
低下をもたらす。通常の無機物の添加だけでは耐ブロッ
キング性が不十分である。固体可塑剤の表面を無機化合
物やコロイド粒子で保護すると、固体可塑剤の溶融、拡
散に時間がかかり、感熱性粘着剤の粘着性が現れにく
く、接着性能が低下する等の問題を生じ、実用上不十分
である。また、高融点の可塑剤を用いることによりブロ
ッキングは改良されるが、粘着力の著しい低下をもたら
す等の副作用が生じ、実際にはブロッキングが起こらな
いような低温度条件下で輸送、保管されているのが現状
である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】よって、本発明が解決
しようとする課題は、接着性能を低下させることなく、
耐ブロッキング性を向上した感熱性粘着シートを提供す
るものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は、粘着付与剤
の軟化点に着目し、感熱性粘着シートをについて種々の
研究を重ねた結果、支持体上に軟化点が150℃より低
い粘着付与剤を含有する第1の感熱性粘着剤層、軟化点
が150℃以上の粘着付与剤を含有する第2の感熱性粘
着剤層を順次積層することにより、接着性能を低下させ
ることなく、耐ブロッキング性を向上させることが可能
であることを見いだした。つまり、こうした構成にする
ことにより、軟化点が150℃よりも低い粘着付与剤を
含有する第1の感熱性粘着剤層が有する優れた接着性能
と、軟化点が150℃以上の粘着付与剤を含有する第2
の感熱性粘着剤層が有する優れた耐ブロッキング性を併
せ持たせることが可能となる。さらに、第2の感熱性粘
着剤層を構成する固体可塑剤の融点を70℃以上とする
ことにより、さらに耐ブロッキング性は向上する。
【0010】すなわち、本発明は、支持体の片面に、軟
化点が150℃より低い粘着付与剤を含有する第1の感
熱性粘着剤層、軟化点が150℃以上の粘着付与剤を含
有する第2の感熱性粘着剤層を順次積層した感熱性粘着
シートの発明である。
【0011】第2の感熱性粘着剤層が融点が70℃以上
である固体可塑剤を含有することを特徴とする感熱性粘
着シートの発明である。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の感熱性粘着シー
トについて詳細に説明する。本発明の感熱性粘着シート
は、支持体の片面に、軟化点が150℃より低い粘着付
与剤を含有する第1の感熱性粘着剤層、軟化点が150
℃以上の粘着付与剤を含有する第2の感熱性粘着剤層を
順次積層した構造を有する。
【0013】感熱性粘着剤層は通常固体可塑剤と熱可塑
性樹脂により構成されるが、加熱時の粘着性を向上させ
るために粘着付与剤を添加することができる。本発明に
用いる粘着付与剤の具体例としては、テルペン樹脂、脂
肪族系石油樹脂、芳香族系石油樹脂、クマロンインデン
樹脂、スチレン系樹脂、フェノール樹脂、テルペンフェ
ノール樹脂、ロジン誘導体樹脂等が用いられる。これら
のうち、加熱活性化時の接着力が良好なロジン誘導体樹
脂が好ましく使用される。
【0014】本発明に係わる第1の感熱性粘着剤層は加
熱活性化時に接着性の主体となる層である。このため、
第1の感熱性粘着剤層を構成する粘着付与剤は軟化点が
150℃よりも低い化合物である必要があり、より好ま
しくは80℃以上130℃以下である。なお、本発明に
おける軟化点とは、JIS K2406に準ずる環球法
によって測定した値である。
【0015】本発明に係わる第2の感熱性粘着剤層は耐
ブロッキング性を向上させるために設ける層である。こ
のため、第2の感熱性粘着剤層を構成する粘着付与剤は
軟化点が150℃以上の化合物である必要があり、より
好ましくは150℃以上170℃以下である。軟化点が
150℃より低いと耐ブロッキング性の改良が小さく、
170℃を超えると加熱活性化時の接着性が出にくい。
【0016】本発明で用いられる粘着付与剤の好ましい
例としてロジン誘導体樹脂が挙げられ、このロジン誘導
体樹脂の製法について説明する。ロジン誘導体樹脂の原
料となる生松ヤニの成分は約7〜8割のロジン即ち樹脂
酸と約2割のテレピン油から成り、後者を蒸留などによ
り除去し樹脂酸の比率を高めたものを通常ガムロジンと
称している。樹脂酸とは天然木材より産する樹脂中に遊
離またはエステルとして存在する有機酸の総称で、具体
的にはアビエチン酸、ネオアビエチン酸、ジヒドロアビ
エチン酸、テトラヒドロアビエチン酸、デヒドロアビエ
チン酸、d−ピマル酸、イソ−d−ピマル酸、ポドカル
プ酸、アガテンジカルボン酸、安息香酸、ケイ皮酸、p
−オキシケイ皮酸、レボピマル酸等である。
【0017】樹脂酸モノマーを硫酸、フッ化水素、塩化
アルミニウム、四塩化チタン等の触媒を含むトルエン、
キシレンなどの溶媒中で温度40〜160℃程度で1〜
5時間程度反応させることにより樹脂酸ダイマー、即ち
重合ロジンが得られるが、これはガムロジンも残存した
混合物である。この混合物、即ちガムロジンと重合ロジ
ンの樹脂酸混合物は、さらにエチレングリコール、ジエ
チレングリコール、グリセリン、ペンタエリスリトー
ル、ジペンタエリスリトール、ポリグリセリン等の多価
アルコール類とエステル化することにより軟化点が高め
られる。通常これらの手法で得られる粘着付与剤の軟化
点は80〜130℃である。第2の感熱性粘着剤層に含
まれる粘着付与剤の軟化点は150℃以上である必要が
あるが、さらに熱軟化点を高めるためには樹脂酸混合物
中の重合ロジンの比率を60%以上とすることが好まし
い。この手法により得られた粘着付与剤樹脂は湿式もし
くは乾式の粉砕法で10μm以下、好ましくは5μm以
下の粒子径に微粉砕される。
【0018】第1の感熱性粘着剤層あるいは第2の感熱
性粘着剤層を構成する粘着付与剤は、熱可塑性樹脂10
0部に対し200部以下、好ましくは20〜150部の
範囲で混合して用いられる。粘着付与剤の添加部数が2
00部を超えると接着性が低下しやすくなる。
【0019】本発明に係わる感熱性粘着剤層は、少なく
とも固体可塑剤と熱可塑性樹脂から構成される。感熱性
粘着剤層を構成する固体可塑剤は、例えば、フタル酸ジ
ヘキシル(融点65℃)、フタル酸ジシクロヘキシル
(融点64℃)、フタル酸ジヒドロアビエチル(融点6
5℃)、フタル酸ジフェニル(融点73℃)、N−シク
ロへキシル−p−トルエンスルホンアミド(融点86
℃)、安息香酸スクロース(融点98℃)、三安息香酸
トリメチロールエタン(融点73℃)、四安息香酸ペン
タエリトリット(融点95℃)、八酢酸スクロース(融
点89℃)、イソフタル酸ジメチル(融点66〜67
℃)、クエン酸トリシクロヘキシル(融点57℃)、二
安息香酸エチレングリコール(融点70℃)、カテコー
ルジパルミテート(融点58℃)、カテコールジステア
レート(融点68℃)、カテコールジベンゾエート(融
点86℃)等のカテコール誘導体、さらには、チオビス
〔エチレン3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロ
キシフェニル)プロピオネート〕(融点63℃)、トリ
エチレングリコールビス〔3−(3−t−ブチル−4−
ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート〕
(融点77℃)、1,6−ヘキサンジオールビス〔3−
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロピオネート〕(融点103℃)等のヒンダードフェ
ノール系化合物、2−[5′−(1″,1″,3″,
3″−テトラメチルブチル)−2′−ヒドロキシフェニ
ル]ベンゾトリアゾール(融点103℃)、2−[5′
−(1″,1″,2″,3″−テトラメチルブチル)−
2′−ヒドロキシフェニル]ベンゾトリアゾール(融点
103℃)、2−[3′,5′−ジ−(2″,2″−ジ
メチルプロピル)−2′−ヒドロキシフェニル]ベンゾ
トリアゾール(融点80℃)、2−(3′−t−ブチル
−5′−メチル−2′−ヒドロキシフェニル)−5−ク
ロロベンゾトリアゾール(融点138℃)等のトリアゾ
ール系化合物等の融点が約40〜140℃の範囲の各種
化合物が挙げられる。これらの化合物は単独または複数
を組み合わせて用いられる。
【0020】固体可塑剤は、加熱時に融点以上で融解し
熱可塑性樹脂を可塑化することにより、感熱性粘着剤と
して粘着性を発現するが、粘着性の持続時間は固体可塑
剤の種類によって異なる。第1の感熱性粘着剤層を構成
する固体可塑剤としては、比較的低融点で粘着性の持続
時間が長く接着性が良好であるということからフタル酸
ジシクロへキシル(融点64℃)を使用することが好ま
しい。
【0021】第2の感熱性粘着剤層は耐ブロッキング性
を高める働きをするものである。この目的を達成するた
めに、第2の感熱性粘着剤層を構成する固体可塑剤は第
1の感熱性粘着剤層を構成する固体可塑剤よりも高融点
の化合物を使用することが好ましく、融点が70℃以上
の化合物が好適である。こららの融点が70℃以上の化
合物のうち、加熱後の粘着性の持続時間が長く経時での
接着安定性という点から、ヒンダードフェノール系化合
物およびトリアゾール系化合物を使用するのが好まし
い。
【0022】これらの固体可塑剤は、ボールミル、サン
ドミル、ペイントシェイカー、ダイノミル、アトライタ
ー、ヘンチェルミキサー等の湿式もしくは乾式の粉砕機
により微粒化され水分散液として用いられるが、従来公
知の方法でマイクロカプセル化して使用することも可能
である。固体可塑剤の粒径は10μm以下が好ましく、
より好ましくは5μm以下であるが、実用上からは1〜
2μmである。
【0023】感熱性粘着剤層を構成する熱可塑性樹脂の
種類としては、(メタ)アクリル酸エステル共重合体、
スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリル酸
エステル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、ア
クリロニトリル−ブタジエン共重合体、エチレン−酢酸
ビニル共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重
合体、エチレン−塩化ビニル共重合体、エチレン−アク
リル酸エステル共重合体、酢酸ビニル−エチレン−塩化
ビニル共重合体、酢酸ビニル−エチレン−アクリル酸エ
ステル共重合体、酢酸ビニル−エチレン−スチレン共重
合体、ポリブタジエン、ポリウレタン等の樹脂が挙げら
れる。これらは単独または複数を組み合わせて用いられ
る。
【0024】第1の感熱性粘着剤層を構成する熱可塑性
樹脂は、ガラス転移温度が50℃以下であることが好ま
しく、より好ましくは30℃以下である。ガラス転移温
度が50℃を超えると加熱したときに粘着性が現れにく
い。
【0025】第2の感熱性粘着剤層を構成する熱可塑性
樹脂は、ガラス転移温度が−50℃以上50℃以下の範
囲、好ましくは−30℃以上30℃以下、より好ましく
は−15℃以上15℃以下である。ガラス転移温度が5
0℃を超えると加熱したときに粘着性が現れにくく、−
50℃よりも低いとブロッキングを生じやすくなる。
【0026】一般的に、固体可塑剤は融点が高くなるに
つれ、樹脂を可塑化する能力が低下する。このため、第
2の感熱性粘着剤層を構成する固体可塑剤として融点が
70℃以上の化合物を使用した場合、第1の感熱性粘着
剤層を構成する熱可塑性樹脂よりも低いガラス転移温度
を有する熱可塑性樹脂を使用することにより、不足する
可塑化能を補ってやる必要がある。こうした構成とした
場合、熱可塑性樹脂のガラス転移温度は−50℃以上2
5℃以下の範囲、好ましくは−45℃以上10℃以下、
より好ましくは−40℃以上0℃以下である。
【0027】本発明における固体可塑剤は、熱可塑性樹
脂100部に対して50〜400部、好ましくは100
〜300部の範囲で用いられる。50部未満の場合はブ
ロッキングが生じやすくなり、400部を超えると粘着
力の低下やチョーキングが生じやすくなる。
【0028】本発明に係わる感熱性粘着剤層には、顔料
等も本発明の目的を妨げない範囲で添加可能であり、例
えばアルミニウム、亜鉛、カルシウム、マグネシウム、
バリウム、チタン等の炭酸塩、酸化物、水酸化物、硫酸
塩等、および天然シリカ、ゼオライト、カオリン、焼成
カオリン等の粘土類を含む無機系顔料、澱粉、スチレン
樹脂、ポリオレフィン樹脂、メラミン樹脂、アクリル樹
脂、パラフィン、天然ワックス、合成ワックス等が使用
可能である。
【0029】本発明に係わる第1の感熱性粘着剤層ある
いは第2の感熱性粘着剤層には、感熱性粘着剤層と支持
体との接着または感熱性粘着剤層内の凝集力を高める目
的で、水性高分子バインダー、例えばポリビニルアルコ
ール、ポリ酢酸ビニル、酸化澱粉、エーテル化澱粉、カ
ルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロー
ス等のセルロース誘導体、カゼイン、ゼラチン、アルギ
ン酸ソーダ等を添加することができる。水性高分子バイ
ンダーの混合比率は、感熱性粘着シートの本来の粘着力
を損なわない範囲で添加され、具体的には感熱性粘着剤
層全固形分に対し30重量%以下、より好ましくは10
重量%以下の範囲で用いられる。
【0030】本発明に係わる第1の感熱性粘着剤層ある
いは第2の感熱性粘着剤層には前記成分以外に必要に応
じて硬膜剤、防腐剤、染料、紫外線吸収剤、酸化防止
剤、pH調節剤、消泡剤等の各種添加剤を添加すること
ができる。
【0031】本発明に係わる支持体に好ましく用いられ
る原紙は、木材パルプと填料を主成分として構成され
る。木材パルプとしては、LBKP、NBKP等の化学
パルプ、GP、PGW、RMP、TMP、CTMP、C
MP、CGP等の機械パルプ、DIP等の古紙パルプ等
のパルプを含み、必要に応じて従来公知の顔料やバイン
ダー及びサイズ剤や定着剤、歩留まり向上剤、カチオン
化剤、紙力増強剤等の各種添加剤を1種以上用いて混合
し、長網抄紙機、円網抄紙機、ツインワイヤ抄紙機等の
各種装置で支持体の製造が可能であり、酸性、中性、ア
ルカリ性で抄造できる。また、該原紙は、金属ロールと
合成樹脂ロールからなるカレンダー装置をオンマシン処
理しても良い。その際、オフマシン処理しても良く、処
理後に、更にマシンカレンダー、スーパーカレンダー等
でカレンダー処理を施して平坦性をコントロールしても
良い。
【0032】原紙に含まれる填料としては、例えば、軽
質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、カオリン、タ
ルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、
酸化亜鉛、硫化亜鉛、サチンホワイト、珪酸アルミニウ
ム、ケイソウ土、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、
合成シリカ、水酸化アルミニウム、アルミナ、ゼオライ
ト、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウムのような白
色無機顔料、スチレン系プラスチックピグメント、アク
リル系プラスチックピグメント、ポリエチレン、マイク
ロカプセル、尿素樹脂、メラミン樹脂のような有機顔料
等が挙げられる。
【0033】原紙に含まれるサイズ剤としては、例え
ば、酸性抄紙用ロジンサイズ剤、中性抄紙用変性ロジン
サイズ剤、AKD、ASA、カチオンポリマー型サイズ
剤等を挙げることができる。
【0034】本発明に係わる支持体としてはさらに、グ
ラシン紙、アート紙、コーテッド紙、キャスト紙などの
塗工紙を用いることが可能である。ポリエチレン、ポリ
プロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド
等のプラスチックシート、およびこれらの合成繊維から
なる合成紙や不織布、または合成樹脂を紙に片面、また
は両面にラミネートしたラミネート紙、金属箔、または
金属箔と紙、蒸着紙、ホログラム処理を施した不透明シ
ート、合成樹脂フィルムとの貼り合わせ品、マイカ紙、
ガラスペーパー等も使用可能である。
【0035】更に、紙送りや重ねた場合のトラブル防止
のために導電処理を行ったり、支持体と感熱性粘着剤層
の間にアンダーコート層を設ける等、各種の公知技術を
必要に応じて付加することができる。
【0036】本発明に係わる第1の感熱性粘着剤層ある
いは第2の感熱性粘着剤層は、通常紙塗工用に用いられ
ているブレードコーター、グラビアコーター、グラビア
オフセットコーター、バーコーター、ロールコーター、
ナイフコーター、エアナイフコーター、コンマコータ
ー、Uコンマコーター、スムージングコーター、マイク
ログラビアコーター、リバースロールコーター、4本あ
るいは5本ロールコーター、ディップコーター、落下カ
ーテンコーター、スライドコーター、ダイコーター等、
若しくはフレキソ、凸版、グラビア、オフセット等の各
種印刷機を用いて支持体に塗工、印刷される。
【0037】支持体に感熱性粘着剤層を塗工若しくは印
刷する際、固体可塑剤が融解しない温度範囲で乾燥され
なければならない。乾燥の手段としては熱風乾燥の他に
赤外線、マイクロ波、高周波による熱源を利用した乾燥
方法が使用できる。
【0038】第1の感熱性粘着剤層の塗布量は、乾燥塗
工量で通常2g/m2以上50g/m2以下、好ましくは5
g/m2以上35g/m2以下の範囲で塗布される。塗工量
が2g/m2未満であると、加熱による接着を行う際に十
分な接着力が得にくい。また、50g/m2を超えると
接着性能が飽和し経済上好ましくない。
【0039】第2の感熱性粘着剤層の塗布量は、乾燥塗
工量で通常1g/m2以上20g/m2以下、好ましくは2
g/m2以上15g/m2以下の範囲で塗布される。塗工量
が1g/m2未満であると、第2の感熱性粘着剤層は第1
の感熱性粘着剤層を十分に被覆することができず、耐ブ
ロッキングの効果が得られない。また、20g/m2を超
えると、加熱したときに第1の感熱性粘着剤層と第2の
感熱性粘着剤層との混合が起こりにくく、十分な接着性
能が発現しない。
【0040】第1の感熱性粘着剤層の塗布量は、第2の
感熱性粘着剤層の塗布量よりも多いことが好ましい。第
1の感熱性粘着剤層は、軟化点が150℃よりも低い粘
着付与剤を含有する層であり、第2の感熱性粘着剤層と
比較して加熱活性化時の粘着力が強い。そのため、第1
の感熱性粘着剤層の塗布量を第2の感熱性粘着剤層の塗
布量よりも多くした場合の方が、接着には有利である。
【0041】
【作用】以下に本発明の作用を述べる。支持体上に軟化
点が150℃より低い粘着付与剤を含有する第1の感熱
性粘着剤層、軟化点が150℃以上の粘着付与剤を含有
する第2の感熱性粘着剤層を順次積層することにより、
接着性能を低下させることなく、耐ブロッキング性を向
上させることが可能であることを見いだした。こうした
構成にすることにより、軟化点が150℃よりも低い粘
着付与剤を含有する第1の感熱性粘着剤層が有する優れ
た接着性能と、軟化点が150℃以上の粘着付与剤を含
有する第2の感熱性粘着剤層が有する優れた耐ブロッキ
ング性を併せ持たせることが可能となる。さらに、第2
の感熱性粘着剤層を構成する固体可塑剤の融点を70℃
以上とすることにより、さらに耐ブロッキング性は向上
する。
【0042】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳しく説明する
が、本発明の内容は、実施例に限られるものではない。
以下に示す部および%のいずれも重量基準である。ま
た、塗工量を示す値は断わりのない限り乾燥後の塗工量
である。
【0043】粘着付与剤の製造例1 攪拌装置、冷却管、分水器、及び窒素導入管を備えた反
応装置に樹脂酸混合物100部(ガムロジン36部とガ
ムロジンの重合ロジン64部からなる混合物)、ペンタ
エリスリトール14部を仕込んだ後、窒素ガス気流下に
系内温度が250℃となるまで加熱した。同温度で2時
間反応させた後さらに280℃まで昇温し、同温度で7
時間反応させた。その後、減圧下に低沸点留分を除去し
樹脂酸混合物のペンタエリスリトールエステル即ち粘着
付与剤樹脂を得た。この粘着付与剤樹脂の熱軟化点温度
は155℃であった。この粘着付与剤を水を分散媒とし
約2μmになるまで湿式粉砕し粘着付与剤の水性懸濁液
を得た。
【0044】粘着付与剤の製造例2〜4 樹脂酸混合物および多価アルコールの仕込み量を表1に
示すように変えた他は製造例1と同様に行なった。得ら
れた粘着付与剤の軟化点を表1に示す。
【0045】
【表1】
【0046】予備操作 支持体の抄造 支持体は、LBKP(濾水度420mlcsf)72部
とNBKP(濾水度440mlcsf)28部からなる
木材パルプ100部に対して、軽質炭酸カルシウム/重
質炭酸カルシウム/タルクの比率が32/33/35の
顔料25部、市販アルキルケテンダイマー0.12部、
市販カチオン系アクリルアミド0.03部、市販カチオ
ン化澱粉1.2部、硫酸バンド0.5部を調製後、長網
抄紙機を用いて坪量100g/m2で抄造した。
【0047】固体可塑剤分散液の調製1 固体可塑剤としてフタル酸ジシクロへキシル(融点64
℃)100部に、分散剤としてノニオン性界面活性剤
(商品名:ノイゲンEA−120、第一工業製薬株式会
社製)2.4重量部と水を均一に混合して濃度56%と
しボールミルを用いて平均粒子径2.0μmになるまで
粉砕し、固体可塑剤分散液Aを作製した。
【0048】固体可塑剤分散液の調製2 固体可塑剤として三安息香酸トリメチロールエタン(融
点73℃)100部に、分散剤としてノニオン性界面活
性剤(商品名:ノイゲンEA−120、第一工業製薬株
式会社製)2.4重量部と水を均一に混合して濃度50
%としボールミルを用いて平均粒子径2.0μmになる
まで粉砕し、固体可塑剤分散液Bを作製した。
【0049】感熱性粘着剤層塗液の調製1〜4 固体可塑剤分散液A200部に、熱可塑性樹脂として酢
酸ビニル−エチレン−アクリル酸エステル共重合体エマ
ルジョン(住友化学工業株式会社製、スミカフレックス
910;ガラス転移温度 −20℃)100部を混合し
た。この混合液に、粘着付与剤の製造例1〜4の粘着付
与剤70部を混合して、4種類の感熱性粘着剤層塗液を
調製した。これらを順に感熱性粘着剤層塗液A、B、
C、Dとする。
【0050】感熱性粘着剤層塗液の調製2 固体可塑剤分散液B200部に、熱可塑性樹脂として酢
酸ビニル−エチレン−アクリル酸エステル共重合体エマ
ルジョン(住友化学工業株式会社製、スミカフレックス
910;ガラス転移温度 −20℃)100部を混合し
た。この混合液に、粘着付与剤の製造例1の粘着付与剤
70部を混合して感熱性粘着剤層塗液Eを調製した。
【0051】実施例1 予備操作で作製した支持体の片面に、エアーナイフコー
ターを用いて感熱性粘着剤層塗液Dを塗工量が20g/
2になるように塗工、乾燥し、感熱性粘着剤層を形成
した。この感熱性粘着剤層上にエアーナイフコーターを
用いて感熱性粘着剤層塗液Aを塗工量が5g/m2になる
ように塗工、乾燥して本発明の感熱性粘着シートを得
た。
【0052】実施例2 予備操作で作製した支持体の片面に、エアーナイフコー
ターを用いて感熱性粘着剤層塗液Bを塗工量が20g/
2になるように塗工、乾燥し、感熱性粘着剤層を形成
した。この感熱性粘着剤層上にエアーナイフコーターを
用いて感熱性粘着剤層塗液Aを塗工量が5g/m2になる
ように塗工、乾燥して本発明の感熱性粘着シートを得
た。
【0053】実施例3 予備操作で作製した支持体の片面に、エアーナイフコー
ターを用いて感熱性粘着剤層塗液Dを塗工量が20g/
2になるように塗工、乾燥し、感熱性粘着剤層を形成
した。この感熱性粘着剤層上にエアーナイフコーターを
用いて感熱性粘着剤層塗液Cを塗工量が5g/m2になる
ように塗工、乾燥して本発明の感熱性粘着シートを得
た。
【0054】実施例4 予備操作で作製した支持体の片面に、エアーナイフコー
ターを用いて感熱性粘着剤層塗液Bを塗工量が20g/
2になるように塗工、乾燥し、感熱性粘着剤層を形成
した。この感熱性粘着剤層上にエアーナイフコーターを
用いて感熱性粘着剤層塗液Cを塗工量が5g/m2になる
ように塗工、乾燥して本発明の感熱性粘着シートを得
た。
【0055】実施例5 予備操作で作製した支持体の片面に、エアーナイフコー
ターを用いて感熱性粘着剤層塗液Dを塗工量が20g/
2になるように塗工、乾燥し、感熱性粘着剤層を形成
した。この感熱性粘着剤層上にエアーナイフコーターを
用いて感熱性粘着剤層塗液Eを塗工量が5g/m2になる
ように塗工、乾燥して本発明の感熱性粘着シートを得
た。
【0056】比較例1 予備操作で作製した支持体の片面に、エアーナイフコー
ターを用いて感熱性粘着剤層塗液Aを塗工量が25g/
2になるように塗工、乾燥して感熱性粘着シートを得
た。
【0057】比較例2 予備操作で作製した支持体の片面に、エアーナイフコー
ターを用いて感熱性粘着剤層塗液Dを塗工量が25g/
2になるように塗工、乾燥して感熱性粘着シートを得
た。
【0058】比較例3 予備操作で作製した支持体の片面に、エアーナイフコー
ターを用いて感熱性粘着剤層塗液Dを塗工量が20g/
2になるように塗工、乾燥し、感熱性粘着剤層を形成
した。この感熱性粘着剤層上にエアーナイフコーターを
用いて感熱性粘着剤層塗液Bを塗工量が5g/m2になる
ように塗工、乾燥して本発明の感熱性粘着シートを得
た。
【0059】比較例4 予備操作で作製した支持体の片面に、エアーナイフコー
ターを用いて感熱性粘着剤層塗液Aを塗工量が20g/
2になるように塗工、乾燥し、感熱性粘着剤層を形成
した。この感熱性粘着剤層上にエアーナイフコーターを
用いて感熱性粘着剤層塗液Cを塗工量が5g/m2になる
ように塗工、乾燥して本発明の感熱性粘着シートを得
た。
【0060】比較例5 予備操作で作製した支持体の片面に、エアーナイフコー
ターを用いて感熱性粘着剤層塗液Aを塗工量が20g/
2になるように塗工、乾燥し、感熱性粘着剤層を形成
した。この感熱性粘着剤層上にエアーナイフコーターを
用いて感熱性粘着剤層塗液Bを塗工量が5g/m2になる
ように塗工、乾燥して本発明の感熱性粘着シートを得
た。
【0061】以上の実施例、比較例により得られた感熱
性粘着シートを以下の試験方法により評価し、その結果
を表2に示した。
【0062】<試験方法> 1)接着性 感熱性粘着シートを120℃雰囲気内で1分間加熱する
ことにより粘着性を発現させた後、速やかにステンレス
鋼板に貼り付けた。1日後、180度動剥離強度(30
0mm/分)をテンシロン万能試験機にて測定した。な
お、表1中の単位はg/25mmである。接着力が80
0g/25mm以上の場合接着性が十分あり優れてい
る。500g/25mm以上800g/25mm未満の
場合は実用上問題のないレベルであり、500g/25
mm未満の場合は接着性に劣っており実用上使用困難で
ある。
【0063】2)耐ブロッキング性1 感熱性粘着シートの感熱性粘着剤層と該シートの未塗工
面が対向するように重ね合わせ、500g/cm2の加重
をかけた。50℃で1日間保存後に、ブロッキングの発
生状況を下記の基準で評価した。 ◎:ブロッキングを起こさなかったもの。 ○:少しブロッキングするが実用上問題のないもの。 ×:ブロッキングを起こしており実用上問題があるも
の。
【0064】2)耐ブロッキング性2 感熱性粘着シートの感熱性粘着剤層と該シートの未塗工
面が対向するように重ね合わせ、500g/cm2の加重
をかけた。60℃で1日間保存後に、ブロッキングの発
生状況を下記の基準で評価した。 ◎:ブロッキングを起こさなかったもの。 ○:少しブロッキングするが実用上問題のないもの。 ×:ブロッキングを起こしており実用上問題があるも
の。
【0065】
【表2】
【0066】<評価>実施例1〜5に示すように、支持
体の片面に、軟化点が150℃より低い粘着付与剤を含
有する第1の感熱性粘着剤層、軟化点が150℃以上の
粘着付与剤を含有する第2の感熱性粘着剤層を順次積層
させることにより、接着性能を低下させることなく、耐
ブロッキング性を向上させた感熱性粘着シートを作製す
ることができた。特に、第2の感熱性粘着剤層を構成す
る固体可塑剤の融点を70℃以上とすることにより、接
着性が良好で、60℃という高温下でもブロッキングを
起こさないシートを作製することができる。
【0067】一方、比較例1に示すように、軟化点が1
50℃以上の粘着付与剤を含有する感熱性粘着剤層を1
層設けた構成では接着性が不十分である。比較例2に示
すように、軟化点が150℃より低い粘着付与剤を含有
する感熱性粘着剤層を1層設けた構成では接着性は良好
であるものの耐ブロッキング性に劣る結果となった。比
較例3は軟化点が150℃よりも低い粘着付与剤を含有
する感熱性粘着剤層を2層設けた構成であるが、高温で
の耐ブロッキング性に劣る。比較例4は軟化点が150
℃以上の粘着付与剤を含有する感熱性粘着剤層を2層設
けた構成であるため、接着性に劣っている。比較例5は
実施例2と反対に、軟化点が150℃以上の粘着付与剤
を含有する感熱性粘着剤層、軟化点が150℃よりも低
い粘着付与剤を含有する感熱性粘着剤層を順に設けた構
成であるが、接着性、高温での耐ブロッキング性ともに
劣る結果となった。
【0068】
【発明の効果】支持体の片面に、軟化点が150℃より
低い粘着付与剤を含有する第1の感熱性粘着剤層、軟化
点が150℃以上の粘着付与剤を含有する第2の感熱性
粘着剤層を順次積層することにより、耐ブロッキング性
が良好で接着性の低下のない感熱性粘着シートを作製す
ることが可能となる。こうした構成にすることにより、
軟化点が150℃よりも低い粘着付与剤を含有する第1
の感熱性粘着剤層が有する優れた接着性能と、軟化点が
150℃以上の粘着付与剤を含有する第2の感熱性粘着
剤層が有する優れた耐ブロッキング性を併せ持たせるこ
とが可能となる。さらに、第2の感熱性粘着剤層を構成
する固体可塑剤の融点を70℃以上とすることにより、
さらに耐ブロッキング性は向上する。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体の片面に、軟化点が150℃より
    低い粘着付与剤を含有する第1の感熱性粘着剤層、軟化
    点が150℃以上の粘着付与剤を含有する第2の感熱性
    粘着剤層を順次積層したことを特徴とする感熱性粘着シ
    ート。
  2. 【請求項2】 第2の感熱性粘着剤層が融点が70℃以
    上である固体可塑剤を含有することを特徴とする請求項
    1記載の感熱性粘着シート。
JP8982898A 1998-04-02 1998-04-02 感熱性粘着シート Pending JPH11286661A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002146303A (ja) * 2000-11-06 2002-05-22 Ricoh Co Ltd 感熱性粘着材料、その熱活性化方法及び感熱性粘着材料の貼付方法
JP2007246679A (ja) * 2006-03-15 2007-09-27 Ricoh Co Ltd 感熱性粘着材料及び感熱性粘着材料ロール
JP2009046348A (ja) * 2007-08-20 2009-03-05 Nihon Yamamura Glass Co Ltd 感熱ラベル貼着ガラス製品

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