JPH11286667A - 感熱性粘着剤組成物および感熱性粘着シート - Google Patents

感熱性粘着剤組成物および感熱性粘着シート

Info

Publication number
JPH11286667A
JPH11286667A JP8982998A JP8982998A JPH11286667A JP H11286667 A JPH11286667 A JP H11286667A JP 8982998 A JP8982998 A JP 8982998A JP 8982998 A JP8982998 A JP 8982998A JP H11286667 A JPH11286667 A JP H11286667A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sensitive adhesive
heat
heat sensitive
solid plasticizer
adhesive sheet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8982998A
Other languages
English (en)
Inventor
Katsuaki Arai
克明 新井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Paper Mills Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Paper Mills Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Paper Mills Ltd filed Critical Mitsubishi Paper Mills Ltd
Priority to JP8982998A priority Critical patent/JPH11286667A/ja
Publication of JPH11286667A publication Critical patent/JPH11286667A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Adhesive Tapes (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】60℃程度の高温雰囲気下に長時間曝されても
ブロッキングを誘発せず、充分な接着力を発現する感熱
性粘着剤組成物、及びそれを紙やフィルムなどの支持体
に塗工してなる感熱性粘着シートを提供することにあ
る。 【解決手段】少なくとも固体可塑剤と粘着剤を含む感熱
性粘着剤組成物において、固体可塑剤が下記一般式1で
示される化合物である感熱性粘着剤組成物。また、支持
体の片面に一般式1で示される化合物を含む感熱性粘着
剤組成物を塗工してなる感熱性粘着シート。 【化1】 (一般式1において、R1は、水素原子、炭素数が1〜
5のアルキル基の何れかを表し、置換基の位置はo−、
m−、p−の何れでも構わず、2つの置換基R1は異な
る置換基であっても構わない。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、常温では非粘着性
であるが加熱により粘着性が発現し、しかも粘着性発現
後も粘着性が持続する感熱性粘着シートに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】近年、ラベル用記録シートを、価格表示
用ラベル、商品表示(バーコード)用ラベル、品質表示
用ラベル、計量表示用ラベル、広告宣伝用ラベル(ステ
ッカー)等のラベル用途として使用することが増加して
いる。その記録方式もインクジェット記録方式、感熱記
録方式、感圧記録方式等様々な方式がある。従来よりラ
ベルの情報記録面とは反対面に、粘着剤層と剥離紙を積
層した構成の一般的な粘着シートが、貼り合わせ時に剥
離紙を剥がし加圧のみで簡便に貼り合わせることのでき
るため広く使用されている。しかし、一般的な構成の粘
着シートは、剥離紙を剥離して使用するが、剥離された
剥離紙は回収されて再利用され難く、ほとんどの場合廃
棄処分されている。また、いわゆる粘着剤層はタックを
もっており、剥離紙を剥がした後の取り扱いが非常に難
しく、被着体に不用意に貼り付けてしまったときに貼り
直すために粘着シートを剥がそうとすると、粘着シート
がカールしたりしわが入ったりし、最悪の場合にはシー
トが破れるという問題があった。近年では、常温では粘
着性を示さず剥離紙を必要としない感熱性粘着シートが
注目されている。
【0003】感熱性粘着剤は、固体可塑剤および熱可塑
性樹脂を必須成分とし、これらに粘着付与剤等を混合し
たもので、これらの混合物を支持体上の印刷面の反対面
に塗工することにより感熱性粘着シートが得られる。感
熱性粘着シートの粘着層表面は、常温では全く粘着性を
示さないが、加熱することにより粘着性が発現し、熱源
を取り去った後でも暫くの間粘着性を維持するものであ
り、加熱によりまず固体可塑剤が融解し、熱可塑性樹脂
と粘着付与剤を溶解することにより粘着性が発現すると
考えられている。感熱性粘着シートは、前記の一般的な
粘着シートのように剥離紙を使用しないため、省資源、
環境問題の点から有利である。更に、被着体に接触させ
てから感熱性粘着シートを加熱すれば接着できるため、
貼付ミスを防止できる。
【0004】このような利点を有する感熱性粘着シート
であっても、従来のものには問題点を有するものもあっ
た。その問題点の1つとして、ブロッキングが挙げられ
る。ブロッキングは、粘着を意図しないにも拘わらず粘
着性を発現してしまう現象であり、常温よりも高い温度
雰囲気下に長時間曝された場合等に誘発することがあ
る。ロール状態またはそれを枚葉に裁断して積み重ねた
状態のいずれの場合においても、一たびブロッキングを
誘発すれば、感熱性粘着剤層と外面(支持体を挟んで感
熱性粘着剤層と反対面)とが接着し、紙送りに支障をき
たすのみならず、外面の印刷にも悪影響を与えることに
なる。
【0005】従来の感熱性粘着シートに用いられている
固体可塑剤としては、フタル酸ジエステル及びカテコー
ルジエステルなどの融点が約40〜130℃の範囲の各
種エステル系化合物が挙げられるが、従来の感熱性粘着
シート用固体可塑剤として最も汎用されているフタル酸
ジシクロヘキシルを例にとって説明すると、この融点は
64℃であるにも拘わらず、この固体可塑剤を用いて作
製された感熱性粘着シートは、約50℃の雰囲気下に保
存することにより粘着性が発現する現象が観察される。
【0006】そこで、ブロッキングを防止する手段とし
て、感熱性粘着剤中に滑性のあるワックスを配合する方
法(特公昭62−21835号公報)、無機物を添加あ
るいは混合させる方法(特開平2−282050号公
報)、固体可塑剤の表面を無機化合物やコロイド粒子で
保護し、固体可塑剤の軟化を抑制することでブロッキン
グを防止する方法(特開平6−57223号公報、特開
平6−100847号公報、特開平6−100848号
公報)等が開示されている。しかし、ワックスを配合す
るとブロッキング防止効果が不十分であるばかりか、逆
に粘着性の低下をもたらす。通常の無機物の添加だけで
は耐ブロッキング性が不十分である。固体可塑剤の表面
を無機化合物やコロイド粒子で保護すると、固体可塑剤
の溶融、拡散に時間がかかり、感熱性粘着剤の粘着性が
現れにくく、接着性能が低下する等の問題を生じ、実用
上不十分である。また、高融点の可塑剤を用いることに
よりブロッキングは改良されるが、粘着力の著しい低下
をもたらす等の副作用が生じ、実際にはブロッキングが
起こらないような低温度条件下で輸送、保管されている
のが現状である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】よって、本発明が解決
しようとする課題は、第一に60℃程度の高温雰囲気下
に長時間曝されてもブロッキングを誘発せず、充分な接
着力を発現する感熱性粘着剤組成物、及びそれを紙やフ
ィルムなどの支持体に塗工してなる感熱性粘着シートを
提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の課題は、少なく
とも固体可塑剤と熱可塑性樹脂を含む感熱性粘着剤組成
物において、固体可塑剤としてある特定の化合物を使用
することにより達成される。
【0009】すなわち、本発明は、少なくとも固体可塑
剤と熱可塑性樹脂を含む感熱性粘着剤組成物において、
固体可塑剤が下記一般式1で示される化合物である感熱
性粘着剤組成物の発明である。
【0010】
【化2】 (一般式1において、R1は、水素原子、炭素数が1〜
5のアルキル基の何れかを表し、置換基の位置はo−、
m−、p−の何れでも構わず、2つの置換基R1は異な
る置換基であっても構わない。)
【0011】前記感熱性粘着剤組成物を支持体の片面に
塗工してなる感熱性粘着シートの発明である。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の感熱性粘着剤組
成物および感熱性粘着シートについて詳細に説明する。
本発明は、固体可塑剤が上記一般式1で示される化合物
である感熱性粘着剤組成物であり、この感熱性粘着剤組
成物を紙、フィルム等の支持体に塗工してなる感熱性粘
着シートである。
【0013】本発明に係わる固体可塑剤は、上記一般式
1で示される化合物であり、R1、R2は、水素原子、
炭素数が1〜5のアルキル基の何れかを表し、置換基の
位置はo−、m−、p−の何れでも構わない。上記一般
式で示される化合物を感熱性粘着剤組成物の固体可塑剤
として使用することは従来知られておらず、上記化合物
を用いることにより、耐ブロッキング性と接着性のバラ
ンスが良好となる。
【0014】これらのうち、本発明において好ましい固
体可塑剤として、融点が80℃以上130℃以下の化合
物が挙げられる。これらの化合物を使用することにより
耐ブロッキング性は良好となる。さらに好ましい化合物
として、上記一般式1において、R1=R2=m−メチ
ル基を有する化合物である、2,2−ビス{4−[2−
(m−メチルフェノキシ)エトキシ]フェニル}プロパ
ン(融点84℃)が挙げられる。この化合物を使用した
場合は、接着性と耐ブロッキング性のバランスが良好と
なる。
【0015】本発明において、上記一般式1で示される
化合物以外に、固体可塑剤として公知の材料を固体可塑
剤として併用しても構わない。併用できる固体可塑剤
は、例えば、フタル酸ジヘキシル、フタル酸ジシクロヘ
キシル、フタル酸ジヒドロアビエチル、フタル酸ジフェ
ニル、N−シクロへキシル−p−トルエンスルホンアミ
ド、安息香酸スクロース、三安息香酸トリメチロールエ
タン、四安息香酸ペンタエリトリット、八酢酸スクロー
ス、イソフタル酸ジメチル、クエン酸トリシクロヘキシ
ル、二安息香酸エチレングリコール、カテコールジパル
ミテート、カテコールジステアレート、カテコールジベ
ンゾエート等のカテコール誘導体、さらには、チオビス
〔エチレン3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロ
キシフェニル)プロピオネート〕、トリエチレングリコ
ールビス〔3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5
−メチルフェニル)プロピオネート〕、1,6−ヘキサ
ンジオールビス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−
ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕等のヒンダード
フェノール系化合物、2−[5′−(1″,1″,
3″,3″−テトラメチルブチル)−2′−ヒドロキシ
フェニル]ベンゾトリアゾール、2−[5′−(1″,
1″,2″,3″−テトラメチルブチル)−2′−ヒド
ロキシフェニル]ベンゾトリアゾール、2−[3′,
5′−ジ−(2″,2″−ジメチルプロピル)−2′−
ヒドロキシフェニル]ベンゾトリアゾール、2−(3′
−t−ブチル−5′−メチル−2′−ヒドロキシフェニ
ル)−5−クロロベンゾトリアゾール等のトリアゾール
系化合物等の融点が約40〜140℃の範囲の各種化合
物が挙げられる。これらの化合物は単独または複数を組
み合わせて用いられる。
【0016】上記一般式1で示される化合物は、ボール
ミル、サンドミル、ペイントシェイカー、ダイノミル、
アトライター、ヘンチェルミキサー等の湿式もしくは乾
式の粉砕機により微粒化され水分散液として用いられ
る。固体可塑剤の粒径は10μm以下が好ましく、より
好ましくは5μm以下であるが、実用上からは1〜2μ
mである。
【0017】感熱性粘着剤組成物を構成する熱可塑性樹
脂の種類としては、(メタ)アクリル酸エステル共重合
体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリ
ル酸エステル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合
体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、エチレン
−酢酸ビニル共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸エステ
ル共重合体、エチレン−塩化ビニル共重合体、エチレン
−アクリル酸エステル共重合体、酢酸ビニル−エチレン
−塩化ビニル共重合体、酢酸ビニル−エチレン−アクリ
ル酸エステル共重合体、酢酸ビニル−エチレン−スチレ
ン共重合体、ポリブタジエン、ポリウレタン等の樹脂が
挙げられる。これらは単独または複数を組み合わせて用
いられる。
【0018】感熱性粘着剤組成物を構成する熱可塑性樹
脂は、ガラス転移温度が−50℃以上50℃以下である
ことが好ましく、より好ましくは−35℃以上30℃以
下である。ガラス転移温度が−50℃以下ではブロッキ
ングを生じやすく、50℃を超えると加熱したときに粘
着性が現れにくい。
【0019】本発明における固体可塑剤は、熱可塑性樹
脂100部に対して50〜400部、好ましくは100
〜300部の範囲で用いられる。50部未満の場合はブ
ロッキングが生じやすくなり、400部を超えると粘着
力の低下やチョーキングが生じやすくなる。
【0020】本発明に係わる感熱性粘着剤組成物には、
粘着力を向上させるために、粘着付与剤を添加すること
ができる。本発明に用いる粘着付与剤の具体例として
は、テルペン樹脂、脂肪族系石油樹脂、芳香族系石油樹
脂、クマロンインデン樹脂、スチレン系樹脂、フェノー
ル樹脂、テルペンフェノール樹脂、ロジン誘導体樹脂等
が用いられる。
【0021】これら粘着付与剤は、熱可塑性樹脂100
部に対し200部以下、好ましくは20〜150部の範
囲で混合して用いられる。粘着付与剤の添加部数が20
0部を超えると接着性が低下しやすい。
【0022】本発明に係わる感熱性粘着剤組成物には、
顔料等も本発明の目的を妨げない範囲で添加可能であ
り、例えばアルミニウム、亜鉛、カルシウム、マグネシ
ウム、バリウム、チタン等の炭酸塩、酸化物、水酸化
物、硫酸塩等、および天然シリカ、ゼオライト、カオリ
ン、焼成カオリン等の粘土類を含む無機系顔料、澱粉、
スチレン樹脂、ポリオレフィン樹脂、メラミン樹脂、ア
クリル樹脂、パラフィン、天然ワックス、合成ワックス
等が使用可能である。
【0023】本発明に係わる感熱性粘着剤組成物には、
感熱性粘着剤層と支持体との接着または感熱性粘着剤層
内の凝集力を高める目的で、水性高分子バインダー、例
えばポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、酸化澱
粉、エーテル化澱粉、カルボキシメチルセルロース、ヒ
ドロキシエチルセルロース等のセルロース誘導体、カゼ
イン、ゼラチン、アルギン酸ソーダ等を添加することが
できる。
【0024】本発明に係わる感熱性粘着剤組成物には前
記成分以外に必要に応じて硬膜剤、防腐剤、染料、紫外
線吸収剤、酸化防止剤、pH調節剤、消泡剤等の各種添
加剤を添加することができる。
【0025】本発明に係わる支持体に好ましく用いられ
る原紙は、木材パルプと填料を主成分として構成され
る。木材パルプとしては、LBKP、NBKP等の化学
パルプ、GP、PGW、RMP、TMP、CTMP、C
MP、CGP等の機械パルプ、DIP等の古紙パルプ等
のパルプを含み、必要に応じて従来公知の顔料やバイン
ダー及びサイズ剤や定着剤、歩留まり向上剤、カチオン
化剤、紙力増強剤等の各種添加剤を1種以上用いて混合
し、長網抄紙機、円網抄紙機、ツインワイヤ抄紙機等の
各種装置で支持体の製造が可能であり、酸性、中性、ア
ルカリ性で抄造できる。また、該原紙は、金属ロールと
合成樹脂ロールからなるカレンダー装置をオンマシン処
理しても良い。その際、オフマシン処理しても良く、処
理後に、更にマシンカレンダー、スーパーカレンダー等
でカレンダー処理を施して平坦性をコントロールしても
良い。
【0026】原紙に含まれる填料としては、例えば、軽
質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、カオリン、タ
ルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、
酸化亜鉛、硫化亜鉛、サチンホワイト、珪酸アルミニウ
ム、ケイソウ土、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、
合成シリカ、水酸化アルミニウム、アルミナ、ゼオライ
ト、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウムのような白
色無機顔料、スチレン系プラスチックピグメント、アク
リル系プラスチックピグメント、ポリエチレン、マイク
ロカプセル、尿素樹脂、メラミン樹脂のような有機顔料
等が挙げられる。
【0027】原紙に含まれるサイズ剤としては、例え
ば、酸性抄紙用ロジンサイズ剤、中性抄紙用変性ロジン
サイズ剤、AKD、ASA、カチオンポリマー型サイズ
剤等を挙げることができる。
【0028】本発明に係わる支持体としてはさらに、グ
ラシン紙、アート紙、コーテッド紙、キャスト紙などの
塗工紙を用いることが可能である。ポリエチレン、ポリ
プロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド
等のプラスチックシート、およびこれらの合成繊維から
なる合成紙や不織布、または合成樹脂を紙に片面、また
は両面にラミネートしたラミネート紙、金属箔、または
金属箔と紙、蒸着紙、ホログラム処理を施した不透明シ
ート、合成樹脂フィルムとの貼り合わせ品、マイカ紙、
ガラスペーパー等も使用可能である。
【0029】更に、紙送りや重ねた場合のトラブル防止
のために導電処理を行ったり、支持体と感熱性粘着剤層
の間にアンダーコート層を設ける等、各種の公知技術を
必要に応じて付加することができる。
【0030】本発明に係わる感熱性粘着剤組成物は、通
常紙塗工用に用いられているブレードコーター、グラビ
アコーター、グラビアオフセットコーター、バーコータ
ー、ロールコーター、ナイフコーター、エアナイフコー
ター、コンマコーター、Uコンマコーター、スムージン
グコーター、マイクログラビアコーター、リバースロー
ルコーター、4本あるいは5本ロールコーター、ディッ
プコーター、落下カーテンコーター、スライドコータ
ー、ダイコーター等、若しくはフレキソ、凸版、グラビ
ア、オフセット等の各種印刷機を用いて支持体に塗工、
印刷される。
【0031】支持体に感熱性粘着剤組成物を塗工若しく
は印刷する際、固体可塑剤が融解しない温度範囲で乾燥
されなければならない。乾燥の手段としては熱風乾燥の
他に赤外線、マイクロ波、高周波による熱源を利用した
乾燥方法が使用できる。
【0032】感熱性粘着剤組成物の塗布量は、乾燥塗工
量で通常2g/m2以上50g/m2以下、好ましくは5g
/m2以上35g/m2以下の範囲で塗布される。塗工量が
2g/m2未満であると、加熱による接着を行う際に十分
な接着力が得にくい。また、50g/m2を超えると接
着機能が飽和し経済上好ましくない。
【0033】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳しく説明する
が、本発明の内容は、実施例に限られるものではない。
以下に示す部および%のいずれも重量基準である。ま
た、塗工量を示す値は断わりのない限り乾燥後の塗工量
である。
【0034】予備操作 支持体の抄造 支持体は、LBKP(濾水度420mlcsf)72部
とNBKP(濾水度440mlcsf)28部からなる
木材パルプ100部に対して、軽質炭酸カルシウム/重
質炭酸カルシウム/タルクの比率が32/33/35の
顔料25部、市販アルキルケテンダイマー0.12部、
市販カチオン系アクリルアミド0.03部、市販カチオ
ン化澱粉1.2部、硫酸バンド0.5部を調製後、長網
抄紙機を用いて坪量100g/m2で抄造した。
【0035】実施例1 固体可塑剤として一般式1で示される化合物中、R1=
R2=水素原子を有する化合物である、2,2−ビス
(4−フェノキシエトキシフェニル)プロパン(融点1
04℃)100部に、分散剤としてポリアクリル酸のナ
トリウム塩(東亞合成株式会社製、アロンT−40)を
5重量部と水を均一に混合して濃度50%としボールミ
ルを用いて平均粒子径が2.0μmになるまで粉砕し、
固体可塑剤分散液を得た。
【0036】この固体可塑剤分散液180部に、熱可塑
性樹脂として酢酸ビニル−エチレン−アクリル酸エステ
ル共重合体エマルジョン(住友化学工業株式会社製、ス
ミカフレックス910)100部と、粘着付与剤として
ロジンエステル分散液(荒川化学工業株式会社製、スー
パーエステルE−730)100部とを混合して、固形
分濃度50重量%の感熱性粘着剤組成物の分散液を得
た。
【0037】この感熱性粘着剤組成物分散液を、乾燥塗
布量が20g/m2になるように予備操作で作製した支持
体の片面に塗布し、40℃で2分間乾燥して本発明の感
熱性粘着シートを得た。
【0038】実施例2 固体可塑剤として一般式1で示される化合物中、R1=
R2=m−メチル基を有する化合物である、2,2−ビ
ス{4−[2−(m−メチルフェノキシ)エトキシ]フ
ェニル}プロパン(融点84℃)100部に、分散剤と
してポリアクリル酸のナトリウム塩(東亞合成株式会社
製、アロンT−40)を5重量部と水を均一に混合して
濃度50%としボールミルを用いて平均粒子径が2.0
μmになるまで粉砕し、固体可塑剤分散液を得た。こう
して得た固体可塑剤分散液を使用した以外は実施例1と
同様にして本発明の感熱性粘着シートを作製した。
【0039】比較例1 固体可塑剤としてフタル酸ジシクロへキシル(融点64
℃)100部に、分散剤としてノニオン性界面活性剤
(商品名:ノイゲンEA−120、第一工業製薬株式会
社製)2.4重量部と水を均一に混合して濃度56%と
しボールミルを用いて平均粒子径2.0μmになるまで
粉砕し、固体可塑剤分散液を得た。こうして得た固体可
塑剤分散液を使用した以外は実施例1と同様にして感熱
性粘着シートを作製した。
【0040】以上の実施例、比較例により得られた感熱
性粘着シートを以下の試験方法により評価し、その結果
を表1に示した。
【0041】<試験方法> 1)接着性 感熱性粘着シートを120℃雰囲気内で1分間加熱する
ことにより粘着性を発現させた後、速やかにステンレス
鋼板に貼り付けた。1日後、180度動剥離強度(30
0mm/分)をテンシロン万能試験機にて測定した。な
お、表1中の単位はg/25mmである。接着力が80
0g/25mm以上の場合接着性が十分あり優れてい
る。500g/25mm以上800g/25mm未満の
場合は実用上問題のないレベルであり、500g/25
mm未満の場合は接着性に劣っており実用上使用困難で
ある。
【0042】2)耐ブロッキング性 感熱性粘着シートの感熱性粘着剤層と該シートの未塗工
面が対向するように重ね合わせ、500g/cm2の加重
をかけた。60℃で1日間保存後に、ブロッキングの発
生状況を下記の基準で評価した。 ◎:ブロッキングを起こさなかったもの。 ○:少しブロッキングするが実用上問題のないもの。 ×:ブロッキングを起こしており実用上問題があるも
の。
【0043】
【表1】
【0044】<評価>表1の結果から明らかなように、
本発明で示される固体可塑剤を使用した感熱性粘着シー
トは接着性、耐ブロッキング性のいずれにおいても優れ
た品質を示すものである。実施例2に示すように、固体
可塑剤として2,2−ビス{4−[2−(m−メチルフ
ェノキシ)エトキシ]フェニル}プロパン(融点84
℃)を用いた場合はポリエチレンに対する接着性が特に
良好である。
【0045】これらに反し、比較例1に挙げた感熱性粘
着剤組成物の固体可塑剤として一般的に使用されている
フタル酸ジシクロへキシル(融点64℃)を使用した場
合は、耐ブロッキング性に劣る。
【0046】
【発明の効果】本発明の感熱性粘着剤組成物は、固体可
塑剤として特定の化合物を用いることにより、支持体の
片面に塗工して感熱性粘着シートとした場合に、耐ブロ
ッキング性に優れ、接着性も良好となる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも固体可塑剤と熱可塑性樹脂を
    含む感熱性粘着剤組成物において、固体可塑剤が下記一
    般式1で示される化合物である感熱性粘着剤組成物。 【化1】 (一般式1において、R1は、水素原子、炭素数が1〜
    5のアルキル基の何れかを表し、置換基の位置はo−、
    m−、p−の何れでも構わず、2つの置換基R1は異な
    る置換基であっても構わない。)
  2. 【請求項2】 請求項1に記載された感熱性粘着剤組成
    物を支持体の片面に塗工してなる感熱性粘着シート。
JP8982998A 1998-04-02 1998-04-02 感熱性粘着剤組成物および感熱性粘着シート Pending JPH11286667A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8982998A JPH11286667A (ja) 1998-04-02 1998-04-02 感熱性粘着剤組成物および感熱性粘着シート

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8982998A JPH11286667A (ja) 1998-04-02 1998-04-02 感熱性粘着剤組成物および感熱性粘着シート

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11286667A true JPH11286667A (ja) 1999-10-19

Family

ID=13981658

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8982998A Pending JPH11286667A (ja) 1998-04-02 1998-04-02 感熱性粘着剤組成物および感熱性粘着シート

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11286667A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1193284B1 (en) Heat-sensitive adhesive material,method of preparing same and method of using same
EP1479743A1 (en) Heat-sensitive adhesive material, adhered article, process and apparatus for thermally activating the heat-sensitive adhesive material
JP2006076239A (ja) 感熱粘着層を有する感熱記録材料
JP2002114953A (ja) 感熱性粘着材料及びその貼着方法
JPH11286667A (ja) 感熱性粘着剤組成物および感熱性粘着シート
JPH11286661A (ja) 感熱性粘着シート
JP3556414B2 (ja) ディレードタック型粘着剤組成物及び粘着シート
JPH11279495A (ja) 感熱性粘着シート
JPH11286658A (ja) 感熱性粘着シート
JP2000073022A (ja) 感熱性粘着シート
JPH11279496A (ja) 感熱性粘着シート
JP2002114954A (ja) 感熱性粘着材料及びその貼着方法
JP5020718B2 (ja) 感熱性粘着材料
JP4949872B2 (ja) 感熱性粘着剤及び感熱性粘着シート
JP3549088B2 (ja) 感熱性粘着シートおよび感熱性粘着型感熱記録シート
JP2002114955A (ja) 感熱性粘着材料、その貼着方法、および感熱性粘着剤の製造方法
JP2002121532A (ja) 感熱性粘着材料、その活性化方法及び貼着方法
JP2008222973A (ja) 感熱性粘着材料および感熱性粘着シート
JPH10268779A (ja) 粘接着シート
JP3922657B2 (ja) 感圧接着剤組成物を用いた記録用シート
JPH11286165A (ja) 感熱型粘接着性情報記録シート
JP2004211004A (ja) 感熱性粘着材料
JP2005010566A (ja) 感熱性粘着材料の熱活性化方法およびそれを用いた感熱性粘着材料
JPH0770521A (ja) 感圧性機密シ−ト
JP3687258B2 (ja) 記録用の粘着シート