JP2002114955A - 感熱性粘着材料、その貼着方法、および感熱性粘着剤の製造方法 - Google Patents

感熱性粘着材料、その貼着方法、および感熱性粘着剤の製造方法

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JP2002114955A
JP2002114955A JP2000309780A JP2000309780A JP2002114955A JP 2002114955 A JP2002114955 A JP 2002114955A JP 2000309780 A JP2000309780 A JP 2000309780A JP 2000309780 A JP2000309780 A JP 2000309780A JP 2002114955 A JP2002114955 A JP 2002114955A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 粘着力を維持しつつ、耐ブロッキング性が向
上した感熱性粘着材料を提供する。 【解決手段】 本発明の感熱性粘着材料は、熱可塑性樹
脂と可塑剤が複合した微粒子を主成分とする感熱性粘着
剤からなる感熱性粘着層を支持体上に付与してなるか、
または、熱可塑性樹脂と可塑剤および粘着付与剤が複合
した微粒子を主成分とする感熱性粘着剤からなる感熱性
粘着層を支持体上に付与してなるものである。前記微粒
子の体積平均粒子径は0.5μm〜10.0μmである
ことが好ましい。また、前記熱可塑性樹脂は、素材が例
えばアクリル酸エステル共重合体であること、ガラス転
移点が0℃〜−70℃であること、平均分子量が10万
〜30万であることがそれぞれ好ましい。さらに、前記
可塑剤としては融点50℃〜120℃の固体可塑剤が好
ましく、その具体例としてヒンダードフェノール化合物
が挙げられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は感熱性粘着材料、そ
の貼着方法、およびこの感熱性粘着材料の感熱性粘着層
を形成する感熱性粘着剤の製造方法に関し、とくに、常
温では非粘着性であるが加熱により粘着性が発現し、し
かも粘着性発現後も粘着性が持続する感熱性粘着シート
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、ラベル用粘着シートを、価格表示
用ラベル、商品表示(バーコード)用ラベル、品質表示
用ラベル、計量表示用ラベル、広告宣伝用ラベル(ステ
ッカー)等のラベル用途として使用することが増加して
いる。その記録方式もインクジェット記録方式、感熱記
録方式、感圧記録方式等様々な方式がある。
【0003】従来よりラベルの情報記録面とは反対面
に、粘着剤層と剥離紙を積層した構成の一般的な粘着シ
ートが、貼り合わせ時に剥離紙を剥がし加圧のみで簡便
に貼り合わせることのできるため広く使用されている。
【0004】しかし、一般的な構成の粘着シートは、剥
離紙を剥離して使用するが、剥離された剥離紙は回収さ
れて再利用され難く、ほとんどの場合廃棄処分されてい
る。また、いわゆる粘着剤層はタックをもっており、剥
離紙を剥がした後の取り扱いが非常に難しく、被着体に
不用意に貼り付けてしまったときに貼り直すために粘着
シートを剥がそうとすると、粘着シートがカールしたり
しわが入ったりし、最悪の場合にはシートが破れるとい
う問題があった。近年では、常温では粘着性を示さず剥
離紙を必要としない感熱性粘着シートが注目されてい
る。
【0005】感熱性粘着剤は、固体可塑剤および/また
は液体可塑剤と熱可塑性樹脂を必須成分とし、これらに
粘着付与剤等を混合したもので、これらの混合物を支持
体上の印刷面の反対面に塗工することにより感熱性粘着
材料が得られる。感熱性粘着材料の粘着層表面は、常温
では全く粘着性を示さないが、加熱することにより粘着
性が発現し、熱源を取り去った後でも暫くの間粘着性を
維持するものであり、加熱によりまず固体可塑剤が融解
し、熱可塑性樹脂と粘着付与剤を溶解することにより粘
着性が発現すると考えられている。また液体可塑剤につ
いては一般的にマイクロカプセルにより内包されてお
り、加熱によりシェル破壊、シェル透過が生じ前記同様
に熱可塑性樹脂と粘着付与剤を溶解することにより粘着
性が発現すると考えられている。
【0006】感熱性粘着材料は、前記の一般的な粘着材
料のように剥離紙を使用しないため、省資源、環境問題
の点から有利である。更に、被着体に当接させてから感
熱性粘着材料を加熱すれば接着できるため、貼付ミスを
防止できる。
【0007】このような利点を有する感熱性粘着材料で
あっても、従来のものには問題点を有するものもあっ
た。その問題点の一つとして粘着力が挙げられる。近
年、食品POS業界等では環境問題特にダイオキシン発
生対策で食品ラップを塩ビラップからポリオレフィンラ
ップに切り替わりつつある。このようなラップの上にP
OSラベルを貼り付けられているが、ポリオレフィンラ
ップでは塩ビラップよりも粘着剤との密着性、濡れ性が
非常に弱く簡単に剥がれてしまうという問題点がつきま
とっている。一般の粘着剤と剥離紙よりなる粘着材料に
ついてはこのようなラップに対して対策がなされてきつ
つある。従来よりある感熱性粘着材料についてもこのよ
うなラップに対する粘着力を高める努力はされてきてい
るが、未だ十分に満足しうるものはできていない。
【0008】さらに問題点の二つ目として、ブロッキン
グが挙げられる。ブロッキングは、粘着を意図しないに
も拘わらず粘着性を発現してしまう現象であり、常温よ
りも高い温度雰囲気下に長時間曝された場合等に誘発す
ることがある。ロール状態またはそれを枚葉に裁断して
積み重ねた状態のいずれの場合においても、一たびブロ
ッキングが誘発すれば、感熱性粘着剤層と外面(支持体
を挟んで感熱性粘着剤層と反対面)とが接着し、紙送り
に支障をきたすのみならず、外面の印刷にも悪影響を与
えることになる。
【0009】そこで、ブロッキングを防止する手段とし
て、感熱性粘着剤中に滑性のあるワックスを配合する方
法(特公昭62−21835号公報)、無機物を添加あ
るいは混合させる方法(特開平2−282050号公
報)、固体可塑剤の表面を無機化合物やコロイド粒子で
保護し、固体可塑剤の軟化を抑制することでブロッキン
グを防止する方法(特開平6−57223号公報、特開
平6−100847号公報、特開平6−100848号
公報)等が開示されている。
【0010】しかし、ワックスを配合するとブロッキン
グ防止効果が不十分であるばかりか、逆に粘着性の低下
をもたらす。通常の無機物の添加だけでは耐ブロッキン
グ性が不十分である。固体可塑剤の表面を無機化合物や
コロイド粒子で保護すると、固体可塑剤の溶融、拡散に
時間がかかり、感熱性粘着剤の粘着性が現れにくく、接
着性能が低下する等の問題を生じ、実用上不十分であ
る。また、高融点の可塑剤を用いることによりブロッキ
ングは改良されるが、粘着力の著しい低下をもたらす等
の副作用が生じ、実際にはブロッキングが起こらないよ
うな低温度条件下で輸送、保管されているのが現状であ
る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】よって、本発明が解決
しようとする第1の課題は、粘着力と耐ブロッキング性
が向上した感熱性粘着材料を得ること、すなわち、粘着
力を維持しつつ(低下させないで)、耐ブロッキング性
が向上した感熱性粘着材料を提供することにある。また
本発明の第2の課題は、上記感熱性粘着材料を被着体に
貼着する方法を提供することである。さらに本発明の第
3の課題は、上記感熱性粘着材料の感熱性粘着層を形成
する感熱性粘着剤の製造方法を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る感熱性粘
着材料は、熱可塑性樹脂と可塑剤が複合した微粒子を主
成分とする感熱性粘着剤からなる感熱性粘着層を支持体
上に付与してなることを特徴とする。
【0013】請求項2に係る感熱性粘着材料は、熱可塑
性樹脂と可塑剤および粘着付与剤が複合した微粒子を主
成分とする感熱性粘着剤からなる感熱性粘着層を支持体
上に付与してなることを特徴とする。
【0014】請求項3に係る感熱性粘着材料は、請求項
1または2において、前記微粒子の体積平均粒子径が
0.5μm〜10.0μmであることを特徴とする。
【0015】請求項4に係る感熱性粘着材料は、請求項
1〜3のいずれかにおいて、前記熱可塑性樹脂がアクリ
ル酸エステル共重合体、スチレンアクリル共重合体、エ
チレン酢酸ビニル共重合体から選ばれた少なくとも1種
の熱可塑性樹脂であることを特徴とする。
【0016】請求項5に係る感熱性粘着材料は、請求項
1〜4のいずれかにおいて、前記熱可塑性樹脂のガラス
転移点が0℃〜−70℃であることを特徴とする。
【0017】請求項6に係る感熱性粘着材料は、請求項
1〜5のいずれかにおいて、前記熱可塑性樹脂の平均分
子量が10万〜30万であることを特徴とする。
【0018】請求項7に係る感熱性粘着材料は、請求項
1〜6のいずれかにおいて、前記熱可塑性樹脂として2
−エチルヘキシルアクリレートを主成分とするアクリル
酸エステル共重合体を含むことを特徴とする。
【0019】請求項8に係る感熱性粘着材料は、請求項
1〜7のいずれかにおいて、前記可塑剤が固体可塑剤で
あることを特徴とする。
【0020】請求項9に係る感熱性粘着材料は、請求項
8において、前記固体可塑剤の融点が50℃〜120℃
であることを特徴とする。
【0021】請求項10に係る感熱性粘着材料は、請求
項9において、前記固体可塑剤が常温で固体状態を示
し、加熱により液状化後、20℃温度環境下に保存した
ときに再び固体化しないことを特徴とする。
【0022】請求項11に係る感熱性粘着材料は、請求
項10において、前記固体可塑剤としてヒンダードフェ
ノール化合物、ベンゾトリアゾール化合物、スルホンア
ミド化合物から選ばれた少なくとも1種を含有すること
を特徴とする。
【0023】請求項12に係る感熱性粘着材料は、請求
項11において前記固体可塑剤が、下記構造式で表され
るヒンダードフェノール化合物(化合物)であること
を特徴とする。
【0024】
【化4】
【0025】請求項13に係る感熱性粘着材料は、請求
項11において前記固体可塑剤が、下記構造式で表され
るベンゾトリアゾール化合物(化合物)であることを
特徴とする。
【0026】
【化5】
【0027】請求項14に係る感熱性粘着材料は、請求
項11において前記固体可塑剤が、下記構造式で表され
るスルホンアミド化合物(化合物)であることを特徴
とする。
【0028】
【化6】
【0029】請求項15に係る感熱性粘着材料は、請求
項1〜14のいずれかにおいて、前記感熱性粘着層と支
持体の間に、中空粒子を主成分とするアンダー層が付与
されていることを特徴とする。
【0030】請求項16に係る感熱性粘着材料は、請求
項1〜15のいずれかにおいて、前記感熱性粘着層上
に、ロイコ染料と顕色剤を主成分とする感熱記録層が設
けられていることを特徴とする。
【0031】請求項17に係る感熱性粘着材料は、請求
項1〜16のいずれかに記載の感熱性粘着材料を被着体
に貼着する方法であって、感熱性粘着材料を感熱性粘着
層側の面からサーマルヘッドで加熱することにより、前
記感熱性粘着剤を活性化させて粘着力を発現させ、この
粘着力の発現した感熱性粘着材料を被着体に貼り付ける
ことを特徴とする。
【0032】請求項18に係る感熱性粘着剤の製造方法
は、熱可塑性樹脂と可塑剤が複合した微粒子を主成分と
する感熱性粘着剤の製造方法であって、熱可塑性樹脂の
有機溶媒溶液と可塑剤の有機溶媒溶液を混合および乳化
分散して得た分散液と、粘着付与剤の有機溶媒分散液と
を混合することを特徴とする。この製造方法では前記熱
可塑性樹脂、可塑剤(固体可塑剤)として、上記請求項
に記載のものを使用することができる。
【0033】本発明者は、感熱性粘着材料について種々
の研究を重ねた結果、熱可塑性樹脂と可塑剤が複合した
微粒子、あるいは熱可塑性樹脂と可塑剤および粘着付与
剤が複合した微粒子を主成分とした感熱性粘着層を支持
体上に付与してなることを特徴とする感熱性粘着材料を
提供することで、上記第1の課題が解決できた。
【0034】従来の感熱性粘着材料は、たとえば樹脂粒
子と固体可塑剤粒子が別々に感熱性粘着層内に存在して
いるために、熱を印加されたときに、まず固体可塑剤が
液状化に溶解し、それが樹脂内に相溶していき樹脂が軟
化および粘着を発現するという熱活性化プロセスであっ
た。
【0035】この問題点は固体可塑剤が液状化するプロ
セスとそれが樹脂内に相溶するプロセスという2段階プ
ロセスを経ており、粘着を活性化させるために大きなエ
ネルギーを必要とし非常に活性化装置等に付加がかか
る。また液状化した可塑剤が樹脂内に相溶するプロセス
時に100%の可塑剤が樹脂内に相溶せず粘着力を十分
に発現させることができない。
【0036】ところが本発明によればあらかじめ熱可塑
性樹脂と固体可塑剤が分子レベルで複合した粒子形状を
とっているために、液状化した可塑剤が樹脂内へ相溶す
るプロセスが必要としなく、また100%の可塑剤が樹
脂と相溶できるのである。
【0037】さらに、前記熱可塑性樹脂が、アクリル酸
エステル共重合体、スチレンアクリル共重合体、エチレ
ン酢酸ビニル共重合体から選ばれる少なくとも1種以上
を用いることで、従来の感熱性粘着材料よりも強度な粘
着力を発現でき、たとえばポリオレフィンラップに対し
ても一般粘着ラベルと同レベルの粘着力を得ることを見
出した。
【0038】さらに、熱可塑性樹脂と可塑剤が複合した
微粒子または、熱可塑性樹脂と可塑剤および粘着付与剤
が複合した微粒子の体積平均粒子径が0.5μm〜1
0.0μmである感熱性粘着材料、熱可塑性樹脂のガラ
ス転移点が0℃〜−70℃である感熱性粘着材料、平均
分子量が10万〜30万である熱可塑性樹脂を用いた感
熱性粘着材料は、いずれも一層の粘着力を発現すること
ができる。これらの特徴を生かした熱可塑性樹脂として
は、アクリル酸エステル共重合体である2−エチルヘキ
シルアクリレートが挙げられる。
【0039】一方、前記可塑剤として固体可塑剤を用い
ることで粘着力のみならず、耐ブロッキング性について
も改善できることを見出した。通常状態では微粒子内の
可塑剤は固体状のために熱可塑性樹脂は活性化状態にな
っておらず粘着力は発現しない。そのため耐ブロッキン
グ性を向上させることができるのである。
【0040】さらに、融点が50〜120℃である可塑
剤、常温で固体状態を示し、加熱により液状化後、20
℃温度環境下に保存したときに、再び固体化しないこと
を特徴とする可塑剤を用いた感熱性粘着材料は一層、耐
ブロッキング性改善と高粘着力とくに低温環境条件下で
の高粘着力を発揮することができる。低温環境での高粘
着力を持つ感熱性粘着材料について様々な技術手段が施
されてきたが、十分な粘着力発現には至らなかった。通
常用いられる固体可塑剤がある温度で液状化しそれが低
温化に保管されると再度固体化し粘着力を消失してしま
うのが技術的な要因である。さまざまな固体可塑剤の中
から上記に述べた常温環境で固体化しない固体可塑剤を
用いることで低温環境下での高粘着力を実現できたので
ある。
【0041】また、前記固体可塑剤としてヒンダードフ
ェノール化合物、ベンゾトリアゾール化合物、スルホン
アミド化合物から選ばれた少なくとも1種を用いること
で、さらなる耐ブロッキング性改善機能を有する感熱性
粘着材料を提供することができる。これらの固体可塑剤
は熱可塑性樹脂や粘着付与剤との相溶性も非常に高いた
め、耐ブロッキング性向上ばかりでなく、粘着力の向上
にも有効である。このような固体可塑剤としては特に、
上記した化合物、化合物、化合物から選ばれる少
なくとも1種以上を用いることが好ましい。また、これ
らの固体可塑剤では、熱可塑性樹脂との組み合わせによ
り、特に粘着力について相乗効果が得られる。
【0042】さらには粘着層と支持体の間に、中空粒子
を主成分とするアンダー層を設けることで、サーマルヘ
ッドから供給される熱エネルギーを高効率に利用するこ
とができ、少ないエネルギーで十分な粘着力を発現させ
ることができる。
【0043】本発明の感熱性粘着材料では感熱性粘着層
上に、ロイコ染料と顕色剤を主成分とする感熱記録層
(感熱発色層)を設けることでも、様々な付加価値が得
られる。例えば感熱記録層側、感熱粘着層側から熱を印
加することで、粘着活性化と感熱発色を同時に行うこと
ができる。
【0044】本発明に係わる感熱性粘着材料の活性化方
法としては、熱風活性化方式、熱ロール活性化方式、サ
ーマルヘッド活性化方式などさまざまな活性化方式が可
能であるが、サーマルヘッドを用いた活性化方式が一般
的である。この場合、1つのプリンターで両面を熱印加
して使用することが可能である。
【0045】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の感熱性粘着材料
にかかる特徴について詳細に説明する。本発明における
感熱性粘着層を構成する固体可塑剤を、以下の[表1]
〜[表7](化合物1〜化合物37)に列挙するが、必
ずしもこの限りではない。なお、これらの表において、
化合物1〜7はヒンダードフェノール化合物、化合物8
〜15はベンゾトリアゾール化合物、化合物16〜29
はスルホンアミド化合物、化合物30〜37はフタル酸
化合物である。
【0046】
【表1】
【0047】
【表2】
【0048】
【表3】
【0049】
【表4】
【0050】
【表5】
【0051】
【表6】
【0052】
【表7】
【0053】これら固体可塑剤の中では、[表1]の化
合物1(上記化合物)、[表3]の化合物11(上記
化合物)および、[表5]の化合物17(上記化合物
)が粘着力、ブロッキング性の面から特に好ましい。
【0054】さらに、本発明における感熱性粘着剤層を
構成する液体可塑剤を以下に列挙するが必ずしもこの限
りではない。本発明で使用される液体可塑剤としてはア
ジピン酸ジブチル、アジピン酸ジ−2−エチルヘキシ
ル、アジピン酸ジ−n−ヘキシル、セバシン酸ジブチ
ル、セバシン酸−2−エチルヘキシル、フタル酸ブチル
ヘキシル、フタル酸ブチルベンジル、フタル酸ジメチ
ル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジ−2−エチルヘキシ
ル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジヘプチル、フタル酸
ジオクチル等が挙げられる。これら液体可塑剤は、マイ
クロカプセルに内包させて用いられるのが一般的であ
る。
【0055】本発明における感熱性粘着剤層を構成する
熱可塑性樹脂を以下に列挙するが必ずしもこの限りでは
ない。熱可塑性樹脂の種類としては、(メタ)アクリル
酸エステル共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、
スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−ブ
タジエン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重
合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、酢酸ビニル−ア
クリル酸エステル共重合体、エチレン−塩化ビニル共重
合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、酢酸ビ
ニル−エチレン−塩化ビニル共重合体、酢酸ビニル−エ
チレン−アクリル酸エステル共重合体、酢酸ビニル−エ
チレン−スチレン共重合体、ポリブタジエン、ポリウレ
タン等の樹脂が挙げられる。これら熱可塑性樹脂の中で
特にアクリル酸エステル共重合体、スチレン−アクリル
共重合体、アチレン酢酸ビニル共重合体が粘着品質に好
ましく、前記に記載した化合物1、化合物11、化合物
17との組み合わせによりさらに粘着性、ブロッキング
性の効果が相乗する。
【0056】本発明において、様々なワックスを添加す
ることもできる。ワックスとしては例えば動植物性ワッ
クス、合成ワックスなどのワックス類や高級脂肪酸、高
級脂肪酸アミド、高級脂肪酸アニリド、芳香族アミンの
アセチル化物、パラフィンワックス、木ろう、カルナウ
バろう、シェラック、モンタンろう、酸化パラフィン、
ポリエチレンワックス、酸化ポリエチレン等が、高級脂
肪酸としては、例えばステアリン酸、ベヘン酸等が、高
級脂肪酸アミドとしては、例えばステアリン酸アミド、
オレイン酸アミド、N−メチルステアリン酸アミド、エ
ルカ酸アミド、メチロールベヘン酸アミド、メチロール
ステアリン酸アミド、メチレンビスステアリン酸アミ
ド、エチレンビスステアリン酸アミド等が、高級脂肪酸
アニリドとしては、例えばステアリン酸アニリド、リノ
ール酸アニリド等が、芳香族アミンのアセチル化物とし
ては、例えばアセトトルイジド等が、各々例示される
が、高級脂肪族アミドの中のステアリン酸アミドのエマ
ルジョン粒子を用いることで粘着性に影響を与えないで
ブロッキングを改善することができる。
【0057】本発明における、アンダー層に用いる中空
粒子は、アクリル系ポリマーや塩化ビニリデン系ポリマ
ーなどの高分子化合物のものが挙げられる。
【0058】本発明に係わる感熱性粘着剤層には、粘着
力を向上するために、粘着付与剤を添加することができ
る。本発明に用いる粘着付与剤の具体例としては、テル
ペン樹脂、脂肪族系石油樹脂、芳香族系石油樹脂、クマ
ロンインデン樹脂、スチレン系樹脂、フェノール樹脂、
テルペンフェノール樹脂、ロジン誘導体樹脂等が用いら
れる。これら粘着付与剤は、熱可塑性樹脂100部に対
し200部以下、好ましくは20〜150部の範囲で混
合して用いられる。粘着付与剤の添加部数が200部を
越えるとブロッキングを生じ易くなる。
【0059】本発明に係わる感熱性粘着剤層には、フィ
ラー等も本発明の目的を妨げない範囲で添加可能であ
り、例えばアルミニウム、亜鉛、カルシウム、マグネシ
ウム、バリウム、チタン等の炭酸塩、酸化物、水酸化
物、硫酸塩等、および天然シリカ、ゼオライト、カオリ
ン、焼成カオリン等の粘度類を含む無機系顔料、澱粉、
スチレン樹脂、ポリオレフィン樹脂、メラミン樹脂、ア
クリル樹脂、パラフィン、天然ワックス、合成ワックス
等が使用可能である。
【0060】本発明に係わる感熱性粘着剤層には、感熱
性粘着剤層と支持体との接着または感熱性粘着剤層内の
凝集力を高める目的で、水性高分子バインダー、例えば
ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、酸化澱粉、エ
ーテル化澱粉、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキ
シエチルセルロース等のセルロース誘導体、カゼイン、
ゼラチン、アルギン酸ソーダ等を添加することができ
る。上記水性高分子バインダーの混合比率は、感熱性粘
着シートの本来の粘着力を損なわない範囲で添加され、
具体的には感熱性粘着剤層全固形分に対し30重量%以
下、より好ましくは10重量%以下の範囲で用いられ
る。
【0061】本発明に係わる感熱性粘着剤層には上記成
分以外に必要に応じて硬膜剤、防腐剤、染料、紫外線吸
収剤、酸化防止剤、pH調節剤、消泡剤等の各種添加剤
を添加することができる。
【0062】本発明に係わる支持体に好ましく用いられ
る原紙は、木材パルプと填料を主成分として構成され
る。木材パルプとしては、LBKP、NBKP等の化学
パルプ、GP、PGW、RMP、TMP、CTMP、C
MP、CGP等の機械パルプ、DIP等の古紙パルプ等
のパルプを含み、必要に応じて従来公知の顔料やバイン
ダー及びサイズ剤や定着剤、歩留まり向上剤、カチオン
化剤、紙力増強剤等の各種添加剤を1種以上用いて混合
し、長網抄紙機、円網抄紙機、ツインワイヤ抄紙機等の
各種装置で支持体の製造が可能であり、酸性、中性、ア
ルカリ性で抄造できる。また、該原紙は、金属ロールと
合成樹脂ロールからなるカレンダー装置をオンマシン処
理しても良い。その際、オフマシン処理しても良く、処
理後に、更にマシンカレンダー、スーパーカレンダー等
でカレンダー処理を施して平坦性をコントロールしても
良い。
【0063】原紙に含まれる填料としては、例えば、軽
質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、カオリン、タ
ルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、
酸化亜鉛、硫化亜鉛、サチンホワイト、珪酸アルミニウ
ム、ケイソウ土、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、
合成シリカ、水酸化アルミニウム、アルミナ、リトポ
ン、ゼオライト、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウ
ムのような白色無機顔料、スチレン系プラスチックピグ
メント、アクリル系プラスチックピグメント、ポリエチ
レン、マイクロカプセル、尿素樹脂、メラミン樹脂のよ
うな有機顔料等が挙げられる。
【0064】原紙に含まれるサイズ剤としては、例え
ば、酸性抄紙用ロジンサイズ剤、中性抄紙用変性ロジン
サイズ剤、AKD、ASA、カチオンポリマー型サイズ
剤等を挙げることができる。
【0065】本発明に係わる支持体としてはさらに、グ
ラシン紙、アート紙、コーテッド紙、キャスト紙などの
一般紙を用いることができ、填料、サイズ剤、紙力増強
剤、染料等、通常抄紙で用いられる原材料を必要に応じ
て使用することが可能である。ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド等の
プラスチックシート、およびこれらの合成繊維からなる
合成紙や不織布、または合成樹脂を紙に片面、または両
面にラミネートしたラミネート紙、金属箔、または金属
箔と紙、蒸着紙、ホログラム処理を施した不透明シー
ト、合成樹脂フィルムとの貼り合わせ品、マイカ紙、ガ
ラスペーパー等も使用可能である。
【0066】本発明に係わる感熱性粘着剤層は、通常紙
塗工用に用いられているブレードコーター、グラビアコ
ーター、グラビアオフセットコーター、バーコーター、
ロールコーター、ナイフコーター、エアナイフコータ
ー、コンマコーター、Uコンマコーター、AKKUコー
ター、スムージングコーター、マイクログラビアコータ
ー、リバースロールコーター、4本あるいは5本ロール
コーター、ディップコーター、落下カーテンコーター、
スライドコーター、ダイコーター等、若しくはフレキ
ソ、凸版、グラビア、オフセット等の各種印刷機を用い
て支持体に塗工、印刷される。
【0067】支持体に塗工若しくは印刷の際の乾燥条件
は使用される固体可塑剤が融解しない温度範囲で乾燥さ
れなければならない。乾燥の手段としては熱風乾燥の他
に赤外線、マイクロ波、高周波による熱源を利用した乾
燥方法が使用できる。
【0068】感熱性粘着剤層の塗布量は、乾燥塗工量で
通常2〜50g/m2 、好ましくは5〜35g/m2
範囲で塗布される。感熱性粘着剤層の塗工量が2g/m
2 未満であると、加熱による接着を行う際に十分な接着
力が得られない。また、50g/m2 を越えると接着機
能が飽和し経済上好ましくない。
【0069】本発明において感熱記録層があっても良
い。本発明に用いる感熱記録層の感熱記録用ロイコ染
料、顕色剤に関しては、一般に感熱記録用紙に用いられ
ているものであれば特に制限されない。
【0070】塩基性ロイコ染料の具体例としては、例え
ばフルオラン系化合物、トリアリールメタン系化合物、
スピロ系化合物、ジフェニルメタン系化合物、チアジン
系化合物、ラクタム系化合物、フルオレン系化合物等が
挙げられるが、好ましくはそれらの吸収スペクトルの特
性が550〜1000nm間に少なくとも1個以上の極
大吸収波長を有するものがよい。
【0071】このうちフルオラン系化合物としては、例
えば3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフ
ルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニ
リノフルオラン、3−(N−メチル−N−シクロヘキシ
ルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3
−(N−エチル−N−イソペンチルアミノ)−6−メチ
ル−7−アニリノフルオラン、3−(N−イソブチル−
N−エチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオ
ラン、3−[N−エチル−N−(3−エトキシプロピ
ル)アミノ]−6−メチル−7−アニリノフルオラン、
3−(N−エチル−N−ヘキシルアミノ)−6−メチル
−7−アニリノフルオラン、3−ジペンチルアミノ−6
−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−メチル
−N−プロピルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフ
ルオラン、3−(N−エチル−N−テトラヒドロフリル
アミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−
ジエチルアミノ−6−メチル−7−(p−クロロアニリ
ノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7
−(p−フルオロアニリノ)フルオラン、3−(p−ト
ルイジノエチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフ
ルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(p
−トルイジノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−
(3,4−ジクロロアニリノ)フルオラン、3−ピロリ
ジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエ
チルアミノ−6−クロロ−7−エトキシエチルアミノフ
ルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−アニ
リノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−フェニルフ
ルオラン、3−(p−トルイジノエチルアミノ)−6−
メチル−7−フェネチルフルオラン等が挙げられる。
【0072】又、トリールメタン系化合物としては、例
えば3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6
−ジメチルアミノフタリド(別名:クリスタルバイオレ
ットラクトン又はCVL)、3,3−ビス(p−ジメチ
ルアミノフェニル)フタリド、3−(p−ジメチルアミ
ノフェニル)−3−(1,2−ジメチルアミノインドー
ル−3−イル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノフ
ェニル)−3−(2−メチルインドール−3−イル)フ
タリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−
(2−フェニルインドール−3−イル)フタリド、3,
3−ビス(1,2−ジメチルインドール−3−イル)−
5−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(1,2−
ジメチルインドール−3−イル)−6−ジメチルアミノ
フタリド、3,3−ビス(9−エチルカルバゾール−3
−イル)−5−ジメチルアミノフタリド、3,3−(2
−フェニルインドール−3−イル)−5−ジメチルアミ
ノフタリド、3−p−ジメチルアミノフェニル−3−
(1−メチルピロール−2−イル)−6−ジメチルアミ
ノフタリド等が挙げられる。
【0073】更に、スピロ系化合物としては、例えば3
−メチルスピロジナフトピラン、3−エチルスピロジナ
フトピラン、3,3’−ジクロロスピロジナフトピラ
ン、3−ベンジルスピロジナフトピラン、3−プロピル
スピロベンゾピラン、3−メチルナフト−(3−メトキ
シベンゾ)スピロピラン、1,3,3−トリメチル−6
−ニトロ−8’−メトキシスピロ(インドリン−2,
2’−ベンゾピラン)等が、ジフェニルメタン系化合物
としては、例えばN−ハロフェニル−ロイコオーラミ
ン、4,4−ビス−ジメチルアミノフェニルベンズヒド
リルベンジルエーテル、N−2,4,5−トリクロロフ
ェニルロイコオーラミン等が、チアジン系化合物として
は、例えばベンゾイルロイコメチレンブルー、p−ニト
ロベンゾイルロイコメチレンブルー等が、ラクタム系化
合物としては、例えばローダミンBアニリノラクタム、
ローダミンB−p−クロロアニリノラクタム等が、フル
オレン系化合物としては、例えば3,6−ビス(ジメチ
ルアミノ)フルオレンスピロ(9,3’)−6’−ジメ
チルアミノフタリド、3,6−ビス(ジメチルアミノ)
フルオレンスピロ(9,3’)−6’−ピロリジノフタ
リド、3−ジメチルアミノ−6−ジエチルアミノフルオ
レンスピロ(9,3’)−6’−ピロリジノフタリド等
が挙げられる。またカラー塩基性ロイコ染料として3−
ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、
3−シクロヘキシルアミノ−6−クロロフルオラン、3
−ジエチルアミノ−ベンゾ[α]フルオラン、3−ジブ
チルアミノ−ベンゾ[α]フルオラン、3−ジエチルア
ミノ−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−7
−メチルフルオラン、3−N−エチル−N−イソアミル
アミノ−ベンゾ[α]フルオラン、3−N−エチル−N
−p−メチルフェニルアミノ−7−メチルフルオラン、
3−ジエチルアミノ−6,8−ジメチルフルオラン、3
−ジブチルアミノ−6−メチル−7−ブロモフルオラ
ン、3,6−ビス(ジエチルアミノフルオラン)−γ−
(4’−ニトロ)アニリノラクタム、ビス(1−n−ブ
チル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド、ビ
ス(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)フ
タリド、3−(4−ジエチルアミノフェニル)−3−
(1−エチル−2−メチルインドリル−3−イル)フタ
リド、3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニ
ル)−3−(1−エチル−2−メチルインドリル−3−
イル)−4−アザフタリド、3−(4−ジエチルアミノ
フェニル)−3−(1−メチル−2−メチルインドリル
−3−イル)フタリド、3−(4−ジエチルアミノ−2
−メチルフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルイ
ンドリル−3−イル)フタリド、3、3―ビス(4−ジ
メチルアミノフェニル)−6−ジエチルアミノフタリ
ド、3、7―ビス(4−ジメチルアミノ)−10−ベン
ゾリルフェノチアジン、3、3―ビス(4−ジエチルア
ミノ−6−エトキシフェニル)−4−アザフタリド、3
−ジエチルアミノ−7−ジアニリノフルオラン、3−N
−エチル−N−4−メチルフェニルアミノ−7−N−メ
チルアニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−N
−ジベンジルアミノフルオラン、3,6−ジメトキシフ
ルオラン、3,6−ジブトキシフルオラン、3’−メト
キシ−4’−ラノキシフェニル−2−シチリルキノリ
ン、2’、4’−ジオクトクシフェニル−2−シチリル
キノリン等が挙げられる。
【0074】顕色剤の具体例としては一般に感圧記録紙
や感熱記録紙に用いられているものであればよく、特に
制限されないが、ビス(3−アリル−4−ヒドロキシフ
ェニル)スルホン、α−ナフトール、β−ナフトール、
p−オクチルフェノール、4−t−オクチルフェノー
ル、p−t−ブチルフェノール、p−フェニルフェノー
ル、1,1−ビス(p−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン、2,2−ビス(p−ヒドロキシフェニル)プロパン
(別名:ビスフェノールA又はBPA)、2,2−ビス
(p−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1−ビス(p
−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、4,4’−チ
オビスフェノール、4,4’−シクロヘキシリデンジフ
ェノール、2,2’−(2,5−ジブロム−4−ヒドロ
キシフェニル)プロパン、4,4−イソプロピリデンビ
ス(2−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレン
ビス(4−クロロフェノール)、4,4’−ジヒドロキ
シジフェニルスルホン、、4−ヒドロキシ−4’−メト
キシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−エト
キシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−イソ
プロポキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’
−ブトキシジフェニルスルホン、ビス−(4−ヒドロキ
シフェニル)酢酸メチル、ビス−(4−ヒドロキシフェ
ニル)酢酸ブチル、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)
酢酸ベンジル、2,4−ジヒドロキシ−2’−メトキシ
ベンズアニリド等のフェノール性化合物、p−ヒドロキ
シ安息香酸ベンジル、p−ヒドロキシ安息香酸エチル、
4−ヒドロキシフタル酸ジベンジル、4−ヒドロキシフ
タル酸ジメチル、5−ヒドロキシイソフタル酸エチル、
3,5−ジ−t−ブチルサリチル酸、3,5−ジ−α−
メチルベンジルサリチル酸等の芳香族カルボン酸誘導
体、芳香族カルボン酸又はその金属塩等が挙げられる。
【0075】本発明における感熱記録層において使用さ
れるバインダーとしては、澱粉類、ヒドロキシエチルセ
ルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、カル
ボキシメチルセルロースなどのセルロース誘導体、カゼ
イン、ゼラチンなどのプロテイン、酸化澱粉、エステル
化合物澱粉などのサッカロースの如き水性天然高分子化
合物、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコー
ル、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸、ポリアク
リル酸ソーダ、アクリル酸アミド−アクリル酸エステル
共重合体、アクリル酸アミド−アクリル酸エステル−メ
タクリル酸3元共重合体、スチレン−無水マレイン酸共
重合体のアルカリ塩、ラテックス、ポリアクリルアミ
ド、スチレン−無水マレイン酸共重合体などの如き水溶
性合成高分子化合物やラテックス類、エチレン−無水マ
レイン酸共重合体のアルカリ塩などの水溶性接着樹脂、
ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、ポリアクリル酸エステ
ル、スチレン−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル
−ブタジエン共重合体、アクリル酸メチル−ブタジエン
共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−アクリル酸
共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体などのラテッ
クスなどが挙げられる。
【0076】また、感熱記録層の感度をさらに向上させ
るために、増感剤として、N−ヒドロキシメチルステア
リン酸アミド、ステアリン酸アミド、パルミチン酸アミ
ドなどのワックス類、2−ベンジルオキシナフタレンな
どのナフトール誘導体、p−ベンジルビフェニル、4−
アリルオキシビフェニルなどのビフェニル誘導体、1,
2−ビス(3−メチルフェノキシ)エタン、2,2’−
ビス(4−メトキシフェノキシ)ジエチルエーテル、ビ
ス(4−メトキシフェニル)エーテルなどのポリエーテ
ル化合物、炭酸ジフェニル、シュウ酸ジベンジル、シュ
ウ酸ジ(p−クロルベンジル)エステルなどの炭酸また
はシュウ酸ジエステル誘導体などを添加することができ
る。
【0077】感熱記録層に使用される顔料としては、ケ
イソウ土、タルク、カオリン、焼成カオリン、炭酸カル
シウム、炭酸マグネシウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸
化ケイ素、水酸化アルミニウム、尿素−ホルマリン樹脂
などが挙げられる。感熱記録層の下部、すなわち支持体
の上に感熱発色性を向上させ、印字によるカスを防止す
るための中間層を設けること、あるいは感熱記録層の上
に発色汚れや耐水性などを付与する目的で保護層を設け
ることは何ら差し支えない。感熱記録層、中間層、保護
層を設ける塗工方法として、ブレード塗工法、グラビア
塗工法、グラビアオフセット塗工法、バー塗工法、ロー
ル塗工法、ナイフ塗工法、エアナイフ塗工法、コンマ塗
工法、Uコンマ塗工法、AKKU塗工法、スムージング
塗工法、マイクログラビア塗工法、リバースロール塗工
法、4本あるいは5本ロール塗工法、ディップ塗工法、
落下カーテン塗工法、スライド塗工法、ダイ塗工法、等
公知の塗工方法が利用可能である。
【0078】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳しく説明する
が、本発明の内容は、実施例に限られるものではない。
以下に示す部および%のいずれも重量基準である。ま
た、塗工量を示す値は断わりのない限り乾燥後の塗工量
である。
【0079】<実施例1> 〔熱可塑性樹脂と可塑剤の複合微粒子分散液[A液]の
調製〕天然ゴムを主成分とし、それに対して25重量%
の比率でメタメチルアクリレートをグラフト重合した熱
可塑性樹脂(ガラス転移点10℃、平均分子量45万)
をトルエン/酢酸エチルの有機溶剤(トルエン:酢酸エ
チル=8:2)中に固形分50%となるように完全溶解
させた。ついで液体可塑剤アジピン酸ジオクチルを前記
熱可塑性溶解液100部に対して40部の処方比率にな
るように添加して十分に相溶するまで攪拌混合した。別
に8%に調製されたのポリビニルアルコール100部に
対して前記熱可塑性樹脂と液体可塑剤溶解液を50部添
加して、液温度を15℃に管理した条件で、平均粒径が
15.0μmになるようにホモミキサーを用いて乳化分
散を行い、O/Wエマルジョン分散液を得た。このエマ
ルジョン分散液を80℃に昇温させて有機溶剤が完全に
気化するまで保管した。有機溶剤が完全に気化したあと
液温が室温になるまで静置させ、その後に全体の固形分
が30%になるよう水を添加し熱可塑性樹脂と可塑剤の
複合微粒子分散液[A液]を調製した。
【0080】〔感熱性粘着剤層塗液[B液]の調製〕複
合微粒子分散液[A液]を132.5部に、粘着付与剤
としてテルペンフェノール50%分散液15.0部とを
混合して、感熱性粘着剤層塗液[B液]を調製した。
【0081】〔染料分散液[C液]の生成〕3−ジブチ
ルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン1.0
部とポリビニルアルコール10%水溶液を1.0部と水
2.0部の処方比率になる混合物をサンドグラインダー
を用いて平均粒径が0.7〜1.0μmになるように粉
砕、分散化して[C液]を生成した。
【0082】〔顕色剤液[D液]の生成〕4−ヒドロキ
シ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン3.0部
とシリカ1.0部とポリビニルアルコール10%水溶液
4.0部と水10.0部の処方比率になる混合物をサン
ドグラインダーを用いて平均粒径が3μm以下になるよ
うに粉砕、分散化して[D液]を生成した。
【0083】〔感熱液[E液]の生成〕上記染料分散液
[C液]を4.0部と顕色剤液[D液]を18.0部と
水3.0部の処方比率になる混合液を十分に攪拌して感
熱液[E液]を生成した。
【0084】〔シリカ分散液[F液]の生成〕シリカを
1.0部とポリビニルアルコール10%水溶液を1.0
部と水2.0部の処方比率になる混合物をサンドグライ
ンダーを用いて平均粒径が3.0μm以下になるように
粉砕、分散化して[F液]を生成した。
【0085】〔保護層液[G液]の生成〕上記シリカ分
散液[F液]を4.0部、ポリビニルアルコール10%
水溶液を10.0部、ステアリン酸亜鉛30%分散液
(中京油脂製Z−730)を1.0部、ポリアミドエピ
クロルヒドリンの12.5%溶解液を3.2部および水
5.8部の処方比率になる混合液を十分に攪拌して保護
層液[G液]を生成した。
【0086】〔感熱性粘着材料の作製〕支持体の片面
に、ワイヤーバーを用いて感熱液[E液]を坪量50g
/m2 の上質紙に染料重量が約0.5g/m2 および保
護層液[G液]が乾燥重量3.5g/m2 となるように
順次、塗布および乾燥して、キャレンダー処理を行い表
面を王研式平滑度計で2000sにした。さらにその裏
面に感熱性粘着剤層塗液の調製で作製した感熱性粘着剤
層塗液[B液]を乾燥重量が12g/m2 になるように
塗工、乾燥して本発明の感熱性粘着材料を得た。
【0087】<実施例2>実施例1に用いられた天然ゴ
ムを主成分とし、それに対して25重量%の比率でメタ
メチルアクリレートをグラフト重合した熱可塑性樹脂
(ガラス転移点10℃、平均分子量45万)のかわりに
アクリル酸エステル樹脂(ガラス転移点10℃、平均分
子量50万)に変更した以外は同様にして本発明の感熱
性粘着材料を得た。
【0088】<実施例3>実施例1に用いられた天然ゴ
ムを主成分とし、それに対して25重量%の比率でメタ
メチルアクリレートをグラフト重合した熱可塑性樹脂
(ガラス転移点10℃、平均分子量45万)のかわりに
スチレンアクリル樹脂(ガラス転移点5℃、平均分子量
50万)に変更した以外は同様にして本発明の感熱性粘
着材料を得た。
【0089】<実施例4>実施例1に用いられた天然ゴ
ムを主成分とし、それに対して25重量%の比率でメタ
メチルアクリレートをグラフト重合した熱可塑性樹脂
(ガラス転移点10℃、平均分子量45万)のかわりに
エチレン酢酸ビニル樹脂(ガラス転移点25℃、平均分
子量50万)に変更した以外は同様にして本発明の感熱
性粘着材料を得た。
【0090】<実施例5>実施例1に用いられた天然ゴ
ムを主成分とし、それに対して25重量%の比率でメタ
メチルアクリレートをグラフト重合した熱可塑性樹脂
(ガラス転移点10℃、平均分子量45万)のかわりに
アクリル酸エステル樹脂(ガラス転移点10℃、平均分
子量50万)に変更し、さらに複合微粒子の平均粒径を
15.0μmから3.0μmになるように調製した以外
は同様にして本発明の感熱性粘着材料を得た。
【0091】<実施例6>実施例1に用いられた天然ゴ
ムを主成分とし、それに対して25重量%の比率でメタ
メチルアクリレートをグラフト重合した熱可塑性樹脂
(ガラス転移点10℃、平均分子量45万)のかわりに
アクリル酸エステル樹脂(ガラス転移点−65℃、平均
分子量50万)に変更した以外は同様にして本発明の感
熱性粘着材料を得た。
【0092】<実施例7>実施例1に用いられた天然ゴ
ムを主成分とし、それに対して25重量%の比率でメタ
メチルアクリレートをグラフト重合した熱可塑性樹脂
(ガラス転移点10℃、平均分子量45万)のかわりに
アクリル酸エステル樹脂(ガラス転移点10℃、平均分
子量25万)に変更した以外は同様にして本発明の感熱
性粘着材料を得た。
【0093】<実施例8>実施例1に用いられた天然ゴ
ムを主成分とし、それに対して25重量%の比率でメタ
メチルアクリレートをグラフト重合した熱可塑性樹脂
(ガラス転移点10℃、平均分子量45万)のかわりに
アクリル酸エステル樹脂である2−エチルヘキシルアク
リレート(ガラス転移点−60℃、平均分子量25万)
に変更し、さらに複合微粒子の平均粒径を15.0μm
から3.0μmになるように調製した以外は同様にして
本発明の感熱性粘着材料を得た。
【0094】<実施例9> 〔熱可塑性樹脂と可塑剤の複合微粒子分散液[H]調
製〕熱可塑性樹脂2−エチルヘキシルアクリレート(ガ
ラス転移点−60℃、平均分子量25万)をトルエン/
酢酸エチルの有機溶剤(トルエン:酢酸エチル=8:
2)中に固形分50%となるように完全溶解させた。つ
いで固体可塑剤化合物30(融点73.0℃)をトルエ
ン/酢酸エチルの有機溶剤(トルエン:酢酸エチル=
8:2)中に固形分50%となるように完全溶解させ
た。さらに前記熱可塑性溶解液70部に相溶するまで攪
拌混合した。別に8%に調製されたのポリビニルアルコ
ール100部に対して前記熱可塑性樹脂と液体可塑剤溶
解液を50部添加して、液温度を15℃に管理した条件
で、平均粒径が3.0μmになるようにホモミキサーを
用いて乳化分散を行い、O/Wエマルジョン分散液を得
た。このエマルジョン分散液を80℃に昇温させて有機
溶剤が完全に気化するまで保管した。有機溶剤が完全に
気化したあと液温が室温になるまで静置させ、その後に
全体の固形分が25.0%になるよう水を添加し熱可塑
性樹脂と可塑剤の複合微粒子分散液[H液]を調製し
た。
【0095】〔感熱性粘着剤層塗液[I液]の調製〕複
合微粒子分散液[H液]を125.0部に、粘着付与剤
としてテルペンフェノール50%分散液15.0部とを
混合して、感熱性粘着剤層塗液[I液]を調製した。
【0096】〔感熱性粘着材料の作製〕支持体の片面
に、ワイヤーバーを用いて感熱液[E液]を坪量50g
/m2 の上質紙に染料重量が約0.5g/m2 および保
護層液[G液]が乾燥重量3.5g/m2 となるように
順次、塗布および乾燥して、キャレンダー処理を行い表
面を王研式平滑度計で2000sにした。さらにその裏
面に感熱性粘着剤層塗液の調製で作製した感熱性粘着剤
層塗液[I液]を乾燥重量が12g/m2 になるように
塗工、乾燥して本発明の感熱性粘着材料を得た。
【0097】<実施例10>実施例9に用いられた可塑
剤である化合物30(融点73℃)を化合物6(融点1
58℃)に変更した以外は同様にして本発明の感熱性粘
着材料を得た。
【0098】<実施例11>実施例9に用いられた可塑
剤である化合物30(融点73℃)を化合物8(融点1
29℃)に変更した以外は同様にして本発明の感熱性粘
着材料を得た。
【0099】<実施例12>実施例9に用いられた可塑
剤である化合物30(融点73℃)を化合物18(融点
135℃)に変更した以外は同様にして本発明の感熱性
粘着材料を得た。
【0100】<実施例13>実施例9に用いられた可塑
剤である化合物30(融点158℃)を化合物4(融点
65℃)に変更した以外は同様にして本発明の感熱性粘
着材料を得た。
【0101】<実施例14>実施例9に用いられた可塑
剤である化合物30(融点73℃)を化合物2(融点1
05℃)に変更した以外は同様にして本発明の感熱性粘
着材料を得た。
【0102】<実施例15>実施例9に用いられた可塑
剤である化合物30(融点73℃)を化合物1(融点7
7℃)に変更した以外は同様にして本発明の感熱性粘着
材料を得た。
【0103】<実施例16>実施例9に用いられた可塑
剤である化合物30(融点73℃)を化合物11(融点
104℃)に変更した以外は同様にして本発明の感熱性
粘着材料を得た。
【0104】<実施例17>実施例9に用いられた可塑
剤である化合物30(融点73℃)を化合物17(融点
87℃)に変更した以外は同様にして本発明の感熱性粘
着材料を得た。
【0105】<実施例18> 〔アンダー液[J液]の調製〕中空粒子エマルジョン
(中空率50%、固形分25%)4.0部とスチレンブ
タジエンラテックス(固形分50%)0.4部とポリビ
ニルアルコール(固形分10%水溶液)1.0部および
水1.1部を十分に混合してアンダー液[J液]を調製
した。
【0106】〔感熱性粘着材料の作製〕支持体の片面
に、ワイヤーバーを用いて感熱液[E液]を坪量50g
/m2 の上質紙に染料重量が約0.5g/m2 および保
護層液[G液]が乾燥重量3.5g/m2 となるように
順次、塗布および乾燥して、キャレンダー処理を行い表
面を王研式平滑度計で2000sにした。さらにその裏
面にアンダー液[J液]を乾燥重量が3g/m2 になる
ように塗工、乾燥して、ついで実施例15に用いられて
いる感熱性粘着剤層塗液を乾燥重量が12g/m2 にな
るように塗工、乾燥して本発明の感熱性粘着材料を得
た。
【0107】<比較例1> 〔熱可塑性樹脂エマルジョン分散液[K液]の調製〕天
然ゴムを主成分とし、それに対して25重量%の比率で
メタメチルアクリレートをグラフト重合した熱可塑性樹
脂(ガラス転移点10℃、平均分子量45万)をトルエ
ン/酢酸エチルの有機溶剤(トルエン:酢酸エチル=
8:2)中に固形分50%となるように完全溶解させ
た。別に8%に調製されたのポリビニルアルコール10
0部に対して前記熱可塑性樹脂溶解液を50部添加し
て、液温度を15℃に管理した条件で、平均粒径が1
5.0μmになるようにホモミキサーを用いて乳化分散
を行い、O/Wエマルジョン分散液を得た。このエマル
ジョン分散液を80℃に昇温させて有機溶剤が完全に気
化するまで保管した。有機溶剤が完全に気化したあと液
温が室温になるまで静置させ、その後に全体の固形分が
25%になるよう水を添加し熱可塑性樹脂と可塑剤の複
合微粒子分散液[K液]を調製した。
【0108】〔固体可塑剤分散液[L液]の生成〕固体
可塑剤化合物30を10部とポリビニルアルコール10
%水溶液を10部と水7.5部の処方比率になる混合物
をサンドグラインダーを用いて平均粒径が0.7〜1.
0μmになるように粉砕、分散化して[L液]を生成し
た。
【0109】〔感熱性粘着剤層塗液[M液]の調製〕熱
可塑性樹脂エマルジョン分散液[K液]を125部と固
体可塑剤分散液[L液]を100部および粘着付与剤と
してテルペンフェノール50%分散液20部の処方比率
になるように混合して、感熱性粘着剤層塗液[M液]を
調製した。
【0110】〔感熱性粘着材料の作製〕支持体の片面
に、ワイヤーバーを用いて感熱液[E液]を坪量50g
/m2 の上質紙に染料重量が約0.5g/m2 および保
護層液[G液]が乾燥重量3.5g/m2 となるように
順次、塗布および乾燥して、キャレンダー処理を行い表
面を王研式平滑度計で2000sにした。さらにその裏
面に感熱性粘着剤層塗液の調製で作製した感熱性粘着剤
層塗液[M液]を乾燥重量が12g/m2 になるように
塗工、乾燥して本発明の感熱性粘着材料を得た。
【0111】以上の実施例、比較例により得られた感熱
性粘着材料に対し、粘着性および耐ブロッキング性を以
下の試験方法により評価した。なお、粒子径の測定は、
掘場製作所製の粒度分布計LA−700を用いて行っ
た。
【0112】<粘着性>本発明の感熱性粘着材料を4.
0cm×9.0cmの長方形にカットし、大倉電気製感
熱印字装置TH−PMDを用いて、ヘッド条件0.54
mJ/dot、印字スピード4ms/line、プラテ
ン圧6kgf/lineの条件にて感熱性粘着層を熱活
性化させる。ついで被着体(ポリオレフィンラップ)に
加圧2kgのゴムローラーで長手方向に貼り付けて、1
分後に剥離角度180℃、剥離速度300mm/min
の条件で剥離させる。その時の粘着力の抵抗値を数値で
示した。なお単位はgf/40mmである。この試験を
低温環境(0℃、15%)、常温環境(20℃、65
%)、高温環境(40℃、80%)の各環境で実施し
た。
【0113】<耐ブロッキング性>同一サンプルの感熱
記録層の保護層面と感熱性粘着層面とを接触させ、2k
g/cm2 の圧力で50℃、Dry条件下で24時間試
験した後、室温で放置後サンプルを剥し、その時の耐ブ
ロッキング性を下記[表8]のようなランクで評価し
た。粘着性および耐ブロッキング性の評価結果を下記
[表9]に示す。
【0114】
【表8】
【0115】
【表9】
【0116】
【発明の効果】本発明の感熱性粘着材料は、粘着力を維
持しつつ(低下させないで)ポリオレフィンへの粘着力
が高く、しかも耐ブロッキング性に優れたものである。
また、本発明の貼着方法によれば、上記感熱性粘着材料
をポリオレフィンラップに、高い粘着力で粘着させるこ
とができる。さらに、本発明に係わる感熱性粘着剤の製
造方法貼着方法によれば、簡便な工程で所定の感熱性粘
着剤を提供することができる。
フロントページの続き Fターム(参考) 4J004 AA06 AA07 AA09 AA10 AA17 AB03 BA03 CA02 CA03 CA06 CC02 DB01 FA01 4J040 DA051 DB061 DE031 DE041 HB35 HC25 HD17 JA09 JB01 KA31 LA01 LA02 LA06 MA09 MA10 MB09

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂と可塑剤が複合した微粒子
    を主成分とする感熱性粘着剤からなる感熱性粘着層を支
    持体上に付与してなることを特徴とする感熱性粘着材
    料。
  2. 【請求項2】 熱可塑性樹脂と可塑剤および粘着付与剤
    が複合した微粒子を主成分とする感熱性粘着剤からなる
    感熱性粘着層を支持体上に付与してなることを特徴とす
    る感熱性粘着材料。
  3. 【請求項3】 前記微粒子の体積平均粒子径が0.5μ
    m〜10.0μmであることを特徴とする請求項1また
    は2に記載の感熱性粘着材料。
  4. 【請求項4】 前記熱可塑性樹脂がアクリル酸エステル
    共重合体、スチレンアクリル共重合体、エチレン酢酸ビ
    ニル共重合体から選ばれた少なくとも1種の熱可塑性樹
    脂であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記
    載の感熱性粘着材料。
  5. 【請求項5】 前記熱可塑性樹脂のガラス転移点が0℃
    〜−70℃であることを特徴とする請求項1〜4のいず
    れかに記載の感熱性粘着材料。
  6. 【請求項6】 前記熱可塑性樹脂の平均分子量が10万
    〜30万であることを特徴とする請求項1〜5のいずれ
    かに記載の感熱性粘着材料。
  7. 【請求項7】 前記熱可塑性樹脂として、2−エチルヘ
    キシルアクリレートを主成分とするアクリル酸エステル
    共重合体を含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれ
    かに記載の感熱性粘着材料。
  8. 【請求項8】 前記可塑剤が固体可塑剤であることを特
    徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の感熱性粘着材
    料。
  9. 【請求項9】 前記固体可塑剤の融点が50℃〜120
    ℃であることを特徴とする請求項8に記載の感熱性粘着
    材料。
  10. 【請求項10】 前記固体可塑剤が常温で固体状態を示
    し、加熱により液状化後、20℃温度環境下に保存した
    ときに再び固体化しないことを特徴とする請求項9に記
    載の感熱性粘着材料。
  11. 【請求項11】 前記固体可塑剤としてヒンダードフェ
    ノール化合物、ベンゾトリアゾール化合物、スルホンア
    ミド化合物から選ばれた少なくとも1種を含有すること
    を特徴とする請求項10に記載の感熱性粘着材料。
  12. 【請求項12】 前記固体可塑剤が、下記構造式で表さ
    れるヒンダードフェノール化合物であることを特徴とす
    る請求項11に記載の感熱性粘着材料。 【化1】
  13. 【請求項13】 前記固体可塑剤が、下記構造式で表さ
    れるベンゾトリアゾール化合物であることを特徴とする
    請求項11に記載の感熱性粘着材料。 【化2】
  14. 【請求項14】 前記固体可塑剤が、下記構造式で表さ
    れるスルホンアミド化合物であることを特徴とする請求
    項11に記載の感熱性粘着材料。 【化3】
  15. 【請求項15】 前記感熱性粘着層と支持体の間に、中
    空粒子を主成分とするアンダー層が付与されていること
    を特徴とする請求項1〜14のいずれかに記載の感熱性
    粘着材料。
  16. 【請求項16】 前記感熱性粘着層上に、ロイコ染料と
    顕色剤を主成分とする感熱記録層が設けられていること
    を特徴とする請求項1〜15のいずれかに記載の感熱性
    粘着材料。
  17. 【請求項17】 請求項1〜16のいずれかに記載の感
    熱性粘着材料を被着体に貼着する方法であって、感熱性
    粘着材料を感熱性粘着層側の面からサーマルヘッドで加
    熱することにより、前記感熱性粘着剤を活性化させて粘
    着力を発現させ、この粘着力の発現した感熱性粘着材料
    を被着体に貼り付けることを特徴とする感熱性粘着材料
    の貼着方法。
  18. 【請求項18】 熱可塑性樹脂と可塑剤が複合した微粒
    子を主成分とする感熱性粘着剤の製造方法であって、熱
    可塑性樹脂の有機溶媒溶液と可塑剤の有機溶媒溶液を混
    合および乳化分散して得た分散液と、粘着付与剤の有機
    溶媒分散液とを混合することを特徴とする感熱性粘着剤
    の製造方法。
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