JPH11286634A - 熱硬化性合成樹脂塗料組成物 - Google Patents

熱硬化性合成樹脂塗料組成物

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JPH11286634A
JPH11286634A JP10088461A JP8846198A JPH11286634A JP H11286634 A JPH11286634 A JP H11286634A JP 10088461 A JP10088461 A JP 10088461A JP 8846198 A JP8846198 A JP 8846198A JP H11286634 A JPH11286634 A JP H11286634A
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thermosetting synthetic
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hindered amine
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Kazumi Yoshikawa
和美 吉川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐光性を著しく改善した熱硬化性合成樹脂塗
料組成物を提供すること。 【解決手段】 本発明の熱硬化性合成樹脂塗料組成物
は、下記〔化1〕の一般式(I)で表されるヒンダード
アミン化合物を含有するものである。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱硬化性合成樹脂
塗料組成物に関し、詳しくは、特定のヒンダードアミン
化合物を使用することを特徴とする熱硬化性合成樹脂塗
料組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来よ
り、自動車外装用塗料等のように屋外で使用される塗料
は、耐薬品性、耐溶剤性、物理性的性能等の一般的性能
に加え、長期の耐候性が必要とされている。特に近年の
省資源の社会的要請ともあいまって耐候性に対する要求
は更に高度なものになっており、例えば、乗用車の場合
には数年以上の塗膜保障が必要とされるようになってき
た。
【0003】塗膜を形成する塗料中の高分子化合物は、
光の作用により劣化し、ワレの発生や、光沢の低下およ
び変色を生じ、塗膜の外観を著しく損なう。また、2コ
ート1ベーク仕上げの塗膜においてはベースコート層と
トップコート層との間で層間剥離が生ずる場合もある。
【0004】上記の塗料の欠点を解決するために、光安
定剤として各種の紫外線吸収剤が用いられている。しか
しながら、これらの紫外線吸収剤は充分に満足しうるも
のではない。例えば、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収
剤は、比較的良好な紫外線吸収能を有しているが、抽出
されやすいのが難点であった。
【0005】ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤の抽出
を防止するために、反応性基を有するベンゾトリアゾー
ル系紫外線吸収剤を使用し、塗料の固形成分に結合する
ことでその抽出を抑制することが提案されている。例え
ば、特開昭60−38411号公報には、ベンゾトリア
ゾール系紫外線吸収剤の(メタ)アクリル酸エステルか
らなる重合体が提案され、特開昭63−205334号
公報には、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤の(メ
タ)アクリル酸エステルを熱硬化性樹脂塗料用安定剤と
して使用することが提案されているが、これらの方法で
は紫外線吸収剤の抽出は抑制されるが、安定化効果が不
十分であり、実用上未だ満足できるものではない。
【0006】また、ヒンダードアミン化合物を熱硬化性
合成樹脂塗料の光安定剤として使用することも提案され
ており、例えば、特開昭54−108827号公報に
は、焼付けメタリックラッカー用安定剤として2,2,
6,6−テトラメチルピペリジン化合物が提案され、特
開昭55−3498号公報及び特開昭57−10817
1号公報には、N−置換2,2,6,6−テトラメチル
ピペリジン化合物を使用して酸触媒添加型焼付けラッカ
ーを安定化する方法が提案され、特開昭55−1122
78号公報には、テトラアルキルピペリジン化合物およ
び紫外線吸収剤を用いて二層ユニラッカーコーティング
を安定化する方法が提案され、またこれらのヒンダード
アミン化合物とともに、ベンゾトリアゾール系紫外線吸
収剤を併用することも提案されているが、安定化効果が
不十分であり、実用上未だ満足できるものではない。
【0007】従って、本発明の目的は、耐光性を著しく
改善した熱硬化性合成樹脂塗料組成物を提供することに
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、鋭意検討
を重ねた結果、特定のヒンダードアミン化合物を添加し
た熱硬化性合成樹脂塗料組成物が、上記目的を達成しう
ることを知見した。
【0009】本発明は、上記知見に基づきなされたもの
で、下記〔化3〕(前記〔化1〕と同じ)の一般式
(I)で表されるヒンダードアミン化合物を含有するこ
とを特徴とする熱硬化性樹脂塗料組成物を提供するもの
である。
【0010】
【化3】
【0011】
【発明が実施の形態】以下、本発明の熱硬化性合成樹脂
塗料組成物について詳述する。
【0012】本発明の熱硬化性合成樹脂塗料組成物に使
用される上記一般式(I)で表されるヒンダードアミン
化合物において、R1で表される炭素原子数1〜18のア
ルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプ
ロピル、ブチル、イソブチル、第二ブチル、第三ブチ
ル、アミル、イソアミル、第二アミル、第三アミル、ヘ
キシル、イソヘキシル、第三ヘキシル、ヘプチル、オク
チル、2−エチルヘキシル、第三オクチル、ノニル、デ
シル、イソデシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシ
ル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプ
タデシル、オクタデシルなどの基があげられる。
【0013】従って、上記一般式(I)で表されるヒン
ダードアミン化合物としては、例えば、下記〔化4〕〜
〔化6〕に示す化合物1〜3などがあげられ、特に化合
物1が、優れた耐光性を付与する上で好ましい。
【0014】
【化4】
【0015】
【化5】
【0016】
【化6】
【0017】上記ヒンダードアミン化合物の含有量は、
熱硬化性合成樹脂100重量部に対し、好ましくは0.
01〜10重量部、更に好ましくは0.05〜5重量部
であり、0.01重量部未満ではその安定化効果が充分
に得られず、10重量部を超えて使用しても無駄である
ばかりでなく、むしろ塗膜物性に悪影響を及ぼすおそれ
があり好ましくない。
【0018】本発明の熱硬化性合成樹脂塗料組成物に使
用される熱硬化性合成樹脂としては、アクリル樹脂、ア
ルキッド樹脂及びポリエステル樹脂等が挙げられ、これ
らは場合によりメラミン/ホルムアルデヒド樹脂、エポ
キシ樹脂あるいはポリイソシアネートで変性されていて
もよい。
【0019】上記熱硬化性合成樹脂の含有量は、用途・
目的に応じて異なるが、熱硬化性合成樹脂塗料組成物
(不揮発分)100重量部中、好ましくは30重量部以
上である。尚、「不揮発分」とあるのは、本発明の熱硬
化性合成樹脂塗料組成物が溶剤タイプのような、溶剤等
の揮発分を含む場合には、該揮発分を除く趣旨である。
【0020】本発明の熱硬化性合成樹脂塗料組成物に
は、上記一般式(I)で表されるヒンダードアミン化合
物ともに、その他のヒンダードアミン化合物を使用する
ことができ、例えば、2,2,6,6−テトラメチル−
4−ピペリジルステアレート、1,2,2,6,6−ペ
ンタメチル−4−ピペリジルステアレート、2,2,
6,6−テトラメチル−4−ピペリジルベンゾエート、
ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジ
ル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメ
チル−4−ピペリジル)セバケート、テトラキス(2,
2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,
2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、テトラキ
ス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジ
ル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレー
ト、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピ
ペリジル)・ジ(トリデシル)−1,2,3,4−ブタ
ンテトラカルボキシレート、ビス(2,2,6,6−テ
トラメチル−4−ピペリジル)・ジ(トリデシル)−
1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、3,
9−ビス〔1,1−ジメチル−2((3−第三ブチル−
4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオ
キシ)エチル〕−2,4,8,10−テトラスピロ
〔5.5〕ウンデカン、ビス(1,2,2,6,6−ペ
ンタメチル−4−ピペリジル)−2−ブチル−2−
(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)マ
ロネート、1−(2−ヒドロキシエチル)−2,2,
6,6−テトラメチル−4−ピペリジノール/コハク酸
ジエチル重縮合物、1,6−ビス(2,2,6,6−テ
トラメチル−4−ピペリジルアミノ)ヘキサン/ジブロ
モエタン重縮合物、1,6−ビス(2,2,6,6−テ
トラメチル−4−ピペリジルアミノ)ヘキサン/2,4
−ジクロロ−6−第三オクチルアミノ−s−トリアジン
重縮合物、1,6−ビス(2,2,6,6−テトラメチ
ル−4−ピペリジルアミノ)ヘキサン/2,4−ジクロ
ロ−6−モルホリノ−s−トリアジン重縮合物、N,
N’−ビス(3−アミノプロピル)エチレンジアミン・
2,4−ビス〔Nブチル−N−(1,2,2,6,6−
ペンタメチル−4−ピペリジル)アミノ〕−6−クロロ
−1,3,5−トリアジン縮合物、2,2,6,6−テ
トラメチル−4−ピペリジルメタクリレート、1,2,
2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルメタクリレ
ート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペ
リジル)マレート、ビス(2,2,6,6−テトラメチ
ル−4−ピペリジル)フマレート、ビス(2,2,6,
6−テトラメチル−4−ピペリジル)イタコネート、
1,3,7−トリアザ−6,6,7,8,8−ペンタメ
チル−3−エポキシプロピルスピロ〔4.5〕デカン−
2,4−ジオンなどのヒンダードアミン化合物、その酸
付加物および金属化合物との錯体などがあげられる。
【0021】また、本発明の熱硬化性合成樹脂塗料組成
物に紫外線吸収剤を併用することでより優れた耐光性を
提供することができ、例えば、2,4−ジヒドロキシベ
ンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフ
ェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノ
ン、5,5’−メチレンビス(2−ヒドロキシ−4−メ
トキシベンゾフェノン)などの2−ヒドロキシベンゾフ
ェノン類;2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニ
ル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−5−
第三オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2
−ヒドロキシ−3,5−ジ第三ブチルフェニル)−5−
クロロベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3
−第三ブチル−5−メチルフェニル)−5−クロロベン
ゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジク
ミルフェニル)ベンゾトリアゾール、2,2’−メチレ
ンビス(4−第三オクチル−6−ベンゾトリアゾリルフ
ェノール)、2−(2−ヒドロキシ−3−第三ブチル−
5−カルボキシフェニル)ベンゾトリアゾールのポリエ
チレングリコールエステル、2−〔2−ヒドロキシ−3
−(2−アクリロイルオキシエチル)−5−メチルフェ
ニル〕ベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒドロキシ−3
−(2−メタクリロイルオキシエチル)−5−第三ブチ
ルフェニル〕ベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒドロキ
シ−3−(2−メタクリロイルオキシエチル)−5−第
三オクチルフェニル〕ベンゾトリアゾール、2−〔2−
ヒドロキシ−3−(2−メタクリロイルオキシエチル)
−5−第三ブチルフェニル〕−5−クロロベンゾトリア
ゾール、2−〔2−ヒドロキシ−5−(2−メタクリロ
イルオキシエチル)フェニル〕ベンゾトリアゾール、2
−〔2−ヒドロキシ−3−第三ブチル−5−(2−メタ
クリロイルオキシエチル)フェニル〕ベンゾトリアゾー
ル、2−〔2−ヒドロキシ−3−第三アミル−5−(2
−メタクリロイルオキシエチル)フェニル〕ベンゾトリ
アゾール、2−〔2−ヒドロキシ−3−第三ブチル−5
−(3−メタクリロイルオキシプロピル)フェニル〕−
5−クロロベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒドロキシ
−4−(2−メタクリロイルオキシメチル)フェニル〕
ベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒドロキシ−4−(3
−メタクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロピル)フ
ェニル〕ベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒドロキシ−
4−(3−メタクリロイルオキシプロピル)フェニル〕
ベンゾトリアゾールなどの2−(2−ヒドロキシフェニ
ル)ベンゾトリアゾール類;2−(2−ヒドロキシ−4
−メトキシフェニル)−4,6−ジフェニル−1,3,
5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−ヘキシロ
キシフェニル)−4,6−ジフェニル−1,3,5−ト
リアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−オクトキシフェ
ニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−
1,3,5−トリアジン、2−〔2−ヒドロキシ−4−
(3−C12〜13混合アルコキシ−2−ヒドロキシプ
ロポキシ)フェニル〕−4,6−ビス(2,4−ジメチ
ルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−〔2−ヒ
ドロキシ−4−(2−アクリロイルオキシエトキシ)フ
ェニル〕−4,6−ビス(4−メチルフェニル)−1,
3,5−トリアジン、2−(2,4−ジヒドロキシ−3
−アリルフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチル
フェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−ト
リス(2−ヒドロキシ−3−メチル−4−ヘキシロキシ
フェニル)−1,3,5−トリアジンなどの2−(2−
ヒドロキシフェニル)−4,6−ジアリール−1,3,
5−トリアジン類;フェニルサリシレート、レゾルシノ
ールモノベンゾエート、2,4−ジ第三ブチルフェニル
−3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンゾエー
ト、ヘキサデシル−3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロ
キシベンゾエートなどのベンゾエート類;2−エチル−
2’−エトキシオキザニリド、2−エトキシ−4’−ド
デシルオキザニリドなどの置換オキザニリド類;エチル
−α−シアノ−β,β−ジフェニルアクリレート、メチ
ル−2−シアノ−3−メチル−3−(p−メトキシフェ
ニル)アクリレートなどのシアノアクリレート類;各種
の金属塩又は金属キレート、特にニッケル又はクロムの
塩又はキレート類などがあげられるが、特に、2−(2
−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール類または2
−(2−ヒドロキシフェニル)−4,6−ジアリール−
1,3,5−トリアジン類が好ましい。
【0022】これら紫外線吸収剤の添加量は、熱硬化性
合成樹脂100重量部に対し、好ましくは0.01〜1
0重量部、更に好ましくは0.05〜5重量部であり、
0.01重量部未満ではその安定化効果が充分に得られ
ず、10重量部を超えて使用しても無駄であるばかりで
なく、むしろ塗膜物性に悪影響を及ぼすおそれがあり好
ましくない。
【0023】本発明の熱硬化性合成樹脂塗料組成物に
は、必要に応じて、通常の塗料用の安定剤、例えば、他
の光安定剤、リン系、フェノール系等の酸化防止剤、可
塑剤、流れ調整剤、硬化促進剤、増粘剤、分散剤、顔
料、染料、帯電防止剤等を配合することができる。
【0024】また、本発明の熱硬化性合成樹脂塗料組成
物の塗料形態は、溶剤タイプ、液状無溶剤型、水溶性
型、水分散型、粉体等が可能で、目的、用途に応じて適
宜選択することができる。
【0025】本発明の熱硬化性合成樹脂塗料組成物は、
一層金属光沢用塗料組成物、又はベースコート層および
トップコート層からなる二層金属光沢用塗料組成物とし
て用いられる。二層金属光沢用塗料組成物として用いる
場合には、トップコート層に本発明に係る前記ヒンダー
ドアミン化合物を含有するものが好ましく用いられる。
この場合、二層金属光沢用塗料組成物は、2コート1ベ
ーク仕上げの塗膜として形成される。
【0026】本発明の熱硬化性合成樹脂塗料組成物は、
主として自動車外装用塗料等の用途に用いられる。
【0027】
【実施例】次に実施例により本発明の熱硬化性合成樹脂
組成物の効果を具体的に示すが、本発明はこれらの実施
例によって限定されるものではない。尚、以下の例中、
特に断りのない限り「%」は「重量%」を意味する。
【0028】実施例1 本実施例においては、金属顔料を含有するベースコート
および透明なトップコートからなる二層金属光沢塗料組
成物(熱硬化性合成樹脂組成物)について、本発明に係
る前記ヒンダードアミン化合物(安定剤)の効果を観察
した。
【0029】a)ベースコート塗料 メタクリル酸メチル100g、アクリル酸n−ブチル6
6g、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル30g、メタ
クリル酸4g、キシレン80gおよびn−ブタノール2
0gをとり、110℃に加熱攪拌しながらアゾビスイソ
ブチロニトリル2g、ドデシルメルカプタン0.5g、
キシレン80gおよびn−ブタノール20gからなる溶
液を3時間で滴下した。その後、同温度で2時間攪拌
し、樹脂固形分50%のアクリル樹脂溶液を調製した。
【0030】上記アクリル樹脂溶液12重量部、ブトキ
シ化メチロールメラミン(三井東圧製;ユーバンSE6
0;樹脂固形分60%)2.5重量部、セルロースアセ
テートブチレート樹脂(20%酢酸ブチル溶液)50重
量部、アルミニウム顔料(東洋アルミニウム製;アルペ
ースト1123N)5.5重量部、キシレン10重量
部、酢酸ブチル20重量部および銅フタロシアニンブル
ー0.2重量部をとり、ベースコート塗料とした。
【0031】b)トップコート塗料 メタクリル酸メチル100g、アクリル酸n−ブチル6
6g、メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル30g、メ
タクリル酸4g、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジク
ミルフェニル)ベンゾトリアゾール1g、試験化合物
(下記〔表1〕参照)0.5g、キシレン80gおよび
n−ブタノール20gをとり、110℃に加熱攪拌しな
がらアゾビスイソブチロニトリル2g、ドデシルメルカ
プタン0.5g、キシレン80gおよびn−ブタノール
20gからなる溶液を3時間で滴下した。その後、同温
度で2時間攪拌し、樹脂固形分50%のアクリル樹脂溶
液を調製した。
【0032】上記アクリル樹脂溶液48重量部、ブトキ
シ化メチロールメラミン10重量部、キシレン10重量
部およびブチルグリコールアセテート4重量部をとり、
トップコート塗料とした。
【0033】プライマー処理した鋼板に上記ベースコー
ト塗料を乾燥膜厚が20μになるようにスプレーし、1
0分間放置後、上記トップコート塗料を乾燥膜厚が30
μになるようにスプレーした。15分間放置後、140
℃で30分間焼付けし、試験片を作成した。
【0034】この試験片をウエザオメーターに入れ、塗
膜のワレの発生するまでの時間を測定した。その結果を
下記〔表1〕に示す。
【0035】
【表1】
【0036】
【化7】
【0037】実施例2 トップコート塗料として、ヤシ油変性アルキド樹脂(大
日本インキ製;ベツコゾール1323;樹脂固形分60
%)70重量部、ブトキシ化メチロールメラミン(ユー
バン20SE60)30重量部、2,2’−メチレンビ
ス(4−第三オクチル−6−ベンゾトリアゾリルフェノ
ール)および試験化合物(下記〔表2〕参照)0.5重
量部の混合物を用いた以外は、実施例1と同様にして試
験片を作成した。
【0038】この試験片をウエザオメーターに入れ、塗
膜のワレの発生するまでの時間を測定した。その結果を
下記〔表2〕に示す。
【0039】
【表2】
【0040】実施例3 スチレン20g、メタクリル酸メチル20g、アクリル
酸ブチル20g、メタクリル酸2−エチルヘキシル22
g、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル15gおよびメ
タクリル酸4gをアゾビスイソブチロニトリルを用いて
キシレン中で共重合し、樹脂固形分50%のアクリル樹
脂溶液を調製した。
【0041】上記アクリル樹脂溶液75重量部、ブトキ
シ化メチロールメラミン(ユーバン20SE60)15
重量部、エポキシ樹脂(旭電化製;アデカレジンEP−
13)10重量部、2−(2−ヒドロキシ−3−第三ブ
チル−5−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリア
ゾール1重量部、試験化合物(下記〔表3〕参照)0.
5重量部、アルミニウム顔料(アルペースト1123
N)30重量およびキシレン50重量部をよく混合し、
塗料組成物とした。
【0042】プライマー処理した鋼板に上記塗料組成物
を乾燥塗膜が40μになるようにスプレーし、10分間
放置後、140℃で30分間焼付けし、試験片を作成し
た。
【0043】この試験片をウエザオメーターに入れ、3
000時間照射後の光沢(60度グロス)を測定した。
その結果を下記〔表3〕に示す。
【0044】
【表3】
【0045】実施例4 ポリエステル樹脂(バイエル社製;L/Ue6108)
75重量部、ブロック化ポリイソシアネート(バイエル
社製;L/Ue6109)25重量部、二酸化チタン3
0重量部、フタロシアニンブルー1重量部、2−(2−
ヒドロキシ−4−オクトキシフェニル)−4,6−ビス
(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジ
ン1重量部および試験化合物(下記〔表4〕参照)0.
5重量部を、トルエン70重量部、キシレン80重量部
および酢酸ブチル100重量部の混合溶媒によく分散
し、塗料組成物とした。
【0046】プライマー処理した鋼板に上記塗料組成物
を乾燥膜厚が30μになるようにスプレーし、15分間
放置後、180℃で30分間焼付けし、試験片を作成し
た。
【0047】この試験片をウエザオメーターに入れ、1
000時間照射後の光沢を測定した。その結果を下記
〔表4〕に示す。
【0048】
【表4】
【0049】実施例5 スチレン14g、メタクリル酸メチル14g、アクリル
酸ブチル14g、メタクリル酸2−エチルヘキシル15
g、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル10g、メタク
リル酸2gおよび2−〔2−ヒドロキシ−3−(2−メ
トクロイルオキシエチル)−5−メチルフェニル〕ベン
ゾトリアゾール31gをアゾビスイソブチロニトリルを
用いてキシレン中で共重合し、樹脂固形分50%のアク
リル樹脂溶液を調製した。(紫外線吸収剤濃厚物)
【0050】メタクリル酸メチル100g、アクリル酸
n−ブチル66g、メタクリル酸−2−ヒドロキシエチ
ル30g、メタクリル酸4g、上記紫外線吸収剤濃厚物
3g、試験化合物(下記〔表5〕参照)1g、キシレン
80gおよびn−ブタノール20gをとり、110℃に
加熱攪拌しながらアゾビスイソブチロニトリル2g、ド
デシルメルカプタン0.5g、キシレン80gおよびn
−ブタノール20gからなる溶液を3時間で滴下した。
その後同温度で2時間攪拌し、樹脂固形分50%のアク
リル樹脂溶液を調製した。
【0051】上記アクリル樹脂溶液48重量部、ブトキ
シ化メチロールメラミン10重量部、キシレン10重量
部およびブチルグリコールアセテート4重量部をとり、
トップコート塗料とした。
【0052】プライマー処理した鋼板に実施例1で作成
したベースコート塗料を乾燥膜厚が20μになるように
スプレーし、10分間放置後、上記トップコート塗料を
乾燥膜厚が30μになるようにスプレーした。15分間
放置後、140℃で30分間焼付けし、試験片を作成し
た。
【0053】この試験片をウエザオメーターに入れ、塗
膜のワレの発生するまでの時間を測定した。その結果を
下記〔表5〕に示す。
【0054】
【表5】
【0055】以上の結果より、熱硬化性合成樹脂塗料組
成物を安定化するのに、ヒンダードアミン化合物を含有
しない場合(比較例1−1、2−1、3−1、4−1、
5−1)には、光により劣化が著しく、前記一般式
(I)以外のヒンダードアミン化合物を併用した場合
(比較例1−2、2−2、3−2、4−2、5−2)に
は、ある程度の改善効果は見られるもののその耐光性は
十分ではないことが判る。
【0056】これに対し、熱硬化性合成樹脂塗料組成物
を安定化するのに、本発明に係る前記一般式(I)で表
されるヒンダードアミン化合物を含有させることによ
り、その耐光性は著しく改善できることが判る(各実施
例)。
【0057】
【発明の効果】本発明の熱硬化製合成樹脂塗料組成物
は、特定のヒンダードアミン化合物を含有するもので、
耐光性が著しく改善されたものである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記〔化1〕の一般式(I)で表される
    ヒンダードアミン化合物を含有することを特徴とする熱
    硬化性合成樹脂塗料組成物。 【化1】
  2. 【請求項2】 上記ヒンダードアミン化合物が、下記
    〔化2〕で表される化合物であることを特徴とする請求
    項1記載の熱硬化性合成樹脂塗料組成物。 【化2】
  3. 【請求項3】 ベンゾトリアゾール系またはトリアジン
    系紫外線吸収剤を含有することを特徴とする請求項1ま
    たは2記載の熱硬化性合成樹脂塗料組成物。
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