JPH04358145A - フォトクロミック積層体 - Google Patents

フォトクロミック積層体

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JPH04358145A
JPH04358145A JP15951091A JP15951091A JPH04358145A JP H04358145 A JPH04358145 A JP H04358145A JP 15951091 A JP15951091 A JP 15951091A JP 15951091 A JP15951091 A JP 15951091A JP H04358145 A JPH04358145 A JP H04358145A
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photochromic
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light
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Application number
JP15951091A
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English (en)
Inventor
Masahiro Irie
正浩 入江
Hitoshi Ito
仁 伊藤
Shuichi Maeda
修一 前田
Kazuo Mitsuhashi
三ツ橋 和夫
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Mitsubishi Kasei Corp
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Mitsubishi Kasei Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特に耐光特性に優れた
フォトクロミック積層体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のフォトクロミック感光性材料とし
ては、例えばスピロオキサジン系フォトクロミック化合
物を高分子化合物に分散させフィルム化したもの、また
は、ガラスもしくは透明高分子板からなる基板上にフォ
トクロミック化合物を含んだ高分子化合物のフィルムを
被着したもの、或いはフォトクロミック化合物を分散さ
せた透明高分子フィルムを基板に挟みあわせて積層体と
したもの(特開昭60−205429号公報)が知られ
ている。しかしながら、このようなスピロオキサジン系
化合物を含有する従来のフォトクロミック積層体は、着
消色時に不可逆劣化物が生成しやすい状態となっている
ため、長時間の光照射により劣化するという問題点があ
った。この問題点を解消するために、本発明者等は、先
に三重項消光剤(ニトロキシフリーラジカル)を添加し
た耐光特性に優れたフォトクロミック感光性材料を提案
したが(特開平1−74285号公報)、更に優れた耐
光性を有するものが求められている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な実情に鑑みてなされたものであって、ニトロキシフリ
ーラジカルを含有するフォトクロミック積層体において
、更に、耐光特性を向上させることを目的とするもので
ある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、スピロオ
キサジン系化合物を含有するフォトクロミック感光層を
設けた積層体について、上記要求を満足すべく種々研究
の結果、スピロオキサジン系化合物と高分子物質を主成
分とするフォトクロミック感光層中にニトロキシフリー
ラジカルを含有させ、そしてフォトクロミック積層体に
入射する400nm以下の紫外光の量を減らすために紫
外線吸収剤を含有する層を入射光の側に設けると、着消
色反応時に好ましくない化合物が生成するを防止し得、
それによって長時間の光照射による劣化を防止できるこ
とを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0005】即ち、本発明の要旨は、少なくとも、2枚
の透明基板と、該2枚の透明支持体の間に挟まれたスピ
ロオキサジン系化合物、ニトロキシフリ―ラジカル及び
高分子物質を主成分として含有するフォトクロミック層
、並びに紫外線吸収剤および高分子物質を有する紫外線
吸収層とを有し、かつ該紫外線吸収層により、フォトク
ロミック層に入射する光のうち350nmの光の30〜
90%を遮断することができることを特徴とするフォト
クロミック積層体にある。
【0006】以下、本発明を詳細に説明する。先ず、フ
ォトクロミック層について説明すると、フォトクロミッ
ク層に用いるスピロオキサジン系化合物としては、例え
ば次の一般式(I)
【0007】
【化1】
【0008】(式中のR1 、R2 およびR3 は、
それぞれ独立して、置換もしくは非置換のアルキル基、
置換もしくは非置換のアルケニル基、シクロアルキル基
またはアリール基を示し、R2 とR3 は互いに結合
し環化していてもよい。また、R1は、アルキレン基、
アリーレン基を介してもう一つのスピロオキサジン環を
有し、全体として二量体の化合物を形成していてもよい
。R4 は、水素原子または炭素数1〜5のアルキル基
を示す。環XおよびYは、それぞれ独立して、置換され
ていてもよい炭化水素芳香環または複素芳香環を示す。 Zは、酸素原子または硫黄原子を示す。)で表わされる
化合物があげられる。
【0009】上記一般式(I)で表わされる化合物にお
いて、R1 、R2 およびR3 としては、炭素数1
〜28のアルキル基等のアルキル基;メトキシエチル基
、エトキシエチル基等のアルコキシアルキル基、メトキ
シエトキシエチル基、n−ブトキシエトキシエチル基等
のアルコキシアルコキシアルキル基、メトキシエトキシ
エトキシエチル基、エトキシエトキシエトキシエチル基
等のアルコキシアルコキシアルコキシアルキル基、フェ
ニルオキシエチル基、ナフチルオキシエチル基、p−ク
ロロフェニルオキシエチル基等の置換基を有していても
よいアリールオキシアルキル基、ベンジル基、フェネチ
ル基、p−クロロベンジル基、p−ニトロベンジル基等
の置換基を有していてもよいアリールアルキル基、シク
ロヘキシルメチル基、シクロヘキシルエチル基、シクロ
ペンチルメチル基等のシクロアルキルアルキル基、アリ
ルオキシエチル基、3−ブロモアリルオキシエチル基等
の置換基を有していてもよいアルケニルオキシアルキル
基、シアノエチル基、シアノメチル基等のシアノアルキ
ル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシメチル基等のヒ
ドロキシアルキル基、テトラヒドロフルフリル基、テト
ラヒドロフリルエチル基等のテトラヒドロフリルアルキ
ル基等の置換されたアルキル基;アリル基、2−クロロ
アリル基等の置換もしくは非置換のアルケニル基;炭素
数3〜8のシクロアルキル基;またはフェニル基、p−
メチルフェニル基、ナフチル基、m−メトキシフェニル
基等の置換もしくは非置換のアリール基があげられ、ま
た、R2 およびR3 は、互いに結合してシクロヘキ
シル基、シクロペンチル基等を形成していてもよい。ま
た、R1 は、アルキレン基、アリーレン基を介しても
う一つのスピロオキサジン環と結合し、全体として二量
体の化合物を形成することもできる。R4 は、水素原
子;またはメチル基、エチル基等の炭素数1〜5のアル
キル基を示す。
【0010】環XおよびYにおいて、置換されていても
よい炭化水素芳香環または複素系芳香環としては、ベン
ゼン環、ナフタレン環、キノリン環、フェナンスレン環
等があげられ、これらの環が置換基を有する場合、置換
基としては、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロ
ゲン原子;炭素数1〜6のアルキル基;アルコキシ基;
アルコキシカルボニル基;メトキシスルホニル基、エト
キシスルホニル基等のアルコキシスルホニル基;シアノ
基;アミノ基;ジメチルアミノ基;ニトロ基等があげら
れる。
【0011】本発明において使用する上記スピロオキサ
ジン系化合物は、例えば特公昭45−28892号、同
49−48631号、特開昭55−36284号、同6
0−112880号、同61−186390号、同61
−233079号、同61−243087号、同61−
263982号、同61−263983号、同61−2
68788号、同63−14786号、同63−115
884号、同63−115885号、同63−3012
28号公報、米国特許第4342688号明細書等に記
載の方法により容易に合成することができる。
【0012】本発明においては、上記一般式(I)で示
される化合物のうち、次の一般式(II)
【化2】
【0013】(式中R′1 は炭素数1〜20個のアル
キル基またはアルコキシアルキル基、R′4 は水素原
子またはメチル基、X及びYは置換されていてもよい炭
化水素芳香環または複素系芳香環を示す。)で表わされ
るスピロオキサジン系化合物を使用するのが更に好まし
い。
【0014】三重項消光剤である、ニトロキシフリーラ
ジカルとは、一般に、下記式
【化3】 で示される構造を持つ遊離基を言い、本発明のフォトク
ロミック感光性材料においては、安定で単離できるニト
ロキシフリーラジカルを用いるのが好ましい。
【0015】このようなニトロキシフリーラジカルとし
ては、具体的には下記一般式(III)で表わすものが
あげられる。
【化4】
【0016】(式中、R5 及びR6 は、それぞれ独
立して、置換もしくは非置換のアリール基、または、窒
素原子に隣接する炭素原子が、第3炭素原子または第4
炭素原子である炭化水素基を示し、更に、R5 及びR
6 が、互いに結合して環を形成してもよく、またその
環は置換基を有していてもよい。)これらのニトロキシ
フリーラジカルの合成は、「新実験化学講座(丸善(株
)日本化学会編、14巻P.1594〜1598」に記
載の方法等に準じて行なうことができる。
【0017】このほか、ブレット(Bredt)則によ
り、ニトロンまで酸化されないで、ニトロキシラジカル
の段階で止まるビシクロ系ニトロキシラジカル
【化5】 も含まれる。その他のニトロキシフリーラジカルとして
は、例えば、上記文献、第1597頁、表7.66にあ
げられたものが使用できる。
【0018】本発明に於いて特に好ましく用いられるニ
トロキシルフリーラジカルとしては、耐熱性及び活性持
続性の点から、例えば、次のものがあげられる。
【0019】
【化6】
【0020】フォトクロミック層に用いる高分子物質と
しては、前記スピロオキサジン系化合物およびニトロキ
シフリーラジカルと相溶性のよいもので、光学的に透明
であり、かつ被膜形成能の優れたものであればいずれの
ものでもよく、例えば、ポリメタクリル酸メチル、ポリ
スチレン、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルブチラール、酢
酸セルロース、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリプロピレン、ポ
リエチレン、ポリアクリロニトリル、ウレタン樹脂、エ
ポキシ樹脂、フェノキシ樹脂、ポリエステル等があげら
れるが、中でも実用性および安全性の面においてポリビ
ニルブチラールが好ましい。
【0021】また、必要に応じて可塑剤を含んだもの、
架橋したものでもよい。可塑剤としては、例えばジブチ
ルフタレート、ジオクチルフタレートのようなフタレー
ト系、ジオクチルアジペートのようなアジペート系、ト
リクレジルフォスフェートのようなフォスフェート系、
ポリエステル系、ポリエーテル系、トリエチレングリコ
ールジ−2−エチルブチレート系等があげられ、これら
の可塑剤は、単独または混合して使用することができる
【0022】本発明のフォトクロミック層は、上記の成
分を適当な溶媒に溶解させることにより得ることができ
る。このときの膜厚は0.5μm〜1μmの範囲である
ことが好ましく、更に好ましくは10〜500μmの範
囲で使用する。また、この溶液を適当な透明中間膜にキ
ャスティングまたはスピンナー等を用いてコーティング
して得られたものが一層好ましい。透明中間膜は熱可塑
性重合体および可塑剤を主成分とするものであれば特に
制限はされないが、具体的には熱可塑性重合体としては
、ポリアクリル酸エステル、ポリスチレン、ポリビニル
エステルまたはハライド、ポリエステル、ポリウレタン
、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセタール等があ
げられ、可塑剤としては、例えばジブチルフタレート、
ジオクチルフタレートのようなフタレート系、ジオクチ
ルアジペートのようなアジペート系、トリクレジルフォ
スフェートのようなフォスフェート系、ポリエステル系
、ポリエーテル系、トリエチレングリコールジ−2−エ
チルブチレート系等があげられる。
【0023】本発明のフォトクロミック層において、ス
ピロオキサジン系化合物の使用量は、フォトクロミック
層の高分子物質に対して、0.1〜50重量%の範囲で
あることが好ましく、更には0.3〜20重量%の範囲
で使用する。スピロオキサジン系化合物が0.1重量%
未満では、フォトクロミック色素が着色した場合に十分
な光学濃度が得られず、また50重量%を越えると光学
濃度が一定になり、またコスト高になるので好ましくな
い。
【0024】ニトロキシフリーラジカルの使用量は、フ
ォトクロミック層の高分子物質に対して好ましくは0.
1〜50重量%の範囲に設定されるが、更に好ましくは
0.3〜20重量%の範囲で使用する。ニトロキシフリ
ーラジカルが0.1重量%未満では効果がなく、また、
50重量%より多く配合しても効果は一定でコスト高と
なり好ましくない。
【0025】次に、本発明における紫外線吸収層につい
て説明する。紫外線吸収剤としては、例えば下記一般式
(IV)
【化7】
【0026】または、一般式(V)
【化8】
【0027】または、一般式(VI)
【化9】
【0028】(式中、R7 ,R8 ,R9 ,R10
,R11, R12,R13,R14,R15,R16
,R17,R18,R19,R20,R21,R22,
R23,R24およびR25は、それぞれ独立して水素
原子、置換もしくは非置換のアルキル基、シクロアルキ
ル基またはアルケニル基、水酸基、アルコキシ基、ハロ
ゲン基を表わし、R26は、置換もしくは非置換のアル
キル基、アルコキシアルキル基を示し、n=0または1
を示す。)で示されるものがあげられる。
【0029】上記紫外線吸収剤の中で特に好ましいもの
としては、400nm以下の波長に吸収を有する化合物
があげられ、その具体例としては、次のものがあげられ
る。
【0030】
【化10】
【0031】高分子物質としては、前記紫外線吸収剤と
相溶性のよいもので、光学的に透明であり、かつ被膜形
成能の優れたものであればいずれのものでもよく、例え
ば、ポリメタクリル酸メチル、ポリスチレン、ポリ酢酸
ビニル、ポリビニルブチラール、酢酸セルロース、ポリ
塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニル−酢酸ビ
ニル共重合体、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリア
クリロニトリル、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、フェノ
キシ樹脂、ポリエステル等があげられるが、中でも実用
性および安全性の面においてポリビニルブチラールが好
ましい。また、必要に応じて可塑剤を含んだもの、架橋
したものでもよい。可塑剤としては、例えばジブチルフ
タレート、ジオクチルフタレートのようなフタレート系
、ジオクチルアジペートのようなアジペート系、トリク
レジルフォスフェートのようなフォスフェート系、ポリ
エステル系、ポリエーテル系、トリエチレングリコール
ジ−2−エチルブチレート系等があげられ、これらの可
塑剤は、単独または混合して使用することができる。
【0032】本発明において、紫外線吸収層における紫
外線吸収剤の使用量は、紫外線吸収層とした場合に、光
の入射と反対側にあるフォトクロミック層に入射する光
のうち350nmの光の30〜90%を遮断することの
できる量で使用する必要がある。そしてそのような量は
、紫外線吸収剤が通常高分子物質に対して0.1〜25
重量%の範囲に設定するが、0.1重量%未満では効果
がなく、また、10重量%より多く配合するとフォトク
ロミック色素の着色性に悪影響を及ぼすので好ましくな
い。上記の紫外線吸収層は、上記の成分を適当な溶媒に
溶解させ、塗布することによって形成することができる
【0033】本発明のフォトクロミック積層体は、ポリ
エチレンテレフタレート、セルロースアセテート、ポリ
カーボネート、ガラス等の2枚の透明基板の間に、前記
フォトクロミック層および紫外線吸収層を設けることに
よって得ることができる。なお、その場合、熱可塑性重
合体及び可塑剤を主成分とする透明中間膜をフォトクロ
ミック層および紫外線吸収層の支持体として設けるのが
好ましい。
【0034】透明中間膜における熱可塑性重合体として
は、ポリアクリルエステル、ポリスチレン、ポリビニル
エステルまたはハライド、ポリエステル、ポリウレタン
、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセタール等があ
げられ、可塑剤としては例えばジブチルフタレート、ジ
オクチルフタレートのようなフォスフェート系、ジオル
チルアジペートのようなアジペート系、トリクレジルフ
ォスフェート系のようなフォスフェート系、ポリエステ
ル系、ポリエーテル系、トリエチレングリコールジ−2
−エチルブチレート系等があげられる。
【0035】例えば、透明中間膜上に前記フォトクロミ
ック層をコーティングにより形成し、次いで、フォトク
ロミック層の反対側に紫外線吸収層をキャスティグ、ス
ピナー等によりコーティングし、これを2枚の上記透明
基板の間に挟み、真空圧着等の常法の成形方法を用いる
ことにより得ることができる。図1は、本発明のフォト
クロミック積層体の一例の断面模式図を示すものであっ
て、図中、1は透明基板、2はフォトクロミック層、3
は透明中間膜、4は紫外線吸収層、5は透明基板を示す
【0036】
【作用】本発明のフォトクロミック積層体は、それを使
用するに際して、フォトクロミック層に対して、紫外線
吸収層側から光が入射するように配置することが必要で
ある。それによって、入射する紫外光をある程度遮断す
るので、光照射による劣化物が生成して赤変する現象を
防止することが可能になる。したがって、本発明のフォ
トクロミック感光性材料は、車載用及び建築材料用調光
ガラス等の調光材料、光学フィルター、マスキング用材
料あるいは光量計等に対して使用することができる。
【0037】
【実施例】本発明を以下の実施例及び比較例によって説
明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら限定さ
れるものではない。なお、各実施例および比較例におい
て、耐光性試験を行なったが、耐光性試験は、スガ試験
機(株)製のキセノンフェードメーターFAL−25A
Xを用いた。劣化物の生成量については、520nm付
近の光に対する吸光度を測定し、試験前と後の吸光度の
差が0.04になった時間を限界として耐光性を判定し
た。
【0038】実施例1および比較例1 [フォトクロミック積層体の作製]下記構造式で示され
るスピロオキサジン系化合物(A):1重量%、
【00
39】
【化11】
【0040】下記構造式で示されるニトロキシフリーラ
ジカル(2,2,5,5−テトラメチルピペリジニルオ
キシカルボキサミド):1重量%、
【化12】
【0041】可塑剤を含んだポリビニルブチラール:1
0重量%。上記の成分を溶媒(エタノール:トルエン:
n−ブタノール=50:45:5)に溶解した。得られ
た溶液を、ポリビニルブチラール中間膜(日本モンサン
ト社製)にスクリーン印刷法によってコーティングした
。このコーティング膜を常温常圧下、30分間風乾した
【0042】次に、紫外線吸収層を下記のようにして形
成した。図2で示される吸収スペクトルを有し、下記構
造式で示される紫外線吸収剤(商品名チヌビン−900
:チバガイギー社製):0.25重量%、
【化13】
【0043】可塑剤を含んだポリビニルブチラール:1
0重量%。上記の成分を溶媒(エタノール:トルエン:
n−ブタノール=50:45:5)に溶解した。得られ
た溶液を、上記ポリビニルブチラール中間膜のコーティ
ングした側と反対の面に、スクリーン印刷法によってコ
ーティングした。このコーティング膜を常圧下、80℃
で30分間乾燥した後、2枚のガラス板の間に挾み、真
空圧着して、図1に示す層構成を有するフォトクロミッ
ク積層体(実施例1)を作製した。
【0044】次に、前記紫外線吸収剤を用いない以外は
、実施例1と同じ条件でフォトクロミック積層体(比較
例1)を作製した。
【0045】[耐光性の評価]これら実施例1および比
較例1のフォトクロミック積層体について耐光性を評価
するために、キセノンフェードメーターを用いて加速試
験を行ない、520nm付近の吸光度のピークの増加量
を調べた。なお、実施例1のフォトクロミック積層体に
ついては、紫外線吸収層の側から光を照射した。その結
果、比較例1のフォトクロミック積層体については20
00時間が使用限界であったのに対し、実施例1のフォ
トクロミック積層体では3000時間であった。
【0046】実施例2および3 実施例1において、下記構造式を有するスピロオキサジ
ン系化合物(B)および(C)を用いた以外は、同様に
してフォトクロミック積層体を作製した。これらのフォ
トクロミック積層体について、実施例1と同様にして耐
光性の評価を行なった。その結果を実施例1および比較
例1の結果と共に後記表1に示す。
【0047】
【化14】 但し、(B)は、R27=H、R28=CH3 の化合
物と、R27=CH3 、R28=Hの化合物を1:1
の割合で混合したものを表わす。
【0048】比較例2および3 実施例2および3において、紫外線吸収剤を用いず、他
は実施例2および3と同様にして、フォトクロミック積
層体を作製し、耐光性の評価を行なった。その結果を実
施例2および3と共に表1に示す。
【0049】実施例4〜24 フォトクロミック化合物として、前記実施例2における
構造式(B)のスピロオキサジン系化合物を用い、ニト
ロキシフリーラジカルおよび紫外線吸収剤として、後記
表1に示すものを用いた以外は、実施例1と同様にして
フォトクロミック積層体を作製し、実施例1と同様に耐
光性の評価を行なった。その結果を表1に示す。
【0050】
【表1】
【0051】
【0052】
【0053】
【0054】
【0055】
【0056】
【0057】
【0058】
【発明の効果】本発明のフォトクロミック積層体は、ス
ピロオキサジン系化合物とニトロキシフリーラジカルを
含有するフォトクロミック層とフォトクロミック層に入
射する紫外光をある程度遮断するようにした紫外線吸収
剤を含有する紫外線吸収層を有するから、耐光性が向上
し、光照射により劣化物が生成して赤変する現象が発生
し難くなり、長時間の光照射による劣化を防止すること
ができる。したがって、本発明のフォトクロミック積層
体は、車載用および建築材料用調光ガラス等に調光材料
、光学フィルター、マスキング用材料あるいは光量計等
に対して使用するのに好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のフォトクロミック積層体の層構成を示
す模式的断面図である。
【図2】本発明の実施例で使用した紫外線吸収剤(チヌ
ビン−900:チバガイギー社製  商品名)の吸収ス
ペクトルを表わす図面である。
【符号の説明】
1…透明基板 2…フォトクロミック層 3…透明中間膜 4…紫外線吸収層 5…透明基板

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  少なくとも、2枚の透明基板と、該2
    枚の透明支持体の間に挟まれたスピロオキサジン系化合
    物、ニトロキシフリ―ラジカル及び高分子物質を主成分
    として含有するフォトクロミック層、並びに紫外線吸収
    剤および高分子物質を有する紫外線吸収層とを有し、か
    つ該紫外線吸収層により、フォトクロミック層に入射す
    る光のうち350nmの光の30〜90%を遮断するこ
    とができることを特徴とするフォトクロミック積層体。
  2. 【請求項2】  紫外線吸収剤が400nm以下の波長
    に吸収を有することを特徴とする請求項1記載のフォト
    クロミック積層体。
JP15951091A 1991-06-04 1991-06-04 フォトクロミック積層体 Pending JPH04358145A (ja)

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