JP2634816B2 - フォトクロミック感光性材料 - Google Patents

フォトクロミック感光性材料

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JP2634816B2 JP15911187A JP15911187A JP2634816B2 JP 2634816 B2 JP2634816 B2 JP 2634816B2 JP 15911187 A JP15911187 A JP 15911187A JP 15911187 A JP15911187 A JP 15911187A JP 2634816 B2 JP2634816 B2 JP 2634816B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、フォトクロミック感光性材料、特に耐候
特性に優れたフォトクロミック感光性材料に関する。
(従来の技術) 従来のフォトクロミック感光性材料としては、例えば
第1図にフォトクロミック化合物を分散させた透明高分
子フィルム1として示すようにスピロオキサジン系フォ
トクロミック化合物を高分子化合物に分散させフィルム
化したもの、または第2図に示すようにガラスまたは透
明高分子板から成る基板2上にフォトクロミック化合物
を含んだ高分子化合物のフィルム1を被着させたもの、
或いは第3図に示すようにフォトクロミック化合物を含
んだ高分子化合物のフィルム1を基板2と2との間に挟
み合わせた積層体がある。これらの積層体は特開昭60−
205429号公報に詳細が記載されている。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら、このような従来のスピロオキサジン化
合物を含有するフォトクロミック材料にあっては、着消
色反応時に不可逆劣化物が生成しやすく、長時間の光照
射により劣化する問題点があり、耐候性および耐久性の
一層優れたフォトクロミック材料が望まれていた。
(問題点を解決するための手段) このような現況に鑑み、発明者らは上記問題点を解決
したフォトクロミック材料を開発すべく鋭意研究の結
果、高分子マトリックスにスピロオキサジン系フォトク
ロミック化合物に更に特定の酸化防止剤を含有させるこ
とにより着消色反応時に不所望の化合物の生成が防止さ
れることを知見した。
この発明はかかる知見に基づいて達成されたもので、
高分子マトリックスに添加されるスロオキサジン系化合
物として次の一般的〔I〕 (式中のR1,R2,R3およびR4は水素原子、置換もしくは非
置換のアルキル基、シクロアルキル基、アリル基、アラ
ルキル基またはアリール基を示し、R2とR3は互いに結合
し環化してもよい。環X,Yは置換されていてもよい炭化
水素芳香環または複素芳香環を示す。Zは酸素原子また
は硫黄原子を示す。)で表わされる化合物を用い、更に
酸化防止剤として次の一般式〔II〕または〔III〕 (上記式中のCおよびFはアルキル基を示し、好ましく
はC3以上のアルキル基、特に好ましいのはt−ブチル基
であり、DおよびEは水素原子、アルキル基を示し、好
ましくはアルキル基で、特に好ましいのはメチル基であ
り、特に好ましいのはC,E及びD,Fが対象のものである。
又Rはアルキル基またはビニル基を示す。)で表わされ
るビスフェノール性化合物を使用する。
上記式〔I〕で表わされる化合物においてR1,R2,R3
しては、炭素数1〜28のアルキル基等のアルキル基、メ
トキシエチル基、エトキシエチル基等のアルコキシアル
キル基、メトキシエトキシエトキシエチル基、n−ブト
キシエトキシエチル基等のアルコキルアルコキシアルキ
ル基、メトキシエトキシエチル基、エトキシエトキシエ
トキシエチル基等のアルコキシアルコキシアルコキシア
ルキル基、フェニルオキシエチル基、ナフチルオキシエ
チル基、p−クロロフェニルオキシエチル基等のアリー
ルオキシアルキル基、ベンジル基、フェネチル基、p−
クロロベンジル基、p−ニトロベンジル基等のアリール
アルキル基、アルケニル基、2−クロロアルケニル基等
のアリル基、シクロヘキシルメチル基、シクロヘキシル
エチル基、シクロペンチルメチル基等のシクロアルキル
アルキル基、アルケニルオキシエチル基、3−ブロモア
ルケニルオキシエチル基等のアリルオキシアルキル基、
シアノエチル基、シアノメチル基等のシアノアルキル
基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシメチル基等のヒド
ロキシアルキル基、テトラヒドロフルフリル基、テトラ
ヒドロフリルエチル基等のテトラヒドロフリルアルキル
基等の置換または非置換のアルキル基が挙げられ、フェ
ニル基、p−メチルフェニル基、ナフチル基、m−メト
キシフェニル基等の置換または非置換のアリール基が挙
げられ、シクロヘキシル基、シクロペンチル基等のシク
ロアルキル基が挙げられ、R1とR2は互いに連結し、シク
ロヘキシル基、シクロペンチル基、シクロヘプチル基等
を形成してもよい。またR3としては、アルキレン基アリ
ーレン基を介してもう1つのスピロオキサジン環を結合
した2量体の化合物も挙げられる。R4として水素原子、
メチル基が好ましい。
環X,Yの置換されていてもよい炭化水素芳環または複
素環芳香環としては、ベンゼン環、ナフタレン環、キノ
リン環、フェナンスレン環等が挙げられ、これらの環の
置換基としては塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハ
ロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、アルコキシ
基、アルコキシカルボニル基、メトキシスルホニル基、
エトキシスルホニル基等のアルコキシスルホニル基、シ
アノ基、アミノ基、ジメチルアミノ基、ニトロ基等が挙
げられる。
本発明においては、上記式〔I〕で表わされるスピロ
オキサジン系化合物の内次の一般式〔IV〕 (式中、nは1〜4の整数を表わし、R3およびR8はアル
キル基を示し、R4,R5,R6およびR7は水素原子、ハロゲン
原子、アルキル基、アルコキシ基またはアルコキシカル
ボニル基を示し、YはCHまたはNを示す)で表わされる
化合物を使用するのに好ましい。
次に酸化防止剤としては前記一般式〔II〕または〔II
I〕表わされるビスフェノール性化合物が用いられる
が、分子量が約250〜40のものが好ましい。これ等の化
合物は数ある酸化防止剤の中てスピロオキサジン系フォ
トクロミック剤の耐候性の向上に大きな効果を示す。
高分子マトリックスを形成するのに用いる高分子物質
としては、前記スピロオキサジン化合物、酸化防止剤と
相容性のよいもので、光学的に透明でありかつ被膜形成
能の優れたものであればよく、例えばポリメタクリル酸
メチル、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルブ
チラール、酢酸セルロース、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化
ビニリデン、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリプ
ロピレン、ポリエチレン、ポリアクリロニトリル、ウレ
タン樹脂、エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂、ポリエステ
ルなどが挙げられるがこれに限定されない。又必要に応
じて可塑剤を含んだもの、架橋したものでもよい。
本発明のフォトクロミック感光性材料は、通常上記の
高分子物質に対し前記スピロオキサジン系化合物を0.1
〜50重量%、好ましくは0.5〜20重量%、前記酸化防止
剤を高分子物質に対して0.1〜50重量%、好ましくは0.5
〜20重量%の配合割合で、適当な溶媒に溶解させ、第1
図に示すフィルムまたは板に成型するか、または第2図
に示すように溶液を適当な支持体である基板にキャステ
ィング、スプレー法、ディップ法、フロー法またはスピ
ンナーなどを用いてコーティングするか或いは第3図に
示すように基板間に挟み込んで用いられる。この際フォ
トクロミック感光層の膜厚は1.5μ〜1mm、好ましくは10
〜250μmで使用する。
スピロオキサジン系化合物の配合量が高分子物質の0.
1重量%未満ではフォトクロミック色素が着色した時に
十分な光学濃度が得られず、50重量%を超えると光学濃
度が一定になることと、コスト高になるので好ましくな
い。
また酸化防止剤の配合量が高分子物質の0.1重量%未
満では酸化防止剤の効果がほとんどなく、50重量%より
多く配合しても効果は一定で、コスト高となり好ましく
ない。
次に支持体としてはポリエチレンテレフタレート、セ
ルロースフタレート、ポリカーボネート、ガラス等が挙
げられ、必要に応じて積層したものでもよい。
(作 用) 本発明のフォトクロミック感光性材料は著しく改善さ
れた耐候性を有するもので、これはスピロオキサジン分
子の不可逆劣化反応に対し相容性のよい特定の酸化防止
剤がフォトクロミック分子の回りに均一に配置し、不可
逆劣化物の生成を防止しているものと思われる。
(実施例) 本発明を以下、実施例によって説明する。尚各実施例
において、耐候特性は、キセノンランプによる残留着色
性能で評価し、初期着色性能の50%以下になるまでの時
間で表わした。また、赤変、黄変については目視により
これを評価した。劣化促進装置としてはスガ試験機株式
会社のサンシャインウニザオメーターを用いた。なお、
実施例1−11のスミライザーWX−R、実施例12−22のス
ミライザーGM、比較例1−11のスミライザーBHT、比較
例12−22のスミライザーMDP−S、比較例23−33のスミ
ライザーBBM−S、比較例34−44のスミライザーBP−101
並びに比較例45−55のスミライザーGA−80、比較例56−
66のスミライザーTPL−R、比較例67−77のスミライザ
ーTP−D、比較例78−88のスミライザーMBの酸化防止剤
については、表2を参照。
実施例1、比較例1 下記の構造を有するスピロオキサジン化合物 〔A〕:0.1重量% 酸化防止剤として住友化学株式会社製スミライザーWX
−R(分子内にS(硫黄)を有するヒンダードフェノー
ル系の一次酸化防止剤)0.1重量%、可塑剤を含んだポ
リビニルブチラール:10重量%を、溶媒(トルエン:エ
タノール=6:4)に溶解した。得られた溶液をガラス基
板上にキャスティングによってコーティングした。この
コーティング膜を真空乾燥器で減圧下70℃で6時間乾燥
した後真空圧着して実施例1の感光性試料を第3図のよ
うに作製した。
次に酸化防止剤としてスピロオキサジン化合物と相溶
性の悪いスミライザーBHTを用い本実施例と同じ条件で
作製したものを比較例1とした。
これらの試料の耐候特性を調べるために、初期着色性
能をキセノンランプで測定し、次にサンシャインウェザ
オーメーター中で光照射を行い着色性能の低下の経時変
化を測定した。
この結果、本実施例の感光性材料は、2,000時間照射
後も初期値の50%以上の着色性能を示したのに対し、比
較例の感光性試料は、400時間以内で、初期値の50%以
下の着色率となった、又赤変については比較例は40時間
以内で開始したが、本実施例では1000時間でも赤変が起
こらなかった。
実施例2〜11 実施例1と同様な方法で、下記構造を有するスピロオ
キサジン化合物〔B〕〜〔K〕にスミライザーWX−Rを
酸化防止剤として加え、実施例2〜11の感光性材料試料
を作成した。これ等の試料の耐候試験結果を実施例1の
結果とともに表1に示す。
(i)はイソプロピル基を示す。
(i)はイソプロピル基を示す。
( )内はどちらか一方が置換されていることを表わ
す。又それら混合物でもよい。
実施例12 実施例1と同じスピロオキサジン化合物〔A〕0.1重
量%、酸化防止剤として住友化学株式会社製スミライザ
ーGM(分子内にビニル基を持ったフェノール系の一次酸
化防止剤)0.1重量%、可塑剤を含んだポリビニルブチ
ラール10重量%を溶媒(トルエン:エタノール=6:4)
に溶解した。得られた溶液をガラス基板上にキャスティ
ングによってコーティングした。このコーティング膜を
真空乾燥器で減圧下70℃で6時間乾燥後、真空圧着して
実施例12の感光性試料を第3図のように作成した。
この試料の耐候特性を調べるために実施例1と同様に
して初期着色性能をキセノンランプで測定し、次にサン
シャインウェザオメーター中で光照射を行い着色性能の
低下の経時変化を測定した。
この結果、本実施例の感光性材料は実施例1の感光性
材料と同様に2000時間照射後も初期値の50%以上の着色
性能を示し、又赤変については1000時間でも赤変が起こ
らなかった。
実施例13〜22 実施例12と同様の方法で、前記スピロオキサジン化合
物〔B〕〜〔K〕にスミライザーGMを酸化防止剤として
加え、実施例13〜22の感光材料試料を作成した。これ等
の試料の耐候試験結果を実施例12の結果とともに表1に
示す。
比較例2〜99 実施例1と同様の方法で、前記スピロオキサジン化合
物〔A〕〜〔K〕に酸化剤としてスミライザーBHT、ス
ミライザーMDP−S、スミライザーBBM−S、スミライザ
ーBP−101、スミライザーGA−80、スミライザーTPL−
R、スミライザーTP−DおよびスミライザーMBを加え、
比較例2〜88の感光性試料および酸化防止剤を加えない
比較例89〜99の感光性材料試料を作成した。これ等の試
料の耐候試験結果を比較例1の結果とともに表1に示
す。尚比較例で用いた酸化防止剤はすべてフォトクロミ
ック材との相溶性の悪いものである。
上記実施例では11種のスピロオキサジンでの効果を示
したが、これらに限定されないことは言を待たない。又
各ダイマー化されたものも含まれる。
(発明の効果) 以上説明してきたように、本発明によればその構成を
式〔I〕のスピロオキサジン系フォトクロミック化合物
に式〔II〕または〔III〕の酸化防止剤を添加したため
不可逆劣化物の生成速度を従来の1/5程度に防止するこ
とができる。そして本発明のフォトクロミック感光性材
料は従来のものに比べて耐候性が大幅に改善されたた
め、記録、記録材料、複写材料、レーザー用感光材料等
の電子材料、印刷感光体、調光材料、ディスプレーなど
に使用される。また、第3図に示すような積層体では酸
化防止剤を含有することによって劣化に伴う赤変も防止
できるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図はフォトクロミック材料フィルムの側面図、 第2図は基板上にフォトクロミック材料層を備える積層
体の側面図、 第3図は基板間にフォトクロミック材料層が挟まれて成
る積層体の側面図である。 1……フォトクロミック化合物が分散した高分子物質フ
ィルム 2……基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三ツ橋 和夫 横浜市緑区鴨志田町1000番地 三菱化成 工業株式会社総合研究所内 (56)参考文献 特開 昭62−155283(JP,A) 特開 昭62−151802(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高分子マトリックスに、次の一般式〔I〕 (式中のR1,R2,R3およびR4は水素原子、置換もしくは非
    置換のアルキル基、シクロアルキル基、アリル基、アラ
    ルキル基またはアリール基を示し、R2とR3は互いに結合
    し環化してもよい。環X,Yは置換されていてもよい炭化
    水素芳香環または複素芳香環を示す。Zは酸素原子また
    は硫黄原子を示す。)で表わされるスピロオキサジン系
    化合物および次の一般式〔II〕または〔III〕 (上記式中のCおよびFはアルキル基を示し、Dおよび
    Eは水素原子、アルキル基を示す。又Rはアルキル基ま
    たはビニル基を示す。)で表わされるビスフェノール性
    化合物を含有することを特徴とするフォトクロミック感
    光性材料。
  2. 【請求項2】スピロオキサジン系化合物が次の一般式
    〔IV〕 (式中、nは1〜4の整数を表わし、R3およびR8はアル
    キル基を示し、R4,R5,R6およびR7は水素原子、ハロゲン
    原子、アルキル基、アルコキシ基またはアルコキシカル
    ボニル基を示し、YはCHまたはNを示す)で表わされる
    化合物である特許請求の範囲第1項記載のフォトクロミ
    ック感光性材料。
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