JPH11279279A - 透明電気伝導性ポリマー - Google Patents
透明電気伝導性ポリマーInfo
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- JPH11279279A JPH11279279A JP10355459A JP35545998A JPH11279279A JP H11279279 A JPH11279279 A JP H11279279A JP 10355459 A JP10355459 A JP 10355459A JP 35545998 A JP35545998 A JP 35545998A JP H11279279 A JPH11279279 A JP H11279279A
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- C09D179/02—Polyamines
Abstract
を製造する。 【解決手段】 アントラキノンを含まない又は実質的に
含まないポリ(9−アミノアントラセン)(P9−A
A)、そのような素材の製造方法及び種々の酸化状態に
あるP9−AA、並びにある置換された9−アミノアン
トラセン類及びそのポリマー類、9−アミノアントラセ
ンとアニリンとのポリマー類。
Description
いう)から製造されるポリ(9−アミノアントラセン)
類(以下、P9−AAsという)及びその製造に関す
る。
ical oxidative technique
s)を用いて、9−AAを重合するという本発明者らの
最初の試みは、幾つかは良好であり幾つかは不良という
種々の結果を与えた。多くの月数を要する研究の後、1
−アミノアントラセンで起こることとは反対に、9−A
Aの化学酸化重合は、比較的不溶性の副生成物のアント
ラキノン(以下、AQという)を製造することを認識す
るに至った。これは、反応において再利用され得ず、P
9−AAから除去することが難しい。
P9−AA及び未反応の9−AA(それは溶解除去され
再利用される)を製造し、そして反応生成物がAQを含
まない、空気酸化法(aerial oxidatio
n procedure)を考案した。
−AAを高い純度で製造することを可能にする。これ
は、多くの有用な特性及び用途を有する。しかしなが
ら、P9−AAとAQとの混合物も、多くを要求しない
用途(less demanding applica
tions)には有用であり得る。
において、そのような混合物にも及ぶ。P9−AAは、
少し着色した、透明の、電気伝導性であり、商業的に入
手可能であり環境にとって無害の有機溶媒の範囲で充分
に溶解性がある。P9−AAには、例えばディスプレイ
において、例えば電界発光及び液晶表示装置、そしてあ
る程度、電気磁気シールド・ウィンドウに拡張的に用い
られている透明被膜として、多くの用途が見出されてい
る。
る電気伝導量(volume conductivit
ies)が 10-3〜 10-6S cm-1のオーダーで
ある場合、静電気シールドにおける用途、及び速すぎも
せず遅すぎもしない速度(rate)で電気を帯びた素
材(material)上の電荷を散逸させることを望
む場合、及び要求される電気伝導量が 10-6〜 10
-9S cm-1のオーダーである場合の静電気の散逸にお
ける用途が見出される。そのような混合物は、ある物品
又は表面に適用した場合、その表面に荷電するのを防
ぐ、そして電気伝導量が 10-10〜 10-12S cm
-1のオーダーである場合、帯電防止材としての用途が見
出される。
(100ナノメーターの厚さでの400〜800nmの
範囲で、少なくとも50%の透過率)、そして電気伝導
性である9−アミノアントラセンポリマー類に関する。
電気伝導性として我々が意味するポリマーは、ここで定
義される四端子法(four probe metho
d)によって測定したときに、少なくとも1× 10-6
S cm-1の電気伝導度を示す。
くから知られていた。ポリ(2−アミノアントラセン)
(以下、P1−AAという)も、最近、Takakaz
uYamamotoら、Macromolecule
s, 1993, 第26巻、6992〜6997頁に
記載されている。これらのポリマー類は、ポリ(アニリ
ン)と類似の構造を有し、青みがかった黒色、茶色から
茶黒色まで変化する暗色の粉末類である。Yamamo
toは、P1−AAは1× 10-4 S cm-1のオー
ダーの電気伝導性を有すると述べている。P1−AA
は、蟻酸、DMF、DMSO及びNMPなどの有機溶媒
に溶解し、クロロホルム及びTHFにわずかに溶解し、
メタノール、エタノール、シアン化メチル、ベンゼン及
びトルエンに不溶であるとYamamotoは述べてい
る。Yamamotoは、P1−AAの透明性について
は示していない。
性を要求される場合に用いることができる改善された電
気伝導性、充分な透明性、及びさらに溶媒法によってフ
ィルムなどの有用な構造物にするのを促進する溶解性を
有する電気伝導性ポリマーを開発することを目的として
きた。P1−AAに対し、我々は、9−アミノアントラ
センが重合され(好ましくは空気酸化又はある電気化学
的方法によって)少し着色した(オフホワイト、クリー
ム、淡い黄など)、透明の(ここでは、100ナノメー
ターの厚さでの400〜800nmの範囲において、少
なくとも50%の透過率を意味する)、電気伝導性ポリ
マー類を驚くべきことに発見した。
ン)(以下、P9−AAという)が、少し着色した、改
善された電気伝導性を示し、例えば、フィルムに形成さ
れるのに充分な溶解性を有する電気伝導性ポリマーであ
ることが、本発明者らによって見出された。より高い電
気伝導性を含むこの特性の組み合わせは、その材質を表
示装置、例えばCRT、LCD等の透明被膜として用い
るのに好適にする。現在のところ、高価なインジウム錫
酸化物(ITO)素材がこの種の適用に用いられてい
る。P9−AAの低い電気伝導性は、また、低いレベル
の電気伝導性のみを必要とするコンピューター部品等に
対する静電気シールドに用いるのに適している。従っ
て、P9−AAとAQとの混合物のようなP9−AAの
希釈された形態は、そのような適用に用いることができ
る。
用されている透明ITOフィルムを超える特別な利点を
示す。ITO被膜は、その表面が曲げられると、その電
気電気伝導性の殆ど又は全てを失う。しかしながら、本
発明のポリマー類は、曲げられた時でも、その電気伝導
性を保持する。
m-1におけるIRピーク及びAQの特徴である1300
及び1350cm-1の間に4つのピークの固まりが存在
しないことによって証明されるように、9−AAが重合
して、AQを含まない又は実質的に含まないP9−AA
が製造される。
及び次の0の酸化状態での式(II)及び1.0の酸化
状態での式(III)を有するP9−AAにも及ぶ。
〜80、例えばおよそ70である。)
値、例えば2〜10を有するポリマー類は、高い溶解性
を有するが、熱安定性は低い。
酸化状態、下記の0.25の酸化状態での式(IV)、
0.5の酸化状態での式(V)及び0.75の酸化状態
での式(VI)を有するP9−AAにも及ぶ。
例えばおよそ15〜20である。)
導性を示し、それ故、EMI、RFI(電磁妨害、無線
干渉)、シールド素材及び電界発光及び透明電極として
の液晶表示システムなどの表示システムなどの薄膜技術
において有用である。本発明のP9−AAはまた、直接
に、化学的又は電気化学的に、ポリ塩化ビニル、ポリカ
ーボネート又はポリプロピレンのような多孔質ポリマー
・フィルム上に蒸着され、及び/又は多孔質ポリマー・
フィルム中にしみ込ませることができる。そのようにし
て形成された部品の表面は、永久に電気伝導性であり、
良好な帯電防止特性を有する。
って染色され、着色によって帯電防止特性は損なわれな
い。この方法は、複合材料(composites)か
ら織られた帯電防止床及びマットを可能にする。
伝導性素材は、本発明のP9−AAで化学的に又は電気
化学的に被覆される。そのような被覆された粉末は、電
気伝導性ポリマー複合材料形成のための充填物(フィラ
ー)として有用である。さらに、溶媒溶解性ポリマー類
の溶液は、非電気伝導性表面上に噴霧され、そこから溶
媒が蒸発したとき、電気伝導性になる。得られたフィル
ムは、表示装置に用いることができる。
剤(binder))と共に用いることができる。P9
−AA−結合剤混合物(blend)は、5〜70重量
%のP9−AAと95〜30重量%の他のポリマー類か
らなる。そのP9−AAが混合されるポリマー類は、例
えばポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、
ポリスチレン、ナイロン、ポリ(アクリロニトリル−ブ
タジエン−スチレン)、ポリエチレンテレフタレート又
はポリ(エチレン・オキサイド)である。
し、低濃度のP9−AAでの良好な帯電防止特性を与え
る。より高い濃度では、混合物は、シールドに有用な電
気伝導性レベルを有する。
気的特性を直ちに付与し、そしてアルキルアンモニウム
塩とは異なり、そのポリマーに電気伝導性を付与するた
めに湿気を必要としない。
を用いて形成できる。
よって製造される。例えば空気の存在下、緩和な塩基性
条件、例えば5%アンモニア溶液を用いて、一定時間に
わたりpH8〜10の範囲での酸性溶液の中和工程を経
た後、溶液をpH5〜6.5の範囲に、少なくとも2時
間維持することによって、9−AAが酸化され、9−ア
ミノアントラセン・塩酸塩からポリマーを得る。
5〜6.2、より好ましくは5.8〜6.0の範囲のp
Hで維持し、そしてそのpHに維持しながら、18時間
までの長時間が反応生成物のIRスペクトルで検出され
るAQの生成なしに使用できるが、空気中で、好ましく
は室温で、少なくとも2時間、好ましくは少なくとも3
時間、例えば3〜6時間攪拌する。
成するだけであり;反応生成物中の検出されうるAQの
生成を起こさせない限り、より酸化的な条件を排除する
ことを目的としない。
−アミノアントラセンを、濃塩酸の存在下、水和化(h
ydrated)塩化錫及び酢酸と反応させ、9−アミ
ノアントラセン・塩酸塩の水溶液を製造し、その溶液を
空気中、室温で攪拌しながら、5%アンモニア水をpH
が1.8〜2.0になるまでゆっくりと加え、その溶液
をこのpHで少なくとも5分間攪拌した後、さらに5%
アンモニア水をpH5.8〜6.0の範囲になるまでゆ
っくりと加え、攪拌をそのpHで3〜6時間続けた後、
さらに5%アンモニア水を加えて攪拌を続けながらpH
を8.5〜9.0の範囲にし、析出する黄色固体を回収
する。
中、有機溶媒の混合物中又は水−溶媒混合物中のいずれ
かで、スラリー又は分散液も使用できるが、望ましくは
9−AAが完全に溶解する選ばれた溶媒系中で行う。
赤外線(IR)スペクトルを精査することによって決定
できる。本発明者らは、9−AAの重合への競合反応が
起き、それがAQの製造であることを見出した。この化
合物のIRスペクトルは、1680 cm-1(シャー
プ)のピーク及び1300及び1350 cm-1の間の
ピークの特色ある固まりによって特徴付けられる(AQ
に対するIRスペクトル、図5参照)。
クトルは、AQのこれらの特徴的なピークを示さず、こ
のことは、反応の間に工程で起きているのは、そのポリ
マーの製造のみであって、競合生成物AQの製造ではな
いことを示している。
とAQとの混合物が提供される。好ましくは、AQに対
するP9−AAの比率が35:65〜99.99:0.
01の範囲である。より好ましくは、それが35:65
〜50:50の範囲であり、そしてそれはP9−AAの
実質的な希釈において良好な電気伝導性を与え、従って
経費的利点がある。75:25及びそれを越えるP9−
AA対AQの割合も、良好な電気伝導性を与える。混合
物は、例えば上述した空気酸化によって製造された純粋
なP9−AAとAldrich Chemicals社
製の99%の純度で得られる純粋なAQとの組み合わせ
によって得られる。
を、そのモノマーより高い酸化電位を有する酸化剤によ
って、対イオン(counterions)を与える酸
HXの存在下又は対イオンを与える酸化剤それ自身を用
いるかのいずれかで酸化することによって製造される
が、これは副生成物としてAQを製造しない。酸化は、
触媒の存在又は不存在下に、単一相又は複数相反応とし
て行われる。この工程は、ここでは「化学酸化重合」と
呼ぶ。
分散液でも使用できるが、望ましくはP9−AAが完全
に溶解する選ばれた単一有機溶媒中、有機溶媒の混合物
中又は水−溶媒混合物中のいずれかで行うのが好まし
い。
0.5〜4倍の範囲が好ましい。この化学酸化重合は、
室温及び110℃の間の温度で行うのが好ましい。
I)、二硫酸アンモニウム、過酸化水素、テトラフルオ
ロ硼酸ニトロソニウム、モリブデン(V)、ルテニウム
(III)、マグネシウム(III)、セリウム(I
V)、銅(II)及び鉄(III)/鉄(II)、モリ
ブデン(V)/ルテニウム(III)混合系も挙げら
れ、それらは塩化物類、カルボン酸塩類など、例えば酢
酸塩又は硝酸塩などの塩の形で用いることができる。
−AAとAQとの競合反応が起こるので、これら2つの
混合物を製造する。
中に溶解された薄膜としてキャスティング(casti
ng)することによって重合される。酸化剤は、モノマ
ーフィルムを、酸化剤の溶液によって洗浄又は濡らすこ
とによってそのモノマーに適用されるか、又は酸化剤が
フィルム上に被覆されてその後乾燥、例えば真空乾燥さ
れる複数層フィルムを製造する。本発明のこの薄いフィ
ルム態様においては、酸化剤はモノマーと混合され、そ
の後混合物が薄いフィルムとして被覆される。さらなる
技術は、物品、例えばポリマーからなる織物やフィルム
などをそのモノマーの溶液で、例えばその素材をモノマ
ー溶液に浸積し、その後そのモノマー被覆素材を酸化剤
の溶液に浸積し、次いで被覆され酸化された素材を乾燥
してその表面上の又はその素材の構成要素、例えば織物
の繊維の表面上の電気伝導性ポリマー被覆にそれを残す
ことによって被覆することを含む。再度、これらの技術
はP9−AA及びAQの混合物を製造する。
た担体上のモノマー又はその逆のもの(vice ve
rsa)を蒸気蒸着することによって行うことができ
る。
る。重合が起こる電極は、用いられる電解質中で不活性
な電気伝導体からなっているのが好ましく、その例とし
ては白金、グラファイト、インジウム錫酸化物、タング
ステン、チタニウム、ニオビウム、ニッケル及び鉛から
なるもの、例えば白金化チタニウムである。
質の陰イオンは、対イオン、Cl-、Br-、SO4 2-、
BF4 -、PF6 -、H2PO3 -、H2PO4 -、ClO4 -、ス
ルホン酸アリール、アレン・ジカルボキシレート、アレ
ン・カルボキシレート、ポリスチレン・スルホネート、
ポリアクリレート、C1−C6アルキルスルホネート、ビ
ニール・スルホネート、ビニール・ベンゼン・スルホネ
ート、セルロース・スルホネート、セルロース・スルフ
ェート又はパーフルオロ化ポリアニオン(perflu
orinated poly anion)のいずれか
が挙げられる。
解重合によって、又は反復循環ボルタンメトリー(re
petitive cyclic voltammet
ry)などの電位動的法(potential dyn
amic method)によって得られる。
ロメタン、クロロホルム、ニトロメタン、ニトロベンゼ
ン、プロピレン・カーボネート、ジクロロエタン、N−
メチルピロリドン、スルホラン、ジメチルホルムアミ
ド、ジメチル・スルホキサイド、ジクロロベンゼンなど
の極性有機溶媒、例えば1,4−ジクロロベンゼン又は
トリクロロベンゼン又はこれら二つ又はそれ以上の混合
物中で行う。有機溶媒中での重合は、ピリジンなどのプ
ロトン吸収剤の存在下に行う。特に好ましい系では、我
々は、溶媒として1,2−ジクロロベンゼン、支持電解
質としてテトラブチルアンモニウム・パークロレートを
用いてきた。このような電解重合は、一定電流及び一定
電位の両方で行われてきた。
ば水性酸性媒体を含む。電気化学重合は−80℃と50
℃の間の温度で行うのが好ましい。
駆体、つまり下記式(VII)
で示される9−アミノアントラセン(以下、9−AAと
いう)誘導体、対応するポリ(9−アミノアントラセ
ン)類及びそれらの製造に関する。このポリマー類は、
少し着色しており、透明で、電気伝導性であり商業的に
入手可能な環境に無害な有機溶媒にかなり溶解する。こ
れらのポリマー類には、多くの用途、例えば帯電防止適
用及び電磁的及び静電気シールドウィンドウにおける用
途が見出されている。
(100ナノメーターの厚さで、400〜800nmの
範囲で少なくとも40%の透過率)ある置換された9−
AAポリマー類に関し、そしてそれらは選択された適用
に好適なレベルで電気伝導性である。例えば、 10
-12〜 10-10 S cm-1の電気伝導度は、帯電防止
適用に適しており、一方、静電気的シールド/スクリー
ニングには、 10-6〜10-3の範囲の電気伝導度が必
要である。ポリマー類の好適なドーピングは、電気伝導
性を高めるのに用いることができる。
アントラセンが、英国特許庁によって引用されたケミカ
ル・アブストラクト、No.95:203132、そし
てそれがI. I. Schuster, J. Or
g. Chem. 1981, 46、5110−51
18頁の要約であること、から公知化合物であることを
知っている。
9−AA部分は、一般式(VII)
原子(R=R’=Hのときは、この化合物は9−AAで
ある)、又はCH3、CH3CH2−、−OCH3、−OC
H2CH3、−CH2OCH3、−CH2OCH2CH2OC
H3、メトキシエトキシエトキシメチル、アリールオキ
シメチル、フェニル、Cl、Br、CN又はNO2、−
CH2COOR又は−CH2NHCOR”(ここで、R”
はC1−C6アルキル又はフェニル又はビフェニル基であ
る)である、但しR及びR’は両者共に水素ではな
い。)で示される。
記の0の酸化状態での式(VIII)及び1.0の酸化
状態での式(IX)を有するポリ(9−アミノアントラ
セン)類(以下、P9−AAsという)に及ぶ。
1'及びR2'は同一又は異なっていてもよく、R1及びR2
と同一又は異なっていてもよく、nは10〜100、好
ましくは50〜80の範囲の整数、例えばおよそ70で
ある。)
リマー類、そしてそれらはオリゴマーと呼ばれるが、よ
り高い溶解性を有するが、熱安定性は低い。
R1'=R2'=R3'=R4'=CH3、CH3CH2−、−O
CH3、−OCH2CH3、−CH2OCH3、−CH2OC
H2CH2OCH3、メトキシエトキシエトキシメチル、
アリールオキシメチル、フェニル、Cl、Br、CN又
はNO2、−CH2COOR又は−CH2NHCOR”
(ここで、R”はC1−C6アルキル又はフェニル又はビ
フェニル基である)である。
酸化状態、及び下記の0.25の酸化状態での式
(X)、0.5の酸化状態での式(XI)及び0.75
の酸化状態での式(XII)を有するP9−AAsに及
ぶ。
同一又は異なっていてもよく、R1'、R2'、R3'、
R4'、R5'、R6'、R7'及びR8'は同一又は異なってい
てもよく、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7及びR8
と同一又は異なっていてもよく、pは2〜25、好まし
くは10〜20の範囲の整数、例えばおよそ15〜20
である。)
R6=R7=R8=Hであり、R1'=R2'=R3'=R4'=
R5'=R6'=R7'=R8'=CH3、CH3CH2−、−O
CH3、−OCH2CH3、−CH2OCH3、−CH2OC
H2CH2OCH3、メトキシエトキシエトキシメチル、
アリールオキシメチル、フェニル、Cl、Br、CN又
はNO2、−CH2COOR又は−CH2NHCOR”
(ここで、R”はC1−C6アルキル、フェニル又はビフ
ェニル基である)である。
I)中のアミノ基の右側の環)の2位である。
2−置換アントラセン類から、制御された緩和な条件下
での9位での立体選択的ニトロ化及び好適な還元剤によ
る還元を経て製造される。このニトロ化は、分子中の他
の位置よりもむしろ9位での優先的なニトロ化を保証す
るために緩和である必要がある。N2O4ガスによるニト
ロ化はもう一つの有用な技術である。
−AAという)誘導体は、電気伝導性であり、透明であ
り、それ故、EMI、RFI(電磁妨害、無線干渉)シ
ールド素材として、そして静電気シールド/スクリーニ
ング適用及び帯電防止適用としての薄膜技術において有
用である。
9−アミノアントラセン及び2−エチル−9−アミノア
ントラセン)は、かなり溶解性、つまり有用な典型的有
機溶媒類(例えば、N−メチル−2−ピロリドン(NM
P)、ジメチルホルムアミド(DMF)、1,1,1,
3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノール(HF
P)、蟻酸及びトリフルオロ酢酸(TFA))に、少な
くとも0.8%(m/v)溶解する。これは、結合剤
(binders)(つまり溶解する他のポリマー類)
と共に又はそれ無しに作られる被覆組成物を可能にす
る。このポリマー−結合剤混合物は、5〜70重量%の
P9−AA誘導体及び95〜30重量%の他のポリマー
を含む。このP9−AA誘導体が混合されてもよいポリ
マーは、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリ
プロピレン、ポリスチレン、ナイロン、ポリ(アクリロ
ニトリル−ブタジエン−スチレン)、ポリエチレンテレ
フタレート又はポリエチレンオキサイドである。
しP9−AA誘導体の低い濃度では良好な帯電防止特性
を与える。その高い濃度では、混合物は、シールドとし
て有用な電気伝導性のレベルを有する。
的特性を直ちに混合物に付与し、アルキルアンモニウム
塩とは異なり、ポリマーに電気伝導性を付与するために
湿気を必要としない。
誘導体を用いて製造される。
び/又は電気化学的に直接に、ポリ塩化ビニル、ポリカ
ーボネート又はポリプロピレンなどの多孔質ポリマーフ
ィルム蒸着され、及び/又は多孔質ポリマーフィルム中
に染み込む。そのように形成された構成物の表面は、永
久的に電気伝導性であり、良好な帯電防止特性を有す
る。
帯電防止特性を損なうことなく色修飾される。この方法
は、そのような複合材料から織られた帯電防止床及びマ
ットを可能にする。
導性素材は、本発明のP9−AA誘導体によって、化学
的又は電気化学的のいずれかによって被覆される。その
ように被覆された粉末は、電気伝導性ポリマー複合材料
の形成のための充填物として有用である。
その後そこから溶媒が蒸発したときに電気伝導性となる
非電気伝導性表面上に噴霧することができる。
−AA誘導体を、このモノマーよりも高い酸化準位を有
する酸化剤によって、対イオンを提供する酸HXの存在
下又はそれ自身が対イオンを提供する酸化剤の存在下の
いずれかで、酸化することによって製造される。酸化
は、触媒の存在下又は不存在下に、そして単一相又は複
数相反応として行われる。
ように選ばれた、単一の有機溶媒中、有機溶媒の混合物
中又は水−溶媒混合物中で行うのが好ましい。酸化剤の
濃度は、9−AAモノマーの濃度の0.5〜4倍の範囲
が好ましい。化学重合は、室温と110℃の間の温度で
行うのが好ましい。
I)、過硫酸アンモニウム、過酸化水素、テトラフルオ
ロ硼酸ニトロソニウム、モリブデン(V)、ルテニウム
(III)、マグネシウム(III)、セリウム(I
V)、銅(II)及びまた、鉄(III)/鉄(I
I)、モリブデン(V)/ルテニウム(III)混合系
中が挙げられ、そしてそれらは、ハロゲン化物、カルボ
ン酸塩などの塩の形態、例えば酢酸塩又は硝酸塩の形で
用いられる。
媒中に溶解された薄膜にキャスティングされることによ
っても重合される。酸化剤は、酸化剤溶液中でモノマー
フィルムを担持する物品を洗浄又は濡らすことによって
モノマーに適用するか、又は酸化剤は、例えば真空乾燥
によって乾燥された後に複数層フィルムを製造するフィ
ルムの上に被覆される。
よるポリマーの物品、例えば織物又はフィルムを、例え
ばその素材をモノマー溶液に浸積し、その後酸化剤の溶
液中にモノマー被覆された素材を浸積し、次いで被覆さ
れ、酸化された素材を乾燥することによって、電気伝導
性ポリマー被覆をその表面に残すか、又は素材、例えば
織物の繊維の構成要素の表面に残すことを含む。
替物で被覆された担体上にモノマーを蒸気蒸着すること
によっても成される。
化学的にも製造される。重合が起きる電極は、用いる電
解質中で不活性な電気伝導体からなっているのが好まし
く、その例としては、白金、グラファイト、インジウム
錫酸化物、タングステン、チタン、ニオブ、ニッケル又
は鉛からできたものであり、例えば白金化チタンであ
る。
ンは、対イオン、Cl-、Br-、SO4 2-、BF4 -、P
F6 -、H2PO3 -、H2PO4 -、ClO4 -、アリール・ス
ルホネート、アレン・ジカルボキシレート、アレン・カ
ルボキシレート、ポリスチレン・スルホネート、ポリア
クリレート、C1−C6アルキル、スルホン酸塩、ビニル
・スルホネート、ビニル・ベンゼン・スルホネート、セ
ルロース・スルホネート、セルロース・スルフェート又
はパーフルオロ化ポリアニオンのいずれかが挙げられ
る。
又は反復循環ボルタンメトリーなどの電位動的法(Po
tential dynamic method)によ
る電解重合によって得られる。
ロメタン、クロロホルム、ニトロメタン、ニトロベンゼ
ン、ポリプロピレン・カーボネート、ジクロロエタン、
N−メチルピロリドン、スルホラン、ジメチルホルムア
ミド、ジメチルスルホキシド又はジクロロベンゼンなど
の極性有機溶媒中、例えば1,4−ジクロロベンゼン又
はトリクロロベンゼン又はこれら2つ又はそれ以上の混
合物中で行う。有機溶媒中での重合は、ピリジンのよう
なプロトン吸収剤の存在下に行うことができる。他の電
気化学重合条件は、水性媒体、例えば水性酸性媒体を含
む。電気化学重合は、−80℃及び50℃の間の温度で
行うのが好ましい。
アントラセン(以下、9−AAという)とアニリンとの
共重合体及びそれらの製造に関する。共重合体は、少し
着色しており、透明で、電気伝導性であり、商業的に入
手可能であり環境に無害な有機溶媒の範囲でかなり溶解
性である。これらの共重合体は、例えば透明被膜、表示
装置に広く用いられ、例えば電界発光及び液晶表示装置
及びある程度の電磁シールドウィンドウ及び静電気シー
ルド適用の用途が見出される。
色しており、透明で、適切にドープされたとき、及びこ
こで定義した四端子法によって測定したときに少なくと
も1× 10-6S cm-1の電気伝導度を示す、ある共
重合体に関する。
誌記事を知っている。すなわち、A. Everaer
tsら、Polym. Prepr. (Am. Ch
em. Soc., Div. Polym. Che
m.) 24 (7), 1703−16頁(198
6)(以下、Everaertsという);P. A.
Williamsら, Macromolecules
1993, 26,5820−5821頁(以下、W
illiamsという)及びH. W. Boone
ら、Polym. Prepr. (Am. Che
m. Soc.,Div. Polym. Che
m.) 37 (1) 676−7頁(1996)。
媒法による、フィルムのような有用な構造に作り上げる
のを促進する溶解性に加えて、光透過性を要求される場
合に使用できる充分な透明性を有する電気伝導性共重合
体の開発を目指してきた。P1−AAと対照的に、驚く
べきことに、9−AAとアニリンとの共重合体が少し着
色しており(オフホワイト、クリーム及び淡い黄色)、
透明で、電気伝導性ポリマーであることを、我々は発見
した。
採用されている透明なインジウム錫酸化物(ITO)フ
ィルムよりも特に利点を示す。ITO被膜は、表面が曲
げられるとその電気伝導性を失う。しかしながら、本発
明の共重合体は、曲げてもその電気伝導性を維持する。
Aとアニリンとの共重合体が製造される。
より好ましくは10〜25の範囲の整数であり、例えば
15〜20である。)で示される共重合体に及ぶ。
マー、そしてそれらはオリゴマーと呼ばれるが、高い溶
解性を有するが、熱安定性は低い。
性を有し、EMI、RFI(電磁妨害、無線干渉)シー
ルド素材として、薄膜技術においてに有用であり、透明
電極としての電界発光及び液晶表示システムなどの表示
システムにおいて有用である。
り溶解性である。つまり有用な典型的な有機溶媒(例え
ば、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、ジメチル
ホルムアミド(DMF)、1,1,1,3,3,3−ヘ
キサフルオロ−2−プロパノール(HFP)、蟻酸及び
トリフルオロ酢酸(TFA))に、少なくとも1%(m
/v)溶解する。これは、結合剤(binders)
(すなわち、溶解性の他のポリマー)と共に又はそれ無
しで被覆組成物を作ることを可能にする。共重合体−結
合剤混合物は、5〜70重量%の共重合体と95〜30
重量%の他のポリマーを含む。共重合体が混合されるポ
リマーは、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、ポリスチレン、ナイロン、ポリ(アクリ
ロニトリル−ブタジエン−スチレン)、ポリエチレンテ
レフタレート又はポリエチレンオキサイドである。これ
らの混合物は、充分な電気伝導性を有し、低い共重合体
の濃度において良好な帯電防止特性を与える。より高い
濃度では、混合物は、シールドに有用な電気伝導性のレ
ベルを有する。
用いて製造される。
リ塩化ビニル、ポリカーボネート又はポリプロピレンな
どの多孔質ポリマーフィルム上に化学的に及び/又は電
気化学的に直接蒸着することができ、及び/又は多孔質
ポリマー中に染み込ませることができる。そのようにし
て形成された部材の表面は、永久的に電気伝導性であ
り、良好な帯電防止特性を有する。
色され、その帯電防止特性が損なわれることなく色修飾
される。この方法は、その複合材料から織られる帯電防
止床及びマットを可能にする。
伝導性素材は、本発明の共重合体によって、化学的に又
は電気化学的に被覆される。そのような被覆された粉末
は、そこから溶媒が除去されたとき電気伝導性になる、
非電気伝導性表面上に噴霧できる。得られるフィルム
は、表示装置に用いることができる。
Aとアニリンとを、適当な酸化剤を用いて共重合させる
ことによって製造される。好ましくは、酸化剤は、過硫
酸アンモニウムである。典型的には、9−AAを適当な
溶媒に溶解する。この溶液を室温で攪拌し、水中のアニ
リンと酸の混合物を加える。9−AA:アニリンの異な
るモル比、好ましくは1:5〜20:1、より好ましく
は1:2〜8:1、最も好ましくは1:2〜2:1の範
囲とする。水中の過硫酸アンモニウムを加え、溶液をそ
れが均一になるまで攪拌する。溶液が着色するまで攪拌
する。それは典型的には少なくとも6時間を要する。そ
の後濾過し、水、メタノールで洗浄し、数時間、例えば
5〜6時間、50℃で真空中で乾燥する。
める。好適なドーパント(dopants)としては、
カンファースルホン酸(CSA)、5−スルホサリチル
酸(5−SSA)、塩酸(HCl)及びフッ化硼素酸が
挙げられ、例えばHBF4である。
れ、数多くの特定の態様が記載され、伴われる実施例に
言及しながら本発明を具体的に示す。そしてそれは、好
結果の本発明で用いるためのモノマーの合成、それから
作られるポリマー類、種々の重合方法及びポリマー類の
ドーピングのための技術を示す。ポリマー類のドーピン
グは、電気伝導性を増加させるための通常の技術であ
る。
の製造に関し;実施例3〜9は、空気酸化及び電気化学
的手段によるモノマー類の重合に関する。実施例10〜
12は、9−AAポリマー類のドーピングに関する。実
施例13〜21は、P9−AAとAQとの混合物に関す
る。
らない限り、室温及び常圧で行われる。
の標準ディスク(standarddisc)に関して
四端子法によって測定された。この方法は次のとおりで
ある。粉末化されたポリマーを均一厚さの薄いペレット
に圧縮する。線状スプリング荷重四探針電気伝導度セル
(linear spring loaded fou
r probe conductivity cel
l)を用いて電気伝導度を測定する。外側の2つの電極
を用い、電流(I)を測定し、内側の2つを横断して電
位(V)を測定する。そして、以下の式に従って電気伝
導量を計算する:
ル)を、機械的攪拌基付きの三つ口の丸底フラスコ中の
氷酢酸(40ml)に懸濁し、20〜25℃に維持し
た。濃硝酸(70重量%、比重1.42)(4.0m
l)を15分間かけて、激しく攪拌しながら滴下し、フ
ラスコの温度を30℃未満に維持した。1時間後、濃塩
酸(50ml)及び氷酢酸(50ml)の混合物を透明
の溶液にゆっくりと加えた。淡い黄色の9−ニトロ−1
0−クロロ−9,10−ジヒドロアントラセンが分離
し、そしてそれを吸引濾過し、25mlの氷酢酸で洗浄
し、洗浄液が中性になるまで水で十分に洗浄した。生成
物を漏斗から回収し、温かい(60〜70℃)10%水
酸化ナトリウム溶液によってすりつぶし、吸引濾過し
た。黄色の粗9−ニトロアントラセンを洗浄液が中性に
なるまで温水で洗浄し、固体を空気乾燥した。この固体
を氷酢酸から再結晶した。収量9.8g(78%)
1520(N=O)、1450、1380、1320、
900、840及び730 cm-1(9−ニトロアント
ラセンのIRスペクトルである図1参照)。 δ(270 MHz)1H NMR(ppm):8.3
5(s、1H)、7.85(m、4H)、7.51
(t、2H、J 7.6 Hz)、7.39(t、2
H、J 7.5 Hz)。13 C NMR(δ ppm):143.9(1C、C
NO2)、130.4(2C)、128.7(2C)、
128.2(2C)、125.9(2C)、122.3
(2C)及び121.1(2C)。
(9.98g;0.045モル)(実施例1で製造した
もの)を、完全に溶解するまで70〜80℃で1時間3
0分加温した。この均一溶液に、塩酸(150ml)中
の塩化錫(II)(42.5g;0.224モル;5モ
ル当量)を70℃で、滴下漏斗を通して加えた。濃塩酸
中の塩化錫(II)の約75mlを加えた後、黄色の沈
殿物の形成が始まった。塩化錫溶液の残りを加え、溶液
を80℃でさらに半時間攪拌し、その後室温まで冷却し
た。薄い黄色の固体を濾過し、少量の濃塩酸で洗浄し、
吸引乾燥した。
(臭化カリウムディスク):γmax3380、326
0、1680、1610、1485、1385、116
0、800及び735 cm-1 (9−アミノアントラ
セン塩のIRスペクトルである図2参照)。1680
cm-1のピークは、アミノ塩を特徴付けるものである
が、1300及び1350 cm-1の間の4つのピーク
の特徴的な固まりが存在しないことは、AQが存在しな
いことを確認するものである。(さらに、分析は、この
塩が実際には、塩酸塩よりもむしろ四塩化錫塩であるこ
とを明らかにする。)
に室温で約15分間攪拌した。粒状の茶色の固体を平底
のガラス棒ですりつぶした。中和された黄色の固体を吸
引濾過し、多量の蒸留水で充分に洗浄した。9−AAを
50℃で6時間真空乾燥した。生成物の薄層クロマトグ
ラフィー(t.l.c.)は、生成物が純粋であること
を示した。
3380、3060、1630(d)、1600、13
70、1320(C−N)及び730 cm-1(9−A
AのIRスペクトルである図3参照)。1 H NMR(300 MHz)、δ:4.79(br
s、2H、NH)、7.39(m、4H)、7.85
(s、1H)及び7.90(dd、4H、J 1.3及
び8.3 Hz);マススペクトル m/z(質量/電
荷)(%):193(100、M+)、179(6)及
び165(21)。
AA塩(10.0g;0.044モル)を機械的に攪拌
しながら、5%アンモニアをゆっくりと加えた。溶液の
pHを1.5〜2.0の範囲にすると、混合物は、暗緑
色になった。この懸濁液を、このpHで15分間攪拌し
た後、さらにpHが5.8〜6.0の範囲になるまでア
ンモニアを加えた。
5.8〜6.0に維持した。(穏和な酸性pHに溶液を
維持するこの工程は、少なくとも2時間そして好ましく
は少なくとも3時間、例えば3〜6時間、室温で行え
ば、充分にポリマーが製造され、色の変化は必ずしも観
察されないことを、我々は見出した。)
溶液を加え、溶液のpHを8.5〜9.0の範囲にし
た。着色した溶液は、次いで黄色に変わり、黄色の固体
が形成された。この固体を吸引濾過し、蒸留水で充分に
洗浄し、真空下に乾燥し、60℃で6時間乾燥した。収
率は8.8gであった。
(200ml)に入れ、4時間還流し、室温まで冷却
し、不溶性の固体を濾過により除いた。その固体を、再
度クロロホルム(150ml)中にとり、さらに3時間
還流し、吸引濾過により除いた。濾液を一緒にし、ロー
タリー・エバポレーターで除去した。両方の生成物は、
真空下に50℃で6時間乾燥した。クロロホルム不溶性
の白色固体(3.4g)は、P9−AAであると同定さ
れ、クロロホルム溶解画分から得られた固体は、中性の
9−AA(1.4g)と同定された。
定したところ、1.3× 10-3から8.5× 10-4
S cm-1であった。ガラス顕微鏡スライド上でのメタ
ノール性塩酸から作られるP9−AAの薄膜フィルム
は、400〜800nm領域で52%の透過率を示した
(薄膜フィルムの厚さは7μmであった)。これは比較
的厚いフィルムであり、厚さ100nmでの、透過率は
より高いことが期待できる。この薄膜フィルムの電気伝
導量は9.2×10-3 S cm-1であった。
00℃、窒素下で、14%の重量損失を示した。
(DMF)、N−メチルピロリドン(NMP)及び1,
1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノー
ル(HFP)中で0.75%であった。P9−AAは、
狭い質量分布を示し、数平均(Mn)及び重量平均
(Mw)分子量は、それぞれジメチルホルムアミド中で
のゲル浸透クロマトグラフィー(標準としてポリスチレ
ン)で測定したところ約27,000であり、1に近似
した多分散(polydispersity)を示し
た。
ク)スペクトル(図4参照)は、γmax:3000(b
r、NH)、1635(C=N)、1400(C−H)
及び600(Ar)cm-1においてブロードな吸収を示
した。それらの全てが、AQの存在の特徴である(図5
参照)、1680cm-1におけるピーク及び1300と
1350cm-1の間のピークの固まりの何れも無いこと
に注意すべきである。従って、P9−AA生成物は競合
生成物AQを含まないと結論できる。
はないが、固体状態13 C NMRは、δppm:6
5.0、72.9、88.5、97.6、104.9、
118.9、127.6及び166.7においてブロー
ドなシグナルを示した。
化学酸化重合 9−AA(0.5g、2.59ミリモル)(実施例2参
照)を、乾燥クロロホルム/メタノール混合物(2:
1;75ml)中に溶解し、乾燥クロロホルム(50m
l)中の無水塩化鉄(III)(1.68g;10.3
6ミリモル)の攪拌溶液に加えた。その溶液を攪拌し、
窒素下で8時間還流した後、室温で一晩攪拌した。溶媒
の殆どを蒸発により除去し、メタノール(200ml)
を残渣に注いだ。分離した固体を吸引濾過した。生成物
を再度メタノール−水(1:1;50ml)中に取り、
6時間還流した。冷却された溶液を濾過し、洗浄液が、
その固体がイオンを含まないことを示す、チオシアン酸
アンモニウムで着色しなくなるまで、冷メタノールで充
分に洗浄した。重合生成物を真空下に、50℃で乾燥し
た(収量:0.1g)。
びその混合物中にAQが存在することを示す1300及
び1350 cm-1の間の4つのピークの特徴的な固ま
りがあることが分かる。しかしながら、この混合物の電
気伝導性、溶解性及び透過性特性は、帯電防止表面被覆
としての用途に好適である。
m-1であり、透過率は可視領域において80%であっ
た。溶解性は、DMF、NMP及びHFP中で0.75
%であった。
化学酸化重合 メタノール(100ml)中の無水塩化鉄(III)の
懸濁液に、メタノール(50ml)中の9−AA(1.
0g;0.0052モル)(実施例2参照)をゆっくり
と加えた。この溶液を室温で18時間攪拌した後、6時
間還流した。この溶液を室温まで冷却すると、淡い緑黄
色固体が析出した。これを濾過し、再度メタノール(1
00ml)中にとり、4時間還流した。淡い茶色の固体
を濾過し、真空下に、50℃で6時間乾燥した。収量:
0.16g。
ク及び混合物中のAQの存在を示す1300及び135
0cm-1の間の4つのピークの固まりを示した。電気伝
導度、溶解性及び透過率データを表1に示す。
0mg)と共にすりつぶし、電気伝導度を、上述した四
端子法によって標準圧縮ディスクに関して測定した。電
気伝導度は1.2× 10-4 S cm-1であり、透過
率は72%であった。溶解性は、DMF、NMP及びH
FP中で1.2%であった。
酸化重合 三つ口フラスコ中のアセトニトリル(100ml)及び
9−AA(1.0g;0.0052モル)(実施例2参
照)の混合物に、蒸留水(100ml)及び濃硫酸
(3.0ml)をゆっくりと加えた。この均一溶液に、
室温で、FeSO4・7H2O(100mg;0.36ミ
リモル)を、激しく攪拌して加え、次いで30%H2O2
(2.0ml)を加えた。溶液は、赤味がかったオレン
ジ色になった。反応混合物を続けて22時間激しく攪拌
した。分離した固体を濾過し、水でよく洗浄し、真空
下、50℃で6時間乾燥した。得られた収量:0.19
g。図8、IRスペクトル、は、1680cm-1でのピ
ーク及びAQの特徴である1300及び1350cm-1
の間の4つのピークの固まりを示す。
てドープされ、四端子法によって3.1× 10-5 S
cm-1の電気伝導度を与えた。透過率及び電気伝導度
データを表1に示した。溶解性は、DMF、NMP及び
テトラフルオロ酢酸(TFA)中で2.2%であった。
6の工程は、浪費生成物(waste produc
t)、AQを製造するという欠点を有し、そしてそれは
再利用できず、さらに出発物質9−AAよりもずっと価
値が低い。
溶解性が低く、それ故AQによって汚染された9−AA
は、未反応の出発物質9−AAを含むP9−AAよりも
はるかに精製することが難しい。従って、実施例4、5
及び6のルートによって作られたP9−AAが、実施例
3によって作られたP9−AAよりも、不純物の量が多
く、より制御し得ないというリスクがある。
と1−アミノアントラセン(0.27g、1.4ミリモ
ル)との混合物に、蒸留水(80ml)及び硫酸(0.
68ml、12ミリモル)を滴加した。得られた溶液を
30℃に維持しながら、粉状のFeSO4・7H2O(1
0mg、0.036ミリモル)を、激しく攪拌しながら
加えた後、31%H2O2(0.5ml、4.5ミリモ
ル)をゆっくりと溶液に加えた。反応混合物を、22時
間空気中、30℃で引き続き攪拌し、茶色の固体を沈殿
させた。この生成物を氷水で冷却し、固体を濾過し、メ
タノール、28%アンモニア水及びメタノールで数回洗
浄した。最後に、動的真空(dynamic vacu
um)中、室温で乾燥し、茶色の固体としてポリ(1−
アミノアントラセン)(P1−AA)を収率90%で得
た。
し、1680cm-1にピークが無く、1300及び13
50cm-1の間の4つのピークの固まりが無い。
m-1であり、透過率は、1.5ミクロン厚で32%であ
った。溶解性は、NMP、DMF及びHFP中で0.6
%であった。
てドープされ、四探針技術を用いて1.8× 10-5
S cm-1の電気伝導度を与えた。電気伝導度及び透過
率データを、表1に示した。
中、0℃で、支持電解質としてテトラブチルアンモニウ
ム・パークロレート[NBu4ClO4](0.05M)
を用いて行った。
lO4](7.0g)を、ニトロベンゼン(40ml)
中に溶解し、氷水浴中で冷却した。3×3cm2プラチ
ナ・フラッグ電極を陽極として用い、プラチナ・ワイヤ
ー電極を陰極として用い、Ag/AgClに対して0.
85Vの一定電位を、ミニスタット・プレシジョン・ポ
テンシオスタット(Ministat Precisi
on Potentiostat)を用いて6時間供給
した。析出した(deposited)ポリマーを担っ
ている陽極をクロロホルムで洗浄し、乾燥し、ポリマー
を電極からこすり落とした。電解質溶液をさらに同様の
方法で18時間電解重合させた。
って製造された生成物のIRスペクトルを示す。これか
ら分かるように、1680cm-1でのピークが無く、1
300及び1350cm-1の間の4つのピークの固まり
が無い。これは、生成物中にAQが存在しないことを示
している。
ト[NBu4ClO4]のIRスペクトルは図11として
含まれている。再度、1680cm-1においても、13
00〜1350cm-1の範囲でもピークが無いことに注
意すべきである。これら二つの領域がAQの存在又は不
存在を決定するために用いられているので、これは顕著
である。
たP9−AAからの圧縮ディスクについて測定したとこ
ろ、< 10-8 S cm-1の値が得られた。
g(0.1M)のテトラブチルアンモニウム・パークロ
レート[NBu4ClO4]を混合した。これをo−ジク
ロロベンゼン100mlに加え、ポリマーが析出する電
極として3cm2のITOプレートプラチナ・ワイヤー
・カウンター電極を用い、0.5mAの一定電流を用い
て電解重合した。図14は、P9−AAの析出の時間ク
ロノ(chrono)電位差(potentiomet
ric)図表プロットである。それは、ポリマーフィル
ムの析出の間の一定電流での時間に対する電圧の変化を
示している。図12は、400及び500nm厚での2
つの試料に対する透過量(transmission
value)を示す。(原子間力顕微鏡(Atomic
Force microscope)によって測定さ
れた)厚さ500nmのフィルムは、400〜800n
mの範囲の波長で、透過率80%を示した(図12参
照)。電気伝導量は、P9−AA析出表面に適用された
標準四探針セルを用い、非陽子化された(unprot
onated)形態において0.1 Scm-1であっ
た。
施例7におけるのと同様)を用いて、実施例8を繰り返
した。ベージュ/クリーム固体を掻き取り、臭化カリウ
ムディスクを用いてIRスペクトルをとった(図13参
照)。ポリマーがAQを含まず、1680cm-1におけ
るピーク及び1300及び1350cm-1の間のピーク
の固まりが無いことが観察されるであろう。ドープされ
ていないP9−AAは、上述したように、圧縮されたデ
ィスクでの標準四端子法によって測定された、9.6×
10-3〜8.1× 10-4 S cm-1の大きな(b
ulk)電気伝導性を有する。その素材は、アセトン中
及びアセトニトリル中で約2%(w/v)の溶解性を有
していた。
グ
(実施例4のように作られた)を、メタノール−水
(2:1;30ml)中で、1モル当量のカンファース
ルホン酸(0.36g)と共に6時間還流し、室温で一
晩攪拌した。析出した淡い黄色の粉末を、濾過し、メタ
ノールで洗浄し、真空下、80℃で4時間乾燥した。ド
ープされたポリマーの電気伝導性は、上記した標準圧縮
ディスクでの四端子法によって測定され、1.5× 1
0-3 S cm-1であった。
g)(実施例4のように作られた)を、メタノール−水
(2:1;30ml)中で、1モル当量のp−トルエン
スルホン酸(0.29g)と共に6時間還流し、室温で
一晩攪拌した。固体を実施例10で記載したように後処
理(worked up)をした後、電気伝導度を上記
のように測定した。圧縮ディスクの電気伝導度は、2.
6× 10-4 S cm-1であった。
8g)(実施例4のように作られた)を、室温で、アセ
トン(25ml)中の5−スルホサリチル酸・2H2O
(0.47g)と一晩攪拌した。ドープされたポリマー
を、吸引濾過し、真空下、50℃で4時間乾燥した。電
気伝導度は、標準圧縮ディスクでの標準四端子法によっ
て測定し、1.2× 10-4 S cm-1であった。
の電気伝導度、透過率及び溶解性の値をまとめたもので
ある。
率(%) S=溶解性(% ポリマーの質量/溶媒の体積) 5−SSA=5−スルホサリチル酸 CSA=カンファースルホン酸 p−TSA=p−トルエンスルホン酸 (1) DMF中、NMP中及びHFP中での溶解性 (2) DMF中、NMP中及びTFA中での溶解性 (3) アセトン中及びアセトニトリル中での溶解性 (4) 測定せず
cals社製、99%)の電気伝導量を、標準圧縮ディ
スクによる標準四端子法によって測定し、それは、 1
0-8S cm-1未満、すなわち測定不能であり、0.1
マイクロアンペア〜1ミリアンペアの範囲のいかなる電
流又は0.1ミリボルトから30ボルトの範囲での電位
で読みとれなかった。
た試料を実施例3の方法によって作り(従ってAQを含
まない)、1.46× 10-3 S cm-1の電気伝導
量を有していた。これを、純粋なAQ粉末とよく混合し
て標準ディスクに圧縮し、この混合物の電気導電量を標
準四端子法を用いて測定した。表2に、P9−AA及び
AQの混合されている重量割合、室温(20℃)での平
均電気伝導度を示し、この混合物のIRスペクトルを特
定した。
重量%に達した場合でさえ、AQとP9−AAの混合物
の電気伝導性を顕著に減少させない。このことは、P9
−AAとAQの間に電荷移動効果(charge tr
ansfereffect)があることを示している。
ある電荷移動効果は、35と50%のP9−AAで起こ
り(電気伝導度を増加する)、もう一つは50と70%
のP9−AAで起こる(電気伝導度を減少させる)。混
合物組成に対する電気伝導度の直線及び半対数プロット
を、図17及び18として示した。
plot)」を記載した曲線は、AQが純粋に希釈効
果を有するならば期待されるものである。
置換−9−アミノアントラセン類の製造に関し;実施例
26及び27は、化学的手段によるモノマー類の重合に
関する。
0145モル)(Aldrich社製)を酢酸(30m
l)に懸濁させた。フラスコを20〜25℃の水浴に浸
し、70%濃硝酸(1.1ml;比重1.42;0.0
17モル)を、5分間にわたって激しく攪拌しながらパ
スツール・ピペットでゆっくりと加えた。混合物を25
℃で4時間攪拌した。この透明な均一混合物に、滴下漏
斗を通して、濃塩酸(10ml)及び酢酸(10ml)
の混合物を、激しく攪拌しながら加えた。明るい黄色の
固体(2−エチル−9−ニトロ−10−クロロ−9,1
0−ジヒドロアントラセン)が析出し、吸引濾過した。
その固体を、酢酸(15ml)及び水で洗浄液が中性に
なるまで洗浄した。生成物を回収し、温かい(60〜7
0℃)10%水酸化ナトリウム溶液(25ml)ですり
つぶした。黄色のニトロアントラセンを吸引濾過し、
(3×10ml)の10%水酸化ナトリウム溶液で処理
した。生成物を最後に洗浄液が中性になるまで温水で充
分に洗浄し、真空下に乾燥した。収量:2.84g(7
8%)。(CDCl3中での)1H NMR及び13 CN
MRは、主生成物及び二種の少量生成物の存在を示し
た。従って、生成物をシリカゲルによるカラムクロマト
グラフィー[溶媒:エーテル−石油エーテル(40〜6
0℃)1:1]によって精製し、結晶性の黄色固体を得
た。
2960、1630、1420、1280、900、7
80及び750cm-1 1H NMR(300MHz)
δ:1.34(3H、t、CH3)、2.86(2H、
q、CH2)、7.42(1H、d、J8.9Hz)、
7.52(1H、t)、7.62(1H、dd)、7.
67(1H、s、1−H)、7.97(3H、m)及び
8.54(1H、s、5−H)。
アントラセン(Aldrich社製)のニトロ化を行
い、2−メチル−9−ニトロアントラセンを黄色固体と
して得た。2−メチルアントラセン(2.0g;0.0
10モル)を氷酢酸(25ml)に懸濁し、この攪拌溶
液に、濃硝酸(0.6ml;0.014モル)を加え
た。溶液を、溶液が透明になるまで20〜25℃の水浴
中で4時間攪拌した。この透明溶液に、濃塩酸及び酢酸
の混合物(20ml;1:1)を滴下漏斗を通して、1
5分かけて加えた。黄色固体が析出した。この溶液をさ
らに30分攪拌し、吸引濾過した。生成物を実施例1で
記載したのと同様の方法で処理し、2−メチル−9−ニ
トロアントラセンを黄色固体として得た(1.8g;7
3%)。
55(3H、s、CH3)、7.35(1H、d、3−
H、J8.7Hz)、7.50(1H、t)、7.61
(1H、t)、7.65(1H、s、1−H)、7.9
0(1H、t)、8.0(1H、d、4−H、J8.7
Hz)及び8.50(1H、s、5−H)。 質量スペクトル m/z(%):237(100、
M+)、226(12)、208(11)、207(3
5)、191(34)、189(53)、178(2
4)、176(15)及び165(15)。
の生成物の混合物を含んでいた。この生成物を、シリカ
ゲルによるカラムクロマトグラフィー[溶媒:エーテル
−石油エーテル(40〜60℃)1:1]によってさら
に精製し、純粋な生成物を得た。この生成物は上記と同
じNMRを有する。
0.01モル)(実施例1参照)を酢酸(20ml)に
溶解した。この50℃で透明な溶液に、濃塩酸(25m
l)中の塩化錫(II)(9.6g;0.051モル)
を加えた。この溶液を50℃で15分攪拌し、室温まで
冷却した。沈殿した黄色固体を濾過し、水で洗浄した
後、10%水酸化ナトリウム溶液で中和した。アミノ誘
導体を水で充分に洗浄し、空気中で一晩乾燥した後、真
空下50℃で5時間乾燥した。収量1.98g(88
%)。生成物は茶色に変色し、わずかにねばねばしてい
た。生成物のIRスペクトルを図19に示す。
64g;0.0192モル)によって、2−メチル−9
−ニトロアントラセン(0.91g;0.00038モ
ル)(実施例2参照)の還元を行い、9−アミノ誘導体
を茶色の粉末(0.49g;62%)を得た。薄層クロ
マトグラフィーによって、この化合物が純粋であること
が示された。
9−アミノアントラセンの重合 クロロホルム(100ml)中の塩化鉄(III)
(5.58g;0.034モル)の懸濁液に、2−エチ
ル−9−アミノアントラセン(1.90g;0.008
6モル)を加えた。この溶液を室温で一晩攪拌した後、
5時間還流した。冷却された溶液をメタノール(300
ml)中に注ぎ、2時間攪拌した。分離した黒色がかっ
た固体を濾過し、メタノールで洗浄した。残渣を再度メ
タノール(150ml)及び濃塩酸(2ml)の混合物
中に取り、18時間還流した。固体を濾過し、真空下4
0℃で6時間乾燥した。収量は1.27g(67%)で
あった。上記した四探針技術を用いた標準圧縮ディスク
の電気伝導度は7.5× 10-6 S cm-1であっ
た。
びDMF中で1%であった。この化合物のIRスペクト
ルを図20に示す。
0.0087モル)をクロロホルム(50ml)に溶解
し、滴下漏斗を通してクロロホルム(100ml)中の
無水塩化鉄(III)(5.64g;0.035モル)
に滴加した。この溶液を攪拌し、窒素雰囲気下で6時間
還流した後、室温で一晩攪拌した。溶媒の殆どを蒸発に
より除去し、残渣をメタノール(300ml)に注い
だ。分離した黒色がかった固体を濾過し、再度メタノー
ル−水(1:1)で6時間還流し、室温で一晩攪拌し
た。この固体を吸引濾過し、水、次いでメタノールで洗
浄し、真空下60℃で5時間乾燥した。収量は0.21
gであった。圧縮ディスクの電気伝導度は7.0× 1
0-6 S cm-1であった。
で0.8%であった。表3は、化学的に重合されたポリ
マー類の電気伝導度性、透過率及び溶解性の値をまとめ
たものである。
率(%) S−溶解性(%ポリマーの質量/溶媒の体積) (1)−NMP中及びDMF中 (2)−TFA中
伝導性は、適当な酸ドーパント、例えばカンファースル
ホン酸、5−スルホサリチル酸、パラ−トルエンスルホ
ン酸、トリフルオロメタンスルホン酸(トリフル酸(t
riflic acid))メタンスルホン酸、トリフ
ルオロ酢酸、塩酸及び硫酸によるこれらのポリマー類の
ドーピングによって得られる。ポリマー類のドーピング
は、電気伝導性を増加させるための従来技術である。
−AAの製造に関し;実施例30〜36は9−AAモノ
マーとアニリンの共重合に関する。
IRスペクトルは、ノイズが多すぎて明瞭なピークを示
すことができない。図22は、9−AAとアニリンとの
共重合体のIRスペクトルである。これから分かるよう
に、このスペクトルは、9−AAとアニリンとの共重合
体が製造されたことを示す明瞭なピークを有する。
トリル(100ml)中に溶解した。この磁石によって
攪拌されている溶液に、水(50ml)中のアニリン
(0.060g;0.0065モル)及びCSA(2.
41g;0.0104モル)を加えた。この溶液が透明
になるまで、室温で30分攪拌した。この均一溶液に、
水(50ml)中の過硫酸アンモニウム(1.41g;
0.0062モル)を加えた。オフホワイトの固体が分
離する間、この溶液を室温で3時間攪拌した。これを吸
引濾過し、真空下50℃で3時間乾燥した。収量は0.
93gであった。
S cm-1であった。
1) 9−AA HCl(1.0g)をシアン化メチル(50
ml)中に溶解した。この懸濁液に、シアン化メチル
(10ml)中のアニリン(0.42g)、次いで水
(50ml)を加えた。この溶液を室温で2時間攪拌し
たが、溶液は均一にならなかった。この溶液を1時間加
熱した後、室温まで冷却した。この溶液に、水(10m
l)中の過硫酸アンモニウム(1.2g)を加え、得ら
れた混合物を20時間攪拌した。
し、1.2M塩酸で洗浄し、真空オーブン中で8時間乾
燥した。収量は0.725gであった。このポリマーの
電気伝導度は2.2× 10-2 S cm-1であった。
媒、9−AA:アニリンの割合及びドーパントの詳細に
ついては表4を参照−中に溶解した。この攪拌されてい
る溶液に、室温で、水(50ml)中のアニリン(異な
るモル比)と酸(2モル)との混合物を加えた。均一に
なるまで、この溶液を攪拌した後、水(50ml)中の
過硫酸アンモニウム(1.2モル)を加えた。溶液が着
色するまで、この溶液を攪拌した。溶液を濾過し、水、
メタノールで洗浄し、真空下50℃で5〜6時間乾燥し
た。圧縮ディスクでの四端子法を用いて電気伝導性を測
定した。9−AA塩酸塩を用いないときは、酸を加えな
かった。
体のIRスペクトルを示す。1680cm-1におけるピ
ーク及び1300及び1350cm-1の間のピークの固
まりは、試料中のアントラキノンの存在を示す。
直ちに反応を停止させることによってより薄い色に変え
られることを見出した。
9−ニトロアントラセンのIRスペクトルである。
前の9−アミノアントラセン・塩酸塩の臭化カリウムデ
ィスクでのIRスペクトルである。
IRスペクトルである。
の臭化カリウムディスクでのIRスペクトルである。
スペクトルである。
(III)との反応によって製造されたP9−AAの臭
化カリウムディスクでのIRスペクトルである。
(III)との反応によって製造されたP9−AAの臭
化カリウムディスクでのIRスペクトルである。
水素との反応によって製造されたP9−AAの臭化カリ
ウムディスクでのIRスペクトルである。
たP1−AAの臭化カリウムディスクでのIRスペクト
ルである。
造されたP9−AAの臭化カリウムディスクでのIRス
ペクトルである。
として用いたテトラブチルアンモニウム・パークロレー
ト[NBu4ClO4]の臭化カリウムディスクでのIR
スペクトルである。
造された400及び500nmの厚さの試料の透過率
(transmissions)のグラフである。
造されたP9−AAの臭化カリウムディスクでのIRス
ペクトルである。
解重合のための時間に対し、電位がどのように変動する
かを示すグラフ、クロノポテンシオメトリー法(chr
onopotentiometoric proced
ure)である。
P9−AAの臭化カリウムディスクでのIRスペクトル
である。
混合されたP9−AAの臭化カリウムディスクでのIR
スペクトルである。
との混合物の電気伝導性の線状プロットであり、その値
は表2に示されている。
である。
センの臭化カリウムディスクでのIRスペクトルであ
る。
ントラセンの臭化カリウムディスクでのIRスペクトル
である。
スクでのIRスペクトルである。
いた9−AAとアニリンとの共重合体の臭化カリウムデ
ィスクでのIRスペクトルである。
Claims (37)
- 【請求項1】 アントラキノンを含まない又は実質的に
含まないポリ(9−アミノアントラセン)。 - 【請求項2】 0〜1.0の酸化状態及び下記の0の酸
化状態での式(II)及び1.0の酸化状態での式(I
II) 【化1】 (式中、nは10〜100の範囲の整数である)を有す
るポリ(9−アミノアントラセン)類。 - 【請求項3】 0.25及び0.75の間の酸化状態、
及び下記0.25の酸化状態での式(IV)、0.5の
酸化状態での式(V)及び0.75の酸化状態での式
(VI) 【化2】 (式中、pは2〜25の範囲の整数である)を有するこ
とを特徴とする、請求項2に記載のポリ(9−アミノア
ントラセン)類。 - 【請求項4】 アントラキノンに対するポリ(9−アミ
ノアントラセン)の割合が35:65〜99.99:
0.01の範囲である、ポリ(9−アミノアントラセ
ン)と1,4−アントラキノンとの混合物。 - 【請求項5】 アントラキノンに対するポリ(9−アミ
ノアントラセン)の割合が35:65〜50:50の範
囲である、請求項4に記載の混合物。 - 【請求項6】 生成物が厚さ100ナノメーターでの、
400〜800nmの範囲の波長において少なくとも5
0%の透過率を有する、請求項4に記載の混合物。 - 【請求項7】 9−アミノアントラセンを、空気の存在
下、酸性溶液を中和し、一定時間をかけてpHを8〜1
0の範囲にして緩和な塩基性条件を用い、溶液を少なく
とも2時間5〜6.5の範囲のpHに維持することによ
って、その塩である9−アミノアントラセン・塩酸塩か
らポリマーに酸化する、アントラキノンを含まない又は
実質的に含まないポリ(9−アミノアントラセン)の製
造方法。 - 【請求項8】 9−ニトロアントラセンを、濃塩酸の存
在下、水和化(hydrated)塩化錫及び酢酸と反
応させて9−アミノアントラセン・塩酸塩の水溶液を製
造し、その溶液を、空気中、室温で攪拌しながら、pH
が1.5〜2.0に上昇するまで、5%アンモニア水を
ゆっくりと加え、溶液をこのpHで少なくとも5分攪拌
した後、さらに5%アンモニア水をゆっくりと加え、p
Hを5.8〜6.0の範囲に上昇させ、このpHで3〜
6時間攪拌を続けた後、さらに攪拌を続けながら5%ア
ンモニア水を加えてpHを8.5〜9.0の範囲にし、
析出する黄色固体を回収する、請求項7に記載の方法。 - 【請求項9】 o−ジクロロベンゼンを溶媒として、過
塩素酸テトラブチルアンモニウムを支持電解質として用
い、9−アミノアントラセンを電解重合する、アントラ
キノンを含まない又は実質的に含まないポリ(9−アミ
ノアントラセン)の製造方法。 - 【請求項10】 電解重合が一定電流又は一定電位で行
われる、請求項9に記載の方法。 - 【請求項11】 表示装置の透明被膜としての、請求項
1〜3のいずれか1項に記載のポリマーの使用。 - 【請求項12】 静電気シールド材としての、請求項1
〜3のいずれか1項に記載のポリマーの使用。 - 【請求項13】 静電気シールド材としての、請求項4
〜6のいずれか1項に記載のポリ(9−アミノアントラ
セン)と1,4−アントラキノンとの混合物の使用。 - 【請求項14】 静電散逸(electrostati
c dissipation)における、請求項4〜6
のいずれか1項に記載のポリ(9−アミノアントラセ
ン)と1,4−アントラキノンとの混合物の使用。 - 【請求項15】 帯電防止材としての、請求項4〜6の
いずれか1項に記載のポリ(9−アミノアントラセン)
と1,4−アントラキノンとの混合物の使用。 - 【請求項16】 一般式(VII); 【化3】 (式中、RはR’と同一又は異なっていてもよく、水素
原子(R=R’=Hのときは、化合物は9−アミノアン
トラセンである)、又はCH3、CH3CH2−、−OC
H3、−OCH2CH3、−CH2OCH3、−CH2OCH
2CH2OCH3、メトキシエトキシエトキシメチル、ア
リールオキシメチル、フェニル、Cl、Br、CN又は
NO2、−CH2COOR又は−CH2NHCOR”(こ
こで、R”はC1−C6アルキル又はフェニル又はビフェ
ニル基である)、但し、R及びR’は両者共に水素では
ない。)で示される9−アミノアントラセン部分。 - 【請求項17】 置換位置がB環の2位であることを特
徴とする、請求項16に記載の9−アミノアントラセン
部分。 - 【請求項18】 R=H及びR’が2位にあり、R’=
メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、メトキシメチ
ル、メトキシエトキシメチル又はアリールオキシメチル
であることを特徴とする、請求項16又は17に記載の
9−アミノアントラセン部分。 - 【請求項19】 0〜1.0の酸化状態及び下記0の酸
化状態での式(VIII)及び1.0の酸化状態での式
(IX) 【化4】 (式中、R1及びR2は同一又は異なっていてもよく、R
1'及びR2'は同一又は異なっていてもよく、そしてR1
及びR2と同一又は異なっていてもよく、nは10〜1
00の範囲の整数である)を有するポリ(9−アミノア
ントラセン)類。 - 【請求項20】 R1=R2=Hであり、R1'=R2'=C
H3、CH3CH2−、−OCH3、−OCH2CH3、−C
H2OCH3、−CH2OCH2CH2OCH3、メトキシエ
トキシエトキシメチル、アリールオキシメチル、フェニ
ル、Cl、Br、CN又はNO2、−CH2COOR又は
−CH2NHCOR”(ここで、R”はC1−C6アルキ
ル又はフェニル又はビフェニル基である)であることを
特徴とする、請求項19に記載のポリマー。 - 【請求項21】 0.25及び0.75の間の酸化状
態、及び下記0.25の酸化状態での式(X)、0.5
の酸化状態での式(XI)及び0.75の酸化状態での
式(XII) 【化5】 (式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7及びR8は
同一又は異なっていてもよく、R1'、R2'、R3'、
R4'、R5'、R6'、R7'及びR8'は同一又は異なってい
てもよく、そしてR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7
及びR8と同一又は異なっていてもよく、pは2〜25
の範囲の整数である)を有することを特徴とする、請求
項19又は20に記載のポリ(9−アミノアントラセ
ン)類。 - 【請求項22】 R1=R2=R3=R4=R5=R6=R7
=R8=Hであり、R1'=R2'=R3'=R4'=R5'=R
6'=R7'=R8'=CH3、CH3CH2−、−OCH3、−
OCH2CH3、−CH2OCH3、−CH2OCH2CH2
OCH3、メトキシエトキシエトキシメチル、アリール
オキシメチル、フェニル、Cl、Br、CN又はN
O2、−CH2COOR又は−CH2NHCOR”(ここ
で、R”はC1−C6アルカリ又はフェニル又はビフェニ
ル基である)であることを特徴とする、請求項21に記
載のポリマー。 - 【請求項23】 置換位置がB環の2位であることを特
徴とする、請求項19〜22のいずれか1項に記載のポ
リマー。 - 【請求項24】 R=Hであり、R’が2位にあり、
R’=メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、メトキシ
メチル、メトキシエトキシメチル又はアリールオキシメ
チルであることを特徴とする、請求項19〜23のいず
れか1項に記載のポリマー。 - 【請求項25】 帯電防止材としての、請求項16〜2
4のいずか1項に記載のポリマーの使用。 - 【請求項26】 静電気スクリーン又はシールド素材と
しての、請求項16〜24のいずれか1項に記載のポリ
マーの使用。 - 【請求項27】 9−アミノアントラセンとアニリンと
の共重合体類。 - 【請求項28】 9−AA:アニリンの割合が1:5〜
20:1の範囲である、請求項27に記載の共重合体
類。 - 【請求項29】 9−AA:アニリンの割合が1:2〜
8:1の範囲である、請求項27又は28に記載の共重
合体類。 - 【請求項30】 9−AA:アニリンの割合が1:2〜
2:1の範囲である、請求項27〜29のいずれか1項
に記載の共重合体類。 - 【請求項31】 一般式(XVI) 【化6】 (式中、nは4〜50の範囲の整数である)を有する共
重合体。 - 【請求項32】 9−AAとアニリンとを酸化剤(ox
idant)を用いて共重合することを含む、9−AA
とアニリンとの共重合体の製造方法。 - 【請求項33】 酸化剤が過硫酸アンモニウムである、
請求項32に記載の方法。 - 【請求項34】 9−AAを溶媒に溶解し、この溶液に
酸中のアニリンと水との混合物を加え、溶液が着色する
まで攪拌し、生成した沈殿を濾過し、洗浄し、乾燥して
共重合体を得る、請求項32又は33に記載の方法。 - 【請求項35】 共重合体が、カンファースルホン酸
(CSA)、5−スルホサリチル酸(5−SSA)、塩
酸(HCl)、HBF4などのフッ化硼素酸又はこれら
の混合物によってドープされる、請求項32、33又は
34に記載の方法。 - 【請求項36】 透明電気伝導性被覆としての、請求項
27〜31のいずれか1項に記載の9−AAとアニリン
との共重合体の使用。 - 【請求項37】 静電気シールド材としての、請求項2
7〜31のいずれか1項に記載の9−AAとアニリンと
の共重合体の使用。
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